スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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【三重県】しだれ梅の絶景名所「鈴鹿の森庭園」見頃やライトアップ情報を紹介
200本のしだれ梅の名木が春を告げる 三重県津市にある、赤塚植物園グループが運営するこの「鈴鹿の森庭園」は、山々に囲まれた敷地面積2万㎡の敷地に、約200本の「しだれ梅」の名木が集められ、2026年は、2月21日~3月下旬に「しだれ梅まつり」を開催。開花時期に合わせて期間限定で一般公開されます。 園内を桃色に染めるのは、八重咲き品種の「呉服枝垂(くれはしだれ)」が中心です。これらの木々は、日本全国から集められた名木ばかりで、その数は約200本。中には、高さ6mもの大木もあり、ここでしか見られない景色が楽しめます。 一般的な実梅や立ち性の花梅は、中国や日本の古い文献に登場し、「令和」の出典となった万葉集にも多くの梅の歌が残されています。 その一方で「しだれ梅」の歴史は比較的新しく、江戸時代後半になって文献に登場するようになり、種類は約42ほどが確認できます。 鈴鹿の森庭園のしだれ梅「呉服」の中でも、ひときわ存在感を放つのは“天の龍”や“地の龍”です。これらは樹齢100年以上と推定され、現在品種が確認されている中で、日本最古のものではないかといわれています。 じつは、これら「鈴鹿の森庭園」に植わるしだれ梅の名木の中には、かつて全国の個人邸などで育てられていたものもあります。しだれ梅は、たくさんの大輪の花が美しく艶やかに枝垂れる姿から、時代を問わず多くの人々に愛されている一方で、美しい形に整えるのが難しく、病気などで被害を受けてしまうこともあります。開園にあたっては、こうした日本が誇る貴重な財産であるしだれ梅を守り、その伝統的な匠の技を後世に伝えたいという想いで、関係者が所有者のもとを何度も訪れ、数年かかってようやく譲っていただいたものもあるといいます。こうした努力が実って日本中から名木が集まり、鈴鹿の森庭園が誕生しました。 日本の匠の技と歴史が受け継がれた多くの名木が、早春にいち早く桃色の大輪の花を枝いっぱいに咲かせる「枝垂れる姿」は圧巻です。 純白から桃色まで多彩な品種を愛でる また、鈴鹿の森庭園には「呉服枝垂」以外にも、多くの見どころがあります。 濃紅色の代表的な立ち性の花梅「鹿児島紅」や、梅干し・梅酒で人気の「白加賀」、1本の木に紅白の花が咲く「思いのまま」。その他にも「八重緑萼(やえりょくがく)しだれ」や「藤牡丹しだれ」、「酔心梅」など、さまざまな梅を楽しむことができます。 しだれ梅を引き立たせるように植えられている植物たちも魅力的で、白とピンクの玄海ツツジと美しい梅の花の共演は、来園者の目を楽しませてくれます。 足元に目を向けると、うつむきかげんに可憐な花を咲かせるクリスマスローズの姿も。ここでは、赤塚植物園オリジナルの品種も植えられ、早春ならではの花々のコラボレーションも見どころです。 夜空に浮かび上がるしだれ梅のライトアップ 開花期間中は、日暮れから20時半まで夜間ライトアップも行われ、立ち並ぶしだれ梅が夜の闇に浮かび上がり、日中とは全く違う幻想的な風景に変わります。光に輝く梅は、ここでしか見られない美しさ。きっと息をのむ、忘れられないひとときになることでしょう。 梅の花を十分に楽しんだら、帰りの出口には売店がありますので、梅散策のお土産はいかがですか? 店内では植物園に植えられていたクリスマスローズなどの苗や、地元の名産品、梅を使ったお菓子、草もちなどが販売されています。ぜひ、梅の季節を堪能してください。 Information 【イベント情報】 鈴鹿の森庭園「しだれ梅まつり」 2月21日~3月下旬 見頃:3月上旬 営業時間:9:00~16:00(ライトアップ期間中は20:30まで時間延長) 期間中無休 入園料金:一般:700円~2,00円(開花状況により変動します)小学生:半額 未就学児:無料 開花状況等はWebページにて:https://www.akatsuka.gr.jp/group/suzuka/ 【施設名】 鈴鹿の森庭園(すずかのもりていえん) 所在地:〒519-0315 三重県鈴鹿市山本町151-2TEL:059-371-1777(開花期間中のみみ) アクセス:東名阪自動車道 鈴鹿ICより約3km(車で約5分) 新名神 鈴鹿PAスマートICより約3km(車で約5分)
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イングリッシュガーデン旅案内【英国】英ガーデン誌も注目! ガーデン好き夫妻がつくり上げた珠玉の庭「タウン・プレイス」
見事な庭をチャリティーで一般公開 今回の訪問先は、イギリス、ウェスト・サセックス州にある個人邸の「タウン・プレイス」。英国のガーデン誌も注目の庭ということで、期待が膨らみます。 入り口に到着すると、オーナーのマクグラス夫妻が出迎えてくれました。まずは、ご主人のアンソニーさんと奥様のマギーさんに、庭全体が見渡せる母屋前のテラスでご挨拶。母屋を背に立つと、遠くまで広々と芝生が広がっています。 マクグラス夫妻は1990年に、タウン・プレイスの敷地と母屋を購入しました。庭は以前から残されていた部分も多少ありますが、構造物も植栽も、ほとんどが夫妻によって新たにつくられたものです。2人はこの素晴らしい庭を、ナショナル・ガーデンズ・スキーム(NGS)や地元の慈善団体によるガーデン・オープンデーで一般公開し、募金活動に協力しています。 夫妻それぞれにクリエイティブ 幼い頃からガーデニングに親しんできたというマクグラス夫妻ですが、奥様のマギーさんはタウン・プレイスの庭づくりに着手する前に、英国王立園芸協会(RHS)や有名ガーデンデザイナーの講義を受けて、植栽やガーデンデザインについてしっかりと学んだそうです。花壇で見られる、豊かな色彩の複雑な植栽は、マギーさんの手によるものです。一方、ご主人のアンソニーさんは、独創的なトピアリーや生け垣を生み出していて、夫妻がそれぞれに創造性を発揮しています。 そんなお話を伺っていると、ガーデンカートを押すガーデナーさんが横を通り過ぎました。 「彼は、この庭を手伝ってくれていて、歳は79歳。週に3日来てくれるよ」というのですから驚きです! その他に、週に1度、女性も手伝いに来ているとのこと。約3エーカー(約1.2ヘクタール)という広いこの庭を、オーナー夫妻と合わせて4名で維持しているというので、さらに驚きました。 「シークレットガーデンがあるから、見つけてね。行ってらっしゃい!」というオーナーの言葉で、ガーデン散策がスタート。まずは、母屋の脇にバラが咲いているエリアがあるようなので、向かってみましょう。 優美なサンクン・ローズガーデン 現れたのは、心ときめくバラの回廊! つるバラの絡まるパーゴラが額縁となって、満開のバラの景色を切り取っています。このサンクン・ローズガーデン(Sunken Rose Garden)は、1920年代につくられたものを夫妻が引き継いだそうですが、バラはすべて、主にデビッド・オースチン社のイングリッシュローズに植え替えられました。パーゴラには、‘アルベルティ―ヌ’や‘チャップリンズ・ピンク’、‘アメリカン・ピラー’などのつるバラが隙間なく誘引されていて、見事です。 無数のバラが、低い緑の生け垣に縁取られて咲いています。バラは12種、150株も植わっているそう。「サンクン(沈んだ)」という通り、バラが咲く場所は、回廊より一段下がっていて、そのせいか、芳しいバラの香りが留まっているように感じます。母屋の壁にもつるバラが咲いていて、小窓を縁取っています。 何てロマンチックな演出でしょう! 庭を訪れた2019年の6月中旬は、バラがちょうど咲き始めたばかりでしたが、きっと咲きたてのバラの香りが、この窓から室内に流れ込むのでしょうね。 いつまでも見ていたい景色でしたが、他のエリアを見逃してしまうので、隣のコーナーへ向かいます。 庭にチェス盤? 小道を進むと、奥の緑を背景に、彫像が並び、ラベンダーの紫やハーブ類の茂みが彩りをプラスしている、独創的な風景が見えてきました。中央には、なにやらチェスのコマらしきものが。 建物前のテラスが、赤と白の石板を使ったチェス盤になっていました! 膝丈ほどの大きなチェスのコマが並んでいて、どうやら、本当にゲームができそうです。屋外でチェスが楽しめるガーデン! 何てユーモアのある場所なのでしょう。 果樹園と緑の彫像 チェス盤の庭から南に向かうと、果樹園があって、リンゴの実が少し膨らんでいました。下草がきれいに刈り取られ、落ち葉一枚見当たらなくて、本当によく手入れが行き届いています。春にはラッパズイセンが咲くそうで、その景色もきっと素晴らしいのでしょう。 さらに奥へ進むと、緑の塊がポコポコと、オブジェのように並ぶエリアに到着しました。サーカス(The Circus)と名付けられた庭です。やや盛り上がった地面の芝が丸く切り取られて、その中にグラス類が茂り、丸みを帯びた大きなトピアリーが立っています。これらは、ヘンリー・ムーアの彫像作品にインスピレーションを得て作られたという、セイヨウイチイの「彫像トピアリー」。ご主人のアンソニーさんの手によるものです。これまで見たことのない景色に、庭主さんのユーモアを感じました。 麗しきイングリッシュローズ・ガーデン そのお隣のエリアは、もう一つのバラの園、イングリッシュローズ・ガーデン(English Rose Garden)です。65種、450株というシュラブローズが、一斉に咲き誇っていて、嬉しくなります。ほとんどがデビッド・オースチン社のイングリッシュローズだそう。六角屋根のサマーハウスの中には、これまでの庭の変化を教えてくれる写真が展示されていました。日差しが強い時間帯だったので、涼しい室内で写真を眺めながらクールダウンができました。 ベンチの後ろのパーゴラには、‘フォールスタッフ’、‘マダム・バラフライ’、‘オフィーリア’といったバラが伝います。このガーデンも高い生け垣に囲まれていて、バラの香りが滞留するつくりになっています。 赤や白、ローズピンクに、オレンジがかったピンク。さまざまな色合いのバラに、時々顔を近づけては香りを確かめたりして、数多のバラを観賞する贅沢な時間を過ごしました。 低い生け垣に仕切られた、まっすぐな小道を辿って行くと、その先に、隣のエリアへと続くバラのアーチが見えてきました。 このタウン・プレイスのガーデンは、動線がとてもはっきりしています。一つのエリアから、気がつくと隣のエリアにうまく導かれていて、次の空間に入った瞬間に、がらりとデザインが変わる。その鮮やかな場面転換に、思わず心を躍らせていることに気がつきました。 ピンクのバラが伝うアーチの向こうに、優しいカラーのグラデーションが続くボーダーが覗きます。 紫花のロングボーダー アーチをくぐると、最初に目にした母屋前に広がる芝生を、反対側から眺める場所に出ました。左手には、宿根草のロングボーダー(長い花壇)が続きます。その長さはなんと45m! 奥様のマギーさんが担当する、緻密な植栽の花壇です。 向こうの景色を隠すほど高く壁を作っている生け垣は、以前からあったもので、夫妻は「タペストリー・ヘッジ」と呼んでいます。2つの樹木が混ざって、タペストリーのように模様を描いている、珍しい生け垣です。明るい緑の濃淡が、手前に植わる花々とよく調和していました。 ボーダーの中央付近は、生け垣がくりぬかれています。中を覗いてみると、先ほど見た果樹園のエリアに続いていました。 広い芝生の一辺に沿って伸びる、宿根草のロングボーダーです。テーマカラーである、紫とブルーの花のグループが繰り返し植えられて、リズミカルな景色をつくっています。訪れた6月中旬は、ゲラニウム、サルビア、キャットミントが主役のようでした。クナウティアや、白花のアンテミス、ジャイアント・スカビオサ、カルドンなども植わっているようですが、これから季節が進むとどんな風に変わっていくのでしょうか。 花壇沿いに歩いて、最初にオーナー夫妻とご挨拶した母屋の前に戻ってきました。母屋の前にはバードフィーダーが備えてあって、鳥たちが集まっています。野鳥とも仲良くしながら庭を維持しているんだなぁと、微笑ましく感じました。 これまで見てきたのは西のエリアで、庭散策はまだ半分。とっても広いけれど、どこも素敵な空間ばかりです。さあ、ここからは東のエリアを見ていきましょう。 静けさ漂う小さな水辺 母屋を背に立つと、芝生の左のほうに、小さな噴水のある池の景色が広がっています。ここは、すり鉢状に窪んだ、小さな谷(The dell)のエリア。池は窪んだところにあるので、上のほうから池を眺めながら、その周りに茂る木々や宿根草の彩りを一望することができます。奥に見える銅葉の樹木が引き締め役となって、緑を際立たせています。 池の周りを、さまざまな植物が囲みます。この場所は、かつては大きな池だったそうですが、夫妻の手によって、このような趣のある小さな池の庭に変身しました。 緑の回廊からハーブガーデンへ その隣にもまだまだガーデンがあるようです。この花壇は、ロングボーダーと芝生を挟んで向かい合うショートボーダー(短い花壇)。ブルーとイエローの色調ということですが、黄色の花はまだ咲いていない様子です。花壇の間の、左右に円錐形のトピアリーの鉢が飾られた通路を進んでみます。 雰囲気が変わって、紫の花が白っぽい石壁を覆い隠すように咲く景色が現れました。花によって、石の硬い印象が和らげられていて、素敵です。そして、リンゴの木が誘引された緑の回廊を行くと…… つるバラが絡むアイアンのガゼボを中心にした、ハーブガーデン(Herb Garden)がありました。芝生の道がふかふかとして気持ちいい! ここの花壇は生け垣などの縁どりがないつくりで、花茎が枝垂れていたり、風に揺れていたりして、とてもおおらかでリラックスした雰囲気。コテージガーデン・スタイルのナチュラルな庭です。ガゼボのバラは、白花の‘マダム・アルフレッド・キャリエール’。満開の姿はどんなに素晴らしいでしょう。 ハーブガーデンのナチュラルな植栽の中で、小径の脇にある古木の枝ぶりが引き立ちます。花壇には霞のように葉を広げるフェンネルなどのハーブのほか、コテージガーデンでよく見られる花々が咲いています。 そのほかにも、アストランチアやセリンセ、ゲラニウムなど、日本でも馴染みのある植物が上手に使われていて、親しみが湧きました。 驚きの緑の構造物 さて、ハーブガーデンの南側に出てみると、またまた新たな展開! 現代アートのようなシンプルな空間が広がっています。空に浮かぶ雲までもが景色の一部なんだなぁ、と気づかせてくれる眺めです。 天に向かってまっすぐ伸びるのは、‘スカイロケット’という名のジュニパー。そして、その背後にあるシデで作られた緑の壁は、この写真ではよく分からないかもしれませんが、じつはロマネスク様式の教会を模しています。右手の手前に飛び出したところは、教会に付属する「回廊」部分。ご主人のアンソニーさんは、架空の、しかも廃墟となった教会をイメージして、それを生け垣で作り上げてしまったという訳なのです。その情熱と行動力には脱帽しかありません。 続いて、敷地の南側に行ってみると、生け垣に区切られたポタジェがありました。 スイートピーのアーチや葉物野菜の畑、アスパラガスやアーティチョークが自由に葉を広げている場所など、野菜や切り花を育てている所までも、見た目にこだわってデザインされているのが伝わってきます。先ほどの緑の構造物に加え、トピアリーとポタジェもご主人の担当。ご夫婦揃って、素晴らしい美的センスをお持ちのようです。 スイートピーとサヤインゲンのアーチ。 アーティチョークとアスパラガスの緑を背景にしたベンチコーナー。2つの植物だけで、こんなにスタイリッシュな空間が演出できるなんて。 ポタジェの隣は、真ん丸の緑のボールが宙に浮かんでいるような、緑一色のエリア。瞑想するのによさそうな空間ですね。真ん丸なボールは、シデを刈り込んだトピアリーで、背後の生け垣はヨーロッパブナで作られています。 花壇や複雑な植栽は奥様、トピアリーやハーブガーデン、ポタジェはご主人と、2人で分担しながらも、アイデアを分け合って、デザインや手入れを行ってきたそうです。所々に、ちょっとユニークなエリアもあったりして、庭が本当に好きなんだなぁ、と感じるポイントがいくつもありました。 プライベートガーデンとは思えない広さと、手入れがよく行き届いた、気持ちのよいガーデンで、とても贅沢な時間を過ごしました。 そうそう。シークレットガーデンはどこにあったでしょう? 私も無事見つけることができました! が…、扉の向こうは、訪れた人だけが見られる特別な場所。ここでは秘密にしておきますね。
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イングリッシュガーデン旅案内【英国】ウィリアム・モリスが愛したケルムスコット・マナー
「モダンデザインの父」ウィリアム・モリス ツグミがイチゴをついばむ「イチゴ泥棒(Strawberry Thief)」や、2匹のウサギが描かれた「ブラザーラビット(Brother Rabbit)」。壁紙やテキスタイルに描かれるモリスのデザインは、それらが生まれてから100年以上経った今も、人々を、とりわけ、植物好きやガーデニング好きの人々を惹きつけます。 ウィリアム・モリス(1834-1896)は、アートデザインを手掛けたほか、詩や小説を書いたり、思想家としても活動したりと、多岐にわたる活躍を見せた人でした。彼の生きたヴィクトリア朝のイギリスは、産業革命によって経済が発展し、人々の暮らしが大きく変化した時代でした。工場での大量生産が主流となっていく中で、モリスは、画家のエドワード・バーン=ジョーンズや建築家のフィリップ・ウェッブらと共に、中世の美しい手仕事に再度光を当てる、アーツ・アンド・クラフツ運動を推進しました。モリスのパターンデザインや思想は後世にも大きく影響を与え、それゆえ、モリスは「モダンデザインの父」と称されています。 モリスの「地上の楽園」 ケルムスコット・マナーは、忙しく活動するモリスがロンドンの喧騒を離れて過ごした、田舎の別荘でした。1871年、モリスはオックスフォードに程近い、コッツウォルズ地方のケルムスコット村を初めて訪れ、マナーハウスとガーデンを見て喜びます。特に、高い塀に囲まれ、生け垣で仕切られた庭は、モリスが理想としていた「囲われて外界から隔てられた」庭、そのものでした。 モリスはケルムスコットを「地上の楽園」と呼んで、すぐに、ビジネスパートナーだったダンテ・ガブリエル・ロセッティと共に地所の賃貸借契約を結びます。そして、その後の四半世紀を、ロンドンに行き来しながら、この別荘で過ごしました。コッツウォルズ地方の美しい田園風景や、古くから建つ石造りの建物、近くを流れるテムズ川上流での釣り遊び、緑の木々や、庭に咲く素朴な花々。モリスはこの地の暮らしから、創作のインスピレーションをたくさん得たのでした。 さて、モリスのデザインが大好きな私にとって、彼が過ごしたこの場所を訪れることは、聖地巡礼のような期待感がありました。優れた作品が生み出された、モリスが愛したという環境はどんなものだったのか。彼は何を見て、どんな風に季節を感じていたのか。そのエッセンスを追体験できたら……。そんな想いを胸に、まずは屋敷を囲む庭を見ていくことにしました。 昔の姿を保つフロントガーデン 屋敷の東側には、フロントガーデンが広がります。建物の入り口に向かう小道の両脇には、スタンダード仕立てのバラが左右対称、等間隔に植えられ、小道を優雅に彩っています。訪れた6月中旬は、ちょうど‘エグランティーヌ’や‘コテージローズ’、‘ガートルード・ジーキル’といった、パウダーピンクやローズピンクのバラが咲き始めていました。花に近づいてみると、素晴らしい香り! 1892年にモリスがケルムスコット・プレスから出版した、自身の小説『ユートピアだより(原題:“News from Nowhere”)』の口絵には、このフロントガーデンの庭景色が描かれています。現在の庭は、こういった資料をもとに修復されたもので、バラなどは植え替えられているそうですが、口絵に描かれた100年前と変わらない庭景色が目の前に広がっていることに、驚きを感じます。 屋敷の前に立って、小道の反対側から庭の全景を見ると、奥の隅のほうにガゼボが見えます。その左手、大きなセイヨウイチイの生け垣の上には、なにやら大蛇のようなフォルムの刈り込みが。これは、ファフナーと呼ばれる、北欧神話に出てくるドラゴンを表したもので、モリスがアイスランドへの旅の中で詠んだ詩に登場する、空想上の生き物です。モリスはこのドラゴンを自ら刈り込んでいたというので、きっと、お気に入りのトピアリーだったのでしょう。トピアリーは一度、崩れてしまいましたが、ナショナル・トラストの専門家の力を借りて、再構築されました。 ガゼボの古びた屋根の様子に、長い時の流れを感じます。ちょっと歪んだラティスにも、ささやかながらバラが絡み、ガゼボ右手の茂みの地際には、紫花のゲラニウムが咲いています。植物の数を絞った、シンプルで広々とした庭は、一人の時間を心静かに楽しめる場所でした。 一度、庭の外へ出て、左手のティールーム前の芝生エリアを素通りし、その先の、モリスの時代の屋外トイレ(Three-Seater Earth Closet)に向かいます。芝生エリアの奥に見えるグッズショップに、後で必ず立ち寄らなくては! と誓いつつ、庭の見学を続けます。 カーブを描く小道の先には、三角屋根の小さな建物が。なぜか、3つの便座が横1列に並んでいる、かつての屋外トイレです。 トイレの建物の中には入れませんが、便座に座ったと仮定する位置から正面を見ると、目の前の緑が、向こうの景色を隠してくれるようになっています。なるほど、と思う、トイレ前の植栽。野イチゴが、小道を縁取るように低く茂っていて、その上に、緑や赤のスグリが実っていました。 モリス好みの草花が咲くマルベリーガーデン 屋敷の西側、旧屋外トイレの隣のエリアには、マルベリーガーデンがあります。中央に立つのは、印象的なマルベリーの古木。ごつごつとした幹は苔むしていて、風格が感じられます。マルベリーを挟んで左右に小道が2本、屋敷に向かって平行に伸びていて、歩きながら花壇の草花を眺められるようになっています。この庭も、手入れの行き届いた芝生の緑が清々しい、シンプルさの際立つデザインです。 小道の脇、低いツゲの縁取りに沿って続く花壇では、カンパニュラやゲラニウム、ポピーが、ちらほらと咲いています。モリスが好んだという、コテージガーデン風の植栽です。 モリスの娘メイ(メイは呼び名で、本名はメアリー)は、「父がペルシャのチューリップと呼んで、デザインのモチーフに何度も用いた美しい野生種のチューリップが、花壇いっぱいに咲き乱れている」と書き残しています。今も花壇にはたくさんのチューリップが植えられていて、春になると、モリスの時代さながらに咲き乱れるそうです。4月には、スネークヘッド・フリチラリアも花を咲かせ、目を引く特別な存在となります。 左側の小道では、自然なフォルムを生かして作られた木柵が、向こう側のメドウと庭とを区切っていました。これは、1921年に撮影された写真にあった木柵を再現したもの。地元で採れたセイヨウトネリコやハシバミの木が使われています。モリスは1896年に「中世の庭のように見えるよう、ジャイルズがラズベリーの枝をうまく誘引してくれた」と書き残しているため、その頃には既にこのような木柵があったと考えられています。今、ラズベリーの代わりに絡まっているのはピンクのバラ。少しいびつな木柵が、とても自然な、リラックスできる景色を生み出しています。 モリスの手紙には、バラ、タチアオイ、スカビオサ、ポピーといった、コテージガーデンでおなじみの草花や、クロッカスやスノードロップ、ビオラ、プリムローズ、チューリップといった春の花々が登場し、当時の庭にたくさんの花々があったことがうかがえます。 また、モリスの壁紙やテキスタイルのパターンデザインでは、じつに多くの植物がモチーフに使われています。バラ、チューリップ、ハニーサックル、ヒエンソウ、ラッパズイセン、アネモネ、ムギセンノウ、ギンバイカ、アイリス、ジャスミン、ポピー、オークツリー、ヤナギ、アカンサス、フリチラリア、マリゴールド、リンゴ、ブドウ、ザクロ、レモン、キク、デイジー、クロイチゴ。描かれたそれらの植物の多くは、きっとこの庭で見られるものだったのでしょう。 現在の花壇には、これらの、モリスがデザインモチーフとして用いた植物を選んで、植えてあります。また、その植栽は、深い切れ込みの入った葉の植物を使ったり、大きな花々の間を小さな花々で埋めたり、柵に灌木の枝を絡ませたりと、モリスデザインの特徴を感じさせるものになっています。 パーゴラのあるローンガーデン 屋敷の北東側にあるローンガーデン(芝生の庭)は、もともとはキッチンガーデンでしたが、今はシダやグラス類、アーティチョークの仲間やハーブ類が植えられています。素朴な印象のパーゴラは、クリの間伐材で作られたもの。パーゴラは、ブドウの木を支える伝統的な手法の一つでした。 パーゴラを覆うブドウの葉が涼しい木陰をつくり、ここにもバラが絡んでいます。あら、あんな所、こんな所にもバラが……と、いろんな場所でその姿を見つけました。モリスはバラのデザインパターンを何種類も描いていますが、彼もきっとバラを好んでいたのでしょうね。 その隣のエリアに行くと、葉を茂らせた、どっしりとした大木の周りを、ナチュラルな花々が優しく彩っています。 暮らしに寄り添う、優しい色合いの花々。100年前にも、このような花々が静かに季節を告げる、穏やかな暮らしがあったのだろうと、想像が膨らみます。 「庭を大いに楽しんでいる。ぶらぶらと、どれだけ歩いても、目障りな物は何ひとつない。すべてが美しいのだ」 モリスは、このような言葉を残しています。 屋敷内の全フロアを見学 さて、今度は屋敷の中を見ていきましょう。 この屋敷には、モリスの友人で建築家のフィリップ・ウェッブによって、特別にデザインされたしつらえがあります。また、モリスのロンドンの家にあったものも移されて、コレクションされているそうです。 屋敷はすべてのフロアを隅々まで見学することができて、そのことに感動しました。どの部屋にもモリス柄のテキスタイルが使われていて、上品なデザインの調度品が並んでいます。暮らしと芸術を一致させる、アーツ・アンド・クラフツ運動を実践するような、丁寧な暮らしをしていたのだろうなと思いました。 シノワズリの雰囲気があるノース・ホールでは、セトルと呼ばれる、背部が高く立ち上がった長椅子が目を引きます。これは、かつてモリスが暮らしたレッド・ハウス用に作られたものでしたが、ここに移されました。脇の扉には、モリスが愛用したコートが掛かっています。 長椅子の右手には、手刺繍と思われるカーテンが。この柄は、モリスの作品の中でも最も愛されている「デイジー(Daisy)」ではないかしら! モリスの妻ジェーンと娘のメイは刺繍の名手で、屋敷には彼らの手による美しい刺繍や布小物の数々が残されています。このカーテンの刺繍も彼らが施したものなのかもしれません。 こちらは、1883年作の「ケネット(Kennet)」という柄のテキスタイル。2種類の花がデザインされています。傍には、おそらく実際に使われたと思われる版木が飾ってあります。 「ケネット」のテキスタイルが美しいグリーンルーム。ケネットとは、テムズ川の支流の名前だそう。モリスはしばしば、テムズ川で釣りをして遊びましたが、その際にもきっと創作のインスピレーションを得たのでしょう。他にも、テムズ川の支流の名前を冠したデザインがあるそうです。 グリーンルームは一家の居間として使われていました。暖炉を囲んで、ゆったりと座れるパーソナルチェアが並びます。家族でくつろぐ時間には、どんな会話が交わされたのでしょうね。 脇の小部屋には、ブルー&ホワイトの絵皿コレクションがずらりと並びます。 ここに飾られているのは、ダンテ・ガブリエル・ロセッティの描いた、モリスの妻、ジェーンの絵。彼女はロセッティやラファエル前派のモデルを務めた人物で、モリスと、その仲間たちのミューズでした。 屋敷内には、モリスの友人、サー・エドワード・バーン=ジョーンズの絵画も飾られています。また、アルブレヒト・デューラーやブリューゲルといった、価値の高い美術品のコレクションも見られます。 ジェーンの寝室だったという部屋。壁紙には1887年作の「ウィロー・バウ(Willow Bough、柳の枝)」が選ばれていて、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。 重厚なタペストリーが飾られている、タペストリールームです。この部屋は数年の間、ロセッティが寝起きし、創作を行うアトリエとして使われていました。じつは、ロセッティとジェーンは一時、特別な関係を持ち、モリスを交えた複雑な三角関係があったといわれています。ミューズを巡る、芸術家ならではの人間模様があったのでしょうか。 屋根裏部屋を探検 最上階へ続く階段は、右左の足の置き場が段違いになった、見慣れないつくりになっていました。 広々とした屋根裏部屋です。古い梁が、古風な趣を醸し出す場所だと、モリスも気に入っていました。ここは、モリスの2人の娘が過ごすための空間でしたが、その昔は、屋敷で働く農夫や羊飼いが寝起きしていたそうです。 さらに小さな階段を上がってみると… 絵に描いたような三角屋根の真下には、シンプルさを極めた部屋がありました。娘たちの寝室です。細長い空間には、幅が極端に狭いベッドが2台並べられて、モリス柄のベッドカバーがかかっています。質素で清潔感のある、ミニマリズムの暮らしのお手本のような部屋ですね。 最上階からは、敷地の外に広がるメドウや森を眺めることができます。モリスの娘たちは、朝、目覚めたら、まずこの窓から外を眺めて、野鳥の声を聴きながら、新しい一日をスタートしたのかしら、と想像しました。 ショップはモリスグッズも充実 ショップには、モリス柄を使ったオリジナルグッズがたくさん! 日本ではお目にかかれないような、可愛いデザインばかりです。中央は、モリス柄のテラコッタタイル、上は「イチゴ泥棒」をモチーフにした布製オーナメントで、ちょっとユーモラスなツグミがイチゴをくわえています。 左は、モリス柄をテラコッタにプリントしたミニバッジ。右に並ぶ、モリスやアーツ・アンド・クラフツ関連の書籍も充実しています。 モリスの死後、ケルムスコット・マナーの地所は妻ジェーンによって買い取られ、娘のメイは1939年に亡くなるまでここで暮らしました。メイは地所をオックスフォード大学に遺贈しますが、1962年、地所は大学からロンドン古物研究協会(ソサエティ・オブ・アンティクワリーズ・オブ・ロンドン)に譲られることになります。その後、協会はケルムスコット・マナーの修復作業に着手し、地所は徐々に一般公開されるようになりました。 モリスの眠る教会へ 少し足を伸ばして、モリスやジェーンが眠るセント・ジョージ教会も訪ねました。ケルムスコット・マナーから歩いて10分ほどの場所にあります。入り口に立つ樹木が、12世紀に建てられた古い教会を隠すほどに大きく育っています。 モリスとジェーンの墓は、教会を正面に見て右奥にひっそりとありました。友人のフィリップ・ウェッブがデザインしたという墓碑に、その名が刻まれています。時の流れの中で彫文字はかすれ、かろうじて読めるものになっていました。 教会の祭壇付近には、モリスのデザインした、「バード(Bird)」の柄のテキスタイルがありました。モリスが今もこの土地を守ってくれているのだろうと感じながら、祈りを捧げてきました。
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寄せ植え・花壇

冬の花でガーデニングを楽しもう!
冬の花の楽しみ 冬に育てられる植物といっても、種類が少ないんじゃないか? 暖かい部屋でしか育てられないんじゃないか? 手入れが大変なのでは? と心配も多いかもしれません。しかし、冬だからこそ、よいところもたくさんあります。まず、暑くなりすぎないおかげで、花が傷みにくく、観賞期間が長いものが多いのです。そして、やはり気温が低いので、土が乾くまでに時間がかかります。水やりの回数が少なくてすむ、もしくは、ほとんどその必要がなくなるので、日々の管理がしやすいのです。また、冬は植物の成長もゆっくり。ですから、寄せ植えがしやすく、たくさんの株を植えても、全体のデザインが乱れにくいのも嬉しいところです。 おすすめの冬の花 では、実際に冬の庭で楽しめるおすすめの花をご紹介します。色鮮やかなものやシックな色合いのものなど、多彩な冬の花が揃っていますので、ぜひ参考にして、冬のガーデニングを楽しんでくださいね。 パンジー、ビオラ パンジー、ビオラ——その名を聞けば、ガーデニング初心者の方でも、色とりどりに庭を彩る可愛らしい花が、すぐに思い浮かぶのではないでしょうか? パンジーとビオラは、10月頃から5月頃までと花期が長く、寂しくなりがちな冬の庭の強い味方です。寒さに強いので、冬も戸外で育てることができます。姉妹のように姿が似ている2種類の花ですが、花の大きさで呼び名を変えているだけで、4~5cm以上のものをパンジー、それ以下のサイズの小輪ものや原種をビオラと呼び、同じ手入れの仕方で育てることができます。カラーバリエーションは、カラフルからシックまで、咲き方もシンプルなものからフリルや八重に咲く華やかなものまで、さまざま。きっとお気に入りのひと花が見つかるはずです。多種多様な花が揃っているので、色調を合わせたり、色彩豊かに組み合わせたりと、パンジーとビオラだけでも、多様なデザインが可能です。冬も花盛りの庭を楽しみましょう! クリスマスローズ 楚々としていながらも、存在感たっぷりな姿が魅力的なクリスマスローズ。その名前からも分かるように、人気のウィンターフラワーです。夏の暑さや強い日差しが苦手で、木の株元などの日陰でもよく咲いてくれます。白、ピンク、紫、緑などの落ち着いた色合いとその色づき方、花弁の形、そして、一重から八重咲きまでと、繊細な花姿をもつので、ぜひ自分の目で確かめてから、手に入れてほしい花です。また、ふだん花弁として観賞している部分は、じつは、がく片で、本当の花弁ではありません。では、花弁はどこにあるのかというと、花の中央部分。小さく退化して蜜腺と名前を変えて存在しています。がく片は、花弁のように散りやすくないので、美しい姿を長く楽しめるのです。また、クリスマスローズには、12月頃から咲くヘレボルス・ニゲルや、2~4月ごろに咲くヘレボルス・オリエンタリスやガーデンハイブリッド、レンテンローズと呼ばれるものがあります。 ノースポール Picmin/Shutterstock.com 中央の黄色い花心に白色の花弁をつけた愛らしい花を咲かせるノースポール。はっきりとした色彩が印象的で、小さなマーガレットのような姿をしています。そんな可愛らしい見た目でありながら、寒さに強く丈夫。冬は花の数は少ないですが、12~5月頃までと長い間咲いて、楽しませてくれます。乾燥を好み、蒸れに弱い植物なので、特に冬は、水のやりすぎに注意しましょう。鉢植えで育てる場合は、土が乾いていることを確認してから、水をたっぷりとやるようにしてください。また、株同士の距離が近すぎると、蒸れの原因になり、病気にもかかりやすいので、植え付けのとき、株間はスペースを開けて。暖かくなって茂りすぎたら、少し葉を除いてやり、風通しをよくしてください。ガーデニング初心者の方は、夏に枯れてしまった! とがっかりするかもしれませんが、ノースポールは、一年生の植物。毎年、種まきか苗を植える必要があるので、安心してくださいね。 アリッサム 小花のアリッサムは寄せ植えに重宝。 いくつもの小花を茎先で咲かせる様子は、花でできた鞠のよう——アリッサムは、ひと花は小さいですが、花いっぱいの姿で冬の庭を華やかに彩ってくれます。店舗では、アリッサムやスイートアリッサムという名前で販売されています。花期は長く、2~6月、9~12月頃。高温多湿が苦手なので、春に咲いた花は、夏に茎を5cm程度切り戻すことで、秋にもよく花を付けます。さらに、ゆっくりと効果があらわれる緩効性の肥料を施すと、きれいに咲き継いでくれるでしょう。花色は、白、ピンク、紫など、他の花と組み合わせやすい色が揃っています。草丈は、10~15cmと低く、広がって咲くので、寄せ植えや花壇の縁取りなどにおすすめです。日本では一年草として扱われているアリッサムですが、じつは、冷涼な地域では宿根草として扱われる植物。風通しをよくして夏の暑さに注意すれば、元気に育てることができますよ。 ガーデンシクラメン 白い縁取りのある赤い花がガーデンシクラメン。 寒い時期になると、花屋でもよく見かけるようになるシクラメン。反り返った花弁が個性的な花姿は、冬の花として長く愛されています。一般的なシクラメンは、比較的寒さに弱いため、部屋の中で鉢植えを楽しみますが、シクラメンよりミニサイズのガーデンシクラメンは、寒さに強いので、冬の庭でも育てることができます。花壇など地植えにする場合は、風通し、日当たりのよい場所を選び、寒さが落ち着いた時期に植え付けをすると、元気に育ってくれます。霜が強く降りる日には、寒冷紗などを掛けて、寒さから守ってやると、株が傷むのを防ぐことができますよ。また、鉢植えで育てる場合は、土が乾いてからたっぷりと水やりをしてください。枯れた花や黄色くなった葉、傷んだ葉は、花茎、葉柄の根元から取るようにして普段のお手入れを。株姿が整うだけでなく、風通しがよくなるので、病気を防ぎ、美しい姿を長く保つことができますよ。 フクジュソウ pote-poteco/Shutterstock.com 日本にもともと自生しているフクジュソウは、古くから庭花として親しまれています。2~4月頃に開花期を迎え、花を咲かせる期間が長いことから「長寿草」と呼ばれたり、旧暦の元旦の頃に咲くため「元旦草」と呼ばれたりすることがあります。さらに、漢字だと「福寿草」と書くので、縁起のよい花として、新年を祝う意味を込めて、庭によく植えられてきたのです。背丈は15~30cmほどとコンパクトで、黄色の花を咲かせます。花が終わると枯れて、地上には何もなくなりますが、多年草のため、土の中で株は生き続けています。夏越しすると、秋に芽を出し、春にまた美しい花姿を見せてくれるはずです。日が当たりすぎない場所で、乾燥させないように気を付けて、夏の間も見守ってあげてください。また、鉢植えの場合、花のある時期は凍結することがあるので、水やりの際は花弁に水が当たらないよう注意しましょう。 ポインセチア Jet Cat Studio/Shutterstock.com 緑色に赤色が映えるポインセチア。その色合いからクリスマスフラワーとも呼ばれています。ひと鉢あるだけで冬の室内を暖かな雰囲気に演出してくれます。この印象的な赤色の部分は「苞」で、花ではありません。赤色のイメージが強いですが、実はクリーム色や白色の種類もあり、冬らしいカラーが他にもあるんですよ。そして、苞の中央をよく見ると、ポインセチアの本当の花があります。粒のようにとても小さいので、一見気づかないかもしれませんが、もし、鉢植えを手に入れたら、ぜひ、じっくり観察してみてくださいね。一般的に、販売されているポインセチアは寒さに弱いので、10~4月頃までは、10℃以上の室内でその姿を楽しみましょう。日向が好きで、比較的夏の暑さには強いため、日中は日差しの入る窓辺がおすすめです。エアコンなどの風は苦手なので、置き場所に注意してください。水やりは、土が乾いてから、たっぷりとやるようにします。 スイセン Kasabutskaya Nataliya/Shutterstock.com 前を向いて凛と咲く姿が美しいスイセン。日本でも昔から愛されてきたこの花は、世界中にファンが多く、なんと1万以上の品種が存在しています。房咲きや八重咲き、ラッパ咲きなど、咲き方もさまざまです。色は白や黄色がメインですが、その組み合わせや色の濃淡など細やかなバリエーションがあるので、興味のある方は、ぜひ、調べてみてくださいね。また、開花期は大きく2シーズンに分かれていて、晩秋~冬に咲く種類と、春に咲く種類があるので、うまく種類を組み合わせれば、冬から春にかけて、スイセンの庭が楽しめます。寒さに強く、地植えでも鉢植えでも育てることができます。地植えの場合、ほとんど水やりの必要はないのもうれしいところ。鉢植えの場合は、土が乾いたら、たっぷりと水やりをしてください。庭で育てるなら、日当たりのよい場所を選んで植えてあげましょう。花を終えた夏の間は休眠時期のため、地上部は枯れてしまいます。 プリムラ Nnattalli/ Shutterstock.com 緑色の葉に色とりどりの鮮やかな花色が映えるプリムラ。寒い時期から咲き始める姿は、春の訪れを真っ先に感じさせてくれる花です。プリムラには、ジュリアン、ポリアンサ、マラコイデス、シネンシスといった種類があります。それぞれ耐寒性や耐暑性など、性質が違いますのでご注意を。中でも、11~4月頃、冬の庭に花を咲かせてくれるのは、ジュリアン、ポリアンサという種類。ジュリアンは10cmくらいの草丈で、20cmほどの草丈のポリアンサより小型なのが特徴です。どちらも一重咲き、八重咲き、バラ咲きなど、同じ花とは思えないほど花形が豊富です。カラーバリエーションも、白、黄、ピンク、赤、紫など、豊かな花色が揃っています。ジュリアン、ポリアンサは寒さに強いので、冷えが厳しくなければ、冬も庭で育てることができます。しかし、暑さは苦手なので、夏は風通しがよく、直射日光が当たらない場所で育ててください。 冬の花の手入れの方法 育てたい植物が決まったら、さあ、ガーデニングの始まりです! ここでは、冬の花を育てるときの手入れ方法についてご説明します。夏と冬の手入れ方法の違いや、冬だからこそ注意したい点など、参考にしてみてください。 水やり まず、植物の手入れで大切なのが、水やりです。庭植えで土中深く根を張っている場合は、基本的に水やりは必要ありません。しかし、日照りが続いて乾燥が厳しいときは水をやるようにしてください。鉢植えの場合は、土が乾いたらたっぷりと水をやるのが基本です。特に冬は、春、夏、秋よりも土の水もちがよく、植物が水を吸収する量も少ないので、水やりの回数は減ります。特に、夜から朝にかけて冷え込みが厳しくなるので、水やりは日中に済ませておくようにしましょう。暑い夏は、植物や環境によっては、一日に2回水やりをします。日中に水やりをすると、気温が高くなるに連れて土中の温度も上がり、蒸れにつながります。朝、夕に水をやると元気に育ってくれるでしょう。春、秋は、気温に合わせて水やりの回数を調節してください。また、水が花に当たると傷みやすいのでご注意を。土が水をしっかり吸収できるように、水やりを調節してください。 花がら摘み せっかく咲いた美しい花。長くきれいに楽しみたいですね。そこで大切な作業が、花がら摘みです。咲き終わった花や傷んだ花などを取り除いていきます。このときに、黄色くなった葉や傷んだ葉があれば、一緒に取り除いてしまいましょう。花のつき方によって、多少やり方は異なりますが、ここでご紹介したパンジーやビオラ、シクラメンなどは、花茎の根元から手でねじって取るか、ハサミで根元からカットして取り除きます。花がらを摘むことで、株全体が美しくなることはもちろんですが、風通しがよくなるので、病気の予防にもなり、花つきもよくなります。また、手入れをしながら、植物の状態を観察することで、病気や虫の早期発見にもつながるんですよ。 魅力いっぱいの冬のガーデニング 春を先取りするように色とりどりの花を咲かせるものから、冬の雰囲気をいっそう盛り上げてくれるものまで、たくさんの魅力がつまった冬の花々。冬は、花盛りの季節ではないからこそ、よいこともたくさんあります。手入れに追われることなく、庭をゆっくり見渡せ、プランをじっくりと練ることができます。あなたはどんな冬の庭をつくりますか? ぜひ、あなたらしい冬の庭の魅力を見つけて、四季折々のガーデニングを楽しんでください。
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ガーデン&ショップ

イングリッシュガーデン旅案内【英国】鉢づくりの老舗「ウィッチフォード・ポタリー」
美しい景色の中にある工房 ロンドンから北西へ車で約2時間、コッツウォルズ地方北部のウィッチフォード村に、工房はあります。周りには牛が草を食む草原が広がって、のんびりした雰囲気。赤茶色の鉢がすべて手作りされているというこの場所で、どんな出会いがあるのかワクワクしながら、敷地の中へと入ります。ここには、工房の他に、コートヤード・ガーデンとショップ、そして、近年新設されたカフェが併設されています。 きれいに刈り込まれた芝生の間の小道を行くと、早速、ウィッチフォード・ポタリーの鉢に植えられた、一対のトピアリーが出迎えてくれます。 工房は、1976年、創設者のジム・キーリングさんと妻のドミニクさんによって、オックスフォード州のミドルバートンという場所で開かれました。その後、1982年にこの場所に移されました。最初はキーリング夫妻と見習い2人だけだったそうですが、現在は、熟練した陶工をはじめとする、35名ほどのスタッフが働いています。いまやジムさんの子どもたちも加わって、家族で営んでいるアットホームな工房です。 小道を先に進むと、サークル状のエリアに、大小の鉢が積み重なった、オブジェのようなコンテナガーデンが出現しました。ツゲやゼラニウムが緑を添える、ウィッチフォードの鉢づくしの贅沢な演出に、思わず見惚れます。 鉢づくしのオブジェをぐるりと一周眺めてから、緑の茂みにぽっかり空いた空洞を抜けて、奥へと進みます。背が高い人なら、ちょっとかがまないと通れないくらい、緑の生い茂ったアーチ。この様子から、ウィッチフォード・ポタリーが40年近くの長い年月、この地に変わらずあり続けていることが伝わってきます。 緑のアーチを抜けると、小道が四方八方につながる場所に出ました。庭の中に迷い込んでしまった気分。鉢だけがずらりと並ぶ、ガーデンセンターの一角のような場所かと思ったら、コンテナガーデンのお手本になるコーナーがいくつも設けられています。ここがコートヤード・ガーデンのようです。 奥に見える三角屋根の建物がショップのようですが、まずは植栽と鉢がつくる、コンテナガーデンのコーナーをチェックすることに。地面には、形が大小さまざまな敷石とレンガのペイビングが施され、ランダムな模様が浮かんでいます。 面白さ再発見のコンテナガーデン 大きな鉢の上に大きな鉢皿を載せて、砂利を敷き詰めた中に小さな鉢を並べて、さらにまた上へ鉢を載せて……。まるでウエディングケーキのようなディスプレイのアイデアに、ナルホド! と感心。 このコートヤード・ガーデンを管理しているのは、ヘッドガーデナーのポール・ウィリアムズさん。運よくポールさんに会えれば、植栽について話を聞くこともできるそう。 写真の左と右は、三角の屋根がついたアーチ状の構造物の表と裏に当たりますが、それぞれの演出の違いにびっくり! 写真右は、アリウムの鉢植え、ギボウシの鉢植え、スイートピーの鉢植えと、鉢植えばかりを集めたエリアなのに、とても瑞々しくて季節感たっぷり。コンテナガーデンでも、そんな庭づくりが可能だということを知りました。 象の背中からシダがダイナミックに伸び出ていたり、地面に低く咲くイメージのあるゲラニウムが高く茂っていたり。鉢植えならではの面白さがあります。レンガの目地から自然に生えてきたようなアルケミラモリスも、ナチュラルな雰囲気を生み出しています。 鉢に植えられている植物の種類はさまざまで、個々それぞれに特徴があります。でも、鉢植えという共通点が統一感を生んでいて、コンテナガーデンも面白いものだなぁと再認識しました。 多種多様な鉢が並ぶストックヤード コートヤード・ガーデンから奥へ向かうと、つるバラに彩られた建物の前に、新品の鉢がずらりと並んでいました。鉢を展示販売しているストックヤードです。こんなにたくさんのバリエーションを見る機会はこれまでなかったので、思わずテンションが上がります。 大きさや形がさまざまな鉢が並びます。鉢のデザインは500種もあるとか! 手前の緑が茂っている鉢は、イチゴ栽培用のストロベリーポット。イチゴの苗が植えられるよう、鉢の側面に穴があります。その左手にあるフタの付いた壺は、日本ではあまり馴染みがないですが、ルバーブ栽培用のテラコッタ。イングリッシュガーデンでは時々目にします。 ウィッチフォードの鉢は、バラやプリムラ、デルフィニウムなど、ガーデンの花々をモチーフにしたレリーフ模様も特徴的です。これはあの花ね! と眺めるだけで楽しい時間。テラコッタ製のニワトリやフクロウなどの置物も、庭に馴染みやすそうです。 釉薬がかかったオシャレカラーの鉢もずらり。素焼きの鉢とはまた違った魅力があります。 8角形の屋根を持つ建物、オクタゴン・ギャラリーの中では、ウィッチフォード・ポタリー製以外の、英国製の陶器が販売されています。釉薬で彩られたマグカップや大皿などの食器類、または作家ものなど、いろいろなタイプの陶器が並び、さらには、剪定ばさみや誘引紐といったガーデングッズや、ポストカードなどもありました。大きな割れ物はお土産にはハードルが高いので、目に焼きつけるだけで我慢。 工房見学のミニツアー ウィッチフォードの鉢作りの過程をたどるミニツアーに参加して、工房を見学することもできました。ここで30年以上働いているというバーバラさんが案内してくださいました。 工房を開いたオーナーのジムさんは、育った家の近くに粘土層があったことから幼い頃より粘土で遊び、また、ガーデナーの母の影響で、草花にも親しんだそうです。ケンブリッジ大学で考古学を学んでいた際に、発掘作業で破片を見つけたことから陶芸に興味を持ち、考古学よりも夜間の陶芸講座に夢中になって、陶芸家を志すことにしたのだそうです。そして、花鉢を専門に作っていたレクレッシャム・ポタリ―に弟子入りします。ジムさんがそこで学んだ英国伝統の技法が、ウィッチフォード・ポタリーの鉢づくりの基礎となっています。 鉢は、90%以上がロクロで作られ、その他は、型などから作られています。鉢づくりは、まず、粘土の用意から始まります。近隣から採取され、車で運び込まれた3種類の土がブレンドされています。 採掘された土はまず、建物内の特殊な機械があるエリアに運び込まれます。土は水と混ぜられ、石などの不要なものが取り除かれて、なめらかな粘土へと加工されます。液状の粘土がパイプを通って、何層ものフィルターを通す過程を経て、なめらかになります。 練られた粘土はつややかです。覆いをかけて乾燥を防ぎながら4カ月間寝かせます。この段階になるまでがとても大事な作業で、時間もとてもかかるそうです。 鉢本体のための粘土と、装飾部分の粘土は、ブレンドの比率などの仕様が異なるそうです。ウィッチフォードの粘土は、成形に理想的な弾力性があり、焼き上がると、味わいあるテラコッタ色になります。 粘土の加工場の隣は、窯のエリアでした。ガスと電気、薪で焼くこともできるいくつかの窯があり、最高温度は1,040℃。36時間かけて焼くそうです。 2階に上がると、鉢をそれぞれのデザインに仕上げるいくつものアトリエがありました。 鉢づくりは、ロクロで成形する係と、装飾を手掛ける係に分かれています。現在、リーダーとして工房のスタッフを率いるのは、ジムさんの息子のアダムさんです。アダムさんは幼い頃から陶芸の手ほどきを受けた陶工であり、数年前から経営陣に加わっています。ここには、数十年間働いているベテランの陶工もいれば、働きだして数年の見習いもいます。ロクロできちんと鉢を成形できるようになるには、15年かかるそうです。 工房では、1週間で6tの粘土を600個強の鉢に加工するそうで、想像以上の量に驚いてしまいます。鉢づくりに並んで、日本とアメリカからのたくさんの注文に対する、日々の発送作業も大変なものです。 ウィッチフォードの鉢は多孔性に優れていて、植物の成長を促します。また、霜害を防ぐとして、イギリス国内ですべての鉢に10年間の保証が付いています。 ウィッチフォード・ポタリーでは特別に大きな鉢を焼くこともあります。大きな鉢の場合は、一度に成形するのが難しいので、いくつかのパーツに分けて成形し、組み合わせます。アダムさんが作った過去最大の鉢は、焼く前の高さが2mあったそうです。 このアトリエでは、スペシャルオーダーの鉢を作成中。スペシャルオーダーでは、結婚や退職のお祝いに、特別の装飾や文字を入れてもらうことができます。また、英国の庭園のベンチで見られるプレートのように、庭を愛した故人を偲ぶ文言を刻んだ鉢を作ってもらうこともできるそうです。 奥の棚には、800種の装飾モチーフの型が並びます。この中に、外の鉢で見たバラやプリムラがあるのですね。モチーフの型は、すべてジムさんがデザインし、手彫りしたものが原型となっています。ロクロで成形して1日乾燥させた鉢に、型に入れた装飾用の粘土を押しつけて、接着させます。 たくさんのモチーフでデコレーションされた鉢もありました。成形、装飾の作業が終わった鉢は、十分な乾燥がされたのちに窯で1回焼かれて、完成します。 2018年からは、日本の六古窯の一つである備前焼の産地、岡山県備前市で備前焼と花・庭・自然が融合する新しい試みが数々行われています。「ウィッチフォード・ポタリー」代表、ジム・キーリングさんが秋に来日し、直接レクチャーを受けられるワークショップも開催されています。 ●備前焼の魅力を伝える新プロジェクト「Bizen×Whichford」コラボイベント報告 地元でも愛される新エリアのカフェ 工房やガーデン、ショップから徒歩1分のところには、2014年にオープンしたカフェ「ストロー・キッチン」があります。 カフェの前には、ゴッホの描いた『糸杉のある麦畑』をモチーフにした、黄金のモニュメント「ゴールデン・サイプレス(金のイトスギ)」がありました。周りに咲くポピーが可愛らしい雰囲気。このモニュメントは、数年前に日本で行われたガーデンショー展示のために作られた作品の一つで、陶製のモニュメントには23.5金の金箔が施されています。ジムさんはこのように、粘土で複雑な形のものを作ることに果敢に挑戦しています。 テラス席もあって、リラックスできる雰囲気です。ちょうどランチタイムだったので、多くの地元の方で賑わっていました。 店内のデザインはカジュアル。店のおすすめメニューは、地元農場のベーコンとカフェの手作りパンを使った、ベーコン・サルニ(サンドイッチ)。その他、手作りパンのトーストに卵料理を合わせた一品や、トーストにチョリソーとフェタチーズを合わせた一品など、シンプルだけれど、美味しそうなメニューが並びます。 ランチにいただいたのは、ミントとタラゴンの入ったオムレツやアスパラガスを包んだ生春巻き。多国籍でモダンな一品です。ビオラの花飾りに嬉しくなります。 美しい景色の中で、ウィッチフォードの鉢は一つひとつ、手間ひまかけて、大切に手作りされていました。だからこそ、大量生産品にはない存在感を持つのだなと納得。長く大事に使っていきたい鉢と、魅力を再発見しました。
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ストーリー

ドイツの秋のガーデンを彩るオータムカラーの草木たち
植物たちが紡ぐドイツの秋の色彩 季節は秋。各地が赤や黄色に染まる日本の秋も非常に美しいですが、ドイツの秋も負けずに魅力的です。日本に長年住んでいたことから、私はドイツの秋が持つ色彩の美しさとユニークさを忘れかけていましたが、ドイツに帰国したことで、再びその美しさを実感しています。今回は、そんな「ドイツの秋の色」についてお話ししたいと思います。 ドイツと日本の秋には、まず、その訪れる時期に大きな違いがあります。私が日本で暮らしていた神奈川県の湘南付近に比べ、ドイツでは紅葉はずっと早く訪れます。現在私が住んでいる地域では、紅葉が始まるのは9月の半ば頃。この地方には何ヘクタールにも渡って、何百・何千ものホップ畑があるのですが、ホップの収穫も秋を告げる印となります。収穫後のホップ畑は広く開けた空間として残り、豊かな森と緑の葉をつけた木々が見渡せるようになるため、秋が深まるにつれ、ここから森の色彩が移ろうのがはっきりと見えるようになるのです。 暮らしの中に感じる秋の訪れ 夏が過ぎると、紅葉以外にも、暮らしの端々にさまざまな秋の兆しが感じられるようになります。気温の低下を一番初めに実感するのは、ひんやりとした空気の朝と、朝露に濡れたメドウ(野の花)。小川沿いやほかに比べて気温が低い場所には、霧が立ち上ることもよくあります。霧が辺りを流れゆき、太陽が昇ると同時にあっという間に消えていく様子もまた美しいものです。 ドイツに帰国してから、朝は娘と共に村から4km離れたバス停まで自転車を漕いで向かうため、最近はこの美しさに触れる機会が多くなりました。家を出るのは6時半頃ですが、10月半ばともなると、この時間はまだ真っ暗。外に出るには明かりが必要です。9月末頃だと、ちょうど朝日が昇り始める時間で、美しい日の出を見られたのですが、秋が深まるにつれて夜も長くなってきました。 今、窓から外を眺めると、大きな葉を広げ、見上げるほどに育った"mountain maple "、セイヨウカジカエデの葉が、美しい黄色に色づいているのが見えます。この木は、よく田舎道に沿って植えられているのを見ることができます。 ドイツのカエデ 大きく育ったカエデの木。 ドイツの町や公園、大きな庭園などのシンボルとしてよく植えられるカエデには、主に次の3つの種類があります。 セイヨウカジカエデ Acer pseudoplatanus ヨーロッパカエデ Acer platanoides カンペストレ Acer campestre 日本で育つカエデの多くは、野原や森のそばほど厳しい環境ではない、個人邸の庭に植えられていることが多いようです。日本産のカエデの木は、目が覚めるほど美しい、あらゆる色調の赤に色づきますが、先に言及したセイヨウカジカエデのような、ヨーロッパ産のカエデほどには大きくなりません。 ところで、私はかつて一度、大枚はたいて美しいイロハモミジを庭に植えたことがありますが、2年経った後に枯れてしまいました。場所に合わなかったのか、寒風が吹きつける場所だったのか、それとも土が良くなかったのかは分かりませんが、おかげで私の庭は日本のカエデには向いてない土地だということが判明しました。しかし、この地域でも、美しい日本のカエデを育てているガーデンはあります。 ドイツでカエデを育てるなら、コンテナに植えて、あまり環境が厳しくない場所で育てるとよいでしょう。こうして育てられたカエデは、バルコニーやベランダ、玄関前などによく見られます。鉢植えには、その紅葉の美しさや小さくコンパクトに育つ性質から、特に日本のカエデがよく用いられます。 紅葉が美しい秋の樹木 カエデのほかにも、私の家の玄関前には、毎日美しい紅葉で迎えてくれる大きな樹木があります。それは5mほどに育った野生のチェリーの木。この木はタネから育ったもので、おそらく鳥が運んできたのでしょう、コンクリートに囲まれた中にある、ほんの少しの土で育ちました。花も美しいのですが、実は小さく食用にはなりません。チェリーの木も、コンパクトに育つものは小さなコンテナに入れて、バルコニーで栽培することができます。 ほかに、美しい紅葉が楽しめる樹木といえば、ニシキギ(Euonymus)があります。ヨーロッパニシキギ(Euonymus europaea、セイヨウマユミ)は栽培が簡単で、秋にはとても美しい赤色に染まります。葉が散った後に残る、赤い実も可愛らしいもの。この木には多くの別名があり、例えばスピンドルツリーやバーニングブラッシュとも呼ばれます。確かに、紅葉すると炎の茂みのような姿になります。スピンドルという名は、かつて伝統的に毛糸を紡ぐのに使うスピンドル(つむ)を作る木材として使われたことを由来とするようです。 秋のドイツを彩る花々の色彩 秋に美しい紅葉を見せてくれる木々にも負けず劣らず、色彩の美しさで私たちを魅了するのが草花や果実。前回ご紹介したカボチャもその一つですが、特にユウゼンギクやネバリノギクなどの多くの種類があり、赤や紫、青などの色彩をガーデンで見せてくれる宿根アスターは、ドイツの秋の色彩を語るうえで外せません。グラス類と一緒に植えると、秋のガーデンやバルコニー、ベランダに美しい景観を生み出してくれます。 エリカの近縁種であるカルーナも、秋のガーデニングでは非常に大切な存在。カルーナは寒さに当たっても色や姿を美しく保ってくれます。冬の屋外でも、寒さの心配をしなくてよい植物を育てられるのは素敵なことですね。紫や白などの花を咲かせる苗があちこちで販売され、ウィンドウボックスや公園の花壇では欠かせません。また、カトリックの地域では、11月1日の"Holiday of all Saints"(諸聖人の日)には、墓地が美しく飾り立てられ、たくさんのカルーナが植え込まれます。 クリサンセマムもポピュラーな花で、幅広い花色を持っています。秋のガーデンらしい印象を最初にもたらしてくれるのは、この花ではないでしょうか。 秋の色彩を楽しむ花飾り ドイツでは秋になってバルコニーや玄関、ガーデンに花を飾る場合、人々は小さな苗ではなく、すでに大きく成長している植物を買うことがほとんど。寒さが厳しいドイツでは、秋から冬にかけて植物はあまり成長しないため、小さな花を購入しても観賞には適さないのです。また、花苗を取り合わせて寄せ植えにするのも一般的。寄せ植えをする際には、よい花苗をチョイスすることに加え、鉢やコンテナ、ウィンドウボックスなどの容器も正しく選ぶことが大切です。複数の花苗を植えられるよう、十分な大きさがあるものを選びましょう。私が寄せ植えを作るときのポイントをご紹介します。 Step1 まずは寄せ植えをする鉢やコンテナを選びます。素焼き鉢は重たいけれど素敵ですし、軽くて持ち運びやすく、手に取りやすい価格のプラスチック鉢を選んでもいいでしょう。プラスチック鉢にも装飾的で素敵な模様が付いたものなどもあります。容器選びの際、私が注意しているのは色です。鉢単体だけでなく、玄関先など実際に鉢やコンテナを置きたい場所全体を見ながら、色の相性やデザインなどを確認するとよいでしょう。植え込みたい植物との相性を考えてもいいですね。これが最初のステップです。 Step2 容器が準備できたら、中に植え込む花苗を用意します。質のよい花苗を購入するには、経験豊かな花屋さんにおすすめしてもらったガーデンセンターで、健康でよく生育している苗を選ぶとよいでしょう。ガーデンセンターの店頭には、花だけでなく幅広い色彩を持つカラーリーフプランツも豊富に並びます。ドイツでは、ヒューケラや、フェスツカなどのコンパクトなグラス、または種類豊富なセダム、クリサンセマムの園芸種などが、とてもポピュラーなカラーリーフです。 Step3 よい土を購入し、排水性を高めるために鉢底石と共に鉢に入れます。 Step4 スカスカにならないように苗を並べて植え込みますが、特に日本では、10~11月にかけても花苗がまだ成長することを忘れずに。日本では地域により、気温や気候は相当に異なります。一方のドイツでは、この時期になると厳しい寒さのためにほとんど成長しないので、密度を高めに植え込みます。ドイツの気温は、だいたい札幌と同じ程度。10月半ば現在、私の住んでいる地域では、最低気温は3℃程度まで冷え込み、日中の最高気温も、時によって15~18℃ぐらいまでしか上がりません。 寄せ植えを作るにあたっては、ネットやSNS、雑誌記事などで紹介されている美しい秋の寄せ植えアイデアをたくさん見てみるとよいでしょう。また、近隣の家やガーデンセンターに置かれているコンテナをチェックすると、地域の気候に合う植物を確認することができますよ。 秋のフェスティバル 私の住むバイエルン州の秋はまた、収穫期の終わりとも結びついています。世界的にも有名なオクトーバーフェストの時期には、何百万人もの人々がバイエルン州最大の都市であるミュンヘンを訪れ、このお祭りを楽しみます。また、地元のオータムマーケットも開催され、全ての実りに感謝を捧げる時期になります。 秋のフェスティバルでは、飲み物の基本はもちろんビール。1ℓのビールマグに入れて供されます。ほかに、500㎖のビールを同量のスプライトで割ったビアカクテルとして飲まれることも。こちらも人気のある飲み物で、すぐに酔っぱらってしまわずに済みますね。ビールと一緒に楽しむのは、グリルチキンや豚のロースト、美味しい牛肉などの伝統的な料理。白パンを一切れ添えていただくのが人気です。もちろん、バラエティ豊富なソーセージも忘れてはなりません。 お祭りによっては、フェスティバル会場の隣に、秋に収穫期を迎えるさまざまな農産物の展示会場があったり、大きなテントに演奏会場が設けられ、ミュージシャンが演奏する音楽を楽しみに多くの人が集まったり。秋の実りに感謝する、フェスティバル特有の空気が辺りに満ちています。
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【英国の庭】ハウザー&ワース・サマセット ピート・アウドルフ作のナチュラリスティックガーデンを訪ねる
時代の先端を行くアートセンター ハウザー&ワースは、本店となるチューリッヒをはじめ、香港、ロンドン、ニューヨークなど、世界の9カ所に拠点を持つ、現代アートのギャラリーです。このハウザー&ワース・サマセットは、2014年に、サマセット州ブルートンの町外れにあるダースレイド農場の中に開設されました。エッジの利いた現代アートの展示が行われる一方で、環境保護やサステナビリティ、教育などのテーマに着目した、多目的のアートセンターとしても機能し、さまざまなセミナーやワークショップが行われています。 ここでのお目当ては、ギャラリーの後ろに広がるメドウ「アウドルフ・フィールド」です。デザインは、オランダ出身の世界的ランドスケープ・デザイナー、ピート・アウドルフ。彼は敷地全体の景観スキームも手掛けています。近年、彼を追った記録映画『FIVE SEASONS ガーデン・オブ・ピート・アウドルフ』が公開され、日本でも話題となっていますが、映画にはこのメドウの設計シーンも登場します。早速、行ってみましょう。 広い駐車場からエントランスに向かうと、まず、鉛の塊のような巨大な像が現れました。「アップル・ツリー・ボーイ・アップル・ツリー・ガール」という、アルミニウム製の彫像作品。子どもみたいな像は、ユーモラスなような、ちょっと怖いような印象です。園内には、こんな屋外展示がいくつかあります。 ギャラリーの入り口は、写真右手の建物にあります。これらの古い石造りの建物は、何十年も打ち捨てられてボロボロになっていた農場の建物でしたが、パリの建築事務所によって修復や改修が行われ、回廊式のモダンなギャラリーやレストラン、宿泊用の貸し別荘に変身しました。これらの建物は、2015年のRIBAサウス・ウェスト・アワードをはじめ、建築界のいくつかの賞を受賞しています。 小雨の中、水やりをする人の姿が。 エントランスからギャラリーのショップを抜けて、建物の奥に向かうと、庭に通じるガラス戸がありました。外に出てみましょう。 宿根草のメドウ「アウドルフ・フィールド」。 1.5エーカーの広さを持つ、宿根草を使ったメドウガーデン「アウドルフ・フィールド」が目の前に広がります。幅広い散策路が斜面を上り、ずっと向こうの白い建物まで続いているようです。あいにくの雨ですが、傘をさしつつ観賞スタート。緩やかにカーブする道を上っていきます。 少し行くと池があって、その水面に雨粒の波紋が広がっていました。睡蓮の浮かぶ池は、周辺の木々の緑を映しています。 アウドルフの代表作の一つに、ニューヨーク・マンハッタンの、廃線となった高架鉄道跡を空中庭園に変えた「ハイライン」のプロジェクトがあります。ハウザー&ワースのニューヨークのギャラリーはちょうどハイラインの通っている場所にあって、ハウザー&ワースの経営者であるイワン・ワースは、アウドルフのつくったこの公園が大好きだったそう。その後、縁あって知り合ったのだとか。 振り返ってみると、池越しにギャラリーのモダンな柱廊が見えます。 先ほどの角度から見た池は、池の縁と小道との境目がくっきりと見えましたが、こちら側は、池と地面との境目があいまいになっています。なだらかな斜面の低い所にできた、大きな水溜まりのように見えます。 さらに斜面を上っていくと、今度は道幅がぐっと広がりました。緑の小島のような、芝の小さな丘が飛び石のように配置されていて、道だけれども広場のようでもあり、面白い景色です。緑の小島の間を縫って、先に進みます。 中央の道は砂利敷きですが、左右に枝分かれする小道には芝生が生えています。この芝生の緑が背景幕となり、植栽エリアの花々は浮き上がっているように見えます。 まゆ玉のような「ラディック・パビリオン」 両側に広がる植栽を眺めながら歩を進めていくと、敷地の一番奥、斜面の上に建つ、まゆ玉のような建物に到着しました。チリ人の建築家、スミルハン・ラディックによってデザインされたラディック・パビリオンです。マーブル模様の、台座のような大きな石の上に載った、丸みのある白い物体。中に入れるのでしょうか? 奥へ回り込むと、中に通じる階段がありました。 建物に入ってみると、宙に浮いたような、ドーナツ状の空間になっています。ところどころに大きく開いた窓があって、外の景色が切り取られて見えます。 この建物は、2014年に、ロンドンのケンジントン・ガーデンズ公園内にあるサーペンタイン・ギャラリーの、夏季限定パビリオンとして建てられたもので、その翌年にここに移設されました。サーペンタイン・ギャラリーでは、毎夏、建築家を選出して実験的な建築物を作り、それを仮設の休憩所として一般に開放します。そういう経緯のある建物だからか、とても個性的。これ自体がアート作品のようです。 まゆ玉のような建物を印象づけている黒い突起のような部分から外を覗いてみると、アウドルフの庭越しに、羊が草を食む草原が見えました。 グラスファイバーで作られた建物は宇宙船のよう。宙に浮いているような感覚で、一周、ぐるりと歩くことができます。ところどころに椅子が置いてあって、瞑想もできそうですね。 さて、パビリオンを出て、再び庭に戻りましょう。遠くに目をやると、日本とは違って電線や電柱のない、のんびりとした景色が広がっています。丘の上(写真右上)には、ブルートンの町のアイコンでもある、古い石造りの鳩小屋が見えます。 ガーデンの縁に当たる部分は、写真手前のように、モリニアやシモツケソウ、サラシナショウマといった、背の高い植物を使った、より強健な植栽がされています。メドウの全体は、この時期は少し色が少ないものの、アウドルフの意図した通り、大きなパレットのように見えます。 卓越した植物選び さて、今度はどんな植物が植わっているのか、丹念に観察していきましょう。軽やかなグラス類の中に、ゲラニウムやサルビアなどの宿根草がグルーピングされているメドウです。隣り合う植物同士に、くっきりとした色や形、質感の対比があるので、手前にある植物が引き立って見えます。 緑の草葉の中で隠れんぼうしているみたいに、半ば埋もれるように銅葉のアクセントが覗いていたり、カンパニュラがめいっぱい花を咲かせていたり。あそこにいるあの子は、果たして顔なじみか、それとも初顔合わせのお相手か、目を凝らしてしまいます。また、この植物の隣にどうしてこの植物を合わせているのだろうかと、植栽の意図を探るため、頭を働かせました。 全体の植栽は、紫、ピンク、さび色、金色が、流れるような色彩となるよう計画されているそうですが、訪れたこの時期は、若く明るい緑と紫の花穂のカラーリングが、特に印象に残りました。 また、改めて、きれいだなぁと目にとまったのは、グラス類です。霧雨を受けてわずかに枝垂れ、雨粒がキラリと光るグラスの穂と、アリウムやエキナセア、エリンジウムなどのコラボレーションがおしゃれ。この一角だけならば、ベランダでも再現できるかしら? と刺激を受けました。 アウドルフは、美しいシードヘッド(頭状花)を持つ植物を効果的に使うことで定評があります。「植物の枯れた姿も好き」と言う彼は、立ち枯れた姿が素敵な植物をいくつも配して、四季を通じて興味深い庭をつくり上げました。 この庭を訪れたのは2019年の6月中旬でしたが、その時期には、ロンドン市内にあるキュー・ボタニックガーデンではアリウム・ギガンチウムが咲き終わっていました。しかし、ここの植物は、これからもっと成長していくようです。それぞれの株のボリュームが出て、花もどんどん咲く季節に向かっていました。 アウドルフはデザインする際、最初から頭の中に完成形の絵を浮かべていると言います。そして、それから、どの植物がそのヴィジョンを満たすものなのかを検討し、レイヤーごとにスケッチに起こしていくのだそうです。園芸家、そして、ナーセリーのオーナーとして長い間過ごしてきたアウドルフは、植物やその習性について深い知識を持っています。横に広がりすぎたり、こぼれ種で増えすぎたりして、全体図の均衡を壊しかねない植物は使わないように注意しているそう。選ぶのは、直立して大きくなりすぎない品種です。アウドルフが類まれなアーティストであると同時に、卓越した職人でもあることの分かるエピソードですね。 ガーデナー上野砂由紀さんが解説 同行した北海道のガーデナー、上野砂由紀さんが、この庭を解説してくれました。 「夏にもちろん素敵なこの庭は、秋になると、さらに美しさを増すよう緻密に計算された植栽だということが、実際の庭を見ると分かります。例えば、秋になるとグラスの穂が霞のように広がり、その間にエキナセアなどの、あえて残されたシードヘッドがポツポツと浮いて、点描画のように美しく見えます」 「敷地の両サイドには、迫力ある大型のフィリペンデュラやベロニカストラムが多く植えられていました。さらに秋に盛りとなるようにタリクトラムやユーパトリウム、キミキフガ、アスター類が植栽されていて、秋の特別な美しさが想像できました。それから、秋に大きくなりすぎて倒れてしまわないように、草丈を3分の1くらいに刈り込む作業もされていました。また、彼は自立しない植物はセレクトしないという考え方も、ガーデンから見て取れました。乾燥に強い植物もうまく使われていたと思います。一見シンプルな庭ですが、そこには彼の深い考えに裏打ちされたデザインがあると感じました。秋は、きっと全く違う世界になることでしょう」 モダンな柱廊と中庭 CLOISTERと書かれたガラス戸の向こうに広がる回廊。 ギャラリーの建物は、洋書や雑貨が並ぶショップや、現代アートが展示されている小部屋がいくつもつながって、回廊のようになっています。 その回廊に囲まれた中庭も素敵な植栽で、くつろげる場所でした。鮮やかな緑のオータムン・ムア・グラスなど、グラス類を多用しています。ところどころに暗い葉色や花色の多年草があって、アクセントに。古い家屋を使ったレストランの屋根の色ともマッチしています。 中庭は、空間を共有する彫像の価値を損ねないように、植物の草丈を低くして、植栽をシンプルにまとめているとのこと。空間全体を考えて設計されていることが分かります。 キッチンガーデンにも注目 併設するレストラン「ロス・バー&グリル」では、ダースレイド農場の食材をはじめ、地元の新鮮な食材を使った料理が楽しめます。サラダやスープのワンプレートランチや、ハンバーガーのセットなどがあって、ランチにおすすめ。 レストランの建物沿いには、おしゃれなキッチンガーデンがあって、レストランやバーで使う野菜やハーブ、エディブルフラワーが育てられています。キッチンガーデンは、レストランやギャラリーの建物とこの土地を繋ぎ、馴染ませる役割も果たしています。腰高のレイズドベッドになっている植栽升の中には、カモミール、コーンフラワー、ボリジ、エキナセアといった花々が咲き、キャベツやスイートピーなども育っています。 この区画はNo-dig gardening(ノー・ディグ・ガーデニング)の手法で栽培されています。ノー・ディグとは、つまり、耕さないということ。有機栽培の流れを受けて、近年英国で注目されつつある栽培方法です。この植栽升では、土の上に、よく腐熟した肥やしとマッシュルーム・コンポストがそれぞれ厚い層となって重ねられています。人が耕すことはしませんが、虫や微生物の力のおかげで、自然が自ら土を耕す力を得るようになり、空気の通り道ができます。その結果、作物の収穫量がぐんと増えるのだそうです。ここに育つ野菜や花の健やかな姿を目にすると、ノー・ディグ栽培法に興味が湧いてきますね。 時代の先端を行く現代アートと、自然回帰のようなガーデニング法。一見、相反しているようですが、このガーデニング法やアウドルフのメドウデザインには、環境保護やサステナビリティという、最先端のテーマへの取り組みが含まれています。ハウザー&ワース・サマセットは、今後の発展が楽しみなコンテンポラリー・ガーデンでした。
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レシピ・料理

イチジクは秋が旬! 簡単アレンジでごちそうレシピ5
朝食で元気な美人を作る! イチジク&チアシードスムージー イチジクは、女性にうれしい成分がいっぱい入ったビューティーフルーツ。脂質が少なく、ノンコレステロールで低カロリーなのに、食物繊維がたっぷり入っています。イチジクの食物繊維は水溶性で、腸内でゼリー状になりゆっくり移動するため、空腹感を感じにくいうえ、糖質の吸収を緩やかにして血糖値の上昇を抑える作用もあります。また、大腸内でビフィズス菌を増やし、腸内フローラを健全に保つ働きもしてくれます。 さらに、意外なことにイチジクは他のフルーツに比べてカルシウムが豊富。動物たちは果物が豊富に置いてある状況においてイチジクを好んで食べることが知られていますが、それは産卵や成長に不可欠なカルシウムが、イチジクから得られることを本能的に知っているからでは、と推測されています。 そんなわけで、朝いちのイチジクは元気な美人の元。スーパーフードと名高いチアシードも加えた、おいしくて見た目もかわいい朝食用のスムージーをご紹介します。 <イチジク&チアシードスムージー> 材料 ・イチジク 2個 ・チアシード 大さじ2 ・ヨーグルト 400g つくり方 食べる前の晩にチアシードを水で戻しておきます。チアシードは発芽毒性があるため、ゴマなどのようにそのままで食べるのではなく、必ず水に浸して12時間経過させ、毒性を消してからいただきます。 イチジクは皮をむいて、1個は輪切りに、もう1個はくし切りにします。 ヨーグルトを半分に分けて、くし切りと輪切りのイチジクそれぞれ半量ずつと撹拌。もう半量のヨーグルトは戻したチアシードと混ぜます。 残った輪切りのイチジクをガラスジャーの内側に貼り付け、チアシード入りヨーグルトを静かに注ぎます。その上にイチジク入りヨーグルトを注ぎ入れ、残ったくし切りのイチジクを飾ったら完成。 *イチジクが水溶性の食物繊維なのに対し、チアシードは不溶性食物繊維なので、両方のメリットを取り入れることができます。 ランチにオススメ! さっぱり美味しいイチジクサンドイッチ <イチジクサンドイッチ(4個分)> 材料 ・イチジク 1個 ・サンドイッチ用8枚切り食パン 2枚 ・クリームチーズ 大さじ3 ・ハチミツ 小さじ1~2 つくり方 クリームチーズとハチミツをよく混ぜる。 食パンに1を塗り、皮をむいて厚めにスライスしたイチジクを並べる。 もう一枚の食パンにも1を塗り2に重ねて、ラップで包み冷蔵庫で休ませる。 食べる前にラップごとカットする。 *お好みでナッツ類をちらしたり、生ハムを挟んでもおいしくいただけます。 *冷蔵庫で休ませることでパンとクリームがなじみ、カットしやすくなります。 とろっとろでジューシー&甘い! イチジクの簡単おやつ とろっとろに溶けたカマンベールとジューシーでつぶつぶ食感のイチジク、ハチミツの組み合わせが絶妙においしいイチジクハニーカマンベール。おやつや夜食におすすめです。 <イチジクハニーカマンベール> 材料 ・イチジク 1個 ・カマンベールチーズ 1個 ・ハチミツ 大さじ2 ・粗く砕いたクルミ 10粒分くらい ・黒胡椒 少々 ・タイムの葉 少々(あれば) つくり方 イチジクとカマンベールを6等分に切り分けます。 耐熱容器にカマンベールを置き、上にイチジクをのせて、ハチミツ、クルミ、タイムを散らしてオーブントースターで3〜4分加熱。黒胡椒を少々振って完成。 旬を味わう秋のディナーに! 鴨とイチジクのロースト 一見、手がこんでいそうな一皿ですが、誰でも簡単に美味しく作れるごちそうレシピです。鴨は調理中に皮から多量の脂が出ますが、鴨の脂は不飽和脂肪酸というコレステロールを下げる働きのある脂なのでダイエット中の人も心配ご無用です。さらに、肉にはビタミンA、B2、Eなどが豊富に含まれており、疲労回復や美肌に効果が期待できるため、鴨肉は「ビューティーミート」の異名も! イチジクと合わせればさらに美味しく、ビューティー効果もアップでします。 <鴨とイチジクのロースト> 材料 ・鴨肉 1枚 ・塩、コショウ 少々 ・イチジク 5〜6個 ・砂糖 適量 (以下A) ・バルサミコ酢 20㏄ ・赤ワイン 100㏄ ・バター 20g ・コンソメ 1個 準備しておくこと ・イチジクの皮をむいて半分〜1/3の大きさにカットし、全体に砂糖をまぶしておく。 ・鴨肉の皮目に切り込みを入れ、塩、コショウをしておく。 つくり方 フライパンに鴨肉の皮目を下にして置き、中弱火で焼く。この際、フライパンに脂がたくさん出るが、後でソースに使うので半量以上は残しておく。 皮に焦げ目がついたらひっくり返し、肉の表面に焼き色がついたら火を止め、アルミホイルで肉を包み余熱で火が通るように置いておく。 フライパンに残った脂でイチジクに焼き色がつくまでソテーし、Aを入れてアルコール分を飛ばす。 2を切り分け、3をかけて完成。 シンプルだけど極上のデザート! イチジクの赤ワインコンポート <イチジクの赤ワインコンポート> 材料 ・イチジク 4~5個 ・赤ワイン 300㎖ ・水 50~100㎖ ・シナモンスティック1本か、シナモンパウダー小さじ1(好みで) ・グラニュー糖 80~100g ・スライスレモン2~3枚 or レモン汁大さじ1 ・クッキングシート(落し蓋用) 準備しておくこと ・鍋の大きさに合わせてクッキングシートを丸くカットし、数カ所に切り目を入れておく(重みのある落し蓋は実が潰れてしまうため、クッキングシートを落し蓋として使います)。 ・鍋は、イチジクを縦に入れていっぱいになるくらいの大きさを選ぶと、煮崩れを防げます。 つくり方 鍋に、水、赤ワイン、グラニュー糖、スライスレモンまたはレモン汁、好みでシナモンを入れて火にかけ、沸騰したらイチジクの軸を上に立てて入れる。 上からクッキングシートで作った落し蓋をして沸騰させてから弱火にし、5分ほど煮てそのまま冷ます。冷めたら冷蔵庫で冷やして完成。 *冷蔵庫で1週間ほど保ちます。長期保存したい場合は、煮沸消毒したビンに詰めて保存します。 *チーズと一緒にクラッカーにのせ、仕上げにあらびき黒コショウを一振りすると、ワインにぴったりのおつまみになります。 *浸す液はイチジクがかぶるくらいの量になるように水で調整してください。 Photo/1) hubert/ 2) Elena Elizarova/ 4) Anna Shepulova/ 5) Lyudmila/Shutterstock.com 3)本間のぞみ/ 6) 3and garden 併
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暮らし

2025年10月6日は【中秋の名月】秋にお月見をする理由と日本の風習をおさらい
2025年の中秋の名月は10月6日 1059SHU/Shutterstock.com 秋の夜長に、美しく夜空に輝く月。日本では、太陰太陽暦の8月15日の夜に見える月を、十五夜や中秋の名月と呼んで愛でる風習があります。この風習は平安時代頃に中国から伝わったものとされ、古来より日本人は秋の満月を楽しみにしてきました。2025年は10月6日(月)が中秋の名月に当たります。 この中秋の名月は、暦に基づいて決められているため、実際の満月とは日付がずれることがしばしばあります。例えば2020年は、中秋の名月の翌日が実際の満月となりました。また、十五夜の次に巡ってくる満月を十三夜と呼び、十五夜の夜と合わせて両方の月見をしないことを「片見月」「片月見」などと呼んで、縁起が悪いこととされていました。あまり知られていませんが、十五夜、十三夜の次に訪れる旧暦10月10日の月を「十日夜の月」と呼ぶ風習も伝わっています。 月見団子とススキ sasaken/Shutterstock.com 中秋の名月は「芋名月」とも呼ばれ、この頃に収穫されるサトイモをお供えしていたことに由来するとされます。一方の十三夜は「豆名月」や「栗名月」などと呼ばれます。そして十日夜には稲の収穫祭などが多く行われます。このように、お月見は農耕文化に根付いた行事でもあり、収穫に感謝するという意味合いを持っています。そのため、その時期に収穫したものをお供えしたのです。さて、現在の秋のお月見のお供え物といえば、月見団子とススキが有名。十五夜に供える月見団子は、これから収穫を迎える穀物の実りに感謝し、保存がきく米粉を満月に見立てた丸いお団子にしたもの。関西では、イモに見立てた形のものもよくお供えされます。お団子の数は、十五夜に合わせて15個、または一年の始まりからの満月の数を数えて12個または13個が一般的です。一方のススキは、これから収穫を迎える稲穂に見立てて供えられたもの。また魔除けの意味合いも持つとされています。このほか、イモやマメ、クリなどもよくお供え物として飾られています。 1059SHU/Shutterstock.com 「餅をつくウサギ」と世界の国々 Kei Shooting/Shutterstock.com 日本では、きれいに輝く満月を見ていると、「ウサギが餅つきをしている」なんていいますよね。これは、月に見える模様を、餅をついているウサギに見立てたもの。インドの神話に由来するといわれています。日本ではウサギですが、世界でも月の模様をさまざまなものになぞらえています。例えば、南ヨーロッパでは大きなハサミのカニ、北ヨーロッパでは本を読むおばあさん、アメリカでは女性の横顔、アラビアでは吠えるライオンなど。 月の表面の模様は、向きや角度は違っても、世界中どこから見ても同じ模様が見えています。というのも、月は地球に同じ面を向けて公転しているので、月の裏側は地球からはほとんど観測できないため。月の裏側には海がほとんどなく、クレーターによる凸凹が目立ち、表側とは全く違う表情だそう。同じ模様を見ながら、世界中でたくさんの異なる解釈が生まれているのも面白いですね。今年はそんなお話にも思いを馳せながら、美しい秋の月を見上げてみてはいかがでしょうか? KPG_Payless/Shutterstock.com
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ガーデンデザイン

エリゲロンが咲く可愛い庭づくり 植え方アイデアと育て方
小花がたくさん咲く! エリゲロン・カルビンスキアヌス Malle/Shutterstock.com 草丈30cmほどに茂る宿根草(多年草)のエリゲロン・カルビンスキアヌス(Erigeron Karvinskianus)は、ハルジオンやヒメジョオンの仲間で、キク科エリゲロン属。黄色の花心の周りに細長い花びらが丸く広がり、デージーや小菊を思わせる素朴な花が魅力です。和名は、源平小菊(げんぺいこぎく)、ペラペラヨメナ。広がるように増えるので、グラウンドカバーなどにも向きます。また、葉が小振りなので寄せ植えなど、鉢植えにしても可愛い脇役として重宝します。中でも広く栽培されている品種は、写真の‘プロフュージョン’。 ここからはイギリスを中心とした海外の庭から、エリゲロンが咲くガーデンシーンをご紹介します。 石の隙間に花が咲くエリゲロン バートン・ハウス・ガーデンにて。 日当たりから半日陰で、少し乾燥気味の水はけがよい場所を好みます。こぼれ種でも増えるので、いつの間にか思いがけない場所に生えてくることも。写真のような石の隙間にも育つ丈夫なガーデンプランツです。春から次々と花茎が立ち上がり、秋までずっと咲き続けますが、伸びすぎて乱れてきたら、思い切って短くカット(切り戻し)すると、夏の蒸れ防止になります。耐寒性もあり、肥料も必要がなく手間がかからないのも魅力です。 花壇の手前に植えて軽やかな印象をプラス Peter Turner Photography/Shutterstock.com 細かな花がチラチラと咲くエリゲロンは、花壇の中なら一番手前に植えましょう。奥に育つ中〜大型植物の株元の隙間を埋める役も果たしながら、花壇の境目を花で隠してくれます。 グレイト・ディクスターにて。 小道の縁取りに植えると、歩く場所と花壇の間をやさしくつなぎます。花色はピンクから白の小輪花なので、どんな植物とも相性がよく、何を植えたらいいか? と困ったら、エリゲロンが可愛い景色づくりを助けてくれます。 ベスチャトー・ガーデンでは、乾燥に強い植物や多肉植物のコレクションなどが並ぶスクリー・ガーデンの花壇にもエリゲロンが群れ咲いていました。 ナイマンズの花壇では、一面エリゲロンが群れ咲いて、ロマンチックな景色に。 エリゲロンは堅い印象を和らげる効果あり ヒドコート・マナー・ガーデンにて。 水はけがよく用土が少ない場所でも育ちやすい性質から、石の隙間に定着することが多いエリゲロン。石を積み上げた側面の目地から生えて、花がこちらを向いて咲いているようになるのも、可愛い演出です。石のゴツゴツした表情を花が和らげてくれるため、庭がナチュラルな雰囲気になります。 コッツウォルズの住宅にて。 石を積み上げた塀の上面へ用土を少し入れられるようにし、根が浅く張る植物を植えれば、目の高さで花が楽しめるアイデア植栽。上部の花壇部分からこぼれるように花が咲くエリゲロンが、道ゆく人の目を楽しませていました。 階段のステップや段差の隙間に花の彩り チェニーズ・マナー・ハウス・アンド・ガーデンズにて。 バラが咲く頃にイギリスの庭巡りをしていると、エリゲロンとの遭遇率が一番高いのが階段のステップです。一段二段と歩きながらも、足元に小花が咲いている光景は目を和ませてくれます。ある時期にこのデザインが流行って、皆が真似したのではと想像させられます。 エリゲロンが咲く階段の植栽アイデアの元祖は、もしかしてこの場所? と思うほど、チャーミングな風景を見せるのは、イギリスの南東部、イーストサセックス州にある「グレート・ディクスター」です。有名な庭師でガーデンライターでもあったクリストファー・ロイド邸のガーデンで、この階段を降りた先には、メドウガーデン(季節の花が混ざり咲く野原)が広がっています。 グレート・ディクスターにて。 ラウンドした低いステップが手前に三段、円形の芝生のフロアから上へ二段つながる、とても凝ったつくりの階段に、エリゲロンがステップを縁取るように咲いています。階段という構造物に植物を組み合わせる発想に、さすが本場のデザインと感動。 どんな風に育っているのか? 近づいて見てみたくなる可愛さ。グレート・ディクスターにて。 石造りの日時計を縁取るエリゲロン グレイブタイ・マナーにて。 芝生が広がり、十字に石張りのテラスが伸びるガーデンの中心に据えられた日時計。その足元の円形の台座をエリゲロンが縁取っています。グレイッシュな石に控えめに小花が色を添え、庭との一体感を生んでいます。 バラの下草やグラウンドカバーとしても丈夫に育つエリゲロンの植え付けや、苗の販売時期は、秋か春。宿根草の通販ショップやガーデンセンターなどで購入できます。 秋冬の庭デザインの変更や、来春に向けた庭づくりに、エリゲロンの可愛い花をプラスしてみませんか?



















