スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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一・二年草

【夏の青花】こんもりと咲く姿がかわいいアゲラタム
アゲラタムの主な特徴とは 初夏から長い期間にわたって愛らしい花を咲かせるアゲラタム。ここでは、アゲラタムの基本情報や、花や葉の特徴についてご紹介します。 基本情報 Picmin/Shutterstock.com アゲラタムはキク科アゲラタム属(カッコウアザミ属)の多年草で、別名カッコウアザミ。原産地は熱帯アメリカで、暑さには強い一方、寒さには大変弱い性質です。そのため寒い日本の冬を越せずに枯死しやすく、国内では主に一年草として出回っています。草丈は15〜80cmで、種類や品種によって幅があります。 花や葉の特徴 Traveller70/Shutterstock.com アゲラタムの開花期は5〜11月で、長い期間にわたって開花します。花色は青紫、ピンク、白など。花径1cmほどの小さい花ですが、花茎を伸ばした先端に数輪咲くので、それが色の塊となって華やかな花姿を楽しめます。1輪の花はアザミの花姿によく似ています。 アゲラタムの葉は楕円形でやや薄く、互生につくのが特徴。よく分枝してこんもりと茂り、株張りも大きくなります。 アゲラタムの育て方ポイント8つ ここまで、アゲラタムの基本情報と花や葉の特徴についてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、アゲラタムの栽培方法について、詳しく解説します。 1.栽培環境 mizy/Shutterstock.com アゲラタムは、日当たりと風通しのよい場所を好みます。日当たりの悪い場所では花色や葉色が冴えずに花つきも悪くなり、徒長して軟弱な株になるので、日光不足に注意してください。土壌は、水はけと水もちのバランスがよく、有機質に富んだふかふかの状態を好みます。暑さには強い一方で、冬の寒さには弱く、本来は多年草ですが日本の冬の寒さに耐えられずに枯死してしまいます。夏は蒸れると株が弱ることがあるので、込み合っているようなら、適宜茎葉を間引いて風通しよく管理しましょう。 2.種まき Vladyslav Lehir/Shutterstock.com アゲラタムは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ただし、アゲラタムの苗は初夏から花苗店に出回り始めます。手軽にスタートしたいなら、苗の植え付けからおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、次項に進んでください。 アゲラタムの発芽適温は20〜25℃前後。種まきの適期は、4〜6月頃です。種を播く際は、種まき用のトレイに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種同士が重ならないようにばらまきします。アゲラタムは「好光性種子」といい、発芽の際に光が差すのを好む植物のため、種に覆土はしないでください。種が流れ出すことがないように、トレイより一回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。乾燥しないように管理すると、1週間ほどで発芽します。 発芽したら、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。10日に1度を目安に液肥を与えると、生育がよくなります。本葉が5〜6枚つくまで管理し、ポットに根が回ってしっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 3.用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕して水はけのよい土壌を作っておくとよいでしょう。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 4.苗の植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって勢いがあるものを選びましょう。 アゲラタムは冬が寒い日本では一年草として扱われており、寒くなると枯れてしまうので植え替える必要はありません。枯れて株まわりが汚くなる前に抜き取って処分します。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗を植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20〜25cmの間隔を取っておきましょう。あまり密に植え付けると、風通しが悪くなって株が蒸れることがあるので、余裕を持たせておいたほうが無難です。植え付けた後は、たっぷりと水やりをしておきましょう。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗よりも2回りほど大きい鉢を準備します。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。アゲラタムの苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。苗をポットから出してみて根が白く回っているようなら、軽く根鉢をくずしてから植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 アゲラタムは冬が寒い日本では一年草として扱われていますが、もともとは多年草なので、暖かい場所に移動すれば越冬も可能です。越冬できたら、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてこないよう、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。 5.水やり Ivanko80/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温の高い昼間に水やりすると、すぐに水がぬるま湯のようになり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に水やりすると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 6.肥料 Vitalii Stock/Shutterstock.com 【地植え】 元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。株の生育に勢いがない場合は、液肥を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 5〜7月上旬と9月頃に、株の状態を見て勢いがないようであれば、緩効性化成肥料を少量、株の周囲にまきます。スコップなどで軽く耕し、土に馴染ませておきましょう。開花期間中は、緩効性化成肥料をやめて速効性タイプの肥料を与えるのも一案。開花を促すタイプの液体肥料を、10日に1度を目安に与えて株の勢いを保ちます。窒素成分の多い肥料を与えると、茎葉ばかりが茂って花つきが悪くなるので注意してください。 7.日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 アゲラタムは次々に花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 6〜9月に草姿が乱れてきたら、そのつど切り戻して株の若返りをはかります。地際から草丈の1/2〜1/3の高さを目安に、深めにカットしましょう。すると新芽を出して株が盛り返し、再び開花し始めます。 【冬越し】 アゲラタムは、日本の冬の寒さに耐えられず枯死してしまうことが多いので、基本的には一年草として扱われています。しかし本来は多年草なので、冬に10℃以上を保つことができれば、越年させることも可能です。株が弱る前に鉢に植え替え、室内の日当たりがよく暖かい場所で管理するとよいでしょう。 8.注意すべき病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 アゲラタムが発症しやすい病気は、灰色かび病などです。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 アゲラタムに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要です。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけて予防するとよいでしょう。 アゲラタムの増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com アゲラタムは、種まきと挿し芽で増やすことが可能です。ここでは、それらの方法を詳しく解説します。 種まき アゲラタムを種まきから増やしたい場合、開花後に種を採取してもOKです。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種を採取して密閉容器に入れ、翌春まで保管しておきましょう。その後の手順は、前述の「種まき」の項目を参照してください。ただし、品種改良された園芸品種の場合は、親と同じ性質になるとは限りません。 挿し芽 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、アゲラタムは挿し芽で増やせます。 アゲラタムの挿し芽は、生育期ならいつでも可能です。新しく伸びた茎葉を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。成長して根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 アゲラタムの主な品種 ‘ブルーハワイ’。Nahhana/Shutterstock.com アゲラタムは40種ほどが分布しています。品種改良も盛んで、園芸品種も多様に揃います。ここでは、育てやすいスタンダードな品種をご紹介します。 トップブルー 夏の庭に涼を呼ぶブルーの花色が魅力。株張りは約50cm、草丈は80cmほどになります。花茎が丈夫で花もちがよいため、切り花にしてインテリアに飾っても素敵です。 レッドシー 赤紫色の花色がよく映える品種です。咲き始めのブライトレッドから、咲き進むにつれパープルレッドへと変化していきます。草丈は60cm前後。茎が細く、しなやかなのが特徴です。 ハワイシリーズ 草丈が15〜20cmの矮性タイプで、早くから咲き始めます。特に花数が多いことで知られるシリーズで、‘ブルーハワイ’、‘ホワイト’ ‘ロイヤル’ ‘スカイブルー’など、数種が揃います。 長く楽しめるアゲラタムで庭を華やかに EQRoy/Shutterstock.com アゲラタムはよく分枝してこんもりと茂り、開花期も長いため、初夏から秋にかけて庭を鮮やかに彩ってくれます。放任してもよく育つので、ビギナーさんにもおすすめ。ぜひ庭やベランダに取り入れて、庭を涼やかに演出してはいかがでしょうか。
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野菜

広い畑がなくても鉢でも育つ! スイカの育て方と注意点を解説
スイカってどんな植物? Menna/Shutterstock.com スイカは、ウリ科スイカ属の果菜類で、熱帯アフリカが原産地。高温で日当たりがよく、乾燥した場所を好みます。生育適温は28〜30℃。つるを伸ばして生育する植物で、つるは2m以上にも達します。可愛らしい黄色い花を咲かせ、雄花と雌花がつくのも特徴です。ウリ科の植物を同じ場所に植え続けると障害が起きやすく、つる割れ病を発症しやすくなるので、栽培の際には、前作にウリ科の植物を育てていない場所を選び、輪作をするようにしましょう。 スイカの種類 Pawel Beres/Shutterstock.com スイカは、アメリカや中国で品種改良が進んだこともあり、さまざまな品種が揃っています。最もポピュラーなのは、果重が5〜7kgの大玉スイカ。甘みが強く、ジューシーでシャキシャキとした歯ごたえが楽しめます。果皮の色はよく知られる縦縞模様のほか、緑色、黒色、黄色もあります。果肉の色は赤、桃色、黄色など。中には重さ15〜20kgになる、俵形の黒部スイカもあります。 また、果重が2kg前後の小玉スイカは家庭菜園向き。球形やラグビーボール形があり、果肉は赤、黄色など。一昔前は、小玉スイカは大玉に比べて甘みや食感が落ちると評されがちでしたが、品種改良によって現在では糖度が高くジューシーな小玉スイカが出回るようになっています。 家庭菜園で育てやすいおすすめの小玉スイカの品種は、裂果が少なくシャリシャリとした食感が楽しめる‘紅しずく’、舌触りがよく甘み、風味ともによい‘紅こだま’、果肉が濃い黄色で上品な甘さが楽しめる‘ニュー小玉’。大玉に挑戦するなら、日もちがよく高糖度の‘秀山’、ユニークな楕円形で糖度12〜13度を誇る‘カメハメハ’、黒皮で肉質がよく甘みも強い‘タヒチ’などです。 プランターでも育てられる! スイカを育てる場所について daphnusia/Shutterstock.com スイカはつるを大きく広げて生育する植物なので、広めの畑でのびのびと育てるのが一般的ですが、なんとプランター栽培もできます! 大型の長方形プランターに1株を目安に植え付け、支柱を4本設置して、あんどん状につるを仕立てる「立体栽培」にするのです。広めのフェンスがあれば、フェンスに仕立ててつるを広げてもOK。ただし、プランター栽培は小玉スイカに限ります。実がついたら、重さに耐えられるようにネットに吊す工夫などが必要ですが、スイカ自体は放任してもよく育つので、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。 スイカの時期 Antonio Gravante/Shutterstock.com スイカのライフサイクルは、次のような流れです。4月頃にポットにタネを播いて育苗し、5月中旬頃に苗を畑に定植します。順調に生育すれば、6月下旬には黄色い花が開花。受粉後、7月下旬〜8月が収穫期です。1株につき、1〜3個の収穫を目指します。収穫後は枯死する一年草なので、収穫が終わったら、茎葉や土中の根を処分して整地しましょう。 スイカの種まきは加温器を使った管理が必要なので、家庭菜園では、花苗店で苗を入手してスタートするのが一般的です。地植えにする場合は、苗の植え付けの1カ月前に土づくりをして、準備をしておきましょう。 スイカを育てる前に! 土の準備 Jurga Jot/Shutterstock.com 【地植え】 連作を避けるため、前作にウリ科の植物を栽培していない場所を選びましょう。 苗の植え付けの2〜3週間以上前に、苦土石灰を1㎡当たり約100g散布し、よく耕して土に混ぜ込んでおきます。さらに、植え付けの1〜2週間前に畝幅を約100cm取り、その中央に深さ約15〜20cmの溝を掘り、1㎡当たり堆肥2kg、化成肥料(N-P-K=8-8-8)30〜40gを均一にまき、埋め戻して平らにならしておきましょう。土づくりは植え付け直前ではなく、数週間前に行うことで、分解が進んで土が熟成します。 【プランター】 野菜用にブレンドされた市販の培養土を使うと便利です。それぞれの野菜に適した土壌酸度などが異なるので、製品の用途に「スイカ」の項目が入っているか、確認しておきましょう。 スイカを育てるポイント スイカの種まきは加温器で管理する必要があるなど、ビギナーさんにとってはハードルが高い作業です。でも、5月頃から花苗店やホームセンターで苗が出回り始めるので、苗の植え付けからスタートするとよいでしょう。ここでは、管理のしやすい小玉スイカの育て方をご紹介します。菜園などで地植えにする場合は、つるをそのまま地面に這わせる地這栽培、プランターで栽培する場合は、支柱につるを這わせる立体栽培を。菜園でも敷地に余裕がない場合は、立体栽培にしてもOKです。 植え付け PRASANNAPIX/Shutterstock.com 本葉が4〜5枚ついた頃が植え付けの適期です。茎が太く、節間が短くがっしり締まって勢いのある苗を選びましょう。値段は少し高くなりますが、接木苗を使うと病気に強く、管理がしやすいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、幅100cm、高さ5〜10cmの畝をつくり、表土を平らにならします。畝ができたら、表面に黒マルチ(ポリフィルム製の被覆資材)を張り、風で飛ばないように四方に土を盛って固定します。黒マルチはできるだけピンと張っておきましょう。黒マルチを張ることで、地温を上げるとともに乾燥や雑草を防ぐことができます。また、泥はね防止になるため、病気の蔓延を防ぐ効果もあります。 畝の中央で黒マルチに穴をあけ(カッターでバツ印に切ってもOK)苗より一回り大きな植え穴を掘り、根鉢を崩さずそのまま苗を植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。苗を複数植える場合は、株の間隔を100cm以上離します。植える株数によって、畝の長さを調整します。 【プランター】 土が25〜30ℓ入る、大型の長方形プランターに1株を目安に栽培します。鉢底網、鉢底石、培養土、苗、支柱、ひもを用意します。 プランターの底穴に鉢底網を敷き、底が見えなくなるくらいまで鉢底石を入れ、その上に市販の野菜用培養土を入れます。水やりの際に水があふれ出ないように、ウォータースペースを鉢縁から2〜3cm残しておきましょう。苗より一回り大きな植え穴を掘り、根鉢を崩さず、そのまま苗を植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。 プランターの四隅に支柱を立てます。支柱の下から10cmと20cmのところ、2カ所をひもで囲ってあんどん状にしておき、つるが伸びてきたら適宜誘引していきましょう。苗の成長とともに、あんどん状のひも囲いの数を増やし、つるを誘引していきます。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 【地植え】 地植えの場合は、下から水が上がってくるので、天候に任せてもよく育ちます。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補いましょう。 【プランター】 土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。特に梅雨明け後の高温期は乾燥しやすいので、朝夕2回の水やりを忘れずに行いましょう。高温の真昼に水やりをすると、すぐにお湯状になって地温が上がり、かえって株が弱ってしまうので、必ず涼しい時間帯に与えることが大切です。 摘芯 本葉が6〜8枚ついたら、親づるの先端を切り取って、摘芯します。 整枝 親づるから脇芽が出て、子づるが伸びてきます。4本以上出てきたら、元気のいい子づるを2〜3本残し、ほかの子づるはすべて切り取りましょう。子づる1本につき1つの果実の収穫を目指すわけです。子づるからさらに孫づるが出たら、すべて切り取ります。 人工授粉 Naisakorn/Shutterstock.com 6月下旬頃から花が咲き始めます。放任しても自然に受粉しますが、確実に実をつけさせるために、人工授粉をしましょう。スイカの花には、雄花と雌花があります。見分け方は簡単で、花の下に膨らみがないのが雄花で、膨らみがあるのが雌花です。一番花はまだ不安定なので、二番花、三番花に授粉します。 人工授粉は花が新鮮なうちの朝、午前9時までに行います。雄花を摘んで、花粉が出ているのを確認して花弁を取り除き、雌花の雌しべに花粉をこすりつけましょう。品種にもよりますが、小玉スイカでは授粉から約40日後が収穫の目安なので、人工授粉をした日付を書き入れたラベルをつけておくと便利です。 追肥 Vitalii Petrushenko/Shutterstock.com 【地植え】 果実がピンポン玉くらいの大きさになったら、黒マルチをはがして1㎡につき化成肥料40〜50gを株の周囲にまいて軽く耕し、土になじませます。黒マルチは元に戻しておきましょう。また、3週間後を目安に、同様に追肥します。 【プランター】 果実がピンポン玉くらいの大きさになったら、化成肥料(N-P-K=8-8-8)約20gを均一にまいて、土になじませます。また、3週間後を目安に、同様に追肥します。 摘果 Arif Budi C/Shutterstock.com 果実がついて2週間くらいまでに、形が整って傷のないものを、つる1本につき1個残しましょう。残す果実以外はすべて摘み取り、養分を集中させます。 敷きわら・吊り玉づくり 【地植え】 fon.tepsoda/Shutterstock.com 果実の下に敷きわらをして保護します。 【プランター】 Zulashai/Shutterstock.com 果実が大きくなってきたら、ネットを利用してハンモック状にし、果実を載せて支柱にしっかりと固定します。ネットがなければ、ひもで編んでハンモック状に吊してもOK。 玉まわし Princess_Anmitsu/Shutterstock.com 日光が当たるとグリーンに色づくので、色むらができないように時々果実を回して、裏側もまんべんなく日光に当てましょう。 病害虫と対策方法 AJCespedes/Shutterstock.com スイカに生じやすい病気は、炭疽病やべと病、疫病、うどんこ病、つる割れ病などです。植え付けの項目でご紹介したように、畝に黒マルチを張っておくと、雨などで泥が跳ね返って茎葉に付着するのを防ぎ、病気の発生を抑えることができます。被害が出た葉は早めに摘み取って処分し、全体に蔓延するのを防ぎましょう。茎葉が茂り過ぎないように、不要な脇芽は取り除いて風通しよく管理することも予防になります。 また、スイカに発生しやすい害虫は、アブラムシ類、ウリハムシ、ハダニなどです。葉に虫食い痕があれば、葉裏までしっかりチェックして早期の発見に努め、見つけ次第捕殺しましょう。アブラムシは、キラキラと光るものを嫌う性質があるため、シルバーマルチを敷いて対処する方法もあります。周囲の雑草はまめに抜き取り、株に虫が飛来しづらい環境に整えておくことも大切です。 スイカの収穫 Efired/Shutterstock.com スイカは、見た目からは熟したかどうか判断しづらいので、花が咲いてから小玉スイカで約40日、大玉スイカで40〜50日を目安に収穫するとよいでしょう。授粉後の毎日の平均気温を足していき、「積算温度」が900〜1,000℃になる頃が収穫のタイミングという判定方法もあります。晴れた暑い日が長く続くと早く収穫できるということです。 収穫の際は、ヘタの上をハサミで切り取ります。収穫後は直射日光の当たらない、涼しい場所に置きましょう。採れたてのジューシーさと甘みは絶品ですよ! すべて収穫し終えたら、あとは枯死してしまうので、黒マルチや支柱などをして株や土中の根を処分しておきます。 スイカの栄養価 Elena Veselova/Shutterstock.com スイカは「ウォーターメロン」という英名を持っていますが、その名の通り、90%以上が水分です。ジューシーで甘い果肉に含まれる糖分はエネルギーに変換されやすく、疲労回復に役立ちます。ビタミンB1、B2、ビタミンC、ミネラル類やアレルギニンなどを含んでおり、栄養補給にもなります。体を冷やす効果もあるので、夏の熱中症対策などにも。また、利尿作用のあるカリウムも多く、体内の水分調整やむくみの解消などにも役立ちます。 自宅でおいしいスイカを育てよう! 06photo/Shutterstock.com 「スイカはスーパーや青果店で買うもの」というイメージを取り払って、ぜひ家庭で栽培してみませんか? 日に日に大きく育っていく成長ぶりを観察していると、その旺盛な生命力に驚くとともに、きっと元気をもらえるはず。手塩にかけて育てたスイカは、何倍も美味しく感じることでしょう。「果菜類の王様」ともいえる、スイカの栽培に、ぜひチャレンジしてみてください。
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一・二年草

初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア
次々と咲くカラフルな花 akekalak phatchaitong/Shutterstock.com ヒャクニチソウという名でも親しまれている通り、5~11月頃まで、長い期間次々と花を咲かせてくれるジニア。メキシコを中心に、南北アメリカを原産とする春播き一年草です。ヒャクニチソウ、というと、昔ながらのお盆の花やお供え花といった印象があるため、庭で育てるにはちょっと…、と敬遠しがちな人もいるかもしれません。しかし、カラフルな花を次々と咲かせ、花期が長いジニアはガーデニング素材としても人気が高く、矮性種や高性種、さまざまな花形や草姿を持つ品種などが流通し、花壇やコンテナガーデンで活躍しています。どれも生育旺盛で育てやすく、夏の厳しい暑さや強い日差しの下でも花を咲かせ、夏花壇の彩りに使いやすい花です。 ジニアの主な系統 ジニア・エレガンス Tapui/Shutterstock.com 一般的にジニアやヒャクニチソウと呼ばれているのがジニア・エレガンス。最もオーソドックスなダリア咲きから、小さな花弁が集まって半球状になるポンポン咲き、細長い花弁のカクタス咲きまで、花形、花色がバリエーションに富み、さまざまな園芸品種が流通しています。 ポンポン咲きのジニア。Aunyaluck/Shutterstock.com 珍しい緑色の花を持つ大輪品種の‘エンヴィー’。Jennifer Yakey-Ault/Shutterstock.com アンティークな雰囲気の色彩がかわいい‘クイーン・レッド・ライム’。CMNK/Shutterstock.com ジニア・プロフュージョン Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com 丈夫なリネアリスと花色豊富なエレガンスを掛け合わせたプロフュージョンは、暑さや乾燥に強く、霜が降りるまで咲き続ける丈夫なジニア。花径6㎝ほどの大きな花を咲かせ、摘心しなくてもよく分枝し、自然にこんもりとまとまります。コンパクトに育つので、花壇や鉢植えにも。 ジニア・ハーゲアナ Nick Pecker/Shutterstock.com 花弁の中央と先端で花色が異なる、ツートンカラーが印象的な覆輪花。中央が濃い赤色、周囲が黄色のものがよく知られています。和名ではメキシコヒャクニチソウと呼ばれ、アレンジメントなどでもよく使われます。 ジニア・リネアリス Elena Odareeva/Shutterstock.com 葉が細く、やや小輪で一重の花と相まって野生味のあるナチュラルな印象。性質は丈夫で、オレンジや黄色、白などの花がよく出回っています。摘心をしなくてもよく分枝し、群植するのもオススメです。 ジニアの育て方 LookTarn.ss/ Shutterstock.com ジニアの植え付け期は5月頃。この時期には苗も多く出回りますが、タネからでも容易に育てることができます。気温が低いと芽を出しにくいので、タネ播きは4月中旬以降に行うとよいでしょう。苗を植え付けるときは、日当たりと風通しのよい場所を選びます。日光にしっかり当てないと花つきが悪くなります。よく分枝するので、横に広がるタイプは株間を広くとって植え付けるように注意しましょう。 暑さに強い花ですが、乾燥すると株が弱りがちなので、水切れさせないように気をつけましょう。夏は乾燥しやすいので、必要に応じて朝夕2回水を与えます。一方で、梅雨時期などの長雨に当たったり、泥はねすると病害虫が発生しやすくなるため、鉢植えの場合は、雨の当たらない軒下などに移して管理するとよいでしょう。開花期に入ると花が次々と咲くので、肥料を切らさないように定期的に液体肥料などで追肥を施します。花が咲く時期は、こまめに花がらを摘みましょう。また、エレガンスは、数節下で茎を切る切り戻しをすることで、脇芽がよく出てさらに花数が増えます。リネアリスなどは特に花がら摘みを必要としませんが、8月中旬頃に草丈の1/3ほどを目安に切り戻すとよいでしょう。
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ガーデンデザイン

イギリスで見つけた! おしゃれな階段のあるガーデン風景7選
歴史を感じる苔むす階段 撮影場所:ザ・マナーハウス,アプトン・グレイ村 イギリスの庭では、段差を低く、石の乱張りでしっかり足場をつくった緩やかな階段が多いように感じます。庭散策中に、その先にちらりと見える隣のエリアに向かうための階段は、足を持ち上げる力を少なく、どんな年齢の人にも行き来しやすいよう配慮されているのではないでしょうか。 石の角が取れて、苔むし、自然に飛んできたタネから増えて広がった小さな草花が彩りを添えてナチュラルな雰囲気に。長い歳月を経て、景色に馴染んだ石づくりの階段です。 段差を緑や花でつなぐ階段 撮影場所:ザ・ナショナルトラスト, ヒドコート 1、2段目は間口が広く、上へ行くほど狭くなる扇状の階段を上ると、東屋に到着します。上り始めの1段目が左右に幅広く、アクセスしやすいデザインです。蹴上げに緑が茂っていることで、硬い石の表情を和らげ、周囲の緑とも馴染んでいます。 撮影場所:シシングハースト・カースル・ガーデン こちらの階段は、レンガづくりの館に合わせてレンガでつくられています。蹴上げ部分には、エリゲロン・カルビンスキアヌスの小花が咲く愛らしい演出。イギリスのガーデンでは、階段の蹴上げにエリゲロンが咲いているシーンをよく見かけます。 左右対称にトピアリーで飾った階段 撮影場所:ザ・ナショナルトラスト, ヒドコート トピアリーとは、ツゲなどの常緑の樹木を刈り込んで円錐形や動物など、いろいろな形をつくるガーデニングの手法の一つです。イギリスに限らず、イタリアやフランスなどでも多く見かけるトピアリーですが、イギリスの名園の一つ「ヒドコート」では、手すりの頂点に左右対称の鳥のトピアリーが飾られた石づくりの階段があります。手すりにはつる植物も絡み、上り下りしながら、左右に茂るシダの葉の美しさやダイナミックなトピアリーを眺めたりと、たった5段のステップの通過も楽しい一角です。 撮影場所:ラベンハム「スワン・ホテル&スパ」 アイビーの茂みと螺旋状に刈り込まれたトピアリーが、左右対称に配置されたモダンな雰囲気のレンガの階段。手前が濃い緑に統一されていることで、その先に見えるガーデンファニチャーが並ぶ明るいテラスが引き立ちます。トピアリーが植わるコンテナはグレーで、色を控えめにしているのもおしゃれ。 角度によって段差が見えない芝生の階段 撮影場所:ザ・マナーハウス, アプトン・グレイ村 なだらかな下り斜面の芝の小道を行くと、目の前に建物が現れ、自然と門をくぐってしまう面白い仕掛けのエントランス。つい先ほどまで歩いていた景色を確認するために振り返ると、踏み心地のよい感触を思い出させてくれる芝生が広がっています。 撮影場所:ザ・マナーハウス, アプトン・グレイ村 階段を下りた感覚がまったくないまま、低い位置にいることが不思議になる、驚きのあるデザインです。 撮影場所:ザ・マナーハウス, アプトン・グレイ村 蹴上げ部分には花壇の縁などに使われる、根や土をとめる園芸用のプラスチックのテープが施され、緩やかなカーブを描いて芝生の段差をつくっていました。 撮影場所:ザ・マナーハウス, アプトン・グレイ村 遠くの景色を邪魔しない芝生の階段 撮影場所:ミサーデン・パーク 遠くの山々が見える開けた場所に到着すると、眼下に広い芝生の広場が見えるのに、下りる階段が見当たりません。 撮影場所:ミサーデン・パーク この芝の斜面を駆け下りるのかと一歩踏み出すと、そこには驚くことに段差がありました。 撮影場所:ミサーデン・パーク 横から見ると確実に段差になっています。蹴上げ部分は、コッツウォルズストーンで土留めされ、幅10㎝ほどの土の溝にはブルーの花を植栽。階段の段差に収まる高さのロベリアが等間隔に植わり、下から見上げるとブルーに彩られた階段が浮かび上がる仕掛けです。 撮影場所:ミサーデン・パーク 下りるときは、その先の壮大な景色に夢中で階段のディテールに気づかず歩いていき、元の道に戻ろうとして見上げる視線の先にはブルーの花が咲く階段があるという、心憎い演出。 撮影場所:ミサーデン・パーク 高低差のある場所をつなぐ階段も、発想と工夫で驚きのある場所にすることができることを、イギリスの庭は教えてくれます。 階段にあると便利な庭道具 撮影場所:バートン・ハウス・ガーデン 数段の階段ならば、持ち運びができるスロープを用意しておくと、重たい用土や苗を積んだ一輪車で楽々行き来ができます。イギリスの庭で見つけた現代の庭作業のひとコマ。 併せて読みたい
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宿根草・多年草

夏の庭に欠かせない名脇役「アキレア」と夏の花の組み合わせ
カラフルな色の面として活躍 topolov/Shutterstock.com アキレアは夏に咲く宿根草で、5㎜程度の小さな花が固まって咲き、鮮やかな色の面をつくってくれます。近づいて見るとツブツブ状の花はとても可愛らしく、別名ノコギリソウといわれる所以でもあるギザギザの葉のつくりも繊細ですが、庭風景の中では「色の面」として効率的な配色の役割を担います。草丈は品種にもよりますが、だいたい70㎝前後で、他の花の背景としても効果的。単体でも華麗な風景をつくってくれますが、ちょうどブーケの中のカスミソウ的に、他の花々との組み合わせで活躍する夏の庭に欠かせない名脇役です。 アキレアと夏の花の組み合わせ8例 Del Boy/Shutterstock.com 渋い赤色のアキレア‘レッド・ベルベット’とエキナセア・パラドクサの組み合わせ。アキレアのシックな赤とエキナセアの花心の赤茶が、また、アキレアの花の極小の花心の黄色とエキナセアの儚げな黄色の花びらが絶妙にぴったりの組み合わせです。お互いに単体での植栽よりも、共演することでより個々の魅力が引き立っています。 InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 淡いピンクのアキレアが雲のように咲き広がり、その中からバーベナ・ボナリエンシスが細い茎を伸ばして紫の花を咲かせています。手前の白色が混じる紫の花はスターチス。ややピンクがかったフサフサのグラスはホルデウム・ユバツム。とても優しげな色合いの絵画的な風景ですが、どの植物も「超」がつくほど丈夫なものばかり。大した苦労をせずとも、夏中この景色を維持してくれます。 Del Boy/Shutterstock.com オレンジ色と銅葉の組み合わせが華やかながら、大人っぽい雰囲気の夏の花壇。ルドベキアやダリアなど夏の花々の中で、アキレアが色の面としての効果を発揮しています。アキレアは空間を色で埋めるのに活躍してくれますが、特にこんなグラデーションカラーの品種は全体の調和が取りやすく重宝します。アキレア‘テラコッタ’は咲き始めから終わりまで、黄色やオレンジ、アプリコット、ピンクと、さまざまな色の変化が楽しめる品種です。 Del Boy/Shutterstock.com アキレアを色のベースとし、チョコレートコスモス、オレンジのクロコスミアで色をプラスして、グラス類で繊細さを加えたサークル状の花壇。確実な色帯が欲しいときにも、丈夫なアキレアはいい仕事をしてくれます。 Del Boy/Shutterstock.com 黄色と紫の花は反対色で相性抜群。草丈80㎝程度のベロニカとアキレアを合わせると、ちょうど花の高さが同じくらいになり、美しいコントラストが楽しめます。キャンドル状のベロニカと扁平なアキレアは、花形の違いも際立って、印象的なコーナーをつくることができます。 Del Boy/Shutterstock.com 風に穂を揺らすイネ科の植物を使ったデザインは、近年のヨーロッパのガーデンデザインの流行です。泡のようなアキレアの咲き方は繊細なグラスの雰囲気を壊さず、空間に色を加えることができます。紫の丸い花はアリウム。 JohnatAPW/Shutterstock.com 白いアキレアを背景に咲くのはクロコスミア。やはり夏に長く咲いてくれる宿根草です。フワフワとしたアキレアが、オレンジ色のクロコスミアを優しい雰囲気で演出しています。 アキレアというと、ピンクや黄色の色鮮やかで元気なイメージがありますが、アキレア・プタルミカ‘ペリーズホワイト’のような八重の白花を群生させると、可憐で清楚な雰囲気。夏の庭に目にも涼しげなホワイトガーデンコーナーをつくることができます。 こちらも八重のアキレアで1㎝ほどのポンポンの花をつける‘ノブレッサ’。可愛らしい花ですが、同時に野趣にも溢れ、キキョウやリンドウなど和の花との相性も抜群です。 とにかく丈夫でよく増える! アキレアの最大の魅力は、とにかく丈夫ということ。寒さにも暑さにも乾燥にも強く、痩せた土地でも日当たりさえよければスクスク育って花を咲かせます。植えどきは秋か春で、その頃、園芸店や通販で苗が出回ります。 地植えの場合は、植栽したての頃は水やりをしますが、多湿にすると茎が倒れやすくなるため、根付いた後は、ほとんど放任でOKです。一度根を張ると、こぼれ種のほかに地下茎でも増えます。数年したら増えすぎに注意して、必要に応じて間引くとよいでしょう。 真夏の庭では、高温時に開花をいったん休止する花もあり、意外に色が寂しくなりがちです。庭の色がちょっと寂しいなと思う方は、いろいろなカラーバリエーションがあり、色のマスとして活躍してくれるアキレアを取り入れてみてはいかがでしょうか。
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観葉・インドアグリーン

暑さに強いおすすめ観葉植物5選! 育て方や涼しげに飾るポイントも
暑さに強い観葉植物とは merrymuuu/Shutterstock.com 観葉植物の耐暑性や耐寒性が強いかどうかは、原産地の気候や自生環境によって変わります。例えば、砂漠地帯では日中は暑くても夜間は気温が下がるため、砂漠地帯原産の植物は耐暑性だけでなく耐寒性も高くなっています。 観葉植物として人気が高いもののグループに熱帯地方原産の植物がありますが、じつは原産地では最高気温が30℃を少し超えるくらいまでしか上がらないことが多く、日本の真夏のように35℃を超えることはほぼありません。そのため、日本の酷暑には耐えられない場合があり、注意が必要です。 暑さに強い観葉植物のおすすめ dropStock/Shutterstock.com それでは、暑さに強い観葉植物にはどのようなものがあるのでしょうか。ここではその中から、育てやすくておすすめの種類をご紹介します。 パキラ Mid Tran Designer/Shutterstock.com パキラは暑さや乾燥に強く、丈夫で育てやすい植物です。販売されている苗はサイズ展開も豊富で、手のひらにのる小さなものから、インテリア・アイテムとして強い存在感がある大株のものまであるので、置き場所に合わせたちょうどいいサイズに出会えます。 育てる際は、カーテン越しに日が当たる程度の明るい場所に置き、直射日光は当てないようにします。水やりは土の表面がしっかり乾いてからたっぷりと。冬は水やりを控えめにします。葉水もすると、より綺麗に保てます。 パキラには「発財樹」という別名があり、縁起がよい観葉植物ともいわれています。 サンスベリア Chavanilla/Shutterstock.com サンスベリアは、熱帯地方・亜熱帯地方が原産で、乾燥に強く、手入れが比較的簡単な植物です。葉は厚みがあり、独特の模様が入ることから、「虎の尾」という別名もあります。葉からマイナスイオンを放出することから空気洗浄効果が期待できるともいわれ、室内栽培に人気の種類です。 最低気温が10℃以下になると休眠状態になるので、寒い日は水やりを控えめにします。ただし、10℃以上のときに水が不足すると葉がシワシワになってしまうので気をつけましょう。 ポトス Khaohom Mali/Shutterstock.com ポトスは熱帯地域原産のつる性植物です。 日当たりのよい場所を好み、冬ならば直射日光に当たっても問題ありません。耐陰性もあるので、日光が当たらない場所でも電球の明るさで育てることができます。 水を好むので葉水なら毎日与えても問題ありませんが、水やりは根腐れを起こさない程度にし、過湿になりすぎないように注意します。土を使わず、水耕栽培で育てることもできます。 モンステラ Maxfluor/Shutterstock.com モンステラは深い切れ込みの入った大きく艶のある葉が特徴的な観葉植物です。 乾燥や日陰、寒さにも強いので置き場所を選びません。ただし、室外で育てる場合は5℃を下回ったら室内へ移動しましょう。販売されている苗は、ミニサイズから2mほどにもなる大型のものまでサイズが豊富にありますので、置き場所に合わせて選べます。 ガジュマル Maxfluor/Shutterstock.com ガジュマルは、沖縄では精霊キジムナーが宿り、幸せを運ぶ観葉植物といわれています。 日光を好むので、日当たりのよい場所に置くとよく育ちますが、耐陰性もあります。 寒さには弱いので、屋外で育てる場合には冬は室内に入れましょう。また、多湿を好むので、乾燥が気になる日にはスプレーなどで葉水をするのも効果的です。 暑さに強い観葉植物を育てるポイント Alliance Images/Shutterstock.com ここからは、暑さに強い観葉植物を上手に育てるためのポイントについて、ご紹介します。 置き場所 Mid Tran Designer/Shutterstock.com 暑さに強い観葉植物であっても、急に直射日光に当ててしまうと葉焼けを起こすことがあるので、暗い場所から日当たりのよい場所に移動させる場合は、徐々に慣らすようにして様子を見ながら移動するとよいでしょう。 室内でも直射日光は避け、カーテンやブラインドで強い日差しを遮ります。ただし、カーテン越しの光でも種類や状況によっては葉焼けしてしまうことがあるので、定期的に葉の状態をチェックすることを心掛けましょう。 葉焼け防止には、風通しのよさも重要なポイントです。定期的に換気して風を通したり、サーキュレーターなどで風を循環させることも葉焼け防止に効果的です。なお、冷たいエアコンの風は直接当たらないようにします。エアコンの風が当たり続けてしまうと、極端な暑さと寒さ、乾燥で弱ってしまいます。 水やり bearmoney/Shutterstock.com 夏は水分が蒸発しやすく、水切れを起こしやすい時期です。 水やりの基本は、土の表面がしっかり乾いたらたっぷりと与えること。量は鉢の底穴から水が流れ出すくらいが目安です。水を与えすぎると根腐れを起こすので、頻度が多すぎないように注意しましょう。時間は涼しい朝か夕方に。土の水分量の見極めが難しい場合は、水分計を使うのもおすすめです。 水やり後に受け皿に溜まった水は、必ず捨てておきましょう。 スプレーで葉に霧吹きをする「葉水(はみず)」も効果的です。これは葉の色艶がよくなるだけでなく、乾燥を好むハダニなどの病害虫を防ぐ効果もあります。 冬越しの注意点 Tatiana Buzmakova/Shutterstock.com 観葉植物は、原産地や自生地によって耐寒性が異なります。 耐寒性が弱い植物をベランダなどの屋外に置いている場合は、冬には室内に移動させます。部屋の中でも窓のすぐ近くは気温が低くなるので、寒さに弱いものは窓から離れた場所に置きます。 観葉植物で涼しさをプラスする飾り方ポイント Ground Picture/Shutterstock.com ここからは、観葉植物によってより涼しく感じさせる夏のインテリアにおすすめな演出方法をご紹介します。 水耕栽培 P_WON/Shutterstock.com 水耕栽培とは、土を使わずに水だけで育てる方法のことです。 ガラスやコップ、花瓶など透明の器に水を入れ、観葉植物の茎を挿せば、水のきらめきに茎や白い根が透けて見えて、とても涼しげです。部屋に土を持ち込むと汚れるのでは、と気になる方にもおすすめの育て方です。 水耕栽培の場合は、水をできるだけ清潔に保つため、1〜3日程度で取り換えましょう。茎から発根したらハイドロボールなどを入れた鉢に移し替え、大きくなったら土で育てるなど、段階的に栽培方法を変え、大きく育てる方法もあります。 ハンギングプランター TippyTortue/Shutterstock.comr ハンギングプランターとは吊り下げたプランターのことです。 部屋の壁面や天井などの空間を有効活用できるうえ、おしゃれな雰囲気が演出できるのも魅力です。つる性の観葉植物は、葉を垂らすと見た目に動きが出て、見栄えもよくなります。 ガラス製のハンギングプランターに入れて窓辺に吊すと、光が透けて部屋に葉影が映し出され、軽やかな雰囲気になります。 空調が効いている室内環境なら、吊すことで風通しがよくなるため、観葉植物の生育環境の改善としてもよい飾り方です。 プランターカバーを使う M88/Shutterstock.com 鉢を隠すためのプランターカバーにもさまざまなデザインのものが増え、選ぶ素材によって涼しさを演出することができます。 籐や藁、竹などを編んだバスケットはナチュラルな雰囲気で、軽やかでカジュアルな印象を与えてくれます。ブリキや鉄、銅などの金属製のものなら、モダンな雰囲気や洗練された印象をプラスすることもできます。カバーによって植物の印象が変わるので、季節や部屋の模様替えのタイミングで取り替えるのもおすすめです。 暑さに強い観葉植物で夏も爽やかな緑のある生活を New Africa/Shutterstock.com 室内に緑があると、爽やかな雰囲気や潤いのあるインテリアの演出ができます。暑さに強い観葉植物を選んで、置き場所や水やりのポイントを押さえ、涼しげな演出を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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おすすめ植物(その他)

猛暑のサマーガーデンを元気に彩る! 7月に咲く人気の花20選
ペチュニアナス科一年草/主な花色:赤・ピンク・青・紫・白・黄・複色/開花期:3~11月 写真/3and garden 開花期間が長く、春から秋にかけて花壇や寄せ植え、ウィンドウボックス、ハンギングバスケットなどを彩ってくれるペチュニアは、夏のガーデンには欠かせない存在。品種のバリエーションが豊富で育てやすく、成長が早くてこんもり茂り、真夏もあふれんばかりにたくさんの花を咲かせてくれます。近年は、より花数が多く、丈夫で育てやすい園芸品種も多数登場しています。本来は多年草ですが、日本では基本的に一年草として扱われます。雨に弱いため、特に梅雨時は直接雨の当たらない場所で育てるとよいでしょう。泥がはねると病気が発生しやすくなるので注意します。植え付けてからしばらくは摘心を繰り返すことでこんもり育ち、花数も増えます。蒸れが苦手なので、梅雨前や株姿が乱れてきたら半分程度まで切り戻して風通しよく育てましょう。開花期間中は適宜花がらを摘み、追肥を行うと長く楽しめます。ペチュニアの花言葉は「あなたと一緒なら心がやわらぐ」「心のやすらぎ」などです。 ●ペチュニアの育て方! 可愛い花をたくさん咲かせよう ●【夏の寄せ植え】耐暑性・耐雨性ペチュニアと寄せ植え実例5選 タチアオイ(ホリホック)アオイ科多年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・黒・紫・複色/開花期:6月上旬~8月中旬 JakkriT SomsuK Krit/Shutterstock.com タチアオイは梅雨から夏にかけて、空に向かってまっすぐに伸びる長い茎に、次々に花を咲かせます。草丈は2mほどにもなる大型の植物で、ガーデンでの存在感は抜群。花は一重咲きや八重咲きがあり、下から順に咲き上がります。二年草または短命な多年草とされることが多く、株を更新しながら育てるとよいでしょう。種まきの適期は9~10月、または3~4月。成長の早い植物なので、春まきでも夏前に開花させることができます。根をいじられるのを嫌うので、水はけと日当たりのよい場所で栽培し、移植は控えたほうがよいでしょう。草丈が高くなるのでスペースを確保し、適宜支柱を立てて育てます。タチアオイの花言葉は「豊作」「あなたの美しさは気高い」などです。 ●華やかな花を咲かせるタチアオイの育て方・ポイント・注意点を徹底解説! ムクゲアオイ科低木/主な花色:白・ピンク・紫・複色/開花期:7~9月 Photo/LensTravel/Shutterstock.com ムクゲは高さ3~4mの低木で、庭木や生け垣にも利用されるなじみ深い樹木です。暑い日が続く真夏にも、次々と大きな花を咲かせてくれます。アオイ科らしい整った形の花を、木全体を覆うように咲かせる姿は見事。園芸品種も豊富で、白や紫、ピンクなどの花色に加え、咲き方も一重咲きや八重咲きがあります。丈夫で栽培しやすく、切った枝を土に挿しておけば根付くといわれるほど。ほとんど手がかからず、剪定しなくても樹形がまとまりやすいので、ガーデニング初心者にもおすすめです。生育旺盛でスペースの確保が必要なので、鉢植えよりも地植えのほうが管理しやすいでしょう。ムクゲの花言葉は「信念」「新しい美」などです。 ●盛夏に次々と開く夏の花 ムクゲ ユリユリ科多年草/主な花色:白・ピンク・オレンジ・赤・黄・複色/開花期:5月下旬~7月 Trubaieva Svitlana/Shutterstock.com 大輪で艶やかな花を咲かせるユリは、初夏の花壇の主役花の一つ。日本にもさまざまな自生種があり、広く親しまれてきた球根植物で、ゴージャスな花から可憐なものまで品種も多数あります。種類によって開花期は異なりますが、基本的にスカシユリ系からテッポウユリ系、そしてオリエンタル系へと咲き継ぎます。品種によっても異なりますが、一般に葉の細いユリは日当たりを、葉の広いユリは半日陰を好むとされるので、環境に合わせて植えてもいいですね。地温が高くなるのは嫌うため、風通しのよい場所で育て、地面に強い直射日光が当たらないようにするとよいでしょう。球根は乾燥しないように注意し、10~11月頃に植え付けます。その際、球根と地面の間に伸びる上根のスペースを十分に確保するため、深植えにしましょう。花後は花がら摘みを忘れずに行い、球根を太らせます。ユリの花言葉は「威厳」「純潔」「無垢」などです。 ●ユリの育て方! 夏花壇の主役、華やかなユリの分類と種類 アガパンサスヒガンバナ科多年草/主な花色:青紫・白・複色/開花期:5月下旬~8月上旬 Roger Driscoll/Shutterstock.com 涼しげなブルーの花と青々とした細葉で夏の庭を彩ってくれるアガパンサス。手毬状に花が集まるボリュームのある咲き姿は、ガーデンの中でも存在感を放ちます。日本の高温多湿の厳しい気候の中でも丈夫に育ち、ほとんど手がかからず植えっぱなしで何年も咲くコストパフォーマンスのよい植物で、ガーデニング初心者にもおすすめ。日当たりと水はけがよい、乾燥気味の環境を好みます。生育旺盛で根は長く深く張るので、地植えのほうが管理しやすいです。鉢植えで栽培する場合は根詰まりしやすいため、6号以上の鉢に植えるとよいでしょう。基本的には日当たりを好み、半日陰で育てると、花つきは悪くなります。アガパンサスの花言葉は「恋の訪れ」「ラブレター」「知的な装い」などです。 ●長寿の宿根草「アガパンサス」【オージーガーデニングのすすめ】 ノウゼンカズラノウゼンカズラ科つる性樹木/主な花色:オレンジ・黄・赤/開花期:7~8月 CoinUp/Shutterstock.com 真夏の暑さにも負けずに、オレンジ色の花をたっぷりと咲かせるノウゼンカズラ。気根を伸ばして自力で這い上り、つるを旺盛に茂らせます。漢字では凌霄花と書くとおり、空に届くかと思うほどつるを伸ばして咲く姿はダイナミックで、サマーガーデンの主役にも。暑さに強く丈夫で放任してもよく開花するので、ビギナーにもおすすめです。植え付け適期は3月中旬〜4月中旬。日当たりと風通しのよい環境を好みます。地植えの場合は根付いてしまえば、ほとんど追肥と剪定のみのメンテナンスでもよく育ちます。ノウゼンカズラの花言葉は「名声」「名誉」などです。 ●【夏の花】ノウゼンカズラの育て方! 知っておきたいポイントを大公開! インパチェンスツリフネソウ科一年草/主な花色:白・ピンク・赤・オレンジ・複色 /開花期:5~11月上旬 Photo/Ole Schoener/Shutterstock.com 開花期間が長く、暑さに負けずに色鮮やかな花をたっぷり咲かせるインパチェンスは、夏を代表する一年草の一つです。酷暑や直射日光に弱い難点もありましたが、高温多湿や陽射しに強い改良品種も登場し、より育てやすくなっています。花色や先姿にもバリエーションがあり、暑さに強く夏によく開花するインパチェンス属の種間雑種「サンパチェンス」や、バラ咲き品種が人気です。日当たりと風通しのよい場所を好みますが、半日陰でも育てられるのも嬉しいところ。水を好むので、特に夏場は水切れしないように注意しましょう。株姿が乱れてきたら切り戻しをすると、成長して再び花を咲かせてくれます。開花期間中は花がら摘みと追肥を忘れずに行いましょう。インパチェンスの花言葉は「鮮やかな人」「強い個性」などです。 ●インパチェンスはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について ペンタスアカネ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・紫/開花期:5〜10月 写真/小川泰弘 春から秋まで長期間にわたり、整った星形の小花をまとまって咲かせるペンタスは、暑さに負けずによく開花するので、花が少なくなりがちな真夏の花壇や寄せ植えなどで活躍します。寒さに弱く一年草扱いされることが多いですが、掘り上げて室内で管理すれば比較的簡単に越冬し、温度と日当たりに気をつければ冬でも花が咲くことも。植え付けの適期は5~7月で、日当たりと風通しのよい場所を好みます。過湿や蒸れに弱いので、梅雨時など長雨が続くと立ち枯れしやすくなります。鉢植えやプランターは、雨の当たりにくい場所に移動するとよいでしょう。花がら摘みを兼ねて切り詰めると、わき芽が伸びてより多くの花が楽しめます。ペンタスの花言葉は「願い事」「希望が叶う」などです。 ●【夏花】暑さに強く花が長く咲く! ペンタスの育て方や品種、冬越し全解説 マンデビラキョウチクトウ科つる性低木/主な花色:赤・ピンク・白/開花期:5~10月 goumi/Shutterstock.com ぐんぐんつるを伸ばして、トロピカルな雰囲気の存在感ある花を咲かせるマンデビラ。支柱なしでもコンパクトに収まるものから、フェンスやアーチなどに誘引して大きく育てるものまで、さまざまな品種があります。寒さには弱く、冬場は鉢植えにして室内に取り込むなどの作業が必要ですが、上手に管理すれば翌年もまた開花を楽しむことができます。マンデビラの植え付け適期は5~6月。日当たり、風通しのよい環境を好みます。冬越しさせる場合は寒くなる前に室内に取り込み、日当たりがよく暖かい場所で越冬させ、遅霜の心配がなくなった5月頃に屋外に出しましょう。マンデビラの花言葉は「固い友情」「情熱」「危険な恋」などです。 ●【プロが解説】長期開花! トロピカルな花「マンデビラ」の特徴・系統ごとの育て方・楽しみ方●夏のガーデニングにおすすめ! マンデビラの特徴、花言葉、育て方 エキナセアキク科多年草/主な花色:赤・ピンク・オレンジ・黄・白・緑/開花期:6月中旬~8月 badboydt7/Shutterstock.com まん丸でトゲトゲしたイガグリのような大きな花心と細い花びらが特徴のエキナセア。花心は咲き進むにつれて盛り上がり、花びらは徐々に下を向いて、ロケットのようなユニークな姿になります。種類によってはハーブとしても利用され、ドイツでは医薬品としても扱われています。丈夫で育てやすく、花の少なくなる夏に元気に咲いてくれるだけでなく、寒さにも強く容易に冬を越して年々株が太ります。そのためある程度スペースを取って植えるとよいでしょう。花後はイガグリ状の球の形が長く残るので、ドライフラワーとして利用したり、そのまま秋まで残してオーナメンタルな雰囲気を楽しんだりできるため人気上昇中。エキナセアの花言葉は「優しさ」「あなたの痛みを癒やします」などです。 ●【夏の花】丈夫な宿根草エキナセア! ハーブとしても使えるエキナセアの魅力と育て方 ポーチュラカスベリヒユ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・紫・複色/開花期:5〜10月 smileimage9/Shutterstock.com ぷくっとした多肉質の茎葉を持つポーチュラカは、暑さや乾燥に非常に強い植物。他の花の元気がなくなる真夏の8月にも、ピンクや黄色など明るい花色で元気に咲いてくれます。基本的に午前中にしか咲きませんが、最近は午後にかけて長く咲く品種も登場。匍匐(ほふく)性なので、グラウンドカバープランツとしてもおすすめです。ちなみに、マツのように細い葉を持つマツバボタンもポーチュラカの仲間です。日当たりの悪い場所や天気の悪い日には花を咲かせないので、日当たりのよい場所で育てましょう。ポーチュラカの花言葉は「いつも元気」です。 ジニア(ヒャクニチソウ)キク科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・緑・複色/開花期:5~11月 kornnphoto/Shutterstock.com 「百日草」という名でも親しまれるとおり、長い期間次々と花を咲かせるジニア。生育旺盛で育てやすく、夏の厳しい暑さや強い日差しにも負けないので、夏花壇の彩りに使いやすい花です。ヒャクニチソウにはお供え花の印象もあるため、ちょっと敬遠しがちな人もいるかもしれませんが、カラフルな花がガーデニング素材としても人気で、さまざまな花形や草姿の品種が流通しています。ジニアの花言葉は「不在の友を思う」「遠い友を思う」「別れた友への想い」「絆」「いつまでも変わらぬ心」「古き佳き時代」「幸福」「注意を怠るな」などです。 ●初夏から晩秋まで咲き続ける、バリエーション豊富な一年草ジニア ニチニチソウキョウチクトウ科一年草/主な花色:白・赤・ピンク・紫・複色/開花期:5~11月 Photo/ Treetree2016/Shutterstock.com 夏の花壇ではとてもポピュラーなニチニチソウ。高温や直射日光への耐性が強く、排気ガスにも強いので、車道沿いの花壇にも心配なく使える植物です。艶のある葉も美しく、初心者でも育てやすい夏のガーデンで頼れる存在です。矮性や匍匐(ほふく)性などの品種があるほか、近年では小輪の花やフリンジ咲きなど可愛い新品種も多く登場し、バリエーションも豊富です。梅雨入り前に摘心を行い、開花期間中は必要に応じて追肥をすることで、より花付きよく楽しめます。ニチニチソウの花言葉は「楽しい思い出」「生涯の友情」「友情」などです。 ●ニチニチソウ(日々草)の育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します アゲラタムキク科一年草/主な花色:青・白・ピンク/開花期:5~11月 Khairil Azhar Junos/Shutterstock.com ふわふわとした青や白の花が涼しげなアゲラタム。カッコウアザミという和名でも親しまれ、夏花壇に爽やかさをプラスしてくれる一年草の一つです。他の草花とも合わせやすく、花壇やコンテナガーデンのアクセントとして活躍します。矮性種から高性種まであるので、花壇後方の植栽や縁取り、コンテナ栽培など、シーンに応じて使い分けるとよいでしょう。本来は多年草ですが、寒さに弱く日本では一年草として扱われます。蒸れると株が傷むので、水はけのよい土に植え付け、枯れた花や葉をこまめに摘み、適宜刈り込みながら風通しよく育てます。肥料は控えめにし、大きくなりすぎたら切り戻しをしましょう。アゲラタムの花言葉は「信頼」「安楽」などです。 トレニアアゼトウガラシ科一年草/主な花色:青・紫・ピンク・白・黄・複色/開花期:4~10月 Pseudolithos/Shutterstock.com 「夏すみれ」という和名のとおり、少しスミレに似た雰囲気の愛らしい小花を夏に咲かせるトレニア。初夏から晩秋まで長く咲き継ぎ、他の花とも合わせやすいので、夏のガーデンで広く活躍してくれます。種類によっては這うように広がるタイプもあり、花壇の縁取りやグラウンドカバーにも利用できます。草姿が乱れてきたら、深めに切り戻しをして若返りをはかりましょう。暑さには強いですが、直射日光が当たり続けると弱ってしまうことがあるので、西日が当たる場所は避けたほうが無難です。トレニアの花言葉は「ひらめき」「可憐」「愛嬌」などです。 ●トレニアは初心者向けで長く楽しめる! 育て方・増やし方をご紹介 ハイビスカスアオイ科低木/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・黄・複色/開花期:5~10月 Aygul Sarvarova/Shutterstock.com トロピカルな花といえば、真っ先にイメージされる、真っ赤なハイビスカス。夏が似合う南国の花として人気がありますが、じつは春から秋まで、意外と長期間にわたって咲き続けます。花の美しさに加えて食用やハーブとしても利用され、ビタミンCやカリウムなどを含むことからハーブティーにも人気の植物です。暑さに強いイメージがありますが、品種によっては真夏の猛暑で開花が止まることも。暑さで株が弱るようなら、半日陰に移動するとよいでしょう。寒さには弱いので、冬は室内に取り込んで冬越しさせます。ハイビスカスの花言葉は「繊細な美」「新しい恋」などです。 ●【夏の花】ハイビスカスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介 ゼラニウムフウロソウ科多年草/主な花色:白・赤・ピンク・オレンジ・紫・複色/開花期:3月~12月上旬 Vika Lilu/Shutterstock.com 乾燥に強く丈夫なゼラニウムは、夏場でも高温多湿になりにくいヨーロッパでは栽培しやすく、プランターや吊り鉢、ウィンドウボックスなどあらゆる場所で活用され、街並みを彩っています。ゼラニウムはペラルゴニウム属の植物の総称で、主に多肉質の茎を持つ四季咲きのゼラニウム、下垂するように育つアイビーゼラニウム、葉に香りのあるセンテッドゼラニウム、ゴージャスな一季咲きのペラルゴニウムという4つのグループに分けられます。どれも丈夫で育てやすい植物です。日光を好み、高温多湿を嫌うので、日当たりと風通しのよい場所で管理しましょう。花がらは適宜取り除き、株姿が乱れてきたら新芽を残して切り戻します。凍結すると枯死するので、寒冷地では霜が降りる前に室内に取り込む必要がありますが、暖地では防寒対策をすれば戸外での越冬も可能です。ゼラニウムの花言葉は「尊敬」「信頼」「真の友情」などです。 ●色鮮やかな花が春から秋まで楽しめる! ゼラニウムの特徴や育て方を解説 コレオプシスキク科多年草/主な花色:黄・ピンク・赤・オレンジ・複色/開花期:5~10月 写真/荻原範雄 夏から秋にかけて、明るく豊富な花色で楽しませてくれるコレオプシス。よく分枝してこんもりとしたコンパクトな草姿になります。コスモスにも似た可憐な花が風に揺れる姿も風情があり、ナチュラルガーデンにぴったり。丈夫で育てやすく、公園などの公共緑地でも利用されています。暑さにも寒さにも強い宿根草ですが、一部の品種は寒さに弱く一年草扱いされます。コレオプシスの植え付けの適期は春と秋。日当たりと水はけのよいところであれば、土を選ばず、種類によってはやせ地でもよく育ちます。コレオプシスの花言葉は「夏の思い出」「真心」「一目ぼれ」「上機嫌」などです。 マリーゴールドキク科一年草/主な花色:黄・オレンジ・白・赤・複色/開花期:4~12月 Grigoriy Pil/Shutterstock.com オレンジや黄色などのビタミンカラーが元気をくれるマリーゴールド。春から冬までと開花期がとても長く、一度植え付ければ手をかけずとも元気に育ち、花壇の定番として愛される人気の花です。また、マリーゴールドはセンチュウなど害虫を寄せ付けない効果もあるので、コンパニオンプランツとして家庭菜園に取り入れるのもおすすめ。日本でガーデニング素材として利用されるものは一年草が多いですが、中には多年草の品種もあります。日当たりと風通しのよい場所を好み、種まきからでも簡単に育てることができます。マリーゴールド全般の花言葉は「勇者」「可憐な愛情」などです。 ●ビタミンカラーが鮮やか! いろいろ楽しめるマリーゴールドを育てよう トケイソウトケイソウ科つる性多年草/主な花色:白・赤・ピンク・黄・紫・複色/開花期:5~10月 Esin Deniz/Shutterstock.com トロピカルな雰囲気の個性的な花姿が人気のトケイソウ。夏から秋にかけて繰り返しよく咲きます。パッションフラワーという英名でも呼ばれますが、このパッションは「情熱」ではなく、「キリストの受難」という意味で、花の形を「キリストの受難」に見立てた名称です。ちなみに、トロピカルフルーツのパッションフルーツはトケイソウの一種。つるを絡ませながら成長するので、フェンスや壁面、オベリスクなどに仕立てるとよいでしょう。暑さに強い一方、寒さには弱いので、耐寒性の強い品種以外は鉢植えにして冬越しを。トケイソウの花言葉は「聖なる愛」「信仰」「宗教的熱情」などです。 ●個性的な花を咲かせるトケイソウを育ててみよう! 育て方を詳しくご紹介 7月に見頃を迎える人気の花を育てよう! 今回は、7月に咲くガーデニングで人気の花を20種類ご紹介しました。ここで取り上げた花以外にも、7月に見頃を迎える花はまだまだたくさんあります。ぜひお気に入りの花を見つけて、7月のガーデニングを楽しんでみてくださいね。
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樹木

はっきりしたカラーが夏らしい熱帯性花木、ブーゲンビリア
陽射しを浴びて輝く夏イメージの花 S.O.E/Shutterstock.com ブーゲンビリア(ブーゲンビレア)はオシロイバナ科のつる性熱帯花木。南国らしい大胆で鮮やかな色合いの魅力的な花です。中南米を原産としますが、丈夫で育てやすく、赤やピンク、白、紫、黄色などの花を長期間咲かせることから、世界各地で親しまれています。ギリシャの家々を背景に咲き誇るブーゲンビリアの写真を見たことがある人も多いのではないでしょうか。ちなみに、名前からして異国情緒を感じさせるブーゲンビリアという名は、発見者であるフランス人探検家・ブーガンヴィルに由来します。 白い壁と水色の扉に、色鮮やかなブーゲンビリアが映えるギリシャのワンシーン。Arkhipenko Olga/Shutterstock.com ASMSmirMax/Shutterstock.com 花、といいましたが、ブーゲンビリアの色鮮やかな部分は実は苞(ほう)で、中心部にある白色の小さな部分が花、筒状の部分がガクになっています。通常は苞の中心に3つの花が集まっています。また、ブーゲンビリアにはトゲがありますが、このトゲは花になれなかった部分の名残。花の咲かない時期に伸びた枝の部分に、花を咲かせようとした痕跡が残っているものです。 オレンジ色のブーゲンビリア。中心に白い花が咲いているのが分かる。Black's Diary/Shutterstock.com 自分らしく仕立てて育てる 枝を水平に誘引するエスパリエ仕立て。tazzymoto/Shutterstock.com つる性の花木であるブーゲンビリアは、仕立て方次第でさまざまな風景をつくることができます。壁に這わせたり、塀から垂らせばダイナミックで華やかな雰囲気に。鉢栽培ならばコンパクトに楽しむこともできます。栽培環境や好みに合わせて仕立てられるのも、つる植物の大きな魅力です。 色彩が映える白壁から枝垂れるブーゲンビリア。仰ぎ見れば、青空から降るような鮮やかな印象に。zefyr/Shutterstock.com lukaszimilena/Shutterstock.com 自然樹形を生かしたダイナミックな景色に。photo stella/Shutterstock.com ブルーの窓に沿って誘引されたブーゲンビリア。周囲の植木鉢などもブルーに揃えられ、統一感がありつつもポップなシーン。NAR studio/Shutterstock.com 支柱やオベリスクなどに絡めても。Natalia Dobryanskaya/Shutterstock.com 刈り込んでコンパクトに栽培してもかわいい。Kedsirin.J/Shutterstock.com このほか、先端の枝を残して脇の枝を落とし、支柱でまっすぐに支えれば、トピアリーでおなじみのスタンダード仕立てに、枝垂れ咲くようにすればハンギングにもできます。 ブーゲンビリアの育て方 Kapustin Igor/Shutterstock.com ブーゲンビリアは日光を好むので、水はけがよく、日当たりのよい場所で育てましょう。鉢植えでも育てやすい樹木です。庭植えにした場合、大きくなりやすく、また、植えてから数年は開花よりも成長を優先させるため、花が咲きにくい傾向がありますが、その分大きくなってからは見事な花つきが楽しめます。蒸れると葉が落ちやすいので、風通しのよい場所で育てます。つる性植物なので、構造物などに絡ませるか、刈り込んでコンパクトに仕立てましょう。 植え付けの適期は4~6月頃。根をいじらないよう、根鉢を崩さずに植え付けます。成長期には、土が乾いてから水をたっぷりと与え、肥料は控えめに施します。水や肥料が多いと、葉や枝は勢いよく育ちますが、花は咲きにくくなります。また、光が当たらないと花つきが悪くなるので、できるだけ中心部にまでしっかりと日光が届くように仕立てます。つるの先端に花芽がつくので、花がらを摘む際などは、つるを切らないように注意しましょう。花が咲き終わった枝は軽く切り詰めて、新しい芽の発生を促します。 剪定は、生育が止まりだした晩秋から冬にかけて行います。あまり強い剪定を行うと、春に伸びるだけの強い芽(シュート芽)が出てしまい、花が咲きにくくなるので気をつけましょう。シュート芽は早めに付け根から切り取ります。 耐寒温度は5℃程度とやや寒さに弱く、特に霜や凍結は大きなダメージとなるため、冬は屋内に取り込んだほうが無難です。地植えの場合は、マルチングをして凍結を防ぐとよいでしょう。ただし、冬の間に日照不足になると、翌年の夏に花が咲きにくくなるので、冬もしっかり日に当てましょう。水やりを控え、乾燥気味に育てます。植え替えは2年に一度程度、根鉢をあまり崩さないようにして一回り大きな鉢に植え替えます。根詰まりを起こしている場合など、根鉢を崩してから植え付けた場合は、新しい根が動き始めるまで半日陰で管理したほうがよいでしょう。植え替えは、最低温度が20℃以上ある6~8月頃に行います。
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みんなの庭

夏に涼を得る緑陰の美しい和の庭
自然を切り取ったような緑豊かな和の庭 日常からしばし離れて、緑豊かな自然のなかでのんびり過ごしたいと思うことは誰しもあるでしょう。別荘地や避暑地はまさにそんな願いを叶えてくれる場所であり、近年はそうした自然の近くへ住まいを移す人も少なくありません。しかし、気候の厳しさや病院、スーパー、交通手段など社会インフラの問題がハードルとなって断念せざるを得ないケースも多々あります。千葉県習志野市に住むSさんも、そんな1人でした。 「森の中で静かに暮らしてみたいなぁ…なんて考えていたんですが、我が家の場合は引っ越すのは現実的ではありませんでしたし、たびたび1人だけで避暑へ出かけるわけにもいきません。だったら自宅にそういう場所を作って緑を楽しみたいと、日比谷花壇に作庭を依頼しました」(Sさん) 室内から眺めた庭。 日比谷花壇のガーデンデザイナー、保坂悠平さんは、自然を感じて暮らしたいというSさんの思いを聞き、日本に古くからある植物をふんだんに取り入れて庭をつくりました。庭は和室に面しているため、窓から眺めて最も美しい位置にイロハモミジやエゴノキ、マユミなど、花や紅葉が美しく、季節感を感じられる木々を配しました。足元に敷き詰めたタマリュウは常緑多年草で、一年中庭に緑を提供し、緑の量感を高める大事な要素です。 季節の変化が感じられる植物と常緑の草木をバランスよく配置 下草にはベニシダなど葉姿の美しい植物を組み合わせている。 このように、この庭では季節によって姿を変える落葉樹や草花と、姿を変えない常緑の植物がバランスよく配置されています。例えば、シラカシやソヨゴ、ヤブツバキなどの常緑樹は庭の輪郭に沿って配置。近隣の家や電線といった要素を庭景色の中に入れないという目隠しの役目を担います。ただし、常緑樹は一年中緑の葉を茂らせて庭が暗くなりがちなので、株立ちの樹形を選んで軽やかな雰囲気が出るようにしています。 公道に面した場所には落ち葉の心配のない常緑樹を配した。 常緑樹を庭の外周に沿って配置するメリットは、目隠し効果と同時に、道路側や隣家へ落ち葉で迷惑をかけないという効果もあります。じつは、落ち葉はよくあるご近所トラブルの一つ。ですから、住宅街の庭づくりでは近隣へ配慮したデザインや植物選びをすることも、デザイナーの大事な仕事です。さらに、常緑の植物はメンテナンスの労力が少なく済むというメリットもあります。 イロハモミジを愛でる施主のSさん(右)とデザイナーの保坂さん(左)。 「きれいな景色を作るということはもちろんですが、四季の変化やそれに伴うメンテナンスを考慮しながらデザインすることも、施主様に庭を本当に楽しんでいただくうえでとても大事なことです。そうした意味でも、日本の気候風土に馴染んだ常緑の植物はとても重宝します」(保坂さん) 緑の葉物で見頃の長い美しい景色を実現 飛び石にイロハモミジが美しい葉影を落とす。 常緑の木々の緑を背景に、イロハモミジやマユミ、ドウダンツツジといった紅葉の美しい落葉樹を主景木とし、枝先が前後左右触れ合うように配置。庭に奥行きが感じられ、窓からの眺めは、深い緑にすっぽり包まれる万緑の風景です。 敷石が植栽の間に程よい空間を作り、植物の美しさを際立たせる。 庭の中を歩けば、緑陰の心地よさを感じながら敷石の上に描き出された葉影模様が目を楽しませてくれます。下草にも、ツワブキやヤブランといった常緑で葉の美しい植物がたくさん取り入れられており、花のない季節でも庭景色は美しく設計されています。常緑の植物は変化があまりなく景色が単調になりがちですが、この庭のように葉の色合いや形の組み合わせを吟味した植物選びで、見飽きない景色を実現することができます。 ツツジの赤い花と斑入りナルコユリの葉、ギボウシの競演。 花は季節のアクセントとして少量。春はニホンズイセン、初夏はヒメシャガ、夏はユリ、秋から冬はツワブキというように、四季を通じて庭のどこかに花が咲きます。 「ヒメシャガってとても小さく可愛くて、素朴な風情があるんですよ。山の岩場などに咲く山野草ですが、どこか遠くへ出かけなくても、庭に一歩出たらそういう自然の植物を見られるのが嬉しいですよね。季節ごとに何か咲き出すのを発見するのも楽しいんです」とSさん。木漏れ日、葉擦れ、季節の花の色。巡る季節に心を躍らせながら、穏やかな暮らしが紡がれていきます。 美しい庭があることで建物の品格も増す。 街中に住む人ほど、緑への希求は強いもの。自然の一部を切り取ったような和の庭は、その思いを満たしてくれる庭デザインの一つとして人気が高まっています。ただし、多くの人が暮らす街中に自然風の庭をつくるうえでは、この事例のような配慮も大事です。庭のある豊かな暮らしを実現するために、植物を知り尽くしたプロの力を借りるのも有意義な選択の一つです。
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おすすめ植物(その他)

修景バラは頻繁な手入れ不要のよく咲く優秀なバラ! おすすめ品種もご紹介
修景バラって何? バラは知っているけれど、「修景バラ」ってどんなバラを指すのかな? そんな疑問を持つビギナーさんは多いかもしれませんね。ここでは、修景バラの基礎知識についてご紹介します。 修景に適したバラ Deanna Oliva Kelly/Shutterstock.com 「修景」という言葉は、「都市計画などで自然の美しさを損なわないように風景を整備する」という意味を持っています。そのことから、「修景バラ」をざっくり説明するならば、「公園などの公共施設や広い敷地の庭の景観を整えるのに適しているバラ」というところでしょうか。もっと具体的にいえば、フェンス仕立てや生け垣として利用したり、アーチやオベリスク、パーゴラなどにバラを仕立てて見どころにしたりと、景観を作る目的に向いているバラということになります。「ランドスケープ・ローズ」や「ローズ・ペイサージュ」と呼ばれることもあります。切り花に向く、一輪の美しさで魅了する大輪のバラというよりは、小中輪のバラが房咲きとなって爛漫と咲き誇り、広い景観の一部となって花の色彩を楽しませてくれるバラ、というと分かりやすいかもしれませんね。 修景バラに分類される基準 Triff/Shutterstock.com ひと口に「修景バラ」といっても、植物の体系学的に分類されているわけではありません。品種改良の際に、広い景色を彩るのに適したバラを目的に作出されたものもあれば、昔からある品種を「修景バラとしても利用できる」と付加価値をつけて販売されることもあります。もっといえば、あるお店では修景バラとして販売されている品種が、別のお店では修景バラとしては販売されていない、なんてことも。主観に左右されやすく、線引きが曖昧なのが修景バラというジャンルです。とにかく「広い面積を彩って魅せることができるバラ」であれば、つるバラも、半つる性も、木立ち性も、ミニバラも、修景バラということになります。 修景バラの特徴 Gary Matuschka/Shutterstock.com 修景バラとして利用されるのは、小〜中輪の花が咲き、枝を横に広げていくつる性や半つる性の品種がほとんどです。中には木立ち性のフロリバンダタイプや、つるを旺盛に伸ばすミニバラも用いられることがあります。 注目しておきたいのは、「修景バラ」としての利用目的で作出された品種についてです。これらは、広い面積を彩ることに特化しているため、いくつかの共通した特性があります。まず、「耐病性」に優れていること。丈夫で病気に強く成長力があり、低農薬でもたくさんの花を咲かせる強健さをもっています。多くは花つきがよいうえに、繰り返しよく咲く四季咲きです。また花が終わると、自ら花弁をパラパラと散らして汚くならず、花がら摘みの手間が省けるように配慮された品種も登場しています。 修景バラの育て方 写真/長田節子 修景バラといっても、適した環境や土壌、水やりは普通のバラと変わりません。修景バラの目的で作出された品種は、病気に強い性質をもっていますが、まったく心配がないわけではないので、春先には予防を目的に薬剤散布をしておくのもよいでしょう。また、花がら摘みをせずとも自然に花弁を落とす品種もありますが、中にはそうでない品種もあるので、花がらがいつまでも木に残ってしまう場合は、病害虫予防のため早めに摘んでください。繰り返しよく咲く四季咲きタイプは、生育期間中は定期的に肥料を与え、株の勢いを保ちます。株が大きくなりすぎた場合は、葉を落として休眠期に入る冬まで待ってから、適宜刈り込みましょう。 修景バラを作出している有名ナーセリー 修景バラの利用を目的に、品種改良をしているナーセリー(新品種を作出したり苗を生産する専門店)はたくさんあります。ここでは、優秀な修景バラをたくさん作出している、国内外の有名ナーセリーについてご紹介します。 京成バラ園芸株式会社 ‘金蓮歩’MasterChefNobu/Shutterstock.com 1950年以来、半世紀を超える歴史を持つ、日本でも老舗のバラ育種・生産会社。1967年に故・鈴木省三さんが第1号の‘聖火’を作出して以来、バラの育種を続けており、これまで数々のバラの品種コンクールの受賞歴があります。自社品種のほか、多数の海外バラ育種会社の総代理店として、日本の気候に馴染みやすいバラを選抜して生産・販売。千葉県には、モデルガーデンとしての「京成バラ園」があり、約1,600種、約1万株のバラが楽しめます。京成バラ園芸が作出した修景バラに向く品種‘金蓮歩(きんれんぽ)’は、ウェーブがかった黄色い花弁の花が房咲きになって四季を通してよく開花。うどんこ病や黒点病などにも強い性質を持っています。 メイアン社 ‘ダブルノックアウト’ bclay29/Shutterstock.com メイアン社はフランスに本拠を置く会社で、世界中で最も有名なバラのナーセリーといえるでしょう。魅力的なバラを作出することで知られ、2023年現在までに「バラの殿堂入り」に選ばれた全14種のうち、‘ピース’、‘パパ・メイアン’、‘ボニカ’82’、‘ピエール・ドゥ・ロンサール’の4種類が同社作出のものです。特に‘ピエール・ドゥ・ロンサール’は日本でも有名で、一度は育ててみたいバラとして憧れの品種です。メイアン社のバラの特徴は、フランスらしく大変華やかで大輪のバラが多いこと、耐病性が高く非常に丈夫な性質をもっていること、飽きのこない普遍的な美しさをまとっていることなどが挙げられます。メイアン社が修景バラとして作出した品種は、‘ピンク・ドリフト’、‘リモンチェッロ’「メイディランド」シリーズ、「ノックアウト」シリーズなどです。 コルデス社 ‘ポンポネッラ’ Alexanderphoto7/Shutterstock.com ドイツ・ハンブルク郊外にある、1887年創立のナーセリーで、育種は5世代続く老舗中の老舗。特に耐病性に優れた機能性の高いバラの作出で知られ、優美さを誇る大輪のバラ、繰り返しよく咲く中輪のバラ、修景に向く強健なバラ、切り花向けなど、オールマイティーに世へ送り出しています。‘クリムゾングローリー’や‘アンジェラ’、‘ジークフリート’、‘ガーデン・オブ・ローゼズ’、‘ノヴァーリス’など、挙げてみれば名花がずらり。中でもピュアホワイトの‘アイスバーグ’は「バラの殿堂入り」に選ばれており、日本でもよく知られているバラです。コルデス社が作出した品種のうち、修景バラに向いているのは、コロンとした花姿が愛らしいピンクの‘ポンポネッラ’、一季咲きだけれど房咲きでピンクの色の塊となって主張してくる‘ジャスミーナ’などです。 タンタウ社 ‘ハンス・ゲーネバイン’ marinatakano/Shutterstock.com タンタウ社は1906年創業で、ドイツのハンブルクを拠点にしているバラのナーセリーです。寒さが厳しいドイツの気候でも育つバラを選抜しており、耐寒性に優れ、病気にも強いものを次々と発表してきました。バラといえば赤やピンク、黄色など鮮やかな花色が主流ですが、タンタウ社では藤色や茶色など珍しい色調のバラの開発にも力を注いでおり、「侘び寂び」が好きな日本人の嗜好に沿う品種も見つかります。よく知られている品種は、強い香りを放つ深い赤の‘ゲーテローズ’、青みの強い紫色で注目を浴びた‘レイニーブルー’、ロマンチックな雰囲気の赤バラ‘ゴスペル’など。タンタウ社が作出した品種のうち、修景バラとしても利用できるのは、丸みのある中輪カップ咲きではんなりピンクの‘ハンス・ゲーネバイン’、波打つ花弁が重なりピンクとアプリコット色が混じる‘アウグスタ・ルイーゼ’などです。 おすすめの修景バラ 修景バラとしての利用を目的に作出された、優秀な品種をご紹介します。旺盛に茂って花つきがよく、病気にも強い、ビギナーにおすすめのバラたちです。 「メイディランド」シリーズ 「メイディランド」シリーズ Galina Bolshakova 69/Shutterstock.com フランスのメイアン社が修景バラとして作出したシリーズのバラです。黒点病やうどんこ病などにも強く、耐暑性・耐寒性にも優れて育てやすいので、ビギナーにぜひおすすめ。たわわな房咲きとなり、たっぷりと咲くため色の塊となって目に飛び込んできます。枝が柔らかく横に這うように伸びるので、仕立てやすいのも特徴。花つきがよく、次から次に開花するのも美点です。赤花で中央に白がのる‘キャンディア・メイディランド’、純白で半八重平咲きになる‘アルバ・メイディランド’、愛らしいラベンダーピンクで小輪丸弁咲きの‘ラベンダー・メイディランド’などがあります。 「ボニカ」シリーズ 「ボニカ」シリーズ Chris Lawrence Travel/Shutterstock.com フランスのメイアン社が作出したシリーズ。樹勢が強く、病気に強い性質で、手をかけずとも旺盛に茂るバラです。名花の誉れ高く、淡いピンクの丸弁半八重咲きの‘ボニカ’82’は「バラの殿堂入り」に選ばれています。‘チェリー・ボニカ’は赤みの強いピンクで、小中輪のカップ咲き。木立樹形で横に広がっていくタイプですが、90〜120cmくらいにまとまるので扱いやすいのも魅力の一つです。‘スカーレット・ボニカ’は燃えるような赤い花。中輪の丸弁平咲きで微香があります。枝を横に伸ばし、株張りは70〜80cmぐらいです。‘バニラ・ボニカ’は、黄色みがかった白色で、その名の通りバニラアイスクリームのような色合い。小輪の半剣弁平咲きで、繰り返しよく咲きます。つる性で株張りは1.5〜1.8mくらい。‘ロイヤル・ ボニカ’は、‘ボニカ’82’の枝変わり種で、より花色が濃く、半つる性になるのが特徴です。中輪の半剣弁高芯咲きで、株張りは1.5mくらい。特にうどんこ病に強い性質をもっています。 ‘ラベンダードリーム’ ‘ラベンダードリーム’ mit_ta_nic/Shutterstock.com オランダのインタープランツ社が作出した修景バラです。淡い紫色で、小輪の丸弁八重咲き。横張りタイプのシュラブ樹形で、樹高は90〜120cmくらいにまとまり、扱いやすい品種です。春から秋まで長く咲く四季咲きで、ほのかに香ります。暑さに強く、生命力旺盛に茂るバラです。 ‘マイナーフェアー’ ‘マイナーフェアー’ zzz555zzz/Shutterstock.com ドイツのコルデス社作出。目にも鮮やかな赤バラで、花径は約7cmほどです。花弁にウェーブがかかる愛らしい花姿が魅力的。四季咲きで、花つきがよく株を覆い隠すほどに開花します。横張りタイプのシュラブ樹形で、樹高は90〜120cmくらい。樹勢が強く、強健でよく茂ります。 「フラワーカーペット」シリーズ 「フラワーカーペット」シリーズ Alex Manders/Shutterstock.com ドイツのノアックローゼン社が作出したシリーズ。高さ60〜80cmのミニバラで、横へよく茂り、株幅は1mくらいになるため、グラウンドカバーローズとも呼ばれています。うどんこ病や黒点病などへの耐病性があるうえに、寒さに強く、マイナス10℃まで耐えるほど。小輪の丸弁平咲きで、春から秋までよく咲きます。国際的なバラの賞を25以上も受賞しており、世界中から愛されるベストセラー品種です。シリーズには、発色の美しい赤バラの‘レッド’、明るい赤バラの‘スカーレット’、インパクトのある桃色の‘ピンク’、優美なパステルピンクの‘アップルブロッサム’、輝くような黄色の‘ゴールド’、オレンジ色の‘アンバー’、眩しいほどに純白の‘ホワイト’、白地に濃いピンクの絞りが入る‘ピンクスプラッシュ’があります。 「ドリフト」シリーズ 「ドリフト」シリーズ Tanya Consaul Photography/Shutterstock.com フランスのメイアン社が修景バラとして作出した品種のシリーズ。病気に強く、春から秋まであふれるように咲く見応えのある品種群で、これまで世界中のバラに関する数々の賞を受賞してきました。‘ピンク・ドリフト’は濃いピンク色で花弁の中央が白く、黄色いしべとのコントラストも目を引きます。小輪の一重咲き。‘スイート・ドリフト’は明るいピンクの八重咲き。1枝に5〜10輪がつく房咲きになり、大変華やかです。‘ピーチ・ドリフト’はオレンジ、イエロー、アプリコット色が混じるようなニュアンスカラーのピンクが魅力。小輪の丸弁半八重咲きで、霜が降りる頃まで長く咲きます。‘アプリコット・ドリフト’は優しいサーモンピンク色で、丸弁八重咲き。開花するとボタンアイがのぞきます。‘ポップコーン・ドリフト’は咲き始めの黄色からクリームホワイトへと色が変化するのが特徴。小輪の丸弁八重咲きで、芳香もあります。‘レッド・ドリフト’は、シリーズの中でも最も小さい花を咲かせ、花径は2cmくらい。スカーレット色で、半剣弁咲き。横に広がる性質で、樹高は45cmくらいでまとまります。 修景バラで手軽に美しい庭づくりを 写真/長田節子 広い面積をバラの花色で彩ることができるのが、修景バラ。旺盛に枝葉を広げてぐんぐん成長する生命力を持ち、花数が多く華やかで、病気に強いという、ビギナー向きの三拍子が揃う優秀なバラです。庭の見せ場として重宝する修景バラを、ぜひ取り入れてみませんか?






















