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花の庭巡りならここ! 大人の遠足にうってつけのスポット「兵庫県立フラワーセンター」
1976年にオープンした歴史ある公園、「兵庫県立フラワーセンター」。自然の松林に囲まれた園内は、中央に満々と水をたたえた亀ノ倉池、大小さまざまな花壇や樹木園、四季を通じて楽しめる大温室で構成されています。総面積46万㎡の敷地は、園内なら大人の足で1時間〜1時間30分で巡ることができます。また、飯盛山の展望台やつばきの森、つつじの小道まで足をのばすと2時間ほど。ピクニック気分で出かけるのに、ちょうどよいスポットです。 植物は4,546種(在来種2,053種、園芸種2,493種)が息づき、花壇では春のチューリップに始まり、夏はサルビア、ジニア、ヒマワリ、秋はマリーゴールド、コスモス、ダリア、冬はビオラへと咲きつないでいきます。またサクラ園、バラ園、シャクナゲ園、ボタン園、ツバキ園、ウメ園のほか、アジサイ、ツツジの小道や林床植物を集めたウッドランドなどがあり、いつ訪れても何かしらの花が見頃を迎えているのが、花好きには嬉しいところですね。 園内には花の相談所があり、常時園芸相談を受け付けているので、うまく育たない植物の悩みごとがあれば、ぜひ立ち寄ってみましょう。ブーケやリースづくり、バックヤード見学会、食虫植物教室など、イベントや講習会も随時行っているので、事前に公式ホームページをチェックして、園内の散策に加えて体験型教室に積極的に参加するのもオススメです。 春はなんといっても22万株のチューリップ花壇! 夏は元気いっぱいのヒマワリ畑に衣替え 4月中旬から、風車前花壇は500品種22万株のチューリップが見頃になります。長期間楽しめるように、一つの花壇に同色で開花期の異なる球根を植えつけているのがマル秘テクニック。これは自宅のガーデンにも応用できそうですね。どんな風に植栽しているのか、チェックしてみるのもツウの楽しみです! また、4月の土・日曜は、子どもや女性向けに、オランダ衣装試着体験も行っています。この衣装、実は「兵庫県立フラワーセンター」にお勤めの職員さんの手づくりなんですって! なんだか温かみのあるおもてなしを感じませんか? ちなみに「兵庫県立フラワーセンター」では飲食の持ち込みもOK。青空の下、花々に囲まれてお弁当を広げれば、いっそうおいしく感じられそうですね。 夏の見どころはヒマワリ。園内には14品種1万株が植栽され、見頃は7〜8月です。群植されたヒマワリが一斉に同じ方向を向く景色は、背景の風車とも相まって、インスタ映えすること間違いなし! ぜひ記念にヒマワリと一緒に写真を撮りましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」では、ペット同伴OKです。ただし、必ずリードをつけて、糞の始末はきちんとするなど、マナーは守りましょう。 夏は毎年サマーイルミネーションが催され、8月の金・土・日には、夜間の18:00〜21:00も園内で過ごすことができます。光るおもちゃの販売やかき氷、焼きそばなどの屋台も登場。お祭り気分を味わいましょう。「レストハウスフルーリ」も特別営業を行い、バーベキューも楽しめます(バーベキューへの持ち込みは不可)。 2018年は8月3日〜9月2日の金・土・日と8月13・14日が開催日。8月12日にエレクトーンコンサートが開かれ、8月19日には本場徳島阿波踊りが行われるので、ふるってご参加を! 秋が見頃の植物が織りなす景色を楽しもう! 雨天時や冬は大温室をゆっくり堪能 風車前花壇の秋を彩るのはマリーゴールドで、見頃は10月頃です。黄色やオレンジの花が密に咲き、花のカーペットのような景色をつくり出します。 南料金所横には、ガーデニングショップやギフトショップがあるので、お土産を探しに足を運んでみてください。営業時間は9:00〜17:00。北播磨地方の名産品、特産品を中心にした品揃えで、人気商品は、日本酒「富久錦」、もちむぎ麺、山田錦せんべい、黒豆ようかんなど。価格帯は1,000円前後が平均で、お手頃感があります。 「兵庫県立フラワーセンター」秋の名物、ダリアが見頃になるのは、9月下旬〜10月。100品種1,500株と、多様なダリアが植栽されているので、育ててみたい品種に出合えるかもしれません。ほかにも、この時期はコスモスなども見ごたえがあります。 菊は日本を象徴する花の一つで、大菊や盆栽など丹精込めて栽培する趣味人が多いことでも知られています。「兵庫県立フラワーセンター」では、毎年秋に兵庫県の菊愛好家が出品する「兵庫県連合菊花展覧会」を開催。美しい葉のつき方、ふっくらとした花姿、全体のバランスが整った草姿など、それは見事な菊が出揃います。 2018年の「第41回兵庫県連合菊花展覧会」は、10月14日〜11月18日開催予定。11月1日が審査日なので、どの菊が最も評価されたのか、奥深い世界を覗いてみましょう。 「兵庫県立フラワーセンター」の落葉樹が紅葉し、見頃を迎えるのは11月上旬。モミジ、ケヤキ、ドウダンツツジなどが鮮やかに発色し、園内をオータムカラーに染め上げます。写真はモミジバフウの並木が美しい「彫刻の道」の景色です。 「兵庫県立フラワーセンター」の大温室は1,971㎡の広さを誇り、大小7つの部屋に分かれています。開花期の異なる植物を集め、華やかに咲かせる「四季の花室」、色とりどりのベゴニアが約300鉢も並ぶ「球根ベゴニア室」、トロピカルな雰囲気で約150種の熱帯花木などが彩る「熱帯植物室」、インテリアプランツのゲスネリアが約300鉢も集まる「ゲスネリア室」、野生種、園芸種ともに楽しめる「ラン室」、ここでしか見ることのできないレア品種も揃えた60種500株の「食虫植物室」、そして四季の草花の鉢などが並ぶ「フラワーホール」です。 写真は1〜4月が一番華やぐ「ラン室」で、コチョウランが咲き競っています。多い時期には1,000鉢ものランがお目見えします! 地元の旬の食材を使ったおもてなし料理 充実のレストランで美食を満喫! 「兵庫県立フラワーセンター」には、喫茶や食事が楽しめる「レストハウスフルーリ」があるので、歩き疲れたらぜひご利用を。喫茶は10:00〜16:00、ラストオーダー15:30、食事は11:00〜14:00。客席は1階、2階ともに100席あります。ただし、冬期などの閑散期は休業しているので、出かける前にチェックしておきましょう。 「レストハウスフルーリ」の価格帯は1,000〜2,600円。人気メニューは「季節のおすすめ膳」1,800〜2,000円(季節により内容及び価格変更あり)、「志方牛ステーキ御前」2,600円、「飯森(豆腐料理)」1,650円です。写真はたくさんのおかずを少しずつ楽しめる「十六彩膳」2,500円。 Information 兵庫県立フラワーセンター 所在地:兵庫県加西市豊倉町飯森1282-1 TEL:0790-47-1182 http://www.hyogo-park.or.jp/flower-center/ アクセス:中国自動車道 加西I.C.から南へ3km オープン期間:通年 休園日:毎週水曜日(水曜日が祝日の場合は翌日)、12月28日~1月1日、チューリップまつり・菊花展覧会開催期間中は無休 営業時間:9:00〜17:00(入園は16:00まで) 料金:一般500円、70歳以上250円、障がい者250円、高校生以下無料 駐車場:バス21台、乗用車570台(無料) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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海外
旅して感じたイングリッシュガーデンと日本庭園の共通点
日本庭園を巡って感じた共通点を探る 2年前の6月、イングリッシュガーデン巡りの旅を終えた時、なぜか心にふと芽生えた日本庭園への想い。その理由を確かめるために、翌年、同じ時季に京都の日本庭園を巡りました。 イングリッシュガーデンと日本庭園。それまでは、どちらかというと接点がないように感じていましたが、実際に訪れてみると、いくつか共通点を見つけることができました。 重厚な門構え 訪れた庭園の入り口には、どこも素晴らしい門構えがありました。中でも印象的だったのが湖水地方のホッカー・ホール&ガーデンと、大徳寺の塔頭高桐院です。ホッカー・ホール&ガーデンは、重厚な褐色の石壁とエレガントな鉄製の門扉が、いかにも貴族の庭園らしく、シンメトリーに設置された品のよい色彩のコンテナとオブジェにイギリスらしさが溢れていました。 高桐院は、大胆に組まれた大木と瓦が力強く凛とした佇まい。ひと枝ひと枝手入れされた松とみずみずしい苔の緑が鮮やかでした。石と木、鉄と瓦、素材やデザイン、植栽の相違はありますが、どちらも堂々たる風格。互いの伝統と美意識がひと目で伝わってくる門構えです。 また、その他にも、一直線に伸びた石畳と芝生アプローチ、竹と常緑樹のシンプルな植栽など、類似した景色をいくつか見ることができました。 歴史ある建物と植栽の調和 回訪れたイングリッシュガーデンは、20世紀のイギリスを代表する有名な庭園ばかり。庭園内の建物も100年以上経過した歴史あるものでした。例えば、ヒドコートマナーガーデンの茅葺きの家、シシングハーストカースルガーデンの塔や母屋、キフツゲートコートガーデンやバーンズリーハウスガーデンのエレガントな館など。古い雰囲気を損なうことなく修復された建物が、イギリスの風土に合った草花のクラシカルな植栽と調和し、得も言われぬ美しさを醸し出していました。 同じように、日本庭園でも歴史ある貴重な建物を見ることができました。京都御所から移築された平安神宮神苑の橋殿と尚実館、南禅寺の山門や永観堂の本堂です。ここでは、松や桜、モミジなどの日本古来の樹木が多用されていました。選び抜かれた植物と色彩を抑えた植栽が、格式高い日本建築と調和し、清らかで凛とした空気が漂っていました。 歴史ある建物とその国の風土に合った植栽が調和しているからこそ、このような素晴らしい景観が生まれるのですね。 魅力ある壁面 イングリッシュガーデンの魅力の一つは、壁面の華やかさ。味わいある蜂蜜色や褐色のレンガ壁を、さらに魅力的に演出しているのが、つるバラやクレマチス、つるアジサイなどのつる性植物です。壁一面に誘引された満開の花々が咲く様は、もはや芸術。その美しさに幾度となく目を奪われました。 日本庭園の壁面は、主に漆喰や石、木材が用いられています。モノトーンの上、イングリッシュガーデンのように壁面を花で彩ることもないので、どちらかというと地味な印象。 けれども、埋め込まれた瓦が美しい文様を刻む漆喰塀、端正な石積みなど、随所に丁寧な職人技が光る素晴らしいものでした。そんな壁面の背景に清々しく映えていた青モミジ。イングリッシュガーデンも日本庭園も、どちらも壁と植物とのバランスが美しく、魅了されます。 心和む自然と一体化した景色 イングリッシュガーデンを訪れて特に心に残ったことの一つは、自然と一体化した景色です。不思議なことに、日本庭園でも同じような景色を見ることができました。 例えば、ヒドコートマナーガーデンで見た、鬱蒼とした樹木に囲まれた場所でひっそりと咲いていたピンクや白の可憐な野花。その景色にとてもよく似ていたのが、平安神宮神苑の巨木に囲まれた池に群れ咲く花菖蒲と睡蓮です。 どちらも、まるで森の中のオアシス。一瞬、ここが庭園であることを忘れてしまうほど自然に溶け込み、秘密の場所を見つけたようなワクワク感を味わえました。 そのほかにも、草木で覆われた先が見えない小径や南禅寺の天授庵の池にかかった橋は、自然の奥深くへ誘われるような神秘的な景色でした。 今まで経験したことのない感動を与えてくれたイングリッシュガーデン。実際に目と肌で感じた美しさは、想像を遥かに超えていました。そして、その感動は、改めて日本庭園の素晴らしさに気付かせてくれました。 イングリッシュガーデンと日本庭園に間違いなく共通していたのは、国の伝統や文化、美意識、自然への敬意。「イングリッシュガーデンにようこそ!」と、誇らしい笑顔で迎えてくれたイギリスの人たちのように、わたしも日本人として日本庭園を誇れるように、もっと見聞を広めていきたいと思いました。 Credit 写真&文/前田満見 高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。 Instagram cocoroba-garden
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兵庫県
花の庭巡りならここ! インスタ映えする景色の宝庫「淡路島国営明石海峡公園」
一年を通してさまざまな表情が楽しめる 「淡路島国営明石海峡公園」 2002年に1期オープンした「淡路島国営明石海峡公園」は、約100ヘクタールの大規模な土取り跡地の自然を回復し、国際的でリゾート感あふれる海辺の園遊空間の創造を目指して整備されました。2022年7月現在、計画面積の約45%となる43.1ヘクタールが開園しています。 園内のガーデンは広大な敷地を生かし、季節の旬の花を群植させるダイナミックな演出が持ち味。面で魅せる花壇の数々は迫力満点で、春はスイセンから始まり、チューリップ、リビングストンデージー、アジサイ、ヒマワリ、コスモス、そして冬のクリスマスローズとつなぐ、一年を通して見ごたえのある景色が広がります。毎年植栽計画を変えて、違った表情に演出しているため、リピーターが多いのも特徴です。「インスタ映えする写真が撮れるガーデン」を目指し、さまざまなフォトスポットの仕掛けが満載で、記念の写真をたっぷり撮れるのも魅力。 ガーデンのほかにもバーベキュー広場や150もの遊具が集まった大型複合遊具「夢っこランド」もあり、家族で一日過ごして飽きない公園です。 開花期を揃えた迫力満点の演出 面で彩るチューリップ花壇を一度は見ておきたい! 温暖な瀬戸内海の淡路島では、寒咲きナノハナの見頃は1〜2月上旬。 芝生と水の流れなどで構成された「移ろいの庭」の花景色を前に、「春はもうすぐ、そこまでやってきている!」と心が躍ります。 奥に見えるガゼボは小高い丘の上に建っており、ここから眺めると海が借景として広がり、ブルーとイエローのコントラストが映えるビュースポット。園内では飲食の持ち込みは自由なので、ここでお弁当を広げての休憩もOKです。 3月下旬〜4月中旬はチューリップの見頃です。「ポプラの丘」と「大地の虹」の2つのエリアを合わせると約4,600㎡にもなる花壇に、2025年は約100品種、168,000本のチューリップが開花しました。草丈や品種の開花期を揃える綿密な植栽計画に裏づけられたカラフルなガーデンは、迫力満点です。毎年テーマを設けて配色を変え、面で魅せるダイナミックな景色をつくっており、多くのリピーターが訪れます。 トップシーズンには「春のカーニバル」のイベントを開催。オランダの衣装を試着しての撮影会など、毎年さまざまな体験コーナーを実施しています。写真に見える奥の風車はオランダをイメージしたもので、人の背丈ほどにセットしてあり、人気のフォトスポットです。 リビングストンデージーの見頃は4月中旬〜5月上旬。600㎡に約1万5000株が植えられています。這うように広がり、絨毯のように花が埋め尽くす特性を生かし、さまざまな色をミックスさせています。太陽の光を受けてキラキラと輝く宝石のような姿にうっとり。リビングストンデージーは光に反応して開花する性質があるので、お天気のよい日を選んでのおでかけがオススメです。 「淡路島国営明石海峡公園」内では、「トラムカー夢ハッチ号」が1時間に1〜2本の間隔で運行しています。ガイドスタッフが同乗し、園内の開花スポットを片道10分かけて案内します。一日乗り放題で、300円です。 ※夢ハッチ号は、車両故障のため、当面の間運行を休止中 園内は、ペット同伴OK(ただし建物内と乗り物は不可)。リビングストンデージーを、上から眺めながらのお散歩を楽しみましょう。ただし、リードをつけることが義務づけられています。また、糞の始末などのマナーもしっかり守りましょう。 また、「淡路島国営明石海峡公園」内は、禁煙となっています。ただし、喫煙所が設けられているので、愛煙家の方は所定の場所で休憩してください。 夏はアジサイにユリ、そしてヒマワリ畑 元気いっぱいに咲き競う圧巻の景色を楽しもう 6月上旬〜7月上旬には、アジサイが見頃に。約16品種約1万4000株が豊かに園内を彩ります。手前のアメリカノリノキ‘アナベル’は、ライムグリーンで咲き始め、咲き進むとピュアホワイトへと移ろう清楚な姿が大人気の品種です。 ユリの見頃は6月上旬〜7月中旬。約35品種1万2000株が植栽されています。日当たりのよい場所には色鮮やかなスカシユリなどを、木陰など半日陰の場所にはカノコユリやリーガルリリーなど、生育に適した植栽が見られます。 「大地の虹」の南と北エリアでは、7月上旬〜8月中旬がヒマワリの見頃で、花色や花形が異なる約40品種3万6000株を植栽しています。なだらかな丘に沿って縫うように散策の小道が続くので、ヒマワリ畑を背景にフォトジェニックな写真が撮れると、毎年大人気。南エリアは7月から咲き始め、北エリアは8月から開花するよう植栽時期を分けて、開花期が長くなるように工夫されています。 秋はダリアにコスモス、冬はクリスマスローズ 四季を通して何度でも足を運びたいガーデン ダリアの季節は9月下旬〜10月下旬。約600㎡の敷地に、矮性種が約6品種1万株、大輪高性種が約40品種160株も植栽されています。高性種を背景に、カラフルな色調をミックスさせた矮性種のダリア花壇が眼前に広がり、写真映えのする秋の人気エリアです。 9月下旬〜10月下旬は、コスモスが主役。花の色や形が異なる16品種と‘キャンパスシリーズ’などの遅咲き4品種を合わせて、約20品種5万株が見頃となります。写真の「ポプラの丘」エリアは、さまざまな花色をミックスさせて植栽。一方「大地の虹」花壇は、赤、ピンクの濃淡、白、黄色など、花を色ごとに分けて植栽し、ストライプの虹模様を描くデザインにしており、2通りの植栽術が楽しめます。 12月下旬〜4月上旬は、クリスマスローズが見頃となり、冬も魅了。原種や異種間の交雑種など、現在約130品種1,500株を植栽、毎年品種が増え、クリスマスローズ愛好家が多く訪れる聖地と化しています。 例年3月にクリスマスローズガーデンで講習会を開催。さまざまな品種の紹介や基本的な育て方など、約1時間かけてガイドしてもらえます。右写真のクリスマスローズの品種は‘エリックスミシー スノーダンス’。 ねじり鉢巻、タコさんのゆるい愛らしさ! ユニークな写真が撮れるインスタ映えスポット 草花で彩ったユニークなオブジェコーナーもご紹介しましょう。左は明石の特産品、タコさんのトピアリー。鉢巻姿がなんともおとぼけの表情で、愛らしいですね。写真には写っていませんが、タイもいますよ。右は阪神淡路大震災の復興のシンボルとなっている不死鳥の花火鳥。いずれのトピアリーも高さ3mほどあり、迫力満点です。季節によってビオラ、ベゴニア、アキランサスで彩っています。笑みを誘うインスタ映え写真が撮れると、大変人気のあるフォトスポットです。 ※公園の植物の品種数及び植栽本数については、年次ごとに変わります。 ハイシーズンの春と秋には、専門スタッフによるガイドツアーが無料で開催されます。園内を1時間ほどかけてゆっくり回るので、ぜひご参加を。 レストランや売店にも名物が 「淡路島国営明石海峡公園」内には、レストラン「花屋敷」があります。広い園内に歩き疲れたら、少し休憩を。営業時間は10時〜閉園時間の1時間前(季節によって異なる)。ラストオーダーは閉店の30分前まで。ランチの価格帯は1,000円前後で、オススメは土地名物の生しらす丼「淡路生釜丼」(4〜11月の季節限定)、タマネギスープつきで1,080円。屋内40席、テラス40席があります。 園内の売店では、淡路島の名産品がいろいろ揃っているので、お土産にぜひ立ち寄ってみましょう。オススメは特産品のタマネギスープ540円、タマネギ煎餅540円、公園オリジナル饅頭700円。 Information 淡路島国営明石海峡公園 所在地:兵庫県淡路市夢舞台8-10 TEL:0799-72-2000 http://awaji-kaikyopark.jp アクセス:公共交通機関/JR三ノ宮駅か舞子駅より高速バス乗り場へ 本四海峡バス 大磯号で淡路夢舞台前下車徒歩5分 車/神戸淡路鳴門自動車道 淡路インターより国道28号を南へ5分 オープン期間:通年 休園日:12月31日、1月1日、2月第1月曜とその翌日 営業時間:9:30〜17:00(3月、9月、10月) 9:30〜18:00(4月〜8月) 9:30〜16:30(11月〜2月) ※入園は閉園の1時間前まで 入園料:大人(15才以上)450円、シルバー(65才以上)210円、中学生以下無料
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京都府
日本庭園巡りの旅へ 京都・瑠璃光院
瑠璃光院 京都市内の「出町柳駅」から叡山電車で約15分。風光明媚な八瀬比叡山にひっそりと佇む瑠璃光院は、平安時代から武士や貴族に愛されてきた保養所だったそうです。数年前から、春と秋の期間限定で拝観できるようになって、年々人気が高まり多くの人が訪れるようになりました。 端正な石張りと枝垂れもみじが迎える山門 「八瀬比叡山駅」から高野川の清流に沿って歩き、吊り橋を渡ると、瑠璃光院の山門が見えてきます。小雨降る生憎のお天気でしたが、ひんやりと湿った空気に、山間の八瀬の青葉がいっそう映えていました。途中、絶え間なく聞こえてくる蛙の声も心地よく、吊り橋を渡った瞬間、別天地へ足を踏み入れたような感覚を覚えました。 石張りの小階段と木塀の端正な山門は、しっとりと落ち着いた雰囲気。ゆるりと枝垂れるもみじが優しく迎えてくれました。階段を上ると、玄関へ続く苔ともみじの参道がありました。雨粒に混じって空から降ってくるかのような青もみじの葉と、足元に敷き詰められた苔の何と美しいこと。一歩一歩前へ進む度に、身も心も清められるようでした。 苔の緑潤う瑠璃の庭 数寄屋造りの書院から見える「瑠璃の庭」は、瑠璃色に輝く浄土の世界を表した主庭。数十種類の苔の合間をぬって、一筋のせせらぎが静かに流れています。たっぷりと雨水を含んだ苔はこんもりと鮮やか。もみじが羽を広げたように苔に寄り添う光景は、穏やかで優しい雰囲気に満ちていました。そして、見れば見るほど、「光が射すと、この景色はどう変わるのかな」「せせらぎは、浄土への道標を表現しているのかな」と、想像が膨らみます。きっと、シンプルで無駄のない植栽だからこそ、見る者は想像力を掻き立てられ、どんどんその世界へ引き込まれていくのかもしれません。 そして、この瑠璃の庭のもう一つの見所は、書院の2階からの眺めです。階段を上るやいなや目に飛び込んでくるのが、窓ガラス一面の青もみじ。さらに、薄暗い室内に置かれた黒塗りの机の天板に反射した緑が、一瞬、水面をたゆたう水草のように見えました。この光景を何と表現したらよいのでしょう。息を呑む緑のグラデーションの美しさに、しばらく言葉を失ってしまいました。こんな「窓に映る景色を室内に反射させて愛でる」風情ある見せ方に、ただただ、感動しました。 水と石の臥龍の庭 瑠璃光院のもう一つの庭が、「臥龍の庭」。この庭は、天にかけ昇る龍を水と石で表現した池泉式庭園で、人の心を解放し昇運の兆しをもたらすといわれています。斜面に沿って設えられた自然石の間を流れる水は、比叡山の清水なのだとか。 その先に設えられた池には、ひらひらと泳ぐ錦鯉。まるで、一幅の絵画を鑑賞しているような気分でした。そして、絶え間なく聞こえる水音と雨音のハーモニーに、身も心も洗われ癒やされました。 今回の日本庭園巡りの旅で、一番最後に訪れた瑠璃光院。どの庭園よりも青もみじの滴る緑と、苔の美しさを余すことなく堪能できた庭園でした。願わくば、今度は木漏れ日に輝く瑠璃の庭を見てみたい。そして、この青もみじが一斉に紅葉する秋に、もう一度訪れたいと思いました。 Credit 写真&文/前田満見 高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。 Instagram cocoroba-garden
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滋賀県
花の庭巡りならここ! 自然の恵みを五感で楽しめる、充実の観光ガーデン「English Garden ローザンベリー…
さまざまな雰囲気の庭が楽しめる「English Garden ローザンベリー多和田」 2011年9月にオープンした「English Garden ローザンベリー多和田」。園内敷地は約12万㎡、そのうちガーデンは1万3000㎡で、約30〜60分かけて散策できる広さです。「いつか自分の庭をつくりたい」とオーナーの大澤惠理子さん自らデザイン・植栽を手がけ、自然の景色に溶け込むナチュラルガーデンを完成させました。ガーデンは「宿根草の庭」「サクラ並木」「コニファーガーデン」「メドーガーデン」「シャガの庭」「ローズガーデン」「キッチンガーデン」の7つのエリアに区分けされ、それぞれ雰囲気の異なるガーデンスタイルを観賞できます。 四季を通しての開花リレーが楽しめる植栽となっていますが、トップシーズンはなんといっても5月上旬~6月。4.5mのロートアイアンをベースにした藤のアンブレラ仕立てが素晴らしい景色を生み出し、約400品種のバラ、約70品種のクレマチスが咲き誇ります。 ガーデン以外でも、園内には体験工房、野菜や果物の収穫体験、羊と触れ合える牧場、季節ごとのワークショップ、バーベキューなど、さまざまなレジャーが用意されているほか、レストランやショップも充実しており、家族で楽しめる観光ガーデンです。 里山の景観と調和する優しい花色でコーディネートした エレガントなガーデンには四季を通して足を運びたい! メイン通路「ココロード」では、毎年3月中旬〜4月中旬に「パンジー ビオラフェスティバル」を開催。育種家が愛情を込めて育てた、まるで芸術品のような美しい品種をセレクトし、寄せ植えやスタンディングミニ仕立てで、より美しく魅せるギャラリーにしています。 上写真は通路の奥にあるエンブレムの前の桜が満開になった4月上旬の様子。桜とパンジー、ビオラの競演は、必見です! 「English Garden ローザンベリー多和田」のトップシーズンともいえる、バラの見頃は、5月中旬〜6月中旬。約400品種1,000株ものバラを観賞できます。パステルカラーのバラを主とした優しい雰囲気で、無理な誘引をせずに木々や造形物に自然な表情で溶け込むように仕立てられています。 ローズガーデンでは、バラの顏がよく見えるように樹高を剪定でコントロールし、観賞しやすい高さで咲くよう調整されているのが嬉しいところ。周囲に添える宿根草も、あくまで引き立て役として控えめに植栽されています。 左写真はローズガーデンに咲くイングリッシュローズ‘ボスコベル’、右写真はキッチンガーデン横の建物に絡むつるバラ‘キュー・ランブラー’。 6月中旬〜7月上旬はアジサイの季節。ガーデン正面の入り口には、色とりどりのアジサイが飾られています。なかでも次々と開花し続ける四季咲きアジサイの‘霧島の恵’は、これから大注目の品種です。6月中旬は「秋色アジサイの展示」のイベントが開催されます。 夏のガーデンでは、ルリトラノオ、アガパンサス、ノリウツギ、八重咲きのユリが開花リレーをしていき、メイン通路「ココロード」ではサンパラソル、ニチニチソウ、トレニア、アンゲロニアなどが夏の暑さに負けずに元気いっぱいに咲き誇ります。カラーリーフプランツとの組み合わせ術も参考になりそうです。 9月下旬からシュウメイギクやヒガンバナが咲き始め、10月中旬ごろから秋バラが見頃になります。写真は、11月上旬の「宿根草の庭」の様子。オータムカラーに染まったガーデンと、深いブルーのベンチとのコントラストが目を引きます。 そして秋が深まり、11月中旬〜12月上旬にはメイン通路「ココロード」のメタセコイヤの紅葉が見頃に。斜めから差し込むやわらかな光を受けて、黄金に輝く景色を楽しみましょう。 2018年冬より、通年開園をスタート。花のない時期も、実やタネ、雪景色など、冬にしか出逢えないガーデンの景色を楽しめます。冬はバラが葉を落として枝のみになるので、つるバラの誘引・剪定の仕方を参考にするのもいいですね。 ガーデニングショップでは寄せ植えのワークショップを開催 ここでしか買えない品揃え満載のセレクトショップも人気 「English Garden ローザンベリー多和田」内にはガーデンショップがあり、貴重な育種ビオラ、秋色アジサイ、希少なクレマチス、クリスマスローズ、シクラメン、山野草など、セレクトのこだわりがうかがえる花苗が多数揃います。ウィッチフォードの鉢やワンダーデコールのガーデンオーナメントなど、ガーデン雑貨も素敵なものばかりで、目移りしてしまいそう。 土日・祝日には、寄せ植えのワークショップを開催しています。随時受付可能で、植木鉢の持ち込みもOKです。 「English Garden ローザンベリー多和田」のセレクトショップ「はぜの木」には、ここでしか購入できないオリジナル商品が多数揃うのも魅力です。特に人気なのが「伊吹ミルクジャム」「苺ジャム」「ほうじ茶ジャム」「緑茶ジャム」「季節限定のジャム」など、オリジナルジャム各種540〜1,037円(税込)。 人気商品は、ニュージーランド直輸入のハチミツを練り込んだ「やさしいハチミツキャンディー」357〜756円(税込)、「大地のレストラン」人気メニューの「チキンカレー」「ルンダンカレー」「グリーンカレー」各735円(税込)、「ねぎ野菜みそ」(要冷蔵)432円(税込)、「玉ねぎドレッシング」(要冷蔵)486円(税込)。 オシャレなカフェ&バイキング形式のレストランにリピーター続出 手ぶらで訪れて楽しめるバーベキューも! 「English Garden ローザンベリー多和田」内には、オシャレなカフェ「EASYTIME」があります。営業時間は10:00〜17:00(食事のラストオーダー16:00、ドリンク&スイーツのラストオーダー16:30)、客席は30席。価格帯は、ランチ980〜1,500円(税込)、スイーツ500円(税込)〜、ドリンク400円(税込)〜です(※グリーンカレーにはスープはつきません)。 写真左は人気メニューの「多和田ランチ」1,500円 (税込)。メインはビーフストロガノフかグリーンカレーから選べます。サラダにスープ、日替わりデリ5種盛りつき。 写真右はオーダーを受けてから焼き上げる、クロワッサンワッフル700円(税込)。クロワッサン生地を使ったサクフワの食感が楽しめます。 一方、「大地のレストラン」はバイキング形式で、料理研究家・関口絢子さんプロデュースの季節ごとに変わる10品を含む30品と、手作りデザート10品から選べます。営業時間は11:00〜15:00(受付は14:30まで)、料金は大人1,750円(税込)、小学生1,200円(税込)、幼児(4・5歳)850円、3歳以下無料 ※ソフトドリンク込み、アルコール・ノンアルコールは別途料金です。 また、300席を有するバーベキュー場があり、手ぶらで訪れて楽しめます。受付時間は10:00〜14:00、料金はベーシックコースで肉160g(牛80g&豚80g)、ウィンナー2本、野菜食べ放題(3〜5種類)、ごはんのセットで2,300円 (税込・入園料別途)。ほかに、お得プラン2,800円(税込)、女子会プラン2,800円(税込)、 滋賀こだわりプラン3,500円(税込) 、近江牛プラン5,400円(税込)があります。飲食物の持ち込みは禁止です。※飲み物は、好きなものを別途オーダー。 Information English Garden ローザンベリー多和田 所在地:滋賀県米原市多和田605-10 TEL:0749-54-2323 http://www.rb-tawada.com アクセス:公共交通機関/JR米原駅よりタクシーで約15分 ※米原市乗り合いタクシー「まいちゃん号」(要予約:0749-62-0106)利用可。 車/米原ICより約15分 オープン期間:通年 休園日:毎週火曜日(祝日営業)、年末年始 営業時間:10:00〜17:00(1〜11月) 10:00〜16:00(12〜3月) 料金:大人(中学生以上)800円、小人(4歳以上)400円、3歳以下無料 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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兵庫県
花の庭巡りならここ! 都会のオアシスで癒しのひとときを「神戸布引ハーブ園」
1991年秋の開園以来、長く愛されている「神戸布引ハーブ園」。約16万㎡の敷地を整備し、当初は園芸家・ハーブ研究家の広田靚子さんをアドバイザーに迎え、「環境」「人と自然の共生」をキーワードに、ハーブ園の計画が進められました。現在も「香りと色と味わいの世界を五感で実感できる舞台づくり」をコンセプトに、暮らしに役立つハーブを中心とした、香りや彩りの豊かなガーデンを披露しています。 園内は、「展望エリア」「ガーデンエリア」「グラスハウスエリア(温室含む)」「風の丘エリア」の4つにゾーニングされ、それぞれに見応えのあるシーンを演出しています。見どころは、ヨーロッパの田舎風の景色が楽しめる「フレグラントガーデン」、約100種1,700株のハーブが植栽された見本園としての「ハーブミュージアム」、オシャレなキッチンガーデンを提案する「家庭菜園ポタジェ」、1,300㎡のラベンダー畑が広がる「ラベンダー園」、ヨーロッパのカントリーサイドをイメージして4つのシーンを演出する「四季の庭」など、枚挙にいとまがないほどの充実ぶりです。山の景色を借景として生かした、自然風景式ガーデンへ、ぜひ出かけてみませんか。 生命力あふれるハーブや草花が織りなすガーデンから元気をもらおう! 神戸繁華街の三宮から約10分、新神戸駅より徒歩約5分でロープウェイ乗り場「ハーブ園山麓駅」に着きます。ロープウェイに約10分乗ると、「神戸布引ハーブ園」に到着。一般的に、観光ガーデンは郊外に立地するケースが多いのですが、こちらは繁華街から気軽に出かけられる都会のオアシス。ロープウェイ乗車中の眺めも素晴らしく、市民のみなさんをはじめ、県外からの観光客も多く、年間の来場者数は40万人に達します。来訪者からは「景色がよかった」「食事がおいしかった」との感想も聞かれ、リピーターの多いハーブ園です。 写真は「ウェルカムガーデン」のエリア。ドイツの古城をモチーフにしたレストハウスと城門に囲われた広場で、ロープウェイから降り立った瞬間、ハーブ園に来たことを実感できます。季節の花を立体的に飾り、彩り豊かにハーブ園の旬を演出。20〜30種類、約2,000株の植物で彩られる、フォトジェニックなスポットです。 写真は「ローズシンフォニーガーデン」のエリアで、見頃は6月、10月。香りがよく花色が豊富なイングリッシュローズを、香り別に6エリアに分類し、約60種170株のバラを植栽しています。花びらの多いカップ咲きやシンプルな一重咲き、ポンポン咲きなど個性豊かなバラの花姿を堪能。パーゴラを中心にシンメトリーに配されたトピアリーなど、美しいコーナーを背景に、思い出に残る写真を撮りましょう。 「神戸布引ハーブ園」では、四季を通して旬の草花が彩るように植栽計画がなされています。春はミモザ、サクラ、コブシ、ハナナ、チューリップ、カモミールなど。夏はラベンダー、ユリ、ヒマワリが元気に開花。秋はコスモス、セージ類、紅葉と、オータムカラーで彩られます。冬は温室内の植物たちをご覧ください。左の写真のサクラが満開になるのは、例年4月7〜10日くらい、右の写真の豊かなカモミール畑は5月中旬〜下旬です。 また、季節を通して「春の収穫祭(カモミール)」「ラベンダー摘み取り体験」「ハロウィンフェア」「ハーブ&スパイスカーニバル」「紅葉カフェ」「クリスマスマーケット」といったイベントを開催。出かける前に公式ホームページをチェックして、どんなイベントが開催中なのかチェックしておくのも一案です。 春と秋の土・日・祝日、夏季の全日は、ナイトガーデンを満喫できます。ロープウェイや展望エリアから望む神戸の夜景は、宝石をちりばめたような輝きを放ちます。また、森の中の幻想的な空間を光や音で演出するイルミネーションイベント「光の森〜Forest of Illumination」を開催。このロマンティックな景色の中で、ドイツビールやワイン、オリジナルハーブソーセージやハーブステーキなどの料理も楽しめます。 2018年4月にオープンしたカフェ「ザ・ヴェランダ神戸」に大注目! メニュー充実、今話題のホットなスポット 「神戸布引ハーブ園」内のグラスハウスエリアを改装し、2018年4月7日にグランドオープンした「ザ・ヴェランダ神戸」。標高約400mに位置し、眼下は港町神戸の街並みが一望できます。古きよき神戸の洋館のイメージとモダンなカフェが融合した、クラシック&ラグジュアリーな空間で食事やティータイムを楽しみましょう。営業時間は10:30〜16:30(2Fのみラストオーダー16:00)。 写真左は2Fカフェラウンジで77席。季節を彩るデザート、サンドウィッチ、ハーブティー、コーヒーなどのメニューが揃います。写真右は1Fテラス席で89席。広い空をより近くに、そよぐ風を心地よく感じる開放的な空間。布引ハーブバーガー1,000円、サヴァラン900円ほか、スイーツ、ソフトクリーム、ハーブティーを楽しめます。 写真はカフェ「ザ・ヴェランダ神戸」オリジナルブレンドハーブティー(2Fは全12種各1,000円、1Fは全3種各600円)。 「神戸布引ハーブ園」の展望エリアには、展望レストハウス2Fにレストラン「ザ・ハーブダイニング」があります。営業時間は11:00〜15:00(ラストオーダー14:30)、席数は100席、料金は大人2,380円、小学生1,180円、小学生未満無料(メイン料理は除く)。色鮮やかなハーブガーデンをイメージしたメイン料理(肉・魚・パスタ)の9種から好きな一皿を選べ、15種の前菜ブッフェ、メイン料理、オリジナルブレンドハーブティーがセットになった「ガーデンプレートコレクション」です。 左の写真は「鴨のロースト バルサミコソース 菜園をイメージして」、右の写真は「桜海老と春野菜のトマトソース」。 無料のハーブガイドツアーは魅力的なコンテンツ! オリジナル商品を扱うショップも充実 「神戸布引ハーブ園」では、毎日無料のハーブガイドツアーを①11:00~②13:30~③14:30~の3回開催しています。①は「暮らしにとりいれよう! アロマと香り」をテーマに、さまざまな実生活に役立つ精油の活用術を実演を交えて紹介。香りのブレンド方法も説明します。②は「ふれて楽しむフレッシュハーブ」。約100種類のハーブを植栽展示しているハーブミュージアムで、フレッシュならではのハーブの香りや色、味に触れながら活用法を学べます。③は「ハーブガーデンを巡る」。ガーデンを巡りながら植物や季節の花・ハーブを紹介します。各回約45分です。 「神戸布引ハーブ園」では、山麓駅内のショップ、山頂の「ハーバルマーケット」でショッピングを楽しめます。オリジナルブランド商品の品揃えが豊富で、ハーブティー6種各860円、ルームスプレー3種各1,580円、ハンドクリーム3種各1,850円、リップバーム1,450円、ボディクリーム2,800円、エッセンシャルオイル30種各1,620円、ハーバルクッキー2種各1,200円が人気のラインナップです。 Information 神戸布引ハーブ園/ロープウェイ 所在地:神戸市中央区北野町1丁目4-3 TEL:078-271-1160 http://www.kobeherb.com アクセス:新幹線・神戸市営地下鉄「新神戸」駅より徒歩約5分、ロープウェイで約10分「ハーブ園山頂駅」下車すぐ オープン期間:無休(強風や雷の場合は運休・休園する場合あり。またロープウェイ年次点検のため、2〜3月に約3週間の運休・休園あり) 営業時間:9:00~16:45、9:30〜20:15(3月20日〜11月30日の土日祝、7月20日〜8月31日)※16:45、20:15はロープウェイ上り時刻 入場料:大人1,500円・小人750円(ロープウェイ乗車を含む) Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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京都府
日本庭園巡りの旅へ 京都・天授庵と高桐院
天授庵と高桐院 天授庵(てんじゅあん)は、京都でも指折りの格式を誇る臨済宗大本山南禅寺の塔頭の一つ。東庭の枯山水庭園と、南庭の池泉回遊式庭園の2つの庭園があります。数年前に、両親とこちらを訪ねた時、池泉回遊式園の幽玄で神秘的な景色に心を奪われました。以来、いつかもう一度訪れたいと思っていました。 そして、今回初めて拝観した高桐院(こうとういん)は、臨済宗大徳寺の竹林の片隅にひっそりと佇む塔頭。千利休邸の書院を移築した西庭と、本堂前の「楓の庭」があります。 天授庵〜庭園へ誘う木漏れ日の門 滴るようなカエデの新緑と、木漏れ日に輝く苔の絨毯に包まれながら敷石を進むと、木戸の門が見えてきます。ここが天授庵の池泉回遊式庭園の入り口。柔らかな光と心地よい静寂が心を鎮め、簡素な門が、訪れる者を優しく迎えてくれます。 天授庵〜神秘的な緑の世界 庭園に入ると、まず目に飛び込んでくるのが空を埋め尽くすほど鬱蒼とした樹木。重なり合う緑の隙間から見える青空とのコントラストの何と美しいことでしょう。その景色が、睡蓮が浮かぶ池の水面に映り込み、天と地が混ざり合うような幽玄美を醸し出していました。 また、池の桟橋に立ち水面を覗くと、空中に吸い込まれるような感覚に。しばらく眺めていると、不思議な力で守られているような安らぎを感じました。天授庵は、その名前の通り「天を授かれる」神秘的な体験ができる庭園です。 さらに、紅葉の頃には、この緑一色の世界が真っ赤に染まり、夕暮れにはライトアップされるのだとか。闇夜に浮かび上がる錦秋の天授庵….。きっと、燃えるようなパワーに満ちた景色に包まれることでしょう。 高桐院〜心地よい緊張感の一直線の参道 襖絵のような枝振りのよい松と苔が配置された高桐院の入り口は、何ともいえない品のよさが漂っています。ここから鍵の路に進むと見えてくるのが一直線に伸びた石畳の参道。高桐院で一番有名な景色です。 左右に植栽された真っ直ぐに伸びた竹とカエデ、一本の青竹の柵、エッジの効いた石畳の佇まいに、すっと背筋が伸び快い緊張感に満たされます。 高桐院〜「詫び」の精神を感じる庭 「利休七哲」の一人、細川忠興によって創建された高桐院には、かの有名な千利休邸から移築された書院のある庭があります。「詫び茶」を好んだ利休らしい簡素なつくりの書院は、当時の暮らしぶりを垣間見られる貴重な建物。室内から見える庭もまた、あっさりと落ち着いた雰囲気でした。 その中で、一際目を引いたのが一本のカエデの大木。瑞々しい青葉のカエデは見事な枝振りで、室内の何処にいても見えるように植栽されていました。今ならシンボルツリーというところでしょうか。きっと、四季折々に移ろうカエデの風情を室内から楽しんだことでしょう。 もう一つ目にとまったのが、細い竹を組み合わせてシュロ縄で結んだ利休垣。天然素材の程よい透け感の垣根は見た目も涼しげで、竹とカエデが多用されているこの庭にしっくりと馴染んでいました。簡素な書院と調和のとれた植栽や利休垣。閑寂(詫び)を好んだ庭主の精神と暮らしぶりが身近に感じられました。 高桐院〜「楓の庭」に見る余白の美 高桐院の本堂前に作庭された「楓の庭」は、竹薮を背景にカエデと苔のみを植栽した、これまで見た日本庭園の中で最もシンプルな様式です。本堂の深い軒下に設えられた縁側に座ってこの景色を見ると、カエデの配置や枝振り、葉の一枚一枚までが明確で、足元に絶妙に配された一基の石灯籠が圧倒的な存在感を放っていました。 それは、削ぎ落とされたシンプルな植栽デザインだからこそ際立つ、まさに余白の美。日本画に見るような日本人特有の美意識が表現されていました。その美しさの中に、わたしは深い寛容と無限の癒しを感じました。「楓の庭」は、静かに自身の心と向き合いながら、いつまでも眺めていたくなる庭でした。 『イングリッシュガーデン旅行を終えて〜日本庭園への想い〜』 『日本庭園巡りの旅へ 京都・東山「永観堂禅林寺」』 もご覧ください。 Credit 写真&文/前田満見 高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。 Instagram cocoroba-garden
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京都府
日本庭園巡りの旅へ 京都・東山「永観堂禅林寺」
東山の古刹 永観堂禅林寺 永観堂禅林寺は、東山のふもとに建つ歴史ある古刹。古今和歌集に「もみぢの永観堂」と詠まれる京都屈指の紅葉の名所で、境内には、約3,000本ものイロハモミジやヤマモミジが植えられています。 植栽と一体となった長い回廊 このお寺には、御影堂や釈迦堂、阿弥陀堂といった諸堂が点在しており、それらすべてが、経年変化の檜の滑らかな木肌と、滴るような青モミジに囲まれた長い回廊で結ばれていました。 また、所々に設えられた縦格子の建具の端正な佇まいは、翠緑を切り取る額縁のよう。 内外を曖昧に仕切る和の建具の美しい意匠が、味わい深い風情を醸し出していました。雨風をしのぎ、強い陽射しを遮るだけでなく、四季折々の自然の景色を屋内からも愛でることができる和の建具は、自然への敬愛と日本人ならではの繊細な感性が生み出した伝統建築。わが家にも取り入れたくなりました。 圧巻の臥龍廊 数ある回廊の中でも圧巻だったのが、山の斜面に建てられた開山堂へ続く臥龍廊です。その廊下は、急斜面の地形に合わせて曲線を描く特殊なつくりとなっていて、その名の通り、あたかも龍が臥せているような形状でした。一瞬、足がすくむほどの迫力に圧倒されながら上っていくと、畳4帖ほどの小ぢんまりした開山堂がありました。 このお堂には、永観堂の開山の像が祀られていました。そういえば、古来より龍は神様の化身、もしくは使者といわれています。この臥龍廊は、開山の像(神)を拝むなら、ここを通って心身を清めよという意味合いがあるのかもしれません。また、お堂の窓から、荘厳な屋根瓦に映えるモミジと、遠くに京都の山並みが垣間見え、初夏の爽やかな風に擦れるモミジの葉音や、時折聞こえる野鳥の声が、なんとも心安らぐ空間でした。 自然の景色を凝縮した庭園 諸堂の中心にある御影堂には、深い軒下の縁側に腰掛けると、庭全体が見渡せる程よい広さの日本庭園があります。目を惹くのは、いぶし銀の瓦を施した壁面に、清然と植えられたモミジの高木と赤松。いかにも日本庭園らしい組み合わせですが、不思議と堅苦しさを感じないのは、山の中に自生しているような樹形と、型にとらわれない剪定にあるような気がしました。また、その足元には、自然石を配した池と白い玉石を敷いた枯山水を彷彿とさせる景色が。 白い玉石は、山間から緩やかに流れる湧き水のように木漏れ日に輝き、池には白いスイレンが、水辺にはハナショウブとカキツバタが季節の彩りを添えていました。 そんな、自然の景色が凝縮したような庭を眺めていると、ふと、「無作為の作為」という言葉が脳裏に浮かびました。「無作為の作為」とは、自然な雰囲気を生かして、かけたのが分からないような手間をかけること。ある京都の老舗造園屋さんがおっしゃっていた言葉です。そして、「われわれのモットーは、庭ではなく景色を売ること。そのために、無作為の作為を行う」と。 人知れず手間をかけ真心を込める庭仕事。だからこそ、こんなにも心が和むのですね。 日本庭園の奥深さを、またひとつ目の当たりにしたような気がしました。 3,000本もの青モミジが紅葉する秋。どんなにか素晴らしいことでしょう。いつか、赤く染まるモミジの永観堂も訪れてみたいものです。 併せて「イングリッシュガーデンを巡る旅」のシリーズや、『イングリッシュガーデン旅行を終えて〜日本庭園への想い〜』もご覧ください。 Credit 写真&文/前田満見 高知県四万十市出身。マンション暮らしを経て30坪の庭がある神奈川県横浜市に在住し、ガーデニングをスタートして15年。庭では、故郷を思い出す和の植物も育てながら、生け花やリースづくりなどで季節の花を生活に取り入れ、花と緑がそばにある暮らしを楽しむ。小原流いけばな三級家元教授免許。著書に『小さな庭で季節の花あそび』(芸文社)。 Instagram cocoroba-garden
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三重県
花の庭巡りならここ! 四季を通して楽しめる観光ガーデン「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」
一日たっぷり遊べる観光ガーデン「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」 「花と緑と食のテーマパーク なばなの里」は、リゾートホテルや温泉施設、遊園地などを持つ「ナガシマリゾート」が運営する観光ガーデン。四季折々に花々が咲き誇る景色が広がり、1998年のオープン以来、多くのリピーターが訪れる癒やしのスポットです。里内には、地ビール園をはじめとする8つのレストランや売店、国内最大級の温室、温泉施設も併設。一日たっぷり時間をかけて過ごすのがオススメです。入場の際には、里内で使える1,000円分の金券がついているので、ぜひレジャーを楽しみましょう! 一年を通して花であふれるテーマパークへ出かけよう! 「なばなの里」は約30万㎡という広大な敷地で、里内を一周するには大人の足でゆっくり歩いて約1時間ほど。春の「花まつり」は2月から始まり、しだれ梅約330本、梅(紅梅、白梅)約150本が開花、まだ冬の名残りのあるなか、一足早く春の到来を実感できます。写真は桜の中でも早咲きの河津桜で、3月上旬〜下旬が見頃。約300本が植栽された花街道をそぞろ歩きしながら、少し早い花見を楽しみましょう。3月下旬〜4月下旬には、チューリップが満開となり、約4万3,000㎡の花ひろばが、カラフルな絨毯のような景色をつくり出します。 5月上旬〜6月下旬は、バラが主役となって里内を彩る季節。約800品種4,000本のバラが出迎えてくれます。通路側には香りの強いバラが植栽されているので、品種ごとに異なる馥郁とした香り比べを楽しみましょう。イングリッシュローズやオールドローズなど、人気のバラがアーチやオベリスクなどに絡み、全方位から見て楽しめる仕立て方が目を引きます。 6月上旬〜7月初旬は、アジサイ約7万株とハナショウブ8,000株が咲き競う季節。奥の展望台に上がれば、約2万6,000㎡の敷地一面が紫〜ブルーに染まる全景を見渡せ、その壮大な景色を楽しめます。 9月中旬〜11月上旬はコスモスの季節。タネ播きの時期をずらして開花調整し、長い期間満開の様子を楽しめるよう工夫しているそうです。ピンクの濃淡&白のコスモスでつくる花の絨毯の色が見どころの一つ。爛漫と咲き乱れる花畑で、フォトジェニックなシーンを写真に収めることができそうです。さらに季節が進んで10月上旬〜11月下旬には、約200種3万2,000本のダリアが見頃を迎えます。 紅葉の見頃は毎年11月下旬から。フォトスポットは「鏡池」と名づけられた池周辺です。周囲にぐるりとモミジなどを植栽して囲い込んでつくられた、逆さ紅葉が水鏡に映し出される景色は圧巻。夜はライトアップされるので、昼間とはまた違った表情を見せてくれます。この水鏡を維持するために、スタッフが池の落ち葉拾いなどに励むそうで、行き届いたメンテナンスあっての絶景です。 イルミネーションや温室のベゴニアガーデンも見どころ 10月中旬〜5月初旬は、国内最大級のイルミネーションが楽しめます。写真はシンボルツリーの約20mのヒマラヤスギが、毎年色を変えてイルミネーションで照らし出される様子。里内にはさまざまなイルミネーションが施され、約5,200人の夜景鑑賞士が厳選する「イルミネーションランキング」では、3年連続第1位を獲得するクオリティーの高さを誇ります。毎年テーマを設けており、2017-2018年は「くまもとだモン!」〜くまモンのふるさと紀行〜と題した、熊本の復興応援企画。高さ約30m、幅約150mのスケールで躍動感あふれるイルミネーションが彩る大パノラマを楽しめます。 写真は、アンデスの花園「ベゴニアガーデン」。約9,000㎡の温室に、世界各地から集められた球根ベゴニア、木立ベゴニアなど約600種1万2,000株を展示しています。天井からは豪華なハンギングが下がり、花のパラダイスさながら。年中15〜25℃に保って調光することにより、冬でもたくさんのベゴニアが咲くように管理されています。ベゴニアガーデンの奥はカフェスペースがあるので、花景色を楽しみながらの休憩もいいですね。 レストランやカフェは8店舗! 土産物を扱うショップも充実の品揃え 里内には8店舗のレストランが点在しています。写真の「カフェ・ラ・テラス」のオープンは9:00〜21:00(季節によって22:00、ラストオーダーは30分前まで)で、コーヒー、紅茶(各480円)、ソフトドリンク(450円〜)のほか、ミックスサンドイッチ(780円)、アイスクリーム、シャーベット(各450円〜)などもオーダーできます。オススメは里内にある「テン・ツー・ファイブ」で毎日焼き上げる手作りのケーキ(各種430円)。また、季節限定メニューもあります。 また、里内にはパン屋さん「テン・ツー・ファイブ」があり、ここで購入したパンを里内で飲食してもOK。アウトドアの季節には、景色を見ながら外で腹ごしらえするのもよさそうです。人気はメガメロンパン(600円)で、直径約25㎝もあり、大きい分中はふんわり、表面はサクッとした食感がおいしいと評判。1日数量限定で焼かれるレアアイテムです。 土産物売り場の「村の市」では、雑貨や食品など地元の名産品がバラエティー豊かに陳列されています。ほかにもビールサーバーから注がれる長島地ビールや、揚げたてのコロッケ、さつまあげの「うま天」などが販売され、休憩スペースで味比べを楽しむのもオツなものです! Information なばなの里 所在地:三重県桑名市長島町駒江漆畑270 Tel. 0594-41-0787 http://www.nagashima-onsen.co.jp アクセス:名古屋・名鉄バスセンター「長島温泉」行きバスにて約40分「なばなの里」下車すぐ。 JR・近鉄桑名駅下車 三重交通「なばなの里」行き直通バスにて20分(イルミネーション期間中は運休) JR・近鉄長島駅下車 三重交通「なばなの里」行き直通バスにて20分(イルミネーション期間中のみ運行) 東名阪自動車道「長島IC」より、県道7号線を南下、約10分 伊勢湾岸自動車道「湾岸長島IC」より、県道7号線を北上、約15分 オープン期間:通年(各季節、イベントにより異なる). 定休日:メンテナンスのため毎年7月上旬頃、5日間の休業日あり 営業時間:9:00〜21:00、9:00〜22:00(イルミネーション期間中の特定日など) 入園料:小学生以上2,300円(イルミネーション期間中、里内で使える1,000円分の金券つき) ※時期によって異なります Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが、醍醐味ですね。https://twitter.com/passion_oranges/
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滋賀県
カメラマンが訪ねた感動の花の庭。滋賀「English Gardenローザンベリー多和田」のパンジービオラフェステ…
「English Garden ローザンベリー多和田」で開かれた「パンジービオラフェスティバル」 「English Garden ローザンベリー多和田」は、オーナーの大澤恵理子さんが、細部にまでこだわってガーデンをつくってこられました。大澤さんもイギリスがお好きのようで、私のようなイギリス好きのカメラマンにとっては、たまらないガーデンです。そんな素敵なガーデンを会場にして、日本各地から育種家さんの可愛いビオラが集められ、撮影ができるという夢のようなイベント「パンジービオラフェスティバル」が開催されるというのですから、ワクワクして出かけたのはご想像の通りです。 ビオラが好きになった20年前の記憶 元々僕は白や青、薄いピンクの小花みたいな花が好きだったので、ビオラは好きな花でした。そのビオラが大好きになったのは20数年くらい前、千葉県富里市の沖縄出身のご夫婦がなさっている「七栄グリーン」と言うお店との出会いがきっかけでした。七栄グリーンは、とってもセンスの良いカラーリーフを使った寄せ植えとハンギングで有名なお店で、僕も機会があるごとにうかがって撮影をしていました。そんな七栄グリーンの寄せ植えに欠かせない花がビオラでした。 その当時は、まだ“育種家さんのビオラ”のような個性的な品種はなかったのですが、七栄グリーンさんは大手の種苗会社のカタログの中からきれいなビオラをセレクトして、棚の上にはいつもかわいいビオラがたくさん並んでいて、僕もそんなビオラを使ってよく寄せ植えをつくっていました。 その後七栄グリーンさんは沖縄に帰られお店はクローズしてしまったのですが、最近はホームセンターなどでも見元さんや他の方々が生み出したかわいいビオラが手に入るようになったので、寄せ植えは今でも時々つくっています。 育種家さんのビオラとの出会い 僕が最初に育種家さんのビオラに出会ったのは、雑誌の取材で訪れた北海道札幌市にある「国営滝野すずらん丘陵公園」で、梅木あゆみさんが主催するイベントでした。その以前にもいろいろな方から「宮崎の育種家さんのビオラが素晴らしいよ」と、話は聞いていたので、是非拝見したいと思っていました。実際に見る育種家さんによるビオラは、色も形も大きさも想像以上にバラエティに富んでいて素晴らしく、興奮しながら撮影したのを覚えています。 その後は大阪の園芸店「Kanekyu金久」さんに取材に行ったり、神奈川県横浜市の笈川さんのハウスにお邪魔していろんなビオラを見てきました。知り合いのガーデンラバーさん達は、もうとっくに宮崎にまで行っていたりして、「今度一緒に宮崎に行きませんか?」と誘われてしまうほど育種家さんのビオラは、僕にとってしっかり撮影してみたい憧れの花になってしまいました。 自宅から5時間かけて「ローザンベリー多和田」へ そんな憧れのビオラが「ローザンベリー多和田」さんに勢揃いすると聞いたら、行かないわけにはいきません。4月4日、当日の天気を確認していざ出発です。自宅の千葉からローザンベリー多和田のある米原までは450kmおよそ5時間のドライブです。暗いうちに出発したので、お昼前には無事到着。SNSのショートメールでガーデナーのヒデさんに連絡してゲートへ向かうと、4日は休園日とのことで園内はガラーンとしていました。これは、ビオラ独り占めで撮影ができる! 素晴らしい機会となりました。 ローザンベリーと言えばアンティークレンガの塀とメタセコイアのロングウォークが有名ですが、その塀の前には分かりやすく、育種家さんごとにテーブルが置かれていました。アイアンのフェンスの前には、大きなハンギングやテラコッタがいくつも、いくつも並べられていています。 カメラマンとしては、育種家さんごとに全部の花をカメラに収めたいし、大作のハンギングやテーブルの上のグルーピングの写真も撮りたい。撮っても撮っても終わらない大変な一日になってしまいましたが、どの花も可愛く、どのハンギングも素敵だったので、不思議と疲れは感じない充実感いっぱいの幸せな一日になりました。 ○2018年のビオラフェアー パンジービオラフェスティバル は、3月17日(土)~4月15日(日)の開催です。詳しくはホームページ(http://www.rb-tawada.com)でご確認ください。 ○この記事でご紹介してきたすべての写真は、すべて「English Garden ローザンベリー多和田」で今井秀治さんが撮影したものです。 Information English Garden ローザンベリー多和田 所在地:滋賀県米原市多和田605-10 TEL:0749-54-2323 http://www.rb-tawada.com アクセス:名神高速道路 一宮ICより約40分 JR米原駅よりタクシーで約15分 オープン期間:火曜休(祝日の場合は営業) ※冬季休園あり 2018年は3月17日(土)からの営業(オープン期間はHPにてご確認ください) 営業時間:10:00〜17:00(レストランは11:00〜15:00) ※冬季(12〜3月)は10:00〜16:00の営業 入園料:大人(中学生以上)800円、小人(4歳以上)400円、3歳以下無料 ※団体は15名以上、割引あり
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大阪府
花の庭巡りならここ! 大阪「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」
大阪・泉南市にある「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」は、バラのナーセリー、デビッド・オースチン・ロージズ社が作出したバラ、「イングリッシュローズ」の品種群で構成され、世界最大級のイングリッシュローズ・コレクションを誇る庭園です。約7,500㎡の敷地に約120種、およそ3,000本のイングリッシュローズが植栽され、バラの季節には芳しい香りとともに、素晴らしい景色が広がります。開花の見頃は5月中旬〜下旬ですから、今からカレンダーにマークをつけて、お出かけの予定に入れておくことをオススメします! 大人気のバラ、イングリッシュローズとは? 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」の母体は、イギリスのナーセリー「デビッド・オースチン・ロージズ」です。このナーセリーを起こしたデビッド・C.H・オースチンさんは、世界から高く評価されているバラの育種家。彼が「イングリッシュローズ」と名づけて作出したバラの品種群は、日本でも1990年代に大ブームとなり、一気に広まりました。イングリッシュローズの魅力は、多数の花弁からなるカップやロゼット型の麗しい花姿と芳醇な香り、そして四季咲きで年に何度も開花する上、病気にも強いことにあります。その人気は今も衰えることなく、毎年数種の新品種が発表されるたびに注目を集めている人気のナーセリーです。 そのイングリッシュローズの品種群を集めたガーデンが、「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」。花の大きさ、香り、枝の伸び方、花姿など、品種それぞれの特性を観察できる、見本園としての役割も持っています。 上写真左/左から孫のリチャード・オースチンさん、デビッド・C.H.オースチンさん、息子のデビッド・J.C.オースチンさん。現在3世代でナーセリーを運営しています。 右/オールドローズの美しさと香り、モダンローズの豊富な花色と四季咲き性を併せ持つイングリッシュローズ。ピンクの発色が美しい手前のバラは、‘プリンセス・アレキサンドラ・オブ・ケント’。 イングリッシュローズの魅力を存分に発揮させたガーデン 手前のピンクは‘プリンセス・アン’、奥の赤は‘ムンステッド・ウッド’、オベリスクに這わせたパステルピンクは‘ストロベリー・ヒル’。 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」をデザインしたマイケル・マリオットさん。 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」の全景。 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」のデザインは、マイケル・マリオットさんが手がけました。大きく9つのエリアに区切り、それぞれにテーマを持たせ、整形式を取り入れたフォーマルなガーデン、水路とバラを組み合わせたエリア、宿根草と組み合わせたカジュアルなガーデン、広い芝生を植えた周りにバラを植栽したガーデンなどで構成。歩を進めるごとに、フォーマルからカジュアルまで、どんなシーンにも違和感なく映えるイングリッシュローズの多様性に驚かされることでしょう。大人がゆっくり歩いて30分ほどで回ることができますが、1時間以上たっぷり時間をとって、バラに囲まれる幸せを堪能する愛好家の姿がよく見られるそうです。 写真は、斜面につくられた水路の両脇に、イングリッシュローズが植栽されたエリア。 ‘モーティマー・サックラー’を這わせたアーチ。庭園内には、現在40以上のアーチがあります。 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」では、イングリッシュローズと相性のいい宿根草や配色のバランスなど、参考にしたい植栽テクニックが満載。また、アーチやオベリスクへの仕立て方も注目すべきポイントです。つるをどの程度伸ばせるのか、シュートはどのくらい出てくるのか、花茎が出る位置はどこか、上を向いて咲くのか、うつむき気味に咲くのか、それぞれの品種の特性を確認できます。「花が咲いていない冬に訪れると、剪定や誘引の仕方が参考になる」と冬に訪れる愛好家も多いとか。イングリッシュローズの見本園としての役割を持っているため、配布されるガーデンマップが充実しており、気になった品種の名前がすぐに分かるように整理されているのも嬉しいところです。 上写真は、アーチやオベリスクを効果的に使った、フォーマルなガーデンの一角。 ガーデンを巡ったあとは、ショッピングを楽しもう! 「デビッド・オースチン・ロージズ」直営のガーデンだからこそ、苗のお買い物も楽しめます。つるバラ仕立てや大鉢植えも揃い、配送も可能です。「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」で見かけて一目惚れした品種を、すぐに手に入れられます。常時70〜80品種を販売しており、「あの子も、この子も連れて帰りたい!!」とテンションが上がること間違いなし! イベント期間中には、バラに詳しい専門家がレクチャーやデモンストレーションなどを行っています。 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」では、土産物用のショップも充実。ガーデニング用品のほか、ギフトに最適な雑貨、デビッド・オースチンオリジナルのバッグ、ノート、食器などを取り扱っています。シーズンごとに品揃えが変わるので目新しさがあるうえ、今後はオリジナル商品のラインナップを増やしていく予定だそうです。 Information 「デビッド・オースチン イングリッシュローズガーデン」 所在地:大阪府泉南市幡代2001番地 花咲きファーム イングリッシュローズガーデン TEL:072-480-0031(デビッド・オースチン・ロージズ株式会社) TEL:072-483-0878(プランツセンター:ガーデン併設ショップ) https://www.davidaustinroses.co.jp/ アクセス: 阪和自動車道の泉南IC (19番)より約1.2km JR阪和線の和泉砂川駅よりタクシーで10分、南海本線樽井駅よりタクシーで15分 Open:10:00〜16:00(1~3月)、9:00〜:00 (4~6月) 平日9:00~17:00、土・日曜10:00~16:00(7~10月)、9:00~17:00 (11月)、10:00~16:00 (12月) 季節によって変動あり 入園料:無料 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/ 写真/デビッド・オースチン・ロージズ株式会社
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大阪府
花の庭巡りならここ!府民に愛される遊園地・大阪「ひらかたパーク」
大阪府民に愛されている遊園地「ひらかたパーク」内には、見応えのあるバラ園が併設されています。1955年に本格的なバラ園として開設され、まだ一般的ではなかった珍しいバラを数々植栽。「東洋一の大バラ園」とうたわれ、国内のバラ園の先駆けとなりました。 2000年には「ローズガーデン」として大幅にリニューアルされ、現在は600品種4,000株のバラが見られます。観覧車やジェットコースターなど遊園地内らしい借景もあいまって、楽しいレジャー気分を満喫できます。 「ひらかたパーク」内の「ローズガーデン」は、4つのエリアから構成されています。品種改良が進み、現在最も多く栽培されているバラを集めた「モダンローズガーデン」、品種改良の進む前からヨーロッパの王侯貴族の間で親しまれていたバラを集めた「オールドローズガーデン」、イングリッシュローズと季節の草花や宿根草を混植した「イングリッシュローズガーデン」、半つる性のバラを中心に野趣あふれる風景が見られる「シュラブローズガーデン」です。 特に「モダンローズガーデン」には、話題になったバラ、日本の皇族や海外の王族の名前がつけられたバラ、さまざまな香りが間近で楽しめるバラなどのエリアがあり、訪れる人の興味を引く植栽が見られます。また、2017年には日本のバラ育種家たちが作出したバラを集めたコーナーが新設されました。近年は、日本人ならではの感性で作出されたバラの人気が高まっており、品種のトレンドがうかがえる植栽の工夫も見どころです。 写真は、バラのトンネルをくぐった先の、愛のキューピッドが立つ「愛の神殿」。「ローズガーデン」内にはフォトジェニックなスポットがいくつも用意されています。 「ローズガーデン」の見頃は5月中旬〜6月上旬と10月中旬〜11月下旬です。特に4月末〜6月上旬には、毎年「ローズフェスティバル」が開催され、バラにまつわるイベントを多数行っています。2017年には、バラが最も美しい早朝に観賞できる「ローズガーデン早朝散策デー」を初開催し、100名限定で開場。多数のバラ愛好家が訪れ、ゆっくりと香りや花姿を楽しんでいました。訪れた人からは「バラの樹高が抑えられているので、きれいな花がよく見える」との声が聞かれました。(2018年以降の早朝散策デーは開催未定のため、お問い合わせを) 遊園地ならではの演出も魅力の一つ。写真左の「ノームトレイン」は、車掌が周辺のアトラクションやローズガーデンについて説明しながら回る汽車(列車)で、1周を約5分で巡ります。写真右の「ファンタジークルーズ」は可愛いボートで水路をゆっくりと回遊。いずれも15歳以上の保護者と同伴の場合、0歳から乗車できます。また、イルミネーションイベント時は、走路や水路などがイルミネーションで輝きます。 写真左のように、メリーゴーラウンドを背景に、遊園地ならではのメルヘンチックな写真が撮れるのも魅力。ローズガーデンでは、アーチやオベリスクを配した立体的な演出が、そこかしこに見られます。オベリスクに仕立てているのは‘羽衣’で、手前のピンクのバラは‘ディオルサン’。右の写真の可憐なバラは‘コンテス ドゥ セギュール’。四季咲きなので年中よく咲いています。 Credit 取材&文/長田節子 ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。 https://twitter.com/passion_oranges/
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京都府
【二十四節気】寒露は紅葉シーズン。一度は行きたい紅葉名所
二十四節気 寒露 10月8日頃 紅葉シーズンと球根 大自然の中の三段紅葉 朝夕の冷え込みが厳しくなってくると始まるのが、紅葉シーズン。北アルプス奥穂高岳の直下、3,000m級の山々に囲まれた涸沢(からさわ)カールは日本一の紅葉の名所として知られています。9月中旬から木々が色づき始め、下旬〜10月上旬にかけては赤、黄色、黄緑色の見事なパノラマが広がります。紅葉の「赤」と山の岩肌を覆う雪の「白」、空の「青」とのコンビネーションは「三段紅葉」と呼ばれ、この絶景を目指して全国から登山者や写真愛好家が訪れます。 三段紅葉は北海道でも。大雪山系・旭岳は日本一早い紅葉と全国初の冠雪場所として知られる山です。9月には紅葉が見頃を迎え、約1カ月かけて山を降りるようにさまざまな木々が色づき、雪が降り始めます。 平地での紅葉を楽しむなら11月上旬から。名所揃いの京都では街中が春の桜の季節と同じくらいにぎわい、ホテルも旅館もほぼ満室となります。京都の紅葉見物を計画の際は、どうぞお早めに。 英国の紅葉の名所 ヨーロッパでは日本のように燃え上がるような紅葉が見られないとよくいわれますが、英国コッツウォルズ地方には日本にも勝るとも劣らないドラマチックな紅葉が見られる公園があります。ウェストンバート国立森林公園には、600エーカーという広大な敷地に、3,000種、1万6000本の樹木が植えられています。この公園をつくった大富豪ロバート・ホルフォードは、単なる見本園ではなくピクチャレスクガーデンという絵画の概念を応用した造園手法によって、芸術性の高い公園をつくることを信条としました。第二次世界大戦で荒廃したものの、現在は英国政府の機関である森林保護委員会によって復興、管理され、氏の信条通り公園は四季を通じて生きた絵画のごとく美しい風景で人々を楽しませています。 京都の紅葉名所案内 球根の植えどきは紅葉が目安 秋は春咲き球根の植えどきです。チューリップやスイセン、ムスカリ、ヒヤシンスなど春に咲く球根は冬の寒さにあうことで開花するリズムを持っているため、秋に植え、冬の寒さを経験させると、春に開花を迎えます。これらの春咲き球根は10〜15℃ほどの温度で根を伸ばしますが、20℃以上ではうまく育つことができません。球根が出回り始めるのは9〜10月ですが、近年の10月の平均気温は約19℃。球根を植えるにはまだ少し早いようです。ですから、球根を買ってきてすぐ植えると、温度が適さず生育不良の原因となることがあります。そこで役に立つのが紅葉。周囲の木々が紅葉を始める頃が、球根を植えるのに最適な地温となる目安です。紅葉の見頃は、球根の植えどきと覚えておきましょう。