スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
-
宿根草・多年草

電気代高騰の大ピンチを植物が救う! 地表温度を劇的に下げる日本生まれの「クラピア」
地表面が温められると気温が上昇する 暑さのメカニズムをご存じですか? 暑さの元が太陽であることは言うまでもありませんが、まず太陽の日射は地表面を加熱し、加熱された地表面が大気を加熱します。つまり、地面の温度が先に上がり、その後遅れて気温が上がるという順番です。地表面の温度は、地表面の素材によっても異なります。例えば、コンクリートで覆われた地面は真夏の日射で表面温度が60℃以上まで上がることも珍しくありません。そして、コンクリートは蓄熱する性質があるため、夜間になっても大気を温め続けて熱帯夜となってしまうのです。 素材による地表温度の差は約40℃ では、コンクリート以外の素材の場合はどうでしょう。8月、栃木県小山市で計測した結果を下の表にまとめました。 この結果を見ると、人工芝は急激に温度が上がりやすく、日射を受けると一気に77℃にも達します。この温度は目玉焼きが作れる温度。裸足で歩いたら間違いなく火傷します。むき出しの土も午前中に60℃以上に達し、コンクリートと大差ありません。 地表温度を30℃台にキープするクラピアが広がる庭。 最も地表温度が低く、30℃台をキープしているのが「クラピア」です。クラピアは沖縄に自生するイワダレソウを品種改良した宿根草で、緑のカーペットのように地表を覆って育つのが特徴です。同じ地面を覆う緑でも、人工芝とクラピアでは約40℃もの温度差があります。いったいなぜなのでしょう。 生きた植物だけが持つ自然の冷却効果 その理由は、生きた植物は “蒸散作用”があるためです。植物は根から水を吸い上げて全体に行き渡らせ、葉の裏の気孔から水分を空気中に放出する「蒸散」を行っています。どのくらいの量の水分を放出しているかというと、草本植物の蒸散量は1㎡あたり10ℓ相当(*1)。つまり、クラピアの場合も葉裏から出る水蒸気がミスト冷却や打ち水のように地表面付近を冷やし続け、地温の上昇を抑える効果があるのです。 *1日本植物生理学会HPより「植物が1日に吸収する水分量について」登録番号3507 新たなグラウンドカバープランツとして注目のクラピア 夏から秋にかけて可愛い花も咲くクラピア。 クラピアのような地表を覆うように這って生育する植物のことを「グラウンドカバープランツ」と呼びます。造園家の阿部容子さんは、新たなグラウンドカバープランツとしてクラピアに注目していると話します。 「グラウンドカバープランツにはさまざまな種類があり、代表的なものは芝生やリシマキア・ヌムラリア‘オーレア’など。どれも地面を緑で覆うことで、他の草花が美しく映え、雑草の抑制効果もあるので、これまでも施工によく使ってきました。ただ、リシマキアはかんかん照りの場所より少し日陰を好み、芝生は密に生えそろうまでに雑草のタネが落ちて数年は除草作業が必要です。その点、クラピアは暑さに強く日向でよく育ち、小さな丸い葉が重なって雑草の入る隙を与えません。芝生より早く生育して広がるので、新たなグラウンドカバープランツとして注目しています」 クラピアはタネができず日本の在来種だから安心 公共から個人邸まで、さまざまな庭を手掛ける造園家の阿部容子さん。 阿部さんがクラピアに注目する点はもう一つ、クラピアがタネを作らないことです。クラピアによく似たヒメイワダレソウ(リッピア)という植物がありますが、こちらは外来種で旺盛に繁殖するため、日本では「生態系被害防止外来種リスト」に指定されています。 日本生まれのクラピアはタネができません。 「クラピアは日本の在来種から改良された品種でタネを作らないのに対し、ヒメイワダレソウはタネができるので、自分の庭以外のところにも飛んでいって、広がってほしくない場所でも広がってしまう恐れがあります。大変生育旺盛なので、仮に農作物を作る田畑にタネが飛んでいってしまったらとても厄介なことになります。植物には種類によってそうしたリスクもあるので、近隣への配慮もしながら選ぶ必要がありますが、クラピアは人がコントロールできるので安心して使えます」(阿部さん) クラピアはコスパ良好でローメンテナンスの宿根草 栃木県内で植えた例。右の写真は植え付け直後の6月。左は2カ月後の8月。被覆スピードが速いのも特徴。 クラピアが一年を通じてどのように育つか見てみましょう。クラピアは春になると芽吹き、緑の葉で地面をカーペットのように覆います。5〜10月までは旺盛に生育し、小さな白い花を咲かせます。花にはミツバチもやってきて、貴重な蜜源としても活躍します。秋には紅葉し、1〜3月の間は落葉して休眠しますが、地中では根は生きていて、春になると再び芽吹きます。ですから、一度クラピアを植えて一面に広がれば、地温上昇抑制や雑草防止といった効果は永続的。刈り込みも年に1〜2回程度なのでメンテナンスも楽です。 クラピアは踏まれても大丈夫 ウッドデッキに続く庭にクラピアを植栽。 クラピアは全体にしっかり広がった後では、上を歩いても枯れることはありません。踏まれることで葉は小さくなり、より緻密なマット状に繁殖する性質があります。葉っぱが丸いので裸足で歩いてもチクチクすることなく、子どもやペットの遊び場としても最適な庭素材です。 快適な暮らし、快適な未来のために賢い選択を クラピアのグリーンとラベンダーセージの紫花が目にも涼しい庭。クラピアと同様にあまり水やりの必要がないハーブ類は、混植の相性がぴったり。 「近年、新築の戸建ての庭には人工芝が使われることがとても多くなっています。それは、暮らしの場に緑が欲しいという心の表れだと思うのです。であれば、あと一歩先へ進んで、クラピアのような機能性にあふれた植物を用いてみてほしいなと思います。もちろん、コンクリートも人工芝も機能的に活躍してくれる素材ですから、それぞれの特性を生かして、適材適所で使えばよいと思います。ただ、それだけでなく、夏場の地温上昇の観点からみれば植物の力を借りない手はないですよね」(阿部さん) アガベやサボテンを配したドライガーデンで、クラピアがグラウンドカバーとして活躍する庭。砂利や敷石のエリアをクラピアに置き換えることで、夏の庭の温度を下げる好例です。 太陽の日射量を人がコントロールすることはできませんが、自分の家の敷地内なら地表の素材を選ぶことはできます。その選択は、あなたの暮らしの快適度を左右するだけでなく、未来の地球にも影響を及ぼします。2021年、英国で開かれたCOP26では、産業革命前からの気温上昇を「1.5℃」に抑える努力目標で合意しました。19世紀末からの地球の温度はすでに1度上昇し、残された猶予は0.5度。私たち一人ひとりにできることは、まだあります。 ガーデンストーリー読者様限定! 購入特典企画 今回この記事をご覧になり、クラピアの苗をご購入くださるお客様に、期間限定特別企画「クラピア用肥料」をプレゼント! 【プレゼント対象】 クラピア各品種の苗セット(10ポット、20ポット、40ポット)をご購入いただく際、備考欄に「ガーデンストーリー特典」とご記入のうえ、「記事をご覧になった感想」をお書き添えください。植え付けに必要な分量の「有機一発肥料」をクラピア苗セットに同梱して発送させていただきます。・「10ポットセット」、「20ポットセット」ご購入の場合、有機一発肥料300gを同封・「40ポットセット」ご購入の場合、有機一発肥料600g (300g×2袋) 【対象期間】 2023年10月31日までのご注文分
-
おすすめ植物(その他)

秋を先取り! おしゃれな庭にマム、サルビア、マリーゴールド…「マムが主役の秋の寄せ植え」レッスン情報も!
マムとは クリサンセマムは、ラテン語で「金の花」。黄色の花が多いキクの学名ですが、英国では略して「マム」と呼ばれます。かつて日本から海外へ渡ったキクは、品種改良によって多種多様に変化し、おしゃれに洗練されて里帰りしました。キクといえば、日本では仏花や伝統園芸植物としての印象が強く、渋いイメージをもたれがちですが、それはもう過去のこと。帰国子女の「マム」は、今や秋の庭をおしゃれに彩る花の代表選手です。ライムグリーンやアプリコット、グラデーションにバイカラー(2色咲き)、覆輪など繊細なカラーバリエーションが次々に登場し、近年の注目度は右肩上がり。 ポットマムの特徴 エム・アンド・ビー・フローラ社の「ゼンブラライム」。白い花弁をライムグリーンが縁取るおしゃれな花。 ガーデン用のマムは枝がよく分枝し、花をたくさん咲かせるのが特徴です。開花期間の長さもピカイチ。茎が長く伸びる切り花品種のキクと異なり、ガーデン用のマムは草丈が30〜40cmで、鉢植えにも重宝するためポットマムとも呼ばれます。初霜にも負けず咲き続け、地域によっては12月まで庭を彩ってくれます。 マムはもともと日本の気候によく合っているため、病害虫に強いのも魅力。マムと並んで秋にガーデンを彩ってくれるダリアも華やかで人気ですが、うどんこ病にかかるため対策が必要です。一方、マムはその心配がなく、非常に丈夫で初心者でも難なく育てられます。 ポットマムの寄せ植え 左上/ゼンブラライム。左下/ノバライム。右/ノバライムを主役にした寄せ植え。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ) 世界的なマムのブランドから、特に育てやすく魅力的な品種をセレクトしているエム・アンド・ビー・フローラ社では、寄せ植えで新たなマムの楽しみ方を提案しています。同社のポットマムは、存在感のある中輪の花で、ブーケのように株の上部にきれいに揃って花が咲きます。株元がすっきりとしているため、小花やリーフ類など他の植物と合わせやすいのが特徴です。 上の写真の寄せ植えは「ノバライム」というライムグリーンのマムが主役。株元にはリシマキア リッシーやオレガノ・ミルフィーユリーフなど同色のリーフ類を合わせています。背後に配したヤブランの紫の花や、鮮やかなピンクのサルビア・ミラージュ ローズバイカラーも効果的です。 矮性のマム、マウントオービスクシリーズのパープルの花が目を引く寄せ植え。ブラックリーフのトウガラシと合わせてシックに。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ) マウントオービスクシリーズのバーガンディの寄せ植え。カラーリーフとのコーディネートで見頃が長くおしゃれな一鉢に。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ) 鮮やかな色が目を引くサルビア ミラージュ 鮮やかな色が目を引くサルビア ミラージュ サルビア ミラージュは草丈が30〜40cmのコンパクトなサルビア。鮮やかな花色のバリエーションがありますが、一際目を引くのがこのローズバイカラー。フューシャピンクとピーチピンクのコントラストが鮮やかで、まるでドレスの裾をひるがえしたような花形も愛らしさ抜群。使い方次第で主役にも名脇役にもなれる使い勝手のよさも魅力です。耐暑性に優れ、近年の暑さにも強く、夏から晩秋までよく咲きます。 サルビア ミラージュ ローズバイカラーを主役にした寄せ植え。制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ) サルビア ミラージュ バーガンディも目の覚めるような花色。寄せ植え制作/難波良憲さん(エム・アンド・ビー・フローラ) 花色の変化が楽しいマリーゴールド マリーゴールドは夏に咲く丈夫な一年草で、畑の作物を害虫から守るコンパニオンプランツとしても有名です。非常に丈夫でローメンテナンスで済むことから、沿道などにも植栽され、ずらりとオレンジや黄色の花が並ぶ姿を目にすることも多い花です。 そんな親しみ深いマリーゴールドも、近年はおしゃれに進化しています。‘ファイヤーボール’、‘ストロベリーブロンド’などの品種は、春から冬まで咲き続ける驚異的な花もちのよさもさることながら、四季を通じて花色が変化するのがユニーク。気温が高いとソフトオレンジからイエローへと色が淡くなり、気温が低くなるとブロンズやチョコレートブラウンのように色が深まり、グッとシックな雰囲気に。花が咲き進むにつれて色も変化するため、1種類でさまざまな表情が楽しめます。花がらをこまめに摘むとよく花が上がります。 コスモスやサルビアなどと組み合わせた花壇(面谷内科循環器内科クリニック)。 開花期間の長い花の育て方のコツ ご紹介したマムやサルビア、マリーゴールドは、長期間次々に花を咲かせるロングランタイプの花です。植物が花を咲かせ続けるにはとても体力を使うため、定期的に液肥や置き肥などを与えましょう。花もちがよくなり、花色もきれいに保てます。 耐寒性、耐暑性に優れ、病害虫にも強い植物たちですが、環境によってはマムにサビ病などが発生することがあります。サビ病はカビの一種で蒸れなどが原因で発生するため、日当たりと風通しを確保しましょう。鉢植えなら花台を使ったり、地植えの場合はやや盛土をして高さを上げるなどするとよいでしょう。地面が10cm上がっただけでも風通しは変わります。 花後の手入れ ポットマムは多年草なので、屋外で冬越しすることができます。 サルビアは半耐寒性のため、地域によりますが冬越しする場合もあります。11月下旬から12月にかけて、花が終わったら株元を10〜15cm残してバッサリと茎を切ります。これを「切り戻し」といいます。翌春、また葉っぱが芽吹いて、きれいな株姿で育ちます。 一年草のマリーゴールドは、寒くなって花が上がらなくなってきたら抜き取りましょう。 「マムが主役のロングライフな秋の寄せ植え」オンラインレッスン開催! ガーデンストーリーでは、鮮やかなガーデン用のマムを主役にした華やかな寄せ植え作りのオンラインレッスンを開催します。 秋を華やかに演出するロングライフな寄せ植えづくり、ぜひご一緒に楽しみましょう! 講師は、この記事に掲載のポットマムやサルビアの寄せ植えの制作者であり、ガーデンストーリーでの寄せ植え寄稿が大人気の難波良憲さん。 難波さんセレクトの花苗と鉢、土など材料一式をご自宅にお送りいたします。 ※当日のレッスンの様子の録画は、後日視聴アドレスをメールでお知らせいたしますので、復習が可能です。 ■開催日時:2023年9月30日(土)15:00~16:30頃 ■参加費:9,317円(材料費、税、送料込) ※「ガーデンストーリークラブ」会員の方は、8,470円(材料費込み・税込・送料込)でご参加いただけます。会員サイト「イベント」よりお申し込みください。 「ガーデンストーリークラブ」についてはこちら→ https://gardenstory.jp/events-news/40717 ■開催場所:オンライン(Zoomを使用・事前登録制) PCやタブレットなどに搭載されたカメラと音声機能を利用して、離れた場所にいる皆さんと講師をつなぐコミュニケーションツール「Zoom」を利用して遠隔にて行います。レッスンは、好きな場所からご参加いただけます。 ※参加が確定した方には、参加用URLを別途お送りいたします。 ※Zoomに接続できる環境(Wi-Fiなど)が必要です。 ※講師が作業の進捗状況を確認するため、画面はオンでのご参加をお願いしております。 ■募集定員:10名様 ※受付は先着順とさせていただきます。 ■事前にお届けする材料一式: ・鉢(6〜7号以上)・花苗セット・スペシャルふかふか培養土・作業用回転台・レジュメ ■到着後の保管方法について: 商品到着後は段ボールを開封し、花苗は風通しのよい場所で日に当てて保管してください。水やりをした状態でお届けしますが、乾くようであれば水やりをしてください。 ■当日ご自身でご準備していただくもの: ・Zoomオンライン視聴のできるPCやタブレット、スマホなどお持ちのデバイス(講師が植え方をアドバイスしますので、カメラをONにしてご参加ください) ・水を張ったバケツ(作業中、手を洗いながら作業するため手洗い用) ・バケツorゴミ袋(作業の際、苗から落とした土を入れるもの) ■応募締切:2023年8月30日(水)17:00 お申し込みは「ガーデンストーリーウェブショップ」から! https://www.gardenstory.shop/shopdetail/000000000123 講師紹介 難波良憲(なんば よしのり) 八ヶ岳にある種苗メーカー「エム・アンド・ビー・フローラ」に勤務。膨大な植物の知識を生かし、花の個性を生かしたブーケのように華やかな寄せ植えが好評。同社のショップ(現在はクローズ)での店長を担当しつつ、寄せ植え教室を開催。 現在は、同社インスタグラムを通じて、季節毎の華やかな寄せ植えの紹介や、水やりなどガーデニングの基本知識や様々なお役立ち情報の発信を行っている。
-
一・二年草

華やかな色で庭を彩るコレオプシス! 育て方を知って綺麗に咲かせよう
コレオプシスの主な特徴 Saeedatun/Shutterstock.com まずはコレオプシスとはどのような植物なのか、主な性質や魅力、特徴について解説します。 基本情報 Olga Korneeva/Shutterstock.com コレオプシスはキク科ハルシャギク属(Coreopsis 属)の多年草で、品種によっては越冬できず一年草扱いのものもあります。キンケイギクやハルシャギクなどの種類があり、原産地の北アメリカを中心に80〜100種が分布しています。 草丈は30〜100cm。丈夫で育てやすいので、公園や道路脇などにもよく植えられています。耐寒性や耐暑性はともに強いですが、交配種の中には耐寒性が弱いものもあります。 花や葉の特徴 photoPOU/Shutterstock.com コレオプシスの開花時期は5〜10月と、長期間にわたって花を楽しむことができます。長く伸びた茎の頂部に花径2〜7cmの頭状花を咲かせます。花の色は黄、ピンク、赤、オレンジ、複色などさまざま。葉の形状も品種によっていろいろ異なります。 コレオプシスの育て方のポイント y.s.graphicart/Shutterstock.com カラフルな花が魅力のコレオプシスを上手に咲かせるため、ここからはコレオプシスの育て方のポイントについて詳しく解説します。 栽培環境・用土 Singkham/Shutterstock.com コレオプシスは、日当たりと水はけのよい土を好みます。品種によっては荒れ地や痩せ地でもよく育ちます。 水はけがよければ土質はあまり選びません。しかし、日陰やじめじめした水はけの悪い場所は花付きが悪くなるので避けましょう。 水やり IrinaSol/Shutterstock.com 地植えの場合は、根付いた後は自然の降雨のみで十分です。よほど長期間雨が降らず、葉がしおれてくるようであれば、水やりをして補いましょう。 鉢植えでは、表土がしっかり乾いたら、たっぷりと水やりをします。過湿になってしまうと根腐れを起こすので注意しましょう。 肥料 vladdon/Shutterstock.com 地植えの場合、植え付け前に元肥として緩効性肥料を少量混ぜておけば、追肥はほとんど必要ありません。 鉢植えでは、肥料を与えないと綺麗な花が咲きません。開花時期の長い品種では4〜6月と9〜10月の間に月1度を目安に置き肥をするか、月に3〜4回のペースで液体肥料を施します。肥料を与えすぎると、特に草丈の高い品種の場合、伸びすぎて倒れやすくなるため注意しましょう。 植え付け・植え替え j.chizhe/Shutterstock.com 多年草タイプの品種は、苗で植え付けをします。その後は1〜2年に1度を目安に植え替えをしましょう。植え替えの適期は春か秋です。 一年草タイプの品種は、花が咲き終わったら植え替えず抜き取りますが、栽培期間中に成長が早くて根詰まりを起こした場合は一回り大きな鉢に植え替えましょう。 夏越し・冬越し Alicja Graczyk/Shutterstock.com 夏越しの対策は不要ですが、水切れに注意します。 暖地では屋外でも冬越しが可能です。マイナス5℃以下になると枯れてしまうので、冬場に寒くなる地域では屋内に移動したほうがよいでしょう。 霜に弱い品種は霜除けをしておきます。地面が凍るような寒冷地では、腐葉土や藁などでマルチングをするか、盛り土をするなどの凍結対策をしましょう。 日常のお手入れ Melissa Burovac/Shutterstock.com 花が咲き終わったらこまめに花がらを摘んでおきましょう。風通しをよくして蒸れを防ぐ効果があり、草姿も整います。秋の花付きもよくなります。 6〜7月の開花が一段落したら、草丈の半分ほどでばっさりと刈り込みます。 斑入りの品種では先祖返りが起こって斑のない緑葉が出ることがあります。先祖返りを放置すると全てが緑葉になってしまいますので、早めに摘み取り、斑入りの葉だけを残すようにしましょう。 注意すべき病害虫 Evgenia.B/Shutterstock.com 注意が必要な病気は、うどんこ病や灰色かび病、べと病などです。いずれも日当たりや風通しが悪くなると発生しやすくなるので、夏前には切り戻しをするなどして予防します。 注意が必要な害虫はほとんどありませんが、アブラムシは比較的付きやすいため注意しましょう。春に発生しやすくつぼみにつきやすいため、定期的に観察し、見つけ次第すぐに駆除しましょう。株元にオルトランなど薬剤をあらかじめまいておくのも効果的です。 コレオプシスの増やし方 Nadya So/Shutterstock.com コレオプシスの増やし方には、種まきと株分けがあります。 ここでは、それぞれの方法について詳しくご紹介します。 種まき TShaKopy/Shutterstock.com 花後に筒状花の根元に種子ができるので、茶色く熟したら収穫します。収穫した種子は日陰でよく乾燥させて、涼しい場所で保管しましょう。 種まきの適期は9〜10月で、春に播くこともできます。気温が高いと発芽しにくいため、20℃前後の涼しい時期に播くとよいでしょう。 育苗箱やポットに播いても、直まきしても育てられます。育苗箱に播いた場合は、本葉が4枚ほどになったらポットに上げて、本葉が7〜8枚になったら定植します。 株分け VH-studio/Shutterstock.com 多年草の品種は、大きく育っていれば株分けで増やすことができます。 株を掘り上げて、1株に2〜3芽が付くように分けて植えます。株分けの適期は、成長期前の早春か、花が散ったあとの晩秋です。植え替えの際に株分けすると作業が効率よく行えます。 コレオプシスの代表的な品種 Stock for you/Shutterstock.com コレオプシスにはさまざまな品種があります。その中でも代表的で入手しやすいものや、特定外来生物に指定されている品種についてご紹介します。 ハルシャギク Lamyai/Shutterstock.com ハルシャギクは北アメリカ西部が原産の種類で、一年草です。花の大きさは3〜4cmほどで、鮮やかな黄色の舌状花に赤褐色のジャノメ模様が入ります。 キンケイギク Ian Grainger/Shutterstock.com キンケイギクは北アメリカ南東部や中南米が原産で、一年草です。花の大きさは5cmほどで、黄色の花弁の基部に赤褐色の斑が入ります。 オオキンケイギク APugach/Shutterstock.com オオキンケイギクは北アメリカ原産で、日本には1880年代に持ち込まれました。 繁殖力が強すぎるため問題となり、環境省により2006年に特定外来生物に指定されています。特定外来生物は、栽培や生きたままの運搬などが禁止されており、オオキンケイギクは日本では栽培できません。間違って植えてしまわないよう注意しましょう。 5〜7cmほどの大きな花を咲かせる種類です。 コレオプシスで庭を華やかに andre quinou/Shutterstock.com コレオプシスはカラフルな花や育てやすさが魅力の植物です。たくさん開花したら切って部屋に飾るのもいいですね。ガーデニング初心者でも難しくないので、ご自宅で育ててみてはいかがでしょうか。
-
宿根草・多年草

【日陰の庭】エゴポディウムはシェードガーデンやグラウンドカバーにおすすめ
主な特徴 葉姿が美しいエゴポディウムは、どんな特徴をもっているのでしょうか。ここでは、エゴポディウムの基本情報や特徴、注意点などについて解説します。 基本情報 weha/Shutterstock.com エゴポディウムは、セリ科エゴポディウム属の多年草で、別名はイワミツバです。原産地はヨーロッパで、寒さに強い性質です。生育旺盛で地下茎を伸ばして範囲を広げていき、草丈は30〜80cm。開花期は6月頃で、セリに似た白い花を咲かせます。落葉性のため、冬は落葉して地下で休眠しますが、越年して生育期を迎えると新芽を出すサイクルを繰り返す、息の長い植物です。 葉の特徴 Fotokon/Shutterstock.com エゴポディウムは属名で、5種類ほどが確認されていますが、ガーデニングで園芸用に流通しているのはエゴポディウム・ポダグラリアです。園芸品種として特に人気が高いのが、葉に白い斑が入る‘バリエガータ’。この斑入り葉が大変美しいため、カラーリーフとして葉を観賞する目的で利用されることが多いようです。新芽を出したばかりの頃はまだグリーンですが、成長とともにはっきりと白い斑が目立ってきます。葉の観賞期は4〜10月。葉は1枚が7小葉からなり、生育旺盛で密に茂ります。 増えすぎに注意 Mari_Piman/Shutterstock.com エゴポディウムは地下茎を伸ばして範囲を広げていく性質があります。切れた根からも芽を出すので、想定外の範囲まで侵略してしまい「増えすぎて困った」というケースもあるようです。増えすぎを防ぎたい場合は、仕切り用の園芸資材を埋めて範囲を制限するか、最初から鉢植えにするなどの対策を取っておくようにしましょう。撤去する際には、土中に根を残さないことが大切です。 食用にもなる Manfred Ruckszio/Shutterstock.com エゴポディウムは、食用することもできます。春に芽吹いた柔らかな新芽は、サラダやスープに利用が可能です。春以降はハーブティーにしてもOK。注意したいのは、有毒のドクゼリと草姿が似ていることです。 栽培環境 エゴポディウムの栽培にあたって、環境や土壌はどのような状態が適しているのでしょうか。ここでは、栽培環境についてガイドします。 適した場所 Kristine Rad/Shutterstock.com エゴポディウムは、日向から半日陰まで、場所を選ばずよく育ちます。ただし、あまりに暗い場所では、ヒョロヒョロと間のびした草姿になり、花つきも悪くなるので注意。また、真夏に暑くなる地域では、強い日差しによって葉焼けしやすくなるので、朝のみ日が当たる東側か、一日中チラチラと木漏れ日が差すような半日陰の涼しい場所が向いています。 また、土壌に含まれる水分量によって生育の傾向が異なるのが特徴です。乾燥しやすい日向では生育が遅く、葉が小さくたくさん展開し、コンパクトな株姿となります。反対に、水分を多く含む土壌で半日陰の環境では葉が大きくなり、旺盛に広がっていきます。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕しておきます。このように土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の花木用培養土を利用すると手軽です。自身で用土を配合する場合は、赤玉土小粒7、腐葉土3の割合で混ぜ合わせて用いるとよいでしょう。 育て方の基本 ここまで、エゴポディウムの基本情報や特徴、栽培環境などについてご紹介しました。では、ここからはガーデニングの実践編として、植え付け、水やり、施肥、増やし方、病害虫対策など、育て方について詳しく解説します。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は3〜5月頃か、10月頃です。ただし、花苗店などではほかの時期にも苗が出回っているので、購入したら早めに植え付けてください。苗を購入する際は、節間が間のびしておらず、がっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、根鉢よりも一回り大きな穴を掘って苗を植え付けます。複数の苗を植える場合は、30〜50cmの間隔を取っておきましょう。植え付けた後に、たっぷりと水やりします。 地植えの場合は、環境に合えば植え替えの必要はなく、そのまま植えっぱなしにしてかまいません。 【鉢植え】 苗を単植するなら、購入した苗よりも1〜2回り大きな鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら軽く根鉢をほぐして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、古い土や根を落として新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 水やり cam3957/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に水やりすると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に行うようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、乾燥すると生育が止まり、葉が変色したり枯れたりすることもあるので、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 乾燥すると生育が止まり、葉が変色したり枯れたりすることもあるので、日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、控えめにしつつも適宜水やりを続けてください。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 強健な性質なので、植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。ただし、株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 生育期の4〜9月に、10日に1度を目安に液肥を与えると新芽が出やすく、みずみずしい株の状態をキープできます。 必要な作業 Aleksei Golovanov/Shutterstock.com 【花がら摘み】 エゴポディウムはたくさん花が咲くので、終わった花は花茎の根元から摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【枯れ葉の整理】 エゴポディウムは生育中に青々とした葉を保ちますが、新陳代謝を繰り返して新しい葉を出す一方、古くなって枯れる葉もあります。主に葉を観賞する植物なので、枯れた葉を見つけたら取り除き、見栄えのよさを保ちましょう。部分的に傷んだ葉は斜めにカットして取り除けば気にならなくなります。また、葉が1枚だけ枯れるのではなく、全体の葉の先端が枯れてきたら根詰まりを起こしているかもしれません。そんなときは鉢底もチェックしてみましょう。鉢の底から根が出ていたら、鉢の中が狭くなっているサインです。早めに植え替えましょう。 【刈り込み】 生育期間中に大きく伸びすぎて、周囲との調和を乱しているようであれば、深めに刈り込みます。すると新芽が伸び出して、再び盛り返します。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com エゴポディウムは、株分け、根伏せで増やすことができます。 【株分け】 エゴポディウムの株分けの適期は3〜5月か10月頃です。 株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げて地際から出ている枝を4〜5本ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。 【根伏せ】 エゴポディウムを根伏せにより増やす適期は、3〜5月頃か10月頃です。 まず、黒ポットに市販の草花用培養土を入れて、十分に湿らせておきましょう。エゴポディウムを掘り上げた際に、比較的太い根を採取し、5〜7cmくらいにカットします。黒ポットにカットした根を平らに置き、2cmほど土をかぶせておきます。水切れしないように管理すると、根から芽を出し、新しい個体として生育し始めます。しばらく育苗し、ポットに十分に根が回った頃に、植えたい場所に植え付けます。根伏せのメリットは、親株とまったく同じクローンになることです。 夏越し・冬越し Darya Komarova/Shutterstock.com 【夏越し】 地植えにしている場合、真夏に強い日差しが照りつける場所では葉焼けしやすくなるので、遮光ネットを張って半日陰の環境を作り出してあげるとよいでしょう。鉢植えの場合は、風通しがよく涼しい半日陰の場所へ移動して管理します。 【冬越し】 寒さには強いので、特に寒さ対策の必要はなく、戸外で越冬できます。鉢植えの場合は、カラカラに乾燥させることのないように、表土が乾いたら水やりしてください。 病害虫 JimCochrane1/Shutterstock.com 【病気】 エゴポディウムは、病気の心配はほとんどありません。 【害虫】 エゴポディウムに発生しやすい害虫は、キアゲハの幼虫などです。 キアゲハはアゲハチョウ科の昆虫で、春から秋にかけて発生しやすく、主に幼虫がセリ科の植物を好んで食害します。幼虫が若いうちは黒地に白斑が入る姿で、まだ小さく見つけづらいのですが、大きくなると5㎝ほどのビッグサイズになって黒と黄緑の横縞にオレンジの斑点が散りばめられた姿を現し、ギョッとしてしまいます。若芽や葉を好み、旺盛に葉に穴をあけて一晩で被害が拡大することもあるので注意。葉に穴があいていないか裏表をチェックして、見つけ次第捕殺します。成虫は花の蜜をエサとするので、近くに花が咲く植物を植えないこともポイントです。 エゴポディウムのおすすめアレンジ APugach/Shutterstock.com カラーリーフとして活躍するエゴポディウムは、ガーデンの随所で活躍する草花の一つです。ここでは、おすすめの取り入れ方についてご紹介します。 シェードガーデン シェードガーデンは、ガーデニングでは日当たりに恵まれない環境下の庭を指します。エゴポディウムは半日陰の環境でよく育つので、シェードガーデンにピッタリ。特に葉に白い斑が入る‘バリエガータ’ は、庭を明るく見せる効果があります。日陰に強いカラーリーフプランツをいくつか組み合わせて植栽し、グリーンのグラデーションを作り出すのも素敵です。 グラウンドカバー グラウンドカバーとは、這うように茂る植物を植栽して表土を覆うことをいいます。雑草防止になるほか、みずみずしい見栄えを保つメリットがあります。エゴポディウムは地下茎を伸ばして範囲を広げていくので、広い面積を埋めるグラウンドカバーとして利用するのもおすすめ。ただし、増えすぎて困るケースもあるのできちんと対策をして使いましょう。 斑入りの葉が美しいエゴポディウムで庭に彩りを Maurice Lesca/Shutterstock.com エゴポディウムは半日陰の環境に馴染みやすく、やや暗い場所もみずみずしい葉色で明るく彩ってくれます。あまり手をかけずとも旺盛に生育するので、ビギナーにもおすすめです。ぜひ庭やベランダなどに取り入れてみてはいかがでしょうか。
-
一・二年草

【次々咲く花】メランポジウムの黄色の花で庭を明るく! 育て方のポイントとは?
メランポジウムの主な特徴 小さく黄色い花をたくさん咲かせるメランポジウムとは、どんな花なのでしょうか。ここでは、メランポジウムの基本情報などについてガイドします。 基本情報 jupiterade/Shutterstock.com メランポジウムはキク科メランポジウム属の一年草です。5月頃に種まきをすると、7月から11月頃まで開花。晩秋になると寒さに耐えられずに枯死してしまうので、半年くらいの比較的短いライフサイクルです。原産地はメキシコ〜中央アメリカで、暑さには強く、寒さには弱い性質です。草丈は20〜80cmほどで、自然に分枝してこんもりと茂ります。原産地では約80種の分布が確認されていますが、日本でガーデニング用として主に流通しているのは、ディバリカツム種です。 花や葉の特徴 Imam Rubai/Shutterstock.com メランポジウムの開花期は7〜11月で、株に勢いがあれば途切れることなくよく咲きます。花はオレンジがかった黄色や発色のよい黄色で、花径2cmほどの小さな花が茎の頂部に開花。一つひとつの花は小さいのですが、花つきがよく株を覆うように咲くので、華やかな印象をもたらします。メランポジウムの葉は明るいグリーンで、丸みのある細長い形をしています。自然に分枝してこんもりとした株になります。 名前の由来や花言葉 Bijaksana41/Shutterstock.com メランポジウムの名前は、学名のMelampodium divaricatum(メランポジウム・ディバリカツム)から来ています。メランポジウムは、ギリシャ語で「黒い」という意味の「Melas」と「足」を意味する「podius」を合わせた言葉で、根が黒くて太いことからとされています。西洋では「Gold medallion flower(ゴールド メダリオン フラワー)」と呼ばれ、「黄金のメダルのような花」という意味です。 メランポジウムの花言葉は、「元気」「小さな親切」「あなたは可愛い」など。いずれも花姿のイメージに由来しているようです。 メランポジウムの育て方のポイント7つ ここまで、メランポジウムの基本情報や花や葉の特徴、名前の由来や花言葉についてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、メランポジウムの栽培方法について、詳しく解説します。 1.メランポジウムの栽培に適した環境 Tiwuk Suwantini/Shutterstock.com メランポジウムは、日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所では花色や葉色が冴えずに花つきも悪くなり、徒長して軟弱な株になるので、日光不足に注意してください。土壌は水はけがよく、有機質に富んだふかふかの状態を好みます。 2.用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付けの1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕して水はけのよい土壌を作っておくとよいでしょう。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 3.植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com メランポジウムの植え付けの適期は6〜7月です。花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。 メランポジウムは夏秋咲きの一年草で、寒くなると枯れてしまうので植え替える必要はありません。枯れて株まわりが汚くなる前に抜き取って処分します。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20〜30cmの間隔を取っておきましょう。あまり密だと風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせておくほうが無難です。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗よりも2〜3回りほど大きい鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。メランポジウムの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出してみて根が白く回っているようなら、軽く根鉢をくずしてから植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 4.水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 5.肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 7〜10月に、株の状態を見て勢いがないようであれば、緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。開花期間中は、緩効性化成肥料をやめて速効性タイプの肥料を与えるのも一案。開花を促すタイプの液体肥料を、10日に1度を目安に与えて株の勢いを保ちます。窒素成分の多い肥料を与えると、茎葉ばかりが茂って花つきが悪くなるので注意してください。 6.日常のお手入れ Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【摘心】 メランポジウムは自然に分枝してこんもりとした株姿になりますが、幼苗のうちに茎の先端を切り取る「摘心」をしておくと、より分枝して茂り、株張りがよくなります。 【花がら摘み】 メランポジウムは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 7〜9月に、草姿が乱れてきたら切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の1/2〜1/3の高さを目安に、深めにカットしましょう。すると新芽を出して株が盛り返し、再び開花し始めます。 7.注意すべき病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 メランポジウムは、特に発生しやすい病気はありません。 【害虫】 メランポジウムに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、春から秋に発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけて予防するとよいでしょう。 メランポジウムの増やし方 メランポジウムは開花後に種子を採取して増やすことが可能です。ここでは、種子の採取と種まきの方法をご紹介します。 採取の仕方 NOPPHARAT9889/Shutterstock.com メランポジウムを種まきから増やしたい場合、開花後に種子を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種を採取して密閉容器に入れ、翌春まで保管しておきましょう。ただし、品種改良された園芸品種の場合は、親と同じ性質になるとは限りません。 種まきの方法 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com メランポジウムは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 メランポジウムの発芽適温は20℃前後。種まきの適期は、気温が十分に上がって遅霜の心配がなくなる5月頃です。種まき用のトレイに市販の草花用培養土を入れて種子を播き、ごく薄く覆土してください。種子が流れ出さないように、トレイより一回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。乾燥しないように管理すると、1週間ほどで発芽します。 発芽したら、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に液肥を与えると、生育がよくなります。本葉が5〜6枚ついてしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 メランポジウムの使い方 Teresa Design Room/Shutterstock.com こんもりと茂らせた株に多数の花をつけるメランポジウムの、庭での生かし方についてご紹介します。 花壇の縁取り メランポジウムは、草丈がやや低めなので、花壇の前面や縁取りに向いています。花径が2cmほどと小さいため、大きな花を咲かせる主役級の花に添わせると、脇役として活躍します。一方で、こんもりと茂った株を覆い尽くすようにたくさんの花がつくので、群植すると色の塊となり、迫力のある景色を作り出すことも可能です。開花期が長いので、道路沿いのフロントガーデンや広い敷地の小道沿いなどに列植してもよいでしょう。 鉢植え メランポジウムは、自然にこんもりとしたラウンド形に株姿がまとまるので、単体で鉢に植えて楽しむとよいでしょう。大きな鉢に寄せ植えの素材として利用してもOK。草丈が低くまとまり、小さい花を咲かせるので、脇役として活躍します。 メランポジウムの主な品種 「ミリオン」シリーズ‘ゴールド’。Tarom Kopleng/Shutterstock.com メランポジウムは、交配による園芸品種が出回っており、より育てやすく、より華やかな品種を見つけることができます。 「ミリオン」シリーズが比較的有名な品種で、株姿がコンパクトにまとまりつつ、花数が多く豪華な雰囲気があります。このシリーズの‘ゴールド’は濃い黄色で大変華やか。また‘レモン’はやや珍しい淡い黄色の花を咲かせるのが特徴です。 また、‘ジャックポット’は花弁が丸みを帯びていて、より花が目に留まりやすい印象。極早生で、種まきから50日ほどで開花し始めます。‘パラダイス’は他の品種よりもやや草丈が高く、約40cmになります。‘ゴールデングローブ’はよりコンパクトにまとまる矮性種で、草丈は18cm前後です。 メランポジウムで明るい庭づくりを Helza Nitrisia/Shutterstock.com メランポジウムは一年草でライフサイクル自体は短いのですが、開花期間は初夏から晩秋までと長く、黄色い花色が庭を明るく彩ってくれます。強健な性質のため放任してもよく育ち、ビギナーにおすすめの草花です。庭やベランダに迎え入れて、ぜひ花姿を楽しんではいかがでしょうか。
-
一・二年草

【夏の花】ポーチュラカはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について
ポーチュラカの特徴について ポップカラーで陽気な雰囲気を持つポーチュラカとは、どんな植物なのでしょうか? ここでは、ポーチュラカの特徴など、基本情報についてご紹介します。 ポーチュラカの見た目と特徴 AndperfumeInd/Shutterstock.com ポーチュラカはスベリヒユ科スベリヒユ属(ポーチュラカ属)の一・二年草、多年草です。原産地は南北アメリカの熱帯〜温帯。暑さに強い一方で寒さに弱く、葉や茎が多肉質のため乾燥に強いのが特徴です。草丈は10〜20cmで、這うようにカーペット状に広がるので、花壇の前面や縁取りなどに向いています。 ポーチュラカは朝に咲いた花が午後にはしぼむ一日花です。しかし、花付きがよいので次から次につぼみをあげて開花し続け、長く楽しめます。また、光に反応して花弁を開くので、日当たりのよい場所で管理することが大切です。 ポーチュラカの代表的な種類 Robert Ang/Shutterstock.com ポーチュラカは、交配によって作出された園芸品種も見られます。本来は朝に開花して午後にはしぼんでしまう一日花ですが、品種改良によって夕方まで咲く「園シリーズ((Portulacaoleracea Sono Series))」が出回るようになりました。また、花数が多く、カラフルな花色のほかに2色咲きも揃う「夏チュラカ」シリーズ、花径が約5cmと大きめサイズの‘オスカーレッド’などがトレンドです。 ポーチュラカとスベリヒユの違い 左がスベリヒユ、右がポーチュラカ。wasanajai, Lanywati/Shutterstock.com ポーチュラカは、別名ハナスベリヒユといい、同じスベリヒユ科のスベリヒユと見た目が大変よく似ています。茎葉だけからは見分けがつかないほどです。スベリヒユは畑などでよく見られる雑草で、小さな黄色い花を咲かせます。一方、ポーチュラカは園芸品種として愛されている草花で、スベリヒユよりも花径が大きくカラフルな花色が豊富に揃い、開花期間も長いのが異なる点です。 ポーチュラカの花言葉 Moolkum/Shutterstock.com ポーチュラカの花言葉は、「いつも元気」。夏の暑さにも負けずにカラフルな花をたくさん咲かせることに由来します。ほかに「可憐」「無邪気」「自然を愛する」などがあります。 ポーチュラカが咲く時期と見頃 SKY Stock/Shutterstock.com ポーチュラカの開花時期は、5〜10月です。午後からしぼんでしまうので、午前中が見頃です。また、曇りの日には花弁を閉じるので、日当たりのよい場所で栽培することがポイントです。ポーチュラカの花色は、白、赤、ピンク、オレンジ、黄、紫、複色など。花径は2〜3cmとやや小さめで、一重咲き、八重咲きなどがあります。 ポーチュラカの育て方 ここまで、ポーチュラカの基本情報や花や葉の特徴、代表的な種類、花言葉などについてご紹介しました。では、ここからはガーデニングの実践編として、ポーチュラカの栽培方法について、詳しく解説します。 適した栽培環境 wannasak saetia/Shutterstock.com ポーチュラカの栽培には、日当たりと風通しのよい場所が最適です。光に反応して花が開くので、暗い場所には向いていません。 また、ポーチュラカは多湿の環境が苦手で、粘土質の土壌や、水場に近くて低い場所など、水はけが悪くジメジメした環境を嫌います。ポーチュラカを地植えで栽培する場合は、水はけ・水もちがよくバランスのとれた土壌づくりがポイントです。有機質資材をすき込んでふかふかとした土壌にし、周囲より少し土を盛って高くしておくと水はけがよくなります。 寒さには弱いので越年させたい場合は鉢植えにして、日当たりがよく10℃以上に保てる場所で管理しましょう。 土づくり funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕し、水はけ・水もちのバランスが取れた、ふかふかの土壌に整えておきます。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 植え付け・植え替え Peter Kniez/Shutterstock.com ポーチュラカの植え付け適期は、5〜8月です。花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。 ポーチュラカは冬が寒い日本では一年草として扱われており、寒くなると枯れてしまうので植え替える必要はありません。枯れて株まわりが汚くなる前に抜き取って処分しましょう。冬越しさせたい場合は、鉢に植え替えて日当たりのよい10℃以上の場所で管理します。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、根鉢をくずさずに苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20〜25cmの間隔を取っておきましょう。あまり密だと風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせておくほうが無難です。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗よりも2回りほど大きいものを準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。ポーチュラカの苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、軽く根鉢をくずしてから植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 ただし、もともとは多年草なので、暖かい場所に移動して越冬することができたら、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら古い根などを切り取り、新しい培養土を使って植え直します。 水やり Ivanko80/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、越年させる場合、真冬の水やりは気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、ポーチュラカは厚みのある多肉質の葉で、乾燥に強く多湿に弱い性質です。いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 vladdon/Shutterstock.com 【地植え】 元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 5〜10月頃に、株の状態を見て勢いがないようであれば、緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。開花期間中は、緩効性化成肥料をやめて、開花を促すタイプの液体肥料を、10日に1度を目安に与えてもよいでしょう。 日頃の手入れ mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 ポーチュラカは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 6〜9月に草姿が乱れてきたら、そのつど切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の1/2〜1/3の高さを目安に、深めにカットしましょう。すると新芽を出して株が盛り返し、再び開花し始めます。 【冬越し】 ポーチュラカは、日本の冬の寒さに耐えられず枯死してしまうことが多いので、基本的には一年草して扱われています。しかし本来は多年草なので、冬に10℃以上を保つことができれば、越年させることも可能です。寒くなって株が弱る前に鉢に植え替え、室内の日当たりがよく暖かい場所で管理するとよいでしょう。 病気や害虫など注意点 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 ポーチュラカは、病気の心配はほとんどありませんが、アブラムシなどの二次被害として、すす病が発生することがあります。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすすが全体を覆っていき、見た目も悪くなります。また黒いすすが葉に広がると光合成がうまくできなくなり、株の勢いが衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因ですす病が発生するので、これらの害虫を寄せ付けないようにしましょう。込んでいる茎葉があれば数本切り取り、日当たり、風通しをよくして管理します。 【害虫】 ポーチュラカに発生しやすい害虫は、アブラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ポーチュラカは、挿し芽、種まきで増やすことができます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ポーチュラカは挿し芽で増やせます。 挿し芽の適期は、5〜10月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に植え穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 【種まき】 ポーチュラカを種まきから増やしたい場合、開花後に種を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種子を採取して密閉容器に入れ、翌春まで保管しておきましょう。ただし、種子のつきにくい品種があることや、交配された園芸品種の場合は、親と同じ性質になるとは限らないことに注意しましょう。 種まきの適期は5月頃で、発芽適温は20〜25℃です。種まき用のトレイに市販の草花用培養土を入れて種子を播きます。覆土は不要です。種が流れ出すことがないように、トレイより一回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。発芽までは乾燥しないように管理しましょう。 発芽したら、日当たりと風通しのよい場所で管理し、本葉が2〜3枚出始めたら根鉢をくずさずに黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に液肥を与えると、生育がよくなります。根が十分に張ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 家庭でポーチュラカを育ててみよう RATTAR/Shutterstock.com 近年ではストライプ咲きなど、一層カラフルな花色が揃うようになったポーチュラカ。草丈が低く這うように広がる性質を生かして、ロックガーデンに利用するのもいいですね。初心者でも育てやすいので、ぜひ庭やベランダに取り入れてはいかがでしょうか。
-
寄せ植え・花壇

南国ムードを満喫! 夏色の花と秋まで楽しめるコリウスの寄せ植え
夏の寄せ植えで活躍するビビッドカラーの夏花 年々暑さを増す夏。こうなったらもうビビッドな花色の植物をたっぷり使って、南国ムードを楽しんでしまいましょう。ここでご紹介する花たちは可愛いだけでなく、暑さや蒸れに強く、真夏の寄せ植えできれいな姿を保ってくれるものばかりです。 1. ペンタス‘グラフィティ20/20’ 分枝性に優れ、花が密にこんもりと咲く。草丈25〜30cmで寄せ植えや花壇の前方を彩るのに最適。白やルビー色、ピンク、バイカラーなど色幅豊富。 同シリーズの新色「アップルブロッサム」。 2. ランタナ‘ブルーミファイ’ 高温期での花もちが抜群に優れた品種。花色が2色のグラデーションになり秋まで美しく咲き続ける。 同シリーズの新色「ピンク」。 3. ジニア‘ダブルザハラ・ラズベリーリップル’ 耐暑性、耐病性に優れる。高温で色が淡く、低温で濃く出る。 4. ガイラルディア‘アリゾナ・サン’ 花径10cmほどの大きな花が秋までよく開花する。全米審査会受賞品種。ガーデンでもハイパフォーマンス。 5. ビンカ‘タトゥー’ 花心が黒っぽく染まり、インクを垂らしたような印象的な花色。寄せ植えの中で存在感抜群。 日向に強い! 夏から秋までずっと美しくローメンテナンスなコリウス 夏の寄せ植えの名脇役として活躍するのがコリウス。コリウスは本来、半日陰で美しさを発揮するカラーリーフとして重宝されてきました。赤や黒、斑入りなどカラーバリエーションが豊富で、見頃も春から晩秋までと長く、ローメンテナンス。そんな魅力たっぷりのコリウスを日向でも楽しめるようにと品種改良されたのが、プレミアムサンシリーズ(写真左)とバレッティ(写真右)。どちらも葉焼けしにくく日向でも美しさを発揮してくれ、季節によって葉色が変化するのも魅力。株が充実してくると淡い紫の花穂を上げますが、花が咲くと葉が衰えてくるので、晩秋までは花を咲かせず楽しむことをおすすめします。 ‘バレッティ’とは舞台で踊るバレリーナのこと。葉が小さめでフリル状になり、寄せ植えでも使いやすい。 夏色の花とコリウスの寄せ植え ビンカ‘タトゥー’とコリウス‘プレミアムサン・ウォーターメロン’を組み合わせた寄せ植え。どちらも黒みがかった赤色で、エキゾチックな雰囲気が相性抜群です。この2種類だけでもインパクトが強く見応えがありますが、ピンクのブラキカムと赤いジニアを背後に添えて、どこから眺めてもきれいに見えるよう、ふんわりまとめました。 ガイラルディア‘アリゾナ・サン’を主役にした寄せ植え。‘アリゾナ・サン’のように特徴的な花色のものを主役に選ぶときは、ほかの花も主役の色に合わせると、きれいにまとまります。ですから、この寄せ植えでは黄色と赤の2色がテーマ。ライムイエローの葉が美しいリシマキアとジニアをサイドへ、赤色のダブル咲きカリブラコアを中央前方へ配置。コリウスは赤っぽい葉にライム色の縁取りが入る‘バレッティ’を選びました。コリウスを間に入れることで、花が際立ちます。 コリウス‘バレッティ’は葉の造形が細やかで、脇役ながら寄せ植えに優雅な雰囲気を与えてくれる。 赤いペンタス、カリブラコアに銅葉のリーフ類を合わせたバスケットの寄せ植えです。白い小花のユーフォルビア‘ダイアモンドフロスト’で軽やかさをプラス。コリウスには赤系の葉色も多いので、赤い花との寄せ植えに重宝します。 コリウス‘スローワー・チポトレ’を赤い花と合わせて。黒っぽい小さな葉はリシマキア‘ミッドナイトサン’。 鮮やかなピンクのペチュニア‘ホットローズ’を主役にした寄せ植えです。両サイドの株元に赤葉のコリウス‘バレッティ’を、背後はコレオプシスとカラーリーフのハロラギスで高さを出しました。 ランタナとペチュニア、アンゲロニアなどを組み合わせた寄せ植えです。咲き進むと中央からランタナがこんもり茂り、より華やかに。スッと花穂が高く伸びたアンゲロニアは‘エンジェルダンス’という新品種。株の勢いが強く、花穂が折れにくく丈夫です。花色がグラデーションになるランタナに合わせて、コリウスもグラデーションが美しく、茎の色が赤く染まる‘バレッティ・オーロラ’をチョイス。 真夏の寄せ植えの管理 【水やり】 早朝か夕方涼しくなってから水をやりましょう。ホースで与えるときは、出し始めの水の温度が高いことがあるので、必ず手で温度を確かめてから。夏は植物が茂っていることが多いので、しっかり株元に水がかかるように植物を手で押さえながら与えます。 【肥料】 ここでご紹介した植物は、花が秋まで連続して開花するものなので、夏場も定期的な施肥で栄養補給が必要です。液肥や粒状の緩効性化成肥料などを与えましょう。 【切り戻し】 草姿が乱れてきたら切り戻しをして整えると、見頃が長くなります。株元のほうの新しい芽が出ている上でカットします。ここでご紹介したコリウスは分枝力に優れているのでどこで切っても大丈夫。切り戻したら液肥を与えると、分枝が促されて早くこんもり茂り、きれいな姿になります。 ここでご紹介したように、暑い夏にも元気に咲き、秋まで魅力的な姿を見せてくれる花がたくさんあります。涼しい時間帯を選んで、寄せ植えを楽しんでくださいね。
-
観葉・インドアグリーン

真夏の花盛りを涼しい部屋で楽しもう!華やかでおしゃれな観葉植物「木立性ベゴニア」
真夏が花盛り!シャンデリアのような花が咲く「木立性ベゴニア」 左は四季咲き性が強く、5月上旬の母の日にも花が咲く‘マザーズ・デイ’。小型ながら花つきがよく丈夫。右は鮮やかなオレンジ色の花の‘ナポリアン・サンセット’。中型種。 外に出るだけでジワリと汗が出るこの夏。屋外でのガーデニングはもはや危険レベル。庭の花たちも休みがちなこの季節は、無理をせず涼しい室内で植物を楽しみませんか。おすすめは、今まさに開花期を迎えているシャンデリア咲きの木立性ベゴニア。観葉植物といえば葉を楽しむもの、という固定観念を一変させる美しい花が咲く観葉植物です。 立体感のある株姿で、角度を変えて眺めてもおしゃれ。 華やかな開花期間が2カ月続く木立性ベゴニア 左/くっきり水玉模様の葉に魅惑的なピンクの花がよく咲く‘流れ星’。中上/サーモンピンクとライムグリーンがグラデーションになる‘アイリーンナス’。中下/鮮やかな桃色の多弁花になる‘ザクセン’。右上/フリル入りの透明感のある白花は‘白雪姫’。右下/黒檀色の葉にオレンジの豪華な花が映える‘エボニー’。 室内で楽しむ観葉植物といえば、サボテンやゴムの木といったワイルドなイメージのものが主流。インダストリアル系のカッコいいインテリアやシンプルな部屋のアクセントとして大活躍しているのをよく見かけますが、これらは一年を通じてあまり大きな変化がないのが共通点です。一方、木立性ベゴニアは、夏にドラマチックな変化を見せます。それがシャンデリア咲きという呼び方に象徴される華麗な花。桜貝のようなピンク色や透明感のある白色、夕陽のようなオレンジ色など、愛らしい花が連なり、華やかに咲く姿は、エレガントなお部屋によく似合います。 しかもこの美しさは、ほんの一時ではありません。1段目の花が咲き終わると花茎が分枝し、次の段の花を咲かせることを繰り返して伸びていき、品種によっては5~6段の豪奢な花房になるものも! 開花期間は平均しておよそ2カ月と、驚くほど長期間にわたり美しい花が楽しめるのです。 観葉植物界のレディー・ガガ⁉︎ 個性派揃いの葉 左/水玉模様の葉の元祖となった原種の‘マクラータ・ワイティイ’。右上/レア品種の‘ミッドナイト・サン’。中下/メタリックな葉模様が美しい‘ルッキング・グラス’。花は咲かず葉を楽しむ品種。右下/ピンクの水玉模様が珍しい‘ピンク・スポット・ルツェルナ’。環境により色が濃く出てルビー色になることも。 花の楽しみがある一方で、葉の個性も観葉植物の中で群を抜くバリエーションを誇るのが木立性ベゴニアの魅力。単純な緑の葉はむしろ少なく、メタリックなシルバーやルビー色の水玉模様、鮮やかなオレンジの葉に緑色の葉脈が浮かび上がるものなどなど…。まるでアーティストの衣装のように強烈な個性を放つ葉は、観葉植物界のレディー・ガガとでも呼びたくなるほど。 木立性ベゴニアの基本情報 左/大型の木立性ベゴニア‘ラナ’。右上/根茎性ベゴニア ボウエレ・ニグラマルガ。右下/球根性ベゴニア‘アメイジングレース’。 木立性ベゴニアは、常緑多年草のベゴニアの1グループで、他に根茎性ベゴニア、球根性ベゴニアなどのグループがあります。ベゴニアは世界の熱帯・亜熱帯地域(オーストラリア以外)に分布し、全体では3,000種類もの原種があります。 例えば、ガーデンプランツの中でも特に園芸品種数が多い植物として知られるバラの原種は150~200種程度。いかにベゴニアの原種が多いかが分かりますが、それらを掛け合わせて生まれる園芸品種に至っては、まさしく星の数ほど。耐陰性があるので室内で観葉植物として楽しめるほか、戸外の日陰や、木漏れ日が当たる程度の風通しのよい場所でも栽培できます。なかでも木立性ベゴニアは病害虫にも強く育てやすいので、初めてベゴニアを育てる人にもおすすめです。 膨大な品種数ですから、葉模様のみならず、株姿や性質も多彩です。直立して伸びるタイプや横に広がるように伸びるタイプ、日光を好むものからさほど光量を必要としないもの、ジメジメとした湿度が大好きなものなど、とても一括りにまとめられないほど。裏を返せば、限られたスペースや日差しが届きにくい一角など、ほかの植物が育てられないような環境であっても、ベゴニアならぴったりのものが見つかる可能性があります。 木立性ベゴニアの置き場所と飾り方のコツ 大型種や中型種を取り合わせて飾ったベゴニア観葉コーナー。 木立性ベゴニアには、草丈が1m以上になる大型種と1m未満の中・小型種、つる性、這性があります。買ってきたばかりの苗は、いずれもたいていプラスチックの鉢に入っているので、花や葉の色、インテリアに合わせて、鉢もコーディネートしてあげましょう。鉢選びや飾り方のコツをご紹介します。 木立性ベゴニアの鉢選び 艶やかな濃緑色の葉の間から、純白の花をシャンデリアのように咲かせる‘ダイアモンド・リリー’。花色に合わせて白色の深鉢をチョイス。花台を使うと花の姿が映える。 つる性・這性以外の品種は、ある程度高さのある深い鉢を選ぶのがポイント。上に向かって伸び、鉢に合わせて大株へと成長していく木立性ベゴニアは、浅い鉢では頭でっかちになってバランスが崩れ、倒れてしまう恐れがあります。あまり大きくしたくない場合は、鉢は大きくせず、素敵な鉢カバーに入れるのも一つの方法です。横に広がる這性の品種は、浅く広い鉢のほうが相性がよいでしょう。 木立性ベゴニアの飾り方のコツ 木立性ベゴニアは耐陰性がありますが、ベゴニアの中では比較的日照を好みます。ただし直射日光には弱いので、レースのカーテン越しの日差しなどに当てましょう。また、玄関ポーチなど日陰ができる場所も適しています。木立性ベゴニアは品種によって花が何段にも枝垂れて咲くので、台などを使って高さを出すと花の美しさが際立ちます。また、葉裏の美しいものや葉が枝垂れるタイプのものも、棚などの高い位置へ置くとその魅力を堪能できます。 つる性タイプの‘オロココ’を飾り棚に。つる性や這性タイプはハンギング鉢で栽培しても枝垂れる葉の美しさが堪能できる。 木立性ベゴニアの基本の育て方 室内ではレースのカーテン越しの光を。美しい葉模様が人気の‘シルバー・ミスト’。 【置き場所】 栽培適温は15〜25℃で、人が快適な空間をベゴニアも好みます。夏は直射日光を避けてレースのカーテン越しの光が当たる場所へ、冬は明るい窓辺でしっかりと日光に当てて育てます。春~秋の成長期は戸外の明るい日陰や、木漏れ日が当たる程度の風通しのよい場所へ。寒さには弱いので、冬は室内に取り込みましょう。 【ベゴニアに適した土】 ベゴニア栽培の用土は、排水性と保水性のある、やや弱酸性の土が適します。初心者の方はベゴニア専用の培養土を使うと簡単です。 【水やり】 水はさほど必要としないので、やりすぎに注意しましょう。鉢の表面が乾いて数日したら、鉢底から流れ出るくらいにたっぷりと水を与えましょう。葉が繊毛に覆われているタイプは霧吹きで葉を潤し、適度に湿度を保ちましょう。 【肥料】 生育期の春~秋に固形肥料を置き肥し、開花中は2週間に1回程度液肥を与えます。35℃を超える盛夏は生育が緩やかになるので液肥をストップし、秋に再開します。冬は肥料を与えません。 【病害虫】 病害虫の心配はほとんどありませんが、高温期はハダニが発生することがあるので、葉の乾燥に注意し、発生してしまったらシャワーで洗い流します。 【植え替え】 生育旺盛なので、1年に1回を目安に、生育期の春から秋に一回り大きな鉢に植え替えます。特に葉が大きい品種は、鉢を大きくすると大株になります。コンパクトに育てたい場合は、鉢から株を抜き出し、根の先端を1/3カットし、元の大きさの鉢に新しい用土で植え付けます。 【剪定】 木立性ベゴニアは生育旺盛で、茂りすぎると根詰まりして勢いがなくなってきます。そんな時は、バッサリ切り戻しても大丈夫。節の上で剪定すると、切った後に節から新芽が出て元気な葉が増え、株がリフレッシュします。これを「切り戻し」といいます。日当たりが極端に悪いと葉と葉の間が間のび(徒長)して、姿が悪くなるので、その場合も同様にします。切った枝は切り花として楽しめます。じつはベゴニアは水揚げがよく、長期間楽しむことができます。花屋さんではまず見かけないベゴニアの切り花は、育てている人だけの特権です。 切り戻した花は花瓶に飾って。花もちよく長く楽しめる。 ファーストベゴニアにおすすめ! 「花郷園」野口さんが選ぶイチオシ品種はコレ 数ある木立性ベゴニアの中でも、ビギナーにおすすめなのが ‘流れ星’。愛らしいピンクの花が、夏も休まず春~秋まで本当によく咲き、葉には一番人気の水玉模様がくっきりと入ります。ガーデニング初心者にも育てやすく、エレガントな花とエキゾチックな葉という木立性ベゴニアの魅力が余すところなく味わえる品種です。 もう一つ、普通とは少し違ったベゴニアをお求めの方におすすめなのが‘ソフィー・セシール’。大胆な深い切れ込みが入り、葉裏のえんじ色がチラリと覗くところもカッコいいベゴニアです。人の背丈ほどにまで成長し、特に大型に育った株の存在感は格別。対照的に、花は優しい桃色です。光の届きにくい室内はもちろん、春~秋はシェードガーデンや木陰のフォーカルポイントとしても抜群のインパクトです。 大株に育った‘ソフィー・セシール’。 ‘流れ星’ ‘バングレス’ ‘アリス.N’。美しい葉と花はアートギャラリーのよう。 花郷園ではこのほかにも、数十年をかけて海外から集めたベゴニアの希少なコレクションが揃います。木立性ベゴニアだけでもその数は100種類以上。暑い夏、涼しい室内で優雅に花咲く木立性ベゴニアを観賞しませんか。
-
宿根草・多年草

ルドベキアとエキナセアは似ているようで違う! 2種の特徴と違いを解説
ルドベキアとエキナセアの共通点 kw-photographic/Shutterstock.com 夏にも元気に花を咲かせるルドベキアとエキナセア。この2つの花が間違われやすい理由として、さまざまな共通点があることが挙げられます。まずは2種の共通点を確認しましょう。 ルドベキアとエキナセアはどちらもキク科に属し、初夏から秋にかけて花を咲かせる(同時期に開花期を迎える)植物です。また、花弁が放射状に広がる花姿が似ていることも、混同されやすい大きな要因ではないでしょうか。 ルドベキアとエキナセアの特徴と違い Media Marketing/Shutterstock.com ルドベキアとエキナセアは一見似ていますが、じつは異なる点が多くあります。 ここでは、それぞれの特徴から、2種の違いについて解説します。 ルドベキアの特徴 Wut_Moppie/Shutterstock.com ルドベキアは、キク科オオハンゴウソウ属(ルドベキア属、Rudbeckia)の宿根草で、宿根草の中では比較的短命な植物です。耐寒性はあまりなく、寒さには強くありません。成長が早いため、植え付けからすぐにたくさんの花を咲かせます。 ガクが柔らかめで、茎や葉に産毛が生えている点がエキナセアとの大きな違いです。主な花色は黄色や茶などで、複色のものもあります。 エキナセアの特徴 Simon Groewe/Shutterstock.com エキナセアは、キク科ムラサキバレンギク属(エキナセア属、Echinacea)の宿根草です。耐寒性・耐暑性はともに強いです。ゆっくりと成長するため、たくさんの花が楽しめるようになるのは、植え付けから数年後になります。 ルドベキアとは違い、ガクの部分がトゲトゲしていて触れると痛く、茎や葉に産毛はありません。主な花色は赤、ピンク、オレンジ、黄、白、緑などです。 ルドベキアの育て方 africa_pink/Shutterstock.com まずは、ルドベキアの育て方について解説します。 ルドベキア栽培の環境・用土 Singkham/Shutterstock.com ルドベキアは、日当たりと風通しのよい場所で育てます。 水はけと肥料もちのよい用土を好み、有機質肥料を施した肥沃な土壌が理想です。水はけの悪い場所に植える場合は、盛り土をしたり、腐葉土を混ぜたり、植え穴の底に大粒の赤玉土を敷いたりして、水はけをよくしておくことが大切です。 水やり・肥料 Kingcraft/Shutterstock.com 地植えの場合、根付いた後は基本的に水やりの必要はありません。雨が極端に少なく、からからに乾いたときのみ与えます。鉢植えの場合は、土の表面がしっかり乾いたらたっぷり与えます。 肥料はあまり必要ありませんが、鉢植えの場合は、4〜10月に緩効性化成肥料を与えます。地植えの場合は、元気がないときのみ緩効性肥料を与えます。 ルドベキア栽培に必要な作業 iMarzi/Shutterstock.com ルドベキアは花びらが散った後も、中心の筒状花の部分が残るシードヘッドまで長期間観賞できるのも魅力です。次の花を咲かせたい場合は早めに切り戻す(葉の上で花茎を切り取る)とよいでしょう。草姿が乱れてきたら、8月頃に半分くらいまで切り戻すと、秋にまた美しい草姿で咲いてくれます。 ルドベキアの植え付け・植え替え triocean/Shutterstock.com ルドベキアの植え付けの適期は4〜5月です。 植え付け後、根付くまでは地植えでも水切れしないようしっかり管理することが大切です。 植え替えの適期は、4〜5月です。地植えの場合は数年そのままでもよいのですが、混み合ってきたら掘り上げて株分けし、植え替えるとよいでしょう。鉢植えの場合は、1年に1度のペースで植え替えます。 ルドベキアの増やし方 freya-photographer/Shutterstock.com ルドベキアは、種まきや株分けで増やせます。 種まきの適期は9〜10月と3月頃です。種まきしてから10日ほどで発芽します。発芽したら日当たりのよい場所で管理し、本葉が4〜6枚付いたら鉢上げするとよいでしょう。 株分けは4〜5月に行います。 ルドベキアの病害虫 Kazakova Maryia/Shutterstock.com ルドベキアを育てる際に注意すべき病気は特にありませんが、まれにうどんこ病にかかることがあります。風通しよく管理することが大切です。 害虫としては、アブラムシやハモグリバエに注意が必要です。 エキナセアの育て方 Simon Groewe/Shutterstock.com 続いて、エキナセアの育て方について解説します。 エキナセアの環境・用土 j.chizhe/Shutterstock.com エキナセアは日光を好むため、日当たりのよい場所で育てます。 用土は水はけのよいものを用意します。市販の草花用培養土や、赤玉土、鹿沼土、腐葉土の配合土などがおすすめです。水はけが悪いと梅雨時に根腐れしやすいので注意が必要です。 エキナセアの水やり・肥料 Osetrik/Shutterstock.com エキナセアの水やりは、地植えの場合はほとんど必要ありません。雨が降らず極端に乾いたら与えます。鉢植えの場合は、土の表面がしっかり乾いたらたっぷり与えます。 肥料については、5〜6月と10月頃、月に1〜2回のペースで化成肥料の置き肥をするか、月に4、5回液肥を施すとよいでしょう。 エキナセア栽培に必要な作業 Jananz/Shutterstock.com エキナセアは、あまり手がかからない植物です。 枯れた花は、種子を採る目的がない場合は、こまめに摘み取ると美観もよく、病害虫が発生する心配が減ります。冬は地際で切り詰め、マルチングして防寒対策をするとよいでしょう。 エキナセアの植え付け・植え替え santypan/Shutterstock.com エキナセアは種子も流通していますが、苗を購入して植えるのが一般的です。 植え付けは3〜4月が適期です。鉢植えの場合は根詰まりしやすいため、毎年3〜4月に、根をほぐして古い土を落とし、枯れた根を切ってから植え替えましょう。 エキナセアの増やし方 Alex Manders/Shutterstock.com エキナセアは、種まきと株分けで増やすことができます。 どちらも春と秋が適期ですが、確実に増やすなら株分けがおすすめです。 エキナセアの病害虫 AVIcon/Shutterstock.com エキナセアを育てる際に注意すべき病気には、灰色カビ病や白絹病、うどんこ病があります。 害虫としては、フキノメイガに注意が必要です。 ルドベキアとエキナセアの違いを理解して栽培を楽しもう Lijuan Guo/Shutterstock.com ルドベキアとエキナセアは、見た目や開花期はよく似ていますが違う植物で、葉や茎を見ると見分けることができます。 どちらもカラフルで愛らしい花を咲かせる植物ですので、ぜひお好みの品種や違いを観察しながら、2種同時に育ててみてはいかがでしょうか。
-
野菜

【家庭菜園】ズッキーニってどんな野菜? 育て方のポイントやおすすめの食べ方を解説
ズッキーニはどんな野菜? Zhukovskaya Elena/Shutterstock.com ズッキーニは、ウリ科カボチャ属の夏野菜。キュウリに似た姿をしていますが、実際はカボチャの仲間です。原産地はアメリカ大陸で、生育適温は10〜23℃。寒さにも強いといわれていますが、苗を植え付ける場合は、遅霜の心配がなくなってからのほうが無難です。栽培されているズッキーニは細長い緑色のものが一般的ですが、中には黄色い実や、丸い実もあり、育てて味比べしてみてもよいでしょう。スーパーでは手に入らない、開花前の花を収穫して味わう「花ズッキーニ」も楽しめます。 ズッキーニの栽培方法 ズッキーニは、ビギナーでも比較的簡単に育てられる野菜で、菜園ではもちろん、鉢栽培も可能です。ここでは、ズッキーニの栽培方法について、詳しくご紹介します。 栽培環境 Peter Turner Photography/Shutterstock.com ズッキーニは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。連作を嫌うため、以前にウリ科の植物を1〜2年は植えていない場所を選んで栽培しましょう。また茎葉を四方に大きく伸ばすため、余裕を持って1株当たり1m四方くらいのスペースを確保しておくのをおすすめします。庭などで栽培する場合は、種まきまたは苗の植え付けから4〜5カ月は占有することになるので、植え場所の吟味もポイントです。 土づくり Sleepyhobbit/Shutterstock.com 【地植え】 植え付ける場所に畝幅を約70cm取り、園芸用支柱や割りばしなどで畝幅の目印を四隅に立てておきます。畝の長さは、環境や作りたいズッキーニの量に合わせて決めてかまいません。 植え付けの2〜3週間前に、1㎡当たり100〜150gの苦土石灰を全体に散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおきます。耕している際に、小石や木片などの異物があれば取り除き、全体にふかふかとした土壌を目指します。 植え付けの約1週間前に、畝の中央に深さ約30cmの溝を掘り、1㎡当たり堆肥約1.5kg、緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)約50gを溝全体に均一にまきます。耕して土に馴染ませて、溝に土を埋め戻しましょう。さらに高さ10cmほどの畝を作り、畝の表土を平らにならしておきましょう。土に有機質資材や肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 畝を立てた後は、黒マルチを畝の上にのせてピンと張り、四方に土を盛って固定しておきましょう。 種まき Snap Crackle Pop/Shutterstock.com ズッキーニは、ビギナーでも種まきから簡単に育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。たくさんの苗を育てたい場合は、コストカットにもなります。 ただし、ズッキーニの苗は初夏から花苗店に出回り始めます。手軽にスタートしたいなら、苗の植え付けからがおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、次項に進んでください。 ●種まき ズッキーニの種まきの適期は4月頃です。 畝を立てて、黒マルチを張っていた中央に90cm間隔で穴をあけ、そこに直径4〜5cm、深さ1cmほどの植え穴を作ります。植え穴に、ズッキーニの種を4〜5粒ずつ播き、種子が隠れる程度に土をかぶせます。軽く手のひらで押さえて土に馴染まて、たっぷりと水やりをしておきましょう。まだ気温が低い時期なので、ホットキャップ(霜や寒さから苗を守る被覆資材)などをかぶせて防寒しておきます。 ●間引き ズッキーニは、種まきから3〜5日ほどで発芽します。1回目の間引きは、本葉が1〜2枚出た頃に行います。生育のよい株を2本残したら、株元に軽く土を寄せ、苗が倒れないようにしておきましょう。間引く際は、ヒョロヒョロと長く伸びて徒長しているもの、葉色が薄く傷んでいるもの、虫に食われているものなどを選んで抜き取りましょう。 2回目の間引きは、本葉が4〜5枚ついた頃に行います。生育のよい苗を1本残してほかは間引き、1本立ちにしてください。 苗の植え付け Vlyaks/Shutterstock.com この項目は、購入苗の植え付けからスタートする場合の解説です。種まきからスタートする方は次項へ進んでください。 苗の植え付け適期は、4月中旬〜5月中旬です。 苗は花苗店やホームセンターなどで入手できます。苗を選ぶ際は、ヒョロヒョロと頼りなく伸びているものや、虫食い跡があるものなどを避け、節間が短くがっしりと締まって勢いのあるものを選びましょう。 畝に張った黒マルチの中央に約90cm間隔で穴をあけて植え穴を作り、水をたっぷりと注いだ後に苗を植え付けます。ポットから苗を出したら、根鉢をくずさずにそのまま植え付けてください。株元を押さえてぐらつかないようにし、さらに竹ひごなどを仮支柱として立てて、苗が安定するようにしておきます。ズッキーニの苗は折れやすいので、防風のために、植え付け後にトンネル支柱を設置して防虫ネットを張っておくのも一案です。1カ月ほど経ったら撤去してかまいません。 水やり topseller/Shutterstock.com 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。また、真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 肥料 New Africa/Shutterstock.com 植え付けから約1カ月経ったら、2〜3週間おきに追肥します。黒マルチの裾をはがし、畝の周囲に1㎡当たり40〜50gの緩効性化成肥料(N-P-K=8-8-8)を均一にばらまき、クワなどで軽く耕して土に馴染ませます。株元ではなく畝の周囲に肥料をまくのは、根の先端がそこまで伸びてきているからです。 日頃の手入れ mihalec/Shutterstock.com 大きな葉がたくさんつくので、枯れ葉があれば取り去って株まわりをきれいにしておきます。込み合っている下葉があれば刈り取って風通しをよくし、病気や蒸れを防ぎましょう。また、受粉できずに肥大しない果実があれば、早めに切り取っておきます。 人工授粉 masterpiece creator/Shutterstock.com 6月頃までは受粉を媒介する虫が活動的ではないため、人工授粉をすると実つきがよくなります。花粉の質がよい午前中に行うのがポイントです。ちなみに、ズッキーニは雌花と雄花があるのをご存じですか? 見分け方は簡単です。花の付け根を見てみると、雌花は膨らんでおり、雄花は膨らんでいません。人工授粉の際は、雄花を切り取って花弁を取り除き、花粉を雌花のめしべに軽くこすりつけて受粉させます。 受粉がうまくいくと、実が大きくなっていきます。花弁がそのままついていると、腐ってしまう原因になるので、いつまでもつけておかずに、早めに摘み取るようにしましょう。 収穫 Esther Pueyo/Shutterstock.com 実の長さが20〜30cmくらいになったら、付け根で切り取って収穫します。 病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ズッキーニに発生しやすい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 【害虫】 ズッキーニに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ヨトウムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。 ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書くように、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、一晩で株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、できれば幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の跡が認められたら夜にパトロールして捕殺するか、適用のある薬剤を散布して防除します。 鉢栽培の方法 AngieC333/Shutterstock.com 鉢栽培する場合は、10号以上の大鉢と市販の野菜用にブレンドされた培養土を準備し、苗の植え付けからスタートすると手軽です。 ●植え付け 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安に入れます。中央に穴をあけ、苗の根鉢をくずさずに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えます。ズッキーニの苗は折れやすいので、竹ひごなどを仮支柱として立てて、苗がぐらつかないようにしておきましょう。幼苗のうちは日当たりがよく、強風が吹き付けない場所で管理します。 ●水やり 鉢栽培では、日頃の水やりを忘れずに管理することがポイントです。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。また、真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 ●肥料 収穫を始めたら、10日に1度を目安に液肥を与えます。 ※お手入れや人工授粉、収穫は地植えの作業と同様です。 ズッキーニに含まれる栄養素 CRISTIAN IONUT ZAHARIA/Shutterstock.com ズッキーニに含まれる栄養素は、β-カロテン、カリウム、カルシウムなど。100gに含まれるエネルギーは約16キロカロリーで、低カロリーかつヘルシーな野菜です。β-カロテンの吸収率をよくするには、油で調理するのがおすすめです。 ズッキーニの選び方と保存方法 Arina_B/Shutterstock.com ズッキーニを青果店やスーパーなどで購入する際の選び方や、収穫したズッキーニの保存の仕方などについてご紹介します。 美味しいズッキーニの選び方 ズッキーニは切り口がみずみずしく、皮がつややかでハリがあるものを選びましょう。切り口が乾燥していたり、持ってみてふかふかしているものは避けたほうが無難です。太さが均一で、長さが20cmくらいのサイズがベターです。 常温保存 夏野菜に分類されるズッキーニは、常温で保存するのが最も適しています。そのまま置いておくよりは、古紙などで1本ずつ包むと果実内の水分が失われにくく、長もちします。風通しがよく直射日光の当たらない場所に置いて1週間ほど保存できますが、時間とともに果実の水分が減ってふかふかしてくるので、早めに消費しましょう。 冷蔵保存 冷蔵保存する場合は、空気に触れないようにラップで隙間なく包んで野菜室に入れます。カットしたズッキーニも同様にし、4〜5日で食べ切りましょう。 冷凍保存 ズッキーニは、冷凍して保存することもできます。流水で洗ってしっかり水分を拭き取り、1本ずつラップで空気が入らないように包みます。さらにジッパー付きの保存袋に入れて冷凍庫に。冷凍庫では3週間ほど保存できます。使用する際は2〜3分流水にさらし、半解凍くらいの状態でカットして調理しましょう。 また、カットしてから冷凍することも可能です。よく洗って十分に水分を拭き取り、好みの大きさにカットしてジッパー付きの保存袋に入れて冷凍します。この場合は、冷凍したまま加熱調理が可能です。 ズッキーニの美味しい食べ方 MariaKovaleva/Shutterstock.com ズッキーニは油で調理すると、果実に含まれるβ-カロテンの吸収率がよくなるので、ソテーやフリッターなどに利用するのがおすすめです。刻んだニンニクとベーコン、薄くスライスしたズッキーニを塩炒めするだけでおかずの一品になります。定番のラタトゥイユや煮込み料理のほか、スライスしてチーズをのせ、オーブンで焼いてアツアツを食べるのも美味ですよ! ズッキーニを育てて料理に取り入れてみよう Nnattalli/Shutterstock.com 炒めてもフライにしても、煮込んでも美味しいズッキーニは、夏の定番野菜の一つです。実つきがよいため、庭に1株植えるだけで次々に収穫を楽しめます。初夏からの収穫を目指して、ズッキーニの栽培にチャレンジしてみませんか?






















