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「庭はその作り手を表している」―女優・黒谷友香の庭づくり時間Vol.3|『友の庭』と共に育つ未来

「庭はその作り手を表している」―女優・黒谷友香の庭づくり時間Vol.3|『友の庭』と共に育つ未来

黒谷友香さんが25年にわたり育んできた二拠点生活。その中心にあるのが、自ら名づけた『友の庭』――女優としての舞台とは別に心を注ぐ“もう一つの舞台”です。今年4月に始まったBS11の番組『黒谷友香、お庭つくります』を通して進化を続けるこの庭は、まだ「完成」にはほど遠いと本人は語ります。Vol.3では、『友の庭』に込められた思いや、これからの夢と挑戦を紐解きます。

庭の名前に込められた想い

訪問者を出迎えてくれるバラのアーチ。
訪問者を出迎えてくれるバラのアーチ。

本格的な庭づくりが進む中、黒谷友香さんは庭に名前をつけました。その名も『友の庭』。その名前に込めた想いについて、黒谷さんは番組『黒谷友香、お庭つくります』の中でこう語っています。

「 “友”は私の“友香”という名前の一文字を使っています。“自分の居場所の庭”という意味もありますし、番組をご覧の皆さんと一緒に、庭を共通のものにして楽しんでいきたい、という意味も込めて“友の庭”にしました。いろいろな方に訪ねていただけるような庭にしたいなと思っています」

『友の庭』の入り口には、こんな素敵なネームプレートも。

ネームプレート

5月に放送の回で、黒谷さんがガーデンDIYプロデューサーのERIさんと一緒に作ったお手製ネームプレートです。水だけで固まるインスタントセメントに、茶色や山吹色のセメント専用着色剤を混ぜ、さらにザラザラとした質感と自然な遺跡の風合いを出すために砂を混ぜて作りました。

左下のレンガ風の彫刻は黒谷さんが自ら描き入れ、文字の仕上げはERIさんが行って完成した合作。庭の看板として風格ある存在感を放っていました。

完成しないからこそ面白い、庭づくり

2025年8月の『友の庭』
2025年8月の『友の庭』。

これまで、パーゴラとベンチの設置に始まり、土づくり、花壇、小道、バラのアーチ、実のなる柵、ハーブガーデン、そしてシェードガーデンも完成し、着実に進化を遂げている『友の庭』。理想とする庭の完成形まで、現在何割くらいのところまで進んだかを尋ねたところ…

「まだまだ全然です! 終わりがありません!」

と即答。完成がなく、どこまでも挑戦の余地があるのがガーデニングのいいところなのかもしれませんね。

「とにかくやってみて、失敗もして、学んで、途中で変更してもOK! 以前、番組で訪れた長野県の『GARDEN SOIL(ガーデンソイル)』さんで“庭はその作り手を表している”と言われたことがあります。『友の庭』にはハーブがあって、バラもあって、自然に成り立つ樹木もあればシェードガーデンもある。さまざまな人の知恵と手を借りながら、庭も私自身も、まだまだこれからも一緒に成長していく。この先に何があるんだろうと、人生のようなワクワクする庭づくりを続けていけたらいいなと思います」

多くの人に愛されながら作り上げられていく彩り豊かなこの庭は、まさに作り手である黒谷さんの人となりを表しているのでしょう。

ハーブガーデンや冊も、プロのアドバイスを受けながらみんなで作り上げたもの。
ハーブガーデンや冊も、プロのアドバイスを受けながらみんなで作り上げたもの。

この庭で叶えたい夢は?

この庭で叶えたい夢は?

『友の庭』で叶えたい夢をうかがいました。

「野菜の畑とか、ビオトープとか、やりたいことはまだたくさんあります。池があったら、ハスなどの水辺の植物も育ててみたいです。そんなふうにどんどん次の目標を追い求めていくのが楽しい。歳を重ねておばあちゃんになっても、そうでありたいです」

黒谷さんは、今年5月公開の映画『ゴッドマザー〜コシノアヤコの生涯〜』でファッションデザイナーのコシノヒロコさん役を演じ、実際にコシノヒロコさんとお会いする機会があったそう。現在88歳のコシノさんは、パワフルでエネルギーに満ち溢れていたと言います。

「米寿を“新たなスタート”とおっしゃっていたコシノヒロコ先生は私の憧れです。40年後、私はどうなっているか…そう考えたとき、一緒に成長してきた場所があるって私にとって大事なことだなって思うんです。家族もそうですが、場所としてこの庭があることがいいなって」

『友の庭』を訪れる専門家の先生方は、皆さんこの庭を見て「食べられる植物が多くて面白い」と驚かれるそう。この日の撮影でも、園芸研究家の矢澤秀成さんが、クワやヤブガラシ、ヨモギ、ノビルなどを見つけては食べ方や活用方法を語っていました。元々雑木林だったこの庭の土に、そういう素質があるのでしょう。

シェードガーデンを作るために掘り返したエリアから出てきたのはノビル。矢澤さん曰く、食べてもラッキョウのように美味しく、アリシンという成分のおかげで疲労回復などが期待できるほか、他の植物と一緒に植えることで害虫や炭疽病予防の効果があるとのこと。『友の庭』ではハーブガーデンに植え直すことに。
シェードガーデンを作るために掘り返したエリアから出てきたのはノビル。矢澤さん曰く、食べてもラッキョウのように美味しく、アリシンという成分のおかげで疲労回復などが期待できるほか、他の植物と一緒に植えることで害虫や炭疽病予防の効果があるとのこと。『友の庭』ではハーブガーデンに植え直すことに。
雑草として扱われる植物も、矢澤さんから見たら美味しい食材に。(上:ヤブガラシ、下:ドクダミ)
雑草として扱われる植物も、矢澤さんから見たら美味しい食材に。(上:ヤブガラシ、下:ドクダミ)
サンショウは実が食べられるのはもちろん、“自然農薬”として活躍してくれると矢澤さん。
サンショウは実が食べられるのはもちろん、“自然農薬”として活躍してくれると矢澤さん。

「もともとあるこのお庭の素質を生かしながら、自分なりのエッセンスを加えて成長させ、共に歳を重ねていきたい。私の趣味と言いながら、逆に自然に付き合ってもらっている感覚です。自然という相手が偉大だから、どんどん遊ばせてもらえています。でも、今日矢澤さんから聞いた言葉、『人間が作ったものは、人間が面倒をみてあげる』ということも忘れてはいけない。大自然に手を加えた責任は、最後まできちんと負って向き合っていかなければと思いました」

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黒谷さんが抱くこれからの『友の庭』への想いをご紹介しました。
次回Vol.4では、黒谷流・庭づくりを続ける極意やガーデニングを始めたいと思っている方へのメッセージをご紹介します。

これが私の愛用ガーデニングツール! ③ 〜エプロン〜

黒谷さんご愛用のガーデニングツールのご紹介第3弾は、エプロン。爽やかなインディゴブルーに縦ストライプのアクセントが印象的なヴィンテージ感あふれるこちらのエプロンは、ラルフローレンのもの。「ラルフローレンが好きで、可愛くてとても気に入っているので、ガーデニング用ではないかもしれないけれど庭作業のときに愛用しています」と黒谷さん。

こちらの茶色いエプロンは、番組で『GARDEN SOIL』さんを訪れた際に購入したガーデニング用のもの。

こちらの茶色いエプロンは、番組で『GARDEN SOIL』さんを訪れた際に購入したガーデニング用のもの。風合いが好きで、ハサミを入れるなどして活用しているそうです。

次回の『黒谷友香、お庭つくります』放送内容は… 

BS11黒谷友香、お庭つくります
※写真提供/日本BS放送株式会社(BS11)

次回、9月27日(土)10:00〜10:30に放送予定の『黒谷友香、お庭つくります』は、夏の雑草除去スペシャル!

アドバイザーには、御殿場秩父宮記念植物園や善光寺庭園など全国の植物園の監修やヘッドガーデナーを務めている園芸研究家の矢澤秀成さんをお迎えし、黒谷さんにとって“目から鱗”の雑草対策を実践していきます。

巷で噂される「雑草除去あるある」。次の4つの方法のうち、雑草対策として本当に効果があるのはどれなのかを、実際に検証!

4つの方法を検証

検証① 雑草に熱湯をかけるのは効果あり?
検証② 雑草にお酢をかけるのは効果あり?
検証③ 雑草に重曹をかけるのは効果あり?
検証④ 塩水をかけるのはいいの?

酢を雑草にかけてみる黒谷さん
酢を雑草にかけてみる黒谷さん。

果たして結果は…? ぜひ9月27日の放送をご覧ください!

またこの回では、夏場の鉢植えの水やりの正しい方法や極意を矢澤さんが解説。

夏場の鉢植えの水やりの正しい方法や極意

さらに、肥料についても、

・こめの研ぎ汁はそのままかけていいの?
・卵の殻って効果的なの?

といった疑問に丁寧に答えてくださっています。

研ぎ汁と卵の殻

お見逃しなく!

BS11黒谷友香、お庭つくります
放送日時:毎週土曜日 10:00〜10:30
  (アンコール放送:毎週木曜日17:59〜18:27)
番組HP:https://www.bs11.jp/education/kurotani-oniwa/
見逃し配信:BS11+、YouTube、TVer、U-NEXT
番組公式SNS:
 【X】@BS11_oniwa_0405
 【Instagram】@bs11oniwa

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