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花の庭巡りならここ! 日本のデンマークが誇るガーデン「安城産業文化公園デンパーク」
絶対に写真を撮りたくなるキュートなトピアリーに大注目! 1997年にオープンした「安城産業文化公園デンパーク」は、愛知県安城市が誇る花と緑の公園。13万1,000㎡の敷地を持ち、大人の足でゆっくり巡って、約1時間半かかる広さです。市民に愛される観光ガーデンで、年間約63万人(2018年実績)もの人々が憩いを求めて訪れています。 「デンパーク」の名は、かつて稲作、畑作、果樹、畜産などの多角型農業を進めた安城市が農業先進国のデンマークに例えられ、「日本のデンマーク」と呼ばれたことに由来。全国の農業経営のモデルとなってきた安城市の歴史をもとに、自然と親しみ、花のある暮らしを提案する公園として設立されました。園内に時折、ブタやウシ、ヒツジなどの可愛いトピアリーが登場するのも、その一環です。 園内は、大小20以上のガーデンが点在し、植物は約3,300種、約30万株を誇る規模。展示方式も、整形式庭園やイングリッシュガーデン、一定の植物を集めたコレクションガーデン、アトリウム内ショーガーデンなどさまざまで、エリアごとに異なる景色を楽しめます。 ガーデニングコンテストや寄せ植え講座、フラワーアレンジメント講座など、年間を通してイベントが開催されているので、お目当てのイベントに合わせて出かけるのもいいですね。子ども向けの遊具も充実しているので、ファミリー層にもおすすめ。人気の観光ガーデンだけに、土産物店やレストランも魅力満点で、一日かけてのレジャーにぴったりです。 約3,300種、約30万株の植物が息づく大小22のガーデンを満喫しよう! 写真は「ヨーロッパ風お花畑」の5月後半〜6月上旬の風景。ヨーロッパの花の公園などで好んで使われる、典型的な一年草花壇のスタイルをとっているため、この名前がつけられました。写真中央の孔雀のトピアリーは全長9mあり、4月下旬〜5月下旬に登場。4月、6月、9月、11月の年4回植え替えが行われ、一年中カラフルな花壇を楽しめます。 これは「秘密の花園」のエリア。色彩をテーマに、イングリッシュガーデンの一つ、アウトドアルームのスタイルでつくられたガーデンです。イギリスから輸入したアンティークレンガと生け垣により5つの小部屋に分かれ、それぞれ東側から順に黄色、ピンク、ブルー、赤、白でカラーコーディネートして植栽。写真は5月頃で、宿根草と一年草がバランスよく組み合わされています。 「不思議の森」エリアは、安城ヶ原の雑木林をそのまま生かした森です。ところどころに北欧の妖精トロールをかたどった鏡などがあり、不思議な世界へと誘います。6月にはアジサイが見頃になり、約7,500株が彩り豊かに咲き誇るので、ぜひお見逃しなく。池側にあふれるように植えられているため、風のない日には湖面に花々が映りこんで、いっそうの華やぎを演出します。 園内の「水生植物の池」では、水生植物のほか、水鳥や魚の姿もたくさん見られます。7月には、ハスが見頃に。‘黄陽’など4品種が池を覆うように茂って、凛として咲く姿を見せてくれます。ハスは早朝から咲き始め、夕方には閉じる性質があるため、毎年7月中旬の3連休は、特別に朝6時から開園。涼しい時間帯にタイミングを合わせて、出かけましょう! 写真はアンティーク風の花時計を中心に、アンデルセンの童話の世界をイメージした「ファンタジーガーデン」のエリアで、10月頃の景色です。花時計はガーデンのどこから眺めても美しく見えるよう、傾斜を生かして配されています。敷地の起伏と曲線的なラインを多用した、一年草が主役の整形式花壇で、年5回の植え替えを実施。植栽デザインは4月、6月、11月に変更されるので、季節によってガラリと雰囲気が変わります。少し高い場所にある休憩所からは、全体を一望できますよ! こちらは「グラスウォーク」のエリアで、25〜30種のグラス類が100株以上植栽されています。グラスとは、葉の細いススキのような姿をしたイネ科の植物の総称。みずみずしい芽吹きから秋の出穂、冬枯れまで、四季の移り変わりを表現します。一番の見頃は、グラスの穂が出揃う秋。わずかな風にもそよぐ穂が美しく、光を受けて輝く姿は見応えがあります。 トピアリーやショーガーデンでインスタ映え!パークトレインでの楽々観覧もおすすめ 「安城産業文化公園デンパーク」のトピアリーコーナーにも注目を! 春・夏・秋のイベント時に期間限定で登場します。左の牛を象ったトピアリーは、赤と白のベゴニア・センパフローレンスを植え込んでキュートに。右の羊を象ったトピアリーは、ヘリクリサム・スクリュースターを使って、もふもふ感を演出しています。酪農が盛んな土地柄、開園当初よりブタやヒツジのほか、ニワトリ&ヒヨコやウシのトピアリーが展示されていましたが、今やカエル&オタマジャクシ、ドラゴン、イルカ、大カボチャなども登場! ぜひインスタ映えする記念写真を撮りましょう。 花の大温室「フローラルプレイス」は、面積3,600㎡のアトリウムの中に、デンマークの街並みを再現したショーガーデンスペース。「フィールド」と呼ばれる大空間と、企画展示を行う「ガーデンルーム」の2つに分かれています。「フィールド」では年5回、「ガーデンルーム」では年8回の植物総入れ替えを行っているので、いつ訪れても季節感あふれる景色を楽しめますよ! 写真は4月頃で、青、赤、ピンク、黄色のカラースキームで展開した様子です。 広い園内では、「パークトレイン メルヘン号」が運行。約1.5㎞を約15分かけて一周します。毎時00分、20分、40分発で、料金は大人200円、小中学生他100円、幼児無料。親子連れや年配のご夫婦など、年齢を問わず幅広く利用されています。最初に乗って、見たい場所を絞り込むのもいいですね。 地元の特産が多数並ぶ土産物店は必見!レストランでは旬の味覚を楽しんで 「安城産業文化公園デンパーク」には、広くて品揃え充実のマーケットがあるので、ぜひパトロールを! 主に安城市、三河地方の特産品を使用したお土産や雑貨が勢揃い。イチジクを使用したレアチーズケーキや季節のジェラート、焼きたてパンの販売が大人気。特に手作りソーセージやハム(1パック410円〜)、クラフトビール600円がおすすめです。 「安城産業文化公園デンパーク」には、食事どころが4店舗あり、地ビールが楽しめるレストランや和食のお店、カジュアルなポテトフライ専門店などがあります。写真は「農場レストラン 花車」です。地元の旬の食材を使った料理が並び、バイキングで80分食べ放題。ビュッフェコースは大人1,706円、小学生1,058円、幼児810円です。ランチタイムは11:00〜16:30(受け付けは15:00終了)。 こちらは「和食処 ふるさと館」の人気メニュー「安城の箱寿司」、1,280円。箱寿司や郷土料理のほか、海鮮丼やうどんなどの和食が楽しめます。ランチは11:00〜14:15(LO13:45)で、喫茶は9:30〜16:00。みたらし団子や五平餅、白玉ぜんざいのほか、季節限定の和スイーツメニューも充実していますよ! ※なお、2019年10月以降は消費増税により、食事の値段が変わりますのでご了承ください。 Information 安城産業文化公園デンパーク 所在地:愛知県安城市赤松町梶1番地TEL:0566-92-7111http://www.denpark.jp アクセス:JR「安城駅」、名鉄「桜井駅」または「南桜井駅」から市内循環バス「あんくるバス」にて「デンパーク」下車 オープン期間 通年 休園日:火曜休園(祝日の場合は翌平日)、年末年始など 営業時間:9:30~17:00 ※季節、イベントなどにより変動あり 料金:大人600円、小中学生300円 ※団体、シニアなど各種割引あり駐車場:1,000台(無料)
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ニュージーランド

ニュージーランドの庭文化【世界のガーデンを探る24】
ニュージーランドのガーデニング ニュージーランド(NZ)という国は、10世紀ごろ海洋民族のマウリの人たちがカヌーに乗って住み着いたのが始まりでした。その後イギリス人が大航海時代に上陸して、1804年にマウリの人たちとワイタンギ条約を締結し、正式にイギリスに併合されて、「ニュージーランド」と呼ばれるようになりました。 そうしてイギリス連邦に組み込まれ、1907年にイギリス連邦内の自治領となり、独立国家となりました。ご存じのように、ニュージーランドは北島と南島があり、北島に100万都市のオークランドがあります。かつてここでは「エラズリーフラワーショー」が毎年開催されていました。その後、1994年より、開催地は庭好きな人が多く住んでいる南島のクライストチャーチに移りましたが、2015年にショーの開催はストップし、その後も残念ながら開かれていません。花好きの人たちが多く住んでいても、クライストチャーチの町が大規模なフラワーショーを支えきれなくなったのは、経済的な理由によるのかもしれません。 ニュージーランドの北島にはアイルランドから多くの人が渡ってきて、この国のいろいろな仕組みを作ったのですが、彼らはイギリス人ほど庭好きではありませんでした。庭好きなイギリス人の多くは、南島のクライストチャーチに住み着いたのです。かつては、個人庭園や町、それに商店なども参加してガーデンコンテストが開かれていました。 まずは、かつては世界3大フラワーショーの一つに数えられていたエラズリーフラワーショーをご紹介してから、ガーデンコンテストの受賞庭園やクライストチャーチ近郊の個人庭園をご紹介しましょう。 世界3大フラワーショーだったエラズリーフラワーショー エラズリーフラワーショーは、もともと北島のオークランド郊外にある競馬場の「エラズリー」で開かれていたことから付けられた名称ですが、その後手狭になり、オークランド郊外の植物園で開かれるようになりました。僕も毎年審査員として10年近く参加しました。 もともとはオークランドのライオンズクラブがチャリティー(寄付金集め)目的で始めたもので、会場整備や運営に当たっていました。近年は先ほど書いたように、南島のクライストチャーチに移りましたが、残念ながら今は行われていません。 会場には、ガーデン関連のショップやフラワーアレンジの展示、ガーデン倶楽部による植物の提案、地元の食やワインなどが集まるマーキーまであり、イギリスのチェルシーフラワーショーほどの緊張感はなく、おおらかな雰囲気でした。2009年の開催時は、ニュージーランド固有の植物を取り入れながら、キッチンガーデンやデッキ空間がある庭など、19のコンテストガーデンがつくられました。審査は、RHS(英国王立園芸協会)に所属するイギリス人ガーデナーをはじめとする27人の専門家によって行われる国際的なコンテストでした。 ニュージーランドの植物事情 ガーデンデザインの提案には、毎年必ずといっていいほど、アウトドアキッチンをテーマにしたものがいくつかありました。雨が少ないニュージーランドでは日常的に外での食事も楽しめるので、一般家庭の庭でも、このようにキッチンを備えたテラスのあるデザインを見かけます。 ニュージーランドにはもともと花のきれいな植物はほとんどなくて、ほぼすべての庭の植物は、多くはイギリスから持ち込まれたものです。なぜ花のきれいな植物が少ないかというと、ニュージーランドはもともとジーランディアというほとんど海に沈んでしまった大陸の一部で、おそらく昆虫が地球上に現れる前にゴンドワナ大陸から離れてしまったのではないかと考えられています。その結果、きれいな花に虫を集める虫媒花が現れず、現在も風媒花が主流なのだと僕は思います。昆虫がいないということはイギリスから持ち込まれた植物を食べる害虫がいないということで、ニュージーランドではほとんど消毒する必要がないのです。バラなどは、これほどきれいなのかと思うくらい素晴らしい花が咲きます。 オープンガーデンのガーデンコンテスト クライストチャーチでは、ガーデンコンテストを毎年開催しています。カテゴリーは3つあります。1つ目は1軒の庭単位でエントリーする「個人庭園部門」、2つ目は、「法人部門」で、例えば商店や会社の周りの植栽などでエントリーします。そして3つ目は、上の写真のように住宅地の一角(10軒程度の集合地域)ごとの、地域ぐるみでエントリーする「住宅地部門」で、他国のカテゴリーではあまり例のないことです。こういうコンテストを実施できるということは、みんなで町全体をきれいにしようという意識がある文化度の高さの表れかもしれません。 個人邸で育てられている植物についてお話ししましょう。この地域は空気が乾燥しているので、球根ベゴニアやダリア、それにバラもきれいな花を次々に咲かせてくれます。日本と違って蒸し暑い夏がないクライストチャーチは、ダリアや球根ベゴニア、フクシアなどが、初夏から秋まで、病気や害虫に悩むことなく咲き続けてくれます。バラも夏に休むことはなく、初夏から秋まで見事な花を楽しむことができます。ただ日本人にとっては、ちょっと赤花が強烈に見える気がしますが、いかがでしょうか? 暮らしの中で楽しむ個人邸のガーデン 住宅の庭では、日本でもお馴染みのニューサイランやフトモモ科のギョリュウバイ、ユッカ、それにトベラの仲間やヘゴの仲間の木性シダなどが使われています。近年、ニュージーランドでは、もともと土地にあった植生を回復させようと、高速道路や公園の緑地には多くのニュージーランド原産の植物が使われるようになりました。 私が訪ねた個人邸では、窓が大きく外の庭の緑が暮らしの一部になっていました。いつもそばに自分が生まれ育った地域の植物が育ち、眺めることができるのは、穏やかな暮らしの支えになっているのかもしれません。 クライストチャーチ郊外の有名な庭 イギリスと比べてガーデニングの歴史が浅いながらも、ニュージーランドにも、名園と呼ばれる場所がいくつかあります。その中の代表的な庭園が、クライストチャーチ郊外にある「オヒナタヒ庭園(Ohinatahi garden)」です。海を望む崖の上につくられた庭で、とてもよく手入れがされています。地形をうまく利用したイタリア風な庭づくりで、オーナーが男性だからかもしれませんが、緑の芝生を中心に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。 もう一つご紹介するのは、クライストチャーチ郊外の「トロズ・ガーデン(Trotts Garden)」です。オーナー曰く、世界一のノットガーデンです。奥に見える建物は古い教会。ここでは時々結婚式もとりおこなわれているそうです。この規模のノットガーデンをつくろうと思ったこと自体にも感心しますが、維持管理を考えただけでも気が遠くなります。 ニュージーランドの公共の庭 クライストチャーチの町の真ん中にある川沿いの公園「MONA VALE」。 「MONA VALE」の中心付近には、バラ園もあります。どの地域も、ニュージーランドにあるバラ園は本当に、花はきれいに咲き揃い、手入れも行き届いて気持ちのよい場所になっています。川沿いにある個人の庭も公園の一部になっていることがあります。 フォーマルな高級住宅でもそれぞれに庭が設けられているので、散歩をしていると次々と現れるガーデンシーンに出合うことができ、目を楽しませてくれます。本当にクライストチャーチは“ガーデンシティー”の名に恥じないレベルで、町を挙げての取り組みがなされていて、完全に脱帽です。 次回はオーストラリアの庭と、メルボルンフラワーアンドガーデンショーの話をしたいと思います。
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花の庭巡りならここ! ダイナミックな欧風噴水庭園は必見「神戸市立須磨離宮公園」
上皇陛下ご成婚を機に整備された庭園「王侯貴族のバラ園」が見どころ 「神戸市立須磨離宮公園」は、かつての皇室の別荘「武庫離宮」の跡地につくられた都市公園です。1958年に、当時皇太子だった上皇陛下ご成婚の記念事業として整備が始まり、1967年に正式に開園しました。メイン施設や噴水広場のある「本園」は17.8ヘクタール、「植物園」は5.2ヘクタールで、ゆっくり散策して2時間くらいかかる規模です。 「本園」のデザインを手がけたのは神戸大学工学部で、水をモチーフにした美しい欧風噴水庭園となっています。レストハウスから湧き出た水はメインフォールの滝、カスケードの流れとなって公園中央をストレートにつなぐ水路につながり、最終的に大噴水にたどり着きます。その水路に沿って左右対称にバラが植栽されているのが、「王侯貴族のバラ園」。ここは「神戸市立須磨離宮公園」のメインガーデンで、約180種、4,000株のバラによって豊かに彩られます。本園には、ほかに「つばき園」、「花しょうぶ園」もあります。 一方、「植物園」には、観賞温室や和庭園があるほか、洋風庭園の「花の庭園」、「梅園」、「ぼたん園」、「あじさい園」、「もみじ道」などがあります。園内は、いつ訪れても何かしらの花が見頃を迎えるように、開花リレーでつながれているので、年に何度も訪れるリピーターが多いのが特徴です。 「神戸市立須磨離宮公園」では、毎月さまざまなイベントが開催されており、園内ガイドや蝶の観察会、クラフト体験、ツリーイング、ヨガ、コンサートなどコンテンツも多様なので、事前にホームページをチェックして出かけてみましょう。オススメは「バラ年間管理コース ローズ★Grower」で、年2回の講義をもとに屋外で1年間、全10回の実習を重ねる、バラの育て方の講習会です。事前申し込みが必要で、申し込み順で定員は20名。参加費は無料です。バラのプロフェッショナルに直に教われば、栽培テクニックが確実に上がりそう。ガーデナー仲間も増えるかもしれませんね。ぜひご参加を! 5月中旬〜下旬と10月下旬~11月がバラ園の見頃煙るように咲く4,000株のバラを堪能! 「本園」エリアの一番の見どころは「王侯貴族のバラ園」。見頃は5月中旬で、約180種、4,000株が植栽されています。旧離宮の跡地という歴史にちなみ、日本の皇室や王侯貴族、芸術家などの名がつけられたバラがコレクションされています。縦長に続く噴水の水路を中心に、左右シンメトリーに展開。手前の赤バラはイタリア語で「乾杯」を意味する‘チン・チン’、奥のオベリスク仕立ては‘ドルトムント’で、赤バラの美しいコーナーです。 「世界バラ会議」で殿堂入りした品種17点を集めた「世界殿堂入りバラ園」や、原種からオールドローズ、モダンローズまで品種の進化の過程が分かる「バラの歴史と文化園」もあります。四季咲きの祖コウシンバラや黄バラの祖ロサ・フェティダなど、品種改良のカギとなったバラのコレクションも必見です。写真はローズフェスティバル期間中の日曜に開催されるバラガイドの様子。予約は不要で、10:30〜と13:30〜の一日2回、30分ほどを目安に、バラ園をガイドしてくれます。 もちろんバラだけじゃない!「神戸市立須磨離宮公園」の彩り豊かな四季 「神戸市立須磨離宮公園」の梅園では、1月上旬から早咲きの品種‘玉牡丹’、‘八重寒紅’が咲き始めます。1,500㎡の園地に約20種、160本の梅が植栽されており、見頃は2〜3月上旬。足元にな菜の花も咲いて、春の到来に心浮き立つ気分になりそう。2月上旬〜下旬には、梅見会とお茶会が開催されます。3月上旬には、1本の木に紅白2色の花をつける、人気の品種‘思いのまま’が咲き始めますよ! 写真は「花の庭園」エリア。バラや宿根草、一年草が混植され、一年を通して華やかな花壇をつくっています。毎年テーマを設けており、2019年は「3つのアイ」。驚くほど目を引く花の「Eye」、可愛らしく楽しい花の「Love(愛)」、須磨の海をイメージさせる青い花の「藍」です。写真は5月頃で、カラフルに目を引く一角です。 「植物園」にある「ぼたん園」の見頃は4月中旬~下旬で、約40種、200株のボタンを植栽。開花期間は1週間ほどですが、早咲きから遅咲きまでバランスよく集められているので、品種ごとに開花リレーをして、長く観賞できます。幾重にも花弁を重ねるゴージャスな咲き姿に、うっとりと見入ってしまいそうです。 「本園」の南東にある、「花しょうぶ園」には約60品種、4,000株が植栽されています。見頃は5月中旬頃。古種も揃い、伊勢系、江戸系、肥後系など系統別に植栽されています。黄系の種間交配種や外国種も見られるほか、平安時代から月見の名所とされてきたことから、『源氏物語』にちなんだ名を持つ品種、‘明石’、‘葵の上’、‘光源氏’なども見られますよ! 11月下旬〜12月上旬は、紅葉の季節。植物園内の「もみじ道」や「もみじ滝」、「和庭園」の散策がおすすめです。イロハモミジを中心とした紅葉の美しい落葉樹は、園内に約600本が植栽されています。 同じ時期には、温室で「秋の洋らん展」が開催されるので、ぜひこちらにも足を運んでみましょう。約200鉢が展示され、甘い香りで満たされます。 眺望のよいレストランでランチやティータイムをカジュアルなカフェスタンドも大人気! 公園を一望できる位置に、レストラン「ガーデンパタジェ 須磨離宮」があるので、庭園を眺めながらのランチやお茶はいかが。モーニング9:30〜11:00、ランチ11:00〜15:00、カフェ11:00〜16:15(L.O.)、木曜定休。ランチメニューは自家製手ごねハンバーグ1,800円、淡路の生パスタ自家製ミートソース1,300円、自家製キーマカレー1,200円、キッズランチ700円など多様です。 ※レストランのご利用は別途入園料が必要です。 写真は、「ガーデンパタジェ 須磨離宮」の人気メニュー、十勝産の小麦と醗酵麹を生地に用いたバブルワッフル プレーン(蜂蜜とバター)、ドリンクつき600円です。トッピングも選べて、チョコナッツ、抹茶ジャポネ各900円、サンシャインオレンジ950円、ベリーベリーベリー1,000円もあります。 また、レストランでは園内で採れたハチミツ「Rikyu Honey」(110g1,200円、170g1,800円)も販売していますよ! 「ガーデンパタジェ 須磨離宮」からの出店、テイクアウトスタイルの「Garden Table」も大人気。土・日曜、祝日のみ、11:00〜16:00の営業です。ビーフパイ500円(チーズ入り600円)、ソフトクリーム(バニラ、ベリー、バラとラズベリー)400円。コーヒー、マンゴーラムネ、洋ナシラムネなどの飲み物も販売しています。 Information 神戸市立須磨離宮公園 所在地:兵庫県神戸市須磨区東須磨1-1TEL:078-732-6688https://www.kobe-park.or.jp/rikyu/ アクセス:公共交通機関/山陽電車「月見山駅」、「須磨寺駅」、「東須磨駅」から徒歩10分JR・山陽「須磨駅」から市バス「妙法寺駅行(75系統)」「離宮公園前」下車すぐ市営地下鉄「妙法寺駅」から市バス「須磨一の谷行(75系統)」「高倉台南口」下車南へすぐ車/姫路方面からは第二神明「須磨インター」おりてすぐ大阪方面からは阪神高速「月見山インター」おりて約1,200m 休園日:木曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)※イベント時の臨時開園、夜間開園あり。 開園時間:9時~17時(入園は16時30分まで) 料金:15歳以上(中学生を除く)400円、小・中学生200円 駐車場:300台(乗用車1回500円、二輪車1回100円)
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長野県

カメラマンが訪ねた感動の花の庭。長野・信州小諸「夢ハーベスト農場」
オールドローズを追いかけて 「夢ハーベスト農場」の名称を初めて聞いたのは、もうずいぶん前のこと。おそらく長野市あたりに取材に行った時に、どなたかから近くにあるオールドローズのバラ園に行ってきたという話を聞いたのだと思います。 当時の僕は、オールドローズと聞けば行かない訳にはいかないほどオールドローズを追いかけていて、長野市あたりからの帰りに立ち寄ったのが最初の訪問だったと思います。その時は、バラの開花期はすでに終盤で、素敵な写真が撮れたという記憶がありません。 その後も、もう一度、何処かへ行く途中か、帰りがけだったかに寄ってみた時は、まだ開花には早くて、ほとんど何も咲いていませんでした。「夢ハーベスト農場」は、浅間山の麓で標高900mの高原にあるため、開花のタイミングが長野市とも軽井沢とも違います。ふらっと立ち寄って、さっと撮影とはいかず、なかなか難しいと実感しました。とはいえ、よい撮影ができる確証もない小諸のバラ園のためだけに撮影のスケジュールを組むこともできず、その頃は、また近くに行くことがあったら寄ってみよう、そのうちよいタイミングが訪れることもあるだろうと考えていました。 開花のタイミングでの初訪問が叶う 2014年6月27日。この日は「軽井沢レイクガーデン」で早朝からの撮影がありました。その後は他に何も予定が入っていなかったので、天気もいいし「夢ハーベスト農場」に行ってみることにしました。遅い昼食をすませて、軽井沢からR18を少し走り、追分宿を右折。バラ園に向けて浅間サンラインを走っていくと、前方斜め右手、斜面の上方に満開のバラ園が青いラベンダー越しに見えてきました。 「夢ハーベスト農場」の看板を右折して駐車場に到着すると、フェンスの向こうは、つるバラもオールドローズも色とりどりに、草花も本当にきれいに咲いていました。時計を見ると、午後3時を大分過ぎています。急いで入り口に行って入園料を払い、バラ園へ。やっと会えたオールドローズ一つひとつの花に挨拶しながら、まずは花の表情を撮ることにしました。気候もオールドローズに合っているのか、どの花もとても表情がよく、可愛く咲いていました。あっちこっちと園内を歩き回っていると、時刻はあっという間に午後5時過ぎに。気がつくと、バラ園全体が優しい光に包まれていました。 夢中で撮影をしているとフランスにいる錯覚に ここのバラ園は、つるバラのアーチやパーゴラも各所にあり、ハーブや宿根草もたくさん植わっているので、「この光ならきれいな撮影ができるぞ」とますますテンションが上がりました。園内を歩き回りながらシャッターを切りまくっていると、ファインダーの中の景色が、なんだか日本じゃないように見えてきました。 当時、僕が見慣れていたイングリッシュガーデンの白、ピンク、ブルーといった淡い色の組み合わせとは全然違い、濃いピンクや黄色や赤いバラが多用された植栽と、足元の宿根草のオレンジや飾り気のない木製アーチが、行ったことはないけれど、「フランスの田舎のガーデン」のように見えてきました。 そこに降り注ぐ柔らかい光も相まって、南フランスあたりの田舎の農場の一角にあるバラ園にいるような、最高な気分で撮影ができました。この日以来、6月中旬以降の晴れた日の夕方は「夢ハーベスト農場」に行くように。大好きな撮影スポットの一つになりました。 2020年には「夢ハーベスト農場」写真講座を予定 その後は、軽井沢にあるオールドローズで有名なペンション「カスティール」さんで、オーナーのオールドローズ仲間が集まる会に参加させていただいた時などは、皆さんで「夢ハーベスト農場」に行って写真撮影会をしたりしながら、このバラ園には毎年のように伺っています。昨年2018年には、「カスティール」さんに「夢ハーベスト農場」のオーナーの小林さんご夫妻がお見えになったので、ご挨拶もさせていただき、今年2019年も6月25日に伺って、来年の写真講座の約束もしました。来年の写真講座の日も、どうか夕方の魔法の光が、このバラ園を包み込んでくれることを祈るばかりです。 “夢を収穫できる農場”は夏の南フランスを感じさせる場所 今回、この原稿を書くにあたり、オーナーの小林千代子さんにいくつか質問をさせていただきました。「撮影していてフランスっぽいと感じることがあるのですが?」という質問に対し、「ハーブやバラ園もありますが、ラベンダーやブルーベリーなどを収穫できる畑もあり、当初南仏の農場をイメージしていました。名称の通り“夢(人それぞれに花を観たり味わったり)を収穫できる農場”を目指しています」というお答えでした。 考えたら、僕はバラの撮影で6月にしか行っていなかったけれど、7月にはブルーベリーの収穫もできるし、ラベンダーの蒸溜もしている農場なんですね。来年はブルーベリーの収穫をしながら、7月の南フランスのバラ園をイメージさせる撮影もしてみたいと思い始めました。
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北海道

花の庭巡りならここ! 北海道ならではのカントリーガーデン「国営滝野すずらん丘陵公園」
北海道らしい雄大な自然と 季節の花々を満喫できる国営公園 「国営滝野すずらん丘陵公園」は約400ヘクタールもの敷地を擁し、「こどもの谷」の大型遊具などさまざまなアクティビティーが楽しめる施設が充実しています。中でも、「中心ゾーン」にある「カントリーガーデン」は、花の名所として広く愛されるスポットとなっています。 71.4ヘクタールの「中心ゾーン」にある「カントリーガーデン」は、ゆっくり歩いて60分くらいで観賞できる規模。1983年に北海道初の国営公園としてオープン後、2010年に有料エリアを設置するにあたって、見どころとして整備されました。デザインは造園家で緑花計画代表の笠康三郎さんが手がけ、現在は植栽担当のスタッフやボランティアの皆さんがメンテナンスを行っています。 「カントリーガーデン」のテーマは「花と緑のある北の暮らし」。主に11のエリアで、それぞれにテーマを設けた花園やガーデンの景色が楽しめます。丘陵地帯の変化に富んだ地形を生かし、チューリップやコスモスを群生させた壮大なフラワーカーペットや、木陰の中の楚々とした北海道らしい田園風景など、多様な演出を楽しみましょう。シラネアオイやメコノプシスなど、北海道ならではの風景が見られます。 「国営滝野すずらん丘陵公園」では、クラフトや寄せ植えづくりなど、毎月多彩なイベントを開催しているので、公式ホームページをチェックして出かけるのもいいですね。園内のガイドツアーは予約なしでOK(先着順、定員20名)。毎日10:00と13:00にスタート、40〜60分かけて周遊します(4月28日〜10月14日まで)。 春は約20万本のチューリップを見に行こう! エリア別にテーマ性を持たせた花畑に注目 「花のまきば」のエリアでは、5月中旬〜下旬にチューリップが見頃になります。5,200㎡に185品種、24万株を植栽。傾斜地を生かし、グラデーションで魅せる「彩りの丘」と、虹をイメージして半円形にくっきりと色を分けて展開する「虹の丘」があります。上から見下ろしても、下から見上げても大迫力のシーンが広がりますよ! 写真は「花人の隠れ家」エリアの5月下旬の景色で、プリムラが楚々とした風情で咲いています。他のエリアの開放的な空間に比べ、自然林に囲まれた森の中にあり、静謐で落ち着いた雰囲気のガーデンです。ここでは珍しい植物も選ばれて、木漏れ日の中で多様な植物が自然に咲いている姿が、癒やしを誘います。 こちらは6月下旬の「キッチンガーデン」の様子。野菜やハーブなど、食卓に上がる植物と草花が織りなす景色を楽しみましょう。小枝で編んだ支柱と三角屋根の雨除けは、倒れやすく雨に当たると実割れするトマトのためのもの。オシャレな演出は、家庭菜園の参考になりそうです。奥に見えるテントは中に入ることができるので、ソファに座って写真を撮るのにもよいスポットです。 東口休憩所前の広場、通路、壁面などを彩るのは、ハンギングバスケットマスターが制作する寄せ植え作品の数々。毎年恒例で6〜7月にかけて、制作・披露されます。長く楽しめるように工夫して植え込まれているので、植物選びの参考になりそう。寄せ植えに相性のよい植物の組み合わせやトレンド品種などを見つけてみましょう。 写真は「カントリーハウス」の屋上空間にある、「くらしの花園」エリアで、7月下旬の様子です。車椅子でも見学できるように幅広のスロープを確保し、レイズドベッド形式で構成しています。ここでは、暮らしに密着するハーブを約100種類植栽。ハーブの使い方や効果の展示もあり、実際に触れて香りを楽しめます。 秋は約150品種のダリアが登場! 70万本が風に揺れるコスモス畑もおすすめ 「パレット花壇」では、8月上旬〜10月上旬にダリアが見頃になります。道内産ダリアの約150品種、約600株を植栽。育ててみたいダリアが見つかりそうですね。花色を対照的に選んでコントラストをつけたり、相性のよい花形でまとめたりと、組み合わせの植栽術にもぜひ注目してください。 「花のまきば」では、9月中旬〜下旬にコスモスが見頃に。約4,200㎡が70万本のコスモスで埋め尽くされます。ピンクの濃淡や白がミックスする壮大な花畑を背景に、ぜひ記念写真を撮りましょう。空は青く澄んで、山々に囲まれた借景も素晴らしく、小鳥のさえずりがすぐそばから聞こえてくる心地よさに、時間を忘れそうです。 毎月多彩なイベントを開催! ログハウスが目印のレストランも充実 写真はチューリップが見頃の時期に行われたイベント、フォトフレームづくりの様子。チューリップの花弁を使ってフレームを飾ります。「東口休憩所花の情報館」にて予約は不要、300円で作業時間は15分くらいです(イベント内容は年によって異なります)。 ログハウス風の外観が目印のレストラン、「カントリーガーデン」にもぜひ立ち寄りを。公園の営業時間と同じですが、ドリンクは9:00〜、食事は10:30〜で、ラストオーダーは閉園の60分前までとなっています。メニューはパスタやカレー、うどん、ラーメンなど多彩で、価格帯は700〜1,200円くらい。季節限定メニューも登場します。客席数は100席あり、カジュアルな雰囲気です。 写真は北海道当別町産のジューシーなベーコンをたっぷり使った「森のピザ」1,500円。シェアして召し上がれ! デザートにケーキが2つ付いてくるのも嬉しいですね。 カントリーハウス内、他各所には売店があり、オリジナル商品や土産物、お菓子などが並びます。おすすめはオリジナルクマベル(クマよけの鈴)550円、チューリップハブラシキャップ300円です。 Information 国営滝野すずらん丘陵公園 所在地:北海道 札幌市南区滝野247番地 TEL:011-592-3333 http://www.takinopark.com/ アクセス:地下鉄南北線真駒内駅よりバスで約30分 オープン期間:4月20日~11月10日、12月23日~3月31日(ただし4月19日、12月22日が日曜日の場合は開園) 休園日:開園期間中はなし 営業時間:9:00~17:00 (4〜5、9〜11月)、9:00~18:00(6〜8月)、9:00~16:00(12〜3月) 料金:15歳以上450円、65歳以上で年齢の確認ができるものをご持参いただけた場合210円、15歳未満無料 ※2日間通し券、年間パスポート、団体料金など割引制度あり) 駐車場:約2200台、普通車1日1台につき、450円 ※回数券、年間パスポートなど割引制度あり Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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イギリス

英国のフラワーショーに見る現代の植栽デザイン【世界のガーデンを探る23】
100年以上の歴史ある花と緑と庭の祭典 これまでは、西洋の庭デザインの変化をたどりながら、国ごとにスタイルが異なる花の植え方をご紹介してきましたが、今回はイギリスのフラワーショーについてご紹介します。 ●これまでの連載記事はこちら フラワーショーといえば、イギリスで毎年開かれるチェルシーフラワーショー(RHS Chelsea Flower Show)があまりにも有名です。100年以上の歴史を持ち、世界中のガーデンデザイナーが目指すコンテストの一つがチェルシーフラワーショーです。園芸文化の普及と発展を目的としたフラワーショーなので、庭だけでなく、さまざまな植物の新品種や希少な植物の紹介の場所にもなっています。 上写真は、僕がイギリス人の友達と一緒につくった「ホンダティーガーデン」で、日本人初のゴールドメダルをいただいた庭です。チェルシーフラワーショーは王立園芸協会主催のフラワーショーなので、一般公開になる前日の午後、ロイヤルビジット(王室の訪問)があり、女王陛下も毎年お見えになります。 ショーガーデンをつくる時 デザイナーが心がけることとは ある意味、世界中のフラワーショーのお手本になっているチェルシーフラワーショーは、審査から一般公開を含めて1週間しか開かれません。植物をふんだんに使って作り込まれて、お金も非常にかかっている庭が、たった1週間で取り壊されてしまうことは、もったいないと思われるかもしれませんが、デザイナーの立場からすると、来場者に一番いい状態の庭を見ていただくには、やはり1週間が限界です。それ以上時間が経つと、多くの花が傷んだり散ったりして、最高の状態で見ていただくことができなくなってしまうからです。 デザイナーとしては最高の状態で審査を受けたいのですが、その日に花を満開に咲かせるのは並大抵の苦労ではありません。 ショーガーデンに使われる植物の選び方 例えば、アイリスの仲間は存在感があるのですが、一日花なので、なかなか花の開花をピンポイントで合わせることが難しい植物です。ですから、一般公開の間も楽しんでいただけるように、花期の長い植物を組み合わせる必要があります。もちろん会場前の花の手入れは毎日、怠ることはできません。 フラワーショーの庭は、細かな制限が設けられているわけではないので、デザイナーの自由な発想のもとに楽しくつくることができます。上の写真のように、常緑の植物を多く使うと落ち着いた雰囲気になり、庭が短期間で乱れることはない反面、華やかさが欠けてしまいます。 黄花の植物の中でもバーバスカムの黄花は、主張が強くなく花期が長いので、ショーガーデンにおいて常連の一つです。多くの花を使いすぎると、まとまりのない配色になり、テーマが見えにくくなってしまいます。 落ち着いた花色でまとまった庭をよく見てみると、チェルシーフラワーショーで定番となっている植物たちが取り入れられています。この中でも、手前に咲いている八重咲きのオダマキは珍しい花色で、奥の紫ミツバの白花がポピーのオレンジ色を中和させて、軽やかな雰囲気が生まれています。 フラワーショーの参加条件 では、こうした特別なショーのガーデンはどういった経緯を経て完成へと向かうのでしょうか。まず、チェルシーフラワーショーの人気のデザイナーは、フラワーショーが終わるとすぐに翌年のデザインを始めます。特に「ショーガーデン」と呼ばれる大庭園部門では、最低でも1,000万円以上のお金が必要なので、来年に向けて早くスポンサーを探さなくてはいけないという大仕事がまずあります。R.H.S.(王立園芸協会)に出品するには、以下の条件を満たさなくてはいけません。 実績のあるデザイナーであること(過去に受賞歴などがあること) 実績のある施工業者がついていること 資金が十分であること 資材や植物の調達計画がしっかりしていること いいデザインであることは必須条件 多くのデザイナーは、まず小庭園部門での受賞実績を経て、大庭園部門への参加にステップアップしますが、僕の場合は、1995年にイギリスで手がけた個人庭園が「B.A.L.I.(英国造園協会)」の年間のグッドデザイン賞をいただいたことが実績となり、初回からショーガーデンをつくることができました。 ガーデンをつくるための石材の調達 イギリスでの庭づくりの苦労としては、まず、日本では当たり前の材料でも、同じものはなかなか見つけることができないということがあります。例えば、イギリスは火山国ではないので、きれいな御影石(花崗岩)を手に入れることが難しかったことを思い出します。また、ゴロタ石などはウェールズ地方に行って、氷河期のモレーンの石を使いました。また、イギリスのモルタル用の砂は赤いので、白いモルタルをつくることも苦労した点です。 ガーデンをつくるための植物の調達 イギリスにある樹木は、アジア起源だったり、過去に日本から持ち込まれたものも多いので、調達するのにさほど苦労はしません。しかし、樹形は左右対称に育てられていることがほとんどのため、いつもナーセリーの圃場の隅で、いじけた形(自然樹形)の樹木を探すことになります。 草花は、日本のように酸性土壌で育つようなものは少ないので、結構苦労しますが、我々の感性に合ったもので東アジア的なものを探します。ショーガーデンで大活躍するのは、ギボウシやイカリ草です。他にもいろいろ揃えなくてはいけないので、あちこちのナーセリーを回ってガーデンをつくる前年の秋までに苗の予約をします。 手配する植物の量は、全部使われることはなくても2〜3割ほど余分に注文しておきます。また会場がとても狭いので、配送の日は時間まで指定して搬入してもらうのですが、どの庭も大抵一緒の時期に運び込まれるため、会場内で大渋滞がどうしても起こってしまいます。それでも日本のように大声が飛び交うようなことは滅多にないのがイギリス。こうした全体のマネージングや他の庭との人間関係などをスマートに行うことも、いい庭をつくるためにはとても大事な条件です。 フラワーショー開催の風景 チェルシーフラワーショーの会場では、地面に庭をつくるショーガーデンのほか、巨大テントの中で多数のナーセリーが最新品種や定番品種を発表します。こちらは、デルフィニウムと球根ベゴニア専門店のディスプレイ。クレマチスにバラ、球根花、ダリアなど、これでもかという色と量に圧倒されてしまいます。 チェルシーフラワーショーが開催された後、例年7月に開かれるハンプトンコートフラワーショーは、チェルシーに比べると、もっと自由な発想でデザインされた庭が多いようです。 イギリスのフラワーショーの審査のポイント テーマ性がしっかりしていること 全体の調和がとれていること 植物と構造物の組み合わせがうまく調和がとれていること しっかりした施工と最高品質の植物が使われていること 人を驚かすような斬新なデザイン性があること などが大事なチェックポイントになっています。こうしたショーガーデンが毎年開催されることで、新しい庭デザインの発想が生まれたり、新品種が注目されたりと、イギリスではガーデニングが文化として定着し、未来のガーデンへと引き継がれていくのだと思います。 では、次回はイギリス以外のフラワーショーについてお話ししたいと思います。
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静岡県

熱帯植物の楽園「熱川バナナワニ園」【松本路子の庭をめぐる物語】
約5,000種の熱帯植物が育つ楽園 静岡県、伊豆熱川にある熱川バナナワニ園。ここには16種類約130頭(交雑含む)のワニが飼育されており、ワニ園としての注目度が高い。またバナナの温室では、世界各地のさまざまな種類のバナナがたわわに実っている。 だが意外に知られていないのが、約5,000種の熱帯植物を見ることができるということ。豊富な源泉を有する熱川ならではの、温泉熱を利用した温室がいくつも連なり、熱帯植物の楽園ともいえる姿を見せている。 ブーゲンビレアとハイビスカスのアーチがお出迎え 熱川バナナワニ園は開園が1958年と、歴史ある植物園。本園のほか、1971年には分園もオープンした。本園は熱川の駅前で、駅から園の入り口まで徒歩1分と、地の利がよい場所にある。 本園に入ると、まず熱帯花木の温室があり、ブーゲンビレアの巨大なアーチに迎えられる。周りには八重や珍しい色のブーゲンビレア、さらにさまざまな種類のハイビスカスが茂っている。 ブーゲンビレアやハイビスカスは、近年耐寒性のある種類の苗が市販され、関東以南では露地植えも可能だ。また観葉植物として、室内の窓辺で育てることもできる。温室でこうした花々に囲まれると、我が家でももっと熱帯植物を育てたいという気にさせられる。 ヒスイカズラをはじめ、珍しい熱帯の花々 園内の植物は世界各地から取り寄せられたもので、学芸員が旅先から持ち帰った貴重なものも多い。ランに関しても、お馴染みのコチョウランやカトレアのほか、原種ランが1,500種展示されている。 開花期に人気を博すのがジェードパイン。ヒスイカズラとも呼ばれ、3月から5月にかけて、濃いエメラルドグリーンの房を何百と付ける。フィリピン原産のマメ科の大型つる性植物。「女王の耳飾り」とも称される、宝石のような花だ。東京都内では植物園の温室などでも見ることができるが、日本で初めて育成開花させたのがこの園だという。花数も桁外れに多い。 本園中庭ではオーストラリア原産の多肉植物ドリアンテス・パルメリーのつぼみが5月の開花を待っていた。栽培29年にして2度目の開花だという。こうした珍しい花をはじめとして、ほぼ一年中見られる花々、季節ごとに出合える花、と見どころは尽きない。 水面を彩る水生植物 エレベーターに乗り、本園の上階に向かうと、熱帯性スイレンの温室に至る。常時60種ほどのスイレンの花が見られ、水面に映る花姿が優美だ。 また大温室の池ではオオオニバスが直径2mを超す円形の葉を広げる。学名「ビクトリア・アマゾニカ(Victoria amazonica)」。イギリス女王の名を冠するにふさわしい迫力だ。夏休みには体重30kg以下の子どもに限り、水面に浮く葉の上に乗り記念撮影ができるイベントがある。オオオニバスは夜に開花し、刻々とその花姿を変えていく。昼間、その名残の幻想的な花を見ることができたらラッキーだ。 バナナ、パパイヤ、マンゴーの実り 熱帯果樹の茂る温室群は分園に位置する。分園は本園から500mほど離れており、順次マイクロバスで送迎される。圧巻なのは、20種類のバナナが立ち並ぶ温室。 バナナは木ではなく草なので、成長がきわめて早い。植えてから1年半ほどで収穫できるという。夏は特に収穫量が多く、温室で熟した珍しい種類のバナナを園内のフルーツパーラーで味わうことができる。 パパイヤとマンゴーの温室では、果実とともに花も見ることができる。パパイヤの花はクリーム色で楚々としている。熱帯果樹の温室では、チョコレートの原料のカカオの実、グアバ、ミラクルフルーツなどの果物が実っている。 熱帯植物を育てたい! 園内を巡っていると、植物の息吹や温室特有の空気感に、言いようのない懐かしさを憶える。子どもの頃、私は父の仕事の関係で伊豆の熱帯植物園の敷地内にあった家で育ち、温室が遊び場だった。 その植物園は今存在しないが、ブーゲンビレアやハイビスカスの茂るさまは、いわば原風景ともいえるものだ。オオオニバスの葉の上に乗せられ、また夜半に家族総出で、ハスの開花を見に出かけたことなど、幼児期の記憶が鮮明に蘇る。 熱帯植物の持つ多彩な色や、珍しい形。果物の濃厚な味わい。今、そうしたものに心惹かれる。トロピカル体験をした熱川の旅から帰り、アイスクリームバナナという名前のバナナの苗木を取り寄せた。都心のマンションのバルコニーでの鉢植え栽培なので、実を得ることは難しいだろうが、バナナの葉が背丈ほどに繁るさまを想像して楽しんでいる。 Information 熱川バナナワニ園 所在地:静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10 TEL:0557-23-1105 http://bananawani.jp アクセス:伊豆急行線「伊豆熱川駅」(東京から約2時間)下車、駅から徒歩 1 分 営業時間 9:00〜17:00(最終入園16:30)年中無休 入園料:大人1,800円、子ども(4歳から小学生)900円、4歳未満無料
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兵庫県宝塚市の園芸店「陽春園植物場」にパルダリウムカフェ登場!
宝塚の老舗園芸店「陽春園植物場」 「陽春園植物場」といえば、関西の園芸ファンの間ではよく知られた園芸店。古くから植木類の生産が盛んだった、兵庫県宝塚市の山本地区で、明治18年(1885)以来続く老舗園芸店です。 バラやガーデン草花など、ガーデニング向けの植物はもちろんのこと、2000年代からは温室を新設し、時代に合った観葉植物や、流行の多肉植物、ティランジアなども、ほかの園芸店に先駆けて取り揃え、関西の園芸ムーブメントを牽引してきた存在です。 現代的なガーデンセンターの先駆け 2009年にはカフェをオープンし、ゆったりと滞在しながらショッピングを楽しめる滞在型ガーデンセンターのスタイルをいち早く取り入れたりと、園芸業界のトップランナーでもあります。 これまでも陽春園のカフェは、美味しいコーヒーとこだわりのカレーなどのメニューが人気で、買い物だけではなく、場内の植物をゆったりと楽しめると好評でした。 「当店では、人気のバラや宿根草、庭木や花木などのガーデン向けの植物・資材のほか、観葉植物や多肉植物など多彩な植物をラインナップしています。 それだけのものをざっと見て回るだけでも、かなり歩いていただくことになります。そうした際にちょっと休めるスペースとして、あるいはお茶や食事のついでにご来店いただこうと、場内にカフェをつくりました」(陽春園・野里元哉さん。カギ括弧内、以下同) そんな陽春園のカフェが パルダリウムカフェにリニューアル 「当初はガーデンセンターに飲食スペースがあるというのは目新しさもありましたが、最近はこうした店舗も増えてきたため、より特色を打ち出したカフェにリニューアルしました」 こうして登場したのが、パルダリウムカフェです。 これまでは漆喰塗りの白い壁だった奥の壁面には4つのパルダリウムがはめ込まれ、空間のそこここに苔テラリウムが配置されています。 パルダリウムは湿度を好む植物のテラリウム パルダリウムは、ここのところ盛り上がりを見せている園芸ジャンルで、水槽などの容器の中に植物を入れて、栽培・観賞するというもの。 パルダリウムはガラスケースの中につくられ、テラリウムとよく似ていますが、湿度を好む植物を使ったものを指すことが多いです。 観葉植物の多くは熱帯雨林の薄暗い場所で育つものなので、光が足りない室内の環境でも耐えられます。 これまでは、熱帯雨林に比べて湿度が低い室内環境に合ったものが中心に楽しまれてきましたが、水槽などのケースに入れることで、より多くの植物を楽しむことができます。 「最近はインドアで楽しむ植物として、苔が大変人気です。中でも人気なのは、これまでの苔盆栽や苔玉ではなく、苔テラリウム。 苔テラリウムもパルダリウムもガラスの器の中に植物を入れて楽しむ点は同じです。まだ馴染みが薄いパルダリウムですが、多くの人に楽しんでもらえるのではないかと思い、カフェの目玉にしました」 目を引くダイナミックなパルダリウム カフェのパルダリウムは、最大幅90cm。 60cmの高さいっぱいに湿地を模した壁面をつくり、壁面いっぱいに植物が植え込まれています。シダやベゴニア、苔など、熱帯雨林を思わせる迫力のある風景が広がります。 忘れずに味わいたい『苔パフェ』 陽春園のパルダリウムカフェに行ったら、忘れずに食べたいのが『苔パフェ』。 抹茶味のアイスクリームに抹茶、白玉などを組み合わせ、苔むす風景が、グラスの中につくられています。なかなか手が込んでいるので、でき上がるまで、ちょっと時間がかかります。食事と一緒に注文しておくのがオススメです。 パルダリウムがつくれる素材も買えます 陽春園にパルダリウムカフェと同時に登場したのが「パルコジョキ」。 「パルコ・ジョキとは、イタリア語で『遊び場』のこと。植物を育てる楽しみや喜びに加え、暮らしをより豊かに楽しくする『遊び心』を提案する場として、新しくつくったコーナーです」 パルコジョキが提案するのは、植物がある現代的なライフスタイル。ティランジアなどのブロメリア類やコーデックス、アガベなどの多肉植物といった『珍奇植物』が軒先にずらりと並ぶパルコジョキ。 屋外スペースは、どちらかというと乾燥を好む植物が並んでいます。しかし、屋内スペースには打って変わって、パルダリウム向きの植物や資材が豊富に揃っています。 パルダリウムがつくれる資材も植物も揃う! カフェでパルダリウムに興味が湧いたら、つくりたくなるのも当然のこと。パルコジョキには、そんな人がすぐにもパルダリウムをつくり始められる素材が並びます。 コケやシダ、ジュエルオーキッドや着生ランなど、強い光を必要とせず、湿度が高い環境を好む植物がよりどりみどりです。 また、パルダリウムをつくるには水槽や着生材、流木などが必要ですが、そうした資材の品揃えもバッチリです。資材の扱い方や植物の管理の仕方についての相談にも乗ってもらえるほか、苔テラリウムやパルダリウムのつくり方のワークショップも随時行っているそう。パルダリウムでその楽しさに魅了されたら、初めてのパルダリウムづくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。 Information 陽春園植物場・パルコジョキ http://parco-giochi.net/ パルコジョキinstagramアカウント https://www.instagram.com/parco_giochi_/ Credit 写真&文/土屋 悟(つちや さとる) フリーライター。 インドアグリーンの最新事情に強い、園芸・ガーデニング関連のライターとして活動中。自宅でも、水槽、透明ケースなどを使って試行錯誤しながらランなどの植物を栽培。ときおり実家の庭の手入れも行い、家の中、外での園芸ノウハウを蓄積。 https://twitter.com/tutti0514 https://www.instagram.com/satorutsuchiya_/
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北海道

花の庭巡りならここ! ユリの聖地として名高いスポット「百合が原公園」
四季折々の花々で彩られる花公園7月の「ユリ月間」は、一度は見ておきたい 1983年に開園した札幌市北区の総合公園、「百合が原公園」。敷地面積は約25.4ヘクタールに及び、園内を見物するにはゆっくり歩いて約2時間かかります。開園時、庭のデザインや植栽を手がけたのは、北海道大学農学部の皆さん。花と緑を通した市民同士の交流の場としての役割も持つ、憩いの公園です。 緑豊かな園内には、約6,400種類の植物が息づいています。なかでも公園の名前にも冠されているユリは、原種が約60種、園芸品種が約60種、計約2万株を植栽。ユリの聖地として、知る人ぞ知る名園なのです。 園内には、ユリ園の「世界の百合広場」のほかに、「ロックガーデン」「世界の庭園」「ライラックコレクション」「ローズウォーク」「モニュメント広場」「百合が原緑のセンター温室」などがあり、エリアごとに見せ方を変えています。それぞれに四季折々の花々が咲き、いつ訪れても素晴らしい景観です。 植栽は、北国ならではの気候や環境に合う植物がセレクトされているので、寒地にお住まいの方には参考になりそう。藤棚やハニーサックルのアーチ、フクシアやマーマレードブッシュ、ビカクシダのハンギング、野菜で仕立てたアーチなど、自庭に取り入れられそうなアイデアも満載です。 園内には芝生広場や遊具広場などもあり、家族連れや学校遠足などにも広く利用される、カジュアルな公園です。飲食物の持ち込みも可能なので、北海道の澄んだ青空の下、芝生でお弁当を広げてくつろぐのもいいですね。レストランや売店もあるので、ここでしか味わえないメニューやお土産品も、ぜひチェックしてください! 北海道ならではの、豊かな自然美を満喫一年を通して冴え冴えとした色の花々にうっとり! 春(5月上旬〜中旬)の人気スポットは「ムスカリの道」です。全長80m、幅15m、総面積1,365㎡のエリアが。約10万本のムスカリと、約80種7,000球のチューリップで彩られます。青紫色のムスカリと色鮮やかなチューリップの競演は息を呑むほどの美しさです。同じ頃に梅、桜、ユキヤナギ、ツツジなどが咲き、いっぺんに春がやってくる、北海道ならではの花景色を楽しみましょう。 初夏(5月中旬〜下旬)は、フジやライラックが見頃になります。藤棚は園内3カ所に配され、紫や白の長い花穂が滝のようにダイナミックに連なる姿は壮観です。そよ風で花穂が揺れるたびに、やわらかな香りが広がります。 ライラックは園内の「ライラックコレクション」と「ライラック街道」合わせて約50品種、100本ほどを植栽。優しいピンクから濃いピンクまで色幅がある、豊かな表情のライラックを愛でましょう。芳香も素晴らしいです。 6月になると、「百合が原公園」では約170品種、約200株のバラが開花し始めます。針葉樹の林の中につくられた約100mの散歩道「ローズウォーク」では、オールドローズを中心に、北国向けの品種が主に植栽されています。針葉樹の防風林に守られているため、香りが周辺にとどまりやすいのも特徴です。 また、ヒースガーデンの隣には四季咲きのシュラブローズを、リリートレイン沿線では北海道各地で見られるハマナシなどを植栽。モニュメント広場にはフロリバンダローズの花壇を囲うようにラベンダーが植栽され、6月下旬頃からバラとラベンダーの見事なコントラストを楽しめます。 生命戦略の力強ささえ感じるユリの甘美な濃い香りも楽しんで 「世界の百合広場」の面積は、なんと約5ヘクタール。ユリの見頃は6月末から8月末です。原種ユリは約60種にも及び、ユリの聖地ともいえる規模。世界中に自生するユリを地域ごとに分けて植栽し、自然界の中で自生している雰囲気を大切に、人の手でつくり込んでいないように見せるメンテナンスを心がけています。 園芸品種はオリエンタル・ハイブリッドやアジアティック・ハイブリッドなど約60種類、約2万株を植栽。なかには北海道を中心に日本で作出された品種を集めたエリアもあり、高い日本の育種技術も垣間見ることができます。園芸品種の植栽は大規模花壇を中心に、密度を高めに群植して迫力ある風景に。特に花数が多い7月を「ユリ月間」とし、期間中に展示会、講習会、ガーデンツアー、オリエンテーリングなどのイベントを開催しているので、ぜひご参加ください。 7月下旬〜10月は約40種のムクゲが見頃になり、リリートレイン沿線を彩る「ムクゲコレクション」がオススメスポットになります。8月から10月頃までは、約430㎡に約150品種植栽しているダリアが見頃に。2019年はダリア園とリリートレイン沿線の2カ所に分けて植栽し、風通しをよくして個々の花々を見やすくする工夫が施されています。ダリアの咲く時期は、リリートレイン沿線のコスモスも見事ですよ! 園内を走行するリリートレインが大人気!レストランや売店のオリジナル品にも注目を 「百合が原公園」園内では、「リリートレイン」が運行されています。園内1.2㎞を約12分かけてゆっくりと巡っており、季節それぞれの美しい花園の景色を十分に楽しめます。連日、家族連れなど多くの世代に人気の乗り物です。小学生以上360円、65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料。 「百合が原緑のセンター」では、年間を通して展示会や講習会が開催されています。展示会は、2019年度は22回の開催予定。屋外ではまだ花の少ない季節でも、野山の植物が見られる「春の花展」に始まり、「サボテン・多肉植物展」「ユリ展」「クリスマスディスプレイ展」など多彩です。 講習会は年20回以上開催。バラの系統や種類の解説、北国ならではの管理法など総合的に解説する「バラの基礎講座」「ダリアの分球・植え付け講習」「ライラックや多肉植物、ユリや洋ランの育て方の講習」のほか、冬は「キャンドル作り」などのクラフト講習も行っています。 「百合が原緑のセンター温室」の受付窓口には売店があり、絵葉書やクリアファイル、フェルトニードルで作られたキーホルダーなど、オリジナル商品が販売されています。訪れた記念やお土産に、ちょうどいいお買い物ができますよ! オススメのお土産は、ここでしか買えない「ゆり根ドラ焼き」1個200円(税込)。ユリ根をすりつぶして白餡に練り込んであり、生地もふわふわで柔らかくおいしい! お土産として人気で、近隣に住む方々も定期的に購入に訪れるほど、大評判のどら焼きです。 「リリートレイン」駅舎には、「レストラン百合が原」があるので、ここで休憩するのもいいですね。2019年は4月19日〜10月31日の期間、無休で開店しており、客席数は約60席、営業時間は11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)、テイクアウトは10:00〜16:00。レストランでは「ユリ根カレー」700円がオススメ。テイクアウトではアイスクリームやフライドポテトのほか、春巻きやザンギなども販売しています。 Information 公益財団法人 札幌市公園緑化協会 百合が原公園 所在地:北海道札幌市北区百合が原公園210TEL:011-772-4722http://yuri-park.jp/ アクセス: JR学園都市線「百合が原」駅下車徒歩約7分 休園日:なし・公園/終日開放、無料・百合が原緑のセンター温室/開館時間8:45〜17:15、休館日 月曜(祝日の場合は翌平日)・12月29日〜1月3日、料金 高校生以上130円(65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料)・世界の庭園 オープン期間 4月下旬〜10月下旬・期間中は無休、開園時間 8:45〜17:15(入園は16:45まで)、料金高校生以上130円(65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料) 駐車場:276台(無料、20:00〜6:00は閉門)
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香川県

素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪12 香川「GARDENS」
海外のショップを訪れたような 感覚が楽しめるショップ 高松市内中心部から数キロ離れた、のどかなエリアに店舗を構える「GARDENS」。白い建物につややかなカラーリーフが映える店構えが印象的です。 インテリアデザイナーの感覚で イギリスと北欧スタイルの融合 オーナーは、ガーデニングショーで大賞を受賞したり、花のイベントで庭づくりを担当するなど活躍中のガーデンデザイナー、宮本里美さん。じつは、かつてはインテリアデザイナーだったというだけあって、宮本さんの提案する庭は、庭空間だけでなく、暮らし全般につながるコーディネートがなされています。 ガーデンデザイナーになる前からイギリスに興味があり、たびたび渡英していた宮本さん。イギリスの庭文化に触れるにつれ、どんどんガーデニングにのめり込み、自宅でガーデンデザインのアトリエ兼、ガーデニングの店をオープン。次第に、宮本さんが提案するイギリスの雰囲気を漂わせるおしゃれなガーデニングが話題となり、全国からお客さんが集まってくるショップに成長しました。 素敵なリビングでは、フラワーアレンジや寄せ植えなど、さまざまなワークショップが受講できます。海外のお宅を訪れたようなインテリアも見どころ。 ここ数年は、北欧のスタイルも多く取り入れている宮本さん。「日本では‘ガーデニング’と‘インテリア’は別のくくりですが、デンマークをはじめとする北欧では、家の内外の空間を区別せずに、‘リビング’と同じくくりとしてとらえているのですよ。私もそう思います」。そうした北欧人の感覚は、インテリアとガーデニング、どちらも手掛ける宮本さんの感性にしっくりきたのだそうです。 4つの空間で構成した売り場で 緑のある暮らしを提案 住居兼アトリエの建物と一体化したショップは、連なる4つの空間で構成されています。まずは、事務所入り口でもある、グリーンで構成されたフォーマルな「エントランスガーデン」。そこを抜けると、花苗やガーデニング用品が並ぶ「苗・資材売り場」、その奥に、室内を彩る雑貨を扱う「インテリア雑貨売り場」、そして一番奥には、居住空間に面した「中庭」が広がります。 居心地のよさを追求した リビングのような「中庭」 庭での暮らし方の提案が盛り込まれているのは、宮本さんの生活の場の一部でもある「中庭」。塀に囲まれ、プライベートが守られるこの場所には、宮本さんが考える居心地のよい空間づくりのヒントがたくさん隠されています。 春~夏に緑陰を落とすシンボルツリーのエノキの下に、ベンチやオーナメントをレイアウト。ギボウシやクリスマスローズがつややかに育つ、しっとりとしたシェードガーデンです。 アンティークなどの小物類は、テーブルの上にまとめてディスプレイ。樹木の緑を背景にしながら高低差をつけて飾ることで、それぞれの存在感が際立つコーディネートに。 雑貨の軽重のバランスも絶妙で、あまり重い印象にしたくない場所は、透け感のあるアイアンの鳥カゴを使用。 平面的になりがちなウォールやリーフの茂みの中には、さまざまなタイプのオーナメントがあしらわれています。どれも植物に馴染んで、さりげないワンポイントに。 雨の当たらない軒下は、インテリア感覚でガーデニングを楽しめる格好の場所です。宮本さんは、この軒下スペースに寄せ植えや植え替えをする作業台と飾り棚を設置。北欧のアンティークの作業台にモノトーンの雑貨を合わせていることで、大人っぽい雰囲気になっています。 小さな空間に凝縮させた 宮本さんセレクトの「苗&資材売り場」 どんなに忙しくても、自分の足で自身の感性に合った苗を探して回るという宮本さん。「直に生産者に会っていろいろ教えてもらわないと、お客さんに自信を持って勧められないですものね」。ブルーグレーのフェンスに囲まれた売り場には、厳選したリーフをメインとしたシックな苗がたくさん揃っています。 リーフ類をメインとして使う宮本さんが、植栽に彩りを添える際に重宝する花苗をセレクトしています。並ぶ苗はどれも清楚で可憐。そして、ナチュラルな雰囲気。 資材コーナーもブルーグレーにペイント。コンテナ類は、宮本さんが北欧に足を運んで輸入したというものがほとんど。グレーや黒を基調にしたシックなカラーと美しいフォルムが、グリーンをおしゃれに見せてくれます。 空間の雰囲気づくりに大いに役立っているのが、あちこちに配されたイギリス製のオーナメント類。重厚な存在感がイギリスのアイテムらしい。 緑のグラデーションが美しい 「エントランスガーデン」 ショップの入り口のアーチをくぐると「エントランスガーデン」に。常緑樹が青々と茂る空間が広がります。豊富な緑に囲まれていますが、高木以外はほとんどがコンテナ植え。見ごたえのあるポッティングガーデンとなっています。 〔通路右側のエリア〕 右側の園路は、奥の売り場に直接抜けることができる通路で、大小のポットで立体的にシーンを演出しています。 〔通路左側のエリア〕 左側は事務所の入り口に向かう園路で、コンテナやオーナメント、ベンチなどのアイテムをおしゃれにコーディネート。建物の白い壁にアイテムと植物のフォルムが際立ち、都会的な雰囲気が漂っています。 インテリアのセンスが学べる 「インテリア雑貨売り場」 室内の売り場では、宮本さんが北欧で買いつけてきた花瓶や器などの雑貨類が販売されています。ここはインテリアデザイナーとしてのセンスが盛り込まれた宮本さんならではの庭空間。生活のワンシーンを思わせるようなディスプレイが、海外のお宅に招かれたような落ち着いた雰囲気を感じさせます。 売っているものは、決して高価なものばかりではありません。素敵な飾り方の極意は、「使う色は絞って、バランスよくシンプルに」。 室内でもアイアンは 必須アイテム 誰でも真似できる演出のコツ 美しいシーンにあふれている「GARDENS」。ここでは、たくさんある中で誰でも真似しやすいコーナーを選んでご紹介します。お客様を招いたパーティーシーンや、いつものインテリアをワンランクアップさせたい人にオススメの小技です。 どこもかしこも洗練度大! 上方もチェックして うっかりテーブルや棚だけを眺めがちですが、このショップは隅の隅まで美しい演出が施されているので、ぜひチェックを。 オレンジのあたたかい光を放つ、デコラティブでありながら素朴な印象も併せ持つ照明。消えてしまっているところも、ご愛嬌として受け止められる素敵さ。 メリハリのある抜群の展開力。 「ショップのまわり」もチェック! 北東の角地にあるショップは、東と北側が道路に面しています。それぞれまったく異なる演出が、ここにも。ショップの知識とアイデアの豊富さが表れています。 〔東側のエリア〕 白いモダンな建物をキャンバスに、木製の扉とクサツゲを植えたコンテナが映える、カッコいい住居兼ショップのファサード。海外の街の一角を思わせる風景。 〔北側のエリア〕 ショップの脇の通り沿いには、奥行き1mほどの植栽花壇が設けられています。建物が出っ張った部分からは高さ55㎝ほどのレイズドベッドに切り替え、それぞれ異なる趣の植栽が盛り込まれています。 「GARDENS」宮本里美さんの イチオシグッズをご紹介! 宮本さんのイチオシグッズは、デンマークのリビング雑誌『ISABELLAS 』とイギリスのJane Hogben Potteryのマグカップです。 デンマークのカントリーリビング雑誌『ISABELLAS』。「この雑誌は特別おしゃれな人たちに向けたものではなく、一般的な女性がよく読む雑誌なんですよ。それなのに本当におしゃれでレベルが高いんです」と宮本さん。国内で扱っているショップは現在ここだけ。そして、もう一つのオススメは、宮本さんがイギリスで直接買いつけてきたという、パンジーやスノードロップ、小鳥のワンポイントが愛らしいJane Hogben Potteryのマグカップ。「お気に入りの雑誌とマグカップがあれば、外に出かけられない日が続いても、美しい誌面を眺めて楽しく過ごせますよ」。 「日々の暮らしをより美しいものに」という思いから、毎年イギリスや北欧に足を運び、年々洗練度を増していく宮本さんの「GARDENS」。これからは全国の住宅施工業者とタッグを組み、宮本さんが考える「GARDENSの庭づくり」を広めながら、子どもたちのための花育にも力を入れていく予定です。常に進化し続ける「GARDENS」にぜひ訪れてみてください。アクセスは、高松自動車道 高松中央I.C.から車で約5分。 【GARDEN DATA】 〒761-8075 香川県高松市多肥下町1539-7 TEL: 087-815-3883 http://gardens.co.jp/ 営業時間:10:00 〜18:00/OFFICE 9:00-18:00 休日:毎週水曜日・第一木曜日 Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。 写真協力/GARDENS
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北海道

花の庭巡りならここ! 花の街、恵庭のイングリッシュガーデン「えこりん村 銀河庭園」
バニー・ギネスさんが手がけた北海道スタイルのイングリッシュガーデン 2006年、北海道恵庭市にオープンした「えこりん村 銀河庭園」。スタートは2000年に「花の街・恵庭市に本格的なイングリッシュガーデンをつくろう」と、イギリス人ガーデンデザイナー、バニー・ギネスさんに依頼したところから。敷地の選定から始まり、構想から6年かけてつくり上げられた庭園です。 バニー・ギネスさんのデザイン力による、敷地の高低差を利用したダイナミックなランドスケープは必見。「ローズガーデン」「トレリスガーデン」「ボートレースガーデン」「サルベージガーデン」、「ドラゴンガーデン」など、エリアごとにテーマを設け、それぞれに見応えのあるガーデンをつくり上げています。独特の美しい構造物と植物とのハーモニーはいずれも素晴らしく、どこを切り取っても写真映えがするので、ぜひ記念写真を! 2016年からは、ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんがスーパーバイザーとなり、より花数を増やし、親しみやすいガーデンを目指して、進化を続けています。広いエリアに多くのテーマガーデンがあるため、それぞれのガーデンで主役となる植物が重ならないように植栽。花色のテーマカラーも定めているため、場面が変わるごとに感動のため息がこぼれることでしょう。 始まりはウェルカムガーデンや銀河フラワーボーダーなど、華やかな花を中心として歓迎の心を表現。続いてフォーマルなパルテールや、ブラック&ホワイトガーデンなどが登場し、入り口から遠くになるにつれて、よりワイルドな自然美が広がります。 10ヘクタールの敷地を持つ「銀河庭園」は、一巡りするのにゆっくり歩いて1時間30分〜2時間くらいかかります。春の芽吹きから秋の紅葉まで、四季それぞれに美しいガーデンを観賞でき、年間約8万人が訪れる人気のスポットです。2019年は、吉谷桂子さんをはじめバラの専門家を招いて、セミナーやガーデンガイドツアー、アフタヌーンティー、クラフト教室などのイベントを開催。公式ホームページをチェックして、日程を合わせて出かけるのもいいですね。北海道スタイルのイングリッシュガーデンを満喫しましょう! 川の流れのようなダイナミズムを感じるスイセンが咲き誇る丘を散策 「銀河庭園」の春の見頃は4月下旬〜5月初旬。「銀河スイセンの丘」では、約3万球のスイセンを植栽しています。なだらかな丘の斜面を利用し、パノラマで眼前に広がる景色にうっとり。丘を下から見上げても、上から見下ろしても見応えがあります。早咲きのスイセン‘ラインベルト・アーリーセンセーション’を中心に、約10品種を植栽。園内全体では、約5万球のスイセンが見られます。 青い花が冴え冴えと発色する北海道ならではのブルーガーデン 初夏、6月中旬〜下旬の銀河庭園では、宿根草を中心に青い花でコーディネートされたガーデンが見頃に。北海道は光線の加減で、特にブルーの花の発色が美しいことで知られています。そこで、シベリアアヤメ、ゲラニウム、デルフィニウム、セントーレアなど青い花々を厳選した、ブルーガーデンを展開。カラーリーフプランツとのシックな組み合わせも見どころです。 ブルーガーデンは、「ボートレースガーデン」や「トレリスガーデン」「銀河フラワーボーダー」で見られます。写真は、「トレリスガーデン」の一角。冴え冴えとした青いデルフィニウムを引き立てるように、構造物がパステルブルーでペイントされています。デザインの美しいトレリスやアーチなどの立体資材の取り入れ方は、自庭の参考にもなりそうです。 北海道では6月下旬からがバラの季節9月から秋まではダリアが主役に 6月下旬頃からは、バラの季節。イングリッシュローズやオールドローズを中心に、約700品種5,000株のバラが出迎えてくれます。この時期は、園内がバラの馥郁とした香りに包まれ、優雅な気分になれそうです。じつは5,000株のうち、約4,500株は食べるためのバラ。農薬や化学肥料を使わずに育てたバラは、コンフィチュールやシロップ、ローズティーに加工され、村内で販売されています。また「ローズウィーク バラ祭」の時期には、レストランの期間限定メニューとしてオリジナルのローズスイーツを楽しむこともできます。 バラの季節は、「ロズビイのバラ畑」にある“幸福の扉”や、「ローズガーデン」内のつるバラが咲くアーバーなど、絵になる風景があちこちに。ガーデンに表情を添えるバラのあしらい術には、時間を忘れて見惚れてしまいそう。絵になるフォトスポットがたくさん仕掛けられているので、ぜひ記念写真を撮りましょう! 秋のオススメスポットは、2018年に完成したばかりの「銀河ダリアボーダー」です。オレンジ〜赤のオータムカラーで彩られたダリアの群生は、一見の価値あり。園内全体では、約100品種2,000株が植栽され、見応えのある景色をつくり出します。また、「ドラゴンガーデン」「銀河フラワーガーデン」も、足を運んでほしいエリア。パンパスグラスやオーナメンタルグラスなどを組み合わせた植栽はダイナミックで、「銀河庭園ならではの景色」と、評判を呼んでいます。 Information えこりん村 銀河庭園 所在地:北海道恵庭市牧場277-4TEL:0123-34-7800http://www.ecorinvillage.com/ アクセス:公共機関/JR恵庭下車、無料送迎バス有。恵庭駅西口→えこりん村「ウェルカムセンター、花のまきば」→えこりん村「銀河庭園」の順で停車。所要時間は約15分。車/道央自動車道恵庭ICを降り、一般道に出たら右折。道央自動車道の陸橋をこえると、右側に「えこりん村」のゲートが見える。(恵庭ICから約600m)一般道の場合は、国道36号線から恵庭市内(46号線)に入り、恵庭インターチェンジの表示に沿って進む。 オープン期間:4月下旬~10月31日 休園日:なし 営業時間:9:30~17:00(4〜9月)、9:30〜16:00(10月) 料金:大人1,200円、中学生以下600円、障がい者・介助者600円、大人1名につき中学生以下5名まで無料 駐車場:300台(無料)
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山梨県

花の庭巡りならここ! 花の名所としても大人気のテーマパーク「ハイジの村」
物語の世界観を表現する「ハイジの村」花で彩られた異国情緒漂う風景が魅力 前身の「山梨県立フラワーセンター」からリニューアルし、2006年にオープンした「ハイジの村」。1974年に放映されたアニメ『アルプスの少女ハイジ』は、21世紀になった今でも愛されている名作ですが、その世界観を楽しめる観光スポットです。 そして、「ハイジの村」は、花の名所としても愛されています。「パノラマ花壇」「天使の庭」「シェードガーデン」「農夫のポタジェ」など、エリアごとに異なるスタイルのガーデンを展開。広さは約10ヘクタールにも及び、くまなく見学すれば約2〜3時間はかかります。 春はクロッカス、チューリップ、ビオラなどから始まり、初夏はフジ、バラ、ラベンダー、夏はアジサイ、ヒマワリ、秋はコスモス、ヒガンバナ、秋バラへと、一年を通して四季折々の花が見頃を迎えます。特にバラの季節は、日本一長いバラの回廊が必見。バラの専門家、後藤みどりさんによるプロデュースで、230mも続くバラのトンネルは圧巻。何度も往復したくなりそうです。 年間約22万人が訪れる大人気の観光スポットなので、レストランやカフェ、土産物のショップも充実。ハイジの物語の中に入り込んだかのような「アルムの山小屋」や、ヤギと触れ合える「ペーターのヤギ小屋」のほか、体験イベントなども多数用意されています。何度訪れても楽しく過ごせるレジャースポットに、ぜひお出かけください! ハイジが来たら「わあ、お花畑!」と裸足で駆け出しそうな花爛漫のテーマパーク 「ハイジの村」では、4月中旬〜5月上旬に色とりどりのチューリップが咲き誇ります。6品種、約25万球が一斉に開花するシーンは、スイス風の建物とも相まって異国情緒たっぷり。赤や黄色のチューリップが見せる色のコントラストも素晴らしいですね。同じ時期、園内ではビオラや桜、菜の花なども見られます。 5月中には、ジャーマンアイリスを見に出かけましょう。約180品種、約4万株が植栽されています。品種によって花色が豊富なジャーマンアイリスの特性を生かし、花色をミックスして群植。ワイルドガーデン風のナチュラルな景観が楽しめます。同じ時期には、フジやポピーも見頃です。 5月下旬〜6月下旬は「ハイジの村」のバラの季節。約1,200品種、約7,000本のバラが植栽されています。バラの専門家、後藤みどりさん監修のローズガーデンは、バラの樹齢を生かしてデザインされ、なかでも日本一長い、全長230mのバラの回廊が見どころ。バラの香りのシャワーを浴びながら、カーブの先にはどんな景色が待っているのか、歩みを進めるのが楽しくなりそうです。後藤みどりさんによる「バラ講習会」が定期的に開催されているので、ぜひ公式ホームページをのぞいてみてください。 7月には、ラベンダーが見頃になります。紫色に染め上げられたラベンダー畑を散策すると、そよぐ風が運ぶ癒やしの香りに包まれますよ! 毎年7月1〜30日は摘み取り体験を実施しています。参加費用は500円(税込・入園料別途)です。 8月中旬には、約5,000本のヒマワリが見頃になります。750mに位置する北杜市明野町は、日照時間日本一を誇るうえ、標高夏でも涼しい風が吹いて、ヒマワリがご機嫌に咲き誇る環境。観光名物になっている「北杜市明野町サンフラワーフェス」に協賛する「ハイジの村」でも、2019年は8月1日〜25日に「ひまわり祭り」を開催。21:00まで開園時間を延長しています。プロジェクションマッピングやアルプホルン演奏体験、スタンプラリーなど、夏休みらしく楽しいイベントが次々に開かれるので、ぜひ参加を! ハロウィンやイルミネーションも楽しもう!予約いらずの手作り体験は毎日開催 「ハイジの村」では、9月1日〜10月31日にハロウィンと収穫祭を開催。中庭を中心に観賞用の大きなカボチャや愛らしい人形たちがディスプレイされます。期間中にはハロウィン仮装大会も実施されるので、参加して「Trick or Treat!」と言葉を掛け合ってはいかが? また、ハロウィンジェルキャンドル作り、ジャック・オ・ランタン作り、箱庭コンテストなど、さまざまなイベントも催されます。 12月は、開園時間を21:00まで延長、イルミネーションイベントが開催されます。写真は約40万球のLEDを用いた、ダイナミックな光の演出の様子。毎年テーマやデザインが変わるので、楽しみに訪れるリピーターも多く見られます。期間中は、プロジェクションマッピング、クリスマスリースコンテスト、天体観測、クリスマスジェルキャンドルのクラフト体験など、さまざまなイベントが目白押しです。 「ハイジの村」では、ハーバリウム、モイストポプリ、ドライフラワーを使ったボタニカルガーランドやボトルフラワーなどの手作り体験を毎日開催しています。女性や子ども連れに大人気! 写真左のハーバリウムは2,100円、写真右のモイストポプリは500円(各税込・入園料別途)です。受付は10:00〜15:00、場所は「スイスの花屋さん」にて。 ハイジをテーマにしたカフェやレストラン、テイクアウトスタンドも大充実! 「ハイジの村」では、レストランやカフェが複数店舗あります。写真は「レストラン ボルケーノ」で、営業時間は11:00〜17:00、15:00〜17:00は飲み物・軽食メニューのみ)。パスタやオムライス、カレーなどの洋食メニューが揃います。オススメは、本場スイス産のグリュイエールチーズとエメンタールチーズを溶かしてブレンドしたチーズフォンデュ(注文は2名から)。写真の「特製ハイジのアートドリア」はスープバーとサラダバー付きで1,200円(税別)。 テイクアウトスタイルの「ロッテンマイヤーズカフェ」にも、ぜひ立ち寄って。ハイジの白パンラクレットバーガーや、桔梗信玄ソフト+などが人気です。写真は、ハイジのカップが可愛い「やぎミルクのアイスクリーム」500円、ハイジのアニメストーリーには欠かせないアイテム、ふかふかの「白パン」1個102円(いずれも税別)。すぐ前にテラス席があるので、休憩スポットにもなっています。 Information 花と幸せのテーマビレッジ ハイジの村 所在地:山梨県北杜市明野町浅尾2471TEL:0551-25-4700http://www.haiji-no-mura.com/ アクセス:JR中央線韮崎駅から茅ヶ岳・みずがき田園バスで約30分JR中央線韮崎駅からタクシーで約20分中央自動車道韮崎I.C.から車で約15分中央自動車道須玉I.C.から車で約10分 休園日:1~3月末までの火曜日定休(火曜日が祝日の場合開園) 営業時間:9:00〜18:00(4〜7月、8月下旬〜11月)9:00〜21:00(8月〈下旬まで〉、12月)9:00〜17:00(1〜3月) 料金:高校生以上700円、中学生及び小学生350円※季節により変動あり 駐車場:200台(無料)
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パルダリウムとアクアリウムを眺めながらボタニカルなジンを楽しめる「bar CHLO」
店に入ると出迎えてくれるのは、グリーンの壁 「bar CHLO(クロ)」があるのは大阪市西区の大阪メトロ、阪神なんば線の九条駅からほど近く。飲食店が数多く入るビルの4Fまでエレベーターで上がり、店のドアを開けると広がるのが上の光景です。床から天井まで、ビカクシダやティランジアなどの植物が、壁を埋め尽くしています。 カウンターには熱帯魚が泳ぐ水槽 エントランスの緑の壁をすり抜けるように店内に入ると目に飛び込んでくるのが、バーカウンターの上に載った水槽。 水槽の中では水草の間を、元気なカージナルテトラやグローライトテトラ、オトシンクルスネグロなどが泳いでいます。もちろん、水草や魚の管理は完璧です。 何を隠そう、お店のオーナーの黒田祥知さんは専門学校で熱帯魚の飼育や管理を学び、長くアクアリウム業界で水槽のメンテナンスや店頭での販売に携わってきた方。 元々アクアリウムや熱帯魚は好きだったけれど、もっと自分の趣味を前面に出した仕事がしたいと思い、バーカウンターの上のアクアリウムを眺めながらお酒を楽しめる店として始まったのが、この「bar CHLO」だそうです。 昼間はアクアショップで仕事をしながら、夜はバーを開けるという形で始めましたが、2019年からはバー一本に絞っているそう。 店のテーマは「アクア&ボタニカル」 「bar CHLO」の名前はオーナーの名前が黒田だから、というほかに、もう一つの意味があります。 「地球に生きている生き物は、全て植物が光合成をして作る栄養を元にして生きています。つまり生命の源は、植物の中にある葉緑素。葉緑素を意味するクロロフィル(Chlorophyll)と自分の苗字をかけて、植物の恵みを感じてもらおうとこの名前をつけました」(黒田さん)。 その言葉の通り、エントランスから水槽の中まで、店内にはグリーンがいっぱいです。 迫力あるパルダリウムにも注目! 「bar CHLO」の見どころはアクアリウムだけではありません。最近名前を聞くことが増えたパルダリウムも見どころの一つです。 パルダリウムは、ガラスの器や水槽の中に湿地の風景をつくる、テラリウムの一種。黒田さんはアクアリウムだけでなく、パルダリウムづくりも得意で、水槽の中という限られたスペースに、雄大さを感じさせる風景をつくり出します。 「アクアリウムには水草水槽という、ジャンルがあります。水草水槽の主人公は、その名の通り魚ではなくて水草。流木や石などをレイアウトして奥行きや広がりをつくるテクニックが発展したカテゴリーで、私も元々はアクアリウムのレイアウトを楽しんでいました。バーのパルダリウムも、そうした技術を使ってつくっています」。 お店で飾られている、黒田さんがつくったパルダリウムの観賞のポイントを伺いました。 パルダリウム観賞のポイント① 自然の荒々しさを感じさせる大胆なレイアウト 大胆に組み合わせた流木は、ほの暗い森林の林床に積み重なる枯れ枝のよう。水槽の左右を横切るように配置することで、広がりと動きを感じさせてくれます。 パルダリウム観賞のポイント② 水槽の限られたスペースにつくられた奥行きある風景 写真のパルダリウムは中央が谷になっており、谷底には小道がつくられています。「中に入り込んで、手前から奥に歩いて行けるような小道をつくるのは、アクアリウムのレイアウトでも使われる手法。水槽という限られた空間に、奥行きや物語を感じさせる空間が生まれるテクニックです」。 パルダリウム観賞のポイント③ 自然の風合いを感じさせるディテール パルダリウムの流木や岩にびっしりと生えた苔。最近人気の苔テラリウムに流木や水草などを組み合わせて風景をつくるのが、パルダリウムの魅力です。 「苔はアクアリウムで使うウィローモスをメインに使っています。元々水の中で育つものなので、虫が出ないのがいいところ。飲食店なので、やはり清潔感は大事です。 パルダリウムは湿度が高い環境になるので、虫が出やすいのですが、水の中のものを使うことで発生を防ぐことができます。アクアショップでは、土を使わず組織培養で増やされた水草が売られています。そうやって育てられた植物は、虫や虫の卵がついていないので、オススメです」。 パルダリウム観賞のポイント④ 旺盛に育つ熱帯雨林の植物 こちらのパルダリウムの中で大きくつるを伸ばしているのはネペンテス(ウツボカズラ)。ネペンテスの仲間は最近注目が集まっている食虫植物の一つですが、栽培に高い湿度が必要なため、温室などの施設が必要になります。でも、パルダリウムなら大丈夫。 上の画像では中の植物がよく見えるように前面のガラス扉を開いていますが、扉を閉めれば高い湿度をキープすることができます。黒田さんは、パルダリウムで4種のネペンテスを育てているそう。 パルダリウム観賞のポイント⑤ 動きをプラスして目を引く アクアリウムには魚が泳いでいたり、水の流れで水草が揺らいでいたりと、常にちょっとした動きがあって見ていて飽きません。 「パルダリウムやテラリウムは、そのままでは動きを感じにくいものです。このパルダリウムにはミスト発生装置を入れてあるので、周りで人が動くと空気も動き、ミストがゆっくりと波打つことで、動きを感じてもらえるようにつくってあります」。 ボタニカルフレーバーのクラフトジンを楽しもう ボタニカルにこだわる「bar CHLO」が力を入れているのが、植物由来のフレーバーをつけたジン。素材に使う蒸留酒にこだわったもの、フレーバーをつける植物にこだわったものなど、さまざまなジンを楽しむことができます。 上写真・右/タンカレー。セイヨウネズの果実(ジュニパーベリー)の香りを蒸留酒に移した、最も一般的なイギリスのジン。 中/ノルデスアトランティックガリシアジン。スペイン・ガリシア州産。ブドウ由来の蒸留酒にジュニパーベリー、セージ、ローレルなど、全てガリシア州で採れる素材を使った、薫り高いジン。 左/ル・ジン クリスチャン・ドルーアン。フランス産。リンゴからつくられるスピリッツ、カルバドスをベースにジンジャー、バニラ、カルダモン、ローズなど8種のフレーバーをつけた上品な味わいのジン。 アクアリウム、パルダリウムなどの見どころもたくさんあり、ボタニカルで個性的なジンが揃う「bar CHLO」。大阪でボタニカルな夜を過ごしたい時に、オススメです。 Information 「bar CHLO」 所在地:大阪府大阪市西区九条1-6-14 ジョイフル一番館4F-A TEL:080-2481-8624 営業時間:18:00~24:00 ホームページ http://barchlo-biology.wixsite.com/chlo ブログ http://barchlo-biology.wixsite.com/chlo/blog Facebookページ https://www.facebook.com/barchlokujo/ ツイッター https://twitter.com/BAR_CHLO インスタグラム https://www.instagram.com/chloro_kuro/ Credit 写真&文/土屋 悟(つちや さとる) フリーライター。 インドアグリーンの最新事情に強い、園芸・ガーデニング関連のライターとして活動中。自宅でも、水槽、透明ケースなどを使って試行錯誤しながらランなどの植物を栽培。ときおり実家の庭の手入れも行い、家の中、外での園芸ノウハウを蓄積。 https://twitter.com/tutti0514 https://www.instagram.com/satorutsuchiya_/
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ドイツ

中欧5カ国を旅して出合った植物のある風景 前編
2019年、中欧5カ国を巡る旅 2019年5月に中欧5カ国の旅に出た。5カ国とはスロバキア、チェコ、ハンガリー、ドイツ、オーストリアである。2018年に旅したイギリス・コッツウォルズのガーデン巡りとは異なり、世界遺産を見て回るのが目的で、特にガーデニングとは関係のない旅であった。とはいえ、どうしても気になるのは、街角や世界遺産の宮殿で見かける庭や植物である。きっと職業病のようなものだろう。じつは、旅に出る前に5年間ウィーンに駐在経験のある知人から、「あの辺のガーデニングは期待できないよ!」と言われていた。はて、結果は如何に? あまり話題にされることのない、中欧の植物&ガーデンを綴ってみたいと思う。 ヨーロッパで出合ったサンザシ まず、最初の訪問地はブラチスラバ。余り聴きなれない地名だが、れっきとしたスロバキアの首都である。5月とはいえ、寒波で最高気温が7~8℃という、真冬のような気候だった。 バスを降りてまず目についたのが、このサンザシ(山査子)である。街路樹なのだ。 僕の中でサンザシといえば、盆栽のイメージしかなかったのだが、まさかスロバキアの街路樹で遭遇するとは、驚きだった。 ところが、このサンザシには、その後の訪問地の数カ所で遭遇し、今回の旅で一番印象に残った植物となった。下はドレスデンで出合った満開のサンザシ。 そして、かのウィーンのシェーンブルン宮殿にもたくさんのサンザシが! 今までにも海外旅行で、日本の紅葉やヤツデ、アオキなどを見かけ、ちょっと嬉しい思いをしたことはあったが、盆栽のイメージしかなかったサンザシが、ヨーロッパの彼方此方に街路樹として登場したのは意外だった。なお、帰国後に調べてみると、西洋サンザシはメイフラワーと呼ばれ、ヨーロッパでは街路樹などによく使用されているとのこと。日本でもサンザシを街路樹に植えると素敵ではないだろうか。 さて、ブラチスラバは中世の街を思わせる美しく芸術的な街で、彼方此方に彫刻があった。 そして、そんな彫刻とともに街を彩るのが寄せ植えなどの花々。 レストランの前にはこんなポットが。植えられている花は平凡なペチュニアだが、スロバキアの言葉が書かれた樽の上に置く演出がユニークで面白い。 ブダペストの街を散策 2つ目に訪れた国はハンガリーのブダペストである。ドナウ川をはさみ、西岸のブダと東岸のベストが合併した街なのだそうだ。 ドナウ川ナイトクルーズは寒かったが、美しくライトアップされた街並みが素敵だった。もっとも、僕らが乗った2週間後に、このクルーズで事故があった。思い起こせば、救命具とか避難の説明はなかったような…。思い出すと恐ろしい。やはり海外旅行はリスクが伴う。 団体旅行で行くと、必ず「あら、あの花はなにかしら?」と誰からともなく、独り言のような声が必ず聞こえる。別段僕の身分は明かしていないのだが、つい、「ニセアカシアですね」とか、「マロニエじゃないですか?」などと得意げに答えてしまう。 そうです。ブタペストにはニセアカシアとマロニエがたくさん咲いていたのです。 ブダペストの街中で、らせん状に仕立てられたちょっと素敵なトピアリーに出合った。ヒノキ系だろう。ちょっと真似したい気持ちになる。 バルコニーのフレームを赤い花で飾るのはゼラニウム。ゼラニウムもヨーロッパの鉢植えでは定番の花ですね。 素朴な家々や草花が愛らしい ハンガリーのホロック村 3日目はブタペストから、約100km離れた、世界遺産のホロック村へ。人口がわずか340人の、ハンガリーで一番美しい村だそうだ。まだ、あまり日本の観光客が訪れない場所らしい。閑静で小雨も降り、しっとりとした落ち着いた街だ。 家々の壁面も素敵だ。思わずカメラを向けてしまった。 草花も素朴な佇まい。 枯れ木や標識などに、瓶やポットを飾るのがホロック風? 多肉の飾り方がユニーク。並べられているのは、サルの腰掛けだろうか? ホロック村はとても可愛らしい村だった。ただ、一日かけるのならブタペストに留まり、もう少し深く観光してもよかったかもしれない。海外旅行の日程を決めるのは、楽しいながら難しいものだ。 レドニツェ城の広大な庭園 4日目はブタペストを離れ、途中、レドニツェ城で庭園散策。 レドニツェ城と、ヴァルチツェ城で283㎢という広大な面積だそうで、東京23区の中でも大きい世田谷区が58㎢ほどだから、その5倍近くだ。如何に広大なのかが分かる。 このレドニツェ宮殿はリヒテンシュタイン家の夏の別荘として使われていたという。なんともスケールの大きな話だ。何しろ庭が広く、どこまでが全敷地なのだか分からない。 庭園は主にフランス式だ。季節的に花は少なかったが、きっと1カ月後に訪れたら素敵な花壇を見ることができると思う。 そして庭園の片隅には温室も! まさか、中欧の旅で温室に巡り合えるとは思わなかった。 真冬並の寒さの中で、熱帯の花メディニラ・マグニフィカがとても美しく感じられた。 温室の中では、可愛いミッキーマウスツリーとも出合うことができ、ちょっとホッとしたひと時であった。 意外なものと出合うと、やはり印象に残る。桐ダンスに使うキリの木が、こんな所に! 遠い異国で思いがけない植物との再会があるのも、旅の楽しみの一つだ。 あっという間に、前半の4日間が過ぎた。 次回は続きの旅で出合った植物のある風景を紹介しようと思う。お楽しみに! ⚫︎中欧5カ国を旅して出合った植物のある風景 後編
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広島県

花の庭巡りならここ! 圧巻の花畑で感動体験を「世羅高原農場」
圧倒的なスケール感の花畑で植物が織り成すハーモニーを楽しむ 広島県の高原地帯で、4つのシーズン期間限定で開放されている「世羅高原農場」。もともとは葉タバコを生産していましたが、規模を縮小したのを機に、畑が荒れるのを防ぐため、ヒマワリを植えたのが1994年のことでした。 群植されたヒマワリが、いっせいに開花する姿が口コミで広がり、観光客が増加。それをきっかけに年々整備を進め、四季を通して花々が咲き誇り、飲食店やショップも充実する花観光農園として、今や大人気のスポットになりました。 「世羅高原農場」の敷地は15万㎡で、大人の足でゆっくり歩いて1時間半〜2時間かかる規模です。春は桜とチューリップ、夏はヒマワリ、秋はダリアと、それぞれの季節に咲く花を群植し、圧倒的なスケール感を演出。同じ場所を使っていると土が痩せてしまうため、1年ごとに植栽をローテーション、毎年違った花風景が広がります。 デザインや植栽を手がけるのは、農園スタッフのみなさん。「今年はどんな仕掛けを?」と、皆で出し合うアイデアもおもてなしの精神で年々グレードアップしており、リピーターも多く訪れます。 開催中にはさまざまなイベントのほか、押し花クラフトや風鈴の絵付け体験なども随時行っています。お子さんのいる家庭では、一日遊べるレジャーに最適ですね。バーベキューもできるレストランやカフェなどの飲食店、地元の名産品や雑貨、花苗などを扱うショップも充実。ぜひ足を運んでみましょう! 桜、チューリップ、ヒマワリ、ダリア見頃期間を絞っての公開がヒット! 「さくら祭り」が開催されるのは、見頃の4月上旬〜中旬頃。約10品種、800本の桜が園内をピンクに染め上げます。飲食物の持ち込みはOKなので、お弁当を広げてお花見を楽しむのもいいですね。同じ時期には、ヒヤシンス、ムスカリ、スイセン、パンジー、ユキヤナギ、レンギョウなどが開花しています。 「チューリップまつり」は4月中旬〜5月中旬に開催。300品種、75万株で彩られる景色は圧巻です。毎年配色やデザインを変えているので、春を楽しみにしているファンも多いとか。早咲きや遅咲きのチューリップを組み合わせて、長い期間楽しめるように工夫されています。この期間は、園内で四つ葉のクローバーを見つけたお子さんには、プチプレゼントがありますよ(子ども入場券を持っている方対象)! 8月上旬〜下旬には、50 品種、110万本のヒマワリが見頃になって「ひまわりまつり」が開催されます。エリアごとにテーマを決めて植栽され、高さ2mにも達する品種の群植や、珍しい品種を集めた「見本園」、赤いヒマワリを集めたコーナー、八重咲きのヒマワリでつくられた迷路などが登場。ひまわり畑の中に入って写真を撮ることもできます。 ひまわり畑を一望できる展望台もありますよ! 写真映えする外観がいいですね。花畑の中にもフォトスポットが用意されているので、ぜひ記念写真を! お盆期間限定で、約4mの高さにヒマワリの生花を使って彩られる「ひまわりタワー」も設置されます。 「ひまわりまつり」開催中には、ブルーサルビアも見頃を迎えます。約3万株が植栽されており、花穂をすらりと伸ばして涼やかに咲き、ヒマワリとのコントラストが鮮やかです。秋に開催される「ダリア祭」まで、長期間にわたって咲き続けます。 秋の「ダリア祭」期間は9月中旬~10月下旬です。まるで見本市にも匹敵する規模の約550品種がコレクションされ、7,500株が植栽されています。ダリアにはさまざまな咲き方があり、花のサイズ、草丈なども多様ですから、好みのダリアを探すのもいいですね。新品種ばかりを集めたコーナーもあり、ダリアのトレンドに触れることができます。10月の3連休には、約8,000輪のダリアを敷き詰めて花模様を描くイベントを開催します。 農耕民族の血が騒ぐ、秋の収穫祭!クラフト体験は随時実施 「収穫祭」は10月末、または11月最初の土・日に開催。ダイコン1本100円で、収穫に参加できます。ダイコンの品種は‘役者横丁’で、平均約2.5kgになるビッグサイズ。汚れてもいい服装で出かけてくださいね。2日間で2万本限定、なんと一人当たりの数に制限はありません。もちつきイベントも行われ、参加者1,000人分のおでんが無料でふるまわれますよ! 「世羅高原農場」では、押し花クラフト体験を随時行っています。事前予約の必要はなく、「花カフェ」のレジスタッフに声をかけて申し込みをすればOK。ドライフラワーの歯ブラシ立て&レジンの箸置きづくりの体験ができます。参加費は500円〜、所要時間は約20分です。 ショップでは特産品やおしゃれ雑貨をゲット!「世羅バーガープロジェクト」にも注目 写真は、花鉢やガーデニンググッズ、花をモチーフにした雑貨などを扱う「花ショップ」。お土産向けに、オリジナルパッケージの商品が人気です。オリジナル刺繍のふわふわハンカチ550円がオススメ。それぞれの季節の花が刺繍されています(消費税変更等により価格は変動の可能性あり)。 「世羅高原農場」園内には、2019年に新しく「フォレストショップ」ができました! 世羅町内の9軒の飲食店と協力して、「世羅バーガープロジェクト」を展開。地元の旬の食材を使い、毎年サンドする具を変えて名物バーガーを販売しています。写真は2018年に大人気だった「世羅高原豚×ゆり根 ミルフィーユバーガー」700円。 花畑を眺めながら、ティータイムを楽しめる「花カフェ」で、ゆったりとくつろぐのもいいですね。営業時間は9:00〜16:00(ラストオーダー)、定休日なし、客席数はテラス席も合わせて約70。 人気を呼んでいるのはハーブティーで、味は日替わり(410円)。ショップが併設され、ハーブティーの茶葉やハーブが香るサシェ、ハーブが施された枕など、ハーブ雑貨を多数取り扱っています。 Information 世羅高原農場 所在地:広島県世羅郡世羅町別迫1124-11TEL:0847-24-0014https://sera.ne.jp/ アクセス: 山陽自動車道世羅ICから世羅高原まで約12km、約15分 オープン期間:さくらまつり/4月上旬~中旬、チューリップまつり/4月中旬~5月中旬、ひまわりまつり/8月上旬~下旬、ダリア祭/9月中旬~10月下旬、収穫祭(大根まつり)10月末または11月最初の土日 休園日:なし 営業時間:9:00~17:00(大型連休中は8:00〜18:00に時間延長になる場合有) 料金:大人800円、小人(4歳〜小学生)400円 駐車場:1,000台(無料)




















