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東京都

花屋さんになりたい人も必見! 東京・表参道『カントリーハーベスト』 今日はてくてく「花屋さん日和」Vol…
新しいショップも続々と登場するなか、同じ場所で24年間、看板を掲げているのが、『カントリーハーベスト』です。オーナーは深野俊幸さん。自身も、華やかな花の世界を披露する人気フラワーデザイナーです。 花屋さん激戦区で、24年も愛され続ける秘訣とは? そんな質問への深野さんの答えは「変わり続けること」。ショップ自体が変わり続けています。四季折々の植物で、路地を通る人の目を潤す店の前の庭も、じつはオープン当初には、もっとこじんまりしたものでした。 「当時はドアも壁もなく、ガラガラと上げ下ろしするシャッターで(笑)」と深野さん。9年経ったところで、ヨーロッパの田舎にありそうな外観と内装に作り替え、庭も拡張。「人の家を訪ねる感覚で来てもらいたくてね。ほんの少しアプローチができたぶん、どんな花が咲いているかな、と庭を見ながら入ってこれます」。庭のように自然に見えても、よく見ると、どれも商品である寄せ植えや鉢物で構成されています。 店内を変え続けるといっても、人任せではありません。ほとんどが深野さんのDIY。壁に花や雑貨を置くための棚をつけたり、ポストカードを美しく飾れる壁掛けホルダーを手作りしたり。自分自身も、空間を楽しむための日々のリニューアル。ふだんの暮らしにおいても、とても大切なことのように思えます。 店内の奥へ進むと、クラシカルなマントルピースがあることに気づくはずです。アメリカのブロカントに惹かれて、買いつけによく行っていた頃、友人のフラワーデザイナーから譲り受けた品。並べられた1輪挿しに飾った花と植物画にスポットが当てられ、花の祭壇のように見えます。 深野さん曰く、店内は「縦構成」のディスプレイ。都心の狭小店舗ゆえの創意工夫なのですが、それがかえって、どこもくまなく見たくなる、この店のおもしろさにつながっているのですね。 花屋さんをもちたい人の参考にもなるショップ『カントリーハーベスト』。空間を意識して、観察してみませんか? ショップコンセプトは「田舎で収穫した花たち」。ラグラスやナデシコ、シロツメクサに似たトリフォニウム。野原に咲くような花にも出会える店の入り口には、友人のクリエイターから贈られたレンガのサインボードが訪ねる人を待っています。 Shop Data:カントリーハーベスト(COUNTRY HARVEST) ホームページ/http://www.countryharvest.co.jp 住所/東京都港区南青山3-13-13 電話/03・5410・1481 営業時間/10~20時。日曜、祝日は~18時 定休日/なし アクセス/地下鉄東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅A4出口より徒歩約2分 Credit 記事協力 構成・撮影・文/鈴木清子
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山梨県

花の庭巡りならここ! 50種もの果樹が勢揃い!!「山梨県笛吹川フルーツ公園」
子どもたちの食育の場にもなる「生きたフルーツ展示」が見どころ 1995年にオープンした「山梨県笛吹川フルーツ公園」は、32万㎡もの敷地を誇ります。丘陵地帯に広がる園内は、大人がゆっくり歩いて2時間ほど。「フルーツ公園」と名乗るだけに、果樹をメインに展示しています。 山梨県民の憩いの場として整備された「山梨県笛吹川フルーツ公園」では、県の特産品であるモモ、ブドウなどの他、アーモンド、サルナシ、マンゴーなども見られます。「オーチャード(果樹園)」には、約190品種、約6,000本もの果樹が植栽され、「生きたフルーツの博物館」といえるほどのコレクション数。どんな樹姿で、どんな花が咲くのか、子どもと一緒に見学するのもいいですね。 また、「入口広場」と「花の広場」の2カ所に広い花壇が設けられ、季節の草花をカラフルに植栽しています。傾斜地を生かした面で魅せる花壇で、植栽デザインは専門スタッフが担当。年に2回の植え替えにより、花壇の表情が変わるのも見どころです。草花の種類は年によってさまざまですが、主に春はチューリップ、パンジー、スイセンなどが主役で、秋はサルビア、ジニア、マリーゴールドなどにバトンタッチされます。 「山梨県笛吹川フルーツ公園」では、果樹の展示が目的で、「フルーツ狩り」は行っていません。ただしイベントとして、収穫体験やブドウの搾汁機を使ったブドウジュース作り体験、フルーツ試食体験などを行っているので、ホームページをチェックして出かけるのもいいですね。カフェやマルシェが充実しているほか、子どもが喜ぶ遊具施設も整っていますよ! 丘陵地を生かした、面で魅せる花壇は迫力満点!オーチャードでは多様なイベントを開催 写真は「山梨県笛吹川フルーツ公園」の「花広場」で、5月上旬の景色です。パンジーやチューリップが見事に咲き誇っています。傾斜があるので、下から見ても、上から見下ろしても迫力満点。標高510mに位置し、昼夜の温度差があるため、花色が冴え冴えとしているのも魅力です。「花広場」では、年に2回の植え替えを行っています。 「山梨県笛吹川フルーツ公園」には、モモ、ブドウの他、約50種もの果樹を植栽。品種のコレクションは190にも及び、6,000本のフルーツを展示しています。中にはアーモンドやザクロ、マンゴーなどあまり見かけないものも。フルーツとしては、青果店やスーパーで見かける身近な存在ですが、実際にどのように育って実をつけるのか、その姿を見る機会はあまりありません。そこで、子どもたちの食育の目的も担う、生きた展示を実践しているのです。 植栽されている果樹は、基本的に展示がメインですが、「収穫体験」のイベントも開催されます。例えばサクランボの収穫体験では、サクランボ畑のガイドツアーを行ったのちに、30〜60分かけて収穫。他にウメ、スイカ、パッションフルーツ、カキ、クリなどの収穫体験も行われます(果樹の状況により、開催されない場合もあります)。 「新日本三大夜景」の一つとして人気のスポット!傾斜地も「ロードトレイン」に乗ってラクラク散策 「山梨県笛吹川フルーツ公園」からは、甲府盆地と南アルプスの山々を望む絶景を楽しめます。天候に恵まれれば富士山もお目見え! また、甲府盆地の宝石をちりばめたような美しい夜景は「新日本三大夜景」の一つに選ばれています。公園内の施設には入れませんが、公園は年中無休、24時間開放されているので、気軽に夜景を楽しめますよ! 「花の広場」の上にある「噴水広場」からのビューがおすすめです。 傾斜のある敷地のため、ロードトレインが運行しています。ミニ機関車風の風貌で、子どもたちに大人気! 第1駐車場から最上部のフルーツセンターまで、停留所が6カ所あり、片道30分くらいかけてゆっくりとしたスピードで巡ります。運転手さんからのガイドもありますよ! 片道料金は大人400円、子ども200円、3歳未満・障がい者(要障がい者手帳提示)無料。一日券は大人600円、子ども300円。 旬のフルーツが楽しめるカフェで休憩を地元産の野菜や特産物が集まるマルシェも要チェック! 「山梨県笛吹川フルーツ公園」中央には、カフェ「葡萄屋kofu パーク café&kitchen」があるので、ランチやティータイムに立ち寄りを。開店時間は10:30〜17:00(夏期土日・祝日は18:00まで。季節によって変動あり)。ランチメニューはカレーライス(揚げ野菜つき)、ピザ各1,000円。特にトマトソースをベースにしたコクのあるピーチトマトカレー1,000円が人気です。 おすすめは季節のフルーツプレート、時価1,800〜2,000円。写真左のプレートはモモが4個以上使われており、複数人でシェアしてもOKです。 写真は果肉たっぷりのモモのパフェ1,300円(時価)。パフェに使われるフルーツは季節によって異なり、大人気メニューです。なくなり次第終了になるので、気になる方はお早めに! 園内の「さんさんマルシェ」では、地元で採れた旬の野菜や果物のほか、特産品や雑貨なども販売しています。特にモモやブドウなどの加工品に人気があり、おすすめは、ロゴ入りのワインヨーグルトレーズン1,080円。 また、注目すべきはワインのライナップで、甲州ワインを約130種も揃えています。価格帯は2,000円弱〜3,000円で、求めやすいのも嬉しいところ。試飲コーナーもあり、赤または白の3種のワインを500円でトライできます(ドライバーの方は残念ながらご遠慮ください)。 Information 山梨県笛吹川フルーツ公園 所在地:山梨県山梨市江曽原1488TEL:0553-23-4101https://fuefukigawafp.co.jp/ アクセス: 電車/JR中央線山梨市駅下車、タクシー利用 7分車/中央自動車道 勝沼I.Cまたは一宮御坂I.C.より約13km (30分) オープン期間 通年 休園日:無休(一部飲食施設は不定休) 営業時間:9:00~17:00(一部飲食施設を除く) 料金:無料 駐車場:約300台(無料)
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東京都

東京のKawaiiが見つかる花屋さん! 東京・表参道『カントリーハーベスト』 今日はてくてく「花屋さん日和…
記念すべき1軒めのショップは、東京・表参道にある『カントリーハーベスト』。『花時間』でも、活躍している深野俊幸さんが24年前に開いたお店です。 青山通りから1本離れた路地を進んでいくと、小さな庭のある、かわいらしいお店が見えてきます。ここが『カントリーハーベスト』。若々しい緑色の葉をつけ始めたニセアカシアの木を愛でつつ、さあ、店内へ入りましょう。 入口そばの小さな窓辺には、ビタミンカラーの草花が小さな花畑のように咲いています。訪ねた日には、ラナンキュラスやナデシコやヤグルマギクなど。ヒマワリが早くもスタンバイしていました。そう、なんてきれいなんだろう…と、ここで、たいていの人はハートをわしづかみにされちゃいます(笑)。棚にはヨーロッパとアメリカで仕入れたブロカントの缶や空き瓶など。こうやって飾るとかわいいんだ、なんて部屋に花を飾るときのヒントが入手できたりします。 そして、切り花の品揃えたるや驚きです! 全体で、約200種。そのじつに5割以上が草花です。ショップコンセプトは「田舎で収穫した花たち」。だから、野原に咲くような自然な風情の花から、原種系のアルストロメリアなどの珍しい花まで、少量多品種の品揃え。かつて、バラやユリばかりがもてはやされた時代から、市場でそうした花々を見つけ出しては、ここに並べていたそうです。 これは取材の日にあったフラワーギフト。『カントリーハーベスト』お得意のマルチカラーのアレンジにも、水色のニゲラやピンクのアスチルベなど、可憐な草花が顔を出しています。 『カントリーハーベスト』は、ギフト用のオーダーも多いショップです。店内奥のキーパーには、いつも15~20種のバラと、ダリア、ランの切り花に出会えます。 訪ねたら、穴が開くほど、あちこち見てこその『カントリーハーベスト』時間です。棚の奥、マントルピースの上、それから天井。いたるところに花と雑貨のディスプレイを発見して、おもちゃ箱の中にいるみたい? なんて思える体験ができますよ! Information Shop Data:カントリーハーベスト(COUNTRY HARVEST) ホームページ/http://www.countryharvest.co.jp 住所/東京都港区南青山3-13-13 電話/03・5410・1481 営業時間/10~20時。日曜、祝日は~18時 定休日/なし アクセス/地下鉄東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅A4出口より徒歩約2分 Credit 記事協力 構成・撮影・文/鈴木清子
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栃木県

花の庭巡りならここ! 扇状に広がる大花壇が見事「とちぎ花センター」
鉢花、切り花生産が盛んな地域ならではの展示、イベントが盛りだくさん! 1992年にオープンした「とちぎ花センター」の広さは、約30,428㎡。見学時間の目安は2時間ほどです。栃木県は鉢花や切り花生産が盛んな地域であることから、花の生産振興と、花々を通して人々の交流を深める憩いの場とすることを目的に整備されました。 園内の主役となるのは、6枚の花びらをイメージして扇状に区画された「大花壇」。一年草をメインにした、毎年異なるデザインのカラフルな大花壇です。ほかに約450品種が植栽されているバラ園、熱帯植物がダイナミックに息づく大温室の「とちはなちゃんドーム」、生産温室、体験温室、ハス池などがあります。花苗生産地なので、新しい品種が市場に出回る前に、一足早く見られることもありますよ! 「とちぎ花センター」では、ガーデニングの基礎講座やバラの育て方講座、寄せ植え&ハンギングバスケット講座など、年間のカリキュラムを組んだ「とちはなカレッジ」を開催しています。「ガーデニングを基本的なことからじっくり学んでみたい」というビギナーさんにおすすめ。詳しい案内は、公式ホームページに詳細が出ているので、ぜひチェックを! 他にもワンデイタイプの体験教室や園内のガイドツアー、フラワーオークションなど、イベントも多彩です。また、「とちはなちゃんのお花やさん」では、贈答用の洋ランも揃うなど、地元産の鉢花を集めたバラエティー豊かなラインナップ。花好きさんならきっと心ときめくお買い物が楽しめることでしょう。年間約33万人が訪れる人気の観光ガーデンヘ、ぜひ足を運んでみてください。 大花壇にバラ園、大温室など見応えたっぷりのレジャースポット 「とちぎ花センター」の大花壇は、6枚の花びらをイメージして6つの花壇が扇状に展開されています。主にパンジーやマリーゴールドなど季節の植物を用いてカラフルにデザインされた花壇です。毎年色やモチーフの異なるデザインで、5月、7月、10月と、年に3回の植え替えが行われます。緩やかな傾斜がつけられており、下から見ても、上から見ても迫力のある景色を楽しめますよ! 「とちぎ花センター」では、充実したバラ園も魅力の一つ。約450品種が植栽され、見頃は5月中旬〜6月中旬と10月上旬〜11月中旬頃です。青いバラを集めたコーナーや、香りのよい品種を集めたコーナー、皇室や王室ゆかりのバラを集めたコーナーなどがあります。 園内に建つ「とちはなちゃんドーム」は、敷地約2,225㎡の規模を誇る観賞大温室。ドーム内には約330種の植物が植えられています。世界の熱帯・亜熱帯の植物を展示しており、バナナやマンゴー、カカオなどが実っている姿も見どころ。園路を進むと、花木→洋ラン→ヤシ→シダ→砂漠の順に、植物がカテゴライズされた展示を楽しめます。また、温室内では「世界の木の実・果実展」など年8回の企画展を開催していますよ! 一度は見ておきたいのが、エメラルドグリーンの花が美しい、ヒスイカズラ。熱帯産の植物で、日本では地植えで栽培できません。そのため、温室のある植物園などでしかお目見えできない貴重な存在。「とちぎ花センター」では、3株が植栽されており、開花は3月下旬〜5月上旬です。花穂の長さは1mにも及びます。 生産地ならではの充実した鉢花店に大注目!講習会やオークションなど多様なイベントも開催 「とちはなちゃんのお花屋さん」では、花の生産が盛んな土地柄だけに、花苗から鉢花まで充実の品揃えで、なんといってもお手頃価格が嬉しい! 贈答用から家庭用まで、各種扱っています。ガーデニング資材や雑貨などを集めたコーナーもあるので、ぜひチェックしておきましょう。 「とちぎ花センター」では、園内ガイドツアー、フラワーオークション、コンサート、ゲームなど多彩なイベントを行っています。写真は年に2〜3回開催される、「花のお宝市」の様子。園内スタッフがステージで約10種の植物を披露しながら販売します。珍しい植物が市場価格より安く買えるとあって、人気の企画です。 「とちぎ花センター」では、体験教室を開催しています。寄せ植え教室、ハンギングバスケットづくり、草木染め教室、フラワーアレンジメントづくりなど、テーマは多彩です。写真は「花のハーバリウム」づくりの完成品。季節の花材を使ってカラフルなハーバリウムを作ります。所要時間は2時間ほど、要予約で参加費は1,500円。ホームページに随時案内が出るので、興味のあるメニューがあったら出かけてみましょう! カジュアルなカフェでリラックスのひとときをケーキセットと季節のソフトクリームが大人気! 園内には、ティータイムを楽しめる「とちはなちゃんの はなカフェ」があります。コーヒー・紅茶各300円、Y’sティー セブンカラーズ(花びら入り紅茶)400円、クリームソーダ350円。シフォンケーキセット(コーヒーまたは紅茶つき)550円(単品400円)、ソフトクリーム(ブラウン スイスミルク、季節のソフト、ミックス)350円です。※定休日は「とちぎ花センター」開園に準じます。開店時間は10:00〜15:00までです。 Information とちぎ花センター 所在地:栃木県栃木市岩舟町下津原1612TEL:0282-55-5775http://www.florence.jp アクセス:東北自動車道佐野藤岡ICから小山方面へ約5分 オープン期間 通年 休園日:月曜休園(祝日の場合は翌平日)、年末年始、設備メンテナンス期間など 営業時間:9:00~17:00(3~10月)、9:00~16:30(11~2月) 料金:無料 駐車場:40台(無料)
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千葉県

千葉県佐倉市「佐倉草ぶえの丘バラ園」復興を願って緊急レポート
異常気象でもバラの最盛期は見事に咲いていた 2019年、今年の春は珍しく4月に寒い日が続いたので、バラの開花はどこも遅れるのだろうかと思っていたところ、5月に入ってからは一転、気温が高い日が続いたため、結局、開花は例年通りでした。ただ、今年はどこのバラ園へ行っても花がとてもきれいで、バラの専門家に聞いてみると、4月の気温が低かったことから、つぼみから開花までがゆっくりだったのがよかったのではないかということでした。 2019年5月26日ファインダー越しの美しい花々 5月26日、今日はオールドローズの聖地「佐倉草ぶえの丘バラ園」で撮影です。天気は晴天。しばらく雨も降っていないし、気温はちょっと高めだけど空は真っ青で、これならきれいなオールドローズが見られるはずと、気分は上々で一路佐倉へ向かいました。バラ園に到着したのは午後3時。まだ日差しは少し強いのですが、バラ園の入り口のアーチをくぐって、すぐ正面の「サンタ・マリアの谷」は西側が高い傾斜地になっているので、もうゆっくりと西側から影が伸び始めています。 僕が花を撮る時の基本は、「日向と日陰の境目の花を狙う」こと。早速「サンタ・マリアの谷」へ下りて行き、まずはじめはティーローズ、その次はチャイナローズという順序で撮影を進めました。一番下はノワゼットと可愛い花ばかりが揃っていて、気分は早くもうっとり。きれいな光が当たっている花を見つけては、「可愛いな〜」とつぶやきながらシャッターを切っていきます。 コンディションのよい花たちに出合える喜び たとえ可愛く咲いていても、日差しが強すぎる花はひとまず後に回して、次はバラ園の一番西側、奥の林の高木の陰になっているエリアへ向かい、日本の野バラの辺りから影ができている場所に沿ってオールドローズのエリアを一回り。すると、まだ強すぎる光の中で、何輪も美しい花が咲いています。もう少し光が柔らかくなったらまた来るからねと心の中でつぶやいていると、顔見知りのボランティアさんに会ったり、バラ園の理事長である前原さんとすれ違ったりしました。 花のコンディションが素晴らしいからでしょう、「今日が一番きれいですよ」「いい日に来ましたね」なんて皆さんが笑顔で声をかけてくれます。僕の好きなエリアの一つ「歴史コーナー」では、ガリカローズからダマスクローズ、ケンティフォリアローズ,アルバローズ…。オールドローズの名花にため息をついて、また「サンタ・マリアの谷」へ戻ります。先程は日差しの具合がよくなくて撮れなかった、可愛いノワゼットを撮ったり、ガーデンの中を光の美しい場所を探しながら、最後はオールドローズガーデンの入り口にあるアイアンのアーチ越しの宿根草のカットです。 アーチの写真はこのバラ園ができた12年前から必ず撮る、いわばお決まりのカットで、この日はつるバラも左奥の宿根草のボーダーも、5時過ぎのきれいな逆光に美しく輝いていました。今までの撮影の中でも一番、まさにベストタイミングです。西側の林に少しずつ隠れて行く太陽を見ながら、5分おきくらいに何回も何回もカメラのシャッターを切って、午後6時過ぎに林の向こうに太陽が隠れたのを確認して撮影を終了しました。 オールドローズを教えてくれたバラ園 このバラ園の前身は「ローズガーデン・アルバ」という名称で、佐倉の隣の志津地区にありました。畑に囲まれた小さな、でも手作り感いっぱいの可愛いバラ園で、僕が初めて行ったのは、もう二十数年も前のこと。ガーデニング誌『BISES』の八木編集長から「ローズガーデン・アルバ」でオールドローズの写真を撮ってほしいと頼まれたのがきっかけでした。当時の僕は、オールドローズのことは何も知りませんでしたが、「オールドローズ」という名前からして魅力的な、未知のバラの世界の入り口に立たせてもらったようで、少しワクワクしながらそのバラ園に通ったことを覚えています。 シーズンに入り、いざ撮影を開始すると、初めて見るオールドローズはどの花も小さくて可愛く、上品できれいなものばかり。すっかり魅了されてしまい、そのシーズンは何日通ったか分からないほどで、僕のオールドローズ愛は、その時に芽生えて今日に至るといっても過言ではありません。 「ローズガーデン・アルバ」の写真は、2019年の春亡くなられた故野村和子先生、前原克彦理事長の執筆で『憧れのローズガーデン』(主婦の友社)として平成18年に出版されました。 台風15号による「佐倉草ぶえの丘バラ園」被害緊急告知 2019年9月9日深夜のこと。みなさんもニュースなどでご存じの通り、強烈な台風15号が千葉県を直撃しました。千葉県各地で停電などの被害が出たことはテレビなどの報道でご存じだと思います。停電で水もない、電気もつかない。屋外は35℃だというのにエアコンも使えない。コンビニの棚には食べ物が何もないし、ガソリンスタンドも閉まっている。こんな不便な生活を続けていて、あと何日したら復旧するのかも分からない。そんな苦労の只中にあるたくさんの人が千葉県各地にいると思うと、ただただ一日も早い復旧を願わずにはいられません。 そんな中、9月12日朝、千葉県立中央博物館研究員の御巫由紀さんが、「佐倉草ぶえの丘バラ園」の被害状況をフェイスブックに写真付きで投稿してくれました。「佐倉草ぶえの丘バラ園」を主会場として平成24年(2012年)には「国際ヘリテージローズ会議2012佐倉」が開催され、平成26年にアメリカのグレート ロザリアンズ オブ ザ ワールド プログラムより殿堂入りバラ園として表彰。平成27年には世界バラ連合から優秀庭園賞を受賞した、オールドローズを中心に1,300品種のコレクションを誇る、日本を代表するバラ園です。 そのバラ園で今、台風でラティスフェンスが倒れ、大きく育った原種のバラが根こそぎ倒れてしまっています。ボランティアさんたちが暑い中、必死で復旧作業に取り組んでいますが、まだまだ長い作業になりそうです。御巫さんも寄付を募る方法などを考えてくださっているようです。 バラが好きな方、「佐倉草ぶえの丘バラ園」が好きな方、どうかご協力をお願いします。幸いにブッシュローズの被害は少なかったため、10月にはまたこのバラ園でしか見ることのできない、きれいなティーローズや可愛いチャイナローズ、ノワゼットローズがたくさん咲いてくれるはずです。 今年の秋は「佐倉草ぶえの丘バラ園」の秋バラを、ぜひ皆さんで見に行ってください。そして募金箱がありましたら、募金も宜しくお願いいたします。 <クラウドファンディングを開始しました> 佐倉草ぶえの丘バラ園を台風15号の被害から立ち直らせよう! <公開URL> https://camp-fire.jp/projects/view/200167 <開始日> 2019年10月4日(金) <終了期限> 2019年11月24日(日)
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新潟県

「私の庭・私の暮らし」ハーブや果実など庭の恵みを活用 新潟・渡辺邸〈Watanabe Garden蔵〉
ハーブガーデンの実り豊かな 〈Watanabe Garden蔵〉 『「私の庭・私の暮らし」食と香りの楽しみに満ちた庭 新潟・渡辺邸〈Watanabe Garden 蔵〉』でもご紹介した、渡辺さんのガーデン。約100種の植物が育ち、樹木やバラなどの灌木、宿根草など、観賞を目的とした植物に加えて、和と洋のハーブを中心に、果樹や野菜など、食べられる植物がたくさん植えてあります。 今回は、渡辺さんが庭で収穫するさまざまな恵みをどのように活用し、楽しんでいるかをご紹介しましょう。 清涼ハーブ水でおもてなし 夏の間、カフェでは、庭に茂るローズマリーとミント類を使ったハーブ水を、お客様に出しています。ハーブの清涼感で、スーッと爽やか! 体のほてりを冷ましてくれるようです。美味しくて、ごくごく飲めます。 ローズマリーは、土を乾燥気味に保っている地中海ハーブのゾーンで栽培。コモンタイムやコモンセージなどの、料理によく使うハーブもこの区画で育てています。 渡辺さんの庭には、キャンディーミント、レモンミント、グレープフルーツミント、ワハッカ、オーデコロンミントがあって、香りがそれぞれ異なります。ハーブ水には、キャンディー、レモン、グレープフルーツのミントをミックスして使っています。これらのミントは割と華奢で、半日陰で育っています。 それから、どこからやって来たのか、植えたつもりがないのに、アップルミントとスペアミントも生えています。この2種類は香りが強く、とても丈夫。陽光をものともせず、庭のあちらこちらに広がっています。 水出しハーブ水は、新鮮なローズマリーの枝とミントの枝を水と一緒にポットに入れ、冷蔵庫で保管します。1~2時間置いたら飲めるようになり、渡辺さんは水を足しながら、2~3日間繰り返し使っています。葉が茶色く変わり、香りが弱くなったら終わりのサインで、使えるのは2~3日が限度です。ハーブがほんのり香るハーブ水は、水を飲むのが苦手な方でも美味しく飲めます。 ハーブティーの楽しみ 庭にあるいろいろな植物の花や葉を乾燥させて、ハーブティーに使っています。コモンマロウ(ブルーマロウ)を中心にしたブレンドは、ローズ、キャンディーミント、レモンバーベナを合わせた、爽やかな印象。エルダーフラワーとドッグローズのローズヒップを合わせたブレンドは、花粉症によいそうです。 コモンマロウの鮮やかなマゼンタ色の花を使うと、美しいクリアなブルーのお茶になります。コモンマロウは、咳や風邪の症状を緩和する飲み物として、西洋では知られています。 ブルーのお茶は、時間とともに酸化してだんだんとピンク色に変わりますが、レモンのスライスなど酸性のものを加えると、手品のようにサッと色が変わります。カフェではアイスハーブティーの場合、レモンの代わりにカルピスの原液を添えてサーブ。加えてみるとどうなるでしょう? ほのかなピンクの、カルピス風味のアイスハーブティーに! レモンスライスを使うと酸っぱくなりますが、この色変わりの方法なら酸味の苦手な人も楽しめます。 有能な薬草 ドクダミ 渡辺さんの庭には、フキやミツバ、ミョウガ、ヨモギなど、和のハーブもたくさんあります。その中にはドクダミも。時に雑草扱いをされることもあるドクダミですが、渡辺さんは、花をチンキに、葉をお茶にして活用。ドクダミは役立つ薬草なのです。 6月の旬の時期に摘まれた真っ白な花はとてもきれい! ドクダミの花がこんなに可憐だなんて、新しい発見です。 摘んだ花はホワイトリカーに漬け込んで成分を抽出し、チンキを作ります。常温で3カ月以上おいておくと、花が茶色く変わり、透明な液体も茶色くなってきます。いつも1年くらい寝かしておいて、前年のものを濾して使っています。 ドクダミチンキはスプレー瓶に入れて、庭仕事のお供に。虫さされにつけると、かゆみが和らぎます。それから、トイレや玄関の消臭剤として、臭いが気になる時にスプレーしています。ドクダミは消臭効果があるようで、数本切って水に挿し、臭いの気になるところに置いておくだけでも、臭いが消えるようです。 果実は酢に漬けて 実をつける植物が大好きな渡辺さんは、マルベリー、ラズベリー、ブルーベリー、レッドカラント(フサスグリ)、ブラックカラント、プルーン、サンザシといった果樹を育てています。一際可愛らしい小さな実をつけるのはクラブアップル(ヒメリンゴ)。そのままで食べるとちょっと酸っぱいので、いつも果実酢にしています。 クラブアップルの収穫は10月から11月頃。実の頭と底を切り落とし、甘めのまろやかな酢に漬けて、半年以上経てば完成です。昨年は市販の美味しいリンゴ酢を使いました。クラブアップルの果実酢は、炭酸水で割って夏の飲み物に。それから、ハーブティーを入れる際にはちみつと一緒に加えると、お客様に喜ばれます。 レッドカラントやサンザシ、クコの実も、甘めのまろやかな酢に漬けて果実酢を作っています。こちらも炭酸水で割ると、さっぱりとした夏の飲み物になります。 赤色がきれいな果実酢が並びます。一番右は、庭のコモンタイムとチャイブ、ニンニク、トウガラシを醤油につけた「タイム醤油」。「チャーハンや、肉や魚のソテーの仕上げに使うと美味しいですよ」とのことですが、どんな味か、試してみたくなりますね。 実も葉も重宝するマルベリー 6月から7月にかけて、たくさんの実を収穫できるマルベリー(クワ)。黒く熟した甘酸っぱい実は、生のままデザートに添えたり、果実酢を作ったりもしますが、ジャムにするのが定番です。 そこで渡辺さんは一工夫。マルベリーに、やはり庭で収穫したラズベリーやブルーベリーを合わせて煮ます。名付けて「蔵のベリーベリージャム」。マルベリーだけ煮るより美味しくなるそうです。 マルベリーとプルーンを合わせて煮るのもよいとのこと。マルベリーのきれいな色とプルーンのとろみが互いを補い合って、美味しくなるそうです。ジャムはヨーグルトのソースとして、カフェでも提供されます。 マルベリー、つまり、クワの葉は乾燥させて、お茶にしています。クワとドクダミの葉、玄米をブレンドして、「蔵の野草茶」を作ります。 これは、冬に石油ストーブの上で玄米を炒っているところ。玄米は、焦がさないようにゆっくりじっくり炒る必要があって、それには、部屋を暖めるのに使う石油ストーブの上がちょうどよいのだそうです。冬ならではの、一石二鳥の仕事です。「炒り玄米は冷蔵庫で保存しておき、クワの葉とドクダミの葉が揃った時に、一緒に再び軽く炒って、仕上げます。玄米が入ったほうが美味しいお茶になると思います。玄米もできるだけ無農薬がよいですね」。 無農薬の健やかな庭から生まれる、健やかな野草茶です。 インテリアにもさりげなく 古い蔵を改修したカフェの内部にも、庭の恵みがさりげなく散りばめられています。 蔵は半分が吹き抜けで、半分がロフトのように2階のある構造です。入ると正面にキッチンカウンターが。 アジサイ‘アナベル’のドライフラワーを使った壁飾りは、立体感があってオブジェのよう。キッチンの棚にはたくさんのスパイスと乾燥ハーブが並びます。右下の大きめのコンテナには、タイム、ミント、セージ、ローズマリーなど、自家製の乾燥ハーブが入っています。 収穫した花や葉は蔵の中でも乾燥させています。これはチャイブ。味のあるワイヤーワークは、知り合いの工芸家さんが作ってくれたものです。乾燥させたチャイブは、ラタトゥイユなどの煮込み料理に使います。 吹き抜けの壁にもアジサイのドライフラワーが。 蔵の中は、山小屋のようなナチュラルな雰囲気です。広い空間に飾られたドライフラワーやリースが、居心地のよさを生み出しています。 壁には植物を使ったリースが飾ってあります。ユーカリの葉を使ったリースは、剪定した際に出る枝葉を使って作りました。葉だけのリースも素朴で素敵。ユーカリの葉は、染め物にも使います。 大きなトウガラシを使ったリースは、魚沼のリース作家、ひと葉さんのワークショップで作りました。 蔵の2階に上がるために置かれたスリッパには、ラベンダーの花穂を茎に挟み込んでリボンで編んだ、ラベンダーバンドルズが載せられています。抗菌、消臭作用のあるラベンダーを添えておくという、さりげない心配りです。ラベンダーはこの他に、蒸留器でハーブウォーターを作ったり、ドライにしてポプリに使ったりしています。 ラベンダーバンドルズの作り方はこちら カフェでは、庭の恵みを使ったランチや飲み物が味わえます。サラダにはキッチンガーデンの採りたて野菜が、ヨーグルトには自家製マルベリージャムが添えられ、マルベリーやジューンベリーなどの果実が添えられることも。何に出合えるかは、その日のお楽しみです。 庭の旬の素材を使って、その時々の料理や手仕事を楽しんでいる渡辺さん。自分の手で育てたものを、自分の暮らしに役立てる。それは、いささか手間のかかることだけれど、じつはとても豊かなことなのだと、彼女の暮らしぶりから伝わってきます。 Information Watanabe Garden 蔵 〒959-0235 新潟県燕市吉田旭町1-7-3(渡辺医院駐車場脇に入口) TEL:0256-78-7785 http://www.cl-watanabe.com/watanabegarden_kura.html 営業月 4~11月まで (12~3月は教室開催のみで、通常営業は休み) 営業日 火~金、第2土曜、第4土曜 (祝日は休み) 営業時間 10:00~16:00 Credit 取材&文/ 萩尾昌美 (Masami Hagio) 早稲田大学第一文学部英文学専修卒業。ガーデン及びガーデニングを専門分野に、英日翻訳と執筆に携わる。世界の庭情報をお届けすべく、日々勉強中。20代の頃、ロンドンで働き、暮らすうちに、英国の田舎と庭めぐり、お茶の時間をこよなく愛するように。神奈川生まれ、2児の母。 写真/3and garden
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愛知県

花の庭巡りならここ! 日本のデンマークが誇るガーデン「安城産業文化公園デンパーク」
絶対に写真を撮りたくなるキュートなトピアリーに大注目! 1997年にオープンした「安城産業文化公園デンパーク」は、愛知県安城市が誇る花と緑の公園。13万1,000㎡の敷地を持ち、大人の足でゆっくり巡って、約1時間半かかる広さです。市民に愛される観光ガーデンで、年間約63万人(2018年実績)もの人々が憩いを求めて訪れています。 「デンパーク」の名は、かつて稲作、畑作、果樹、畜産などの多角型農業を進めた安城市が農業先進国のデンマークに例えられ、「日本のデンマーク」と呼ばれたことに由来。全国の農業経営のモデルとなってきた安城市の歴史をもとに、自然と親しみ、花のある暮らしを提案する公園として設立されました。園内に時折、ブタやウシ、ヒツジなどの可愛いトピアリーが登場するのも、その一環です。 園内は、大小20以上のガーデンが点在し、植物は約3,300種、約30万株を誇る規模。展示方式も、整形式庭園やイングリッシュガーデン、一定の植物を集めたコレクションガーデン、アトリウム内ショーガーデンなどさまざまで、エリアごとに異なる景色を楽しめます。 ガーデニングコンテストや寄せ植え講座、フラワーアレンジメント講座など、年間を通してイベントが開催されているので、お目当てのイベントに合わせて出かけるのもいいですね。子ども向けの遊具も充実しているので、ファミリー層にもおすすめ。人気の観光ガーデンだけに、土産物店やレストランも魅力満点で、一日かけてのレジャーにぴったりです。 約3,300種、約30万株の植物が息づく大小22のガーデンを満喫しよう! 写真は「ヨーロッパ風お花畑」の5月後半〜6月上旬の風景。ヨーロッパの花の公園などで好んで使われる、典型的な一年草花壇のスタイルをとっているため、この名前がつけられました。写真中央の孔雀のトピアリーは全長9mあり、4月下旬〜5月下旬に登場。4月、6月、9月、11月の年4回植え替えが行われ、一年中カラフルな花壇を楽しめます。 これは「秘密の花園」のエリア。色彩をテーマに、イングリッシュガーデンの一つ、アウトドアルームのスタイルでつくられたガーデンです。イギリスから輸入したアンティークレンガと生け垣により5つの小部屋に分かれ、それぞれ東側から順に黄色、ピンク、ブルー、赤、白でカラーコーディネートして植栽。写真は5月頃で、宿根草と一年草がバランスよく組み合わされています。 「不思議の森」エリアは、安城ヶ原の雑木林をそのまま生かした森です。ところどころに北欧の妖精トロールをかたどった鏡などがあり、不思議な世界へと誘います。6月にはアジサイが見頃になり、約7,500株が彩り豊かに咲き誇るので、ぜひお見逃しなく。池側にあふれるように植えられているため、風のない日には湖面に花々が映りこんで、いっそうの華やぎを演出します。 園内の「水生植物の池」では、水生植物のほか、水鳥や魚の姿もたくさん見られます。7月には、ハスが見頃に。‘黄陽’など4品種が池を覆うように茂って、凛として咲く姿を見せてくれます。ハスは早朝から咲き始め、夕方には閉じる性質があるため、毎年7月中旬の3連休は、特別に朝6時から開園。涼しい時間帯にタイミングを合わせて、出かけましょう! 写真はアンティーク風の花時計を中心に、アンデルセンの童話の世界をイメージした「ファンタジーガーデン」のエリアで、10月頃の景色です。花時計はガーデンのどこから眺めても美しく見えるよう、傾斜を生かして配されています。敷地の起伏と曲線的なラインを多用した、一年草が主役の整形式花壇で、年5回の植え替えを実施。植栽デザインは4月、6月、11月に変更されるので、季節によってガラリと雰囲気が変わります。少し高い場所にある休憩所からは、全体を一望できますよ! こちらは「グラスウォーク」のエリアで、25〜30種のグラス類が100株以上植栽されています。グラスとは、葉の細いススキのような姿をしたイネ科の植物の総称。みずみずしい芽吹きから秋の出穂、冬枯れまで、四季の移り変わりを表現します。一番の見頃は、グラスの穂が出揃う秋。わずかな風にもそよぐ穂が美しく、光を受けて輝く姿は見応えがあります。 トピアリーやショーガーデンでインスタ映え!パークトレインでの楽々観覧もおすすめ 「安城産業文化公園デンパーク」のトピアリーコーナーにも注目を! 春・夏・秋のイベント時に期間限定で登場します。左の牛を象ったトピアリーは、赤と白のベゴニア・センパフローレンスを植え込んでキュートに。右の羊を象ったトピアリーは、ヘリクリサム・スクリュースターを使って、もふもふ感を演出しています。酪農が盛んな土地柄、開園当初よりブタやヒツジのほか、ニワトリ&ヒヨコやウシのトピアリーが展示されていましたが、今やカエル&オタマジャクシ、ドラゴン、イルカ、大カボチャなども登場! ぜひインスタ映えする記念写真を撮りましょう。 花の大温室「フローラルプレイス」は、面積3,600㎡のアトリウムの中に、デンマークの街並みを再現したショーガーデンスペース。「フィールド」と呼ばれる大空間と、企画展示を行う「ガーデンルーム」の2つに分かれています。「フィールド」では年5回、「ガーデンルーム」では年8回の植物総入れ替えを行っているので、いつ訪れても季節感あふれる景色を楽しめますよ! 写真は4月頃で、青、赤、ピンク、黄色のカラースキームで展開した様子です。 広い園内では、「パークトレイン メルヘン号」が運行。約1.5㎞を約15分かけて一周します。毎時00分、20分、40分発で、料金は大人200円、小中学生他100円、幼児無料。親子連れや年配のご夫婦など、年齢を問わず幅広く利用されています。最初に乗って、見たい場所を絞り込むのもいいですね。 地元の特産が多数並ぶ土産物店は必見!レストランでは旬の味覚を楽しんで 「安城産業文化公園デンパーク」には、広くて品揃え充実のマーケットがあるので、ぜひパトロールを! 主に安城市、三河地方の特産品を使用したお土産や雑貨が勢揃い。イチジクを使用したレアチーズケーキや季節のジェラート、焼きたてパンの販売が大人気。特に手作りソーセージやハム(1パック410円〜)、クラフトビール600円がおすすめです。 「安城産業文化公園デンパーク」には、食事どころが4店舗あり、地ビールが楽しめるレストランや和食のお店、カジュアルなポテトフライ専門店などがあります。写真は「農場レストラン 花車」です。地元の旬の食材を使った料理が並び、バイキングで80分食べ放題。ビュッフェコースは大人1,706円、小学生1,058円、幼児810円です。ランチタイムは11:00〜16:30(受け付けは15:00終了)。 こちらは「和食処 ふるさと館」の人気メニュー「安城の箱寿司」、1,280円。箱寿司や郷土料理のほか、海鮮丼やうどんなどの和食が楽しめます。ランチは11:00〜14:15(LO13:45)で、喫茶は9:30〜16:00。みたらし団子や五平餅、白玉ぜんざいのほか、季節限定の和スイーツメニューも充実していますよ! ※なお、2019年10月以降は消費増税により、食事の値段が変わりますのでご了承ください。 Information 安城産業文化公園デンパーク 所在地:愛知県安城市赤松町梶1番地TEL:0566-92-7111http://www.denpark.jp アクセス:JR「安城駅」、名鉄「桜井駅」または「南桜井駅」から市内循環バス「あんくるバス」にて「デンパーク」下車 オープン期間 通年 休園日:火曜休園(祝日の場合は翌平日)、年末年始など 営業時間:9:30~17:00 ※季節、イベントなどにより変動あり 料金:大人600円、小中学生300円 ※団体、シニアなど各種割引あり駐車場:1,000台(無料)
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ニュージーランド

ニュージーランドの庭文化【世界のガーデンを探る24】
ニュージーランドのガーデニング ニュージーランド(NZ)という国は、10世紀ごろ海洋民族のマウリの人たちがカヌーに乗って住み着いたのが始まりでした。その後イギリス人が大航海時代に上陸して、1804年にマウリの人たちとワイタンギ条約を締結し、正式にイギリスに併合されて、「ニュージーランド」と呼ばれるようになりました。 そうしてイギリス連邦に組み込まれ、1907年にイギリス連邦内の自治領となり、独立国家となりました。ご存じのように、ニュージーランドは北島と南島があり、北島に100万都市のオークランドがあります。かつてここでは「エラズリーフラワーショー」が毎年開催されていました。その後、1994年より、開催地は庭好きな人が多く住んでいる南島のクライストチャーチに移りましたが、2015年にショーの開催はストップし、その後も残念ながら開かれていません。花好きの人たちが多く住んでいても、クライストチャーチの町が大規模なフラワーショーを支えきれなくなったのは、経済的な理由によるのかもしれません。 ニュージーランドの北島にはアイルランドから多くの人が渡ってきて、この国のいろいろな仕組みを作ったのですが、彼らはイギリス人ほど庭好きではありませんでした。庭好きなイギリス人の多くは、南島のクライストチャーチに住み着いたのです。かつては、個人庭園や町、それに商店なども参加してガーデンコンテストが開かれていました。 まずは、かつては世界3大フラワーショーの一つに数えられていたエラズリーフラワーショーをご紹介してから、ガーデンコンテストの受賞庭園やクライストチャーチ近郊の個人庭園をご紹介しましょう。 世界3大フラワーショーだったエラズリーフラワーショー エラズリーフラワーショーは、もともと北島のオークランド郊外にある競馬場の「エラズリー」で開かれていたことから付けられた名称ですが、その後手狭になり、オークランド郊外の植物園で開かれるようになりました。僕も毎年審査員として10年近く参加しました。 もともとはオークランドのライオンズクラブがチャリティー(寄付金集め)目的で始めたもので、会場整備や運営に当たっていました。近年は先ほど書いたように、南島のクライストチャーチに移りましたが、残念ながら今は行われていません。 会場には、ガーデン関連のショップやフラワーアレンジの展示、ガーデン倶楽部による植物の提案、地元の食やワインなどが集まるマーキーまであり、イギリスのチェルシーフラワーショーほどの緊張感はなく、おおらかな雰囲気でした。2009年の開催時は、ニュージーランド固有の植物を取り入れながら、キッチンガーデンやデッキ空間がある庭など、19のコンテストガーデンがつくられました。審査は、RHS(英国王立園芸協会)に所属するイギリス人ガーデナーをはじめとする27人の専門家によって行われる国際的なコンテストでした。 ニュージーランドの植物事情 ガーデンデザインの提案には、毎年必ずといっていいほど、アウトドアキッチンをテーマにしたものがいくつかありました。雨が少ないニュージーランドでは日常的に外での食事も楽しめるので、一般家庭の庭でも、このようにキッチンを備えたテラスのあるデザインを見かけます。 ニュージーランドにはもともと花のきれいな植物はほとんどなくて、ほぼすべての庭の植物は、多くはイギリスから持ち込まれたものです。なぜ花のきれいな植物が少ないかというと、ニュージーランドはもともとジーランディアというほとんど海に沈んでしまった大陸の一部で、おそらく昆虫が地球上に現れる前にゴンドワナ大陸から離れてしまったのではないかと考えられています。その結果、きれいな花に虫を集める虫媒花が現れず、現在も風媒花が主流なのだと僕は思います。昆虫がいないということはイギリスから持ち込まれた植物を食べる害虫がいないということで、ニュージーランドではほとんど消毒する必要がないのです。バラなどは、これほどきれいなのかと思うくらい素晴らしい花が咲きます。 オープンガーデンのガーデンコンテスト クライストチャーチでは、ガーデンコンテストを毎年開催しています。カテゴリーは3つあります。1つ目は1軒の庭単位でエントリーする「個人庭園部門」、2つ目は、「法人部門」で、例えば商店や会社の周りの植栽などでエントリーします。そして3つ目は、上の写真のように住宅地の一角(10軒程度の集合地域)ごとの、地域ぐるみでエントリーする「住宅地部門」で、他国のカテゴリーではあまり例のないことです。こういうコンテストを実施できるということは、みんなで町全体をきれいにしようという意識がある文化度の高さの表れかもしれません。 個人邸で育てられている植物についてお話ししましょう。この地域は空気が乾燥しているので、球根ベゴニアやダリア、それにバラもきれいな花を次々に咲かせてくれます。日本と違って蒸し暑い夏がないクライストチャーチは、ダリアや球根ベゴニア、フクシアなどが、初夏から秋まで、病気や害虫に悩むことなく咲き続けてくれます。バラも夏に休むことはなく、初夏から秋まで見事な花を楽しむことができます。ただ日本人にとっては、ちょっと赤花が強烈に見える気がしますが、いかがでしょうか? 暮らしの中で楽しむ個人邸のガーデン 住宅の庭では、日本でもお馴染みのニューサイランやフトモモ科のギョリュウバイ、ユッカ、それにトベラの仲間やヘゴの仲間の木性シダなどが使われています。近年、ニュージーランドでは、もともと土地にあった植生を回復させようと、高速道路や公園の緑地には多くのニュージーランド原産の植物が使われるようになりました。 私が訪ねた個人邸では、窓が大きく外の庭の緑が暮らしの一部になっていました。いつもそばに自分が生まれ育った地域の植物が育ち、眺めることができるのは、穏やかな暮らしの支えになっているのかもしれません。 クライストチャーチ郊外の有名な庭 イギリスと比べてガーデニングの歴史が浅いながらも、ニュージーランドにも、名園と呼ばれる場所がいくつかあります。その中の代表的な庭園が、クライストチャーチ郊外にある「オヒナタヒ庭園(Ohinatahi garden)」です。海を望む崖の上につくられた庭で、とてもよく手入れがされています。地形をうまく利用したイタリア風な庭づくりで、オーナーが男性だからかもしれませんが、緑の芝生を中心に落ち着いた雰囲気を醸し出しています。 もう一つご紹介するのは、クライストチャーチ郊外の「トロズ・ガーデン(Trotts Garden)」です。オーナー曰く、世界一のノットガーデンです。奥に見える建物は古い教会。ここでは時々結婚式もとりおこなわれているそうです。この規模のノットガーデンをつくろうと思ったこと自体にも感心しますが、維持管理を考えただけでも気が遠くなります。 ニュージーランドの公共の庭 クライストチャーチの町の真ん中にある川沿いの公園「MONA VALE」。 「MONA VALE」の中心付近には、バラ園もあります。どの地域も、ニュージーランドにあるバラ園は本当に、花はきれいに咲き揃い、手入れも行き届いて気持ちのよい場所になっています。川沿いにある個人の庭も公園の一部になっていることがあります。 フォーマルな高級住宅でもそれぞれに庭が設けられているので、散歩をしていると次々と現れるガーデンシーンに出合うことができ、目を楽しませてくれます。本当にクライストチャーチは“ガーデンシティー”の名に恥じないレベルで、町を挙げての取り組みがなされていて、完全に脱帽です。 次回はオーストラリアの庭と、メルボルンフラワーアンドガーデンショーの話をしたいと思います。
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兵庫県

花の庭巡りならここ! ダイナミックな欧風噴水庭園は必見「神戸市立須磨離宮公園」
上皇陛下ご成婚を機に整備された庭園「王侯貴族のバラ園」が見どころ 「神戸市立須磨離宮公園」は、かつての皇室の別荘「武庫離宮」の跡地につくられた都市公園です。1958年に、当時皇太子だった上皇陛下ご成婚の記念事業として整備が始まり、1967年に正式に開園しました。メイン施設や噴水広場のある「本園」は17.8ヘクタール、「植物園」は5.2ヘクタールで、ゆっくり散策して2時間くらいかかる規模です。 「本園」のデザインを手がけたのは神戸大学工学部で、水をモチーフにした美しい欧風噴水庭園となっています。レストハウスから湧き出た水はメインフォールの滝、カスケードの流れとなって公園中央をストレートにつなぐ水路につながり、最終的に大噴水にたどり着きます。その水路に沿って左右対称にバラが植栽されているのが、「王侯貴族のバラ園」。ここは「神戸市立須磨離宮公園」のメインガーデンで、約180種、4,000株のバラによって豊かに彩られます。本園には、ほかに「つばき園」、「花しょうぶ園」もあります。 一方、「植物園」には、観賞温室や和庭園があるほか、洋風庭園の「花の庭園」、「梅園」、「ぼたん園」、「あじさい園」、「もみじ道」などがあります。園内は、いつ訪れても何かしらの花が見頃を迎えるように、開花リレーでつながれているので、年に何度も訪れるリピーターが多いのが特徴です。 「神戸市立須磨離宮公園」では、毎月さまざまなイベントが開催されており、園内ガイドや蝶の観察会、クラフト体験、ツリーイング、ヨガ、コンサートなどコンテンツも多様なので、事前にホームページをチェックして出かけてみましょう。オススメは「バラ年間管理コース ローズ★Grower」で、年2回の講義をもとに屋外で1年間、全10回の実習を重ねる、バラの育て方の講習会です。事前申し込みが必要で、申し込み順で定員は20名。参加費は無料です。バラのプロフェッショナルに直に教われば、栽培テクニックが確実に上がりそう。ガーデナー仲間も増えるかもしれませんね。ぜひご参加を! 5月中旬〜下旬と10月下旬~11月がバラ園の見頃煙るように咲く4,000株のバラを堪能! 「本園」エリアの一番の見どころは「王侯貴族のバラ園」。見頃は5月中旬で、約180種、4,000株が植栽されています。旧離宮の跡地という歴史にちなみ、日本の皇室や王侯貴族、芸術家などの名がつけられたバラがコレクションされています。縦長に続く噴水の水路を中心に、左右シンメトリーに展開。手前の赤バラはイタリア語で「乾杯」を意味する‘チン・チン’、奥のオベリスク仕立ては‘ドルトムント’で、赤バラの美しいコーナーです。 「世界バラ会議」で殿堂入りした品種17点を集めた「世界殿堂入りバラ園」や、原種からオールドローズ、モダンローズまで品種の進化の過程が分かる「バラの歴史と文化園」もあります。四季咲きの祖コウシンバラや黄バラの祖ロサ・フェティダなど、品種改良のカギとなったバラのコレクションも必見です。写真はローズフェスティバル期間中の日曜に開催されるバラガイドの様子。予約は不要で、10:30〜と13:30〜の一日2回、30分ほどを目安に、バラ園をガイドしてくれます。 もちろんバラだけじゃない!「神戸市立須磨離宮公園」の彩り豊かな四季 「神戸市立須磨離宮公園」の梅園では、1月上旬から早咲きの品種‘玉牡丹’、‘八重寒紅’が咲き始めます。1,500㎡の園地に約20種、160本の梅が植栽されており、見頃は2〜3月上旬。足元にな菜の花も咲いて、春の到来に心浮き立つ気分になりそう。2月上旬〜下旬には、梅見会とお茶会が開催されます。3月上旬には、1本の木に紅白2色の花をつける、人気の品種‘思いのまま’が咲き始めますよ! 写真は「花の庭園」エリア。バラや宿根草、一年草が混植され、一年を通して華やかな花壇をつくっています。毎年テーマを設けており、2019年は「3つのアイ」。驚くほど目を引く花の「Eye」、可愛らしく楽しい花の「Love(愛)」、須磨の海をイメージさせる青い花の「藍」です。写真は5月頃で、カラフルに目を引く一角です。 「植物園」にある「ぼたん園」の見頃は4月中旬~下旬で、約40種、200株のボタンを植栽。開花期間は1週間ほどですが、早咲きから遅咲きまでバランスよく集められているので、品種ごとに開花リレーをして、長く観賞できます。幾重にも花弁を重ねるゴージャスな咲き姿に、うっとりと見入ってしまいそうです。 「本園」の南東にある、「花しょうぶ園」には約60品種、4,000株が植栽されています。見頃は5月中旬頃。古種も揃い、伊勢系、江戸系、肥後系など系統別に植栽されています。黄系の種間交配種や外国種も見られるほか、平安時代から月見の名所とされてきたことから、『源氏物語』にちなんだ名を持つ品種、‘明石’、‘葵の上’、‘光源氏’なども見られますよ! 11月下旬〜12月上旬は、紅葉の季節。植物園内の「もみじ道」や「もみじ滝」、「和庭園」の散策がおすすめです。イロハモミジを中心とした紅葉の美しい落葉樹は、園内に約600本が植栽されています。 同じ時期には、温室で「秋の洋らん展」が開催されるので、ぜひこちらにも足を運んでみましょう。約200鉢が展示され、甘い香りで満たされます。 眺望のよいレストランでランチやティータイムをカジュアルなカフェスタンドも大人気! 公園を一望できる位置に、レストラン「ガーデンパタジェ 須磨離宮」があるので、庭園を眺めながらのランチやお茶はいかが。モーニング9:30〜11:00、ランチ11:00〜15:00、カフェ11:00〜16:15(L.O.)、木曜定休。ランチメニューは自家製手ごねハンバーグ1,800円、淡路の生パスタ自家製ミートソース1,300円、自家製キーマカレー1,200円、キッズランチ700円など多様です。 ※レストランのご利用は別途入園料が必要です。 写真は、「ガーデンパタジェ 須磨離宮」の人気メニュー、十勝産の小麦と醗酵麹を生地に用いたバブルワッフル プレーン(蜂蜜とバター)、ドリンクつき600円です。トッピングも選べて、チョコナッツ、抹茶ジャポネ各900円、サンシャインオレンジ950円、ベリーベリーベリー1,000円もあります。 また、レストランでは園内で採れたハチミツ「Rikyu Honey」(110g1,200円、170g1,800円)も販売していますよ! 「ガーデンパタジェ 須磨離宮」からの出店、テイクアウトスタイルの「Garden Table」も大人気。土・日曜、祝日のみ、11:00〜16:00の営業です。ビーフパイ500円(チーズ入り600円)、ソフトクリーム(バニラ、ベリー、バラとラズベリー)400円。コーヒー、マンゴーラムネ、洋ナシラムネなどの飲み物も販売しています。 Information 神戸市立須磨離宮公園 所在地:兵庫県神戸市須磨区東須磨1-1TEL:078-732-6688https://www.kobe-park.or.jp/rikyu/ アクセス:公共交通機関/山陽電車「月見山駅」、「須磨寺駅」、「東須磨駅」から徒歩10分JR・山陽「須磨駅」から市バス「妙法寺駅行(75系統)」「離宮公園前」下車すぐ市営地下鉄「妙法寺駅」から市バス「須磨一の谷行(75系統)」「高倉台南口」下車南へすぐ車/姫路方面からは第二神明「須磨インター」おりてすぐ大阪方面からは阪神高速「月見山インター」おりて約1,200m 休園日:木曜(祝日の場合は翌日)、年末年始(12月29日~1月3日)※イベント時の臨時開園、夜間開園あり。 開園時間:9時~17時(入園は16時30分まで) 料金:15歳以上(中学生を除く)400円、小・中学生200円 駐車場:300台(乗用車1回500円、二輪車1回100円)
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長野県

カメラマンが訪ねた感動の花の庭。長野・信州小諸「夢ハーベスト農場」
オールドローズを追いかけて 「夢ハーベスト農場」の名称を初めて聞いたのは、もうずいぶん前のこと。おそらく長野市あたりに取材に行った時に、どなたかから近くにあるオールドローズのバラ園に行ってきたという話を聞いたのだと思います。 当時の僕は、オールドローズと聞けば行かない訳にはいかないほどオールドローズを追いかけていて、長野市あたりからの帰りに立ち寄ったのが最初の訪問だったと思います。その時は、バラの開花期はすでに終盤で、素敵な写真が撮れたという記憶がありません。 その後も、もう一度、何処かへ行く途中か、帰りがけだったかに寄ってみた時は、まだ開花には早くて、ほとんど何も咲いていませんでした。「夢ハーベスト農場」は、浅間山の麓で標高900mの高原にあるため、開花のタイミングが長野市とも軽井沢とも違います。ふらっと立ち寄って、さっと撮影とはいかず、なかなか難しいと実感しました。とはいえ、よい撮影ができる確証もない小諸のバラ園のためだけに撮影のスケジュールを組むこともできず、その頃は、また近くに行くことがあったら寄ってみよう、そのうちよいタイミングが訪れることもあるだろうと考えていました。 開花のタイミングでの初訪問が叶う 2014年6月27日。この日は「軽井沢レイクガーデン」で早朝からの撮影がありました。その後は他に何も予定が入っていなかったので、天気もいいし「夢ハーベスト農場」に行ってみることにしました。遅い昼食をすませて、軽井沢からR18を少し走り、追分宿を右折。バラ園に向けて浅間サンラインを走っていくと、前方斜め右手、斜面の上方に満開のバラ園が青いラベンダー越しに見えてきました。 「夢ハーベスト農場」の看板を右折して駐車場に到着すると、フェンスの向こうは、つるバラもオールドローズも色とりどりに、草花も本当にきれいに咲いていました。時計を見ると、午後3時を大分過ぎています。急いで入り口に行って入園料を払い、バラ園へ。やっと会えたオールドローズ一つひとつの花に挨拶しながら、まずは花の表情を撮ることにしました。気候もオールドローズに合っているのか、どの花もとても表情がよく、可愛く咲いていました。あっちこっちと園内を歩き回っていると、時刻はあっという間に午後5時過ぎに。気がつくと、バラ園全体が優しい光に包まれていました。 夢中で撮影をしているとフランスにいる錯覚に ここのバラ園は、つるバラのアーチやパーゴラも各所にあり、ハーブや宿根草もたくさん植わっているので、「この光ならきれいな撮影ができるぞ」とますますテンションが上がりました。園内を歩き回りながらシャッターを切りまくっていると、ファインダーの中の景色が、なんだか日本じゃないように見えてきました。 当時、僕が見慣れていたイングリッシュガーデンの白、ピンク、ブルーといった淡い色の組み合わせとは全然違い、濃いピンクや黄色や赤いバラが多用された植栽と、足元の宿根草のオレンジや飾り気のない木製アーチが、行ったことはないけれど、「フランスの田舎のガーデン」のように見えてきました。 そこに降り注ぐ柔らかい光も相まって、南フランスあたりの田舎の農場の一角にあるバラ園にいるような、最高な気分で撮影ができました。この日以来、6月中旬以降の晴れた日の夕方は「夢ハーベスト農場」に行くように。大好きな撮影スポットの一つになりました。 2020年には「夢ハーベスト農場」写真講座を予定 その後は、軽井沢にあるオールドローズで有名なペンション「カスティール」さんで、オーナーのオールドローズ仲間が集まる会に参加させていただいた時などは、皆さんで「夢ハーベスト農場」に行って写真撮影会をしたりしながら、このバラ園には毎年のように伺っています。昨年2018年には、「カスティール」さんに「夢ハーベスト農場」のオーナーの小林さんご夫妻がお見えになったので、ご挨拶もさせていただき、今年2019年も6月25日に伺って、来年の写真講座の約束もしました。来年の写真講座の日も、どうか夕方の魔法の光が、このバラ園を包み込んでくれることを祈るばかりです。 “夢を収穫できる農場”は夏の南フランスを感じさせる場所 今回、この原稿を書くにあたり、オーナーの小林千代子さんにいくつか質問をさせていただきました。「撮影していてフランスっぽいと感じることがあるのですが?」という質問に対し、「ハーブやバラ園もありますが、ラベンダーやブルーベリーなどを収穫できる畑もあり、当初南仏の農場をイメージしていました。名称の通り“夢(人それぞれに花を観たり味わったり)を収穫できる農場”を目指しています」というお答えでした。 考えたら、僕はバラの撮影で6月にしか行っていなかったけれど、7月にはブルーベリーの収穫もできるし、ラベンダーの蒸溜もしている農場なんですね。来年はブルーベリーの収穫をしながら、7月の南フランスのバラ園をイメージさせる撮影もしてみたいと思い始めました。
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北海道

花の庭巡りならここ! 北海道ならではのカントリーガーデン「国営滝野すずらん丘陵公園」
北海道らしい雄大な自然と 季節の花々を満喫できる国営公園 「国営滝野すずらん丘陵公園」は約400ヘクタールもの敷地を擁し、「こどもの谷」の大型遊具などさまざまなアクティビティーが楽しめる施設が充実しています。中でも、「中心ゾーン」にある「カントリーガーデン」は、花の名所として広く愛されるスポットとなっています。 71.4ヘクタールの「中心ゾーン」にある「カントリーガーデン」は、ゆっくり歩いて60分くらいで観賞できる規模。1983年に北海道初の国営公園としてオープン後、2010年に有料エリアを設置するにあたって、見どころとして整備されました。デザインは造園家で緑花計画代表の笠康三郎さんが手がけ、現在は植栽担当のスタッフやボランティアの皆さんがメンテナンスを行っています。 「カントリーガーデン」のテーマは「花と緑のある北の暮らし」。主に11のエリアで、それぞれにテーマを設けた花園やガーデンの景色が楽しめます。丘陵地帯の変化に富んだ地形を生かし、チューリップやコスモスを群生させた壮大なフラワーカーペットや、木陰の中の楚々とした北海道らしい田園風景など、多様な演出を楽しみましょう。シラネアオイやメコノプシスなど、北海道ならではの風景が見られます。 「国営滝野すずらん丘陵公園」では、クラフトや寄せ植えづくりなど、毎月多彩なイベントを開催しているので、公式ホームページをチェックして出かけるのもいいですね。園内のガイドツアーは予約なしでOK(先着順、定員20名)。毎日10:00と13:00にスタート、40〜60分かけて周遊します(4月28日〜10月14日まで)。 春は約20万本のチューリップを見に行こう! エリア別にテーマ性を持たせた花畑に注目 「花のまきば」のエリアでは、5月中旬〜下旬にチューリップが見頃になります。5,200㎡に185品種、24万株を植栽。傾斜地を生かし、グラデーションで魅せる「彩りの丘」と、虹をイメージして半円形にくっきりと色を分けて展開する「虹の丘」があります。上から見下ろしても、下から見上げても大迫力のシーンが広がりますよ! 写真は「花人の隠れ家」エリアの5月下旬の景色で、プリムラが楚々とした風情で咲いています。他のエリアの開放的な空間に比べ、自然林に囲まれた森の中にあり、静謐で落ち着いた雰囲気のガーデンです。ここでは珍しい植物も選ばれて、木漏れ日の中で多様な植物が自然に咲いている姿が、癒やしを誘います。 こちらは6月下旬の「キッチンガーデン」の様子。野菜やハーブなど、食卓に上がる植物と草花が織りなす景色を楽しみましょう。小枝で編んだ支柱と三角屋根の雨除けは、倒れやすく雨に当たると実割れするトマトのためのもの。オシャレな演出は、家庭菜園の参考になりそうです。奥に見えるテントは中に入ることができるので、ソファに座って写真を撮るのにもよいスポットです。 東口休憩所前の広場、通路、壁面などを彩るのは、ハンギングバスケットマスターが制作する寄せ植え作品の数々。毎年恒例で6〜7月にかけて、制作・披露されます。長く楽しめるように工夫して植え込まれているので、植物選びの参考になりそう。寄せ植えに相性のよい植物の組み合わせやトレンド品種などを見つけてみましょう。 写真は「カントリーハウス」の屋上空間にある、「くらしの花園」エリアで、7月下旬の様子です。車椅子でも見学できるように幅広のスロープを確保し、レイズドベッド形式で構成しています。ここでは、暮らしに密着するハーブを約100種類植栽。ハーブの使い方や効果の展示もあり、実際に触れて香りを楽しめます。 秋は約150品種のダリアが登場! 70万本が風に揺れるコスモス畑もおすすめ 「パレット花壇」では、8月上旬〜10月上旬にダリアが見頃になります。道内産ダリアの約150品種、約600株を植栽。育ててみたいダリアが見つかりそうですね。花色を対照的に選んでコントラストをつけたり、相性のよい花形でまとめたりと、組み合わせの植栽術にもぜひ注目してください。 「花のまきば」では、9月中旬〜下旬にコスモスが見頃に。約4,200㎡が70万本のコスモスで埋め尽くされます。ピンクの濃淡や白がミックスする壮大な花畑を背景に、ぜひ記念写真を撮りましょう。空は青く澄んで、山々に囲まれた借景も素晴らしく、小鳥のさえずりがすぐそばから聞こえてくる心地よさに、時間を忘れそうです。 毎月多彩なイベントを開催! ログハウスが目印のレストランも充実 写真はチューリップが見頃の時期に行われたイベント、フォトフレームづくりの様子。チューリップの花弁を使ってフレームを飾ります。「東口休憩所花の情報館」にて予約は不要、300円で作業時間は15分くらいです(イベント内容は年によって異なります)。 ログハウス風の外観が目印のレストラン、「カントリーガーデン」にもぜひ立ち寄りを。公園の営業時間と同じですが、ドリンクは9:00〜、食事は10:30〜で、ラストオーダーは閉園の60分前までとなっています。メニューはパスタやカレー、うどん、ラーメンなど多彩で、価格帯は700〜1,200円くらい。季節限定メニューも登場します。客席数は100席あり、カジュアルな雰囲気です。 写真は北海道当別町産のジューシーなベーコンをたっぷり使った「森のピザ」1,500円。シェアして召し上がれ! デザートにケーキが2つ付いてくるのも嬉しいですね。 カントリーハウス内、他各所には売店があり、オリジナル商品や土産物、お菓子などが並びます。おすすめはオリジナルクマベル(クマよけの鈴)550円、チューリップハブラシキャップ300円です。 Information 国営滝野すずらん丘陵公園 所在地:北海道 札幌市南区滝野247番地 TEL:011-592-3333 http://www.takinopark.com/ アクセス:地下鉄南北線真駒内駅よりバスで約30分 オープン期間:4月20日~11月10日、12月23日~3月31日(ただし4月19日、12月22日が日曜日の場合は開園) 休園日:開園期間中はなし 営業時間:9:00~17:00 (4〜5、9〜11月)、9:00~18:00(6〜8月)、9:00~16:00(12〜3月) 料金:15歳以上450円、65歳以上で年齢の確認ができるものをご持参いただけた場合210円、15歳未満無料 ※2日間通し券、年間パスポート、団体料金など割引制度あり) 駐車場:約2200台、普通車1日1台につき、450円 ※回数券、年間パスポートなど割引制度あり Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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イギリス

英国のフラワーショーに見る現代の植栽デザイン【世界のガーデンを探る23】
100年以上の歴史ある花と緑と庭の祭典 これまでは、西洋の庭デザインの変化をたどりながら、国ごとにスタイルが異なる花の植え方をご紹介してきましたが、今回はイギリスのフラワーショーについてご紹介します。 ●これまでの連載記事はこちら フラワーショーといえば、イギリスで毎年開かれるチェルシーフラワーショー(RHS Chelsea Flower Show)があまりにも有名です。100年以上の歴史を持ち、世界中のガーデンデザイナーが目指すコンテストの一つがチェルシーフラワーショーです。園芸文化の普及と発展を目的としたフラワーショーなので、庭だけでなく、さまざまな植物の新品種や希少な植物の紹介の場所にもなっています。 上写真は、僕がイギリス人の友達と一緒につくった「ホンダティーガーデン」で、日本人初のゴールドメダルをいただいた庭です。チェルシーフラワーショーは王立園芸協会主催のフラワーショーなので、一般公開になる前日の午後、ロイヤルビジット(王室の訪問)があり、女王陛下も毎年お見えになります。 ショーガーデンをつくる時 デザイナーが心がけることとは ある意味、世界中のフラワーショーのお手本になっているチェルシーフラワーショーは、審査から一般公開を含めて1週間しか開かれません。植物をふんだんに使って作り込まれて、お金も非常にかかっている庭が、たった1週間で取り壊されてしまうことは、もったいないと思われるかもしれませんが、デザイナーの立場からすると、来場者に一番いい状態の庭を見ていただくには、やはり1週間が限界です。それ以上時間が経つと、多くの花が傷んだり散ったりして、最高の状態で見ていただくことができなくなってしまうからです。 デザイナーとしては最高の状態で審査を受けたいのですが、その日に花を満開に咲かせるのは並大抵の苦労ではありません。 ショーガーデンに使われる植物の選び方 例えば、アイリスの仲間は存在感があるのですが、一日花なので、なかなか花の開花をピンポイントで合わせることが難しい植物です。ですから、一般公開の間も楽しんでいただけるように、花期の長い植物を組み合わせる必要があります。もちろん会場前の花の手入れは毎日、怠ることはできません。 フラワーショーの庭は、細かな制限が設けられているわけではないので、デザイナーの自由な発想のもとに楽しくつくることができます。上の写真のように、常緑の植物を多く使うと落ち着いた雰囲気になり、庭が短期間で乱れることはない反面、華やかさが欠けてしまいます。 黄花の植物の中でもバーバスカムの黄花は、主張が強くなく花期が長いので、ショーガーデンにおいて常連の一つです。多くの花を使いすぎると、まとまりのない配色になり、テーマが見えにくくなってしまいます。 落ち着いた花色でまとまった庭をよく見てみると、チェルシーフラワーショーで定番となっている植物たちが取り入れられています。この中でも、手前に咲いている八重咲きのオダマキは珍しい花色で、奥の紫ミツバの白花がポピーのオレンジ色を中和させて、軽やかな雰囲気が生まれています。 フラワーショーの参加条件 では、こうした特別なショーのガーデンはどういった経緯を経て完成へと向かうのでしょうか。まず、チェルシーフラワーショーの人気のデザイナーは、フラワーショーが終わるとすぐに翌年のデザインを始めます。特に「ショーガーデン」と呼ばれる大庭園部門では、最低でも1,000万円以上のお金が必要なので、来年に向けて早くスポンサーを探さなくてはいけないという大仕事がまずあります。R.H.S.(王立園芸協会)に出品するには、以下の条件を満たさなくてはいけません。 実績のあるデザイナーであること(過去に受賞歴などがあること) 実績のある施工業者がついていること 資金が十分であること 資材や植物の調達計画がしっかりしていること いいデザインであることは必須条件 多くのデザイナーは、まず小庭園部門での受賞実績を経て、大庭園部門への参加にステップアップしますが、僕の場合は、1995年にイギリスで手がけた個人庭園が「B.A.L.I.(英国造園協会)」の年間のグッドデザイン賞をいただいたことが実績となり、初回からショーガーデンをつくることができました。 ガーデンをつくるための石材の調達 イギリスでの庭づくりの苦労としては、まず、日本では当たり前の材料でも、同じものはなかなか見つけることができないということがあります。例えば、イギリスは火山国ではないので、きれいな御影石(花崗岩)を手に入れることが難しかったことを思い出します。また、ゴロタ石などはウェールズ地方に行って、氷河期のモレーンの石を使いました。また、イギリスのモルタル用の砂は赤いので、白いモルタルをつくることも苦労した点です。 ガーデンをつくるための植物の調達 イギリスにある樹木は、アジア起源だったり、過去に日本から持ち込まれたものも多いので、調達するのにさほど苦労はしません。しかし、樹形は左右対称に育てられていることがほとんどのため、いつもナーセリーの圃場の隅で、いじけた形(自然樹形)の樹木を探すことになります。 草花は、日本のように酸性土壌で育つようなものは少ないので、結構苦労しますが、我々の感性に合ったもので東アジア的なものを探します。ショーガーデンで大活躍するのは、ギボウシやイカリ草です。他にもいろいろ揃えなくてはいけないので、あちこちのナーセリーを回ってガーデンをつくる前年の秋までに苗の予約をします。 手配する植物の量は、全部使われることはなくても2〜3割ほど余分に注文しておきます。また会場がとても狭いので、配送の日は時間まで指定して搬入してもらうのですが、どの庭も大抵一緒の時期に運び込まれるため、会場内で大渋滞がどうしても起こってしまいます。それでも日本のように大声が飛び交うようなことは滅多にないのがイギリス。こうした全体のマネージングや他の庭との人間関係などをスマートに行うことも、いい庭をつくるためにはとても大事な条件です。 フラワーショー開催の風景 チェルシーフラワーショーの会場では、地面に庭をつくるショーガーデンのほか、巨大テントの中で多数のナーセリーが最新品種や定番品種を発表します。こちらは、デルフィニウムと球根ベゴニア専門店のディスプレイ。クレマチスにバラ、球根花、ダリアなど、これでもかという色と量に圧倒されてしまいます。 チェルシーフラワーショーが開催された後、例年7月に開かれるハンプトンコートフラワーショーは、チェルシーに比べると、もっと自由な発想でデザインされた庭が多いようです。 イギリスのフラワーショーの審査のポイント テーマ性がしっかりしていること 全体の調和がとれていること 植物と構造物の組み合わせがうまく調和がとれていること しっかりした施工と最高品質の植物が使われていること 人を驚かすような斬新なデザイン性があること などが大事なチェックポイントになっています。こうしたショーガーデンが毎年開催されることで、新しい庭デザインの発想が生まれたり、新品種が注目されたりと、イギリスではガーデニングが文化として定着し、未来のガーデンへと引き継がれていくのだと思います。 では、次回はイギリス以外のフラワーショーについてお話ししたいと思います。
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静岡県

熱帯植物の楽園「熱川バナナワニ園」【松本路子の庭をめぐる物語】
約5,000種の熱帯植物が育つ楽園 静岡県、伊豆熱川にある熱川バナナワニ園。ここには16種類約130頭(交雑含む)のワニが飼育されており、ワニ園としての注目度が高い。またバナナの温室では、世界各地のさまざまな種類のバナナがたわわに実っている。 だが意外に知られていないのが、約5,000種の熱帯植物を見ることができるということ。豊富な源泉を有する熱川ならではの、温泉熱を利用した温室がいくつも連なり、熱帯植物の楽園ともいえる姿を見せている。 ブーゲンビレアとハイビスカスのアーチがお出迎え 熱川バナナワニ園は開園が1958年と、歴史ある植物園。本園のほか、1971年には分園もオープンした。本園は熱川の駅前で、駅から園の入り口まで徒歩1分と、地の利がよい場所にある。 本園に入ると、まず熱帯花木の温室があり、ブーゲンビレアの巨大なアーチに迎えられる。周りには八重や珍しい色のブーゲンビレア、さらにさまざまな種類のハイビスカスが茂っている。 ブーゲンビレアやハイビスカスは、近年耐寒性のある種類の苗が市販され、関東以南では露地植えも可能だ。また観葉植物として、室内の窓辺で育てることもできる。温室でこうした花々に囲まれると、我が家でももっと熱帯植物を育てたいという気にさせられる。 ヒスイカズラをはじめ、珍しい熱帯の花々 園内の植物は世界各地から取り寄せられたもので、学芸員が旅先から持ち帰った貴重なものも多い。ランに関しても、お馴染みのコチョウランやカトレアのほか、原種ランが1,500種展示されている。 開花期に人気を博すのがジェードパイン。ヒスイカズラとも呼ばれ、3月から5月にかけて、濃いエメラルドグリーンの房を何百と付ける。フィリピン原産のマメ科の大型つる性植物。「女王の耳飾り」とも称される、宝石のような花だ。東京都内では植物園の温室などでも見ることができるが、日本で初めて育成開花させたのがこの園だという。花数も桁外れに多い。 本園中庭ではオーストラリア原産の多肉植物ドリアンテス・パルメリーのつぼみが5月の開花を待っていた。栽培29年にして2度目の開花だという。こうした珍しい花をはじめとして、ほぼ一年中見られる花々、季節ごとに出合える花、と見どころは尽きない。 水面を彩る水生植物 エレベーターに乗り、本園の上階に向かうと、熱帯性スイレンの温室に至る。常時60種ほどのスイレンの花が見られ、水面に映る花姿が優美だ。 また大温室の池ではオオオニバスが直径2mを超す円形の葉を広げる。学名「ビクトリア・アマゾニカ(Victoria amazonica)」。イギリス女王の名を冠するにふさわしい迫力だ。夏休みには体重30kg以下の子どもに限り、水面に浮く葉の上に乗り記念撮影ができるイベントがある。オオオニバスは夜に開花し、刻々とその花姿を変えていく。昼間、その名残の幻想的な花を見ることができたらラッキーだ。 バナナ、パパイヤ、マンゴーの実り 熱帯果樹の茂る温室群は分園に位置する。分園は本園から500mほど離れており、順次マイクロバスで送迎される。圧巻なのは、20種類のバナナが立ち並ぶ温室。 バナナは木ではなく草なので、成長がきわめて早い。植えてから1年半ほどで収穫できるという。夏は特に収穫量が多く、温室で熟した珍しい種類のバナナを園内のフルーツパーラーで味わうことができる。 パパイヤとマンゴーの温室では、果実とともに花も見ることができる。パパイヤの花はクリーム色で楚々としている。熱帯果樹の温室では、チョコレートの原料のカカオの実、グアバ、ミラクルフルーツなどの果物が実っている。 熱帯植物を育てたい! 園内を巡っていると、植物の息吹や温室特有の空気感に、言いようのない懐かしさを憶える。子どもの頃、私は父の仕事の関係で伊豆の熱帯植物園の敷地内にあった家で育ち、温室が遊び場だった。 その植物園は今存在しないが、ブーゲンビレアやハイビスカスの茂るさまは、いわば原風景ともいえるものだ。オオオニバスの葉の上に乗せられ、また夜半に家族総出で、ハスの開花を見に出かけたことなど、幼児期の記憶が鮮明に蘇る。 熱帯植物の持つ多彩な色や、珍しい形。果物の濃厚な味わい。今、そうしたものに心惹かれる。トロピカル体験をした熱川の旅から帰り、アイスクリームバナナという名前のバナナの苗木を取り寄せた。都心のマンションのバルコニーでの鉢植え栽培なので、実を得ることは難しいだろうが、バナナの葉が背丈ほどに繁るさまを想像して楽しんでいる。 Information 熱川バナナワニ園 所在地:静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1253-10 TEL:0557-23-1105 http://bananawani.jp アクセス:伊豆急行線「伊豆熱川駅」(東京から約2時間)下車、駅から徒歩 1 分 営業時間 9:00〜17:00(最終入園16:30)年中無休 入園料:大人1,800円、子ども(4歳から小学生)900円、4歳未満無料
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兵庫県宝塚市の園芸店「陽春園植物場」にパルダリウムカフェ登場!
宝塚の老舗園芸店「陽春園植物場」 「陽春園植物場」といえば、関西の園芸ファンの間ではよく知られた園芸店。古くから植木類の生産が盛んだった、兵庫県宝塚市の山本地区で、明治18年(1885)以来続く老舗園芸店です。 バラやガーデン草花など、ガーデニング向けの植物はもちろんのこと、2000年代からは温室を新設し、時代に合った観葉植物や、流行の多肉植物、ティランジアなども、ほかの園芸店に先駆けて取り揃え、関西の園芸ムーブメントを牽引してきた存在です。 現代的なガーデンセンターの先駆け 2009年にはカフェをオープンし、ゆったりと滞在しながらショッピングを楽しめる滞在型ガーデンセンターのスタイルをいち早く取り入れたりと、園芸業界のトップランナーでもあります。 これまでも陽春園のカフェは、美味しいコーヒーとこだわりのカレーなどのメニューが人気で、買い物だけではなく、場内の植物をゆったりと楽しめると好評でした。 「当店では、人気のバラや宿根草、庭木や花木などのガーデン向けの植物・資材のほか、観葉植物や多肉植物など多彩な植物をラインナップしています。 それだけのものをざっと見て回るだけでも、かなり歩いていただくことになります。そうした際にちょっと休めるスペースとして、あるいはお茶や食事のついでにご来店いただこうと、場内にカフェをつくりました」(陽春園・野里元哉さん。カギ括弧内、以下同) そんな陽春園のカフェが パルダリウムカフェにリニューアル 「当初はガーデンセンターに飲食スペースがあるというのは目新しさもありましたが、最近はこうした店舗も増えてきたため、より特色を打ち出したカフェにリニューアルしました」 こうして登場したのが、パルダリウムカフェです。 これまでは漆喰塗りの白い壁だった奥の壁面には4つのパルダリウムがはめ込まれ、空間のそこここに苔テラリウムが配置されています。 パルダリウムは湿度を好む植物のテラリウム パルダリウムは、ここのところ盛り上がりを見せている園芸ジャンルで、水槽などの容器の中に植物を入れて、栽培・観賞するというもの。 パルダリウムはガラスケースの中につくられ、テラリウムとよく似ていますが、湿度を好む植物を使ったものを指すことが多いです。 観葉植物の多くは熱帯雨林の薄暗い場所で育つものなので、光が足りない室内の環境でも耐えられます。 これまでは、熱帯雨林に比べて湿度が低い室内環境に合ったものが中心に楽しまれてきましたが、水槽などのケースに入れることで、より多くの植物を楽しむことができます。 「最近はインドアで楽しむ植物として、苔が大変人気です。中でも人気なのは、これまでの苔盆栽や苔玉ではなく、苔テラリウム。 苔テラリウムもパルダリウムもガラスの器の中に植物を入れて楽しむ点は同じです。まだ馴染みが薄いパルダリウムですが、多くの人に楽しんでもらえるのではないかと思い、カフェの目玉にしました」 目を引くダイナミックなパルダリウム カフェのパルダリウムは、最大幅90cm。 60cmの高さいっぱいに湿地を模した壁面をつくり、壁面いっぱいに植物が植え込まれています。シダやベゴニア、苔など、熱帯雨林を思わせる迫力のある風景が広がります。 忘れずに味わいたい『苔パフェ』 陽春園のパルダリウムカフェに行ったら、忘れずに食べたいのが『苔パフェ』。 抹茶味のアイスクリームに抹茶、白玉などを組み合わせ、苔むす風景が、グラスの中につくられています。なかなか手が込んでいるので、でき上がるまで、ちょっと時間がかかります。食事と一緒に注文しておくのがオススメです。 パルダリウムがつくれる素材も買えます 陽春園にパルダリウムカフェと同時に登場したのが「パルコジョキ」。 「パルコ・ジョキとは、イタリア語で『遊び場』のこと。植物を育てる楽しみや喜びに加え、暮らしをより豊かに楽しくする『遊び心』を提案する場として、新しくつくったコーナーです」 パルコジョキが提案するのは、植物がある現代的なライフスタイル。ティランジアなどのブロメリア類やコーデックス、アガベなどの多肉植物といった『珍奇植物』が軒先にずらりと並ぶパルコジョキ。 屋外スペースは、どちらかというと乾燥を好む植物が並んでいます。しかし、屋内スペースには打って変わって、パルダリウム向きの植物や資材が豊富に揃っています。 パルダリウムがつくれる資材も植物も揃う! カフェでパルダリウムに興味が湧いたら、つくりたくなるのも当然のこと。パルコジョキには、そんな人がすぐにもパルダリウムをつくり始められる素材が並びます。 コケやシダ、ジュエルオーキッドや着生ランなど、強い光を必要とせず、湿度が高い環境を好む植物がよりどりみどりです。 また、パルダリウムをつくるには水槽や着生材、流木などが必要ですが、そうした資材の品揃えもバッチリです。資材の扱い方や植物の管理の仕方についての相談にも乗ってもらえるほか、苔テラリウムやパルダリウムのつくり方のワークショップも随時行っているそう。パルダリウムでその楽しさに魅了されたら、初めてのパルダリウムづくりに挑戦してみてはいかがでしょうか。 Information 陽春園植物場・パルコジョキ http://parco-giochi.net/ パルコジョキinstagramアカウント https://www.instagram.com/parco_giochi_/ Credit 写真&文/土屋 悟(つちや さとる) フリーライター。 インドアグリーンの最新事情に強い、園芸・ガーデニング関連のライターとして活動中。自宅でも、水槽、透明ケースなどを使って試行錯誤しながらランなどの植物を栽培。ときおり実家の庭の手入れも行い、家の中、外での園芸ノウハウを蓄積。 https://twitter.com/tutti0514 https://www.instagram.com/satorutsuchiya_/
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北海道

花の庭巡りならここ! ユリの聖地として名高いスポット「百合が原公園」
四季折々の花々で彩られる花公園7月の「ユリ月間」は、一度は見ておきたい 1983年に開園した札幌市北区の総合公園、「百合が原公園」。敷地面積は約25.4ヘクタールに及び、園内を見物するにはゆっくり歩いて約2時間かかります。開園時、庭のデザインや植栽を手がけたのは、北海道大学農学部の皆さん。花と緑を通した市民同士の交流の場としての役割も持つ、憩いの公園です。 緑豊かな園内には、約6,400種類の植物が息づいています。なかでも公園の名前にも冠されているユリは、原種が約60種、園芸品種が約60種、計約2万株を植栽。ユリの聖地として、知る人ぞ知る名園なのです。 園内には、ユリ園の「世界の百合広場」のほかに、「ロックガーデン」「世界の庭園」「ライラックコレクション」「ローズウォーク」「モニュメント広場」「百合が原緑のセンター温室」などがあり、エリアごとに見せ方を変えています。それぞれに四季折々の花々が咲き、いつ訪れても素晴らしい景観です。 植栽は、北国ならではの気候や環境に合う植物がセレクトされているので、寒地にお住まいの方には参考になりそう。藤棚やハニーサックルのアーチ、フクシアやマーマレードブッシュ、ビカクシダのハンギング、野菜で仕立てたアーチなど、自庭に取り入れられそうなアイデアも満載です。 園内には芝生広場や遊具広場などもあり、家族連れや学校遠足などにも広く利用される、カジュアルな公園です。飲食物の持ち込みも可能なので、北海道の澄んだ青空の下、芝生でお弁当を広げてくつろぐのもいいですね。レストランや売店もあるので、ここでしか味わえないメニューやお土産品も、ぜひチェックしてください! 北海道ならではの、豊かな自然美を満喫一年を通して冴え冴えとした色の花々にうっとり! 春(5月上旬〜中旬)の人気スポットは「ムスカリの道」です。全長80m、幅15m、総面積1,365㎡のエリアが。約10万本のムスカリと、約80種7,000球のチューリップで彩られます。青紫色のムスカリと色鮮やかなチューリップの競演は息を呑むほどの美しさです。同じ頃に梅、桜、ユキヤナギ、ツツジなどが咲き、いっぺんに春がやってくる、北海道ならではの花景色を楽しみましょう。 初夏(5月中旬〜下旬)は、フジやライラックが見頃になります。藤棚は園内3カ所に配され、紫や白の長い花穂が滝のようにダイナミックに連なる姿は壮観です。そよ風で花穂が揺れるたびに、やわらかな香りが広がります。 ライラックは園内の「ライラックコレクション」と「ライラック街道」合わせて約50品種、100本ほどを植栽。優しいピンクから濃いピンクまで色幅がある、豊かな表情のライラックを愛でましょう。芳香も素晴らしいです。 6月になると、「百合が原公園」では約170品種、約200株のバラが開花し始めます。針葉樹の林の中につくられた約100mの散歩道「ローズウォーク」では、オールドローズを中心に、北国向けの品種が主に植栽されています。針葉樹の防風林に守られているため、香りが周辺にとどまりやすいのも特徴です。 また、ヒースガーデンの隣には四季咲きのシュラブローズを、リリートレイン沿線では北海道各地で見られるハマナシなどを植栽。モニュメント広場にはフロリバンダローズの花壇を囲うようにラベンダーが植栽され、6月下旬頃からバラとラベンダーの見事なコントラストを楽しめます。 生命戦略の力強ささえ感じるユリの甘美な濃い香りも楽しんで 「世界の百合広場」の面積は、なんと約5ヘクタール。ユリの見頃は6月末から8月末です。原種ユリは約60種にも及び、ユリの聖地ともいえる規模。世界中に自生するユリを地域ごとに分けて植栽し、自然界の中で自生している雰囲気を大切に、人の手でつくり込んでいないように見せるメンテナンスを心がけています。 園芸品種はオリエンタル・ハイブリッドやアジアティック・ハイブリッドなど約60種類、約2万株を植栽。なかには北海道を中心に日本で作出された品種を集めたエリアもあり、高い日本の育種技術も垣間見ることができます。園芸品種の植栽は大規模花壇を中心に、密度を高めに群植して迫力ある風景に。特に花数が多い7月を「ユリ月間」とし、期間中に展示会、講習会、ガーデンツアー、オリエンテーリングなどのイベントを開催しているので、ぜひご参加ください。 7月下旬〜10月は約40種のムクゲが見頃になり、リリートレイン沿線を彩る「ムクゲコレクション」がオススメスポットになります。8月から10月頃までは、約430㎡に約150品種植栽しているダリアが見頃に。2019年はダリア園とリリートレイン沿線の2カ所に分けて植栽し、風通しをよくして個々の花々を見やすくする工夫が施されています。ダリアの咲く時期は、リリートレイン沿線のコスモスも見事ですよ! 園内を走行するリリートレインが大人気!レストランや売店のオリジナル品にも注目を 「百合が原公園」園内では、「リリートレイン」が運行されています。園内1.2㎞を約12分かけてゆっくりと巡っており、季節それぞれの美しい花園の景色を十分に楽しめます。連日、家族連れなど多くの世代に人気の乗り物です。小学生以上360円、65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料。 「百合が原緑のセンター」では、年間を通して展示会や講習会が開催されています。展示会は、2019年度は22回の開催予定。屋外ではまだ花の少ない季節でも、野山の植物が見られる「春の花展」に始まり、「サボテン・多肉植物展」「ユリ展」「クリスマスディスプレイ展」など多彩です。 講習会は年20回以上開催。バラの系統や種類の解説、北国ならではの管理法など総合的に解説する「バラの基礎講座」「ダリアの分球・植え付け講習」「ライラックや多肉植物、ユリや洋ランの育て方の講習」のほか、冬は「キャンドル作り」などのクラフト講習も行っています。 「百合が原緑のセンター温室」の受付窓口には売店があり、絵葉書やクリアファイル、フェルトニードルで作られたキーホルダーなど、オリジナル商品が販売されています。訪れた記念やお土産に、ちょうどいいお買い物ができますよ! オススメのお土産は、ここでしか買えない「ゆり根ドラ焼き」1個200円(税込)。ユリ根をすりつぶして白餡に練り込んであり、生地もふわふわで柔らかくおいしい! お土産として人気で、近隣に住む方々も定期的に購入に訪れるほど、大評判のどら焼きです。 「リリートレイン」駅舎には、「レストラン百合が原」があるので、ここで休憩するのもいいですね。2019年は4月19日〜10月31日の期間、無休で開店しており、客席数は約60席、営業時間は11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)、テイクアウトは10:00〜16:00。レストランでは「ユリ根カレー」700円がオススメ。テイクアウトではアイスクリームやフライドポテトのほか、春巻きやザンギなども販売しています。 Information 公益財団法人 札幌市公園緑化協会 百合が原公園 所在地:北海道札幌市北区百合が原公園210TEL:011-772-4722http://yuri-park.jp/ アクセス: JR学園都市線「百合が原」駅下車徒歩約7分 休園日:なし・公園/終日開放、無料・百合が原緑のセンター温室/開館時間8:45〜17:15、休館日 月曜(祝日の場合は翌平日)・12月29日〜1月3日、料金 高校生以上130円(65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料)・世界の庭園 オープン期間 4月下旬〜10月下旬・期間中は無休、開園時間 8:45〜17:15(入園は16:45まで)、料金高校生以上130円(65歳以上、障がいのある方は証明書の提示で無料) 駐車場:276台(無料、20:00〜6:00は閉門)




















