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新潟県

花の庭巡りならここ! ロザリアンの聖地「国営越後丘陵公園 香りのばら園」
芳しいバラの香りを堪能できる「国営越後丘陵公園 香りのばら園」 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」は、1万6,000㎡の敷地に800種、約2,400株のバラが植栽されたバラ園。その名の通り、芳しいバラの「香り」をテーマにした植栽が特徴です。バラの香りは、主に「ダマスク・モダン」「ダマスク・クラシック」「ティー」「フルーティー」「スパイシー」「ブルー」「ミルラ」に分類されています。それらに当てはまる香りを持つバラの品種を、7つのエリアに区分して植栽。人の顔ほどの高さで咲くように仕立てられたバラの「香り比べ」を自由に楽しんで、好きな香りの品種を見つけましょう! バラの見頃は5月末〜6月中旬、10月です。 ほかに白、ピンク、朱色、赤、黄色など、バラの色彩別に植栽したカラフルなエリアや、原種のバラやオールドローズをコレクションしたエリア、オオタカネバラやヤマイバラ、アズマイバラ、テリハノイバラなど日本の野生種を集めたエリア、世界約40カ国の「ばら会」が加盟する「世界ばら会連合」(World Rose Convention)にて殿堂入りしたバラの名花を集めたエリア、コンクールで受賞歴のあるバラ、宿根草とバラを組み合わせたナチュラルガーデンのエリアなど、多様な見どころを設けています。 バラの品種の特性を生かした適材適所の植栽術が見事! 5種類のピンクのバラ‘ザ・ガーランド’、‘フランシス・E・レスター’、‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’、‘ロサ・ヘレナエ’、‘ロサ・フィリペス’を植栽し、ガーランド(花綱)に仕立てた、ダイナミックにバラが咲き誇るコーナー。開花期に見応えがあるのはもちろんですが、これらは一季咲きで、それぞれに大小の赤い実をつけるので、晩秋にはアクセサリーをまとったようなローズヒップの景色を楽しめます。手前のピンクのバラは、オールドローズの‘ベル・イシス’。 背景のポプラの木は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」の象徴的な存在。ポプラの木を中心に竹を組み、ランブラー系のつるバラをオベリスク仕立てにしたユニークな姿は、遠くから見ると大きなトピアリーのようです。 手前の広場には休憩スペースがあり、テーブル&チェアが20セット(季節などにより増減)あります。飲食の持ち込みは自由で、バラの景色を楽しみながら、お弁当を広げる人の姿もよく見られます。喫煙は不可(喫煙所あり)、ペットの同伴はOKです。 高さ・幅3mのアーチを連ね、縦の空間を優雅にバラで彩ったエリア。‘セプタード・アイル’、‘コンスタンス・スプライ’、‘エヴリン’、‘フォールスタッフ’などのつるバラを仕立てたアーチのトンネルを自由に散策して、香りのシャワーを浴びることができます。バラだけでなく、ベロニカやセイヨウオダマキ、アジュガなどの宿根草をともに植栽したナチュラルガーデンなので、バラと草花のコーディネート術はガーデンの参考になります。 香りのよいバラを集めたエリアは、香りを確かめやすいように、樹高を抑えて仕立てられています。写真は「ダマスク・モダン」「ダマスク・クラシック」の香りを持つバラが植栽された一角。バラの香りは、朝方つぼみを開く頃に強く感じられるので、香り比べを楽しみたいなら、午前中の早い時間帯を狙うのがオススメです。手前の真っ赤なバラは‘パパ・メイアン’。 高さ1.5mほどのオベリスクを扇状に設け、面で見せる仕立て方は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」ならでは。人気の高い品種‘ピエール・ドゥ・ロンサール’を下から這うように上らせ、たわわに咲かせた姿は見応えがあります。 バラ園以外にも「国営越後丘陵公園」内には、四季を通して花が楽しめるよう植栽されており、見どころ満載です。3月末〜4月はクリスマスローズや雪割草、カタクリ、4月下旬〜5月上旬はチューリップ、6月後半〜7月はアジサイやラベンダー、9〜10月はコスモスと、季節の開花リレーが楽しめます。 2018年は、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」が開園して15年目にあたります。毎年バラの季節には、育種家やガーデナーなど、専門家を招いて庭園内のガイドツアーや育て方の講習会などが開催されていますが、節目となる2018年はさらにさまざまなイベントの開催が予定されています。ぜひ公式ホームページをこまめにチェックしましょう! また、「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、日本海側の気候ならではの仕立て方や剪定法などが垣間見られるのもポイントです。書店に並ぶ園芸書は、太平洋側の気候を基本にまとめられていることが多く、日本海側の気候に合った管理法の情報が不足しがちなもの。雪の多い日本海側にお住まいの方は、ツアーガイドや講習会に参加して、健やかにバラを育てるコツを学ぶのも一案です。 コンクールに出品された圃場の見学もOK! 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、2005年より毎年「国際香りのばら新品種コンクール」を開催しており、日本のバラ三大コンクールの一つとなっています。世界中から届いたバラの苗を、同じ条件下の圃場で2年間かけて栽培し、香りのよさや花の美しさ、耐病性などを総合的に審査。 2年目の春と秋に審査し、金賞、銀賞、銅賞が発表され、金賞のうち最高得点を得た品種に「国土交通大臣賞」が、香りの部門で最高得点を得た品種に「新潟県知事賞」が、一般来場者による人気投票で1位になった品種に「長岡市長賞」が授与されます。 第1回は育種家の寺西菊雄さんが作出した、写真のバラが「国土交通大臣賞」を受賞。受賞を記念し、旧名の‘ティニー・グレイス’から‘フレグラント・ヒル’(香りの丘) と「国営越後丘陵公園 香りのばら園」にちなんだ名前が新たにつけられました。今やこの公園のシンボリックな存在となっています。 園内にある、コンクール用の圃場も見学できるので、まだ世に出回っていないバラを見ることができ、最新のトレンドがうかがえるのも魅力の一つです。 バラソフトクリームとオリジナル香水が大人気 園内のカジュアルな休憩スポット「ローズカフェ」でティータイムを楽しむのもオススメ。営業時間は9時30分から閉園まで(季節により異なる)で、ラストオーダーは閉園の30分前までです。季節によってメニューが替わり、パンケーキやホットドッグなどがあります。人気メニューは雪室(ゆきむろ)コーヒー450円(税込)、つぶつぶ苺のベジタブルスムージー600円(税込)、バラの甘い香りが口に広がる赤バラソフトクリーム500円(税込、ばら祭り期間中のみ)など。 「国営越後丘陵公園 香りのばら園」では、シンボル的なバラ‘フレグラント・ヒル’の香りを再現した香水と練り香水を販売しており、お土産に大人気です。フルーティーな甘さにさわやかなグリーンノートが乗る、上品な香りと評されています。価格は香水(50㎖)が3,600円(税込)、練り香水(8g)が1,340円(税込)。
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北海道

上野ファームの庭便り「大地が歌う 早春の庭」
北国の雪解けと春の日差し 北国の長い冬が終わりを告げてようやく雪がとけると、雪の下で眠っていた植物たちが待っていました! といわんばかりに一斉に芽吹き始めます。私が植物たちの偉大なるエネルギーを一番感じるのは春です。特に早春の花たちは、最も力強く柔らかい春の日差しを浴びて、数日間でアッという間に伸びてきます。 北国は常緑の植物が少ないため、雪解け直後の庭には緑はほとんどなく寂しげに見えますが、たった数週間で緑に覆われます。これほどの芽吹きの変化を目の前で感じられるのは、雪国のガーデナーだけではないでしょうか。 春一番に咲くのは、スノードロップ 上野ファームで一番初めに咲き出すのがスノードロップやセツブンソウ、特にスノードロップは雪の中からつぼみをもって咲いています。開花時期に雪が降ることもあるのですが、そんなことはまったく気にせず、純白の花を庭で光らせています。 雪解け直後の庭は、さまざまな植物の芽が出てくるので、それを一つひとつ確認していきます。芽が出た瞬間に、これは何か分かるようになれば、ベテランガーデナーの証。イントロクイズのように、植物の名前を頭に思い浮かべながら、各々の今年の健康状態をガーデナーはチェックしていくのです。 花の季節をイメージして庭をパトロール いつも出ている場所に植物の姿が見えないときは、根腐れや寒さなどでダメになったことも考えられるので、その後の植え替え計画を、この時期ある程度考えておきます。また、ひと冬越えることで株が増える植物もあるので、芽の数を見て増え具合も瞬時にチェックします。 増えすぎているものは、花芽が動く前に株分けを行うこともあります。この時期はいろんな意味で、庭の状態を把握しやすいとても大切な時期なので、ガーデン全体の様子をくまなく見て歩きます。そうすることで、今年一年のガーデンのイメージが、花の季節がくる前に頭の中で広がっていくのです。 小球根の開花は春の歌のよう 新緑がガーデン全体に広がり始めると、足元で咲く愛らしい小球根たちの開花が始まり、色がなかった大地が春を喜び、まるで歌うように色づき始めます。ここ数年かけて早春の花たちを意識して増やしていることもあり、春の魅力的な植物は探せば探すほどたくさんあることに気づかされます。 ガーデンで咲く花がまだ少ないからこそ、とても色が新鮮で美しく見えるのも春の花の特徴です。目が覚めるような鮮やかさを持つ雪割草や、まるでコートを羽織るような面白い咲き方をする純白のカナダケシも最近仲間入りしたお気に入りの植物です。 小球根が輝き咲く「宝石の小道」 セツブンソウが終わるころから、さらに美しくなるのが、春の庭の主役ともいえる華やかなクリスマスローズや北海道ならではの野草たちです。さらにここ数年、ガーデンで人気の花が、スイセンやチューリップよりも一足早く咲く小球根。チオノドクサ、プスキニア、シラー、原種系チューリップなど、足元で咲く小さな宝石のような植物たちをガーデン全体にちりばめて、可愛らしい春を感じられるように魅力的な春植栽も研究中です。 まだまだ寒さが残る北海道の春。雪が降っても美しい花を保つエネルギーのあるカタクリやエゾエンゴサクは、北海道の春を象徴する野草です。 春になると、いたるところで柔らかい黄緑の葉を広げるフキノトウ。北海道のものは特に大きいと本州の人からよく驚かれます。 華やかなドレスのようなクリスマスローズは、早春の花たちと合わせると、さらに豪華な雰囲気を漂わせます。 春を待っているのは植物だけではありません。「上野ファーム」の動物たちにとっても虫が動き出してうれしい季節です。 庭のあちこちで、植物たちのエネルギーを感じることができる春。早春ならではの植物を庭植えや鉢植えでいち早く咲かせ、ガーデンシーズンの幕開けを楽しみませんか。
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フランス

フランス「ヴェルサイユ宮殿」の花壇編【世界のガーデンを探る旅7】
フランス式庭園を彩る花々から色彩感覚を探る 『「フランス「ヴェルサイユ宮殿」デザイン編【世界のガーデンを探る旅6】』では、ヴェルサイユ宮殿とフランス式庭園の誕生、そして庭全体のデザインについてご紹介しましたが、今回はフランス独特の植栽について、花壇を例に解説します。 ベルサイユ宮殿の春の花壇です。黄色系のスイセン(3種類)に赤系のチューリップ(4〜5種類)が混植されています。ポイントは濃紫の八重のチューリップでしょう。黄色や赤だけではぼやけた印象になるので、濃い紫を差し色にして、花壇の色彩を引き締めています。また白いスイセンを入れることにより、全体の色合いが単調に混ざるのを防ぐと同時に優しさをプラスしています。 低い草ツゲに揃えて、草丈の低い球根類に限定し、黄緑の草ツゲと深緑のイチイの刈り込みが花壇の色彩を引き立てています。特にイチイの深緑を点在させることで、広大な敷地に立体感と奥行きを生み、遥か向こうにあるアイボリーホワイトの宮殿までの距離感と重厚さを効果的に演出しています。 ヴェルサイユ宮殿の花壇づくりのテクニックを探る 植栽リスト Case1 【宿根草】ガウラ、マーガレット、ルドベキア、デルフィニウム、ダリア 【一・二年草】ニコチアナ、三尺バーベナ、クレオメ、サルビア、デージー他 こちらは、ヴェルサイユ宮殿の北側の花壇です。少し高めのツゲの刈り込みの中に、いろいろな花が植栽されています。一見無秩序に咲き乱れているかのようですが、それぞれ一塊のブロックになっています。写真の時期は初夏ですが、宿根草と一年草が入り乱れる植栽は、英国庭園に見られるナチュラルな植栽とは違い、モダンな印象を受けます。 植栽リスト Case2 【白色系】ニコチアナ、ストック、ペチュニア 【桃色系】ダイアンサス(セキチク系)2種類、ストック 【黄色系】コレオプシス 南側の花壇は、低い草ツゲのエッジが整ったカーペット花壇です。幾何学的な模様の中に背の低い花々が植え込まれています。一年草と二年草の組み合わせで1ブロック2mほどを1パターンとして、黄色、ピンク、白と繰り返して花色がつながり、まるで絵画の印象派を思わせる淡い彩りがガーデンに浮かび上がっています。 このように花色を混ぜ合わせる手法は、やりすぎると色が濁ってしまうのでセンスを要します。 黄花のコレオプシスに濃い桃色のダイアンサス…およそ調和し難いこの2色をニコチアナ、ペチュニア、ストックの白花がうまくつないでいます。このように10種類近くの草花を組み合わせながらも、色の混乱を避けることは、植物知識と色彩感覚、美的センスなど、さまざまな能力が必要です。しかも、この広大な敷地にタイミングよく植え込むのです。苗の確保と植え込み作業、その後のメンテナンスまでトータルに考え実行する…ガーデナーとは、なんとクリエイティブな仕事なのでしょう。 植栽リスト Case3 【赤〜桃色系】ゼラニウム、ベゴニア、セキチク 【青〜紫色系】バーベナ、ヒエンソウ 【黄色系】不明 【白色系】ペチュニア、ニコチアナ 初夏の植え込み直後と思われる花壇です。20〜25㎝間隔で苗が植え込まれています。これが1カ月も経てば、隙間なくお互いにくっつき合うように育ってくれるとはうらやましい限りです。日本は梅雨や夏の高温多湿により、病気や蒸れで草花へのダメージが大きいのですが、フランスでは高緯度による優しい日の光がぐるっと根元まで届くことや、涼しい夏のおかげで、ある程度の密植は問題がないようです。もちろん、有機物がいっぱい入った土づくりにも力を入れていることでしょう。 現代の花壇にも表現されている印象派‘モネ’の色 初夏の中央花壇です。なんて素晴らしい混植花壇なのでしょう。フランスの人たちの美意識の高さがうかがえる、とても魅力的な植物の組み合わせです。 植栽リスト Case4 【赤色系】ゼラニウム 【桃色系】ダリア(2種類)、ストック(八重)、バーベナ 【青〜紫色系】デルフィニウム 【白色系】デルフィニウム、ニコチアナ、シロタエギク 淡い桃色のダリアを中心に、ゼラニウムの独特な緋色がアクセントになっています。こんもり盛り上がったフラワーベッドには、垂直に立ち上がる縦のラインと、低く広がる淡い色。この色合いは、もしやあの絵画で見た色構成ではないでしょうか? オランジュリー美術館で展示されている、有名なクロード・モネの描いた‘睡蓮’です。ヴェルサイユ宮殿の花壇の色合いは、まさにこの絵そのものではないかと私は思うのです。晩年のモネは、目が徐々に不自由になり、ものの形がはっきり識別できなくなっていたそうですが、その中で描かれたこれら一連の作品‘睡蓮’は、色彩の魔術師と称され、今もなお多大な影響力を持つモネの集大成といわれています。この‘睡蓮’の色使いと、ベルサイユ宮殿の花壇の色づかいには多くの共通点があるように思います。フランスには、今もモネの色彩感覚が脈々と息づいていると感じるのです。 植栽リスト Case5 【赤色系】ゼラニウム、ダリア(2種類) 【白色系】クレオメ、コレオプシスデージー 【シルバーリーフ】不明 晩夏の中央花壇です。緋色のゼラニウム、桃色のダリア、そこに白花のコレオプシスデージーが独特の葉色とともに混植されています。初夏のデルフィニウムに変わって、白のクレオメがふわりと立ち上がり、咲き誇っています。桃色のダリアも草丈を伸ばし、初夏とは違ったボリューム感を見せています。 ヴェルサイユ宮殿のカーペットベディング ヴェルサイユ宮殿のずっと西の端、あまり人が訪れないエリアにまでカーペットベディング(毛氈花壇)がありました。白いエケベリアをうまく使って、赤いベゴニア・センパフローレンスやハゲイトウ、アルテルナンテラなどが使われています。日本では考えられない組み合わせですが、是非チャレンジしたいものです。ベッドを円錐状に盛り上げたり、斜面を生かした花の見せ方には感心します。 植栽リスト Case6 【赤色系】ベゴニア・センパフローレンス、アルテルナンテラ 【葉物】エケベリア、アスパラガス、シロタエギク フランスには、いまだに印象派、特にモネの色合いが色濃く残っているような気がしますが、いかがでしょうか? イギリスをはじめ、他の国ではこのような混植は見たことがありません。ぜひ皆さんも、フランスへ旅する機会があったらフランス式花壇をじっくり観察してください。フランスの草花が特に美しい季節は8〜9月です。
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静岡県

花の庭巡りならここ! 18世紀のフランス庭園を再現「河津バガテル公園」
まるで海外にいるかのようなフランススタイルのガーデン 2001年にオープンした「河津バガテル公園」には、3万㎡という広大な敷地に1,100品種6,000株のバラが植栽されたバラ園があります。周囲には人家や建物がなく、森林に囲まれているため野鳥のさえずる声が近く、まるで異国を訪れたような気分に。なぜならこの庭園は、フランスのパリ市にある「パリ・バガテル公園」の姉妹園で、フランススタイルの庭園を再現しているからです。 18世紀に貴族のためにつくられた庭園スタイルをそのまま継承し、トピアリーとバラを組み合わせて幾何学模様を取り入れたガーデン風景が広がります。フランスと日本では気候が異なりますが、四季や気温に恵まれた日本では本場フランスよりも華やかに花々が咲き競うと、現地からの評価も高いとか。日本にいながらにしてフランスの庭を満喫できると、年間2〜3万人が訪れ、リピーターが多いというのもうなずけます。観光ガーデンとして、カフェや土産物店も充実しているので、ぜひ足を運んでみてはいかがでしょう。 貴族が愛したフランスの庭を、日本で愛でる贅沢なひととき 「河津バガテル公園」のバラの見頃は、5月中旬〜6月末と10〜11月。春バラのフェスタ期間中は、5月12日からの土・日曜に専門スタッフによるガイドツアーを行っています。開園前の6:30〜7:00の早朝ツアーを開催し、咲き始めの濃い香りを楽しむイベントも開催されているので、ぜひご参加を! 写真は芝庭にぽっかり浮かぶような球体に刈り込んだトピアリーを中心に据え、その周囲に約1.2mの高さでロープを張り、低めにつるバラを仕立てたエリア。奥に見えるつるバラを絡ませたオベリスクは、園内に36基設けられ、高低の変化に富んだ景色をつくり出しています。 ツゲを低く刈り込んで小道を縁取り、スタンダード仕立てにしたバラや、つるバラを絡ませたオベリスクを配したコーナー。稜線の美しい山並みの借景と調和するように、高低差のバランスを計算したメリハリのある演出をしています。赤、ピンク、白に花色を絞った優美なカラーコーディネートで、あふれんばかりに咲く素晴らしい景観は、専門スタッフの高い技術があってこそ。大人の足で30分ほどで見回れる広さですが、ほとんどの来場者は時間をかけてじっくりとバラを愛で、眼福のひとときを過ごしています。 つるバラを仕立てたパーゴラの全長は、なんと約80m。花つきのよい品種を組み合わせ、白からピンク、赤、アプリコット色など、ダイナミックな色彩リレーを楽しめます。晴れた日は抜けるような青空とのコントラストも楽しめるので、ぜひ思い出に残るフォトジェニックなシーンを撮影しましょう! 奥に見えるモニュメントは、パリ・バガテル公園にある「皇居のキオスク」を忠実に再現した建物で、「河津バガテル公園」のシンボリックな存在。小高い場所にあるので、シンメトリーにデザインされたバラ園を一望できるビュースポットとして人気です。キオスクの中にはベンチがあるので、休憩がてらしばらく座って眺めを楽しむのがオススメ。ただし、持ち込みできるのはペットボトルなどの飲料品のみです。ペット同伴はOKですが、リードをつけたり、糞の後始末をきちんとしたりといったマナーは守りましょう。 バラテイストのジュースやソフトクリームが人気のカフェでひと休みを 園内にはカフェが2店舗あります。写真は「河津バガテル公園」直営のカフェで、開園と同時にオープン、ラストオーダーは16時。客席は室内とテラスとで合計54席、テラス席はペット同伴OKです。軽食はバガテルカツサンド500円、エビピラフ、カレーピラフ各700円など、ドリンクはコーヒー、紅茶、アップルティー各400円、グラスワイン600円、ビール700円などがあります。 特に人気の高いメニューは、バラの香りが楽しめるバラソフトクリーム380円(左写真)とバラジュース500円、スパークリングローズ500円(右写真)です。 調香体験コーナーやバラ講習会も開催! 土産物店も充実の品揃え 「河津バガテル公園」では、調香体験コーナーも設けています。バラの香りに含まれる7種の香料を混ぜ合わせて、オリジナルフレグランスをつくります。体験時間は1回約30分で、10㎖で1,000円、20㎖で1,600円。通年行っており、予約なしで参加できます。 また、シュートの管理や病害虫対策、冬の剪定法など、バラの管理に関する講習会を、毎週土・日曜の11時から開催しています。1回完結スタイルの内容で約30分、無料なので、ぜひご参加ください。 園内にある土産物店の品揃えは、充実したラインナップ。バラジャムやローズヒップティー、バラ石鹸、バラをモチーフにしたハンカチなど200〜400種の雑貨類が揃い、お買い物を楽しめます。右の写真は、バラの香りが楽しめるオリジナルのバスパウダー200円。バラ苗も100品種以上を揃えており、価格帯は新苗が1,000円〜、大苗が2,800円〜です。
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岡山県

花の庭巡りならここ! 自然美にため息がこぼれる「深山イギリス庭園」
岡山県玉野市の市政60周年を記念して、2000年にオープンした英国式庭園「深山イギリス庭園」。ガーデンデザインはイギリスの著名な庭園技師、ピーター・サーマンさんが手がけました。彼は「深山イギリス庭園」の設計にあたって深山に3カ月滞在し、当地の気候を肌で感じたうえで、自然・環境との調和を目指した「20世紀の伝統的なイギリス庭園」をコンセプトに構想をまとめ上げました。7,500㎡の敷地は、大人がゆっくり歩いて1時間程度で観覧できる広さ。約200種8,000株の植物たちが四季折々に織りなす、豊かな景色をお楽しみください。 「深山イギリス庭園」は、カマクラヒバの生け垣で6つに区画され、6つのスタイルのガーデンがつくられています。ガーデンは、①「深山イギリス庭園」のシンボルのトリプルドルフィンの噴水を中央に配したウォーターガーデン(水の庭)、②イングリッシュローズを中心に集めたローズガーデン(バラの庭)、③夏花を集めたサマーフラワーガーデン(夏花の庭)、④明るい花色で演出したホットカラーガーデン(暖色の庭)、⑤白やシルバーの花や葉を集めたホワイトガーデン、⑥大きめの花弁をもつ太白桜が咲くグレイトホワイトチェリーガーデン(太白桜の庭)の6種です。 写真はウォーターガーデンのエリアにある休憩スペース。ガーデンテーブル&パラソルが4セット、ベンチが6つあり、飲み物のみ持ち込みOKです。 一番の見頃は5〜6月のローズガーデンが満開になる季節! 「深山イギリス庭園」のローズガーデンの見頃は5〜6月頃です。四季咲きのイングリッシュローズ、つるバラ16種類、約100株は、白、ピンク、黄色系の花色を中心に選び、宿根草と組み合わせてナチュラルに植栽されています。イングリッシュガーデンらしい華やかさと共に、空間に無限の広がりを感じさせるような、バラを仕立てたアーチのレイアウト術も見どころ。また、フォーカルポイントとしてつくられた噴水は、その賑やかな音で花が咲き誇る様子を表現。隣のウォーターガーデンが「静」なら、こちらは「動」で対比させています。発色のよい手前の赤バラは、‘L.D.ブレスウェイト’。 写真は、ローズガーデンを別角度から見た構図。奥に見える建物はイギリスの田舎屋風に建てられたパビリオンで、庭園のインフォメーションとして利用されるほか、アーチストの作品展示コーナー、絵葉書やハンカチ、ボトルフラワー、押し花、パンフラワー、書籍など、植物にまつわる雑貨ショップも併設されています。 旬を迎える花が、主役として輝くステージを随所にしつらえて 幅4m、奥行き12mのフジ棚には、紫のフジ、シロフジ、ベニフジ、ヤエフジ、ノダナガフジの5種類15株が植栽されています。開花時期に多少のずれはありますが、ほぼ咲き揃う5月上旬になると甘い香りが漂い、レースのカーテンのように花がさらさらとなびいて、それは見事なものです。フジの花言葉は「決して離れない」。カップルのフォトスポットにぴったりではないでしょうか? 左の写真はホワイトガーデンのエリア。高さ2.5mのアーチに、樹齢約20年のシロフジを沿わせ、ダイナミックに縦の空間を彩っています。奥に見えるシンボルツリーはオオデマリで、同時期に白い花をたわわに咲かせます。右の写真もホワイトガーデンの一角。オオデマリ、イングリッシュデージー、シロタエギク‘シルバーダスト’など、白花やシルバーリーフでまとめています。 モニュメントとエバーグリーンが織りなす、英国の伝統的な庭 写真のエリアは「彫刻の回廊」。ヨーロッパ独特の石灰岩ライムストーンを原材料に、動物の神や聖女をモチーフにした12体のモニュメントが整然と配置されています。英国の伝統的なガーデンに見られる、彫刻や鉢をシンメトリーにレイアウトする手法が見どころ。フォーカルポイントとなる槍状のオベリスクを奥に据えて奥行き感を強調し、中央にヤシモドキを植栽したゴシック調の飾り鉢を4つシンメトリーに配すことで、単に彫像を並べただけではない、景色の変化をもたらしています。見る方向や角度によっても印象が変わる、フォーマルな庭です。 四季を通して花々で彩られる「深山イギリス庭園」では、写真展やガーデニング教室、アフタヌーンティー、バグパイプ演奏が楽しめるイギリスフェアなど、さまざまなイベントも開催されています。あらかじめホームページでイベント内容をチェックして出かけるのもオススメです! Information 深山イギリス庭園 所在地:岡山県玉野市田井2丁目4490 TEL:0863-21-2860 http://www.tamano.or.jp/usr/miyama/ アクセス:JR岡山駅/30号経由宇野駅、渋川行バス40分/深山公園入口下車 瀬戸中央自動車道水島IC/車30分 オープン期間:通年 定休日:水曜(祝日の場合は翌日)、年末年始 営業時間:9:00~16:30(3月~11月)、9:00~15:30(12月~2月) 入園料:小学生100円、中学生以上 200円、65歳以上100円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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群馬県

カメラマンが訪ねた感動の花の庭。長年通ったアンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン【閉園】
「アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン」は、今から16年前の2002年4月に日本初の本格的イングリッシュガーデンとして群馬県太田市にオープンしました。 僕の家からは車で約3時間、決して近いという距離ではないのですが,この18年間で一番多く撮影に訪れたガーデンは、間違いなくこの「アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン」だと思います。 アンディ・マクルーラとウィリアム・ウルフの2人のイギリス人によってデザインされたこの庭は、イギリスのガーデンのエッセンスが随所にちりばめられていて、春、夏、秋、冬、どの季節も期待を裏切らない、僕にとってかけがえのないガーデンです。そして、多くのことを勉強させていただきました。 初めてこのガーデンを訪れたのは、おそらく2002年の5月だったと記憶しています。大型ホームセンターの「ジョイフル本田」新田店に付随した施設として、なんと群馬県にイングリッシュガーデンがオープンしたという噂を聞きつけました。当時イギリスのガーデニング関連の本を2冊手がけたカメラマンとしては、どんなガーデンなのか、この目で見ない訳にはいかないぞ! と、さっそく車を走らせたのを思い出します。 東北自動車道の館林I.Cを下りてから約1時間。とにかく遠い、というのが第一印象でした。しかし、いざ着いてみると、そこはまさにイギリスのガーデンにしか見えないではないですか。アンティーク調のレンガとアイアンの大きなゲート、その奥にはきれいに刈り込まれたツゲのヘッジと噴水……。長い時間をかけて駆けつけた甲斐がありました。 三脚をかついで小走りにガーデンに入り、夢中で撮影を始めました。ガーデン内は、白を基調にしたホワイトガーデンやサンクンガーデンにデザイナーのお子さんの名がついた2本の小径など、20のテーマに沿って一つずつ部屋のようにデザインされています。一つのガーデンを撮っては次へ、また次へと撮影はとてもシンプルに進みました。それはなぜなら、正しい立ち位置を理解して、まっすぐに立てば、自然と美しいガーデンフォトになってしまうという、カメラマンにとって夢のようなガーデンだったからです。 当時はイングリッシュガーデンが流行りだして、宿根草のボーダー花壇をキーワードにした特集が園芸関連誌をにぎわせていました。しかし日本では、イギリスの雑誌のような美しいガーデンにある宿根草の写真がなかなか撮れないことが悩みで、常にいい撮影ができる庭を探していたのです。 そんな僕にとって、「アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン」は最高の庭で、今まで憧れていたボーダー花壇の中には、美しく咲く宿根草が撮り放題! それどころか、撮影した花の品種名が分からなければ、イギリス仕込みのガーデナーさんが丁寧に教えてくれるし、さらに分からない時は調べてから連絡までしてくれるという、まさに天国のようなガーデンでした。 翌年からは毎年必ず足を運び、宿根草に限らず、バラやクレマチスなど、いろいろなガーデンシーンを撮影させていただきました。今の基本的な撮影スタイルは、このガーデンから学んだような気がします。 その後、2代目ヘッドガーデナーの福森さん、3代目ヘッドガーデナーの太田さんには、さらにお世話になりました。早春には、スノードロップやクロッカスなどの小球根の可愛らしさを見せてもらったり、冬にはイギリスの雑誌でよく登場していた凍った庭の撮影をするために、寒い真冬の早朝、裏のゲートを開けてもらったりもしました。春の花木の美しさや、秋の紅葉したガーデンの美しさまで、日本にいながらイギリスの庭を撮影しているかのような、さまざまな経験を重ね、学ばせてもらいました。 Information アンディ&ウィリアムス ボタニックガーデン 2002年4月に開園して以来多くの来園者があった「アンディ&ウィリアムスボタニックガーデン」(群馬県太田市、ジョイフル本田新田店に併設)は、2020年12月20日(日)に閉園いたしました。 掲載の記事は、2018年2月5日公開のものです。
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岐阜県

花の庭巡りならここ! 世界最大級のローズガーデンを堪能「ぎふワールド・ローズガーデン(旧 花フェスタ…
世界最大級のローズガーデン「ぎふワールド・ローズガーデン」 「ぎふワールド・ローズガーデン(旧 花フェスタ記念公園)」は、花の博覧会「花フェスタ’95ぎふ」の会場を岐阜県が再整備してオープンした、県営の都市公園です。岐阜県はバラの産地であることから、特にバラに特化した植栽が特徴。なんと原種からオールドローズ、最新品種まで、約7,000品種30,000株のバラが植えられた、世界最大級のバラ園を展開しています。ほかにバラの歴史にふれる「花のミュージアム」、季節ごとにガーデンショーを展開する大温室「花の地球館」、園内を一望できる高さ45mの「花のタワー」、屋外イベントホール「プリンセスホール雅」なども併設する、充実した「バラと花のテーマパーク」です。 バラの品種コレクションは日本一! バラの博物館へようこそ 「花フェスタ記念公園」は、ナゴヤドームおよそ17個分(80.7ヘクタール)にも及ぶ広大な敷地で、見どころは多岐にわたっているため、一日かけてじっくり見て回る心づもりで出かけたほうがよさそうです。 バラ園は、日本、イギリス、アメリカ、ドイツ、フランスと国ごとに作出された品種をカテゴライズして植栽した「世界のバラ園」のほか、17のテーマからなる「バラのテーマガーデン」の2カ所に設けられています。写真は「バラのテーマガーデン」内にある、イタリア風のテラスガーデン。傾斜を利用して、球体や方形に仕立てたトピアリーとバラの組み合わせで段々畑のように整備され、その中の通路を自由に散策できます。 バラのテーマガーデン内にある、「水のコリドール(回廊)」。中心に配された水路の両脇には、人の顔の高さくらいに樹高を抑えたスタンダード仕立ての‘アイスバーグ’が2列に植栽され、ピュアホワイトの花色で清楚に彩ります。 写真は「育種家のバラ園」。バラの品種を作出するナーセリーは、デルバール、ギヨー、メイアン、京成バラ園芸、タンタウなどが有名ですが、それらのブランドローズをナーセリーごとに分類したエリア。バラのアーチも通り抜けでき、その芳香を楽しめます。アーチに絡む淡いピンクのバラは‘ロココ’、オレンジのバラは‘バロック’。 「バラのテーマガーデン」の中でも一番面積の広い「フォーマルガーデン」。展望台から見ると、中央のスクエア状の水路を中心に、バラやトピアリーの植栽で幾何学模様が描かれているのが分かります。バラは1品種1株ずつ植えられており、多様なバラが見られるので、遠くからでも近くからでも楽しめる構成です。 白花一色でまとめられた「ホワイトローズガーデン」。幅372㎝、高さ248㎝のアイアン製の円柱アーチには‘テストラデスモンド’が仕立てられ、たわわに咲き誇ってダイナミックな景色をつくり出します。園内のシンボリックな存在で、フォトスポットとして大人気です。 「ニューローズガーデン」は、最新品種が見られるスポット。どこよりも早く一般披露されるので、株姿や花色、香りを実際に確認でき、バラのトレンドが見てとれます。特にバラ愛好家が、新しい品種をいち早く見ようと楽しみに訪れるガーデンだとか。赤いシュラブのバラは‘ペイズリーアビー’、その上の白いつるバラは‘スノーストーム’、ピンクのシュラブは‘デスデモーナ’、その隣の白のシュラブは‘ジ・エンシェント・マリナー’。 広すぎる園内に歩き疲れたら、「花ポッポ」に乗って楽に移動! 敷地が大変広いので、園内の移動手段として「花ポッポ」が運行しています(200円)。東ゲートと西ゲートを数箇所の停留所を経て結ぶ汽車姿のバスで、歩くくらいのスピードで走行するため、園内の景色を座って眺めるのにもオススメ。ハイシーズンでは30分に1本のペースで、2台のバスが運行しています。 インスタ映えするカフェや雑貨店、バラ専門店などにも足を運ぼう 園内には、バラ苗専門店や雑貨店などのショップが5店舗あります。なかでも「shop&café THE GARDEN」は2017年秋にオープンしたばかりで、インスタ映えするスイーツやおしゃれなガーデニング雑貨、バラ関連アイテムなどが充実しています。営業時間は9:00〜17:00で、ラストオーダーは、フードメニューが閉園の1時間前、カフェメニューが閉園の30分前です。 写真右は、バラのアイスクリームやハーブを使い、カップ咲きのピンクローズをイメージして盛りつけられた、フォトジェニックな「ラブローズパフェ」(900円・税別)。 フードメニューのオススメは、本格インドカレー タンドリーチキントッピング(1,231円・税別)。スパイシーな柔らかチキンが、どっかりと鎮座! バラや花にちなんだ雑貨コーナーの一角。上段はロージーリングスのアプリコットローズのディフューザー(10,000円・税別)、下段はふんわりと香りが広がるボタニカル ワックスサシェ(2個入り4,000円・税別)。いずれも程よい香りで、ギフトにもオススメ。 写真右は、口の中にほのかなバラの香りが漂うブルガリアン スパークロゼ(200ml)。ダマスクローズエキス(無農薬)+ヒアルロン酸美容サポート成分が配合されています (450円・税別)。
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イギリス

英国の名園巡り 大邸宅のスケールを楽しむ「ブリックリング・エステート」
120年前のこと、英国の慈善団体ナショナル・トラストは、開発で失われていく自然や、歴史ある建物や庭といった文化的遺産を守り、後世に残そうと、活動を始めました。多くのボランティアの力によって守り継がれる、その素晴らしい庭の数々を訪ねます。 英国史の舞台となった屋敷 ブリックリングの歴史は古く、11世紀には、ヘイスティングスの戦いでウィリアム1世に敗れた、イングランド王ハロルド2世の領主館がありました。16世紀には、ヘンリー8世の妻となったアン・ブーリンの父親が所有しており、アンはここで生まれたともいわれています。王室に近い貴族や主教など、ブリックリングは時の有力者の手に次々と渡ってきました。 現在見られるジャコビアン様式の赤レンガ造りの屋敷は、法律家で准男爵のヘンリー・ホバートによって、1619年から建てられたもので、ヘンリーの死後、地所はホバート家の親族によって受け継がれてきました。そして1940年、ブリックリングの最後の主であり、2つの世界大戦の間に政治家、外交官として活躍したフィリップ・カー、第11代ロージアン侯爵によって、ナショナル・トラストに遺贈されました。 ブリックリングの風景でまず目を引くのは、赤レンガの屋敷とシックなコントラストを見せる、堂々たるイチイの生け垣です。エントランスの生け垣は17世紀初めに屋敷が建てられて以来、400年にわたって引き継がれているもの。長い時の流れが感じられます。そして、庭園にチェスの駒のように点在するトピアリーも印象的です。遠目では可愛らしく見えますが、じつは大人が見上げるほどの大きさ。これほど立派なトピアリーには英国でもそうそうお目にかかれません。 ノラ・リンゼイが設計したパーテア 館の東側には、美しいパーテア(植物で幾何学模様を描く整形式庭園)が広がっています。19世紀後半には、大小80の花壇とトピアリーによって凝った模様が描かれていましたが、現在見られるデザインは、第11代ロージアン侯爵の依頼を受けて、1932年にガーデンデザイナーのノラ・リンゼイによって再設計されたものです。 ノラ・リンゼイは上流階級の出身で、独学で園芸知識を身に着けてデザインセンスを磨き、20世紀を代表するガーデンデザイナーとして活躍しました。彼女の友人には、名園ヒドコートをつくったローレンス・ジョンストンや、シシングハーストのヴィタ・サックヴィル=ウェストがいます。 ノラは、噴水を中心に、4つの大きな正方形の宿根草花壇を配置するという、ごくシンプルなデザインに変え、花壇をピンク、ブルー、藤色、白の花々で埋めました。時代の先端をだったその植栽デザインは、今でも古さを感じさせません。 咲き広がる春のスイセン ブリックリングの敷地には広い草地や農場があり、その総面積は2,000万㎡に及びます。屋敷から少し離れた野原のエリアは、春は黄色いスイセンで埋め尽くされ、人々が散策を楽しむ憩いの場となります。 小さな谷のエリアでは、冬はヘレボレス、初夏にはジギタリスが咲き広がって、人々を出迎えます。5月にブルーベルが咲く森もあって、一年を通じて、英国らしい季節の移ろいが楽しめます。 英国ナショナル・トラストでは、会員になって年間パスポートを手にすれば、何度でも庭園に入場することができます。こんなに美しい場所をいつでも楽しめるなんて、地域に暮らす人々が羨ましいですね。 取材協力 英国ナショナル・トラスト(英語) https://www.nationaltrust.org.uk/ ナショナル・トラスト(日本語) http://www.ntejc.jp/
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フランス

フランス「ヴェルサイユ宮殿」デザイン編【世界のガーデンを探る旅6】
絶対王政の象徴 ヴェルサイユ宮殿 メソポタミアから始まった西洋の庭の流れは、イタリア・ルネサンスを経てフランス王朝へと受け継がれていきます。それまでは地中海が世界のすべてでしたが、バスコ・ダ・ガマやコロンブスなどの登場によって、大きな世界が認知され、植民地支配による莫大な富がフランスへと流れ込みました。ここに世界の富の中心がイタリアからフランスへと移り、絶対王政の象徴としてのヴェルサイユ宮殿がつくられたのです。 今回取り上げる「ヴェルサイユ宮殿」の庭は、後につくられる数々の庭へあまりにも大きな影響を与えた重要な存在。まずは、ヴェルサイユ宮殿の庭について、詳しくご紹介したいと思います。 フランス式庭園の誕生 フランスの王ルイ13世の狩猟場であったヴェルサイユの丘の上に建てられたヴェルサイユ宮殿。バロック建築の代表作とされるこの美しい建物は、太陽王ルイ14世の命で建築家ル・ヴォーとマンサールが設計し、建造に5年の歳月をかけて1665年に完成しました。 その後50年に渡ってさまざまに手が加えられ、全長550m、部屋数700室を超える豪華で重厚な宮殿が完成したのです。フランス式庭園の最高傑作といわれる庭園は、1667〜1670年に、アンドレ・ル・ノートルによってつくられました。ル・ノートルは、ルイ14世の依頼を受けてイタリアに旅し、かの地でいろいろな庭園を見て回ったといいます。イタリアの旅先で受けたインスピレーションを、彼なりにフランス風にアレンジし、重厚なヴェルサイユ宮殿の建物に負けない1,000ヘクタールもの庭園をつくり出したのです。 ヴェルサイユ宮殿とその庭園は、左右対称の配置になっています。宮殿正面広場には花や緑はまったく見られず、石の重厚感に圧倒されながら、バロック、ロココ調の宮殿に入ります。宮殿の中は外観とは打って変わって豪華絢爛。太陽王ルイ14世の名にふさわしい、きらびやかさを今も放っています。 宮殿を通り抜けると、目の前にはラトナの泉と見渡す限りのシンメトリックな庭園を見下ろすことができます。1919年に、ここでドイツと連合国によって締結されたヴェルサイユ条約により、第一次世界大戦が終わりました。 ル・ノートルがつくったフランス式庭園の特徴は、中心を通る軸線に対して左右対称に幾何学模様をデザインし、いろいろな要素を完璧なまでに配置しているところにあります。この庭園の誕生によって、自然をも支配する絶対君主の存在を人々に示しました。 もともと宮殿は、周囲を見下ろす丘の上に建てられたため、近くに水源がありませんでした。そこで、10㎞も離れたセーヌ川に「マルリーのポンプ」と呼ばれる揚水機をつくって、庭園内の噴水に使う水を水路で運び込んだのです。 宮殿を出て、左右に高く茂る緑の生け垣と真っ白な大理石の彫刻を見ながら丘を下っていくと、楕円形の「太陽神アポロンの噴水」にたどり着きます。ギリシャ神話の神アポロンが、4頭の馬が引く戦車に乗って海から出てくる様子を黄金色の彫像で表現しています。その場所から見上げる宮殿の威容は、まさに自然をも支配したいと願ったルイ14世の心意気を感じさせます。 毛氈花壇とボックスウッド 宮殿を出て左へ行くと、ペルシャ絨毯を思わせる毛氈花壇が広がる南の花壇があります。円錐形に刈り込まれた濃緑のイチイが効果的なアクセントとなり、低く刈り込まれたボックスウッドにより緑の幾何学模様が浮かび上がっています。緑の縁取りの中には、フランス独特の色合いの花々が咲き、訪れる人を引き込んでしまいます。 ルーフガーデンから見下ろすオランジェリー 緑と花の毛氈花壇を楽しみながら進むと、花壇の先に不思議な空間が広がります。と同時に自分がいた場所が、いつの間にかルーフガーデンでになっていることに驚かされます。石の手すり越しに見下ろすと20mほど下には、丸い池を配したフォーマルガーデンの緑とベージュ色の庭が広がっています。ここはオランジェリーに囲まれた春から秋までがシーズンの庭です。よく見てください。ほとんどの植物は緑の木箱に植えられていることにお気付きでしょうか? 植えられている植物は、オレンジの木や月桂樹、それに南の植物のヤシなどです。 これらの木々は、左側に建つ高い窓が配された部屋「オランジェリー」で冬越しをします。オレンジは、もともとインドのアッサム地方が原産地なので、フランスの寒さに弱く、また当時はまだガラスで囲まれた温室はなかったため、オレンジなどの木々は建物の中で加温して冬越しさせました。イタリア・ルネサンスで始まったオランジェリーも、庭とともに着実にフランスへと受け継がれていきます。当時の貴族の人々は、オレンジの実を楽しむだけでなく、冬にはオランジェリーでその香りも楽しんだことでしょう。 トピアリーの道とラトナの噴水 宮殿の裏から右、北の花壇へ行くと、ゆるいスロープの両側に、さまざまに刈り込まれたトピアリーが並ぶ園路があり、下ったその先には「ラトナの噴水」があります。ここでは4〜10月の毎週日曜日に音と水の祭典が開かれています。 ヴェルサイユ宮殿の庭は、基本は左右対称で東西に中心線が走っています。基本的な配置は左右対象ですが、それぞれのパートは必ずしも左右対称ではありません。場所ごとにデザインと工夫が施され、考えられるほぼすべてのタイプの庭がヴェルサイユ宮殿にはあり、そのアイデアの豊かさに驚かされます。ル・ノートルが残したこの庭が、現在までのフランス式庭園のすべてのモデルになっているといっても過言ではないでしょう。 このあと大航海時代に入り、フランス王朝の没落とともに世界の富と文化の中心がドーバー海峡を渡っていきます。イギリスでも最初はフランス式庭園が多くつくられますが、その話はまだまだ先のこと。次回『フランス「ヴェルサイユ宮殿」の花壇編【世界のガーデンを探る旅7】』では、ヴェルサイユ宮殿の花壇や、パリの庭の話をしましょう。
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三重県

花の庭巡りならここ! 四季を通して楽しめる観光ガーデン「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」
一日たっぷり遊べる観光ガーデン「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」 「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」は、リゾートホテルや温泉施設、遊園地などを持つ「ナガシマリゾート」が運営する観光ガーデン。四季折々に花々が咲き誇る景色が広がり、1998年のオープン以来、多くのリピーターが訪れる癒やしのスポットです。里内には、地ビール園をはじめとする8つのレストランや売店、国内最大級の温室、温泉施設も併設。一日たっぷり時間をかけて過ごすのがオススメです。入場の際には、里内で使える1,000円分の金券がついているので、ぜひレジャーを楽しみましょう! 一年を通して花であふれるテーマパークへ出かけよう! 「なばなの里」は約30万㎡という広大な敷地で、里内を一周するには大人の足でゆっくり歩いて約1時間ほど。春の「花まつり」は2月から始まり、しだれ梅約330本、梅(紅梅、白梅)約150本が開花、まだ冬の名残りのあるなか、一足早く春の到来を実感できます。写真は桜の中でも早咲きの河津桜で、3月上旬〜下旬が見頃。約300本が植栽された花街道をそぞろ歩きしながら、少し早い花見を楽しみましょう。3月下旬〜4月下旬には、チューリップが満開となり、約4万3,000㎡の花ひろばが、カラフルな絨毯のような景色をつくり出します。 5月上旬〜6月下旬は、バラが主役となって里内を彩る季節。約800品種4,000本のバラが出迎えてくれます。通路側には香りの強いバラが植栽されているので、品種ごとに異なる馥郁とした香り比べを楽しみましょう。イングリッシュローズやオールドローズなど、人気のバラがアーチやオベリスクなどに絡み、全方位から見て楽しめる仕立て方が目を引きます。 6月上旬〜7月初旬は、アジサイ約7万株とハナショウブ8,000株が咲き競う季節。奥の展望台に上がれば、約2万6,000㎡の敷地一面が紫〜ブルーに染まる全景を見渡せ、その壮大な景色を楽しめます。 9月中旬〜11月上旬はコスモスの季節。タネ播きの時期をずらして開花調整し、長い期間満開の様子を楽しめるよう工夫しているそうです。ピンクの濃淡&白のコスモスでつくる花の絨毯の色が見どころの一つ。爛漫と咲き乱れる花畑で、フォトジェニックなシーンを写真に収めることができそうです。さらに季節が進んで10月上旬〜11月下旬には、約200種3万2,000本のダリアが見頃を迎えます。 紅葉の見頃は毎年11月下旬から。フォトスポットは「鏡池」と名づけられた池周辺です。周囲にぐるりとモミジなどを植栽して囲い込んでつくられた、逆さ紅葉が水鏡に映し出される景色は圧巻。夜はライトアップされるので、昼間とはまた違った表情を見せてくれます。この水鏡を維持するために、スタッフが池の落ち葉拾いなどに励むそうで、行き届いたメンテナンスあっての絶景です。 イルミネーションや温室のベゴニアガーデンも見どころ 10月中旬〜5月初旬は、国内最大級のイルミネーションが楽しめます。写真はシンボルツリーの約20mのヒマラヤスギが、毎年色を変えてイルミネーションで照らし出される様子。里内にはさまざまなイルミネーションが施され、約5,200人の夜景鑑賞士が厳選する「イルミネーションランキング」では、3年連続第1位を獲得するクオリティーの高さを誇ります。毎年テーマを設けており、2017-2018年は「くまもとだモン!」〜くまモンのふるさと紀行〜と題した、熊本の復興応援企画。高さ約30m、幅約150mのスケールで躍動感あふれるイルミネーションが彩る大パノラマを楽しめます。 写真は、アンデスの花園「ベゴニアガーデン」。約9,000㎡の温室に、世界各地から集められた球根ベゴニア、木立ベゴニアなど約600種1万2,000株を展示しています。天井からは豪華なハンギングが下がり、花のパラダイスさながら。年中15〜25℃に保って調光することにより、冬でもたくさんのベゴニアが咲くように管理されています。ベゴニアガーデンの奥はカフェスペースがあるので、花景色を楽しみながらの休憩もいいですね。 レストランやカフェは8店舗! 土産物を扱うショップも充実の品揃え 里内には8店舗のレストランが点在しています。写真の「カフェ・ラ・テラス」のオープンは9:00〜21:00(季節によって22:00、ラストオーダーは30分前まで)で、コーヒー、紅茶(各480円)、ソフトドリンク(450円〜)のほか、ミックスサンドイッチ(780円)、アイスクリーム、シャーベット(各450円〜)などもオーダーできます。オススメは里内にある「テン・ツー・ファイブ」で毎日焼き上げる手作りのケーキ(各種430円)。また、季節限定メニューもあります。 また、里内にはパン屋さん「テン・ツー・ファイブ」があり、ここで購入したパンを里内で飲食してもOK。アウトドアの季節には、景色を見ながら外で腹ごしらえするのもよさそうです。人気はメガメロンパン(600円)で、直径約25㎝もあり、大きい分中はふんわり、表面はサクッとした食感がおいしいと評判。1日数量限定で焼かれるレアアイテムです。 土産物売り場の「村の市」では、雑貨や食品など地元の名産品がバラエティー豊かに陳列されています。ほかにもビールサーバーから注がれる長島地ビールや、揚げたてのコロッケ、さつまあげの「うま天」などが販売され、休憩スペースで味比べを楽しむのもオツなものです! Information なばなの里 所在地:三重県桑名市長島町駒江漆畑270 Tel. 0594-41-0787 http://www.nagashima-onsen.co.jp アクセス:名古屋・名鉄バスセンター「長島温泉」行きバスにて約40分「なばなの里」下車すぐ。 JR・近鉄桑名駅下車 三重交通「なばなの里」行き直通バスにて20分(イルミネーション期間中は運休) JR・近鉄長島駅下車 三重交通「なばなの里」行き直通バスにて20分(イルミネーション期間中のみ運行) 東名阪自動車道「長島IC」より、県道7号線を南下、約10分 伊勢湾岸自動車道「湾岸長島IC」より、県道7号線を北上、約15分 オープン期間:通年(各季節、イベントにより異なる). 定休日:メンテナンスのため毎年7月上旬頃、5日間の休業日あり 営業時間:9:00〜21:00、9:00〜22:00(イルミネーション期間中の特定日など) 入園料:小学生以上2,300円(イルミネーション期間中、里内で使える1,000円分の金券つき) ※時期によって異なります Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。https://twitter.com/passion_oranges/
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茨城県

花の庭巡りならここ! 実はエンタメ空間!「水戸市植物公園」
植物を身近に親しんでもらうための植物公園 「都会の人こそ、週末くらいはこういう所へ来て癒されたほうがいいですよ〜。ほら、いい香りでしょ」と、ローズマリーの葉をもんで、香りをかがせてくれたのは西川綾子園長。NHK「趣味の園芸」の講師を務め、ハーブの栽培と利用方法に精通する園芸研究家でもあります。園内の随所にローズマリーやセージ、タイム、バジルなどが植えられており、葉にそっと触れただけで少しスパイシーな香りや甘い香りがフワッと立ち上ります。これらのハーブは鑑賞するだけでなく、収穫してイベントなどで利用されています。 「栽培したハーブでポプリやリース、ハーブティーをつくって楽しむハーブ友の会や、薬草で草木染めをする草木染織同好会など、同好会活動や一般の方が参加できるイベントも多数開催しています。こうやって植物に触れて味わって、植物をもっと身近に親しんでもらい、多面的な価値を知ってもらうのがこの植物園の役目の一つです」。 水戸市の歴史と深い関係にある薬草たち 水戸市植物公園がこうした活動に力を入れているのは、水戸市の歴史的背景にその理由があります。水戸黄門として有名な水戸藩第2代藩主、徳川光圀は、民衆のために数々の偉業をなしたことが知られていますが、その一つに『救民妙薬(きゅうみんみょうやく)』という本があります。これは病気になっても医者にかかることのできない貧しい人々が、身近に生えている植物を使って病の苦しみを癒せるようにと、光圀が藩医の鈴木宗与(穂積甫庵)に命じてまとめさせたもので、藩内で採取できる薬草を材料にした処方箋が397種類紹介されています。また、後代の水戸藩主、9代徳川斉昭は弘道館(こうどうかん*人材育成のための当時の学校)を創設。館内に医学館とともに薬園を設置して薬草栽培を行い、製薬をしました。 2017年4月には、園内の薬草園を拡張整備した「水戸 養命酒薬用ハーブ園」がオープンしました。ここでは江戸時代の水戸藩にまつわる薬草や現代親しまれているハーブを、散策しながら楽しめます。 水戸市植物公園では自然美と人工美の調和した景観を大きな特徴としており、テラスガーデンをはじめとして、季節ごとに異なる景観が楽しめます。美しい花景色を楽しみつつ、植物への知識と親しみを深めに訪れてみませんか。季節ごとの美味しい薬膳料理(土日・数量限定)を提供している園内の喫茶にもぜひお立ち寄りください。 <水戸市植物公園パンフレットより> 白いウメの花をお酒に浮かべて香りを楽しみましょう ウメの白い花が咲いたら、半分開きかけた花を集めましょう。梅干しの種子を除いた梅肉を、蓋が付いた真空保存ができる容器の底に敷きます。採集した花をその上に並べて保存します。暑い季節に取り出して、お酒やお湯にその花を浮かべれば、梅肉の香りと花の美しさを楽しめます。クチナシの花も同様につけても見事です。(弘道館本草局長 佐藤中陵の『中陵漫録』の意訳) 写真提供/水戸市植物公園 information 水戸市植物公園 茨城県水戸市小吹町504 Tel. 029-243-9311 http://www.mito-botanical-park.com 開園時間:9〜17時(入園は16時まで) 休園日:月曜日(祝日または振替休日のときは翌日)、年末年始12月29日〜1月3日 入園料:一般300円、小・中学生と市内及び近隣市町村(笠間市・ひたちなか市・那珂市・小美玉市・茨城町・城里町・大洗町・東海村)居住の60歳以上150円 Credit 取材&文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宮城県

希望の花・家族の花「クリスマスローズ」のナーセリーを訪ねて ~宮城県川崎町 びいなすふぁあむ~
希望の花「クリスマスローズ」 仙台市にある私の庭で、春一番に咲く花が「クリスマスローズ」です。10年前に、植物関係の仕事をしていた姉から「このクリスマスローズは貴重な花だから大切に育ててね!」と言われ、大株の苗を譲り受けました。その後、地植えしたものが、上の4枚の写真です。育て始めた頃は価値が分からず「下向きに咲く暗いヤツ」と思い、なんとなく付き合ってきました。そのイメージが覆ったのが東日本大震災が発生した年の春です。震災で心身ともに疲れきった私が花壇に目を落とすと、クリスマスローズがたくましく新しい茎を何本も地面から伸ばし、その先で葉を広げ、宝石のように美しい花とつぼみがうつむくように咲いていました。私は、「うわぁ、凄い!」と叫びながら地面に寝そべり花を見上げ、再び生きる希望が湧いたことを覚えています。それから年を追うごとに株は成長し、毎年立派な花を咲かせています。 ※一般に花弁と呼んでいる部位は萼片(がくへん)で、本来の花弁は退化して蜜腺となっています。 クリスマスローズの故郷を訪ねてみたい クリスマスローズの魅力にとりつかれた私は、この花が育った場所を訪ねてみたくなり、わが家のクリスマスローズを生産した「びいなすふぁあむ」さんに連絡をとることにしました。びいなすふぁあむさんは、全国の愛好家の間では有名なナーセリーで、特に原種の生産においては聖地と呼ばれるほどです。 クリスマスローズのナーセリー「びいなすふぁあむ」さんは、蔵王連峰のふもとにある、宮城県・川崎町という自然豊かな美しい町にあります。「クリスマスローズについて教えてください」と私がたずねると、柔和な笑顔で「いいですよ!」と大森さんご夫妻が出迎えてくださいました。 「びいなすふぁあむ」を営む大森さんご夫妻にお話を伺いました。 どうしてわが家のクリスマスローズは立派に育っているのですか? 普通のクリスマスローズの苗は、温室の中で鉢植えで育てられ、1月の寒い時期に店頭で販売されます。温室育ちの苗は鉢の中で根が回り、外の寒い環境に適応できず、うまく育たないものも出てきます。びいなすふぁあむでは、冬に掘り上げて鉢植えしたものを、ゆっくりハウスの中で開花させて販売したり、露地栽培で開花したクリスマスローズの株をお客様に選んでいただき、それを掘り上げて販売するので、鉢の中で根が回っていることがなく、そのまま地植えしても丈夫に育つのです。 どのようにして生産しているのですか? びいなすふぁあむでは、無農薬有機栽培で苗を育てています。3~5年寝かせたバークを元土として使い、自家製のくん炭と地元でとれた赤土に発酵豚糞、骨粉、苦土、かき殻石灰を混ぜた用土で育てています。土全体がふかふかで通気性と排水性、保肥力に優れ、クリスマスローズが丈夫に育ちます。 クリスマスローズの楽しみ方を教えてください。 クリスマスローズの原産国(東欧諸国など)では、落葉樹の下や野原でクリスマスローズが咲き、ヘパチカ(雪割草の原種)、プリムラ・ブルガリス、クロッカス、スノードロップ、アネモネ類などとコラボレーションする美しい風景が見られます。クリスマスローズは本来、庭で地植えして楽しむ植物です。ですから、これから日本の庭でもこの植栽を広めていきたいです。 家族の花「クリスマスローズ」 地元の小学校の卒業式に、クリスマスローズの苗をプレゼントしてきました。それを自宅で植えた卒業生が大人になり、どこか違う町でクリスマスローズを見つけると故郷を思い出すそうです。クリスマスローズは毎年咲き、家族とともに成長していく花なのです。 写真の風景は、農地に隣接する「ゴーシュの森」です。ふだん街中に暮らし、土に触れることが少ない子供たちに思いっきり時間を忘れて遊んでもらえるよう、特製のブランコや木登りできる木、BBQスペースなどを設け、解放しています。森林を満喫し、クリスマスローズも自然の姿で育った苗から好みのものを選んでいただけます。 大森さんにクリスマスローズにまつわる興味深いお話を伺い、すっかり魅了されました。私が自分の庭で感じているクリスマスローズが醸し出す優しさが、作り手からも伝わってきました。それで、ぜひ皆さんにもクリスマスローズの魅力を伝えたいと思い、本サイトでも記事で発信していただくことに。とにかく温かい人柄と、クリスマスローズを通して人の生き方を提案していく大森さんの記事をお楽しみに! 協力:びいなすふぁあむ http://venusfarm.blog.jp/ Credit 写真&文/albert_sun3 私は写真家ではありません。庭と植物が大好きなサラリーマンです。 「バラは難しい」と言われますが、ポイントをおさえれば誰でも育てることができます。 ガーデニングを楽しみながら、みなさんとWEBで共有できたら幸せです。 公益社団法人 家庭園芸普及協会認定「グリーンアドバイザー」
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富山県

花の庭巡りならここ! 五感で楽しめる癒やしの庭「氷見あいやまガーデン」
里山の地形を生かした広大なガーデン 富山県の「氷見あいやまガーデン」は、4.4万㎡の敷地面積を誇る、広大な観光ガーデン。元の里山の地形を壊さずに赤松林や雑木林を借景とし、高低差を生かしたゾーニングが特徴です。園内には「フロントガーデン」「ローズガーデン」「フォーマルガーデン」「グレートウォーク」「沈床ガーデン」「円形花壇」「水辺エリア」「子ども広場」「展望台」などがあり、テーマ性をもたせた、変化に富んだ景観を楽しめます。 春から秋まで開花リレーが展開し、 いつの季節も爛漫の景色が楽しめる 4月中旬からは、チューリップが見頃を迎えます。その数は、約20品種、約4万球。チューリップの足元にはパンジーなどが添えられて、カラフルな春の喜びでいっぱいの景色を楽しめます。毎年違った表情を楽しめるように、色彩計画を立てて植栽しているので、チューリップの季節を目当てに訪れるリピーターも多く見られます。 5月中旬からはバラの季節。250品種、3,000本が植栽されています。アーチに仕立てられたピンクのバラは‘アンジェラ’。房咲きになってアーチを覆い尽くすほどに咲き誇ります。5月は花菖蒲やフジも見頃を迎えるので、この時期は特に来場者数が増えます。 人気ナンバーワンのバラ、ピンクの‘ピエール・ドゥ・ロンサール’と花つきがよい赤バラ‘カクテル’のコンビネーション。バラの季節は、芳しい花の香りに誘われ、花に顔を近づけて品種ごとの香りの違いを楽しむ姿もちらほら。「バラの花の香りにうっとりしました」との声が多く聞かれます。 夏から秋はビビッドな花色合わせが見どころ このエリアは「フロントガーデン」と「フォーマルガーデン」をつなぐ、「グレートウォーク」のエリア。初夏のナチュラルな花壇で、ベゴニア、マリーゴールド、サルビア・ファリナセアなど、夏らしいピンクやオレンジ、紫のビビッドカラーの中に、白花のオルレアが調和役となっています。さまざまな花色の組み合わせ方は、自邸の庭の参考になることでしょう。 6月中旬ごろのナチュラルな花壇。黄色い花はヘメロカリス、奥のオレンジはバラ、紫色の花穂を伸ばす花はブルーキャットミント。反対色同士の花色を組み合わせ、コントラストをつけた花壇も素敵です。 6月下旬からは、西洋アジサイ‘アナベル’とユリが同時に咲き始めます。グリーンがかったホワイトの魅力的な花色で、ボリュームたっぷりの花姿が人気の‘アナベル’は、約50株植栽され、群植された姿は壮観です。ユリはスカシユリやオリエンタルリリー、カノコユリなど32品種、1万6,000株を植栽。ウェディングに使われる豪華な品種や野趣感漂う品種など、それぞれのユリの魅力を見比べることができます。 季節が進むほどに花色が深みを帯び、黄昏れていく景色も、また秋の花壇の魅力。黄色のヤナギバヒマワリ、紫のシオン、白のガウラ、ピンクのシュウメイギクが織りなす、オータムカラーの花壇です。 冬を越えて、また春が到来 自然豊かな癒しの庭は、眺望も抜群 3月中旬からは、約500株のクリスマスローズが主役に。開園当初に、八重と一重の品種を数十株植えたところ、毎年のように新たな自然交配の品種がふえているとか。つまり、ここでしか出合えないクリスマスローズがあるのです。この時期はスイセンやクロッカス、ヒヤシンスも見頃となり、早春の表情が楽しめます。 里山に近く四季折々に見どころがある「氷見あいやまガーデン」。水の音や葉擦れの音、虫や鳥の声、さらりと肌をなでる風……「五感で楽しめる庭ですよ」という案内の言葉通りの、癒しのガーデンです。 標高100mの位置から見渡す景色。氷見市の市街地、富山湾、その奥に3,000m級の山が連なる館山連峰が広がります。全体を回るには、大人の足で40〜60分ほど。ゆっくり散策を楽しみ、2時間ほどかけて景色を楽しむ方が多いそうです。 ゲストハウスではドライフラワーショップが人気! ゲストハウスでは、ハイシーズン限定でレストランがオープンする予定。ドライフラワーショップ「ぶらぶら」では、園内の植物を使った、手作りの花束やドライフラワー、ハーバリウムを販売しています。ほかに地元のお菓子や香水、タオルなどの雑貨類も扱っているので、お土産選びにぜひ立ち寄ってみてください。 Information フォレストフローラル 氷見あいやまガーデン 所在地:富山県氷見市稲積112-1 TEL:0766-72-7187 https://www.aiyamagarden.jp/ アクセス: 能越自動車道 氷見北ICより約10分 JR氷見線 氷見駅よりタクシーで約15分 オープン期間:無休(設備維持管理、年末年始、臨時休園あり) 営業時間:9:00〜17:00(最終入園時間16:30) 入園料:大人800円、小・中学生400円、65歳以上700円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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滋賀県

カメラマンが訪ねた感動の花の庭。滋賀「English Gardenローザンベリー多和田」のパンジービオラフェステ…
「English Garden ローザンベリー多和田」で開かれた「パンジービオラフェスティバル」 「English Garden ローザンベリー多和田」は、オーナーの大澤恵理子さんが、細部にまでこだわってガーデンをつくってこられました。大澤さんもイギリスがお好きのようで、私のようなイギリス好きのカメラマンにとっては、たまらないガーデンです。そんな素敵なガーデンを会場にして、日本各地から育種家さんの可愛いビオラが集められ、撮影ができるという夢のようなイベント「パンジービオラフェスティバル」が開催されるというのですから、ワクワクして出かけたのはご想像の通りです。 ビオラが好きになった20年前の記憶 元々僕は白や青、薄いピンクの小花みたいな花が好きだったので、ビオラは好きな花でした。そのビオラが大好きになったのは20数年くらい前、千葉県富里市の沖縄出身のご夫婦がなさっている「七栄グリーン」と言うお店との出会いがきっかけでした。七栄グリーンは、とってもセンスの良いカラーリーフを使った寄せ植えとハンギングで有名なお店で、僕も機会があるごとにうかがって撮影をしていました。そんな七栄グリーンの寄せ植えに欠かせない花がビオラでした。 その当時は、まだ“育種家さんのビオラ”のような個性的な品種はなかったのですが、七栄グリーンさんは大手の種苗会社のカタログの中からきれいなビオラをセレクトして、棚の上にはいつもかわいいビオラがたくさん並んでいて、僕もそんなビオラを使ってよく寄せ植えをつくっていました。 その後七栄グリーンさんは沖縄に帰られお店はクローズしてしまったのですが、最近はホームセンターなどでも見元さんや他の方々が生み出したかわいいビオラが手に入るようになったので、寄せ植えは今でも時々つくっています。 育種家さんのビオラとの出会い 僕が最初に育種家さんのビオラに出会ったのは、雑誌の取材で訪れた北海道札幌市にある「国営滝野すずらん丘陵公園」で、梅木あゆみさんが主催するイベントでした。その以前にもいろいろな方から「宮崎の育種家さんのビオラが素晴らしいよ」と、話は聞いていたので、是非拝見したいと思っていました。実際に見る育種家さんによるビオラは、色も形も大きさも想像以上にバラエティに富んでいて素晴らしく、興奮しながら撮影したのを覚えています。 その後は大阪の園芸店「Kanekyu金久」さんに取材に行ったり、神奈川県横浜市の笈川さんのハウスにお邪魔していろんなビオラを見てきました。知り合いのガーデンラバーさん達は、もうとっくに宮崎にまで行っていたりして、「今度一緒に宮崎に行きませんか?」と誘われてしまうほど育種家さんのビオラは、僕にとってしっかり撮影してみたい憧れの花になってしまいました。 自宅から5時間かけて「ローザンベリー多和田」へ そんな憧れのビオラが「ローザンベリー多和田」さんに勢揃いすると聞いたら、行かないわけにはいきません。4月4日、当日の天気を確認していざ出発です。自宅の千葉からローザンベリー多和田のある米原までは450kmおよそ5時間のドライブです。暗いうちに出発したので、お昼前には無事到着。SNSのショートメールでガーデナーのヒデさんに連絡してゲートへ向かうと、4日は休園日とのことで園内はガラーンとしていました。これは、ビオラ独り占めで撮影ができる! 素晴らしい機会となりました。 ローザンベリーと言えばアンティークレンガの塀とメタセコイアのロングウォークが有名ですが、その塀の前には分かりやすく、育種家さんごとにテーブルが置かれていました。アイアンのフェンスの前には、大きなハンギングやテラコッタがいくつも、いくつも並べられていています。 カメラマンとしては、育種家さんごとに全部の花をカメラに収めたいし、大作のハンギングやテーブルの上のグルーピングの写真も撮りたい。撮っても撮っても終わらない大変な一日になってしまいましたが、どの花も可愛く、どのハンギングも素敵だったので、不思議と疲れは感じない充実感いっぱいの幸せな一日になりました。 ○2018年のビオラフェアー パンジービオラフェスティバル は、3月17日(土)~4月15日(日)の開催です。詳しくはホームページ(http://www.rb-tawada.com)でご確認ください。 ○この記事でご紹介してきたすべての写真は、すべて「English Garden ローザンベリー多和田」で今井秀治さんが撮影したものです。 Information English Garden ローザンベリー多和田 所在地:滋賀県米原市多和田605-10 TEL:0749-54-2323 http://www.rb-tawada.com アクセス:名神高速道路 一宮ICより約40分 JR米原駅よりタクシーで約15分 オープン期間:火曜休(祝日の場合は営業) ※冬季休園あり 2018年は3月17日(土)からの営業(オープン期間はHPにてご確認ください) 営業時間:10:00〜17:00(レストランは11:00〜15:00) ※冬季(12〜3月)は10:00〜16:00の営業 入園料:大人(中学生以上)800円、小人(4歳以上)400円、3歳以下無料 ※団体は15名以上、割引あり
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宮城県

花の庭巡りならここ! ペット同伴OKなのが嬉しい「泉ボタニカルガーデン」
約6万9300㎡の敷地を持つ「泉ボタニカルガーデン」は、1998年にオープンした、約1,500品種、約10万株の植物が息づく自然植物公園。宮城県七北田ダムに隣接する、自然豊かな里山の景観を生かした植栽は、山歩きを楽しむ感覚で四季を彩る花々の景色を観賞できます。この庭園を運営する母体は、ガーデン施工会社「泉緑化」で、元々圃場として利用していた場所を、市民の憩いの場として提供しようと、長年かけて整備してきました。樹木や草花はどれくらいの大きさに成長するのか、日陰ではどんな植物が育つのか、相性のいい植物の組み合わせ方など、個人庭園に参考になるモデルガーデンとしての役割も備えているといいます。プロの技がたくさん詰まった植栽術を見に、ぜひ出かけてみてはいかがでしょうか。 四季の変化によって見どころが移ろう、 何度でも訪れたいガーデン 広大な敷地はエリアごとに区分けされ、それぞれに雰囲気の異なる見どころが設けられています。「ローズガーデン」「シャクナゲの斜面」「アヤメの湿原エリア」「エビネとヒメシャガの日陰」「カタクリとツツジの谷」「ガクアジサイの岬」「野草の枝道」「カルミアと東屋」「芝生広場」などのエリアがあり、季節の変化によって、見どころも次々と移ろっていきます。 5月上旬はチューリップが見頃で、約8,000球を植栽。毎年色の組み合わせを変えており、株元を彩るネモフィラなど一年草との組み合わせ方も参考になります。 里山の景色を生かしつつ、斜面を色で覆い尽くすように植栽されたシャクナゲのエリア。5月の2週目前後が見頃となり、サクラやヤマツツジも同じ頃に開花するので、春がいっぺんにやって来る北国ならではの風景を楽しめます。「この季節を待ってました」とばかりに、多くの方々が足を運んで特に賑わいを見せ、「最高の眺めが楽しめるハイキングコース」と親しまれています。 「泉ボタニカルガーデン」では、約400品種、約600本のバラが植栽され、6月中旬に見頃となります。写真は、手作りの木製パーゴラに仕立てた‘アンジェラ’の満開の様子。歩き疲れたら、パーゴラ下のテーブルとチェアで休憩ができます。園内にはたくさんの休憩スポットが用意されており、持ち込みでの飲食もOK。ゴミは各自持ち帰って、マナーを守りましょう。 職人さんが手作りした木製のアーチが何本も連ねられた小道は、幅約3m、奥行き約30m。ダイナミックなバラのトンネルは、赤の‘トラディション95’‘テス オブ ザ ダーバービルズ’‘LDブレスウェイト’、ピンクの‘スパニッシュ・ビーューティー’‘ポールズ・ヒマラヤン・ムスク’‘ラウブリッター’、白の‘アイスバーグ’などと、花色を絞って優美に彩っています。 寂しくなりがちなアーチの足元には、キャットミントやアルケミラモリス、アリウム・ギガンチウム、ラムズイヤーなどの宿根草をボリュームたっぷりに植栽。アーチの庭への上手な取り入れ方のヒントになりそうです。 夏〜秋は植物の成長が著しく、 ボリューム感のある景色が広がる バラの季節が終わると、ヤマアジサイやセイヨウアジサイなど、アジサイが主役の季節へとバトンタッチ。さらに梅雨があけて夏を迎えると、ルドベキアやヒマワリなどを中心に、黄色い花々がガーデンに輝きを与えます。写真左は8月上〜中旬の景色。写真右は夏らしいビビッドな色づかいで、草丈の高低差を生かした植栽術が目を引きます。少し標高が高いので、真夏も植物がへたらず元気いっぱいに咲き誇る姿が魅力です。 秋になると、背の高い宿根草が伸び上がってきて、ボリュームたっぷりの景観をつくりだします。写真は10月頃で、さまざまなセージがダイナミックに群植されたコーナーが見どころです。 また、10月のハロウィンの季節はマルシェが開催され、たくさんのさまざまなイベントが楽しめます。公式ホームページでは、季節ごとに音楽コンサートやワークショップなどいろいろなイベント情報が掲載されているので、ぜひチェックしてみてください。 青空の下でいただく食事は、 いつもよりずっとおいしい! 「泉ボタニカルガーデン」内には、カフェ「Cafe Terrace Felicia」が併設されています。オープン時間は10:00〜16:00(ラストオーダー15:30)。4〜6月は無休、7〜11月は水曜定休。空が開け、風が頬をなでるオープン席が人気です。メニューはパスタ850円のほか、そば、うどん、丼ものがあり、季節によって変わります。オススメは手作りのケーキセット(ドリンクつき)850円です(写真右)。 ほかにも、ハンドメイド作家がつくる雑貨のショップや花苗・花木の売店があり、不定期でマルシェが立つなど、お買い物も楽しめます。 ペットも喜ぶ! 里山の景色を楽しみながらハイキングを 「泉ボタニカルガーデン」ではペットを同伴でき、一緒に園内のお散歩を楽しめます。リードをつけていれば、走り回ってもOK。これまで犬や猫、ウサギのほか、オウムまで来園したことがあるそうです。マナーとして、トイレの始末は各自で行いましょう。写真は「泉ボタニカルガーデン」看板犬のチェリーちゃん。園内の芝生広場に毎日のように出勤しています。 Information 泉ボタニカルガーデン 所在地:宮城県仙台市泉区福岡字赤下 Tel. 022-379-2698 http://www.izumi-green.co.jp/botanical/ アクセス: 仙台市地下鉄泉中央駅より 車で約30分 仙台泉I.Cより 泉ヶ岳方面へ車で約40分 仙台宮城I.Cより 国道48号線経由、国道457号線大和方面へ車で約40分 オープン期間:4月第2土曜日~11月第2日曜日 営業時間:9:30~17:00(最終入園は16:30) 入園料:大人500円、小学生100円、未就学児無料 会員パスポート(年内有効)1,000円 団体割引10名以上大人300円 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。https://twitter.com/passion_oranges/




















