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長野県

和の風情漂う草花と草もの盆栽。長野・松本『花屋 彦兵衛』 今日はてくてく、「花屋さん日和」Vol.9
トップ画面の写真を見て、気になった方が多そうですね。のれんをかけている花屋さんなんて、そうはないかもしれません。『花屋 彦兵衛』。時代小説にでも登場しそうなこのお店があるのは、城下町の名残と新しい文化が交差する長野・松本。江戸時代、米問屋が所有していた5つの蔵『和泉町伍蔵(いずみまちごくら)』の一角で、まさに“のれん”を掲げました。 オーナーは、東京・二子玉川で『メゾンフルーリ』を営む佐々木久満さんです。おしゃれな街、二子玉川で華やかな花々を扱う一方、和の花を扱う店をもちたいというのが長年の夢。そして、空間と、そこに置く花、コンセプトのすべてのピースが、「やっと、この松本の店でぴたっとはまった」と言います。 土間に並べた切り花のメインは、季節の草花。糸菊などの和の風情漂う花々のほか、葉や実の彩りに季節を映す枝もの。約30種そろえる花材には、シャクヤク、クレマチス、ダリア、リンドウなどの長野が誇る花々も、季節ごとに加わります。 ↓が糸菊。 ↓は上伊那の瀬戸さんが作るリンドウ。 そんな花を使ったアレンジにも特徴があり、オーダーすると「器」に挿して販売しています。花瓶か、民芸調のかごか好きなほうを選べるそう。考えてみると、花器を買う機会って、あまりありませんよね。ギフトにはもちろん、自宅用にもうれしい“器込みのアレンジ”です。 店先にはこんなふうに小さな寄せ植えが並んでいます。それらは、切り花と同じ比重で力を入れる「草もの盆栽」。日本の野山にありそうな草花を使った盆栽のことです。 ↓は、野紺菊の寄せ植え。細い葉は石菖(せきしょう)、赤い実は「酢実(ずみ)」。寄せ植えしてから4、5年は経ったものだそうです。 お店では、こうした月日の流れを愛でる経年もののほかに、身近な盆栽もオリジナルで作っています。染付の蕎麦猪口風の鉢に植えられているのは↓、シクラメンのコウムという品種。ハート形の葉がかわいらしく、花の季節には小指の先ほどのつぶらな花で楽しませてくれるそうです。素敵ですね! 訪ねると、気づくことがあるはず…。それは値札。木札風の値札に、旧字で表記! のれんといい、値札といい、粋な遊び心にグッときてしまいます。 ところで、店名がなぜ、『彦兵衛』なのでしょう? それは、明治のころ、東京・日本橋橘町に創業した呉服商「大黒屋彦兵衛」にあやかったもの。佐々木さんの母方のルーツをたどると登場する人で、友禅染めと日本刺しゅうを融合させ、新たに江戸友禅という技法を生み出した人といいます。「着物と花とではまったく異なりますが、この店を作った根底には、そこへ近づけたらという思いがあります」。信州松本の城下町で取り組むのは、“新しい和のスタイル”。フラワーアレンジメントのテクニックを使いながら、気軽に和の粋を楽しめる花を提案していくそうです。 松本へお出かけの折には、立ち寄ってみませんか? Shop Data:花屋 彦兵衛 フェイスブック/https://www.facebook.com/hanayahikobee/ 住所/長野県松本市旭1-1-20 和泉町伍蔵 電話/0263・31・6187 営業時間/12~18時 定休日/月・火曜 アクセス/松本駅より徒歩約25分、バスの場合は、松本駅より四賀線に乗車。和泉町バス停下車、徒歩約1分。車の場合は、松本ICより約25分。 Credit 記事協力 撮影・佐々木久満 構成と文・鈴木清子
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イギリス

イングリッシュガーデン旅案内【英国】イギリスガーデン界の巨匠、故クリストファー・ロイドの自邸「グレ…
時代を先駆けたガーデナー クリストファー・ロイドは、1950年代から生家のグレート・ディクスターを実験場にして、新しいガーデニングに挑戦し続けた園芸家でした。そして、ミックスボーダー(混植花壇)やメドウガーデンなど、自らが体験から得た新しい考え方を、英米の有名ガーデン誌や新聞、著書で伝え、プロやアマチュアのガーデナーたちに刺激を与え続けました。 グレート・ディクスターはクリストファーにとって、ガーデナー仲間との意見交流の場でもありました。彼は、園芸家ベス・チャトーなどの友人を招いて、菜園で収穫した野菜を使った手料理をふるまいつつ、園芸談議を楽しみました。英国園芸界で活躍する人々が集まるこの庭は、ガーデニングの新しい潮流が生まれる場所だったのです。 2006年、クリストファーは84歳で惜しまれつつ他界しましたが、彼が愛し、精力を注いだ庭と屋敷は、現在グレート・ディクスター・チャリタブル・トラストという公益財団に引き継がれ、その遺志を受け継ぐガーデナーたちによって、管理、運営されています。詳しくは「グレート・ディクスター・ハウス&ガーデンズ」前編でご紹介していますのでご覧ください。 さて、前編では、入り口から屋敷を中心に時計回りに庭を巡り、屋敷の南西側のメドウまでやってきました。庭巡りを続けましょう。 色彩豊かなロングボーダー メドウの縁には、屋敷へと延びる、幅広い敷石の小道と細長い花壇「ロングボーダー」があります。雑誌などでもよく紹介されている有名な花壇です。優しい色合いのメドウとは対照的に、このロングボーダーは彩り豊か。たくさんの種類の植物が小道にこぼれるように茂り、競い合って咲いています。 小道を進んでいくと、植物の種類が変わることで色彩も変化していきます。花壇の植栽は、6月中旬~8月中旬に花盛りとなるよう考えられているそう。また、クリストファーは、5月末からは土が見えないくらい植え込むべきと考え、この花壇を「綿密に織られたタペストリーのよう」にしたいと思っていました。 このロングボーダーはミックスボーダー(混植花壇)で、さまざまな植物が使われています。宿根草だけでなく、灌木や一年草、つる植物など、植物の種類にかかわらずなんでも使うのが、クリストファー流。ロングボーダーには斑入り葉の灌木や、真紅やピンクの花を咲かせたバラの茂みも所々にあって、ボリュームたっぷりです。訪れた6月中旬は、バラに加え、ポピーやルピナスの赤い花がアクセントとなって、強い印象の景色をつくっていました。 名建築家ラッチェンス設計の円形階段 ロングボーダーの端まで来て、視線の先を遮っていたマルベリーの大木の茂みを抜けると、左手に、円形のデザインが目を引く個性的な石階段がありました。その先にはメドウが広がっています。 この円形の石階段や、ロングボーダー前の敷石の小道は、20世紀の初めに活躍した名建築家、エドウィン・ラッチェンスによって設計されたものです。アールを描く石のステップの側面には、こぼれ種で広がったのか、ポツポツとエリゲロンの可愛い花が咲いていて、石階段の固い印象を和らげています。使われている石自体100年以上経っているので、趣があります。 メドウに立って、円形の石階段を正面から見てみると、上段に背景となる屋敷、中段にローダンセのピンクの花、下段に石階段と、高低差を生かした立体的なデザインであることが分かります。右側に茂るブラック・マルベリーの木は、もともとは対で両側に生えていたもので、ローダンセの花壇と同じく左右対称のデザインとなっていました。 ラッチェンスは、ガーデンデザイナーのガートルード・ジーキル女史とともにつくり上げたヘスタークーム・ガーデンズでも、似たような円形の石階段を設計しています。庭のアクセントとなる素敵なデザインですね。 花に飾られた石階段を、上ったり、降りたり。次のエリアに向かう過程も、とても楽しめました。 円形の石階段からメドウの中へと、放射状に3本の小道が伸びています。右手の小道を先に進むと、濃い緑の壁に囲まれたエリアがありました。中に入ってみると…… 異国情緒たっぷりのエキゾチックガーデン 他のエリアとはがらりと印象が変わって、緑一色の世界。背丈を超えるほど成長したバショウや木生シダなどが、自由に葉を広げて、面白いコントラストを見せています。ここはエキゾチックガーデンと呼ばれるエリア。もともとは整形式のローズガーデンとして設計された場所ですが、連作障害でバラが育たなくなったため、クリストファーが大改造を行いました。バラからの大胆な方向転換。きっと雰囲気が一新したことでしょうね。 小道の先を隠すように葉が垂れて、ジャングルのような雰囲気です。葉を楽しむための植物の多くは、イギリスの寒さに耐えられるものが選ばれています。6月の段階では緑一色の景色ですが、晩夏から秋にかけて、この庭にはダリアやカンナ、こぼれ種で増えるサンジャクバーベナの花が咲いて、とてもカラフルになるそう。その頃の景色も、ぜひ見てみたいものですね。 楽しみいっぱいのナーセリー さて、エキゾチックガーデンを出て敷地の奥へと進むと、花苗やテラコッタポットなどが並ぶナーセリー&ショップにたどり着きました。このナーセリーは1954年に、クリストファーが、自分が好きな植物を売るという形で始めたもの。特に、彼が大好きだったクレマチスは多くの品種が取り揃えられていて、今でもクレマチス専門店として知られています。 ナーセリー&ショップのエリアには建物が2つあって、小さいほうでは特製ブレンドの土の量り売りや、グレート・ディクスターのマークの付いたタネ袋などが売られていました。大きいほうでは、書籍やハサミ、オリジナルバッグや誘引紐など、心惹かれる商品がたくさん。店先には、アンティークのジョウロやダックスフントを模したジョウロなど、ユニークなグッズもありました(クリストファーはダックスフンドが大好きで、ずっと飼っていました。庭園では今もその子孫が飼われています)。 ガーデンの中で見かけた低い木柵も、山積みになって売られていました。これはガーデンハードルという、英国の庭で伝統的に柵やゲートとして使われているもの。グレート・ディクスターでは築500年の納屋を使って、伝統的な木工品づくりも行っています。古くからある近くの森からヨーロッパグリやクリ、オークなどの木材を切り出して、柵のほかにもスツールやベンチ、はしごなどを作成します。これは、森を守ると同時に、木工品づくりの伝統技術を伝えていくためでもあります。 ショップ付近では、草屋根のロッジア(イタリア式の、片側に壁のない屋根付き柱廊)が飲食スペースとして使われていて、用意されたテーブルや椅子で休憩する人の姿がありました。 苗コーナーも広く、たくさんの品種が並んでいます。奥に見える濃い緑の壁からバショウの葉が伸び出ているエリアが、先にご紹介したエキゾチックガーデンです。 トピアリーとメドウ ナーセリー&ショップのエリアを出ると、目の前に、再びメドウが広がっていました。草むらの中に、セイヨウイチイのトピアリーがリズミカルに配置され、広いスペースにアクセントをつけています。トピアリーは、アーツ&クラフツスタイルの庭で欠かせない要素ですが、日本庭園で見る松の刈り込みのようでもあって、親しみを持てました。クリストファーの父、ナサニエルはトピアリーが大好きで、昔は庭園内にもっとたくさんのトピアリーが立っていたそうです。クリストファーは「トピアリーは存在感があって、長い影をつくる時など、植わっているというより、住んでいるように見える」という言葉を残しています。確かに、ずんぐりむっくりの森の妖精のようにも見えますね。 一方、母のデイジーは、メドウが大好きでした。このトピアリー・ローンと呼ばれる庭は、クリストファーの両親が好きだったものがどちらもある場所です。 メドウとはもともと牧草地のことですが、イングリッシュガーデンでは、草原に小さな花々が咲く風景が、メドウ、もしくは、メドウガーデンとして、ガーデンデザインの中に取り入れられており、広い敷地を持つガーデンには、たいていメドウを思わせるエリアがあります。数あるメドウの中でも、ここグレート・ディクスターの庭は格別です。クリストファーの母は、この庭ができた1910年代からメドウをつくっていたので、彼は幼い頃からメドウに親しんできました。クリストファーは園芸家となってからも、美しいメドウガーデンづくりに試行錯誤し、精通していたので、メドウづくりの第一人者と目されていました。彼は2004年に刊行した著書“Meadows”で、その知識を伝えています。 グレート・ディクスターのメドウは多様性に富むもので、ヨーロッパの野生種のランも育っています。メドウはまた、チョウやガ、昆虫など野生生物の棲む場所としても重要なものになっています。 素朴な花が、まるで自然に咲き広がっているように見えますが、このような景色は、じつはとてもテクニックを必要とするもので、人の手が入ることによってはじめて実現するといわれます。植物同士がバランスよく一緒に成長するように、また、意図しない植物の侵入を避けたり、特定の植物が繁茂しすぎないようにしたり、種まきから成長過程を調整することも、メドウガーデンづくりのテクニックとか。 だからこそ、この景色は毎年必ずしも同じになるとは限りません。またいつか訪れるチャンスがあるかしらと心の片隅で思いながら、そよぐ風や野鳥の声に耳を澄ませて、そこにいる時間を楽しみました。 メドウに囲まれた小道を、建物のある方向へ進むと、屋根につるバラが絡むロッジアが見えてきました。その左横を進んで、次のブルーガーデンに入ります。 よく手入れされた芝生の中に、敷石の小道がまっすぐに通っています。建物に沿って、緑が生き生きと茂っていました。この小道や階段、レンガ造りのアーチも、ラッチェンスの設計です。 屋根に迫るほど大きな果樹のエスパリエがありました。リンゴの木でしょうか、石の壁にぴったり沿って、枝がきれいに誘引されています。こんなに大きなエスパリエを見たのは初めて! 次のエリアへ行く前に振り返ると、階段脇の一角に、いろんな種類のギボウシがバランスよく配置されていました。鉢植えのギボウシがたっぷり日差しを受けて、生き生きと葉を広げています。 次のエリアは、四方を壁にぐるりと囲まれたウォールガーデンです。 中は広い敷石のテラスになっていて、その周りを地植えの木々や鉢植えの植物が囲んでいます。中央付近は、小石を無数に敷き詰めたペイビングとなっていて、クリストファーの愛犬、2匹のダックスフンドがモチーフとなった模様が浮き上がっていました。テラスのペイビングの細かさから、相当のエネルギーが注がれた場所なんだなぁと実感します。 ウォールガーデンの一角は、カンパニュラやゲラニウム、フラックスなど、青系の花々の鉢植えが飾られて、爽やかな印象でした。 さて、庭巡りの最後を飾るのは、サンクン・ガーデンです。サンクン・ガーデン(もしくは、サンク・ガーデン)とは沈床式庭園のこと。イギリスのガーデンデザインでよく取り入れられる手法ですが、庭の中央の「床」が、周囲より一段、もしくは数段低く「沈んで」いて、そこに噴水が設けられたり、花壇が作られたりします。この庭の場合は、中央に八角形の池が作られていて、睡蓮が咲いていました。 もともとこの場所にはクロッケー用の芝生がありましたが、クリストファーの父ナサニエルが、1921年にこのように設計し直しました。ナサニエルは、建築や庭の設計にとても興味を持っていた人で、地域の古い建築に関した本を著してもいます。テラスの周りには芝生が広がっていますが、第一次世界大戦中はその芝生を掘り起こして、野菜を作っていたそうです。 池の水面に映る空の雲や植物のシルエットは、一幅の絵のよう。ベンチに座って、静かな時間を楽しみました。 グレート・ディクスターの広大な庭のメンテナンスには何人ものガーデナーが関わって、こぼれ種から発芽した芽の抜き取りや植え直しなど、とても繊細に行われています。一年で一番忙しい時期は、1月から2月にかけて。グレート・ディクスターは「英国で最も手のかかる庭」として知られますが、植えっぱなしでも育つ宿根草でさえ、よりよい状態を求めて、毎年植え替えるのだそうです。ここではガーデナー教育にも力が注がれていて、屋敷には研修生が住み込んで庭作業に励んでいます。ここを卒業したガーデナーは、他のガーデンで実力のある人材として活躍しているそうです。 かつて、庭づくりの巨匠として、イギリスのガーデニングに影響を与え続けたクリストファー・ロイド。新しいガーデニングに挑もうとするその精神は、ヘッド・ガーデナーのファーガス・ギャレットをはじめとするガーデナーたちに引き継がれています。クリストファーが愛し、築き上げたグレート・ディクスターは、今も新しい景色を生み出し、進化し続けるガーデンとして、多くの人々に驚きと感動を与えています。 *「グレート・ディクスター・ハウス&ガーデンズ」前編もどうぞご覧ください。
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京都府

素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪21 京都「cotoha」
京都の路地裏にある 隠れ家的存在の観葉植物専門店 専門コーヒーの香りと独特な雰囲気が漂う袋小路。インドアグリーンをメインに扱う植物の専門店「cotoha」はその一角、ツタに覆われた古びた建物の2階にあります。1階はカフェと雑貨店で、ゆっくり楽しめるショップが集まっています。 期待に胸を膨らませ急勾配の木の階段を上ると、まるで植物園の温室のような瑞々しい空間が。想像以上のグリーンの量に圧倒されます。 のびのびと枝葉を広げる観葉植物はみな、オーナーの谷奥俊男さんが自ら沖縄や鹿児島の生産農家に赴いて選んできたもの。現地で生産者に会い、育った環境、樹形の魅力などを一株ずつ自身の目で確かめながら仕入れています。珍しい品種はもちろん、曲がりくねった自然樹形のものも積極的に仕入れているので、空間をデザインするのにぴったりのグリーンが揃っています。 京都らしいこの古い建物は、もとは燃料倉庫で、その後は写真のスタジオとして使われていたもの。当時の高い天井と、大きく取られた半円形の窓をそのまま生かした店内には、どこかクラシックな趣が漂っています。それぞれの時代の名残が、空間に深みを与えて。 アンティークアイテムと合わせて 植物の生命力が感じられる空間を提案 オープンして約6年の「cotoha」。それまでは西陣の実家の生花店で切り花の販売をしていた谷奥さん。「生きている植物をもののように扱い、売れ残ったら廃棄という流れに疑問を持ちながらやっていたんだよね」。そんな思いを抱えながら販売していた観葉植物を自宅で育ててみると、次第に成長するその姿に繊細さやたくましさ、おもしろみを感じ、愛おしく思うようになりました。そして「育てる植物を販売しよう」と方向性が明確に定まり、実家の生花店から独立して観葉植物の専門店「cotoha」をオープンさせたのです。 店内では観葉植物と併せてアンティークの家具や雑貨も販売。什器や飾りにも巧みに使い、空間に雰囲気と立体感をもたらしています。どこを切り取っても絵になるそのあしらいは、おしゃれ感度の高い人たちの間でもインテリアのお手本として話題です。 あちこちのガーデニングショーやイベントで空間提案をすることも多い「cotoha」。最近は、東京ドームで開かれた世界らん展に、「ランとグリーンのある暮らし」をアンティークのアイテムと併せて展示提案し、好評を博しました。店舗でもワークショップやセミナーを開催し、「植物があることの重要性と楽しさ」を常に発信しています。 店名の「cotoha」は「古と葉」という意味。「古いものと植物で、暮らしに潤いを」という思いが込められています。 充実した植物ライフのために アフターフォローに注力 こんなにも多くの人に支持されている「cotoha」ですが、最初の年は失敗も多く、お客様に教えていただくことも多かったと谷奥さん。「実践することが何よりですね。自信を持って説明して販売できるよう、必死に研究しました」と振り返ります。その真摯な姿勢とインテリアセンスが評判を呼び、話題の人気店に成長しました。 お店が軌道に乗り3年ほど経った頃、新規の客数の伸びに対して、リピーターが減っていることに気づきました。その原因を探るべくいろいろリサーチしたところ、「購入後しばらくすると枯れてしまった。我が家には無理」という声が多く、さらにその枯れた原因を確認してみると「部屋は常に締めきっている」「部屋に日が入らず暗い」といったパターンでした。多くの人が本来あるべき状況からは大きくかけ離れた環境で植物を育てていることを知った谷奥さん。「これでは店も園芸業界も衰退してしまう」と危機感を募らせ、販売時の説明に加え、購入後のフォローにも力を注ぐようになりました。 観葉植物を育てながらベストな生育環境を分析して、きちんとデータ化している谷奥さん。お客様が育てようとしている環境を聞いて、どういった種類が合い、どういう管理が必要かということを分かりやすく、的確にカウンセリングしています。最近評判なのが、LINEを使っての個別アドバイス。植物は育てる環境が変わると葉を落としたり元気がなくなったりしますが、それが生理的なものなのか、不調なのか、初心者には見極めが難しいもの。お客様が写真をLINEでお店に送ることで、原因や今の状況を判断してもらえます。「初期に判断ができれば、枯らすことはありません」と谷奥さん。細やかなフォローで、お客様のストレスが軽減し、ショップのリピート率アップにつがっています 「今の園芸店は、店頭でもお客様が購入した後も、‘育てる’でなく‘延命している’感じがします。仕入れたときが最高にいい状態というのでは、お客様にストレスを与えますし、結果園芸から離れてしまいます。だから、僕は植物を仕入れる際に、生育環境を目で確認してます。そしてこの空間に徐々に慣らし、お客様にお届けた後もフォローすることを心掛けています。それは、この店の客数を増やすということだけでなく、園芸離れに歯止めをかけることにつながり、結果、園芸界に活気が戻ると思うからです」 最近では、ハウスメーカーやインテリアコーディネーターから講習会を頼まれることもしばしば。大学の教授と観葉植物がもたらす効果や最適な土などの研究を重ね、オリジナルの用土も開発・販売をしています。 谷奥さんのイチオシアイテム 「cotoha」のオリジナル用土・セラミックソイル 「cotoha」では、オリジナルの用土を開発・販売しています。室内で育てる観葉植物は、特に保水性、排水性が高く衛生的であることが重要。「cotoha」のオリジナル用土は、セラミックで作り、これらをクリアした安心の室内用用土です。最近は、個人や店舗のインテリア用としてだけでなく、病院での採用も増え、多方面からの信頼を得ているとか。 この用土は、一般的な鉢植えはもちろん、テラリウムなどにもおすすめです。乾燥してくると白く、湿っている状態だと茶色くなるので、水やりの目安が分かりやすいのもポイント。肥料は液肥を施してください。 落ち着いた路地裏で、京都を満喫しながら観葉植物を選べるショップ「cotoha」。植物の楽しみ方のみならず、ベストな栽培法や植物が人にもたらす効果、お客様へのサポートなど、とことん追求し、形にしている谷奥さんの熱意が満ちたショップです。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、JR二条駅より徒歩約5分、地下鉄東西線二条城前駅より徒歩約7分。 【GARDEN DATA】 cotoha 京都府京都市中京区西ノ京職司町67-38 TEL:075-802-9108 営業時間:11:00~18:00 定休日:水曜日 http://www.cotoha.me Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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東京都

華やかな店先の奥には、季節の掘り出し物も! 東京・二子玉川『メゾンフルーリ』 今日はてくてく、「花屋…
フランス語で“花の咲く家”と名づけた『メゾンフルーリ』は1974年に創業。雑誌『花時間』でも華やかに誌面を飾っていただいたフラワーアーティスト、野口美知子さんが東京・二子玉川にオープンしたお店です。そして、現在、二代目として看板をしょって立つのがご子息の佐々木久満さん。6年前、以前あった場所から、髙島屋本館裏手の二子玉川商店街へ引っ越しました。 和菓子屋さん、カフェと眺めて歩くと、通り沿いに溢れんばかりに花を並べたお店が『メゾンフルーリ』。花を贈る人、自分でいけて楽しみたい人のどちらにも親切な花屋さんなんです。店先でまず、目に飛び込むのは、↓の写真のギフトブーケ。急なプレゼントにも便利なのはもちろん、写真をよく見て! 花の組み合わせがひとつずつ違い、価格も3段階で設定。相手の好みや用途に合わせて、気軽に選べるのがポイントです。 同じ店先で見つけたのは、バラ10本でこのお値段のサービス花束。いきいきとしていて、長く咲きそうですね。近所にほしいくらいのお得な花屋さんでは? リーズナブルな価格を保っているのは、ギフト需要が多いからで、そのため、店内にはバラのほか、華やかさに欠かせないユリもいつもスタンバイしています。ユリは最近、いけていないかも? なんて思っていたら、ちょっと目からうろこですよ。佐々木さん曰く、ユリは、いけやすいよう、どんどん進化している花。取材時にあったユリを見せてもらい納得でした。↓のユリは「スマトラ」。茎が太く、真横に花が向いているイメージが強いユリですが、このユリに関しては、草花を思わせる華奢な茎をもち、楚々とうつむいています。ササユリなどの奥ゆかしい和のユリを連想しませんか? ↓のユリは花が上へ向く「バルベルデ」。バラなどの上向きの花とも合わせやすいのが特徴だそうです。 佐々木さんは、じつは『花時間』の知恵袋のひとり。各地の花の生産者と交流をもち、いつも季節の珍しい花に出会わせてくれます。訪ねたら、見つかるはずですよ! 取材のときにあったのは、↓の紫の花。長野の片桐さんが作っているラペイロージアという花で、山野草のような風情が素敵です。 そして、↓は福岡からやってきたというクサボタン。日本にいくつかあるクレマチスの原種のひとつなんだそう。花びらがカールして、ベル形のクレマチスによく似ていますね。 話を聞いているうちに、植物図鑑の中にさまよいこんだような気分に(笑)。そんな佐々木さんは、意外にもこんなにかわいらしい花も得意だったりします。 訪ねたら、目を皿のようにして花を選びたい『メゾンフルーリ』は、二子玉川駅から徒歩約5分。斜め向かいにできたカフェは、おすすめだそうです。 Shop Data:メゾンフルーリ(Maison Fleurie) インスタグラム/https://www.instagram.com/maison_fleurie_tamagawa 住所/東京都世田谷区玉川3丁目15-12 106 電話/03・3700・8790 営業時間/10:30〜20:00(日曜・祝日~18:00) 定休日/なし Credit 記事協力 構成と撮影と文・鈴木清子
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北海道

球根花が群れ咲く春の北海道ガーデン 〜大雪森のガーデン〜
丘陵に広がる森の庭を訪ねる 大雪山を望む旭ヶ丘高原にある大雪森のガーデンは、色彩豊かな「森の花園」、樹木や山野草に癒される「森の迎賓館」、緑あふれる「遊びの森」の3つのエリアで構成された庭園です。 訪れた2019年の5月上旬は、「森の花園」エリアのみ無料公開されていました。 大雪山系を望む雄大なロケーション 旭川から大雪森のガーデンまでは、車で約1時間。広大な大地の遥か先まで真っ直ぐ伸びる道や、自然の芽吹きが織りなす美しい景色を眺めながらのドライブは、とても快適でした。 到着するや否や、まず心を奪われたのが、残雪を湛えた堂々たる大雪山連峰の雄大なロケーション。北海道ガーデンのスケールの大きさに改めて圧倒されました。そして、庭園を訪れたはずなのに、大自然に迷い込んだような不思議な気分に。「一体、この先はどんな景色が広がっているのだろう」と、胸が高鳴りました。 「森の花園」は妖精たちの楽園 エントランスを抜けると、目の前に広がっていたのは、空に向かって悠々と枝を広げた芽吹き前の白樺と落葉樹の大木。その株元で、小球根の花々が春の訪れを告げていました。どうやら、「森の花園」は冬の眠りから覚めたばかり。声を出すのも躊躇するほど、しんと静まり返っていました。 緩やかな斜面を縫うような小径に足を踏み入れると、インクブルーが鮮やかなシラー・シビリカ、水色の花弁にブルーのラインが美しいプシュキニア、星形のチオノドクサ、そして、色とりどりのクロッカスやフクジュソウが群れ咲いていました。極寒の冬を乗り越えた小球根の花々の、何とたくましく愛おしいこと。 目が合う度に、甘い蜜に吸い寄せられる昆虫のように、何度も地面に顔を近づけました。見れば見るほど、柔らかな光と戯れる可憐な姿は、「春の妖精」そのもの。早春の「森の花園」は、まさに妖精たちの楽園でした。 じつは、小径の縁を彩る小球根の花があまりに愛らしかったので、去年の秋、プシュキニアとミニアイリスの球根をわが家の庭に植えました。嬉しいことに、この春、小さな庭に春一番を告げてくれたのは、この妖精たち。また一つ、春を待つ楽しみが増えました。 今年、わが家の庭で春を告げた小球根。左がプシュキニア、右はミニアイリス。 想像力を掻き立てられる鉄のアーチ 「森の花園」で、ひと際目を引いたのが、「花の泉」エリアに設置されていた鉄製のアーチ。エッジの効いた屈強なアーチが連なる様が、大雪山連峰の景色と重なりました。そして、アーチの下には早咲きのスイセン‘ティタ・ティタ’が色鮮やかに連なっています。その光景は、まるで大雪山の雪を溶かす春の光のよう。グラウンドカバープランツを利用して地面から泉が湧き上がる様子を表現している「花の泉」。アーチの下で草花が咲き揃う季節は、どんなにか素晴らしいことでしょう。 癒やしのガーデンベンチ 「森の花園」の緩やかな斜面には、いくつかガーデンベンチが設置されています。ガーデンベンチは、寛ぎの場所であると同時に、植栽のアクセントにもなる重要なアイテム。ベンチのデザインや色、置かれている場所でガーデンの印象も随分変わります。そういえば、上野ファームの射的山の頂上にあるカラフルな虹色のベンチや、ミラーボーダーのエレガントなブルーのベンチは、どれもが植栽や周りの景色とぴったり。ベンチのある風景が、上野ファームのフォーカルポイントになっていますね。 「森の花園」のガーデンベンチは、深緑色のシンプルなデザイン。白樺の自然林や植栽に溶け込んでいました。さらに、斜面の高台に置かれているベンチに座ると、「森の花園」が一望でき、何と心地よいことでしょう。まるで、景色を独り占めしているような気分でした。間違いなく「森の花園」の特等席です。 また、その他のレストラン&カフェの建物も、木材を生かしたシンプル&ナチュラルな外観で、アーチやガーデンベンチと同じく、周りの景色にしっくり馴染んでいました。「森の花園」で感じた心地よさや癒やしは、自然の景色と調和した植栽デザインと構造物にあるような気がします。 大雪山系の自然と庭園が調和した、癒やしの「大雪森のガーデン」。 早春にしか見られない「春の妖精」たちに会いに、いつか皆さんも訪れてみませんか。
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福岡県

素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪20 福岡「GARDEN DESIGN MOMONOKI」
庭づくりのヒント満載! 多彩な樹木が揃うショップ ショッピングモールのリラックススポット「GARDEN DESIGN MOMONOKI」。多彩なグリーンのグラデーションがエントランスを彩り、モール内の買い物客に楽しみと癒やしを提供しています。 エントランスで一番目を引くのが、巨大なアガベ・アメリカーナ。シャープで隆々とした大きな葉は抜群の存在感を放ち、テーマパークのワンコーナーのような印象です。 ガラス張りの建物の前には、針葉樹やオージープランツなどの個性的な鉢植えが並び、アガベとともに異国情緒を漂わせています。 見慣れない植物が並ぶ「GARDEN DESIGN MOMONOKI」は、世界の個性的な樹木の生産・卸を行う人気ナーセリーのアンテナショップ。このナーセリーは、第一線で活躍する造園家や園芸店のバイヤーが日本中から買いつけに来る農園です。その評判が伝わり、たくさんの一般の人々から購入希望が多く寄せられたため、8年ほど前に小売りのショップをオープン。数多くの植物の中から一般家庭におすすめのものをセレクトし、草花や雑貨とともに素敵なシーンを提案しながら販売しています。 ショップ内にはさまざまなシーンが設けられ、まるで洋書のページをめくっているかのよう。このデザイン・コーディネートは、ナーセリーのスタッフでもある春香さんがメインとなって手掛けました。ショップのコンセプトは「庭づくりに役立つこと」と春香さん。魅力的なシーンをたくさんつくることで、樹木の使い方を分かりやすく提案できるよう心掛けています。また、個人邸や店舗の庭など、それぞれのスタイルに合わせた設計・施工の相談にも応じ、好評です。 植物を美しく見せるコツは すっきりと 植物のラインナップにもこだわりやアイデアがたくさん。什器や構造物は、植物の葉の美しさを損なわないよう、シックな色合いで統一。個人邸を訪れたような、すっきりとしたコーナーづくりが、店舗内を魅力的にまとめ上げています。 ナチュラルでデザイン性のある空間を生み出している春香さん。そこには、大学で造園を学んだあとに研修でステイしたアメリカ・オレゴン州のナーセリーでの経験が大きく影響しています。「あちらのナーセリーは日本とは異なり、樹木を入れるポット、作業服、年季の入った道具など、どれもデザイン性があるものを使っていたんです。植物を生産してそれをただ見せるだけでなく、トータルで魅力を伝えることが大切だと感じました」。帰国してしばらくしたのち、ご両親が営むナーセリーのアンテナショップを立ち上げた春香さんは、アメリカで見聞きしたことを店づくりに盛り込みました。 店舗内の園路は、さまざまなレンガを枕木や自然石と合わせてラフに敷設。遊び心がさりげなく盛り込まれ、変化に富んだしつらいは、ガーデンデザイナーならではの飽きのこないデザインです。 カフェのような建物内の売り場は アート感覚あふれる空間 建物内の細長い空間では、観葉植物や多肉植物、食虫植物のほか、寒さに弱いデリケートなタイプの植物を販売しています。ここは、以前入居していた店舗が使っていた売り場を春香さんが大きくリノベーションしたもの。外の売り場とは趣ががらりと変わり、春香さんのアート感覚が感じられる場所です。 多彩な品揃えが魅力! 農場のような樹木売り場 樹木を中心とした植物売り場は、ナーセリーのアンテナショップならではの充実の品揃えです。トウヒなどのコニファーやオージープランツをはじめ、斑入り・銅葉・黄葉などの葉色が楽しめる樹木や、観賞価値の高い植物が、ずらりと3列に並んでいます。 オレゴンのナーセリーで見たような、おしゃれで楽しい風景づくりを心がけた樹木売り場。植物の並べ方には、選びやすい工夫も施されています。 小さな農場のような売り場で見つけた 素敵な樹木をご紹介! 左/リューコスペルマム:エキゾチックな花が魅力。鉢植えで育てるとよい。 中/クラブアップル‘ロイヤリティー’:ピンクの花後に実がなる。銅葉の葉もシック。 右/斑入りトキワヤマボウシ:花後も模様の入った葉が楽しめる。 左/姫タイサンボク‘マッティ・メイ・スミス’:ほのかに香るクリーム色の花が愛らしい。 中/ツバキ‘エリナ’:ツバキの小花。枝葉の佇まいも素敵。和洋どちらの庭でもOK。 右/サカキ‘ゴールデンスプレッダー’:葉模様が美しいサカキ。半日陰におすすめ。 左/ハイネズ‘エメラルドシー’:矮性の針葉樹。実はクリスマスリースの飾りにも活躍。 中/モンタナマツ:洋風な庭におすすめのマツ。シンプルに鉢植えでも。 右/カナダトウヒ‘ペンデュラ’:枝垂れるユニークな枝のフォルムが特徴的。 春香さんのイチオシプランツ「ブルビネラ」 鉢植えで販売されることが多いブルビネラ。細長い葉は密生し、こんもりとした株に育ちます。黄色い花を長い花茎に咲かせるので、スタイリッシュな鉢に入れてシンプルな場所に飾れば、オーナメンタルなフォルムが際立ち、おしゃれなシーンを演出してくれます。丈夫で育てやすく、寒い地方でなければ地植えにしても大丈夫。庭にデザイン的なアクセントを加えてくれます。 ナーセリーのアンテナショップとしてスタートして2020年で9年目の「GARDEN DESIGN MOMONOKI」。樹木を通して庭づくりの楽しさや大切さを伝えることに力を注ぐ、提案型のショップです。「いろいろなことが起きるこんな時期だからこそ、身近な癒しの場として庭があることの大切さに気づいてほしいですね」と、店長の山田久美子さんと春香さん。庭づくりの素敵なヒントを見つけに、ぜひ訪れてください。アクセスは、JR鹿児島本線「原田駅」から徒歩で約15分。 【GARDEN DATA】 GARDEN DESIGN MOMONOKI 福岡県筑紫野市原田836−20 TEL:092-926-0045 10:30~18:00 祝日 水・木曜日 http://momonoki-gs.com/ Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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イギリス

イングリッシュガーデン旅案内【英国】イギリスガーデン界の巨匠、故クリストファー・ロイドの自邸「グレ…
英国ガーデン界のカリスマガーデナー クリストファー・ロイドは、常に変化を求め続けたガーデナーでした。1957年、当時の主流だった宿根草花壇に対して、ミックスボーダー(混植花壇)を提案した著書、“The Mixed Border in the Modern Garden”を皮切りに、彼は、このグレート・ディクスターを実験の場として新しいガーデニングに挑戦し続け、そこで得た自らの経験と考えを、ガーデン誌や新聞の園芸欄と著書で伝えました。大胆な色使いを提唱した“Color for Adventurous Gardeners”、現在もブームとなっているメドウ(野原)・ガーデニングについて、いち早く解説した“Meadows”など、クリストファーはいつも新しい視点を人々に与える存在でした。 2006年、クリストファーは84歳で惜しまれつつ世を去りましたが、彼が愛し、精力を注いだ庭と屋敷は、グレート・ディクスター・チャリタブル・トラストという公益財団に受け継がれました。そして、クリストファーの後継者であり、1993年からヘッドガーデナーを務めるファーガス・ギャレットを中心とするガーデナーたちによって、生前のままに管理、運営されています。 ファーガスにとってクリストファーは、素晴らしき老教授、父、祖父のような存在であり、また、親友でした。一方、老齢のクリストファーにとってファーガスは、体力的に難しいことを代わりにしてくれる頼れる相棒であり、また、新しいアイデアや刺激を与えてくれる存在でした。 「変化こそ、グレートディクスター流ガーデニングの神髄」と、ファーガスはクリストファーのチャレンジ精神を受け継ぎ、また、それを後世に伝えるべく、さまざまな園芸教育プログラムに力を注いでいます。屋敷には、世界レベルの技量修得を目指す研修生が住み込んで、庭仕事に励みます。 さあ、イギリスでも先端を行く、独創性あふれるガーデンを散策しましょう。どんな驚きが待っているでしょうか。 庭散策はメドウガーデンから 敷地に足を踏み入れると、まず広がっているのがメドウガーデンです。白や黄色の素朴な花が、低い位置で風に揺れています。向こうの景色は、ユニークな形に刈りこまれた、壁のようなセイヨウイチイの生け垣に隠されて見えません。どんな庭が待っているのだろうと期待が高まります。 メドウの小道をまっすぐ進むと、雑誌で目にした覚えのある、古い屋敷が迎えてくれました。大小の鉢植えが多数集められて、彩り豊かにエントランスを囲みます。 アルケミラモリスやカンパニュラ、ギボウシ、グラス、コニファーなどが植わっている、エントランスの鉢植え。どの鉢も株姿がこんもりきれいに整い、手入れが行き届いていることが分かります。 ラッチェンスの手で改修された屋敷 クリストファーの父、ナサニエル・ロイドは富裕層の出で、自らも印刷業で成功を収めました。1910年、彼は若くして隠居生活に入るため、15世紀半ばに建てられた「マナー・オブ・ディクスター」を購入し、のちに名建築家として名を残すエドウィン・ラッチェンスに、屋敷の改修と増築、そして、庭の設計を依頼します。ナサニエルは、昔ながらの手仕事を再評価するアーツ・アンド・クラフツ運動に共鳴しており、古い屋敷をできるだけ伝統的な形で修復することを望みました。現在ある屋敷の姿は、もともと建っていた木骨造の屋敷に、別の場所から解体して運んだ2つの古い家を組み合わせたものとなっています。 この歴史的な建物は、内部を見学することもできます(写真撮影は禁止)。庭散策を終えてから中に入ってみると、1階のグレート・ホールという部屋は天井が高く広々としていて、大きなステンドグラスから光がたっぷり注いでいました。エントランス部分の外観にあるような太い木の骨組みが、室内からも見られます。2階には暖炉を備えた広い一間があって、書棚にクリストファーの蔵書と思われる植物図鑑などがずらりと並んでいました。家の中には、アンティーク家具を好んだ父、ナサニエルが集めた、中世の英国、フランス、イタリアの家具が置いてあります。 父ナサニエルと母デイジー ナサニエルが地所を購入した際、ここには庭と呼べるものはなく、屋敷の増改築と並行して、2年がかりで庭づくりが行われました。ラッチェンスが設計した庭の構造物がつくられ、専門家によって計画された植栽が行われて、庭も完成。1912年に一家は暮らし始めます。ナサニエルは、その後、古い建築について学びを深め、自分でもサンクン・ガーデンを設計しています。 一方、母・デイジーは草花が大好きで、のちに庭の植栽計画を担当するようになりました。クリストファーは6人兄弟の末っ子に生まれ、この素晴らしい庭で幼い頃から植物に親しんで育ちましたが、兄弟の中でガーデニングに興味を持ったのは彼だけでした。クリストファーは名門ラグビー校で学び、ケンブリッジ大学のキングス・カレッジに進んで現代言語を学びますが、第二次世界大戦の兵役の後、ワイ・カレッジで装飾園芸の学位を取得して、園芸の道に進むことを決めます。そして、グレート・ディクスターに戻り、母から庭を任されて、本格的にガーデニングに取り組むようになりました。 クリストファーは、花壇や小道、テラスなどのレイアウト、及び建物や生け垣などの構造物といった、ラッチェンスによるガーデンデザインに満足していました。彼はその素晴らしい枠組みの中で、父や母が愛でた要素を残しつつ、新しいガーデニングを追求したのです。 では、屋敷を中心に広がる、いくつものエリアに分かれた庭を、順に巡っていきましょう。 トピアリーが楽しいピーコックガーデン 屋敷の北東側に広がるのは、セイヨウイチイの生け垣です。この変化をつけたユーモラスな形の生け垣は、次に続く空間を3つのエリアに区切っています。屋敷を背にして、砂利敷きの道から一歩右のエリアに入ると…… 鳥をかたどったトピアリーがいくつも立つ「ピーコックガーデン(クジャクの庭)」です。花色が抑えられていて、若いグリーンが引き立つ庭景色。トピアリーは、アーツ・アンド・クラフツ様式の庭によく見られる要素で、クリストファーの父ナサニエルも気に入っていました。これらはもともと、キジやブラックバードなど、さまざまな鳥をかたどったものでしたが、今ではすべてを「ピーコック」と呼んでいるそう。長い年月が経つうちに、どれがどの鳥だか分からなくなってしまったのでしょうか、面白いですね。鳥のトピアリーは全部で18体ありますが、庭ができた当時は、トピアリー好きのナサニエルが、もっとたくさん配置していたのだそうです。 ピーコックガーデンの中央には、石張りのテラスのような空間があります。先ほどの植物が密集する空間とは一転して、ここは距離を保って植え込みを眺められる空間。メリハリのあるガーデンデザインが感じられます。この場所からは、クジャクのトピアリーが林立するユーモラスな風景が楽しめました。 草花の生い茂るハイガーデンとオーチャードガーデン 続いて、セイヨウイチイの生け垣の間を抜けて、「ハイガーデン」と呼ばれる隣のエリアに入ると、色彩がガラリと変わります。訪問した2019年の6月中旬は、赤やピンクのオリエンタルポピーがたくさんの花を咲かせていました。中央の奥には、ピンク色のクレマチスのオベリスクが見えます。 花が植わっているエリアと生け垣の間の、人ひとりがやっと通れる小道をたどって奥へと進みます。生い茂る植物が迫ってくるような、エネルギーを感じる体験は初めて! 植物が群れ咲くとはこういうことかと、実感しました。 次のエリアに入ると、人の背丈を越すほど高く伸びるグラスやバーバスカム、デルフィニウム、ゲラニウム、サルビアなど、日本のナチュラルガーデンでもよく見かける、あらゆる宿根草が育っていました。一見、無秩序に植わっているようですが、隣り合う植物が調和し合い、競い合って育っているよう。既存のデザインの方程式に捉われない、新しさを感じました。この後、1週間、2週間と時間が経つと、きっとまったく違う印象を受けるのでしょう。また来てみたいと思わせる魅力がありました。 さらに進むと、「オーチャードガーデン」につながります。アクセントとなるヘメロカリスの黄色い花に、フェンネルのふわふわ茂る葉、紫のアリウムなど、ここでも、視界に入る植物がすべて異なる種類。他の庭では見られない植栽術に驚かされます。 コントラストで魅せるミックスボーダー グレート・ディクスターの花壇は、すべてミックスボーダー(混植花壇)です。クリストファーは、植物はお互いに助け合うことができると、樹木、灌木、つる性植物、耐寒性および非耐寒性の多年草、一年草、二年草のすべてを組み合わせて、植栽に用いました。彼は、調和よりもコントラスト、形や色の対比で魅せる草花のタペストリーをつくろうとしました。そして、特別決まったカラースキーム(色彩計画)というものも持たずに、どんな花の色をも効果的に組み合わせようと苦心していました。 また、グレート・ディクスターは、ハイ・メンテナンス、つまり、手のかかる庭として知られています。「努力があってこそ見返りも大きい」というのが、クリストファーの持論で、手のかからないグラウンドカバーの植物には興味がありませんでした。この庭でもし、グラウンドカバーが植えられていたとしたら、それはその植物のことが好きだからであって、手を抜くためではなかったそう。この精神はファーガスたちにも受け継がれ、「視覚的にインパクトがあり、かつ、親しみやすさのある植栽」を実現するために、ガーデナーたちは常に忙しく働いています。一年草を使うことも多く、花壇に植わる植物は絶えず変化していくそうです。 ユニークな高さの異なるセイヨウイチイの生け垣で区切られている、ピーコックガーデン、ハイガーデン、オーチャードガーデンの3つの庭。大きな面積が植物で埋め尽くされていたり、生け垣に沿って細い小道があったりと、ここにしかないオリジナリティーあふれるデザインをたくさん見ることができました。この道はどこにつながっているのか、一度歩いただけでは把握できない、迷路のような面白さもありました。 メドウの広がる果樹園へ オーチャードガーデンの、両側を花々に彩られた小道を先へと進みます。生け垣のトンネルの先には、どんな景色が待っているのでしょうか。 トンネルを抜けて階段を降り、振り返ってみると、巨大な生け垣の緑が目に飛び込んできました。すべては1912年以降につくられたものといいますが、この庭の歴史を感じます。 小道のさらに先には、またトピアリーのトンネルがあって、開けた場所に続いているようです。バラの優しい花色を眺めながら先に進んで、トンネルを抜けると…… 一面のメドウ(野原)! 広がるメドウは、借景となる遠くの風景につながっています。心地よい、穏やかな風が吹いています。 クリストファーの母デイジーは、このようなメドウのガーデンスタイルが好きで、庭ができて間もない頃からメドウを育てていました。クリストファーにとってメドウは、子どもの頃から親しんだもの。きっと彼の原風景だったのでしょう。メドウに咲く花はほとんどが自生種で、土壌が貧しければ貧しいほど、花々のタペストリーは豊かになるそうです。土壌が肥沃だと、カウパセリやイラクサなどの粗野な植物が占領してしまうのだとか。 デイジーは、野生種のラッパズイセンやスネークヘッド・フリチラリアを、種子から育てて増やしていました。風になびく美しい草原は、手つかずの自然の景色のように見えますが、人の手で計画し、手入れしているからこそ生まれる風景です。 メドウの芝草を刈り込んで作られた小道は、リンゴ、洋ナシ、プラム、サンザシ、クラブアップルなどの果樹が散りばめられたオーチャード(果樹園)のエリアに続いています。 メドウの景色を動画に収めました。風のそよぎや鳥のさえずりをお楽しみください。 *続きは、「グレート・ディクスター・ハウス&ガーデンズ」後編で。
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愛知県

素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪19 愛知「garage NAGOYA」
名古屋駅・南エリアの複合施設『グローバルゲート』内にあるガーデンショップ リニア中央新幹線開通に向けて開発が進む、名古屋駅・南エリアのささしまライブ地区。その中心部に2017年秋開業した複合施設『グローバルゲート』内に、「garage NAGOYA」が同時オープンしました。 人気店の第2号店として 新たな展開でオープン ガーデニングとインテリアを融合させた暮らしを提案し、感度の高い人たちの人気を博している愛知県・豊橋にある園芸店「garage」。「garage NAGOYA」は豊橋で得たノウハウを生かしつつ、さらに都会の人々のライフスタイルに進化させたショップです。 売り場は上下2フロアを使い、2つの異なるテーマで構成。「アーバンなhome」をテーマとした下の階では、植物のある暮らし周りに合わせたい雑貨や家具が揃い、「ラフなyard」がテーマの上階では、植物を求める人のためのインドアグリーンやガーデンツールなどが並んでいます。 つややかな空間で 植物の魅力をたっぷり感じて 植物好きな方は、まずはエスカレーターで「ラフなyard」のフロアに上がって。ここには、マンション暮らしにおすすめのコンパクトなものから、オフィスなどにも向く大型のものまで、多様な空間に対応する多彩な植物や鉢が揃い、さまざまな人々が癒やしを求めて訪れています。 ジャングルのように緑にあふれた店内は、「計算され尽くした、ラフ」な、さりげないディスプレイが施されています。これは、ガーデニングショウで人気のオーナーである二村昌彦さんと、彼のセンスに憧れて集まったインテリア&グリーンが好きなスタッフによるもの。そこかしこに「心地よいラフさ」を演出するための技が盛り込まれています。 実家が種苗会社だったことで、幼い頃から植物に親しんできたという二村さん。大学卒業後はホームセンターに勤め、店長やバイヤーとしてさまざまなことを学びました。けれど、そこでは「植物は育てるもの」という感覚がなく、モノとして扱われていることに違和感が募り、9年後に退社。以前からインリアなどにも興味があったことから、見聞を広めるために渡欧し、しばらくはオランダを拠点として精力的にあらゆるものを吸収していきました。 ホームセンターに勤務中から考えていた「植物を育てること」と「植物のある空間づくり」の併存を、すでに実践していたオランダの人々の生活。普段から花を飾り、古い家具や農具を大切に使いながら、シーンづくりにも生かしている……そんな、おしゃれでありながらつつましい暮らしがとても新鮮に感じられ、そんな刺激を受けているうちに、自身のやりたかったことが明確になり、帰国して提案型の店をオープンさせたのです。 センスアップの参考にしたい ディスプレイの連続 モダンでクールなアイテムと古びたアイテムを絶妙なバランスで組み合わせるコーディネートは、子どもの頃からインテリアに興味があったという二村さんならではのもの。店内には眺めているだけで楽しい丁寧なシーンづくりが、随所に施されています。 ジャングルのような緑滴る空間には、緑を引き立てながら味わいを添えている、渋いアイテムがたくさん。さりげないあしらいが参考になります。 おすすめのガーデンツールが並ぶコーナー。二村さんやスタッフの「良い!」というお墨付きのものばかり。 外から来たお客様がワクワクするように、ガラスにも遊び心を加えておしゃれに演出。どんな小さな場所も手を抜かず、見せ場をたくさん作っています。 植物と合わせたい暮らしまわりの アイテムが充実するフロア 下の階はナチュラルな雰囲気とインテリアの「home」がテーマ。上の階とはがらりと趣が変わり、ぬくもりあふれる空間です。ここでのメインは「植物」ではなく、「植物と合わせたい暮らしのアイテム」。植物を日常の暮らしに取り入れたい園芸初心者のためのきっかけづくりの場としての役割も担っています。 季節の切り花も扱っており、この日はたくさんのユーカリが入荷。すっとした香りがあたりに漂っていました。ドライフフラーとしても楽しめる花がメインで、「気軽に一輪からでも買うことができ、切り花で楽しんだ後はドライにして、より長く飾って楽しむことができます。さまざまな形で植物と親しんでもらいたいですね」と生花スタッフの渡邉亜希子さん。花束、リース、スワッグなどの注文も受けています。 「garage」と古くから縁のある遠州織物‘HUIS’の衣類も販売。デザインはもちろん、軽くて動きやすいのが特徴で、スタッフたちも愛用しているとか。 豊橋店から始まり、さらに広げたものが「ギャラリー」です。「garage」と感性の合う作家さんを招いて、植物とアートの空間を発信しています。 屋外スペースでは 苗ものも販売 庭づくり・店舗ディスプレイなどのデザイン・施工も受けている「garage」。ショップおすすめの個性的な植物を、外のデッキエリアで販売しています。ここ数年人気のオージープランツや、それに合わせやすい低木や草花がメイン。屋上庭園のような心地よい空間を作りながら、植物を販売しています。 「クラフトラボ」で受けられるDIYレッスン 「garage」ではDIYの技と楽しみ方を伝えようと、月に3回、木製のアイテムを作るワークショップを開催しています。「カフェのような心地よい空間・クラフトラボで、楽しいレッスンを受けられる」と評判を呼び、大人気。参加は予約制なので、スケジュールをホームページでチェックして。 garageのイチオシアイテム コンパクトで機能性・実用性に優れたワンランク上のホースリール。スタイリッシュなフォルムとカラーも魅力で、出しっぱなしでも絵になるアイテムです。 【コンパクトガーデンリール(garage特別カラーBlack)】 ・ホース10m(写真左):¥9,000+tax ・ホース30m(写真右):¥15,000+tax 植物と暮らしの関わり方を模索し、抜群のセンスと丁寧さが支持されている「garage」。庭づくりや店舗づくり、ウェディングディスプレイなども手掛け、さまざまな人との関わりで得られる新たな感覚を取り込みながら、店舗を進化させています。暮らし丸ごとセンスアップさせたい人が集まるショップ、「garage NAGOYA」。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、名古屋駅から徒歩で約15分。名古屋臨海高速鉄道・あおなみ線「ささしまライブ駅」下車・徒歩約3分。 【GARDEN DATA】 garage NAGOYA 名古屋市中村区平池4-60-12 グローバルゲート3F/4F TEL:052-485-7241 11:00~20:00 第三木曜日(3,4,5月は定休日なし) http://www.garage-garden.com/docs/nagoya.html *愛知県以外の初の店舗「garage YOKOHAMA」は、緊急事態宣言を受け、現在オープン時期を見送っております。正式なオープン日は、ホームページでご確認ください。 garage YOKOHAMA 神奈川県横浜市金沢区白帆5-2 三井アウトレットパーク横浜ベイサイドCブロック2F TEL:045-370-8793 10:00~20:00 年中無休 Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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北海道

球根花が群れ咲く春の北海道ガーデン 〜上野ファーム〜
射的山の斜面を彩る可憐な花々 上野ファームのエントランスでは、シンボルマークが刻印された石板がお客様をお出迎え。 じつは、上野ファームを訪れたのは、今回が2度目です。初めて訪れたのが6年前。バラやクレマチス、多年草が色鮮やかな7月半ばでした。その雄大なスケールと、咲き急ぐかのように溢れる花々に、言葉では言い尽くせないほど感動し、「いつか、また違う季節に訪れよう」と心に決めていました。 逸る気持ちを抑えながら、最初に向かったのが小高い射的山。山の麓に足を踏み入れると、芽吹いたばかりの落葉樹の足元で、クリスマスローズ、シラネアオイ、スイセン、ムスカリ、ニリンソウ、そして、滅多にお目にかかれない憧れのフリチラリアが群生していました。それぞれの花は、好きな居場所を得て、待ちわびた春を喜んでいるよう。何だか、秘密の野原に迷い込んだような気分でした。 射的山の山頂。 可憐な花々に誘われるように、緩やかな山道を登ると、虹色の椅子が並ぶ山頂です。そこで目に飛び込んできたのは、360度見渡せる上川盆地の山々と、のどかな田園風景。鼻の奥をツンと刺激する冷気の清々しさに、思わず深呼吸をしたくなりました。あいにくの曇り空でしたが、一面に広がる田植え前の水を張った田んぼが水鏡のようにキラキラと輝き、とてもきれいでした。こんな景色が見られるのも、春だからこそですね。 射的山の頂上からの眺め。 スイセンが輝くノームの散歩道 射的山の山頂から来た道の反対側に山道を下ると、見えてくるノームの散歩道。前回訪れた時は造園中だったので、楽しみにしていました。 そこは、落葉樹の淡い黄緑色の若葉の木立に、緩やかに曲がりくねった一本の道が続いていました。道の両脇には、足元を照らすかのようにスイセンが群れ咲き、奥へと誘います。 時折射し込む柔らかな木漏れ日と、踏みしめる度に伝わる落ち葉のふんわりとした感触の何と心地よいこと。そのうえ、所々に愛嬌たっぷりのノーム(オーナメント)の姿も。そんな微笑ましい世界観に、夢を見ているようでした。こんな散歩道だったらどこまでも歩いて行けそうです。 絵本の世界が広がるノームの庭 ノームの散歩道を抜けると視界が開け、その先にひと際大きな西洋シロヤナギと、とんがり屋根の可愛らしい小屋が見えてきます。ここが、大人気のノームの庭です。 西洋シロヤナギは、別名黄金枝垂れヤナギともいわれ、かの有名なモネの「睡蓮」に描かれたヤナギだとか。上野ファームのホームページやインスタグラムで見る度に、いつか本物を見てみたいと思っていました。 西洋シロヤナギは、運よく芽吹きを迎えていて、長くしなやかな枝に小さな黄金色の若葉を纏い、輝いていました。その堂々たる佇まいは、まるでノームの庭の守り神のよう。ユッサユッサと春風にたゆたう様は、何とも優雅で神々しいほどでした。 そして、ガーデンを彩るチューリップやスイセンなどの可憐な球根花と、とんがり屋根のノーム小屋は、どこを切り取っても絵本の世界さながら。さらに、小屋を囲む池の水面に映った美しい光景は、一幅の絵画のようでした。 特に印象的だったのが、水面に映るスイセンの花。その姿は、まさに、スイセンの学名「Narcissus(ナルシサス)」の由来となったギリシャ神話に登場する美少年のナルシサス。初めて目にするスイセンの神秘的な姿に、暫し見惚れてしまいました。 清々しい色彩のミラーボーダー 真っ直ぐ伸びたレンガの道とブルーのガーデンチェアーが印象的なミラーボーダーは、前回訪れた7月の色鮮やかな景色が嘘のような静寂に包まれていました。 目に映る色彩は、ふかふかの絨毯のような土の色と白いチューリップ。そして、微かに見える白樺の若葉の黄緑だけ。たった2カ月でこんなに景色が違うとは…。短い花の季節に咲き急ぐ、北海道の草花の逞しさを目の当たりにしたような気がしました。 それにしても、広大なミラーボーダーに漂うひんやりした浅い春の空気と、清々しい色彩が調和し、何と心地よいのでしょう。きっと、これから次々と遅咲きのチューリップが咲き、芽吹き始めていた多年草の花が咲き始める頃は、また違った景色になっていることでしょう。何だか、想像するだけでワクワクします。 色とりどりの球根花が咲く白樺の小径 ミラーボーダーの奥にある白樺の小径では、色とりどりのチューリップやスイセン、ムスカリが競い合うように咲いていました。前回目にした景色は、白樺の新緑と下草の緑が爽やかな印象だったので、ちょっと驚きでした。聞けば、白樺の小径がこんなにも彩り豊かな表情を見せるのは、この時季だけだとか。 そう、春しか見られない特別な景色なのです。 白樺の黄緑色の若葉と白い幹に、色とりどりの球根花が映えて、何と美しいのでしょう。そのうえ、やさしい花の香りに包まれて夢のよう。「もし天国があるのなら、こんな場所がいいな」、そんなことを思いながら小径を歩きました。 春の球根花が一斉に咲き誇る上野ファームは、目に映る全てが、まるで夢の世界。またいつか、春にしか出合えない景色と感動を味わいに訪れたいと思います。
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三重県

花の庭巡りならここ! 200品種以上のシャクナゲが咲き誇る「赤塚シャクナゲガーデン」
品種改良の歩みが見て取れるシャクナゲの見本庭園 「赤塚シャクナゲガーデン」は、1972年に赤塚植物園社長(現会長)の赤塚充良氏がアメリカの公園や庭園に咲く見事なシャクナゲに衝撃を受けたことから始まります。子どもの頭ほどのシャクナゲの花が色とりどりに咲いている姿は、まさに「花木の女王」と呼ばれるにふさわしいものでした。 この花を日本中に普及させて、多くの方に楽しんでもらいたいと考え、約40万本の苗を輸入。しかしアメリカからの輸入苗は、夏の暑さが厳しい日本の気候に合わず、苦労の連続だったといいます。日本の気候に合うシャクナゲは、日本でつくるしかないと、1981年から自社でオリジナル交配を開始。耐暑性に優れ、育てやすく、数多くの優良個体の作出に成功しました。 シャクナゲが咲き誇る園内。手前から‘ワダズイエロー’、‘紅衣’、‘さきがけ’、‘ハイドンハンター’、‘筑紫シャクナゲ’、‘太陽’。 多くの方にシャクナゲの魅力を伝えるには、シャクナゲは弱くてすぐ枯れるというイメージを完全に覆す必要があります。そこで高山性のシャクナゲの栽培には適さない低地、しかも多くの車が通る県道沿いの自社農場に、あえてシャクナゲを植え付けることに。育種した品種の栽培試験を行いながら、将来の見本庭園を想い描き、20年の歳月をかけて育んできたそうです。 そしてついに、2013年に「赤塚シャクナゲガーデン」として一般公開を開始しました。海外から導入してきた品種や、オリジナル品種などを含め、200品種以上、約3,000本ものシャクナゲが咲き誇る姿は日本有数の規模です。 サクラとシャクナゲの豪華な共演。 園内の広さは、約10,000㎡で、大人の足でゆっくり散策して40分ほどかかります。3m以上の大きな株が多数植えられており、平地にあるガーデンながら、高さを感じる植栽となっています。また、シャクナゲの開花時期に合わせた花木も植えられており、シャクナゲとの共演も見どころです。 開園期間はシャクナゲが見頃となる4月上旬〜5月上旬の約1カ月という短い期間ですが、例年約1万人が来園して花見を楽しんでいます。「色とりどりの花に圧倒され、心も洗われます」「どの木も嬉しそうに輝いていて、お手入れの愛情が感じられます」「西洋の宮殿を思わせるような美しさ」といった、感動の声が寄せられています。日本におけるシャクナゲの品種改良の歴史が垣間見られる、感動のシャクナゲ庭園に、ぜひ足を運んではいかがでしょうか。 日本の気候にあうように品種改良されたダイナミックに咲くシャクナゲが大集合! 多くの車が行き交う県道10号線に面する「赤塚シャクナゲガーデン」。500mにわたって続くシャクナゲによる垣根の途中に入口があります。写真からも、ガーデンの規模の大きさが伺い知れますね。このシャクナゲが咲く道、地元では「シャクナゲロード」と呼ばれ、親しまれています。 シャクナゲの最盛期は4月中旬頃。ただし園内には開花期の異なるさまざまな品種がバランスよく植えられているため、4月上旬から5月上旬にかけて、順次花が見頃となっていきます。大きく分けると早生(4月上旬)、中生(4月中旬)、晩生(4月下旬)で、開園期間中はお色直しのように園内の様子が変わっていくので、数回の見物もおすすめです。写真のエリアは、ケヤキやカツラ、ヤマボウシの新緑も楽しめる、西洋庭園の雰囲気を演出。やわらかな木漏れ日の中でゆっくりと散策できます。 写真の‘ウェディングブーケ’は一番人気の品種です。光沢感のある淡いピンクで、満開になるとほぼ白になる上品な花。ふんわりと盛り上がり、美しい花束のような花房をつくることから命名されました。見頃は4月中旬頃。光沢のある小判型の葉を持ち、樹形もコンパクトにまとまります。花つきが非常によいうえ、花もちが大変よく観賞期間が長いのも特長です。 シャクナゲと開花期が揃う花木も植栽され、爛漫に咲く シャクナゲと開花が揃う花木も、さまざまに見られます。後ろに大きなボール状の白い花を咲かせているのは、オオデマリ。開花が進むにつれてグリーンから白へと花色が移ろいます。手前の赤いシャクナゲは‘太陽’、後ろの白系の花は‘ウェディングブーケ’です。 写真は、八重咲きの桜‘福禄寿’とシャクナゲ‘太陽’が見せるダイナミックな景色。高さ約6mの大木に育ったシャクナゲ‘太陽’と桜の共演は素晴らしく、園内の見どころの一つです。 シャクナゲと同じ頃に咲く花木の一つ、桃も園内のそこかしこに植栽されています。写真は1本の木に赤と白の花が咲く源平桃。優美ですね。ほかにも菊のような花が咲く、キクモモも一見の価値があります。 園内には、ところどころにベンチが置かれ、シャクナゲを眺めながら休憩できます(ただし飲食の持ち込みは不可)。写真は桜とシャクナゲ、サツキ、チューリップが、豪華に咲き競う様子です。 毎週末のガイドツアーにぜひ参加を100品種以上が揃う苗売り場も見て回ろう! 「赤塚シャクナゲガーデン」では、毎週土曜・日曜にガーデン担当者によるガイドツアーを行っています。時間は10:30~と11:30~の1日2回 で、所要時間は約40分です。予約不要で、入園料以外の別途費用はかかりません。ガイドさんからは、見どころのほか、品種の紹介、育て方のアドバイスなどの解説もありますよ! 園内では、例年シャクナゲを中心に100品種以上の苗が販売されています。主な価格帯としては1,200~1,800円。人気の品種ベスト3は、1番が光沢感のある淡いピンクが美しい‘ウェディングブーケ’。2番が咲き始めは淡いピンクで、後に真珠光沢のあるやわらかい白色になる‘真珠姫’。大変香りがよいのも特徴です。3番がややワイン色を含んだ濃赤紅色の大輪で、フリルのある花が20輪ほど集まって大きなドーム状の花房をつくる‘プロミネンス’。いずれもアカツカオリジナル品種のシャクナゲです。 Information 赤塚シャクナゲガーデン 所在地:三重県津市高野町字西久野1902番地の1 問い合わせ先:アカツカFFCパビリオン059-230-2121(受付時間/10:00〜18:00、火曜定休) 赤塚シャクナゲガーデン 公式 (jp-akatsuka.co.jp) アクセス:公共交通機関/JR・近鉄津駅東口4番乗り場より三重交通バス 系統52椋本行き「新出」バス停より徒歩約1分車/伊勢自動車道芸濃I.Cから車で約3分 オープン期間:令和2年4月3日(金)〜5月6日(水)※開花状況や気象条件により変動あり 休園日:なし 営業時間:9:00〜16:30(最終入園 16:00) 料金:大人 700円(シャクナゲガーデンで使える植物100円引券付)、中高学生350円、小学生以下 無料 駐車場/120台、無料
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兵庫県

花の庭巡りならここ! 平和のモニュメントがランドマーク「荒牧バラ公園」
「毎年のバラの季節が楽しみ!」と 市民に愛される憩いのローズガーデン 1992年にオープンした「荒牧バラ公園」。1983年から始まった区画整理事業により、北部荒牧地区に公園用地が確保され、市民に愛される公園にしたいと、バラ園が整備されました。1.7ヘクタールの広大な敷地で、バラ好きな方がゆっくり歩いて、1時間ほどかかる規模です。 「荒牧バラ公園」は、六甲山系を借景とし、天神川堤の傾斜を生かした露段形式のバラ園で、設計はSEN環境計画室の三宅祥介さんが手がけました。高低差をつけたことで、多くのバラを一度に愛でることができます。またバラの美しさを最大限に表現するために、脇役として多くの建造物や樹木の緑、カナール(水の流れ)をしつらえています。 園内は「平和モニュメント広場」「ハッセルトのバラコーナー」「ふるさとのバラコーナー」「花と流れのアプローチ」「バラの原種コーナー」の5区画にゾーニング。世界のバラ約250種、1万本が南欧風のおしゃれな園内一帯に咲き乱れます。 伊丹生まれで世界的に名高い‘天津乙女(あまつおとめ)’や‘マダム・ヴィオレ’などが見られる「ふるさとのバラコーナー」、姉妹都市のベルギー・ハッセルトにちなんだ「ハッセルトコーナー」は特に見どころです。 アーチやフェンス、パーゴラ、スロープに沿わせるなど、立体資材を使った仕立て方も見応えがあり、自邸の庭のヒントにもなりそう。風が吹くとゆらゆら揺れる花の帯が、ため息がこぼれるほど優美な景色をつくり出します。 2019年4月〜2020年1月の来場者数は約18万人で、市民に愛される憩いの場となっている「荒牧バラ公園」。飲食の持ち込みはOKなので、バラの花見を楽しみながら青空の下でお弁当やおやつを広げ、くつろぎのひとときを過ごしてはいかがでしょうか。 せせらぎが聞こえる「カナール」を巡らせた 南欧風の洗練されたランドスケープが魅力 春のバラの見頃は、5月中旬~6月中旬頃。写真は、正面ゲートから平和モニュメント広場までのアプローチです。スペイン風の円柱とリズミカルに流れる水が、来園者をお出迎え。レイズドベッドが多数設けられており、目線に近い位置で豊かに咲き誇る花々が楽しめます。 こちらはハッセルトのバラコーナー。伊丹市は、ベルギーのハッセルト市と国際姉妹都市を提携しています。壁面のアイキャッチになっているのは、ハッセルト市から贈呈された「小便小僧」のレプリカ。周囲にはベルギーで作出された品種‘アンネ・フランクの思い出’や純白のバラ‘パスカリ’が植えられています。 秋のバラの魅力は気温差による 冴え冴えとした花色の美しさ 秋のバラの見頃は、10月中旬〜11月中旬。春ほどの花数はないものの、花色は気温の低下とともに鮮やかになり、秋らしいしっとりと落ち着いたバラを楽しめます。青空に凛と咲く、バラの健気な姿を愛でましょう。 平和を願って建てられたモニュメントが目印! 企画展や講習会を行う「みどりのプラザ」が隣接 伊丹市が重点施策の一つとして掲げてきたのは、「平和な社会づくり」。市民からの寄付によって、荒牧バラ公園内に「平和モニュメント広場」が建設されました。バラともマッチし、公園のシンボリックな存在となっています。 荒牧バラ公園の隣には、「みどりのプラザ」があります。開館時間は9:00〜17:30、休館日は火曜、祝日の場合は翌日(5〜6月、10〜11月を除く)と年末年始(12月29日〜1月3日)。休憩コーナーとして、テーブルがいくつか置かれているので、歩き疲れたらご利用を。図書室があるほか、展示室では定期的に押し花展やハーバリウム展などが開催され、フラワーアレンジ教室や植物相談会などの講習会も実施しています。
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東京都

都会の癒やしスポット 東京の素晴らしい庭園12選
1.新宿御苑 (しんじゅくぎょえん) 広々とした芝生に、大きく茂る木々。高層ビルの立ち並ぶ新宿にあって、新宿御苑は、まさに都会のオアシスとして親しまれる庭園です。江戸時代には徳川家の家臣、内藤家の下屋敷があった場所で、国営の農事試験場、宮内省の御料地を経て、明治39年(1906)に、皇室庭園として誕生しました。 新宿御苑の庭園は、風景式庭園と整形式庭園という、フランス人造園家の設計による2つの西洋庭園と、池泉回遊式の日本庭園が組み合わさっています。明治時代を代表する近代西洋庭園の名作とされ、特に、風景式庭園は日本では珍しいものです。戦後の昭和24年(1949)に、国民公園として一般公開されました。 3月下旬からは桜が見頃を迎え、全国から集められた、一重咲きから八重咲きまでの約65種、1,000本の桜が1カ月間咲き継ぎます。一方、秋の紅葉も見事。赤く染まるカエデなどに加え、整形式庭園ではバラ園の両側に配置されたプラタナスの並木が、鮮やかな黄色に色づきます。11月には、皇室ゆかりの菊花壇展や、大温室での洋ラン展が催されるなど、一年を通じて楽しみの多い庭園です。 新宿門へは、東京メトロ丸ノ内線「新宿御苑前」駅より徒歩5分、JR、京王線、小田急線「新宿」駅南口より徒歩10分。入園料、一般500円。開園は9:00。閉園は、冬場の16:30から夏場の19:00まで、季節により変動(最終入園は閉園の30分前)。休園日、月曜日(月曜日が祝日の場合は翌平日)と年末年始(12月29日~翌年1月3日)。春と秋の特別開園期間中は無休。 https://fng.or.jp/shinjuku/ 2.六義園 (国指定特別名勝・りくぎえん) 江戸を代表する大名庭園として知られる、六義園。5代将軍徳川綱吉の側用人だった柳沢吉保が、綱吉より与えられた駒込の下屋敷に自ら設計し、江戸時代中期の元禄15年(1702)に完成させました。綱吉も度々訪れたという回遊式築山泉水庭園は、関東大震災や戦禍を奇跡的に免れ、造園当時の面影を残しています。 柳沢吉保は和歌に造詣が深く、庭園に和歌の世界を表そうとしました。園内には、和歌の浦をはじめ、名歌に詠まれた数々の名勝が表現されています。 明治時代になると、六義園は三菱財閥を築いた岩崎弥太郎の別荘となり、その後、昭和13年(1938)に東京市に寄贈されて一般公開されるようになりました。3月下旬にはシダレザクラの、11月下旬~12月上旬には紅葉のライトアップが行われます。 JR山手線、東京メトロ南北線「駒込」駅から徒歩5分。入園料、一般300円。開園時間、9:00~17:00(最終入場16:30)。休園日、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。*イベント開催期間などは開園時間延長等の変更あり。 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index031.html 3.浜離宮恩賜庭園 (国指定 特別名勝及び特別史跡・はまりきゅうおんしていえん) 汐留近くにある、徳川将軍家の所有した庭園です。6代将軍徳川家宣の時代から、歴代将軍によって庭園が整えられ、鷹狩などを楽しむ「浜御殿」として使われました。明治維新の後には皇室の離宮となり、その後、東京都に下賜されて、昭和21年(1946)に一般公開されました。 浜離宮には、18世紀に造られた2つの鴨場と、<潮入の池>が今も残されています。<潮入の池>とは、水門から東京湾の海水を取り入れ、潮の満ち引きによって趣を変えるという様式の池。江戸時代から続く庭園で、今も実際に海水が出入りする池があるのは、この浜離宮だけです。 中島の御茶屋へ、総ヒノキ造りのお伝い橋がかかり、趣のある池の景観をつくっています。「松の御茶屋」などの御茶屋の建物は、将軍が鷹狩りの際に食事を楽しんだという御茶屋を、歴史資料に基づいて復元したものです。庭園には、ボタン園、梅林、菖蒲田、藤棚のほか、春は菜の花、秋はコスモスの咲く花畑などもあり、四季折々の花景色が楽しめます。 都営地下鉄大江戸線「築地市場」駅、または、都営地下鉄大江戸線、ゆりかもめ「汐留」駅から大手門口へ徒歩7分。入園料、一般300円。開園時間、09:00~17:00(最終入場16:30)。休園日、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。*イベント開催期間などは開園時間延長等の変更あり。浜離宮恩賜庭園には水上バスの発着所があり、浅草や日の出桟橋からもアクセスできます。 http://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index028.html 4.清澄庭園 (きよすみていえん) 清澄庭園が今の形に整えられたのは、明治時代です。三菱財閥を築いた岩崎弥太郎が、かつて大名屋敷だったこの地所を買い取り、社員の慰安や貴賓をもてなす場として、造園に力を入れ、明治を代表する回遊式林泉庭園となりました。大正12年(1923)の関東大震災で建物の大半が焼けてしまいますが、その時、期せずして、広い池と周囲の樹木によって1万人以上の命を救うこととなります。庭園の防災機能を考えた岩崎家は、その翌年、東京市に庭園の東側半分を寄贈。庭園はその後整備され、昭和7年(1932)に一般公開されました。 池の上に張り出すように建てられた、数寄屋造りの涼亭が、景色のアクセントとなっています。磯渡りと呼ばれる、歩を進めるたびに景色が変わるという飛び石を渡ったり、池の周りに置かれている、全国各地から集められた名石の数々を見て回ったりするのも面白いでしょう。多くの野鳥がやってくるため、バードウォッチングを楽しむ人の姿もあります。 都営地下鉄大江戸線、東京メトロ半蔵門線「清澄白河」駅より徒歩3分。入園料、一般150円。開園時間、9:00~17:00(最終入園16:30)。休園日、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。*イベント開催期間などは開園時間延長等の変更あり。 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index033.html 5.小石川後楽園 (国指定 特別名勝及び特別史跡・こいしかわこうらくえん) 東京ドームのすぐ隣にある小石川後楽園は、六義園と並び、江戸を代表する大名庭園として知られます。池を中心とした回遊式築山泉水庭園で、水戸藩の初代藩主、徳川頼房によって築かれ、2代藩主の光圀により完成に至りました。光圀が敬愛した明の儒学者、朱舜水の影響を受けて、庭園には日本の名所だけでなく、中国の景勝も表現されています。 庭園では、海、川、山、田園という、4つの景観が表現されています。中心となる<大泉水>の辺りが海、京都を流れる<大堰川>にちなんだ大堰川の辺りが川、朱舜水が設計したという中国風の石橋、<円月橋>の辺りが山、そして、菖蒲田や梅林、稲田が広がる辺りが田園と、変化に富む景色が見られます。 JR総武線、東京メトロ東西線・有楽町線・南北線、都営地下鉄大江戸線「飯田橋」駅より徒歩8分。JR総武線、都営地下鉄三田線「水道橋」駅より徒歩8分。東京メトロ丸の内線・南北線「後楽園」駅より徒歩8分。入園料、一般300円。開園時間、9:00~17:00(最終入園16:30)。休園日、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。*イベント開催期間などは開園時間延長等の変更あり。 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index030.html 6.旧古河庭園 (国指定 名勝・きゅうふるかわていえん) 旧古河庭園は、大正初期につくられた、和と洋が見事に調和する庭園です。古河家の邸宅でしたが、戦後、国の所有となり、現在は東京都により一般公開されています。武蔵野台地と低地の境目という、高低差のある立地を生かし、北側の台地の上に洋館を、斜面にテラス状の西洋庭園、その先の低地に日本庭園を配置した、特徴あるつくりになっています。 洋館と西洋庭園を設計したのは、三菱一号館やニコライ堂などを手掛け、日本の近代建築の礎を築いた英国人建築家、ジョサイア・コンドルです。西洋庭園は、左右対称の模様を描くフランス整形式庭園で、春のバラの季節には洋館を背景に美しい景色を見せ、ライトアップもされます。一方、日本庭園は、近代日本庭園の傑作、無鄰菴を生んだ京都の庭師、7代目小川治兵衛の手によるもので、心の字をかたどった心字池を中心に、大滝や枯滝を置いています。旧古河庭園は、時代を代表する2人によるコラボレーションが見られる、稀有な庭園です。 JR京浜東北線「上中里」駅より徒歩7分。東京メトロ南北線「西ヶ原」駅より徒歩7分。入園料、一般150円。開園時間、9:00~17:00(最終入園16:30)。休園日、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。*イベント開催期間などは開園時間延長等の変更あり。*洋館、茶室は旧古河邸(大谷美術館)の管理。 https://www.tokyo-park.or.jp/park/format/index034.html 7.八芳園 (はっぽうえん) 白金台という都心にありながら、美しい緑と静けさに満ちている八芳園。結婚式場として有名ですが、その素晴らしい日本庭園は一般にも開かれています。江戸時代初期に、徳川家康に仕えた大久保彦左衛門の屋敷があったというこの場所は、20世紀の初めになると、日立製作所などの企業の礎を築いた1人とされる、久原房之助の邸宅になりました。庭園づくりに熱心だった房之助は、12,000坪に及ぶ庭園を整え、今に遺される景観をつくり上げました。 自然の丘陵と水の流れを利用した池泉回遊式庭園では、池を囲む緑の中に、移築された明治時代の茶室「夢庵」といった歴史ある建物が置かれ、美しい調和を見せています。錦鯉が悠々と泳ぐ水辺の景色は、まさに日本の美が感じられるもの。樹齢500年を超える、見事な盆栽の展示も見どころです。散策の後は、本館ロビーのスラッシュカフェで、喫茶を楽しむこともできます。 東京メトロ南北線、都営三田線「白金台」駅より徒歩1分。開園時間、10:00頃~22:00頃(結婚式など宴席の都合により変更あり)。休園日、夏季休業と年末年始。 https://www.happo-en.com/banquet/about/ 8.皇居東御苑 二の丸庭園 (こうきょひがしぎょえん にのまるていえん) 皇居の中、かつての江戸城の二の丸につくられた広さ約6万坪の日本庭園で、平成30年(2018)10月に開園50周年を迎えました。東京の中心に、こんな穏やかな庭景色があることに驚かされます。江戸時代、この二の丸には、茶人で作庭家の小堀遠州の手になる庭園がありましたが、たびたびの火災により焼失。現在見られる回遊式庭園は、9代将軍徳川家重の時代に造られた庭園の絵図面を基に、昭和時代につくられたものです。 庭園が最も華やぐのは、4月下旬~5月のツツジの見頃と、菖蒲田に育つ84品種のハナショウブが見事な花姿を見せる6月です。ヒレナガニシキゴイの棲む二の丸池には、初夏から秋にかけて、コウホネなどの水生植物が水面に黄や白の花を咲かせます。雑木林や、各都道府県から寄贈された「都道府県の木」が植えられた区画もあり、新緑や紅葉の季節の散策も楽しめます。 東京メトロ丸ノ内線・東西線・千代田線・半蔵門線、都営地下鉄三田線「大手町」駅より徒歩約5分で大手門へ。入園無料。開園時刻は9:00。閉園時刻は、冬場の16:00(最終入園15:30)~夏場の18:00(最終入園17:30)まで、季節により変動。休園日は、月曜日と金曜日(天皇誕生日以外の祝日にあたる場合は開園。月曜日が休日にあたり開園する場合は、翌火曜日に休園)、年末年始(12月28日~翌年1月3日)。 https://www.kunaicho.go.jp/event/higashigyoen/higashigyoen.html 9.豊島区立 目白庭園 (としまくりつ めじろていえん) JR目白駅近くの住宅街にある池泉回遊式の庭園で、平成2年(1990)に、潤いのある街づくりの一環として豊島区によってつくられました。池の周りを巡りながら景色の変化が楽しめ、数寄屋建築の茶室〈赤鳥庵〉や、池に浮いているように見える〈六角浮き見堂〉が周囲に配置されています。〈赤鳥庵〉の名は、かつて近隣に暮らした児童文学者、鈴木三重吉の創刊した雑誌『赤い鳥』に由来します。 園内には花木や山野草を含め、さまざまな草木が植わり、四季の移ろいを感じることができます。春にはカルガモの親子が可愛らしい姿を見せ、夏は、築山の谷間からしぶきを上げて流れ落ちる滝が、涼しさを運びます。また、毎年、11月末から12月初頭にかけて、秋の庭園ライトアップが開催され、幻想的な紅葉の景色が楽しめます。 JR「目白」駅より徒歩5分。入園無料(庭園ライトアップ時は有料)。開園時間、9:00~17:00、7~8月は9:00~19:00。休園日、毎月第2・4月曜日(月曜日が祝祭日と重なる場合は、その翌日が休園日)、年末年始(12月29日~翌年1月3日)。 https://www.seibu-la.co.jp/mejiro-garden/ 10.山本亭 (やまもとてい) 柴又帝釈天で有名な葛飾柴又にある山本亭は、カメラ部品を製造する山本工場の創始者、故山本栄之助の自邸でした。木造瓦葺き2階建ての趣ある書院造りは、大正末期から昭和にかけて、西洋建築を取り入れて改築され、西欧化に向かった時代を感じさせる和洋折衷の建物となっています。洋間〈鳳凰の間〉のステンドグラスやマントルピースといった美しいしつらえが、大正ロマンを今に伝えます。 山本亭の庭園は、室内から眺めることを意識してつくられた、書院造庭園。常緑樹の豊かな緑を背景に、手前に池が広がり、一方で、奥の築山から流れ落ちる滝が奥行きを与えています。室内から見える限られた空間に、日本庭園のエッセンスが凝縮されたこの庭は、米国の日本庭園専門誌『Sukiya Living Magazine』の人気庭園ランキングで、最高3位、毎年上位に入って世界的にも注目されています。美しい庭園に降りることはできませんが、景色を眺めながら喫茶を楽しむことができます。 京成金町線「柴又」駅より、徒歩8分。入館料、100円。開館時間、9:00~17:00。休館日、第3火曜日(第3火曜が祝日と重なる場合は、その翌日が休園日)、12月の第3火曜日~木曜日。 http://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/ 11.神代植物公園 (じんだいしょくぶつこうえん) 調布市にある神代植物公園は、昭和36年(1961)に都内唯一の植物公園として開かれました。約4,800種、10万本(株)もの樹木や灌木が植えられた、広大な公園です。園内は植物の種類ごとに30ブロックに分けられ、ウメやマグノリア、ツツジ、カエデ、ツバキなど、四季折々の花が楽しめます。また、大温室では熱帯スイレンなどの熱帯植物を、一年を通じて観賞することができます。 噴水を囲んだ沈床式庭園のバラ園は有名で、都内最大の規模。春は5月下旬、秋は10月中旬が見頃です。著名なバラ育種家、故鈴木省三の手による、野生種とオールドローズのコレクションもあります。また、280品種、12,000株が植わるツツジ園の花盛りも圧巻です。隣接する深大寺の裏山だったという雑木林は、昔ながらの武蔵野の面影を残し、美しさに溢れます。深大寺門前では、名物の深大寺そばをぜひお試しあれ。 京王線「調布」駅から小田急バス「神代植物公園前」または、京王バス「神代植物公園」下車。JR中央線「三鷹」駅、または「吉祥寺」駅から、小田急バス「神代植物公園前」下車。入園料、一般500円。開園時間9:30~17:00(最終入園16:00)。休園日、毎週月曜日(月曜日が祝日や休日の場合はその翌日が休園日)、及び、年末年始(12月29日~翌年1月1日)。 https://www.tokyo-park.or.jp/jindai/ 12.夢の島熱帯植物館 (ゆめのしまねったいしょくぶつかん) 東京湾に浮かぶ夢の島公園内にある、夢の島熱帯植物館。目の前に、東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会のアーチェリー会場が整備される、注目のエリアです。半円形のドームが3つ並ぶ大温室の中では、熱帯雨林に似た環境が作られ、珍しい熱帯植物が育てられています。館内や大温室の暖房や冷暖房はすべて、隣接する新江東清掃工場から送られてくる、高温水のエネルギーでまかなわれています。 植物館には、イベントホールや映像ホールもあって、熱帯植物と人々の生活との関わりを紹介するさまざまな展示やイベントが行われています。一年を通じて大温室内のエキゾチックな花々を見られるほか、屋外では、青い花を咲かせるジャカランダや、真っ赤なブラシノキの生け垣など、珍しい植物の姿も見られます。 東京メトロ有楽町線、JR京葉線、りんかい線「新木場」駅より徒歩13分。東京メトロ東西線「東陽町」駅から都バスで「夢の島」下車、徒歩5分。入館料、一般250円。開館時間9:30~17:00(最終入館16:00)。休館日、月曜日(月曜日が祝日や休日の場合はその翌日)、及び、年末年始(12月29日~翌年1月3日)。 http://www.yumenoshima.jp/botanicalhall/ Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 2) ESB Professional 3) Mariangela Cruz 4) Yingna Cai 8) Takashi Images 11) Gimas 14) picture cells 16) kawamura_lucy 17) CHEN MIN CHUN 26) crbellette 27) kuremo 29) KK_papa 33) Carlos Huang 35) Carlos Huang 37) Apple1966 / Shutterstock.com 21-23) 八芳園 8)3and garden
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東京都

12 Best Gardens in Tokyo
1. Shinjuku Gyoen National Garden(新宿御苑) Located within walking distance of one of the world’s busiest Shinjuku station is Shinjuku Gyoen National Garden, a true oasis for urban citizens. The garden is famous for its cherry blossoms in spring; there are more than one thousand cherry trees of 65 varieties, which bloom continuously for a month from late March to late April. More than a million people come and enjoy the cherry blossoms in wide open spaces. There used to be a mansion of the “Daimyo” (a feudal lord) Naito on the site during the Edo Period (1603-1868). After the Meiji Restoration (1868), the estate was purchased by the Meiji government of the days and used as an agricultural experiment station. In 1906, an imperial garden was created here and used as a palace garden to welcome guests of honor from overseas. The garden, however, was mostly destroyed by air raids in WWII. After the war, the garden was re-designed as a national garden and was open to the public in 1949. The garden consists of the three garden styles; English landscape garden, French formal garden, and Japanese traditional garden. It was originally designed by a French landscape designer in the beginning of the 20th century, and is considered to be an excellent example of modern Western-style gardens existing within Japan. Autumn coloring of leaves of maples and plane trees is also worth seeing. In November, a traditional and graceful display of chrysanthemums is shown in the Japanese garden. How to get there: 5 minutes’ walk from Shinjuku-gyoemmae station on the Tokyo Metro Marunouchi line (M-10). 10 minutes’ walk from Shinjuku station on the JR-East lines, the Keio line, and the Odakyu line. Admission: 500 yen Hours of opening: 9:00 - 16:30 (1st Oct.1 to 14th Mar., last entry 16:00) 9:00 - 18:00 (15th Mar. to 30th Jun., 21st Aug. to 30th Sep. last entry 17:30) 9:00 - 19:00 (1st Jul. to 20th Aug., last entry 18:30) Closed on Mondays (if Monday is a national holiday, closed on the next weekday), 29th Dec – 3rd Jan. https://fng.or.jp/shinjuku/en/ 2. Rikugien Gardens (六義園) Rikugien is one of the best gardens created by “Daimyos” (feudal lords) during the Edo Period (1603-1868). The garden was designed and created by Daimyo Yoshiyasu Yanagisawa in his estate in Komagome, which was given to him by his lord, the fifth Tokugawa Shogun Tsunayoshi, at the turn of the 17th and the 18th centuries. Yoshiyasu had a detailed knowledge of “waka”, Japanese poetry, and tried to reproduce beautiful scenic spots of Japan which were expressed in old waka poems by arranging a large pond and hills in the garden. During the Meiji Period (1868-1912), Rikugien was purchased by and became the residence of Yataro Iwasaki, the founder of the Mitsubishi zaibatsu (conglomerate). Later the garden was donated to the city of Tokyo and was opened to the public in 1938. Rikugien miraculously survived both the Great Kanto Earthquake in 1923 and the WWII. The lighting-up of gorgeous weeping cherry trees can be seen in late March, and the one of autumn colors from late November to early December. How to get there: 5 minutes’ walk from Komagome station on the JR-East Yamanote line and the Tokyo Metro Namboku line (N-14). Admission: 300 yen Hours of opening: 9:00 – 17:00 (last entry 16:30) Closed: Dec 29th – Jan 1st. https://www.tokyo-park.or.jp/teien/en/rikugien/index.html 3. Hama-rikyu Gardens (浜離宮恩賜庭園) Hama-rikyu is an attractive garden for strolling. Located along the Tokyo Bay, the place was originally a falconry field of the Tokugawa Shoguns. In 1654, Tsunashige Matsudaira, the prime minister of Kofu and a younger brother of the fourth Tokugawa Shogun Ietsuna, obtained a permission from him to reclaim land from the sea and build a villa. As Tsunashige’s son became the sixth Shogun, the estate has belonged to the Tokugawa Shoguns since then, and the past Shoguns made various changes to the traditional garden. The estate was called as “Hama Goden” (Beach Palace), where the Shoguns enjoyed falconry and their stay by the sea. After the Meiji Restoration in 1868, the garden became a detatched palace for the imperial family. After WWII, it was given to the city of Tokyo by the imperial family, and then was opened to the public in 1946. The garden has a tidal pond, whose seawater of which is drawn from Tokyo Bay through a sluice gate. This is to create an interesting difference in the scenery by using the change of the water levels. The pond is the only existing seawater pond within Tokyo. Nakajima-no-ochaya, the teahouse which is built over the water in the middle of the tidal pond, is photogenic together with a long wooden bridge built over the water. The teahouse was first built in the early 18th century and was renovated in 1983. A large number of the original buildings and trees were damaged by the Great Kanto Earthquake in 1923 and WWII. The three teahouses by the tidal pond were all reconstructed in modern times in reference to the historical records. There are also interesting gardens of peonies, Japanese apricots, Japanese irises and others. How to get there: 7 minutes’ walk to Otemon gate from Tukijishijo station on the Toei Subway Oedo line (E-18). 7 minutes’ walk from Shiodome station on the Toei Subway Oedo line (E-19) and the Yurikamome line. Also accessible by water bus run by Tokyo Cruise. Admission: 300 yen Hours of opening: 9:00 – 17:00 (last entry 16:30) Closed: 29th Dec. – 1st Jan. https://www.tokyo-park.or.jp/teien/en/hama-rikyu/index.html 4. Kiyosumi Gardens (清澄庭園) In 1878, Yataro Iwasaki, the founder of the Mitsubishi zaibatsu (conglomerate), purchased an abandoned traditional garden created by a “Daimyo” (feudal lord) during the Edo Period (1603-1868), and set about reconstructing it for the purpose of entertaining his guests and providing recreation to his employees. A large pond with three small islands in it is the centerpiece of the garden, and “Ryo-tei”, a house built above the pond, provides a scenic view. Various kinds of interesting stones collected from every region of Japan are set around the pond. The completed beautiful garden was sadly ruined by the Great Kanto Earthquake in 1923, but the spacious garden with a large pond and many trees saved more than ten thousand lives from fires. The Kiyosumi gardens were donated to the city of Tokyo by Iwasaki family shortly afterward as part of the disaster preparedness. The gardens were repaired and maintained, and then were opened to the public in 1932. How to get there: 3 minutes’ walk from Kiyosumi-shirakawa station on the Toei Subway Oedo line (E-14) and the Tokyo Metro Hanzomon line (Z-11). Admission fee: 150 yen Hours of opening: 9:00 – 17:00 ( last entry 16:30) Closed: 29th Dec. – 1st Jan. https://www.tokyo-park.or.jp/teien/en/kiyosumi/index.html 5. Koishikawa Korakuen Gardens (小石川後楽園) Koishikawa Korakuen is one of the best gardens created by “Daimyos” (feudal lords) in the Edo Period (1603-1868), as with Rikugien Gardens. The garden was made by Yorifusa Tokugawa, the first feudal lord of Mito, and then was completed by Mitsukuni Tokugawa, the second feudal lord. Mitsukuni was influenced by Shu Shunsui, the renowned scholar of Confucianism in the Ming dynasty, so the garden had many Chinese features as well as Japanese ones. The garden is designed for strolling and enjoying the changeful sceneries. The beautiful sceneries of the sea, rivers, mountains, and the countryside are reproduced in smaller size by arranging hills, rivers, ponds, and man-made structures like bridges. There is even a rice field, which is rare to see in Japanese gardens, and which now gives elementary school pupils in the area an educational opportunity to learn how to grow rice. How to get there: 8 minutes’ walk from Iidabashi station on the JR-East Sobu line, the Tokyo Metro Tozai line (T-06), the Tokyo Metro Namboke line (N-10), the Tokyo Metro Yurakucho line (Y-18), and the Toei Subway Oedo line (E-06). Admission: 300 yen Hours of opening: 9:00 – 17:00 (last entry 16:30) Closed: 29th Dec. – 1st Jan. https://www.tokyo-park.or.jp/teien/en/koishikawa/index.html 6. Kyu-Furukawa Gardens (旧古河庭園) You will find a wonderful combination of Western and Japanese garden styles made by the two talented designers in Kyu-Furukawa Gardens, the former residence of wealthy Furukawa family. In 1917, British architect Josiah Conder, who had been invited by the Meiji Government and engaged in many national architectural projects during the second half of the 19th century, designed a house and a formal garden in Western style here. The estate had a unique landform with height difference, so Conder placed a house on a hill, and a terraced formal rose garden on the slope in front of the house. Another garden was set on a lower land, a peaceful Japanese garden designed and created by a famous garden designer, Jihei Ogawa from Kyoto. The house and the formal rose garden in Western style provided a new look then. The rose garden is most beautiful in late May, when it is specially lit up in the evening. Autumn colors in the Japanese garden are fantastic in late November. How to get there: 7 minutes’ walk from Kaminakazato station on the JR-East Keihin-Tohoku line. 7 minutes’ walk from Nishigahara station on the Tokyo Metro Namboku line (N-15). Admission: 150 yen *The house is differently managed. Hours of opening: 9:00 – 17:00 ( last entry 16:30) Closed: 29th Dec. – 1st Jan. https://www.tokyo-park.or.jp/teien/en/kyu-furukawa/index.html 7. Happo-en (八芳園) Located in the heart of Shirokanedai city is the peaceful, green garden known as Happo-en. While Happo-en has especially become known for its wedding and banquet venues, its marvelous traditional Japanese garden is open to the general public. In the early 17th century, the Happo-en estate was the residence of Hikozaemon Okubo, a samurai general who served under the Tokugawa shogunate in the early Edo period. The estate was later purchased in the early 20th century and became the residence of Fusanosuke Kuhara, a famous entrepreneur who helped to found several companies including the famous company Hitachi. Fusanosuke Kuhara devoted his time and efforts into creating the wonderful 12,000 square meter garden we see today. At the center of this lush green garden, which is comprised of natural hills and water features, is a pond, making this garden perfect for strolling. In the surrounding foliage you will find historical landmarks, such as a 19th century teahouse called “Muan” and a stone pagoda, both of which were transported and rebuilt on site, creating perfect harmony within the garden. In this garden, you can enjoy 500 year old bonsai trees, as well as Nishikigoi carp swimming leisurely around the pond, creating a beautiful scene, a scene where you can witness the true beauty of Japan. Finally, after enjoying a stroll around the garden guests can relax with a cup of tea at the Thrush Café located in the lobby of the main building. How to get there: 1 minute walk from exit 2 of Shirokanedai station on the Tokyo Metro Namboku line (N-02) and the Toei Subway Mita line (I-02). Hours of Operation: 10:00 – 22:00 (Hours are subject to change) The facilities are closed during the summer and New Year’s holidays. https://www.happo-en.com/banquet/about/ 8. The East Gardens of the Imperial Palace (皇居東御苑 二の丸庭園) Right in the heart of Tokyo, surprisingly peaceful sceneries are waiting for you. The East Gardens of the Imperial Palace have been open to the public since 1968 and have been popular destinations. In 2019, more than 2.2 million people visited there. During the Edo Period (1603-1868), there used to be the Edo Castle on the site with a traditional garden designed by Enshu Kobori, a famous garden designer and tea master in the early 17th century, but the garden was lost to several fires. The gardens you see today were created in the 1960s in reference to a plan of the gardens dating back to the middle of the 18th century. The gardens’ highlight is late April when colorful azaleas are in full bloom. In June, you will find elegant Japanese irises being at their best. It is also enjoyable to see the beautiful Nishikigoi carp swimming around a pond and to stroll in lush woodland areas. How to get there: 5 minutes’ walk from Otemachi station on the Tokyo Metro Marunouchi line (M-18), the Tokyo Metro Tozai line (T-09), the Tokyo Metro Chiyoda line (C-11), the Tokyo Metro Hanzomon line (Z-08) and the Toei Subway Mita line (I-09). Admission: free Hours of opening: 9:00 – 17:00 (1st Mar. to 14th Apr., 1st Sep. to end Sep., last entry 16:30) 9:00 – 18:00 (15th Apr. to 31st Aug., last entry 17:30) 9:00 – 16:30 (1st Oct. to end Oct., last entry 16:00) 9:00 – 16:00 (1st November to end February, last entry 15:30) Closed on Mondays and Fridays (if Monday is a national holiday, closed on the next weekday), 28th Dec – 3rd Jan. https://www.kunaicho.go.jp/e-about/shisetsu/kokyo.html https://www.kunaicho.go.jp/e-event/higashigyoen02.html 9. Mejiro Garden (豊島区立 目白庭園) Mejiro Garden is located in a quiet residential area near JR Mejiro station. It is a relatively new Japanese garden created in 1990 by Toshima ward of Tokyo for the inhabitants of the ward. The cozy garden is designed to stroll around a pond. Rocks, a waterfall, and other garden structures such as a traditional teahouse and a hexagonal pavilion, are set around the pond. Many kinds of flowering plants and trees including wild grasses and plants of Japan will let you feel the changing of the seasons. It is amusing to see a family of spot-billed ducks which come to the pond in spring. The special lighting-up of autumn colors is fascinating from the end of November to the beginning of December. How to get there: 5 minutes’ walk from Mejiro station on the JR-East Yamanote line. Admission: free (charges for the autumn illumination) Hours of opening: 9:00 – 17:00 except Jul. and Aug. (9:00 – 19:00 in Jul. and Aug.), and the autumn illumination. Closed: the second and the fourth Mondays of the month(if Monday is a national holiday, closed on the next weekday), 29th Dec. – 3rd Jan. https://www.gotokyo.org/en/spot/644/index.html 10. Yamamoto-tei (山本亭) Yamamoto-tei stands right next to Shibamata Taishakuten, a famous 17th century Buddhist temple, which is a popular sightseeing spot in the Shibamata area. Yamamoto-tei was the residence of Einosuke Yamamoto, the successful founder of Yamamoto Kojo, a manufacturer of metal parts. Einosuke renovated the traditional shoin style house several times in 1920s by adopting newly-introduced western architecture. The house is a good example of the mixed architectural style of the days. The garden of Yamamoto-tei is a shoin-zukuri garden, a garden design which has priority to admire the garden view from the inside of a house. A pond is the centerpiece backed by evergreens, and a waterfall at the back of the garden gives the depth to the whole picture. Yamamoto-tei is the 4th -ranked garden in the 2019 Shiosai Project, the garden rankings of Japan organized by Sukiya Living Magazine, a specialized Japanese garden magazine based in the USA. Enjoy looking over the beautiful garden with having a cup of tea inside the house. How to get there: 8 minutes’ walk from Shibamata station on the Keiseikanamachi line. Admission: 100 yen Hours of opening: 9:00 – 17:00 Closed: the third Tuesdays of the month, the third Tuesday, the third Wednesday and the third Thursday of December. http://www.katsushika-kanko.com/yamamoto/eng/ 11. Jindai Botanical Park(神代植物公園) The spacious Jindai Botanical Park sits in Chofu city, a suburb of Tokyo which has good access to the central area. More than 4,800 kinds of plants are cultivated here including shrubs and trees such as roses, ume trees (Japanese apricots), cherry trees, magnolias, rhododendrons, azaleas, maples, and camelias. You’ll enjoy flowers of the season throughout a year, as well as tropical plants in a large greenhouse. The formal sunken rose garden is one of the largest within Tokyo. Spring roses are at their best in late May and autumn ones in mid-October. Azaleas and rhododendrons in spring are also fantastic. The park has unchanged natural woodland areas which used to belong to the adjacent Jindaiji Temple, one of the oldest Buddhist temples within Tokyo. On the streets outside the temple, there are lots of diners who serve “Jindaiji soba” noodles, the traditional local specialty. How to get there: From Chofu station on the Keio line, take the Odakyu Bus bound for Kichijoji station or Mitaka station, then get off at Jindai Shokubutsu Koemmae. Or take the Keio Bus bound for Jindaiji, then get off at Jindai Shokubutsu Koen. Admission: 500 yen Hours of opening: 9:30 – 17:00 (last entry 16:00) Closed on Mondays (if Monday is a national holiday, closed on the next weekday), 29th Dec – 1st Jan. https://www.gotokyo.org/en/spot/431/index.html Jindaiji Temple: https://www.jindaiji.or.jp/en/ 12. Yumenoshima Tropical Greenhouse Dome (夢の島熱帯植物館) In the waterfront areas along Tokyo Bay stands the eye-catching Yumenoshima Tropical Greenhouse Dome. Three glasshouse domes are heated by the energy of high-temperature water sent from the adjacent disposal facility, to establish a tropical rainforest climate favorable for cultivating tropical plants. Various kinds of exotic tropical plants and flowers including orchids and ferns, which come from the rainforests in South-East Asia, the Amazon valley and the Zaire valley, are on display throughout the year. At the event hall, lectures about tropical plants are given regularly. The Yumenoshima waterfront area attracts attention as it is the archery venue of Tokyo 2020 Olympic and Paralympic games. How to get there: 15 minutes’ walk from Shin-kiba station on the Tokyo Metro Yurakucho line (Y-24), the JR-East Keiyo line and the TWR Rinkai line. Admission: 250 yen Hours of opening: 9:30 – 17:00 (last entry 16:00) Closed on Mondays (if Monday is a national holiday, closed on the next weekday), 29th Dec. – 3rd Jan. http://www.yumenoshima.jp/english.html Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 2) ESB Professional 3) Mariangela Cruz 4) Yingna Cai 8) Takashi Images 11) Gimas 14) picture cells 16) kawamura_lucy 17) CHEN MIN CHUN 26) crbellette 27) kuremo 29) KK_papa 33) Carlos Huang 35) Carlos Huang 37) Apple1966 / Shutterstock.com 21-23) 八芳園 8)3and garden
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東京都

素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪18 東京「グリーンギャラリーガーデンズ」
のどかなエリアに広がる 何でも揃う園芸店 広々とした売り場が魅力の「グリーンギャラリーガーデンズ」。スタジオジブリの映画「平成狸合戦ぽんぽこ」の舞台となった、多摩丘陵の西部ののどかなエリアにあります。地域密着型の店ですが、遠くから足を運ぶ人も多く見られます。 まずメインの建物に入ると、青々としたたくさんの観葉植物が目に飛び込んできます。高い天井を生かした売り場では、多種多様なインドアグリーンが生き生きと枝を伸ばし、空間は潤いに満ちあふれています。 自宅でも「心地よい暮らし」を実践しているという専務の吉田祐治さん。「忙しい日々、家に帰ってくるとほっとする……そういう空間づくりは、家の内外どちらにも大切なことです」。その大切さをお客さまに伝えたいという思いで、グリーンのインテリアへの取り入れ方を、イメージしやすいように提案。落ち着いたトーンの照明が陰影を生み、雰囲気たっぷりに構成されています。 自然の風景を熱帯性植物でコンパクトに再現する、今注目のパルダリウムやアクアリウム、テラリウム。これらに必要な各種部材も豊富に取り扱っており、専門的知識を持つスタッフに丁寧な説明もしてもらえるので、ビギナーからベテランまで安心・満足できます。 おしゃれな園芸ツールで ガーデニングのテンションアップ! ガーデニングライフを楽しくするためには、自分のスタイルに合ったガーデンツールを見つけることが大切。ここでは、国内外の「見せながら収納」できる、見映えのよいアイテムがセンスよく並んでいます。 このショップの最大の魅力! リーズナブルなアンティークアイテム インドアグリーン売り場の脇にあるらせん階段を2階へ上がると、イギリスから買い付けてきたというアンティークの品々が並びます。異国情緒たっぷりで、まるで秘密の屋根裏部屋といった趣。ここに並ぶ古い家具や雑貨類は、年2回ほどイギリスで買い付けてくるもので、イギリスをはじめとしたヨーロッパのものがメイン。 「グリーンギャラリーガーデンズ」は、約100年前に開業した観賞魚店が始めた園芸店。現在も観賞魚を販売しており、海外で大人気の鯉の輸出も行っています。 園芸店を始めてしばらく経った頃に鯉の輸出量が増え始め、渡英する機会も多くなった吉田さん。イギリス滞在中に見て回ったガーデンセンターや個人邸の素敵なディスプレイには、使い古した農具などが、よくあしらわれていることを発見。それから骨董市やアンティークショップで買い集め、本格的なアンティークアイテムの直輸入が始まりました。 吉田さんが直に仕入れを行っているため、価格はとてもリーズナブル。破損したり不具合があったりするものは専門の職人が修理、使える状態にしてから店頭に並べています。 造園業も行っている吉田さんの お墨付きが並ぶ植物売り場 吉田さんは、造園・庭づくりの専門家。一般家庭の小さな空間から学校などの大規模な庭まで、さまざまな規模・スタイルの仕事を幅広く請け負っています。常に多様な依頼に対応しながら植物と向き合っている吉田さんがおすすめする、丈夫で使いやすいおしゃれな植物を並べています。 広いショップならではの 大型のオーナメントや資材類も充実 空間のメリハリを出すのに活躍する、カップ型のコンテナや動物のオーナメント。一つ置くだけで、シーンの雰囲気をぐっと高めてくれます。 【グリーンギャラリーガーデンズ流 アンティークアイテムの楽しみ方を学ぶ】 本場のガーデンセンターなどを見尽くしている吉田さんが輸入したアンティーク類が、店内の随所に点在。センスのよいスタッフが手掛ける素敵なディスプレイは必見です。 人気の寄せ植え講師2人に出会える! 店頭には、園芸誌などで活躍中の寄せ植え講師でスタッフの堀田裕大さん(右)と園芸家の土谷ますみさん(左)が立つことも。ショップでは定期的に二人の寄せ植え教室が行われているので、ぜひチェックを。苗選びに困ったら遠慮せずにアドバイスをもらってみて。2人とも気さくに答えてくれます。 【土谷ますみさんの寄せ植え】 女性らしい愛らしくエレガントなアレンジ 【堀田裕大さんの寄せ植え】 若々しくロマンティックなアレンジ ガーデニング売り場同様、大人気の ‘マルシェ’とレストラン‘Au coju(オコジュ)’ 「産地で朝採りされた本当に美味しい野菜を、身近なお店で味わえたら…」という思いからスタートした食品売り場コーナー‘マルシェ’。パリの市場をイメージした明るく楽しい空間です。提携農家から届いた野菜はとにかく新鮮で、手に取るだけで本来の色や香り、力強さを感じられます。また、こだわりの乳製品や調味料などの品揃えもバラエティーに富み、料理好きにはたまらない売り場です。 【レストラン「Au coju(オコジュ)」】 マルシェで販売する産地直送野菜の美味しさを多くのお客様に味わってもらうために、2011年にオープンした、レストラン「Au coju(オコジュ)」。店名は多摩エリアの古い方言‘おこじゅ’をフランス語風にアレンジしたもので、‘仕事の合間にとるお茶の時間’を意味します。アンティーク家具が並ぶ落ち着きのある空間で、おいしい食事とゆったりとした時間を楽しんでください。 店長・入谷利幸さんのイチオシアイテム 「グリーンギャラリーガーデンズ」に入社して15年の入谷さん。DIYを得意とする店長さんです。そんなベテランスタッフがおすすめするのは、これ。観葉植物の鉢をカバーしながら小さなテーブルにもなる「Hang out plant box(ハングアウトプラントボックス)」。使い方は簡単で、六角柱のカバーに鉢を入れ、半円の板を2枚向かい合わせになるように乗せるだけ。簡単で、おしゃれな便利アイテムです。色はプレーンとこげ茶の2色あります。価格は、プラントボックス\6,490/プラントテーブル\5,390。 ショッピングのあとは 観賞魚を眺めて癒されよう グリーンギャラリーガーデンズでは、もちろん鯉をはじめとする観賞魚が販売しています。たくさん並ぶ水槽にはカラフルで美しい鯉や熱帯魚などがいっぱい。普段みられないユニークな魚もいるので、子どもも大人も楽しめます。 園芸植物、アンティーク、食品、観賞魚と、あらゆるものが揃う「グリーンギャラリーガーデンズ」。ライフスタイルをトータルでデザイン・サポートすることへの意気込み・思いが強く伝わってくる、頼もしいショップです。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、京王相模原線「京王堀之内駅」から徒歩で約15分。中央自動車道「国立IC」より車で約25分、「八王子IC」より約30分。 【GARDEN DATA】 グリーンギャラリーガーデンズ 東京都 八王子市松木15-3 TEL:042-676-7115 10:00~19:00 (火曜日10:00~17:00) http://www.gg-gardens.com/ Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。
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山口県

花の庭巡りならここ! 日本とトルコの友好を表す花園「火の山公園トルコチューリップ園『オルハン・スヨル…
トルコのチューリップ、日本の桜が満開に両国の絆を表現する、平和の公園 2009年4月3日に開園した「火の山公園トルコチューリップ園『オルハン・スヨルジュ記念園』」。2007年に、トルコのイスタンブール市との姉妹都市提携が35周年となったことを記念して、イスタンブール市からチューリップの球根5万球が寄贈されました。その植栽場所として「火の山公園」の山麓斜面が選ばれ、整備された公園です。 チューリップの植栽部分は、約1,640㎡で、チューリップ園のみであれば、約10分の散歩を楽しめます。チューリップの見頃は4月上旬で、ちょうど桜が満開になるのと同じタイミングです。トルコの国花となっているチューリップと、日本人がこよなく愛する桜がコラボレーションする景色は、両国の絆を表しているようですね。 また、チューリップの時期には、ビオラ約3,000株、パンジー約3,000株、ネモフィラ約3,500株も満開になるため、彩り豊かな景観を楽しめます。季節が進むと、5月にはヒラドツツジが、8月にはヒマワリ‘グッドスマイル’が見頃になりますよ! 斜面の植栽は、トルコのボスポラス海峡、下関の関門海峡をイメージして絨毯のように敷き詰められています。火の山公園からは下関の街並みや響灘に浮かぶ島々、関門橋、巌流島などが一望できるのも魅力。頂上へはロープウェイを利用できます。 インタンブール市と下関市の長い友好の歴史の中で、2004年には下関市の技術協力により、イスタンブール市に日本庭園が完成し、市民の憩いの場となっています。また2015年に改修されて、新たに「陽月庵」と命名された茶室もつくられました。これは国旗にトルコは月が、日本は太陽がデザインされていることから名づけられたものです。花や庭園を通して国同士の交流を深める活動は、平和的で大変素晴らしく、私たちに春の喜びを届けてくれます。 4万球のチューリップ&一年草を植栽した壮大な花のカーペットが登場! 6品種、約4万球のチューリップと一年草のネモフィラ、ビオラなどが織りなす、春の景色。広さを生かした面で魅せる花壇で、花色がかたまりとなり、まるで絨毯を広げたような壮大なスケールです。2020年は植栽のピッチ数を狭めて、複雑なデザインにチャレンジしているので、ぜひお楽しみください。 トルコから寄贈されたチューリップは、‘アラジン’、‘バレリーナ’、‘シネダキング’、‘ガボタ’、‘パッショナーレ’、‘インゼル’の6品種。2020年は‘パッショナーレ’から‘パープルブラック’へ、‘シネダキング’から‘フライアウェイ’へと2品種を変更し、若干のリニューアルとなります。 毎年変わる植栽デザインが大人気!チューリップの虹の架け橋で両国の友好を表現 斜面を生かした植栽も見どころで、下から見上げると、なんともダイナミック! トルコのボスポラス海峡をイメージして波状にレイアウトしています。桜との共演も見事ですね! 園内は飲食の持ち込みOKなので、青空のもと、お弁当を広げてお花見を楽しんではいかがでしょうか。 毎年デザインを変え、写真スポットにもなっている楕円形の花壇。2019年にはチューリップで虹の架け橋を描いてイスタンブールと下関の友好を表現しましたが、2020年にはボスポラス海峡と吊り橋をチューリップで表現する予定です。チューリップ園全体の植栽デザインは公園緑地課の職員さんが行い、毎年10月に市民ボランティアが集まってチューリップの植え付けをしています。市民参加型にすることにより、花好きさんが集まる交流の場になっているのもいいですね。 ロープウェイを利用して、天空からチューリップ公園や関門海峡の景色を満喫 「火の山ロープウェイ」を利用して、頂上までの景色をゴンドラから楽しむのもおすすめ。ロープウェイ運行期間は毎年3月下旬〜11月中旬、時間は10:00〜17:00。料金は大人/片道310円(往復520円)、市内在住65歳以上/片道150円(往復260円)※要証明書、子ども/片道150円(往復260円)。運休日は2020年は5月7日以降の火・水曜(8月11日・12日を除く)。 Information 火の山公園トルコチューリップ園「オルハン・スヨルジュ記念園」 所在地:山口県下関市みもすそ川町TEL:083-231-1933(下関市公園緑地化) http://www.city.shimonoseki.lg.jp/www/contents/1348710082959/#syoukai アクセス:電車/JR下関駅からバス 火の山行き 火の山ロープウェイ下車バス 長府駅・宇部中央・小月営業所方面行き(乗車13分)みもすそ川下車、徒歩8分車/下関インターから15分 オープン期間:通年 休園日:なし 営業時間:8:00~22:00 料金:無料 駐車場/山頂:立体駐車場270台、大型車8台、山麓:普通車36台、無料




















