二十四節気で2月4日頃のことを”立春”といい、2025年の立春は2月3日(月)です。この時期、純白の雪に覆われる大地の隙間からは、早春の花々が花開きます。そのけなげな姿が遠い春の訪れを感じさせます。今回は早春の花々とその楽しみ方をご紹介します。
二十四節気 立春 2月4日頃
目次
春を告げる早春の花々

暦の上では春の始まりにあたる2月初旬は、一年でも最も寒さが厳しい時期。2026年の立春は、2月4日(水)です。そんな中でも、控えめに咲く小さな花を見つけると、確かに春は近づいていることを実感できます。春先に花をつける植物を総称して、Spring Ephemeral(春の妖精)と呼ぶこともあります。このような早春に咲く花には球根花が多いのが特徴。前年の間に栄養を蓄えているので、まだ光の弱い早春に真っ先に咲くことができます。

球根花の中でも、一番に咲くのがスノードロップ。まだ地面が雪に覆われている頃から、雪の欠片のような純白の花をうつむきがちに咲かせます。その清楚な美しさと相まって、ヨーロッパでは春を告げる花として広く愛されてきました。伝統や言い伝えも豊富にあり、聖母マリアの花として純潔の象徴ともされています。スノードロップに少し遅れてクロッカスもつぼみを開きます。太陽に向かって開く紫や白、黄色など、色とりどりの花弁が、早春の澄んだ光を跳ね返し、見ているだけでも明るい気持ちに。少しずつ昼が長くなり、これらの花々に続いてスノーフレークやムスカリがつぼみを膨らませ始めると、春はもうすぐそこ。日増しに空気は温かさを増し、色とりどりの花々が競い咲く季節がやってきます。

早春の小さなブーケ 球根からの楽しみ方
肥料をさほど必要とせず、秋の間に植え付けておけば早春に花を咲かせてくれる球根花は、ガーデニング初心者にも育てやすい花です。白く広がる根の様子を眺められる水栽培に挑戦できるのも、球根ならではの楽しみです。地面を押し分けて顔を出す緑の小さな芽も、また愛らしいものです。花後も葉を残し、植えたままにしておけば、翌年咲くエネルギーが蓄えられて毎年花を咲かせてくれます。夏の間は休眠しますが、プランターで育てる場合は、乾燥しすぎないように、時々水やりするといいでしょう。

春を告げる花々が咲いたら、小さなブーケを作って家の中に飾ってみませんか。輝くような小花たちが、お部屋の一角に春の気配を連れてきてくれます。花の色数を抑えて作るとすっきりと爽やかな印象にまとまります。早春の花たちは小ぶりなので、テーブルの上や窓辺など、ちょこんと置いてそばでぜひ眺めてください。
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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