ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ほり・ひさえ/ガーデンセラピーナビゲーター。一般社団法人日本ガーデンセラピー協会専門講師。
生花店勤務を経て、ガーデンデザイン・ハーブ・アロマセラピー等を学び、起業。植物のある暮らしを通じて、病気になりにくい身体を作り健康寿命を延ばすことを目指した「ガーデンセラピー」に特化した講座の企画運営と庭作りを得意とする。埼玉県熊谷市の『花音の森』にて、日々植物に囲まれ、ガーデンセラピーを実践中。
ハーブをおいしく飲もう! 美肌コーディアルの作り方
コーディアルとは? コーディアルとは、ハーブ類・ジンジャーなどのスパイス類・季節の果物などを、砂糖やはちみつに漬けこんだシロップのこと。 イギリスが発祥で、もともとはアルコールでつくっていたそうですが、今はノンアルコール飲料として、子どもから高齢者まで幅広く親しまれています。特にハーブを使ったものを、ハーブコーディアルと呼び、ハーブの凝縮された薬効成分を、いつでも手軽に体内に取り入れることができます。また、日常的にハーブを飲むことで、体内の免疫力が上がり、風邪をひきにくくなり、予防にもつながりますから、ぜひ積極的にハーブを摂りましょう! とはいえ、ハーブというと、あの独特の香りが苦手だったりしませんか? コーディアルは、甘いシロップ。子どもでも飲める市販のものが、たくさん売られていますので、お好きなものを探してみてくださいね。ハーブの薬効成分を取りたい場合は、着色料・香料・保存料などが使われていないものがオススメです。 美肌のためのハーブコーディアルを作ろう! そんなハーブコーディアル、実は簡単に手づくりできちゃうのです! 今回ご紹介するのは、美肌ケアに一役買ってくれるハーブを集めたコーディアル。こちらの3種類のドライハーブを使って、つくりますよ。 1.ローズ ローズは「花の女王」といわれ、世界三大美人のクレオパトラも愛用していたことで知られています。 人間の体内では、「活性酸素」というのが日々生まれているのですが、活性酸素は、体の細胞を酸化させ、老化を早める特性があります。ローズは、そんなコワイ活性酸素から守ってくれる物質「ポリフェノール」を多く含んでいるため、美容に向くハーブです。 それだけではなく、生理痛や生理不順など女性特有のトラブルの改善や、便秘・下痢・むくみなど、幅広くケアしてくれる優れもの!日々積極的に摂りたいハーブの一つです。 2.ローズヒップ ローズヒップは、ドッグローズから採れる実で、ビタミンを豊富に含んでいて、栄養価が高いハーブです。メラニンの生成を防いでシミを予防する作用があり、コラーゲンの生成にも関与するといわれているので、肌あれや肌の弾力アップにも。ローズ同様、ポリフェノールも入っています。 3.ハイビスカス 観賞用のハイビスカスではなく、食用種である「ローゼル」という種類のがくの部分を飲料にします。ルビーのように真っ赤な色素成分が特徴です。ハイビスカスは、クエン酸を豊富に含んでいますので、肉体疲労や眼精疲労を和らげてくれます。また、利尿作用にも優れていて、身体のむくみが気になる人にもオススメですよ。こちらもローズ同様、ポリフェノールも入っています。 ローズ・ローズヒップ・ハイビスカスを使ったレシピ「美肌コーディアル」 『美肌コーディアル』の作り方をご紹介します。 <材料> ドライハーブ(ローズ15g、ローズヒップ15g、ハイビスカス5g)きび砂糖 80gミネラルウォーター 300mlレモンの絞り汁 大さじ2保存容器 <作り方> 鍋にミネラルウォーターとドライハーブを入れて、沸騰させる。弱火でコトコト5分煮る。火を止めて5分蒸らす。ハーブを濾して、液を抽出する。抽出液を鍋に戻して弱火にかけ、少しずつきび砂糖を入れて溶かす。きび砂糖が溶けたら火を止め、レモン汁を加えて完成。 粗熱が取れたら、煮沸消毒した容器に入れて、冷蔵庫で保存します。保存料が入っていませんから、1週間ほどで使い切ってくださいね。 飲む時は、水やお湯・炭酸などで5倍に希釈してお飲みください。 <注意点> ハーブは、薬ではありません。適量を摂取し、自己責任で楽しんでください。体調のすぐれない方・持病のある方・妊娠中の方は医師にご相談ください。
いつもの料理をさらにおいしく♪フレッシュハーブのブーケガルニを作ろう
ブーケガルニってなに? ブーケガルニとは、ハーブを束にして、糸で縛ったもので、「香草の束」という意味があります。煮込み料理を作る際によく使われ、素材の臭みを取ったり、料理に香味をつける役割を担っています。使うのは、生のハーブや乾燥させたハーブで、一般的には、タイムやローリエ、バジルやセロリなどがよく使用されますが、種類には決まりはありません。その家に伝わる味があったり、地域によって違ったりとバリエーションもさまざま。日本でいうと、味噌汁の味噌に近いでしょうか。 香りを楽しむならフレッシュハーブを使おう! じつは、ハーブの持つ香りは、空気に触れると揮発して、だんだん消えていってしまう特徴があります。この香りはハーブにとって「命」。フレッシュ(生葉)を使用すると、格別な風味を楽しむことができますよ。一方、乾燥させたドライハーブは、長期保存が可能。ハーブは一年を通じて収穫できるものばかりではないので、収穫したものを長く使うための知恵です。フレッシュとドライでは風味も異なりますので、違いを楽しんでみるのもおすすめですよ。 フレッシュハーブを使うときの注意 フレッシュハーブを使う場合は、調理前に水洗いをしましょう。ただ、葉が柔らかいものは水を含むと葉同士がくっついてしまったり、傷むこともあるので、注意が必要です。水気を含んだ状態だと傷みやすくなるので、洗ったらキッチンペーパーなどでそっと包んで、水気をしっかり取っておきましょう。 また、ハーブの中には金属に反応する種類もあり、例えば包丁で刻むと真っ黒になってしまい、せっかくのハーブが台無しに…。そんなことを避けるため、基本は手でちぎるのがおすすめです。それと、思った以上にまな板が緑に染まることもあるので、気になる方はキッチンペーパーなどを敷いた上で、作業するとよいでしょう。 フレッシュハーブでブーケガルニを作ろう フレッシュハーブを使って、ブーケガルニを作ってみましょう。 <材料> ハーブ 適量タコ糸 今回使用したハーブはこちら セロリ(葉と茎)ローズマリーオレガノセージタイムローレル 4~5種類、手に入りやすいものを用意してください。ハーブは1種類で使うより、たくさんの種類を混ぜることで、お互いの味の角を取り、引き立て合う作用を持っていますので、できるだけ多くの種類があるほうが、おいしく仕上がります。怖がらず、混ぜてみましょう。そうすると、より複雑な香りのする一皿になりますよ。 <作り方> 作り方はとっても簡単! 枝のまま材料を束ねて、タコ糸をぐるぐる巻きつけて… しっかり結んだら、完成です。 タコ糸はきつめに巻きましょう。特に煮込み料理に使う場合、ぐつぐつと長時間煮ている間に、巻きが弱いとほどけてしまい、鍋の中でバラバラに…。しっかり結んでおきましょう。 ブーケガルニと相性がいいお料理は? 作ったブーケガルニは、ポトフやスープ、シチューなどの煮込み料理におすすめ。 素材的には牛肉との相性がよいので、ビーフシチューやビーフストロガノフを作る時に使ってみてください。 使いやすいハーブは自分で育ててみよう 庭やベランダで、ハーブを育ててみませんか? わざわざスーパーで購入するのではなく、お庭で育てたハーブがあれば、使いたいときにサッと摘んで使用できます。この格別なフレッシュハーブの香りは、料理の美味しさを左右するポイントにも。これを味わえるのは、自分で育てた人の特権! 初心者さんでも育てやすいハーブは、ローズマリー・ミント類・パセリ・バジル・ラベンダーなどです。一般的にハーブは10~20℃くらいの気温があれば育ちやすいといわれていて、植え込みをするのは、春か秋がベストシーズン。暑すぎたり、寒すぎたりすると、株が弱ってうまく育たないことも…。この気温の頃なら、植え方が丁寧でなくても、環境がカバーしてくれますので、初心者さんはこの秋に植え込むのをおすすめします。日当たりのよい場所と、ちょっとしたコツがあれば育てられるので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。詳細はこちらの記事でご紹介しています。
パセリの育て方とおいしいハーブレシピ「ガーリックパセリトースト」
ハーブの役割は3つ ハーブを料理に入れるって、「おしゃれ」な印象を受けるかもしれませんね。確かに見た目におしゃれにもなりますが、それ以上に注目したいのが、とにかく味がグレードアップするという点。今回は、ハーブを料理に使う際の基本となる考え方を、お伝えします。 まず、料理に加えるハーブの役割は、3つ! 1.香り付け、2.色付け、3.辛味付け。中でも香り付けは、ほとんどのハーブが該当する効果です。おいしそうな香りを付けて、食欲をそそったり、肉や魚など素材がもつ臭みを抑えてくれる作用があります。この香りは、精油成分。植物内部に蓄えられていた揮発性の成分が、たたいたり刻んだりと刺激を与えることで、香りを発生させます。 ここで大事なことは、ハーブは味付けにはならないということ。 いくら足しても、味には変化がありません。味の薄い・濃いを調整する役割は、塩やしょうゆなどの担当で、ハーブではありません。ですから、「ハーブを入れると、味が濃くならないかしら…」という心配はご無用です。 ハーブはどのくらい入れたらいいの? 料理にハーブを取り入れる際、量はどのくらい入れるのかしら? と疑問に思うかもしれませんね。これは、作る料理、ハーブの種類や好みによって異なりますので、自分の舌で試してみましょう。コツは少量から始めること。徐々に追加していくこと。そうすると、失敗が少ないはずです。 もう一つのコツは、乾燥ハーブを使うか、生葉を使うかで、同じ料理でも使用する量が変わること。乾燥したものは、水分が抜けてかさが減っていますから、生葉の量の1/3程度でも大丈夫です。ですが、これもハーブの種類によって、水分含有量が異なりますので、いろいろ試しながら楽しんでみてください。 また、はじめは1種類だけからスタートし、慣れてきたら、いろいろなハーブを混ぜて使ってみましょう。1種類だけでは感じられなかった複雑な一皿になりますよ。組み合わせる際には、単品で使ってみて好きだなと感じたハーブの量を多めにすると、まとまりやすくなります。 添え物だなんてもう言わせない! 今日の主役はパセリ どうしても料理の添え物という印象がぬぐえないパセリですが、これも立派なハーブです。 パセリはセリ科の二年草。葉が縮れた「モスカールドパセリ」と、葉が平たい「イタリアンパセリ」が主流です。料理の彩りや香り付けに使われます。パセリの鮮やかなグリーンには、鉄やカルシウムなどミネラル分や、βカロテン・ビタミンCが豊富に含まれていて、特にβカロテンはニンジンに迫る含有量を誇るんですよ。そして、あの特徴のある青い香りには、抗菌作用や消臭作用、整腸作用があります。料理の最後に食べると、口臭防止にもなります。 このように、作用がたくさんあるので、ぜひこの機会に見直してみましょう。 パセリは、かなり使い勝手のいいハーブ。スープの浮き実にしたり、薬味としても優秀です。いっぱい採れたら、冷凍保存しておき、使いたいときには手でぱらぱらと砕いて添えればOK! パセリは卵料理とも相性がいいですよ。 初心者さん向けハーブ! パセリを育ててみよう パセリは栽培も簡単。地植えでも鉢植えでも管理可能で、育てやすいハーブです。庭やベランダで育てておくと重宝します。 育て方のコツは、日光にしっかり当てて、水はけ・風通しよく管理すること。25℃以上になると生育が衰えます。高温多湿と、夏の強い日差しは苦手ですので、黄色くなった葉は取る・適宜収穫するなどして、株元を風通しよくしておくと、ずっと収穫可能です。 また、夏場暑くなる地域の方は、地植えではなく、鉢で管理するのがおすすめ。夏場は涼しい場所に移動できるほうが、安心です。また、初夏に花を咲かせると枯れます。花芽がついたら、摘むようにしましょう。春~秋は屋外でよく日に当てて、冬場は室内に取り込むなどして管理すれば、長期に渡り収穫ができます。 パセリ消費レシピ♪ ガーリックパセリバターを作ろう パセリは地植えにすると、かなり大量に収穫できる優れもの。あれこれ使うのですが、それでも消費が間に合わない時には、私はよくこのパセリバターを作ります。 作り方はこちら! 材料 バター(有塩) 200gにんにく 大1~2片程度パセリ 生葉を片方の手のひらに乗るくらい 作り方 作り方は簡単。ニンニクとパセリはみじん切りにしておき、常温に戻したバターに混ぜれば完成。保存容器に入れて10日ほど保存可能です。冷凍保存もできます。 バケットにガーリックパセリバターをたっぷり塗って、トースターでこんがりするまで焼いて食べてみてください。おいしい香りに食欲が増します…要注意です(笑)。
ハーブの冬越し準備をしよう! 植物タイプ別・作業方法レッスン
ハーブの冬越し! まずは、耐寒性があるか、ないかを見極める まずは、ハーブの種類によって、耐寒性があるか・ないかを調べましょう。ここで大切なことは、お住まいの地域によって差があること。書籍類などは、関東以南を基準として、耐寒性があるなしを記載しています。ですが、日本の地理は縦に長く、ヨーロッパと似たような気候の場所もあれば、熱帯アジアに近い場所もあり…と、かなりの差が。お住まいの地域の最低気温がどのくらいになるのか、その植物はどのくらいまで耐えられるかを調べ、外に植えたまま(鉢の場合は出したまま)でいいのか、室内にしまわないといけないのかを、見極めましょう。 耐寒性のあるハーブの冬越し方法 それでは具体的な作業を見ていきましょう。まずは、庭に植えっぱなしでも冬越しできる寒さに強いタイプから。 耐寒性がある常緑低木 ラベンダー、タイム、ローズマリー、ローレルなどは比較的耐寒性のある種類ですが、生えっぱなしで放置するより、寒くなる12月頃を目安に、一度剪定をしておくとよいです。春には新しい柔らかい芽が出てきて、美味しく食べたり飲んだりできます。 【ローズマリーの場合】 枯れている枝・混みあっている枝をカットして、まずは本数を減らします。そのあと、飛び出ている枝を小さくカットして、サイズダウンします。いきなり丸坊主のように剪定をしてしまうと、寒さに耐えられず枯れてしまうこともありますので、見た目があまり大きく変わらない程度にとどめておくのがポイント! 【ラベンダーの場合】 花後の剪定がしっかりできていれば、そこまで短く切り詰める必要もありませんが全体の2/3ほどを残して、カットします。万が一、雪が降り積もった場合、株が大きいままだと雪の重みで枝が折れたりすることがありますので、切っておくと安心です。 耐寒性がある多年草 ミント類・セージ類・ヤロウ・サラダバーネットなど、一旦枯れて、春になるとまた出てくるタイプと、ラムズイヤーやワイルドストロベリーなど、葉がそのまま残るタイプがあります。葉がそのまま残るタイプは古い葉を取り除く程度の作業でOK! 一旦枯れるタイプは枝葉の整理をして、来年に備える作業をします。 【カラミンサの場合】 カラミンサは、ミントの近縁種。この枝葉はそのままにせず、地際からばっさりカットです。花音の森の庭ではもう足元に小さい次の芽がスタンバイ中でした。雑草で回りを囲うように寒さ除け(マルチング)をします。マルチングについてはこの後記載します。 耐寒性がないハーブの冬越し方法 一方、寒さに弱く、このままでは枯れてしまうタイプのハーブもあります。花音の森の庭では、レモングラス・ニオイゼラニウム類・レモンバーベナがこれに当たります。 このタイプは、地植えではなく鉢植えで栽培をしたほうが管理が楽ですが、やはり地植えのほうが大株になるので、私は毎年掘り上げて冬越しさせています。やり方は、地際でカットしたあと、根全体を掘り上げ、寄せ植えを作るように鉢に植え替えればOK! 霜が当たらない軒下などで保管して、暖かくなったら地植えにします。 寒さに弱い一年草は抜くのではなく、上体部をカットするだけ バジルやシソ、マリーゴールドなどの寒さに弱い一年草は、種取りをして終わり。通常なら、根から抜いてしまうところですが、私は抜かずに地上部をカットするだけにしています。 【シソの場合】 シソはかなり根を張っていたので、枝を落とした後、のこぎりで茎をカットしました。根は土の中の微生物たちにより分解され、次の植物の栄養になります。 春、この場所に植物を植える頃には、スコップもさくっと入るくらい土が柔らかくなっているので、微生物の力にはいつも感心させられます。 抜くということは、大変な労力であることと、一緒に土や根を捨てることになります。根は微生物のえさとして活用されますし、特に、土は1cmできるまで100年もかかるのです。ちょっとだってゴミにはしたくない気持ちで、大切にしています。 庭で出たものはゴミにしない! マルチングとして活用しよう 作業をしながら、土の表面はマルチングをします。マルチングとは、腐葉土やわら、もみ殻、黒ビニールなどで、株元や畝全体を覆うこと。 地温調整・雑草防止・降雨時の泥はねによる病害虫の防止・保水作用など、いいことばかりです。マルチングの材料は購入もできますが、私は、落ち葉や、刈った草たちを活用し、木々の足元に置くことにしていて、庭から出たものをゴミにしないように心がけています。 こちらは、先ほどカットしたラベンダーの枝葉。他の植物の足元に置き、土の表面を覆います。これから乾燥のシーズンがやってきますが、マルチングがしっかりしてあれば、水やりの回数も減らせますよ。ぜひお試しください!
簡単! ローズマリーリースの作り方〜 ガーデンセラピー実践レシピ 〜
ローズマリーの栽培のコツは? 針のような形をした葉を揉むと、強い香りを放つローズマリー。シソ科の常緑低木です。春から晩秋まで、ブルーや白、ピンクなどの小さな花を不定期に咲かせます。ハーブの中でも、ローズマリーは丈夫で、高温多湿の日本でもよく育ちますので、初心者さん向きのハーブでもあります。ぜひ、お庭やベランダで一株育ててみてください。 栽培のコツは、適度な剪定をすること! 植えっぱなしで手入れをしないと、葉っぱはゴワゴワになってしまいますが、剪定をすることで新芽の成長をうながし、若い芽が脇から出てきます。新芽は、料理やお茶に使ったときに出るハーブ特有の苦みが少ないので、おいしく楽しめるはずですよ。 また、大きくなると枝葉が込み合ってきます。そうすると、蒸れて枯れる原因になりますので、剪定を兼ねて適度に風が抜けるように枝葉をカットし、整理してあげるとよいでしょう。 土に触れ、植物が育っていく様子を体感することは、日々の暮らしに励みや楽しみを与えてくれます。それに、意外と体力を使うのが土いじり。ほどよい疲労感で夜もぐっすり眠れるという効果も。この一連の作業は、ガーデンセラピーの中の一つ、園芸療法にあたります。 ローズマリーの香りには集中力を高める作用が Photo/Nataliia K/shutterstock.com 私の朝の日課は、ローズマリーの葉をこすって香りをかぐこと。スーッとした爽やかな香り成分の中には、脳内の血液循環をよくする作用があり、集中力や記憶力を高めてくれます。まさに、朝にピッタリの香りなのです。別名「記憶のハーブ」とも呼ばれていて、一時期、ローズマリーの香りが認知症の予防になると大変人気になりました。 ここで、ハーブの香りをかぐとどんなことが起こるか、簡単にご説明しますね。鼻から入った香りの芳香分子は、電気信号になって脳に直接届きます。その時間は、わずか0.2秒。歯が痛いと感じるまでの速度は、約0.8秒といわれていますので、香りの伝わる速度が、どれだけ速いかがお分かりいただけるでしょうか。 香りをかぐことでリラックスしたり、元気が出る、というのは単に気持ちの問題ではなく、そんな香りの成分が、脳に届いているからこそ起きる現象なのです。これはガーデンセラピーの中の一つ、芳香療法(アロマセラピー)です。 ローズマリーのリース作りがもたらす効果 Photo/Oksana Mizina/shutterstock.com ローズマリーをよく育てるために行う剪定で切り取った枝を使って、リースを作ってみましょう。 香りをかぎながらリースを作っていく作業は、ガーデンセラピーに当てはめると、芳香療法+芸術療法になります。芸術療法とは、作品作りを通じて手を動かし、脳を活性化させることを目的としたもので、フラワーアレンジや写真・陶芸などが含まれます。大切なことは、作品のよし悪しではなく、リラックスして作品を作る時間を楽しむこと。たとえリースがキレイな円形に仕上がらなくても、自分で作った作品には、買ったものとはまた違う愛着が感じられるはずですよ。 ローズマリーリースの作り方 それでは、ローズマリーのリースを作っていきましょう。 <材料> ※直径24cmリースベース使用 〇ローズマリーの枝10cmサイズ 150パーツくらい 〇リースベース(直径24cm) 雑貨店で購入できます。 〇リースワイヤー(23番) リースを作るときに使う、糸のようにつながっているワイヤーです。ワイヤーの太さにより番号が決まっていて、数が大きくなれば細く、数が小さくなれば太くなります。今回のような枝の場合には、23番が使いやすいでしょう。専門店やインターネット通販で購入できます。 <作り方> 1. まずは下準備。ローズマリーの枝をすべて10cmにカットして、根元の葉を3cmほど取り除きましょう。これを約150本作ります。 2. ローズマリーの枝を一定方向に、リースベースに巻きつけていきます。 リースベースの裏にワイヤーの先をくくりつけ、中心・内側・外側を意識して、3カ所に枝を置いたら、その根元をワイヤーで2周ほど巻いてしっかりとめます。 3. 1段目のローズマリーから5cmほど下げて、2段目を同様に巻きます。その際、ワイヤーは切らずにつなげたまま、2段目に持ってきて、キュッと根元をよく締めましょう。 4. 同様にこれを一周繰り返していきます。 5. 枝を残しておき、寂しいと感じるところに追加で差し込むとよいでしょう。 6. 完成です。リボンなどを使ってデコレーションするのもいいですね。 このまま風通しのよい日陰に数日置いておくと、次第に乾燥します。その様子も楽しんでみてくださいね。今回はリースベースが24cmと大きめでしたが、小さいサイズでももちろんできますので、お好みの大きさで作ってみてくださいね。 飾っておけば見た目におしゃれなのはもちろん、きっといい香りに癒やされますよ♪
おうちDIY・コキアで手作り! ナチュラルほうきを作ろう
コキアってどんな植物? GuideCG/Shutterstock.com コキアはヒユ科・ホウキギ属の一年草。初夏頃、苗が出回ります。ふわふわした緑がだんだん大きな丸い姿に成長し、秋になると赤く紅葉し、長い期間楽しませてくれる植物です。茨城県の国営ひたち海浜公園の群生したコキアが有名ですね。コキアの歴史は古く、900年頃の書物に栽培されていた記録が残っています。江戸時代には広く栽培され、枯れ枝はほうきの材料に、若い枝や果実は食用にと、無駄なく使用されていたそうです。 コキアの種子を取ろう! コキアの種まきの方法 James Jeong/Shutterstock.com 成長したコキアの種子を採って、種まきをしてみましょう。紅葉が終わった後、コキアが自然に立ち枯れ、茶色くなるのを待ちます。この間に種が落ち、翌年、自然に出てくることもありますが、やはり確実な方法は種まきです。 まずは、茶色くなったコキアを株本からハサミでカットします。種子を採取する際は、新聞紙などを敷いた上で、枝を軽くたたいてみます。そうするとゴマよりも小さい種子が、いっぱい落ちてきますよ。ゴミなどを取り除き、通気のよい暗めの室内で管理します。種子は保管がちゃんとできていないと、発芽率が下がりますので、私は、1種類ずつ紙袋に入れたら、ふたができる紙箱に入れ、床下収納にしまって保管しています。そして、来年の4月~5月頃、ぱらぱらと「ばらまき」をします。 【ばらまきの方法】 ①あらかじめ十分に土を湿らせたうえで、種子が重ならないように均等にばらまきます ②まいた後は、土をかぶせないか、ふるいで軽くかぶせる程度にします コキアは発芽に光が必要な、好光性種子植物。かぶせる土は、あくまでも乾燥を避けるためのものなので、かぶせすぎないように注意しましょう。 ③芽が出るまでは、こまめに水をあげ、乾燥しないように見守ります コキアのほうきを作ろう 丁寧に種子を取ったら、次は枯れ枝でほうきを作ります。 用意する材料 ◯コキアの枝 1~3株分 ◯麻紐やリボン 50cm程度 ◯ワイヤー(#26)1本 ◯ハサミ 作り方 1. コキアの枝を地際でカットします。自然に立ち枯れるのを待つか、水分が残っているようなら、風通しのよい場所でしっかり乾燥させてから作りましょう。また屋外で、枝に残った種や弱い枝などを、手櫛で落としましょう。コキア1本でもいいですが、2~3本合わせるとよりしっかりとしたほうきが出来上がります。 ※今回使用したのは1本分です。 2. 株元に近い方から、枝を1本ずつカットします。 3. 枝を落とした部分が、持ち手になります。持ち手部分を10~15cmほど確保できれば十分ですので、枝を落としすぎないように注意しましょう。 4. おおまかに、何束かに分け、先端の長さを合わせてみます。ほうきをイメージして、先端をまとめます。 5. 小束を作ったら、1つにまとめます。この時も、ほうきの先端をイメージ! 6. 束ねた部分にワイヤーをかけて、しっかり巻き留めたら、持ち手の部分の余分な長さをカットして揃えます。 7. 続いて、持ち手部分に麻紐を巻きます。麻紐がずれてこないよう、しっかり何周も巻いておくと安心です。お好みのリボンでもOK! 8. 最後は片結びでしっかり縛りましょう。どこかにひっかけて吊り下げたい場合は、片結びの後、輪を作っておくといいですよ。 手作りほうきの使用感は? 実際に掃いてみて、使用感を確かめました。先端を揃えてカットすると、掃きやすくなり、ほうきとして立派に使える気がしました。もっと太いしっかりしたものを作りたいなら、コキアが3本以上あるとよさそうです。 また、穂の長さを短くカットすれば、ミニほうきにもなります。お好きなスタイルを見つけて、アレンジしてみてください。 私は、薪ストーブまわりを掃除するのに使用しています。毛先が抜けてきたら、カットして掃きやすいように加工しながら使っていますよ。 春から私たちを楽しませてくれたコキアですが、枯れた後まで活用できるなんて、素晴らしい植物ですね。ぜひナチュラルな雰囲気も楽しめる、手作りほうきを作ってみてください!
天然香料の精油で作る! 癒やしのアロマキャンドル
キャンドルの炎に癒やされるワケ キャンドルの火や暖炉の炎って、「ずっと見ていられる」「見ていて飽きない」と感じた経験はありませんか? あの炎は、一定なようでいて、一定ではないのです。そんな、規則性と不規則性の間のゆらぎを『1/f(エフぶんのいち)ゆらぎ』といいます。炎のほかにも、自然界には多く存在し、そよ風・鳥のさえずり・蛍の光・小川のせせらぎなどが心地よいと感じるのは、このゆらぎがあるからです。もっと身近なところでいうと、電車の揺れる振動も、1/fゆらぎ。だからリラックスして眠くなるのだそう。 五感で感じ取ったこの癒やしのゆらぎは、脳にアルファ波(α波)を発生させます。アルファ波には、ストレスを癒し、免疫力を上げてくれる作用があるといわれていますから、1/fゆらぎを意識してみてくださいね。 キャンドルの原材料「ソイワックス」 そんな癒やし効果のあるアロマキャンドルに必要な、メイン材料がこちら。 大豆から作られる、ソイワックスです。 ソイワックスは、でき上がった時に優しい色になるうえ、植物由来で安心して使える素材です。石油から作られたパラフィンワックスは安価に手に入りますが、石油なので、すすが出てしまうことも。その点、植物由来のソイワックスは、すすが出にくいので、室内で使いたい場合には、私はソイワックスを使っています。 ワックス類は、キャンドル専門店やインターネットで購入可能です。 香りのもと「精油」 このような小さな瓶に入っている精油は、エッセンシャルオイルとも呼ばれます。精油は、植物の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、天然の揮発性物質です。 アルコールや水などは一切添加されていない、純度100%のものを精油と呼びます。100%の天然香料は、数十~数百種類の化学成分から成り立っていて、その成分があるからこそ、「リラックス作用」や「鎮静作用」などの心身へ働きかける作用が存在します。 「アロマオイル」「フレグランスオイル」など、合成して作られた香りや商品名もたくさんありますので、使用する前に、必ず100%天然香料であることを確認してくださいね。 ブレンドテーマを決めよう アロマキャンドルには、精油を100滴入れていきます。 香りはお手持ちの精油の中から、その日の気分で選んでいただければ大丈夫ですが、精油を数種類持っている方は、一つテーマを決めて、それに合わせて香りを選んでみましょう。 今回私は、『夜、リラックスできる香り』をテーマにブレンドしてみたいと思います。選んだ精油は、オレンジスイート・ゼラニウム・イランイランの3本です。 オレンジスイート オレンジの果皮から採れる精油です。前向きで明るい気持ちにさせてくれる作用があります。心身の緊張をほぐし、ほっとくつろぎたい夜に向いています。 ゼラニウム ローズゼラニウムの花と葉から採れる精油です。園芸種のゼラニウムとは違う植物です。ホルモン分泌や自律神経のバランスを調整してくれる作用があります。 イランイラン イランイランという常緑高木の花から採れる精油です。心をほぐし、気分を明るくしてくれる作用があります。怒りや不安を感じる時、ストレスが溜まってイライラする時にオススメです。 アロマキャンドルの作り方 それでは、アロマキャンドルを作ってみましょう。 <材料> ソイワックス 250g精油 100滴(オレンジ50滴・ゼラニウム30滴・イランイラン20滴)ガラス瓶キャンドル芯と座金 *キャンドル専門店やインターネットで購入してください割りばし 2本 <作り方> 1.ソイワックスを計量して、湯せんにかけて溶かす 2.ワックスがとけたら湯せんからおろし、ガラス瓶に流し込む 3.粗熱が取れたら、精油を100滴入れて軽く混ぜるその際、精油は振ったりせず、落ちてくるのをじっと待ちます。精油は熱に弱いため、少し冷めてから入れるのが、香りを長持ちさせるコツです。 4.固まり始める前に、キャンドル芯をセットする座金にキャンドル芯を通し、底まで沈め、割りばしで中心にくるように固定します。 5.しっかり固まったら完成季節によっても時間は変わりますが、このサイズですと2時間ほどで固まります。 ぜひ、アロマキャンドルで癒やされてくださいね。
アロマキャンドル「ワックスバー」の作り方
アロマワックスバーってなに? アロマワックスバーは、板状になった芯がないキャンドルです。天然100パーセントの香料・精油(エッセンシャルオイル)を混ぜて作れば、香りも楽しめます。 そのまま置いておいたり、ドアノブや壁に掛けたりすると、インテリアアイテムにもなりますし、香りがあるので、サシェやポプリと同様に飾ってもいただけます。 「子供や動物がいて火を使うのは心配…」という方にも安心して使えるのも、魅力の一つですね。 アロマワックスバーは、作り方も簡単。一緒に作ってみましょう! アロマワックスバーの制作に必要な材料 <材料>縦13cm×横6cm程度1個分 ソイワックス 70gドライフラワー 適量お好きな香りの精油 50滴程度アルミパウンドケーキ型 1個紙コップ 2個割りばしストロー アロマワックスバーを作るメインの材料は、ワックス。今回は、大豆から採れるソイワックスを使います。ソイワックスは、出来上がった時に優しい色になるのと、植物由来で安心して使える素材です。 ですが、もともと柔らかい素材のため、夏場など高温になると溶けてきてしまうこともあります。ワックスバーを作る際には、「ハードタイプ」のソイワックスがおすすめですよ。ソイワックスの他に、パラフィンワックス、ビーワックスでも同様に作れます。 ワックス類全般は、キャンドル専門店やインターネットなどで購入可能です。 それから、デコレーション用のドライフラワーをご用意ください。今回は、写真の5つを使います。お好みの色や形を探してみてくださいね。 ドライフラワーに合わせて、お好きな香りの精油を用意したら、準備完了です! 作ってみよう! アロマワックスバー ①飾りのレイアウトを決めましょう。 紙に型を写し、どこに何を配置するかを事前に考えておきます。穴をあけるスペースがあると、リボンを通して吊るすことができますよ。その際、穴をワックスバーの縁ギリギリにあけると、割れてしまう可能性もありますので、なるべく内側に配置するのがポイントです。 ②ソイワックスを中火~弱火にかけ、溶かします。鍋がない場合には、湯せんで溶かしてください。 ③ソイワックスが溶けたら、二重にした紙コップに一旦移し入れて、粗熱が取れるのを待ちます。 溶けたソイワックスは高温になるので、取り扱いにはご注意くださいね。 この後、精油を入れるのですが、精油は熱に弱いため、少々冷めてから入れるのが、香りを長持ちさせるコツです。 ④精油を入れます。 お好みの精油を50滴程度入れたら、割りばしでよく混ぜます。 ⑤型に流し入れます。 今回使用したアルミ製のパウンドケーキ型は、製菓材料店などで入手できます。シリコン型でもきれいにつくれますので、オススメです。 ⑥ワックスが少し固まってきた段階で、ドライフラワーを配置し、穴の位置にストローを差し込みます。 この際、うまく作るコツは、タイミングを見極めて手早く作業を進めること。 ワックスが固まる時に、ドライフラワーも一緒に固めてもらいたいのですが、ここでゆっくりすると、ワックスだけが先に固まってしまい、うまく接着しないことも。できる限り手早く進めましょう! かといって、あまり早い段階でドライフラワーを入れると、沈んで、よく見えなくなってしまい、もったいないことに。表面にうっすらと白い膜が張ってきたくらいが、ベストタイミングの目安です! ドライフラワーを配置するときは、ぎゅっと押さずに、ポンと置く程度にしましょう。押すとワックスがよれてしまいます。 穴をあけたい場所に、ストローを差し込んでおくのもお忘れなく! ⑦ワックスが完全に固まったら、型とストローを外し、リボンを通して完成です。 下にも穴をあけておくと、タグやタッセルなどを通すこともでき、アレンジの幅が広がります。 香りがなくなったら、新しいものと取り替えてください。 いかがでしょう、うまく作れそうでしょうか? 1つ、2つと数を重ねることで、コツもつかめてくると思います。 庭で採れた花を、ドライフラワーにして使うのもステキですね。ぜひ、アロマワックスバー、作ってみてくださいね。
香りでセルフケア! ストレスが溜まってイライラする時のアロマテラピー 芳香浴の3つの楽しみ方
ストレスが溜まるってどんな状態? 「ストレスが溜まって、なんだかイライラする…」 例えば、そんな気持ちになりがちなのが、季節の変わり目だといわれています。 天候の変化は身体にストレスを感じさせます。そのストレスに対応するために、いろいろな機能を働かせているのですが、その中の一つが、「自律神経」。自律神経には、日中活発に過ごす時に働いている「交感神経」と、夜リラックスするときに優位になる「副交感神経」があり、うまくバランスを取ることで、心身の健康を維持しています。昼間は交感神経が働いてバリバリ活動する、夜は副交感神経が働いて疲れた心身を休息させるというのが、本来の働きです。 ですが、暑くなったり寒くなったり…というような、一日の気温差が大きい天候が続くと、その変化に対応しようと身体が頑張ってくれるため、交感神経が優位になりがちに。結果、副交感神経の働きである休息が取りにくくなり、疲労が蓄積し、「ストレスが溜まって、イライラする」という状態になってしまうわけです。 天候を例にとりましたが、人間関係や仕事の重圧など、ストレスの多い現代社会では、常に交感神経が働きすぎだといわれています。そんな状態をそのまま放置しておくと、心身の不調へとつながってしまうこともあります。 ストレスケアに、アロマテラピーを試してみましょう そうならないためのストレスケアのポイントは、『交感神経を休めることができるか』。毎日、交感神経をしっかり休め、副交感神経の働きを促すことが大切になります。交感神経と副交感神経のバランスを整えるために取り入れたいのが、芳香療法・アロマテラピーです。 精油(エッセンシャルオイル)を使うのですが、この精油、雑貨屋さんなどで、見かけたことのある方も多いのではないでしょうか? 精油は、植物の花・果皮・果実・根・葉など、さまざまな部位から抽出された、天然の揮発性物質で、数十から数百種類もの成分が集まってできており、それらが複雑にまじりあうことで、「血圧降下作用」「鎮静作用」というような、人の心身へ働きかけるさまざまな作用をもたらすといわれています。 そんな精油を利用して心身のケアを行う療法を、アロマテラピー(芳香療法)と呼んでいます。精油について・取り扱いの注意点などは、『アロマテラピーをはじめよう! 精油を安全に楽しむための基本レッスン』にまとめてありますので、ぜひ参考にしてください。 ストレスでイライラするときにはこの香りをかいでみよう ストレスが溜まってイライラする時にオススメの精油は、ラベンダー・ネロリ・カモミール・ローズ・ジャスミンなど、お花から採れる香りや、オレンジ・ベルガモット・マンダリンなど、かんきつ類の香りです。これらの精油には、鎮静作用・血圧降下作用などがありますので、交感神経の高ぶりを鎮め、心身をリラックスさせてくれます。 ポイントは、毎日、夜にこの精油の香りをかぐこと! 交感神経から副交感神経へ、バトンタッチする時間を取ってみてください。 簡単に香りをかぐことができるのが、芳香浴です。 <芳香浴の方法1> ディフューザーなどアロマ芳香器を使って、部屋に香りを拡散させます。精油の量は、ご使用の芳香器の説明書などを確認してください。 <芳香浴の方法2> マグカップにお湯をはって、そこに精油を1~2滴垂らし、立ち上ってくる香りを吸い込みます。しばらくそのまま目を閉じて、ゆっくりと深い呼吸を繰り返しましょう。 <芳香浴の方法3> ハンカチやコットン、ティッシュペーパーなどに精油を1~2滴垂らし、立ち上ってくる香りを吸い込みます。しばらくそのまま目を閉じて、ゆっくりと深い呼吸を繰り返しましょう。 アロマテラピーを楽しむコツ 精油を選ぶとき、大切なことが一つあります。 それは、「作用・効能に縛られすぎないこと」です。 ラベンダーには鎮静作用があり、副交感神経を優位にして、心身をリラックスさせ、安眠を促します。ですが、ラベンダーがあまり好きではないのに、無理して「眠れる香りはラベンダーだから」と使っても、逆効果になりかねません。また、気持ちは一定ではありませんので、昨日はいい香りだと思ったけど、今日はなんかちょっと違う…と感じることは、よくあります。 そこで無理して、「この症状にはこの香りって書いてあったから」と使うのではなく、心のままに、精油を一つ選んでみてください。きっとその精油が、今あなたの身体に必要な一本だということだと思います。 毎晩、一つの香りを選ぶ時間を取って、香りでストレスケアをしてみてくださいね。 <精油を使う際の注意点> 精油は、花や葉などの植物100%からなる、凝縮された香り成分です。 妊娠中・授乳中の方、治療中の病気がある方、体質等の心配がある方は、使用できない種類もあり、注意が必要です。事前に注意点を確認の上、安全に楽しんでください。
ローズヒップとは? 効果・効能とハーブティーだけじゃない活用法「ローズヒップごはん」
ローズヒップとはどんなハーブ? 効果・効能は? ローズヒップは、“ドッグローズ”というバラの品種から採れるハーブで、偽果(ぎか)からタネを取り除き、乾燥させた状態で販売されています。 ビタミンA・B・C・D・E・Kなどを多く含むため、「ビタミンの爆弾」とも呼ばれ、特にビタミンCはレモンの20~40倍も含まれています。ビタミンCはコラーゲン生成にも関わっていて、毛細血管を丈夫にし、肌に弾力を与える役割を果たすので、美肌効果も。また、紫外線を浴びた後のメラニン生成を防いで、シミを予防する効果も期待できます。肌の衰えや肌荒れが気になる方は、積極的に摂りたいハーブですね。 また、ローズヒップには、ビタミンC以外に、フラボノイド、リコピン、β-カロテンも豊富に含まれていて、体内のサビ成分である活性酸素を除去する抗酸化作用、免疫力を高める免疫賦活作用も期待できます。肌だけでなく、体内から健康を作るのにも効果的です。 その他、気管支などの炎症や発熱で、ビタミンCを消耗したときの補給や、疲労回復・風邪やインフルエンザの予防・排便を促す緩下作用などもあります。 このように、栄養価が高いことから、戦争中物資が乏しかったイギリスでは、子ども達にローズヒップシロップを配ったそうですが、効能を知ると納得できますね。 “ローズヒップティー”の色は… “ローズヒップティーは赤い色“という印象がありませんか? じつは、ローズヒップだけで入れるお茶は、上写真のような薄い茶色の液体です。イメージされがちな赤色は、ハイビスカスから出る色素です。ローズヒップはハイビスカスとブレンドされていることが多いため、ローズヒップのお茶は赤いと勘違いされる方が多いのです。 また、酸っぱい…というイメージもあるかもしれませんが、それもハイビスカスの酸味を感じているのかもしれません。ローズヒップだけで飲むと、そこまで酸っぱさはなく、むしろ、うまみや甘みを感じる味です。酸味があると敬遠されていた方は、ぜひローズヒップだけで飲んでみてください。印象が変わるかもしれません。 まるごと摂取するには…ごはんと一緒に炊き込むのがオススメ! 身体に嬉しい作用をたっぷり含んだローズヒップ、ぜひとも毎日飲んでほしいのですが、毎日飲むのが難しいという方には、ごはんと一緒に炊き込む“ローズヒップごはん”がオススメです。 ローズヒップティーの場合、お茶として煮出して、ハーブの有効成分を摂取しますが、栄養素として考えた時、葉や花などハーブそのものを摂取し、まるごと口に入れたほうが栄養価も高いとされています。ごはんと一緒に炊き込むことで、ローズヒップも柔らかくなり違和感なく食べることができます。 気になるお味は…白米とほぼ同じで酸っぱいとか甘いとかはなく、普段のごはんと同じように食べられますよ。 ローズヒップごはんの作り方 作り方はとても簡単! お米を研いで、炊飯器にセットする際、ローズヒップをパラパラと加え、スイッチを入れるだけ。 量の目安は、お米2合に対し、ローズヒップ小さじ1程度です(量はお好みで調整してください)。 炊き上がった時には、色はあまりついていませんが、しゃもじでさっくり混ぜると、ローズヒップの色素が出てきて、ごはん全体がほんのりピンク色になってきます。そして、時間の経過とともに赤っぽく変化していきます。天然の植物色素なので、安心して食べられます。 一口サイズのおにぎりにすると可愛らしいですね。 ローズヒップを購入する際の注意点 ローズヒップは、ハーブ専門店で購入できます。ハーブには、ハーブティーとして飲む以外にも、クラフトとして販売されているものもあるので、購入する際には、“食品”であることを確認しましょう。すべてのハーブが食品としての基準を満たしている訳ではないことを知っておきましょう。 また、食品には賞味期限があります。ハーブは鮮度が命。空気に触れると、植物の持つ色や香りも劣化していきます。形が変わらないからといって、ずっと保存がきくものではないので、一度にたくさんの量を買うのではなく、少量をこまめに買い足すことがコツです。 ピクニックのお弁当や誕生日パーティーなどに、彩りがきれいなローズヒップごはんはぴったり! ぜひ試してみてはいかがでしょうか。