花の庭巡りならここ! 数多のばらコレクションを誇る「敷島公園門倉テクノばら園」

群馬県を代表する総合公園内に作られた「敷島公園門倉テクノばら園」は、草花や花木が優美に咲く市民の憩いの場です。ばらの見頃には「春のばら園まつり」と「秋のバラフェスタ」のイベントが開催され、より一層賑わいを見せます。約600品種のコレクションを誇る「敷島公園門倉テクノばら園」に、ぜひお出かけください。
目次
懐かしくもあり、目新しくもある
華やかな昭和レトロのばら園
利根川と広瀬川に挟まれたエリアにつくられた、群馬県のシンボリックな存在「敷島公園」。その一角に、「敷島公園門倉テクノばら園」があります。1971年に開園した歴史あるばら園で、2008年春に開催された「第25回全国都市緑化ぐんまフェア」の主会場の1つとして全面的に再整備され、リニューアルオープンしました。その広さは約4.5ヘクタールで、大人がゆっくり歩いて1時間ほどかかる規模です。

このばら園のコンセプトは、「昭和レトロのばら園」。周囲より低く掘り下げて造成されたサンクンガーデン(沈床式庭園)スタイルで、見下ろしたり見上げたりできる高低差を利用したダイナミックな景観を楽しめます。また、植栽は左右対称の整形式花壇を採用しており、こちらも昭和に流行したスタイルで、懐かしさを感じる方もいれば、目新しく感じる方もいるようです。
「敷島公園門倉テクノばら園」では、約600種7,000株のばらが植栽されています。それぞれにテーマを設けた植栽コーナーがあり、「オールドローズ」「フランス・その他欧米のばら」「日本・ドイツのばら」「イギリス・ニュージーランドのばら」「アメリカのばら」「モダンローズ」「イングリッシュローズ」「香りのガーデン」のエリアに分けられています。また、世界バラ会議で選出された「殿堂入りのバラ」を全種(モダンローズ18種、オールドローズ13種)植栽しているのも見どころ。これまで3〜10万以上もの品種が作出されている中から選ばれた、ハイエンドなばらの美しさを堪能しましょう。

「敷島公園門倉テクノばら園」の見頃は、春が5月中旬〜6月上旬、秋が10月中旬〜11月上旬です。それぞれ「春のばら園まつり」、「秋のバラフェスタ」が開催され、ばら苗やグッズの販売、園内のガイドツアー、夜のライトアップほか、さまざまなイベントで楽しく賑わいます。ぜひ足を運んではいかがでしょうか。
全方位から見て美しいシーンの連続
約600本のスタンダード仕立ては圧巻

モダンローズコーナーで咲く深紅のばらは、フランス生まれの‘ラ・マルセイエーズ’。半剣弁高芯の端正な佇まいが目を引きます。奥に見えるガゼボは休憩スポットで、園内に3カ所設置されています。外観デザインが美しく、背景に入れると素敵な写真が撮れそうです。

園内には、スタンダード仕立てのばらが約600本列植され、立体感のある演出が楽しめます。要所ごとに、ばらのトンネルやアーチ、ポール仕立て、フェンス仕立てがしつらえてあり、メリハリの効いた景観を楽しめます。手前で咲いている白いばらは、第6回の世界バラ会議で殿堂入りした‘アイスバーグ’です。
ぜひ立ち寄って記念撮影を!
写真映えするスポットが盛りだくさん

正面広場の芝生前に設置されているハート形のオブジェには、ピンクのつるばら‘マダム・ピエール・オジェ’を仕立てています。ベビーピンクでコロンとした丸みのある咲き姿が愛らしいばらで、芳醇な香りも魅力です。SNS映えするスポットとして、来園者の多くが記念撮影を楽しみます。

モダンローズコーナーに置かれている彫像は、分部順治氏制作の「ばらの精」。周囲には、アメリカで作出された品種が多数植栽されており、カラフルなばらの競演が見られます。
前橋市のオリジナルローズに注目!
春と秋のイベント期間にはライトアップも

「敷島公園門倉テクノばら園」では、前橋市のオリジナル品種‘あかぎの輝き’を見ることができます。平成20年開催の「全国都市緑化ぐんまフェア」を記念して作出され、名称も公募によって決まりました。開花が進むにつれて、黄→オレンジ→赤へと移ろう花色が特徴です。

例年、「春のばら園まつり」と「秋のバラフェスタ」のイベント期間には、日没から20:30までライトアップをしています。黄昏時から夕闇に包まれるまで、刻々と光が変化していく中でのばらの表情も、また美しいもの。ライトアップ時の散策も、感動のひとときとなることでしょう。
Information
敷島公園門倉テクノばら園
所在地:群馬県前橋市敷島町262
TEL:027-232-2891
ホームページ:https://www.city.maebashi.gunma.jp/soshiki/kensetsu/koenkanrijimusho/gyomu/6/3544.html
アクセス:JR前橋駅北口バスターミナル3番乗り場からバス(関越交通 緑が丘町・川原町方面)20分、関越交通「老人センター入口」下車徒歩1分
オープン期間:周年
休園日:無休
営業時間:開門時間9:00~17:00(通用門は常時開放)
料金:無料
駐車場/約800台(ばら園第1~第3駐車場)、無料
Credit
文 / 長田節子 - ライター/エディター -

おさだ・せつこ/ガーデニング、インテリア、ハウジングを中心に、ライフスタイル分野を得意とするライター、エディター。1994年より約10年の編集プロダクション勤務を経て、独立しフリーランスで活動。特にガーデニング分野が好きで、自身でも小さなベランダでバラ6姉妹と季節の草花を育てています。草花や木の名前を覚えると、道端で咲いている姿を見て、お友達にばったり会って親しく挨拶するような気分になれるのが醍醐味ですね。
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