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花とケーキで素敵な週末を!『ジャルダン ノスタルジック』東京・神楽坂 今日はてくてく、「花屋さん日和…
店名の意味は、フランス語で「懐かしい庭」。 素朴で、野原の花で遊んだ遠い記憶もふと思い出してしまう、そんな場所です。 えんじ色の扉は通常、締まっていますが、臆せず、入ってください。 中へ入ると、ちょっとひんやり。生花の鮮度を保つため、冷房をつけています。通路を進むと、左手にご覧のようなあでやかな花の壁画が登場しますよ。そう、切り花コーナーです。枝ものやグリーン、季節の実ものを含めて、いつも50種は優に超える品ぞろえ。バラだけでも平均して15種はそろえているそうです(すごい!!)。訪ねた日には、カップ咲きのバラ、‘ロマンティークアンティーク’にシャクヤクといった華やかな花やアスチルベなどの楚々とした草花に紛れて、鬼百合が古い植物画のような存在感を放っていました。 オーナーはふたりの男性。パリの花屋さんで修業した青江健一さん(左)と、子どもの頃から草花に囲まれて暮らしてきた加藤孝直さん(右)。ふたりの好みが反映されるため、幅広い品揃えになるんですね。 天井を見上げると、ミモザやユーカリなどのじつにさまざまなドライフラワーが吊るされています。訪れるたび、どんどん増えて、近頃ではうっそうと…(笑)。行くと、なんだかホッとするのは、こんな演出にも一因があるのかもしれませんね。色鮮やかなドライもあるものの、こっちのほうの干し上がったドライを皆さん、買っていくそうです。 そんなドライの小花をハンガーに飾った青江さんの作品。悲鳴を上げちゃうくらいのかわいさです! 花材を並べている「花の壁画」の反対側は、かわいらしい雑貨と花の器のスペース。雑貨を扱う花屋さんのなかでも、きっと上位にランクインされる品ぞろえかもしれません。 例えば、花模様のポットや小さな器は、パリの蚤の市で見つけたブロカント。 花の香りがする南仏・ニヨンのアンティーク缶入り石けんは、ラベンダーやローズ、メイフラワー、コットンフラワーの4種。とてもやさしい香りがします。各1580円。 そして、ジャルダン ノスタルジックでは、お菓子も買えるんです! 市販のものではありませんよ。加藤さんの手作り。ふたりが並んでいる写真の後ろに映っている小窓の奥が厨房です。朝(真夜中)3時半からお店がオープンするまで、ほぼ毎日、手作り。そんな花屋さん、めったにありませんよね。 これがその一部。左から、ラベンダーの香りに癒される香りのグラノーラ330円、マーマレードと紅茶のクッキー280円、はちみつレモンクッキー350円。季節のフルーツを使ったケーキなどの生菓子も週末限定で作っています。店内でも食べられますよ。 週末は花とお菓子を目指して、いざ、神楽坂へ!!! Shop Data:ジャルダン ノスタルジック(jardin nostalgique) ホームページ/http://www.jarnos.jp 住所/東京都新宿区天神町66-2 1F 電話/03・8280・7665 営業時間/11〜19時、土・日限定カフェ15〜19時(LO. 18時30分) 定休日/火曜 アクセス/東京メトロ東西線神楽坂駅2番出口(矢来口)より徒歩約5分 Credit 記事協力 構成と撮影と文・鈴木清子
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カメラマンが訪ねた感動の花の庭。神奈川・愛甲郡「服部牧場」
SNSの投稿で知った美しい庭 前回は、北海道のグラスが素晴らしい「大森ガーデン」を2回に渡ってご紹介しましたが、2020年最初のストーリーも、またまたグラスと草花のガーデンです。 ここは、グラスが大好きなガーデナー、平栗智子さんが丹精込めてつくり上げた「服部牧場」。 僕がこのガーデンを初めて知ったのは、知人のガーデナー、Sさんの「いざ 服部牧場へ」と書かれたフェイスブックの投稿でした。2019年11月8日の彼女の投稿写真には、大小さまざまなグラスがピンクや白の穂を出し、株元には青や紫の草花が咲き乱れる美しいボーダーが写っていました。それを見て、今すぐにでも飛んで行って撮影したい! くらいの気持ちになるほど、それは美しいものでした。 昨年くらいから僕の一番の撮影のテーマは「美しいグラスガーデン」でしたので、いつも頭の片隅には「何処かで秋のステキなグラスガーデンが撮れないものか」という思いがありました。ですから、車ですぐに行けるほどの距離に、こんな素晴らしいグラスガーデンがあったとは! Sさんには教えていただき本当に感謝しています。幸いにも数日は天気も安定しているようです。投稿を見た2日後はスケジュールも空いていたので、11月10日に撮影に伺うことにしました。 晩秋の庭へ初の訪問 撮影当日は爽やかに晴れ渡り、気温は暑いくらいの秋の終わりとは思えないほどの行楽日和でしたから、高速道路も結構混んでいました。高速を降りて「服部牧場」が近づいてくると、のどかな風景の中、道路脇の木々の紅葉も黄色く輝いていました。その風景もすぐに車を停めて撮影したくなるほどでしたが、寄り道などしている心の余裕はありません。まだ撮影にベストな時間には早すぎるとは分かっていても、アクセルは緩めず、まっすぐに「服部牧場」へ向かいました。 牧場の駐車場に着いたのは2時半くらいでしたが、天気もいいし家族連れで駐車場は満車。子どもたちが元気に走り回っています。秋から冬の撮影は、午後4時頃の光がきれいですので、まだ大分早く着いてしまったのです。でも、車の中にいても仕方ないので、ロケハンを兼ねて、カメラも持たずにぶらっとガーデンに向かいました。 ガーデン入り口の看板を見ながら石の階段を上ると、お目当てのガーデンが現れました。牧場というのだし、きっと広いガーデンなんだろうと勝手に思っていたので、意外と小さいガーデンにちょっと驚きました。しかし、その小さなガーデンにはびっしりといろいろな植物が植えられていて本当にきれいでした。Sさんの写真で見た、赤い穂のミューゲンベルギアも風に揺れていました。 いやー、きれいだなぁと歩き回っていると、ガーデンの西側には高い針葉樹があってその木々の影が、だんだんガーデンに迫ってきていることに気がつきました。優雅に4時まで待っていると、ガーデンは完全に影になってしまう。これは大変! と走って車に戻り、カメラと三脚を担いで、再びガーデンに戻りました。その間5分ほどですが、先ほどまでは誰もいなかったガーデンの隅で黙々と作業をしている女性を発見。Sさんのフェイスブックのコメントにあった「植物を愛してやまないガーデナー」さんだろうと思い、ご挨拶と撮影の許可をいただくため近づいていきました。 ガーデナーさんも僕に気がついて軽い会釈をしてくれました。早速撮影の許可をもらおうと話しかけると、子どもが走り回るので三脚は遠慮してほしいとのことでした。でもガーデンの撮影には三脚は必需品なので、何とかお願いしなくては思っていると、彼女の表情が突然一変して「もしかして今井さんですか?」と。以前千葉の貝殻亭というレストランで写真講座をしたことがあったのですが、その時に参加してくれたようで、一件落着。僕も子どもがそばを通ったら気をつけますと約束して撮影を開始しました。 グラスが美しく輝く瞬間を狙う 前回ご紹介した北海道の「大森ガーデン」さんのように、近くに背の高いものが何もないガーデンの場合は、夕陽が地平線に沈む瞬間くらいの光がきれいなのですが、このガーデンは西側に背の高い木々があって、割と早い時間から影がガーデンを覆ってくるので、撮影のタイミングは、撮りたい植物が影に入った瞬間を狙います。 ガーデンの東側はまだ強い日差しが差し込んでいて、ギラギラしています。でも、影に入ったばかりの一番西側のボーダー花壇は、明るい日陰でどの植物もきれいに見えています。カメラを三脚にセットして、じっくりとファインダーを覗いてみると、何種類ものグラスが入ったボーダー花壇は、グラスの穂の柔らかい線や直線的な茎の線、アスターのブルーや枯れた草の黄色や茶色と、いろいろな要素が混じり合っていました。春の宿根草のボーダーとは全然違う、とてもきれいな表情を見せてくれています。 あとは、逆光になるように西にレンズを向けて狙ったり、サイド光になるように南や北の方向にレンズを向けたり、ガーデンの中を歩き回って同じグラスを撮ったり…。こうして光と影をチェックしながら、少しずつ東側のボーダーまで撮影して、4時過ぎに撮影は終了しました。 撮影中は、僕の邪魔にならないようにとガーデンの隅のほうにいてくれたガーデナーさんがコーヒーを入れてくださるというので、お言葉に甘えてガーデナールームへ。行ってみると、そこも天井からドライになった昨年のグラスがズラリと飾ってあり、彼女のグラス愛がハンパじゃないことを感じました。僕が「大森ガーデン」さんに行った時の話をすると、彼女も随分前から大森さんにグラスの苗を送ってもらっては、あちこちの庭に植えて経過を観察しているそうです。あたりがすっかり暗くなるまでグラス談義は続き、この日撮影した写真は「Garden Story」に載せますと約束をして、美しい月を見ながら帰路につきました。 凍った庭への期待 この日の写真は大満足。何もいうことはない仕上がりでしたが、もう一つ、冬のガーデン写真といえば「凍った庭」があります。以前はよく群馬県太田市の「アンディ&ウィリアムス・ボタニックガーデン」に行き、日が昇る前の暗いうちから撮らせていただいた経験がありますが、久しぶりにグラスガーデンが凍って、真っ白になった「服部牧場」の写真が撮りたくなりました。「凍った庭」になる条件には、「今シーズン一番の寒波」というような、放射冷却のよく晴れた寒い朝であることが必要ですが、11月29日がちょうどそんな気圧配置だったので「凍った庭」を撮影するために午前3時に出発して、6時前、まだ暗い駐車場に着きました。でも、何だか寒くない。痛いくらい寒くてスキー用の帽子に手袋でガタガタ震えるくらいの朝のはずが、それほど寒くなく……。 残念ながら今日はダメだった、と思いながらもガーデンに行ってみましたが、案の定全く凍っていませんでした。でも、以前の撮影から2週間が経ち、さらに枯れた庭が朝日の中でとても美しく輝いていました。凍った庭の撮影は、またこの年末年始にでも行ってみようと思っています。
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花の庭巡りならここ! 熱帯雨林のジャングルを散歩「板橋区立熱帯環境植物館」
東南アジアの熱帯雨林から高山までをコンパクトにまとめた植物園 「板橋区立熱帯環境植物館」は、1974年に高島平温水プールが開設された際、1階部分に区民の憩いの場として「熱帯植物園」を整備。清掃工場の余熱利用により、当時からバナナやヤシ、スイレンなどが植栽されていました。 その後1994年に、現在の「板橋区立熱帯環境植物館」にリニューアル。世界三大熱帯雨林の中から、日本と関係の深い東南アジアの熱帯雨林に特化して再現しています。海底に見立てた水族館から始まり、標高2,000mの高山(キナバル山)まで順次ジャングルを登っていくような展示内容で、「潮間帯ゾーン」「熱帯低地林ゾーン」「集落景観ゾーン」「雲霧林ゾーン」の4つに分かれています。 植栽面積は約1,000㎡で、ゆっくり観賞しながら回ると大人の足で1時間くらいかかります。水族館の魚は約150種、植物園の植物は約700種をコレクション。特に花が美しい熱帯植物はプルメリアやビワモドキ、ヒスイカズラ、メディニラ・マグニフィカ、バニラ、ラン、果実はミズレンブ、ビワモドキ、バナナ、パラミツ、ビヨウタコノキなどです。友好提携マレーシアのペナン植物園から寄贈されたものも多く、足元や壁際などまで視線を巡らせると、珍しい植物が見つかる楽しみがあります。 日曜・祝日はガイドツアーが行われ、13:00から約1時間かけてスタッフによる解説を受けられます。水族館では餌やり体験も実施、参加費は無料。企画展の内容や季節、咲いている花などによって毎回解説内容が変わるので、何度参加しても楽しめます。企画展やイベントが一年を通して開催されているため、リピーターも大変多く、年間約12万人が訪れる人気の植物園です。 海底を再現した水族館からスタート!海水、汽水、淡水に棲む魚たちを観察 「板橋区立熱帯環境植物館」に入場すると、まずはミニ水族館に出迎えられます。チンアナゴやカクレミノなどカラフルな熱帯魚が泳ぐ海水、淡水と海水が入り混じる河口域に棲むテッポウウオやハゼの仲間がいる汽水、アジアアロワナ、ボルネオカワガメが生息する淡水へとエリアごとに展示。海底から河口、川へと上がっていくイメージです。 こちらは世界最大の淡水エイ、ヒマンチュラチャオプラヤが優雅に遊泳する淡水エリア。上部には熱帯の河口域に根を下ろす植物が見え、水中から上を眺めているような気分になれる展示です。緩やかなスロープを上がって、次はいよいよ植物が息づくエリアに向かいます。 標高の低い熱帯低地から高冷地まで上るにつれて、植生も変わっていく 水族館を後にして現れるのは、潮の満ち引きによって、露出と水没を繰り返す「潮間帯ゾーン」。地表に呼吸根を出す姿が特徴的なマングローブや、ヤシ類などが茂るほか、水辺を好む植物が垣間見えます。 次に進むと、「熱帯低地林ゾーン」が広がります。ラワン材としても知られるフタバガキの仲間など多様な熱帯植物が見られ、ジャングルに分け入った気分に。アコウやガジュマルなど、他のものに絡まるように育つ「しめ殺し植物」も見られ、実際に宿主が枯れて乗っ取られた姿も展示されています。 写真は「集落景観ゾーン」に設けられたマレーハウス。中のベンチで一休みしながら園内を一望できるビュースポットです。この周辺には、低地林より少し高い台地で、人々が集落を作る環境を想定し、生活に利用される植物を植栽。バナナやパパイヤなどのフルーツや、キャッサバ、イモ類などの食用植物、薬や香料に用いられる植物、観賞に向く美しい植物など、人が持ち込んだとされるさまざまな植物が見られます。 順路を進むと、「雲霧林ゾーン」が現れ、ひんやりとした空気を感じて「わあ、涼しい!」という声も聞こえてきます。それもそのはず、このゾーンは標高約1,400m以上の、雨や霧の多い熱帯の高山地を再現しているため。苔や背丈の低いツツジ科の植物、ランなどの着生植物が多く見られます。 企画展やスタンプラリー、体験会など興味深いイベントが目白押し! 撮影/板橋区立熱帯環境植物館 「板橋区立熱帯環境植物館」では、環境や生き物にまつわる企画展を年に11回(合間の小規模展示は8回)行っています。夏休みの「昆虫展」、1月の「ラン展」、春休みの「体感水族館」が、毎年恒例の人気企画。写真は、食べると味覚が変わる「ミラクルフルーツ体験コーナー」で、園内で育った果実を試食するイベントです。 毎回テーマを変えて、年10回以上のオリジナルスタンプラリーを行うほか、フラワーアレンジメントやリース作り、植物画、聞香体験などの講習会も開催しています。 館内には、貸し衣装コーナーもありますよ! トロピカル気分を味わえるアロハシャツやレイなどを纏って、撮影スポットで記念写真を撮るのもいいですね。 土・日、祝祭日は東南アジア料理に舌鼓をミュージアムショップも多彩な品揃え 「板橋区立熱帯環境植物館」では、土日・祝祭日のみ、「喫茶室クレア」がオープンします。営業時間は11:00~17:00(ラストオーダー16:30)で、客席は25席。温室側はガラス張りになっており、ナイスビューが広がります。営業のない平日は飲食物を持ち込んでの休憩もOKです。 撮影/板橋区立熱帯環境植物館 「喫茶室クレア」のメニューは、東南アジアをイメージさせるラインナップ。マレーシアカレー&ライスまたはナン&ミニサラダ、ナシゴレン、ガパオライスが各800円、野菜のキッシュ、ピザフリッタ各400円、お子様セット550円など。飲み物はソフトドリンク、タピオカ、アルコール350円~。写真は大人気のパンケーキ500円。 ※値段は税込 館内にはミュージアムショップもあるので、ぜひ立ち寄りを。オリジナルの缶バッジやポストカード、スタンプ、オリジナルコーヒー、ドライフルーツ、雑貨などが揃います。企画展や季節によって取り扱い製品のラインナップも変わり、毎年1月のラン展の際はランの苗も販売しています。2020年のラン展は最終日が1月13日で、展示品が安く販売されるので、ぜひお出かけください! Information 板橋区立熱帯環境植物館 所在地:東京都板橋区高島平8-29-2TEL:03-5920-1131 板橋区立 熱帯環境植物館 アクセス:電車/都営三田線「高島平」駅下車、東口より徒歩7分バス/国際興業バス「高島第一中学校」下車、徒歩1分※土・日曜、祝祭日、板橋区立小学校の夏休み期間は無料送迎バスあり。時刻表はHP参照(https://www.seibu-la.co.jp/nettaikan/files/timetable2.pdf) 休館日:月曜(祝祭日の時はその直後の平日)、12月28日~1月1日 営業時間: 10:00~18:00(※入館は17:30まで) 料金:大人260円、小・中学生130円、未就学児無料※土・日曜、区立小学校の夏休みは小・中学生無料※団体は20名以上で1名50円引き※障がい者手帳、愛の手帳などをお持ちの方は、大人130円、小・中学生と65歳以上60円、付き添い1名無料
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日常が豊かになる、飾る花、育てる花。『西荻百貨店』東京・西荻窪 今日はてくてく、「花屋さん日和」Vol…
入っているお店は4つ。花屋さんと、カフェ、山野草のお店。そして地下では内装と家具のショップが開店準備中です。オープンしたのは5年前の2013年。『草と花 一草(isso)』の砂森聡さんが、発起人となって生まれた場所です。 ペパーミントグリーンのドアを開けて、最初にあるのは、そう、前回ご紹介した花屋さん『イッカ』。季節の草花をメインに少量多品種で揃えています。 オーナーの西野純子さんの花選びの基準は、ニュアンスのある色合いで、きれいなラインをもつ花。たとえば、取材時に店内にあった、この写真の花、エンシクリアがそう。カラフェやコップにさりげなくいけても、様になりますよね。日常の花でも、ちょっとだけおしゃれに決まります。 壁沿いに並んだ花器や多肉植物に似合う鉢を見ながら奥へと進むと、右手に、大小のテーブル席が4つ並ぶ部屋が現れます。ここがカフェの『くろもじ珈琲』。 引き戸の向こうのテラスは『草と花 一草(isso)』のスペースです。山野草のなかでも、楚々として、身近なものを選んで、ここに迎えているそう。 取材時に見つけた、この白い花は台湾梅花カラマツ。細いワイヤーのような茎咲きに可憐な花を次々と咲かせます。ほかに、テラスにあるのは落葉樹と実がなる木。色づき、実が膨らむたびに、季節の移ろいを知らせてくれる植物たちです。 カフェの『くろもじ珈琲』に戻って、ちょっと座ってみましょう。取材のときには、窓の向こうにはハンカチの木の青葉が広がっていました。窓辺や棚で、いつも山野草をいけている一輪挿しは、砂森さんと以前、ともに働いていた『カタチ製作所』の器です。 ほら、見ていて、ゆったりとした気持ちになってきませんか? 外の景色を眺めて過ごす時間が好きで、ひとりで訪れる人も多いよう。これから訪れる雨の季節にも、潤う花と緑で楽しませてくれる西荻窪の小さな隠れ家です。いける花と育てる花。ふたつの楽しみを探しにお出かけしてみませんか? 最後に、カフェメニューも少しだけ紹介しておきますね。サイフォンで煎れるコーヒーは、埼玉のコーヒー専門店で特別にブレンドしてもらった豆を使用。 最近、始めたカヌレはひとつ250円。 そして、これが、訪ねる日の朝からわくわくしてしまうキーマカレーです。スパイスのバランスがよく、トマトの酸味もさりげなく効いています。ポーチドエッグを割って、召し上がれ。サラダつきで870円。 おなかをすかしてお訪ねを! Shop Data:西荻百貨店 ホームページ/http://isso-1999.com、http://icca-flower.com 住所/東京都杉並区西荻北4-35-10 西荻百貨店内 電話/03・3395・3122(西荻百貨店代表) 営業時間/11~18時 定休日/木・日曜(臨時休業、夏季休業あり) アクセス/JR中央線・総武線 西荻窪駅北口より徒歩10分 Credit 記事協力 構成と撮影と文・鈴木清子
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花の庭巡りならここ! 歩むほどに癒やしを誘う花の名所「清水公園 花ファンタジア」
「清水公園」の一角に設けられた 花の名所「花ファンタジア」 「清水公園」は明治27年に開園した、歴史の古い公園です。全体の広さは約28万㎡で、フィールドアスレチックやキャンプ・バーベキュー場、ポニー牧場などもありますが、ここではその一角にある「花ファンタジア」エリアについてご紹介します。 「花ファンタジア」は平成14(2002)年にオープンした花の名所で、市民の憩いの場として整備されました。敷地面積は約6万㎡で、ゆっくり観賞しながら歩いて、大人の足で平均1時間弱くらいで周遊できる広さです。 「花ファンタジア」内は、年3回模様替えされる「四季の花壇」、「ローズガーデン」、「イングリッシュガーデン」、「水生植物エリア」、「亜熱帯(温室)エリア」などにエリア分けされ、変化に富んだ景観を楽しめます。 園内には約700種の植物を植栽。春の部はウメ、モモ、ミモザ、サクラ、ボタン、フジ、バラ、スイレンが。秋の部は、秋バラ、オミナエシ、フジバカマ、ススキ、モミジが見どころに。季節を感じることのできる植栽となっています(春と秋の2季営業)。 「癒やしを感じられるよう、空間演出にも配慮しました。空間と樹木との間合い、草花との高低差や遠近感に工夫し、借景を取り入れたみずみずしい空間にしています」とは、管理スタッフの言葉。そのかいもあってか「広々として気持ちがいい」「手入れが行き届いている」という来場者の声が寄せられ、年間約4万人が憩いに訪れています。 群植花壇にフジ棚、ローズガーデン…… 開花リレーを楽しみに何度でも通いたい! 4月中旬〜下旬には、約5,400ポットが植栽される、ネモフィラの群植が見頃になります。「瑠璃唐草(るりからくさ)」の別名を持つ通り、冴えたブルーの花色が魅力です。這うように茎葉を広げて密に花をつけるので、ブルーのカーペットが広がるような景色を楽しめます。 ネモフィラが咲くのとほぼ同じ時期の4月下旬〜5月上旬には、ボタンが見頃になっているので、こちらにも足を運びましょう。「花ファンタジア」の一角にあるボタン園には、約80品種、約1,000株を植栽。花弁を多数重ねる花姿はゴージャスで、赤やピンク、白などの花色が楽しめます。 5月上旬には、フジが見頃になります。樹齢10〜20年のノダフジが約30本植栽されており、つるの長さは4〜6mにも及びます。藤棚に仕立てられ、滝のように豪華に咲く姿は、見る人に感動を与えること間違いなし。池の近くに植えられているため、紫色の花が水面に映り込んで、いっそう華やかに見えます。 5月中旬〜6月中旬はバラの季節。「ローズガーデン」では約200種、1,300株のバラが爛漫と咲き誇ります。幅3m、高さ2.6mのアーチをつないで10mほど続くバラのトンネルは見どころ。花色に濃淡をつけた素晴らしいグラデーションが楽しめます。芳香を強く放つ品種を集めたエリアや、「ベルサイユのバラ」シリーズの品種を集めたエリアなど、変化に富んだ植栽にも注目を。バラの季節には音楽やダンスのショーなども楽しめる「ローズフェスタ」が開催されます。 初夏の一年草花壇やスイレンを見に行こう! 秋以降はコキアの紅葉やセージ類に注目を 5月上旬〜8月下旬には、スイレンが見頃に(7〜8月は休園)。約3,000㎡の池に3品種のスイレンが花を咲かせます。年々自然に株数や開花数が増えて、見応えのある景色をつくるようになりました。夕方になると花を閉じる性質があるので、スイレンを目当てに出かけるなら午前中がおすすめです。 ネモフィラに埋め尽くされていた花壇は模様替えされ、5月頃に夏の花々で彩られて再登場します。5品種、約4,600株の一年草をボーダー状に植栽。花色にグラデーションをつけるなどして奥行き感を強調し、広く見えるように工夫しています。 「花ファンタジア」内には、温室もありますよ! 面積は約150㎡で、多様なトロピカルプランツが植栽され、ボダイジュ、サラソウジュ、ムコウジュという仏教三大聖樹も見られます。写真は花穂を30〜60㎝下垂させて、鮮やかなエメラルドグリーンの花を咲かせるヒスイカズラ。熱帯雨林に自生し、日本の気候では屋外で育てることができず、温室でしか見られない人気の植物です。 夏に開花する一年草が植えられていたボーダー状の花壇は、再び模様替えをして秋に向けてコキアが群植されます。10月中旬〜下旬には、グリーンのモコモコ姿から紅葉して輝くような赤色へと変化。晴れた日の青空とのコントラストも美しいものです。同じ頃にはバラ園の秋バラも楽しめますよ! 10月中旬〜11月中旬には、メキシカンブッシュセージが見頃になります。約100㎡に約300株が植栽されており、紫色の花穂をいくつもスラリと伸ばして咲く姿がダイナミック。メキシカンブッシュセージを背景に、訪れた記念の写真撮影をしましょう! ガーデン雑貨や地元名産品のショッピングを楽しもう カジュアルなレストランも人気のスポット 園内には土産物売り場もあるので、ぜひ立ち寄りを。地元名産品やローズグッズ、鉢花、園芸グッズなどが揃います。人気アイテムは、おせんべい324円〜、ローズ柄のクリアファイル275円〜など。 温室の2階にはレストランがあるので、ランチや休憩にどうぞ。営業時間は11:00〜16:00(ラストオーダー15:30、11月〜2月11日は30分閉店時間繰り上げ)、ランチタイムは11:00〜14:00。人気メニューはオムライス880円、季節のカレー880円、海老フライ1050円。ドリンクはハーブティー400円、ドリンクバー350円です。
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ほっこりしたい日はこちらへ。『イッカ(icca)』 東京・西荻窪 今日はてくてく「花屋さん日和」Vol.3
ふつう、花屋さんって通りに面した1階にありますよね? そう思って行ったら、迷子になります。女子大通りに出て、この看板を見つけたら、奥の建物の階段をあがってください。 階段をあがると、ペパーミントグリーンのドアが見えます。左のドアを開けて、さあ、中へ! 「こんにちは~」。そう声を掛けると、この日も、オーナーの西野純子さんが笑顔で迎えてくれました。 訪ねたとき、西野さんは、オーダーを受けたプロポーズの花をアレンジしていたところ。店内は天井から、やさしく降り注ぐランプの光が気持ちをなごませてくれます。カフェと、身近な山野草を扱うお店、大工さんとのシェアショップとして、『西荻百貨店』内にオープンしたのは2013年4月。ちょうど丸5年になります。 18歳のときに、花屋さんでアルバイトを始め、ブライダル専門のフローリストとして、長く働いていた西野さん。5年前、シェアショップへの誘いを受けるまで、自分の店をもつことなど、まったく考えたことがなかったそうです。1年、また1年と経つうちに、我が家のように訪れるお馴染みさんが増え、まっ白な空間にも好きなモノたちが加わっていきました。「最初の頃は、ほとんど花しかなかったのがウソのようですよね」。それは、高崎の手作りシスターズが作るアクセサリーだったり、天井から吊るしているステンドグラスのランプだったり。人との縁を物語る品々。ちなみに、ランプは1万2000円~。買えるんです! 『イッカ』では、いつも25~30種ほどの切り花と枝ものを並べています。まだ、夜が明けないうちに、世田谷市場へ出かけて仕入れる花は、季節の草花が中心。「繊細な草花が好きすぎて、お店に帰ってきて、あれっ、メインになる花がなかった…なんてこともありますが(笑)。茎のラインがきれいで、いけても、あたかも自然に咲いているように思える花が好きです」。そんな花々を称して、日常に寄り添う花、と西野さんは言います。華美ではなく、いつもの場所に飾っては、またこの季節がやってきたね、としみじみ思える花。 アレンジするときも、風と遊ぶような、ふわっとした部分を設けるのが西野さんのスタイルです。何種類も入れるグリーンだけでも、なだらかなグラデーションを描きます。なんだかやさしい気持ちになれるアレンジですね! ちなみに、店名は、1本でも絵になる花を揃えたいという思いから、「一花」転じて『icca』。 お店では、毎月、「花あそび」という、小さなレッスンもしています。気持ちが温かくなるこの場所へ、お散歩がてら訪ねてみませんか? Shop Data:イッカ(icca) ホームページ/http://icca-flower.com 住所/東京都杉並区西荻北4-35-10 西荻百貨店内 電話/03・3395・3122(西荻百貨店代表) 営業時間/11~18時 定休日/木・日曜(臨時休業、夏季休業あり) アクセス/JR中央線・総武線西荻窪駅北口より徒歩10分 Credit 記事協力 構成と撮影と文・鈴木清子
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神奈川県

花の庭巡りならここ! 圧巻の花畑を見に行こう「くりはま花の国」
豊かな自然に恵まれた里山を借景に壮大に広がる花畑は必見! もともと1984年に横須賀市が「くりはま緑地」として整備・開園し、1997年に「くりはま花の国」と改名。長らく市民の憩いの場として愛されてきました。敷地は約58万3000㎡にも及び、くまなく歩くとすれば、約2時間ほどかかる規模です。 里山に囲まれた借景を持ち、傾斜地、広い園内という条件を生かし、自然の中に広大な花畑をつくって面で魅せる植栽にしています。春は菜の花、ネモフィラ、ポピー、アグロステンマなどで圧巻の花畑を演出。夏はヒマワリ、秋はコスモスと、四季を通して花のカーペットを楽しめます。 また、50坪以上の温室もあり、カエンカズラ、ゴクラクチョウカ、プルメリア、コエビソウ、ベンジャミンなど、トロピカルプランツの数々が見られます。約80種、7,500株が植栽されているハーブ園、200品種のコレクションを持つ椿園もあり、季節の花畑以外にも見どころ満載です。 ほかに、月に1回のペースで「ハーブ教室」も開催。ハーブの特性や暮らしに上手に取り入れる方法などを学べます。半年の開講で、受講料は9,000円。第1火曜日の10:00〜12:00か13:30〜15:30から選べます。 園内の売店「コスモス館」は、営業時間10:00〜16:00、無休(年末年始を除く)。地元特産のお菓子、雑貨、ソフトクリームやビールの販売があります。中でもおすすめは、「くりはま花の国」で採れたハチミツです。オリジナル商品で、35g/540円、50g/700円、170g/1,680円の3種類が揃います。 年間約50万人の来場者があり、リピーターが多いのが特徴の「くりはま花の国」。入場料が無料なのも嬉しいところです。レストランや遊具施設など、さまざまな施設が充実しているので、一日かけて楽しむレジャースポットとして足を運んではいかがでしょうか。 早春から晩春まで季節の花畑が登場!一年を通して何度も訪れたくなる花の名所 菜の花の見頃は4〜5月頃。4つの品種を組み合わせて11月頃から咲かせていますが、最盛期はやはり早春。春の訪れを知らせる「黄色い花」の代表的な存在として、菜の花を選んだのだそう。道沿いにたっぷり咲かせて、フラワーロードをつくっています。 菜の花のエリアの隣に広がるのは、ネモフィラ畑。3万株以上が植栽され、青い空と大地を覆うように開花するネモフィラのブルーが美しく、フォトジェニックなシーンを撮影できます。ネモフィラは手をかけてタネから育てているため、環境に馴染んで旺盛に茂るので、大変見応えがあります。 「くりはま花の国」では、100万本以上のポピー畑が登場します。まず4月からは一足早く、黄色、オレンジなどのアイスランドポピーが満開に。続いて赤、ピンク、白などのシャーレーポピーが咲き競います。毎年5月末ごろに、無料の摘み取りイベントも行われていますよ(天候状況により、枯れた場合は中止)! 6月上旬〜7月半ばの初夏には、アジサイ‘エンドレスサマー’、アガパンサスなど、涼しげなブルーの花が満開になる「青い花まつり」が開催されます。季節が進んで梅雨が明けると、写真のようにハーブ園入り口に6万本以上のヒマワリが開花。多花性の品種‘大雪山’などが咲き誇り、同じ方向に向かって一斉に花を咲かせる様子に心を打たれます。 秋には100万本のコスモスが見頃に。まずは夏の終わり、9月上旬くらいからキバナコスモスの‘レモンブライト’が開花し始めます。まだ光が強いこの時期は、茎葉のグリーンも明るく、黄色の花とのコントラストが美しいですね。 10月にはピンク、白、ワインレッドの花色をミックスさせた、コスモス‘センセーション’が見頃に。咲き始めは白で、咲き進むと黄色く変化していく‘イエローキャンパス’の姿も見られます。毎年11月最終週の土日の2日間、無料の摘み取りイベントも行われていますよ(天候状況により、枯れた場合は中止)! 広い園内ではフラワートレインが活躍!ハーブの香る足湯でリラックスタイムを 広い園内では、蒸気機関車型のバス「フラワートレイン」での移動がおすすめです。第1駐車場と第2駐車場の間、約2kmを、ゆっくりと約30分かけて走行。花畑を見渡せる道も通り、停留所は数カ所にあります。営業時間は10:00〜16:00、月曜運休(祝日の場合は翌日。運行ダイヤは季節によって異なります)。料金は中学生〜大人500円、3歳〜小学生300円(いずれも片道)です。 約80種、約7,500株が植栽されているハーブ園内には、無料の足湯「湯足里(ゆったり)」があります。足湯には園内で収穫されたハーブが入っており、癒やしの香りも楽しめます。レモングラス、ローズマリー、ラベンダー、タイム、ローリエ、マツなどの中から単体で使われ、2週間に1度ハーブの種類が変わります。歩き疲れたら、足湯に浸かってゆっくり過ごすのもいいですね。 ランチメニュー充実のレストランで一休み東京湾を一望できるテラス席は大人気! 写真はガーデンレストラン「ロスマリネス」の外観。営業時間は3〜10月が11:00〜16:30(ラストオーダーは食事15:30、飲み物16:00)、11〜2月が11:00〜15:30(ラストオーダーは食事14:30、飲み物15:00)、休業日は月曜(祝日の場合は翌日。但しポピーまつり、コスモスまつり期間中は無休)です。 ガーデンレストラン「ロスマリネス」には東京湾を一望できるテラス席もあります。メニューはハーブチキンプレート、和風ハンバーグプレート、オムライスプレート各1,000円、YOKOSUKAゴジラカレー900円など。デザートは日替わりのケーキ、ジェラート、パンケーキなどさまざま揃い、北欧紅茶とスイーツセットは1,000円です。予約すればバーベキューも楽しめますよ! セット食材も、海鮮セットや湘南豚セットなど、多様に揃います(食材の持ち込みは禁止)。 Information くりはま花の国 所在地:神奈川県横須賀市神明町1番地TEL:046-833-8282 http://www.kanagawaparks.com/kurihama-perry/kurihama/ アクセス:公共交通機関 電車/京急久里浜またはJR久里浜駅より徒歩約15分船/東京湾フェリー久里浜港より徒歩 約10分(第2駐車場まで)車/横浜横須賀道路佐原I.Cから約4km オープン期間 通年 休園日:なし(園内施設は営業時間・休業日あり) 営業時間:24時間 料金:無料(一部有料施設あり) 駐車場:427台(普通車1回630円、大型バス2,100円)
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東京都

花屋さんになりたい人も必見! 東京・表参道『カントリーハーベスト』 今日はてくてく「花屋さん日和」Vol…
新しいショップも続々と登場するなか、同じ場所で24年間、看板を掲げているのが、『カントリーハーベスト』です。オーナーは深野俊幸さん。自身も、華やかな花の世界を披露する人気フラワーデザイナーです。 花屋さん激戦区で、24年も愛され続ける秘訣とは? そんな質問への深野さんの答えは「変わり続けること」。ショップ自体が変わり続けています。四季折々の植物で、路地を通る人の目を潤す店の前の庭も、じつはオープン当初には、もっとこじんまりしたものでした。 「当時はドアも壁もなく、ガラガラと上げ下ろしするシャッターで(笑)」と深野さん。9年経ったところで、ヨーロッパの田舎にありそうな外観と内装に作り替え、庭も拡張。「人の家を訪ねる感覚で来てもらいたくてね。ほんの少しアプローチができたぶん、どんな花が咲いているかな、と庭を見ながら入ってこれます」。庭のように自然に見えても、よく見ると、どれも商品である寄せ植えや鉢物で構成されています。 店内を変え続けるといっても、人任せではありません。ほとんどが深野さんのDIY。壁に花や雑貨を置くための棚をつけたり、ポストカードを美しく飾れる壁掛けホルダーを手作りしたり。自分自身も、空間を楽しむための日々のリニューアル。ふだんの暮らしにおいても、とても大切なことのように思えます。 店内の奥へ進むと、クラシカルなマントルピースがあることに気づくはずです。アメリカのブロカントに惹かれて、買いつけによく行っていた頃、友人のフラワーデザイナーから譲り受けた品。並べられた1輪挿しに飾った花と植物画にスポットが当てられ、花の祭壇のように見えます。 深野さん曰く、店内は「縦構成」のディスプレイ。都心の狭小店舗ゆえの創意工夫なのですが、それがかえって、どこもくまなく見たくなる、この店のおもしろさにつながっているのですね。 花屋さんをもちたい人の参考にもなるショップ『カントリーハーベスト』。空間を意識して、観察してみませんか? ショップコンセプトは「田舎で収穫した花たち」。ラグラスやナデシコ、シロツメクサに似たトリフォニウム。野原に咲くような花にも出会える店の入り口には、友人のクリエイターから贈られたレンガのサインボードが訪ねる人を待っています。 Shop Data:カントリーハーベスト(COUNTRY HARVEST) ホームページ/http://www.countryharvest.co.jp 住所/東京都港区南青山3-13-13 電話/03・5410・1481 営業時間/10~20時。日曜、祝日は~18時 定休日/なし アクセス/地下鉄東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅A4出口より徒歩約2分 Credit 記事協力 構成・撮影・文/鈴木清子
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東京都

東京のKawaiiが見つかる花屋さん! 東京・表参道『カントリーハーベスト』 今日はてくてく「花屋さん日和…
記念すべき1軒めのショップは、東京・表参道にある『カントリーハーベスト』。『花時間』でも、活躍している深野俊幸さんが24年前に開いたお店です。 青山通りから1本離れた路地を進んでいくと、小さな庭のある、かわいらしいお店が見えてきます。ここが『カントリーハーベスト』。若々しい緑色の葉をつけ始めたニセアカシアの木を愛でつつ、さあ、店内へ入りましょう。 入口そばの小さな窓辺には、ビタミンカラーの草花が小さな花畑のように咲いています。訪ねた日には、ラナンキュラスやナデシコやヤグルマギクなど。ヒマワリが早くもスタンバイしていました。そう、なんてきれいなんだろう…と、ここで、たいていの人はハートをわしづかみにされちゃいます(笑)。棚にはヨーロッパとアメリカで仕入れたブロカントの缶や空き瓶など。こうやって飾るとかわいいんだ、なんて部屋に花を飾るときのヒントが入手できたりします。 そして、切り花の品揃えたるや驚きです! 全体で、約200種。そのじつに5割以上が草花です。ショップコンセプトは「田舎で収穫した花たち」。だから、野原に咲くような自然な風情の花から、原種系のアルストロメリアなどの珍しい花まで、少量多品種の品揃え。かつて、バラやユリばかりがもてはやされた時代から、市場でそうした花々を見つけ出しては、ここに並べていたそうです。 これは取材の日にあったフラワーギフト。『カントリーハーベスト』お得意のマルチカラーのアレンジにも、水色のニゲラやピンクのアスチルベなど、可憐な草花が顔を出しています。 『カントリーハーベスト』は、ギフト用のオーダーも多いショップです。店内奥のキーパーには、いつも15~20種のバラと、ダリア、ランの切り花に出会えます。 訪ねたら、穴が開くほど、あちこち見てこその『カントリーハーベスト』時間です。棚の奥、マントルピースの上、それから天井。いたるところに花と雑貨のディスプレイを発見して、おもちゃ箱の中にいるみたい? なんて思える体験ができますよ! Information Shop Data:カントリーハーベスト(COUNTRY HARVEST) ホームページ/http://www.countryharvest.co.jp 住所/東京都港区南青山3-13-13 電話/03・5410・1481 営業時間/10~20時。日曜、祝日は~18時 定休日/なし アクセス/地下鉄東京メトロ銀座線・千代田線・半蔵門線 表参道駅A4出口より徒歩約2分 Credit 記事協力 構成・撮影・文/鈴木清子
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栃木県

花の庭巡りならここ! 扇状に広がる大花壇が見事「とちぎ花センター」
鉢花、切り花生産が盛んな地域ならではの展示、イベントが盛りだくさん! 1992年にオープンした「とちぎ花センター」の広さは、約30,428㎡。見学時間の目安は2時間ほどです。栃木県は鉢花や切り花生産が盛んな地域であることから、花の生産振興と、花々を通して人々の交流を深める憩いの場とすることを目的に整備されました。 園内の主役となるのは、6枚の花びらをイメージして扇状に区画された「大花壇」。一年草をメインにした、毎年異なるデザインのカラフルな大花壇です。ほかに約450品種が植栽されているバラ園、熱帯植物がダイナミックに息づく大温室の「とちはなちゃんドーム」、生産温室、体験温室、ハス池などがあります。花苗生産地なので、新しい品種が市場に出回る前に、一足早く見られることもありますよ! 「とちぎ花センター」では、ガーデニングの基礎講座やバラの育て方講座、寄せ植え&ハンギングバスケット講座など、年間のカリキュラムを組んだ「とちはなカレッジ」を開催しています。「ガーデニングを基本的なことからじっくり学んでみたい」というビギナーさんにおすすめ。詳しい案内は、公式ホームページに詳細が出ているので、ぜひチェックを! 他にもワンデイタイプの体験教室や園内のガイドツアー、フラワーオークションなど、イベントも多彩です。また、「とちはなちゃんのお花やさん」では、贈答用の洋ランも揃うなど、地元産の鉢花を集めたバラエティー豊かなラインナップ。花好きさんならきっと心ときめくお買い物が楽しめることでしょう。年間約33万人が訪れる人気の観光ガーデンヘ、ぜひ足を運んでみてください。 大花壇にバラ園、大温室など見応えたっぷりのレジャースポット 「とちぎ花センター」の大花壇は、6枚の花びらをイメージして6つの花壇が扇状に展開されています。主にパンジーやマリーゴールドなど季節の植物を用いてカラフルにデザインされた花壇です。毎年色やモチーフの異なるデザインで、5月、7月、10月と、年に3回の植え替えが行われます。緩やかな傾斜がつけられており、下から見ても、上から見ても迫力のある景色を楽しめますよ! 「とちぎ花センター」では、充実したバラ園も魅力の一つ。約450品種が植栽され、見頃は5月中旬〜6月中旬と10月上旬〜11月中旬頃です。青いバラを集めたコーナーや、香りのよい品種を集めたコーナー、皇室や王室ゆかりのバラを集めたコーナーなどがあります。 園内に建つ「とちはなちゃんドーム」は、敷地約2,225㎡の規模を誇る観賞大温室。ドーム内には約330種の植物が植えられています。世界の熱帯・亜熱帯の植物を展示しており、バナナやマンゴー、カカオなどが実っている姿も見どころ。園路を進むと、花木→洋ラン→ヤシ→シダ→砂漠の順に、植物がカテゴライズされた展示を楽しめます。また、温室内では「世界の木の実・果実展」など年8回の企画展を開催していますよ! 一度は見ておきたいのが、エメラルドグリーンの花が美しい、ヒスイカズラ。熱帯産の植物で、日本では地植えで栽培できません。そのため、温室のある植物園などでしかお目見えできない貴重な存在。「とちぎ花センター」では、3株が植栽されており、開花は3月下旬〜5月上旬です。花穂の長さは1mにも及びます。 生産地ならではの充実した鉢花店に大注目!講習会やオークションなど多様なイベントも開催 「とちはなちゃんのお花屋さん」では、花の生産が盛んな土地柄だけに、花苗から鉢花まで充実の品揃えで、なんといってもお手頃価格が嬉しい! 贈答用から家庭用まで、各種扱っています。ガーデニング資材や雑貨などを集めたコーナーもあるので、ぜひチェックしておきましょう。 「とちぎ花センター」では、園内ガイドツアー、フラワーオークション、コンサート、ゲームなど多彩なイベントを行っています。写真は年に2〜3回開催される、「花のお宝市」の様子。園内スタッフがステージで約10種の植物を披露しながら販売します。珍しい植物が市場価格より安く買えるとあって、人気の企画です。 「とちぎ花センター」では、体験教室を開催しています。寄せ植え教室、ハンギングバスケットづくり、草木染め教室、フラワーアレンジメントづくりなど、テーマは多彩です。写真は「花のハーバリウム」づくりの完成品。季節の花材を使ってカラフルなハーバリウムを作ります。所要時間は2時間ほど、要予約で参加費は1,500円。ホームページに随時案内が出るので、興味のあるメニューがあったら出かけてみましょう! カジュアルなカフェでリラックスのひとときをケーキセットと季節のソフトクリームが大人気! 園内には、ティータイムを楽しめる「とちはなちゃんの はなカフェ」があります。コーヒー・紅茶各300円、Y’sティー セブンカラーズ(花びら入り紅茶)400円、クリームソーダ350円。シフォンケーキセット(コーヒーまたは紅茶つき)550円(単品400円)、ソフトクリーム(ブラウン スイスミルク、季節のソフト、ミックス)350円です。※定休日は「とちぎ花センター」開園に準じます。開店時間は10:00〜15:00までです。 Information とちぎ花センター 所在地:栃木県栃木市岩舟町下津原1612TEL:0282-55-5775http://www.florence.jp アクセス:東北自動車道佐野藤岡ICから小山方面へ約5分 オープン期間 通年 休園日:月曜休園(祝日の場合は翌平日)、年末年始、設備メンテナンス期間など 営業時間:9:00~17:00(3~10月)、9:00~16:30(11~2月) 料金:無料 駐車場:40台(無料)
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千葉県

千葉県佐倉市「佐倉草ぶえの丘バラ園」復興を願って緊急レポート
異常気象でもバラの最盛期は見事に咲いていた 2019年、今年の春は珍しく4月に寒い日が続いたので、バラの開花はどこも遅れるのだろうかと思っていたところ、5月に入ってからは一転、気温が高い日が続いたため、結局、開花は例年通りでした。ただ、今年はどこのバラ園へ行っても花がとてもきれいで、バラの専門家に聞いてみると、4月の気温が低かったことから、つぼみから開花までがゆっくりだったのがよかったのではないかということでした。 2019年5月26日ファインダー越しの美しい花々 5月26日、今日はオールドローズの聖地「佐倉草ぶえの丘バラ園」で撮影です。天気は晴天。しばらく雨も降っていないし、気温はちょっと高めだけど空は真っ青で、これならきれいなオールドローズが見られるはずと、気分は上々で一路佐倉へ向かいました。バラ園に到着したのは午後3時。まだ日差しは少し強いのですが、バラ園の入り口のアーチをくぐって、すぐ正面の「サンタ・マリアの谷」は西側が高い傾斜地になっているので、もうゆっくりと西側から影が伸び始めています。 僕が花を撮る時の基本は、「日向と日陰の境目の花を狙う」こと。早速「サンタ・マリアの谷」へ下りて行き、まずはじめはティーローズ、その次はチャイナローズという順序で撮影を進めました。一番下はノワゼットと可愛い花ばかりが揃っていて、気分は早くもうっとり。きれいな光が当たっている花を見つけては、「可愛いな〜」とつぶやきながらシャッターを切っていきます。 コンディションのよい花たちに出合える喜び たとえ可愛く咲いていても、日差しが強すぎる花はひとまず後に回して、次はバラ園の一番西側、奥の林の高木の陰になっているエリアへ向かい、日本の野バラの辺りから影ができている場所に沿ってオールドローズのエリアを一回り。すると、まだ強すぎる光の中で、何輪も美しい花が咲いています。もう少し光が柔らかくなったらまた来るからねと心の中でつぶやいていると、顔見知りのボランティアさんに会ったり、バラ園の理事長である前原さんとすれ違ったりしました。 花のコンディションが素晴らしいからでしょう、「今日が一番きれいですよ」「いい日に来ましたね」なんて皆さんが笑顔で声をかけてくれます。僕の好きなエリアの一つ「歴史コーナー」では、ガリカローズからダマスクローズ、ケンティフォリアローズ,アルバローズ…。オールドローズの名花にため息をついて、また「サンタ・マリアの谷」へ戻ります。先程は日差しの具合がよくなくて撮れなかった、可愛いノワゼットを撮ったり、ガーデンの中を光の美しい場所を探しながら、最後はオールドローズガーデンの入り口にあるアイアンのアーチ越しの宿根草のカットです。 アーチの写真はこのバラ園ができた12年前から必ず撮る、いわばお決まりのカットで、この日はつるバラも左奥の宿根草のボーダーも、5時過ぎのきれいな逆光に美しく輝いていました。今までの撮影の中でも一番、まさにベストタイミングです。西側の林に少しずつ隠れて行く太陽を見ながら、5分おきくらいに何回も何回もカメラのシャッターを切って、午後6時過ぎに林の向こうに太陽が隠れたのを確認して撮影を終了しました。 オールドローズを教えてくれたバラ園 このバラ園の前身は「ローズガーデン・アルバ」という名称で、佐倉の隣の志津地区にありました。畑に囲まれた小さな、でも手作り感いっぱいの可愛いバラ園で、僕が初めて行ったのは、もう二十数年も前のこと。ガーデニング誌『BISES』の八木編集長から「ローズガーデン・アルバ」でオールドローズの写真を撮ってほしいと頼まれたのがきっかけでした。当時の僕は、オールドローズのことは何も知りませんでしたが、「オールドローズ」という名前からして魅力的な、未知のバラの世界の入り口に立たせてもらったようで、少しワクワクしながらそのバラ園に通ったことを覚えています。 シーズンに入り、いざ撮影を開始すると、初めて見るオールドローズはどの花も小さくて可愛く、上品できれいなものばかり。すっかり魅了されてしまい、そのシーズンは何日通ったか分からないほどで、僕のオールドローズ愛は、その時に芽生えて今日に至るといっても過言ではありません。 「ローズガーデン・アルバ」の写真は、2019年の春亡くなられた故野村和子先生、前原克彦理事長の執筆で『憧れのローズガーデン』(主婦の友社)として平成18年に出版されました。 台風15号による「佐倉草ぶえの丘バラ園」被害緊急告知 2019年9月9日深夜のこと。みなさんもニュースなどでご存じの通り、強烈な台風15号が千葉県を直撃しました。千葉県各地で停電などの被害が出たことはテレビなどの報道でご存じだと思います。停電で水もない、電気もつかない。屋外は35℃だというのにエアコンも使えない。コンビニの棚には食べ物が何もないし、ガソリンスタンドも閉まっている。こんな不便な生活を続けていて、あと何日したら復旧するのかも分からない。そんな苦労の只中にあるたくさんの人が千葉県各地にいると思うと、ただただ一日も早い復旧を願わずにはいられません。 そんな中、9月12日朝、千葉県立中央博物館研究員の御巫由紀さんが、「佐倉草ぶえの丘バラ園」の被害状況をフェイスブックに写真付きで投稿してくれました。「佐倉草ぶえの丘バラ園」を主会場として平成24年(2012年)には「国際ヘリテージローズ会議2012佐倉」が開催され、平成26年にアメリカのグレート ロザリアンズ オブ ザ ワールド プログラムより殿堂入りバラ園として表彰。平成27年には世界バラ連合から優秀庭園賞を受賞した、オールドローズを中心に1,300品種のコレクションを誇る、日本を代表するバラ園です。 そのバラ園で今、台風でラティスフェンスが倒れ、大きく育った原種のバラが根こそぎ倒れてしまっています。ボランティアさんたちが暑い中、必死で復旧作業に取り組んでいますが、まだまだ長い作業になりそうです。御巫さんも寄付を募る方法などを考えてくださっているようです。 バラが好きな方、「佐倉草ぶえの丘バラ園」が好きな方、どうかご協力をお願いします。幸いにブッシュローズの被害は少なかったため、10月にはまたこのバラ園でしか見ることのできない、きれいなティーローズや可愛いチャイナローズ、ノワゼットローズがたくさん咲いてくれるはずです。 今年の秋は「佐倉草ぶえの丘バラ園」の秋バラを、ぜひ皆さんで見に行ってください。そして募金箱がありましたら、募金も宜しくお願いいたします。 <クラウドファンディングを開始しました> 佐倉草ぶえの丘バラ園を台風15号の被害から立ち直らせよう! <公開URL> https://camp-fire.jp/projects/view/200167 <開始日> 2019年10月4日(金) <終了期限> 2019年11月24日(日)
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群馬県

7つの景色が楽しめる新ローズガーデン誕生!「中之条ガーデンズ」に行ってみよう!
新たにオープンした美しい庭 「中之条ガーデンズ」をご案内 群馬県中之条町にある「中之条ガーデンズ」は、中之条町が進める花のまちづくりの拠点となっているスポットです。東京ドームおよそ6個分の敷地には、一つの大きなガーデンではなく、テーマ別にいくつものガーデンがつくられ、それぞれに異なる庭の表情を堪能することができます。各ガーデンの設計や植栽に当たっては、一流ガーデンデザイナーが結集。今回取り上げる「ローズガーデン」の植栽デザインは、バラの育種家で、「横浜イングリッシュガーデン」のスーパー・バイザーなども務めるバラの専門家、河合伸志さんが担当しています。 この地ならではの生き生きとした植物の色彩が楽しめる ローズガーデン 「中之条ガーデンズ」の大きな魅力は、なんといってもバラの美しい花色。中之条町は昼夜の寒暖差が大きく、非常に発色のよいきれいな花色を楽しめるのです。この地ならではの鮮やかな植物の色合いを生かし、カラースキーム(花色による色彩計画)を基本にエリア分けされた「ローズガーデン」では、エリアごとにカラーが際立ち、デザイン意図にピタリとはまる色調に。ガーデンを移動するたびに大きく変化する光景に、何度も新鮮な驚きが味わえます。 フェンスやオベリスクなどの構造物も、各エリアに合わせ、特別に色や形がデザインされたものばかり。これらの設計は、総合プラン・ガーデンデザインを担当した空間デザイナーの吉谷博光さんによるものです。ガーデンを最大限に美しく見せるためのこだわりが随所に見られ、植栽された植物と引き立て合って、ここにしかないガーデン風景をつくり上げています。 それでは、「中之条ガーデンズ」の個性豊かな7つの「ローズガーデン」をご案内しましょう。 洋の庭から和モダンまで 庭を進むたびに風景が一変 まず初めに現れるのは、ピンクのバラの小道。オルラヤやリナリア・プルプレアなどの小花がピンクのバラの周りにレースのように咲き群れて、思いっきりロマンチックな雰囲気からスタートします。 大きくカーブする園路を進むと、白、黄色、赤へと色彩は変化し、滴り落ちる滝のように仕立てられたスタンダード仕立てのバラも効果を発揮、景色はドラマチックに展開していきます。この庭は、既存の大きな斑入りのケヤキなどの樹木を背景に、バラの花色がいっそう美しく映え、ホッと安らぐ雰囲気の中で花々を堪能できます。 ロマンチックなガーデンを存分に味わったら、次の庭へと歩を進めてみましょう。 園路が石畳へと変わり、続いて現れるのがモダンジャパニーズ風のガーデン。他の洋のガーデンとは雰囲気を異にする、唯一の和のガーデンです。左右のフェンスには色鮮やかなバラとクレマチスが誘引される一方、足元は黒い玉砂利と数を絞った植物でシンプルに構成された “引き算の庭”です。 正面には、まるで黒御影石のテーブルのような水鏡。その奥にはガーデンデザイナーの吉谷桂子さんがデザインする円形花壇「スパイラルガーデン」が遠くに見えます。白い壁が額縁のようにその景色を切り取って、一幅の絵のように庭景色を観賞するというユニークな趣向です。このテーブルはじつは水槽になっていて、上からのぞき込むと、かわいい赤い金魚たちが泳いでいるのが見えますよ。 和のコンセプトを表現したバラ植栽 このガーデンでは、フェンスに誘引されたバラとクレマチスは華やかな屏風絵を、水槽の両脇に植えられたバラは、着物が掛けられた衣紋掛けをと、植物を用いて和のイメージが表現されています。そのため、誘引には目に付きにくいピアノ線を使うというこだわりも。ぜひ想像を膨らませながらガーデン空間を味わってみてください。 清廉な雰囲気をまとった和の庭を出ると、‘ラベンダー・メイディランド’ などパステルカラーのバラが彩るロマンチックなガーランドのあるガーデンが視界に広がります。足元に生き生きと茂る銅葉のクローバーは、甘やかな色彩の引き締め役。バラがこぼれ咲くガーランドが園路脇を飾り、歩を進めると立ち込めるバラのかぐわしい香りに包まれます。 バラの色彩が際立つ 印象的なカラーガーデン 足を踏み入れた途端、青と黄色の色彩の中へと飛び込むブルー&イエローのガーデン。黄色のバラを基調としたガーデンが鮮やかなブルーのフェンスに囲まれ、7つのローズガーデンの中でも色彩のインパクトが鮮烈な華やかな庭です。フェンス上部には小さく模様が切り抜かれ、空間に抜け感をもたらすとともに、続くエリアの色彩をちらりと感じさせてくれます。 ガーデン中央のガゼボには、柔らかなイエローとアプリコット色のバラが絡み、青い支柱と美しいコントラストを奏でます。この2種のバラは、一方のバラから突然変異などにより生まれた枝変わりを組み合わせています。このように、花色以外の性質が共通している枝変わりを組み合わせることで、開花期や株姿、花の大きさが揃い、調和のとれた景色をつくり出すことができます。 カラフルなブルー&イエローの庭から一転、続くホワイトガーデンに足を踏み入れると、美しく輝く白とあふれる緑が視界を満たし、清純な景色が広がります。周囲のフェンスも白く変化した庭で、中央にある噴水の縁を飾るのは、大きく育ったミニバラの‘グリーンアイス’。周囲には、‘アイスバーグ’や‘ウィンダミア’、‘アンナプルナ’など、さまざまな白バラが咲き乱れます。 赤紫色の常緑樹、トキワマンサクで幾何学的なマス目をつくり、周囲をコクリュウで縁取ったアンティークカラーのガーデン。それぞれのマスと周囲に植栽されているバラは、‘チャーリー・ブラウン’や‘チャーリー・アンバー’、‘バーガンディー・アイスバーグ’、‘しのぶれど’など、シックな花色のバラばかりを集めた、他にはない珍しい色彩の調和が楽しめます。 周囲を囲むのは、クロスデザインでつくられたガーデン。庭の中心を通る対角線上に同じ種類の樹木やバラが植栽されているので、ガーデン風景を楽しみながら、植物の位置を確認するのも面白いかもしれませんね。 カフェのあるガーデンで バラに包まれたひとときを 6つのローズガーデンを抜けた終点にあるのが、豊かな香りを持つバラを集めたローズガーデン。赤いバラを中心に、バラの色彩がグラデーションを描くように植栽されています。庭の一角にはカフェスタンドがあり、ガーデンチェアに腰を掛け、飲み物を片手にゆったりとした時間を過ごすことができます。 バラと宿根草が混ざり咲き、互いに引き立て合うテラスガーデンからは、吉谷桂子さんがデザイン・植栽したスパイラルガーデンを一望できます。 「中之条ガーデンズ」は入園無料。この「ローズガーデン」のほかにも、「スパイラルガーデン」、「パレットガーデン」など多様なガーデンがあり、春には1,000本のハナモモがピンクのトンネルをつくるなど、数百種類の季節の花々が咲き乱れます。園内には陶芸や草木染めの体験施設もあり、植物を見るだけでなく、触れたり体験したりしながら楽しむことができます。 また、「中之条ガーデンズ」を訪れた際には、ぜひ足をのばしてほしいのが、ここからおよそ20km離れた高地にある「中之条山の上庭園」。標高およそ1,000mのガーデンには、ハーブや宿根草、コマクサなどの高山植物が咲き、また違った美しいナチュラルガーデンが広がります。 時間の経過につれ、木々や草花もさらに美しい姿へと成熟していく「中之条ガーデンズ」。ここに選ばれているバラは、四季咲き性種ばかり。春以降も秋まで繰り返し咲くバラの姿を見に、何度も足を運んでみませんか?
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神奈川県

花の庭巡りならここ! 本の世界へ入り込んだ気分を満喫「星の王子さまミュージアム」
「星の王子さま」の世界観を表現する フランス風の街並みやガーデンにうっとり! 1999年にオープンした「星の王子さまミュージアム」は、『星の王子さま』の作者サン=テグジュペリの生誕100年を祝して作られた施設。開園日は生誕日の6月29日です。敷地は約9,265㎡(駐車場を含む)で、ガーデンと展示ホール、レストラン、カフェ、ショップなどで構成。ゆっくり見て歩いて1時間ほどかかり、物語の世界観を満喫できます。 2009年の10周年記念に、屋外のゾーンを庭にしようという計画が持ち上がり、ガーデンデザインのセンスが素晴らしい「yoshiya gardens & studio」に依頼しました。構造は吉谷博光さんが、植栽デザインは吉谷桂子さんが担当。イギリスの庭園のアイデアをベースに、フランス式の庭の要素も交えたヨーロピアン・ガーデンをつくり上げました。 園内に入ってすぐに目にとまるのは、黄色い花々。光に反射して強い存在感を放ち、霧が出やすく曇りの日が多い箱根で明るい雰囲気を醸します。少し歩くと「アジサイの小径」に出て、ピンク、ホワイト、アプリコット、ブルーなどの宿根草や一年草が織りなす、自然風植栽のハーモニーが見事です。その先には左右対称の整形式ローズガーデンが広がり、奥には楚々としたクリスマスローズの庭が展開。下向きに咲くクリスマスローズをレイズドベッド(高床式の花壇)に植え、その魅力を引き出しています。 冬はパンジー、春はヘレボレス(クリスマスローズ)やスイセン、チューリップなどの小球根、初夏はアジサイからバラ&宿根草へ、夏はダリア、秋はシュウメイギクほか秋咲き宿根草と、次々に開花リレーが楽しめます。四季折々に華やぐ植栽術はもちろん、花々の背景に映り込むフランス風の城館や街並みとのコンビネーションにも注目を。互いの存在感が引き立つ絶妙なバランスで植栽されているので、カメラを構えてアングルを探すと、とてもフォトジェニックなシーンを撮影できます。「花の姿ばかり重視すると、景観がアンバランスになるので」と吉谷さん。植栽の引き算テクニック、ぜひ参考にしてください! 「星の王子さまミュージアム」の年間来場者は、約20万人。「お庭とお花に癒されました。また夢の世界に遊びに来ます」、「春夏秋冬と、今まで何度も訪れていますが、バラが満開の時に来られて感動! 季節ごとに表情が変わる庭が楽しみです」といった感想が寄せられています。冬期を除き、ほぼ月に1度は吉谷桂子さんの公開ガーデンワークが開催されているので、イベントに合わせて足を運ぶのもオススメ。そして2019年は20周年という節目を迎え、限定グッズ販売のほか、多様なイベントの準備が進められているので、こちらも要チェックです! 「星の王子さまミュージアム」開園20周年を記念したイベント第一弾は、フラワーチャペルの復活です。園内の「サン=テグジュペリ教会」に、吉谷桂子さんプロデュースによる新しいフォトスポットを設置。豊かに彩られたフラワーコーディネートに、感動のため息がこぼれるばかりです。ぜひ写真に収めて、思い出に残しましょう。 ※写真は2017年10月に開催された時のものです。2019年6月29日からの20周年記念の新しいデザインをお楽しみに! 星の王子さまの彫像が目印のメインゲート 屋外に1900年代前期のフランス風の街並みが登場 「星の王子さまミュージアム」のメインゲートでは、王子さまの故郷(小惑星B612)に立つ王子さまのスタチューがお出迎え。奥のチケット売り場から、エントランスの扉を抜けてガーデンへ出ます。ガーデンの途中で展示ホールに入る順路となっており、屋外空間の凝った演出も見どころです。 屋外空間では、星の王子さまの世界観を再現。写真は、1900年代のフランス・リヨンの街並みを模した「王さま通り」です。サン=テグジュペリや彼の作品にまつわる演出が随所に見られ、ファンにはそれを見つける楽しみもあります。屋外では自由に撮影できるので、お気に入りのスポットを見つけたら、ぜひ写真に収めましょう(屋内はエントランス、教会、展示ホール1階、カフェ、レストランのみ撮影可)! 樹木や草花が織りなすハーモニーと 街並みや建物外観と花々の調和が見どころ 写真は、「アジサイの小径」エリアです。梅雨前後からガクアジサイ、カシワバアジサイ、西洋アジサイ‘アナベル’などが見頃に。「自然風のコンビネーション」をコンセプトに、アジサイの足元には宿根草が植栽され、打ち上げ花火が次々と上がるように、季節によって見頃の植物が移ろっていきます。 「グラウンドカバープランツをベースに、立ち上がる樹形、縦横に広がる草花の三拍子のバランスで植栽しています。冬は宿根草の姿が消えるので、アナベルなどの枝を残して彫刻的な姿を大切に。アセビなどの常緑樹も活躍します」とは、吉谷桂子さんからのコメントです。 写真は、バラの咲くフランスの庭を表現した「ローズガーデン」のエリアで、見頃は6月中旬です。『星の王子さま』に登場するバラにちなみ、赤いバラでコーディネート。‘チェリー・ボニカ’や‘ピエール・ドゥ・ロンサール・ルージュ’など約25品種、47株のバラが植栽されています。赤バラの品種それぞれの豊かな表情も見どころですね。つるバラに欠かせないアーチは3カ所に設置。アーチの外側ばかりか、内側へも花が爛漫と咲くように配慮されており、仕立て方の参考にもなりそうです。 写真は、「サン=テグジュペリ教会」の外観。株立ちの樹木に守られた、グリーンのグラデーションが美しい静謐な空間です。緑陰が多く、あまり日当たりに恵まれない場所のため、コニファーやヒューケラなどのエバーグリーンを中心に植栽し、パンジーやインパチェンスなどの一年草で彩りを添えています。教会は、中に入ることも可能。ステンドグラスには、『星の王子さま』に登場するキャラクターが隠れていますよ! 写真は、「サン=モーリス・ド・レマンス城」と「パルク・デュ・プチ・プランス」のエリア。フランス式パルテール花壇で、ツゲで形づくられた美しいトピアリーが目を引きます。中心には華やかな色彩の寄せ植えが配置され、フォーカルポイントに。背景のお城とも相まって、素敵な記念写真が撮れそうです! 物語にちなむ、kawaiiレストランメニュー! オリジナルグッズのお買い物も楽しんで ミュージアム内のレストラン「ル・プチ・プランス」にはテラス席もあり、ガーデンの景色を愛でながらの食事を楽しめます。営業時間は11:00〜18:00(L.O.17:30)で、デザートメニューは11:00〜17:00L.O.、フードメニューは11:30〜17:00L.O.。客席は店内66席、フランス庭園側20席、駐車場側テラス20席。レスランのみの利用も可能。その場合、ミュージアム入園料金は不要です。 写真は、人気メニューの「ウワバミのオムライス」。単品1,300円、スープ・サラダ・デザート・コーヒーor紅茶のセット1,750円。『星の王子さま』で、主人公の「ぼく」が6歳の時に描いた絵、「ゾウをのみこんだウワバミ」が、大人には「帽子」に見えてしまう、というエピソードがモチーフです。 写真はオススメデザートの「Le Petit Prince ふわふわパンケーキ」。単品680円、コーヒーor紅茶セット1,000円。 2019年5月25日〜7月7日には、1日限定20皿のローズスイーツ2019「バラのわがままプレート」が登場! 単品950円、コーヒー・紅茶セット1,200円、ローズティーセット1,300円。期間限定メニューのため、お見逃しなく! ミュージアムショップでは、お菓子やステーショナリー、タオルや食器など、幅広いアイテムが揃います。ファンにとってはまさに聖地。存分にお買い物を楽しみましょう! お菓子は王子さまのデザイン缶2種類が揃う、チョコサンドクッキー1,800円がオススメです。革小物やワックスペーパー製グッズは男女、年齢層を問わず人気のアイテムで、パスケース2,500円〜、ワックスペーパー製ブックカバー1,500円。ここでしか買えないミュージアムオリジナルのトートバッグは3,100円。 20周年記念グッズとして、PARKERの万年筆28,300円とボールペン18,300円、ミントタブレット510円、メモ帳580円など品揃えが充実しています。コレクターには朗報ですね! ※この記事はレストランメニュー以外、すべて税抜き価格を表記しています。 Information 星の王子さまミュージアム 箱根サン=テグジュペリ 所在地:神奈川県足柄下郡箱根町仙石原909 TEL:0460-86-3700 http://www.tbs.co.jp/l-prince/ アクセス: 公共交通機関/ ●東京方面から「新宿高速バスターミナル(バスタ新宿)」より小田急箱根高速バス「箱根線」約120分、「川向」バス停下車すぐ。 または新幹線「小田原駅」より箱根登山バス「桃源台行き」約50分、「川向・星の王子さまミュージアム」バス停下車すぐ。 ●箱根から 箱根登山鉄道「箱根湯本駅」より箱根登山バス「桃源台行き」約30分。 または箱根登山鉄道「強羅駅」より観光施設めぐりバス「湿生花園前行き」約18分、「川向・星の王子さまミュージアム」バス停下車すぐ。 車/東名高速御殿場ICより約20分 オープン期間:通年 休園日:第2水曜(3月と8月は無休。気象状況等の事情により営業時間の変更や臨時休園の可能性があります) 営業時間:9:00~18:00(最終入園17:00)※展示・映像ホール開館時間 9:00~17:30 料金:大人1600円、シニア(65歳以上)・学生(要学生証)1100円、小・中学生700円 駐車場:112台 (1日300円 ※土日祝・繁忙期のみ) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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花の庭巡りならここ! 富士山を望むナイスビューが魅力「松田山ハーブガーデン」
風通しのよい傾斜地を利用したハーブ園 2階の工房ではクラフト体験も実施 1997年6月にオープンした「松田山ハーブガーデン」。広さは3,667㎡にも及び、ゆっくり歩いて公園全体を散策するのに、約1時間かかります。農地の荒廃化と農業離れを防ぐため、新しい魅力ある農産物としてハーブの栽培を取り入れ、また町を活性化する観光スポットを目指して整備されました。 松田山ハーブガーデンでは、181種、約16,500本の植物を植栽。主に4月中旬〜6月はチェリーセージ、5月中旬〜6月はストエカスラベンダーやダイヤーズカモミール、6月中旬〜7月はアカンサス、6月下旬〜7月はグロッソラベンダー、6〜8月はベルガモット、9〜10月はチェリーセージ、アメジストセージへと開花リレーがつながれ、四季を通して見どころを設けています。 ハーブが息づくのは南側の斜面で、日当たり・水はけ・風通しがよく、植物がすくすくと育ちやすい環境。園路はスイッチバック方式に整備されているので、ハーブ畑の間を縫うようにゆるやかに頂上へと導かれていきます。足柄平野を見渡し富士山を望む絶景に、思わずため息がこぼれることでしょう。 頂上に建つ円筒形のハーブ館では、ハーブ関連商品を扱うショップや地元の特産品が並ぶ土産物店で、お買い物を楽しめます。2階にはハーブを利用したクラフト体験ができる工房があり、当日申し込みで参加できます(木・土・日曜のみ)。一番のナイスビューが広がる3階のレストランでは、1,000円前後の価格帯でランチを楽しめるほか、デザート、ドリンクも揃います。特にハーブティーのラインナップが充実していますよ! 春と秋の年2回、「ハーブフェスティバル」を開催し、冬は「松田きらきらフェスタ」と題したファンタジックなイルミネーションを無料公開するなど、「松田山ハーブガーデン」では、さまざまなイベントが盛りだくさん。リピーターも多く、年に約17万人が訪れる、町の魅力的な観光スポットになっています。爽やかな風香るハーブガーデンに、ぜひ足を運んでみてください! 春は河津桜と菜の花が織りなす絶景から始まり 晩秋までハーブと季節の花々が咲きつながる 「松田山ハーブガーデン」では、2月中旬〜3月中旬に開催される「まつだ桜まつり」で、約360本の河津桜と菜の花の共演を楽しめます。桜の観賞がメインとなる散策路内では、シートを広げてのお花見は不可となっていますが、公園上部にある芝生広場では飲食OK。飲酒の制限もありません(ただし周囲の方々に迷惑をかけない程度に)。足柄平野と桜を一望しながら、晴れた日には富士山も顔を出すナイスビューを前に、会話も弾みそうですね! 頂上に建つハーブ館からハーブガーデンを一望した風景。日当たり良好な南斜面にラベンダー、セージ類、ローズマリー、カモミール、レモングラス、アーティチョークなど多様なハーブが、区画された中に植栽されています。ガーデンの標高は下部が約110m、上部が160mと高低差がありますが、園路はジクザクに折り返しながらゆるやかに整備されているので、ご安心を。ハーブの香りに癒されながら、ゆっくりとそぞろ歩きを楽しみましょう。 2019年は6月1〜9日に「ハーブフェスティバル」を開催。この期間はJR御殿場線「松田駅」北口から毎日シャトルバスが運行されます(大人150円、子ども80円)。「英会話をしながらスワッグ作り」や「第2回松田ミュージックフェス」、「ハーブ体験教室」、「ハーブガーデンで摘み取り体験」など、楽しいイベントを実施。フェスティバル中は、ハーブガーデンへのワンちゃん同伴がOKです! 写真は秋のハーブガーデンの様子です。多種類のセージやサルビアが主役となり、園内を豊かに彩ります。2019年10月上旬〜中旬には、秋のハーブフェスティバル「オランダまつり」を開催予定。オランダの民族衣装を着用しての記念撮影や、ストリートオルガン演奏会、オランダ文化のミニ講座などが開催されます。売店では、オランダグッズの数々も登場。ほかにハーブの摘み取り体験や、ハーブクラフト体験など、多様な催し物が展開される予定です。 園内を走る「ふるさと鉄道」が大人気! イルミネーションやハーブクラフトも楽しめる 写真は、園内の「ふるさと鉄道」の様子。山岳鉄道「シェイ式蒸気機関車」(ミニSL )と小田急ロマンスカーは、どちらも実物の1/6のスケール。ミニSLは、本物と同じ蒸気を動力とした精巧で本格的なつくりです。高低差30m、片道550mを約20分かけて往復。途中、急斜面での2カ所のスイッチバックや鉄橋、踏切もあります。料金は12歳未満が200円、12歳以上は300円。不定休のため、運行日はホームページにて確認を。雨天時は運休します。 例年11月下旬〜12月下旬に、「松田きらきらフェスタ」が開催され、約18万球のイルミネーションが点灯されます。営業時間は17〜21時で、入園は無料です。足柄平野のダイナミックな夜景とも相まって、素晴らしい光のハーモニーを楽しめますよ! ハーブ館2階の工房では、木・土・日曜にハーブを利用したクラフト教室を実施(都合により中止になることもあります)。当日申し込み、受付時間は10:00〜11:30と13:00〜14:30。体験コースは「ハーバリウムづくり」2,000円・約40分、「瓶ポプリづくり」500円・約30分、「手練り石鹸づくり」500円・約30分、「バスソルトづくり」700円・約30分、「ミニリースづくり」500円・約30分など、多彩です。 ハーブ関連商品が豊富に揃う1階ショップ 眺望のよい3階レストランでの休憩もオススメ 1階はハーブ&お土産物売り場があります。ハーブ関連商品や地元の特産品がずらりと並び、目移りしてしまうほど。オリジナル商品は、ガーデンの花材で作ったクラフト(500円前後)や、パズル500円など。特にオススメしたいのは、ここでしか買えない寄(やどりき)産のお茶を使った丹沢大山茶アイスで、ほうじ茶・煎茶各270円。茶師謹製、絶品の味わいをお楽しみください! 3階のレストランでは、富士山、箱根、相模湾が一望できるナイスビューを楽しめます。営業日は木〜日曜、11:00〜16:00(L.Oは食事が15:00、デザート・ドリンクが15:30)。ランチは足柄牛ハンバーグ1,000円、パスタ900円、スープライス700円など。デザートはケーキ各種450円(ドリンクセット700円)、ソフトアイス(さくら、バニラ、チョコレート、抹茶)350円、ドリンクはハーブティー各種350円です。 そして、5日前に予約すれば(10名以上宴会予約のみ)、ディナーも楽しめますよ! 大きな窓の向こうには、キラキラと美しい夜景が広がります。特別に、8月の足柄花火大会とクリスマスのディナーは個別での予約にも対応。写真は花火大会の時のレストランの様子です。満席ですね、予約を急ぎましょう! 夜間予約の営業時間は18:00〜21:00。パーティーコースのお値段は、和食コース、写真の洋食コースが各一人3,500円(10〜24人)、パーティーコースが2,500円(16〜24人)、立食パーティーコースが2,000円(20〜40人)です。予約すると、なんと新松田駅北口と松田山ハーブガーデン往復のタクシー1台無料(4名乗車)、車で来場の際は駐車料金が無料になります! 忘年会や新年会、親睦会、女子会などにいいですね。 Information 松田山ハーブガーデン 所在地:神奈川県足柄上郡松田町松田惣領2951 TEL:0465-85-1177 https://nisihira-park.org アクセス:公共交通機関/小田急小田原線新松田駅北口を出て、徒歩約25分(新松田駅からタクシーで約820円 ※道路状況で変わります) 御殿場線松田駅北口を出て徒歩約20分 オープン期間:通年 休園日:年末年始、月・火曜(イベント時は開園) 営業時間:9:00~17:00(冬季は10:00〜16:00) 料金:無料 駐車場:70台(平日無料、土・日・祝日・イベント中は500円、桜まつり時は1,000円) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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素敵な発見がたくさん! 園芸ショップ探訪10 千葉「Calmeカルム」
絵本の世界のような空間が広がる こだわりの自宅ショップ 新設の大学やマンションが建ち並ぶ明るい駅前を通り抜け、静かな住宅地の中に佇む園芸店「Calmeカルム」。背後に広がる緑からにぎやかな鳥のさえずりが聞こえる、まるでサンクチュアリのような千葉県のショップです。 ここ「Calmeカルム」は、今からちょうど10年前に、中村さんが自宅の庭先につくったショップ。とても小さいスペースですが、中村さん厳選の苗やアイテムが集められた、こだわりの品揃えです。 売り場に並ぶ植物は、シックでありながらあでやかさも併せ持つ大人っぽい表情のものがメイン。こぢんまりと営む自宅ショップなので大量仕入れはできませんが、多品種を少しずつ仕入れることで、常に新しい苗が用意されています。「近くに大きなホームセンターがあるのですが、量では勝てないから、私のショップでは新鮮さとセンス、知識でカバーしています」。そのこだわりを求めて、近隣だけでなく遠くからもファンが集まってきます。 店を持つ以前は、海外の航空会社の空港勤務をしていたという中村さん。同居するお母さまの体調がすぐれないため、激務だった会社を辞め、介護をしながらガーデニングを開始。花を触ることは自身にとって大きな癒しとなり、どんどんのめり込んでいきました。次第にガーデニングの魅力をもっと周りに伝えたいという思いが強くなり、自分で貯めた資金で庭を店舗用に改修し、園芸の猛勉強をして、自宅でガーデニングショップを開業しました。 こだわりをあきらめずに追い求め、 手に入れた、理想のシェッド 店をオープンするにあたり、何よりもこだわったのが、庭先に作る店舗の建物の雰囲気。ウッドデッキだった場所を改修し、イギリスの片田舎風なシェッドを建てたかった中村さんは、いろいろな工務店に相談しましたが、なかなか思うようなデザインの提案が上がってきませんでした。けれど中村さんはあきらめず、数カ月間探し続けた結果、ようやく同じ世界が共有できるデザイナーに出会います。まだ経験が浅い若い勉強中のデザイナーでしたが、二人三脚で理想の空間を形にしていきました。 アンティークのアイテムをシェッドのパーツとして活用し、植物と絡めて。憧れの世界づくりに、妥協はありませんでした。 建てた当初に植えた1ポットのフィカス・プミラが、10年経った今、ここまで育ちシェッドをカバー。飾り棚やニッチにあしらったポットとともに、表情豊かなシーンを演出しています。 多肉のポットを配した飾り棚。窓には、アンティークのアイアンフェンスを取りつけ、本格的な風景に仕上げて。 シェッド前面に設けたトンネル型のニッチには多肉の寄せ植えをレイアウト。背面の窓には、厚みにむらがあるガラスを用いて味わいをプラス。写真左は外側、右は中側(店内)。 店舗の雰囲気をアップ! 周りを彩る植栽も必見 シェッドの周囲にはほんの小さなスペースしかありませんが、カラーリーフ類をメインに植栽。春から秋まで、次々に表情が変わっていきます。リピーターの方々は、この小さな植栽が見せる移ろいを見逃すまいと、たびたびショップを訪れています。 左/シェッド脇の細い園路。斑入りドクダミが明るさを添えて。 右/シェッドの屋根を覆うのはクリーピングタイム(2018年の写真)。「昨年の猛暑で枯れてしまいましたが、今年また新たな苗を植える予定です」と中村さん。 つややかなグリーンの中で、シックな彩りを添える、シキミアとペルシカリア。 フィカス・プミラの株元には、古びた道具類を転がしたディスプレイ。人気を感じさせる無造作加減が素敵。 シェッドに設置した雨どいを伝って落ちた雨水。メダカを泳がせて蚊対策をしています。 シェッドの雰囲気を盛り立てる 多肉植物のあしらい シェッドの周りにはたくさんの多肉植物の寄せ植えがコーディネートされています。ニュアンスのある色と造形がこの建物によく合って、古びた雰囲気を演出するのにぴったり。器にもこだわっているのがポイントです。 アンティーク感たっぷりのアレンジ。落ち着いた色調が、ビターなシーンを演出しています。 エイジング加工されたカップに、渋い色合いの多肉を寄せ植え。小さくても雰囲気たっぷり。 壁や柱にも多肉のアレンジをハンギング。あちこちで訪れた人の目を引いています。 シックな花と雑貨の 取り合わせも参考に 「Calmeカルム」では、現行品・アンティークを問わず、あでやかでシックな草花に合う雑貨を多数取り扱っています。決して目立つものではないけれど、存在感のあるアイテムをセレクトするのが成功のカギ。 アンティークの二連の洗面器台には、渋い色調のペチュニアとカリブラコアの苗を入れて、古びた雰囲気を強調しています。 シェッドを彩る、シルバーリーフのガザニアとカルセオラリアの苗を寄せたアンティークのベビーバス。白い器に赤×黄の花が美しく映えています。 店頭を飾る中村さん好みのシックな花々。「主張が強くないので、互いに合わせやすいところが魅力ですね」(左上/ビオラは見元園芸の極小輪ビオラ、右上/ユーフォルビア ‘ブラックパール’、下/アークトチス ‘バーガンディー’)。 絵本の世界のような 愛らしいシェッド内 中村さんこだわりのシェッド内は、生活に潤いを与えてくれるこだわりのアイテムがずらり。ガーデニングアイテムはもちろんのこと、作家によるクラフトや器、洋服までもが揃っています。「ちょっとしたプレゼントが欲しい時、都内まで行かなくても、ここに来れば素敵なものが見つかる――そんな品揃えを考えています」と中村さん。シェッド内は愛らしいものでいっぱいです。 ガーデニングを楽しくしてくれるハンギングバスケットやグローブなどが充実。インテリアとして飾っても素敵。 アンティークの柵が設けられた窓辺。透けるフィカス・プミラの葉がつややかな潤いをもたらしています。 おもてなしに活躍してくれそうな益子焼の器なども並んでいます。プレゼントにも最適。 中村さんが作った、ピンクのバラがメインのプリザーブドフラワーのアレンジ。制作の注文も受けており、ワークショップも行っています。 中村さん作のリースとプリザーブドフラワーのコサージュ。こちらも販売されており、ワークショップも開催。ぜひお問い合わせを。 オープンガーデンの時などにオススメの、花柄などナチュラルな雰囲気の洋服や帽子も並んでいます。 個性あふれるクラフト作家による小物類。同じ作家でも一点一点、色や大きさなどが異なるので、作品とは一期一会の出合いです。 2018年オープンしたカフェは ゆったりくつろげる隠れ家風 介護が終わり、2018年秋にカフェをオープンさせるという、新たなチャレンジに挑んだ中村さん。構想を練る段階で、一度コンサルタントの先生に相談したところ、「場所柄、運営は厳しい」という回答を受けました。けれど、そんな逆境に直面するほど情熱に火がつくのが中村さんのど根性気質。10年前にシェッド作成を依頼したデザイナーに再度連絡を取り、シェッドとは異なる‘ちょっと男前’な雰囲気の建物を建ててもらいました。 カフェは玄関まわりを改修して設置。10年でお互いに経験を積んだデザイナーとの合作はとてもスムーズで楽しいものだったそう。カフェの入り口には、たくさんの寄せ植えでおもてなしの気持ちを表して。 ヨーロッパの路地にでも迷い込んだような雰囲気のエントランス。オープン後訪れた弁理士に「なるほど、これなら大丈夫かな。勉強になりました」と言わしめたほどの、本格的で魅力的な仕上がりです。 エントランスの階段脇には、さまざまな季節の草花の彩りが。カフェに入る前からテンションが上がります。 店内からの眺めも考えて、ウィンドウプランターには長く楽しめる草花を植栽。夕方店内に明かりがつくと、とても雰囲気のある風景に。 ほんの数㎡の室内は落ち着いた内装で、囲まれ感たっぷり。居心地抜群なので、一人で訪れる人も多いのだとか。 中村さんイチオシのグッズはコレ! 樹脂製の軽いコンテナ 中村さんがオススメするのは、樹脂製のプランター。落ち着いた色味で使い込んだような質感は、さながら本物の焼きものプランター。色・形はさまざまで、白やブラックもあります。軽くて移動が楽なので、扱いやすいのが嬉しい。 逆境をバネにして生まれたガーデニングショップ&カフェ「Calmeカルム」。店名はフランス語の「穏やかな」で、お客様が穏やかな気持ちで過ごせるようにという思いが込められています。自分を信じ、こつこつと積み上げた努力が結実したショップ内には、ガーデニング好きの人はもちろん、それまで興味がなかったという人までが花好きになってしまうほどの穏やかで心地よい空間が広がっています。ぜひ訪れてみてください。アクセスは、京成本線・公津の杜駅下車 徒歩約5分。駐車スペース有。 【GARDEN DATA】 Calmeカルム 千葉県成田市公津の杜1-1-16 TEL:0476-28-7659 https://calmekouzunomori.wixsite.com/calme 営業時間:11:00~19:00 定休日:木曜日(正月) Credit 写真&文/井上園子 ガーデニングを専門としたライター、エディター。一級造園施工管理技士。恵泉女学園短期大学園芸生活学科卒。造園会社、園芸店を経て園芸雑誌・書籍の編集者に。おもな担当書に『リーフハンドブック(監修:荻原範雄)』『刺激的ガーデンプランツブック(著:太田敦雄)』『GARDEN SOILの庭づくり&植物図鑑(著:田口勇・片岡邦子)』など。自身もガーデニングを楽しみながら、美術鑑賞や旅行を趣味にする。植物を知っていると、美術も旅も楽しみの幅が広がりますね。 写真協力/カルム



















