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「水切れ対策」に有効な伝統的手法とは!?―女優・黒谷友香の庭づくり時間番外編2

「水切れ対策」に有効な伝統的手法とは!?―女優・黒谷友香の庭づくり時間番外編2

女優の黒谷友香さんが千葉で大切に育んでいる600坪の広さを誇る『友の庭』。BS11の番組『黒谷友香、お庭つくります』を通して、専門家のアドバイスを受けたり、さまざまなガーデンを訪れて学びを深めながら進化を続けています。次回の番組放送内容は、猛暑を経たシェードガーデンのメンテナンス、水切れ対策、そして「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2025 AUTUMN」での黒谷さんのステージの様子。ガーデンストーリー流水切れ対策Q&Aとともに、ご紹介します。

10月18日(土)の『黒谷友香、お庭つくります』放送内容は…

10月18日(土)の『黒谷友香、お庭つくります』放送内容は…

次回、10月18日(土)10:00〜10:30に放送予定の『黒谷友香、お庭つくります』では、夏に作ったシェードガーデンのメンテナンスと水切れ対策、そして、9月27日に横浜の山下公園で行われた「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2025 AUTUMN」の様子をご紹介します。今ブームの和食器の寄せ植えにも挑戦しました。

2000年以上前から伝わる伝統的な灌水技術で水枯れ対策

「友の庭」の一角に夏に作ったシェードガーデン。ギボウシやアスチルベ、ヒューケラなどで鮮やかに彩られ、生育を楽しみにしていました。しかし、2025年の記録的な猛暑と少雨の影響を受けて、夏の終わり頃には植物が枯れ気味になっていました。

植栽直後は瑞々しい葉で彩られていたシェードガーデン。しかし、2025年の8月は雨が極端に降らず…。
植栽直後は瑞々しい葉で彩られていたシェードガーデン。しかし、2025年の夏は雨が極端に降らず…。
植物が枯れ気味になってしまったシェードガーデン。心配そうに見つめる黒谷さんに、「大丈夫、まだ復活できる!」と吉田さん。
植物が枯れ気味になってしまったシェードガーデン。心配そうに見つめる黒谷さんに、「大丈夫、まだ復活できる!」と吉田さん。

「友の庭」のアドバイザーでもあるJAG(ジャパンガーデンデザイナーズ協会)副会長の吉田祐治さんによると、一番の原因は水不足。

ちょうど、番組へのお悩み相談でも水やりに関する内容を視聴者の方からいただいていたので、とっておきの水やり対策を実践してみることに…。

その方法とは、「灌漑(かんがい)ポット」を使用すること。

今回使用したのは、手作りで作られた丸いフォルムが愛らしいテラコッタ素材の「灌漑ポット OLLA 4L」(ガーデンストーリーシリーズ)。

吉田さんも、「これを使うのは初めてだ!」と興味津々です。

シェードガーデンの水不足を灌漑ポットで解消作戦。吉田さんが持っているほうには水が入れてあり、水がじわじわ浸み出してポットの色が濃くなっている。
シェードガーデンの水不足を灌漑ポットで解消作戦。吉田さんが持っているほうには水が入れてあり、水がじわじわ浸み出してポットの色が濃くなっている。

【灌漑ポットの特徴】

◾️2000年以上前から世界各地で使われてきた伝統的な潅水技術。

◾️壺に微細な孔(あな)=多孔質構造があり、土が乾いたときにだけじわじわと水がにじみ出る仕組み。

◾️土が湿っている間は水が止まるので、与えすぎの心配がない。

◾️水の蒸発がほとんどなく、必要な分だけ吸収されるため、水やり効率は通常灌漑の最大5~10倍(FAO資料による)。

◾️周囲直径約70~100cmまでの根圏に効果的に水分供給(4Lサイズの場合)。

「友の庭」ではどのように使ったのでしょうか。実際の様子は、ぜひ放送でお楽しみください!

灌漑ポットを植栽の間にレイアウト。
灌漑ポットを植栽の間にレイアウト。
上部7〜8cmが土の上に出るようにポットを埋めて完了!
上部7〜8cmが土の上に出るようにポットを埋めて完了!

黒谷さん×三上さんのステージは大盛況!

「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2025 AUTUMN」では、黒谷さんが園芸デザイナー・三上真史さんと共にステージに立ちました。
※写真提供/日本BS放送株式会社(BS11)

2025年9月27日(土)に山下公園にて行われた「GreenSnap Marche YOKOHAMA 2025 AUTUMN」では、黒谷さんが園芸デザイナー・三上真史さんと共にステージに立ちました。

立ち見が出るほどの大盛況の中、「お悩み相談コーナー」では、事前に視聴者から寄せられた植物に関するお悩みに三上さんが回答。その場でも当日ご参加の方々から質問を受け付けたところ、次々と手が挙がり、一つ一つの質問に対する三上さんの丁寧な回答に皆さまご納得のご様子。質問者には黒谷さんのサイン入り色紙が贈呈されました。

後半は、三上さんのレクチャーを受けながら黒谷さんが「友の庭」で採れたハーブ・ローズマリーのリースづくりに挑戦。客席にまでローズマリーの豊かな香りが広がる中、あっという間におしゃれなリースが完成!

完成したリースは、黒谷さんとのジャンケン大会に勝ち抜いた参加者にプレゼントされました。 

じゃんけん
※写真提供/日本BS放送株式会社(BS11)

楽しいステージの様子も、番組でお伝えします。

楽しいステージの様子も、番組でお伝えします。
※写真提供/日本BS放送株式会社(BS11)

使わなくなった食器を活用! 和食器の寄せ植えづくり

使わなくなった食器を活用! 和食器の寄せ植えづくり
※写真提供/日本BS放送株式会社(BS11)

次回の番組締めくくりは、和食器を使った多肉植物の寄せ植えづくりに黒谷さんが挑戦。

陶器の植木鉢とはまた違った雰囲気に仕上がる和食器の寄せ植えづくりは、最近人気上昇中です。使わなくなった食器を活用できるのもいいですね。

ただし、一つ、食器には底に穴が空いていないので水が抜けないという問題点が…。その解決法や、吉田さんが解説する作業のポイントは、放送をご覧ください。

水切れ対策―よくあるお悩みQ&A?

旅行などで留守の時間が長かったり、今年のような記録的な猛暑の際に浮上するのが水切れ問題。植物を育てる上でのお悩みのTOPに挙がりがちなのも、水切れや水の与え過ぎなどの「水やり問題」です。

ここでは、水切れを見極める方法や、おすすめの対策をご紹介します。

Q1. 毎日少しずつ vs 乾いたらたっぷり、どっちが正解?
A. 基本は鉢植えも地植えも「乾いたらたっぷり」。鉢植えの場合、鉢底穴から水が流れ出るまで与え、受け皿の水は必ず捨てます。毎日少量は根が浅くなり、過湿の原因に。地植えの場合は、植え付け直後から活着までは週に1〜2回(夏場はさらに回数をプラス)が目安。表面だけでなく、深さ30cmくらいまで湿るようにたっぷり。活着後は基本的に自然の降雨に任せ、猛暑で乾燥する場合は様子を見ながら10日に1回くらいの頻度で水を与えます。

Q3. 朝・昼・夜、いつがベスト?
A. 基本は朝。朝は土温がまだ低く、急激な温度差で根を傷めにくいです。また、蒸散ピーク(昼〜午後)前に根域へ水を満たすことで、萎れや光合成の低下を防ぎます。さらに、余剰水が日中に抜けやすく、過湿・根腐れ、長時間湿潤による病害の予防にもつながります。真夏の酷暑日は「朝+(必要なら)夕方」。

Q7. 葉がしおれる=水不足?
A. しおれは水不足のほかに、根腐れ(過湿)でも起きます。土が軽くカラカラの場合は水不足なので水やりを。土が湿って重い・土が黒っぽく腐臭がする場合は過湿の疑いがあるので、傷んだ根を整理して新しい用土に植え替えます。

Q25. 自動潅水・底面給水ってアリ?
A. 留守時や多鉢管理に有効です。底面給水は過湿になりやすいので、給水マットの湿り具合を週1で確認しましょう。灌漑ポット「OLLA」のような素焼き潅水も、根域の土が必要な分だけ水分を吸うので過不足が起きにくく安心です。

Q23. シャワーかジョウロ、どっちがいい?
A. 肥料やりと兼ねるならジョウロの細口。シャワー灌水は表土が踊らない“やわらかシャワー”がおすすめ。乾燥によるハダニ防止にはシャワー灌水による葉水が効果的。

BS11『黒谷友香、お庭つくります』

BS11黒谷友香、お庭つくります

放送日時:毎週土曜日 10:00〜10:30
  (アンコール放送:毎週木曜日17:59〜18:27)
番組HP:https://www.bs11.jp/education/kurotani-oniwa/
見逃し配信:BS11+、YouTube、TVer、U-NEXT
番組公式SNS:
 【X】@BS11_oniwa_0405
 【Instagram】@bs11oniwa

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