スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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ガーデニング

庭木の根元に「おがくず」があったら要注意! 7月に急増するクビアカツヤカミキリの見分け方
これが見つかったら赤信号! 被害のサイン「フラス」は見逃し厳禁 まずここだけ確認! 木の根元におがくず(フラス) 幹から樹液が大量に出る 幹に楕円形の穴 1つでもあれば要注意。 最重要チェックポイント「フラス」とは 根元にたまった「フラス」。Signyamo/Shutterstock.com 樹木の中にいるクビアカツヤカミキリ発見のための最重要チェックポイントが、「フラス」と呼ばれるおがくずのようなもの。幼虫が排出する「フン」と「木くず」が混ざったもので、被害にあった樹木の根元や幹で見つけることができます。フラスは特に5~9月にかけて活発に排出され、発見しやすい時期です。 ほかのカミキリムシの幼虫もこうしたおがくず状の痕跡を残しますが、クビアカツヤカミキリのフラスは木屑が多く、大量で、排出直後は棒状やかりんとう状につながっていることが多いのが特徴。幼虫が小さいときはフラスも細いですが、大きくなるにつれて太くなります。幼虫は十分に生育すると木の内部の木部へと掘り進むため、木の地際に大量のフラスがたまるようになり、よく目立ちます。また、フラスがなくても樹液が何カ所も大量に出ている場合は注意が必要です。 幹から出た、棒状に固まっているフラス。Signyamo/Shutterstock.com パトロールの場所は木の根元、幹の分かれ目、樹皮の隙間 木の股にたまったフラス。This_is_JiHun_Lee/Shutterstock.com 点検するポイントは、フラスがたまっていることがある根元の周りや二股の上。また幹や太い枝の周りも注目したいポイントです。また、木の周囲の地上部には、上部で排出されたフラスが落ちていることもあります。 「脱出孔」が見つかることも フラスのほか、木の幹に縦に長く、長径2~3cmの楕円形の穴があいているのも、クビアカツヤカミキリのサイン。この穴は羽化する際の脱出孔です。被害を受けた木には複数の幼虫がいることが多いため、脱出孔があいていても、まだ幼虫が中にいる可能性があります。また、樹皮を薄く残した、翌年羽化するための脱出予定孔が見つかったら、中に幼虫がいる証拠です。ただし、クビアカツヤカミキリ以外にも脱出孔をあける害虫もいます。 クビアカツヤカミキリを見つけたら? ステージ別の対策方法 This_is_JiHun_Lee/Shutterstock.com 6~8月にかけて成虫が活発に活動するクビアカツヤカミキリ。見つけた場合の対処法を状況ごとに解説します。 ① 成虫を見つけた場合 見つけたらその場で捕殺(踏みつぶすなど)が原則 クビアカツヤカミキリは特定外来生物に指定されており、生きたまま持ち運ぶことは法律で禁止されています。バケツや虫かごに入れて移動させるだけでも違法(罰則の対象)になるため、捕まえたら必ずその場で処分しましょう。 行政への連絡 自宅の庭木であっても、クビアカツヤカミキリの発見事例は被害拡大を防ぐための大切な情報になります。まずはスマホで写真を撮り、お住まいの自治体の環境課や環境省地方環境事務所、自宅以外で見つけた場合は土地や施設の管理者などに相談してみましょう。発見時の日時・場所・状況を連絡できるとベストです。死んでいる個体を見つけた場合も同様に連絡するとよいでしょう。 ② 庭木の周囲にフラスを見つけた場合(幼虫がいるサイン) 薬剤注入 庭木でフラスを見つけたら、クビアカツヤカミキリの登録があるスプレー式殺虫剤(ロングノズル付き)で退治しましょう。被害が初期段階のうちであれば、個人でも十分に駆除が可能です。 <駆除方法> 穴を探す:フラスを掃除しながら、幼虫が潜む穴(排糞孔)を特定します。 フラスを除く:穴に詰まったフラスを針金などでかき出します。 薬剤を注入:ノズルを差し込み、薬剤が行きわたるよう穴から逆流してあふれるまでたっぷり注入します。 経過観察:注入した穴にマーキングを。数日後にまた新しいフラスが出てきたら生き残っている証拠なので、再度薬剤を注入します。数週間は再びフラスが出ていないかの確認を続けましょう。 針金で突き刺す 幼虫が幹の浅い部分にいる場合、穴に針金を差し込んで中の幼虫を刺し殺すこともできます。 ネットを巻く Sunset Sky Studio/Shutterstock.com フラスを発見した場合、成虫が飛び出してきた際に逃さず捕殺できるよう、幹の周囲にネットを巻くのも被害の拡大防止に有効です。 <ネットの巻き方> ネットは成虫が羽化する5月下旬までに設置します。木の状態を確認しづらくなるため、成虫の発生時期を終える9月下旬頃にはネットは撤去しましょう。 目の細かい防風ネットなど丈夫なものを使用し、上下の隙間がないように粘着テープやペグなどを使って固定します。ぴったり巻きすぎるとネットをかみ切って逃げてしまいやすいため、少しゆとりを持たせて巻くのがポイント。ネットを設置した後は、出てきた成虫を逃がさないよう見回りを欠かさず行い、見つけたら速やかに捕殺しましょう。放置しておくと出てきた成虫がネットをかみ切って逃げてしまう恐れがあるだけでなく、ネット内で産卵してネットを巻いた木に深刻なダメージを与えてしまうこともあります。 被害が深刻な場合は伐採を 樹木が衰弱して倒木や枯れ枝の落下の危険性がある場合などは伐採を検討しましょう。伐採すると、その中に生息するすべての幼虫や蛹を駆除できるため、被害の継続や拡大を防止できる有効な手段です。ただし、伐採後も幼虫は木の中で生き続け、成虫に羽化することもできるため、焼却や粉砕などの処理が必要。こうした処理を行わず、伐採したり枯死した木を移動させるとクビアカツヤカミキリを拡散してしまうことにつながるため注意が必要です。切り株も伐根するか、ブルーシートやモルタルなどで覆って処理しましょう。 自治体によっては、クビアカツヤカミキリの被害にあった樹木の伐採に補助金を利用できることもあります。 そもそもクビアカツヤカミキリとは?なぜ危険? Yuangeng Zhang/Shutterstock.com 名称:クビアカツヤカミキリ学名:Aromia bungii原産:中国、朝鮮半島、ベトナムなど体⾧:2.5~4cm(触角は含まず)特徴:・全体は光沢のある黒色で、前胸部の背中側だけが鮮やかな赤。・オスの触角は体⾧の 2 倍程度と⾧く、メスの触角は体⾧と同じ程度。被害:・幼虫が木の内部(特に養分を運ぶ内樹皮)を食べ進み、最悪の場合、大木でも数年で枯死させる。・特にバラ科の樹木を好むため、果樹園や庭木、街路樹がターゲットになりやすい。被害が確認されている樹種は、サクラ、ウメ、モモ(ハナモモ)、スモモ(プラム)、プルーン、おうとう(サクランボ)、アンズなど。・2018年に特定外来生物に指定。 クビアカツヤカミキリは東アジア原産のカミキリムシ科の昆虫。名前のとおり黒光りする全身に首だけが赤いようなインパクトのある外見を持ちます。 モモ、アンズなどサクラ属の果樹に対する重要害虫として知られ、幼虫が樹木の内部、特に幹の表面から少し内側にある内樹皮の部分を食い荒らします。内樹皮は養分を運ぶ役割を担っているため、被害にあった樹木はその先に養分が届かなくなって衰弱し、やがて枯れてしまいます。大木に育った木でも数年で枯死させるため、被害が深刻になりやすいのが特徴。景観や農業への影響だけでなく、衰弱した街路樹の枝が落ちたり木が倒れたりしてけがをする恐れもあります。 クビアカツヤカミキリの被害にあったサクラの木。This_is_JiHun_Lee /Shutterstock.com クビアカツヤカミキリは中国、韓国、台湾、ベトナムなどに分布し、日本では2012年に愛知県のサクラで、国内で初めて発見されました。貨物などに紛れて日本にやってきたと考えられていて、以後全国各地に分布を拡大し、2026年2月末までに関東地方や近畿地方を中心とする17都府県で発生が確認されています。当初は公園や街路樹のサクラで主に被害が発生していたため、最も被害本数が多いのは‘ソメイヨシノ’ですが、近年ではウメ、モモなどの果樹園でも確認され、中でもモモ類が被害を受けやすいと考えられています。 2018年に外来生物法に基づく特定外来生物に指定され、原則として生きたままの移動や飼育等が禁止されています。 加害されやすいとされるのが、モモやハナモモなどのモモ類。croquette/Shutterstock.com クビアカツヤカミキリのライフサイクル クビアカツヤカミキリの日本での生態はまだはっきりと分かっていませんが、成虫は主に5月末~8月に出現し、7~8月に産卵。幼虫の期間は2年程度で、主に4~10月に活動すると考えられています。成虫の発生のピークは地域によって異なり、都内の場合は7月上旬~中旬といわれています。成虫はその年のうちに交尾・産卵し、越冬することはありません。 まとめ 早期発見&通報がクビアカツヤカミキリ拡散防止の基本 Yuangeng Zhang/Shutterstock.com 早期発見と退治が、大切な庭木を守る手段。7月は庭の水やりついでに、幹のチェックを習慣にしましょう。見つけてしまった場合は、捕殺や薬剤により駆除するとともに、行政への連絡も忘れずに行いましょう。 自治体によっては、被害樹木の伐採費用の補助金が出たり、クビアカツヤカミキリの成虫の駆除に対して報奨金を出しているケースもあります。まずは地元の自治体HPをチェックしましょう!
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ガーデン&ショップ

【夏花が彩る7月】宿根草等を使用する都立公園の花壇コンテスト「第4回 東京パークガーデンアワード」夢の島公園
第4回の5つのコンテストガーデン 写真左手前の西から東に向けて、A・B・C・D・Eの順にガーデンが並ぶ、7月の様子。奥に見えるガラス張りの温室は、夢の島熱帯植物館。 公園内の通路に沿って2対1組のウェーブガーデンが5つ並んでいます。常緑のユーカリを背景に、通路からコンテストエリア全体を眺めたり、2対のウェーブガーデンの間の通路を歩きながら、5つのガーデンの移り変わる景色を楽しめるのも魅力。植物をすぐそばに感じられる、心地よい空間です。 各コンテストガーデンは、波打つ曲線で縁取られた高さ15cmほどの木枠の中に作られました。7月の様子。 2025年12月に行われた作庭時、ガーデン制作に関わった皆さん。 コンテストガーデンが設けられた敷地の平面図。A〜Eの各面積は約24㎡ 。どのエリアでガーデンを制作するかは、2025年10月に抽選で決定。 全国から選ばれた入賞者5名のガーデンコンセプトと月々の様子 コンテストのテーマとルールをふまえて制作される5つのガーデン。それぞれのガーデナーが目指す庭を、作者の制作意図や図面、植物リストの一部を紹介しながら、月々の様子を撮影した写真とともにお伝えします。 Pick up 月々の植物の様子 7月の植物の様子 ユーコミス‘ビックボーイ’(Aエリア)、エキノプス‘ブルーグロー’ (Aエリア)、モナルダ ・フィスツローサ(Bエリア)、ユーパトリウム‘ベービージョー’(Cエリア) エキナセア‘ファタルアトラクション’(Cエリア )、ルドベキア‘タカオ’(Dエリア)、コレオプシス‘ムーンビーム’(Eエリア)、カラミンサ‘マーベレッテホワイト’(Eエリア) 6月の植物の様子 コレプオシス‘ルビーフロスト’(Aエリア)、エキナセア‘パープルレディ’(Aエリア)、プルネラ(ウツボグサ)(Bエリア)、エキナセア‘ミニベル’(Bエリア) アリウム‘レッドモヒカン’(Cエリア)、アガスターシェ‘アパッチサンセット’(Dエリア)、リクニス・コロナリア(Dエリア)、スタキス‘ウッキー’(Eエリア) 5月の植物の様子 アリウム・カラタビエンセ‘アイボリークィーン’(Aエリア)、クラスペディア・グロボーサ(Aエリア)、シシリンチューム・ストリアタム(Bエリア)、サポナリア‘スノーチップ’(Cエリア) ベロニカ‘フェアリーテイル’(Cエリア)、ネペタ‘ウォーカーズロウ’(Dエリア)、クナウティア‘マースミジェット’(Eエリア)、モナルダ・ブラドブリアナ(Eエリア) 4月の植物の様子 チューリップ・ヒルデ(Aエリア)、フリチラリア・ツンベルギー(Bエリア)、チューリップ‘シルビア’(Bエリア)、フリチラリア・ペルシカ(Cエリア) シラー・シベリカ‘アルバ’(Cエリア)、ラナンキュラス・ラックス‘サティロス’(Dエリア)、チューリップ‘ショーグン’(Dエリア)、フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’(Eエリア) 3月の植物の様子 ミニアイリス‘ペインテッドレディ’(Aエリア)、シラー‘ミスクトスケンコアナ’(Aエリア)、ムスカリ‘アズレウム’(Aエリア)、クロッカス‘ロマンス’(Aエリア) グレビレア・プーリンダイルミナ(Bエリア)、ユーフォルビア・ウルフェニー(Bエリア)、チューリップ・ヒルデ(Bエリア)、アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ (Eエリア) ●タイトルへ戻る コンテストガーデンA花の巡り、風と大地の詩 【作品のテーマ・制作意図】 海辺という特有の環境に調和しながら、自然の力を活かした設計によって、サステナブルな公共空間のあり方を提案します。風が通り抜け、植物が揺れ、大地がそれを支える——この空間では、自然の要素が互いに響き合いながら機能します。植栽には、乾燥や高温に強く、施肥を行わずとも育つ植物を選定。水やりやメンテナンスを最小限に抑えることで、環境負荷を軽減しながら、美しさと生態系の豊かさを両立する構成としました。また、宿根草とグラス類を中心に、こぼれ種によって自発的に広がる植物を組み合わせることで、季節や年月の変化に応じて風景が移ろい、訪れるたびに異なる表情を見せるよう工夫しています。風に反応する草姿や色彩の変化は、来訪者の感覚に静かに働きかけ、風・植物・大地の関係性を通じて、自然との関わりを見つめ直す場となることを目指しています。 【主な植物リスト】 宿根草:フロックス‘ムーディーブルー’/ゲラニウム‘サバニブルー’/アスフォデリネ・ルテア/ダイアンサス・カルスシアノルム/ゴニオリモン・コリナム‘シースプレイ’/エキナセア・テネシーエンシス/ユーコミス‘ビッグボーイ’/エリンジューム・パリフォリウム/バーノニア・レターマニー/スクテラリア・インカナ/アスター‘アンレイズ’グラス類:フェスツカ‘エリアブルー’/ブリザ・メディア‘ラッセルズ’/スティパ・イチュー/エラグロスティス・トリコデス/ペニセタム・マクロウルム/アンドロポゴン・テルナリウス/ミューレンベルギア・カピラリス・アルバ球根:スイセン‘ペーパーホワイト’/ミニアイリス‘ペインテッドレディ’/クロッカス‘ロマンス’/ミニチューリップ‘ヒルデ’/ダッチアイリス‘シンフォニー’/カマシア・クシッキー/アリウム・シルバースプリング/アリウム‘ピンボールウィザード’/ガルトニア・カンディカンス/リコリス・サンギネア コンテストガーデンA 月々の変化 7月の様子 柔らかい色彩だったガーデンは、全体的にやや濃い色味に変化し始めました。グリーンの地色に小花のドットを散らしたような花咲く風景は、引き続き愛らしさを保っています。2本のガーデンに1株ずつ植えられたユーコミス(パイナップルリリー)のオーナメンタルな草姿がアクセントとして存在感を発揮し、植栽のインパクトを高めています。 【写真中の主な植物】ルドベキア‘ゴールドスターム’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレッド’、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、クラスペティア、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、アークトチス、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ‘パープルヘイズ’、ユーコミス‘ビックボーイ’、フロックス‘ブトニク’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、コレオプシス‘アプリコット’、バーバスカム‘ウエディングキャンドルズ’ ほか ●タイトルへ戻る 6月の様子 濃いピンクの花を咲かせるダイアンサス・カルスシアノルムが、ガーデン全体に散りばめられ、それと共演するように、ナチュラルで可憐な花々が軽やかに咲いています。この時季も明るい色彩の花が多く、愛らしい花畑のような風景が広がっています。 【写真中の主な植物】ダイアンサス・カルスシアノルム、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア・テネシエンシス、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、クラスペディア・グロボーサ、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ、エスコルチア‘ミルクメイド’、リモニウム・ラティフォリウム、カラミンサ、アークトチス・グランディスほか 5月の様子 この時期の主役は、高さの異なる3種類のアリウム。紫がかったピンク色の‘ピンボールウィザード’の球体がガーデンの全体にランダムに散りばめられ、縦に伸びる葉や茎のラインとともに、心地よい浮遊感を漂わせています。春先から続くピンク×黄×青の爽やかな彩りが、春の陽気と相まって楽しげな雰囲気を演出。ポイントで配した銅葉のルナリア‘チェドグロウ’が、植栽の色彩をぐっと引き締めています。 【写真中の主な植物】アリウム‘ピンボールウィザード’、アリウム・カラタビエンセ‘アイボリークィーン’、アリウム‘シルバースプリング’、ダッチアイリス‘シンフォニー’、ダイアンサス・カルスシアノルム、サルビア‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、フロックス・ピロサ、ユーフォルビア・ウルフェニー、アスフォデリネ・ルテア、ネペタ‘ジュニアウォーカー’、クラスペディア・グロボーサほか 4月の様子 白×青×黄を基調とした花色が爽やかで、花咲く野原のようなナチュラルなデザインが、眺める人の心を和ませてくれます。一方、ところどころで大きな葉を伸ばすジャーマンアイリスやアリウム‘ピンボールウィザード’がアクセントとなり、景色に力強さをプラス。これから季節が進むにつれ、風景の印象がどのように移り変わっていくのか、今後の展開が楽しみです。 【開花中の植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、フロックス‘ムーディブルー’ほか 上右/ユーフォルビア・ウルフェニー、ムスカリ‘アズレウム’、スイセン‘ペーパーホワイト’ほか 下左/ユーフォルビア・ウルフェニー、スイセン‘ペーパーホワイト’、ネペタ‘フェリックスほか 下右/ユーフォルビア・ウルフェニー、スイセン‘ペーパーホワイト’、チューリップ・タリア’ 3月の様子 ミニアイリス‘ペインテッドレディ’、シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’など、可憐な小球根が次々に開花し、早春ならではの愛らしい風景が広がっています。小球根のかたわらでは、盛りを迎えたユーフォルビア・ウェルフェニーが小さな花々を見守るようにやさしく佇み、庭の表情をいっそう豊かにしてくれています。先月中旬から咲いているミニアイリスはそろそろ見頃の終盤に差しかかり、これからは白いスイセンへと、開花のバトンが引き継がれていきます。 【写真中の主な植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、ミニアイリス‘キャサリンホジキン’、シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’ほか 上右/シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’、ムスカリ‘アズレウム’ほか 下左/スイセン‘ペーパーホワイト’、クロッカス‘ロマンス’、ギリア‘レプタンサ’、フェスツカ‘アメジスティナ’ほか 下右/アスフォデリネ・ルテア、カマッシア‘クシキー’ 2月の様子 まだ寒々しさの残るガーデンの中で、チューリップやスイセン、クロッカスの芽が、艶やかな緑の彩りを添えています。成長前のグラス類やロゼット状の植物などが休眠している姿には、地味ながらも、どこか味わいが感じられます。 【写真中の主な植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、ペニセタム・マクロウルム、フェスツカ‘エリジャブルー’ほか 上右/エリンジウム・バリフォリウム、ダイアンサス・カルスシアノルム 下左/エラグロスティス・トリコデス、アリウム‘丹頂’ほか 下右/フェスツカ・アメジスティナ、ダッチアイリス‘シンフォニー’、ミニチューリップ‘ヒルデ’、アリウム‘シルバースプリング’ほか 1月の様子 どことなく荒涼とした雰囲気が漂うこの時期。植え付け時から数輪の白花をつけているスキゾスティリス・コッキネア‘シルキーピンク’が、冬の日差しを受けて、ぽつんと一点、輝きを放っています。ほかにもミニスイセンや球根の芽吹きがところどころに見られ、まだ遠いながらも、春の訪れをほんのりと感じさせてくれます。 【写真中の主な植物】上左/スキゾスティリス・コッキネア‘シルキーピンク’、ユーフォルビア・ウルフェニー、ジャーマンアイリスほか 上右/アスフォデリネ・ルテア 下左/アリウム ‘シルバースプリング’ 下右/スイセン‘初雪’、アガパンサス‘ゲッティホワイト’ほか 12月の様子 コンテストガーデンA『花の巡り、風と大地の詩』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンB潮風に揺れるプレイフルガーデン-Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze- 【作品のテーマ・制作意図】 ■ユーカリ樹林や公園風景を主役にする庭 ―夢の島公園の景観と調和した植物選び―・公園の象徴であるユーカリ林を主役に、遠くからは樹林の前景として眺める花壇、入り込めばユーカリの壁を借景に、緑に包まれる植栽空間を創出。背後の樹林と庭の植栽がつながるよう視線の抜けや緑の連続感を意識し、園全体との一体感を演出します。・バンクシア、カリステモン、ハマゴウやメリアンサスなど、海辺の環境に耐えながら、豪州庭園を有する公園の既存植生や景観、海風の雰囲気に馴染む庭景を演出します。・冬季に訪れる来園者にも配慮し、花後も景観を彩るグラスや常緑樹、カラーリーフ類を混植し、季節ごとに表情が変わり、秋冬も映えるガーデンとします。 ■公園遊具・風景のきっかけとしての庭―利用者の関心を引き、居心地を生む仕掛け―・子ども用遊具が少ない園内に、アスレチックや回遊ごっこを誘発する植栽空間を提案します。地面のウェーブ(アンジュレーション)と植栽の高低差で、歩くたびに景色が見え隠れする立体的な庭を演出し、眺めても歩いても楽しめる空間とします。・大人の見守りの視線は通しつつ、子どもにとっては草花のトンネルのように感じられる空間体験を演出します。園路沿いベンチを起点に、子どもの好奇心を植物へ導き、自然への関心を育む場とし、二列花壇の適所に通り抜けポイントを設けることで、アクセス性と回遊性を高めます。 【主な植物リスト】 宿根草:ユーフォルビア・ウルフェニー/ユーフォルビア・セギリアナ/トリトマ‘グリーンシェイド’/モナルダ・フィッツローザ/エキナセア‘ミニベル’/エキナセア・パリダ/シシリンチウム・ストリアタム/スターチス・ラティフォリウム/ホソバチョウジソウ/オレガノ‘マルゲリータ’/アキレア‘マシュマロ’グラス類:パンパスグラス‘プミラロゼア’/ミューレンベルギア・リンドハイメリ/ペニセタム・アロペクロイデス/カレックス‘フェニックスグリーン’/カレックス・フラッカ低木:カリステモン‘ドーソンリバー’/コースト・バンクシア/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’/グレビレア ・ジョンエバンス/グレビレア‘ドーン・パープル’/メラレウカ‘タイムハニーマータル’/ハマゴウ‘プルプレア’/ギョリュウバイ‘ナニューム・ルブルム’球根: チューリップ・トルケスタニカ/チューリップ‘シルビア’/チューリップ‘ヒルデ’/チューリップ・タルダ‘インタラクション’/チューリップ・クレティカ‘パニア’/チューリップ・マーラ/チューリップ‘ビオレッタ’/カマッシア‘カエルレア’/カマッシア‘アルバ’ コンテストガーデンB 月々の変化 7月の様子 カラフルだった春の花が終わり、モナルダとエキナエアのピンクと、アガパンサスのブルーが、梅雨の庭に爽やかさをもたらしています。花が少なめのこの時期は、オージープランツやグラス類、カラーリーフの個性的な色・形が見る人を引きつけ、葉色のグリーンが心地よい風景を織りなしています。 【写真中の主な植物】グレビレア‘ドーンパープル’、 モナルダ ・フィスツローサ、エキナセア‘ミニベル’、エキナセア・パリダ、ブルネラ(ウツボグサ)、アガパンサス‘ファイヤーワークス’、 リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、メラレウカ‘タイムハニーマートル’ほか ●タイトルへ戻る 6月の様子 花を咲かせるオージープランツの花木や、実をつけ始めたビルベリーなどの樹木がこんもりと成長しています。その株元では、バリエーション豊かなリーフ類とやさしい色調の花々が、ふんわりと広がっています。6月にしてすでに、見応えのあるボリューム感たっぷりの風景となっています。 【写真中の主な植物】グレビレア‘ドーンパープル’、カリステモン‘ドーソンリバー’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アキレア‘マシュマロ’、シシリンチューム・ストリアタム、ユーフォルビア・セギリアナ、ビルベリー、エキナセア・パリダ、プルネラ(ウツボグサ)、アガパンサスほか 5月の様子 花を咲かせ始めたオージープランツならではの美しい葉が、足元の草花とともに春の光にやわらかく溶け込んでいます。ビルベリーの赤みを帯びた葉や、メリアンサスのユニークな赤花が、ボリュームのある植栽の中で印象的なアクセントに。ユーフォルビア・セギリアナやタイムなど、繊細な草花でまとめたステップまわりも、明るくみずみずしさにあふれています。 【開花中の植物】グレビレア‘ドーンパープル’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アキレア‘マシュマロ’、シシリンチューム・ストリアタム、ジギタリス‘クリームベル’、メリアンサス・マヨール、ユーフォルビア・セギリアナ、ビルベリー、カリステモン‘ドーソンリバー’、エキナセア・パリダ、フォプシス・スティローサほか 4月の様子 楚々とした佇まいが魅力の瑞々しい原種チューリップ数種と、ドライな雰囲気を持つオージープランツのグレビレアが、ともに満開を迎えています。周囲には、若緑のグラデーションが美しい宿根草が配され、異なる趣をもつ植物が見事につながり、一体感のある風景を演出。また、低木類が生み出す陰影が植栽全体の表情に奥行きを与え、見応えのある景色を楽しませてくれます。 【写真中の主な植物】上左/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’、チューリップ‘シルビア’、カリステモン‘ドーンリバー’ほか 上右/メリアンサス・マヨール、チューリップ・クレティカ ‘ハニア’ ほか 下左/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’、メリアンサス・マヨール、チューリップ・クレティカ ‘ハニア’ ほか 下右/ユーフォルビア・ウルフェニー、チューリップ‘シルビア’、コーストバンクシア、ヒルベリーほか 3月の様子 当初から低木などで立体的にデザインされていたガーデンですが、そこに瑞々しい葉を伸ばす宿根草や、グレビレアの赤い花といった彩りが加わり、少しずつにぎわいを見せ始めています。なだらかな斜面の陽だまりでは、原種チューリップ・ヒルデの第一号が開花。冬の終わりにカットバックしたグラス類は、古葉の塊の中から幾本もの新芽を伸ばし始めています。 【写真中の主な植物】上左/グレビレア・プーリンダイルミナ、ウエストリンギア‘スモーキー’、メリアンサス・マヨールほか 上右/チューリップ・ヒルデ、ジギタリス‘クリームベル’ほか 下左/ユーフォルビア・ウルフェニー、コーストバンクシアほか 下右/チューリップ‘シルビア’、ダイアンサス・カルシアノルム、アルテミシア‘モリスストレイン’ほか 2月の様子 パンパスグラスの枯葉がバッサリと刈り込まれ、すっきりとした姿に。切り口のフォルムもユニークです。ユーフォルビアは茎を伸ばし、うなだれながらも花穂をつける準備を始めています。また、数種の原種系チューリップが愛らしい芽を出し始めました。 【写真中の主な植物】上左/オレガノ‘マルゲリータ’、メリアンサス・マヨールほか 上右/ユーフォルビア・ウルフェニーほか 下左/チューリップ・ヒルデほか 下右/チューリップ・シルビアほか 1月の様子 常緑の植物を多く取り入れているこのガーデンでは、真冬でもグリーンのにぎやかなグラデーションを楽しむことができます。マルチングの色とのコントラストも美しく、寒さにあたって赤みを帯びた葉や、やや退色した緑など、この時期ならではの葉色が、植栽全体の表情を豊かに演出しています。 【写真中の主な植物】上左/ウエストリンギア‘スモーキー’、メリアンサス・マヨール、グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’ほか 上右/ジギタリス‘クリームベル’、オレガノ‘マルゲリータ’、ヒルベリーほか 下左/アガパンサス‘ファイアーワークス’ 、ユーフォルビア・ウルフェニーほか 下右/矮性パンパスグラス、メリアンサス・マヨールほか 12月の様子 コンテストガーデンB『潮風に揺れるプレイフルガーデン -Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze-』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンCStewardship Garden:The Way 【作品のテーマ・制作意図】 この庭は、まるで人の一生を映し出すかのような場所。最初は何も育たない砂地が、植物や小さな生き物たちのチカラ、そしてそこに暮らす人々の手によって、ゆっくりと豊かな土壌へと育っていく。それはまるで、子供が成長して大人になり、やがて成熟世代へと人生を重ねていく時間の流れと、重なり合っているかのよう。子供たちは砂のような柔らかな心で庭と遊び、自然からたくさんのことを学ぶ。大人になれば、その庭は家族や友人と収穫や語らいを楽しむ場所になり、成熟世代になれば、その成長した庭を眺めながら穏やかな、心豊かな時を過ごす。この庭は自然と人が共に成長し、砂が子供、豊かな土壌が大人へと成熟していくように、自然の再生と成熟への時、人生の旅路を映す『道』を示している。 【主な植物リスト】 宿根草:ユーパトリウム/トリトマ/ヘリオプシス/オミナエシ/オトコエシ/ペンテスモン/エキナセア/ベロニカなどグラス類:カールフォスター/ミスカンサス/ディプカンシア/カレックス/モリニア/コメガヤなど球根:アリウム/スイセン/ダッチアイリス/フリチラリア/カマシア/オダマキ/ラナンキュラス・ラックス/ゲイソリザ/ツベロサム/シラーなど コンテストガーデンC 月々の変化 7月の様子 夏に向けて原色が多くなるこの時期に、くすんだアースカラーでまとめた植栽が異彩を放っています。この時期の主役は、丈の高くなるユーパトリウム。それに呼応するように、カラマグロスティスが勢いよく長い穂を伸ばし、アリウムのシードヘッドがオブジェのような個性を加えています。 【写真中の主な植物】ユーパトリウム‘ベービージョー’、アキレア‘テラコッタ’、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、セダム‘マトロナ’、ベロニカ’フェアリーテール’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、アガパンサス(白) ほか ●タイトルへ戻る 6月の様子 オレンジ~ワインレッドの落ち着いた色彩でまとめられた6月。この時期の主役は、なんといってもインパクト大のアリウム‘レッドモヒカン’です。ダークワインレッドのボール状の花が人の背丈を超える高さまで伸びて咲く様子は、ひときわ印象的。それに呼応するようにカラマグロスティスが長い花穂を伸ばし、ワイルドな佇まいを見せています。 【写真中の主な植物】アリウム‘レッドモヒカン’、ペンステモン‘ハスカーレッド’、アキレア‘テラコッタ’、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、セダム・マトロナ、ストケシア’ホワイトスター’、エキナセア’ファタルアトラクション’、アガパンサス(白)ほか 5月の様子 2色のラナンキュラス・ラックスが、ふんわりとした彩りでガーデンを華やかに包み込みます。その中で、花火が弾けたようなフォルムのアリウム・シュベルティが植栽に個性的なアクセントを添え、風景をより印象的に見せています。一方、ガーデンの端に設けられた砂浜のエリアには白花のサポナリアとグラス類が広がり、清楚で素朴な表情を演出しています。 【開花中の植物】ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、ラナンキュラス・ラックス‘ミネルバ’、アリウム・シュベルティ、サポナリア‘スノーチップ’、カマシア・レイヒトリー‘アルバ’、 ベロニカ‘フェアリーテイル’ほか 4月の様子 ガーデンの中央では、‘オレンジ・ビューティー’とペルシカ、2種のフリチラリアが花茎をぐんと伸ばして開花。個性的な組み合わせで印象深い風景を描いています。それとは対照的に、砂浜のエリアでは、ほんの小さな花を咲かせるシラー・シベリカ‘アルバ’やムスカリ、ゲラニウム・ツベロサムが可憐な表情を見せ、繊細でやさしい景色を演出しています。 【写真中の主な植物】上左/スイセン‘タリア’、フリチラリア・ペルシカほか 上右&下左/フリチラリア‘オレンジ・ビューティー’、フリチラリア・ペルシカほか 下右/シラー・シベリカ‘アルバ’、ムスカリ‘ダブルマジック’ほか 3月の様子 ガーデンの中でもひときわ青々と成長している数株のラナンキュラス・ラックスが、いよいよ花芽を上げ始めました。クルミの殻を押し上げて芽を出した球根の中には、殻を帽子のように載せたまま葉を伸ばしているものもあり、どことなくメルヘンな雰囲気を漂わせています。また、堆肥でカバーしたエリアでは球根の成長が力強く進む一方、両端の砂のエリアの成長は穏やか。さまざまな芽吹きが庭全体に豊かな表情をもたらしています。 【写真中の主な植物】上左/ラナンキュラス・ラックス‘サティロス’、アキレア‘テラコッタ’、ディスカンプシア・パラダほか 上右/ラナンキュラス・ラックス‘ミネルバ’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ 下左/アリウム・シューベルティ、アリウム・コワニー、アリウム‘レッドモヒカン’ 下右/カマッシア‘アルバ’、ムスカリ‘ダブルマジック’ほか 2月の様子 3種類のマルチングを施した個性的なガーデンには、オーナメンタルな株姿のカレックス‘プレーリーファイアー’や銅葉のペンステモン‘ハスカーレッド’がよく似合います。先月から芽吹いていたアリウム‘レッドモヒカン’に続き、アリウム・コワニーやアリウム・シューベルティも芽を出し始めました。 上左/ペンステモン‘ハスカーレッド’、オダマキほか 上右/カレックス‘プレーリーファイアー’ 下左/ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、アリウム‘レッドモヒカン’、アリウム・コワニーほか 下右/アリウム・シューベルティ 1月の様子 あちこちに植えられたラナンキュラス・ラックスの青々とした葉が、どことなく寂しい冬の植栽にやわらかな彩りを添えています。植物がまだ小ぶりなこの時期は、3種類のマルチング(バークチップ、クルミの殻、洗い砂)の遊び心がいっそう際立ち、デザイナーのこだわりを感じさせます。 【写真中の主な植物】上左/カラマグロスティス・ブラキトリカ、ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、セダム‘マトロナ’ほか 上右/カラマグロスティス・ブラキトリカ、ペンステモン‘ハスカーレッド’、ほか 下左/カレックス‘プレーリーファイアー’、ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ほか 下右/カラマグロスティス‘カールフォスター’、ベロニカ‘フェアリーテイル’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ほか 12月の様子 コンテストガーデンC『Stewardship Garden:The Way』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンDSurFIVE Garden 【作品のテーマ・制作意図】 夏の猛暑や乾燥といった「過酷な環境を生き延びる力強さ(Survive)」×「海の波や生命のうねりを感じさせる (Surf)」を掛け、その植物のパワーが波のように広がり未来へとつながっていくイメージと、五感を刺激する植物の組み合わせを『SurFIVE』という言葉で表現しています。またガーデンのテーマカラーとしてオレンジの花色の植物を多く取り入れ、親しみやすさや太陽のもとで元気に咲く植物の生命力をアピールします。 【主な植物リスト】 宿根草: カンナ/クニフォフィア・ルーペリ/メリアンサス・マヨール/エキノプス /ロシアンセージ/アキレア/バーベナ・ボナリエンシスグラス類:カラマグロスティス‘カールフォスター’/カラマグロスティス・ブラキトリカ/パニカム‘シェナンドア’/エラグロスティス・スペクタビリス球根: アリウム‘マジック’/ミニチューリップ‘ショーグン’/イフェイオン‘ウィズレーブルー’/スイセン‘タリア’ コンテストガーデンD 月々の変化 7月の様子 この時期に入るとエキナセアやヘレニウム、ミソハギなど濃い色の花がこんもりと茂り、花壇全体がさらにボリュームアップ。濃厚な色味の植栽のなかで、トリトマ、銅葉と黄葉の2種のカンナ(カンナ‘ロシアンレッド’とカンナ‘ベンガルタイガー’)、そしてアマランサス‘ベルベットカーテン’が、異国情緒を醸しています。夏の花とグラス類とシードヘッドが織りなすシーンは、美しい絵画のようです。 【写真中の主な植物】ミソハギ、バーベナ・ボナリエンシス、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、モナルダ、ルドベキア‘ゴールドストラム’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、アキレア‘ウォルターフンク’、ルドベキア‘タカオ’、ロシアンセージ‘デニムレース’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、セダム‘オータムジョイ’、 セダム‘パープルエンペラー’、セダム‘マトロナ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アマランサス‘ベルベットカーテン’、ペルシカリア‘ロゼア’、エキノプス‘プラチナムブルー’、クニフォフィア‘ルーペリ’、リクニス・コロナリア、ヒオウギ ほか ●タイトルへ戻る 6月の様子 さまざまな形や質感の組み合わせで、ガーデンはボリューム豊かな広がりを見せています。草丈のあるバーベナ・ボナリエンシスの紫の花が、この時季の植栽のなかでひときわ目を引きます。その周囲では、幾層にも重なる厚みのある花々がほどよくよく主張しながら、美しいシーンを構成しています。 【写真中の主な植物】バーベナ・ボナリエンシス、モナルダ、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ゲウム‘トータリータンジェリン’、アキレア‘ウォルターフンク’、リクニス・コロナリア、ヘレニウム、メリアンサス・マヨール、ロシアンセージ‘デニムレース’、アリウム‘マジック’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、セダム・マトロナ、セダム‘オータムジョイ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ヘリオプシス‘バーニングハーツ’、エキノプス‘プラチナムブルー’ほか 5月の様子 前列では、ゲウムやアキレアのボリュームのある茂みの中から、幾本ものアリウムが立ち上がり、中央部分で鮮やかな調和を見せています。また花壇の端では、深紅のキンギョソウが満開を迎え、濃厚なカラーが差し色になっています。一方、後列には開花を控えたボリュームのある植栽が並び、前列を引き立てるグリーンの背景として存在感を発揮しています。 【開花中の植物】アリウム‘マジック’、ネペタ‘ウォーカーズロウ’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ゲウム‘トータリータンジェリン’、アキレア‘ウォルターフンク’、メリアンサス・マヨール、リクニス・コロナリアほか 4月の様子 先月まで静かだったガーデンは、球根類が一気に花を咲かせ始め、本格的な春の訪れを感じさせています。白×青×オレンジのビビッドな花色が際立ち、全体的にパキッとした印象です。そのにぎやかな花々を取り囲むように、宿根草の葉がふんわりと茂り、ボリューム感のある景観をつくり出しています。遠くから眺めても目を引く、表情豊かなガーデンです。 【写真中の主な植物】上左/上右/スイセン・タリア、チューリップ‘ショーグン’、ムスカリほか 下左/キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ムスカリほか 下右/ハナニラほか 3月の様子 先月まで、ガーデンの大部分がバークの色で覆われていましたが、球根類が一斉に芽吹き始めてから、景色は一気に瑞々しく彩り豊かな表情へと変わりました。芽吹いたばかりの緑が、ひときわ美しく輝いています。まだ丈の低い宿根草と球根類のなかで、メリアンサス・マヨールが存在感を放ち、まるで象徴的なアイコンのように、ガーデン全体の成長を牽引しています。 【写真中の主な植物】上左/アリウム‘マジック’、フェスツカ・グラウカ‘ブルーセレクト’、アキレア‘テラコッタ’、バーベナ ボナリエンシスほか 上右/ムスカリ、フェスツカ・グラウカ‘ブルーセレクト’ほか 下左/アリウム‘マジック’ 、エキノプス‘リトロ’、スイセン ‘タリア’ ほか 下右/メリアンサス・マヨール、銅葉キンギョソウほか 2月の様子 成長の早い銅葉キンギョソウと、丈のあるメリアンサス・マヨールの組み合わせが、この時季ならではの見どころです。ブルーグレーの葉が美しいアシズリノジギクの、こんもりとした姿も印象的。一角では、ムスカリ・アルメニアカムの芽出しが確認できます。 【写真中の主な植物】上左/銅葉キンギョソウ‘ブラックプリンス’、メリアンサス・マヨール 上右/アシズリノジギク 下左/サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、ゲウム‘トータリータンジェリン’ほか 下右/ムスカリ・アルメニアカム 1月の様子 大きめなバークでごつごつとマルチングされたガーデンは、一見ワイルドな印象です。しかし、植物はやわらかな趣の宿根草が多く使われていて、そのギャップが面白みを感じさせます。この時期は、メリアンサス・マヨールがオーナメンタルな存在感を発揮。 【写真中の主な植物】上左/カラマグロスティス‘カールフォスター’、クニフォフィア ‘ルーペリ’ほか 上右/アキレア‘ウォルタープング’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、ラックス‘ラックス’ほか 下左/メリアンサス・マヨール、銅葉キンギョソウ ‘ブラックプリンス’ほか 下右/ラナンキュラス・ラックス ‘サティロス’、エキノプス ‘リトロ’ほか 12月の様子 コンテストガーデンD『SurFIVE Garden』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンE「東京サバンナ・バイ・ザ・ベイ」 〜地の記憶と環境を翻訳する庭 【作品のテーマ・制作意図】 かつて廃棄物で埋め立てられたこの島には、現在ユーカリの森を中心とした強健な植生が根づき、都市にありながら原始的で異国的な景観を生み出しています。今回、植栽地となるこの森の縁に広がる強い日射と潮風にさらされた芝生を目にしたとき、「ここは都市の果てに現れたアーバン・サバンナだ!」と直感しました。 植物を単なる装飾に限らず、この地固有の「環境を翻訳する存在」と捉え、来園者が海風・光・湿度・熱といった目に見えない環境を感覚・知覚できる場をつくります。「東京サバンナ」は景観的なサバンナの模倣ではなく、夢の島の歴史と環境条件から必然的に現れた都市の新しい風景です。都市と自然の狭間に生まれたこの庭を通じて、来園者が環境や植物との関わりを見つめ直し、都市園芸の新たな可能性を感じ取るきっかけとなることを願います。そしてこのガーデンが、見た目の美しさと維持のしやすさを兼ね備えた、持続可能な宿根草ガーデンの新しいスタンダードとして育まれれば幸いです。 【主な植物リスト】 宿根草:ビゲロウィア・ヌッタリー/エゾノヨロイグサ/ハマボウフウ/ヒューケラ‘シャムロック’などグラス類:カラマグロスティス‘カールフォスター’/パニカム‘ヘビーメタル’/セスレリア・オータムナリス/フェスツカ・アメジスティナなど コンテストガーデンE 月々の変化 7月の様子 丈の低い花々が次々に開花し、コンパクトなグラスとあいまって、花の群れ咲く草原の趣です。大人の背丈を超えるカラマグロスティスの群植がデザインに変化をもたらし、動物が顔を出しそうな雰囲気も感じさせています。 【写真中の主な植物】アガスターシェ‘タンゴ’、アスター‘クリスティナ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、スタキス‘ウッキー’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、ゴニオリモン・コリナム、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’ ほか ●タイトルへ戻る 6月の様子 丈の低いカラフルな花々が咲き広がり、まさに花の美しいサバンナを思わせる風景です。どれも繊細な印象ですが、なかにはビゲロウィア・ヌッタリーやハマボウフウなど、不思議な草姿の植物も植えられており、一つひとつ丁寧にのぞき込んで楽しみたくなる植栽です。 【写真中の主な植物】ダイアンサス・カルスシアノルム、アルメリア‘アルバ’、スタキス‘ウッキー’、アンテミス‘ドワーフホーム’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ゲウム‘マイタイ’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、ハマボウフウ、リアトリス‘コボルト’、セダム‘クラウドウォーカー’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、アリウム‘サマービューティー’、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’ほか 5月の様子 ガーデンのあちらこちらで草花の開花が進み、春のにぎわいを見せ始めました。野草のような華奢な草花とグラス類で構成された原野を思わせる風情の中、ひときわ目を引くのがアンテミス‘ドワーフフォーム’。元気をもらえるようなビタミンカラーが、見る人に初夏の訪れを感じさせます。 【開花中の植物】アンテミス‘ドワーフフォーム’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アルメリア‘アルバ’、モナルダ・ブラドリアナ、アルケミラ・サクサティリス、ペンステモン・メンサラム、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ゲウム‘バナナダイキリ’、アルメリア‘モーニングスターディーブピンク’ 4月の様子 ほかの植物よりひと足早く丈を伸ばしていたフロックス‘ラファミー’が満開を迎えました。春風にふわふわと揺れる淡いブルーの花が可憐で、ナチュラルな風景を描いています。先月から咲いているアルメリアのピンクの花も花数を増やし、ゲウムやネペタもちらほらと花を咲かせ始めました。まだ小さく柔らかなグラスの葉が、やさしく目に映ります。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ほか 下左/ゲウム‘マイタイ’、セスレリア‘グリーンハイブリッド’ほか 下右/ネペタ‘キャッツパジャマ’、ゲウム‘バナナダイキリ’ほか 3月の様子 長い乾季を越えて雨季を迎えたサバンナのように、ガーデンが静かに動き出しました。宿根草はまだ成長を始めたばかりで、近くに寄らないとその姿がよく見えないほどですが、そんななか、早くもアルメリア ‘モーニングスターディープピンク’が一輪、小さな花を咲かせ始めています。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/アリウム‘ミレニアム’ほか 下左/アンテミス‘ドワーフフォーム’ 下右/アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ 2月の様子 先月はまだ見られなかった植物があちこちで姿を現し、静けさに包まれていたガーデンも、少しずつ活動を始めました。苗はまだ小さいものの、さまざまな葉形が見られ、デザイン的にバラエティに富んでいるのが、この段階からうかがえます。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/ダイアンサス・カルシアナム 下左/ペルシカリア・アフィニス 下右/トリトマ‘グリーンジェイド’ 1月の様子 バーク堆肥でマルチングされたガーデンには、植物たちがまだまだぬくぬくと眠っているかのような静けさが広がっています。しかし表土をよく観察すると、小さな葉をのぞかせ始めた宿根草の姿があり、強い生命力が感じられます。これからどのような風景が描かれていくのか、まったく想像がつかないだけに、今後の成長への期待がいっそう高まります。 【写真中の主な植物】上左/ゲウム‘バナナダイキリ’ 上右/リベルティア‘ゴールドストライプ’ 下左/ヒゲロウィア・ヌッタリー 下右/ポテンティラ‘ヘレンジェーン’ 12月の様子 コンテストガーデンE『「東京サバンナ・バイ・ザ・ベイ」 〜地の記憶と環境を翻訳する庭』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る 5つの花壇のコンセプトと作庭について詳しいレポートはこちらをチェック! 第4回コンテスト会場は「都立夢の島公園」 ユーカリやデイゴ、ヤシなどの熱帯・亜熱帯植物が茂る緑豊かな都立夢の島公園。コンテストガーデンの並びには、熱帯植物館も隣接。 2022年に代々木公園から始まった「東京パークガーデンアワード」。第2回の神代植物公園、第3回の砧公園に続き、4回目の舞台となる「夢の島公園」は、運河に囲まれた人工島の中にある都立公園です。園内には、熱帯植物館やスポーツ施設、マリーナ、広大な芝生広場があり、都心からもアクセスしやすい人気のスポット。この海辺の公園で、コンテストが繰り広げられます。 第4回のテーマは「海辺のサステナブルガーデン」 今回ガーデンが設けられるエリアは、『夢の島熱帯植物館』西側のグリーンパークの一画で、公園のシンボルであるユーカリの樹林地に面しています。広がる波をイメージした2本のウェーブガーデン(約24㎡)に、海辺の環境に適した宿根草を植栽。背景のユーカリとも調和する、ロングライフ・ローメンテナンスなガーデンが制作されます。2025年12月、土壌改良から作庭が行われ、11月の最終審査を迎えるまで、必要に応じてメンテナンスを実施。近年の激しい気候変動、とくに厳しい酷暑への対応も重要な課題です。3回の審査を経てグランプリが決定するまで、5名の入賞者はさまざまな予測を立てながら庭と向き合っていくことになります。 第4回 東京パークガーデンアワード in 夢の島公園 最終審査までのスケジュール コンテストに挑戦する5名の入賞者が1年を通してガーデン制作に挑む「東京パークガーデンアワード」。2025年12月中旬に、それぞれの区画で作庭が完了しました。その後、4月は春の見頃を迎えた観賞性を審査する『ショーアップ審査』、7月は梅雨を経て猛暑に向けた植栽と耐久性を審査する『サステナブル審査』、11月は秋の見頃の観賞性と年間の管理状況を審査する『ファイナル審査』が行われ、グランプリが決定します。 【審査基準】公園の景観と調和していること/公園利用者の関心を得られる工夫があること/公園利用者が心地よく感じられること/植物が会場の環境に適応していること/造園技術が高いこと/四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること/「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること /メンテナンスがしやすいこと/テーマに即しており、デザイナー独自の提案ができていること/総合評価 ※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。 コンテストガーデンを見に行こう! Information 都立夢の島公園「グリーンパーク」内所在地: 東京都江東区夢の島2-1電話: 03-3522-0281https://www.yumenoshima.jp/park開園時間:常時開園※サービスセンター及び各施設は、年末年始は休業。営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。入園料:無料(一部有料施設あり)アクセス:東京メトロ有楽町線(Y24)・JR京葉線・りんかい線「新木場」下車、徒歩7分。東京メトロ東西線「東陽町」(T14)から都バス(東陽町-新木場、東陽町-若洲海浜公園)「夢の島」下車。高速湾岸線「新木場インター」より5分駐車場:有料
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一・二年草

コンボルブルスの育て方|青い絨毯を楽しむ! 失敗しない初夏の蒸れ・冬越し対策&寄せ植えのコツ
コンボルブルスの基本情報 Sanjiv Shukla/Shutterstock.com 植物名:コンボルブルス学名:Convolvulus英名:bindweed、morning gloryなど和名:セイヨウヒルガオ(西洋昼顔)その他の名前:ヒメヒルガオ、サンシキヒルガオなど科名:ヒルガオ科属名:セイヨウヒルガオ属(コンボルブルス属)原産地:地中海沿岸形態:宿根草(多年草)・一年草 コンボルブルスの学名はConvolvulusでそのまま流通名になっており、和名は西洋ヒルガオ。ヒルガオ科セイヨウヒルガオ属(コンボルブルス属)の一年草、多年草です。原産地は地中海沿岸で、暑さには耐えますが、寒さに弱い性質を持っています。草丈は10〜60cmほどで種によって幅があり、つる植物タイプもあるので購入の際にはラベルなどで確認しておくとよいでしょう。 コンボルブルスの花や葉の特徴 COULANGES/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5〜7月草丈:10〜60cm耐寒性:強~弱(種類により異なる)耐暑性:強~中(種類により異なる)花色:青、白、ピンク 開花期は5〜7月で、花色は青、白、ピンク。横に広がる茎から短い花茎を出し、花径3〜5cmほどのアサガオに似た小さな花を多数つけます。花は明るいときだけ開き、夜や天気が悪いときには閉じる性質があります。一年草タイプは冬前に枯死しますが、多年草タイプは寒さ対策をすれば越年して毎年開花を楽しめます。 コンボルブルスの名前の由来と花言葉 Sanjiv Shukla/Shutterstock.com コンボルブルスという名前は学名から。ラテン語のconvolvere(巻き付く)に由来します。セイヨウヒルガオという和名は狭義にはコンボルブルス・アルベンシスを指し、西洋から渡来し、昼間に花を咲かせる性質が日本のヒルガオに似ていることに由来します。 コンボルブルスの花言葉は「絆」「縁」「楽しい思い出」「依存」「失望」などです。 コンボルブルスの代表的な種類 コンボルブルスには多くの種がありますが、ここでは主な4種についてご紹介します。 サバティウス Nahhana/Shutterstock.com 園芸植物として最もポピュラーに流通しているのが、コンボルブルス・サバティウス。半耐寒性の多年草タイプで、常緑で冬もみずみずしい葉姿を保ちます。這うように広がるのが特徴で、グラウンドカバーやハンギングバスケット向き。2cm前後のブルーの花が咲き、‘ブルーカーペット’や‘ブルーコンパクタ’などの園芸品種も広く販売されています。 クネオルム Rose Marinelli/Shutterstock.com 常緑性多年草タイプで、枝分かれして低木状に育ちます。シルバーリーフが美しく、カラーリーフプランツとして愛でることもできます。比較的寒さに強いのが特徴です。花色は白で、直径3cmほど。草丈は30〜60cmで這うように広がります。 トリカラー Ole Schoener/Shutterstock.com 一年草の代表格で、トリコロールとも呼ばれます。別名はサンシキヒルガオ(三色昼顔)やサンシキアサガオ(三色朝顔)。花径4〜5cm、草丈は20〜30㎝ほどで、這うように広がります。園芸品種に‘ロイヤルエンサイン’があり、青紫の花色のほか、ピンク、白などもあります。苗で流通することはほとんどありません。 アルベンシス Maxena/Shutterstock.com つる性の多年草で、地面を這うようにして広がります。花色はピンク~白で、6~9月に花を咲かせます。花が愛らしいため観賞用として日本に持ち込まれたものの、雑草として広がっている帰化植物です。 コンボルブルスの楽しみ方 evmood/Shutterstock.com ここでは、コンボルブルスの利用の仕方についてご紹介します。 寄せ植えやハンギングでおしゃれに楽しむ COULANGES/Shutterstock.com コンボルブルスの這うように広がる性質を生かし、寄せ植えを作る際に鉢の縁に植えて鉢からはみ出させると、流れるような動きを出すことができます。シルバーリーフタイプは、開花時期以外も季節の花の引き立て役としても活躍することでしょう。 グラウンドカバーとして活用する alybaba/Shutterstock.com 這うように広がる性質を生かして、グラウンドカバーとして用いるのもおすすめ。蒸れには弱いので茎葉が茂りすぎたら適宜透かすように茎葉を間引き、風通しよく管理します。 コンボルブルスの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜7月植え付け・植え替え適期:4〜5月、10月肥料:4月下旬〜6月上旬、10月種まき:4~5月 コンボルブルスの栽培環境 page Frederique/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所では花色や葉色が冴えずに花つきも悪くなり、徒長して軟弱な株になるので、日光不足に注意してください。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。ただし、冬越しの際に室内に取り込む場合は、日当たりのよい場所において管理します。 【置き場所】水はけがよく、有機質に富んだふかふかの土壌を好みます。地植えにする場合は斜面の低い位置よりは高い場所や、少し土を盛って周囲より少し高くした場所を選ぶとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 一般によく流通する多年草のコンボルブルス・サバティウスは、夏の暑さには強い一方で、冬の寒さには弱いです。寒冷地で地植えにしている場合や、寒さに弱いサバティウスを確実に冬越しさせたい場合は、秋に掘り上げて鉢に植え替え、凍結しない場所に移動して管理しましょう。 コンボルブルスの育て方のポイント 用土 bluedog studio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕して水はけのよい土壌をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土に肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり cam3957/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまうので、早朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後はほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥していたら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期間中は水を欲しがるので、水切れしないように管理しましょう。また、多年草タイプは冬も水やりを続けてください。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。また、4月下旬〜6月上旬と10月に2週間に1度を目安に、液肥を与えて株の充実を図ります。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 コンボルブルスの栽培では、病気が発生する心配はほとんどありません。 【害虫】 コンボルブルスの栽培で発生しやすい害虫は、アブラムシやハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 コンボルブルスの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。 植え付け・植え替え AlenKadr/Shutterstock.com コンボルブルスの植え付けの適期は4〜5月か10月頃です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、草丈に合わせて株間を十分に取っておきましょう。あまり密に植え付けると、風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせておくのが無難です。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきましょう。 寒冷地や寒さに弱い多年草タイプは掘り上げて鉢に植え替え、凍結しない場所で冬越しさせます。一年草タイプは冬越しできずに枯死するので抜き取って整地しておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、5〜7号鉢を準備します。 鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出してみて根が白く回っているようなら、軽く根鉢をくずしてから植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 多年草タイプを鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常の手入れ Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【摘心】 コンボルブルスは自然に分枝してこんもりとした株姿になりますが、幼苗のうちに茎の先端を切り取る「摘心」をしておくと、より分枝して茂り、株張りがよくなります。 【誘引】 つる性タイプは、フェンスやオベリスクなどの資材につるを誘引し、伸ばしたい方向へ促します。 【花がら摘み】 コンボルブルスは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し Elena Rostunova/Shutterstock.com 草姿が乱れてきたら切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の半分の高さを目安にカットしましょう。すると再び新芽を出して株が盛り返し、再び開花し始めます。 また、多年草タイプは冬越しする前にも草丈の半分くらいまで切り戻しておきましょう。 夏越し・冬越し COULANGES/Shutterstock.com コンボルブルスの夏越しと冬越しのコツについてご紹介します。 梅雨から夏に注意したいポイント コンボルブルスは高温多湿を嫌います。鉢植えにしている場合は梅雨時に雨の当たらない軒下などに移動し、高温期はコンクリート地の床などへの直置きは避けて鉢台などを利用するとよいでしょう。地植えにしている場合は、梅雨前に切り戻して風通しよく管理します。 冬越し方法と寒さ対策 ガーデンで広く利用されるコンボルブルス・サバティウスの冬の耐寒温度の目安は5℃ほど。寒さに弱く、霜にあたると枯れてしまいます。鉢植えを庭やベランダに飾っている場合は、秋になったら霜の当たらない軒下や日当たりのよい室内などに移動して冬越しさせましょう。 地植えにしている場合は、鉢に植え替えて霜の当たらない軒下や日当たりのよい室内などに置いて冬越しさせます。越年して十分に気温が上がる5〜6月に、再び地植えに戻すとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com コンボルブルスは挿し芽か種まきで増やすことができます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し芽ができないものもありますが、コンボルブルスは挿し芽で増やすことができます。 コンボルブルスの挿し芽の適期は、5〜6月か、9〜10月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、乾いたら水やりします。育苗して十分に育ったら、植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 一年草タイプは、主に種まきで増やします。コンボルブルスの種まき適期は4月下旬〜5月で、20〜25℃が適温です。まず、播く前日に種子を一晩水に浸けて吸水させておきましょう。黒ポットに市販の種まき用培養土を入れ、十分に湿らせます。2〜3粒ずつ種子を播き、軽く土をかぶせて手で押さえます。発芽後、弱々しい苗は間引いて最終的に1本残します。日当たりがよく暖かい場所で、適切に水やりをして管理しましょう。本葉が数枚つき、根が十分に張っていたら植えたい場所に定植します。 コンボルブルスが枯れる原因と対処法 Sanjiv Shukla/Shutterstock.com コンボルブルスが突然枯れる原因の多くは、根腐れや多湿による蒸れなどです。土が常に湿った状態にならないように、表土が乾いてから与える程度の水管理にしましょう。株が茂りすぎていたら切り戻すか透かし剪定をして、風通しよくすることが大切です。 コンボルブルスは初心者でも育てやすい植物 Tamara Kulikova/Shutterstock.com 白やブルーの花を咲かせるコンボルブルスは、花壇や寄せ植えに清涼感をもたらしてくれる草花です。冬越しや蒸れ対策など適切な管理をすれば、初心者でも簡単に育てられます。ぜひ庭やベランダに取り入れてみてください。
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花と緑

白と赤のバイカラー! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】
白と赤のバイカラーがおしゃれな小花 白い花の中央が赤く染まる可憐な小花。日本の山野に自生し、山野から土手、道端、公園などの街中まで幅広く見られる身近な野草で、7~9月の夏から初秋にかけて花を咲かせます。花は長く1cmほどの漏斗形で、花弁・花冠は白く、内面中心が紅色。中心には糸くずのような2本の花柱が伸びています。花冠は切り込みが入って5裂し、花の内側には細かい腺毛が密生しています。花弁が広がるタイプや反り返るタイプ、赤い部分の大小など、花には個体差があります。 もう少し離れて花の様子を見てみましょう。 tamu1500/Shutterstock.com つる性で、他の植物や構造物などに絡みつくように伸びていきます。つるの巻き方は左巻き。葉の付け根から短い花序を出し、複数輪の花をまばらに咲かせます。 Thebubby/Shutterstock.com 葉は細長い卵形で先が尖り、対生します。つるの長さは3~5m、環境によっては10mにも達します。茎葉を傷つけると特徴的な臭気を発します。 tamu1500/Shutterstock.com さて、この野草はなんでしょう? 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ ヘクソカズラ Kazu Inoue/Shutterstock.com ヘクソカズラの基本データ 学名:Paederia scandens科名:アカネ科属名:ヘクソカズラ属原産地:東アジア和名:ヘクソカズラ(屁糞葛)別名:ヤイトバナ(灸花)、サオトメカズラ(早乙女葛)など英名:Skunkvine、Stinkvine、Chinese Fever Vineなど形態:つる性多年草草丈:3~5m ヘクソカズラは北海道から沖縄まで日本全国で見られるアカネ科のつる性多年草。原産地は日本を含む東アジアで、日当たりのよい薮や草むら、道端、土手、公園などでごく普通に見られます。落葉性で、春~初夏にかけて芽を出し、夏~秋にかけて開花し結実、冬に枯れるという生育サイクルで、開花のピークは7~9月、10~12月に光沢のある飴色の果実が熟します。枯れて乾燥すると匂いが気にならなくなるため、つると果実をクリスマスリースなどに利用することもあります。 フェンスに絡んだヘクソカズラにつく実。Honki Kumanyan/Shutterstock.com Moment Capsule/Shutterstock.com ヘクソカズラのつるは基部が木質化し、周囲の草木やものに絡みつきながら伸びていきます。つるは左巻きで、根元から見れば反時計回りに巻き付きます。このつるは丈夫で、手で引っ張ったくらいでは簡単には切れません。生育旺盛で、すぐに周囲に広がってしまうため、厄介な雑草としても知られています。 つるや葉の裏面には、まばらに毛が生えています。葉柄の基部には托葉があり、葉腋から短い集散花序を出して花を咲かせます。花後につく果実は5mmほどの球形で、緑色から熟すと飴色になります。 liu yu shan /Shutterstock.com ヘクソカズラは「鶏屎藤(けいしとう)」という生薬名もあり、薬用としても利用されます。薬効や使用方法はさまざまで、一例として果実のしぼり汁はしもやけやあかぎれに、全草を煎じれば風邪や婦人病に、根を煎じれば下痢止めに、葉や花のしぼり汁は虫刺されに効果があるとされています。 tamu1500/Shutterstock.com ヘクソカズラの花言葉は「人嫌い」「誤解を解きたい」「意外性のある」など。全草に人を寄せ付けないような独特の臭気があること、またその匂いとは裏腹に愛らしい花を咲かせることのギャップが由来となっています。 ヘクソカズラという名前 SAI A.D.A/Shutterstock.com ヘクソカズラ(屁糞葛)という不憫な名前は、茎葉を傷つけると悪臭がすることが由来。とはいえ、そっと近づいてみても特に匂いが気になることはなく、葉をもんだり茎葉を刈りはらったりすると独特の匂いが立ちます。これは細胞が壊れた際に発生するメチルメルカプタン(別名:メタンチオール)という成分のため。害虫から身を守る役割を持っているとされています。英名の「Skunkvine(スカンクのつる草)」「Stinkvine(臭いつる草)」も匂いに由来する名前ですね。学名のPaederia scandensの「paederia」もラテン語で悪臭を意味する「paidor」が語源なのだそう。万葉集でも「屎葛(くそかずら)」の名で次の1首が登場します。 「そう莢(けふ)に 延(は)ひおぼとれる 屎葛(くそかずら) 絶ゆることなく 宮仕へせむ」 高宮王 歌意:トゲのあるサイカチ(そう莢)にも絡まって伸びるへクソカズラのように、いつまでも宮仕えをしたい。 liu yu shan/Shutterstock.com ほかに、中央が紅紫色になる花をお灸の痕に、または花を伏せて置いた様子をお灸に見立ててヤイトバナ(灸花)、田植えをする早乙女が被る花笠を連想させることからサオトメカズラやサオトメバナなどの可憐な別名でも呼ばれています。花自体は可憐で愛らしいので、夏の季語として俳句に詠まれることなども多くあります。 クイズ一覧はこちら!
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ガーデニング

【チャドクガ警告】成虫を見たら要注意! 7月下旬から始まる「第2波」を防ぐ庭の対策
庭木や生け垣のケムシ(第2波)にご用心 集団行動中のチャドクガの幼虫。 夏本番を迎えるこの季節、庭の生け垣や庭木の葉の上に黒い点々(フン)が落ちていたり、食害された葉があったり、ケムシが固まってくっついていたら要注意です。それは間もなく発生する、チャドクガの幼虫(第2波)かもしれません。 チャドクガは、庭木としてよく植えられるツバキ類の葉に発生する非常にポピュラーな害虫です。幼虫は葉を食害するため、植物にも被害があるのですが、他の害虫に比べても特に厄介なのが、その「毒針毛(どくしんもう)」です。これに少しでも触れると皮膚にひどい発疹が出て、激しい痛みやかゆみを引き起こします。 しかも、ケムシ(幼虫)のときだけでなく、卵、脱皮後の抜け殻、そして今(7〜8月)飛び回っている成虫の体にも毒針毛があり、死骸であっても症状を引き起こします。チャドクガのいる木の下を通っただけで、風で飛散した毒針毛によって発症することもあるため、自分や家族、ペットを守るためにも、成虫を見かける「今」から早期に対処したいところです。 チャドクガとは? 成虫や卵にも潜む毒の罠 traction/Shutterstock.com チャドクガは日本の代表的な毒蛾の一種です。目に見える長い毛のほかに、わずか0.1mmほどの極めて微細な「毒針毛」を持っています。この毒針毛は非常に抜けやすく、風や衝撃などで簡単に飛散し、一度服や皮膚につくと抜けにくい厄介な構造をしています。非常に細かいため、長袖を着ていても繊維の隙間から入り込むことすらあります。 ガーデニングにおいて最も植物を食害するのは幼虫(ケムシ)の時期ですが、成虫にも毒針毛がびっしりと付着しています。さらに、成虫が葉裏に産み付ける卵塊(らんかい)も成虫の毒毛で覆われているため、結果として幼虫の時期だけでなく一年中注意が必要となります。 彼らが好んで食害するのは、主にツバキ、サザンカ、チャノキといったツバキ科の植物の葉です。 ふわふわの毛で覆われたチャドクガの成虫と卵塊。 チャドクガの発生シーズンは年2回。なぜ「今」が重要なのか? 葉の上の黒い点々はチャドクガの幼虫のサインかも。 チャドクガの幼虫が発生するシーズンは、4月中旬~6月(第1波)と、7月下旬~9月(第2波)の年2回です。 幼虫はふ化した直後は葉の裏に集団でかたまっていますが、数週間経つと分散して行動するようになり、成熟すると地面に下りて土の中で蛹(さなぎ)になります。 この蛹から羽化した成虫が活発に飛び回り、次の卵を産み付けるのが、まさに今(7〜8月)の時期です。つまり、今飛び回っている成虫を放置して卵を産ませてしまうと、まもなく7月下旬から「第2波」の幼虫たちが大量発生する原因になるのです。 第2波を防ぐ!今すぐやるべき庭の予防と対処法 第2波の被害を最小限に抑えるための最大のポイントは、「剪定(せんてい)による予防」と、万が一発生した場合の「発生初期(ふ化直後)の駆除」です。 今すぐできる予防策:剪定して風通しをよくする チャドクガの被害を防ぐためには、庭木を剪定して風通しよく育てることが極めて大切です。風通しをよくすることで発生を防ぐ効果が期待できるほか、成虫が産み付けた卵や、ふ化直後の幼虫を早期発見しやすくなります。 発生初期(7月下旬〜)の対処:集団のうちに一網打尽にする ふ化したばかりの幼虫は、葉の裏にびっしりと群生しています。この発生初期こそが、チャドクガを一網打尽にする最大のチャンスです。大きくなって単独行動で分散してしまうと、効率的な駆除は非常に難しくなります。 具体的な駆除方法 ふ化直後の群生している葉を見つけたら、葉ごと枝を剪定し、ポリ袋などに密閉して処分しましょう。その際、毒針毛に触れないよう、雨具や使い捨ての手袋・ポリ袋などを着用して作業すると安心です。薬剤を用いて駆除する場合は、スミチオンやマラソン乳剤、市販のスプレー式殺虫剤が有効です。不安な場合は無理をせず、専門の業者に駆除を依頼するのも一案です。なお、死骸や抜け殻にも毒が残っているため、駆除後も十分注意してください。 もしチャドクガ(毒針毛)に触れてしまったら? もしチャドクガやその毒針毛に触れてしまったら、絶対にこすってはいけません。こすると毒針がさらに皮膚の奥に入り込んでしまいます。 衣服の処理(スチームアイロン):着用していた服にも毒針毛がついている可能性がありますが、普通に洗濯しただけでは繊維に残ってしまいます。まず服の表面を掃除機で吸い取ってから、他の衣類とは分けて洗濯しましょう。乾いた後、スチームアイロンをかけるのが非常に効果的です。毒針毛の毒(タンパク質)は熱に弱いため、熱を加えることで無毒化させることができます。 粘着テープで取り除く:まずは患部に粘着テープ(ガムテープなど)をそっと貼り、皮膚についた毒針毛をはがし取ります。 洗い流して受診する:服を着替え、流水で患部をきれいに洗い流してから、速やかに皮膚科を受診しましょう。 庭で安全に過ごすために Alina_Miyazaki/Shutterstock.com チャドクガは植物を荒らすだけでなく、私たち人間や大切なペットにも激しいかゆみや炎症を引き起こす厄介な害虫です。直接触らなくても、生け垣の下を通った子どもが被害に遭ったり、ペットの毛に付着した毒針毛から二次被害が発生することもあります。 ツバキ科の植物を育てている方は、成虫が発生している「今」のうちに適切な剪定と予防を行い、まもなく訪れる第2波の被害を未然に防いで、安全に夏のガーデニングを楽しみましょう。
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宿根草・多年草

花が少なくなる7〜8月の庭に涼風を。暑さ・寒さに強い「オカトラノオ」でおしゃれな群生を作るポイント
オカトラノオの基本情報 Shinshu/Shutterstock.com 植物名:オカトラノオ学名:Lysimachia clethroides英名:Gooseneck loosestrife、Loosestrife和名:オカトラノオ(丘虎の尾、岡虎の尾)その他の名前:リシマキア科名:サクラソウ科属名:オカトラノオ属(リシマキア属)原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア東部形態:宿根草(多年草) オカトラノオはサクラソウ科オカトラノオ属の山野草です。原産地は日本、朝鮮半島、中国、台湾、ロシア東部など。日本では野原や低い山地の日当たりのよい場所に分布し、やや湿り気のある土壌を好みます。昔から日本に自生してきたため寒さや暑さに強く、放任してもよく育つ強健な植物です。多年草で3月下旬から芽吹いて7〜8月に開花した後は晩秋まで葉姿で過ごし、11月下旬に落葉して休眠します。翌春には再び芽吹き、一度植え付ければ毎年開花を楽しめる息の長い植物です。 オカトラノオの花や葉の特徴 Tamotsu Ito/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:7〜8月草丈:40〜100cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白 オカトラノオの草丈は40〜100cm。開花期は7〜8月で、白い花を咲かせます。花径は1cm前後で一つひとつは小さいのですが、15cmほどの花穂を伸ばして多数の小花を咲かせ、下から上へ咲き上がっていくのでダイナミックな咲き姿を楽しめます。花穂はゆるくカーブするのが特徴です。秋には小さな果実が多数つき、種子を採ることができます。葉は互生につき、細長い楕円形で細かい産毛を持っています。地下茎を伸ばして増えていき、やや増えすぎるきらいがあるので、繁茂しすぎて周囲との調和を乱すようであれば適宜抜き取るとよいでしょう。 オカトラノオの名前の由来と花言葉 Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com オカトラノオにはさまざまな名前があるので、由来も含めてご紹介します。 【和名】オカトラノオ オカトラノオは漢字で「丘虎の尾」または「岡虎の尾」と書きます。野山や丘などに自生しており、しなるように伸びる花姿がトラのしっぽに似ていることが名前の由来です。 名前の由来となった長くしなる花穂。billysfam/Shutterstock.com 【学名】Lysimachia clethroides 学名はリシマキア・クレスロイズ。「リシマキア」は、マケドニア王リシュシマコスへの献名で、この花を使って興奮した牛を落ち着かせたことにちなむとされています。「クレスロイズ」は、リョウブ属の植物に似ていることが由来です。 【英名】Gooseneck loosestrife グースネックは、直訳すると「ガチョウの首」で、花穂がゆるくカーブする姿がガチョウの姿に似ていることから、この名前がついたようです。「Loosestrife」は学名の「lysimachia」を英語に翻訳した際に定着したといわれ、主にミソハギ科やオカトラノオなどサクラソウ科の一部の植物の総称として広く使われています。 オカトラノオの花言葉・誕生花 Alex Manders/Shutterstock.com オカトラノオの花言葉は、「騎士道」「幸せな結婚生活」「幸福」「喜び」「忠実」「貞操」「優しい風情」「清純な恋」など。「騎士道」は学名が由来とされており、ほかは美しい花姿をイメージしたものと考えられます。また、8月15日の誕生花です。 オカトラノオの代表的な仲間 オカトラノオの仲間についてピックアップしてご紹介します。 ヌマトラノオ N.Stertz/Shutterstock.com 日本(北海道を除く)、朝鮮半島南部、中国南部、台湾、ベトナムに自生。「沼虎の尾」の名前の通り湿地を好みます。草丈は30〜70cmで、茎葉には産毛は見られず、葉は小さめ。オカトラノオ同様に花穂を上げて多数の白い花をつけますが、カーブすることなくストレートに立ち上がるのが特徴です。 イヌヌマトラノオ corn-flower/Shutterstock.com オカトラノオとヌマトラノオの交雑種。両親の特性が見て取れ、葉はヌマトラノオのように小さめで細長く、葉の付け根付近がオカトラノオのように赤くなります。茎には産毛が多くつき、花穂は緩やかに曲がります。一般的には結実しないようです。 ミズトラノオ F_studio/Shutterstock.com 漢字で「水虎の尾」と書く通り、湿地や水辺などに自生する水生植物です。別名はムラサキミズトラノオ。草丈は30~50cmで葉は細長く、輪生します。開花期は8~10月で、花色は淡い紫色。花穂を伸ばして密に小さな花をつけます。環境省レッドリスト2020の「絶滅危惧Ⅱ類」に指定。 ヤナギトラノオ Grigorii Pisotsckii/Shutterstock.com 漢字で「柳虎の尾」と書き、葉がヤナギのように細く、花はオカトラノオに似ていることにちなんでいます。日本では本州中部地方以北、北海道に分布し、湿地などに自生。草丈は30~80cmで、葉は対生します。開花期は6~7月で、花色は黄色。葉の付け根から花穂を伸ばし、小さな花を多数つけます。 リシマキア・アトロプルプレア‘ボジョレー’ billysfam/Shutterstock.com リシマキア・アトロプルプレア(アトロパープレア)は、オカトラノオと同属の短命な多年草。よく栽培される園芸品種の‘ボジョレー’は、シルバーがかった葉に黒に近い赤紫色のシックな花色を持ち、アンティークな雰囲気から、ガーデンプランツとして人気の高い種類です。草丈は20~65cm。暑さはやや苦手で、強い乾燥に注意して育てます。 リシマキア‘ファイヤークラッカー’ Alex Manders/Shutterstock.com リシマキア‘ファイヤークラッカー’は、オカトラノオと同属の多年草。黒から紫色の落ち着いた色調の葉と、鮮やかな黄色の花との対比が目を引く園芸品種です。開花時期は6〜8月で穂状に花を咲かせます。草姿は直立して地下茎により広がって、草丈約60〜120cmと丈高く、ボーダー花壇の背景などにも効果的です。 オカトラノオの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜8月植え付け・植え替え:2〜3月肥料:3〜9月(鉢植え)種まき:2月頃 オカトラノオの栽培環境 Tamotsu Ito/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の環境でも生育しますが、極端に日当たりの悪い場所では、ひょろひょろと徒長した軟弱な株になり、また花つきも悪くなるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水もち・水はけのよい環境を好むので、腐葉土や堆肥を多めにすき込み、腐植質に富んだふかふかの土壌づくりをしておきましょう。やや湿り気のある環境を好むので、乾燥しやすい場所ではマルチングなどを施しておきます。 耐寒性・耐暑性 オカトラノオの耐寒温度はマイナス15~マイナス25℃。暑さ寒さに強いので、特に季節による対策を講じる必要はありません。 オカトラノオの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕し、有機質に富んで水はけ・水もちのよい土壌を作ります。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後はほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥するようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。夏は特に水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。しかし、株の生育に勢いがない時などがあれば、液肥を与えて様子を見てください。 越年後、鉢植えでは3〜9月に緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。地植えの場合は基本的に追肥は不要ですが、株の生育に勢いがない時などがあれば、液肥を与えて様子を見ます。 注意する病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 オカトラノオの栽培では、病気の発生はほとんど見られません。 【害虫】 オカトラノオに発生しやすい害虫は、ヨトウムシやアブラムシなどです。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書き、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、一晩に株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、異変を察したら幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の跡が認められたら夜にパトロールして補殺するか、適用する薬剤を散布して防除します。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4㎜の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 オカトラノオの詳しい育て方 苗の選び方 オカトラノオの苗を購入する際は、葉色が鮮やかで、節間ががっしりと締まって株元がぐらつかず、勢いのあるものを選びます。葉が傷んでいるものや、ヒョロヒョロと間のびしているもの、病害虫の痕があるものは避けたほうが無難です。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com オカトラノオの植え付け・植え替えの適期は、2〜3月です。ただし、植え付け適期以外にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えにしている場合は、3〜5年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら、掘り上げて株分けして植え直し、株の若返りをはかるとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2まわり大きな鉢を準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、少しずつ土を入れて、植え付けていきましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えの場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えます。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常の手入れ High Mountain/Shutterstock.com 【支柱の設置】 草丈が高くなるので早めに支柱を設置して茎を誘引しておくと、強風による倒伏を防げます。 【花がら摘み】 終わった花がいつまでもついているようであれば取り除き、花穂が衰えたら、元から切り取ります。花がらを除去して株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして、長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com オカトラノオは秋が深まると地上部を枯らして休眠するので、地際で刈り込んでおきましょう。枯れた茎葉をそのまま残しておくと病害虫の越冬地となってしまうので、株まわりをきれいにしておきます。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com オカトラノオは、種まきと株分けで増やすことができます。 【株分け】 オカトラノオの株分け適期は2〜3月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて数芽ずつつけて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【種まき】 オカトラノオを種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くて多数の苗を植えたい場合は、コストカットにもなります。 オカトラノオの種まき適期は2月頃です。種まきから栽培する場合、花壇などに種を直まきすると、幼苗のうちに病気や虫の害にあいやすく、天候不順に左右されやすいので、種まき用のトレイに清潔な市販の種まき用の培養土を使って種をまき、適した場所で管理すると、より確実です。 種まき用のトレイを準備し、市販の草花用の培養土を入れて種をまきます。覆土は種が隠れる程度が目安です。種が流れだすことのないように、水やりは水を浅く張った容器にトレイを入れ、底から給水します。発芽までは乾燥させないように水の管理をしましょう。 発芽したら日の当たる場所で管理し、数本が込み合っている部分などがあれば抜き取って間引きましょう。もったいないからといって密になっている部分をそのままにしておくと、ヒョロヒョロと間のびした徒長苗になってしまうので注意します。 本葉が2〜3枚ついたら、トレイから抜いて鉢上げします。黒ポットに草花用の培養土を入れて、根を傷つけないように苗を周りの土ごと抜き取って植え付けましょう。日当たりのよい場所に置き、表土が乾いたら水やりして育成します。ポットに根が少し回るくらいまでを目安に育苗し、幼苗のうちに植えたい場所に定植します。年内に開花することはなく、順調に生育すれば越年後の夏から開花します。 しっぽのような愛らしい花姿が魅力! オカトラノオで季節を感じる庭づくりを Peter Turner Photography/Shutterstock.com 夏の厳しい暑さのなか、涼しげに風に揺れるオカトラノオの白い花穂は、見る人の心をそっと和ませてくれます。 昔から日本の気候に馴染んできた植物だからこそ、手がかからず、毎年裏切らずに美しい姿を見せてくれる強健さは、忙しい現代に何よりの魅力です。 夏を彩った後は、秋の深まりとともに美しい紅葉へと表情を変え、お庭やベランダに一歩進んだ季節の訪れを教えてくれます。 初心者でも安心してスタートできるオカトラノオを、ぜひあなたのお家にも迎えて、愛らしい「トラのしっぽ」と四季の移ろいを楽しんでみませんか?
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宿根草・多年草

男の子の誕生祝いに贈られる「ベビーブルー」の花! オキシペタラムが世界中で愛される理由
オキシペタラム(ブルースター)の基本情報 zzz555zzz/Shutterstock.com 植物名:オキシペタラム(ブルースター)学名:Tweedia caerulea英名:Blue star和名:ルリトウワタ(瑠璃唐綿)その他の名前:サザンスター、ツイーディア科名:キョウチクトウ科属名:トゥイーディア属原産地:ウルグアイ、ブラジル形態:多年草、常緑性 ブルースターは、キョウチクトウ科(ガガイモ科)ルリトウワタ属の多年草。原産地はブラジル、ウルグアイで、居さに強い一方、寒さにはやや弱く、生育適温は15~25℃くらいです。広く知れ渡っている「ブルースター」の名前は、じつは品種名で、学名のOxypetalumcoeruleum(オキシペタラム·カウルレウム)から、オキシペタラムと呼ばれることもあります。ただし近年では、オキシペタラム属ではなくトゥイーディア属(Tweedia caerulea)とする学説に変わっていることから、通称や学名を2種類見かけることもあるでしょう。ブルースターの草丈は、40~100cm。一度植え付ければ越年して毎年開花する多年草で、冬は常緑のまま生育が止まって越冬します。 オキシペタラム(ブルースター)の花や葉の特徴 haru/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:5月~10月上旬草丈:40~100cm耐寒性:普通耐暑性:強い花色:白、ピンク、青 ブルースターの開花期は、5月~10月上旬。花のサイズは3cmほどの5弁花です。つぼみはピンクがかったブルーですが、開花すると愛らしいパステルブルーの花を楽しめます。花茎を伸ばしながら上に咲き上がっていくので、草姿が乱れてきた頃に切り戻すと、再び茎葉を伸ばして秋まで開花します。花後には、ガガイモの仲間らしい、綿毛の詰まった大きなさやができるのも特徴です。 ブルースターの種子。 ブルースターの茎葉は産毛が生えており、ふわふわとしたフェルトのような質感です。明るい緑色ですが、産毛が生えているため、光の加減ではシルバーのような光沢を帯びることもあります。葉は対生で、スリムなハート形をしています。 オキシペタラム(ブルースター)の名前の由来と花言葉 zzz555zzz/Shutterstock.com オキシペタラムの名前の由来は、ギリシャ語です。ギリシャ語のオクシ(鋭い)とペタルム(花弁)という2つの言葉から、オキシペタラムと呼ばれるようになりました。 5枚の花弁を広げた姿が星のように見えることから、ブルースターの名もあります。 また、和名のルリトウワタ(瑠璃唐綿)は、花色が瑠璃色(青)であることと、同属であるトウワタに似ていることなどから名付けられました。 Maxim Studio/Shutterstock.com ブルースターの花言葉は「幸せな愛」「信じ合う心」「星の精」「早すぎた恋」「身を切る思い」など。 「幸せな愛」は、欧米の結婚式の慣習「サムシングブルー」にちなんで、ブルースターが好んで用いられたことから。「信じ合う心」は、青い色が聖母マリアを象徴する色であることに由来します。「星の精」は、星形の花姿から。「早すぎた恋」「身を切る思い」は、ブルーは寂しさや恋しさを表す色合いであることからとされています。 結婚式や男の子の誕生のプレゼントに使われる LLLJJJAA/Shutterstock.com 西洋では、イギリスに伝わる童話、マザーグースの中にある「何か古いもの、新しいもの、借りたもの、青いもの、そして靴の中に6ペンス銀貨を」という詩にちなみ、結婚式でこれらのアイテムを身につけると、その花嫁は幸せになれるという言い伝えがあります。4つのアイテムを「サムシングフォー」と呼び、そのうちの「サムシングブルー」は、ブルースターが好んで用いられます。 また、ブルースターの青い花色は、欧米では「ベビーブルー」と呼ばれ、男の子のラッキーカラーとされています。そこで男の子が生まれたお祝いに、ブルースターが贈られることが多いようです。 オキシペタラム(ブルースター)の代表的な品種 AnastasiaNess/Shutterstock.com ‘ブルースター’は、前述のようにパステルブルーの花を咲かせるオキシペタラム·カウルレウムの品種名です。このオキシペタラムには、ほかにも仲間がいるのでご紹介しましょう。 ‘ピンクスター'は、ピンクの花を咲かせる品種で、ブルースターの花よりはやや小ぶり。‘ホワイトスター’は白い花を咲かせる品種ですが、これは主に切り花用として流通しており、ガーデニング用の苗としてはあまり出回っていません。 オキシペタラム(ブルースター)の栽培12カ月カレンダー 開花時期:5月〜10月上旬肥料:5月〜10月上旬植え付け(挿し芽):5~8月種まき:4月頃 オキシペタラム(ブルースター)の栽培環境 Naoto Shinkai/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 オキシペタラムを管理する際は、日当たりと風通しのよい場所が適しています。日当たりの悪い場所に置いておくと、花つきが悪くなるので、半日以上は日が当たる場所に置いておきましょう。また、オキシペタラムは過湿に弱い植物です。梅雨時期は特に、風通しに注意して、株が蒸れないように気を付けましょう。 耐寒性・耐暑性 オキシペタラムの耐寒温度は約5℃。冬の気温が5℃より下がる場所では、防寒が必要です。鉢植えは日当たりの良い室内へ移動させ、地植えの場合はマルチングで根を保護しましょう。寒冷地では枯れる恐れがあるため、秋に鉢上げして室内で管理するのが安全です。 オキシペタラム(ブルースター)の育て方のポイント 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕してください。土づくりの後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝かタ方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなるタ方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬もカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え·鉢植えともに】 植え付け時に、元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。 その後は5~10月まで、月に1度を目安に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、軽く耕して、周囲の土に馴染ませます。 注意する病害虫 Tomasz Klejdysz/Shutterstock.com 【病気】 ブルースターは、病気になる心配はほとんどありません。 【害虫】 ブルースターにはそれほど害虫の心配はありませんが、アブラムシ、コナジラミが発生することがあります。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2~4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除する粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 コナジラミは、植物の葉裏について吸汁する害虫です。体長は1mmほどで大変小さいのですが、白いので意外と目にとまりやすいです。繁殖力が旺盛で、短期間で卵から幼虫、成虫になり、被害が拡大しやすいのが特徴。吸汁によってウイルスを媒介するほか、排泄物にすす病が発生しやすく、二次被害を呼びやすいので要注意。冬は卵やサナギの状態で雑草の中に潜み、春になると周囲に移動して活動を始めるので、雑草や枯れ葉を残さずに処分しておきましょう。大発生した時はスプレータイプの適用薬剤を散布して対処してください。 オキシペタラム(ブルースター)の詳しい育て方 苗の選び方 ブルースターの苗を選ぶ際は、葉の色つやが良く、よく茂った、元気な株を選びましょう。茎がひょろひょろと間延びして伸びているものや、葉が変色しているもの、株がぐらついたり、根詰まりしたりしている苗などは避けましょう。株元が安定した健康な苗なら、定植後も元気に育ちます。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com ブルースターの植え付け·植え替えの適期は、4月下旬~7月上旬です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けましょう。最 後にたっぷりと水を与えます。複数の苗を植える場合は、20cmくらいの間隔を取っておきましょう。 庭で育てている場合、霜が降りたり凍結したりする地域では、鉢に植え替えて冬越ししてください。越年して 春の生育期を迎えたら、再び地植えに戻します。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、6~7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1~2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。ブルースターの苗をポットから取り出し、根鉢をくずさずに鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2~3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。 最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1~2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して軽く根鉢をくずし、太い根を傷つけずに新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常の手入れ ブルースターの手入れをする際に茎葉などを切り取ると、切り口から白い乳液がポトポトと流れ出します。この乳液が手などにつくと、敏感な方は強いかゆみを感じ、かぶれてしまうことがあるので注意してください。 作業の際はゴム手袋などをはめておくと安心です。 【支柱の設置】 ブルースターは茎葉を伸ばした先に花をつけ、どんどん草丈が高くなっていくうちに花の重みで倒れ込んできます。早めに支柱を立ててビニタイなどで誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。 【花がら摘み】 ブルースターは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ!また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【摘芯】 茎の先端を摘む摘芯を行うことで、脇芽が増えて、花数を増やせます。ブルースターが発芽した株を植え付けた後、2〜3節ほど伸びたタイミングで行いましょう。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com 【剪定】 ブルースターの剪定は5〜9月に行いましょう。剪定をすることで脇芽が出て花がよくつき、美しい姿を維持できます。 剪定の際には、伸びすぎた枝や花後の茎を、節の上で全体を1/3程度までカットします。 また冬越し前にも、軽く剪定を行いましょう。室内で管理しやすいように、株元から15cmの高さで切ります。腐葉土などで株元にマルチングを施すと、防寒対策になります。 【切り戻し】 8月中・下旬に草姿が乱れてきたら一度切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の半分くらいの高さを目安に、深めにカットしましょう。すると再び新芽を出して株が盛り返し、秋から開花し始めます。冬越し 冬越し Nataly Studio/Shutterstock.com ブルースターは寒さが苦手で、霜が降りたり凍結したりすると枯死してしまいます。しかし3~5℃くらいまでは耐えられるので、関東以南の暖かい地域であれば越冬が可能です。庭植えにしている場合は草丈の半分くらいまで切り戻して鉢に植え替え、ベランダや軒下など霜の当たらない場所へ移動するとよいでしょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com 【種まき】 種まきするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。ブルースターはこぼれ種で増えるほど強健な性質なので、種まきは容易です。 ブルースターの種まきの適期は4月中旬~6月上旬で、発芽適温は20~25℃です。黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、1穴当たり2~3粒ずつ播きます。5mmほど土を薄くかけ、はす口をつけたジョウロで高い位置から優しい水流で水やりをしましょう。発芽までは15~20日ほどかかりますが、乾燥しないように適度な水管理をしてください。発芽後は日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。1カ月ほど育苗し、根が回ってくるまで充実したら、植えたい場所に定植します。 【挿し芽】 插し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し芽ができないものもありますが、ブルースターは挿し芽で増やせます。 ブルースターの挿し芽の適期は、5~9月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。切り口からは、白い乳液がぽとぼと流れ出てくるので、流水で洗い流しておきましょう。ブルースターの挿し芽では、この乳液が出なくなるまで洗うことがポイントです。乳液が残っていると、水あげが悪くなってしおれてしまい、失敗しやすくなります。 採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 毒性に注意 ブルースターの茎や葉を傷つけると、白い乳液のような液体が出ます。これは、虫や動物の食害から自分の身を守るために出している防御機能です。 ブルースターから出る白い乳液は、人や動物の皮膚につくと、アレルギー反応によってかぶれてしまうことがあります。剪定する際には手袋を着用して、直接触れないように対策しましょう。また、子どもやペットの口に入らないよう、管理にも注意が必要です。 オキシペタラム(ブルースター)が枯れる原因 寒さ オキシペタラムが枯れる原因としてまず挙げられるのが、寒さです。オキシペタラムは耐寒性が5℃程度で、寒さに強いとはいえません。冬の戸外での管理では気温に十分注意して、必要に応じて防寒ができる場所に移動しましょう。 また、強い霜が降りると枯れてしまうこともあります。寒冷地では植え付け時期に遅霜が降りるケースもあるので、植え付けのタイミングには気を付けましょう。 オキシペタラムは地域によっては、一年草として扱うこともおすすめです。暖地では冬越しが成功することも多く、一度枯れたように見えても、春になると再び芽吹くこともあります。 根を傷つける オキシペタラムは、太い根がまっすぐ地中に伸びる直根性です。根が傷つくと治りにくく、そのまま枯れてしまうこともあります。植え替えや植え付けの際には、根に触りすぎないよう、慎重に作業を進めましょう。 蒸れ オキシペタラムは高温多湿が原因で弱ってしまうことがあります。水はけの悪い土壌や、梅雨のような蒸れやすい環境下では、根腐れや病気になりやすいので注意しましょう。 雨が当たると株の湿度が上がるだけでなく、葉や花にシミができてしまうことも。雨が続くときは、鉢植えを軒下へ移動させましょう。 結婚式のブーケや男の子の誕生祝いにも使われる清楚な花を育てよう Shironagasukujira/Shutterstock.com 星形で清楚なブルーの花を咲かせるブルースターは、「一度は育ててみたい」と思わせる大きな魅力を持っています。欧米では結婚式に用いられたり、男の子の誕生祝いに贈られたりと、古くから愛されてきた花です。初夏から晩秋まで長く咲き、病害虫の心配もほとんどないので、ビギナーにもおすすめ。ぜひ庭やベランダで育ててみてください。
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花と緑

季節の花の3択クイズ 極楽浄土に咲く花⁉ ハス(蓮)は次のうちどれ?
仏教でも重要な美しい花!「ハス」は次の3つのどれ? Fumeezz/Shutterstock.com ハスはヨーロッパ東南部からインド,中国,ペルシャ,オーストラリアに分布する大型の水生多年草。泥の中から美しく清らかな花を咲かせ、香りもよいハスは、夏の水辺を彩る代表的な花で、日本でも全国各地にハスの名所があり、鉢植えで育てて観賞することもできます。開花期は主に7~8月で、遅咲きや早咲きの品種がありますが、初夏からお盆の頃まで。花色はピンクや白、黄などがあります。花は日の出とともに咲き始め、お昼頃には閉じるという特徴があります。 さて、そんなハスには、よく似た花がいくつかあります。今回は、正しいハスの写真を選ぶ3択クイズ! ハスは、次のA~Cのどれでしょう? A Kletr/Shutterstock.com B Wiro.Klyngz/Shutterstock.com C lzf/Shutterstock.com ヒント いずれも水辺で見られる水生植物ですが、花の咲き方や葉の形、花托などに違いがあります。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ C lzf/Shutterstock.com ハスの基本データ 学名:Nelumbo nucifera科名:ハス科属名:ハス属原産地:インドを中心としたアジア地域和名:ハス(蓮)英名:Lotus、sacred lotus、Indian lotusなどその他の名前:ハチス(蓮)、イケミグサ(池見草)、水芙蓉など開花期:7~8月花色:ピンク、白、黄形態:多年草草丈:50~150cm 水面から葉や花茎を伸ばし、美しい花を咲かせるハス。約1億4000万年前には地球上に出現していたとされる、古い植物の1つです。水に浮いているわけではなく、水底の土中に塊茎をつくり、そこから茎葉を水上に茂らせます。原産地は諸説ありますが、インドを中心としたアジア諸国が有力で、品種によってはオーストラリア北部や北アメリカを原産とするものもあります。 Peace-loving/Shutterstock.com ハスは基本的に水面近くではなく、水面よりも高い位置に葉を茂らせ、花茎も高く伸ばして花を咲かせます。花は早朝にゆっくりと開き、お昼頃に閉じるため、ハスを観賞するなら午前中がおすすめ。花の中心には特徴的な花托があり、開花後にはこの花托に実がなります。ハスという名前はこの花托がハチの巣のように見えることから「ハチス」、転じて「ハス」となったのが由来とされています。 花の中央に花托があるのが特徴。Johnathan21/Shutterstock.com 花後の花托とハスの実。Alena Charykova/Shutterstock.com 光沢がない葉は撥水性が非常に高く、水をかけても水滴が転がるように落ちるのが特徴。これはロータス効果とも呼ばれ、転がる水滴が汚れを巻き込んで洗い流すため、泥の中でも美しさを保つ理由となっています。 ハスは地下茎がレンコンとして食用にされるだけでなく、葉や茎、実も食用に利用されます。葉は食材を包んで蒸したり料理を載せたり、茎はサラダや炒め物などに、実は甘くしたり蓮の実ごはんにしたり。またハス茶というハスを使ったお茶もあります。 Opachevsky Irina/Shutterstock.com ハスは泥の中から美しい花を咲かせるその姿から、ヒンドゥー教の神話や聖典では清く生きることの象徴とされています。汚れた環境でも清らかさを失わないことを表す「泥中の蓮」という言葉もありますね。仏教でも重要視される花で、仏像が乗る台座はハスの花を象った蓮華座(れんげざ)が最もポピュラー。寺院の池などでもよく見られ、極楽浄土に咲く花としても尊ばれています。 EtherealME/Shutterstock.com ハスは水に沈める特殊な栽培方法のため、庭の土に直接地植えするような植え方はできません。鉢植えで育てる場合は、苗を植えた鉢を水中に沈めて栽培します。植える用土は、水もちのよい粘土質の土を選びましょう。鉢に2/3ほどまで土を入れ、苗を置いて土をかぶせます。鉢は漬物用の桶やバケツでも代用できます。苗を植えたら水を鉢の縁までたっぷりと注ぎ、日当たりがよく暖かい所に置きます。水は蒸発した分だけ継ぎ足し、水深は表土から最低10~15cm以上をキープするようにしましょう。水温が急激に変化しないよう、汲み置きの水を使うのがおすすめです。 elementals/Shutterstock.com 残りの選択肢の花は… A スイレン Kletr/Shutterstock.com スイレン科スイレン属の水生多年草。画家クロード・モネの絵画でもよく知られています。開花期は5月中旬~10月。水面に花を浮かべるように咲き、柔らかい色合いの花が多い温帯スイレンと、水面よりも少し高く花茎を伸ばし、青や紫、濃いピンクなどトロピカルな印象の花を咲かせる熱帯スイレンがあります。仏教ではハスとスイレンをまとめて「蓮華」として扱われることもありますが、植物としてはまったく異なります。花が咲く高さのほか、スイレンの葉には切れ込みが入って光沢があり、水面に浮かぶように育つことや、花には花托がないことなどが見分けるポイントです。 B ホテイアオイ Wiro.Klyngz/Shutterstock.com ミズアオイ科ホテイアオイ属の水生多年草。水面に浮かぶように育ち、メダカの産卵用浮草としてもおなじみの水草です。開花期は7~10月で、夏に花茎を伸ばして美しい淡い青紫色の花を数輪まとめて咲かせます。英名は「ウォーターヒヤシンス」。葉は光沢があり、付け根部分が膨らんで浮袋の役割を果たすのが特徴です。繁殖力が強く、大繁茂しやすいことから、「生態系被害防止外来種リスト」の重点対策外来種に選定されています。 クイズ一覧はこちら!
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樹木

初夏の庭を甘く彩る。三大香木「クチナシ」の魅力と上手な育て方
クチナシの基本情報 RATCHANAT BUA-NGERN/Shutterstock.com 植物名:クチナシ学名:Gardenia jasminoides英名:Gardenia、Cape jasmine和名:クチナシ(梔子)その他の名前:ガーデニア科名:アカネ科属名:クチナシ属原産地:日本、東アジア、東南アジア形態:低木 クチナシは、アカネ科クチナシ属の常緑性低木です。原産地は日本(東海地方以西)、中国、台湾など。昔から日本に自生して親しまれてきた花木で、環境に馴染みやすく育てやすいですが、東海地方以西が原産地のため寒さには弱い性質をもっています。 6〜7月の梅雨時に開花し、甘い香りを放ちます。この香りはとても濃厚なため、敏感な方にとっては「リビングの近くに鉢植えを置いていたら頭痛の原因になった」というケースもあるようです。そのため、玄関先や通路など長くとどまらない場所に配して、花姿や香りを楽しむのがおすすめ。また、日向で管理するほうが花つきがよくなるのですが、曇りや雨の日のほうが花の美しさが際立ちます。開花時期に強い日差しにさらされると、白い花がすぐに傷んで茶色く変色してしまうので、鉢栽培の場合は明るい日陰などに移動して、長く楽しめるようにするとよいでしょう。 クチナシの花・葉・実の特徴 Ancha Chiangmai/Shutterstock.com 園芸分類:庭木、花木開花時期:6〜7月樹高:1〜2m耐寒性:やや弱い耐暑性:強い花色:白 クチナシの樹高は1〜2m、常緑性なので冬でも青々とした枝葉を保ちます。葉は楕円形で、表面は艶やかな光沢があります。梅雨の時期に咲く花は純白で径5〜6cm、開花が進むとアイボリーのような黄みがかった白へと変化します。花弁6枚の一重咲きが基本種ですが、八重咲きの品種もあります。 クチナシの花は、ジャスミンに似た甘く強い香りが特徴で、とくに湿気の多い夜に強く香ります。花は酢漬けや塩漬けにして食用にもなります。 開花後には朱色の実がついて秋に熟します。実は長さ2~3cmほどで、先端には6本の萼(がく)が残ります。クチナシの果実は、昔から黄色に染める染料として使われてきました。さらに、実や根には薬効があり、生薬として利用されてきました。 クチナシの名前の由来と花言葉 PBXStudio/Shutterstock.com クチナシの花言葉は、「とても幸せです」「喜びを運ぶ」「洗練」「優雅」など。 「とても幸せです」は、欧米では女性をダンスパーティーに誘う時にクチナシの花を贈ることにちなんでいるとか。「喜びを運ぶ」は、甘い香りを漂わせるため。「洗練」「優雅」は、白い花の咲き姿に由来します。 開花後には実がついて秋に熟しますが、熟しても破れることがなく、「口を開かない」ために「口無し」という名前になったという説や、果実の先端の萼をくちばしに見立て、「クチバシを持った実」という意味からクチナシとなったという説もあります。さらに、「クチナワ(ヘビ)しか食べない果実」が転じて「クチナシ」になったという説もあるようです。 クチナシは漢字で「梔子」と表します。「梔」は果実を意味していて、「子」は実を意味します。「巵子」「山梔子」と表す場合もあります。 古くから利用されてきたクチナシ 染料や縁起物としての歴史的な利用 PSPS/Shutterstock.com クチナシの実は、古くから黄色の染料として珍重され、衣料品や食品の着色に利用されてきました。「梔子色(くちなしいろ)」は、日本に古来より伝わる伝統色の一つでもあります。現在でも栗きんとんをはじめ、たくあんなどの着色用に使われています。 クチナシの黄色い色素は、「クロシン」というカロテノイド系の水溶性色素で、サフランにも含まれている色素です。また、クチナシは山梔子(さんしし)とよばれる漢方の生薬としても利用されてきました。主に消炎、鎮痛、解熱、利尿作用に効果があるとされ、内服薬として用いられたほか、打ち身や打撲などの外用薬にも用いられました。 クチナシは三大香木の1つ Pieyu Art/Shutterstock.com クチナシは、ジンチョウゲやキンモクセイと並んで日本の三大香木とされています。これにロウバイを加えて四大香木とされることもあります。いずれも庭木として人気が高い樹木です。以下にそれぞれの開花期や特徴を簡単に紹介します。 ジンチョウゲ(沈丁花) High Mountain/Shutterstock.com ジンチョウゲは、2月下旬~3月中旬に開花します。花弁の周囲に桃色の縁どりがあり、手毬のように小さな白い花を丸く密集して咲かせる常緑の低木です。上品な甘い香りを漂わせ、春の訪れを告げる花としても知られています。 キンモクセイ(金木犀) AlyssaRich/Shutterstock.com キンモクセイは、9月下旬〜10月上旬頃にオレンジ色の小さな花を咲かせる常緑広葉樹です。秋の訪れを告げる爽やかな甘い香りの花は食用にもなり、砂糖漬けやお茶などにも利用されています。また、香水やルームフレグランスとしても使われています。 ロウバイ(蝋梅) backpacking/Shutterstock.com ロウバイは、12月下旬~2月に半透明で蠟のような透明感のある黄色い花を咲かせる落葉低木です。甘い香りと梅に似た花からこの名が付いたとされますが、梅ではなくバラ科です。冬に咲く花として、ウメ、スイセン、ツバキと共に「雪中四友(せっちゅうしゆう)」のひとつでもあります。 将棋や囲碁での「口無し」 前述したように、クチナシは実が熟しても口を開かないことから「口無し」と言われ、これが花名の由来になったという説があります。将棋や碁の盤脚はクチナシの実を象っていますが、これは「勝負に一切の口出し無用」の意味を込めたものとされています。クチナシの実が盤脚に使われるようになったのは、江戸時代の、ある将棋の対局がきっかけだそうです。言い伝えによると、対局中、ほぼ勝負がついた場面で、観客の一人が「逆転可能」と口出しをしたことで形勢が逆転し、口出しをした観客は怒った敗者から首を切られた、とのことです。 クチナシの代表的な品種 コクチナシ Gardenia jasminoides var. radicans 中国南東部原産。樹高が30〜40cmで、基本種のクチナシよりもコンパクトにまとまり、横に広がるような樹形になるのが特徴。花も葉もやや小ぶりで、鉢植えにも向いています。 マルバクチナシ Gardenia jasminoides Ellis ‘Maruba' 基本種よりも葉がやや小さく、丸みを帯びた愛らしいフォルムが特徴。花もやや小ぶりで、花径3cmほどです。 ヤエクチナシ Gardenia jasminoides 花が基本種よりもやや大きく、八重咲きになるのでより華やかな雰囲気をもっています。香りも強いのが特徴。クチナシの中で最もポピュラーな種類です。八重咲き種には実がつきません。 オオヤエクチナシ(ガーデニア) Gardenia jasminoides ‘Fortuneana' オオヤエクチナシは、樹形、葉、花ともに大型の園芸品種です。クチナシの英名はガーデニアですが、日本で単にガーデニアというとこのオオヤエクチナシを指すことが多く、庭木として人気が高い品種です。花はバラに似た豪華な八重咲きですが結実しません。 ミナリクチナシ Gardenia jasminoides var. maruba クチナシの矮小品種で、鉢植えや盆栽などで楽しめます。花は小輪一重ですが結実します。ミナリクチナシは肥料を好む品種なので、育てる際は肥料不足にならないように気を付けましょう。 クチナシの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6~7月植え替え適期:3~4月、2年に1度程度肥料:2〜3月、7月頃(地植え、鉢植えとも)植え付け:4〜6月、9月頃 クチナシの栽培環境 PM88/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】風通し・日当たりがよい場所を好みます。ただし、強く西日が当たる場所は避け、夏は半日陰に移しましょう。また、寒冷地の場合、冬は室内に移しましょう。 【日当たり/屋内】夏は半日陰、それ以外の時期は日当たりのよい場所に置きましょう。 【置き場所】強い西日が当たる場所や土が乾燥する場所は避けましょう。水はけがよく、肥沃で湿り気のある土壌を好みます。 耐寒性・耐暑性 クチナシは耐暑性は強いものの、耐寒性は強くありません。関東地方以西であれば、地植えでの冬越しも可能ですが、気温が5℃を下回ると株が弱ってしまうので、寒冷地の場合は鉢植えで管理しましょう。 クチナシの育て方のポイント 用土 Jurga Jot/Shutterstock.com 【地植え】 一年を通して日向〜半日陰で、風通しのよい場所を選びましょう。植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50cm程度の穴を掘ります。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきましょう。このようにしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の樹木用の培養土を利用すると手軽です。自身でブレンドする場合は、赤玉土小粒7、腐葉土3の割合にするのがおすすめです。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がってぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。クチナシは乾燥に弱いので、水切れに注意してください。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬もカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 生育期に入る少し前の2〜3月に、成長を促すために緩効性化成肥料を株の周囲にまき、周囲を軽く耕して土に馴染ませましょう。また花が咲き終わった頃、開花のためにエネルギーを消耗した株の体力回復を目的に、お礼肥として同様に緩効性化成肥料を施します。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 クチナシを育てる際に発生しやすい病気は、さび病、すす病などです。 さび病は、かびによる伝染性の病気です。葉にくすんだオレンジ色で楕円形の斑点が現れます。この斑点は、やや細長くイボ状に突起するのが特徴で、症状が進むと破れ、中から粉のように細かい胞子を飛ばします。発症すると株が弱り、枯死することもあるので注意。発病した葉は見つけ次第切り取って処分し、適用する薬剤を散布して防除します。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆い、見た目もよくありません。また光合成がうまくできなくなり、樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因ですす病が発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば剪定して、日当たり・風通しよく管理します。 【害虫】 クチナシを育てる際に発生しやすい害虫は、オオスカシバの幼虫、カイガラムシなどです。 オオスカシバはガの一種で、クチナシに被害をもたらすのは幼虫です。独特のしっぽを持ったグリーンの幼虫は5〜6cmにもなり、見つけるとギョッとしてしまいます。クチナシの葉が大好物で、食欲旺盛のため一晩で丸裸にしてしまうこともあるほど。見つけ次第捕殺することが大切です。カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mmほど。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 クチナシの詳しい育て方 苗の選び方 苗を選ぶ際は、葉の色つやが良く、葉の数が多いものを選びましょう。根元がぐらついているものや、ヒョロヒョロした感じの苗は避けます。春先の苗であれば、花芽が付いているものを選ぶと良いでしょう。苗に害虫が付いていないかどうかも確認するようにしましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com クチナシの植え付け・植え替えの適期は4〜5月か9月頃です。ただし、それ以外の時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 地植えで育てる場合は、環境に合えば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。クチナシの苗をポットから取り出し、鉢に仮置きして高さを決めたら少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 剪定・切り戻し mihalec/Shutterstock.com クチナシの剪定適期は、花後の6月下旬〜7月上旬です。開花が終わった後、1カ月くらいすると、もう翌年に花を咲かせるための花芽が作られるので、剪定のタイミングを逃さないことが大切。花芽分化後に剪定すると、翌年の花つきが少なくなってしまいます。 自然に樹形が整うので、あまり刈り込んだり強く切り戻したりする必要はありません。枝葉が込み合っている部分があれば、枝の付け根で切り取って風通しをよくします。樹高は1mぐらいを目安にまとめるとよいでしょう。 夏越し・冬越し kirillov Alexey/Shutterstock.com 夏越し 【地植え】 真夏は強い日差しによって土壌が乾燥しやすいので、バークチップなどを株元にまいてマルチングをし、対策しておきます。 【鉢植え】 風通しがよく、涼しい半日陰に移動して管理します。真夏は乾燥しやすいので、特に水切れに注意してください。 冬越し 【地植え】 暖地では地植えのままで越冬できます。しかし、霜が降りたり凍結しやすい寒冷地では、鉢上げして暖かい場所に移動して管理しましょう。 【鉢植え】 暖地では霜や凍結の恐れのない、日当たりのよい軒下に移動しましょう。寒冷地では日当たりのよい室内や温室に取り込み、寒さにあてないように管理します。 増やし方 Mila Naumova/Shutterstock.com クチナシは、挿し木、株分けで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。 植物のなかには挿し木ができないものもありますが、クチナシは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、6〜7月頃です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【株分け】 クチナシの株分けの適期は3月下旬〜4月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。あまり細かく分けると開花しにくくなるので注意してください。 クチナシが咲かない理由 剪定時期の間違い Doikanoy/Shutterstock.com クチナシの花が咲かない理由の一つに、誤った時期の剪定が考えられます。クチナシは夏に花を咲かせた後、秋に新しく伸びた枝の先に花芽を作ります。そのため、冬に剪定すると、枝先に作られた花芽を切り落としてしまうことになります。冬の間に行うのは枯れた葉の除去程度にとどめ、本格的な剪定は花が終わった直後、7月中旬くらいまでに行うようにしましょう。 水の過不足 skywing/Shutterstock.com クチナシはやや湿った土壌を好むため、水不足で乾燥し過ぎるとつぼみを落としてしまいます。一方で、水が多すぎると根腐れして株が傷みやすくなります。とくに、冬は水を吸収する力が弱まるため、春夏と同じように水やりをすると、根腐れを起こす場合があります。水やりは、夏は朝夕の2回、冬は1~2日に1回を目安とし、過不足のないように気を付けましょう。 肥料の過不足 肥料不足の場合も花が咲きません。クチナシの肥料は年2回、花が終わった後の「お礼肥」と冬の時期の「寒肥」が目安です。一方、肥料は与えすぎると葉焼けや根が傷む原因になるので、注意しましょう。なお、植えたばかりの若い苗木は、株が充実するまで花が咲かないことがあります。 クチナシは美しい白い花弁と強い香りが魅力! Doikanoy/Shutterstock.com 甘くて濃い香りを漂わせるクチナシ。花の姿が見えなくても、風が運ぶ香りが「もう初夏ね」と季節の移り変わりを教えてくれるのも魅力の一つ。庭に季節感を演出するのに重宝するクチナシを、ぜひ育ててみてはいかがでしょうか。
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花と緑

「紫君子蘭」ってどんな花? 正解できたらすごい難読植物名漢字クイズ
涼しげな青や白の花!「紫君子蘭」ってどんな植物? Fumeezz/Shutterstock.com 実際に育てていても、漢字で表記されると案外分からない植物も多いもの。普段呼んでいるのとは違う名前があったり、意外な漢字表記があったり、植物の漢字も面白いものです。 そんな植物の漢字表記の中から、身近な植物に関するものをクイズで出題! 今回のお題は「紫君子蘭」。あなたはこの漢字が表す植物が分かりますか? ヒント 爽やかな青紫や白の存在感ある花を咲かせます。植えっぱなしでも手がかからないので、ガーデニングでも人気の多年草。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ アガパンサス(むらさきくんしらん) Fabrizio Guarisco/Shutterstock.com アガパンサスの基本データ 学名:Agapanthus科名:ヒガンバナ科属名:ムラサキクンシラン属(アガパンサス属)原産地:南アフリカ和名:ムラサキクンシラン(紫君子蘭)別名:アフリカンリリー英名:Agapanthus、African lily、Lily of the Nileなど開花期:5月下旬~8月上旬花色:青紫、白、ピンク、複色形態:多年草草丈:0.3~1.5m 初夏の花が終わる頃に開花期を迎え、ボリュームのある青紫色の花と、厚みのある細長い葉が夏の庭を涼しげに彩るアガパンサス。小さな花が集まり、手まり状の大きな花のように咲くので、ガーデンでも存在感を放ちます。ヒガンバナ科の植物で、分類体系によってはユリ科に分類されることもあります。 Flowers26/Shutterstock.com アフリカを原産とするアガパンサスは暑さに強く、日本の高温多湿の厳しい気候の中でも何年も丈夫に育つ多年草です。特に注意する病害虫もなく、土壌環境にも合って育てやすいため、植えっぱなしでも毎年花を咲かせてくれる、初心者にもおすすめの花です。 Yoshihide KIMURA/Shutterstock.com アガパンサスの花色は、青のバリエーションを中心に、白やピンクなどもあり、早生・中生・晩生と開花期の幅もあるので、種類を選ぶと長く楽しめます。約300の園芸品種がありますが、日本ではアガパンサス・アフリカヌスという名で流通している常緑性のものが多く、一年を通して庭の彩りに重宝します。ちなみに、近年の研究では、この名で広く出回っているものの多くは、実際にはアガパンサス・プラエコクスという別の種類、またはそこから派生する品種であることが指摘されています。 berni0004/Shutterstock.com アガパンサスは環境への耐性が強く、半日陰でも栽培できますが、日当たりのよい場所のほうが花が咲きやすくなります。じめじめした場所では根腐れを起こすことがあるため、水はけのよい環境で管理しましょう。耐寒温度は、落葉種の場合はマイナス10〜マイナス15℃、常緑種の場合はマイナス5℃程度。落葉するタイプのほうが耐寒性が強く、基本的には地植えでも越冬できます。花が一通り咲き終わったら、花茎の付け根から切り取りましょう。株が込み合って窮屈になってきたら、春か秋に株分けをして植え直します。暑さや乾燥、病害虫、排気ガスなどにも強く、公園などの植栽でもよく見られる育てやすい植物です。 Sabine Hortebusch/Shutterstock.com 「紫君子蘭」の由来とは? Manuel Barbero/Shutterstock.com アガパンサスの和名「紫君子蘭(むらさきくんしらん)」は、姿がクンシラン(君子蘭)に似ていること、花色が青紫色であることにちなんで名づけられました。 クンシラン。aquatarkus/Shutterstock.com クンシランはアガパンサスと同じヒガンバナ科で姿は似ていますが、別属の植物。春にオレンジや黄、緑などのゴージャスな花を咲かせ、つややかな常緑の葉が一年中楽しめる多年草です。耐寒性が弱いため、日本ではアガパンサスのように地植えにされることはあまりなく、基本的に鉢花として楽しみます。クンシランという名前は、ランに似た豪華な花姿と、日本に最初に伝わった品種の学名Clivia nobilisが、「高貴な」を意味するラテン語に由来していることから名づけられました。 Best smile studio/Shutterstock.com また、一般によく使われるアガパンサスという名は学名をそのまま読んだもの。ギリシャ語で「愛」を意味する「agape(アガペー)」と、「花」を意味する「anthos(アンサス)」を組み合わせた言葉に由来するとされています。直訳すると「愛の花」となり、ヨーロッパでは古くから大切な人に贈る花として親しまれてきました。英名の「African lily」や「Lily of the Nile」は原産地に由来します。 クイズ一覧はこちら!



















