スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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宿根草・多年草

お庭の「アイキャッチ」に最適! 大型種から小型種まで、ユーパトリウムでつくるナチュラルガーデン
ユーパトリウムの基本情報 Orest lyzhechka/Shutterstock.com 植物名:ユーパトリウム学名:Eupatorium(※広義。現在は Ageratina、Eutrochium、Conoclinium 属などに再分類)英名:Eupatorium、boneset、thoroughwort、snakerootなど和名:ヒヨドリバナその他の名前:セイヨウフジバカマ、エウパトリウムなど科名:キク科属名:ヒヨドリバナ属(ユーパトリウム属)原産地:北米、日本、中国、朝鮮半島形態:宿根草(多年草) ユーパトリウムの学名はEupatoriumで、そのまま流通名になっています。キク科ヒヨドリバナ属(ユーパトリウム属)の多年草の総称で、種類や園芸品種が多数出回っています。原産地は東アジア、北アメリカ。暑さや寒さには強く、一般地では周年戸外で管理できます。日当たりのよい場所を好みますが、種によっては半日陰の環境でも生育可能です。落葉性の多年草で、晩秋になると葉を落として地上部がなくなりますが、地下の根は生きていて、翌春の生育期になると再び芽吹き始めます。長生きする多年草の一つで、数年経つと株立ちになり、庭の骨格として活躍する草花です。 ユーパトリウムの花や葉の特徴 Mang Kelin/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:7〜10月草丈:0.4~3m耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫、ピンク、白 ユーパトリウムの開花期は7〜10月で、花色は紫、ピンク、白。花茎を伸ばした先に小さな花が多数集まってドーム状に開花します。花が終わった後にそのまま残しておくと、晩秋にふんわりとした綿毛姿のシードヘッドを楽しむことも可能。よく枝分かれしてこんもりと茂ります。葉は基本的に先端が尖り、縁に粗い鋸歯があります。草丈は種によって異なり、40〜60cmほどの小型種から2m以上に達する大型種まで幅が広いので、購入する際はラベルなどで草丈を確認しておくとよいでしょう。 ユーパトリウムの名前の由来と花言葉 Elena D Lisanina/Shutterstock.com ユーパトリウムという名前は学名から。薬草としての効果を見つけたとされる小アジアのポントス王国の王ミトリダテス6世の姓「エウパトル(Eupator)」に由来します。ユーパトリウムは総称で、和名は種により異なりますが、代表的な種類であるヒヨドリバナやフジバカマの名がつけられていることが多いです。諸説ありますが、ヒヨドリバナはヒヨドリが山から下りてきて鳴く秋口に咲くことに、フジバカマは花が藤色で、花の形が袴に似ていることに由来するというのが定説です。 ユーパトリウムの花言葉は「思いやり」「ためらい」などです。 ユーパトリウムの種類 Kabar/Shutterstock.com ユーパトリウムには種や園芸品種が多数ありますが、研究が進んでこれまでユーパトリウム属に分類されていたものが別の属に移されるなど、植物分類の見直しが行われています。ここでは、現在も慣例的にユーパトリウムとして国内で流通しているものを含めてご紹介します。 ‘ピンクフロスト’ Nancy J. Ondra/Shutterstock.com ユーパトリウム・フォーチュナイの園芸品種で、花色は淡いピンク。新葉は赤みがかかり、生育すると葉に不規則な斑が入るため、カラーリーフとしても楽しめます。草丈は100〜120cm。 ‘チョコレート’ tamu1500/Shutterstock.com ユーパトリウム・ルゴサムの園芸品種とされていましたが、現在はアゲラティナ・アルティッシマの園芸品種に分類が変わっています。春から夏にかけてブロンズ色の葉で、カラーリーフとして重宝します。清楚な白い花も魅力的です。 ‘アイボリータワー’ Ritvars/Shutterstock.com ユーパトリウム・フィスツロサムの園芸品種。草丈が120〜200cmになる大型種で、茎がかたく丈夫で倒れにくいのが特徴です。比較的淡いグリーン葉と白い花のコンビが、庭に爽やかな雰囲気を演出してくれます。 コノクリニウム・コエレスティヌム Nancy J. Ondra/Shutterstock.com 別名は西洋フジバカマまたは青色フジバカマ。ユーパトリウム・コエレスティヌムから、現在はコノクリニウム・コエレスティヌムに変更されました。一年草のアゲラタムによく似た青紫色や白の花を咲かせることから、宿根アゲラタムとも呼ばれます。アゲラタムの葉は丸みを帯びて茎に産毛があるのに対し、コノクリニウム・コエレスティヌムの葉は細長く先端が尖っているのが特徴です。草丈は50〜60cm。 ‘グリーンフェザー’ ユーパトリウム・カピリリフォリウム。IndahPr/Shutterstock.com ユーパトリウム・カピリリフォリウムの園芸品種。草丈が150〜200cmになる大型種で、羽根のように繊細な細い葉が密につくホウキのような株姿が特徴的。その姿から、英名ではドッグフェンネルなどとも呼ばれます。涼しげなカラーリーフとして利用できるほか、秋に細かい白花を咲かせ、晩秋には紅葉します。 ‘アトロプルプレウム’ Peter Turner Photography/Shutterstock.com ユーパトリウム・マクラツムの品種とされていましたが、現在は独立したユートロキウム・マクラツムの品種に分類されています。草丈150~200cmになる大型種で、葉が輪生する黒みのある茎をタワーのように立ち上げ、夏から秋に高い位置で紫ピンクの花を咲かせます。存在感がありますが、あまり横に広がらず扱いやすいのも魅力。開花後の花がらもグラス類などと相性がよいオーナメンタルな植物です。 フジバカマ F_studio/Shutterstock.com フジバカマは秋の七草にも数えられるほか、奈良時代に成立した『万葉集』にも登場することから、古くから日本で身近に親しまれてきた植物であることが分かります。開花期は8〜9月で、花色は淡い紫、淡いピンク、白など。花径5mmほどの小さな花が多数集まって咲きます。草丈は60〜120cmほどで、葉は大きく3つに裂け、対生につくのが特徴です。園芸品種の中には葉がブロンズ色になるものもあります。アサギマダラの来る花としても知られています。 アサギマダラ。F_studio/Shutterstock.com ヒヨドリバナ High Mountain/Shutterstock.com ヒヨドリバナは日本全国、および朝鮮から中国に分布する日本の在来種。山道や野原などに見られ、古くから親しまれてきた多年草です。雌しべが飛び出した筒状花を、花茎の先にまとめて咲かせます。花色は通常白で、時に紫を帯びたものもあります。フジバカマと同様に、こちらもアサギマダラが訪花する植物として知られています。 High Mountain/Shutterstock.com さまざまな庭シーンに似合い初心者にもおすすめ ユーパトリウムの咲くボーダーガーデン。Algirdas Gelazius/Shutterstock.com ユーパトリウムは暑さ・寒さに強く、強健な性質で放任してもよく育つのでビギナーにもおすすめ。楚々とした花色・花姿はどんな草花とも調和しやすく、ナチュラルガーデンや和庭などに向いています。また、草丈が高くなる種類は年数を重ねると立派な株立ちになるため、庭のアイキャッチとして用いるのもよいでしょう。蝶が好む花なので、バタフライガーデンにも向きます。 花壇の背景に咲く大型のユートロキウム・マクラツム。Gardens by Design/Shutterstock.com ユーパトリウムの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜10月植え付け・植え替え:3~4月、10~12月肥料: ユーパトリウムの栽培環境 Mirna Dwiyanti/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の場所でも生育しますが、日照が不足すると花付きが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が乱れたりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】土壌は選びませんが、根が浅く、生育中によく水を吸収するので、水切れに注意が必要です。 耐寒性・耐暑性 暑さや寒さに強く、放任してもよく育ちます。種類にもよりますが、耐寒温度はマイナス10~マイナス15℃で、多くの地域で特に防寒対策をしなくても冬越しします。 ユーパトリウムの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材、緩効性肥料を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根の生育がよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 地植えの場合、根づくまでは水やりし、その後はほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥し、茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、多湿にすると株が弱るので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。休眠後もカラカラに乾くことのないように、頻度を抑えて水やりを続けましょう。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥は不要です。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。 【鉢植え】 植え付け時に元肥として緩効性肥料を施します。生育期に株に勢いがないようであれば液肥を与えて様子をみましょう。開花が終わった頃に、緩効性肥料を与えます。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ユーパトリウムは丈夫な性質で、病気の心配はほとんどありませんが、うどんこ病を発症することがあります。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気で、葉やつぼみの表面が白く粉を吹いたような状態になります。放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、かかりやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 ユーパトリウムに発生しやすい害虫は、アブラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ユーパトリウムの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、節間が短くがっしりと締まって勢いがある株を選びましょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com ユーパトリウムの植え付けや植え替えの適期は3~4月、10〜12月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりもひと回り大きな穴を掘って植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、サイズに合わせて十分に間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 数年は植えたままにしてもかまいません。しかし大株に育って窮屈そうにしていたら、地上部を枯らして休眠した頃に掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、7〜8号鉢を準備しましょう。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れます。苗を鉢に仮置きし、高さを決めてから植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢を軽くくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、根鉢をくずさずに植え替えてください。 日常の管理 Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【花がら摘み】 終わった花はまめに取り除きましょう。花がらを除去して株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして、長く咲き続けてくれます。 ただし、シードヘッドを楽しみたい場合は、花がらを切らずにそのまま残します。 剪定・切り戻し David_Maddock/Shutterstock.com ユーパトリウムが旺盛に生育する晩春から初夏にかけて、草姿が乱れてきたら切り戻します。草丈の1/2〜1/3を目安に切り詰めましょう。切り戻しをしなくても開花しますが、切り戻すことで草丈が抑えられ、分枝して花数が多くなるメリットもあります。ただし、切り戻しが遅れると開花に影響することがあります。 冬には地上部が枯れるため、根元付近で剪定して整理しましょう。 冬越し Flower_Garden/Shutterstock.com ユーパトリウムは秋が深まると地上部を枯らして休眠するので、地際で刈り取っておきましょう。枯れた茎葉をそのまま残しておくと病害虫の越冬地となってしまうので、株まわりをきれいにしておきます。 寒さが厳しく冬に凍結する地域では、表土にバークチップなどでマルチングするとよいでしょう。鉢植えの場合は凍結しない場所に移動しておきます。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ユーパトリウムは株分け、挿し芽で増やすことができます。 【株分け】 ユーパトリウムの株分け適期は休眠期の3~4月、10~12月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りを図ります。株を掘り上げて数芽ずつつけて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ユーパトリウムは挿し芽で増やすことができます。 ユーパトリウムの挿し芽の適期は、5〜6月です。新しく伸びた茎葉を切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ユーパトリウムが増えすぎたときはどうする? Andrey_Nikitin/Shutterstock.com ユーパトリウムは、地下茎で広がり、またこぼれ種でも増える強健な性質を持っています。「まさかこんなところから芽を出すなんて!?」と驚くことも。生命力が強く、庭のあちこちから芽を出して他の草花との調和を乱してしまうこともあります。あまりに増えすぎるようであれば、幼いうちに間引いて調整しましょう。引き抜いて整理しやすいので、手に負えないほど広がる心配はあまりありません。地植えにする場合は、あらかじめ仕切りなどを埋め込んでおくのも一案です。 丈夫で可憐なユーパトリウムの栽培を楽しもう suntoki/Shutterstock.com 耐寒性に優れ、夏の高温多湿にも耐えるうえに病害虫にも強いユーパトリウム。長生きする多年草で、年数を経て大株に育つと見応えがあります。晩秋にはふんわりとしたシードヘッドを楽しめるユーパトリウムを、ぜひ庭に取り入れてみてください。
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ガーデン&ショップ

本格的な夏が到来!「第4回東京パークガーデンアワード夢の島公園」の『サステナブル審査』を迎えた5人の庭と審査の様子をご紹介
年3回審査を行うガーデンコンテスト海風を感じる夢の島公園「東京パークガーデンアワード」 このコンテストは、最終結果を決めるまでに4月・7月・11月の合計3回、審査が行われ、‘グランプリ’、‘準グランプリ’、‘審査員特別賞’の受賞が決定します。今回行われたのは、施工から約8カ月経過したガーデンが、梅雨を経て猛暑に向けた植栽と耐久性を審査する『サステナブル審査』です。審査期間:2026年7月8日~15日 審査員は以下の5名。福岡孝則(東京農業大学地域環境科学部 教授)、正木覚(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座講師)、吉谷桂子(ガーデンデザイナー)、本木一彦(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子(公益財団法人東京都公園協会 常務理事) 【コンテスト審査基準】 公園の景観と調和していること/公園利用者の関心を得られる工夫があること/公園利用者が心地よく感じられること/植物が会場の環境に適応していること/造園技術が高いこと/四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること/「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること /メンテナンスがしやすいこと/テーマに即しており、デザイナー独自の提案ができていること/総合評価 ※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。※今回行われた審査結果の公表はありません。 7月のショーアップ審査を迎えた5名のガーデンをご紹介! コンテストガーデンA花の巡り、風と大地の詩 【7月中旬(審査当日)の様子】 審査時の見どころ地面はフラットですが植物で高低差をつけることで、ボリュームと見応えが出ています。多種多様な花の彩りが、モザイクのように美しく広がり、花畑の中を歩いているような気分にさせてくれます。年々植物の生育が充実し、3年後に本領を発揮するのではと想像できます。 【開花を迎えていた植物】ユーコミス‘ビッグボーイ’、コレオプシス‘ルビーフロスト’、ルドベキア‘ゴールドスターム’、リアトリス・スカリオサ、エキナセア‘サンシーカーズレインボー’、エキナセア‘JSスティレッド’、アキレア‘ヘラ・グラショフ’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、セダム‘サンダーヘッド’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、カラミンサ、アークトチス、エキナセア・テネシエンシス、バーベナ、フロックス‘ブトニク’、エキナセア‘パープルレディ’、フロックス‘デイビッド’、バーバスカム‘ウエディングキャンドルズ’、サルビア‘バイオレットクィーン’ ほか コンテストガーデンB潮風に揺れるプレイフルガーデン-Playful Garden Swaying in the Coastal Breeze- 【7月中旬(審査当日)の様子】 審査時の見どころ大型のオージープランツ(樹木)がどっしりとした安定感をもたらしながら強いインパクトを放ち、迫力と没入感を生み出しています。背後のユーカリの林とも一体感があり、このエリアの植物に囲まれているだけで、暑さがやわらぐ感覚があります。 【開花を迎えていた植物】モナルダ・フィスツローサ、エキナセア‘ミニベル’、アガパンサス‘ファイアーワークス’、ポテンティラ‘ロンマクベス’、リモニウム・ラティフォリウム(スターチス)、エキナセア・パリダ、ブルネラ(ウツボグサ)、グレビレア‘ドーンパープル’ ほか コンテストガーデンCStewardship Garden:The Way 【7月中旬(審査当日)の様子】 審査時の見どころカラマグロスティスなどの植物が“風”を視覚的に感じさせ、暑さを忘れさせてくれる植栽です。バランスよく高低差をつけて盛り土した花壇に、絶妙なリズムを生む7・5・3の株数でマスプランティングが施され、波形の花壇にマッチした植栽デザインとなっています。 【開花を迎えていた植物】ユーパトリウム‘ベービージョー’、トリトマ‘オレンジバニラホプシクル’、エキナセア’フェイタルアトラクション’、アガパンサス(白)、セダム・マトロナ、ベロニカ’フェアリーテール’、アキレア‘テラコッタ’ ほか コンテストガーデンDSurFIVE Garden 【7月中旬(審査当日)の様子】 審査時の見どころエネルギッシュでホットな花色と人の背丈を超えるボリューム感が強烈で、人をひきつけるインパクトのあるガーデンです。にぎやかで楽しいリゾート感があり、この公園の雰囲気によく似合っています。 【開花を迎えていた植物】バーベナ・ボナリエンシス、カンナ‘ベンガルタイガー’、カンナ‘ロシアンレッド’、クニフォフィア‘ルーペリ’、ルドベキア‘ゴールドストラム’、アキレア‘ウォルターフンク’、ルドベキア‘タカオ’、ロシアンセージ‘デニムレース’、セダム‘オータムジョイ’、ヘレニウム‘モーハイムビューティ’、ヘレニウム‘マルディグラ(マーティグラス)’、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’、アマランサス‘ベルベットカーテン’、ヒオウギ、アガスターシェ‘アパッチサンセット’、ペルシカリア‘ロゼア’、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’、エキノプス‘プラチナムブルー’、キンギョソウ‘ブラックプリンス’、ミソハギ、リクニス・コロナリア ほか コンテストガーデンE「東京サバンナ・バイ・ザ・ベイ」 〜地の記憶と環境を翻訳する庭 【7月中旬(審査当日)の様子】 審査時の見どころサバンナをテーマに計画されたガーデンで、丈高く成長したグラス類の揺らぎの中に、自立性の高い小型宿根草が小花を咲かせています。普段見慣れない珍しい植物が入り混じって、印象的なシーンを描いています。ほぼメンテナンスフリーで美しい風景が維持されています。 【開花を迎えていた植物】アガスターシェ‘タンゴ’、アスター‘クリスティナ’、エキナセア‘ファタルアトラクション’、エキナセア‘グリーンジュエル’、スタキス‘ウッキー’、ネペタ‘キャッツパジャマ’、ガウラ‘ペインズフェアリー’、ルドベキア‘リトルゴールドスター’、カラミンサ‘マーベレットホワイト’、ゴニオリモン・コリナム、クナウティア‘マースミジェット’、コレオプシス‘ムーンビーム’、ヘレニウム‘ソンブレロ’ ほか メンテナンスで出た発生材などはCO2を出さずに園内で循環させるために「コンポスト」にイン! 植物をメンテナンスする際に出る、花がらや剪定枝などの発生材。ゴミとして捨てれば焼却場で燃やされて二酸化炭素が発生してしまいます。このコンテストでは、焼却による二酸化炭素を出さないために、微生物の力を借りながら発生材を堆肥化させて、植物の肥料や土壌改良材として園内で活用していく予定です。 そのためにコンテストガーデンと同じエリアに設けられたのが、木製「コンポスト」。設置された2月下旬以降、メンテナンス時の発生材をガーデン内の落葉と一緒にこのコンポストに入れています。花壇からの発生材を資源として花壇等に還元する、これからのガーデニングのスタンダードにしていくための試みです。 第3回のコンテストまではそれぞれのガーデン内に設けた入賞者自作のバイオネストなどで、各自発生材を処理していました。今回はガーデンが小さいことなどから、共用のコンポストをガーデンの傍らに設置。ユーカリの林を背景に静かに佇んでいます。 公園内に馴染むように、ダークカラーでペイントされたコンポスト。 コンポスト内には早く堆肥化をさせるために、米ぬかなどの発酵促進剤や、土壌改良材として注目されているコーヒーかす(夢の島熱帯植物館のカフェで出たもの)を定期的に投入。ときどき、前の板を外して天地返しも行っています。これにより、硬い葉も速やかな発酵が進みます。堆肥化するまで約1年はかかりますが、ここで作られた堆肥は園内で活用される予定です。 コンポストについて説明した木の看板を、通路側の壁面に取り付けました。ガーデンを愛でて楽しむだけでなく、庭づくりをすることで発生する問題にも焦点を当てて、SDGsについても考えることができます。 コンテストガーデンを見に行こう! Information 都立夢の島公園「グリーンパーク」内所在地: 東京都江東区夢の島2-1電話: 03-3522-0281https://www.yumenoshima.jp/park開園時間:常時開園※サービスセンター及び各施設は、年末年始は休業。営業時間等はサービスセンターへお問い合わせ下さい。入園料:無料(一部有料施設あり)アクセス:東京メトロ有楽町線(Y24)・JR京葉線・りんかい線「新木場」下車、徒歩7分。東京メトロ東西線「東陽町」(T14)から都バス(東陽町-新木場、東陽町-若洲海浜公園)「夢の島」下車。高速湾岸線「新木場インター」より5分駐車場:有料
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花と緑

「来路花」ってどんな花? 正解できたらすごい難読植物名漢字クイズ
ガーデンでも大人気!「来路花」ってどんな植物? Fumeezz/Shutterstock.com 実際に育てていても、漢字で表記されると案外分からない植物も多いもの。普段呼んでいるのとは違う名前があったり、意外な漢字表記があったり、植物の漢字も面白いものです。 そんな植物の漢字表記の中から、身近な植物に関するものをクイズで出題! 今回のお題は「来路花」。あなたはこの漢字が表す植物が分かりますか? ヒント 種類豊富で育てやすく、ガーデンでも大活躍。主に夏らしい真っ赤な花が咲く種類を指します。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ サルビア(サルビア・スプレンデンス) Somnuek saelim/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンスの基本データ 学名:Salvia splendens 科名:シソ科 属名:アキギリ属(サルビア属) 原産地:ブラジル 和名:ヒゴロモソウ(緋衣草) 別名:サルビア 英名:scarlet sage、red salvia 開花期:6月~11月中旬 花色:赤、ピンク、白、紫、複色 形態:一年草 草丈:20~50cm 世界に900種以上があるとされ、ガーデンプランツやハーブとしてもおなじみの花、サルビア。一年草、宿根草(多年草)、低木など、さまざまなタイプがあり、花色や花姿も多様に揃います。その中でも代表格として親しまれているのが、夏に真っ赤な花を咲かせるサルビア・スプレンデンス。一般にサルビアといえばこの種類を指すことが多く、ヒゴロモソウ(緋衣草)という和名もこの花に与えられたものです。「来路花」という漢字表記でも、基本的にはサルビア・スプレンデンスを表します。 Celine Kwang/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンスの開花期は6月~11月中旬と、長期間観賞できます。耐暑性が強い一方で耐寒性が弱い、日本では一年草として扱われるサルビアです。花色は代表的な朱赤のほか、品種改良によりピンク、白、紫、バイカラーの品種なども登場しています。 Yui Yuize/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンスは花穂を立ち上げて、下から順に咲きあがります。花穂には筒状のガクがつき、その中から飛び出すようにシソ科らしい唇形花が咲きます。花自体は1日ほどで落ちてしまいますが、ガクの部分も色鮮やかで花が終わっても残るため、長く楽しめるのも魅力です。葉は幅広の卵形で縁にギザギザとして鋸歯があり、濃い緑色。日本では基本的に矮星種が流通しているため、草丈は20~50cmですが、原産地の野生種は1mを超えることもあります。 さまざまな種類があるサルビア。nnattalli/Shutterstock.com サルビアの種類は非常に豊富にありますが、青紫の花穂がまっすぐに咲くサルビア・ネモローサや、爽やかな青や白の花が咲くブルーサルビア(サルビア・ファリナセア)、赤や白の可憐な花が長期間楽しめるチェリーセージ(サルビア・ミクロフィラ)、秋にビロードのような紫の花が咲くサルビア・レウカンサなど。ハーブのセージとしておなじみのコモンセージ(サルビア・オフィシナリス)もよく利用されます。いずれも丈夫で育てやすいので、初心者にもおすすめです。 Suwat wongkham/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンスは丈夫で手がかからず、観賞期間が長いため、公園などの植栽でも活躍。一面に真っ赤な花が咲く姿は遠目にもよく目立ち、圧巻の花景色を作ります。 Tupungato/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンスは日なたを好みます。水はけが悪いと蒸れて枯れてしまうことがあるので、水はけ・風通しのよい環境で育てましょう。植え付けの適期は4月中旬~6月、または8月中旬~9月。たくさんの苗を植えて面で見せる植栽にする場合は、5月頃に種まきをして育てるとコストが抑えられます。 水切れすると下葉が落ちてしまうことがあるので、水やりは土が乾いたらたっぷりと与えましょう。開花期間が長いため、適切に追肥を与えると株の勢いが持続します。株の体力を維持するため、開花期間中はこまめに花がら摘みを。花がら摘みの際は花穂ごと切り取ると、下から脇芽が伸びて再び花が咲きます。真夏に生育が止まったら、切り戻しをして株をリフレッシュさせてもよいでしょう。 AnnaNel/Shutterstock.com 「来路花」の由来とは? APugach/Shutterstock.com サルビアの漢字表記「来路花」の由来ははっきりとは分かりませんが、海外から渡来した花という意味でこの漢字をあてたという説があります。和名のヒゴロモソウ(緋衣草)は、鮮やかな花姿を緋色の衣をまとった姿に見立てたものです。 サルビア・スプレンデンス(Salvia splendens)という学名は、ラテン語で「健康」「安全」「よい状態」を意味する「salvus」と、「立派な」「光沢ある」を表す「splendens」に由来。サルビアの仲間の一部が、古代から薬草として治療に利用されていたことにちなみます。英名のセージ(sage)もよく使われますが、こちらも「salvus」に由来する言葉です。 ハーブとしてもおなじみのコモンセージ(サルビア・オフィシナリス)。nnattalli/Shutterstock.com クイズ一覧はこちら!
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観葉・インドアグリーン

夏の庭に映える“サマーキャンドル”! クロサンドラを美しく保つ「水やりと剪定」&冬越し術
クロサンドラの基本情報 Retnomurti/Shutterstock.com 植物名:クロサンドラ学名:Crossandra英名:Crossandra、firecracker flower和名:ジョウゴバナ(漏斗花)、ヘリトリオシベ(縁取雄蕊)その他の名前:クロッサンドラ、キツネノヒガサ(狐の日傘)科名:キツネノマゴ科属名:ヘリトリオシベ属(クロサンドラ属)原産地:アフリカ、インド、スリランカ、マダガスカル形態:常緑性低木 クロサンドラの学名はCrossandra で、そのまま流通名になっています。キツネノマゴ科ヘリトリオシベ属(クロサンドラ属)の低木です。原産地はインド、スリランカを中心とした熱帯アジアやアフリカ、マダガスカルなど。熱帯地に自生するため暑さには強い一方で、寒さに弱い性質を持っているため冬越し対策が必要です。また真夏に強い日差しを浴びると葉焼けしやすいので、鉢植えにして季節に応じて移動しながら管理するのがおすすめですが、5〜10月に庭植えにしてもかまいません。低木といっても高さは30〜100cmほどでコンパクトにまとまり、常緑性のため冬もみずみずしい葉姿を保ちます。 クロサンドラの花や葉の特徴 LM.photo/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物、草花、庭木開花時期:5〜10月樹高:30〜100cm耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:オレンジ、黄、赤 クロサンドラの開花期は5〜10月で、花色はオレンジ、黄、赤。花茎を伸ばして花径3〜5cmほどの花を連ねます。夏に咲く鮮やかな花がロウソクの炎を連想させることから「サマーキャンドル」という別名も持っています。濃緑色で艶がある葉は観賞価値があり、観葉植物としても魅力的。日当たりがよく10℃以上の環境であれば、冬に開花を楽しむことも可能です。 クロサンドラの名前の由来と花言葉 picsninja/Shutterstock.com クロサンドラという名前は学名のCrossandraをそのまま用いたもの。語源はギリシャ語で「房飾りのある雄しべ」を意味するKrossos(房飾り)とaner(雄)で、雄しべの形が由来となっているそうです。和名は「ヘリトリオシベ(縁取雄蕊)」で、こちらも葯に縁取りが入るおしべの姿によるもの。花が漏斗のような姿で咲くことから「ジョウゴバナ(漏斗花)」、キツネの毛色のような色の花が傘のように咲くことから「キツネノヒガサ(狐の日傘)」などの別名もあります。 Job Narinnate/Shutterstock.com クロサンドラの花言葉は「友情」「仲良し」「尊大」「誇示」「理想の美」など。花がいくつも連なって穂をなすことが「友情」「仲良し」の由来。また、花穂が華やかに立ち上がる姿が「尊大」「誇示」「理想の美」とされる理由です。 クロサンドラの代表的な種類 yoshi0511/Shutterstock.com クロサンドラは自生地に約50種の分布が確認されています。ここでは主な種・園芸品種をご紹介します。 クロサンドラ・インフンディブリフォルミス Yessi Frenda/Shutterstock.com 国内で最もポピュラーに流通している種。インド~スリランカ原産で、オレンジの花を咲かせます。「インフンディブリフォルミス」は「漏斗形」という意味で、花姿が由来です。 クロサンドラ・プンゲンス Robert Buchel/Shutterstock.com 原産地は熱帯アフリカ。濃いグリーンの葉に葉脈が白く浮き上がるのが特徴です。 クロサンドラ・マッサイカ 原産地はガーナ。花色は赤で、花茎を伸ばした先に次々と開花していきます。濃いグリーンの葉とのコントラストも見どころです。 クロサンドラ・フラーバ 原産地は熱帯アフリカで、草丈20cmほどとコンパクトにまとまるのが特徴です。花色は黄色で、冬から春にかけて開花します。 ‘ガーナレッド’ マッサイカの園芸品種で、華やかな朱色の花を咲かせます。 ‘かがり火’ インフンディブリフォルミスの園芸品種で、花がやや大きめのオレンジ色の花を咲かせます。国内でも流通しています。 クロサンドラの栽培12カ月カレンダー 開花時期:5〜10月植え付け・植え替え:5~6月(地植え)、4月中旬〜6月(鉢植え)肥料:5月中旬~9月(地植え)、5〜10月(鉢植え)剪定:10月頃種まき:5月〜6月上旬 クロサンドラの栽培環境 Job Narinnate/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。半日陰の場所でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、ヒョロヒョロとか弱い茎葉ばかりが茂って草姿が乱れたり、花つきが悪くなったりするので注意しましょう。ただし、葉焼けの恐れがあるため夏の直射日光は避けましょう。 【日当たり/屋内】明るく風通しのよい窓辺などで管理します。真夏に直射日光を浴びると葉が傷むことがあるため、葉焼けの心配がある場合は、地植えでは朝のみ日が差す東側や木漏れ日がチラチラとさすような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光を直接受けない明るい場所などへ移動しましょう。 【置き場所】水はけのよい環境を好みます。 耐寒性・耐暑性 基本的にクロサンドラは寒さには弱く、耐寒温度は10℃くらいまで。霜や凍結にあうと枯死するので注意します。地植えにしている場合は寒くなる前に鉢に植え替え、室内の窓辺や温室など暖かい場所に置いて冬越しさせましょう。 クロサンドラの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 苗を植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施して土壌改良し、周囲より土を盛っておくとよいでしょう。土づくりをしてからしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えましょう。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。 【地植え】 根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥しているようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。開花期や乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずにきちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 5月中旬〜9月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。 【鉢植え】 5〜10月に、緩効性肥料を施して株の勢いを保ちます。または、10日〜2週間に1度を目安に、液体肥料を与えてもよいでしょう。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 クロサンドラの栽培では、病気が発生する心配はほとんどありません。 【害虫】 クロサンドラの栽培で発生しやすい害虫は、ハダニやカイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは体長2〜10mmで茎などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われていて、薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 クロサンドラの詳しい育て方 苗木の選び方 苗木を購入する際は、節間が短く株ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 植え付け OlegDoroshin/Shutterstock.com クロサンドラの鉢への植え付け適期は、4月中旬〜6月頃です。庭に植え付ける場合は、5〜6月頃に行います。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗木よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。複数の苗木を植え付ける場合は、30〜50cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 寒さに弱いので、秋に気温が下がってきたら鉢に植え替えて室内や温室に取り込みます。越年後、5~6月に再び地植えにしましょう。 【鉢植え】 入手した苗の根鉢よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きし、高さを決めたら、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1回は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出し、軽く根鉢をくずして新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常の手入れ Early Spring/Shutterstock.com 【花がら摘み】 クロサンドラは開花期が長く、多数の花が咲くので、終わった花は早めに摘み取り、開花が終わった花穂は切り取っておきましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗するので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 10月頃に切り戻して株の若返りをはかります。株元から30cmほどの高さで地上部をカットしましょう。越年して生育期に入ると再び新芽を出し、まとまった株姿になります。 夏越し Kokkis/Shutterstock.com 暑さには強いのですが、真夏に強い日差しを受けると葉やけすることがあります。葉がひどく傷むと光合成ができなくなり、株が弱ってしまうことがあるので注意。そのような状態が見られたら、庭植えでは朝のみ日差しがさす東側や木漏れ日がチラチラとさすような半日陰の場所に植え替え、鉢植えでは直射日光を直接受けない明るい場所などへ移動しましょう。 冬越し Mamun_cse/Shutterstock.com クロサンドラの冬の耐寒温度の目安は約10℃で寒さに弱く、霜にあたると枯れてしまいます。 鉢植えや寄せ植え、ハンギングバスケットを庭やベランダに飾っている場合は、秋になったら日当たりのよい室内や温室などに移動して冬越しさせましょう。 地植えにしている場合は、鉢に植え替えて日当たりのよい室内や温室などに置いて冬越しさせます。越年して十分に気温が上がる5〜6月に、再び地植えに戻すとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com クロサンドラは、挿し木と種まきで増やすことができます。この章では、それぞれの方法についてガイドします。 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、クロサンドラは挿し木で増やせます。 クロサンドラの挿し木の適期は、5〜9月です。新しく伸びた枝を2節ほどつけ、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 クロサンドラの発芽率は低いほうですが、種まきして増やすことも可能です。クロサンドラの開花後に実がつくので、熟したら採取して中から種子を取り出し、種まき適期まで密閉袋に入れて保存しておきます。 種まきの適期は5月〜6月上旬で、発芽適温は25℃ほどです。黒ポットに新しい培養土を入れて十分に湿らせ、種子を数粒播いて軽く土をかぶせ、明るい日陰で管理します。カラカラに乾燥しないように水の管理に注意し、発芽後は日当たりのよい場所に置きましょう。本葉が2〜3枚ついたら勢いのある苗を1本のみ残し、ほかは間引いて育苗します。ポットに根が回るまでに成長したら、少し大きな鉢に根鉢をくずさずに植え替えましょう。鉢増ししながら育成し、苗木として十分な大きさに育ったら植えたい場所に定植しましょう。 観葉植物としても映えるクロサンドラを栽培してみよう Abu Tami/Shutterstock.com 花茎にオレンジ色の花を連ねるクロサンドラは、艶やかなグリーンの葉とのコントラストも美しく、初夏から秋にかけて目を引く存在となります。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
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宿根草・多年草

暑さ寒さに強く放任でも育つ!「グレコマ(カキドオシ)」で作るおしゃれな緑のカーペットと寄せ植えのコツ
グレコマ(カキドオシ)の基本情報 APugach/Shutterstock.com 植物名:グレコマ学名:Glechoma英名:Ground ivy、Alehoof、Creeping Charlieなど和名:カキドオシ(垣通し)、セイヨウカキドオシ(西洋垣通し)その他の名前:グラウンドアイビー、カントリソウ、ゼニクサなど科名:シソ科属名:カキドオシ属(グレコマ属)原産地:ヨーロッパ、東アジア形態:常緑多年草 グレコマの学名はGlechomaで、そのまま流通名になっています。英名はグラウンドアイビー(Ground ivy)、和名はカキドオシ(垣通し)などです。シソ科カキドオシ属(グレコマ属)の多年草で、原産地はヨーロッパ、東アジア。暑さや寒さに耐え、一般地では周年戸外で管理できます。草丈は5~10cmですが、茎葉を旺盛に伸ばすつる植物で、1m以上伸びていきます。地面を覆うように茂るので、グラウンドカバーとして利用することも可能です。丸形の小さな葉は常緑性で冬もみずみずしい葉姿を保ち、斑入り種はカラーリーフプランツとしても活躍します。一度植え付ければ越年して生育し続けるため、コストパフォーマンスの高い植物といえます。 グレコマの花や葉の特徴 Muhlbach/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜5月草丈:5〜10cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:紫 グレコマの開花期は4~5月。花色は淡い紫色や青紫で、1cm未満の小さな花を多数咲かせます。小さな花はあまり目立たず、主に観賞の対象としてなるのは常緑の葉。丸みのある小さな葉は、縁にゆるく切り込みが入ります。葉裏や茎には産毛が密生しています。 グレコマはシソ科に属する草花で、ハッカやミントほどではないものの、葉には爽やかな香りがあります。ハーブとして利用されるほか、ドライにした葉は生薬として用いられることもあるようです。 グレコマのガーデンでの活用法 育てやすくグラウンドカバーやハンギングに最適 Kabar/Shutterstock.com グレコマは茎葉を密に茂らせながら地表を這って周囲に増え広がっていくので、グラウンドカバーに最適で、雑草対策にも一役買ってくれます。這い広がる性質を生かして壁面緑化にも利用できるほか、ハンギングバスケットなどにあしらえば、鉢から茎葉を枝垂れさせて流れるようなラインを作り、動きを演出してくれるので重宝します。半日陰の環境にも耐えるので、やや暗めの場所でも葉に白い斑が入る品種を植栽すれば明るく彩ることも可能。病害虫にも強いので管理がしやすく、ビギナーにもおすすめです。 和洋風の寄せ植えに調和 Firn/Shutterstock.com グレコマの小さな丸い葉は、和洋のスタイルを問わずどんな草花とも調和しやすいのも魅力の1つ。特に寄せ植えなどで活躍し、鉢の縁に植え付けて枝垂れさせるとリズムが生まれてよいアクセントになります。ただし、環境によっては旺盛に茂りすぎるケースもあるので、茂りすぎたら適宜カットするなど、周囲との調和を乱さないようにするケアも必要です。 グレコマの名前の由来と花言葉 pinksnap/Shutterstock.com グレコマという名前は学名から。グレコマ自体はハッカ属ではありませんが、ギリシア語でハッカ属の1種を意味する「glechon」という言葉に由来します。和名はカキドオシ(垣通し)。つる状の茎が地面を這うように長く伸び、垣根をくぐり抜けて向こう側まで広がっていくことにちなみます。ちなみにカキドオシという和名は狭義にはGlechoma hederacea subsp. grandisを指し、ガーデニングで最もよく利用されるヨーロッパ原産のGlechoma hederaceaはセイヨウカキドオシ(西洋垣通し)の名前があります。 花言葉は「楽しみ」「享楽」など。花が咲き始めた頃から旺盛に茂って茎葉をよく伸ばすことに由来するようです。 グレコマの代表的な種類 mizy/Shutterstock.com グレコマは国内ではヨーロッパ原産種と東アジア原産種が流通しています。ここでは、園芸用にポピュラーに利用され、手に入りやすい2品種をご紹介します。 ‘ライムミント’ 葉に散り斑が入る明るい葉色が特徴で、カラーリーフプランツとしても利用できます。日本原産のカキドオシの園芸品種で、放任してもよく育つ強健さも魅力です。茎葉は赤紫色で、アクセントにもなります。 ‘バリエガータ’ Kabar/Shutterstock.com 明るいグリーンの葉に、白い斑がランダムに入る園芸品種。ヨーロッパ原産の園芸品種で、寒さや暑さに強く旺盛に育ちます。匍匐性で増え広がりやすいので、伸びすぎたら適宜カットして調整するとよいでしょう。 グレコマの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜5月植え付け・植え替え適期:3〜6月、10~11月 グレコマの栽培環境 Bart Groundhog/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日なたを好みますが、半日陰の環境にも耐えます。ただし、日照が不足すると間のびしてか弱い姿になることもあります。 【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好み、乾燥しすぎると生育が悪くなることもあります。生育旺盛で、這うように伸ばすつるの節々から根を出してよく増えるので、地植えにする場合は広がりすぎないように注意が必要です。 耐寒性・耐暑性 暑さや寒さには強く、耐寒温度はマイナス10℃前後。一般地では、一年を通して戸外での管理が可能です。 グレコマの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕しておいてください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 真夏は、気温が上がっている日中に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【鉢植え・庭植えともに】 植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきます。その後の追肥はほとんど不要ですが、春から秋にかけての生育期に、株姿に勢いがないようであれば液体肥料を与えます。 注意する病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 グレコマには病気が発生する心配はほとんどありません。 【害虫】 グレコマに発生しやすい害虫は、アブラムシやヨトウムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書き、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、一晩で株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、異変を察したら幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の痕が認められたら夜にパトロールして捕殺するか、適用のある薬剤を散布して防除します。 グレコマの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、節間が締まって勢いがある株を選びましょう。 植え付け・植え替え Sandu Herta/Shutterstock.com グレコマの植え付け適期は、3〜6月か、10〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 環境に合って順調に生育していれば植え替えは不要です。植え付けから数年が経ち、大株に育って窮屈そうにしている場合は掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜7号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。グレコマの苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に入れて仮置きして高さを決めます。少しずつ土を入れて、植え付けていきましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもかまいません。 成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくし、地上部の枝葉も切り戻して元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 剪定・切り戻し Aleksei Golovanov/Shutterstock.com グレコマは地表を這うようにして旺盛に生育するので、株姿が乱れてきたら適宜切り取り、バランスのよい姿を保ちましょう。剪定した茎葉は、挿し芽に利用することができます。また、斑入りの品種は、斑が入らない葉がついた枝が出てくることがあります。このような枝は勢いが強く、そのままにしておくと株全体から斑入りの葉がなくなり、緑一色になってしまう恐れがあるため、見つけ次第枝の付け根から切り取りましょう。 夏越し・冬越し Robert Buchel/Shutterstock.com 【夏越し】 真夏に強い日差しを浴びると、葉焼けすることがあります。鉢栽培をしている場合、真夏は高温多湿になる場所を避け、半日陰の涼しい場所に移動するとよいでしょう。 【冬越し】 グレコマは寒さに強いため戸外で越冬でき、特に防寒対策の必要はありません。ただし、寒冷地や強い霜にあたると葉が傷んだり、地上部が枯れる場合があります。地上部が枯れてしまっても、翌春には再び新芽を出して生育します。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com グレコマは株分け、挿し芽、茎伏せなどで増やすことができます。 【株分け】 グレコマの株分け適期は3〜6月か、10〜11月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、株分けをして若返りを図ります。根をほぐし、数芽ずつついた状態で切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、グレコマは挿し芽で増やすことができます。 グレコマの挿し芽の適期は、3〜6月か、10〜11月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【茎伏せ】 グレコマは這うように伸びるつるの節から根を出すため、つるを地面につけておくだけでも簡単に発根させることができます。伸びたつるを地面につけ、U字ピンや針金などを用いて固定しましょう。節の部分に軽く土をかけて埋め、乾かないよう水やりをすると2週間ほどで発根します。根が出たらつるを切り離し、植えたい場所に定植しましょう。 グレコマについてのよくある質問 Leszczu/Shutterstock.com グレコマは育てやすい植物ですが、いくつか栽培についての質問を寄せられることがあるので、その質問と回答についてご紹介します。 グレコマは踏みつけに強い? グレコマはグラウンドカバーに向く植物ですが、踏みつけられると傷みやすいため人通りの多い場所や駐車場の目地などには向いていません。植栽スペースから小道にはみ出した部分を踏んでしまうなど、「茎葉の一部がたまに踏まれる」くらいなら問題ありませんが、常に踏まれるような場所への植栽は避けましょう。 グレコマの先祖返りとは? 葉に白い斑が入る斑入り種を育てている場合、まれに斑が入らない葉が出る場合があります。これは「先祖返り」といって、斑入り種には起こりがちな現象です。斑が入らない葉を見つけたら、その都度切り取って斑入りを多く見せるとよいでしょう。先祖返りのつるは勢いが強く、そのままにしておくと株全体が先祖返りの葉になり、斑がなくなってしまうこともあります。 植えてはいけないって本当? 植えてはいけないということはありませんが、繁殖力が非常に強いため注意が必要です。 グレコマは地表を這う茎(匍匐茎)を旺盛に伸ばしてよく増え、引き抜いても残った小さな茎や根から再生するほどタフな植物。一度根付くと完全に取り除くのが難しいため、「植えてはいけない」といわれることがあります。植物自体に毒性があるわけではありません。 放任するとほかの草花を覆い隠したり、隣家や敷地外へ流出してしまうおそれもあるため、以下の管理を徹底しましょう。 鉢植えやハンギングで育てる:地面から離して管理するのが最も安全です。ただし、鉢底穴から出た根が地面に届くとそこから広がるため、鉢スタンドなどに置くのがおすすめです。 地植えは囲いを作る:根止めシートやレンガなどを深めに埋めて区切り、エリア外へ伸びないよう制限します。 剪定ゴミの放置はNG:グレコマは、剪定などで切った茎を土の上に放置しておくだけで根付いてしまいます。剪定した茎葉は、しっかり乾燥させてから処分しましょう。 グレコマの育て方を理解してグランドカバーにしてみよう damann/Shutterstock.com グレコマは茎葉を密に広げて生育し、地面をカーペットのように覆っていくのでグラウンドカバーとして活躍し、雑草防止にも一役買ってくれます。暑さ寒さに強く、生命力旺盛で放任してもよく育つためビギナーにもおすすめですが、増え広がりすぎるようであれば適宜カットして調整を。寄せ植えやハンギングにも活躍するグレコマを、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。
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シトロネラやミントで乗り切る! 夏のガーデニングを快適にする「虫除け植物」と自家製アロマスプレー
夏のガーデンの虫対策 evgdemidova/Shutterstock.com 夏のガーデンでは、虫対策は欠かせません。特に、夕方になるとどこからともなく現れる蚊は、ガーデナーにとっては悩みの種。刺されると腫れやかゆみがあるだけでなく、デング熱など蚊によって媒介される病気もあり、なるべく刺されたくはないものです。まずは、どんな人が蚊のターゲットになりやすいかを確認しておきましょう。 【あわせてチェック】なぜ私ばかり?蚊に刺されやすい人の特徴 蚊はいつでも人を刺すわけではなく、産卵時のメスの蚊のみが産卵に必要な高カロリーの栄養を確保するために血を吸い、普段は花の蜜や樹液を吸っています。さて、この吸血モードの蚊は、人や動物が排出する二酸化炭素や、体温、汗に含まれる揮発性物質などに反応してターゲットを決めるとされています。 蚊に刺されやすい傾向にある人は、次のような点に多く当てはまる人だといわれます。 二酸化炭素を多く発している 汗をよくかく 蚊の目印となるある種の体臭が強い 体温が高い 濃い色の服を着ている など。 体質によるものはいかんともしがたいですが、中には気をつけられる条件もありそうですね。 ガーデニングの時など、蚊に刺されそうな場所に出るときは、なるべく肌が露出しない明るい色の服装を心がけ、汗をこまめに拭き取りましょう。運動直後などは、汗をかいていることに加え、呼吸による二酸化炭素の排出量が大きくなるために、蚊にとっては絶好のターゲットになります。また、お酒を飲んだ後は、アルコールが分解されるときに二酸化炭素が発生するために蚊に狙われやすくなります。 虫除けスプレー Bignai/Shutterstock.com 最も手軽な虫対策で、夏の外出には必須の虫除けスプレー。もちろんガーデニング作業にも有効です。効果が高いディートを配合した虫除けスプレーのほか、最近ではより人にやさしいディートフリーのものや、オーガニック素材でつくられたものも登場しているので、肌に合うものを選びましょう。中には、日焼け止め成分を配合しているものもあり、お出かけ前に一回シューっとスプレーするだけで、虫除けと日焼け対策が完了する手軽さも嬉しいですね。 虫除けスプレーを使う際には、ムラにならないようスプレー後に手で塗り広げると効果がアップ。汗や体温が出やすい首筋や顔もしっかり塗りましょう。夏場は汗をかきやすく、汗と一緒に虫除け成分も流れてしまうので、こまめに塗り直すことも大切です。 【手作り】シトロネラ香る自家製虫除けスプレーの作り方 rawf8/Shutterstock.com 市販の虫除けスプレーも便利ですが、じつは身近な材料で意外と簡単に手作りすることができます。 準備するものは、ドラッグストアで購入できる「精製水」と「消毒用エタノール」、そして虫が嫌う香りを持つ「精油(エッセンシャルオイル)」だけです。精油は、特に虫除け効果が高く広く利用されているシトロネラのほか、お好みでレモングラスやローズゼラニウムなどを選ぶのもおすすめです。 【簡単な作り方の手順】 精製水と消毒用エタノールを用意します。 そこにお好みの虫除け効果のある精油を混ぜ合わせます。 混ぜた液体をスプレー容器に詰めれば、あっという間に完成です。 お気に入りのナチュラルな香りに包まれながら、安心な自家製スプレーで夏の庭仕事を快適に楽しみましょう。精油を使った虫除けスプレーの詳しい作り方はこちらの記事もご覧ください。 シトロネラは、レモングラスの近縁種。ススキに似た細い葉にシトロネラールという成分を含むグラス類です。シトロネラとセンテッドゼラニウムとの交配で作られた「カレンソウ(蚊連草)」は、蚊除け効果があるとされています。mryanfahrudin1/Shutterstock.com 蚊取り線香・虫除けキャンドル Jetsadaphoto/Shutterstock.com 日本人にはなじみ深い蚊取り線香も虫対策に有効。蚊取り線香は殺虫成分を含み、屋外でも一定の範囲内であれば効果があります。室内に比べると虫除け効果にはムラが生じるので、自分のいる範囲の四隅に設置するとよいでしょう。ガーデンのワンポイントとしても使えるような、おしゃれで可愛い蚊やりもたくさん販売されていますので、使わない時はそのまま飾っておけるのも嬉しいですね。 Teodor Costachioiu/Shutterstock.com また、先ほども登場したシトロネラを利用したシトロネラキャンドルは、キャンプなどアウトドア活動の定番。ジャーやバケツなど、さまざまな容器に入ったキャンドルが市販されています。揺らめく明かりが小さく灯り、ベッドルームやリビングルームなどでリラックスタイムに使うのも素敵です。自分でも作ることができるので、手づくりキャンドルで虫除け対策をするのもいいですね。キャンドルを作る場合は、まずミツロウや使わないロウソクを溶かしたロウに、タコ糸などのキャンドル芯を浸してロウを染み込ませておきましょう。芯をキャンドル容器に割りばしなどを用いてセットしたら、ロウに精油を混ぜて容器に注ぎ込み、しっかり固まるまで置けば完成です。キャンドルを作る際には、やけどには十分お気をつけください。 虫除けになる植物 ガーデンでの虫対策には、虫除け効果のある植物を花壇に取り入れてみるのも一つの方法です。ローズゼラニウムやシロバナムシヨケギク、ペパーミントなどが虫除け効果のある植物の代表例。ガーデンにこれらの植物を取り入れると、その植物の周辺では蚊の被害は少なくなるようです。ガーデンの一角に、虫除けコーナーを設けてみるのも面白いかもしれません。もちろんこれだけですべての虫を防ぐことは難しいですが、他の虫除け方法とも併せて活用してみてはいかがでしょうか? バラのような香りのあるローズゼラニウム。カレンソウ(蚊連草)とも。mutsu7211/Shutterstock.com 除虫菊としても知られるシロバナムシヨケギク。alybaba/Shutterstock.com 鎮痛・鎮痒・冷却・防腐・殺菌作用があるメントールが主成分に含まれているミント。Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com 発生源をチェック ThamKC/Shutterstock.com 蚊の行動範囲は意外と狭く、生まれた場所から半径15mほどだといわれます。そのため、ガーデンの蚊対策には、身近な発生源を断つこともとても重要。蚊の幼虫であるボウフラは、流れの少ない水場に生息し、空き缶などちょっとした水場でも十分に生息が可能です。蚊が発生しやすい梅雨から夏にかけては雨も多く、小さなくぼみや使っていない植木鉢などに水がたまりやすい状況になっています。そんな水たまりがあると、蚊が発生してしまう要因にも。ガーデンの中でうっかり蚊を育ててしまわないよう、このような水場ができていないかを確認しておきましょう。特にウォーターガーデンをつくっている人はご注意を。ボウフラを食べてくれるメダカなどを一緒に育てるのもいいですね。 ガーデンにはさまざまな生物が棲んでいます。うまくつき合いながら、楽しいガーデンライフを送りたいですね。 ガーデンでよく起きるトラブル対処法を紹介した記事も、併せてどうぞお読みください。
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園芸用品

狭い庭がドラマチックに変わる! 高さと奥行きを生むトレリスの使い方
小さな庭にありがちな平坦な景色を変えるトレリスの効果 小さな庭では、花を植えられるスペースが限られており、花壇いっぱいに植物を植えても華やかさを出すのは難しいものです。そこで活用したいのが、場所を広く取らずに高さをつくれるトレリスです。 トレリスを4枚組み合わせて四角柱にし、スイートピーを絡ませて花のタワーに。 細身のトレリスなら、奥行きのない花壇や壁際にも設置でき、これまで使われていなかった上の空間へ植物を伸ばせます。植える植物の数をむやみに増やさなくても、トレリスを使うことで高さと見せ場が生まれ、庭全体が立体的にまとまって見えるようになります。 トレリスは庭の「小さな骨格」になる トレリスを設置する大きなメリットは、植物が育つ前から庭の形をつくれることです。植えたばかりの苗は小さく、花壇に空白が目立ちます。宿根草やつる植物が十分に育つまでには時間もかかります。しかし、トレリスを先に立てておけば、植物がまだ小さい時期にも縦のラインが残り、庭が間延びして見えません。 草花だけで庭の形をつくろうとすると、開花や生育の状態によって景色が崩れやすくなります。トレリスという変わらない骨格があることで、植物が少ない時期にも庭らしさを保ちやすくなります。 淡いグリーンのトレリスなら、葉が茂るにつれて景色の中へ自然になじみます。黒や濃色のトレリスは輪郭がはっきりするため、洋館風の建物や小屋、アンティークな庭のアクセントにも向いています。 花壇と建物を一つの景色につなげてくれるトレリス 美しいデザインのトレリスを入れることで、エレガントさがプラス。 建物の壁や窓の前は、庭の背景として目に入りやすい場所です。一方で、そこに背の低い花ばかり植えると、花壇と窓の間に何もない空間ができてしまいます。そこで壁際に細身のトレリスを立てると、空いていた場所に縦の線が加わり、花壇と建物が一つの景色としてつながります。 つる植物を絡ませる場合も、最初から全面を覆わせる必要はありません。数本の枝をゆったり誘引し、トレリスの装飾を少し見せる程度でも十分です。植物で完全に隠すのではなく、葉や花の間からフレームがのぞくことで、庭に繊細な表情が生まれます。 また、窓のすぐ前を植物で覆いすぎると、室内が暗くなったり風通しが悪くなったりすることがあります。幅の狭いトレリスを窓と窓の間や壁面の余白に配置すれば、採光を妨げにくく、建物の外観も生かせます。 植物が絡んでいなくても、トレリスのデザインが風景のアクセントに。植物と馴染みやすいセージグリーンで優しい風景に。 いつもの花壇に見せ場を作るトレリス トレリスに咲く紫のクレマチスを花壇の主役に。周囲にも紫や白の花を繰り返すことで、庭全体にまとまりが生まれる。 トレリスを花壇の中央や、少し奥まった場所に立てると、そこが視線を受け止める「フォーカルポイント」になります。 クレマチスなど、花の形がはっきりしたつる植物を合わせれば、遠くからでも目に留まる見せ場に。トレリスの足元には、宿根草や小花を植えると、上部の花と地面の植栽が自然につながります。例えば、紫のクレマチスに、青紫のサルビアやネペタ、白い小花を組み合わせれば、トレリスだけが浮かず、花壇全体に色が繰り返されます。 トレリスを4枚組み合わせれば「花の塔」に 同じトレリスを4枚つなぎ、四角柱のように組み立てると、平面の支えが立体的な「花の塔」へとドラマチックに変わります。 壁がない花壇の中央や小径の脇にも置きやすく、四方から植物を絡ませられるため、わずかな地面の広さでも、たっぷりと花を咲かせることができます。正面だけでなく、横や後ろから見ても美しく、庭を回遊しながら楽しめるのも4枚使いならではの魅力です。 左/春に咲く一年草のスイートピー。右上/常緑の冬咲きクレマチス・シルホサ。右下/夏を彩る一年草の朝顔。Linda George, ElenaSorv, milart/Shutterstock.com 複数のタワーを設える場合、スイートピーやアサガオなど一年草を絡ませるタワーと、冬咲きの常緑クレマチスを絡ませるタワーを交互にすれば、季節ごとに主役を交代しながら一年中、庭の見せ場になる花のタワーが完成します。 4枚を組み合わせるメリット 1.壁のない場所にも設置できる 1枚のトレリスは壁際やフェンス沿いで使うことが多いもの。4枚を立体に組むことで、花壇の中央や庭の中ほどにも独立した見せ場をつくれます。 2.小さな面積で、花のボリュームを出せる 植物を横へ広げるのではなく、四方から上へ伸ばせるため、狭い庭でも植栽に高さとボリュームを加えられます。 3.どの方向から見ても美しい 一方向から見る壁面装飾ではなく、庭の中を歩きながら四方から眺められる立体的な植栽になります。 4.植物をまとめやすく、姿が乱れにくい 伸びたつるや枝を四面に振り分けて誘引できるため、一面に枝が集中しにくく、植物をふんわりとした塔状に整えられます。 5.同じ形を繰り返すと、小径に奥行きが生まれる 4枚組みのトレリスを間隔をあけて並べれば、花の塔が庭の奥へと連なり、視線を自然に導きます。短い小径でも、その先にまだ景色が続いているように感じられます。 観賞用だけではない。家庭菜園も美しい景色に トレリスは、花の庭だけでなく家庭菜園でも活躍します。ミニトマトやキュウリ、インゲンなど、支柱を必要とする野菜をトレリスに誘引すると、茎や葉がまとまり、収穫や手入れがしやすくなります。一般的な支柱を何本も立てるより、菜園全体が可愛らしく見える点も魅力です。 赤く色づくミニトマトは、実用品でありながら庭の彩りにもなります。バジルや葉野菜などと組み合わせれば、野菜を育てる場所も一つの美しいガーデンシーンとして楽しめます。 失敗しにくいトレリス選びのポイント 設置場所に合わせてサイズを選ぶ トレリスには幅も高さもデザインもさまざまあるので、設置場所に合わせて選びましょう。複数枚組み合わせて使うことで、よりドラマチックな景色を演出することができます。 植物が茂った後の重さを考える 設置時には軽く見えても、葉が茂り、雨を含み、花や実をつけると全体の重量が増します。背の高いトレリスほど、足元の固定と耐風性を重視しましょう。 何も絡んでいない姿も確認する 一年草を育てる場合や落葉性のつる植物を選ぶ場合、トレリスだけが見える季節があります。植物を絡ませた時だけでなく、フレーム単体でも美しいと思えるデザインを選ぶと、一年を通して楽しめます。 トレリスを取り入れれば、庭に「この先を見たい」が生まれる トレリスは庭の構造を変えるアイテムでありながら、大掛かりな工事が必要ないのも魅力です。トレリスを取り入れれば、空いていた場所に花が咲き、平坦だった花壇に見せ場ができ、短い小径の先に奥行きが生まれます。家庭菜園の支柱さえも、美しい庭の景色の一部に。 庭が寂しいからと、さらに多くの植物を植える前に、一度、上の空間へ目を向けてみてください。必要なのは、たくさんの花苗ではなく、花を立ち上げるトレリスかもしれません。 【商品のご利用に関するご注意とお願い】 本記事でご紹介した「フェンスを4枚組み合わせた立体的な設置方法」は、DIYによるアレンジアイデアの一例です。 設置場所の環境(土壌の固さ、風の強さなど)や、植物の成長による重量の変化によっては、転倒や倒壊の恐れがあります。 設置の際は、周囲の安全を十分に確認し、お客様ご自身の責任のもとで確実な固定・安全対策を行っていただきますようお願いいたします。
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花と緑

「都道府県の花」3択クイズ! 栃木県の花は次のうちどれ?【Let’s Try! 植物クイズ】
「栃木県の花」は次の3つのどれ? torasun/Shutterstock.com 徳川家康公を祀る日光東照宮、紅葉が美しいいろは坂、日本三大名瀑の1つである華厳の滝、面積4k㎡以上の湖としては日本一標高の高い"天空の湖"中禅寺湖……。自然から文化まで、迫力あるスポットが目白押しの栃木県は、首都圏から日帰りできるアクセスのよさもあって旅行先としても人気の高い県です。国内最大面積の藤棚が有名な「あしかがフラワーパーク」や、「那須ハイランドパーク」や「東武ワールドスクウェア」といったテーマパークも見逃せません。 そんな栃木県を象徴する「木」はトチノキ、「鳥」はオオルリ、「獣」はカモシカ。それでは、栃木県の花は、次のA~Cのどれでしょう? A ニッコウキスゲ backpacking/Shutterstock.com B ヤシオツツジ tochikoji/Photolibrary C フジ AaronChenPS2/Shutterstock.com ヒント 栃木県内に古くから自生し、多くの山々に育ちます。4月中旬から咲き始める春のシンボル。 正解は… ↓ ↓ ↓ ↓ B ヤシオツツジ tochikoji/Photolibrary ヤシオツツジの基本データ 学名:・アカヤシオ:Rhododendron pentaphyllum var. nikoense・シロヤシオ:Rhododendron quinquefolium・ムラサキヤシオツツジ:Rhododendron albrechtii科名:ツツジ科属名:ツツジ属原産地:日本和名:ヤシオツツジ(八染躑躅、八汐躑躅)別名:アカギツツジ(赤城躑躅)、ゴヨウツツジ(五葉躑躅)、ミヤマツツジ(深山躑躅)など英名:Azalea、Rhododendronなど開花期:4月中旬~5月上旬(アカヤシオ)、5月中旬~6月上旬(シロヤシオ)、5月下旬~6月(ムラサキヤシオツツジ)花色:ピンク、白、紫形態:落葉性低木~高木樹高:1~7m(種類による) 春になると、栃木県の日光や那須、塩原などの山々で美しい花を咲かせ始めるヤシオツツジ。ツツジ科ツツジ属の植物で、アカヤシオ、シロヤシオ、ムラサキヤシオツツジの3種の総称とされています。厳しい冬の寒さに耐え、春になると真っ先に花をつける姿が県民性を表しているといわれ、昭和44(1969)年に県の花として制定されました。 kimi/Photolibrary 栃木県との関係は深く、ヤシオツツジという名前も、一説によれば栃木県の古名である「野州(やしゅう)」が転訛したものだとか。ほかに、美しい花色から布を何度も染料に浸して深く鮮やかに染める染色技法「八入(やしお)」に由来するという説もあります。また、栃木県内にはヤシオツツジを名前の由来とする人造湖「八汐湖」もあります。 ヤシオツツジの種類 ノボノボタ/Photolibrary ヤシオツツジはアカヤシオ、シロヤシオ、ムラサキヤシオツツジの総称とされますが、じつはそれぞれ種が異なる花です。この中でもヤシオツツジとして最も一般的なのがピンクの花を咲かせるアカヤシオで、ヤシオツツジというとアカヤシオを指すことが多いです。 アカヤシオ(赤八汐) Rhododendron pentaphyllum var. nikoense niobium/Photolibrary 開花期は4月中旬~5月上旬。葉が出る前に開花し、花径5~6cmの淡いピンク色の花を、枝先に1輪下向きに咲かせます。花冠は5つに裂け、先端が丸みを帯びて優しい印象になります。葉は楕円形で産毛が目立ち、枝先に5つ集まってつくのが特徴です。樹高は2~5m。別名はアカギツツジ(赤城躑躅)やヒトツバナなど。アカヤシオの変種に、アケボノツツジやツクシアケボノツツジなどがあります。 kimi/Photolibrary シロヤシオ(白八汐) Rhododendron quinquefolium wine/Photolibrary 開花期は5月中旬~6月上旬。葉の展開とほぼ同時に、枝先に1~3輪の白い花を咲かせます。花冠は5つに裂け、花弁に緑色の斑点があります。アカヤシオに似ていることからシロヤシオと名づけられました。樹高は3~7m。葉が枝先に車輪状に5枚並んでつくことから、ゴヨウツツジ(五葉躑躅)の別名もあります。ひし形に近い葉は新緑、紅葉も美しく、季節を通して魅力があります。愛子内親王のお印としても知られています。 シロヤシオの葉。N.Stertz/Shutterstock.com ムラサキヤシオツツジ(紫八汐躑躅) Rhododendron albrechtii Hank Asia/Shutterstock.com 開花期は5月下旬~6月。葉の展開よりも少し早く、または同時に、枝先に2~6輪の花を咲かせます。花色は紅紫色で、濃淡には個体差があります。花冠は5つに裂け、上部には斑点模様が入ります。葉はやや薄めで、長さ5~10cmの長楕円形になり、枝先に数枚集まります。樹高は1~3mと、アカヤシオやシロヤシオよりもコンパクトに収まりやすいです。高山などに生息することから、別名はミヤマツツジ(深山躑躅)。本州中部以北や北海道の山地など、寒冷地に分布する樹木で、温暖な地域では生育が悪くなります。 アカヤシオの育て方 m_ohi /Photolibrary アカヤシオの苗木はあまり流通していませんが、ネットショップなどで入手できます。花の美しさから低木として人気がありますが、涼しい日なたの環境を好み、温暖な地域では難易度が高い植物です。 植え付けの適期は落葉期の11月~翌年3月。多くのツツジ類と同様に、水はけのよい肥沃な酸性土壌を好みます。植え付け時には、鹿沼土とピートモスを配合するか、ツツジ・サツキ用の培養土を利用するとよいでしょう。翌年の花芽を落とさないよう、剪定は花の直後、遅くても夏までに行いましょう。 根が浅く乾燥しやすいので、夏はマルチングをするなど乾燥対策を。日当たりを好み、日照が足りないと花付きが悪くなりますが、暑さに弱いため、鉢植えの場合は夏は風通しがよく涼しい半日陰に移したほうが無難です。寒さには強いため、冬越し対策は特に必要ありません。 クイズ一覧はこちら!
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宿根草・多年草

【2026】東京近郊のレンゲショウマ見頃スポット4選!“森の妖精”が咲く絶景群生地から都心の穴場まで紹介
涼しげで可憐な夏の花・レンゲショウマ Hiyoman/Shutterstock.com 夏。緑陰が涼しい山道を登る傍らに、ひっそりと浮かぶように花開く、淡く紫を帯びた白い花「レンゲショウマ」を見たことはありますか? レンゲショウマは、東北地方から近畿地方にかけて分布し、やや湿った薄暗い林床に多く見られる夏の花の風物詩。7~8月に開花し、東京近郊では7月下旬から見頃を迎えます。気品ある花姿に魅了され、この花に出会うことを目的に登山を楽しむ方も多い、美しい花です。 ikwc_exps/Shutterstock.com うつむき加減に開く花は、先端が濃い紫色に染まる中心の花弁を、ロウのような光沢と透明感があるガク片がふわりと取り囲み、まるで精巧に作られた工芸品のよう。花径は3~4cmで、ほっそりとした茎に長い花柄を伸ばし、次々と咲く花をいくつも吊り下げる様子は、薄暗い林の中に小さな明かりを灯すシャンデリアにもたとえられます。花が咲く前のまあるく愛らしいつぼみも魅力で、つぼみは少しずつ順番に開いていくため長期間楽しむことができます。 東京近郊でレンゲショウマを見ることができるスポット4選 御岳山のレンゲショウマ群生地。naokita/Shutterstock.com ① 【大群生】青梅市・御岳山(富士峰園地北側斜面) 見頃:7月中旬〜8月下旬 ※2026年のレンゲショウマ祭りは7/18(土)~9/6(日)入山料:無料住所:東京都青梅市御岳山17https://mitakesan.com/rengeshoma/開花数カレンダー:https://rengeshoma.guidebook.jp/calendar/ 約5万株のレンゲショウマが咲く御岳山は「日本一の群生地」といわれています。標高929mの山ですが、ケーブルカーを使えば駅から徒歩数分で自生地へ行けるのでアクセスも抜群。清流が美しいロックガーデンハイキングと合わせて、夏の休日を楽しむのもおすすめです。 ② 【お手軽】文京区・小石川後楽園(西門付近) 見頃:7月下旬〜8月中旬開園時間:9:00~17:00(入園は16:30まで)休園日:年末年始(12/29~翌年1/1)入園料:一般300円/65歳以上150円(小学生以下及び都内在住・在学の中学生は無料)住所:東京都文京区後楽1-6-6https://www.tokyo-park.or.jp/park/koishikawakorakuen/index.html公式X:https://x.com/KorakuenGarden 小石川後楽園は水戸徳川家の上屋敷内の庭で、都内でも有数の歴史ある庭園です。レンゲショウマは数株程度と数は多くありませんが、都心部でレンゲショウマが見られる貴重な場所。特別史跡及び特別名勝として国の文化財に指定されている庭園を散策しながら、可憐な花を楽しめます。 ③ 【プチ登山】八王子市・高尾山(「高尾山さる園・野草園」「高尾山薬王院境内」など) 見頃:7月下旬〜8月上旬さる園・野草園の開園時間:9:30~16:30(3~11月、入園は16:15まで)/9:30~16:00(1~2月・12月、入園は15:45まで)さる園・野草園の休園日:年中無休(さる園・野草園)※天候等による臨時休園ありさる園・野草園の入園料:大人(中学生以上)500円/小児(3歳以上)250円※薬王院境内や登山道沿いの観賞は無料住所:東京都八王子市高尾町(さる園・野草園:高尾町2179)https://www.takaotozan.co.jp野草園花だより:https://www.takao-monkey-park.jp/flower/index.php ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで三つ星を獲得し、都心部からの日帰り登山に人気の高尾山。レンゲショウマの可憐な姿を楽しむなら、ケーブルカー高尾山駅から徒歩約3分の場所にある「高尾山さる園・野草園」がおすすめです。約300種類の山野草とともに大切に保護・育成された、約500株のレンゲショウマを見ることができます。ほかに、薬王院大師堂の周辺でも見られ、山歩きとともに可憐な姿を気軽に楽しむことができます。 ④ 【アクセス良好な近郊】埼玉県滑川町・国営武蔵丘陵森林公園 見頃:7月下旬〜8月上旬開園時間:9:30~17:00(3/1~10/31)/9:30~16:30(11/1~11/30)/9:30~16:00(12/1~2月末日)休園日:年度により異なる入園料:一般450円/65歳以上210円/中学生以下無料住所:埼玉県比企郡滑川町山田1920https://www.shinrinkoen.jp/?p=we-page-top-1開花情報:https://www.shinrinkoen.jp/?p=we-page-entrylist&spotlist=26303&type=blog 304ヘクタールの広大な丘陵地に整備された、全国で初めての国営公園。雑木林を中心に、池沼、湿地、草地など多様な環境があり、貴重な動植物が生息しています。レンゲショウマは「野草コース」内に約150株が開花し、歩きやすい遊歩道で見られるスポットです。 レンゲショウマを美しく撮影・観賞するコツ yoko_ken_chan/Shutterstock.com 下から覗き込むように撮るのがおすすめ 花が下を向いて咲くため、カメラを低い位置(ローアングル)に構えて、花の「顔」を写すのがポイント。開花前の、風船のように丸く膨らんだ玉のようなつぼみも愛らしいのでお見逃しなく! シャッタースピードに注意 レンゲショウマは背が高く茎が細いので、少しの風にもゆらゆらと揺れやすい花。さらにレンゲショウマが咲く薄暗い林床では光が足りず、シャッタースピードが遅くなりやすいです。ぶれてしまう場合は、風がやむ瞬間を待つほか、一眼カメラではシャッター優先モードに設定し、1/250秒程度を目安にシャッタースピードを速めて撮影してみましょう。 事前に開花状況の確認を レンゲショウマの開花は天候や気象条件に大きく左右されます。特に数株が咲くスポットの場合、せっかく訪れたのに咲いていなかった……という“空振り”を避けるためにも、事前に開花状況を確認するのがおすすめ。ホームページやSNSなどで開花状況を発信しているケースもあるので、ぜひチェックしましょう。 熱中症・虫よけ対策は万全に 7月下旬~8月の最も暑い時期の観賞になるため、帽子や水分補給は必須。また、林道を歩くことが多いため、歩きやすい靴や服装を選び、蚊などの虫よけ対策も忘れずに行います。 レンゲショウマを見に行く際の注意点 baihoen/Shutterstock.com 自生地や植栽に踏み込まない レンゲショウマの群生地では、規制のためのロープなどが張られている場所が多いです。花を踏み荒らさないよう、ロープの中には足や撮影機材を入れず、指定された通路からのみ観賞しましょう。 三脚は使用不可の場所も 山道や散策路は狭いことが多く、事故やトラブル防止の観点から、三脚の使用が禁止されていることもあります。事前に使用の可否を確認し、ルールに則って撮影を楽しみましょう。 植物を傷つけない レンゲショウマは東京都を含む複数の都県で絶滅危惧種に指定されている貴重な花。生育環境となる落葉広葉樹林の減少や、美しい花を咲かせることによる盗掘被害により数を減らしています。レンゲショウマの観賞スポットを訪れたら、目で見て写真に収めて楽しみましょう。レンゲショウマをはじめとする野草の花を摘み取ったり、苗を掘って持ち帰るなどは決してしないでください。 ペットを連れて行かない 保護地域ではペットを連れての入園が禁止されているところも多いので、事前にホームページなどで情報を確認するなど注意しましょう。 もっと知りたい!夏の山の主役花 レンゲショウマのプロフィール ikwc_exps/Shutterstock.com 植物名:レンゲショウマ学名:Anemonopsis macrophylla科名:キンポウゲ科属名:レンゲショウマ属原産地:日本(東北地方南部~近畿地方)和名:レンゲショウマ(蓮華升麻)別名:クサレンゲ(草蓮華)英名:false anemone形態:多年草草丈:0.8~1.5m開花期:7~8月 レンゲショウマはキンポウゲ科の落葉多年草。日本だけに自生する固有種で、近縁の種類もない、一属一種の植物です。繊細で美しい姿から、山野草の中でも人気が高い花の1つ。薄暗くやや湿った落葉樹林内に自生し、生息環境の減少やシカなど野生動物の食害、盗掘により数を減らしていることから、東京都や神奈川県、岐阜県では絶滅危惧I類、茨城県や群馬県では絶滅危惧II類に指定されるなど、複数の都県で絶滅危惧種や純絶滅危惧種に指定され、保護活動が行われています。 薄暗い林床に、宙に浮かぶように咲くレンゲショウマ。changshan/Shutterstock.com レンゲショウマの開花時期は7~8月。盛夏に花径3~4cmの淡く藤紫を帯びた涼しげな花を次々に咲かせます。丸いつぼみは6月頃から見られ始め、開花に向けて徐々に膨らんでいき、くす玉のように割れて開花します。1本の花茎に複数のつぼみを付け、順番に開花していくため、長く花が楽しめるのが特徴。晩秋には地上部が枯れ始め、翌春にまた葉を展開する落葉性の多年草です。 F_studio/Shutterstock.com レンゲショウマの本来の花は、先端が紫色に染まり、下向きに咲く壺形の部分。周囲を取り囲む白い花弁のように見える部分は、じつはガク片です。花の中心部には2本の雌しべとともに、多数の雄しべが詰まっています。複数の小葉からなる羽根状の葉を持ち、小葉は先が尖った卵形。葉縁には粗い鋸歯があります。 レンゲショウマの葉。Akira Shimizu/Shutterstock.com レンゲショウマ(蓮華升麻)という名前は、丸みを帯びた整った花姿が「蓮華=ハスの花」に、葉が同じキンポウゲ科のサラシナショウマ(晒菜升麻)に似ていることに由来します。 白いブラシのような花を咲かせるサラシナショウマ。High Mountain/Shutterstock.com 自宅でも美しい花を咲かせよう! changshan/Shutterstock.com 繊細で美しいレンゲショウマですが、山野草の中では育てやすい部類で、夏の遮光にさえ気を付ければ初心者でも美しい花が毎年楽しめます。苗は山野草の販売店やネットショップなどで購入できます。花弁が紫を帯びない純白の品種や八重咲き種、葉に斑が入る斑入り種などのバリエーションもあります。 Kmksk/Shutterstock.com 強い日差しにより葉や花芽が傷みやすいので、栽培の際は半日陰で育てるか、遮光により明るさを調整しながら管理します。薄暗い環境でよく育つため、シェードガーデンにもおすすめ。特に夏は、できるだけ温度が上がらない日陰で風通しよく育てましょう。寒さには強いですが、強い凍結は避けたほうが無難です。 強い乾燥が苦手で、やや湿った環境を好みます。特に開花期に水切れするとつぼみが茶色く枯れ込んで咲かなくなるため、生育期は完全に乾燥させないように注意が必要です。ただし、山の斜面に自生する植物なので常にじめじめした状態はNG。市販の山野草の培養土など、水はけのよい用土で育てるのがポイントです。地上部が枯れる冬も、乾きすぎないように水やりを継続しましょう。
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一・二年草

【初心者必見】暑さに強い「サルビア」の選び方・育て方&お庭を彩るおすすめ品種9選
サルビアの基本情報 Huy Thoai/Shutterstock.com 植物名:サルビア学名:Salvia英名:Salvia和名:緋衣草(ヒゴロモソウ)その他の名前:セージ科名:シソ科属名:サルビア属(アキギリ属)原産地:南米など形態:非耐寒性多年草 サルビアは、シソ科サルビア属(アキギリ属)の非耐寒性多年草で、原産地は南米など。本来は多年草ですが、寒さに弱く、日本の厳しい冬を乗り越えられないので、国内では一年草として扱われています。セージとも呼ばれ、その種類は900種以上に及び、ハープや観賞用として利用されるものなど、じつに多様です。それら全てをご紹介するとなると紙幅が尽きるので、ここでは日本で観賞用の園芸種として広く普及しているサルビアに絞ってご紹介します。日本で主に流通しているのは、赤花で最もポピュラーなスプレンデンス、ブルーサルビアの名称で知られるファリナセア、長い穂状の花が咲き続けるコクシネアなどです。 サルビアの花や葉の特徴 gjee/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:6~11月草丈:20~160cm耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:白、ピンク、赤、紫、青、複色 多くのサルビアは花が燃え立つように咲く、力強く華やかな姿が特徴です。葉のふちには細かいギザギザがあり、ツヤのない柔らかな質感をしています。 Celine Kwang/Shutterstock.com サルビア・スプレンデンス(Salvia splendens)は、赤が最もポピュラーですが、園芸品種が多く、オレンジ、ピンク、紫、白など多様です。花穂が立ち、下から順に咲き上がっていきます。 pisitpong2017/Shutterstock.com ブルーサルビアの名前で親しまれているサルビア・ファリナセア(Salvia farinacea)は、ラベンダーに似た青い花穂を多数つける姿が魅力。白花や2色咲きの品種もあります。 Y_Hirosan/Shutterstock.com トロピカルセージとも呼ばれるサルビア·コクシネア(Salvia coccinea)は、花色に赤、ピンク、白などがあります。やや長めの穂を上げて咲き、開花期間が長いのが特徴です。 サルビアの名前の由来と花言葉 Edita Medeina/Shutterstock.com サルビアの名前は、ラテン語で「健康でよい状態」という意味の「salvas(サルバス)」が由来となっています。 それというのも、サルビアにはへビの噛み傷に効くなど、さまざまな薬効があるとされ、ローマ時代から一部のサルビアが薬草として用いられてきたからです。現在、日本ではサルビアとセージの名前が入り混じって、どうにもややこしくなっていますね。それは「salvas」がフランスに渡って「sauge(ソージュ)」と呼ばれるようになり、さらにイギリスに伝えられると「sage(セージ)」の名で普及したため。国によって名前が異なっているものの同じ植物で、日本では種類によってサルビアと呼ばれたり、セージとして利用されたりしています。 Anotai Y/Shutterstock.com サルビア全般の花言葉は、「尊敬」「知恵」「良い家庭」「家族愛」など。サルビアの一部は、古くから薬用として利用されてきたことから、使いこなせる人を思い浮かべて「知恵」や「尊敬」という言葉を重ねたのかもしれません。「良い家庭」「家族愛」はサルビアを手元に置くことで、体調不良時やケガへの備えとなることからでしょうか。 それぞれの花色に限定した花言葉としては、赤花はその情熱的な花姿のイメージから「燃える思い」、青や紫の花は「尊敬」「永遠にあなたのもの」などです。 サルビアの代表的な種類 サルビアは大きく分けて一年草と宿根草があり、さまざまな品種が流通しています。たとえば、宿根草のサルビアにはハーブとして有名なセージも含まれています。サルビアの代表的な9種類について紹介します。 サルビア・スプレンデンス(Salvia splendens) Yui Yuize/Shutterstock.com サルビアの中で最もよく知られる品種の一つ。和名は緋衣草(ヒゴロモソウ)で、サルビア・スプレンデンスの真っ赤な花が由来となっています。本来は多年草に分類されますが、日本の気候では一年草として扱われています。 サルビア・ファリナセア(Salvia farinacea) Shebeko/Shutterstock.com ブルーサルビアとも呼ばれる上品なカラーが特徴の品種。ラベンダーのような優しい色合いで人気が高いサルビアです。青紫、白の単色のほかに、二色のバイカラーもあります。ある程度の寒さには耐えますが、気候によって多年草と一年草に分かれます。 サルビア・コクシネア(Salvia coccinea) Sherrit/Shutterstock.com トロピカルセージとも呼ばれるアメリカ原産の品種。花色は赤やピンク、白で、鮮やかな色合いが特徴です。ゴージャスな見た目で、寄せ植えや鉢植えでもよく映えます。開花期間が長く、楽しみが続くのもポイントです。 コモンセージ(Salvia officinalis) Kabar/Shutterstock.com お茶や料理に使われるハーブとして有名な品種で、和名はヤクヨウサルビア。清涼感のある香りが特徴で、肉料理の臭み消しに使われることもあります。花色はピンクや白、青紫などがあり、園芸品種には斑入りのものがあるなど、色合いが多彩です。 サルビア・ネモローサ(Salvia nemorosa) 紫の穂がすっと縦に伸びる園芸品種、サルビア・ネモローサ‘カラドンナ’(Salvia nemorosa 'Caradonna')。Alex Manders/Shutterstock.com 白やピンク、青紫などの素朴な花を咲かせる品種です。穂状の花が下から咲き継ぐので開花期が長く、他の植物と調和を楽しめる植物としても活躍します。基本的には宿根草で、耐寒性もあります。 サルビア・ミクロフィラ(Salvia microphylla) Alex Manders/Shutterstock.com 赤や白の可憐な花を咲かせる品種で、チェリーセージとも呼ばれています。葉をこすると、よく熟れた果物のような甘い香りがします。丈夫で育てやすく、開花期間が長いため、人気の高い園芸品種の一つです。温暖な気候では宿根草ですが、寒い地域では一年草として扱われます。 赤・白覆輪の花を咲かせる園芸品種、サルビア・ミクロフィラ‘ホットリップス’。Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com サルビア・レウカンサ happykamill/Shutterstock.com アメジストセージ、メキシカン・ブッシュセージとも呼ばれる、秋咲きの品種。産毛のような細かい毛が生えた、紫色の花を咲かせます。草丈はやや低いものの、生命力が強く、よく育ちます。 サルビア・エレガンス(Salvia elegans) Nahhana/Shutterstock.com 名前の通り優雅な赤い花が特徴のサルビアです。葉をこするとパイナップルのような甘酸っぱい香りがすることから、パイナップルセージとも呼ばれています。秋から冬にかけて花を咲かせ、5℃前後の気温であれば冬越しも可能です。 スーパーサルビア・ロックンロール(Salvia hybrid Rockin') 開発中に訃報があった伝説的なロックミュージシャンにインスピレーションを受けて命名されたシリーズ。‘トゥルーブルー’や‘ティープパープル’、‘ブルーディアーズ’などがあります。強い生命力や1mの大きな草丈、日本の猛暑に耐える耐暑性が特徴です。青や紫の涼しげな花を咲かせます。 サルビアの見頃はいつ? サルビアの開花期は6~11月です。開花期が初夏から晩秋までと長いのが特徴で、花が少なくなりがちな真夏も元気に乗り切ってくれます。昼夜の気温差が大きくなる秋には、花色が深く冴え冴えとし始め、その表情の変化も楽しめます。真夏に草姿が乱れてきたら、草丈の半分くらいまで切り戻してもOK。再び茎葉を伸ばして、秋に充実した花姿を見せてくれます。 サルビアは幻覚を見せる? サルビア・ディビノラム。Smart Calendar/Shutterstock.com 数あるサルビアの種類の中には、幻覚作用を持つものも含まれていることをご存じでしょうか? メキシコ原産種の中には、標高300~1,800mの限られた地域で生育する「幻覚性サルビア」(Salvia divinorum)と呼ばれる種類があります。これには人間の脳の中枢に働きかける「サルビノリン·A」という成分が含まれており、摂取すると浮遊感、幻聴、めまいなどの症状が現れ、幻覚を見せる作用があるそうです。メキシコの先住民は、このサルビアを宗教的儀式に使用していたとされています。ただし、日本で一般にホームセンターや花苗店で出回っている園芸用サルビア品種には、このような成分が含まれているものはないので、安心してくださいね。 サルビアの栽培12カ月カレンダー 開花時期:6~12月肥料:5〜7月、9~11月植え付け:5月〜7月下旬種まき:4月下旬~6月中旬 サルビアの栽培環境 Bantam Studio/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 サルビアは日当たりがよい場所を好みます。水はけがよい土壌が適していますが、乾燥はやや苦手です。強い日差しが当たり続ける場所は避けて、風通しのよい場所に置きましょう。品種によって違いはありますが、生育に適している気温は15~25℃ほどです。 耐寒性・耐暑性 サルビアの耐寒性や耐暑性は、品種によって異なりますが、耐寒温度は5℃前後と、一般的に寒さにはあまり強くありません。冬越しが難しい品種は、宿根草の性質があっても一年草として扱われます。 耐暑性には比較的強く、30℃程度なら耐えますが、暑すぎると花がつきにくくなります。 サルビアの育て方のポイント これまで、サルビアの特性や魅力について触れてきました。では、ここからは育て方の実践編です。ビギナーでも分かりやすいように、地植え·鉢植えの管理の仕方について、詳しく解説します。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 サルビアは丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付け前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。 【鉢植え】 草花の栽培用にブレンドされた、市販の園芸用培養土を使うと便利です。 水やり topseller/Shutterstock.com 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。真夏は朝かタ方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。真夏は昼間に水やりすると水の温度が上がり株が弱ってしまうので、涼しい時間帯に行うことが大切です。 肥料 Vitalii Petrushenko/Shutterstock.com ビギナーの場合、緩効性化成肥料を常備しておくのがおすすめです。植物への汎用性が高く、ニオイがしないため扱いやすいのがメリット。開花期に与える液肥は、開花促進を目的とした配合の製品を選ぶのがおすすめです。 地植え、鉢植えともに、5~7月と9月~11月中旬の期間は、定期的に緩効性化成肥料を株の周囲にまいて株の勢いを保ちます。鉢植えの場合は、花茎が上がってきた頃から開花が終わるまで、10日に1度を目安に液肥を与えるとよいでしょう。夏の高温期に肥料成分が残ると株が弱ることがあるので、夏は肥料を切らして管理するのがポイントです。 注意する病害虫 Stephan Morris/Shutterstock.com 成長期には、アブラムシやヨトウムシがつきやすくなります。早期の対策が大切で、定植する際に土中に混ぜる粒剤タイプの薬剤を使うと効果的です。用法·用量を守って使うようにしましょう。また、真夏の乾燥期はハダニが発生しやすくなります。乾燥が続く時は、葉裏など全体に水を噴霧して防除するとよいでしょう。雑草が繁茂していたり、花がらや枯れ葉をそのまま放置したりしていると、病害虫が発生しやすくなります。こまめにメンテナンスをして、株まわりを清潔に保ちましょう。また、成長とともに茎葉が茂って込み合いすぎると、風通しが悪くなって病害虫が発生しやすくなるので、適宜枝葉を間引いてスマートな姿を保つことも予防のポイントです。 きちんとメンテナンスをしていれば、病気が発生する心配はほとんどありません。 サルビアの詳しい育て方 種まき Piyaset/Shutterstock.com コンテナやハンギングバスケットに寄せ植えとして少し植える程度なら、花苗店で苗を購入するのがおすすめですが、広い敷地にたくさん植えたい場合は、種まきからスタートすると経済的です。 種まきの適期は、4月下旬~6月中旬。サルビアの発芽適温は20~25℃と高温性なので、十分気温が上がった頃に行うと失敗が少なくなります。まず、種まき用のトレイに、赤玉土とピートモスを同量ずつブレンドした土(草花用にブレンドされた培養土を使ってもOK)を入れましょう。サルビアの種子を条まきか、ばらまきにし、培養土を厚み5mmくらいかけて軽く押さえます。最後に霧吹きで水やりしましょう。種まきから10日前後すると発芽します。 発芽後は日当たりのよい場所で管理。込んでいる場所があれば、苗が徒長しないように間引きます。本葉が出始めた頃に、一度液肥を少量混ぜて水やりをし、生育を促しましょう。 本葉が2~4枚ついたら、鉢上げのタイミングです。直径6cmの黒ポットを準備し、赤玉土とピートモスを同量ずつブレンドした土(草花用にブレンドされた培養土を使ってもOK)を入れましょう。種まき用のトレイから苗の根鉢を崩さないように取り出して、ポットに植え付けます。緩効性肥料を置き肥し、最後にたっぷり水やりを。その後は、1週間に1度を目安に液肥を施して育苗します。 苗の選び方 サルビアの苗を選ぶときには、葉の色や茎の太さがポイントです。茎が太く、緑がはっきりと濃いものを選びましょう。また、サルビアは品種によって草丈が違うので、寄せ植えをする場合は草丈が高くない品種を購入するのがおすすめです。 植え付け・植え替え Med Photo Studio/Shutterstock.com サルビアの苗の植え付け適期は、6月中旬~7月中旬です。種まきから育てている場合は、鉢上げした黒ポットの底まで根が回った頃が、定植に適したタイミングです。花苗店で苗を購入した場合は、早めに定植しましょう。 【地植え】 腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入して土づくりをしておいた場所に、植え付けます。草丈が20~30cmのスプレンデンスなどは、株間を約25cm取り、ファリナセアやコクシネアなど80~150cmに及ぶ種類は、30cm以上は取りましょう。植え付け後は、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。鉢の大きさは、5~7号鉢に1株を目安にするとよいでしょう。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1~2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。サルビアの苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2~3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 日常の管理 JulieK2/Shutterstock.com サルビアは開花期になると花芽を次々と伸ばして咲き続けます。それぞれの花が咲き終わるタイミングはバラバラなので、終わった花穂はこまめに切り取り、株の元気を保ちましょう。 またサルビアは草花でありながら、低木のように大きく育ちます。開花期の終わり頃に、株を半分くらいの高さに切り戻し、形を整えましょう。 増やし方 Tanya Kalian/Shutterstock.com サルビアは、插し芽で増やすことが可能です。挿し芽の適期は6月か9月。勢いのある茎葉を切り取り、清潔な挿し木用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した茎葉(挿し穂)を挿しておきます。摘心したり、切り戻す際に切り取った茎葉を使ってもOKです。水切れしないように管理すると、しばらくして発根するので、黒ポットなどに植え替えて育苗しましょう。株が大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し芽のメリットは、採取した株のクローンになることです。 種子を採取して保存しておき、翌シーズンに種まきして増やすこともできます。ただし、種子をつけると株が消耗して次々と花を咲かせなくなるので、開花期前半は花がら摘みをして長く楽しみ、そろそろ終わりを迎える頃に花がら摘みをやめて、種子をつけさせるとよいでしょう。種子がはじける頃に莢ごと採取して、よく乾燥させてから種子を取り出します。密封容器に入れて、花名と採取した日を書き入れたラベルをつけ、次の種まきシーズンまで冷暗所で保存しましょう。 サルビアが咲かない理由 Galumphing Galah/Shutterstock.com 日照不足 サルビアが咲かない理由としてまず挙げられるのが、日照不足です。サルビアは日当たりの良い場所を好むので、日の光が十分に当たらないと花がつきづらくなることがあります。ただし、夏の強い日差しの下では弱ってしまう可能性もあるので注意しましょう。 肥料過多 肥料過多でも、サルビアの花が咲かないことがあります。肥料が多すぎると、葉はよく茂るものの、対照的に花が咲きにくくなるので注意しましょう。肥料の量、適期をきちんと管理することが大切です。 切り戻し サルビアは切り戻しを行うと、一時的に花が咲かなくなります。ただし、切り戻しはサルビアを形よく管理するために大切なお手入れです。また、株が成長すると花数が増えて過密になることがあるので、適度な切り戻しで風通しを良くしておきましょう。 水やり サルビアの花が咲かない理由に、水やりのし過ぎや不足があります。水が切れたり、水やりが多すぎて根腐れを起こしたりすると、花が咲きにくくなることがあります。適切な水やりを心がけましょう。なお、根腐れを起こしてしまった場合は植え替えが必要です。 カラーも高さも思いのまま! サルビアで、秋まで花を楽しもう! ブルーサルビアの花壇。hsyuuu/Shutterstock.com サルビアの最大の魅力は、なんといってもその圧倒的な「品種の多様さ」にあります。 たとえば、王道の真っ赤な「スプレンデンス」(草丈20〜30cm)を手前に配置し、ラベンダーに似た上品な青紫色の「ファリナセア(ブルーサルビア)」(草丈80〜150cm)を奥に植え込むだけでも、高低差と美しい色彩コントラストが効いた立体的な寄せ植えが簡単に完成します。 サルビアの鉢植えをアクセントカラーとして引き立てた庭の一角。Molly Shannon/Shutterstock.com さらに、ピンクや白の優しいグラデーションを持つ「コクシネア」を合わせたり、葉に触れると熟した果物やパイナップルのような甘い香りが漂う「チェリーセージ」や「パイナップルセージ」を忍ばせて、五感で楽しむ鉢植えにするのもおすすめです。 Rose Marinelli/Shutterstock.com 厳しい日本の猛暑を力強く乗り越えたサルビアは、秋の気配が深まる頃、さらなる見頃を迎えます。昼夜の気温差が大きくなることで、花色は一段と深く、冴え冴えとした美しさへとドラマチックに変化していくのです。 初心者でも驚くほど育てやすく、初夏から晩秋まで長く庭やベランダを彩ってくれるサルビア。ぜひ、あなただけのお気に入りの組み合わせを見つけて、贅沢な寄せ植えやガーデンデザインに挑戦してみてください。




















