秋のバラ苗予約スタート! 夏バテバラの回復におすすめのプロ推奨資材&作業ポイントも詳しく解説

今年2回目の最盛期を迎える秋バラの季節も、もうすぐです。秋のバラは色も濃厚で香りも豊か。でも、そんな秋のバラを咲かせるためには今すぐやらなければならないケアがあります。猛暑の日照りと高温多湿で葉が縮れたり葉を落としたりしていませんか? 対処は一日でも早ければ早いほうがベスト! 手当てが遅れると来春の開花にまで影響してしまうことも。今すぐ行いたい秋のバラのお手入れテクニックと、大苗の予約がスタートした新品種&人気のバラを10種ご紹介します。
目次
2025年秋 新品種・人気のバラの苗予約受付開始!

秋はバラの新品種発表の季節。秋から冬にかけて出回る“大苗”と呼ばれる苗は、プロの生産者が2年の歳月をかけて丹精込めて育てた充実した苗ばかりです。
いち早く秋に苗を入手して、冬を越せば来春には素晴らしいバラ咲く景色が期待できます。平田ナーセリーでは、イングリッシュローズをはじめとした海外有名ブランドのバラ苗や日本作出品種など、今年秋に本格的にデビューするバラ苗の予約販売がスタートしました。
鹿児島県を拠点にローズガーデンのデザインと植栽管理に活躍中のデービッドさん(David Barclay Sandarson)もおすすめする注目の10種類のバラ(12月下旬から1月頃発送)とバラの植え付けや夏バテ回復におすすめの有機資材をご紹介します。
エマ・ブリッジウォーター

イングリッシュローズの‘エマ・ブリッジウォーター’は、デビッド・オースチン社と陶器ブランドのエマ・ブリッジウォーター社のコラボレーションで誕生した2024年発表の新品種です。花は中輪のロゼット咲きで、咲き進むにつれてピンクからコーラルピンク、ライラックへと色が変化する万華鏡のようなグラデーションが魅力です。香りはティーをベースに、ローズウォーターや草原の香りが混ざり、懐かしさを感じさせます。病気に強く、返り咲き性も高い品種です。
ペネロピ・ライヴリー

数々の賞を受賞したイギリスの小説家にちなんで名付けられた‘ペネロピ・ライヴリー’は、ベリーのような赤いつぼみから、上品なミッドピンクのシャローカップ咲きへと変化し、開花後も薄いピンクからラベンダー色へと移り変わる繊細な花色が魅力です。香りはラズベリーやレモンが混ざり合う、クラシックなバラの芳香が漂います。とても強健で健康に育つ品種で、コンパクトでまとまりのある樹形のため、鉢植えや花壇にも適しています。
トーマス・エイ・ベケット

カンタベリー大聖教のために名付けられたイングリッシュローズの‘トーマス・エイ・ベケット’は、鮮やかな明るいレッドからカーマインレッドへと変化する花色が特徴です。カップ咲きからロゼット咲きになる中輪の花が房になって咲き、庭を華やかに彩ります。香りは、レモンやオレンジピールを感じさせる爽やかなティー系で、強く香ります。強健で耐病性に優れ、特に黒星病に強い特徴も見逃せません。シュラブとしてもつるバラとしても育てることができ、初心者にも扱いやすい品種です。
サイラス・マーナー

ソフトなミッド・ピンクの花は、花弁の裏側が先端になるほど薄めになる、落ち着いた飾らない雰囲気が魅力のバラ。赤みを帯びた花枝に中程度のカップ咲きの花がつきます。ボタンアイの周りには波立つような花弁が並び、艶やかな濃いグリーンの葉が茂ります。贅沢なオールドローズの香りの中に、フルーティなレモン、まだ青いバナナ、アンズなどの香りがアクセントとして漂います。フレッシュなピンク色を生かすように暗めの場所に配置したり、グレー系トーンの葉の植物と花壇で合わせるのがおすすめです。
ジョージ・エリオットの古典小説に出てくる、控えめで隠遁的でありながら心優しいヒーローにちなんで名付けられました。
オリビア・ローズ・オースチン

イングリッシュローズの‘オリビア・ローズ・オースチン’は、デビッド・オースチン・シニアの孫娘である「オリビア」にちなんで名付けられた品種です。上品なソフトピンクのロゼット咲きで、中心が濃く、外側に向かって淡くなるグラデーションが美しいです。軽やかでほどよいフルーティーな香りが漂います。とても強健で、トップクラスの耐病性を誇ります。初心者でも無農薬で育てやすく、鉢植えや庭植えなどさまざまな場所でその美しさを楽しめます。四季咲き性も非常に高く、長く花を咲かせます。
ジ・エンシェント・マリナー

イングリッシュローズの‘ジ・エンシェント・マリナー’は、イギリスの詩人コールリッジの作品にちなんで名付けられました。大輪で花弁数の多いカップ咲きが特徴で、中心の輝くような深いピンクから外側に向かって淡くなるグラデーションが美しい品種です。咲き進むと、中心に黄金色の雄しべの束が姿を現し、華やかなアクセントを加えます。香りは温かみのあるミルラ香を強く放ちます。病気に強く成長が早いため、大きめのシュラブやつるバラとしてアーチやフェンス仕立てにも適しています。返り咲き性が強く、春から秋まで繰り返し花を咲かせます。
クイーン・オブ・スウェーデン

イギリスとスウェーデンの友好条約が結ばれて以来、350年を記念して生まれたバラ‘クイーン・オブ・スウェーデン’は、アプリコットピンクのつぼみから、咲き進むにつれて淡いアプリコットやサーモンピンクへと変化するカップ咲きの花が特徴です。繊細で上品な香りを放ち、その姿は庭を優雅に彩ります。樹形はコンパクトで直立性のため、鉢植えや狭いスペースでも育てやすく、また、耐病性に優れています。花もちもよいため、初心者にもおすすめの品種です。四季咲きの性質もよく、春から秋まで繰り返し花を咲かせます。
ハーロウ・カー

ピンクの可愛らしいカップ咲きの花で、咲き進むとロゼット咲きになります。ダマスクローズの豊かな香りを放ち、庭を甘く華やかな香りで満たします。とても強健で耐病性にも優れ、初心者にも育てやすい品種です。コンパクトな樹形に育つため、鉢植えや狭い場所にも適しています。四季咲き性が非常によく、春から秋まで繰り返し花を咲かせます。
セプタード・アイル

透き通るようなピンク色のカップ咲きで、中心のゴールドの雄しべが際立つ、上品な花姿が特徴です。ミルラ香をベースに、甘くスパイシーな香りが混ざり合う強香を放ちます。コンパクトで直立性のシュラブに育つので、鉢植えや狭いスペースでも育てやすいです。非常に強健で耐病性にも優れており、四季咲き性もよく、初心者にもおすすめの品種です。
デスデモーナ

イングリッシュローズの‘デスデモーナ’は、シェイクスピアの戯曲『オセロ』のヒロインにちなんで名付けられました。ピンクのつぼみから、開くと内側はピンクがかった白、外側は純白のロゼット咲きになります。ミルラ香を基調に、アーモンドにキュウリとレモンピールのほのかな香りが混じります。強健で耐病性に優れ、鉢植えにも適したコンパクトな樹形です。四季咲き性もよく、春から秋まで繰り返し花を咲かせ、初心者にも育てやすい品種です。
今から準備を! バラ栽培をラクにする植え込み術公開

バラはパンジーなどの一年草と違い、長く栽培する人に長年寄り添って咲いてくれる植物です。寿命が長い分お手入れも1年を通して必要になりますが、手をかけた分、美しく咲き誇るバラを見た感動は格別なものです。元気なバラを長く育てるコツは、できるだけ有機資材を使い、より自然に近い状態で栽培することです。有機資材を使って育てると化学肥料を使った栽培に比べて4つの利点があります。
①土壌が傷みにくく、長くバラをよい状態に保てる
②有機素材を使用することで花・葉の色・根の張りがよくなる
③病害虫に負けない健康な株が育つ
④何よりも、天然由来の有機素材は環境に優しく、人・動物などの自然にも優しい
プロが愛用する平田ナーセリーの資材でバラを健康に育てよう

David Austin推薦の有名ガーデナー、デービッドさんも平田ナーセリーオリジナルの資材を数々愛用しています。これからの季節の秋バラの手入れに、初心者の方でも使いやすいデービッドさんもおすすめの有機資材をご紹介します。
GOOD SOIL バラの土

植物が生育するうえで欠かせないベースとなる土壌。近年さまざまな植物に合わせた土が多種販売されていますが、バラの専用土も各種あります。ここでご紹介する平田ナーセリーの「GOOD SOIL バラの土」は、近年の猛暑続きの夏にバラが快適に夏越しできるようにと考え、独自に開発しました。
バラは本来冷涼な気候を好む植物です、毎年のように記録を更新するような日本の猛暑はバラにとって非常に過酷な気候です。そんな夏でもバラが十分に呼吸と光合成ができ、新陳代謝が活発に行えるようにすれば、元気に夏越ししてくれるはず。通気性・排水性・保水性など、試行錯誤を繰り返して誕生した、バラが快適に夏越しできるようにと独自に開発した土です。
土のお守り

天然の白い粘土、モンモリロナイト(珪酸塩白土)をパウダー状にして土にブレンドしやすくした土壌改良材です。夏バテで体力を失った根を刺激し、細根を早くに発生させるため、株の回復が早まる効果があります。また、土中にある雑菌などの不純物を吸着して土の中を掃除するなど、健全な土の状態にリセットする効果もあります。
稲ワラ馬フン完熟堆肥

平田ナーセリーがこだわりの製法で作る「稲ワラ馬フン完熟堆肥」は、使い始めてすぐにベストな働きを発揮できるようにと、3〜6カ月かけて完全に発酵が進んだ状態にしているので、いつ使用しても根の生育を妨げる心配がありません。
有機100%液肥プラス

「有機100%液肥」は、トウモロコシを納豆菌など多くの善玉菌で発酵させた液肥です。葉の表面に付着させることで、納豆菌がうどんこ病の原因菌を蔓延させない効果があります。さらに、液肥を葉が吸収することによって葉緑素が活性して光合成の能力が高まり、バテていた株が元気を取り戻します。

ここまでに紹介したバラの栽培におすすめの有機資材をセットにした「オーガニックバラ栽培植え込みセット」を、ぜひご利用ください。
弱ってしまったバラを超回復‼︎ この秋やっておきたい「土壌改良テクニック」
皆さんのお庭や鉢植えのバラの状態はいかがでしょうか? 新しいバラをお迎えして、いろんな品種を楽しむこともバラの楽しみの一つですが、何年もかけて愛着のある株を維持して、美しく咲かせることもまたバラの楽しみの一つです。
秋は今年2度目のバラの最盛期。葉っぱも青々と茂っていて、後は秋の開花を待つばかり……という理想的な状態ならバラ栽培の達人です。

しかし今年の連日の猛暑、大雨などの異常気象によって、屋外に出て手入れするのも億劫で、次第に元気がなくなっていくバラを眺めているばかりといった方もいらっしゃるのではないでしょうか?
9月下旬から10月にかけては、さすがに日中の気温も落ち着いて外での作業もしやすくなる時期です。さあ、今すぐお持ちのバラをチェックしましょう!
あなたのバラは今どんな状態ですか? 葉が縮れたり、黒点病が蔓延していたり、ほとんどの葉が落ちてしまったなんていう株もあるかもしれません。

それらは「バラの夏バテ症状」です。そんな夏バテしたバラをそのままにしておくと、来春の花にまで悪影響が及んでしまうことも。今すぐ手当てを行えば春の花が、うまくいけば、秋バラも元気に咲くかもしれません。
では、どのような手当てをすればよいのでしょうか? まずは鉢植えも庭植えも、バラの株元の土の状態を確認しましょう。
日頃の水やりや雨によって、何もしなければ表土は少しずつ溶けて固まってしまいます。ぎっしり土が詰まってしまうと根に空気が届かなくなり、水をやっているのにすぐに水切れしてしまいます。
水をやったとき、以前はすーっと水が吸収されていたのに、今は水たまりができて、じわじわとしか土に吸収されなくなっている。そんな症状はないでしょうか?
このように表土がカチカチに固まってしまうとバラの根に新鮮な空気が届かなくなり、酸欠状態になってしまいます。そうなるとバラの根は水を吸い上げる力が弱くなってしまい、思うように枝葉を伸ばすことができなくなってしまいます。

また、上根がびっしりと生えて土の表面にむき出しになっていませんか? 上根はバラにとって肥料や水分を一番吸収する大事な部分です。そこに真夏の直射日光が長時間当たると、どうなるでしょう?
真夏の地表面の温度は50℃近くまで上がることもあります。さすがのバラの根もこの温度には参ってしまいます。根が人間で言うところの熱中症になってしまい、上根が傷んだり、枯れてしまいます。大事な上根が傷んだバラは、水も肥料も吸収できなくなって、やはり弱ってしまいます。
要チェック! 水やりしていても吸収できているとは限らない!

もう一つ、これまでのお手入れを振り返って思い出していただきたいのが、大切なバラを気遣って頻繁に水や肥料を与えていなかったでしょうか。そうした場合、本来は水を探し求めて伸びる根も伸びていないのです。
頻繁に水や肥料を与えられたバラの株は、地中奥深くまで根を伸ばさずとも水が与えられる状況なので、地上部分の枝葉だけはしっかりと成長することができます。そうやって甘やかされて育ったバラは、猛暑で地上部が緊急事態に陥っていても、根の量が少ないため、葉への水分補給が間に合わず、葉を落としてしまうというのも夏バテの原因になります。
そのような状態になった場合、改めて肥料や水を与えても回復するどころか、ますます元気がなくなってしまうことさえあります。ここで重要なことは、「十分な水やり=バラに足りている」ではないということです。夏から初秋のバラでよくあるのは、葉がしおれていて水切れしているように見えるのに、土は濡れていているという状態です。これはまさに、水不足ではなく「空気不足」と「根の減少」の典型例です。
水はあっても、空気不足でバラに水を吸い上げる力がなくなってしまっていたり、根の量が足りないために、バラの体内で脱水症状が起こり、本来芽吹くはずの新芽が出なかったり、春には青々と茂っていた葉が落ちてしまうのです。
バラの脱水症状を回復させるには土壌改良が必須

この空気不足の解消と根の量を回復させる方法は、カチカチの表土をシャベルやフォークでほぐすこと。水が浸透すると同時に空気が根に届くように改善するのが、夏バテ株の回復方法の一つです。これは鉢植えでも庭植えでも同様に必要です。庭植えのバラは地中深くに根が張っているので「表土をほぐしただけではダメなのでは」と思われるかもしれませんが、水や栄養を吸い上げるのは地表近くに生えている根が一番重要ですから、空気不足を解消するためにはまず「表土をほぐす」ことが大切です。

バラの根が張っている範囲の表土をほぐせば、空気不足が解消されますが、一度ほぐしただけでは、また秋雨や水やりで再びカチカチになってしまいます。そこで、すぐに土が固まってしまうのを防ぐために活躍してくれるのが、堆肥などの土壌改良材。農家では、収穫が終わった段階で必ず堆肥をすき込んで土を耕します。それは、作物が栄養を使い切って固くなった「やせた土」を「ふかふかのよい土」に戻すため。バラも同様に、堆肥などの土壌改良剤をすき込んで土をふかふかにすることが夏バテ回復の近道です。
この作業を行うことで嬉しい気づきもあります。バラに致命傷を与える2大害虫のテッポウムシ(カミキリムシの幼虫)とネキリムシ(コガネムシの幼虫)を発見できるチャンスでもあるのです。夏のうちにこうした被害に気付くことができれば、手遅れになる前に駆除することもできます。
秋バラに即効性がうれしいバラの回復レシピ
「ふかふかのよい土」とは、「土の団粒構造を維持」することです。簡単にいうと、大・中・小の土の粒の間に隙間が空いていて、根が水分と酸素を無理なく取り込めて根が育つ環境をキープしている状態のこと。土の団粒構造を保つためには有機資材が一番です。
ここからは、夏バテしたバラの土壌改良におすすめの有機資材をご紹介します。
SOIL FOOD

SOIL FOOD(ソイル フード)は、花壇や畑、プランターなどの、劣化して固くなった土を改善するために生まれた土壌改良材です。有機物や腐植酸が多く含まれ、植物にとって欠かせないアミノ酸や微量要素が豊富なので、植物の成長を健全化するのに役立ちます。また、肥料内に含まれる多くの有用微生物たちが土の団粒構造化を促進し、ふかふかの土に蘇るので、特にバラの夏バテ症状を回復させるための土壌改良におすすめです。
このSOIL FOODは、公共浄化センターや食品メーカーから発生する有用資源残さを利用した製品で、自然環境に優しい循環型の有機質肥料です(この肥料は、国の安全基準以上の試験を行い、安全性の確認を行っています)。
<夢油肥>

上記の「稲わら馬ふん堆肥」をベースに、バラに活力を与える油粕などを加え、善玉菌で発酵させた有機100%の完全オーガーニック肥料です。植物の成長に必要な多くの栄養素と、アミノ酸が濃縮されています。土の団粒構造の維持に加え、体力を落としているバラの株に負担をかけることなく、素早く栄養素を送り届けることができ、新しい根の発生を促してくれます。

これらの「ふかふかのよい土に導く4つの資材」は、土づくりの研究を40年以上続けてきた平田ナーセリーオリジナルの資材から選ばれた夏バテ解消に最適のレシピです。土の状態を短時間で改善することに加え、いち早く新しい根を発生させることによって、通常の回復よりもより早くバラの夏バテを解消してくれます。

バラの株張り(枝の先端がある位置)と同範囲の表土に、4種の資材を混ぜてばら撒き、表土5~10cm程度を掘り起こしながら資材をすき込みます。次に、株元付近にウッドチップを敷いてマルチングをし、仕上げに2種の液肥を希釈した水を葉にかかるようにあたえるだけの短時間で、夏バテしたバラの回復をスタートすることができます。表土を掘り起こしているとき、根が多少切れても全体量のたった5%程度ですから心配は無用です。
秋のバラもこれさえあれば大丈夫!【バラの土壌改良セット】

一石二鳥!有機の液肥、ニームケーキでオーガニックにバラの回復&病害虫予防‼︎
さらに、夏バテ回復とともに秋以降の病気の予防にも効果的な一石二鳥のお手入れテクニックを伝授。それが「葉面散布(ようめんさんぷ)」。「葉面散布」とは、水に規定量の液肥を溶かして霧吹きなどで葉の表面にまんべんなくかけることです。病気予防と栄養補給を同時に行うことができるおすすめの液肥は、うどん粉病の防除効果もある「有機100%液肥プラス」と黒点病予防にもなる「菌の黒汁」の2種。バラに大敵の病気を予防しながら、土をふかふかにする効果も期待できます。
<菌の黒汁>

「菌の黒汁」は、水と牛フン、光合成細菌を原料につくられた土壌改良材です。“有用微生物”が主成分で、葉の表面にかけることで黒点病の病原菌の付着を阻止。光合成細菌は光を嫌がる性質があるため土中に深く染み込んで、植物の成長に必要なチッ素を土の中に固定したり、アミノ酸やビタミンなどの豊富な栄養を生み出す働きもします。
この「有機100%液肥プラス」と「菌の黒汁」の2つの液肥は、オーガニックなので取り扱いも簡単。液体を規定量混ぜて、1〜2週間に1度、水やりをするようにジョウロや霧吹きで葉にまんべんなくかけるだけ。液体に含まれている菌は、カルキ(塩素)でも減少しないので、家庭の水道水や雨水が使えます。葉面散布で今茂っている葉を活性させながら、滴り落ちた液肥は、土中深くに浸透し、よい土の維持にも役立ちます。
<GOOD SOIL ニームケーキ>

ニームの木(インドセンダン)を原料にした堆肥、ニームケーキを1㎡あたり100g程度を1~2週間に1回混ぜ込むことで有機成分による良質な窒素分の補給、健全な植物の成長の活性化・ニームに含まれているアザディラクチン等の成分によりコガネムシの幼虫やセンチュウの被害の軽減が期待できます。
秋も病気予防を!有機100%液肥と菌の黒汁、ニームケーキのお得なセット【オーガニック病害虫予防セット】

夏バテ回復とともに秋以降の病気の予防にも効果的な一石二鳥のお手入れにおすすめの、うどん粉病の防除効果もある「有機100%液肥プラス」と黒点病予防にもなる「菌の黒汁」、害虫予防の効果も期待できる「ニームケーキ」3種をセットにした「オーガニック病害虫予防セット」もおすすめ。葉面散布とのお手入れで、バラに大敵の病害虫を予防しながら土をふかふかにしましょう。
YouTubeで話題の超便利グッズ、スイス製【アクアミックス】

液肥の効果は分かっているけれど、薄めたり、ジョウロを持って蛇口の間を何往復もしたりするのは大変です。特に夏場は屋外で長時間水やりをしていると植物よりも自分のほうが参ってしまいそう……。仕方なく、せめて水切れしないようにとホースで水やりを済ませている方も多いのではないでしょうか? 今 、YouTubeでも話題のスイス製の液肥混入器【アクアミックス】があればその悩みも即解決!
容器に液肥の原液を入れ、シャワーヘッド部のダイヤルを薄めたい倍率に合わせてホースにつなぐだけ。アクアミックスを通った水に液肥が混入されます。
さらに水やり軽減&ストレス軽減に役立つアイテム【ウッドチップ】

表土が露出したままだと雨や水に打たれて固くなり、栽培環境が悪くなったり、根が熱中症になることをご紹介しましたが、表土から受けるダメージを軽減させてくれる便利アイテムがあります。それがウッドチップ。真夏に日差しが直接当たる表土の温度は50℃以上になりますが、ウッドチップに隠れた土の温度は、30℃以下まで下がるという実験結果があり、バラの根にとってこの温度差は、天国と地獄のようなもの。バラの株元にウッドチップを5〜10cm厚で敷き詰めることで、表土が固くなることを防ぐだけでなく、日差しによる表面温度の上昇までも防いでくれるのです。

さらには、雑草発生防止にも抜群の効果があり、生えてしまった雑草もスッと簡単に抜けます。真夏でも、常に土中がひんやりと適度な湿度を保つ天然素材のウッドチップは、間伐材を利用した環境に配慮した商品です。

株元の表土には4種の土壌改良剤をすき込み、水やりのタイミングに葉面散布を施せば、効率的に夏バテからバラが回復できます。毎年、暑さを増す日本の夏では、バラの夏バテ対策は必須。この回復テクニックをマスターすれば、バラのダメージに都度心を痛めることもなくなり、バラ栽培のストレスから開放されます。
秋バラの開花も楽しみながら、来春の花のための準備もできるので、春以降、特に何もしてこなかった! というバラや、夏からの不調続きで手の施しようがなかったというバラに、ぜひ取り入れてみてください。
取材・写真協力
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。2026壁掛けカレンダー『ガーデンストーリー』 植物と暮らす12カ月の楽しみ 2026 Calendar (発行/KADOKAWA)好評発売中!
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