四季がはっきり変化する日本には、豊かな自然と幅広い植物群、そして花を美しく咲かせる技術力があり、海外からも注目されるガーデンがたくさんあります。全国各地で育まれ、訪れる人々を感動させる花咲く数々のスポット。人生で一度は訪れてほしい観光ガーデンへご案内します。

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里山の地形を生かした広大なガーデン

富山県の「氷見あいやまガーデン」は、4.4万㎡の敷地面積を誇る、広大な観光ガーデン。元の里山の地形を壊さずに赤松林や雑木林を借景とし、高低差を生かしたゾーニングが特徴です。園内には「フロントガーデン」「ローズガーデン」「フォーマルガーデン」「グレートウォーク」「沈床ガーデン」「円形花壇」「水辺エリア」「子ども広場」「展望台」などがあり、テーマ性をもたせた、変化に富んだ景観を楽しめます。

春から秋まで開花リレーが展開し、
いつの季節も爛漫の景色が楽しめる

4月中旬からは、チューリップが見頃を迎えます。その数は、約20品種、約4万球。チューリップの足元にはパンジーなどが添えられて、カラフルな春の喜びでいっぱいの景色を楽しめます。毎年違った表情を楽しめるように、色彩計画を立てて植栽しているので、チューリップの季節を目当てに訪れるリピーターも多く見られます。

5月中旬からはバラの季節。250品種、3,000本が植栽されています。アーチに仕立てられたピンクのバラは‘アンジェラ’。房咲きになってアーチを覆い尽くすほどに咲き誇ります。5月は花菖蒲やフジも見頃を迎えるので、この時期は特に来場者数が増えます。

人気ナンバーワンのバラ、ピンクの‘ピエール・ドゥ・ロンサール’と花つきがよい赤バラ‘カクテル’のコンビネーション。バラの季節は、芳しい花の香りに誘われ、花に顔を近づけて品種ごとの香りの違いを楽しむ姿もちらほら。「バラの花の香りにうっとりしました」との声が多く聞かれます。

夏から秋はビビッドな花色合わせが見どころ

このエリアは「フロントガーデン」と「フォーマルガーデン」をつなぐ、「グレートウォーク」のエリア。初夏のナチュラルな花壇で、ベゴニア、マリーゴールド、サルビア・ファリナセアなど、夏らしいピンクやオレンジ、紫のビビッドカラーの中に、白花のオルレアが調和役となっています。さまざまな花色の組み合わせ方は、自邸の庭の参考になることでしょう。

6月中旬ごろのナチュラルな花壇。黄色い花はヘメロカリス、奥のオレンジはバラ、紫色の花穂を伸ばす花はブルーキャットミント。反対色同士の花色を組み合わせ、コントラストをつけた花壇も素敵です。

6月下旬からは、西洋アジサイ‘アナベル’とユリが同時に咲き始めます。グリーンがかったホワイトの魅力的な花色で、ボリュームたっぷりの花姿が人気の‘アナベル’は、約50株植栽され、群植された姿は壮観です。ユリはスカシユリやオリエンタルリリー、カノコユリなど32品種、1万6,000株を植栽。ウェディングに使われる豪華な品種や野趣感漂う品種など、それぞれのユリの魅力を見比べることができます。

季節が進むほどに花色が深みを帯び、黄昏れていく景色も、また秋の花壇の魅力。黄色のヤナギバヒマワリ、紫のシオン、白のガウラ、ピンクのシュウメイギクが織りなす、オータムカラーの花壇です。

冬を越えて、また春が到来
自然豊かな癒しの庭は、眺望も抜群

3月中旬からは、約500株のクリスマスローズが主役に。開園当初に、八重と一重の品種を数十株植えたところ、毎年のように新たな自然交配の品種がふえているとか。つまり、ここでしか出合えないクリスマスローズがあるのです。この時期はスイセンやクロッカス、ヒヤシンスも見頃となり、早春の表情が楽しめます。

里山に近く四季折々に見どころがある「氷見あいやまガーデン」。水の音や葉擦れの音、虫や鳥の声、さらりと肌をなでる風……「五感で楽しめる庭ですよ」という案内の言葉通りの、癒しのガーデンです。

標高100mの位置から見渡す景色。氷見市の市街地、富山湾、その奥に3,000m級の山が連なる館山連峰が広がります。全体を回るには、大人の足で40〜60分ほど。ゆっくり散策を楽しみ、2時間ほどかけて景色を楽しむ方が多いそうです。

ゲストハウスではドライフラワーショップが人気!

ゲストハウスでは、ハイシーズン限定でレストランがオープンする予定。ドライフラワーショップ「ぶらぶら」では、園内の植物を使った、手作りの花束やドライフラワー、ハーバリウムを販売しています。ほかに地元のお菓子や香水、タオルなどの雑貨類も扱っているので、お土産選びにぜひ立ち寄ってみてください。

Information

フォレストフローラル 氷見あいやまガーデン

所在地:富山県氷見市稲積112-1
TEL:0766-72-7187
https://www.aiyamagarden.jp/

アクセス: 能越自動車道 氷見北ICより約10分
JR氷見線 氷見駅よりタクシーで約15分

オープン期間:無休(設備維持管理、年末年始、臨時休園あり)

営業時間:9:00〜17:00(最終入園時間16:30)

入園料:大人800円、小・中学生400円、65歳以上700円

Credit


取材&文/長田節子
ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
https://twitter.com/passion_oranges/
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