小鳥が庭にやってくる幸せ。おうちで楽しむ可愛いバードウォッチング|メジロやシジュウカラに出会える! 庭に小鳥を呼ぶアイデアとアイテム

おうちで気軽に楽しめるバードウォッチング、それが「ガーデンバードウォッチング」です。庭にメジロやシジュウカラを呼ぶ工夫や、巣箱・バードバスなど可愛いアイテムを使った小鳥との暮らしの楽しみ方をご紹介します。庭に小鳥が遊びに来てくれると、不思議とその日の気持ちが和らぎます。さえずりや仕草を眺めるだけで、まるで自然の中にいるような癒やしを得られるからです。ガーデンバードウォッチングは特別な道具や広い庭がなくても始められる身近な自然体験。住宅街の庭やベランダにも、シジュウカラやメジロ、スズメなど意外と多くの鳥がやってきます。その可愛らしいさえずりも、一緒にご紹介します。
目次
おうちで楽しむバードウォッチングの魅力
人なつこくイギリスで「ガーデナーズ・フレンド」と呼ばれるヨーロッパコマドリ。愛らしいさえずりが魅力。Olexandr Reznikov/Shutterstock.com
バードウォッチングは、特別な道具や広い庭がなくても始められる身近な自然体験です。最近では、庭先で小鳥の姿や声を楽しむことを「ガーデンバードウォッチング」と呼ぶこともあります。海外では自宅の庭に巣箱やバードフィーダーを設置して、日常的に野鳥観察をするスタイルが一般的で、日本でも少しずつ広がりつつあります。わざわざ山や公園に出かけなくても、自宅の庭やベランダで小鳥の訪問を待つだけで、身近な自然を感じられるのが魅力。
仲良しメジロ夫婦。ock ptarmigan/Shutterstock.com
朝、窓辺に目をやると、必ずつがいでやってくるメジロが仲良く並んで枝に留まっている——そんな姿にふと心が和みます。冬には、鮮やかなオレンジ色のジョウビタキが庭木の柵にちょこんととまって、季節の訪れを知らせてくれることもあるかもしれません。
鳥たちの訪問は、忙しい毎日に小さな発見と癒やしをもたらしてくれます。毎日同じ場所を見ているのに、「今日はこんな鳥が来てくれた」と思えるだけで、暮らしに少し特別な彩りが加わるのです。
鳥を呼ぶ工夫と気をつけたいこと

庭に鳥を呼ぶには、ちょっとした工夫が効果的です。
- 水場(バードバス):水浴びや水飲みで鳥を引き寄せる
- 巣箱(バードハウス):繁殖期に子育ての場となる
- 餌台(フィーダー):冬場などエサが不足する時期に効果的

「鳥のためになるルール」
1. 餌やりの時期
基本的に「野鳥には餌を与えない」のが原則。ただし、冬の寒い時期など自然界にエサが不足する季節に限って、補助的に餌台を置いてあげるのは良いでしょう。親鳥や雛の栄養バランスを崩す可能性があるので、春〜夏の繁殖期には餌を与えないようにしましょう。
2. 水場の管理
バードバスの水は毎日、ジョウロやホースなどを用いて新鮮な水に入れ替えましょう。ボウフラや病原菌の温床にならないように注意します。
3. 設置場所
猫やカラスに狙われにくい場所に置きましょう。低すぎる場所は避けたほうが安全です。
4. 人との距離感
鳥は野生動物。触ったり捕まえたりせず、あくまで「観察」するスタンスを守りましょう。
庭を彩る鳥グッズ
小鳥が安心して訪れる庭にするには、巣箱やバードバスといったアイテムが役立ちます。実用性はもちろん、デザイン性が高く庭を彩る存在にもなります。ここでは、暮らしの中で楽しめるおすすめのアイテムをご紹介します。
フラワーモチーフの挿し込み式バードバス

フラワーモチーフの水盤に、1羽の小鳥がちょこんと止まるデザインは、まるで童話のワンシーンのよう。足で軽く踏み込むだけで簡単に設置できる挿し込み式だから、移動もスムーズ。季節の草花や日当たりに合わせて、お好きな場所にレイアウトを変えることができます。鋳鉄の重厚感あるアンティーク調のカラーは、花々やグリーンと美しく調和し、庭の雰囲気をぐっと格上げしてくれます。

吊り下げ型のバードバス

枝やパーゴラなどから吊るして設置できるタイプのバードバス。水を飲んだり羽を休めたりと、鳥たちのくつろぐ姿を目の高さで間近に楽しめます。水場としてはもちろん、冬季は餌台としても活用できる遊び心あるガーデンアクセサリー。軽やかなデザインは、庭やベランダの上空に新たな景色をつくるアクセントとしてもおすすめです。
ゆったり水盤の自立型スタンド式バードバス

まるい水盤に4羽の異なるポーズの小鳥たちが集う、優雅で愛らしいバードバス。直径27.2cmのゆったりサイズの水盤は、複数の鳥が同時に水浴びできる余裕のサイズ感。繊細な波紋模様の段々は、野鳥が足を掛けやすく、水を飲んだり水浴びをしたりと、安心して羽を休められる設計です。水を張った水盤に花を浮かべたり、夏の強い日差しの下でも涼やかな景色の演出が楽しめます。しっかりとした鋳鉄製のスタンドで自立するタイプだから、玄関前や花壇の中など、設置場所を自由に選べるのも嬉しいポイント。

グレーメタルのモダンなバードバス&フィーダー

鋳物のクラシカルな重厚感も素敵だけれど、洗練されたモダンガーデンには、こんなミニマルなデザインもおすすめです。グレーメタルの繊細な光沢と小鳥のモチーフがワンポイント。装飾は控えめながらも、静謐で上品な存在感があり、庭のフォーカルポイントとしても活躍します。ペグを土に挿し込むだけでどこにでも手軽に設置可能。

かわいい緑のおうち巣箱

まるで物語から抜け出したような愛らしいデザインの巣箱は、庭にひとつ掛けるだけで雰囲気がぐっと豊かに。まるで英国の田舎町にありそうなガーデンシェッドを思わせる、小さな家の形に、鉢植えやジョウロ、寝そべる犬など、ミニチュアのような細かな装飾が施され、オブジェとしても心惹かれる愛らしさがあります。丸い穴は小型の野鳥が出入りできる安心サイズで、かわいらしさだけでなく実用性も兼ね備えています。
住宅街の庭にやってくる身近な鳥たち
全国共通でよく見られる鳥

スズメ:群れでやってきて地面をついばむ。チュンチュンという愛らしいさえずり。

ヒヨドリ:甘い果実や花の蜜が大好き。ややけたたましい鳴き声。
ruiruito/Shutterstock.com
メジロ:目のまわりの白いリングと可愛らしいさえずりが特徴。
Stefan Rotter/Shutterstock.com
シジュウカラ:黒いネクタイ模様の小鳥で美しい鳴き声。

ヤマガラ:橙色と黒のコントラストが美しい、人懐っこい性格。

ムクドリ:群れで芝生を歩き回る。オレンジのくちばしが特徴。

キジバト:「デデッポッポー」と特徴的に鳴く。
<地域ごとの特徴的な鳥>
- 北海道:コガラ、レンジャク(冬に実を食べに来る)
- 関東・東北:ジョウビタキ、ツグミ(冬の定番)
- 中部・近畿:カワラヒワ、コゲラ(小型キツツキ)
- 中国・四国・九州:イソヒヨドリ(海辺近く)、シロハラ
- 沖縄:シロガシラ、リュウキュウメジロ
バードウォッチング初心者の見分け方のコツ
- 色と模様で区別:メジロは白いアイリング、シジュウカラは胸の黒いネクタイ模様。
- 鳴き声で区別:ヒヨドリは「ヒーヨ」、キジバトは「デデッポッポー」。
- 行動で区別:ムクドリは群れで地面を歩き、ツグミは落ち葉をひっくり返す。
- 季節で判断:ジョウビタキやツグミは冬鳥、スズメやシジュウカラは一年中。
小鳥が運んでくれる物語

___小さなロビンが、庭の片隅からピーターをじっと見守っていました。赤い胸を揺らしながら、まるで「気をつけてね」と声をかけているように。
イギリスの絵本『ピーターラビットのおはなし』では、庭の小鳥ロビンが登場人物の冒険を見守る存在として描かれています。小鳥はただの背景ではなく、物語に寄り添い、やさしい眼差しを向ける存在です。

同じように『白雪姫』では歌う姫のまわりに小鳥たちが集まり、羽ばたきで彼女を励まします。『シンデレラ』でも、小鳥は希望を運ぶ仲間として登場し、灰にまみれた日常を明るく照らしました。
このように小鳥は人に幸福をもたらす存在として昔から大切にされてきました。庭に舞い降りる小鳥もまた、そんな昔話のように、私たちの暮らしに小さな幸運や癒やしを運んできてくれるのかもしれません。
鳥と暮らす庭で日常をもっと豊かに

庭に鳥がやって来ることで、日常の風景が少し特別になります。朝のコーヒータイムにさえずりを聞く、夫婦で一緒に鳥を数える…そんな小さな時間が暮らしを豊かにしてくれます。
お気に入りのアイテムをひとつ取り入れるだけで、庭は小鳥たちの舞台に。あなたの暮らしの中でも、小さなバードウォッチングを始めてみませんか?
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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