スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中! 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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ガーデン

【秋深まる10月】宿根草等を使用する都立公園の花壇コンテスト「第4回 東京パークガーデンアワード」夢の島公園
第4回の5つのコンテストガーデン 写真左の西から東に向けて、A・B・C・D・Eの順にガーデンが並ぶ、10月の様子。右奥に見えるガラス張りの温室は、夢の島熱帯植物館。 公園内の通路に沿って2対1組のウェーブガーデンが5つ並んでいます。常緑のユーカリを背景に、通路からコンテストエリア全体を眺めたり、2対のウェーブガーデンの間の通路を歩きながら、5つのガーデンの移り変わる景色を楽しめるのも魅力。植物をすぐそばに感じられる、心地よい空間です。 各コンテストガーデンは、波打つ曲線で縁取られた高さ15cmほどの木枠の中に作られました。10月の様子。 2025年12月に行われた作庭時、ガーデン制作に関わった皆さん。 コンテストガーデンが設けられた敷地の平面図。A〜Eの各面積は約24㎡ 。どのエリアでガーデンを制作するかは、2025年10月に抽選で決定。 全国から選ばれた入賞者5名のガーデンコンセプトと月々の様子 コンテストのテーマとルールをふまえて制作される5つのガーデン。それぞれのガーデナーが目指す庭を、作者の制作意図や図面、植物リストの一部を紹介しながら、月々の様子を撮影した写真とともにお伝えします。 Pick up 月々の植物の様子 10月の植物の様子 エキナセア‘JSスティレット’(Aエリア)、ギョリュウバイ‘ナニュームルブラム’(Bエリア)、カリステモン‘ドーソンリバー’(Bエリア)、オミナエシ(Cエリア) カンナ‘ロシアンレッド’(Dエリア)、ペルシカリア ‘ロゼア’(Dエリア)、ルドベキア‘リトルゴールドスター’(Eエリア)、ユーパトリウム・セレスチナム(Eエリア) 9月の植物の様子 ブルビネ・フルテスケンス(Aエリア)、ミツバハマゴウ‘プルプレア’(Bエリア)、ビルベリー(Bエリア)、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’(Cエリア) カラマグロスティス‘カールフォスター’(Cエリア)、バーベナ・ボナリエンシス(Dエリア)、セダム‘クラウドウォーカー’(Eエリア)、セスレリア‘グリーンハイブリッド’(Eエリア) 8月の植物の様子 バーベナ‘パープルヘイズ’(Aエリア)、ハマナデシコ(Aエリア)、メラレウカ‘タイムハニーマータル’(Bエリア)、オレガノ‘マルゲリータ’(Bエリア) ベロニカ・フェアリーテイル(Cエリア)、ヘリオプシス‘サマーナイト’(Dエリア)、ヘレニウム‘モーハイムビューティー’(Dエリア)、クルマアザミ(Eエリア) 7月の植物の様子 ユーコミス‘ビックボーイ’(Aエリア)、エキノプス‘ブルーグロー’ (Aエリア)、モナルダ ・フィスツローサ(Bエリア)、ユーパトリウム‘ベービージョー’(Cエリア) エキナセア‘ファタルアトラクション’(Cエリア )、ルドベキア‘タカオ’(Dエリア)、コレオプシス‘ムーンビーム’(Eエリア)、カラミンサ‘マーベレッテホワイト’(Eエリア) 6月の植物の様子 コレプオシス‘ルビーフロスト’(Aエリア)、エキナセア‘パープルレディ’(Aエリア)、プルネラ(ウツボグサ)(Bエリア)、エキナセア‘ミニベル’(Bエリア) アリウム‘レッドモヒカン’(Cエリア)、アガスターシェ‘アパッチサンセット’(Dエリア)、リクニス・コロナリア(Dエリア)、スタキス‘ウッキー’(Eエリア) 5月の植物の様子 アリウム・カラタビエンセ‘アイボリークィーン’(Aエリア)、クラスペディア・グロボーサ(Aエリア)、シシリンチューム・ストリアタム(Bエリア)、サポナリア‘スノーチップ’(Cエリア) ベロニカ‘フェアリーテイル’(Cエリア)、ネペタ‘ウォーカーズロウ’(Dエリア)、クナウティア‘マースミジェット’(Eエリア)、モナルダ・ブラドブリアナ(Eエリア) 4月の植物の様子 チューリップ・ヒルデ(Aエリア)、フリチラリア・ツンベルギー(Bエリア)、チューリップ‘シルビア’(Bエリア)、フリチラリア・ペルシカ(Cエリア) シラー・シベリカ‘アルバ’(Cエリア)、ラナンキュラス・ラックス‘サティロス’(Dエリア)、チューリップ‘ショーグン’(Dエリア)、フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’(Eエリア) 3月の植物の様子 ミニアイリス‘ペインテッドレディ’(Aエリア)、シラー‘ミスクトスケンコアナ’(Aエリア)、ムスカリ‘アズレウム’(Aエリア)、クロッカス‘ロマンス’(Aエリア) グレビレア・プーリンダイルミナ(Bエリア)、ユーフォルビア・ウルフェニー(Bエリア)、チューリップ・ヒルデ(Bエリア)、アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ (Eエリア) ●タイトルへ戻る コンテストガーデンA花の巡り、風と大地の詩 【作品のテーマ・制作意図】 海辺という特有の環境に調和しながら、自然の力を活かした設計によって、サステナブルな公共空間のあり方を提案します。風が通り抜け、植物が揺れ、大地がそれを支える——この空間では、自然の要素が互いに響き合いながら機能します。植栽には、乾燥や高温に強く、施肥を行わずとも育つ植物を選定。水やりやメンテナンスを最小限に抑えることで、環境負荷を軽減しながら、美しさと生態系の豊かさを両立する構成としました。また、宿根草とグラス類を中心に、こぼれ種によって自発的に広がる植物を組み合わせることで、季節や年月の変化に応じて風景が移ろい、訪れるたびに異なる表情を見せるよう工夫しています。風に反応する草姿や色彩の変化は、来訪者の感覚に静かに働きかけ、風・植物・大地の関係性を通じて、自然との関わりを見つめ直す場となることを目指しています。 【主な植物リスト】 宿根草:フロックス‘ムーディーブルー’/ゲラニウム‘サバニブルー’/アスフォデリネ・ルテア/ダイアンサス・カルスシアノルム/ゴニオリモン・コリナム‘シースプレイ’/エキナセア・テネシーエンシス/ユーコミス‘ビッグボーイ’/エリンジューム・パリフォリウム/バーノニア・レターマニー/スクテラリア・インカナ/アスター‘アンレイズ’グラス類:フェスツカ‘エリアブルー’/ブリザ・メディア‘ラッセルズ’/スティパ・イチュー/エラグロスティス・トリコデス/ペニセタム・マクロウルム/アンドロポゴン・テルナリウス/ミューレンベルギア・カピラリス・アルバ球根:スイセン‘ペーパーホワイト’/ミニアイリス‘ペインテッドレディ’/クロッカス‘ロマンス’/ミニチューリップ‘ヒルデ’/ダッチアイリス‘シンフォニー’/カマシア・クシッキー/アリウム・シルバースプリング/アリウム‘ピンボールウィザード’/ガルトニア・カンディカンス/リコリス・サンギネア コンテストガーデンA 月々の変化 10月の様子 やさしい印象の花壇にも本格的な秋到来。深みを増した花色が、終わりつつある花穂とともに落ち着きを見せ始めました。そのなかで、まだまだグリーンが残るグラス類のモリニア‘カールフォスター’やアンドロポゴン・テルナリウスが、盛りならではの生き生きとした造形を見せています。 【写真中の主な植物】ブルビネ・フルテスケンス、コレオプシス‘ルビーフロスト’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、リアトリス・スカリオサ、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレット’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ‘パープルヘイズ’、フロックス‘ブトニク’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、サルビア‘バイオレットクィーン、バーノニア‘サマースワンソング’ ほか ●タイトルへ戻る 9月の様子 春から咲くブルビネ・フルテスケンスがあちこちで大きく成長し、オレンジ色の小花がガーデンににぎやかな彩りを添えています。ガーデン内では背丈のあるペニセタムやエラグロスティスが穂を出し始めていますが、なかでも大株に育ったグラスのアンドロポゴン・テルナリウスの存在感が、可憐な印象のガーデンにワイルドさをもたらしています。 【写真中の主な植物】ブルビネ・フルテスケンス、バーノニア、トウテイラン、ユーコミス‘ビッグボーイ’、コレオプシス‘ルビーフロスト’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、リアトリス・スカリオサ、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレット’、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、アークトチス、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ、フロックス‘ブトニク’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、バーバスカム‘ウエディングキャンドルズ’、サルビア‘バイオレットクィーン’ ほか 8月の様子 エキナセアやルドベキア、フロックスなどのピンクや黄、白い花色と、バーベナやガウラのふわりと広がる草姿が、軽やかで涼しげな印象です。この時季でもたくさんの花が咲き続け、真夏の暑さや疲れを感じさせない愛らしい風景が広がっています。 【写真中の主な植物】ユーコミス‘ビッグボーイ’、コレオプシス‘ルビーフロスト’、ルドベキア‘ゴールドストラム’、リアトリス・スカリオサ‘アルバ’、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレッド’、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、アークトチス、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ‘パープルヘイズ’、フロックス‘ローラ’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、バーバスカム‘ウエディングキャンドルズ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、スティパ‘イチュー’、ペニセタムマクロウルム、ペニセタム‘パープルファウンテングラス’ほか 7月の様子 柔らかい色彩だったガーデンは、全体的にやや濃い色味に変化し始めました。グリーンの地色に小花のドットを散らしたような花咲く風景は、引き続き愛らしさを保っています。2本のガーデンに1株ずつ植えられたユーコミス(パイナップルリリー)のオーナメンタルな草姿がアクセントとして存在感を発揮し、植栽のインパクトを高めています。 【写真中の主な植物】ルドベキア‘ゴールドスターム’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレッド’、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、クラスペティア、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、アークトチス、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ‘パープルヘイズ’、ユーコミス‘ビックボーイ’、フロックス‘ブトニク’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、コレオプシス‘アプリコット’、バーバスカム‘ウエディングキャンドルズ’ ほか 6月の様子 濃いピンクの花を咲かせるダイアンサス・カルスシアノルムが、ガーデン全体に散りばめられ、それと共演するように、ナチュラルで可憐な花々が軽やかに咲いています。この時季も明るい色彩の花が多く、愛らしい花畑のような風景が広がっています。 【写真中の主な植物】ダイアンサス・カルスシアノルム、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア・テネシエンシス、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、クラスペディア・グロボーサ、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ、エスコルチア‘ミルクメイド’、リモニウム・ラティフォリウム、カラミンサ、アークトチス・グランディスほか 5月の様子 この時期の主役は、高さの異なる3種類のアリウム。紫がかったピンク色の‘ピンボールウィザード’の球体がガーデンの全体にランダムに散りばめられ、縦に伸びる葉や茎のラインとともに、心地よい浮遊感を漂わせています。春先から続くピンク×黄×青の爽やかな彩りが、春の陽気と相まって楽しげな雰囲気を演出。ポイントで配した銅葉のルナリア‘チェドグロウ’が、植栽の色彩をぐっと引き締めています。 【写真中の主な植物】アリウム‘ピンボールウィザード’、アリウム・カラタビエンセ‘アイボリークィーン’、アリウム‘シルバースプリング’、ダッチアイリス‘シンフォニー’、ダイアンサス・カルスシアノルム、サルビア‘カラドンナ’、サルビア‘バイオレットクィーン’、フロックス・ピロサ、ユーフォルビア・ウルフェニー、アスフォデリネ・ルテア、ネペタ‘ジュニアウォーカー’、クラスペディア・グロボーサほか 4月の様子 白×青×黄を基調とした花色が爽やかで、花咲く野原のようなナチュラルなデザインが、眺める人の心を和ませてくれます。一方、ところどころで大きな葉を伸ばすジャーマンアイリスやアリウム‘ピンボールウィザード’がアクセントとなり、景色に力強さをプラス。これから季節が進むにつれ、風景の印象がどのように移り変わっていくのか、今後の展開が楽しみです。 【開花中の植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、フロックス‘ムーディブルー’ほか 上右/ユーフォルビア・ウルフェニー、ムスカリ‘アズレウム’、スイセン‘ペーパーホワイト’ほか 下左/ユーフォルビア・ウルフェニー、スイセン‘ペーパーホワイト’、ネペタ‘フェリックスほか 下右/ユーフォルビア・ウルフェニー、スイセン‘ペーパーホワイト’、チューリップ・タリア’ 3月の様子 ミニアイリス‘ペインテッドレディ’、シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’など、可憐な小球根が次々に開花し、早春ならではの愛らしい風景が広がっています。小球根のかたわらでは、盛りを迎えたユーフォルビア・ウェルフェニーが小さな花々を見守るようにやさしく佇み、庭の表情をいっそう豊かにしてくれています。先月中旬から咲いているミニアイリスはそろそろ見頃の終盤に差しかかり、これからは白いスイセンへと、開花のバトンが引き継がれていきます。 【写真中の主な植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、ミニアイリス‘キャサリンホジキン’、シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’ほか 上右/シラー‘ミスクトスケンコアナ’、クロッカス‘ロマンス’、ムスカリ‘アズレウム’ほか 下左/スイセン‘ペーパーホワイト’、クロッカス‘ロマンス’、ギリア‘レプタンサ’、フェスツカ‘アメジスティナ’ほか 下右/アスフォデリネ・ルテア、カマッシア‘クシキー’ 2月の様子 まだ寒々しさの残るガーデンの中で、チューリップやスイセン、クロッカスの芽が、艶やかな緑の彩りを添えています。成長前のグラス類やロゼット状の植物などが休眠している姿には、地味ながらも、どこか味わいが感じられます。 【写真中の主な植物】上左/ユーフォルビア・ウルフェニー、ペニセタム・マクロウルム、フェスツカ‘エリジャブルー’ほか 上右/エリンジウム・バリフォリウム、ダイアンサス・カルスシアノルム 下左/エラグロスティス・トリコデス、アリウム‘丹頂’ほか 下右/フェスツカ・アメジスティナ、ダッチアイリス‘シンフォニー’、ミニチューリップ‘ヒルデ’、アリウム‘シルバースプリング’ほか 1月の様子 どことなく荒涼とした雰囲気が漂うこの時期。植え付け時から数輪の白花をつけているスキゾスティリス・コッキネア‘シルキーピンク’が、冬の日差しを受けて、ぽつんと一点、輝きを放っています。ほかにもミニスイセンや球根の芽吹きがところどころに見られ、まだ遠いながらも、春の訪れをほんのりと感じさせてくれます。 【写真中の主な植物】上左/スキゾスティリス・コッキネア‘シルキーピンク’、ユーフォルビア・ウルフェニー、ジャーマンアイリスほか 上右/アスフォデリネ・ルテア 下左/アリウム ‘シルバースプリング’ 下右/スイセン‘初雪’、アガパンサス‘ゲッティホワイト’ほか 12月の様子 コンテストガーデンA『花の巡り、風と大地の詩』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンB潮風に揺れるプレイフルガーデン-Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze- 【作品のテーマ・制作意図】 ■ユーカリ樹林や公園風景を主役にする庭 ―夢の島公園の景観と調和した植物選び―・公園の象徴であるユーカリ林を主役に、遠くからは樹林の前景として眺める花壇、入り込めばユーカリの壁を借景に、緑に包まれる植栽空間を創出。背後の樹林と庭の植栽がつながるよう視線の抜けや緑の連続感を意識し、園全体との一体感を演出します。・バンクシア、カリステモン、ハマゴウやメリアンサスなど、海辺の環境に耐えながら、豪州庭園を有する公園の既存植生や景観、海風の雰囲気に馴染む庭景を演出します。・冬季に訪れる来園者にも配慮し、花後も景観を彩るグラスや常緑樹、カラーリーフ類を混植し、季節ごとに表情が変わり、秋冬も映えるガーデンとします。 ■公園遊具・風景のきっかけとしての庭―利用者の関心を引き、居心地を生む仕掛け―・子ども用遊具が少ない園内に、アスレチックや回遊ごっこを誘発する植栽空間を提案します。地面のウェーブ(アンジュレーション)と植栽の高低差で、歩くたびに景色が見え隠れする立体的な庭を演出し、眺めても歩いても楽しめる空間とします。・大人の見守りの視線は通しつつ、子どもにとっては草花のトンネルのように感じられる空間体験を演出します。園路沿いベンチを起点に、子どもの好奇心を植物へ導き、自然への関心を育む場とし、二列花壇の適所に通り抜けポイントを設けることで、アクセス性と回遊性を高めます。 【主な植物リスト】 宿根草:ユーフォルビア・ウルフェニー/ユーフォルビア・セギリアナ/トリトマ‘グリーンシェイド’/モナルダ・フィッツローザ/エキナセア‘ミニベル’/エキナセア・パリダ/シシリンチウム・ストリアタム/スターチス・ラティフォリウム/ホソバチョウジソウ/オレガノ‘マルゲリータ’/アキレア‘マシュマロ’グラス類:パンパスグラス‘プミラロゼア’/ミューレンベルギア・リンドハイメリ/ペニセタム・アロペクロイデス/カレックス‘フェニックスグリーン’/カレックス・フラッカ低木:カリステモン‘ドーソンリバー’/コースト・バンクシア/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’/グレビレア ・ジョンエバンス/グレビレア‘ドーン・パープル’/メラレウカ‘タイムハニーマータル’/ハマゴウ‘プルプレア’/ギョリュウバイ‘ナニューム・ルブルム’球根: チューリップ・トルケスタニカ/チューリップ‘シルビア’/チューリップ‘ヒルデ’/チューリップ・タルダ‘インタラクション’/チューリップ・クレティカ‘パニア’/チューリップ・マーラ/チューリップ‘ビオレッタ’/カマッシア‘カエルレア’/カマッシア‘アルバ’ コンテストガーデンB 月々の変化 10月の様子 リーフで魅せるガーデンは、多種多様なグラス類が存在感を示し始めました。オージープランツはまだまだ花を咲かせているものの、徐々に主役的な役割をグラス類にバトンタッチ。この時季は、株いっぱいに赤花を咲かせるギョリュウバイが見せ場として活躍しています。 【写真中の主な植物】ギョリュウバイ‘ナニュームルブラム’、ハマゴウ‘プルプレア’、ジギタリス‘クリームベル’、エキナセア‘ミニベル’、リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、エキナセア・パリダ、グレビレア‘ドーンパープル’ ほか ●タイトルへ戻る 9月の様子 まだまだ瑞々しいグリーンのグラデーションのなかで、パンパスグラスやペニセタム、ミューレンベルギア、カラマグロスティスの穂が上がり始めました。夏に切り戻したアキレア‘マシュマロ’が再び開花して、透明感と爽やかさをプラス。ミツバハマゴウ‘プルプレア’の紫花が開花し、小さなビルベリーの実が色づいて、ガーデンの表情を豊かに演出しています。 【写真中の主な植物】ミツバハマゴウ‘プルプレア’、エキナセア‘ミニベル’、リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、エキナセア・パリダ、グレビレア‘ドーンパープル’、アキレア‘マシュマロ’ ほか 8月の様子 さまざまな色形のリーフのバリエーションが見応えとなっている盛夏。特に、ウエストリンギア‘スモーキー’やアルテミシアのシルバーリーフがアクセントとなって、風景を引き締めながら、涼やかさももたらしています。高低差のある植栽の合間を吹き渡る風は、環境をコントロールするひとつの要素で、植物にも眺める人も心地よさを生み出しています。 【写真中の主な植物】モナルダ・フィスツローサ、エキナセア‘ミニベル’、アガパンサス‘ファイアーワークス’、ポテンティラ‘ロンマクベス’、リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、エキナセア・パリダ、ブルネラ(ウツボグサ)、グレビレア‘ドーンパープル’ ほか 7月の様子 カラフルだった春の花が終わり、モナルダとエキナエアのピンクと、アガパンサスのブルーが、梅雨の庭に爽やかさをもたらしています。花が少なめのこの時期は、オージープランツやグラス類、カラーリーフの個性的な色・形が見る人を引きつけ、葉色のグリーンが心地よい風景を織りなしています。 【写真中の主な植物】グレビレア‘ドーンパープル’、 モナルダ ・フィスツローサ、エキナセア‘ミニベル’、エキナセア・パリダ、ブルネラ(ウツボグサ)、アガパンサス‘ファイヤーワークス’、 リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、メラレウカ‘タイムハニーマートル’ほか 6月の様子 花を咲かせるオージープランツの花木や、実をつけ始めたビルベリーなどの樹木がこんもりと成長しています。その株元では、バリエーション豊かなリーフ類とやさしい色調の花々が、ふんわりと広がっています。6月にしてすでに、見応えのあるボリューム感たっぷりの風景となっています。 【写真中の主な植物】グレビレア‘ドーンパープル’、カリステモン‘ドーソンリバー’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アキレア‘マシュマロ’、シシリンチューム・ストリアタム、ユーフォルビア・セギリアナ、ビルベリー、エキナセア・パリダ、プルネラ(ウツボグサ)、アガパンサスほか 5月の様子 花を咲かせ始めたオージープランツならではの美しい葉が、足元の草花とともに春の光にやわらかく溶け込んでいます。ビルベリーの赤みを帯びた葉や、メリアンサスのユニークな赤花が、ボリュームのある植栽の中で印象的なアクセントに。ユーフォルビア・セギリアナやタイムなど、繊細な草花でまとめたステップまわりも、明るくみずみずしさにあふれています。 【開花中の植物】グレビレア‘ドーンパープル’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アキレア‘マシュマロ’、シシリンチューム・ストリアタム、ジギタリス‘クリームベル’、メリアンサス・マヨール、ユーフォルビア・セギリアナ、ビルベリー、カリステモン‘ドーソンリバー’、エキナセア・パリダ、フォプシス・スティローサほか 4月の様子 楚々とした佇まいが魅力の瑞々しい原種チューリップ数種と、ドライな雰囲気を持つオージープランツのグレビレアが、ともに満開を迎えています。周囲には、若緑のグラデーションが美しい宿根草が配され、異なる趣をもつ植物が見事につながり、一体感のある風景を演出。また、低木類が生み出す陰影が植栽全体の表情に奥行きを与え、見応えのある景色を楽しませてくれます。 【写真中の主な植物】上左/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’、チューリップ‘シルビア’、カリステモン‘ドーンリバー’ほか 上右/メリアンサス・マヨール、チューリップ・クレティカ ‘ハニア’ ほか 下左/グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’、メリアンサス・マヨール、チューリップ・クレティカ ‘ハニア’ ほか 下右/ユーフォルビア・ウルフェニー、チューリップ‘シルビア’、コーストバンクシア、ヒルベリーほか 3月の様子 当初から低木などで立体的にデザインされていたガーデンですが、そこに瑞々しい葉を伸ばす宿根草や、グレビレアの赤い花といった彩りが加わり、少しずつにぎわいを見せ始めています。なだらかな斜面の陽だまりでは、原種チューリップ・ヒルデの第一号が開花。冬の終わりにカットバックしたグラス類は、古葉の塊の中から幾本もの新芽を伸ばし始めています。 【写真中の主な植物】上左/グレビレア・プーリンダイルミナ、ウエストリンギア‘スモーキー’、メリアンサス・マヨールほか 上右/チューリップ・ヒルデ、ジギタリス‘クリームベル’ほか 下左/ユーフォルビア・ウルフェニー、コーストバンクシアほか 下右/チューリップ‘シルビア’、ダイアンサス・カルシアノルム、アルテミシア‘モリスストレイン’ほか 2月の様子 パンパスグラスの枯葉がバッサリと刈り込まれ、すっきりとした姿に。切り口のフォルムもユニークです。ユーフォルビアは茎を伸ばし、うなだれながらも花穂をつける準備を始めています。また、数種の原種系チューリップが愛らしい芽を出し始めました。 【写真中の主な植物】上左/オレガノ‘マルゲリータ’、メリアンサス・マヨールほか 上右/ユーフォルビア・ウルフェニーほか 下左/チューリップ・ヒルデほか 下右/チューリップ・シルビアほか 1月の様子 常緑の植物を多く取り入れているこのガーデンでは、真冬でもグリーンのにぎやかなグラデーションを楽しむことができます。マルチングの色とのコントラストも美しく、寒さにあたって赤みを帯びた葉や、やや退色した緑など、この時期ならではの葉色が、植栽全体の表情を豊かに演出しています。 【写真中の主な植物】上左/ウエストリンギア‘スモーキー’、メリアンサス・マヨール、グレビレア‘プーリンダ・イルミナ’ほか 上右/ジギタリス‘クリームベル’、オレガノ‘マルゲリータ’、ヒルベリーほか 下左/アガパンサス‘ファイアーワークス’ 、ユーフォルビア・ウルフェニーほか 下右/矮性パンパスグラス、メリアンサス・マヨールほか 12月の様子 コンテストガーデンB『潮風に揺れるプレイフルガーデン -Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze-』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンCStewardship Garden:The Way 【作品のテーマ・制作意図】 この庭は、まるで人の一生を映し出すかのような場所。最初は何も育たない砂地が、植物や小さな生き物たちのチカラ、そしてそこに暮らす人々の手によって、ゆっくりと豊かな土壌へと育っていく。それはまるで、子供が成長して大人になり、やがて成熟世代へと人生を重ねていく時間の流れと、重なり合っているかのよう。子供たちは砂のような柔らかな心で庭と遊び、自然からたくさんのことを学ぶ。大人になれば、その庭は家族や友人と収穫や語らいを楽しむ場所になり、成熟世代になれば、その成長した庭を眺めながら穏やかな、心豊かな時を過ごす。この庭は自然と人が共に成長し、砂が子供、豊かな土壌が大人へと成熟していくように、自然の再生と成熟への時、人生の旅路を映す『道』を示している。 【主な植物リスト】 宿根草:ユーパトリウム/トリトマ/ヘリオプシス/オミナエシ/オトコエシ/ペンテスモン/エキナセア/ベロニカなどグラス類:カールフォスター/ミスカンサス/ディプカンシア/カレックス/モリニア/コメガヤなど球根:アリウム/スイセン/ダッチアイリス/フリチラリア/カマシア/オダマキ/ラナンキュラス・ラックス/ゲイソリザ/ツベロサム/シラーなど コンテストガーデンC 月々の変化 10月の様子 開花中のエネルギー溢れるユーパトリウムやヘリアンサスなどと、乾いたシードヘッドやグラス類との対比がユニーク。造形的な植物を見せる意図を感じさせながら、ナチュラル感にも溢れている花壇は、秋風に揺れて軽やかさが増しています。 【写真中の主な植物】オミナエシ、ユーパトリウム‘ベビージョー’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ベロニカ‘フェアリーテール’、トウテイラン、アガパンサス(白) ほか ●タイトルへ戻る 9月の様子 アリウム‘レッドモヒカン’のシードヘッドやアキレアの枯れた穂、穂を上げ始めたグラス類などで、ひと足早くガーデンがブラウン系に色づき始めました。ユーパトリウム‘ベビージョー’やベロニカ‘フェアリーテール’が再び開花し、渋い色味のガーデンに明るさをもたらしながら、見事になじんでいます。 【写真中の主な植物】ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ベロニカ‘フェアリーテール’、ユーパトリウム‘ベビージョー’、アガパンサス(白) ほか 8月の様子 旺盛に咲いていたユーパトリウムとアキレアの枯れた花穂が、カラマグロスティスの穂とともに味のある背景として活躍し、今開花している花々を引き立てています。盛りを迎えているのは、ホットなカラーのキク科の植物と瑞々しく涼やかな花色のベロニカ。それらの対比が互いを引き立て合い、ガーデンの表情を豊かに演出しています。 【写真中の主な植物】ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ベロニカ‘フェアリーテール’、トウテイラン、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、アガパンサス(白) ほか 7月の様子 夏に向けて原色が多くなるこの時期に、くすんだアースカラーでまとめた植栽が異彩を放っています。この時期の主役は、丈の高くなるユーパトリウム。それに呼応するように、カラマグロスティスが勢いよく長い穂を伸ばし、アリウムのシードヘッドがオブジェのような個性を加えています。 【写真中の主な植物】ユーパトリウム‘ベービージョー’、アキレア‘テラコッタ’、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、セダム‘マトロナ’、ベロニカ’フェアリーテール’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、アガパンサス(白) ほか 6月の様子 オレンジ~ワインレッドの落ち着いた色彩でまとめられた6月。この時期の主役は、なんといってもインパクト大のアリウム‘レッドモヒカン’です。ダークワインレッドのボール状の花が人の背丈を超える高さまで伸びて咲く様子は、ひときわ印象的。それに呼応するようにカラマグロスティスが長い花穂を伸ばし、ワイルドな佇まいを見せています。 【写真中の主な植物】アリウム‘レッドモヒカン’、ペンステモン‘ハスカーレッド’、アキレア‘テラコッタ’、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、セダム・マトロナ、ストケシア’ホワイトスター’、エキナセア’ファタルアトラクション’、アガパンサス(白)ほか 5月の様子 2色のラナンキュラス・ラックスが、ふんわりとした彩りでガーデンを華やかに包み込みます。その中で、花火が弾けたようなフォルムのアリウム・シュベルティが植栽に個性的なアクセントを添え、風景をより印象的に見せています。一方、ガーデンの端に設けられた砂浜のエリアには白花のサポナリアとグラス類が広がり、清楚で素朴な表情を演出しています。 【開花中の植物】ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、ラナンキュラス・ラックス‘ミネルバ’、アリウム・シュベルティ、サポナリア‘スノーチップ’、カマシア・レイヒトリー‘アルバ’、 ベロニカ‘フェアリーテイル’ほか 4月の様子 ガーデンの中央では、‘オレンジ・ビューティー’とペルシカ、2種のフリチラリアが花茎をぐんと伸ばして開花。個性的な組み合わせで印象深い風景を描いています。それとは対照的に、砂浜のエリアでは、ほんの小さな花を咲かせるシラー・シベリカ‘アルバ’やムスカリ、ゲラニウム・ツベロサムが可憐な表情を見せ、繊細でやさしい景色を演出しています。 【写真中の主な植物】上左/スイセン‘タリア’、フリチラリア・ペルシカほか 上右&下左/フリチラリア‘オレンジ・ビューティー’、フリチラリア・ペルシカほか 下右/シラー・シベリカ‘アルバ’、ムスカリ‘ダブルマジック’ほか 3月の様子 ガーデンの中でもひときわ青々と成長している数株のラナンキュラス・ラックスが、いよいよ花芽を上げ始めました。クルミの殻を押し上げて芽を出した球根の中には、殻を帽子のように載せたまま葉を伸ばしているものもあり、どことなくメルヘンな雰囲気を漂わせています。また、堆肥でカバーしたエリアでは球根の成長が力強く進む一方、両端の砂のエリアの成長は穏やか。さまざまな芽吹きが庭全体に豊かな表情をもたらしています。 【写真中の主な植物】上左/ラナンキュラス・ラックス‘サティロス’、アキレア‘テラコッタ’、ディスカンプシア・パラダほか 上右/ラナンキュラス・ラックス‘ミネルバ’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ 下左/アリウム・シューベルティ、アリウム・コワニー、アリウム‘レッドモヒカン’ 下右/カマッシア‘アルバ’、ムスカリ‘ダブルマジック’ほか 2月の様子 3種類のマルチングを施した個性的なガーデンには、オーナメンタルな株姿のカレックス‘プレーリーファイアー’や銅葉のペンステモン‘ハスカーレッド’がよく似合います。先月から芽吹いていたアリウム‘レッドモヒカン’に続き、アリウム・コワニーやアリウム・シューベルティも芽を出し始めました。 上左/ペンステモン‘ハスカーレッド’、オダマキほか 上右/カレックス‘プレーリーファイアー’ 下左/ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、アリウム‘レッドモヒカン’、アリウム・コワニーほか 下右/アリウム・シューベルティ 1月の様子 あちこちに植えられたラナンキュラス・ラックスの青々とした葉が、どことなく寂しい冬の植栽にやわらかな彩りを添えています。植物がまだ小ぶりなこの時期は、3種類のマルチング(バークチップ、クルミの殻、洗い砂)の遊び心がいっそう際立ち、デザイナーのこだわりを感じさせます。 【写真中の主な植物】上左/カラマグロスティス・ブラキトリカ、ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、セダム‘マトロナ’ほか 上右/カラマグロスティス・ブラキトリカ、ペンステモン‘ハスカーレッド’、ほか 下左/カレックス‘プレーリーファイアー’、ラナンキュラス・ラックス‘アリアドネ’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ほか 下右/カラマグロスティス‘カールフォスター’、ベロニカ‘フェアリーテイル’、ペンステモン‘ハスカーレッド’ほか 12月の様子 コンテストガーデンC『Stewardship Garden:The Way』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンDSurFIVE Garden 【作品のテーマ・制作意図】 夏の猛暑や乾燥といった「過酷な環境を生き延びる力強さ(Survive)」×「海の波や生命のうねりを感じさせる (Surf)」を掛け、その植物のパワーが波のように広がり未来へとつながっていくイメージと、五感を刺激する植物の組み合わせを『SurFIVE』という言葉で表現しています。またガーデンのテーマカラーとしてオレンジの花色の植物を多く取り入れ、親しみやすさや太陽のもとで元気に咲く植物の生命力をアピールします。 【主な植物リスト】 宿根草: カンナ/クニフォフィア・ルーペリ/メリアンサス・マヨール/エキノプス /ロシアンセージ/アキレア/バーベナ・ボナリエンシスグラス類:カラマグロスティス‘カールフォスター’/カラマグロスティス・ブラキトリカ/パニカム‘シェナンドア’/エラグロスティス・スペクタビリス球根: アリウム‘マジック’/ミニチューリップ‘ショーグン’/イフェイオン‘ウィズレーブルー’/スイセン‘タリア’ コンテストガーデンD 月々の変化 10月の様子 トロピカルムードだったガーデンもいよいよ秋本番を迎えました。開花中のバーベナやルドベキアの花色と、ふわりと穂を出すグラス類の造形が織りなす風景が、この時季の魅力を存分に発揮。異国情緒を漂わせるカンナやメリアンサスと見事に調和しています。 【写真中の主な植物】 バーベナ・ボナリエンシス、カンナ‘ベンガルタイガー’、カンナ‘ロシアンレッド’、クニフォフィア‘ルーペリ’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、ルドベキア‘タカオ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ヒオウギ‘ダルマ’、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、ペルシカリア‘ロゼア’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’ ほか ●タイトルへ戻る 9月の様子 エキノプスやサルビアなどのブルーの花が終わり、グラス類の成長が進んで、存在感が出てきました。カンナやルドベキア、バーベナはまだ盛んに咲き続けてボリュームたっぷり。シードヘッドも増え始めました。まだまだ夏の花姿もありながら、もの静かな秋の風情もほんのりと感じられるようになりました。 【写真中の主な植物】バーベナ・ボナリエンシス、カンナ‘ベンガルタイガー’、カンナ‘ロシアンレッド’、クニフォフィア‘ルーペリ’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、ルドベキア‘タカオ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アマランサス‘ベルベットカーテン’、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、ペルシカリア‘ロゼア’、ミソハギ ほか 8月の様子 銅葉のカンナが勢いよく成長し、盛夏のコンテスト会場全体を盛り上げています。周りでは、それに追随するように赤やオレンジの花が旺盛に開花し、グラスの穂とともに濃厚な風景を織りなしています。一方、手前のガーデンのバーベナやエキノプスのブルー系の花が異なる表情を添え、ガーデンを重層的に演出しています。 【写真中の主な植物】バーベナ・ボナリエンシス、カンナ‘ベンガルタイガー’、カンナ‘ロシアンレッド’、クニフォフィア‘ルーペリ’、ルドベキア‘ゴールドストラム’、ルドベキア‘タカオ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティー’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アマランサス‘ベルベットカーテン’、ヒオウギ、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、ペルシカリア‘ロゼア’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、エキノプス‘プラチナムブルー’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ミソハギ ほか 7月の様子 この時期に入るとエキナセアやヘレニウム、ミソハギなど濃い色の花がこんもりと茂り、花壇全体がさらにボリュームアップ。濃厚な色味の植栽のなかで、トリトマ、銅葉と黄葉の2種のカンナ(カンナ‘ロシアンレッド’とカンナ‘ベンガルタイガー’)、そしてアマランサス‘ベルベットカーテン’が、異国情緒を醸しています。夏の花とグラス類とシードヘッドが織りなすシーンは、美しい絵画のようです。 【写真中の主な植物】ミソハギ、バーベナ・ボナリエンシス、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、モナルダ、ルドベキア‘ゴールドストラム’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、アキレア‘ウォルターフンク’、ルドベキア‘タカオ’、ロシアンセージ‘デニムレース’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、セダム‘オータムジョイ’、 セダム‘パープルエンペラー’、セダム‘マトロナ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アマランサス‘ベルベットカーテン’、ペルシカリア‘ロゼア’、エキノプス‘プラチナムブルー’、クニフォフィア‘ルーペリ’、リクニス・コロナリア、ヒオウギ ほか 6月の様子 さまざまな形や質感の組み合わせで、ガーデンはボリューム豊かな広がりを見せています。草丈のあるバーベナ・ボナリエンシスの紫の花が、この時季の植栽のなかでひときわ目を引きます。その周囲では、幾層にも重なる厚みのある花々がほどよくよく主張しながら、美しいシーンを構成しています。 【写真中の主な植物】バーベナ・ボナリエンシス、モナルダ、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ゲウム‘トータリータンジェリン’、アキレア‘ウォルターフンク’、リクニス・コロナリア、ヘレニウム、メリアンサス・マヨール、ロシアンセージ‘デニムレース’、アリウム‘マジック’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、セダム・マトロナ、セダム‘オータムジョイ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、ヘリオプシス‘バーニングハーツ’、エキノプス‘プラチナムブルー’ほか 5月の様子 前列では、ゲウムやアキレアのボリュームのある茂みの中から、幾本ものアリウムが立ち上がり、中央部分で鮮やかな調和を見せています。また花壇の端では、深紅のキンギョソウが満開を迎え、濃厚なカラーが差し色になっています。一方、後列には開花を控えたボリュームのある植栽が並び、前列を引き立てるグリーンの背景として存在感を発揮しています。 【開花中の植物】アリウム‘マジック’、ネペタ‘ウォーカーズロウ’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ゲウム‘トータリータンジェリン’、アキレア‘ウォルターフンク’、メリアンサス・マヨール、リクニス・コロナリアほか 4月の様子 先月まで静かだったガーデンは、球根類が一気に花を咲かせ始め、本格的な春の訪れを感じさせています。白×青×オレンジのビビッドな花色が際立ち、全体的にパキッとした印象です。そのにぎやかな花々を取り囲むように、宿根草の葉がふんわりと茂り、ボリューム感のある景観をつくり出しています。遠くから眺めても目を引く、表情豊かなガーデンです。 【写真中の主な植物】上左/上右/スイセン・タリア、チューリップ‘ショーグン’、ムスカリほか 下左/キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ムスカリほか 下右/ハナニラほか 3月の様子 先月まで、ガーデンの大部分がバークの色で覆われていましたが、球根類が一斉に芽吹き始めてから、景色は一気に瑞々しく彩り豊かな表情へと変わりました。芽吹いたばかりの緑が、ひときわ美しく輝いています。まだ丈の低い宿根草と球根類のなかで、メリアンサス・マヨールが存在感を放ち、まるで象徴的なアイコンのように、ガーデン全体の成長を牽引しています。 【写真中の主な植物】上左/アリウム‘マジック’、フェスツカ・グラウカ‘ブルーセレクト’、アキレア‘テラコッタ’、バーベナ ボナリエンシスほか 上右/ムスカリ、フェスツカ・グラウカ‘ブルーセレクト’ほか 下左/アリウム‘マジック’ 、エキノプス‘リトロ’、スイセン ‘タリア’ ほか 下右/メリアンサス・マヨール、銅葉キンギョソウほか 2月の様子 成長の早い銅葉キンギョソウと、丈のあるメリアンサス・マヨールの組み合わせが、この時季ならではの見どころです。ブルーグレーの葉が美しいアシズリノジギクの、こんもりとした姿も印象的。一角では、ムスカリ・アルメニアカムの芽出しが確認できます。 【写真中の主な植物】上左/銅葉キンギョソウ‘ブラックプリンス’、メリアンサス・マヨール 上右/アシズリノジギク 下左/サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、ゲウム‘トータリータンジェリン’ほか 下右/ムスカリ・アルメニアカム 1月の様子 大きめなバークでごつごつとマルチングされたガーデンは、一見ワイルドな印象です。しかし、植物はやわらかな趣の宿根草が多く使われていて、そのギャップが面白みを感じさせます。この時期は、メリアンサス・マヨールがオーナメンタルな存在感を発揮。 【写真中の主な植物】上左/カラマグロスティス‘カールフォスター’、クニフォフィア ‘ルーペリ’ほか 上右/アキレア‘ウォルタープング’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、ラックス‘ラックス’ほか 下左/メリアンサス・マヨール、銅葉キンギョソウ ‘ブラックプリンス’ほか 下右/ラナンキュラス・ラックス ‘サティロス’、エキノプス ‘リトロ’ほか 12月の様子 コンテストガーデンD『SurFIVE Garden』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る コンテストガーデンE「東京サバンナ・バイ・ザ・ベイ」 〜地の記憶と環境を翻訳する庭 【作品のテーマ・制作意図】 かつて廃棄物で埋め立てられたこの島には、現在ユーカリの森を中心とした強健な植生が根づき、都市にありながら原始的で異国的な景観を生み出しています。今回、植栽地となるこの森の縁に広がる強い日射と潮風にさらされた芝生を目にしたとき、「ここは都市の果てに現れたアーバン・サバンナだ!」と直感しました。 植物を単なる装飾に限らず、この地固有の「環境を翻訳する存在」と捉え、来園者が海風・光・湿度・熱といった目に見えない環境を感覚・知覚できる場をつくります。「東京サバンナ」は景観的なサバンナの模倣ではなく、夢の島の歴史と環境条件から必然的に現れた都市の新しい風景です。都市と自然の狭間に生まれたこの庭を通じて、来園者が環境や植物との関わりを見つめ直し、都市園芸の新たな可能性を感じ取るきっかけとなることを願います。そしてこのガーデンが、見た目の美しさと維持のしやすさを兼ね備えた、持続可能な宿根草ガーデンの新しいスタンダードとして育まれれば幸いです。 【主な植物リスト】 宿根草:ビゲロウィア・ヌッタリー/エゾノヨロイグサ/ハマボウフウ/ヒューケラ‘シャムロック’などグラス類:カラマグロスティス‘カールフォスター’/パニカム‘ヘビーメタル’/セスレリア・オータムナリス/フェスツカ・アメジスティナなど コンテストガーデンE 月々の変化 10月の様子 コンパクトな植物で構成されたガーデンには、多様なグラス類が点在。丈のあるグラスがガーデンの両端で動きを見せ、丈が低いグラスは中央でどっしりと安定感をもたらしています。この独特な風情は、普段見慣れない“サバンナ”を表現したからこそ。 【写真中の主な植物】アガスターシェ‘タンゴ’、アスター‘クリスティナ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、セダム‘クラウドウォーカー’、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’ ほか ●タイトルへ戻る 9月の様子 涼しい秋風が、繊細でふわふわとした姿の草花の上を吹きわたり始めました。黄色い小花とワインレッド~茶褐色の色彩がこの時季のメインカラー。それらに加え、長期間オレンジの花を咲かせ続けているアガスターシェ‘タンゴ’の大株が、ガーデンの見ごたえを高めています。一角ではピンクのセダムの花がアクセントとなって、スパイスを効かせています。 【写真中の主な植物】アガスターシェ‘タンゴ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、セダム‘クラウドウォーカー’、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’ ほか 8月の様子 これまでやさしい雰囲気だった植栽は、キク科の黄色の花々が夏の日差しを力強く反射して、ぐっとワイルドさが増しています。細い花茎を伸ばすクナウティアやサクシセラなどが、スキザクリウムやセスレリアなどのグラスとともに揺れ、草原に吹き渡る風を感じさせています。 【写真中の主な植物】アガスターシェ‘タンゴ’、アスター‘クリスティナ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、セダム‘クラウドウォーカー’、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’、 サクシセラ‘フロステッドパール’ ほか 7月の様子 丈の低い花々が次々に開花し、コンパクトなグラスとあいまって、花の群れ咲く草原の趣です。大人の背丈を超えるカラマグロスティスの群植がデザインに変化をもたらし、動物が顔を出しそうな雰囲気も感じさせています。 【写真中の主な植物】アガスターシェ‘タンゴ’、アスター‘クリスティナ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、スタキス‘ウッキー’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、ゴニオリモン・コリナム、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’ ほか 6月の様子 丈の低いカラフルな花々が咲き広がり、まさに花の美しいサバンナを思わせる風景です。どれも繊細な印象ですが、なかにはビゲロウィア・ヌッタリーやハマボウフウなど、不思議な草姿の植物も植えられており、一つひとつ丁寧にのぞき込んで楽しみたくなる植栽です。 【写真中の主な植物】ダイアンサス・カルスシアノルム、アルメリア‘アルバ’、スタキス‘ウッキー’、アンテミス‘ドワーフホーム’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ゲウム‘マイタイ’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、ハマボウフウ、リアトリス‘コボルト’、セダム‘クラウドウォーカー’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、アリウム‘サマービューティー’、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’ほか 5月の様子 ガーデンのあちらこちらで草花の開花が進み、春のにぎわいを見せ始めました。野草のような華奢な草花とグラス類で構成された原野を思わせる風情の中、ひときわ目を引くのがアンテミス‘ドワーフフォーム’。元気をもらえるようなビタミンカラーが、見る人に初夏の訪れを感じさせます。 【開花中の植物】アンテミス‘ドワーフフォーム’、ダイアンサス・カルスシアノルム、アルメリア‘アルバ’、モナルダ・ブラドリアナ、アルケミラ・サクサティリス、ペンステモン・メンサラム、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ゲウム‘バナナダイキリ’、アルメリア‘モーニングスターディーブピンク’ 4月の様子 ほかの植物よりひと足早く丈を伸ばしていたフロックス‘ラファミー’が満開を迎えました。春風にふわふわと揺れる淡いブルーの花が可憐で、ナチュラルな風景を描いています。先月から咲いているアルメリアのピンクの花も花数を増やし、ゲウムやネペタもちらほらと花を咲かせ始めました。まだ小さく柔らかなグラスの葉が、やさしく目に映ります。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ほか 下左/ゲウム‘マイタイ’、セスレリア‘グリーンハイブリッド’ほか 下右/ネペタ‘キャッツパジャマ’、ゲウム‘バナナダイキリ’ほか 3月の様子 長い乾季を越えて雨季を迎えたサバンナのように、ガーデンが静かに動き出しました。宿根草はまだ成長を始めたばかりで、近くに寄らないとその姿がよく見えないほどですが、そんななか、早くもアルメリア ‘モーニングスターディープピンク’が一輪、小さな花を咲かせ始めています。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/アリウム‘ミレニアム’ほか 下左/アンテミス‘ドワーフフォーム’ 下右/アルメリア‘モーニングスターディープピンク’ 2月の様子 先月はまだ見られなかった植物があちこちで姿を現し、静けさに包まれていたガーデンも、少しずつ活動を始めました。苗はまだ小さいものの、さまざまな葉形が見られ、デザイン的にバラエティに富んでいるのが、この段階からうかがえます。 【写真中の主な植物】上左/フロックス・ディバリカタ‘ラファミー’ 上右/ダイアンサス・カルシアナム 下左/ペルシカリア・アフィニス 下右/トリトマ‘グリーンジェイド’ 1月の様子 バーク堆肥でマルチングされたガーデンには、植物たちがまだまだぬくぬくと眠っているかのような静けさが広がっています。しかし表土をよく観察すると、小さな葉をのぞかせ始めた宿根草の姿があり、強い生命力が感じられます。これからどのような風景が描かれていくのか、まったく想像がつかないだけに、今後の成長への期待がいっそう高まります。 【写真中の主な植物】上左/ゲウム‘バナナダイキリ’ 上右/リベルティア‘ゴールドストライプ’ 下左/ヒゲロウィア・ヌッタリー 下右/ポテンティラ‘ヘレンジェーン’ 12月の様子 コンテストガーデンE『「東京サバンナ・バイ・ザ・ベイ」 〜地の記憶と環境を翻訳する庭』12月中旬、作庭後の様子。 ●タイトルへ戻る 5つの花壇のコンセプトと作庭について詳しいレポートはこちらをチェック! 第4回コンテスト会場は「都立夢の島公園」 ユーカリやデイゴ、ヤシなどの熱帯・亜熱帯植物が茂る緑豊かな都立夢の島公園。コンテストガーデンの並びには、熱帯植物館も隣接。 2022年に代々木公園から始まった「東京パークガーデンアワード」。第2回の神代植物公園、第3回の砧公園に続き、4回目の舞台となる「夢の島公園」は、運河に囲まれた人工島の中にある都立公園です。園内には、熱帯植物館やスポーツ施設、マリーナ、広大な芝生広場があり、都心からもアクセスしやすい人気のスポット。この海辺の公園で、コンテストが繰り広げられます。 第4回のテーマは「海辺のサステナブルガーデン」 今回ガーデンが設けられるエリアは、『夢の島熱帯植物館』西側のグリーンパークの一画で、公園のシンボルであるユーカリの樹林地に面しています。広がる波をイメージした2本のウェーブガーデン(約24㎡)に、海辺の環境に適した宿根草を植栽。背景のユーカリとも調和する、ロングライフ・ローメンテナンスなガーデンが制作されます。2025年12月、土壌改良から作庭が行われ、11月の最終審査を迎えるまで、必要に応じてメンテナンスを実施。近年の激しい気候変動、とくに厳しい酷暑への対応も重要な課題です。3回の審査を経てグランプリが決定するまで、5名の入賞者はさまざまな予測を立てながら庭と向き合っていくことになります。 第4回 東京パークガーデンアワード in 夢の島公園 最終審査までのスケジュール コンテストに挑戦する5名の入賞者が1年を通してガーデン制作に挑む「東京パークガーデンアワード」。2025年12月中旬に、それぞれの区画で作庭が完了しました。その後、4月は春の見頃を迎えた観賞性を審査する『ショーアップ審査』、7月は梅雨を経て猛暑に向けた植栽と耐久性を審査する『サステナブル審査』、11月は秋の見頃の観賞性と年間の管理状況を審査する『ファイナル審査』が行われ、グランプリが決定します。 【審査基準】公園の景観と調和していること/公園利用者の関心を得られる工夫があること/公園利用者が心地よく感じられること/植物が会場の環境に適応していること/造園技術が高いこと/四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること/「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること /メンテナンスがしやすいこと/テーマに即しており、デザイナー独自の提案ができていること/総合評価 ※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。 コンテストガーデンを見に行こう! Information 都立夢の島公園「グリーンパーク」内所在地: 東京都江東区夢の島2-1電話: 03-3522-0281https://www.yumenoshima.jp/park開園時間:常時開園※サービスセンター及び各施設は、年末年始は休業。営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。入園料:無料(一部有料施設あり)アクセス:東京メトロ有楽町線(Y24)・JR京葉線・りんかい線「新木場」下車、徒歩7分。東京メトロ東西線「東陽町」(T14)から都バス(東陽町-新木場、東陽町-若洲海浜公園)「夢の島」下車。高速湾岸線「新木場インター」より5分駐車場:有料
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宿根草・多年草

屋根まで届く圧倒的存在感! 見上げるほど巨大に咲く「皇帝ダリア」の育て方&低く育てるコツ
皇帝ダリアの基本情報 Nokzd/Shutterstock.com 植物名:皇帝ダリア学名:Dahlia imperialis英名:tree dahlia、imperial dahlia和名:コダチダリア(木立ダリア)その他の名前:キダチダリア、ツリーダリア科名:キク科属名:テンジクボタン属(ダリア)原産地:メキシコ~中米形態:宿根草(多年草) 皇帝ダリアの学名は、Dahlia imperialis (ダリア・インペリアリス)で、別名は木立ダリア、ツリーダリア。キク科ダリア属の多年草で、地下に球根(塊根)をもっています。原産地はメキシコ〜中米の熱帯高地で、日本の夏の極端な暑さは苦手です。冬は休眠するため戸外で越冬できますが、凍結する地域では掘り上げて貯蔵するとよいでしょう。皇帝ダリアは草丈が1〜6mにもなるのが最大の特徴で、太い茎には節があります。草丈が高くなるので、十分なスペースが必要です。 皇帝ダリアの花や葉の特徴 Chigusa Nindo/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:11月下旬〜12月上旬草丈:1〜6m耐寒性:普通耐暑性:普通花色:ピンク、紫、白 皇帝ダリアの開花期は11月下旬〜12月上旬。花は薄紫がかったピンクの一重咲きが基本で、品種によっては白花や八重咲きなどもがあります。花径15〜20cmほどの大きな花を多数咲かせ、大変華やかです。茎は竹のような節が合って古くなると木質化し、成長すると5~6mにも達する非常に大型のダリアで、2階からも花を楽しめるようになります。葉は羽状複葉で、小葉は卵形で鋸歯があります。 鉢植えで栽培することも可能 AmarjeetrSingh/Shutterstock.com 草丈が高くなる皇帝ダリアですが、鉢植えでの栽培も可能です。根域が制限されるために、地植えよりも草丈が抑えられる傾向にあります。鉢栽培なら季節に応じて適した場所に移動しながら管理できるのも利点。移動にはキャスターつきの鉢台を利用すると便利です。 皇帝ダリアの名前の由来と花言葉 taka1022/Shutterstock.com 皇帝ダリアという名前は学名のDahlia imperialisに由来し、「Imperialis」はラテン語で皇帝を意味します。丈高く伸びる威風堂々とした姿にちなんで名づけられました。和名では木立ダリア(コダチダリア、キダチダリア)、英名では「tree dahlia」などとも呼ばれ、多年草でありながらまるで樹木のように茎が木質化し、5m以上にも成長することが由来です。 皇帝ダリアの花言葉は、「優雅」「威厳」「壮麗」など。いずれも草丈が高く優雅な花姿が由来となっています。 皇帝ダリアの代表的な種類 Zatlewg/Shutterstock.com 皇帝ダリアの品種は多くはありませんが、近年はハイブリッドタイプが生まれるなど種類が増えてきています。この項目では国内で流通している主なものをご紹介します。 皇帝ダリア(ダリア・インペリアリス) Tamae-tamae/Shutterstock.com 一般的に出回っている淡いピンクの一重咲きで、草丈は6mを越えることも。自生地では林縁などで見られます。 ダリア・エクセルサ Svetlana Zhukova/Shutterstock.com 学名はDahlia excelsa。草丈は2〜3mで、インペリアリスよりも小さめです。開花期が遅いため、暖地以外では花が咲く前に枯れてしまうこともあります。 皇帝ダリア ハイブリッド 皇帝ダリアの交配種で、夏~秋から開花します。草丈は1.5〜2mほどでコンパクトにまとまるのが特徴です。花色は白、赤があり、一重咲き、八重咲きなどもあります。 八重咲きの花。F_studio/Shutterstock.com 皇帝ダリアの栽培12カ月カレンダー 開花時期:11月下旬~12月上旬植え付け:3〜5月(球根)、4月下旬〜5月(苗)植え替え:3月頃肥料:5〜10月(鉢植え) 皇帝ダリアの栽培環境 tamu1500/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰でも生育しますが、極端に日当たりが悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとしたか弱い茎葉ばかりが茂って草姿が間のびしたりするので注意。また、地植えの場合は西日が強く当たる場所は避けましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】皇帝ダリアは草丈が2〜6mに達するため、地植えにする場合は十分なスペースを確保しておきましょう。また常夜灯がある場所では花芽がつきにくくなるので、夜は十分に暗くなる場所を探してください。 土壌は、腐植質に富んだふかふかの状態を好みます。酸性に傾いた状態を嫌う性質があるので、苦土石灰をまいて土壌改良しておくとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 皇帝ダリアの耐寒温度はマイナス2℃前後、生育適温は15~25℃。日本の極端な暑さや寒さを苦手とし、夏越し・冬越し対策が必要です。寒冷地では霜にあたると地上部が枯れ、土壌が凍結すれば塊根も腐ってしまうため、掘り上げて冷暗所で保管するなどの対策をしましょう。 皇帝ダリアの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、酸性土壌を改善するために苦土石灰をまき、さらに腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根の生育がよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えましょう。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。暖地の戸外で越冬させる場合は、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 根づいた後はほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いてひどく乾燥していたら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつでもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 【地植え】 土づくりの際に元肥を施してあれば、追肥の必要はありません。 【鉢植え】 生育期間中の5〜10月に、1〜2カ月に1度を目安に緩効性肥料を株元に施して土に馴染ませます。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 皇帝ダリアの栽培で発生しやすい病気は、灰色かび病や白絹病などです。 灰色かび病は花や葉に褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 白絹病はカビが原因で、周囲に伝染しやすい病気です。根や茎に発生しやすく、発症初期は地際あたりに褐色の斑点が見つかります。病状が進むと株元の土に白いカビがはびこり、やがて株は枯れてしまうので注意が必要。病株を発見したら、周囲に蔓延させないためにただちに抜き取り、土ごと処分してください。土づくりの際に、水はけのよい環境に整えることが予防につながります。 【害虫】 皇帝ダリアの栽培で発生しやすい害虫は、アブラムシやヨトウムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書き、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、異変を察したら幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の跡が認められたら夜にパトロールして補殺するか、適用する薬剤を散布して防除します。 皇帝ダリアの詳しい育て方 球根や苗の選び方 皇帝ダリアは球根(塊根)または芽出し苗を植え付けて育てます。ダリアの球根は芽が出にくいため、基本的に球根は新芽が確認できるものがおすすめ。全体にハリがあり、腐っている部分や首の部分にひび割れがないものを選ぶとよいでしょう。苗を購入する場合は、葉色が濃く、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。 植え付け・植え替え(球根) Vlyaks/Shutterstock.com 球根の植え付け適期は、3〜5月です。市販されている球根(塊根)を植え付けます。 冬前に球根を掘り上げた場合は、3月頃に同様の手順で庭や鉢に植え直します。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に球根よりも1回り大きな穴を開け、芽を上にして植え付けます。複数植え付ける場合、100cm以上の間隔を開けておきましょう。 【鉢植え】 植え付けは、8〜10号鉢に球根1つを目安にしてください。底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を8割くらいまで入れましょう。土は鉢内までしっかり行き渡るように鉢底をコンコンと打ち付けながら土を落ち着かせ、しっかりと培養土を入れ込みます。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さを目安にし、ウォータースペースを取っておきましょう。芽を上にして植え付け、最後に鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで十分に水を与えましょう。 植え付け(苗) OlegDoroshin/Shutterstock.com 皇帝ダリアの苗の植え付け適期は4月下旬〜5月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗をポットから出して根鉢をくずさずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、密に植え付けると風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、100以上の間隔を取っておきましょう。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきます。 【鉢植え】 鉢の大きさは、8〜10号鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きして高さを決め、ポットから出して根鉢をくずさずに植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さを目安にし、ウォータースペースを取っておきます。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していき、最後に鉢底からたっぷりと水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 支柱の設置 NinaMalyna/Shutterstock.com 皇帝ダリアは草丈が大変高くなるため、早めに支柱を設置して茎を誘引しておきましょう。すると強風による倒伏を防ぐことができます。支柱は球根を傷めない位置に深くまで差し込み、しっかり支えられるようにしておくことが大切です。 摘心 Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 6〜8月、伸びた新芽の先端を切り取る「摘心」を新芽が伸びる都度に行うと、比較的コンパクトな株姿を楽しむことができます。9月頃には花芽ができ始めるので、適期以外の摘心は禁物です。 切り花を楽しむ tamu1500/Shutterstock.com 皇帝ダリアは11月下旬〜12月上旬に多数の花が咲きます。高い位置で咲いて、花姿がよく見えない場合は、切り花にして室内に飾るのもおすすめです。 夏越し Eiko Tsuchiya/Shutterstock.com 長雨に当たると蒸れることがあるので、梅雨前に株が込み合いすぎているようであれば、茎葉を間引くように切り取り、風通しをよくしておきましょう。鉢植えは梅雨前に雨の当たらない軒下などへ移動して蒸れないようにしておきます。梅雨が明けたら置きたい場所へ移動します。暑くなる時期は、水切れに注意して管理しましょう。 冬越し Anton Starikov/Shutterstock.co 関東地方以南では戸外での冬越しが可能です。地上部が枯れたら地際から2〜3節残して切り取り、バークチップやワラなどを厚めにマルチングしておきましょう。 凍結する地域では球根を掘り上げ、箱に少し湿らせたバーミキュライトを入れて埋め込み、5℃以下にならない場所で保存しておきます。球根の発芽点を傷つけることのないように取り扱いましょう。越年して3月頃になったら植えたい場所に植え付けます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com 皇帝ダリアは株分けか挿し芽で増やすことができます。 【株分け】 皇帝ダリアの株分け適期は、3月頃です。 株を植え付けて数年が経って大きく育ったら、株を掘り上げて球根(塊根)を取り出し、新芽をつけて切り分けます。塊根は大変かたいので、ノコギリなどを使うといでしょう。切り分けた球根を再び植え直すと、それぞれの株が大きく成長します。こうして同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、皇帝ダリアは挿し芽で増やすことができます。 皇帝ダリアの挿し芽の適期は、5〜6月です。その年に伸びた新しくて勢いのある茎を2〜3節つけて切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために葉を1/2ほど切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して表土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、ポットに根が回るまでに成長したら、植えたい場所に定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 倒伏しないよう低く育てるには Shadow Garden lens/Shutterstock.com 皇帝ダリアは草丈が2〜6mにもなるので、栽培する際は倒伏して隣の敷地に入ったり、落ち葉や花がらが散らかったりしないように、ご近所への配慮も忘れないようにしたいもの。6〜8月に新しい枝の先端を切る摘心や切り戻しを行うと、草丈をコンパクトに抑えることもできます。ただし、花芽が秋からでき始めるので、8月までに終わらせるようにしましょう。倒伏しないように支柱を設置して誘引しておき、枯れ葉や花がらはまめに整理しておきます。 育て方のポイントを知り皇帝ダリアを栽培しよう ELAMARAN ELAA PHOTOGRAPHY/Shutterstock.com 生育期になると茎葉をぐんぐん伸ばして家の屋根ほどにまで到達し、先端にピンクや紫の花を咲かせる皇帝ダリアの雄大な咲き姿には、感動を覚えるほど。丈夫でビギナーでも育てやすいので、庭に取り入れてはいかがでしょうか。
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花と緑

ビビッドな実が特徴の有毒植物! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】
花よりも秋につく果実が目立つ野草 白~淡紅色の小さな花が咲くこちらの野草。北アメリカを原産とし、全国に帰化している身近な花です。花は直径5mmほどで、6~9月に枝先に伸ばした花穂に咲き、可愛らしいですが、あまり目立ちません。花弁のように見えるガク片が5枚あり、中央には丸い緑色の子房があります。子房の先にはよく見ると花柱が伸び、その周りに10~12本の雄しべがあります。 もう少し離れて全体の様子を見てみましょう。 Uunal/Shutterstock.com 花序は長さ10~30cm、株の高さは100~200cmになり、赤みのある茎は上部で分枝して広がります。葉は卵形~楕円形で互生し、無毛。そしてなんといっても特徴的なのが、秋につく果実です。 Kathy Clark/Shutterstock.com 1cmほどの黒紫色の艶のある液果に、マゼンタ色の軸というカラフルな姿に見覚えのある人も多いのでは? 果実はつぶすと鮮やかな赤紫色の果汁が出ます。 dingdaeryu/Shutterstock.com さて、この野草はなんでしょう? 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ ヨウシュヤマゴボウ Olga Ilinich/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウの基本データ 学名:Phytolacca americana L.科名:ヤマゴボウ科属名:ヤマゴボウ属原産地:北アメリカ和名:ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)別名:アメリカヤマゴボウ英名:American pokeweed、pokeweed、polk salad、inkberry、dragonberriesなど形態:宿根草(多年草)草丈:1~2m ヨウシュヤマゴボウはヤマゴボウ科の大型の多年草。北アメリカ原産ですが、日本には明治初期に伝わり、現在では日本全国の道端や空き地、林縁などのさまざまな環境で普通に見られる帰化植物です。花は6~9月に開花しますがあまり目立たず、秋に赤紫色の軸に黒紫色の果実が実るカラフルな姿がよく知られています。その実の美しさから、切り花やガーデンプランツとして利用されることもあります。気温が下がると地上部は枯れますが、地中の太い根は残り、翌春に芽を出して再び成長を始めます。 未熟な緑の実。ccaligiuri/Shutterstock.com 花序は長く、実がつく頃には弓なりや下向きに垂れ下がります。未熟な実は緑色ですが、熟すと黒紫色になり、果軸も次第に赤紫色になります。実は扁球形のジューシーな液果で柔らかく、つぶすと赤紫色の果汁が出ます。英名ではインクベリー(ink berry)とも呼ばれ、染料として利用されることもありますが、有毒なので口にしたりしないよう注意しましょう。 花穂は直立または垂れ下がるように伸びます。KSCHiLI/Shutterstock.com 5弁の白い花びらのように見える部分はじつはガクで、花弁はありません。花の中央にある緑色の丸い子房には、短い花柱が10本あります。子房や未熟な実には、よく見るとカボチャのような溝がありますが、熟すとふっくらと丸みを帯びるため、溝は分かりにくくなります。 ピンクの軸に緑色の未熟果がユニークな色合い。Nandi Estevez/Shutterstock.com 黒紫色に熟した果実。Pavel105/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウ(洋種山牛蒡)という名前は、海外(西洋)から来た植物で、太い根がゴボウに似ていることに由来します。別名はアメリカヤマゴボウ。ゴボウという名が付きますが、根も有毒なので誤って食べないよう注意しましょう。 ccaligiuri/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウは全草が有毒 Kabar/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウは全草にフィトラッカサポニンなどの有毒成分を含む有毒植物。食べると腹痛や嘔吐、下痢などの症状が出るほか、重症化すると痙攣を起こして、最悪の場合には死亡することもあります。皮膚に対しても刺激作用があるとされます。特にブドウやブルーベリーに似た、ジューシーで美味しそうな実は、子どもが誤って口にしてしまわないよう注意が必要。 ヨウシュヤマゴボウの根Manfred Ruckszio/Shutterstock.com また、山菜に「やまごぼう」の漬物などがありますが、この「やまごぼう」は山菜名でモリアザミのこと。「ヤマゴボウ」という名前からゴボウや「やまごぼう」のように食用になると誤認し、食中毒を起こしてしまった事例もあるため根も食用しないよう注意しましょう。 やまごぼうという山菜名でも知られるモリアザミの花。F_studio/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウに似た花 ヤマゴボウの花。oldchap/Shutterstock.com ヨウシュヤマゴボウに似た花には、中国や朝鮮半島などの東アジアを原産とするヤマゴボウや、在来種のマルミノヤマゴボウなどがあり、いずれも有毒です。 ヤマゴボウの実。KlavdiyaV/Shutterstock.com ヤマゴボウは日本には古い時代に伝わったとされ、現在では北海道南西部から九州まで野生化している姿が見られます。ヨウシュヤマゴボウとは違い、花序や果軸が垂れ下がらずに直立するのが大きな特徴。また熟した果実が丸くならず、8つに分割されているという違いもあります。 マルミノヤマゴボウは関東地方以西の本州・四国・九州に分布する在来種で、ヤマゴボウ同様に花序が直立します。花は淡紅色や白で、次第に花柄とともに濃紅色になります。実は基本的にヨウシュヤマゴボウのように丸くなり、溝は目立ちません。 クイズ一覧はこちら!
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樹木

拾ったドングリから育てられる? 丈夫な常緑樹「アラカシ」の増やし方と栽培ガイド
アラカシの基本情報 Vahan Abrahamyan/Shutterstock.com 植物名:アラカシ学名:Quercus glauca英名:ring-cupped oak和名:アラカシ(粗樫)その他の名前:アラガシ、クロカシ、オオガシ、ナラバガシなど科名:ブナ科属名:コナラ属原産地:日本(東北地方以南)、朝鮮半島、中国などの東アジア形態:常緑性高木 アラカシは漢字で「粗樫」と書き、学名はQuercus glauca (クエルカス・グラウカ)。ブナ科コナラ属の常緑高木で、原産地は中国、朝鮮半島、日本などの東アジア。国内では本州、四国、九州・沖縄に分布しています。暑さや寒さには強く、一般地では周年戸外で管理できます。コナラ属の常緑樹に分類されるカシの木の中でも代表的存在で、地域によってはカシといえばアラカシを指すことも多いようです。自然樹高で15〜20m、幹は60㎝ほどになり、放任してもよく育つので、公園や街路などによく利用されていて、ドングリがなる樹木の代表格としても知られています。また、盆栽に仕立てることもできます。 本州以南地域に分布するアラカシ tamu1500/Shutterstock.com アラカシは本州の宮城県~石川県以西、四国、九州・沖縄に分布しており、カシの仲間では最も広い範囲に自生しています。日本以外では韓国の済州島、中国、ヒマラヤ地方などに分布していることが確認されています。年間を通じて温暖で降水量が多い地域でよく育つため、日本では主に西日本で庭木としてよく栽培されています。 特に関西方面で生け垣用として好んで植栽されており、カイズカイブキやウバメガシと並んで、関西の三大生け垣用樹とされてきました。生育スピードがはやく、大きく成長することもあってか、現在では庭木として植栽されることは少なくなっていますが、常緑のため道路側や隣家側などの目隠し用に重宝します。 アラカシの花や葉、実の特徴 Hank Asia/Shutterstock.com 園芸分類:庭木開花時期:4~5月樹高:15〜20m耐寒性:普通~やや強い耐暑性:強い花色:淡緑色 アラカシは雌雄同株で、開花期は4~5月。花色は淡いグリーンで、雄花と雌花がつきます。雄花序は新枝の基部から5~10cm垂らして多数の雄花をつけ、雌花序は新枝の上部の葉腋から1花序ずつ直立し、3~5個の雌花をつけます。 tamu1500/Shutterstock.com アラカシの葉は長さ5~13cm、幅3~6cmの楕円形で、縁にはギザギザとした鋸歯が入って互生につきます。 JamesHou/Shutterstock.com アラカシは、10~11月になると茶色く熟したドングリを落とします。アラカシのドングリは直径2cm弱で、帽子(殻斗)には同心円状に多層の横縞があるのが特徴。鱗状の模様のあるナラ類のドングリとの見分けポイントになります。 帽子(殻斗)に同心円状の模様が入るアラカシのドングリ。kenjii/Shutterstock.com This_is_JiHun_Lee/Shutterstock.com アラカシの樹皮は暗灰色で、幹には皮目や浅いくぼみが見られます。基本的に幹肌はなめらかで大きく割れ目が入ることはなく、樹齢が古くなってもごく浅い割れ目が入る程度です。 アラカシの名前の由来と花言葉 tamu1500/Shutterstock.com アラカシは漢字で「粗樫」と書きますが、「粗」は、葉の縁に入る切れ込みが粗いこと、枝の出方が粗いことなどにちなんでいます。また、カシという名は「堅し木」に由来するとされ、材が堅いことにちなみます。 アラカシの花言葉は「力」「勇気」「長寿」などです。 アラカシとシラカシの違い 左はアラカシ、右はシラカシ。Hank Asia、yosmoes815/Shutterstock.com シラカシはブナ科コナラ属の常緑樹で、自然樹高が10〜20mにも達する高木で、生育スピードは速いほうです。原産地は、日本、朝鮮、中国、台湾で、国内では主に福島県〜新潟県以西の本州、四国地方、九州地方に分布。主に関東地方で庭木として利用されています。 アラカシとシラカシの違いは、葉の縁に入る切れ込みが葉のほとんどに付くシラカシに対し、アラカシの葉は幅広で卵形、鋸歯は葉の半分から先につく点です。葉裏を見るとシラカシは灰緑色で、アラカシは緑灰褐色で絹毛があります。またどんぐりでは、シラカシはやや細長ですが、アラカシはふっくらしているのが相違点です。 アラカシの仲間の種類 Hank Asia/Shutterstock.com アラカシにはいくつかの仲間や品種があるので、主なものをご紹介します。 ヒリュウガシ 漢字で「飛龍樫」と書きます。主に関西地方で庭木として利用されており、葉の縁が深く切れ込んでいるのが特徴です。あまり多くは流通していません。 ヨコメガシ アラカシの変種で、野生では見られない園芸品種。葉脈の間にクリーム色の斑が入るのが特徴です。 アマミアラカシ アラカシの変種で灰岩質の土壌を好み、沖縄などに分布。沖縄を代表するどんぐりの木で、ドングリはアラカシよりも大きくて細長いのが主な相違点です。 アラカシの用途 Marinodenisenko/Shutterstock.com アラカシは和庭やナチュラルガーデンによく馴染む庭木で、次のような楽しみ方があります。 和風の庭の雰囲気づくりに 主に関西方面で庭木としてよく用いられているアラカシ。常緑樹で冬も葉を落とさないため、人通りが多い道路側や隣との境界などに向いています。年に2回は透かし剪定をして風通しがよく自然な樹形を保てば、和庭などで魅力を発揮する庭木です。 里山の野趣を感じられる庭木として アラカシは秋にドングリを落とすため、自然たっぷりの里山の雰囲気を感じることができます。落葉樹をメインに植栽している庭では、常緑のアラカシを加えると冬もみずみずしい葉姿を楽しめます。またソヨゴやシマトネリコ、ギンヨウアカシアなど、異なる樹種の常緑樹も加えると、一年を通して緑豊かな庭を維持できます。 生け垣にする場合は範囲を限定するとよい アラカシを列植して生け垣に利用する場合は、30〜100cmの間隔を取るようにし、樹高1.5〜1.8mほどを維持する剪定を行いましょう。あまり大きくなりすぎると手入れがしにくくなるためです。奥行きを維持することは難しいので、幅は80㎝以上の余裕があるとよいでしょう。生育旺盛なので、年に2回の剪定で樹形が乱れないように管理します。 アラカシの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜5月植え付け・植え替え:3〜5月、10月頃剪定:5〜7月、10月頃種まき:10~11月 アラカシの栽培環境 Marinodenisenko/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり、風通しのよい場所が最適です。半日陰の場所でも生育しますが、あまりに暗い場所では生育が悪くなります。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ、水もちがよく、腐植質に富んだふかふかとした土壌を好みます。生け垣の場合は、あまり薄く育てることはできないため、奥行き80cm以上のスペースを確保するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 アラカシの耐寒温度はマイナス8℃程度と、ある程度寒さには耐えますが、栽培適地は東北地方南部から九州・沖縄にかけてです。耐暑性は強く、特に夏越し対策は必要ありません。 アラカシの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径・深さともに50㎝程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土、堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質などの水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良し、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり Vladimir Gjorgiev/Shutterstock.com 水やりの際は、木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。真夏は気温が高い昼間に行うと、水がすぐにぬるま湯になって木が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて枝葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後はほとんど不要です。ただし、晴天が続いてひどく乾燥する場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。また、枝葉がややだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、水切れに注意が必要です。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 アラカシは生育旺盛に育つので、植え付け時に元肥を施してあれば肥料はほとんど必要ありません。しかし、苗木がまだ幼い場合には、生育期に入る少し前の2月頃に有機質肥料を株元から少し離れた周囲にまいて、スコップで軽く耕して土に馴染ませておきましょう。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 アラカシに発生しやすい病気は、うどんこ病、すす病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢などの表面が、白く粉を吹いたような状態になります。放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用する殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆って見た目がよくないだけでなく、光合成がうまくできなくなって樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因ですす病が発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば、剪定して日当たり、風通しをよくして管理します。 【害虫】 アラカシに発生しやすい害虫は、テッポウムシやカイガラムシなどです。 テッポウムシは、ゴマダラカミキリの幼虫です。成虫が幹などに産卵し、木の内部に入って食害します。幼虫は1〜2年にわたって木の内部を食害し、木は徐々に樹勢が弱り、枯死することも。木の周囲にオガクズが落ちていたら、内部にテッポウムシがいることが疑われます。発見次第、侵入したと見られる穴に薬剤を注入して駆除しましょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われており、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 アラカシの詳しい育て方 植え付け・植え替え Jurga Jot/Shutterstock.com アラカシの植え付け・植え替えの適期は3〜5月と10月頃ですが、基本的には真夏と真冬以外の生育期ならいつ植え替えてもよいでしょう。移植が苦手で大きく成長した木は根付きにくいため、地植えの場合は植え付け場所をよく検討してから植えましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗木の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。列植して生け垣にする場合は、30〜100cmの間隔を取るようにしてください。根づくまでは支柱を立てて誘引し、強風による倒伏を防ぎましょう。最後にたっぷりと水を与えます。アラカシを栽培適地で地植えにする分には、健全に育っていれば植え替える必要はありません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、入手した苗が植えられている鉢よりも1〜2回り大きなサイズの鉢を準備します。鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に入れて仮置きし、高さを決めます。少しずつ土を入れて、植え付けていきましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。 土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。根づくまでは支柱を立てて誘引し、強風による倒伏を防ぎましょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1回は植え替えましょう。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から木を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を整理して小さくし、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com アラカシの剪定適期は5〜7月か、10月頃です。生育が早く、樹形を崩しやすいので放任せずに定期的に手入れすることが大切です。 【樹姿を楽しむ剪定】 アラカシの自然な樹形を楽しむ場合は、透かし剪定や切り戻し剪定を中心に行います。まず、幹の先端で複数の枝が出ている場合は、1本のみ残してほかは切り取りましょう。次に勢いよく伸びすぎている徒長枝、垂直に伸びる立ち枝、ほかの枝に絡んでいるふところ枝、下向きに伸びている下がり枝、内側に向かって伸びている枝、株元から伸びているひこばえなどを切り取ります。また込み合いすぎている部分があれば、適宜透かすように剪定し、風通しをよくします。これ以上樹高を大きくしたくない場合はだいたいのアウトラインを決め、はみ出している枝があれば分岐部まで遡って切り取りましょう。 【生け垣の剪定】 生け垣にしている場合は、年に1回の剪定では枝がかたくなって作業しづらくなるので、5〜7月と10月頃の年に2回は行うようにしましょう。 まず、高さを決めて先端を刈り込みバサミでカットします。太くて切れない枝はノコギリで切り取るとよいでしょう。次に、側面のアウトラインを決めて、はみ出している枝をカットしていき、生け垣の形を整えます。 拾ったドングリの育て方&株の増やし方 JamesHou/Shutterstock.com アラカシは秋に採取したドングリを播いて小さな苗から育てたり、株を増やすことができます。ドングリは乾燥に弱く、乾燥すると発芽率が低下するため、拾ったドングリはすぐに播くとよいでしょう。すぐに植えられない場合は湿らせた砂などに入れて保管します。水に入れて浮かぶドングリは虫食いや乾燥で発芽しないことが多いため、水に沈むものを選び、培養土や赤玉土などに1~2cmの深さで横向きに埋め、乾かさないように管理しましょう。 日本で親しまれてきたアラカシを自宅の庭に Vipul1989/Shutterstock.com 日本に自生し、古くから利用されてきたアラカシは強健な性質で、放任してもよく育つのでビギナーにもおすすめ。秋になればどんぐりを落とすので、里山のような野趣あふれる雰囲気も楽しめます。冬でも葉姿を楽しめるアラカシを、庭に植栽してはいかがでしょうか。
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【10名様にプレゼント】玄関・ベランダが花いっぱいに! 動画でも学べる「立体ガーデニング」
狭くても、花景色はここまで広がる! 玄関先やベランダ、奥行きのない花壇、小さなコーナーなど、植物を楽しみたくても「場所が足りない」と感じることはありませんか? そんな限られた場所こそ生かしたいのが、空間を上下にも使う「立体ガーデニング」です。 本書では、ハンギングバスケットを中心に、寄せ植えや花壇、つるバラなどを組み合わせ、小さな空間から庭全体までを立体的に彩るアイデアを紹介しています。 登場するのは、園芸家であり、ハンギングバスケット講師としても活躍する武島由美子さんの庭と作品。花を目線の高さに飾るハンギング、足元を彩る寄せ植え、壁面を花景色に変えるつるバラ——。地面の広さだけにとらわれず、空間全体を使って花を楽しむ方法が分かる一冊です。 写真+動画で分かる! 初めてのハンギングも安心 「ハンギングバスケットは難しそう」と思っている人にも、ぜひ見てほしいのが本書の作り方ページです。 基本となるスリットバスケットは、花苗を縦に重ねるように植えていくことで、花のボールが空中に浮かぶような華やかな景色をつくることができます。 本書では、1種類の植物でつくるシンプルな作品から、複数の花やカラーリーフを組み合わせた華やかな作品まで、植え込みの手順を写真で分かりやすく紹介しています。 さらに、誌面に掲載されたQRコードをスマートフォンで読み込むと、ハンギングバスケットの寄せ植えレッスン動画を見ることができます。苗をどの向きで入れるのか、どの順番で植えるのか、最後に全体をどう整えるのかなど、写真では伝わりにくいポイントを実演で確認できます。 さらに、掲載する全38作品には、使用した植物名と株数がひと目で分かる「花レシピ」付き。 「この雰囲気を自宅でも再現してみたい」と思ったとき、植物選びの参考にできるのも大きな特徴です。 寄せ植えの基本や器選び、リース型の寄せ植え、根つきのクリスマスリースなど、季節ごとに楽しめるアイデアも掲載しています。 ハンギングから庭づくりまで。小さな空間で覚えた技術が庭全体に広がる 本書で紹介しているのは、鉢植えやハンギングだけではありません。 花を目線の高さに据えるハンギング、足元を彩る寄せ植え、壁面を彩るつるバラ。こうした小さな空間での工夫は、そのまま庭全体のデザインにも応用できます。 アーチや小径で視線を導いたり、庭の各所に見せ場をつくったり、くつろげる居場所を設けたり。 「植物を植える」だけではなく、花のある景色をどうつくるかという視点から、庭を魅力的に見せる方法を紹介します。 奥行きのない花壇の見せ方や、日陰にも見せ場をつくる工夫、花の少ない端境期の彩り方など、すでに庭づくりを楽しんでいる人にも役立つヒントが詰まっています。 「いつ、何をする?」が分かる植物のお手入れも きれいに植えた後、その景色を長く保つためには日々のお手入れも大切です。 本書では、水やり、花がら摘み、切り戻し、植え付け、植え替えなど、植物を美しく保つための基本作業を解説。 さらに、季節ごとの作業時期がひと目で分かる円形の作業図も掲載しています。 巻末には、ハンギングや寄せ植えにおすすめの植物91種を掲載。植物選びから植え込み、その後の管理まで、一冊を通して楽しめる構成になっています。 武島さん流、花のあるライフスタイルも掲載 本書の魅力は、ガーデニングのテクニックだけではありません。 武島さんが日々どのように花と向き合い、暮らしの中に取り入れているのかも紹介しています。 季節のしつらえや、動きやすく気分も上がるガーデンファッション、機能的で美しいガーデンツールなど、花を育てる時間そのものを楽しむためのヒントも収録。 さらに巻末にはハンギングや寄せ植えに活躍する植物91種を掲載。 小さな一鉢から庭全体まで。 花景色を「つくる」「育てる」「暮らしの中で楽しむ」ための実例と知恵を詰め込んだ一冊です。 『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』 『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』 著者:ガーデンストーリー定価:2,200円(本体2,000円+税)発売:2026年10月5日判型:B5判 ページ数:160ページ発行:KADOKAWAISBN-10:4049027313ISBN-13:978-4049027310 「Amazon」や「楽天」でご予約いただくと、素敵な特典がそれぞれ届きます! Amazon特典「ハンギング設計シート」 作る前に花苗の種類や色、植える位置を整理できる「ハンギング設計シート」。バスケットの図に花の配置を書き込みながら、完成イメージを組み立てられます。必要な苗や資材を記入できる買い物リスト付きで、園芸店での苗選びから植え込みまでをサポート。自分だけのハンギングづくりに役立つ、実用的な購入者限定特典です。 Rakuten特典「初めてでも作れるハンギング動画」 購入者限定の動画レッスンでは、ハンギングバスケットづくりのポイントを実演します。花苗の組み合わせ方、植え込む順番、全体を丸く美しく仕上げるコツなど、本の写真だけでは伝わりにくい手の動きや苗の扱い方を分かりやすく解説。難しそうに見えるハンギングバスケットを、初めての方にも気軽に楽しんでいただける特別レッスンです。 本書のもくじ Chapter1 「小さな空間を華やかに彩るハンギング」 地面がなくても、花を咲かせられる「ハンギング」基礎知識ハンギングの魅力 ①〜⑤壁に、フェンスに、椅子の背に。飾り方いろいろハンギングバスケットの基本の作り方数種類を組み合わせて作るハンギング〈動画つき〉ハンギング作りに役立つツール Chapter2「ハンギングと寄せ植えを重ねて景色を作る」 地面がなくても、花景色を作れる「寄せ植え」武島さんの寄せ植えセオリー寄せ植えの作り方初心者でもうまくいくリースの寄せ植え Chapter3「小さな花壇を生かして景色をより立体的に」 奥行きのない花壇を立体的に見せる5つの工夫つるバラの誘引と剪定春夏秋冬の玄関の花風景 Chapter4「小さなコーナーも見違える季節のしつらえ」 春 小さな芽吹きを集めて夏 涼やかな花のコーナー秋 ハロウィンの演出冬 小さなクリスマスのしつらえ Chapter5「小さな工夫を重ねて広がる庭景色」 広い庭景色を作る6つの視点アーチと小径 / 小径と花壇 / 色や植栽で場面を分けるくつろぐ居場所を作る / 小径の先へ視線を導く日陰にも見せ場を作る / 端境期を彩る STORY いつも花のあるほうへ心を戻してSTYLE 動きやすくて、気分が上がるガーデンファッションTOOLS 機能的でおしゃれなガーデンツール Chapter6「覚えておきたい植物の基本の手入れ」 様子を見る / 掃除 / 花がら摘み / 水やり / 切り戻し / 植えどき・抜きどきハンギング・寄せ植えにおすすめの花図鑑91種WORKS 花のある暮らしを育てる場所 武島由美子さんと Anne's Garden 新刊を10名様にプレゼント! 玄関先やベランダの一角からでも始められる「立体ガーデニング」。 「もっと花を飾りたいけれど場所がない」という人はもちろん、寄せ植えやハンギングをもっと素敵に見せたい人、庭全体の景色づくりを学びたい人にもおすすめの一冊です。 発売を記念して、『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』を10名様にプレゼントします。 応募締切:2026年10月19日(月)15:00まで ご希望の方は、以下の応募フォームからアンケートにお答えのうえお申し込みください。当選された方には、発行元のKADOKAWAより書籍を直接お贈りいたします(10月下旬発送予定)。 皆さまからのご応募をお待ちしています。
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花と緑

季節の花の3択クイズ 秋を彩る風物詩! コスモス(秋桜)は次のうちどれ?
秋風に揺れる可憐な花!「コスモス」は次の3つのどれ? Fumeezz/Shutterstock.com コスモスはメキシコ原産の一年草。日本で広く栽培されるようになったのは明治時代末期といわれ、今ではすっかり秋の風物詩として定着しています。繊細で美しい花姿とは裏腹に強健で育てやすく、全国各地に観光名所があるほか、ガーデンプランツとしても人気です。主な開花期は8~11月で、花色は白、ピンク、赤、オレンジ、黄、複色。短日植物で、日が短くなると花芽をつける性質があります。 さて、そんなコスモスには、よく似た花がいくつかあります。今回は、正しいコスモスの写真を選ぶ3択クイズ! コスモスは、次のA~Cのどれでしょう? A N.Stertz/Shutterstock.com B Katerina Maksymenko/Shutterstock.com C kidae/Shutterstock.com ヒント いずれもキク科の植物。整った花形はよく似ていますが、咲く時期や葉の形に違いがあります。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ C kidae/Shutterstock.com コスモスの基本データ 学名:Cosmos bipinnatus科名:キク科属名:コスモス属原産地:メキシコ和名:オオハルシャギク(大春車菊)英名:cosmos、common cosmosなどその他の名前:アキザクラ(秋桜)開花期:8~11月花色:白、ピンク、赤、オレンジ、黄、複色形態:一年草草丈:50~200cm 可憐な花を咲かせるコスモスは、秋の風景を彩る風物詩。細い糸状の葉に風に揺れる花茎と、繊細そうな草姿とは裏腹に、日当たりと風通しがよければ土質を選ばず元気に育ち、こぼれ種でもよく増えるため、公園や野原のほか道端などでも野生化して花を咲かせ、さまざまな場所で目にする機会が多い一年草です。コスモス属にはいくつかの種類がありますが、一般的にコスモスと呼ばれているのはCosmos bipinnatusという種類で、原産地はメキシコ。日が短くなると花芽をつける短日植物ですが、近年はそれほど日の長さに影響されない品種も増えてきています。 Alex Manders/Shutterstock.com コスモスの花は筒状花の周囲に8枚程度の舌状花がつく、キク科らしい整った形です。この整然と並ぶ花弁から、秩序や調和、そして美などを表すギリシャ語のKosmosを由来に命名されたといわれます。頭花は花径5~8cmで、透け感があるような優しい雰囲気の花弁の先には浅く切れ込みが入ります。白、ピンク、赤、オレンジ、黄、複色があり、魅力的な花色や花形を持つ新品種も登場しています。 花弁に絞り模様が入る品種‘バローテ’。Alex Manders/Shutterstock.com 筒状の花弁がユニークな‘シーシェル’。Bonjour Sweets/Shutterstock.com 葉は対生し、深く切れ込んで糸状になり、繊細な印象。茎はよく分枝し、草丈2mにも達します。花後には0.7~1.5cmの細長い痩果ができます。 キバナコスモス。ES NASIM/Shutterstock.com コスモス属の植物には、ほかにキバナコスモスやチョコレートコスモスなどもあり、コスモス属全体をまとめてコスモスということもあります。また、これらの交配種もコスモスとして販売されています。 キバナコスモスは赤、オレンジ、黄など暖色系の花色で、コスモスよりも暑さに強く、夏から咲き始めます。また葉に切り込みは入りますが、コスモスよりも葉幅が広いのが特徴です。 チョコレートコスモスは茶褐色や黒紫、紅色などシックな花色で、チョコレートを思わせる甘い香りがあるのが特徴。一年草のコスモスやキバナコスモスとは違い、毎年芽を出す宿根草で、春から秋まで咲く開花期の長いタイプと、秋に一斉に咲く秋咲きタイプに分けられます。また、チョコレートコスモスもコスモスに比べて幅のある葉を持ちます。 チョコレートコスモス。N.Stertz/Shutterstock.com gothiclolita/Shutterstock.com コスモスは種まきから育てるのが一般的。品種にもよりますが、4~8月が種まきの適期で、晩生品種の場合は草丈が高くなりすぎないよう8月に入ってから播くとよいでしょう。日当たり・風通しのよい場所を好み、短日性が強い植物の場合は夜間に光が当たらない場所で育てます。コスモスは強健で大きくなりやすいので、株間をとっておきましょう。 摘心を繰り返すことで分枝を促し、草丈を抑えて花数多く育てることができます。肥料は控えめでかまいません。 Freedom365day/Shutterstock.com 残りの選択肢の花は… A コレオプシス N.Stertz/Shutterstock.com キク科ハルシャギク属(コレオプシス属)の多年草。北アメリカ、メキシコ、中南米などを原産とします。開花期は5~10月で、明るい黄、ピンク、オレンジ、赤、複色など、明るい色合いの花をたくさん咲かせます。暑さに強く、丈夫で育てやすいので、サマーガーデンやガーデニング初心者にもおすすめ。草丈は20~100cmほどとコスモスよりも低めで、花も小さめ。茎はコスモスよりしっかりした印象です。葉の形は細い糸状のものや羽状複葉のものなど、品種により異なります。 B オオキンケイギク Katerina Maksymenko/Shutterstock.com キク科ハルシャギク属(コレオプシス属)の多年草。北アメリカ原産で、5~7月に黄色い花を咲かせます。キバナコスモスによく似ていますが、花弁の先端の切れ込みが不規則に4~5つと多いのが特徴。最も大きな違いは葉で、切れ込みが入らない細長いへら状の葉をつけます。繁殖力が強く、日本では外来種として野外に定着して問題となっており、「特定外来生物」に指定されています。庭などに生えているのを見つけたら根から引き抜き、拡散しないよう可燃ごみなどとして処分しましょう。 クイズ一覧はこちら!
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宿根草・多年草

「日陰で花が育たない」を解決! 手入れがラクでずっと美しいヤブランの育て方を詳しく解説
ヤブランとは? ヤブランの基本情報 crystaldream/Shutterstock.com 植物名:ヤブラン学名:Liriope muscari英名:Liriope、Creeping Liriope、Big blue lilyturf、Border grass、Monkey grass和名:ヤブラン(藪蘭)科名:キジカクシ科属名:ヤブラン属原産地:日本を含む東アジア分類:多年草 ヤブランは、キジカクシ科ヤブラン属の植物です。原産地は日本を含む東アジアで、日本の気候によく馴染んで暑さ・寒さに強く、育てやすいのが特徴。多年草で、一度植え付ければ何年も生育します。春から新芽を出し、寒くなると生育が止まりますが、落葉したり枯れることなく常緑のまま冬越しし、寂しくなりがちな冬の庭や花壇など、植栽の貴重なグリーンとなってくれます。 ヤブランの葉や花、実の特徴 simona pavan/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:7〜10月草丈:20〜40cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:濃青紫~藤色、白 ヤブランの草丈は20〜40cm。細長い葉を放射状に伸ばしてシャープなラインを描きます。開花期は7〜10月で、花茎を立ち上げた先端に、花径4mmほどの小さな花を連ねるように咲かせます。花色は主に紫、白。花つきがよく次々と開花して庭を彩ってくれます。 花後に実をつけますが、すぐに果皮が取れて、黒い種子が剥き出しになります。 ヤブランの花言葉、名前の由来や別名 Ancha Chiangmai/Shutterstock.com ヤブランは漢字で「藪蘭」と書き、名前に「ラン」が入っていますが、ラン科の植物ではありません。「藪のような暗がりでも咲く花」というのが花名の由来といわれます。また、ランのように細長い葉を持ち、細長い花姿が中国語で「細長く連なっている」という意味の「欄」にちなむ、など名前の由来は諸説あるようです。和名で古くは「山菅(やますげ)」や「菅(すげ)」と呼ばれ、万葉集にも登場します。また、同じキジカクシ科に属する、春咲き球根植物のムスカリに姿が似ていることから「サマームスカリ」と呼ばれることも。 英名・別名は、学名Liriope muscariからそのまま「リリオペ」で、これはギリシャ神話に記されている、泉の妖精の名前にちなんでいます。 花言葉は「謙虚」「忍耐」「隠された心」など。 ヤブランの代表的な種類と特徴 ヤブラン属には5種が属しており、品種改良によって作出された園芸品種も出回っています。ここでは、主に日本で流通しているヤブランの種類や園芸品種についてご紹介します。 日本に自生するヤブランの仲間 コヤブラン。Chintung Lee/Shutterstock.com 日本に分布しているのは、ヤブラン、ヒメヤブラン、コヤブランの3種類です。ヒメヤブランとコヤブランはヤブランよりもやや小ぶりで、草丈は10〜20cm。ヤブランとは異なり、ランナー(匍匐茎)を伸ばして増える性質を持っています。ヒメヤブランは花穂につく花数が少なめですが、コヤブランは、ヤブランと同じくらい花穂にたくさんの花を連ねるので、花数に注目すれば見分けることができます。 葉のきれいなものや斑入りも! ヤブランの園芸品種 simona pavan/Shutterstock.com ヤブランの園芸品種で最もポピュラーなのは斑入りヤブランで、緑の葉が白く縁取られて印象が明るく、カラーリーフプランツとして重宝します。また、花穂の色違いもあり、日陰でも彩りをプラスできる品種もあります。 斑入りヤブラン Liriope muscari ‘Variegata’ BONNIE WATTON/Shutterstock.com 葉を縁取るようにくっきりと斑が入り、明るい雰囲気がある種類。花壇に限らず寄せ植えなどでも重宝し、ヤブランのなかでも最も植えられている品種です。 ライラックビューティ Liriope muscari ‘Lilac Beauty’ Wut_Moppie/Shutterstock.com 紫色の花穂が通常よりも大きく、より華やかな雰囲気が魅力です。 ピーディーインゴット Liriope muscari ‘Pee Dee Ingot’ 黄色味がかった緑葉で、明るい雰囲気をもたらしてくれます。“黄金葉のヤブラン”とも呼ばれます。 モンローホワイト Liriope muscari ‘Monroe White’ Wiert nieuman/Shutterstock.com 白い花で花つきがよく、爽やかな咲き姿が素敵な品種です。 ロイヤルパープル Liriope muscari ‘Royal Purple’ Denise E/Shutterstock.com 「ロイヤルパープル」の名のとおり、青紫の花を咲かせ、濃いめの緑葉とのコントラストが美しい品種です。 ヤブランの育て方〜元気に育てるためのポイント ここまで、ヤブランの基本情報や名前の由来、花言葉、種類などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、増やし方など、ヤブランの育て方について詳しく解説します。 ヤブランの栽培環境、日当たり、置き場所 crystaldream/Shutterstock.com ヤブランは、日向から半日陰の場所まで、どこでもよく育ちます。ただし、あまりに暗い場所では、ヒョロヒョロと間のびした草姿になり、花つきも悪くなるので注意。また、葉に斑が入る品種は、真夏に強光線を浴びると葉焼けして見栄えが悪くなるので、朝のみ日が差す東側や落葉樹の株元など、チラチラと木漏れ日が差すような半日陰の場所が向いています。土壌を選ばずよく育ち、暑さ寒さにも強いのが特徴です。関東地方以西の暖地では特に寒さ対策の必要はなく、戸外で越冬できます。 ヤブランに適した土づくり・用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 地植えの場合は、植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んだ用土をよく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 鉢やプランターに植える場合は、草花用にブレンドされた市販の培養土を購入すると手軽です。自身でブレンドする場合は、赤玉土と腐葉土を7:3の割合で配合するのがおすすめです。水はけのよい土質にしておくとよいでしょう。 ヤブランの植え付け・植え替え Vasyliuk/Shutterstock.com ヤブランの植え付け・植え替えの適期は、真夏や真冬を除いた3〜6月か、9〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、15〜30cmの間隔を取ってください。 庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。ただし、植え付けから5〜6年が経って株が込み合っているようなら、掘り上げて株分けしてください。改めて植え直し、株の若返りをはかりましょう。 【鉢植え】 Antoniya Kadiyska/Shutterstock.com 鉢で栽培する場合は、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。ヤブランの苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めます。少しずつ土を入れて、植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 ヤブランの水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水がぬるま湯のようになり、株が弱ってしまいます。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 ヤブランの肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 強健な性質なので、1年目は植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。2年目以降は、古葉を刈り込んだ後や、株の生育に勢いがない時などに液肥を与えておくとよいでしょう。 【鉢植え】 3〜4月と10〜11月に緩効性化成肥料を置き肥します。古葉を刈り込んだ後や、株の生育に勢いがない時などには、液肥を与えておくとよいでしょう。 ヤブランの手入れ mihalec/Shutterstock.com ヤブランの剪定や花がら摘み、病害虫対策など、日頃のお手入れのポイントについて解説します。 【古葉切り】 ヤブランは多年草に分類され、越年して長く生育を続ける植物です。寒くなると生育が止まって冬を乗り越え、春を迎えると新芽が動き出します。この新芽が出る前のタイミングで、古葉切りとして、葉を地際から刈り取っておきましょう。前年に出た葉は古くなって傷んでいたり、茂りすぎて草姿が乱れるためです。古い葉を残しておいても生育に問題はないのですが、古い葉と新しい葉が混じり合い、草姿も見苦しくなってしまいます。見栄えよく保つには、この刈り込みのひと手間をかけておくのがポイントです。 【花がら摘み】 ヤブランの終わった花は、そのまま放置せずに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなるので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。種子を採取したい場合は、開花が終わりそうな頃に花がら摘みをせず、種子をつけさせましょう。 ヤブランを育てるうえで気をつけておきたい病気と害虫 devil79sd/Shutterstock.com 【病気】 ヤブランは比較的病気にかかりにくい植物ですが、まれに炭疽(たんそ)病を発症することがあります。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で発生する伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点が現れるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を見つけたらすぐに除去して土ごと処分しておきましょう。密植すると発病しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発症しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 【害虫】 ヤブランは比較的害虫が発生しにくい植物ですが、まれにナメクジとヒョウタンゾウムシの被害にあうことがあります。 ナメクジは花や蕾、新芽、新葉、果実などを食害します。体長は40〜50mmで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に不快な粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので夜にパトロールして捕殺してください。または、ナメクジ用の駆除剤を利用して防除してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 ヒョウタンゾウムシは、主に4〜8月に発生しやすい昆虫です。成虫の体長は6〜9mmで、色は灰褐色。頭が小さく鼻のような突起を持ち、胸部と腹部がヒョウタンのような形をしています。主に葉を食害し、見栄えが悪くなるので注意。飛ぶことができず、株を揺すると落ちやすいので、捕殺しましょう。大量に発生しているようなら、適用する薬剤を散布して駆除するのも一案です。成虫は秋に雑草や枯れ葉の中で越冬するので、冬に雑草や枯れ葉を残さずに株まわりをきれいに掃除しておきましょう。 ヤブランの株分けでの増やし方 Nataly Studio/Shutterstock.com ヤブランは「株分け」という方法で増やすことができます。ヤブランの株分けの適期は3〜4月か10〜11月。株を植え付けて数年が経ち、大きく育つと老化が進むので、株分けをして若返りをはかります。株を掘り上げて4〜5芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、株が増えていくというわけです。 シェードガーデンにピッタリ! ヤブランの楽しみ方 Peter Turner Photography/Shutterstock.com 丈夫でメンテナンスの手間がかからないヤブランは、耐陰性があるため、あまり日当たりに恵まれない環境でも育ちます。常緑性で冬でもエバーグリーンが楽しめるのもいいですね。斑入り種や明るい黄緑葉種を選んで、暗くなりがちなシェードガーデンをみずみずしく彩ってはいかがでしょうか。足元が日陰になりがちな樹木の下草としてもおすすめです。和風・洋風を問わずに取り入れやすく、放射状に細葉を伸ばすシャープな草姿は、モダンな雰囲気の庭にもよく似合います。 日陰でも育つ丈夫なヤブランを育ててみよう! Ancha Chiangmai/Shutterstock.com 日当たりがあまりよくない場所でも元気に育ち、季節ごとに変化する表情を楽しませてくれるヤブラン。「日陰だから…」とお庭やベランダのスペースを諦めていた方にこそ、ぜひおすすめしたい優秀な植物です。 暑さや寒さに強いだけでなく、特別なお手入れをしなくても一年中美しい姿を保ってくれるため、忙しい方やガーデニング初心者の方でも気軽に育てられます。 ぜひお庭や鉢植えに取り入れて、手軽で美しいグリーンライフを楽しんでみてくださいね。
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育て方

【プロが伝授】クリスマスローズは10月が植え替え&復活のチャンス! 横山直樹さんに学ぶ不調株のレスキュー術
なぜ、今がクリスマスローズのレスキュー最大チャンスなのか? 葉が茶色くなって葉先が枯れているクリスマスローズを診察するDr.横山こと横山直樹さん。 クリスマスローズは夏の間、半休眠状態で過ごし、気温が下がってくる9月頃から再び生育を始め、10月には根や葉の動きが活発になってきます。 この「再び旺盛に生育する時期」こそ、夏に傷んだクリスマスローズを立て直すチャンスです。 新しい根が伸び、新葉が展開するこの時期に早めに対処すれば、傷んだ部分から新しい組織への更新を促し、株をリフレッシュすることができます。 一方、冬になると生育は再び緩やかになり、株は開花や花芽の充実にもエネルギーを使います。そのため、本格的な冬を迎える前にどれだけ株を回復させられるかがポイント。 ヒガンバナが咲く頃から10月を目安に株の状態をチェックし、必要な植え替えや株分け、レスキューを始めましょう。11月頃までを回復期間と考えて管理していきます。 【症例1】夏に葉が傷んで茶色くなったクリスマスローズ 葉焼けは傷んだ部分のみ取る 強い日照が原因で、葉が焼けてしまった例です。夏は基本的に半日陰に移動したり、遮光したりして、西日を避けて管理するのが理想。夏の強い日差しに当たるとこのように葉が茶色くなってしまうことがありますが、クリスマスローズはこれから新葉が展開してくるタイミングなので、心配ありません。傷んで茶色くなった部分だけをちぎるようにして、根元からは茎を切らないようにしましょう。根元から切ると急いで活動を開始し、まだ少ない体力を使い果たして枯れてしまうことがあります。 養生期間は排水性・通気性のよい鉢に スリット鉢に新しい用土を入れ、植え替え完了。 必ずしも植え替えが必要ではありませんが、このケースの場合、植えられている鉢を見てみると鉢底穴がとても小さいことが懸念点。海外で作られているテラコッタといわれる植木鉢には、このように鉢底穴が小さいものがあります。一方、日本で古くから使われている「駄温鉢」といわれる植木鉢は、一見同じように見えますが、日本の高温多湿の気候に合わせて鉢底穴がより大きく、鉢底に足がついていて、鉢底から通気性が確保される設計になっています。夏に鉢内の乾きが遅いと、蒸れて根腐れしてしまうことがあるので、調子が優れないときは鉢も見直してみましょう。少なくとも養生期間は日本の気候に合う駄温鉢やスリット鉢に植え替えたほうが安心です。 【症例2】同じ品種で同じように育てていたのに一方だけ不調 鉢の違いで生育に差が出ることがあります 春に買ったクリスマスローズ‘プリマドレス’2苗。左は元気に育っていますが、右は枯れてしまったように見えます。同じ場所で同じように管理していたのに、このような違いが出るのは、鉢の違いです。前述のように、クリスマスローズは排水性と通気性が大事。調子の悪い右の鉢は「釉薬」がかかっているため、鉢表面からは通気や排水が行われません。右の釉薬のかかった鉢に植えられた株は、鉢内が乾きにくく過湿になったことが不調の原因です。デザイン性に優れていますが、もし使いたい場合には管理の仕方を変える必要があり、上級者向け。 調子が悪い株は鉢から抜いて根の様子を見る 地上部がすっかり枯れてしまったように見える株も、根が生きていれば復活の可能性は大いにあります。まずは鉢から株を出して、丁寧に土を落として根の様子を見てみましょう。根が黒く腐っているようであれば残念ながら復活はできませんが、白い根がある場合はまだまだ復活可能です。このケースは白い根があり、復活可能。 通気性の優れた鉢に植え替え 調子のよい左の株はこれからどんどん大きくなるので、1回り大きなスリット鉢に植え替えました。鉢の植え替えは2〜3年に1回が基本ですが、小さな苗の場合、株の生育に合わせて鉢を大きくしていくと成長が促されます。大きな鉢は用土が乾きにくいので、いきなり大きな鉢にするのではなく、「徐々に」がポイント。乾く→濡れる→乾く、というリズムが健全な生育には大切です。調子の悪い右の株は、釉薬のかかっていない通気性のよい鉢に植え替えて養生します。 【症例3】葉が少なくヒョロヒョロで元気のないクリスマスローズ 葉が鉢縁に寄ってくるのは植え替え不足 ヒョロヒョロの葉っぱが鉢の外側に寄って生えています。これは典型的な植え替え不足のサイン。長年育てていると、中心部に切り株のようなコブ(古い根)ができ、新芽が脇から出るようになって、このように葉が鉢縁に沿って生えるようになります。クリスマスローズの鉢の植え替えは、2〜3年に1回がおすすめ。年数を経ると内側の古い根や古い用土が生育を阻害してしまうことがあるので、秋に早めに株分けをしましょう。 根鉢を横倒しにしてハンマーで崩す。(右)腐敗した中央のコブ部分。 長年育てた大きな根鉢を崩すときは、ゴム製のハンマーがあると便利です。ハンマーで根鉢をトントンと叩いて土を徐々に崩していきます。根っこをほどいていくと根の中心部のコブは腐って柔らかくなっていました。この部分を放置しておくと、健康な根も腐ってしまうので取り除きます。 地上部は2本の葉っぱだけでしたが、崩していくと内側には新芽を持つ部分が複数ありました。 葉がある2本と、芽のみ出ている分を株分けし、それぞれ別の5号スリットポットに植え替えました。このスリットポットは横山園芸が15年以上携わり開発協力してきたものです。植物の根は基本的に下に伸びて下のほうでとぐろを巻くように根鉢を作りますが、このポットは根が下まで到達すると、新しい根をあちこちから出して全体的な根の量が増えるよう計算されています。鉢底の石も不要で、栽培の失敗が少なくおすすめです。 5号硬質スリットポット 【限定色チカラコブグレー】 【症例4】以前はフサフサだった葉が1本だけになってしまったクリスマスローズ 2年連続して不調の場合は植え替えよう クリスマスローズに不調が起こったとき、1年は様子をみてよい場合もあります。翌年には自然に回復することもありますが、2〜3年連続して花が咲かなかったり、新葉が展開しない場合は、植え替えか株分けが必要なサインだと思ってよいでしょう。この株の場合、表土にコケが生えている部分がありますが、これは根が古くなって表面に露出したコブにコケが生えています。こうしたコブができると、新芽はそれを避けて土中に潜ってしまうことがあります。 株を鉢から出して根をほぐすと、コブの脇から新芽が出ていたので、株分けしてコブはハサミでカットします。カットした断面には、病気予防のために乾いた赤玉土を塗りつけておきます。 葉がついているほうは、葉を半分ほどちぎります。その理由は、株分けして半分になった根と、地上部の葉のバランスをとるためです。葉が大きいままだと、少なくなってしまった根からの水の吸い上げ量と、葉の蒸散作用のバランスがとれずに弱ってしまいます。 鉢も2サイズほどダウンして、新しい用土に植え替え完了。 【症例5】とりあえず置いたポット苗がそのまま下に根を張ってしまった ビニールポットを外して植え替えよう 春にポット苗を入手し、とりあえず土の入った鉢の上に置いておいたら、そのまま根を張ってしまい動かせないという事態、じつは結構あるあるなんです。そのまま地面に根を張っているケースもあります。これから生育旺盛な時期を迎えるにあたっては、ビニールポットは窮屈なので外してあげましょう。秋が植え替え時期なので、レスキューチャンスです。 まず鉢から出して根をほぐします。ビニールポットの鉢底穴から盛大に根が伸びて、生育は至って良好。しかしビニールポットから抜き取ると、せっかく生育している根がちぎれてしまうので、ポットのほうをハサミで解体します。 下に根を張っていた鉢のサイズがちょうどいいので、それに植え替えてレスキュー完了! 地植えのケースも周囲に余裕を持って掘り上げ、ビニールポットを外し、定植しましょう。 植え替えた後のクリスマスローズのお手入れ レスキューして植え替えたり、株分けした後のクリスマスローズは、根に多少なりともストレスがかかっているので、「活力剤」を用いて水やりをすると回復が順調に進みます。活力剤は肥料と異なり、免疫力を上げたり環境を整えたりするもので、弱った植物にも安心して使えます。その後の日常の手入れは、表土がしっかり乾いたら水をたっぷり与えます。9月下旬〜10月には薄めの液体肥料をスタートし、葉が成長してきたタイミングで緩効性固形肥料を置くと生育がより促されます。生育に合わせて、肥料も「徐々に」通常に戻していくのがポイントです。管理場所も日当たりのよい場所に徐々に慣らしていくようにしましょう。 鉢植えだけじゃない! 庭植えのクリスマスローズはどう手入れする? 秋の面谷クリニックの庭のクリスマスローズ。この時期の手入れが春の開花につながる。 ここまで、鉢植えのクリスマスローズに起こりやすいトラブルと、その対処法を見てきました。 では、庭に植えたクリスマスローズはどうでしょうか。 地植えの場合は、株そのものの状態だけでなく、日当たりや風通し、土の状態、周囲の植物との競合など、「その株がどんな環境で育っているか」まで含めて観察することが大切です。 同じ品種でも、植えられている場所によって生育状態が違うことがあります。また、何年も同じ場所で育って大株になると、株分けが必要になるケースもあります。 「この葉は切るべき?」「この株はまだそのままで大丈夫?」「株分けするなら、どこをどう分ける?」「元気がないのは株の問題? それとも場所の問題?」 こうした判断は、実際に庭で育っている株を見ると、とても分かりやすくなります。 そんなクリスマスローズの秋の手入れを、実際の庭で横山直樹さんから直接学べるイベントが、10月11日(日)に鳥取県米子市で開催されます。 春、クリスマスローズがたわわに咲く面谷クリニックの庭。 約100株を横山直樹さんと“診察”! 10/11(日)AM 鳥取・米子でお弁当付きガーデンツアー開催(要予約) 会場となるのは、鳥取県米子市の面谷内科・循環器内科クリニックにある、面谷ひとみさんの庭。 この庭には、なんと100株近いクリスマスローズが植えられています。 希少な品種として知られる‘ヨシノ’をはじめ、‘プチドール’や‘プリマドレス’など、さまざまなクリスマスローズが実際の庭の中で育っています。 今回のガーデンツアーでは、庭主の面谷ひとみさんと、クリスマスローズの育種家・横山園芸の横山直樹さんと一緒に庭を巡ります。 地植えの株を教材に、横山さんがクリスマスローズの秋の手入れを解説・実演。 最大の魅力は、整えられた庭を観賞するだけではなく、実際にそこで育っているクリスマスローズを“教材”にできること。 一株一株の生育状態や植えられている環境を見ながら、横山さんに、 「今、この株にはどんな手入れが必要なのか」「株分けしたほうがよい株はどれか」「何を見て、その判断をするのか」 などを解説していただきます。 必要に応じて、手入れや株分けなども実演予定。 本記事でご紹介した鉢植えの“診察”からさらに一歩進んで、庭の中で何年も育つクリスマスローズを、プロがどう観察し、どう判断するのか。その過程を目の前で見られるガーデンツアーです。 クリスマスローズを庭植えにしている人はもちろん、「いつか庭いっぱいにクリスマスローズを咲かせたい」という人にも、実践的なヒントが得られそうです。 午前のガーデンツアーは10:30〜11:30。ツアー終了後の11:45〜12:30には横山さんを囲んでのお弁当タイムが設けられています。 参加者は先着15名(要予約)。少人数で横山さん、面谷さんと庭を巡った後、クリスマスローズや庭づくりについて語りながらお昼を楽しめます。 【10/11(日)お弁当付きガーデンツアー開催概要】 面谷クリニックの秋の景色も楽しめるガーデンツアー。 日時:2026年10月11日(日)会場:面谷内科・循環器内科クリニック(鳥取県米子市) ●ガーデンツアー/10:30〜11:30 ●昼食/11:45〜12:30 要予約/先着15名参加費:2,500円(お弁当代込み) ※雨天時は院内でセミナーを開催します。※アレルギー食等への対応はできませんので、あらかじめご了承ください。 ガーデンツアーのお申し込み ⭐︎午前のガーデンツアーは事前予約制(先着15名様)です。 ラブリーガーデンTEL:0859-24-1500または店頭でお申し込みください。 ※クリニックへお電話いただいても予約の対応はできませんので、ご注意ください。 午後からは植え替えプチセミナー&販売会開催!(予約不要) そして午後13:00からは、植え替えプチセミナーと販売会を開催。こちらは予約不要で当日参加可能です。 自宅で育てているクリスマスローズの鉢植えを持参すると、横山さんが株の状態を“診察”。必要に応じて、その場で植え替えを行います。 「何年も植え替えていない」「葉が減ってきた」「株分けしたほうがいいのか分からない」「なぜか元気がなくなってきた」 そんな気になる一鉢があれば、プロに実物を見てもらえるチャンスです。 12:45から受付を開始し、ご来院順に診察整理券を配布。植え替えが必要な場合は、鉢代込み1,500円です。 【10/11(日)植え替えプチセミナー&販売会開催概要】 日時:2026年10月11日(日)13:00〜16:00頃(12:45〜受付開始。ご来院順に整理券を配布します)会場:面谷内科・循環器内科クリニック(鳥取県米子市) 住所/鳥取県米子市道笑町4丁目221−1(*クリニックへの電話でのお問い合わせは受けつけておりません。予約不要ですので当日現地に直接お越しください。駐車場50台あり) 持参したクリスマスローズの鉢植えを横山直樹さんが診察し、必要に応じて植え替えを行います。 植え替え:1,500円(鉢代込み)*お会計は現金のみとなります。クレジットカード、スマホやデビッドカードなどは使えません。 これからがクリスマスローズの生育期間。その時こそ、弱った株を救うチャンス。冬前までの期間を有効に活用し、株を復活させて来春の華やかな開花につなげましょう!
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果樹

秋のレア果実「アケビ」美肌に風邪予防に嬉しい栄養素と失敗しない育て方を全解説
アケビの基本情報 DB Media/Shutterstock.com 植物名:アケビ学名:Akebia英名:Five leaf akebia, Chocolate vine和名:アケビ、木通、通草その他の名前:山女(ヤマヒメ)アケビカズラ、ハダカズラ科名:アケビ科属名:アケビ属原産地:日本形態:つる植物 アケビというと「昔はよく食べていた」と言われることの多い食材ですよね。今でも地方の地場産野菜を販売するスペースなどでは時期になると見かけることがあります。しかし、やはり目にする機会は少なく、「アケビって何?」と思う人も多いはず。ここではまずアケビとは何なのか、どんな種類があるのかについて解説したいと思います。 「アケビ」は果物! DB Media/Shutterstock.com アケビは、アケビ科のつる性落葉低木の一種です。学名をAkebia quinateといい、日本各地の低山地の日向に自生しています。 アケビの食用部分はどこでしょう。アケビは木になることから、果実です。熟すと果皮が割れて、黒い種子がたくさん入っていることが分かります。それら種子を覆う白いゼリー状の果肉が可食部です。種子ごと一緒に食べることになりますが、種子は硬いので吐き出しましょう。可食部はほんのり甘く、滋養強壮にも効果があるといわれています。また果皮も炒め物や揚げ物などに利用できます。ほろ苦い大人の味で、利尿や腎臓炎の予防などにも効果があるとされています。 どこで手に入る? 産地と旬は? Purino/Shutterstock.com アケビ自体は本州以南の低山地に自生しています。特に東北地方や山形の山中などに多く、商業栽培も盛んです。山歩きなどで、つるにぶら下がっているアケビの実を目にする機会もあります。取りたくなるかもしれませんが、私有地や植物採取の禁止区域の可能性もあるためよく確認しましょう。近年は旬である9月頃、栽培されたものが生鮮食品販売店などで売られることも増えました。旬が短いので、食べてみたい場合は直接お店などに問い合わせることをおすすめします。 アケビの花や葉、実の特徴 David Hanlon/Shutterstock.com 園芸分類:果樹,庭木・花木開花時期:4〜5月樹高:1〜10m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫色、白色、クリーム色 アケビの花は総状で下垂し、先の方に雄花、基部に雌花をつけ、雄花と雌花で形状が異なります。花には花弁がなく、花のように見えるのは3枚のがく片です。葉は、5小葉の掌状複葉で長さ0.5〜3cm、長楕円形もしくは長倒卵形です。果実は、長さ5〜10cm、直径3〜4cmの楕円形で、熟すと紫色になり、縦に割けます。果肉は白色でたくさんの黒い種子があります。 アケビの名前の由来や花言葉 アケビの名前の由来には諸説ありますが、実が熟したときにぱっくりと縦に割ける様子から「開け実(あけみ)」とされたものが転じて「あけび」になったという説が有力です。ほかに、実が割けて中身をのぞかせている様子が「あくび」している様子に似ていることや、実が赤いため「赤実(あかみ)」と呼ばれたことに由来している、という説などがあります。 アケビの花言葉は、「才能」「唯一の恋」です。「才能」は、実が食用になるだけでなく、蔓は生薬や籠などの工芸品に用いられるなど、アケビが有用な植物であることに由来しています。「唯一の恋」は、一般的な植物は雄花と雌花が一緒に咲くのに対し、アケビはそれぞれ離れて咲くことに由来しています。 アケビの代表的な種類 日本に自生するアケビはアケビを含め2種、その交雑種と思われるものが1種あります。ここではアケビの種類と、その特徴や食べ方について解説したいと思います。 ミツバアケビ(三つ葉あけび) Camilla Simonsen/Shutterstock.com アケビの中では耐寒性が強く、北海道でも栽培可能なつる性の落葉木本です。名前の通り葉が鋸歯のある3つの小葉に分かれています。他のアケビに比べ果実部が大きく、甘みも強いため、食用としては一番よく用いられている種です。花期は4~5月で紫色の花を咲かせます。雌雄同株ですが、花は雄花と雌花に分かれた雌雄異花です。 ゴヨウアケビ(五葉あけび) Anna Krzywania/Shutterstock.com アケビとミツバアケビの自然交雑種です。名前の通り、5つのわずかな鋸歯のある小葉に分かれた葉を持ちます。アケビも5つの小葉に分かれていますが、葉には鋸歯がない点で見分けられます。また花もアケビと比べると紫色が強く出ます。花期は4~5月で紫色の花を咲かせます。雌雄同株ですが、花は雄花と雌花に分かれた雌雄異花です。 白アケビ Tami Ann Wilcox/Shutterstock.com バナナアケビともいい、アケビの変種で白い花を咲かせ、果実も色付きません。食用としてはもちろんですが、涼やかな白い花は園芸的にも観賞価値が高いため人気があります。 sotopiko/shutterstock.com ムベ(トキワアケビ) iPlantsman/Shutterstock.com アケビの仲間であり、実も食用になります。ただし、ムベはアケビと異なり常緑で、実は熟しても割けることはありません。ムベの名前の由来として、天智天皇が近江国の蒲生郡奥島庄に立ち寄った際に、健康で長寿の老夫婦に出会った際の逸話が伝えられています。天皇に長寿の秘訣を聞かれた夫婦は、アケビに似た果物を差し出し「これを食べているお陰です」と答えました。その果物を口にした天皇は「むべなるかな(なるほどね)」と納得され、それ以降、その果物は「ムベ」という名になったそうです。 美味しいアケビの選び方 Norikazu/Shutterstock.com アケビの実は、熟すと果皮が緑色から紫色に変わり膨らんできます。さらに完熟すると実が縦にぱっくりと割れ、中の果実が見えるようになります。購入する場合は、果皮の表面がよく色付き、みずみずしくハリのあるものを選びましょう。全体的にふっくらとした形で、持ったときに重みがあるもののほうが実の詰まりもよく美味しいです。 アケビはどこを食べるの? DB Media/Shutterstock.com 果実部分はもちろん、果皮や新芽も美味しく食べることができます。ここでは各部分の美味しい食べ方について解説します。 実の食べ方 kazoka/Shutterstock.com そのまま食べてももちろん美味しいのですが、皮を取り除いたアケビを氷砂糖と焼酎で漬け込み「アケビ酒」とすることもあります。美肌効果や疲労回復、免疫力の向上といった作用が期待できます。また種子を取り除き、冷凍してシャーベットやアイスクリーム、ムースなどに加工しても美味しいです。 果皮の食べ方 Dragon Images/Shutterstock.com 果皮は生食では苦みが強すぎるのですが、細切りにしたあとアク抜き処理をすると、苦みが抑えられて食べやすくなります。またきんぴらなどの炒め物やてんぷらなどの揚げ物にすると、ほのかな苦みがアクセントとなり美味しく食べることができます。 新芽の食べ方 yoshi0511/Shutterstock.com 4月頃、芽吹きの時期のミツバアケビの新芽はほのかな苦みがありますが、お浸しや炒め物などにして食べることができます。日本海側の地域では春の味として人気のある食材です。 栄養はあるの? ビタミンとカリウムが含まれている! Riddhisoni123/Shutterstock.com アケビはさまざまな栄養素を含んだ健康食材です。栄養成分はビタミンC、葉酸、カリウムなど。果実部分にはイチゴと同じくらいのビタミンCが含まれ、風邪の予防や美肌効果が期待できます。また果皮部分には高血圧を予防するカリウムが多く含まれています。 アケビの保存方法 保存方法は、アケビの実の状態によって変えましょう。実が固い場合は、涼しい場所に置いて追熟させます。その際に、乾燥しないように紙で包むかポリ袋などに入れておきましょう。実が割れたものや、触ってみて柔らかくなっているものは熟しているので、冷蔵保存して早めに消費しましょう。果肉と果皮は冷凍することもできます。それぞれ分けてラップで密封し、保存用袋に入れて冷凍しましょう。 アケビはつるも利用できる! tamu1500/Shutterstock.com アケビのつるは籠やバスケット、バッグなどの工芸品の材料にもなります。アケビのつるには「根蔓」と「枝蔓」がありますが、蔓細工に使うのは根蔓です。ただし、アケビは産地が限定されているうえに、細工に適した細くて真っすぐなつるは少ないため、自然の中で材料を集めるのは難しいかもしれません。また、アケビのつるには消炎、利尿、清熱、通経などの薬効があり、漢方薬として膀胱炎、排尿障害、浮腫、尿道炎、月経不順などに用いられます。 アケビの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜5月植え替え適期:1~2月、11〜12月(鉢植えの場合)肥料: 2月、5月、10月(鉢植え) 2月、10月(庭植え)植え付け:1~2月、11〜12月種まき:9~10月 アケビの栽培環境 MEE KO DONG/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】 日当たりがよい場所や、明るい半日陰を好みます。真夏の直射日光が当たる場所は避けましょう。 【日当たり/屋内】 屋外での栽培が基本です。 【置き場所】 西日が当たらず、風通しがよい場所を選びましょう。 耐寒性・耐暑性 アケビは耐寒性、耐暑性ともに強い植物です。ただし、若木が霜に当たると株が弱って枯れる場合もあるため、寒冷地などでは株本にマルチングを施すなどの防寒対策をしましょう。 アケビの育て方のポイント 用土 Sorapop Udomsri/Shutterstock.com 用土は水はけと水もちのよい配合にしましょう。地植えの場合は植え付け面積より1回りほど広い部分に赤玉土と腐葉土をすき込みましょう。鉢植えの場合は7号鉢以上に植え付けます。鉢底石を敷き、用土は小粒の赤玉土と腐葉土7:3程度で配合するとよいでしょう。 水やり Irene_A/Shutterstock.com 成長期のアケビは乾燥にやや弱い面があるため、こまめに水やりをしましょう。地植えの場合でも植え付け後しばらくは水やりを1日1回は行いましょう。夏など特に土壌の乾燥が気になる場合は1日2~3回行うようにしましょう。冬は葉を落とし休眠期に入るため、地植えの場合、水やりは控えましょう。鉢植えの場合は1週間に1回程度で大丈夫です。用土が乾ききる前に与えてください。 肥料 肥料は春と秋の収穫後に与えます。果樹用の有機配合肥料や化成肥料がよいでしょう。ただし6~7月の施肥は果実の品質に影響するので控えましょう。 注意する病害虫 注意すべき病気には、果実や葉に病斑が発生する、うどんこ病やそうか病などがあります。病気を予防するには、強剪定を施し枝梢の過繁茂を防ぎ、風通しを良くすることと、多肥を控えることです。感染した葉や果実は、感染を広げないように除去しましょう。 アブラムシ、カイガラムシ、アケビコノハなどの害虫にも注意が必要です。防虫ネットなどで予防し、害虫は見つけ次第駆除しましょう。 アケビの詳しい育て方 苗の選び方 苗を選ぶ際は、茎がしっかりとしていて葉が萎れていないもの、根がしっかり張っているものを選びましょう。なお、アケビは雌雄同株ですが、自家受粉はしないため、果実を収穫したい場合は異なる種類の株を2株以上選び、並べて植える必要があります。 植え付け・植え替え Zigzag Mountain Art/Shutterstock.com アケビの植え付けの適期は11~3月。地植えにする際は、あらかじめ土作りをしておいた場所に植え付けましょう。 地植えであれば、植え替えの必要はほとんどありません。移植を必要とする場合は、休眠期の11~2月に行いましょう。鉢植えの場合、成長に合わせて鉢のサイズを大きくする鉢増しを行います。若木であれば1年に2回、成熟した株の場合は生育も緩やかになるため、2~3年に1回程度で問題ありません。 剪定 Drendan/Shutterstock.com アケビはつる性のため樹形が乱れやすく、年2回程度の剪定をする必要があります。まずは夏の成長期に伸びすぎたつるを整理しましょう。枝透かしといって、全体に日光が当たり、つるが他の木に絡んでしまうのを防いだり、風通しをよくして病害虫を予防できます。注意点として、この時期は花芽が付いているので、切りすぎないようにしましょう。2度目は冬の休眠期に行います。この時期はすでに翌年の花芽がで きているので、その芽よりも先のつるの部分を整理しましょう。花芽は葉芽よりもふくらんでいて、摘まんだときに中身が詰まっている感じがあることから判別することができます。 受粉と摘果 Jerry Lin/Shutterstock.com アケビは雌雄異花ですが、1株では結実しない自家不和合性のため、収穫を目的とする場合は2株以上植えましょう。同一種ではないほうが実付きがよく、多くの収穫が期待できます。また人工受粉させるほうが確実で、成功すると1つの雌花の房あたり4~5個の果実が付きます。しかしそのままでは一つひとつの果実は小さくなってしまうため、大きくなる前に2~3個を残して残りは摘み取ります。その後、果実の成熟具合を見ながら、最終的に大きいものを1~2個程度残すようにしましょう。 増やし方 アケビを増やす方法としては、挿し木が一般的です。6~7月に伸びてきたつるを10cmほど切り、切り口を数時間水につけたうえで土に挿します。その際、切り口の葉は落としておきます。必ずしもすべての挿し木が根を出すとは限らないため、何本か用意した方がよいでしょう。 種から育てることもできます。種まきの時期は9~10月、もしくは翌年の春がよいでしょう。実から取り出した種は、乾燥させないようにすぐに土に埋めるか、冷蔵庫で乾燥しない状態で低温保存し、春になったらまきます。種をまいた後も乾燥させないよう注意し、日陰で管理します。発芽までは時間がかかる場合もあり、実がなるまでは数年かかる場合があります。 アケビに実がつかない理由 アケビに実がつかない理由としては、次のようなものが考えられます。 自家結実しない アケビは自家結実しにくいため、1株では実がなりません。異なる品種の株を近くに植えることで実が付きやすくなります。また、より確実に実らせるには、人口受粉を行うと効果的です。 日照・日照不足 Kelly Marken/Shutterstock.com アケビは日光を好むので、日照不足になると実が付きにくくなります。つるが伸びたことで日当たりが悪くなっているようであれば、様子を見ながら6~7月につるや葉を摘むようにしましょう。なお、肥料不足が原因で実を付けない場合もあります。雌花が少ない場合は肥料不足に陥っているため、施肥をしましょう。 摘果が必要 実が付きすぎると、養分不足に陥ってしまい翌年の結実が悪くなる場合があります。1つの雌花に1~2個の実を目安として、それ以上の実は5月中旬辺りを目途に摘果しましょう。 レアなフルーツ、アケビ! 自宅で育てて食べよう decoplus/Shutterstock.com 以前は自生しているものを取ってきて食べることがほとんどだったアケビですが、近年は商業栽培も増えつつあり、品質も向上しています。スーパーなどでも購入できるようになりつつありますが、まだまだ見かけることの少ない果物ですよね。自宅で栽培できれば旬を逃さず味わうことができ、何より収穫までのアケビの果実の成長を楽しむことができます。大株に仕立てれば実りも多く、食べ方のさまざまな工夫もできることでしょう。みなさんもアケビの美味しさを体験してみてくださいね。
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育て方

毎年勝手に咲いて増える! 植えっぱなしでOKな「春咲き球根」と失敗しない植え方
どっさり買うにはセールを狙おう Pack-Shot/Shutterstock.com 球根花で見応えのある風景をつくるには、ある程度の量が必要です。花色を効果的に使うためには、1㎡当たり少なくとも50球以上を植え込むとよいでしょう。10月も後半になるとセールが始まるので、それを狙ってどっさり買い込むのも賢い入手方法です。ネットショップでは8月のうちから早期予約販売セールをしていることもあるので、要チェック。どうしても咲かせたい特別な花がある場合は、早めに入手しないと人気品種は早々に完売してしまいます。 早すぎ注意! 紅葉を目安に植えよう gritsalak karalak/Shutterstock.com 周囲の木々の「紅葉」を目安にするのには、主に3つの理由があります。 1. 球根が発根する「適温(10〜15℃)」のシグナルになるため 春咲き球根は、10〜15℃ほどの温度で根を伸ばす性質を持っています。しかし、20℃以上の環境ではうまく育つことができません。周囲の木々が色づく「紅葉」の時期は、地温や気温が球根の成長に適した温度までしっかり下がったことを教えてくれる自然のサインになります。 2. 早植えによる「生育不良」を防ぐため 店頭には9〜10月から球根が並び始めますが、近年の10月は平均気温が約19℃とまだ高めです。適温になる前にあせって植えてしまうと、茎が短くなってしまったり、春の生育不良につながる原因となります。 3. 地域や年ごとの「気温のブレ」に対応できるため 秋の気温の下がり方は、お住まいの地域やその年の気候によって大きく変わるため、一概に「〇月〇日」と決めることができません。紅葉は桜前線とは逆に北から南へと下りてくるため、「自分の住んでいる場所の紅葉」に合わせることで、地域差に関係なく、ベストな植え付けタイミングを簡単に見極めることができます。 毎年咲くもの、一年限りのもの Ole Schoener/Shutterstock.com 春咲き球根は植えっぱなしで何年も咲いてくれるものと、1年限りで翌年以降は咲かないものが多くあります。チューリップの園芸品種は1年限りと思って毎年秋に植え直したほうがよいでしょう。 咲いてはくれても数が少なくなったり、花色が異なったりするので、1年目と同じ華やかな風景は望めません。一方、同じチューリップでも写真の‘レディージェーン’のような原種系の小型チューリップは毎年、繰り返し花を咲かせてくれます。球根が分球し、花の数も増えていくのでローコストという点でもぜひ春の庭の彩りとして取り入れたいものです。以下に植えっぱなしで毎年花を咲かせてくれる春の球根をご紹介します。 植えっぱなしで何年もよく咲く春咲き球根/①原種系チューリップとクロッカス ②イフェイオン(ハナニラ) ③スイセンの一部の品種 ④シラー・カンパニュラータ ⑤フリチラリア・メレアグリス ⑥ムスカリ ⑦スノードロップ Drozdowski/Shutterstock.com 原種系の小型チューリップとクロッカスのミックス植え。どちらも植えっぱなしで増えていくので管理が楽です。 球根の残し方 植えっぱなしで球根を増やしたい場合には、葉が枯れるまで庭に残しておきます。葉が光合成して栄養を球根に送り、球根を太らせるからです。けれども、初夏に向かって庭がキレイになっていく時に、枯れてゆく葉がいつまでも庭に残っているのは気になります。それを解消するためには、球根とほかの草花を秋に一緒に植え込むのがオススメです。 初夏に向かって勢いよく成長する宿根草や一年草は、球根の枯れた葉を隠すのにちょうどよく育ってくれます。写真はブルーの花のムスカリから、ピンクの花のワスレナグサへと、花の見頃がちょうどバトンタッチしていくところです。 芝生の中からブーケのようにスイセンの花を咲かせました。一カ所に20〜30球を植え込みます。芝生に植えこむ時は、球根用の穴掘り器があると便利です。





















