ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
爽やかにハーブが香る!「モモとモッツァレラチーズのミントマリネ」の作り方
モモとモッツァレラチーズのミントマリネの作り方 モモとモッツァレラチーズのミントマリネはとても簡単で、材料があれば、所要時間5分ほどでさっと作れちゃいます。見栄えもよいので、ホームパーティーの一品や、おつまみ・前菜にもぴったりですね。ぜひ作ってみてください。 【材料】 モモ 1~2個(大きいものなら1個、小さめなら2個)モッツァレラチーズ 50gスペアミントの葉 手のひら1杯程度葉の先端の柔らかい部分がおすすめです。量はお好みで調整してください。国産レモン 1/4個皮も使うので、防かび剤不使用のものを選んでください。オリーブオイル 小さじ1~2塩 適量粗びき黒コショウ 適量 【作り方】 1.スペアミントの葉を枝から1枚ずつ取り、軽く洗って水気をふき取っておく 2.レモンの皮をすりおろす 3.レモンを絞った汁とオリーブオイルを混ぜて、マリネ液を作る 4.モッツァレラチーズの水分をペーパータオルでしっかりふき取り、ひと口大にちぎる 5.モモは皮をむいて、ひと口大にカットする 6.お皿に、モモとモッツァレラチーズをバランスよく並べる 7.その上に、3で作ったマリネ液を回しかけ、塩を適量振る 8.スペアミントの葉を全体に並べる 9.すりおろしたレモンの皮と、黒コショウを上から散らして完成 モモってどんな植物? モモは、中国原産のバラ科モモ属の落葉小高木で、高さは5~6mになります。実は食用、葉は薬用として使え、また、花も観賞できる、一年を通して楽しませてくれる植物ですね。 そんなモモの歴史は古く、邪気を払う霊的なものとして、『古事記』には、伊弉諾尊 (イザナギノミコト)が黄泉 (よみ)の国から逃げ帰ったときに、モモの実で難を免れた話があります。果樹としての栽培は、江戸時代から始まったといわれ、日本の風土に適応した品種が次々と誕生しました。 現在では、山梨・福島・長野・和歌山・岡山などが主産地になっています。 食用としての印象が大きいモモですが、じつは優れた薬効も持っています。開花直前のつぼみや白桃の花には利尿作用があることから、むくみの治療に用いられ、また、モモの葉はあせもによいとされていて、ローションが広く売られていますね。 スペアミントを料理に使おう! おいしく育てるコツ そして、今回使ったハーブは、スペアミント。スーパーなどでも手に入りやすいハーブですが、自分で育てていると、必要な時にすぐ使えて、便利ですよ。 スペアミントとは スペアミントは、ヨーロッパ原産・シソ科の多年草で、数百種類あるといわれるミントの中でも、最もポピュラーな品種です。スペアミント(spearmint)のスペア(spear)とは「槍(やり)」の意味で、実際に葉の先は尖った形をしています。 マイルドな清涼感のある香りで、生で食べたり、料理やお菓子、ハーブティーにと大活躍してくれますよ。ハーブを育てるなら、まずはこれでしょ! というほどおすすめで使い勝手のよいハーブでもあります。 特に生育旺盛なスペアミントは、地下茎でどんどん陣地を広げていくので、広がりすぎて困る…という方もいらっしゃるかもしれません。ある程度、生育場所を選ぶことが必要ですが、前述の通り、多くの使い道があるので、楽しんでくださいね。 スペアミントの栽培のコツ お料理やお茶に使いたいのなら、栽培もひと工夫してみましょう。それは、草丈をあまり大きくしないこと! 少し使う場合は、葉先をカットするだけでいいのですが、これを続けていくと、どんどん草丈は伸びていく一方。20cmを超えたら、一度株元からばっさり切ってしまいましょう。これを切り戻しといいます。 しばらくすると、新しい柔らかい芽がぐんぐん出てきてくれますよ。特に5~10月の間は、いつも切り戻し・収穫を行い、20cm以上にならないようにコントロールしてください。そうすれば、いつもおいしいスペアミントが楽しめます。 ごわごわした葉は、えぐみを感じる原因になりますので、新しい芽を成長させて使うことを意識してみてください。 旬のモモと、初心者に育てやすいハーブ・スペアミントを使ったさわやかレシピ、残暑にぴったりですので、ぜひお試しください。
お庭で育てたハーブ活用法! 簡単! ミントビネガーを作ろう
ミントとは? 今回の主役は、ミント。たくさんの種類が存在し、ハーブとしても人気がありますね。ミントは全世界で繁殖してきた歴史のある植物で、日本には2,000年以上前に中国から伝わってきたといわれます。ハーブというと、地中海のようなカラッとした気候を好む種類が多い中、ミントは日本のジメジメとした湿気のある気候にも強く、丈夫に育ってくれるのも嬉しい点ですね。 まずは、庭で育てるのにおすすめの代表的なミントを3種類ご紹介します。 ペパーミント ペパーミントの爽やかな清涼感と刺激的な風味の主成分は、メントール。メントールには、鎮痛・鎮痒・冷却・防腐・殺菌作用があるため、湿布や軟膏など医療分野でもよく使われますね。 また、胃の消化促進作用もあるため、食後のティーとしてもおすすめです。食べすぎ・飲みすぎなどで胃の調子が悪いときや、胃のむかつき症状、胃潰瘍の予防にも○。 スペアミント スペアミント(spearmint)のスペア(spear)とは「槍(やり)」の意味で、実際に葉の先は尖った形をしています。 スペアミントの主成分はl-カルボン。清涼感のある香りですが、ペパーミントと比べるとマイルドなので、飲食におすすめ。サラダに添えて生で食べたり、料理やお菓子、ハーブティー、カクテル(酒)のモヒートに加えるミントとしても、よく使われています。 アップルミント 丸い葉っぱを持つことから、和名は丸葉薄荷といいます。産毛に覆われていて、触るとふわふわした感触も楽しめます。甘いりんごの香りを持つミントです。 こちらもペパーミントと比べるとマイルドで、飲食におすすめ。乾燥させてしまうと風味が落ちるので、料理やお菓子、ハーブティーなど、フレッシュ(生葉)のまま使うとよいでしょう。 ミントの育て方 ミントは、冬にはいったん葉を落とし、春にまた出てくる宿根草(多年草)です。前述の通り、日本の環境にも適応しやすく、初心者さんも育てやすいハーブです。育てる際のコツをお伝えしますね。 栽培のコツ1 ミントは水が好き ミントは水が好きなハーブです。土の表面が乾いたら、たっぷり水やりをすることが基本。完全に水が切れると枯れてしまいます。葉が一度チリチリになってしまうと復活しないので、乾燥しすぎないよう管理しましょう。特に夏場の乾燥には要注意です。 栽培のコツ2 ハダニに注意 梅雨明けから10月くらいまでの高温で乾燥した時期にハダニが発生しやすくなります。ハダニは、葉裏について養分を吸い取る害虫で、葉っぱの色が白くかすれたような状態になってしまいます。乾燥を好み、夕立などで葉が洗い流されると発生率はグンと減ります。水やりの際に、葉の裏にも水をかけるなどして対策しましょう。 栽培のコツ3 収穫を兼ねて摘心 少し大きくなったら、収穫を兼ねて摘心をしてみましょう。摘心とは、上に伸ばしっぱなしにせず、適当なところで先端を切る作業です。 こうすることで、脇芽が伸びて収穫量も増えますよ。また新芽はとってもやわらかく、お茶にしても、料理に利用しても、おいしいのが魅力。これは育てている人しか得られない特権でもあります。ぜひ試してみてください。 栽培のコツ4 増えすぎ注意 ミントは、繁殖力がとても強い植物です。地下茎でどんどん根を伸ばしていき、気が付けば庭中ミントが! ということにもなりかねません。庭植え(地植え)にする際には、スペースとよく相談して植えてください。心配な方は、鉢栽培からスタートしてみるのもおすすめ。 育てたミントの活用法「ミントビネガー」を作ろう ミントが育ってきたら、ミントビネガーを作ってみましょう。ミントを酢に浸けるだけ、ととても簡単にできるのですが、1本作っておくと便利に、そしておいしく使えます。「ミントと酢!?」と驚かれるかもしれませんね。どんな味がすると思いますか? 意外なことに、酢特有の酸っぱさが取れて、まろやかになって、使いやすくなるんですよ。ぜひお試しください。 【材料】 りんご酢 150ml ミントの葉 適量*1種類でもいいですし、2~3種類混ぜてもOK*酢にしっかり浸かる量をご用意ください 150mlビン 1個 【作り方】 1. ミントを摘んで、軽く洗い、よく乾かします 2. ビンを煮沸消毒します 3. ビンの中にミントの葉を枝ごと入れます 4. りんご酢を注ぎ入れ、蓋をして、一度しっかり振ります 5. 冷暗所に置き、2週間ほど寝かせます。毎日1回、しっかり振りましょう 6. 2週間後、こして完成です 作ったミントビネガーの使い方 作ったミントビネガーは、普通の酢と同じように使えます。おすすめは、ミントビネガーソーダ。 ミントビネガーを6~8倍に炭酸水で薄めて飲みます。私は個人的には酸っぱいものが苦手なのですが、このミントビネガーは常備しているほどお気に入りです。疲れを感じた時の、クエン酸補給にもおすすめです。 植物を育てて食べる! ガーデンセラピーを始めましょう 日々植物に触れ、自分の手で育てたハーブを食べることは、ストレスを減らし、心と体を健やかに保つことにつながります。そんな植物を使った自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼んでいます。 今回ご紹介したように、ミントを育てて、食べる・飲む・使うという一連の流れを意識してみると、楽しみの幅が広がりそうではありませんか? ぜひチャレンジしてみてくださいね。
【6月20日はペパーミントの日】うれしい効果いっぱい! ペパーミントの効能や使い方
ペパーミントとは ミントとは、ハッカ(Mentha)属の植物の総称です。全世界で栽培、交配が盛んに行われてきたため、認定されている品種だけでも100種類以上あり、認定されていないものを含めれば600種類とも。種類によって、香りも大きさも葉姿も異なります。 こちらはスペアミント。葉がギザギザとがっているのが特徴で、人気のあるポピュラーな品種です。 その中でも、今回の主役・ペパーミントは、スペアミントとウォーターミントの自然交配で生まれた交雑種で、ミントの代表的な品種の一つです。 ヨーロッパに自生し、一般に温暖で湿った場所を好みます。現在ではアジアや北米など世界各地で栽培され、草丈は50~80cm程度に生長します。 ミント特有の爽やかな清涼感のある香りで、料理のほか、ガムや歯磨き粉などにも利用されています。 ペパーミントの歴史 ミントは古くから食用だけでなく、薬用、香料としても使われてきました。歴史はメソポタミア文明までさかのぼることができ、粘土板の楔形文字にはハーブが書かれていて、その中にミントもありました。また、紀元前1000年前後のエジプトの墓から、ミントの一種が発見されていますし、古代ヘブライ人は、集会場の床にミントの葉を敷き詰めて、踏むたびに香りが広がるよう工夫をしていたとか。その後、ローマ兵によりローマ帝国全土に広がり、来客をもてなすために部屋でミントの葉をもんで、香りを漂わせていたといわれています。 そして、1700年代後半にはイギリスで大人気となり、大量に栽培されるようになっていきます。 ミントの名前の由来 ミントの名前の由来は、ギリシア神話に登場する妖精メンテ(Menthe)で、呪いにより草に姿を変えられたという話が伝わっています。 冥王ハーデースは、非常に美しいメンテに魅了されてしまいます。それを知った冥界の女王である妻・ペルセポネーの呪いで、メンテは草に変えられてしまいます。それ以来、この草はミントと呼ばれ、ハーデースの神殿の庭で咲き続けたそうです。また、地上でも芳香を放ち、人々に自分の居場所を知らせるのだといわれています。 ペパーミントの効能 ペパーミントの爽やかな清涼感と刺激的な風味の主成分は、メントール。メントールには、鎮痛・鎮痒・冷却・防腐・殺菌作用があるため、湿布や軟膏など医療分野でもよく使われますね。また、その爽快感から、歯磨き粉やガム、化粧品などにも利用されています。 メントールには胃の消化促進作用があるため、食後のティーとしてもおすすめで、食べすぎ・飲みすぎなどで胃の調子が悪い時や、胃のむかつき症状、胃潰瘍の予防にも○。 風邪の引き始めに飲むとすっきりしますし、乗り物酔いを緩和する効果も期待できます。 加えて、ペパーミントには鎮静作用があり、精神的な緊張を和らげ、イライラをしずめ、心身をリラックスさせ、安眠へ導いてくれます。 ペパーミントの使い方 生のまま 生のままの葉(フレッシュ)を使用します。 サラダやアイスくりーむ、ケーキなどに添えたり、カクテルや甘い飲み物に飾りとして使われることも多いですね。生の葉をホイップクリームや、チョコレートムースに入れたり、シャーベットに加えたりと、スイーツとの相性もぴったり! 生の葉をすり潰すことで、香りもさらに立ちますよ。 こちらはフォンダンショコラペパーミントシロップ添え。 また、リーフレタスのサラダにペパーミントの葉をちぎって混ぜてもおいしく、おすすめです。オリーブオイルにレモン汁と塩コショウで、シンプルに! こちらはペパーミント+スペアミントを加えたオレンジのサラダ。 ペパーミントには、苦み成分も含まれているので、慣れないうちは、少量での利用にしておくとよいでしょう。 また、生葉はハーブティーとして飲むこともできます。 葉は食べなくても、あの爽やかな香りは存分に楽しめます。フレッシュでしか味わえない、贅沢なティーになりますよ。 たくさん収穫できたら、生の葉をお風呂に入れて、フレッシュハーブバスにしてもいいですね。 ペパーミントの持つ清涼感で、汗でべたべたした体もすっきりします。 乾燥させて 乾燥させた(ドライ)状態でも使用できます。 ペパーミントは、冬にはいったん葉を落とし、春にまた出てくる多年草。晩秋に収穫しておき、一年中活用できるように工夫した方法が、乾燥(ドライ)です。 中東や地中海沿岸、ヨーロッパでは、ペパーミントの乾燥した葉を、マトンやラム肉料理などの香草焼きによく使います。もちろん、クッキーなどの焼き菓子にも。 また、ミントの持つ爽やかな香りは、ニオイ消しや殺菌作用もあります。ドライにしたものを布袋に詰めておけば、簡単匂い袋の完成! 靴の中に入れたり、車に置いたり、下駄箱やトイレなどの消臭剤として使ってもいいですね。 ミント・ローズマリー・ラベンダーをミックスした匂い袋。 精油(エッセンシャルオイル) ペパーミントは料理やお風呂で活用するだけでなく、葉から有効成分を抽出した精油(エッセンシャルオイル)としても活用されます。ペパーミントの精油には、リフレッシュ作用や消化促進作用、鎮痛作用、抗菌作用などが期待できます。 マスクを着用する際に皮膚に直接触れない場所に、ペパーミントの精油をほんの少量つけるだけで、いい香りに。気持ちも和みますよ。 ペパーミントは、普段からなじみのある香りですし、精油初心者さんにも取り入れやすいハーブです。まずは、マグカップにお湯を入れ、そこにペパーミントの精油を1滴たらしてみてください。それだけで、リラックス作用を実感していただけるはず。 また、体の不調を整えるだけでなく、リンパの流れを促し、滞った血液や老廃物を排出する作用もありますので、美容目的としてもおすすめです。その場合は、ホホバオイルやスイートアーモンドオイルなどの植物油で希釈して、セルフトリートメントをしてみてください。 *アロマオイル・フレグランスオイルなどの記載は、人工香料を指している場合もあります。表記を確認の上、必ず植物100%の天然香料を選びましょう。 *妊娠中・高血圧・てんかんの方は使用を避けてください。 *皮膚刺激が強いため、濃度を低くして使用します。特に敏感肌の方は注意してください。 ハーブティーが定番 ミントハーブティーとは ミントを使ったハーブティーを「ミントハーブティー」と呼びます。 飲み方は、冬はホット、夏はアイスがおすすめ! 独特の清涼感が口の中に広がり、美味しいですよ。また、鎮静作用もあり、カフェインレスですので、寝る前やリラックスタイムにもぴったりなハーブです。 ミントのハーブティーは世界中で愛用されていて、基本禁酒の国・アラブでは、アルコールの代わりに、夏を代表する飲み物として、ミントティーやミントレモネードがよく飲まれています。 夏にぴったり!ミント×ライムが爽やかなスパークリングウォーター。 その際のコツを2点。 まず、先に伝えた「効能」を体内に取り入れたいのであれば、続けること。1日1杯から始めて、まずは1カ月続けましょう。ハーブは薬ではないので、速効性はありません。じわじわと身体に作用していきますので、長い目で見ることも大切です。 2つ目は、有効成分は1度目におおよそ抽出されている点。緑茶と違い、2番茶・3番茶と飲むのではなく、1杯目を楽しみましょう。 作り方 生の葉を使用したフレッシュハーブティーと、乾燥させた葉を使用したハーブティーがあります。通常「ハーブティー」と書いてあるだけなら、乾燥した葉を使用していることが多いです。ミントは葉の部分のみを使用します。 生のミントを使う場合は、収穫したミントの葉を1枚ずつ枝から切り離し、水でさっと洗い、1杯約150ccに対し、葉を15~20枚ほどティーポットに入れます。 そこにお湯を注ぎ、3分蒸らしたら完成です。 乾燥させたミントで作る場合は、1杯約150ccに対し、ティースプーン山盛り1杯が基本の量になります。こちらも、お湯を注ぎ、3分蒸らしたら完成します。 自家製のミントをドライにして保存する場合は、開花前のミントを根元で切り、水で洗い、水分をふき取ります。その後、数本ずつ輪ゴムで茎の部分を束ね、逆さまにして、風通しのよい場所で自然乾燥させましょう。 その際、だらだらと時間をかけてしまうと、せっかくの芳香成分が揮発して、おいしく飲めない状態に…。扇風機やエアコンなどを利用して、短時間でカラッと乾燥させることがコツですよ。 育てておくと便利に使えますが、家にミントがなくても大丈夫! ハーブティー用のドライハーブは、インターネット通販を利用すれば、簡単に購入できます。 おすすめの飲み方 ハーブティーの楽しみは、香りと色。フレッシュでもドライでも、使用する種類によって、とても美しい色が楽しめます。せっかくなので、透明な耐熱ガラスのカップとティーポットを使用することをおすすめします。 また、ミントの葉だけだと青臭さが強くて飲みづらいかもしれません。その場合は、他のハーブとブレンドしてみましょう。いくつかブレンドレシピをご紹介しますね。 1. ミント×ミント ペパーミント・スペアミント・アップルミントなどのミント類を合わせてみましょう。すべて同量、または、好きな香りがあれば、それを多めにブレンドします。 2. ミント×レモンバーム ペパーミント・レモンバームを同量でブレンド。 3. ミント×ローズマリー ペパーミント1に対して、ローズマリーはその半量~1/3をブレンド。 ブレンドというと、一気にハードルが上がったように感じるかもしれませんが、ハーブは、他の種類と合わせることで、お互いの角を取り、まろやかな味わいにしてくれるんですよ。ぜひ一度、試してみてください。そのあとは、割合をお好みで変えて、オリジナルブレンドを楽しんでくださいね。 また、ミントティーは幅広くアレンジもできます。 例えば、ミルクを入れてミルクティーに。好みで砂糖を入れれば、より飲みやすくなります。 ココアに入れるのも美味しく、ココアの甘さとミントの爽快感が楽しめます。アイスにして、上にミントを乗せると見た目も可愛くなりますね。 番外編として、ミントはお酒との相性もばっちり! キューバ発祥のモヒートは、夏にぴったりな爽快感溢れる定番カクテルですよね。 砂糖・ライム・ミントを混ぜて氷を入れ、ラム酒と炭酸水を注げば完成です。お酒の好きな方は、ぜひお試しを。 ペパーミントの保存方法 水に挿して ペパーミントの生の葉は比較的日持ちがします。茎が長いものなら、コップに水を入れて、その中に挿しておき、必要な分を使用します。水は毎日替えてくださいね。この状態で常温または、冷蔵庫で保管します。 密閉して 茎が短い場合は、密閉容器か保存袋に入れて冷蔵庫で保存します。私がよくやる方法は、ミントの葉は1枚ずつカットして、水を含ませたキッチンペーパーを敷いたトレイに並べ、蓋をして冷蔵庫で保管、です。 茎が長い場合は、ミントを水で濡らしてよく絞ったキッチンペーパーで包み、寝かせて冷蔵庫で保管します。1週間ほどは持ちますが、水分が多く浸っている状態だと、葉が黒ずんだり、葉から成分が水に溶け出してしまいます。水分は、ほどほどに。 冷凍して そのまま保存袋に入れて冷凍することができます。冷凍しておくと、一年中使えるので便利です。フリーズドライ状態ですので、手で少し触ると粉々に。スープやお料理の飾りに使ってもいいですね。 また、製氷皿に水と共に入れてアイスキューブにするのもおすすめ。夏、お水を飲むときにキューブを入れればミントの葉が浮かび、清涼感も増します。冷凍なら、芳香成分をそのまま閉じ込められるので、保存方法としても優秀です。アイスティーに入れればアイスミントティーにもなりますね。 ペパーミントでリラックス ペパーミントの特徴と使い方が、伝わったでしょうか? ペパーミントには、体にうれしい効能がたくさんあります。特におすすめは、手軽に贅沢気分が味わえる「フレッシュハーブティー」。 すぐに飲みたいところですが、まずはカップを鼻に持っていき、香りを吸い込みながら、深呼吸。鼻から成分を取り込みましょう。芳香成分は一瞬にして脳に届くといわれています。鼻から取り入れたら、次は口から。胃に落ちていく時の爽やかな感覚と、口の中に広がるフレッシュさを感じると、「ほっ」とできるはず。一度飲んだらやみつきになります。暮らしにペパーミントを取り入れて、リラックスできるおうち時間を楽しんでくださいね。
お庭の摘みたてハーブで作ろう、簡単手作りハーブドレッシング!
ハーブを上手に育てるポイントは? ハーブは丈夫な種類も多く、日当たりのよい場所があれば、栽培可能です。 このようなプランターでも育ちますよ。 ハーブを育てるポイントは、風通しをよくすること! ハーブは生育力旺盛なので、放っておくと、大きくなりすぎることも。大きく育ってくれるのはいいのですが、問題は、葉同士がくっついて風通しが悪くなってしまうことです。風通しがよくないと、蒸れてしまい、カビが生えたり、虫の標的になったり…と悪循環を呼びます。 そもそも、高温多湿の日本の環境は、ハーブにとって過ごしやすい環境ではありません。生長してきたら、切り戻しを行い、常に風が通るようにしてくださいね。 また、やわらかい状態で食べられるように栽培しておくのも、大切なポイントです。ごわごわした葉ではなくて、いつも新芽のような状態だとおいしく食べられますよ。 ドレッシングに向いているハーブ ドレッシングに入れるハーブは、スイートマジョラム・コモンタイム・フェンネル・イタリアンパセリ・チャービル・チャイブ・ディル・ミントなど、葉や茎がやわらかい種類のものがオススメです。 今回は、みじん切りにしたハーブをそのまま使います。ローズマリーのような松の葉の形をしたものや、レモングラスのような繊維質の多いものは、口の中に残ってしまうことがありますので、避けましょう。 ハーブの下準備をしましょう ドレッシングにするために、ハーブを2~4種類ほど用意します。 今回は、スイートマジョラム・コモンタイム・フェンネルを使ってみます。葉のサイズや形状によって、使える場所が変わるので、それぞれ見ていきましょう。 スイートマジョラムのような大きめの葉のタイプは、茎から葉を取り、葉だけをみじん切りにします。 コモンタイムのような小さめの葉のタイプは、茎から葉を取り、葉だけをそのままのサイズで使います。 フェンネルのような、茎の部分も柔らかく香りがあって食べられるタイプは、全体をみじん切りにします。 ハーブの量は、みじん切りの状態で、おおよそ大さじ2~3杯をご用意ください。 ハーブドレッシングの作り方 【材料】 白ワインビネガー 150㎖はちみつ 大さじ1オリーブオイル 大さじ1塩 小さじ1ブラックペッパー 少々フレッシュハーブ 大さじ2~3程度量はお好みで調整してください。慣れないうちは少量から試してみてくださいね密閉容器やビン 200㎖容量のもの事前に煮沸消毒をしておきましょう 【作り方】 1.ハーブを細かく刻む 2.すべての材料をビンの中に入れて、よく混ぜて完成 日がたつと、ハーブの色が変わってきてしまうので、使う分だけ作るのがオススメです。防腐剤など入っていませんので、残った分は冷蔵庫で保管し、早めに使い切ってくださいね。ハーブドレッシングは、サラダはもちろん、お魚のカルパッチョにも合います。また、冷ややっこにかけてもおいしく食べられますよ。 ぜひ、いろんなレシピに使ってみてください
レモングラスはどんな植物? 特徴や育て方について
レモングラスの特徴 ショウガの持つスパイシーな香りと、レモンの持つ爽やかな香りが特徴のハーブです。東南アジアではとてもポピュラーなハーブで、タイの代表的スープ「トムヤムクン」の風味付けや、カレーのスパイスによく使われます。このように、料理の香り付けはもちろん、クッキーやケーキなどのお菓子にも合いますし、お茶としても楽しまれています。また、レモングラスの持つ芳香成分には、虫除けも! 詳しくご紹介していきますね。 レモングラスの見た目 まずは見た目から。 レモングラスはインドが原産のイネ科の植物。こんなススキのような、細長い葉で、真っ直ぐ、上に長く伸びます。種類によって、横に伸びたりするタイプもありますが、あまり流通はしていません。 レモングラスは大きく分けて2種類 世界中では数十種類あるといわれていますが、代表的なものは、西インド種と東インド種の2種類です。インドで、数千年にわたり人々に好まれてきたレモングラスは、第二次世界大戦がおこるまで、インドが主要な供給国だったのですが、その後は西インド諸島がメインとなった経緯があります。 西インド種は、甘いレモンのような強い香りを持ち、茎が白く、葉が上に伸びます。草丈は1mを超すほどにまで生長し、株元も肥大化します。地植えにすると、葉が茂りやすく、収穫量もたっぷり取れるのが嬉しい点です。 一方、東インド種は、茎が赤茶色で葉が横に伸びます。現地では「チューマナ・プールー」という、赤い茎を指す言葉で呼ばれるそう。熱を下げ、感染症の治療に役立つとされていました。 現在は西インド種の流通が一般的ですので、レモングラスというと西インド種を指すことが多いです。ハーブティーなど食用をメインにする場合は、西インド種であることが表記されているものを選ぶとよいでしょう。その際には、学名を確認します。東インド種はC.flexuosus、西インド種はC.citratusの記載があります。 レモングラスの活用法は? 1株あると、かなり便利に使えるのがレモングラス! 使い方をご紹介します。 ●ハーブティー(お茶)にする 香りもよく、クセがないので、飲みやすくおすすめです。ハーブティーの中には、飲みにくいものや香りが独特なものもありますが、レモングラスは、私たちがいつも食べ慣れているレモンのような香りがするので、多くの人に好まれるハーブです。 レモングラスは、胃腸の働きを刺激して、消化を促す作用もあるので、食後のティーにも〇。食べすぎた時の胃もたれにも役立ちますよ。 お茶として楽しむなら、フレッシュハーブ(生葉)が断然おすすめ! 香りがとても豊かです。 夏は、レモングラスに緑茶をブレンドしてもおいしいです。 ●お料理に・お菓子に使う レモングラスは、タイの代表的スープ「トムヤムクン」の風味付けとしても有名ですね。このトムヤムクンに使うレモングラスは、葉の部分ではなく、根に近い茎の部分。10月頃になると茎が太ってくるので、それを使います。 肉や魚の風味付けにも活躍し、私はよく白身魚をアルミホイルで包んで焼く時に、レモングラスとローレル、タイム、ローズマリーなどのフレッシュハーブを入れています。ふんわりとハーブの香りがして、生臭さも消えるので気に入っています。 また、パウダー状になったレモングラスの粉も売られていますので、ジンジャーと合わせて、クッキーやスコーンに使うのもおすすめ。 ●精油を利用したアロマセラピーを楽しむ レモングラスに含まれる精油成分は、熱した水から発生する水蒸気を、芳香植物に当てることで、植物に含まれる精油を抽出する方法『水蒸気蒸留法』で採取されます。こうして植物から採油されたものを、精油(エッセンシャルオイル)と呼びます。レモングラスの葉と茎は、芳香成分を豊富に含んでいるため、アロマセラピー初心者にも、比較的手に取りやすい価格です。 ■心に対する作用 レモングラスの芳香成分は、精神を高揚させ、エネルギーを充電してくれます。精神的に疲労困憊している時には、レモングラスがぴったり。心が疲れたと感じたら、レモングラスの香りでリフレッシュしてみてください。 ■体に対する作用 レモングラスには、体のいろいろな機能を向上させる強壮作用があります。副交感神経の働きをバックアップし、内分泌と消化に携わる筋肉を刺激して、体の回復を助けます。食欲増進・消化促進作用も。また、筋肉痛の原因となる乳酸を除去する作用があるので、筋肉痛で痛みがある時や、立ちっぱなしで足がパンパン…という時におすすめです。 体や肌に使う場合には、ホホバオイルやオリーブオイルなどの植物油で希釈したトリートメントオイルを作り、気になる場所に塗り込みます。 ■肌に対する作用 皮膚にハリを与える作用があり、開いた毛穴を引き締めてくれます。皮脂分泌のバランスを調整してくれますので、ニキビケアにも。また、水虫など真菌感染症のケアにもおすすめですよ。 そして、レモングラスの精油には昆虫忌避作用があります。蚊が嫌いな香りが豊富に含まれているので、近年虫よけの香りとして、虫よけキャンドルやスプレーによく使用されていますね。 人間はもちろんのこと、我が家では犬にもレモングラスを活用しています。ノミやダニよけとして、首輪などに精油をごく少量使用しています。 【レモングラスを使う際の注意】 ・レモングラスの精油成分は、敏感な肌を刺激することがあります。希釈濃度は1%以下で使用しましょう。 ・妊娠中の使用は控えてください。 レモングラスの収穫時期と収穫方法 葉が15枚くらいになったら、収穫可能です。 ポイントは、ここで全部葉を取ってしまわないこと。葉がなくなれば、光合成ができなくなり、株の生育が衰えて、その後の収穫量に影響します。1回の収穫は、全体の1/3程度にとどめましょう。そして、大きくなるのを待って、また全体の1/3を収穫…。少しずつ小分けにすることで、11月末までコンスタントに収穫ができます。7月以降、高温時は勢いよく伸びますので、そんな時には収穫量を増やせますね。 収穫の仕方は、1枚の葉を株元近くまでたどっていき、根元近くを丁寧にハサミでカットします。その際、外側から刈り取るようにしましょう。というのも、レモングラスは新芽が株の内側から伸びてくる性質があるので、次の葉になる新芽は取っておく必要があるからです。外側の葉は伸びて重くなり、折れやすくなりますので、外側から収穫していくと、取りすぎることなく、新芽にも光が当たり生長促進につながります。 また、レモングラスはフレッシュ(生葉)と、ドライ(乾燥したもの)で香りが全然違います。飲んだり食べたりするなら、断然フレッシュがおすすめ。これは、ご自身で栽培する最大のメリットかつご褒美! 一番いい状態を楽しめる幸せを、ぜひ味わってみてください。数日なら、冷蔵庫保管も可能ですよ。 もしたくさん収穫できた時には、大きめの鍋でレモングラスをぐつぐつ煮出し、その液をお風呂にいれて「レモングラス風呂」にしてみてはいかがでしょう? 乾燥させて、ポプリとして使うのもいいですね。 レモングラスの育て方 レモングラスは丈夫な性質を持っていますので、初心者さんにもおすすめのハーブです。高温多湿が得意なので、日本の夏の暑さに適しているのですが、一方で冬の寒さは苦手。そんな性質を踏まえ、レモングラスを育てる際に気をつける点や、植え付け方、水やり方法など、栽培の仕方を具体的にご紹介していきますね。 植え付け レモングラスの苗は、5月くらいから出回り始めます。種子の入手は困難なので、苗を購入しましょう。 日当たりがよく、強い風が当たらない所がベストポジションです。 地植えの場合、土質は選びませんが、水はけがよい土を好みます。もし水はけがあまりよくない場所に植える場合には、土を山にこんもりと盛った状態(高畝といいます)を作り、そこに植えるとよいでしょう。 鉢植えの場合は、ハーブ用の培養土などを使用します。 レモングラスは草丈が1m近く、幅も50~60cmは必要です。植える場所は広めのスペースを確保しておくようにしましょう。 水やり レモングラスは高温多湿を好むので、乾燥には注意します。梅雨時期など、雨が降っている時を除き、夏の高温期の水やりはしっかり行いましょう。水が切れると、葉に勢いがなくなって、細い株になります。地植え・鉢植え共に、株元を腐葉土やワラなどで覆う「マルチング」を行っておくと、乾燥が抑えられ、水もちがよくなります。 そうはいっても、水のやりすぎもいけません。鉢植えの場合は、基本的に土の表面が乾いていたら鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと与えます。毎日せっせと水やりをする必要はなく、土を乾かす日を設けることが大切です。 肥料 地植えの場合は、堆肥を鋤き込んでから植え付けるように、鉢植えの場合も、植え込む前に、土に堆肥を適量混ぜておきましょう。 レモングラスは、それほど肥料を必要としないハーブではありますが、生育が旺盛になる時期には、追肥をしましょう。その際、自分たちの口に入るものなので、有機肥料を選ぶとよいですね。ハーブ栽培に適した肥料を、説明書の指示通りの頻度で与えます。多く与えすぎると虫を呼ぶ原因にもなりますし、最悪の場合は枯れることもありますので、説明書の記載を守ってくださいね。 病気や害虫など注意点 レモングラスは、害虫に強いハーブなので、ほとんど困った事態にはなりません。 まれに「ハダニ」「メイガ」「ナメクジ」などの被害があるようですが、ハダニは乾燥しすぎていると被害に遭いやすいですし、ナメクジはジメジメしすぎている場所を狙っています。必要十分な日当たりと風通しを確保し、水や肥料の与えすぎを控え、丈夫に育てることが大事です。 レモングラスの増やし方 レモングラスは株分けで増やせます。失敗の恐れがなく、簡単にできますよ。霜の心配がなくなる4月以降が適期です。根元を傷つけないよう掘り上げ、刃物で丁寧に株を切り分けて植え付ければ完了! 根付くまでは、忘れずたっぷりと水を与えてくださいね。 レモングラスの冬越し 暑さには強いレモングラスですが、霜と寒さには弱いので、地植えの場合は、霜が降りる前に鉢上げします。私の住む埼玉県北部では、地植えのままだと、翌年出てもあまり大きくならない印象ですので、鉢上げするか、一年草だと割り切って、翌年新しい株を植えています。 鉢上げの方法は、株元を10cmほど残してカットし、掘り上げて適当なサイズの鉢に植え、室内の暖かい場所で保管します。 香りもよく、便利に使えるレモングラスを育ててみよう! 爽やかでリフレッシュできるレモンの香り…レモングラスは、楽しみ方がいっぱいあります。特にお気に入りは、フレッシュハーブティー。 おもてなしにもピッタリ! レモングラスだけではなく、ペパーミントやスペアミント、ローズゼラニウム、ローズマリーなどのハーブとブレンドしてもおいしいですよ。 私はフレッシュで摘み取れる状態を11月末くらいまでキープできるよう、栽培に気を配っています。また、増やすのが簡単なのも嬉しいですね。 お料理・お菓子にも使えますので、ぜひ、あなたの生活スタイルに合ったハーブの楽しみ方を見つけてください。
お庭で採れたハーブ活用術! レモングラスコーディアルの作り方
コーディアルとは? コーディアルとは、ハーブ類や、ジンジャーなどのスパイス類、季節の果物などを、砂糖やハチミツに漬けこんだシロップのこと。イギリスが発祥で、もともとはアルコールで作っていたそうですが、今はノンアルコール飲料として、子どもから高齢者まで幅広く親しまれています。各家庭にそれぞれレシピがあり、受け継がれてきた飲み物です。 日本で例えるなら、梅ジュースのような存在でしょうか。このように世界各国でハーブや果物などを保存して活用し、日々の暮らしや健康維持に役立ててきた歴史があると思うと、ぜひ現代の私たちも取り入れていきたいですよね。 今回の主役・レモングラスの効能 レモングラスはイネ科の植物。細長く伸びる葉からはレモンのような香りがします。熱帯アジアやアフリカなど、暑い国で栽培・使用されるハーブです。日本で栽培する場合には、冬越し作業が必要になりますが、暑さに強く、夏にとても大きく成長するので、1株あれば、お茶にしたり料理に使ったりと、とても重宝するハーブですよ。 レモングラスには優れた抗菌作用があり、風邪やインフルエンザなどの感染症予防に役立ちます。また、消化を促進したり、腸内に溜まったガスを排出させたり、胃の調子を整えるなど、消化器系のトラブルにぴったりのハーブ。風味もレモンのような爽やかな香りなので、味の好みが分かれるハーブの中では、飲みやすく人気の高い種類です。 今回ご紹介するレモングラスのコーディアルは、さらに砂糖が含まれていてやさしい味になっているので、年配の方やお子さんにも安心して飲んでいただけると思います。 レモングラスの収穫と冬越し レモングラスは、葉が15枚くらいになったら収穫可能です。 ポイントは、一度にすべての葉を取ってしまわないこと。1回の収穫は全体の1/3程度にとどめ、大きくなるのを待って、また全体の1/3を収穫…と小分けに収穫することで、11月末までコンスタントに収穫ができます。夏は勢いよく伸びるので、小分けにしてもたくさん収穫できますよ。収穫の際は、外側の葉を根元近くからハサミでカットします。レモングラスの新芽は株の内側から伸びるため、外側から収穫していくと、新芽の成長促進にもつながります。 レモングラスは寒さに弱いため、霜が降りるような地域では地植えでの冬越しができません。11月中には収穫・刈り込みをして、冬に備える必要があります。せっかく大きく育ったレモングラスですから、上手に保存して使いましょう。 作ってみよう! レモングラスコーディアルのレシピ 今回は、フレッシュなレモングラスを使って、ハーブのシロップ漬けであるコーディアルを作ります。 <材料> レモングラス(フレッシュ)60gきび砂糖 80gミネラルウォーター 250ccレモン汁 大さじ2 密閉容器 <作り方> 1. レモングラスを1cm程度に細かくカットし、さっと洗って汚れを落とす。 2. 鍋にミネラルウォーターとレモングラスを入れ、5分ほど沸騰させて煮出す。 3. 火を止め、鍋のふたをして5分ほど蒸らした後、濾す。 4. 濾したハーブ液を温め、きび砂糖を2~3回に分けて入れて溶かす。 5. 最後にレモン汁を加えて、保存容器に移して完成。 *保存料などは入っていませんので、保存する場合は密閉容器に入れて冷蔵庫で。1週間程度で使い切りましょう。 こんな使い方も! コーディアルの活用方法 作ったコーディアルは、お水・炭酸水・お湯で希釈したり、ハーブティーなどに入れて飲みます。希釈の目安は5倍程度ですが、お好みで調整してくださいね。果汁100%のジュースにもオススメですよ。私はハチミツのように使っています。ヨーグルトに入れても、おいしくいただけますよ。 夏場は氷のシロップとして使うと、大人味のかき氷が楽しめます。 自然と一体になって、植物のある暮らしをすることは、ストレスをコントロールし、心と体を健やかに保つ作用が期待できます。そんな植物を使った自然療法を総称して、「ガーデンセラピー」と呼んでいます。 今回ご紹介したハーブのひとつ、レモングラスを活用することもガーデンセラピーです。お好みのアレンジを見つけて、ハーブのある暮らしを楽しんでくださいね。 <注意点> 自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。また、ハーブは薬ではありません。健康状態が気になる方も医師にご相談ください。
ブルーマロウでセパレートティーをいれてみよう!
ブルーマロウの効能は? ブルーマロウはハーブの一種で、和名を『ウスベニアオイ』といいます。アオイ科の花の部分を乾燥させて使います。 この鮮やかなブルーの正体は、フラボノイドの一種、アントシアニジンという成分によるもの。着色ではなく自然の色で、ここまで美しい青紫が出るって、植物ってすごいなと改めて感じますね。 ブルーマロウは、のどや胃の粘膜を保護する働きに優れたハーブ。風邪をひいてのどの腫れや痛みがある時、胃炎や腸炎・気管支炎などのトラブル時に、体内の粘膜を守ってくれますよ。ハーブ専門店やインターネット通販で購入可能です。 きれいな青を楽しむには、水出し! ブルーマロウは、通常のハーブティーをいれる要領でお湯を注ぐと、わりと短時間で茶色へと変化してしまいます。長くブルーを楽しみたいなら、水出しがオススメです。 仕上がり180㏄に対し、ブルーマロウをティースプーン山盛り1~2杯ほど用意し、水に浮かべて10分ほど待ちます。だんだんと水がブルーになっていく様子を眺めているのも、また楽しい時間ですよ。 薄いブルーから濃いブルーへ、そして紫色になったら、ハーブを濾しましょう。 ブルーマロウのセパレートティーの作り方 <材料> 水出ししたブルーマロウティーグラス氷カルピス <作り方> 1.グラスに氷をたっぷり入れる 2.カルピスを規定量入れる 3.水出ししたブルーマロウティーを氷にあてながら、ゆっくり、そーーっと注ぐ。ポイントは、「とにかくゆっくりと! 」 カルピスの糖分は水より重いので、綺麗な2層に分かれます(セパレートします)。これで出来上がりです! カルピスの酸性に反応し、混ぜるとピンク色に変わります。 ブルーマロウ自体は、味やくせがないハーブですが、そこにカルピスが加わることで、いっそう飲みやすくなります。お子さまにも安心して飲んでいただけるハーブですので、ぜひご家族で楽しんでみてくださいね。
キッチンハーブリースの作り方〜そのままドライになるハーブリースを飾ろう
収穫したハーブたちを使って、リースを手作りしよう 今回は、キッチンで大活躍するハーブたちを使って、リースを作りましょう。 生のハーブで作ったら、キッチンに飾って乾燥させておけば、使いたいときにそこから取って、料理に使えます。例えば、鶏肉を焼く時に、ローズマリー1本をリースから取って、ポイッとソテーする…といったように。そして、減ってきたら、収穫したハーブをまた差し込んでは繰り返し使えるという、キッチンにあってこそ嬉しい便利なリースです。 種類は、ローズマリー、セージ、タイム、ローレル、ミントなどがおすすめです。 キッチンハーブリースの材料 さっそく作っていきましょう。 完成イメージはこちらです。 <材料> ◯ハーブ 今回はローズマリー・セージ・スペアミント・アップルミント・フェンネルを使用しました。 ◯リースベース(20cm) お花資材専門店・雑貨店で購入できます。 ◯リースワイヤー リースを作るときに使う糸のように繋がっているワイヤーです。ワイヤーの太さにより、番号が決まっていて、数が大きくなれば細いもの、数が小さくなれば太いものになります。今回のような枝物の場合には、23番が使いやすいでしょう。お花資材専門店やインターネット通販で購入できます。 ◯リボン2種類 キッチンハーブリースの作り方 1. リースベースに、吊るすためのリボンをつけます。 2. ハーブを準備します。 枝葉をすべて7~10cmにカットして、巻き付ける足元の部分は葉を取っておきましょう。全部で60~70パーツほど必要です。 3. まずは右側から作っていきます。リボンの少し下にリースワイヤーを巻き付け、しっかり固定して、始点をつくります。 4. ハーブを下の写真のように置いて、時計回りにリースベースに巻きつけていきます。 内側・中心・外側の3カ所に葉を置き、その根元をワイヤーで2周ほど巻いてしっかり留めます。ワイヤーは切らずにつなげたままにしておきます。中心ばかりにハーブが集まると、立体感の出ない仕上がりになってしまうので、内側と外側にもハーブをしっかり入れていきましょう。 5. 1段目の枝から5cmほど下げて、2段目も同様に、内側・中心・外側の3カ所に何本かハーブを置いて、しっかり巻きます。 ワイヤーを伸ばして2段目に持ってきて、きゅっと足元をよく締めましょう。後でハーブが乾燥してくると空間ができ、花や葉が落ちてくることがあります。しっかりワイヤーを引っ張り、きつめに留めておきます。 6. この作業をリースベースの中央真下のところまで繰り返したら、ワイヤーをカットして、取れないようにベースに巻き付けて固定します。 7. 次は左側を仕上げます。リボンの少し下にリースワイヤーを巻き付け、しっかり固定して、始点をつくります。 8. 今度は反時計回りにハーブを置きながら、右側と同様の作業をリースベースの中央真下のところまで繰り返していきます。 9. 中央真下のところで右側と合わさるところまでハーブを入れたら、ワイヤーをカットして、取れないようにベースに巻き付けて固定します。 10. 枝は一度に全部使い切らずに余らせておき、仕上がりをみてさみしいところに差し込みましょう。 きつく巻いているので入れにくいですが、リースベースをギュッと押すと、少し隙間ができます。無理やり差し込むと、枝が折れてしまうこともあるので、隙間を作って入れ込みましょうね。 11. 真下の左右が交差する部分を隠すように、ふんわりとリボンをつけたら完成です。 自分で育てたハーブを使って、何かを作ることが「ガーデンセラピー」 楽しみながらリースを作っていく作業は、芸術療法になります。芸術療法とは、作品作りを通じて手を動かし、脳を活性化させることを目的とし、フラワーアレンジや写真・陶芸なども該当します。しかも、自分の手で育てたハーブを使うことは、園芸療法ともつながっていますし、育てながらいい香りに癒されて、芳香療法も同時に楽しんでいるはず。 そのように、植物を使ったさまざまな療法を組み合わせたものが「ガーデンセラピー」です。 大切なことは、作品の良し悪しではなく、リラックスして作品を作る時間を楽しむこと。多少丸く仕上がっていなくても、自分で作った作品は、買ったものとはまた違う愛着が感じられるはずです。ぜひ、ガーデンセラピーを楽しんでみてくださいね。
フレッシュハーブで作ろう! ローズマリーソーダ
ローズマリーの育て方は? ローズマリーは1mほどに成長するシソ科の常緑低木です。和名はマンネンロウ。ヨーロッパの沿岸によく生えていて、学名のRosmarinusは、海のしずくを意味します。暑さ寒さ・病害虫にも強く、非常に丈夫で、青や白・ピンクなどの花も楽しめることから、庭木としても人気があります。地植えはもちろんですが、プランターでもよく育ちますよ。 置き場所は日当たりと風通しのよい場所を好みます。午前中日が当たれば、午後日陰になってしまうような場所でも、栽培可能です。 ポイントは、水やりのタイミング。乾かし気味に育てましょう。水は土の表面を触ってみて、乾いていたらたっぷりあげてくださいね。強い霜が降りる地域の方は、寒さに強い品種を選ぶか、冬場に室内管理がしやすい鉢植えがオススメです。 そして、ローズマリーの飲んだり食べたりする部分は、葉です。おいしく楽しむには、新芽の部分をたくさん育てておくといいですよ。ごわごわした下の部分は、苦みや渋みが出やすく、香りも少ないことが多いので、柔らかい新芽を使ってくださいね。 ローズマリーの効能 ローズマリーには、身体の働きを活性化する作用があり、血液循環を活発にし、循環器系・消化器系の機能を促進してくれます。また、体内をさびつかせ、細胞を老化させるのを防ぐ作用(抗酸化作用)を持っています。 結果、全身をやる気にさせ、記憶力や集中力アップ・認知症予防にも役立つハーブなのですよ。若々しく、日々活発に動きたい方にピッタリですね。 これらの効能は、飲んだり食べたりするだけでなく、葉をこすって香りをかぐだけでもOK! 勉強部屋や会議室などにローズマリーの枝を飾っておいたり、休憩時間に香りをかぐことで、集中スイッチがオンになりますよ。このように香りもぜひ楽しんでみてくださいね。 ローズマリーソーダの作り方 それでは、ローズマリーソーダを作ってみましょう! <材料>1杯分 ・ローズマリーの葉 3g ・お湯 50㏄ ・炭酸水 100㏄ ・氷 適量 ・レモン果汁 小さじ1 ・はちみつ/砂糖類 適量 <作り方> 1.ローズマリーの葉だけを摘んで軽く洗い、沸騰したお湯に入れる これで3gほどです。 2.2~3分ほど煮出して、濃いハーブティーを作る 3.氷を入れたグラスに、2のローズマリーティーとレモン果汁を入れ、炭酸水で割る 4.お好みで、はちみつやガムシロップなど甘みを加えて、完成 <注意点> 自然の恵みが詰まったハーブですが、妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあります。使用する前に、かかりつけの医師にご相談ください。
ハーブティーブレンド入門レッスン【ルイボス×ローズ】
活性酸素を除去するハーブの力 呼吸をし、食事をする…そんな当たり前のことで、体の中に「活性酸素」というものが生まれます。活性酸素は強力な酸化力を持っていて、体の細胞を酸化させ、さびつかせてしまうのです。人間は、もともと、そんな活性酸素を除去するシステムを持っていますが、現代人は、食品添加物・農薬・ストレス・大気汚染等が影響し、活性酸素が増えすぎてしまい、処理しきれない状況です。 体内や肌の老化を加速させたり、病気を引き起こすといわれている活性酸素。うまく体内から除去したいですよね。 そこで活躍してくれるのが、ハーブ。活性酸素を無害化する働きを「抗酸化作用」と呼びますが、ハーブには、この抗酸化作用を持ったものがたくさんあるのです。 ルイボスの効能 南アフリカ原産・マメ科の植物の葉から取れるルイボス。体をさび付かせ、老化の原因となる活性酸素を除去してくれる抗酸化物質を豊富に含むとして、近年注目されているハーブです。 ルイボスは、花粉症やアトピー性皮膚炎、ぜんそくといったアレルギー症状を抑える作用があるとされていますよ。また、代謝促進作用があることから、冷え性や便秘の改善にも。 ローズの効能 ローズは、気分が落ち込んでいたり、疲れて元気が出ない時、また過敏になった神経を落ち着かせたい時にオススメのハーブ。一見すると、相反する作用のような気がしませんか? 実は、人間には、「ちょっと具合が悪いな…」など、少し正常の状態から外れた時に、元に戻そうとする恒常性(ホメオスタシス)と呼ばれる機能が備わっています。ハーブには、その機能を調整する作用が期待できるのです。つまり、精神的に張りつめている緊張状態の時には、落ち着かせる作用が働き、気分が落ち込んでやる気が出ない時には、気持ちを上げてくれる作用が働くのです。 そのほかにも、肝臓の不調、便秘や下痢など胃腸の不調、風邪、生理痛・更年期障害など女性特有のトラブル、むくみなど、さまざまな不調を改善する作用を持っているのがローズ。まさに「花の女王」と呼ばれるにふさわしい、多岐にわたる効能が期待できます。 ハーブはいろいろ混ぜるとおいしくなる! ハーブティーを購入しようと思ったら、まずは、1種類だけの単品(シングル)でという方が多いかもしれません。でも、ハーブは1種類ではなく、2つ3つと違うハーブをブレンドすることで、よりおいしさが増すのです。混ぜ合わせることで、厚みや深みが生み出されるシナジー効果や、お互いのとがった香りを消し合って豊かな風味を生み出すマスキング効果などがあるためです。 それに、一度にさまざまな作用を体内に入れることにもつながり、身体に必要なミネラルやビタミンなどの栄養素が一緒に取れるのも嬉しいですね。 まずは味をシングルで確かめる 今回は、ご紹介したルイボスとローズをブレンドするための実験をしてみましょう。 まずは、味比べから。ルイボスとローズの2種類を、ホットとアイスで淹れてみます。 1. カップにティースプーン山盛り1杯のハーブを入れてから、ホットの場合は熱湯を180cc、アイスの場合は熱湯を90cc注ぎ、3分蒸らします。 2. アイスのカップには氷を入れておき、3分待ちます。ハーブの成分をしっかり抽出するために、3分きっちり計ってお待ちください。3分経ったらハーブを濾して、飲んでみましょう。 3. 感想をメモしておきます。 ブレンドしてみる 飲み比べてみて、味の違いが分かったところで、次に、ホットにするかアイスにするかを選択しましょう。これでハーブティーの味が大分違ってきます。 ホットかアイスかが決まったら、いよいよブレンドです。 ローズかルイボスか、好みのほうを2、もう一方を1の分量にして、ブレンドしてみましょう。好みのものを多めにブレンドすることで、飲みやすい味にまとまります。どちらも同じくらいなら、1:1にしてみましょう。ここからは気分や好みで決めてOK! 心のままにブレンドを試してみることが大事ですよ。 鉄則! ハーブはティースプーンで計量する ハーブをブレンドする際、ハーブの量はティースプーンで計量すること。こちらの写真は、ルイボス1:ローズ2の割合です。ハーブは種類によって、かさがかなり違いますので、グラムで計算するのではなく、ティースプーンを基準にしましょう。ティースプーン山盛り1杯で150ccくらいが適量です。この写真だと、ホットなら450cc、アイスなら225ccのお湯が適量となります。 ハーブは心身を癒して、健康や美容をサポートする一つのツールです。日常生活にハーブを取り入れたガーデンセラピーを実践して、健康維持に役立ててくださいね。