【2026】東京近郊のレンゲショウマ見頃スポット5選!“森の妖精”が咲く絶景群生地から都心の穴場まで紹介
ikwc_exps/Shutterstock.com
夏の盛りに、木陰でうつむきがちに淡紫色の花を咲かせる「レンゲショウマ」。東京近郊では7月下旬~8月に開花期を迎え、「森の妖精」「森のシャンデリア」とも称される涼やかな花は、ゆらゆらと宙に浮かぶように風に揺れる姿が愛らしく、多くのファンを魅了して止みません。
この記事では、2026年最新の開花・イベント情報とともに、日本一の群生地である「御岳山」をはじめ、東京近郊で手軽に観賞できるおすすめスポット5選をご紹介! 合わせて、スマホやカメラで美しく撮影するコツや、知っておきたいプロフィールまで分かりやすくご紹介します。
目次
涼しげで可憐な夏の花・レンゲショウマ

夏。緑陰が涼しい山道を登る傍らに、ひっそりと浮かぶように花開く、淡く紫を帯びた白い花「レンゲショウマ」を見たことはありますか?
レンゲショウマは、東北地方から近畿地方にかけて分布し、やや湿った薄暗い林床に多く見られる夏の花の風物詩。7~8月に開花し、東京近郊では7月下旬から見頃を迎えます。気品ある花姿に魅了され、この花に出会うことを目的に登山を楽しむ方も多い、美しい花です。

うつむき加減に開く花は、先端が濃い紫色に染まる中心の花弁を、ロウのような光沢と透明感があるガク片がふわりと取り囲み、まるで精巧に作られた工芸品のよう。花径は3~4cmで、ほっそりとした茎に長い花柄を伸ばし、次々と咲く花をいくつも吊り下げる様子は、薄暗い林の中に小さな明かりを灯すシャンデリアにもたとえられます。花が咲く前のまあるく愛らしいつぼみも魅力で、つぼみは少しずつ順番に開いていくため長期間楽しむことができます。
東京近郊でレンゲショウマを見ることができるスポット5選

① 【大群生】青梅市・御岳山(富士峰園地北側斜面)
見頃:7月中旬〜8月下旬 ※2026年のレンゲショウマ祭りは7/18(土)~9/6(日)
入山料:無料
住所:東京都青梅市御岳山17
https://mitakesan.com/rengeshoma/
開花数カレンダー:https://rengeshoma.guidebook.jp/calendar/
約5万株のレンゲショウマが咲く御岳山は「日本一の群生地」といわれています。標高929mの山ですが、ケーブルカーを使えば駅から徒歩数分で自生地へ行けるのでアクセスも抜群。清流が美しいロックガーデンハイキングと合わせて、夏の休日を楽しむのもおすすめです。
② 【お手軽】文京区・小石川後楽園(西門付近)
見頃:7月下旬〜8月中旬
開園時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)
休園日:年末年始(12/29~翌年1/1)
入園料:一般300円/65歳以上150円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
住所:東京都文京区後楽1-6-6
https://www.tokyo-park.or.jp/park/koishikawakorakuen/index.html
公式X:https://x.com/KorakuenGarden
小石川後楽園は水戸徳川家の上屋敷内の庭で、都内でも有数の歴史ある庭園です。レンゲショウマは数株程度と数は多くありませんが、都心部でレンゲショウマが見られる貴重な場所。特別史跡及び特別名勝として国の文化財に指定されている庭園を散策しながら、可憐な花を楽しめます。
③ 【お手軽】調布市・神代植物公園(「山野草園」「植物多様性センター(奥多摩ゾーン)」など)
見頃:7月下旬〜8月上旬
開園時間:9:30~17:00(本園入園は16:00まで)
休園日:毎週月曜日(月曜日が祝日はその翌日)/年末年始(12/29~翌年1/1)
入園料:一般500円/65歳以上250円/中学生200円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)
※「植物多様性センター」は無料区域
住所:東京都調布市深大寺元町5-31-10
https://www.tokyo-park.or.jp/park/jindai/index.html
公式X(植物多様性センター):https://x.com/ParksTayousei
調布市にある神代植物公園は、約51万㎡という敷地面積を誇る東京都を代表する植物公園。バラやツツジをはじめ、約4,800種類、10万株の植物が植えられています。レンゲショウマは「山野草園」や、無料区域の「植物多様性センター」の林床などで見ることができます。
④ 【プチ登山】八王子市・高尾山(「高尾山さる園・野草園」「高尾山薬王院境内」など)
見頃:7月下旬〜8月上旬
さる園・野草園の開園時間:9:30~16:30(3~11月、入園は16:15まで)/9:30~16:00(1~2月・12月、入園は15:45まで)
さる園・野草園の休園日:年中無休(さる園・野草園)※天候等による臨時休園あり
さる園・野草園の入園料:大人(中学生以上)500円/小児(3歳以上)250円
※薬王院境内や登山道沿いの観賞は無料
住所:東京都八王子市高尾町(さる園・野草園:高尾町2179)
https://www.takaotozan.co.jp
野草園花だより:https://www.takao-monkey-park.jp/flower/index.php
ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得し、都心部からの日帰り登山に人気の高尾山。レンゲショウマの可憐な姿を楽しむなら、ケーブルカー高尾山駅から徒歩約3分の場所にある「高尾山さる園・野草園」がおすすめです。約300種類の山野草とともに大切に保護・育成された、約500株のレンゲショウマを見ることができます。ほかに、薬王院大師堂の周辺でも見られ、山歩きとともに可憐な姿を気軽に楽しむことができます。
⑤ 【アクセス良好な近郊】埼玉県滑川町・国営武蔵丘陵森林公園
見頃:7月下旬〜8月上旬
開園時間:9:30~17:00(3/1~10/31)/9:30~16:30(11/1~11/30)/9:30~16:00(12/1~2月末日)
休園日:年度により異なる
入園料:一般450円/65歳以上210円/中学生以下無料
住所:埼玉県比企郡滑川町山田1920
https://www.shinrinkoen.jp/?p=we-page-top-1
開花情報:https://www.shinrinkoen.jp/?p=we-page-entrylist&spotlist=26303&type=blog
304ヘクタールの広大な丘陵地に整備された、全国で初めての国営公園。雑木林を中心に、池沼、湿地、草地など多様な環境があり、貴重な動植物が生息しています。レンゲショウマは「野草コース」内に約150株が開花し、歩きやすい遊歩道で見られるスポットです。
レンゲショウマを美しく撮影・観賞するコツ

下から覗き込むように撮るのがおすすめ
花が下を向いて咲くため、カメラを低い位置(ローアングル)に構えて、花の「顔」を写すのがポイント。開花前の、風船のように丸く膨らんだ玉のようなつぼみも愛らしいのでお見逃しなく!
シャッタースピードに注意
レンゲショウマは背が高く茎が細いので、少しの風にもゆらゆらと揺れやすい花。さらにレンゲショウマが咲く薄暗い林床では光が足りず、シャッタースピードが遅くなりやすいです。ぶれてしまう場合は、風がやむ瞬間を待つほか、一眼カメラではシャッター優先モードに設定し、1/250秒程度を目安にシャッタースピードを速めて撮影してみましょう。
事前に開花状況の確認を
レンゲショウマの開花は天候や気象条件に大きく左右されます。特に数株が咲くスポットの場合、せっかく訪れたのに咲いていなかった……という“空振り”を避けるためにも、事前に開花状況を確認するのがおすすめ。ホームページやSNSなどで開花状況を発信しているケースもあるので、ぜひチェックしましょう。
熱中症・虫よけ対策は万全に
7月下旬~8月の最も暑い時期の観賞になるため、帽子や水分補給は必須。また、林道を歩くことが多いため、歩きやすい靴や服装を選び、蚊などの虫よけ対策も忘れずに行います。
レンゲショウマを見に行く際の注意点

自生地や植栽に踏み込まない
レンゲショウマの群生地では、規制のためのロープなどが張られている場所が多いです。花を踏み荒らさないよう、ロープの中には足や撮影機材を入れず、指定された通路からのみ観賞しましょう。
三脚は使用不可の場所も
山道や散策路は狭いことが多く、事故やトラブル防止の観点から、三脚の使用が禁止されていることもあります。事前に使用の可否を確認し、ルールに則って撮影を楽しみましょう。
植物を傷つけない
レンゲショウマは東京都を含む複数の都県で絶滅危惧種に指定されている貴重な花。生育環境となる落葉広葉樹林の減少や、美しい花を咲かせることによる盗掘被害により数を減らしています。レンゲショウマの観賞スポットを訪れたら、目で見て写真に収めて楽しみましょう。レンゲショウマをはじめとする野草の花を摘み取ったり、苗を掘って持ち帰るなどは決してしないでください。
ペットを連れて行かない
保護地域ではペットを連れての入園が禁止されているところも多いので、事前にホームページなどで情報を確認するなど注意しましょう。
もっと知りたい!
夏の山の主役花 レンゲショウマのプロフィール

植物名:レンゲショウマ
学名:Anemonopsis macrophylla
科名:キンポウゲ科
属名:レンゲショウマ属
原産地:日本(東北地方南部~近畿地方)
和名:レンゲショウマ(蓮華升麻)
別名:クサレンゲ(草蓮華)
英名:false anemone
形態:多年草
草丈:0.8~1.5m
開花期:7~8月
レンゲショウマはキンポウゲ科の落葉多年草。日本だけに自生する固有種で、近縁の種類もない、一属一種の植物です。繊細で美しい姿から、山野草の中でも人気が高い花の1つ。薄暗くやや湿った落葉樹林内に自生し、生息環境の減少やシカなど野生動物の食害、盗掘により数を減らしていることから、東京都や神奈川県、岐阜県では絶滅危惧I類、茨城県や群馬県では絶滅危惧II類に指定されるなど、複数の都県で絶滅危惧種や純絶滅危惧種に指定され、保護活動が行われています。

レンゲショウマの開花時期は7~8月。盛夏に花径3~4cmの淡く藤紫を帯びた涼しげな花を次々に咲かせます。丸いつぼみは6月頃から見られ始め、開花に向けて徐々に膨らんでいき、くす玉のように割れて開花します。1本の花茎に複数のつぼみを付け、順番に開花していくため、長く花が楽しめるのが特徴。晩秋には地上部が枯れ始め、翌春にまた葉を展開する落葉性の多年草です。

レンゲショウマの本来の花は、先端が紫色に染まり、下向きに咲く壺形の部分。周囲を取り囲む白い花弁のように見える部分は、じつはガク片です。花の中心部には2本の雌しべとともに、多数の雄しべが詰まっています。複数の小葉からなる羽根状の葉を持ち、小葉は先が尖った卵形。葉縁には粗い鋸歯があります。

レンゲショウマ(蓮華升麻)という名前は、丸みを帯びた整った花姿が「蓮華=ハスの花」に、葉が同じキンポウゲ科のサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ていることに由来します。

自宅でも美しい花を咲かせよう!

繊細で美しいレンゲショウマですが、山野草の中では育てやすい部類で、夏の遮光にさえ気を付ければ初心者でも美しい花が毎年楽しめます。苗は山野草の販売店やネットショップなどで購入できます。花弁が紫を帯びない純白の品種や八重咲き種、葉に斑が入る斑入り種などのバリエーションもあります。

強い日差しにより葉や花芽が傷みやすいので、栽培の際は半日陰で育てるか、遮光により明るさを調整しながら管理します。薄暗い環境でよく育つため、シェードガーデンにもおすすめ。特に夏は、できるだけ温度が上がらない日陰で風通しよく育てましょう。寒さには強いですが、強い凍結は避けたほうが無難です。
強い乾燥が苦手で、やや湿った環境を好みます。特に開花期に水切れするとつぼみが茶色く枯れ込んで咲かなくなるため、生育期は完全に乾燥させないように注意が必要です。ただし、山の斜面に自生する植物なので常にじめじめした状態はNG。市販の山野草の培養土など、水はけのよい用土で育てるのがポイントです。地上部が枯れる冬も、乾きすぎないように水やりを継続しましょう。
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Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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