花の庭巡りならここ! 花の街、恵庭のイングリッシュガーデン「えこりん村 銀河庭園」

エコロジーテーマパーク「えこりん村」は、牧場を見学できるほか、レストランでの食事、クラフト体験、ショッピングなどが楽しめるレジャースポットです。ここでは、園内にある「銀河庭園」にスポットを当て、英国のガーデンデザイナーが手がけた、素晴らしいイングリッシュガーデンをご紹介します。
目次
バニー・ギネスさんが手がけた
北海道スタイルのイングリッシュガーデン
2006年、北海道恵庭市にオープンした「えこりん村 銀河庭園」。スタートは2000年に「花の街・恵庭市に本格的なイングリッシュガーデンをつくろう」と、イギリス人ガーデンデザイナー、バニー・ギネスさんに依頼したところから。敷地の選定から始まり、構想から6年かけてつくり上げられた庭園です。
バニー・ギネスさんのデザイン力による、敷地の高低差を利用したダイナミックなランドスケープは必見。「ローズガーデン」「トレリスガーデン」「ボートレースガーデン」「サルベージガーデン」、「ドラゴンガーデン」など、エリアごとにテーマを設け、それぞれに見応えのあるガーデンをつくり上げています。独特の美しい構造物と植物とのハーモニーはいずれも素晴らしく、どこを切り取っても写真映えがするので、ぜひ記念写真を!

2016年からは、ガーデンデザイナーの吉谷桂子さんがスーパーバイザーとなり、より花数を増やし、親しみやすいガーデンを目指して、進化を続けています。広いエリアに多くのテーマガーデンがあるため、それぞれのガーデンで主役となる植物が重ならないように植栽。花色のテーマカラーも定めているため、場面が変わるごとに感動のため息がこぼれることでしょう。
始まりはウェルカムガーデンや銀河フラワーボーダーなど、華やかな花を中心として歓迎の心を表現。続いてフォーマルなパルテールや、ブラック&ホワイトガーデンなどが登場し、入り口から遠くになるにつれて、よりワイルドな自然美が広がります。

10ヘクタールの敷地を持つ「銀河庭園」は、一巡りするのにゆっくり歩いて1時間30分〜2時間くらいかかります。春の芽吹きから秋の紅葉まで、四季それぞれに美しいガーデンを観賞でき、年間約8万人が訪れる人気のスポットです。2019年は、吉谷桂子さんをはじめバラの専門家を招いて、セミナーやガーデンガイドツアー、アフタヌーンティー、クラフト教室などのイベントを開催。公式ホームページをチェックして、日程を合わせて出かけるのもいいですね。北海道スタイルのイングリッシュガーデンを満喫しましょう!
川の流れのようなダイナミズムを感じる
スイセンが咲き誇る丘を散策

「銀河庭園」の春の見頃は4月下旬〜5月初旬。「銀河スイセンの丘」では、約3万球のスイセンを植栽しています。なだらかな丘の斜面を利用し、パノラマで眼前に広がる景色にうっとり。丘を下から見上げても、上から見下ろしても見応えがあります。早咲きのスイセン‘ラインベルト・アーリーセンセーション’を中心に、約10品種を植栽。園内全体では、約5万球のスイセンが見られます。
青い花が冴え冴えと発色する
北海道ならではのブルーガーデン

初夏、6月中旬〜下旬の銀河庭園では、宿根草を中心に青い花でコーディネートされたガーデンが見頃に。北海道は光線の加減で、特にブルーの花の発色が美しいことで知られています。そこで、シベリアアヤメ、ゲラニウム、デルフィニウム、セントーレアなど青い花々を厳選した、ブルーガーデンを展開。カラーリーフプランツとのシックな組み合わせも見どころです。

ブルーガーデンは、「ボートレースガーデン」や「トレリスガーデン」「銀河フラワーボーダー」で見られます。写真は、「トレリスガーデン」の一角。冴え冴えとした青いデルフィニウムを引き立てるように、構造物がパステルブルーでペイントされています。デザインの美しいトレリスやアーチなどの立体資材の取り入れ方は、自庭の参考にもなりそうです。
北海道では6月下旬からがバラの季節
9月から秋まではダリアが主役に

6月下旬頃からは、バラの季節。イングリッシュローズやオールドローズを中心に、約700品種5,000株のバラが出迎えてくれます。この時期は、園内がバラの馥郁とした香りに包まれ、優雅な気分になれそうです。じつは5,000株のうち、約4,500株は食べるためのバラ。農薬や化学肥料を使わずに育てたバラは、コンフィチュールやシロップ、ローズティーに加工され、村内で販売されています。また「ローズウィーク バラ祭」の時期には、レストランの期間限定メニューとしてオリジナルのローズスイーツを楽しむこともできます。

バラの季節は、「ロズビイのバラ畑」にある“幸福の扉”や、「ローズガーデン」内のつるバラが咲くアーバーなど、絵になる風景があちこちに。ガーデンに表情を添えるバラのあしらい術には、時間を忘れて見惚れてしまいそう。絵になるフォトスポットがたくさん仕掛けられているので、ぜひ記念写真を撮りましょう!

秋のオススメスポットは、2018年に完成したばかりの「銀河ダリアボーダー」です。オレンジ〜赤のオータムカラーで彩られたダリアの群生は、一見の価値あり。園内全体では、約100品種2,000株が植栽され、見応えのある景色をつくり出します。また、「ドラゴンガーデン」「銀河フラワーガーデン」も、足を運んでほしいエリア。パンパスグラスやオーナメンタルグラスなどを組み合わせた植栽はダイナミックで、「銀河庭園ならではの景色」と、評判を呼んでいます。
Information
えこりん村 銀河庭園
所在地:北海道恵庭市牧場277-4
TEL:0123-34-7800
http://www.ecorinvillage.com/
アクセス:公共機関/JR恵庭下車、無料送迎バス有。恵庭駅西口→えこりん村「ウェルカムセンター、花のまきば」→えこりん村「銀河庭園」の順で停車。所要時間は約15分。
車/道央自動車道恵庭ICを降り、一般道に出たら右折。道央自動車道の陸橋をこえると、右側に「えこりん村」のゲートが見える。(恵庭ICから約600m)
一般道の場合は、国道36号線から恵庭市内(46号線)に入り、恵庭インターチェンジの表示に沿って進む。
オープン期間:4月下旬~10月31日
休園日:なし
営業時間:9:30~17:00(4〜9月)、9:30〜16:00(10月)
料金:大人1,200円、中学生以下600円、障がい者・介助者600円、大人1名につき中学生以下5名まで無料
駐車場:300台(無料)
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