二十四節気で9月8日頃のことを”白露”といいます。この季節に秋を彩るキクは、どんな場所にも合わせやすく、バリエーションも豊かな魅力的な花。丈夫で育てやすく、日本の暮らしに最もなじみ深い多年草の一つでもあります。​​​​​​​​​​​​​​​​​​​​今回は、そんなキクの魅力とその活用法をご紹介します。

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二十四節気 白露 9月8日頃

暮らしを彩るキクの花

白、黄、オレンジ、紫、ピンク…。

種類が豊富で、多彩な花色を楽しめるキクは、ガーデンを彩る秋の主役花の一つ。開花期間が長く花もちもよいので、お墓参りや仏花としても欠かせない、暮らしによく登場する花です。それだけに、普段お部屋に飾る花としてはちょっと使いづらい、という方も多いかもしれません。でも、品種の豊富なキクは、実は和風にも洋風にも合わせやすい花なのです。

ガーデンによく登場するのは、大菊と呼ばれる古典的なキクよりも、たくさんの花をつけるポットマムや小菊など。小さな紫の花を咲かせるノコンギクは、清楚で控えめな美しさ。丸く花弁がまとまるピンポンマムは、小菊や輪菊とはまた違う、可愛らしく華やかな雰囲気の花を咲かせます。花つきがよく、種類も多いキクは、ヨーロッパではとても人気の高いガーデンフラワーです。

栽培も簡単なキクは、自分で育てれば気兼ねなくたっぷり切り取って飾れるのもうれしいところ。耐寒性もあり、あまり手をかけなくてもきちんと花を咲かせてくれる、初心者にもおすすめの花です。

キク栽培に向く土壌は、水はけのよい肥沃な土です。バラと並んで肥料食いといわれるほど肥料が必要ですので、生育期間中は時々追肥をしましょう。

また、背が伸びてきたら切り戻しをすると、草丈が低く抑えられ、分枝して花数も増えます。たくさんの花をつけるので、風通しをよくするためにも花殻摘みや剪定も忘れずに。

花つきのよいポットマムなどは、うまく咲かせると株全体が花で覆われたようなこんもりとした株姿を楽しむことができます。

菊酒を味わおう

日本の国花ともいわれるキクは、私たちにとって最も身近な花の一つ。日本には350種以上の野菊があり、秋になると庭はもちろん、野原や道端など、いろいろな場所で見ることができます。

また、キクの楽しみは観賞するだけではありません。食用のキクは、見た目の美しさはもちろん、シャキシャキとした食感と香りが人気。9月9日の重陽の節句は菊の節句とも呼ばれ、不老長寿を願って、キクに降りる朝露で体を拭く「被せ綿」や、キクの花弁を浮かべた「菊酒」などの風習が伝わっています。このように、古くから親しまれてきたキクは、日本の暮らしに欠かせない花として、さまざまな形で愛されています。

菊酒の作り方

  1. 食用菊の花を花首から摘み取り、洗って水気をしっかり切る。
  2. 熱湯をかけて乾かした保存容器に菊花を入れ、焼酎を注ぐ。
  3. 1カ月ほど置いて焼酎に色が移ったら、菊花を取り出して出来上がり。

キクの花弁を浮かべて飲みます。手軽に短時間漬け込んだものでもいいし、日本酒に菊の花弁を浮かべるだけでも、ほんのりキクが香るお酒を楽しむことができますよ。

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