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夏の花を咲かせよう! 花壇・庭・鉢で育つ人気の夏花22種【多年草編】

夏の花を咲かせよう! 花壇・庭・鉢で育つ人気の夏花22種【多年草編】

V J Matthew/Shutterstock.com

暑い季節にも花壇を彩ってくれる、可愛らしい花を育てて咲かせてみませんか? 夏に花を楽しめる植物の中から、ガーデンや鉢で育てたい、ガーデニングにオススメの夏の花を【多年草編】と【一年草編】に分け、22種ご紹介します。ここでは、【多年草編】として毎年花を咲かせてくれる宿根草・多年草と低木から12種をご紹介します。

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アガパンサス

アガパンサス
InfoFlowersPlants/Shutterstock.com

梅雨の頃から咲くアガパンサスは、伸ばした茎の先に爽やかな青紫や白色のラッパ状の小さな花を手毬状にたくさん咲かせる、存在感のある多年草です。やせ地や強い乾燥にも耐え、丈夫で手がかからないので、公園や路地でも毎年開花が見られるように、植えっぱなしでも毎年花が楽しめます。長い緑色の葉を茂らせて花を咲かせる草姿は力強く、単体で鉢植えにするのもオススメ。1mを超える大型種から鉢植えで育てやすい小型種まであり、花形にもバリエーションがあります。

栽培の際は日当たりと水はけのよい場所で管理しましょう。乾燥に強いので、庭植えの場合、水やりはほぼ不要です。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと与えましょう。常緑のものと落葉するものがあり、落葉種のほうが耐寒性が強く寒冷地向きですが、どちらも土が凍結しない場所で栽培しましょう。数年ごとに植え替えや株分けを行います。

【DATA】
■ 学 名:Agapanthus
■ ムラサキクンシラン科
■ 多年草
■ 主な花期:5月下旬~8月
■ 植え付け期:3~4月、9~10月
■ 草 丈:30~150㎝
■ 日 照:日向

●『アガパンサスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します』

クレマチス

花付きがよい新旧両枝咲きのヴィチセラ系‘プリンス・チャールズ’。Lui12/shutterstock.com
オベリスクやフェンスに誘引すると、立体的にたくさんの花が楽しめる。写真は‘プリンス・チャールズ’。Tatiana Romanikhina/shutterstock.com

クレマチスはガーデンプランツの中でも人気が高く、フェンスやオベリスクなどの構造物に沿わせたり、バラと合わせる花としてよく育てられているつる植物です。非常に種類が多く、大きな風車型の花や小さなベル型の花など花形や花色のバリエーションがあります。開花期や剪定の方法なども品種によって異なるので、どのタイプのクレマチスなのかをよく確認しておきましょう。ガーデニング初心者には、花後に株元からバッサリ切ればよい「新枝咲き」のクレマチスがオススメです。

春から初夏にフェンスを覆い花咲く‘プリンセス・ダイアナ’。新枝咲きなので、葉が茶色くなってきた7月ごろに根元付近からばっさり切ると、再びフェンスを覆い10月ごろまで花が楽しめる。

日光を好むので、半日以上日が当たる場所で育てます。根を切られるのを嫌うので、植え付けの際は丁寧に根を扱うようにし、深めに植え付けます。移植も嫌うため、地植えの場合は場所をよく考えてから植えましょう。つぼみの時期から開花期にかけては水を多く必要とするので、特に鉢植えの場合は水切れに気をつけ、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。

【DATA】
■ 学 名:Clematis
■ キンポウゲ科
■ 多年草
■ 開花期:4月中旬~10月(品種により異なる)
■ 植え付け期:12~2月
■ 草 丈:20~300cm以上
■ 日 照:半日陰~日向

●『知りたい! クレマチスの種類や品種、それぞれの特徴と見分け方』
●『気になる外からの視線を遮るクレマチスのカーテン』

ユリ

カノコユリ
Tom Meaker/Shutterstock.com

日本にもヤマユリやテッポウユリなどが自生し、古くから親しまれてきたユリ。大輪で豪華な花を咲かせるものが多く、初夏から夏にかけての花壇の主役として活躍します。また、豪華な花は、切花にして室内に飾っても。花姿や草姿、花色のバリエーションも多く、香りも豊かな種類まで、さまざまに楽しむことができます。オレンジ色の花を咲かせるユリは、食用の百合根としても知られています。

ユリを栽培する際は、秋に出回る球根を水はけのよい土壌に植え付けます。球根を購入したら、乾燥しないように早めに植え付けましょう。品種により、日当たりを好むものと半日陰を好むものがあるので、それぞれに応じた場所で管理します。植えっぱなしで翌年も楽しめますが、数年に一度植え替えるとよいでしょう。

【DATA】
■ 学 名:Lilium
■ ユリ科
■ 多年草
■ 主な開花期:5月中旬~7月
■ 植え付け期:10~11月
■ 草 丈:50~200cm
■ 日 照:品種により異なる

エキナセア

エキナセア
mubus7/Shutterstock.com

丸いトゲトゲとした大きな花心から、細い花びらが広がるエキナセア。咲き進むにつれ花心が盛り上がり、花びらは徐々に下を向いてきて、ロケットのようなユニークな姿になります。暑い夏の庭でカラフルな花色を楽しめるエキナセアは、他の夏花と組み合わせても素敵なコンビネーションを作ってくれます。

エキナセアの育て方は、日当たりと水はけのよい場所に植え付け、水切れに気をつけること。それ以外はほとんど手を掛けなくても大丈夫。とても丈夫で寿命が長い宿根草です。次第に株が大きくなり、中心が蒸れることがあるので、生育が衰えるようであれば株分けや植え替えをしましょう。鉢植えの場合は根詰まりをしないよう1~2年ごとに植え替えます。

【DATA】
■ 学 名:Echinacea
■ キク科
■ 多年草
■ 開花期:6月中旬~8月
■ 植え付け期:4~5月、10月
■ 草 丈:30~100cm
■ 日 照:日向

ホリホック(タチアオイ)

ホリホック

タチアオイとも呼ばれるホリホックは、まっすぐに伸びた長い茎に、下から順に花が咲き上がる姿が印象的な大型の宿根草です。背丈を超すほどの大きさに育つので、インパクト抜群。夏花壇のアクセントや背景に活躍します。一重咲きや八重咲きの品種があり、花色もバリエーションがあります。

日当たりと水はけのよい場所で育てましょう。苗を植え付けるほか、タネを播いても育てることができます。翌年も花を咲かせる宿根草ですが、あまり寿命が長くないので、数年に一度株分けなどで、株を更新するとよいでしょう。鉢植えの場合は、必要に応じて植え替えを行います。

【DATA】
■ 学 名:Alcea roseaAlthaea rosea
■ アオイ科
■ 多年草
■ 開花期:6月上旬~8月中旬
■ 植え付け期:3~4月、9月下旬~11月下旬
■ 草 丈:60~200cm
■ 日 照:日向

マンデビラ(デプラデニア)

マンデビラ
AN NGUYEN/Shutterstock.com

ピンクや赤、白などの花を咲かせるマンデビラは、春から秋にかけて咲くつる植物。花色はピンクの他、赤や白、白からピンクに変化するものなどがあります。夏にもよく開花するので、花咲く緑のカーテンに活用したり、オベリスクなどに絡ませたりして楽しむことができます。

Keikona/shutterstock.com

日当たりが悪いと花つきが悪くなるので、半日以上日の当たる場所で育てましょう。過湿にすると立ち枯れしやすいため、水はけのよい土に植え、鉢の表面が乾いてから水を与えます。冬は乾燥気味に管理しましょう。つるが伸びてきたら、反時計回りに水平に誘引します。枝数が少ない時は、摘心を繰り返すことで脇芽を増やして花数を多くすることができます。

【DATA】
■ 学 名:Mandevilla
■ キョウチクトウ科
■ 低木
■ 開花期:5~10月
■ 植え付け:4~6月
■ 草 丈:30~300cm
■ 日 照:日向
●『夏のガーデニングにおすすめ! マンデビラの特徴、花言葉、育て方』

トケイソウの仲間

トケイソウ
Kevinr4/Shutterstock.com

まるで時計のような特徴的な花を咲かせることから名付けられたトケイソウの仲間は、夏らしい雰囲気のある熱帯植物です。主につる性で、行灯(あんどん)仕立てなどの鉢物にするほか、構造物に誘引しても楽しめます。パッションフルーツのように実を食用とするものもあります。種類によって性質や耐寒性が異なるので、それぞれの性質を確認して栽培しましょう。

日当たりと水はけのよい場所で育て、成長期はつるがよく伸びるので、こまめに誘引を行います。春から秋にかけては鉢土の表面が乾いたら水をたっぷりと与え、冬の水やりは控えめに。庭植えにする場合は、寒さに強い品種を選び、北風の当たらない日向に植えるとよいでしょう。マルチングなどの防寒対策も効果的です。鉢植えは1~2年に1回植え替えをしましょう。

【DATA】
■ 学 名:Passiflora
■ トケイソウ科
■ 多年草
■ 開花期:5~10月(種類により異なる)
■ 植え付け:4~6月
■ 草 丈:3m以上
■ 日 照:日向

ガザニア

ガザニア
Nitr/Shutterstock.com

春から秋にかけて、王冠のようなくっきりとした花形の、色鮮やかな花を咲かせるガザニア。曇りや雨の日には花を閉じる性質を持っています。光沢のある花弁は陽射しを浴びて美しく輝き、人々の目を惹きつけます。

日当たりが悪いと花が開かないことがあるので、日当たりと風通しのよい場所に植え付けます。高温乾燥に強い反面、多湿に弱いので、水はけのよい土に植え付け、梅雨時の管理は要注意。鉢植えの場合は、水は鉢土が乾いてから与え、過湿にならないよう気をつけましょう。花がらは花茎のつけ根から切り取ります。

【DATA】
■ 学 名:Gazania
■ キク科
■ 多年草
■ 開花期:4~9月
■ 植え付け:3月下旬~5月上旬、9月下旬~11月上旬
■ 草 丈:15~40cm
■ 日 照:日向

カンナ

カンナ
Bukharina Anna/Shutterstock.com

大きな美しい葉が印象的なカンナは、真夏の炎天下の下で、色鮮やかな花を咲かせます。個性的なカラーリーフ品種も多く、銅葉や黄金葉、鮮やかな縞斑が入るものなどさまざま。性質も丈夫で育てやすく、インパクトも抜群のセミトロピカルプランツです。

AMNAT DPP/shutterstock.com

日当たりと水はけがよい、肥沃な土地を好みます。高温期は肥料も水もたっぷりと与え、休眠する冬は乾燥気味に管理しましょう。庭植えの場合は水やりはほとんど必要ありません。冬季に-7℃以下になる寒冷地では冬越しは難しいため、晩秋に地上部を切り落として掘り上げ、新聞紙などで包んで屋内で管理しましょう。翌春にまた植えつけます。

【DATA】
■ 学 名:Canna
■ カンナ科
■ 多年草
■ 開花期:6~10月中旬
■ 植え付け:4月下旬~5月、9月
■ 草 丈:40~160cm
■ 日 照:日向

宿根フロックス

宿根フロックス
Yuriy Chertok/Shutterstock.com

宿根フロックスには多くの種類があり、夏に咲くパニクラタ(パニキュラータ)種は、落ち着いた色から鮮やかな色まで花色もさまざまで、花が少なくなる夏花壇の彩りとして活躍してくれます。背が高いので花壇の後方に植え込むのに向きます。陽射しや暑さ、乾燥に強く、耐寒性もあるので、植えっぱなしで毎年楽しめます。

Oleksiichik/shutterstock.com

日当たりがよく、少し乾き気味の場所を好み、痩せた土地でもよく育ちます。風通しの悪い日陰や多湿の環境では、間延びしたり、うどんこ病の害が出やすいので注意しましょう。花茎を切る前に、花がらを指でつまむように丁寧に引き抜いておくと、再び中央からつぼみが出て繰り返し開花します。冬は落葉するので、茎は短く切り戻します。

【DATA】
■ 学 名:Phlox paniculata
■ ハナシノブ科
■ 多年草
■ 開花期:4~12月
■ 植え付け期:3~5月、10月
■ 草 丈:50~100cm
■ 日 照:日向

アジサイ

アジサイ
Aivship/Shutterstock.com

梅雨を彩る花の代表格といえばアジサイ。日本自生の植物なので、乾燥にさえ気をつければ育てやすくて手がかからず、庭植えでも鉢植えでも楽しむことができます。最近では新しい園芸品種も次々に登場しており、花色や咲き姿もさまざまな品種があります。時間とともに花色が移ろい、シックな花色を楽しむ秋色アジサイも、フラワーアレンジなどで人気が高い素材です。

アジサイは水を好むので、水切れには注意し、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えにすればほとんど手入れをしなくても大丈夫ですが、乾燥が続く時は水を与えたほうがよいでしょう。土の酸度により花色が異なることがあります。剪定の時期が遅れると花芽を切り落としてしまい、翌年花数が少なくなることがあるので、剪定は花後早めに行いましょう。ただ、アメリカノリノキ‘アナベル’は春に花芽ができるので、冬に剪定しても構いません。

【DATA】
■ 学 名:Hydrangea macrophylla
■ アジサイ科
■ 低木
■ 主な開花期:6~9月
■ 植え付け期:12~3月
■ 樹 高:2m程度
■ 日 照:半日陰~日向

プルンバゴ(ルリマツリ)

プルンバーゴ
aoya/Shutterstock.com

初夏から秋にかけて、涼やかな青色や白色の花を房状に咲かせる和名、ルリマツリ(瑠璃茉莉)は、丈夫で育てやすい熱帯花木。半つる性で枝はよく茂り、フェンスなどに絡ませて楽しむこともできます。ある程度耐寒性もあり、関東地方の平地では戸外で越冬できます。

alybaba/shutterstock.com

日当たりのよい場所での栽培に向きます。大きくなるので、庭植えの場合はスペースを十分にとって植え付けましょう。成長期には水切れに注意し、鉢土の表面が乾いたらたっぷりと水を与え、冬は乾かし気味に管理します。開花中は随時追肥を施しましょう。枝が込んできたら適宜剪定します。

【DATA】
■ 学 名:Plumbago auriculata
■ イソマツ科
■ 低木
■ 開花期:5~11月
■ 植え付け期:4月中旬~6月
■ 草 丈:0.3~3m
■ 日 照:日向

●『ルリマツリ(プルンバゴ)はどんな植物? 特徴や育て方についてご紹介』

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