「国営沖縄記念公園(海洋博公園)」の園内にある、「熱帯ドリームセンター」内のラン温室は、2020年2月に改修を終えてリニューアルオープンしました。その他にもトロピカルフルーツやアマゾン流域の水草を展示する2つの温室を持つほか、亜熱帯の沖縄ならではの気候を生かした、エキゾチックな植栽を楽しめる植物園に、ぜひ出かけてみませんか。

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花々に彩られた、この世の楽園
植物の生命力に癒やされるひとときを

「国営沖縄記念公園(海洋博公園)」の園内にある、1986年にオープンした「熱帯ドリームセンター」。ここは国営沖縄記念公園のテーマ「太陽と花と海」の「花」を象徴する施設として整備されました。敷地面積は約6ヘクタールで、ゆっくり散策して1時間かかる規模です。

全体のデザインは、「熱帯樹林の中に遺跡、廃墟があり、その内部に足を踏み入れると、突然、熱帯・亜熱帯の花々が咲き乱れるこの世のものとも思えない別世界が展開している」という非日常性、意外性をイメージしています。

園内は、3つのラン温室(ファレノプシス温室、バンダ温室、カトレア温室)、熱帯果樹温室、ビクトリア温室の5つの温室と、2つの中庭、アフリカ区の植物を植栽する回廊棟などから構成されています。どの季節でも花を楽しめるよう開花調整を行い、常時2,000株以上のランを展示しており、いつ訪れても大変華やかです。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

「熱帯ドリームセンター」は海岸線に立地しているため、冬の強い季節風に直面しますが、遺跡を思わせる外壁は防風壁にもなっており、北からの潮風を防ぐ役割を持っています。写真は、「熱帯ドリームセンター」のランドマークともいえる施設で、園内の大部分や瀬底島、水納島、伊江島、伊是名・伊平屋島が一望できます。高さ36mで、ビルの7~8階建てに相当します。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

園内には、ラン約1,500種、高木類約120種、中低木類約120種が植栽され、沖縄ならではの気候の下、珍しい植物を数多く目にすることができます。写真は、5本のアフリカバオバブを眺められる回廊棟。1983年に移植し、1998年に日本で初めて花が咲き、翌年には同じく日本で初めて実をつけることに成功しました。園内にはさまざまなフォトスポットが用意され、SNS映えするシーンが満載です。

今までの展示に加えて、木枠を使ったビカクシダのディスプレイなど、新しい展示法も模索していく予定だそう。毎年10~12月の「ブーゲンビレア・ハイビスカスフェア」、12~1月の「チューリップフェア」、2万株近いランが披露される2月の「沖縄国際洋蘭博覧会」など、季節ごとのフェアが開催されるほか、園芸教室や植え付け体験なども行い、魅力的なコンテンツが揃っています。

土産物売り場のフラワーショップ「南国」では、ランの小鉢や花をモチーフにした雑貨類を取り扱っているので、ぜひ立ち寄りを。歩き疲れたら休憩できるカフェ「スコール」もあり、長時間過ごしても飽きることがありません。年間14万人が訪れる、沖縄でも人気のレジャースポット「熱帯ドリームセンター」に、ぜひお出かけください。

カラフルな熱帯フラワーが
温室内をダイナミックに彩る

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

写真は「カトレア温室」で、「花の女王」とも呼ばれるカトレア類を展示。入口には多くのカトレアが集められ、鮮やかな花や豊かな香りを楽しめます。歩みを進めて、つる植物やサルオガセモドキで覆われたアーチをくぐると、視界の抜ける開放的な空間が広がりますよ! 5月には、黄色の小さな花を咲かせるオンシジウムでアーチがつくられ、花のシャワーのような演出が見事です。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

この「ビクトリア温室」は、アマゾン流域の水生・湿地性植物を展示しています。ビクトリア温室の名称は、オオオニバス(以前の学名Victoria regia ビクトリア・レジア)に由来。1階には大型水槽があり、アマゾン流域の淡水魚が優雅に泳ぐ姿を見学できます。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

こちらは熱帯アジア原産のバンダをはじめ、世界最大のラン科植物グラマトフィラムなどのランを展示する「バンダ温室」。花を上から吊り下げて展示しているので、ジャングルの中にいるような不思議な気分を味わえます。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

「熱帯果樹温室」では、パラミツ、果実の王様ドリアンなど、約20種の熱帯の果樹を展示。温室の高さは15mにも及び、可能な限り柱を少なくした大空間となっているため、迫力満点です。柱などには熱帯性のつる植物を配し、橋の上から、果樹・花木の花や実を間近に見られるようになっています。

温室の外の広大な敷地では
異国情緒あふれる植栽を楽しめる

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

温室の外は、北が100×50m、南が8×50mの、南北2つの中庭に分かれています。北がアジア、オーストラリア区、南が北中南アメリカ区、そして回廊広場がアフリカ区にゾーニングされ、それぞれに原産地の樹木を植栽。花壇では年に数回植え替えが行われ、季節の花が楽しめます。

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

写真は、水辺の景色が楽しめる「ロータスポンド」で、夏には色鮮やかな熱帯スイレンが咲き誇ります。定期的に藻の除去など、池の清掃を行っているため、ほどよいバランスで水生植物が分布。葉の直径が1.5mほどにもなるパラグアイオニバスもあり、夏には子どもにその葉に乗ってもらう体験イベントも行っています。

窓の向こうの植物の姿を楽しみながら
美味しいトロピカルフードを満喫

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

園内には、トロピカルフルーツカフェ「スコール」があります。休憩にぴったりですね。主なメニューはタコライス、トロピカルフルーツカレー、パイナップルポークボウルなどの軽食、月桃ゼリー、もちもちおきなわドーナツ、パンケーキ、アイスクリーム、スムージーなど。畜肉由来原料、アルコール不使用のハラール、ベジタリアン・ヴィーガン対応メニューも提供しています。営業時間は9:30~18:30(3~9月)、9:30~17:30(10~2月)、軽食のラストオーダーは閉店の1時間前まで。

Information

国営沖縄記念公園(海洋博公園)・熱帯ドリームセンター

所在地:沖縄県国頭郡本部町字石川424番地
TEL:0980-48-2741

http://oki-park.jp/kaiyohaku/inst/38

アクセス:バス(那覇空港より)/高速バスを利用の場合 約3時間
一般路線バス利用 約3時間30分
やんばる急行バス 約2時間20分
沖縄バス 空港リムジンバス 約2時間15分
沖縄エアポートシャトル 約2~3時間

車/那覇空港から国道58号線を利用 約2時間50分
那覇空港から高速道路許田ICまでを利用する場合 約2時間

(アクセスの詳細はHP参照:http://oki-park.jp/kaiyohaku/acc/)

オープン期間:通年

休園日:12月の第1水曜とその翌日(設備点検実施日) 

営業時間: 8:30~17:30(入館締切17:00、10月~2月)
8:30~19:00(入館締切18:30、3~9月)

料金:海洋博公園の入園料は無料
(ただし、熱帯ドリームセンター館内は有料。大人:760円 中学生以下:無料(2020年3月31日までの試験運用)
※沖縄美ら海水族館の入館チケットもしくは年間パスポートの提示で大人料金が半額の380円になります。

駐車場:普通車約 840台、無料
※施設全体の総台数約1,900台 無料(熱帯ドリームセンター最寄りの駐車場はP8。62台、身障者用の2台を含む)

Credit


取材&文/長田節子
ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
https://twitter.com/passion_oranges/
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