2019年6月29日に20周年を迎える「星の王子さまミュージアム」。展示ホール以外にも、屋外空間に展開するフランス風の街並みや教会、城館と、四季折々に華やぐガーデンのコンビネーションが素晴らしく、物語の世界に引き込まれてしまいます。レストランの「星の王子さま」をモチーフにしたメニューも茶目っ気たっぷり。ミュージアムショップでは、ここでしか買えないグッズが多数並びます。

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「星の王子さま」の世界観を表現する
フランス風の街並みやガーデンにうっとり!

1999年にオープンした「星の王子さまミュージアム」は、『星の王子さま』の作者サン=テグジュペリの生誕100年を祝して作られた施設。開園日は生誕日の6月29日です。敷地は約9,265㎡(駐車場を含む)で、ガーデンと展示ホール、レストラン、カフェ、ショップなどで構成。ゆっくり見て歩いて1時間ほどかかり、物語の世界観を満喫できます。

2009年の10周年記念に、屋外のゾーンを庭にしようという計画が持ち上がり、ガーデンデザインのセンスが素晴らしい「yoshiya gardens & studio」に依頼しました。構造は吉谷博光さんが、植栽デザインは吉谷桂子さんが担当。イギリスの庭園のアイデアをベースに、フランス式の庭の要素も交えたヨーロピアン・ガーデンをつくり上げました。

星の王子様ミュージアム

園内に入ってすぐに目にとまるのは、黄色い花々。光に反射して強い存在感を放ち、霧が出やすく曇りの日が多い箱根で明るい雰囲気を醸します。少し歩くと「アジサイの小径」に出て、ピンク、ホワイト、アプリコット、ブルーなどの宿根草や一年草が織りなす、自然風植栽のハーモニーが見事です。その先には左右対称の整形式ローズガーデンが広がり、奥には楚々としたクリスマスローズの庭が展開。下向きに咲くクリスマスローズをレイズドベッド(高床式の花壇)に植え、その魅力を引き出しています。

冬はパンジー、春はヘレボレス(クリスマスローズ)やスイセン、チューリップなどの小球根、初夏はアジサイからバラ&宿根草へ、夏はダリア、秋はシュウメイギクほか秋咲き宿根草と、次々に開花リレーが楽しめます。四季折々に華やぐ植栽術はもちろん、花々の背景に映り込むフランス風の城館や街並みとのコンビネーションにも注目を。互いの存在感が引き立つ絶妙なバランスで植栽されているので、カメラを構えてアングルを探すと、とてもフォトジェニックなシーンを撮影できます。「花の姿ばかり重視すると、景観がアンバランスになるので」と吉谷さん。植栽の引き算テクニック、ぜひ参考にしてください!

「星の王子さまミュージアム」の年間来場者は、約20万人。「お庭とお花に癒されました。また夢の世界に遊びに来ます」、「春夏秋冬と、今まで何度も訪れていますが、バラが満開の時に来られて感動! 季節ごとに表情が変わる庭が楽しみです」といった感想が寄せられています。冬期を除き、ほぼ月に1度は吉谷桂子さんの公開ガーデンワークが開催されているので、イベントに合わせて足を運ぶのもオススメ。そして2019年は20周年という節目を迎え、限定グッズ販売のほか、多様なイベントの準備が進められているので、こちらも要チェックです!

星の王子様ミュージアム

「星の王子さまミュージアム」開園20周年を記念したイベント第一弾は、フラワーチャペルの復活です。園内の「サン=テグジュペリ教会」に、吉谷桂子さんプロデュースによる新しいフォトスポットを設置。豊かに彩られたフラワーコーディネートに、感動のため息がこぼれるばかりです。ぜひ写真に収めて、思い出に残しましょう。

※写真は2017年10月に開催された時のものです。2019年6月29日からの20周年記念の新しいデザインをお楽しみに!

星の王子さまの彫像が目印のメインゲート
屋外に1900年代前期のフランス風の街並みが登場

星の王子様ミュージアム

「星の王子さまミュージアム」のメインゲートでは、王子さまの故郷(小惑星B612)に立つ王子さまのスタチューがお出迎え。奥のチケット売り場から、エントランスの扉を抜けてガーデンへ出ます。ガーデンの途中で展示ホールに入る順路となっており、屋外空間の凝った演出も見どころです。

星の王子様ミュージアム

屋外空間では、星の王子さまの世界観を再現。写真は、1900年代のフランス・リヨンの街並みを模した「王さま通り」です。サン=テグジュペリや彼の作品にまつわる演出が随所に見られ、ファンにはそれを見つける楽しみもあります。屋外では自由に撮影できるので、お気に入りのスポットを見つけたら、ぜひ写真に収めましょう(屋内はエントランス、教会、展示ホール1階、カフェ、レストランのみ撮影可)!

樹木や草花が織りなすハーモニーと
街並みや建物外観と花々の調和が見どころ

星の王子様ミュージアム

写真は、「アジサイの小径」エリアです。梅雨前後からガクアジサイ、カシワバアジサイ、西洋アジサイ‘アナベル’などが見頃に。「自然風のコンビネーション」をコンセプトに、アジサイの足元には宿根草が植栽され、打ち上げ花火が次々と上がるように、季節によって見頃の植物が移ろっていきます。

「グラウンドカバープランツをベースに、立ち上がる樹形、縦横に広がる草花の三拍子のバランスで植栽しています。冬は宿根草の姿が消えるので、アナベルなどの枝を残して彫刻的な姿を大切に。アセビなどの常緑樹も活躍します」とは、吉谷桂子さんからのコメントです。

星の王子様ミュージアム

写真は、バラの咲くフランスの庭を表現した「ローズガーデン」のエリアで、見頃は6月中旬です。『星の王子さま』に登場するバラにちなみ、赤いバラでコーディネート。‘チェリー・ボニカ’や‘ピエール・ドゥ・ロンサール・ルージュ’など約25品種、47株のバラが植栽されています。赤バラの品種それぞれの豊かな表情も見どころですね。つるバラに欠かせないアーチは3カ所に設置。アーチの外側ばかりか、内側へも花が爛漫と咲くように配慮されており、仕立て方の参考にもなりそうです。

星の王子様ミュージアム

写真は、「サン=テグジュペリ教会」の外観。株立ちの樹木に守られた、グリーンのグラデーションが美しい静謐な空間です。緑陰が多く、あまり日当たりに恵まれない場所のため、コニファーやヒューケラなどのエバーグリーンを中心に植栽し、パンジーやインパチェンスなどの一年草で彩りを添えています。教会は、中に入ることも可能。ステンドグラスには、『星の王子さま』に登場するキャラクターが隠れていますよ!

星の王子様ミュージアム

写真は、「サン=モーリス・ド・レマンス城」と「パルク・デュ・プチ・プランス」のエリア。フランス式パルテール花壇で、ツゲで形づくられた美しいトピアリーが目を引きます。中心には華やかな色彩の寄せ植えが配置され、フォーカルポイントに。背景のお城とも相まって、素敵な記念写真が撮れそうです!

物語にちなむ、kawaiiレストランメニュー!
オリジナルグッズのお買い物も楽しんで

星の王子様ミュージアム

ミュージアム内のレストラン「ル・プチ・プランス」にはテラス席もあり、ガーデンの景色を愛でながらの食事を楽しめます。営業時間は11:00〜18:00(L.O.17:30)で、デザートメニューは11:00〜17:00L.O.、フードメニューは11:30〜17:00L.O.。客席は店内66席、フランス庭園側20席、駐車場側テラス20席。レスランのみの利用も可能。その場合、ミュージアム入園料金は不要です。

星の王子様ミュージアム メニュー

写真は、人気メニューの「ウワバミのオムライス」。単品1,300円、スープ・サラダ・デザート・コーヒーor紅茶のセット1,750円。『星の王子さま』で、主人公の「ぼく」が6歳の時に描いた絵、「ゾウをのみこんだウワバミ」が、大人には「帽子」に見えてしまう、というエピソードがモチーフです。

星の王子様ミュージアム メニュー

写真はオススメデザートの「Le Petit Prince ふわふわパンケーキ」。単品680円、コーヒーor紅茶セット1,000円。

星の王子様ミュージアム メニュー

2019年5月25日〜7月7日には、1日限定20皿のローズスイーツ2019「バラのわがままプレート」が登場! 単品950円、コーヒー・紅茶セット1,200円、ローズティーセット1,300円。期間限定メニューのため、お見逃しなく!

星の王子様ミュージアム グッズ

ミュージアムショップでは、お菓子やステーショナリー、タオルや食器など、幅広いアイテムが揃います。ファンにとってはまさに聖地。存分にお買い物を楽しみましょう!

お菓子は王子さまのデザイン缶2種類が揃う、チョコサンドクッキー1,800円がオススメです。革小物やワックスペーパー製グッズは男女、年齢層を問わず人気のアイテムで、パスケース2,500円〜、ワックスペーパー製ブックカバー1,500円。ここでしか買えないミュージアムオリジナルのトートバッグは3,100円。

20周年記念グッズとして、PARKERの万年筆28,300円とボールペン18,300円、ミントタブレット510円、メモ帳580円など品揃えが充実しています。コレクターには朗報ですね!

※この記事はレストランメニュー以外、すべて税抜き価格を表記しています。

Information

星の王子さまミュージアム 箱根サン=テグジュペリ

所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原909
TEL:0460-86-3700
http://www.tbs.co.jp/l-prince/

アクセス:
公共交通機関/
●東京方面から「新宿高速バスターミナル(バスタ新宿)」より小田急箱根高速バス「箱根線」約120分、「川向」バス停下車すぐ。
または新幹線「小田原駅」より箱根登山バス「桃源台行き」約50分、「川向・星の王子さまミュージアム」バス停下車すぐ。
●箱根から 箱根登山鉄道「箱根湯本駅」より箱根登山バス「桃源台行き」約30分。
または箱根登山鉄道「強羅駅」より観光施設めぐりバス「湿生花園前行き」約18分、「川向・星の王子さまミュージアム」バス停下車すぐ。
車/東名高速御殿場ICより約20分

オープン期間:通年

休園日:第2水曜(3月と8月は無休。気象状況等の事情により営業時間の変更や臨時休園の可能性があります)

営業時間:9:00~18:00(最終入園17:00)※展示・映像ホール開館時間 9:00~17:30

料金:大人1600円、シニア(65歳以上)・学生(要学生証)1100円、小・中学生700円

駐車場:112台 (1日300円 ※土日祝・繁忙期のみ)

Credit


取材&文/長田節子
ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
https://twitter.com/passion_oranges/
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