ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」ができてからVol.4 1人ではできないことはみんなでやろう! コミュニティ発足レポート
繋がりがないことは、タバコを吸うより体に悪影響を及ぼす! 昔からPTAやご近所の繋がり、というのはあったものの、最近は単身世帯の増加・在宅時間の減少・コミュニティ自体の減少などが原因となり、周りの人と繋がる機会が少なくなったといわれています。個人的にも、これはすごく実感するところで、意識をしなければ、地域や社会から取り残されそうな気もしてきます。 こんなデータを見つけました。「繋がりがないこと」が「肥満」よりも公衆衛生上、脅威である可能性を示したもので、喫煙のリスクにも匹敵するとの研究結果もあるそうです。 つまり、長く健康に生きるためには、周りと積極的に繋がることが、とても大事だということ。これを知って、花音の森が繋がりを提供できる場になればいいと考え、2019年12月に花音の森で一定のコースを修了した生徒さんを対象にコミュニティを発足させました。 コミュニティの目的は何か? さて、「繋がり」を第一の目的に発足したコミュニティですが、有意義な「繋がり」とするためには、集まる「目的」を最初に決める必要があります。そんな時、長く通ってくれている生徒さんから、『カフェやパン教室をやりたいけど、場所もないし、どうやるのかも分からない』と言われたことを思い出しました。 そこで、花音の森を生徒さんの夢の実現の場として提供し、1人ではちょっと難しいこともコミュニティメンバー同士でお互いに助け合い、それぞれがやりたいことを応援できたらいいな、と考えました。 また、花音の森の維持管理を一緒に楽しんでもらいたいという希望もありましたので、目的は「自分や誰かの夢に向かって互いに協力すること、そして夢をかなえる場として、花音の森を共に育てていくこと」としました。 ですから、集まる目的は1つではなくて、みんなの夢の数だけ無限です。夢の実現や新しいチャレンジには苦労や不安がつきものですが、「花音の森」という場があり、支えてくれるメンバーがいれば、一歩を踏み出せる人も多いのではないかと期待しています。 ただ、人が集まれば楽しいことの一方で、煩わしさも生まれることにも配慮しなければと考えました。 そこで共通認識として、「コミュニティは仲良しの人と集まる場ではない」としました。目的はあくまでも、花音の森で誰かのやりたいことを応援したい・応援してもらいたいということなので、頑張って仲良くしなきゃ、とは思わないことがポイントです。ちょっとドライに聞こえるかもしれませんが、無理はせず、長く続けられることのほうが重要だと思ったからです。 コミュニティを機能させるには、主体性が大切 このような考えのもと、一定のコースを修了した生徒さんに声をかけ、賛同してくれた方9名と共に、2020年から毎月1回のミーティングを始めました。次にここでどんなことをしていくのかを、話し合います。コミュニティの運営は、主宰者の私が決めるのではなく、ルールややりたいことは、コミュニティで決めることとしました。花音の森でどんなことをしたいか、それぞれ個人が考え、主体性を持って動くことを大切にしています。 例えば、この会で大切にしたいこと、これからやってみたいことを出し合う日には、 ○1人では難しいことに挑戦したい ○やらない後悔よりやって後悔したい ○みんなのやりたいを応援できる共同体にしたい ○農業したい ○マルシェしたい ○花音の森をもっと知ってもらいたい などが挙げられました。コミュニティが『自分のこととして捉えられるかどうか』、主体性があるかどうかは、続けていく上で、とても大事な気がします。 「秋のオープンガーデンin花音の森」を開催! 9月の定例ミーティングの際に、「文化祭みたいなものがやりたい」という声があがりました。 また、メンバーは日頃レッスンに通っているので、「レッスンで作った○○がすごくよかったから、販売したい」「いい時期の花音の森を体感してもらいたい」と、あっという間にオープンガーデン+ハーブマルシェをすることが決定。その後、2カ月の準備期間を経て、コミュニティメンバーで行う初めてのイベント『オープンガーデンin花音の森』を開催し、おかげ様でたくさんの方に喜んでいただけました。 芝生の上でストレッチ、マスクにおすすめのアロマスプレー作り、といったプチレッスンも開催。 ラベンダー・カモミールのブールドネージュ(クッキー)を参加の皆さまへ。コミュニティで育てたフレッシュハーブを使ったブレンドハーブティーと共にお出ししました。 オリジナルブレンドハーブティーや、ラベンダーサシェ(香り袋)なども販売しました。 前日は準備でほとんど寝られず、本当に文化祭を思い出しましたが、1人ではできないことでも、志のある仲間が集まれば達成でき、大きな価値を生むことができるのだと、実感できたイベントになりました。 コミュニティを発足したおかげで、花音の森での活動の幅はぐんと広がり、これらかますますユニークな学びの場や楽しいイベントを提供できそうです。 夏の草刈り隊、とても助かりました また、私自身も花音の森を維持していくうえで、コミュニティの存在にとても助けられています。 花音の森は、草地を大切にしていて、根は抜かずに上体部を刈るだけの簡単管理を実践しています。しかし、草地の面積は170坪ありますし、夏はせっせと草取りをしても1週間もすると元通りに…。草刈り機を使ってはいるものの、植栽地の中は手作業が必要で、やってもやっても追いつかない(笑)。 そんな私を助けてくれたのも、コミュニティのメンバーでした。早朝からコミュニティメンバーが“草刈り隊”となって手伝ってくれたおかげで、無事夏を越せました。作業後のハーブかき氷が心にも沁みます。 コロナ禍において、どういう形にせよ、人との繋がりが大切だと感じる昨今。植物を介した人との繋がり方の1つの形として、花音の森コミュニティ活動を、引き続き楽しんでいきたいと思っています。 Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

日本一暑い街・熊谷でエアコンに頼らず暮らす「花音の森」レポVol.3 果たして1年目の夏は無事越えられたのか!?
エアコンを使わない暮らしをしたかった理由 私の活動拠点「花音の森」は、2019年12月、埼玉県熊谷市にオープンしました。ここで、植物のある暮らしで健康寿命を延ばす自然療法“ガーデンセラピー”をコンセプトに、植物の楽しみ方が学べるレッスンを行っています。 熊谷市というと、日本一暑い街として、夏のニュースで耳にする機会も多いかもしれませんね。熊谷です、と自己紹介すると、「あの暑い所から来たの! ご苦労様です」とねぎらわれることもあります(笑)。 私は生まれも育ちも熊谷なのですが、かねてから、夏の暑さが増して、年々過ごしにくくなっていると感じており、夏の間だけでもどこかに引っ越したい…と本気で思うほど。しかも、私、もともとあまりエアコンが得意ではないのです。熊谷の暑さは、一日中エアコンをフル稼働。スイッチを切る時間がないほどですが、体が冷えすぎてしまったり、外に出ると室内との温度差が大きく、体調を崩すこともありました。特に梅雨の時期は、湿気と暑さに体が慣れるまで大変で、一年で一番体調不良になりやすい苦手な季節です。このように、夏は悩みが多く、毎年夏が来るのが憂鬱でした。 そこで、花音の森は、家の性能と植物をうまく活用することで、夏は冷房なしでも過ごせ、冬は薪ストーブで暖かく暮らせる環境づくりにチャレンジしてみることにしたのです。 (詳しくは花音の森が「できるまで」シリーズ/「できてから」シリーズをご覧ください) 不快な湿気は、漆喰と天然木の床のおかげでノンストレス♪ 2020年の梅雨は長かったですね。初めての梅雨でしたが、想像以上に快適でした。それは、漆喰の壁と天然木を使った床のおかげのようです。 天然の木材は、湿度を調整する作用があります。部屋の湿度によって空気中の水分を吸・放出し、一定に保とうとします。梅雨の時期は玄関ドアがすんなり閉まらないほどで、「この家は生きているんだな」と感じました。何より、床にごろんと横になるのが、とても気持ちよかったです。そういえば、素足で歩いてもベタベタする感じもなかったですね。 それと、建物内の壁は「漆喰」を使っています。漆喰の主原料である消石灰は、もともと石灰岩に水を加えて作られているのですが、二酸化炭素を吸収しながら、100年以上かけて、石灰石へと戻り固まっていく性質があります。この作用が「漆喰が呼吸をしている」といわれる原理で、余分な湿気を吸ってくれます。これのおかげで、じめじめした嫌な湿気を感じることがほとんどありませんでした。この時期は、昼間外出して夕方帰宅すると、ひんやりしていると感じることもあるくらいで、特に、帰宅してトイレが涼しかったのには驚きましたね。素材でここまで違うとは、驚きです。 建物を覆う植物と自然の風を最大限活用するには? 暑さを防ぐために「窓・壁・屋根」に太陽が当たらないようにすることが大切で、家を囲うようにして、5~6mほどのコナラ(落葉樹)を配置しています。家に直射日光がガンガン当たっていると、家全体がじわじわと蓄熱されていき、夜になっても冷えない→エアコンが夜も切れないという環境になってしまいますが、コナラの緑陰がそれを防いでくれます。 こちらは5月末の写真。白い外壁や窓が見えます。 9月末には木々も大きくなってきました。ゆくゆくは、木々がすっぽり建物を覆って、年々暑さも和らぐのではないかと思います。そしてもう1つ、エアコンに頼らず過ごすために大切になるのが「風」。窓は全開にして、風を取り込みたいところですが、熱風が入ってくるような日は、昼間数時間(特に午後2時から5時頃)は窓を閉めておき、扇風機や天井のシーリングファンで対応しました。そして、気温が下がってきたら、家中の窓を開けて、空気を入れ替えます。冷たい空気をためておくようなイメージですね。 表面温度を測ってみました 放射温度計という、表面温度を測れるアイテムを使って、実際どのくらいの温度なのか計測してみました。計測したのは、8月25日15時30分。 屋外の温度は? 家の北側に置いてある温度計は、35.4℃。 側に停めてある車の表面は、53.7℃。 西側にある門柱(ブロックを積み、外には漆喰を塗ったもの)は、47.9℃。 西側の建物外壁(木で影ができる場所)は、36.2℃。この外壁温度が上がらないことが、涼しく暮らせるかどうかの分かれ道! 建物にはしっかり断熱材を使っていますが、それだけではなく、木も上手に使って温度上昇を防いでいます。 コナラに囲まれたウッドデッキの温度は? 点線で囲んだ部分にウッドデッキがあります。南向きです。ここも木で覆い、温度の上昇を防いでいます。 建物外壁(ウッドデッキ側)は、31.9℃。 ウッドデッキの床は、30.8度。シェードと蚊帳とミストがあるので、この場所も快適です。「暑くて出られない」ということは一度もありませんでした。 室内の温度は? この時の室内は31.5℃で、室内の壁は30.4℃です。 室内で一番涼しい場所は玄関土間コンクリートで、26.4℃。犬たちはここがお気に入りです。 体感温度は? 室内31.5℃って、数字だけを見るとエアコンを使いたい温度ですが、実際の体感温度は、もう少し低く感じます。レッスンを受講されている生徒さんからも、「温度計の数字より暑く感じない」とよく言われました。 そこで、体感温度を調べてみることに。体感温度が計算できる『ミスナールの計算式』というのを使用して、この日の体感温度を計算してみると、気温が31.5℃・湿度が59%・風速2mの場合、体感温度は26.7℃になるそうです。体感温度と気温には、湿度と風が有効なことが実感できた1年目の夏です。 暮らし方の工夫 誤算は、風が吹かない時間があったこと。特に、外気温が夜になっても下がらない、風もない…といった日が数日続いた時は、少々焦りました。でも寝苦しいと感じた夜は、3日程度。扇風機と保冷剤があれば、だんだんと普通に寝られるようになってきました。慣れでしょうか(笑)。 他にも、暮らし方を工夫した点をいくつかお伝えしますね。 ハーブかき氷を作ったり、アイスハーブティーを飲んだりと、口に入れるものが冷たいものに。今まで、エアコンで冷えた体だったからか、冷たいものは摂取したいと思わなかったのですが、人生で初めてこんなに冷たいものを摂りましたね(笑)。 ハーブを浮かべたタライに足をつけて、ナイトヨガレッスンも行いましたよ。 デッキに家庭用のミストを設置して、リビングに入ってくる風を冷やし、時には、自分も犬たちもミストに当たって、クールダウンをしました。 そして、着るものは綿か麻100%素材が心地よかったです。レーヨンやポリエステルの混ざった服は、一瞬で不快に感じる自分にもびっくりしました。風通しが全然違うのですね。今まで着ていた夏服が生活に合わないことが分かりました。来年は、この暮らし方の部分も、経験と工夫でさらに快適さを増すことができそうな気がしました。 いかがでしたか? 1年目の夏が無事終わって、ホッとしています。そして、何より四季を通じて一番体調不良になりやすい苦手な夏でしたが、調子を崩すことがありませんでした。汗をかき、水を浴び、冷たいものを摂り…と暮らしてみると、本来持っている体の機能を使えた気がして、清々しさすらありましたね。 来年は、暑い中の心地よさ体験として、実際に花音の森で一日過ごしてもらえるイベントを企画したいと思っています。自然に浸かった暮らし方、引き続きレポートさせていただきますね。

ベジトラグでガーデニングをはじめよう! Vol.5 〜ニンニクの植え付け〜
ニンニクってどんなハーブ? ニンニクは立派なハーブ! 古くから栽培されてきた健康野菜・ニンニクは、ヒガンバナ科ネギ属の植物で、原産地は中央アジアになります。ニンニクの起源は数千年前といわれ、古代エジプトではピラミッドを作る際、ニンニクを食べて体力を維持したそうですよ。ヨーロッパでは、悪霊から身を守ってくれる魔除けのハーブと信じられていました。 特有の強いにおいの成分は、アリシン。アリシンには強い抗酸化作用があり、消化促進・血栓予防作用があるといわれています。また、アリシンは、体内でビタミンB1と結合し、疲労回復作用のあるアリチアミンに変化します。食べるとスタミナ増進にも繋がるハーブ、という訳ですね。 ニンニクの育て方・植え方・管理方法 ニンニクは、栽培がとても簡単な野菜です。9~10月頃植えて、収穫できるのは翌年の5~6月頃。栽培期間は長いのですが、あまり手間がかからず、病害虫にやられることも少ないので、初心者さんにもおすすめ! 今回は、ベジトラグでニンニクを栽培してみることにしますね。 ニンニクは普段見慣れている形、そのままのものが、ホームセンターなどで栽培用の種球として、多品種販売されています。 ニンニクと一口にいっても、品種が40種類ほどあります。日本は北と南で気候がかなり違うため、それぞれの地域に合った品種を選ぶといいですね。 例えば、寒地種で有名な品種は「ホワイト六片」。日本一の生産量を誇る青森県で栽培されています。冬の寒さにしっかり当てるとおいしくなる品種ですね。 一方、九州や沖縄などの暖かい地域で作られる品種に「平戸にんにく」があります。こちらは早生といって、寒地種に比べると収穫が1カ月ほど早いのが特徴。種球を購入する際には、品種の特徴をよく確認してみてくださいね。 加えて、購入時の注意をもう一つ。スーパーで売られている食用のニンニクは、保存状態をよくするために、発芽を抑制して出荷されているものもありますが、それは見た目では判断ができません。これを土に植えてもうまく育たない可能性があるので、栽培用を購入することをおすすめします。 植え付け手順 ニンニクは暑さに弱いので、少し涼しくなってきた頃、9~10月上旬くらいを目安に植え付けを行います。詳細は購入する品種を確認して、植え付けの期間を守りましょう。 まず、購入したニンニクを1片ずつに分球します。 ちょっと紫がかって見えるのは、暖地種の特徴です。1つずつが小さくて、12片ほどに分球できます。寒地種・ホワイト六片は、その名の通り6片に分球できます。 ズッキーニやナスを片付けた後のベジトラグ。水やりと共に、土が流れ出て少なくなっていたので、土を20リットルほど足し、有機肥料を追肥して、できるだけ掘り返しておきました。空いている場所に、ニンニクを植えていきます。 分球した1つを手に取り、ニンニクの高さ1~2つ分くらいの深さの穴を掘ります。根が生えていた部分を下にして、土をかぶせます。あまり深く植える必要はありません。次のニンニクとの間を15cmほど取り、続けて植えていきます。この間隔は、ニンニクが土の中で大きくなっていくのにぶつからないサイズを取る必要があります。品種によって大きさが異なりますので、購入時についている説明書をよく読み、参考にしてくださいね。 全部植えたら、表面をマルチングします。マルチングとは、腐葉土やわら、もみ殻、黒ビニールなどで、株元や畝全体を覆うこと。地温調整・雑草防止・降雨時の泥はねによる病害虫の予防・保水作用など、いいことばかり! おすすめです。私は腐葉土を使ってマルチングしました。 ニンニクを植えて2週間、ハーブたちのお手入れをしました。 ニンニクの植え付けから2週間。少し涼しくなったら、残っている下仁田ネギとカーリーミント、タイムが元気になっていました。 まだ、ニンニクは出てこないのですが、ハーブの草丈が大きくなってしまうと、ニンニクの栽培に影響が出ます。収穫を兼ねて、ハーブを生活の中に使ってみましょう。 タイムはお料理にも大活躍。臭みを消して、いつもの料理をさらにおいしく仕上げてくれますよ。また、抗菌作用を持っていますので、玄関やトイレなどの空間に飾っておくのもおすすめ。割と長もちするのも嬉しいですね。 カーリーミントは、レモングラス・レモンバーム・スペアミントとブレンドして、ハーブティーとしておいしくいただきました。 いかがでしたか? みなさんもニンニクを購入して、栽培にチャレンジしてみてください! この後の予定は、芽が出揃ってきた頃、追肥と芽かきをします。またその様子もお伝えしますね。一緒にベジトラグでガーデニングを楽しみましょう♪ 前回の「Vol.4 夏野菜のお片付け編」はこちら→ https://gardenstory.jp/gardening/48831 ベジトラグのご購入はこちら→https://aoyama-garden.com/lp/VegTrug.html

ベジトラグでガーデニングを始めよう! Vol.4 〜夏野菜のお片付け〜
ベジトラグとハーブは相性がよさそう♪ 「うちは庭が狭いから」「土がないから」と、ガーデニングを諦めている方はいらっしゃいませんか? そんな方にもピッタリなアイテムが、高さのあるイギリス生まれのプランター『ベジトラグ』。 5月に野菜やハーブ苗を植え込みました。 →「ベジトラグでガーデニングを始めよう! Vol.2〜コンパニオンプランツで育てる野菜とハーブの植え付け編〜」 →「ベジトラグでガーデニングをはじめよう! Vol.3 〜植えた野菜とハーブの管理編〜」 コンパニオンプランツを活用して、ネギやミントなどを組み合わせたおかげか、虫がいっぱい来るようなことはありませんでした。 また、今年は梅雨が長く、日照時間が少なかった影響で、じめじめした高温多湿が苦手なハーブたちにとっては辛い環境でしたが、タイムやミントなどは順調! 地植えと違い、ベジトラグは高さがあるので、水はけ・通気がよいことを実感しました。 反省! ズッキーニを植える場所をもっと考えるべきでした こちらの写真は、植え付けから1カ月弱の様子。 右側で大きな葉を展開しているのがズッキーニです。ズッキーニは20本弱、収穫できましたが、このズッキーニが失敗の元に。「あまり大きくならない品種」と苗札に書いてあったのですが、最終的には、ベジトラグの大半を占拠することに…。他の野菜が育つスペースがなくなったことはもちろん、ズッキーニの大きな葉の陰となって、日当たりの確保が難しく、パプリカが消えてしまいましたし、本来ならば「取れすぎて困るほどなる」はずのナスが、少ししかできませんでした。ズッキーニとナスの位置が逆だったら、違っていたかもしれません。植える位置やスペースをもっとよく考えるべきでした。来年は、ズッキーニは地植えで育てようと思います。 初めての野菜やハーブの栽培…やってみたけどうまくいかなかった方へ コロナウイルスの流行により、おうち時間が増え、初めて家庭菜園やハーブを育ててみた方も多かった今年の春。もしかしたら、「やってみたけど、うまくいかなかった…」と残念に思っている方もいらっしゃるかもしれません。 ですが、植物の栽培は、育て方に加え、自然環境によって左右され、うまくいく・いかないことが出てきます。特に、今年のような、梅雨の時期が長く、そのあと40℃を超える・夜も気温が下がらない…といった環境は、プロの生産者さんでも管理が難しかったといいますし、「今年は虫の発生が多い」と複数名から話を聞きました。 今年のような気候下ですと、植物が健全に育つことができず、弱ります。弱っているところに、農薬や化学肥料を施せば、土の中の微生物は死滅し、生態系が崩れる結果に。そういう状態の植物は、虫や病気にやられやすい特徴があります。人間でいうと、ストレスが溜まっているところに無理をして体調を崩すようなものですね。 夏野菜は残念だったかもしれませんが、失敗は成功のもと! この経験を次に活かしましょう! どうしてうまく育たなかったのか? それでは、「どうしてうまく育たなかったのかな?」と振り返ってみましょう。 振り返るポイントは2つ。 ①日当たりと風通しは十分だったか ②水やりは十分だったか/やりすぎていたのではないか です。日当たりと水加減を野菜は敏感に感じ取り、大きくもなり、逆に育たなくもなります。 まずは、日当たりから。野菜は5時間以上(できれば8時間)の太陽の光が必須です。私の失敗例でも触れたように、ズッキーニの葉の陰になるだけで、育たなくなります。また、風通しが確保されていたかも、確認しましょう。 次に水やりについて。 基本は、たっぷり水をやります。このベジトラグでいうなら、1回で20ℓほど。小さなジョーロでさらっと…では、とても少ないのです。たっぷり水をやったら、2~3日水やりはお休みして、しっかり土を乾かすというサイクルが重要ですよ。 夏野菜が終わったら、この後どうするの? 植えた野菜たちが終わったら、整理して、次の野菜の準備にとりかかりましょう。 といっても難しいことはありません。ハサミで地上部をカットするだけ。抜く必要はありません。というのも、根は水分を持っていますし、地上部がなくなれば土中の微生物の餌となり、土に還ります。また、病気や虫が大量発生してしまった場合以外は、土は入れ替える必要もありません。土は見えなくなるまで使えますよ。 終わった野菜(一年草)を地際すれすれでカットした様子がこちら。1週間くらい経ったら、腐葉土や有機肥料などを足して、できる限り、掘り返しておきましょう。この時、土に還らなかった太い根があれば取り除き、土中に幼虫などがいないかもチェックしてください。 次回のベジトラグレポートは、ニンニクの植え付けをご紹介しますね。 ベジトラグのご購入はこちら→https://aoyama-garden.com/lp/VegTrug.html Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」ができてからVol.2 日本一暑い街・熊谷でエアコンに頼らず暮らすための対策を大公開!
日本一暑い街・熊谷でエアコンに頼らず暮らす 日本一暑い街・熊谷で生まれ育った私。夏はとにかく暑く、エアコンを使うことが当たり前で、これまで『エアコンなしで、暮らせるわけがない』と思って歳を重ねてきました。しかし、年齢とともに、一日中冷房の効いた部屋にいると、体の芯が冷えきってしまったり、かといって、エアコンを消すと暑い…という、いかんともしがたいストレスを感じるようになりました。エアコンはスイッチ一つで室温をコントロールできて便利ですが、一方で地球温暖化など環境への負荷や、冷房病(クーラー病)にもなったりと、いい面ばかりではありません。 そこで、花音の森を作る時に、『日本一暑い街・熊谷でエアコンに頼らず暮らす』という野望を掲げました。家の設計や素材選びことに加え、植物の持っている力を上手に利用することで、快適に暮らせるかもしれないと思ったからです。 室内が30℃でも涼しく感じる理由は『風』 熊谷市の今年5月の最高気温は、31.9℃。平均気温は25.4℃と、比較的過ごしやすい日々でしたが、6月梅雨入り頃になると気温も上がり、6月11日の最高気温は34.9℃に。この日の「花音の森」の最高気温は、外が35.1℃/室内が31℃でした。そして、その日は一日レッスンがありましたが、生徒さんからは、「快適」「エアコンなしでも問題がない」「気持ちがいい」というお言葉を頂いています。 気温だけを見ると、室内が31℃…通常ならエアコンをつけると思いますが、快適に感じられる秘訣は、ずばり『風』です。 ポイントは3つ。 1つ目は、植物を通過してくる風は冷たい 「花音の森」は、建物の周りをぐるりと囲むように木を植えているおかげで、室内に入ってくる風が冷たくなります。 森の中や公園など、植物がたくさん生えている場所を散歩すると、涼しいと感じた経験がありますよね? あれは、木は根から吸い上げた水分を、葉から大気中に蒸発させているから。蒸散と呼ばれるこの作用のおかげで、緑に囲まれたところは涼しく感じるのです。 コナラは現在7mほどですが、年数を重ね、木々が茂って建物の壁や屋根を隠すほどに成長すれば、室温の上昇自体も抑えられるのではないか? と思っています。 2つ目は、風が通り抜ける経路がある 窓を開けると、さーっと風が通り抜けていくのを感じます。それは、窓のサイズや開き方、設置場所を考慮して、風が抜ける経路(動線)をしっかり考えているから。南側の大きい窓から風を取り込み、外に逃がすために、北側に小さめの窓を設けています。 夏だけのことを考えるなら、北側の窓も大きいほうがいいのですが、冬には北風が入ってきて寒くなるので、最低限の窓サイズになっています。 3つ目は、シーリングファン 熱い空気は上に上にと持ち上げられます。そのままにしておくと室内が温められてしまうので、空気を動かすこと(外に排出すること)が大切です。天窓があればよかったのですが、費用の関係で断念したので、我が家には2つのシーリングファンがあります。半時計回りにファンが回転すると、空気が下方向に送られ、室内の空気をゆっくりと循環させることができます。設計段階では「そんなに違うかな?」と半信半疑でしたが、これがあるのとないのとでは大違い! 一瞬にして涼しく感じさせてくれる優秀アイテムでした。 ウッドデッキに蚊帳を取り付けました デッキ空間も部屋の一つとして捉える「5th room」という考え方を取り入れて暮らしてみたら、本当に素晴らしい空間になりました。その時期によって悩みはあるものですが、それも楽しんで、日々工夫をしながら、過ごしています。 3月は寒い日もあったものの、日差しがある日はとても心地よい空間でしたが、4月になると、日差しが強烈になっていくのを感じました。春の紫外線は真夏に匹敵するほど強いので、シェードを取り付けました。 ●シェードの記事はこちら シェードのおかげで過ごしやすくなったのもつかの間、5月になると、憎い蚊たちが発生…。蚊のせいでデッキに出られないのはもったいないと思ったので、デッキ全体に蚊帳を設置することに。 インターネットで探した蚊帳を作ってくれる会社に相談しながら、オーダーメイドで作ってもらいました。 蚊帳の色やサイズ、ハトメの位置や個数も、対応してくれました。 蚊帳は取り付けて大正解! 蚊を心配することなく、外に出られますし、これからの季節は、デッキで夕涼みも気持ちがいいと思います。また、我が家には犬がいるのですが、蚊が媒介するフィラリアという病気にかからないための予防にもなり、一安心です。 そして何より、解放感が違います。 蚊帳があると網戸も開けたままにできるのですが、たった一枚の網戸ですら、開けっ放しにするとここまで違うのか?! と感動するほどくらいの開放感です。蚊に刺されるストレスも激減しましたね。 家庭用ミストを取り付けました 前述したように、家の周りをぐるりと囲うようにコナラを植えたものの、まだ小さいうちは、やっぱり暑いかもしれないと不安が残り、もう少し対策をしたいと思っていた時、ミストはどうかとアドバイスをもらいました。じつは熊谷市は暑さ対策として、駅にミストを設置しているのです。昔から、気温を下げるために打ち水をしてきましたし、水は上手に使いたいですよね。ですが、高機能のものは値段も高くなるだろうし、そもそも、施工って誰に頼むの? と思っていたら、ホームセンターに家庭用ミストが売っていました。 これなら自分で設置もでき、価格は約4,000円。水道代も1時間5.5円ほどとのことで、即購入! 取り付けも1時間ほどで完了しました。 まだ数回しか出番がありませんが、これから迎える夏本番では、活躍してくれることでしょう。 いかがでしょうか? 大きな野望を胸に、エアコンなしで暮らす初めての夏ですが、このような工夫のおかげか、今のところは順調です! とはいえ、熊谷の夏の暑さは、まだまだこれから。引き続き、レポートさせていただきますね。 Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

夏の暑さ対策! DIYでパーゴラにシェードをつけました 〜ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」ができてからVol.1
自然を活用して快適に暮らすために「パッシブデザイン」を取り入れる ここは私の活動拠点「花音の森」。 2019年12月、埼玉県熊谷市にオープンしました。植物と快適に暮らせるように設計された場所で、植物のある暮らしで健康寿命を考える“ガーデンセラピー”をコンセプトに、植物の楽しみ方があれこれ学べるレッスンを行っています。 熊谷市は日本一暑い街。ここで、「家×庭 自然を活用して快適に暮らす」をテーマに、夏はエアコンなしでも過ごせ、冬は薪ストーブで暖かく暮らせる環境を目指します。(詳しくは、「ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」をつくるまでVol.2 植物から考える! パッシブデザインと住み続けられるまちづくり」) 通常、パッシブデザイン住宅というと、ソーラーシステムなどの設備を使用しますが、ここではそれらを使わず、植物との共生でどこまで快適に暮らせるかにチャレンジしています。それには、家の性能と植物をうまく組み合わせて活用していく必要がありましたので、建築士・造園士とタッグを組んで、約1年半をかかけて企画施工していきました。 ウッドデッキは楽しみが広がる5つ目の部屋! まだ住んで4カ月ほどですが、ウッドデッキはかなり居心地がよくて、お気に入りの場所になりました。冬でも、暖かい日はデッキでヨガをしたり、夜は星空観賞もできました。 暖かくなってきた春には、ハーブティーを飲んでリラックスしたり… ハンモックでお昼寝をしたり… 朝ごはん・昼ごはん共にデッキで食べたりと、大活躍! デッキ空間を有効活用できると、リビングはぐっと広く感じるし、植物とも距離が近くなります。ますます庭に出るのが楽しみにもなりますね。 ウッドデッキを、リビング・ダイニング・キッチン・ベッドルームに続く5番目の部屋「フィフスルーム」として捉えると、新型コロナウイルスの自粛中でも、ホッとできる空間になると思います。 快適な空間にするために、シェードを使おう! ウッドデッキで快適に過ごす方法としておすすめなのが、「シェード」と呼ばれる、日よけを設置すること! 4月に入れば紫外線もかなり強くなりますし、デッキ自体も、直接太陽に照らされると高温になります。アルミなど使用している素材によっては、かなり熱くなってしまって、出られない…という方も多いはず。それを防ぐために、シェードを使ってみませんか? 我が家の場合をご紹介してみますね。 涼しく暮らすためには、窓に夏の暑い日差しが当たらないようにする工夫が必要でした。ですので、デッキを広く取り、上にはブドウや藤など、つる性の植物を絡ませられる棚・パーゴラを作りました。ゆくゆくはブドウが這って、パーゴラ全体を覆ってくれる予定です。 冬に植えたヤマブドウがどんどん大きくなっていますが、パーゴラを覆うまでには、早くとも2年くらいはかかりそうですので、シェードに助けてもらうことにしました。 シェードを選ぶ時にチェックしたことは? というわけで、あれこれシェードをリサーチしたのですが、ホームセンターに行って、シェードコーナーをのぞいてみたら、厚いもの・薄いもの、ポリエチレン・布地など、材質がいろいろ。また、シェード・オーニング・タープ・すだれなど、形状や素材もさまざまでした。 その中から、今回、私が使用したのは、株式会社タカショーのクールシェードプライム(幅200×300cm)です。 手に取りやすい価格だったことと、遮光率が85~90%(UVカット率約85%)、形状記憶加工もされていて、「5年以内の紫外線劣化による破れはありません」と5年保証が付いている点も安心で、購入するポイントとなりました。こちらの商品は、ホームセンターやウェブショップで購入できます。 シェードを取り付けてみましょう! 用意するものはこちら 【準備したもの】 ※我が家のデッキサイズは、2.5×6.5m ◯クールシェードプライム(アイボリー)オーニングタイプ200×300cm 2枚 ◯ホームセンターで購入…ハンドル6個、ビス、必要ならナスカン8個~ ◯必要な工具…インパクトドライバー、踏み台、定規、マーカー 四隅にハンドルを取り付ける シェードを固定するためのハンドルを取り付けます。 付属していたひもを使用してシェードを付ける シェードにあいているハトメ穴に、付属しているひもを通して、ハンドルに括り付けます。 最初、ひもでやってみたのですが、シェードをぴんと張るのが難しかったので、このナスカンを使用してみることに。 ハトメ穴にナスカンを通して… パチンとはめればOK! シェードは、強風注意報が発令された場合には取り外さないといけませんので、取り外しが簡単な方法を考えてみました。 4カ所すべて取り付けたら完成! できました。所要時間は60分弱でした。 自分でシェードを取り付けてみて思ったこと じつは…このシェードは、我が家にぴったりサイズ! ではありませんでした。違う商品にすると寸法が足りなくて、仕方なく、少し大きいものを購入したのです。余った部分は、ミシンで縫ったのですが、厚みがあり結構大変でした。 シェードの先にある帯がその証拠…(笑)。 でも、これはこれで、ワンポイントになっていいか♪と思っています。 我が家の場合は、ブドウが育つまでの限定使用なので、既製品でどうにかしたという思いがあり、自分で設置しましたが、シェード単体での使用をお考えなら、施工を専門業者にお任せするのがよいと思います。専門業者しか手に入らない素材に加えて、サイズもオーダーメイドでカットしてくれるので、自分の家のデッキにぴったり合ったものを作ってくれますよ。 ぜひ、デッキ空間を有効活用して、素敵なおうち時間を過ごしてください! ※ガーデンストーリーでは、日除けシェードなどのガーデンアイテムが抽選で当たるプレゼントキャンペーンを開催中です。詳しくはこちらをご覧ください! Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」をつくるまでvol.4 庭づくり編 植物が健全に育つために必要な土作りからデザインする!
花音の森をつくるまでの経緯 昔は、植物(庭)がここにあるから、家をこの向きに建てようというように、植物(庭)が先にありましたが、現在は、建ぺい率ぎりぎりに家屋を建て、庭はちょっとだけ…という付属品扱いが当たり前。そして、植物はめんどくさいから、庭はいらない。草が生えないようにコンクリートにしてしまいたいという方が多いのも、悲しい現実。 私は、単なる家でも、単なる庭でもなく、家と庭が、お互いを補い合って気持ちよく暮らすことができないかと考えていました。そして、日本一暑い街・埼玉県熊谷市で、植物と快適に暮らすために、家と庭の専門家とタッグを組み「花音の森」を作ったのです。 太陽や風のチカラを取り入れて、自然と快適に暮らす 家の周りと敷地を囲むように、2m以上の樹木を200本以上、植えています。 この庭をつくる際に大切にしたことをご紹介しますね。 庭づくりで大事にしたこと1:土中環境からデザインする! ここは敷地の三方がコンクリートに囲まれています。 このように、現代の環境は、コンクリートやアスファルトなどの人工物に囲まれていることで、土の中の水と空気が抜けず、滞りがちに。いわゆる「水はけの悪い土壌」というものに往々にしてなりやすい環境なのです。 また、最初は大丈夫でも、何もしなければどんどん土は固くなり、締まっていきます。それが、植物の生長を妨げる要因になり、結果、虫に侵されやすくなったり、病気にかかりやすくなることにもつながります。 昔ながらの石垣や垣根は、石と石の隙間から水が抜けたり、植物の根が支えてくれたりと、適度なゆるみがあり、空気と水が循環していたのです。現代の建物や周辺環境とは、大きな差がありそうですね。 というわけで、花音の森の施工は、現代に合った形で、土中環境もデザインすることを大切にしました。どんな植物を植えるかの前に、土中の環境を整えることが、とても大事だと思っています。 庭づくりで大事にしたこと2:土の中で、空気と水が滞らないようにする! 土の中の水と空気が滞ることのないように工夫をします。 植物は、土の中の空気を求めて、四方八方に根を伸ばします。じめじめした土の中には空気がないので、土は乾いている必要があるのです。これは寄せ植えを育てる時、よくいわれる「土が乾いていたらたっぷり水をやる」と同じことですね。一旦乾かした土に水をやることで、新しい空気を送りこむことになります。つまり、いつも水が溜まってじめじめしている状態ではなく、水やりの前に毎回土を乾かすという流れが大事なのです。 そのために、敷地全体の水の通り道を確保します。 まずは、敷地全体に緩やかな傾斜をつけて、盛り土(高畝)にして植物を植え込みました。そして、植物の周りに、土中の空気を抜くための通気穴を掘ります。 40~50cmほどの縦穴を掘って、底に炭を入れ、透水管を通します。そこに、竹や庭で出た剪定枝を入れて、固定していきます。適度なゆるみを持たせたら完成です。 この穴を敷地全体に70カ所ほど掘るのと同時に、穴をつなぐように横方向に溝を掘っていき、最終的に、一番低くなっている敷地の隅に水が流れていくように、透水管がつながっています。 庭づくりで大事にしたこと3:農薬と化学肥料は使わない そもそも、いい土とはなんでしょうか? いい土とは、団粒構造を持った土です。大小の粒が混ざり合った土のことを団粒構造と呼びます。粒と粒の間には適度な隙間がたくさんできるため、水はけがよく、空気もよく通ります。そして、土の塊に水や養分を蓄えるので、水もちがよく、肥料もちもいい、というよい循環になります。 また、土の中は微生物の棲処にもなっています。微生物が枯れた植物や根を食べながら活動し、団粒構造を作り、最終的には“窒素・リン酸・カリ”の状態となって、植物の栄養になるという仕組みです。この理想の土中環境だと、植物は細根を伸ばし、大地にしっかり根を張ることができるのです。そして、このような環境の中では、植物を害する病気や虫が発生しにくくなります。 これには年月がかかりますが、そんな土中環境を作ることが、植物が長く健全に育っていく環境になるはずです。 そこには、化学的な肥料や薬剤は不要だと思っています。化学肥料は植物に直接届く栄養素ではありますが、微生物の食べ物ではないため、使い続けることで土の中の微生物は減っていき、団粒構造が機能しなくなり、土も固くなって植物は根を張りにくくなり、元気もなくなる。そうすると、虫や病気に狙われやすくなり、薬剤を使う。そうするとさらに土は固くなる…という悪循環に陥ります。 そんな考えのもと、ここでは、食べるもの・食べないものにかかわらず、農薬と化学肥料は使わず、微生物を大切に育てています。 庭づくりで大事にしたこと4: 庭で出たものは庭で再利用! ゴミにしない 例えば、この石。これはこの場所の土を掘り返した時に、中から出てきたものです。 敷地全体を通して、水はけがいいように、盛り土をして(高畝を作って)植栽しているため、土が流れ落ちてこないように、石を土留めとして活用しています。ともすれば、これはゴミとみなされ、処分に困るアイテムなのですが、「庭で出たものをゴミにしない」という視点を持てば、こうして再利用できるアイテムになります。 そう考えると、嫌われものの雑草や落ち葉、捨てるのが面倒といわれる剪定枝も、考え方次第で、資源に変わるのです。 花音の森をコミュニティの場に 去年の12月、更地の状態から、花音の森がどうやってできるのかを見て、土中環境改善の方法を体験してもらうワークショップを開催しました。 そして、ここはプライベートサロンのため、一般公開はしませんが、見守ってくれる方と一緒に、経過観察も楽しめるような、緑と共に人間関係を育んでいくコミュニティの場になったらいいなと思っています。今後も、お庭メンテナンス、植え込み管理作業なども、定期的に開催していく予定ですので、一緒に花音の森を楽しんでいただけたら嬉しいです。 次は、夏の暑さ対策に着手する予定です。またその様子もレポートさせていただきますね。 Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」をつくるまでVol.3 夏涼しく、冬暖かく暮らすために! 自然を活用した住まいをデザイン
夏もエアコンなしに暮らすためにの家づくり 前回お話しした通り、日本一暑い街・熊谷でクーラーなしで暮らすぞ! と決心したのはいいのですが、周りにそれを話すと「…ホントにやる気なの? 大丈夫? 熱中症で倒れるんじゃ…」というような反応ばかりで、心が折れそうになったことも多々ありました(笑)。 しかし、くじけそうな私の決心を再び鼓舞し、現実へと導いてくれたのが、ファンスタイル一級建築士事務所の代表・森さんでした。 森さんとはちょうど、この家づくりを誰に頼もうかと思っている時に出会いました。自然素材を生かした注文住宅を設計施工している方で、「工夫次第で、夏もエアコンに頼らずとも暮らせますよ。僕もそうしていますから」という心強い言葉を頂き、お願いすることにしました。 そして完成まで約1年間かけて、打ち合わせを重ねていきました。 夏涼しく、冬暖かく暮らすための工夫は? 前回もお伝えしましたが、エアコンなどの機械をできるだけ使わず、太陽の熱・風・水・庭の植物といった「自然エネルギー」を最大限に活用して、快適な住まいをつくる手法を、「パッシブデザイン」と呼びます。 例えば、窓や壁・屋根に当たった太陽熱を集めたり、蓄えたり、また逆に逃がしたりシャットダウンしたりして、自然エネルギーを上手にコントロールし、家の快適性を上げる機能として取り入れます。 難しいのは、日本には四季があるので、季節変化にどう対応するかということ。大きい窓を複数配置すれば、冬は暖かい光が入るけれど、夏は暑さを室内に入れる原因になる…というように、一方のことを考えるだけでは済まないわけです。森さんは、そのバランスを上手に取りながら、デザイン性や機能性も重視して、家を作ってくれました。 実際に工夫した点をいくつかご紹介していきますね。 「窓」 まずは窓。窓そのものの機能性を重視し、室外側のサッシは風雨に晒されても丈夫で錆びにくい耐候性の高いアルミ製、室内側のサッシは断熱性や防露性、遮音性に優れた樹脂製という2重構造になっているアルミ樹脂複合窓というものをセレクトしました。さらに、夏は風がよく通り、冬は北風を入れないために、窓の大きさ・位置・開閉の向きなども、しっかり考えられています。 ここの窓は南向きで、冬はぽかぽか日差しを届けてくれますが、夏は暑さを蓄える場所にもなります。 そこで、ウッドデッキを広めに確保して、デッキ周りには樹高7mほどになるコナラを中心とした植栽と、パーゴラ(藤棚)を設置してぶどうを植えました。夏場は葉が茂ってデッキ周りを覆い、窓に日差しが入ってくるのを防いでくれる予定です。 また、植物越しに入ってくる風は、植物が持つ蒸散作用により温度が下がるのも夏には嬉しい点。コナラもぶどうも落葉樹ですから、冬場には葉を落として日差しが確保できます。 ただし、植物が生長して機能するまで、年月がかかるので、少なくとも1~2年は何か工夫が必要です。春になったら、一工夫加える予定なので、その様子も引き続きレポートしますね。 「壁」 壁は外壁・内壁共に漆喰にしました。外壁は汚れが気になるので、真っ白にはせず、ちょっと茶色を入れました。 漆喰は多孔質素材。たくさんの小さな穴があり、湿度の高い夏は湿気を吸い込み、乾燥した冬には湿気を放出し、壁自体に湿度調節の機能があります。その結果、結露を防止し、建物の耐久性の維持にもつながります。 さらに、漆喰はアルカリ性が高いため、防カビ・抗菌・消臭作用が期待できます。我が家には犬がいるので、助かりますね。 外からも植物で壁を覆うように、わざと壁面近くに植栽をしています。こちらもメインはコナラやアオダモなどの「落葉樹」。これで日差しが壁に直接当たり、夏場に蓄熱するのを防ぎます。ですが、冬場は落葉してこのような枝だけの状態なので、暖かくなる仕組みです。 「屋根」 屋根はアスファルト基材とグラスファイバーでできたものをセレクトしました。 本当は草屋根にしたかったのですが、予算の都合で残念ながら見合わせることに。その代わり、家の周りに大きくなる落葉樹を植えました。生長して、屋根を覆ってくれる計画です。 「断熱材」 グラスウールが使われています。 今回、家を建てるにあたり「断熱材」は大事だと思って、自分でもいろいろ調べてみました。ですが、評価も人によってさまざまですし、地域によっても変わる…何が正しい選択なのか、調べるほどに分からなくなり、結局はお任せしました。 施工中は、ほぼ毎日写真を撮りつつ見学に。感じたことは、材質も大切だけど、施工方法が正しくあってこそという点。木を植える時に置き換えて考えてみると、植え方や扱い方が悪ければ、それがいい木だったとしても枯れてしまいます。そういう点からも、信頼できる施工店に頼むことと、そして、コミュニケーションを密にすることは、家づくりでも庭づくりでも、共通して大事なことだと思いました。 「無垢材」 床や壁に加え、梁や土台、柱なども天然の木をそのまま使った無垢材を使用しています。 天然のため反りやねじれが出やすいですが、アレルギーの原因となる接着剤も使用していないため、安全安心の素材といえますね。 犬の爪の跡や、物を落としてできたであろうへこみが少々気になりますが、木のぬくもりや香りを感じられて、特に床は無垢材にしてよかったと思っています。これからの経年変化が楽しみでもありますね。 真冬の引っ越し…暮らしてみての体感は? 引っ越してきたのが12月下旬。今まで40年以上住んでいた実家は、この花音の森からほど近いところで、外環境の変化はほぼありません。なのに、引っ越し初日、実家からそのまま持ってきた布団セットで寝たら、夜中に暑くて目が覚めてしまいました。寒くて目が覚めることはあっても、こんな冬に暑いなんて…今まで、どれだけ寒い家に住んでいたのでしょう(笑)。 暮らしている時には「寒いのは冬だから当たり前」だと思っていましたが、そうではなかったことに気付かされました。 冬場の暖房は薪ストーブです。夜寝る頃には火が消えていますが、家中をじんわりと暖めてくれているので、朝起きて、靴下をはかなくても床が冷たくないことにも驚きです。また、体感として、薪ストーブの火は身体の芯まで温めてくれるように思います。エアコンや石油ストーブでは感じたことのなかった暖かさですね。 花音の森の植物が大きくなったら、この庭で育った枝葉や、庭の仕事で出たものも大切に使わせてもらおうと思っています。「庭で出たものをゴミにしない」という視点を持つと、庭仕事のすべてが大切に感じられますね。私のライフスタイルも、今まで以上に自然に寄り添うものになりそうで、それもまた楽しみです。 次回は、こちらもこだわりがいっぱい詰まった、「庭づくり」について、ご紹介しようと思います。 Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」をつくるまでVol.2 植物から考える! パッシブデザインと住み続けられるまちづくり
日本一暑い街・熊谷に生まれ育った宿命… 私が住んでいるのは、暑い街として有名な埼玉県熊谷市です。全国的に猛暑だった2004年には連続猛暑日日数28日、2018年には日本一暑い41.1℃を記録した場所です。 熊谷市がなぜ暑いのかというと、理由は2つあります。1つ目は東京都心のヒートアイランド現象により温められた空気が、南寄りの風に乗って運ばれてくるため。2つ目は、上空を吹いている西風が秩父の山を越えて吹き下ろしてくる際に圧縮されて、温度が上がるフェーン現象が発生し、温度の上がった空気が流れ込むためです。このフェーン現象とヒートアイランドの空気が重なる「交差点」が、熊谷市あたりだといわれています。 私は、生まれも育ちも仕事の拠点も熊谷市で、当然地元への愛着もありますが、年々暑さが増して、暮らしにくくなっていることを実感しています。加えて、2018年の猛暑の年は、エアコンは夏中フル稼働で、夜もつけっぱなし…スイッチを切れませんでした。 エアコンは、スイッチを入れればすぐ涼しくなりますし、まさに熊谷の夏にはなくてはならないアイテムですが、エアコンの室外機から排出される温められた熱が、熊谷が暑くなる原因・ヒートアイランド現象にも繋がっていることも、気になっていました。エコではないことに加え、家族4人エアコンを使い続けると電気代も当然かかり、2018年の夏は一番高くて3万円弱にも。 この経験から、この熊谷に住み続けることへ不安を感じるようにもなってきました。 「まちなか緑化士」という資格を学ぶ 「この暑さはこのままでいいのかな…私にできることって、何かないかな?」と思っていた時、「まちなか緑化士」という資格をとるための勉強をする機会がありました。 資格の対象は、建築・造園などを仕事にしている人。都市に緑を増やすことの意義や、植物を活用したまちづくりの手法を学び、各自が持っている技能を掛け合わせ、緑を繋げて増やしていく先駆者として活動しましょう、という趣旨のもと、具体的な考え方や方法を学びました。 その講師のひとりが、環境共生をテーマに、住環境のプロデュースを行う会社を経営されている、株式会社チームネットの甲斐徹郎さんでした。 講座の中で、甲斐さんから「住まいの断熱性を高めて植物を使えば、夏もエアコンに頼らず暮らせる」という実例を見せてもらい、衝撃を受けました。 ちょうど、「ガーデンセラピー」をコンセプトとして、新しい施設・花音の森を作るために動いていたタイミングだったこともあり、これが熊谷でできたらすごいかも! と、ひとり大興奮…ワクワクしすぎて、講座の後に知恵熱が出たほどです(笑)。 自然を活用して快適に暮らすために。「パッシブデザイン」とは? こうして、‟エアコンに頼らないで暮らす・住み続けられるまちづくり”という視点も加えて、花音の森を作っていくことを決意しました。 テーマは「家×庭 自然を活用して快適に暮らす」。まずは、夏はエアコンなしでも過ごせ、冬は薪ストーブで暖かく暮らせる環境を目指します。 エアコンなどの機械をできるだけ使わず、太陽の熱・風・水・庭の植物といった「自然エネルギー」を最大限に活用・調節して、快適な住まいをつくる手法を「パッシブデザイン」と呼びます。 特に住宅は、パッシブデザイン住宅といわれ、太陽光蓄熱システムや、床暖房、発電などを搭載したエコな家づくりも人気がありますね。 私は植物に関わる仕事をしていますから、植物の可能性をもっともっと感じたいと思い、庭のプランにもパッシブデザインを取り入れることにしました。しかも、ソーラーなどのシステムは使用せず、植物でどこまで快適に暮らせるかチャレンジ! という道を選択して。 家と庭、それぞれを補い合うようにプランニングして、建築士さん・造園技能士さんと相談を重ねて、花音の森を一から計画していきました。 住み続けられるまちづくりを植物から 最近、よく「サステナブル」という言葉を耳にするようになりましたね。サステナブルは、sustain(持続する)とable(〜できる)からなる言葉で、「持続可能な」「ずっと続けていける」という意味があります。 現在、国連が世界共通の目標として取り組み始めているのが「持続可能な社会」の実現。英語では、Sustainable Development Goals。この頭文字をとって、SDGs〈エスディージーズ〉と呼ばれます。SDGsでは、貧困、環境問題、経済成長やジェンダーなどの課題に対して17の目標が掲げられています。豊かさを追求しながらも、地球環境を守り、ずっと美しい地球で生活し続けていける社会を目指して、私たちひとりひとりが動くことが求められ、これからその勢いは増していくでしょう。 まさに、2018年の猛暑に思った「この地で快適に暮らし続けるためにはどうしたらいいか?」という、熊谷の暑さ問題は、私にとってSDGsを考える入り口でした。 スイッチを入れればエアコンで涼しくなる便利さの恩恵に頼りっぱなしになるのではなく、クリーンエネルギーについて考え、植物で工夫をすること、そして、植物が生長する様子や管理も楽しみながら行えば、ガーデンセラピーにも繋がる…そんな植物がもたらしてくれる可能性に、ワクワクします。 また、こうした取り組みが1軒1軒増えて、緑が繋がっていくことで、植物がある街の風景もでき、環境問題改善の役に立つことができるかもしれません。 というわけで、まずは、花音の森を実験の場にして、私ができることを、ちょっとずつやっていこうと決心したところです。引き続き様子をお伝えしますので、見守っていただけたら幸いです。 次の記事では、自然を活用して快適に暮らすために、実際に工夫した点を具体的にご紹介していきますね。 Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。 https://kanongreen.com/

ガーデンセラピーが体験できる施設「花音の森」をつくるまで
お花屋さんに就職する 私は、短大卒業後、20歳で地元の生花店に就職したのをきっかけに、植物の世界に入りました。卒業後はいわゆる一般事務職への就職を希望していたのですが、就職活動を進めていくうちに、自分にしかできない仕事がしたいと思うようになり、お花屋さんになることを選択しました。でも、じつはそれまでお花が身近にあったわけではなく、お花の名前はバラとガーベラくらいしか知らなかったのですが…(笑) 無理やり飛び込み、正社員として朝から晩までお花に囲まれて仕事をしていく中、自分でお花屋さんをやりたい! と思うようになります。 ですが、時代は不況真っ只中…まわりのお花屋さんがどんどん閉店している様子を目の当たりにして、これから先、どういう形でお花と関わるのがいいのか、お花屋さんという形以外のものはないかと、考えるようになりました。そんな中、フラワーアレンジメント・ウェディングブーケ・アロマセラピー・ガーデンデザイン・カラー・ハーブティーなど、植物に関係があることを学んでいきます。 この頃は、「やってみたい!」という気持ちだけでしたが、今となっては、お花だけではなく、植物を育てる・使う・庭・デザインというように、トータルに植物をとらえることができ、知識の幅を広げられた時期でした。ここでいろいろなスクールに通ったことで、学んだことを人に教えたいと考えるようにもなります。 ガーデンセラピーとの出合い そしてその後、自宅の一室を改装して、ガーデニング・フラワーアレンジメント・アロマセラピーの教室を始めました。でも、他の教室との違いはどこか? と問われると、他の教室と似たようなことをしているのが現状…自分にしかできないものを模索していたときに、「ガーデンセラピー」という言葉に出合います。 ガーデンセラピーとは、園芸療法・食事療法・森林療法・芸術療法・芳香療法からなる自然療法の総称。さまざまな植物を暮らしの中に取り入れ、ストレスをケアして、健康寿命を延ばそうという取り組みです。 一般社団法人ガーデンセラピー協会理事長である高岡伸夫氏の著書『ガーデンセラピー: 心身を癒やす究極の自然療法』を読み込み、私のライフワークはこれだ! と感じ、今まで勉強してきたことや、仕事として経験してきたことが、ピーンと一直線につながった瞬間でした。その時の衝撃は、今でも忘れません。 ガーデンセラピーを広めていきたい ガーデンセラピーを多くの人に知っていただくために、ガーデンセラピーをトータルで体験できる場所を2019年12月にオープンしました。 ガーデンセラピーは、園芸・食事・森林・芸術・芳香療法の掛け算です。庭でハーブを育てて、食べて、使う、といったようにトータルで植物をとらえているところが、ガーデンセラピーのポイントです。 今までは、それぞれの療法は別のものとして捉えられていて、芳香療法を学ぶ場合はアロマセラピーのスクールへ、園芸療法を学ぶ場合は専門のスクールへ、と違う場所に通って知識を身に付けることが通例でした。例えば、今まで芳香療法(アロマセラピー)を学ぶ場合は、精油の基本・注意事項から入り、精油のプロフィール、調香、成分、化学式や解剖生理学、医学の知識など、芳香療法を深く掘り下げていくわけです。でも、その精油になる植物は写真で見るだけで、実際にどうやって育てるのか、いつお花が咲いて、どんな風に枯れていくのか…を知るのは園芸の分野になります。 一方、ハーブを育てて園芸療法は何となくできていても、ハーブをどうやって使ったらいいか? 香りのもつ特徴は? 作用は? というところになると、食事療法や芳香療法との接点が出てくるのです。 このように、もとは一つの同じ植物でも、掛け算すれば相乗効果を期待できるのが、ガーデンセラピーの優れた点。「植物のある住まい方」を実践する具体的な方法が5つ(園芸・食事・森林・芸術・芳香療法)なのです。 花音の森でできること そんな考えのもと、花音の森でのレッスンは、ガーデンセラピーが学べるラインナップをご用意しました。 ガーデニングコース ガーデンセラピーの醍醐味、植物を育てる園芸療法にフォーカスし、植物を育てるために必要な基本知識を学びます。植物が育ちやすい土中環境や、花音の森にある木を使って、管理剪定実習も開催します。 ハーブ活用コース ガーデンセラピーの主役となる植物「ハーブ」を学ぶコース。買ったハーブを使用するだけでなく、自分で育てる・食べる・飲む・使うといった活用方法を、あれこれ知ることができます。 アロマセラピーコース 植物100%から採取された精油を使う芳香療法なら、場所や時間を選ばずガーデンセラピーができます。庭がない方やお仕事をしていて帰宅する頃には庭も真っ暗…という方におすすめです。 入門クラス ガーデンセラピー5つの療法のいいとこ取り! 季節に合わせた楽しみ方で、園芸・食事・森林・芸術・芳香療法をすべて体験していただけるクラスです。コース受講、または単発でも受講可能です。 花音の森ヨガクラス ここでのヨガは、難しいポーズの習得を目指すのではなく、植物の香りや風を感じ、自然に触れながら、心地よく身体を動かすことを目的としています。薪ストーブホットヨガや、芝生の上で裸足になって行うヨガなど、その季節にしかできないプログラムをご用意しています。 すべてのレッスン後には、その季節おすすめのオリジナルハーブティーをご用意します。月替わりで種類を変えていきますので、それも楽しみの1つになりますよ。 また、初心者さんにこそガーデンセラピーを体感していただきたいので、各レッスンはすべてビギナーさん向け。興味があるものから受講していき、終わったら次のコースというように、さまざまな自然療法を組み合わせていくことがガーデンセラピーに繋がります。 加えて、この場所は、ガーデンセラピーをコンセプトとしていますが、じつはもう一つ、大きな野望があります。それは、日本一暑い街・埼玉県熊谷市でクーラーに頼らず暮らすこと。そのための工夫を随所に施していますので、次回はそれをご紹介していきますね。花音の森があなたの人生の質(クオリティオススメ オブライフ)を考えるきっかけになることを願っています。 Information 花音の森 所在地:埼玉県熊谷市拾六間(JR籠原駅から車で5分) ※完全予約制。詳細はレッスンお申込の方に直接お伝えします https://kanongreen.com Credit 写真&文/堀 久恵(ほり ひさえ) 花音-kanon- 代表、ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。 生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。植物に囲まれ、日々ガーデンセラピーを実践中。埼玉県熊谷市在住。





