スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
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おすすめ植物(その他)

夏の庭にぜひ欲しい花10選! トロピカルなものから涼しげなものまで
夏に見頃になる花の特徴 Bondar Illia/Shutterstock.com 日本の酷暑にも負けず、夏に見頃を迎える植物は、亜熱帯や熱帯地方をふるさとにするものがほとんどです。ビビッドな赤や黄色、オレンジなど鮮やかな色彩の植物が多く、元気いっぱいのサマーガーデンをつくることができます。ただし、あまりに派手やかすぎると「ちょっと暑苦しいな」と感じてしまうこともあるので、白い花やカラーリーフプランツを差し色として添えるのがおすすめです。 夏の花の育て方の注意点 Juriah Mosin/Shutterstock.com 真夏のガーデンのメンテナンスで一番注意したいのは、やはり水やりです。鉢栽培の場合は、高温によって乾燥しやすくなるので、晴れた日は朝夕2回の水やりが欠かせません。真昼に水やりすると、土中が温かいためにお湯が注がれたような状態になり、植物が弱ってしまうので、涼しい時間帯に行いましょう。ガーデニングのために外に出る際は、暑さ対策や虫対策も忘れずに! また、夏は病害虫が発生しやすい時期。花がらや枯れた葉があればまめに取り除いて、株まわりを清潔に保つことが予防につながります。病害虫発生の兆候が見られたら、早期に薬剤を使用するなどして対処を。対処が遅れると、周囲に蔓延してしまう恐れがあります。 また、暑さに負けずに次から次へとつぼみを上げてくる植物は、体力を維持するために液肥を10日に1度を目安に与えて、株の勢いを保つとよいでしょう。 夏の庭に欲しい! 人気の夏の花10選 サマーガーデンで活躍する、人気の植物をピックアップしました。ビビッドな花色で夏も元気いっぱいに咲くものや、涼感をもたらしてくれるものなど、夏の庭に迎えたくなるものばかりです。 夜に香る「月下美人」 N.R.A. Seno Aji/Shutterstock.com 月下美人(ゲッカビジン)は、サボテン科エピフィリム属の常緑性多年草で、多肉植物に分類されています。開花期は7〜11月で、その名前の通り夜に開花し、芳香を放つのが特徴です。花色は白で、赤紫の太い花茎を伸ばした先に約20cmの大きな花が咲き、朝にはしぼんでしまいます。草丈は1〜2mになるので、倒伏を防ぐために支柱が必要です。原産地はメキシコ〜中米で、寒さに弱いので冬は日当たりのよい室内に取り込んで管理します。植え付けの適期は、生育期の5〜11月。冬に室内に取り込む必要があるので、鉢栽培で楽しむとよいでしょう。市販のサボテン・多肉植物用にブレンドされた培養土を利用すると便利です。基本的に日当たりのよい場所で管理しますが、梅雨明けから9月までの真夏は日差しが強すぎて傷むことがあるので、戸外の半日陰に移動しましょう。月下美人のような多肉植物は、体内に水分を蓄える能力があるので、水やりのしすぎに注意して乾燥気味に管理するのがポイント。肥料は、4〜10月に開花を促進するように配合された液肥を、株の状態に合わせて与えます。9月頃に、伸びすぎて邪魔になる枝を整理する程度に切り戻しましょう。5〜9月に挿し芽で増やすことができます。 日本人に馴染み深い「朝顔」 Maljalen/Shutterstock.com 朝顔(アサガオ)は、ヒルガオ科サツマイモ属の一年草で、つる性植物に分類されています。原産地は熱帯〜亜熱帯地域で暑さに大変強く、真夏も元気に次々と開花してくれます。春に種を播くとつるを伸ばして成長し、7月中旬〜9月に開花。種子をつけた後、秋には枯死する、ライフサイクルの短い植物です。草丈は20cm〜6mになり、つるを絡ませながら生育するので、支柱やフェンス、ネットなどを利用して誘引しましょう。花色は白、ピンク、赤、紫、青、複色咲きなどで、ラッパ形の花を咲かせて午後にはしぼんでしまうのが特徴です。昔から栽培されてきた夏の風物詩ともいえる植物で、ビギナーでも簡単に育てることができます。5月下旬〜6月頃に、日当たり・風通しのよい場所に種子を播きます。花苗店などで苗を購入した場合は、早めに植え付けましょう。乾いたら水やりし、真夏は水を欲しがるので水切れしないように管理します。6〜7月に開花を促す液肥を10日に1度を目安に与えましょう。終わった花がらや枯れ葉はまめに摘み取り、株まわりを清潔にしておきます。 明るく元気な印象に!「ヒマワリ」 Mykhailo Baidala/Shutterstock.com ヒマワリは、キク科ヒマワリ属の一年草です。原産地は北アメリカで暑さに強く、真夏も途切れることなくよく開花します。初夏に種子を播くと旺盛に茎葉を伸ばして成長し、7〜9月に開花。種子をつけた後、秋には枯死する、ライフサイクルの短い植物です。草丈は30〜300cmで、草丈に幅があるのは、コンパクトな矮性種、人の背丈ほどになる中高性種、人の背丈を軽々と超える高性種があるからです。また、1茎に1花を咲かせるタイプや、よく枝分かれしてやや小さめの花をたくさん咲かせる多花性タイプがあります。花色は黄色が最もポピュラーですが、オレンジ、茶色、赤、複色もあり、花心は黒のほかにグリーン、オレンジなども。花弁を多数重ねる八重咲きもあり、品種を選ぶ楽しみがあります。種まきの適期は4〜6月頃。日当たり、風通しのよい場所を好みます。ヒマワリは移植を嫌う性質があるので、育てたい場所に直まきするのがおすすめです。苗を購入した場合は、すぐに根鉢を崩さずに植え付けます。乾いたらその都度水やりし、特に真夏は乾燥しやすいので水切れしないように管理しましょう。 個性的な「トケイソウ」 Cezary Wojtkowski/Shutterstock.com トケイソウ(時計草)は、トケイソウ科トケイソウ属の常緑多年草で、つる性植物に分類されています。原産地は熱帯アメリカ、アジア、オーストラリアです。暑さには強いものの寒さには弱いのですが、耐寒性は種類によって幅があり、霜が降りると枯れるものもあれば、マイナス5℃まで耐えるものも。購入時に入手した種類の耐寒性をチェックしておくとよいでしょう。つるは3m以上伸びるので、支柱やフェンス、ネットなどを利用して誘引しましょう。葉のフォルムも美しく、グリーンカーテンとしても利用できます。花色は白、赤、ピンク、黄色、紫などがあり、大変ユニークな花姿に人気があります。4月頃から生育期に入り、開花は5〜10月頃。常緑性のため冬も葉を落としませんが、生育は止まります。苗の植え付け適期は4〜6月で、日当たり、風通しのよい場所を選んで植え付けます。水やりは乾いたら行い、冬は生育が止まるので控えめにしましょう。肥料は春から秋にかけて、株の状態を見て緩効性肥料を施します。10月頃につるを剪定してコンパクトにまとめ、冬は鉢に植えて日当たりのよい室内などで管理しましょう。 梅雨の顔「アジサイ」 Marina Andrejchenko/Shutterstock.com アジサイ(紫陽花)は、アジサイ科アジサイ属(ハイドランジア属)の落葉性低木。原産地は日本で、山野に自生してきた植物なので、気候によく馴染んで放任してもよく育ちます。昔から花木として利用されており、樹高は2m程度ですが、毎年の剪定によってコントロールし、コンパクトにまとめることもできます。4月頃から生育期に入り、葉を旺盛に茂らせたのち、6〜7月頃に開花。晩秋には葉を落として休眠し、越年して再び春が訪れると生育し始める、というライフサイクルをたどります。花色は青、紫、ピンク、白、複色など。日向〜半日陰の場所を選び、やや湿り気を含む肥沃な土壌に植え付けます。乾燥しすぎると花つきが悪くなるので、水切れしないように管理しましょう。肥料は3月頃に緩効性肥料を施し、5月頃に開花を促進するように配合された液肥を与えます。10月頃に翌年に咲く花芽ができるので、深めに切り戻したい場合は9月頃までに剪定を終えましょう。古くなって枯れた枝があれば、元から切り取ります。 トロピカルな「ハイビスカス」 weter 777/Shutterstock.com ハイビスカスは、アオイ科フヨウ属(ハイビスカス属)の常緑性低木です。原産地はハワイ諸島、モーリシャス島で、熱帯植物に分類されています。暑さに強いものの寒さには大変弱いので、鉢栽培にして冬は日当たりがよく暖かい室内に取り込んで管理する必要があります。樹高は0.5〜2mで、毎年の剪定によってコントロールすることが可能です。4月頃から生育が始まり、枝葉を旺盛に伸ばして5〜10月に開花。常緑を保ちますが、冬は生育が止まり、越年して春には再び生育し始める、というライフサイクルをたどります。植え付けの適期は5〜6月。苗木を入手したら1〜2回り大きな鉢に植え付け、日当たり、風通しのよい場所で管理します。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、冬は生育が止まるので控えめにするとよいでしょう。5〜10月に株の状態を見て、開花を促す液肥を与えて樹勢を保ちます。剪定の適期は4月か10月です。込み合っている部分や樹形を乱す枝などを切り取って風通しをよくします。 花いっぱい! 半日陰もOKな「インパチェンス」 Tanya_Terekhina/Shutterstock.com インパチェンスはツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)の春まき一年草です。原産地は熱帯アフリカ。春に種子を播いて育苗すると、5〜11月上旬に開花します。寒さには弱く晩秋には枯死してしまう、ライフサイクルの短い植物です。草丈は15〜40cmほどで、花壇の前面〜中段向き。花色は白、ピンク、赤、複色で、一重咲き、八重咲きがあります。初夏から出回り始める苗を購入して植え付けると手軽ですが、入手したら早めに植え付けましょう。日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿に仕立てることが可能です。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、開花期は真夏を除いて開花を促す成分が配合された液肥を与えて株の勢いを保ちましょう。終わった花がらは適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。草姿が乱れてくる真夏に草丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に再び旺盛に生育し、秋まで開花を楽しめますよ! 美しく涼しげな「スイレン」 Noemi S Rivera/Shutterstock.com 熱帯性スイレンと温帯性スイレンがあるので、購入時に耐寒温度などを確認し、適した冬越し対策をしましょう。スイレンはスイレン科スイレン属の多年草で、水生植物に分類されています。原産地は熱帯アフリカ、南米、オーストラリア、熱帯アジアほか、世界の温帯地域などです。花色は白、ピンク、赤、紫、青、黄色、複色など。植え付けの適期は、5月下旬〜8月。苗を入手したら、6号鉢に水生植物用の培養土を使って根鉢を崩さずに植え付け、水を張ったスイレン鉢に沈めます。水位は、芽の位置から水面までが10cm以上になるように調整します。肥料は6〜9月頃、月に1度を目安に緩効性肥料を埋め込んで株の勢いを保ちましょう。水鉢にボウフラが発生しやすいので、一緒にメダカを飼うのもおすすめです。終わった花や枯れ葉はまめに処分し、清潔に保つよう心がけてください。 他の花を害虫から守ってくれる「マリーゴールド」 HDesert/Shutterstock.com マリーゴールドは、キク科マンジュギク属(タゲテス属)の春まき一年草です。原産地はメキシコ、中央アメリカ、アフリカ。春に種子を播いて育苗すると4〜11月に開花、寒さには弱く晩秋には枯死します。約50種があるとされますが、日本で主に流通しているのは、花が小さめでたくさんの花が咲くフレンチ・マリーゴールドと、花が大きめで花弁を多数重ねるアフリカン・マリーゴールド。土中に生息するセンチュウを寄せつけない性質があり、センチュウの害にあいやすい植物と一緒に植えるのもおすすめです。草丈は20〜100cmほどで、花壇の中段向き。花色は黄色、オレンジ、赤、白、複色で、一重咲き、八重咲きがあります。初夏から出回り始める苗を購入して植え付けると手軽です。マリーゴールドは日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿になります。水やりは表土が乾いたらたっぷりと。開花期は真夏を除いて液肥を与え、株の勢いを保ちましょう。終わった花は適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。草姿が乱れてくる真夏に草丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に再び旺盛に生育し、秋まで開花を楽しめますよ! 秋口まで長く楽しめる「トルコギキョウ」 nut_foto/Shutterstock.com トルコギキョウは、リンドウ科トルコギキョウ属(ユーストマ属)の秋まき一年草です。原産地は、北アメリカ南西部〜南部、メキシコ、南アメリカ北部。秋に種子を播いて育苗し、越年させると春から旺盛に生育します。開花期は5〜7月、9〜10月で、花が終わると枯死します。草丈は30〜90cmほどで、花壇の中段〜後段向き。花色は白、ピンク、紫、青、黄色、緑、複色で、一重咲き、八重咲き、スプレー咲きなどがあります。トルコギキョウは種まきから育てると時間も手間もかかるので、苗を購入して植え付けると手軽です。日当たり、風通しのよい場所を好みます。苗が幼いうちに摘心を繰り返して分枝を促すと、こんもりとボリューム感のある草姿に仕立てることが可能です。丈が高くなる品種は、早めに支柱を設置して倒伏を防ぎましょう。水やりは表土が乾いたらたっぷりと与え、乾燥させすぎないように注意。開花期は真夏を除いて開花を促す成分が配合された液肥を与えて株の勢いを保ちましょう。終わった花がらは適宜摘み取り、株まわりを清潔に保ちます。真夏前に開花が少なくなって草姿が乱れてきたら、丈の半分くらいまで切り戻すと、涼しくなる頃に勢いを取り戻して再び開花し始めます。 花々と一緒に夏を楽しもう! Thananun Leungchaiya/Shutterstock.com 温帯地域がふるさとの植物が真夏の暑さを苦手とするなかで、亜熱帯、熱帯地域で自生してきた植物たちは、「ここが見せ場!」とばかりに、トロピカルな雰囲気の花々をたっぷりと咲かせてアピールしてくれます。暑さに負けない植物たちの強さ、生命力に、私たちも元気をもらえます。この夏、ご紹介した植物を庭に迎えて、癒やしを得てはいかがでしょうか?
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一・二年草

華やかな花を咲かせるアイスランドポピー! 特徴や育て方のコツ、似た品種もご紹介
アイスランドポピーの主な特徴とは 春にカラフルな花を咲かせるアイスランドポピーは、どんな特徴を持っているのでしょうか。ここでは、基本情報や名前の由来、花言葉、花や葉の特徴について解説します。 基本情報 RockyYan/Shutterstock.com アイスランドポピーは、ケシ科ケシ属の植物です。原産地はシベリアなど寒い地域で、本来は多年草ですが、日本の暑さを乗り越えられないので一年草として流通しています。和名はシベリアヒナゲシで、日本には大正時代に伝わりました。ポピーという名前がつく植物はいくつかありますが、一般にポピーといえばアイスランドポピーを指すことが多く、最もポピュラーに出回っています。草丈は30〜50cmで、花茎を伸ばした頂部で咲くため、花壇の中ほどに配置するのに向いています。 名前の由来や花言葉 EQRoy/Shutterstock.com アイスランドポピーという名前から「故郷はアイスランドなのかな?」と思う方がいるかもしれませんね。でも実際は、シベリアで発見された植物なんです。アイスランドのような厳寒地に自生することが、名前の由来となっています。 色別に花言葉があり、赤は「なぐさめ」「感謝」、オレンジは「思いやり」、黄色は「私が勝つ」、白は「眠り」「忘却」です。 花や葉の特徴 COULANGES/Shutterstock.com アイスランドポピーの開花期は3〜5月。花茎を長く伸ばした先端に、径6〜10cmの花を1輪咲かせます。花色は赤、ピンク、オレンジ、黄色、白など。切れ込みのある葉が株元で放射状に広がります。 アイスランドポピーの育て方のポイント9つ ここまで、アイスランドポピーの基本情報や名前の由来、花言葉、特徴などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、植え付けや水やり、施肥、花がら摘みや注意したい病害虫など、育て方について詳しく解説します。 1.栽培環境 David A Litman/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を選びます。日当たりの悪い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意しましょう。 土壌は、水はけ・水もちのよい環境を好みます。地植えする場合は、事前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土づくりをしておくとよいでしょう。多湿を苦手とする傾向があるので、土を盛って周囲よりも高くしておくのも一案です。湿り気の多い場所では、川砂やパーライトなどの土壌改良資材を投入しておくとよいでしょう。また、酸性に傾いた土壌を嫌う性質があるので、土づくりの際に苦土石灰を散布して土壌の酸度調整をしておきます。 冬の寒さには強いのですが、霜柱によって根が傷むことがあるので、バークチップなどで株元にマルチングをし、対策をしておいてください。 2.用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 酸性に傾いた土壌を嫌うので、植え付ける3〜4週間前に、苦土石灰を散布して土に混ぜ込んでおきましょう。さらに1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性化成肥料を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。水はけの悪い場所では、川砂やパーライトなどを施し、周囲より土を盛って土壌改良しておくとよいでしょう。このように土づくりを数週間前に行っておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 3.種まき Kunlanan Yarist/Shutterstock.com アイスランドポピーは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ただし、手軽にスタートしたいなら、苗の植え付けからがおすすめです。アイスランドポピーの苗は、春から花苗店に出回り始めます。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、後出の「植え付け」の項に進んでください。 ポピーの種まき適期は、一般地で9月下旬〜10月です。ポピーはゴボウのように太く長く伸びる「直根性」の根を持っていて、この根を傷めると後の生育が悪くなるので、「直まき」か「ポットまき」の方法がおすすめです。 【直まき】 土づくりをしておいた場所に、種をばらまきます。アイスランドポピーの種はごく小さく、発芽の際に光を必要とする「光好性種子」のため、土をかぶせる必要はありません。はす口をつけたジョウロで高い位置からやわらかい水流で水やりし、種が流れ出さないようにしましょう。発芽後は間引きながら育てて、最終的に株同士の間隔を20cmほど取ります。密植すると、蒸れたり病気にかかりやすくなったりするので、風通しよく管理しましょう。 【ポットまき】 まず、黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種を数粒ずつ播きます。アイスランドポピーの種はごく小さく、発芽の際に光を必要とする「光好性種子」のため、土をかぶせる必要はありません。最後に浅く水を張った容器に入れて、底から給水します。これは、ジョウロなどで上から水やりすると種が流れ出してしまうことがあるからです。発芽までは明るい半日陰で管理し、乾燥しないように適度に底から給水しましょう。 発芽後は、日当たりのよい場所で管理します。勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。本葉が7〜8枚ついたら花壇や鉢などに植え付けます。 4.植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com アイスランドポピーの植え付け適期は種から育苗した場合は10〜11月、花苗店で苗を購入する場合は3〜4月です。購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 アイスランドポピーは、ゴボウのように太くて長く伸びる「直根性」の根を持っています。この根を傷めると生育が悪くなるので、植え付けの際には根鉢をくずさずに丁寧に扱うのがポイントです。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢をくずさずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、20cmほどの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、6〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きして高さを決めたらポットから出し、根鉢をくずさずに植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 5.水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥し、茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、多湿にすると株が弱るので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになると、水を欲しがります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。冬は夕方に水やりすると凍結の原因になるので、十分に気温が上がった真昼に水やりしましょう。 6.肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 植え付けの際に肥料を施してあれば、必要ありません(鉢植えで使用する市販の培養土にはほとんどの場合肥料が配合されています)。しかし葉色が冴えず、株に勢いがない場合などには、液体肥料を施して様子を見ましょう。 7.日常のお手入れや注意点 mihalec/Shutterstock.com 【冬越し】 秋に種まきから育てて冬越しさせる場合、霜柱によって幼苗の根が傷むことがあります。バークチップなどを株元に施してマルチングをし、対策をしておいてください。 【花がら摘み】 アイスランドポピーは次から次へと花が咲くので、終わった花は花茎の根元から摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種子をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 8.増やし方 xpixel/Shutterstock.com アイスランドポピーは種まきで増やせます。その場合は、開花後に種を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら種子を採取して密閉容器に入れ、種まき適期まで保管しておきましょう。 種まきの方法については、前述の「種まき」の項目を参照してください。 9.注意すべき病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ポピーの栽培では、苗立ち枯れ病、灰色かび病に注意します。 苗立ち枯れ病は、種まき後のまだ幼い苗に発生しやすい病気で、全体が黒ずんでやがて枯死します。土壌に生息する病原菌が感染原因で、高温多湿の条件下で発症しやすくなります。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下にて発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 アイスランドポピーの栽培では、アブラムシの発生に注意します。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 アイスランドポピーの仲間 日本でガーデニング用として流通しているポピーは、アイスランドポピー以外にオリエンタルポピー、ヒナゲシ、ナガミヒナゲシなどがあります。ここでは、それぞれの特徴についてご紹介します。 オリエンタルポピー Peter Nadolski/Shutterstock.com 別名オニゲシ、学名はPapaver orientale。原産地はトルコ、イランなどの西南アジアで、寒さには強い一方、高温多湿の環境に弱い性質を持っています。多年草で夏は落葉して休眠しますが、一度植え付ければ毎年開花してくれます。開花期は5〜6月で、花色は赤、オレンジ、ピンク、白、複色など。花姿も一重咲き、半八重咲き、八重咲き、フリンジ咲きがあります。草丈は60〜100cm。 ヒナゲシ May_Chanikran/Shutterstock.com 別名シャーレーポピー、虞美人草(グビジンソウ)といい、学名はPapaver rhoeas。原産地はヨーロッパ中部で、寒さには強い一方で暑さには弱く、夏を乗り越えられずに枯死する一年草です。開花期は4月中旬〜7月中旬で、花色は白、赤、ピンク、複色など。基本は4枚の花弁をもつ一重咲きですが、八重咲きもあります。草丈は15〜80cm。 ナガミヒナゲシ shepherdsatellite/Shutterstock.com ナガミヒナゲシの花は淡いオレンジ色で、繁殖力が非常に強いのが特徴です。根からほかの植物の生育を妨げる物質を出すため、生態系に影響を与えるとして、駆除を推奨する自治体もあります。また、素手で触れるとかぶれることがあるので注意が必要です。 育ててはいけないケシの仲間 アツミゲシ。Esteban Velez Mesa/Shutterstock.com アイスランドポピーが属するケシ科の仲間には、麻薬成分を含むために日本国内では栽培が禁じられている種類があります。ケシ、アツミゲシ、ハカマオニゲシの3種類です。しかし、ガーデニング用の植物としては流通していないので、「間違えて育ててしまって、罰せられることはない?」と心配する必要はありません。 春を彩るアイスランドポピー Jack.Q/Shutterstock.com 種まきから簡単に育てられるアイスランドポピーは、ビギナーでも大変育てやすい草花の一つです。花のサイズが大きいため、色の塊となって目に飛び込み、春の庭を華やかに彩ってくれます。ぜひアイスランドポピーの栽培にチャレンジしてはいかがでしょうか。
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家庭菜園

野菜とともに人も街も未来も育む東京・青山「ののあおやま」の屋上菜園
青山に生まれた新しい街「ののあおやま」 明治神宮など周辺地域の潜在植生や生態系に基づき、多様な生物が持続的に生息できるよう計画されている「ののもり」。 ケヤキやコナラ、サクラにモミジ。豊かな木々が梢を広げ、重なり合う枝葉の間からキラキラと木漏れ日が射す「ののもり」の木道。足元にはツワブキやシラン、ギボウシ、ジャノヒゲなど日本に古くから自生する植物が緑のタペストリーのように広がり、細く流れる小川の水面は森の緑を鏡のように映し出しています。 さまざまな生き物を育むビオトープ。暑い夏の日も緑陰と水辺のおかげで人も快適。 澄んだ水の上をトンボが軽やかに飛んでいきます。その先に見えるのは、25階建ての高層ビル。街の喧騒から遠く離れた自然の中にいるようですが、ここは東京メトロ表参道駅から徒歩5分。国道246、通称青山通りからわずか100mほどのところにある新しい青山の街「ののあおやま」です。 建物の1階と2階はレストランやインテリアショップ、サロンなどの商業施設。森の中にもくつろげるスペースがたくさん用意されている。 2020年に誕生した「ののあおやま」は、老朽化した都営住宅団地、青山北町アパートを高層・集約化させ、創出した用地に豊かな森を作り、住まいや商業施設と一体化させた複合施設。高台の地形や水脈を活かした約3,500㎡の大規模な緑地空間と、229戸の賃貸マンションやサービス付き高齢者住宅、保育所、地域交流拠点、レストランやショップなどで構成されています。緑地には人が集えるベンチや芝生広場なども設けられており、住民はもちろん、近隣で働く人々やショッピングを楽しむ人もホッと一息つける、まさに都会のオアシスです。 森の木々に囲まれたデッキ「ぶたい」で開催されている定期演奏会「青山音ノ会」。チケットは予約制。 講師による有機栽培レクチャー付きの屋上菜園 9基のベジトラグが並ぶ「ののあおやま おくじょう菜園」。 2022年からは「ののあおやま おくじょう菜園」がスタート。半年を1期間とし、現在2期目9組の参加者が野菜づくりを楽しんでいます。菜園ではレイズドベッドプランター「ベジトラグ」が1組に1基ずつ提供され、個々で作業ができるようになっています。種苗や資材はすべて月9,000円の会費に含まれ、ジョウロやバケツなど必要な道具も貸し出してもらえます。参加者は「ののあおやま」の住民のほか、近隣の人、幼児のいる家族、サービス付き高齢者住宅で暮らす人などさまざま。野菜づくりが初めての人がほとんどですが、月2回の講座で栽培のノウハウを専門家から教えてもらえるので、初心者も安心してチャレンジしています。 誰でも作業しやすいベジトラグ プランターのサイズはW183.5×D76×H80cm。十数種類の夏野菜やハーブが育つ。 野菜を育てているレイズドベッドプランター「ベジトラグ」は、足付きでテーブル状になっているのが特徴です。立ったまま、また椅子に座ったままでも野菜の手入れができ、成長する様子を間近に観察しながら作業できます。プランターの底板は中央に向かって傾斜し深くなっているので、ダイコンなど地中に実る根菜類も栽培できます。6月、プランターの中で育っていたのは、ニラ、シソ、インゲン、枝豆、ニンジン、チャイブ、ルッコラ、バジル、ミニトマト、ハツカダイコン、カブ、甘長トウガラシ、オクラ、モロヘイヤなど十数種類。子どもたちもプランターの中をのぞき込んで興味津々。でも、どちらかというと野菜より、もっぱら土の中をほじくって虫を捕まえるのに夢中です。 ●ベジトラグの詳しい情報はこちら。https://homeuse.takasho.co.jp/vegtrug 生き物と共生しながらの有機栽培 「このお花、食べられるんだよ」とルッコラの花をもらった女の子。育てる野菜は相性や食味の面白さなどを考え講師の鈴木さんがセレクト。 子どもたちの虫取りは、菜園の大事な手入れの一つ。これまで虫が苦手だったという人も、「ここで野菜づくりをしているうちに、もうすっかり慣れました」と、イモムシをヒョイとつまみ上げてバケツへ。「ののあおやま おくじょう菜園」は有機栽培で薬剤を使わずに野菜を育てているので、手で取る以外にも害虫対策として食品由来の手作りスプレーを使ったり、忌避効果のあるハーブと組み合わせたり、さまざまな工夫をしています。講師の鈴木富樹子さんは、小さな子どもにも楽しく理解できるように、野菜ができるまでの過程を絵にまとめて紹介したり、菜園を訪れる昆虫たちの写真をパネルにしたりして、参加者に有機栽培を丁寧にレクチャー。益虫や害虫の種類、目には見えない土壌微生物たちの働きなどについて、理解を深めながら作業をしています。 この日の講座ではミニトマトの生育に合わせて支柱組みを行った。1人1人に丁寧にアドバイスをする鈴木さん。 「ここへ来て、先生に土壌の成分や昆虫のことなどを教えてもらって、とても勉強になっています。マンションのベランダで1人で育てていたときは分からなかったことも、先生のお話を聞いて解決できたりしています」と参加者の1人は話します。また別の参加者は「とにかくできた野菜の味にびっくり。子どもなんかブロッコリーを生でパクパク食べるほど。どれも味が濃くて美味しいんです」と話し、2期連続でこの菜園での野菜づくりを楽しんでいるといいます。 それぞれに畑の名前を命名。ここは、むぎちゃんとご両親がお世話する畑。 野菜づくりを通して知性や感性、コミュニティを育む 野菜ができるまでの絵本を子ども達に読み聞かせる水野さん。「わぁ、トマトが赤くなったよ、どうする?」「食べちゃおう!」「パクパクパクッ!」 「野菜を育てるということを通して、生き物のサイクルを知ってもらうのもこの菜園の目的です。だからこそ有機栽培であることが大事なんです」と話すのは、水野成美さん。「ののあおやま」全体のエリアマネジメントを行っており、菜園は新しい青山の街づくりの中で大切な意味を持っていると言います。 「100年後の未来を見据えて街づくりを考えたとき、自然との共生は不可欠なテーマです。有機栽培で野菜を育てるなかでは、植物そのもの以外にも、いろいろな生き物の存在や働きを知ることができ、それらがすべて私たち人間の暮らしに関わっていることを体験できます。利便性だけを追求する再開発ではなく、学びの場を提供し、知性や感性を育むのも、未来へ続く街づくりにとって大事なことです」(水野さん) 実り始めたばかりのミニトマト。 未来を見据える一方で、「ののあおやま」の街づくりでは過去の記憶も大切にしています。青山北町アパートは、戦後建てられた仮設住宅がその始まり。 「青山というと、おしゃれな都会の街というイメージですが、かつての青山北町アパートの住人にとっては暮らしの場。野菜を育てて季節の実りを住人同士で分け合ったりしながら暮らしていたんです」(水野さん)。そうした暮らしの記憶を今につなぎ、コミュニティを育む場としても、菜園は街づくりに欠かせない役割を担っています。 種まきをする講師の鈴木さんと子どもたち。 この日の講義の終わりに、講師の鈴木さんが子どもたちにポップコーンとスイカの‘シュガーベイビー’のタネを手渡し、一緒に播きました。どちらも固定種という品種です。大量生産に向くF1品種はタネ採りができないのに対し、固定種は自家採種でき、性質を次世代へ受け継ぐのが大きな特徴です。 「ここではなるべく固定種を使うようにしているんです。タネがいっぱいできたら交換会をするつもりです。ここでみんなで育てた野菜が、街へ広がっていったら楽しいですよね」と水野さん。 街へ未来へ、希望のタネがつながっていきます。
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宿根草・多年草

個性的な花を咲かせるトケイソウを育ててみよう! 育て方を詳しくご紹介
トケイソウの基本情報 Mali lucky/Shutterstock.com トケイソウは、トケイソウ科トケイソウ属(パッシフロラ属)の常緑性多年草。熱帯アメリカ、アジア、オーストラリア原産の熱帯植物で、暑さには強い一方で寒さに弱い性質です。他者につるを絡ませながら成長していくつる性植物で、3m以上伸びるので、フェンスや壁面、オベリスクなどに仕立てると映えるでしょう。開花期は5〜10月で、花色は白、赤、ピンク、黄色、紫、複色などがあります。 トケイソウの名前の由来 R. Maximiliane/Shutterstock.com トケイソウの名前の由来は、花の形が時計に似ていることから。また、別名のパッションフラワーの「パッション」は、「情熱」ではなく、「キリストの受難」という意味です。中央に突き出る大きな雌しべと雄しべを十字架にはりつけにされたキリストに、花弁を後光に見立てて名づけられたものです。 トケイソウの花の特徴は? Suratwadee Rattanajarupak/Shutterstock.com トケイソウは、ユニークな花姿が魅力ですよね! 花は萼片、花弁、副花冠、雌しべ、雄しべからなり、花弁の内側にある、もう一つの花弁のように見える副花冠の形状は、種類によってさまざま。針のように細く放射状につくものや、縮れた糸のように広がるもの、筒状になるものなどがあります。 果実を楽しめる品種もあるほど種類が豊富なトケイソウ Zoltan Major/Shutterstock.com トケイソウの品種は、400〜500種が確認されています。また園芸品種として作出されたものも多数あり、選ぶ楽しみがある花です。それにトロピカルフルーツのパッションフルーツも、じつはトケイソウの一種なんですよ! 初心者でも育てやすい、耐寒性のある品種として国内で主に流通しているのは、カエルレア種(Passiflora caerulea L.)、チャボトケイソウ(インカルナータ種P.incarnata)などです。 トケイソウを上手に育てるには? ここまで、トケイソウの基本情報や名前の由来、特徴、種類などについてご紹介してきました。ここからは、ガーデニングの実践編として、詳しい育て方について、地植え、鉢植えともに掘り下げて解説していきます。 トケイソウの栽培に適した環境 Mr. Witoon Boonchoo/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を好みます。日当たりが悪いとヒョロヒョロと間のびしがちで葉色が冴えず、花つきも悪くなるので、一年を通して日当たりのよい場所を選んで植えてください。 水はけのよい土壌を好むので、粘土質の場合は腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良をしておきます。また、土を盛って周囲より高くし、水はけをよくしておくとよいでしょう。 基本的に暑さには強い一方で寒さには弱く、温暖地に向く植物です。霜が降りる地域で地植えにしている場合は、寒くなる前に鉢に植え替え、日当たりのよい暖かい場所で管理してください。ただし、種類によってはマイナス5℃まで耐えるものもあるので、購入時に耐寒性についてラベルなどで確認しておきましょう。 トケイソウを育てるのに適した土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに30〜40cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。土に肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。 トケイソウの植え付けに適した時期と方法 Nataly Studio/Shutterstock.com トケイソウは、花苗店やホームセンターなどで苗を購入してスタートするのが一般的です。苗の植え付け適期は、4〜6月。苗を購入する際は、節間が短くがっしりと締まって、勢いがあるものを選びましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って、浅めに植え付けます。最後にたっぷりと水を与えます。早めに支柱やフェンス、オベリスクなどを設置し、つるが巻きつくようにしておきます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、7〜8号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴にネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから果樹用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢に仮置きし、浅植えになるように高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。また、鉢栽培用のオベリスクを設置し、つるを誘引しておきましょう。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 鉢植えで楽しむ場合は、生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。 トケイソウに水やりをするコツ wavebreakmedia/Shutterstock.com 茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。開花する時期は、水切れしないように管理することがポイントです。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、土中で水の温度が上がり、株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えましょう。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。また、冬は生育が止まるので、水やりの頻度を控えめにするとよいでしょう。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地植えの場合は地中から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、真夏に晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 トケイソウに肥料を与える時期と方法 New Africa/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 4〜10月の生育期に、1カ月に1度を目安に緩効性肥料を株の周囲にばらまき、土によくなじませます。 成長期のトケイソウは剪定や管理が必要 Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【整枝・剪定】 生育期に茎葉が茂りすぎて日陰になったり、風通しが悪くなったりすると、花つきが悪くなります。込み合いすぎている部分があれば、適宜切り取って枝葉や花に日が当たるように整枝しましょう。 一通り開花が終わった10月頃に、古いつるや伸びすぎているつる、込み合っている部分のつるなどを剪定します。 【花がら摘み】 トケイソウは次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 トケイソウの栽培で気をつけたい病気と害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 トケイソウがかかりやすい病気は、炭そ病、灰色かび病などです。 炭そ病はカビが原因で、葉に褐色で円形の病斑が現れるのが特徴です。比較的気温が高く、雨の多い時期に発生しやすくなります。枝葉が込み合いすぎていたらすかし剪定をし、風通しよく管理しましょう。病気が広がる前に、早期に発見して適応する殺菌剤を散布して防除します。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができ、やがて灰色のカビが広がっていきます。多湿で風通しが悪く、込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなります。花がらなどはこまめに取り、茎葉が込み合いすぎている場合は間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 トケイソウに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 冬越し Ludmila Ivashchenko/Shutterstock.com トケイソウは寒さに弱い植物です。一部耐寒性の強い種類以外は、鉢植えにして冬越しさせましょう。 【地植え】 霜が降りる地域では、鉢に植え替えて、日当たりがよく暖かい場所に移動して管理します。植え替えの方法は、苗の植え付けの項目の【鉢植え】を参照してください。 【鉢植え】 日当たりがよく暖かい場所に移動して管理します。 トケイソウの植え替え時期と方法 Sandu Herta/Shutterstock.com 【地植え】 冬前の鉢上げ以外は必要ありません。 【鉢植え】 トケイソウは生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2 年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根からの水分の吸収と、葉からの水分の蒸散のバランスを保つために、根を小さくしたら地上部の枝葉も切り戻しておきましょう。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢を崩す程度にして植え替えてください。 トケイソウは挿し木で簡単に増やせる Montana Isabella/Shutterstock.com 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木できないものもありますが、トケイソウは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は4〜9月です。まず、春に伸びた若くて勢いのある枝を2〜3節つけて切り取り、水を入れた器に挿して十分吸水させておきましょう。草花用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。水切れしないように管理し、発根したら黒ポットなどに植え替えて育成を。大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 トケイソウの楽しみ方 MaryAnne Campbell/Shutterstock.com トケイソウは、つるを絡ませながら、3m以上成長する植物です。生育初期につるを伸ばしたい方向へ誘引しておけば、その後は自然に枝葉を絡ませて旺盛に伸びていきます。その性質を生かし、フェンスや塀、パーゴラなど広い面を覆うように仕立てると、迫力のある演出ができますよ! 夏の暑さに強いので、グリーンカーテンとして利用してもよいでしょう。ただし、はびこりすぎて他の植物の邪魔になるようなら、適宜カットして全体の調和を図ってください。 鉢植えでは、大鉢に植え込み、デザイン性に優れる鉢栽培用のオベリスクをしつらえてつるを誘引し、アイキャッチにしても素敵です。トケイソウは葉の形が愛らしく花姿もユニークなので、カットして花瓶に挿し、室内に飾って楽しむのもおすすめです。 特徴的なトケイソウの花! よく伸びるつるも生かして育ててみよう Barbara Ash/Shutterstock.com ユニークな花姿が魅力的なトケイソウは、暑さにも負けずに元気に咲き続け、グリーンカーテンにも利用できるつる植物です。この記事では、その基本情報や種類、地植え・鉢植えでの育て方など、多岐にわたってご紹介してきました。庭や塀まわりを個性的に演出してくれるトケイソウを、ぜひ迎え入れてはいかがでしょうか?
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樹木

【おすすめ】キョウチクトウ(夾竹桃)の育て方! 毒があるって本当?
キョウチクトウ(夾竹桃)の特徴・基本データ Peter Maerky/Shutterstock.com キョウチクトウは、キョウチクトウ科キョウチクトウ属の常緑樹です。原産地はインド、中近東で、暑さに強い性質を持っています。樹高は3〜6mに達しますが、剪定によってコントロールでき、一般家庭では3mまでの大きさでキープしておきたいところです。生命力旺盛で成長は早いので、樹形が乱れないよう、剪定は毎年行う必要があります。 キョウチクトウのライフサイクルは、以下の通りです。4月頃から旺盛に新芽を出して生育期に入り、7〜8月に開花。冬でもみずみずしい枝葉を保ちますが、生育は止まります。越年してまた春になると生育し始める……という繰り返しです。 花径は4〜5cm。一つひとつの花は小さいのですが、開花期には株を覆うほどにたわわに咲くので、大変見応えがあります。花色はピンク、白、赤、オレンジ、クリームなど。多くは一重咲きですが、八重咲きも出回っています。 キョウチクトウには毒がある? Honki Kumanyan/Shutterstock.com キョウチクトウの栽培で注意したいのは、毒を持っている特性についてです。葉、茎、根、花、種子のすべてに、命に関わるほどの有毒成分を含んでいます。生木を燃やしても有毒成分が発生するとされているので注意が必要です。幼児やペットのいる家庭では、誤って口に入れることのないようにしてください。剪定などの手入れをする場合も、ガーデニング用の手袋をはめておくなどの対策が必要です。しかし、毒があることを把握した上で十分注意して取り扱えば、それほど恐れる必要はありません。 キョウチクトウの花言葉とその由来 LifeCollectionPhotography/Shutterstock.com キョウチクトウの花言葉は、「注意」「危険」「用心」など。やはり木全体に毒を持っている性質から、このような言葉があてられたようです。 キョウチクトウの品種 S.O.E/Shutterstock.com キョウチクトウは、中国経由で18世紀頃に日本にもたらされました。他に地中海沿岸に分布する西洋キョウチクトウや、パキスタン、イラン、アフガニスタンに分布するイスラムキョウチクトウ、葉に黄色の斑が入る斑入りキョウチクトウなどがあります。園芸品種では、赤色の花が咲く‘カーディナル’、サーモンピンクで八重咲きの‘ミセス・ローディング’、クリーム色で八重咲きの‘ダブルイエロー’などが作出されています。 【超入門】キョウチクトウを育てよう ここからは、ガーデニングの実践編として、キョウチクトウの育て方を解説していきます。まずはスタートとなる、栽培に適した環境、苗木の植え付け、日頃の管理についてご紹介しましょう。 栽培環境 Botond Horvath/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を選びます。日照が足りないと葉色が冴えず、生育も花つきも悪くなります。丈夫で潮風や大気汚染にも耐えるので、海に近いエリアや道路沿いにもよく植えられています。 暑さには強いのですが、寒さには弱い傾向にあります。大きく育つとある程度耐寒性が強まりますが、それでも生育適地は東北南部以南の温暖地です。木が幼いうちは、バークチップや腐葉土などでマルチングをし、寒さ対策をしておきましょう。 土質は特に選びませんが、水はけの悪い場所が苦手です。植え場所が粘土質の場合は腐葉土や堆肥を多めにすき込んで土壌改良をしておきます。また、周囲より土を盛って高くし、水はけを改善しておくとよいでしょう。 キョウチクトウは、他の植物の枝と交差すると枝が枯れてしまう性質があるので、できるだけ広いスペースを取って植えるようにします。 土作り DedovStock/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの2〜3週間前に、直径、深さともに50cm程度の穴を掘りましょう。掘り上げた土に腐葉土や堆肥、緩効性肥料などをよく混ぜ込んで、再び植え穴に戻しておきます。粘土質や砂質、水はけの悪い土壌であれば、腐葉土や堆肥を多めに入れるとよいでしょう。肥料などを混ぜ込んだ後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 樹木用にブレンドされた培養土を利用すると手軽です。 植え付け Monkey Business Images/Shutterstock.com 真夏を除いた生育期に植え付けると、根付きやすくなります。4〜6月か9月が植え付けの適期です。 【地植え】 土作りをしておいた場所に、苗木の根鉢よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。しっかり根づくまでは支柱を立てて誘引し、倒伏を防ぐとよいでしょう。最後にたっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、10号以上の大鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木をポットから取り出して鉢に仮置きし、高さを決めます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。しっかりと根づくまでは、支柱を立てて誘引しておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しましょう。冬は凍結しない場所に移動して寒さ対策をしておきます。 生命力旺盛で成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。 水やり Afanasiev Andrii/Shutterstock.com 木の幹や枝葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、土中の水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。反対に、真冬は気温が十分に上がった日中に行います。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 【地植え】 植え付け後にしっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、乾いたら水やりをしましょう。根づいた後は、地中深くから水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、晴天が続いて乾燥している場合は水やりをして補いましょう。 【鉢植え】 日頃から水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサインです。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイント。特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。冬は生育が止まり、表土も乾きにくくなるので控えめに与えるとよいでしょう。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 地植え、鉢植えともに2月頃に緩効性肥料を与え、土によくなじませましょう。生育期を迎える前に肥料を与えると、新芽を出すエネルギーとなり、旺盛に枝葉を広げることにつながります。 肥料はそれほど欲しがるタイプではありませんが、鉢植えの場合は水やりとともに肥料成分が流失しやすいので、株に勢いがないようであれば、緩効性肥料を追肥して様子を見るとよいでしょう。 【基本のお手入れ】キョウチクトウを育てよう ここからは、キョウチクトウの栽培について知っておきたい基本の手入れ方法をご案内。美しい木姿をキープするためのメンテナンスや増やし方について深掘りします。 剪定(せんてい) mihalec/Shutterstock.com 夾竹桃は枝が込み合っていると奥まで日差しが届かず花数が少なくなるので、毎年の剪定を心がけてください。また、生命力旺盛で枝葉をよく茂らせるので、放任すると樹形が乱れて見栄えが悪くなります。適切な剪定で樹高を抑え、スマートな姿をキープするようにしましょう。太い枝も切り取れる、剪定バサミと、怪我や手荒れを防ぐためのガーデニング用の手袋を準備してください。 剪定の適期は、十分に気温が上がって生育し始める4月頃です。休眠期が剪定適期の落葉樹とは異なり、常緑樹のキョウチクトウは寒い時期に剪定すると木が傷みやすくなるので注意しましょう。また花芽は5〜6月にでき、この後に剪定すると花がつかなくなるので、タイミングを逃さないようにしてください。 キョウチクトウは、「すかし剪定」が基本です。込み合っている部分の枝のうち、木の内側に向かって伸びている「逆さ枝」、垂直に立ち上がっている「立ち枝」、勢いよく伸びすぎている「徒長枝」などを切り取ります。枝を途中で切ると、そこからたくさんの新芽が出て四方に伸び出し、かえってバランスが崩れる原因になるので、必ず枝分かれしている元の部分から切り取りましょう。地際からたくさんの幹を出す性質があるので、3〜5年経った古い幹は地際で切り取り、新しく出た幹に切り替えます。樹高を抑えたい場合は、高く伸びすぎている枝を元の枝分かれしている部分まで切り戻しましょう。 病気・害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 キョウチクトウの栽培で注意したい病気は、うどんこ病、炭そ病です。 うどんこ病は葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが発生し、光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放任してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。木の勢いがなくなり、見た目も悪いので、兆候が見られたら早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。梅雨の時期に発生しやすい傾向にあるので、水もち、水はけのよい土壌作りと、適切な水やりの管理が回避のカギです。窒素成分の多い肥料を与えすぎるのも、発症のきっかけになります。 炭そ病はカビが原因で発生する病気で、葉に褐色で円形の病斑が現れるのが特徴です。比較的気温が高く、雨の多い時期に発生しやすくなります。枝が茂りすぎるのを避け、風通しよく管理しましょう。早期のうちに発見して、適応する殺菌剤を散布して防除します。 【害虫】 キョウチクトウの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、カイガラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると植物の茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒剤を利用するのがおすすめです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫です。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせます。硬い殻に覆われて薬剤の効果が限られるので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com キョウチクトウは、挿し木、取り木、株分けで増やすことができます。 【挿し木】 挿し木の適期は6〜7月です。まず、春に伸びた若くて勢いのある枝を10〜20cmほどの長さで切り取り、水を入れた器で十分吸水させておきましょう。清潔な挿し木用の培養土を育苗用トレイなどに入れて、採取した枝葉を挿しておきます。水切れしないように管理し、発根したら黒ポットなどに植えて育成を。大きくなったら、植えたい場所に定植します。挿し木のメリットは、採取した株のクローンになることです。 【取り木】 取り木の適期は6〜7月です。前年に伸びた枝の表皮を剥ぎ取り、そこに水で戻して軽く絞った水苔を巻いてビニタイなどで固定。さらに乾燥しないようにビニールで巻いて、しばらくおきます。表皮から発根したら枝から切り取って、清潔な挿し木用の培養土を入れた鉢に植え付けます。取り木でも、採取した株のクローンになります。 【株分け】 株立ち状に育っているキョウチクトウは、株分けして増やすことができます。適期は5〜6月です。株を掘り上げ、4〜5本の枝をつけて根をノコギリなどで切り分けて、植え直します。 美しいキョウチクトウを育ててみよう! Monika Valachovic/Shutterstock.com ここまで、夏に開花期を迎えるキョウチクトウの性質や種類、育て方などについてご紹介しました。近年は温暖化が進み、真夏に開花する植物の種類は少なくなってきましたが、キョウチクトウは元気いっぱいに開花するので、夏の庭に重宝する存在です。ぜひキョウチクトウをガーデンに取り入れて、寂しくなりがちな夏の庭を彩ってみてはいかがでしょうか?
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育て方

植物を気にせず旅行へ! 留守中も安心な鉢植えの水管理アイデア
鉢植えを腰水にする 3日程度の短期間の不在なら、腰水が手軽で有効な対策です。腰水とは、バケツやトレーなど大きめの容器に、数センチの深さに水を張り、鉢ごとその中に植物を入れ、鉢の底が水に浸っている状態にすること。張った水の温度が上がりすぎないよう、涼しい日陰に置いておくとよいでしょう。この方法なら、大きめの容器さえあれば特別な道具や準備が必要なく、水切れの心配をせずに出かけることができます。バスタブに水をためて、そこに植物を置くのもいいですね。その場合は換気扇を回したり、明かりをつけておくなどして植物が枯れないようにしましょう。ただ、腰水の方法では常に土が湿っているため、根腐れしてしまう危険もあり、1週間以上になるような長期の不在や、乾燥を好む植物には向きません。あくまで数日間の処置と考えましょう。 自動灌水装置を設置する ある程度長期の不在にも対応できるのが、自動灌水。設定した時間に自動で水やりしてくれるので、留守中でも普段とほとんど変わらずに水やりをすることができます。種類は電動から手動までさまざまあり、100円ショップで販売されていることも。常に水を供給するウォーターサーバーのような簡単なものであれば、ペットボトルを使ってつくることもできますし、鉢植えのアクセントにもなる可愛いデザインのものも販売されています。最近では、天気や土壌の水分量の状況を観測して調整するものもあり、在宅中でも取り入れているという人もいるのではないでしょうか。すでに自動灌水のシステムがあるのであれば、使わない手はありません。新しく導入する場合は、ある程度のコストや時間がかかり、また、与える水の量や時間が適切かをチェックするため、お出かけ前に余裕を持って準備しておきましょう。 水やり代行サービスを利用する Photo/ESB Professional/Shutterstock.com いろいろな種類の鉢を育てている場合など、やっぱり人の目で見ながら水やりをしたいという人は、水やり代行サービスを利用してみるのもよいかもしれません。園芸店の中には、長期不在中の水やり代行サービスを受けつけてくれるお店もあります。また、ご近所に仲良しの庭仲間がいる場合は、留守中の水やりをお願いしていくのも一案です。ガーデニングの知識を持った人なら、植物の様子を見ながら水やりをしてくれるので安心です。お世話になった人にはお礼とお土産をお忘れなく。 植木鉢ごと地面に埋める Photo/Jurga Jot/Shutterstock.com 地面の庭を持っていて、スペースに余裕があるようなら、植木鉢ごと地面に埋めてしまうのも効果的です。水を通しやすい素焼き鉢などなら、土中の水分がしみこんで水切れを防ぐことができます。直射日光の当たらない木陰など、明るい日陰に穴を掘り、植木鉢を縁まで埋めて周囲に水をまいておきましょう。鉢土の表面を湿らせた水苔などで覆っておくとより安心です。庭がない場合は、大きめのプランターに土や湿らせた布を入れて、そこに植木鉢を入れることもできます。 また、クリスマスローズのように地植えのほうが管理しやすい植物などは、夏の間は一時的に庭に下ろしてしまう、という方法もあります。地植えは鉢植えに比べて地面の温度が上がりにくく、水切れもしにくいため、夏は栽培しやすいのが嬉しいところ。暑さと晴天が何日も続くようでなければ、水やりも基本的に必要ありません。夏の間は庭植えにし、秋になって涼しくなってから鉢上げすれば、また鉢植えとして育てられます。ただし、根を傷つけられることを嫌う植物の場合は、植え替えは避けたほうが無難でしょう。
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一・二年草

育てやすくて可愛いホウセンカ! きれいに咲かせるポイントや注意点は?
ホウセンカってどんな花? Anongluckruttana/Shutterstock.com ホウセンカは、ツリフネソウ科ツリフネソウ属(インパチェンス属)の一年草で、原産地はインド〜東南アジアです。暑さに強く、夏の庭を明るく盛り上げてくれる草花です。 ホウセンカには草丈の低い矮性種と、高くなる高性種があります。そのため草丈は30〜80cmと幅があり、花壇の前段〜中段あたりで活躍。花色は赤、紫、白、ピンクの濃淡、サーモンピンクのほか、紫や赤に白の絞りが入るものもあって個性的です。花姿は一重咲きや豪華な八重咲きもあります。 種がはじける理由 花言葉の由来にも Anirut Ruairuen/Shutterstock.com ホウセンカの実は、小さなラグビーボールのような形をしており、熟すとはじけて種を周囲にばらまく性質があります。これは、できるだけ広範囲に子孫を残そうとする生存戦略です。ホウセンカの花言葉は「わたしに触れないで」ですが、ちょっと触れただけで種がはじけ飛んでしまう性質を表現したものとされています。 ホウセンカの爪染めってどうやるの? shinja jang/Shutterstock.com ホウセンカは、中国経由で日本に伝えられたとされています。平安時代にはホウセンカを用いた爪染めが行われていたそうです。 用意するものは、ホウセンカの花弁(爪1枚あたり半分の花)、ミョウバンです。ホウセンカの花弁とミョウバン少々をビニール袋に入れて、重しなどで潰していきます。潰したものを爪に塗り、ラップで包んで一晩おいたら出来上がり。指も染まりますが1週間ほどで色が抜け、爪には長く色が残ります。 ホウセンカの開花時期 Sala Thongdee/Shutterstock.com ホウセンカは夏に花を咲かせる一年草です。5月頃に種を播くと、発芽して本葉を多数つけて生育します。7月頃から開花し、9月頃まで咲き続けます。寒さには弱く、越年できずに枯死してしまう、ライフサイクルの短い植物です。 ホウセンカの花と果実 Cattlaya Art/Shutterstock.com ホウセンカの花は節ごとについて、葉の下あたりに小さなつぼみをつけ、下から順に花が咲き上がっていきます。花のサイズは2〜3cmほどで、横向き、またはうつむくようにして開花。花びらの後ろに細長い「距(きょ)」がついており、これは花びらまたはガクが変形したものです。果実は1〜2cmの紡錘形で、うぶ毛を持っているのが特徴。中には小さな黒い球状の種が入っています。 ホウセンカを育てるポイント ここまで、ホウセンカの基本情報や特徴、花言葉や爪染めの方法などについて、ご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、ホウセンカの育て方について詳しく解説していきます。種まきや苗の植え付けからスタートし、水やりや肥料など日頃の管理、摘心や花がら摘みなど、より美しく見せるためのテクニックもご紹介します。 適した環境 drmiller0221/Shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を選びます。半日陰でも生育しますが、あまりに暗い場所では、花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が間のびしたりするので注意。水はけ、水もちのよい土壌を好むので、地植えする場合は植え付け前に有機質資材を投入してよく耕し、ふかふかの土作りをしておくとよいでしょう。乾燥を苦手とする傾向があるので、砂質土壌など乾きやすい場所は避けたほうがよいでしょう。 土作り DedovStock/Shutterstock.com 【地植え】 丈夫な性質で土壌を選びませんが、植え付ける1〜2週間前に腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。特に乾きやすい砂質土壌では、水もちをよくするための土壌改良が必要です。有機質資材を多めに混ぜ込んでおきましょう。土づくりは事前にしておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 種まき Olga Miltsova/Shutterstock.com ホウセンカはこぼれ種でも増えるほど強健な性質で、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 ホウセンカの苗は初夏から花苗店に出回ります。手軽に始めたいなら、苗の植え付けからのスタートがおすすめです。「1〜2株あれば十分だから、苗の植え付けから始めたい」という方は、次項に進んでください。 ホウセンカの発芽適温は20℃前後。種まきの適期は、十分に気温が上がった5月頃です。ホウセンカは直根性のため移植を嫌うので、育てたい場所に直まきするのがおすすめです。しかし、植える場所を決めていない場合は、黒ポットにタネを播いて育苗し、幼苗のうちに定植してもかまいません。 【直まき】 土づくりをしておいた場所に15〜20cmの間隔を取り、穴をあけて2〜3粒ずつ播きます。1cmほど土をかぶせ、手のひらで押さえて最後にたっぷりと水を与えます。発芽して本葉が2〜3枚ついたら、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や、葉が虫に食われたり黄色くなっている苗などを選んで間引きます。 【ポットまき】 3号の黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れます。中央に穴を開けて種を2〜3粒ずつ播き、1cmほど土をかぶせましょう。最後にたっぷりと水を与え、日当たりのよい場所で管理します。発芽までは水を切らさないように注意しましょう。本葉が3枚ほどついた幼苗のうちに、植えたい場所へ定植します。その際、勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や、葉が虫に食われたり黄色くなっている苗などを選んで間引きます。 苗の植え付け OlegDoroshin/Shutterstock.com 花苗店で苗を購入する際は、節間が短く茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に苗よりも1回り大きなを穴を掘って植え付けます。ホウセンカは移植を嫌う性質があるので、苗をポットから出したら根鉢を崩さずにそのまま植え付けるのがポイントです。複数の苗を植え付ける場合は、15〜20cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、5〜7号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めます。ホウセンカは移植を嫌う性質があるので、苗をポットから出して根鉢を崩さずにそのまま植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 水やり Zoom Team/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために、茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温の高い昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ、多数のつぼみが上がってくると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチすることが、枯らさないポイントです。 特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。 肥料 Iryna Inshyna/Shutterstock.com 【地植え】 やせ地でもよく育つので、十分な土作りをしていれば不要です。開花期に株の勢いがない場合には、液肥を与えて様子を見るとよいでしょう。チッ素成分を多く含んだ肥料を施すと、茎葉ばかりが茂ってあまりよい花が咲かなくなるので、開花を促す成分配合の液肥を選ぶようにします。 【鉢植え】 開花期を迎えた頃に、10日に1度を目安に液肥を与えます。チッ素成分を多く含んだ肥料を施すと、茎葉ばかりが茂ってあまりよい花が咲かなくなるので、開花を促す成分配合の液肥を選ぶようにします。 支柱の設置 NinaMalyna/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 草丈が高くなる高性種のホウセンカを育てる場合は、早めに支柱を設置して茎を誘引しておきましょう。強風による倒伏を防ぐため支柱は深く差し込んで、しっかり支えられるようにしておくことが大切です。 摘心・花がら摘み mihalec/Shutterstock.com 【摘心】 しっかり根付いて株が充実してきたら、茎の頂部を切り取りましょう。すると脇芽が伸び出し、こんもり茂るとともに、花数も多くなります。 【花がら摘み】 ホウセンカは次から次へと花が咲くので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株周りを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも終わった花を残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 ホウセンカに発生しやすい病気は、うどんこ病です。 うどんこ病は、発生すると葉の表面に白い粉が吹いたようなカビが発生し、光合成を阻害されたり、葉から養分を吸収されたりして、生育が悪くなります。放任してひどくなると枯れてしまうこともあるので注意。株の勢いがなくなり、見た目も悪いので、兆候が見られたら早期に殺菌剤などを散布して対処しましょう。 【害虫】 ホウセンカの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、ハダニ、センチュウです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉について吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、乾燥が続くと発生しやすい小さな虫で、葉裏などについて吸汁します。大発生すると株が弱るので、葉の表や裏にシャワーを勢いよくかけましょう。小さな虫なので、水の勢いで押し流すことができます。 センチュウ(線虫)は、土壌に生息する糸状の虫で、ホウセンカはセンチュウが生息する土壌ではうまく育ちません。ホウセンカと同様に夏に咲くマリーゴールドは、センチュウの対抗植物で、被害を抑制する効果があるとされているので、一緒に植えるのも一案です。 種を採取するコツ wasanajai/Shutterstock.com ホウセンカの種採りをしたい場合は、そろそろ株が疲れて開花期が終わる頃に、花がらを切り取らずに、種をつけさせます。サヤが黄色く熟した頃に採取しますが、触れたとたんにはじけて種を周囲にまき散らすので、完熟する前に、だし汁用パックなどでサヤを包み込んでおくとよいでしょう。採取した種は、しばらく乾燥させた後に保存袋に入れて、翌年の種まき適期まで冷暗所で保存します。 育てやすいホウセンカなら初心者でもきれいな庭をつくれる! naipung/Shutterstock.com この記事では、ホウセンカの特性や用い方、育て方について掘り下げてきました。ホウセンカは丈夫で育てやすく、真夏にたっぷりと花を咲かせてくれます。ぜひ暑さに負けず元気に咲くホウセンカを庭に迎えて、明るく彩ってみてください。
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エクステリア

ガーデンテーブルとは? 各素材の特徴・選び方についてご紹介します!
ガーデンテーブルとは? Gorodenkoff/Shutterstock.com ガーデンテーブルとは、庭やベランダに置くテーブル全般を指します。テーブルと日よけになるパラソルのセットで販売されていることが多く、素材はさまざまです。 最近は既製品を利用するだけではなく、自分で好みのテーブルをDIYすることも人気になっています。 ガーデンテーブルの素材 anon_tae/Shutterstock.com ここからは、さまざまなガーデンテーブルについて、素材別に、その特徴をそれぞれ詳しくご紹介していきます。 アルミ yampi/Shutterstock.com アルミ製のガーデンテーブルは軽量で、錆びたり腐ったりすることがなく耐久性が高いことが特徴です。 軽量ですので持ち運んで使用するのにもおすすめです。 壊れにくく移動しやすいため、業務用に利用されることも多い素材です。 木材 Dimasik_sh/Shutterstock.com 木材のガーデンテーブルは見た目がよく、ぬくもりのある空間づくりに最適です。 芝生の景観と非常に相性がよく、雰囲気にこだわりたい方におすすめです。 一方で、木材は年月が経つにつれて色が変化したり、腐食しやすいという特性がありますが、オイルステイン加工や防腐剤が塗られているものを選ぶことで、汚れや劣化を抑えることができます。 ステンレス Ales_1985/Shutterstock.com ステンレス製のガーデンテーブルは耐久性が高く、汚れにくいのが特徴です。 軽量なものが多く、腐食にも強いですが、アルミ製と比較すると重量があります。 デザインが比較的シンプルなものが多く、すっきりとした見た目が印象的です。 プラスチック Ragnarock/Shutterstock.com プラスチック製のガーデンテーブルは、水や湿気に対する耐久性が高いという特徴があります。 錆が発生することもなく腐食する心配もないため、メンテナンスが非常に簡単です。 また軽量なので、気軽に移動や持ち運びができます。 アイアン Renat Murtaev/Shutterstock.com アイアン製のガーデンテーブルは、とても頑丈で重厚感があり、高級な雰囲気を味わうことができます。 近年人気の素材で、いろいろなデザインのものが販売されており、好みに合わせて選ぶ楽しさもあります。 しかしながらアイアンは錆が発生する可能性があるため、購入の際は、防錆コーティングがされているものを選ぶことが長持ちさせる秘訣です。 人工ラタン CHAIWATPHOTOS/Shutterstock.com 人工ラタンは籐を編んだようなデザインが魅力の素材で、材質はポリエチレンです。 非常に軽いため持ち運びがとても容易で、気軽に移動させることができます。 人工ラタンは天然のラタンに比べてメンテナンスが簡単ですが、月日が経つと色落ちすることがあるため注意が必要です。 ガーデンテーブルの選び方 Arnold O. A. Pinto/Shutterstock.com ここまで、ガーデンテーブルのさまざまな素材についてご紹介しました。 素材ごとのメリット、デメリットをしっかりと把握して選ぶことが大切です。 次はガーデンテーブルの選び方について、詳しくご説明していきます。 利便性の高さ Lia_Russy/Shutterstock.com ガーデンテーブルを選ぶ際に見逃せないのが、利便性です。軽い素材など利便性の高いものを選ぶと、過酷な気温の季節など使用しない期間は、ガーデンテーブルを片付けて場所を有効活用することができるというメリットがあります。 しかし素材によっては雨風に弱いものもあります。ガーデンテーブルを頻繁には片付けず長期間屋外に置いておく場合には、耐久性の高いものを選びましょう。 サイズ victoras/Shutterstock.com ガーデンテーブルを購入する前に、置き場所の広さを必ず確認しましょう。購入後にサイズが合わずに使えないとなると、選んだ時間も、お金も無駄になってしまいます。庭やベランダのどこに置くのかしっかりと決め、サイズを測ってからテーブルを選ぶことが重要です。必要なときだけ出すというような使い方の場合は、折りたためるのか、重すぎないかなどにも気をつけたいところです。 DIYすることもできる! Cryptographer/Shutterstock.com ガーデンテーブルはさまざまな素材やデザインのものがありますが、庭やベランダの景観、大きさにぴったり合うものが見つからない場合、自分で作ることも選択肢に入れてみてはいかがでしょうか? 初心者の方でも意外と簡単に作ることができますので、自分好みのガーデンテーブルをDIYしてみるのもいいですね。
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果樹

【果樹栽培】カシス(クロスグリ)は自宅で栽培可能! 特徴や育て方のコツを解説
カシス(クロスグリ)の主な特徴とは Yevgeniya Abayeva/Shutterstock.com まずはカシス(クロスグリ)とはどのような植物なのか、主な特徴について解説します。 基本情報 Catarina Belova/Shutterstock.com カシスは日本ではクロスグリとも呼ばれるスグリ科スグリ属の落葉低木で、分類法によってはユキノシタ科に分類されることもあります。原産地はヨーロッパで、樹高は1~1.5mほどです。 耐寒性が強いため寒冷地でも育ちますが、耐暑性は弱く、暑い地域では育ちにくいです。カシスはフランス名で、英名はブラックカラント。また、カシスの木は傷つくと猫の尿のような強烈なニオイを発しますが、傷つけなければ無臭です。 花や実の特徴 rsooll/Shutterstock.com カシスの開花時期は4~5月で、黄緑色の小さい花を咲かせます。その後、緑色の実をつけ、やがて濃紫色や黒色に変わります。 植え付けから2年ほどで実を収穫できるようになります。カシスは自家結実性で、1株植えれば実がなります。実は酸味が強いため、そのまま食べるより、ジャムやゼリー、果実酒などに加工されることが多いです。 実は栄養が豊富 Bukhta Yurii/Shutterstock.com カシス(クロスグリ)の実は、栄養価が非常に高いことが知られています。 アントシアニンの含有量が豊富で、ブルーベリーよりも多いといわれています。アントシアニンは、目の疲れやストレスからくる肩こりや頭痛などに効果があり、目の健康維持にも役立つとされています。また、ビタミンCも豊富で、ビタミンAやβカロテン、カルシウム、マグネシウムなどの栄養素も含まれています。 カシス(クロスグリ)の育て方のポイント7つ Pavlo Lys/Shutterstock.com カシス(クロスグリ)はヨーロッパ原産で、日本での主な産地は青森県など一部の冷涼な地域ですが、注意点を押さえれば自宅の敷地内で栽培することも可能です。 ここでは、カシスの育て方のポイントについて解説します。 1.栽培環境・用土 MIND AND I/Shutterstock.com カシスは地植えでも鉢植えでも育てることができますが、暑さに弱いため、強い日差しの当たる場所は避ける必要があります。午前中は日当たりのよい場所で、午後は明るい日陰になるような場所が最適です。 また水はけと水もちのよい土壌を好むため、市販の培養土や赤玉土にピートモスを混ぜた土、またはベリー類専用の用土などを使用するとよいでしょう。 2.水やり IrinaSol/Shutterstock.com カシスの水やりについては、地植えと鉢植えで管理が異なります。地植えの場合、基本的に降雨で十分ですが、夏場に日照りが続いて乾燥している場合には、水やりが必要になります。 鉢植えの場合は、表土が乾いたらたっぷりと水を与えるようにします。鉢の下に受け皿を置いている場合は、水やり後にたまった水をこまめに捨てるようにしましょう。 3.肥料 kram-9/Shutterstock.com カシスの肥料は、地植えの場合は植え付け時に有機質肥料もしくは速効性化成肥料を元肥として混ぜます。10月にも同じ肥料を追肥します。 一方、鉢植えの場合は地植えよりも定期的な施肥が必要です。2月、7月、10月に有機質肥料や速効性化成肥料を施します。2週間に1回を目安に、1,000倍に薄めた液体肥料を与えてもよいでしょう。 4.植え付け・植え替え Guas/Shutterstock.com カシスの植え付けおよび植え替えは、落葉期の12~2月が適期です。地植えの場合は、植え替えは必要ありませんが、鉢植えの場合は、約2年に1回程度のペースで行うことが望ましいです。鉢植えの場合は、現在の鉢よりも一回り大きな鉢に植え替えることが必要です。 5.日常のお手入れ Victoria Atu/Shutterstock.com カシスの整枝・剪定は12~2月に行います。 株の根元から毎年新梢が出るので、勢いの強いものを3~4本残すようにします。5年ほどで主軸枝が15本程度となり、樹形が整います。極端な強剪定は避けましょう。 5年を超えた古い主軸枝は地際から切り取ります。また、風通しや日当たりをよくするため、混み合っている枝もこまめに整理しましょう。 6.人工授粉と収穫 alex_gor/Shutterstock.com カシスは、自家結実性があるため、人工授粉や受粉樹は必要ありません。自然に受粉すると実がどんどん大きくなり、黒く熟した実をたくさん収穫できます。 収穫時期は7月です。もし毎年実がつきにくい場合は、4~5月頃に絵筆などを使って授粉させるとよいでしょう。 人工授粉は、筆を花の中に入れて雄しべの花粉をつけ、花の中央にある雌しべにこすりつけるようにして行います。 7.注意すべき病害虫 AVIcon/Shutterstock.com 注意すべき病気には、うどんこ病や斑点病などがあります。剪定などで風通しをよくすることで予防しましょう。 害虫では、カイガラムシがつきやすい傾向があります。こまめな剪定を行い、風通しをよくすることが、害虫対策の重要なポイントです。カイガラムシ類がついたら、使い古しの歯ブラシなどでこすり落として駆除します。 カシス(クロスグリ)の増やし方 Vova Shevchuk/Shutterstock.com カシス(クロスグリ)は種まきや挿し木で増やすことができます。 ここではそれぞれの増やし方について解説します。 種まき TShaKopy/Shutterstock.com カシスを増やす方法として、実から採取したタネを使って種まきする方法があります。タネの発芽のためには寒さにあてる必要があるため、種まきする前にタネを冷蔵庫に入れておきます。また、タネからでは実が収穫できるまでに時間がかかることに注意しましょう。 果実の収穫後すぐにタネを播き、冬の間土が乾きすぎないように管理していると、春には発芽します。 挿し木 Evtushkova Olga/Shutterstock.com カシス(クロスグリ)は挿し木で増やすのが一般的です。 挿し木の方法は、以下の通りです。まず、前年に伸びた若い枝を切り(挿し穂)、葉を数枚残してあとは取り除きます。その後、挿し穂に水を吸わせるために1時間ほど水につけ、湿らせた挿し木用の用土に挿して軽く押さえてから水やりします。挿し穂は乾燥しないよう注意して管理します。 カシス(クロスグリ)の食べ方 Liudmila Beliavskaia/Shutterstock.com カシス(クロスグリ)の果実は生で皮ごと食べることもできますが、酸味が強いためジャムやジュースなどに加工するのが一般的です。 カシスのジャムの作り方をご紹介します。 収穫したカシス500gと砂糖300g、水80cc、レモン果汁少々を用意します。 収穫したカシスは花柄を取り除いて水洗いし、鍋に果実と水を入れて5分ほど煮ます。果肉をザルにあけ、木べらなどで果肉をつぶしてタネなどを濾し取ります。鍋に濾した果肉と砂糖、レモン汁を入れ、10分ほど弱火で煮詰めます。このとき、焦げないように木べらなどで混ぜながら煮詰め、とろみが出てきたら完成です。保存する場合は殺菌した瓶などに詰めましょう。 カシス(クロスグリ)を育てて味わってみよう Happy_food_photo/Shutterstock.com カシスは地植えでも鉢植えでも育てることができます。強い日差しに当てないように注意し、こまめな剪定を心がければ、比較的育てやすい植物です。 収穫したカシスでジャムやジュース、ケーキなどを作って楽しむこともできます。 ぜひこの記事を参考に、カシスをご自宅で育てて収穫する贅沢を楽しんでみてはいかがでしょうか。
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宿根草・多年草

華やかな香りを楽しもう! ジャスミンの育て方を分かりやすく解説!
ジャスミンとは photosthai/Shutterstock.com ジャスミンは、モクセイ科ソケイ属に分類されるつる性植物の総称で、約300種があるとされています。日本で主に苗が流通しているのは、アラビアンジャスミン(マツリカ)、ハゴロモジャスミンなど。カロライナジャスミン、マダガスカルジャスミン、スタージャスミンなどは、花の形や香りのよさが似ていることから名前に「ジャスミン」がつきますが、植物の分類上では、まったく別の科に属する植物です。 ジャスミンの原産地はアジア〜アフリカの熱帯、または亜熱帯地方。暑さには強い一方で、寒さには弱い性質をもっています。基本的には冬でも葉を落とさない常緑性の植物ですが、日本の厳しい寒さのもとでは葉を落とすこともあります。春の生育期を迎えると新芽が動き出すことがあるので、枯れたと早々に判断せず、春まで見守ってみてください。 つる性の植物なので、育てる際にはつるを這わせるための構造物が必要です。フェンスやオベリスク、アーチなどを準備しておくとよいでしょう。つるが伸びる範囲は150〜300cmにも及びますが、邪魔になるようであれば適宜剪定して伸びる範囲をコントロールしてもかまいません。 独特の甘くて強い香りを持っており、開花期にはやや離れたところからでも「ジャスミンが咲いている」と、存在感を強くアピールしてきます。ただ、香りに敏感な方には頭痛を起こしてしまう原因になるので、植える場所には注意するとよいでしょう。 ジャスミンの名前の由来 yuri-ss/Shutterstock.com ジャスミンの名前は、ペルシャ語の「ヤースミーン」からきているとされています。この言葉は「神からの贈り物」という意味。花の香りがよくてリラックス効果があり、昔から精油にして利用されてきたことに由来しています。 ジャスミンの花言葉 ジャスミンの一種でバラ咲きのマツリカ。PixLove/shutterstock.com ジャスミンの花言葉は、「優美」「愛想のよい」「愛らしさ」「官能的」など。世界三代美女のクレオパトラがジャスミンの香りを愛し、その美しさに華やぎを添えたという逸話から、これらの言葉が与えられたようです。 ジャスミンの見頃 Patrick Civello/Shutterstock.com 前述したように、ジャスミンは300種以上が分布しているため、種類によって開花期は異なります。ハゴロモジャスミンやコモンジャスミンは4〜5月、アラビアンジャスミン(マツリカ)は7〜9月です。ジャスミンは夜に開花し始めるので、昼よりも夜に濃い香りを漂わせます。 ジャスミンティーを楽しめる bonchan/Shutterstock.com アラビアンジャスミンは、ジャスミンティーを手軽に楽しめるハーブです。反対にカロライナジャスミンは「ジャスミン」という名前がついていますが、毒を持っているので、利用しないでください。また、飲料として利用するなら薬剤散布はせずに、無農薬で栽培するのがおすすめです。 ジャスミンティーの作り方は簡単です。咲いた花を数輪摘み、烏龍茶または緑茶と一緒にティーバッグに入れてお湯を注ぎます。香りを強くしたい場合は、花数を多めに入れてもかまいません。好みの量を見つけて、オリジナルレシピを作るのもいいですね。 ジャスミンの育て方 ここまで、ジャスミンの特性や名前の由来、花言葉など、多岐にわたってご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、ジャスミンの育て方について詳しく解説していきます。 ソケイ属に分類されるジャスミンの仲間は300種以上あるとされます。範囲が広いので、ここではジャスミンの代名詞となっている、アラビアンジャスミン(マツリカ)の育て方に絞って解説していきます。近年はジャスミンといえばハゴロモジャスミンを想起する方も多くなっていますが、こちらは『ハゴロモジャスミンはどんな花? 特徴や花言葉、育て方について』 に詳しいので、ご参照ください。 栽培場所 ジャスミンの一種、ソケイ。Konstantinos Livadas/shutterstock.com 日当たり、風通しのよい場所を好みます。半日陰の場所でも生育しますが、花つきが悪くなってしまうようです。水はけ・水もちがよく、有機質に富んだ、やや酸性よりの土壌を好みます。 アラビアンジャスミンは暑さには強いのですが、寒さに大変弱い性質をもっています。最低気温は10℃以上が必要です。庭に植えて楽しみたい場合は、5〜9月までは地植えにし、寒くなる前の10月頃に鉢に植え替えて、室内などの暖かい場所へ移動して管理しましょう。沖縄などの暖地では、庭植えのまま越冬させることができます。ただし、いつも寒風にさらされるような環境は避けてください。 土づくり funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材を投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておきます。このように事前に土づくりをしておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 草花の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。自身で配合土を準備したい場合は、赤玉土小粒7対ピートモス3、そこに元肥として緩効性化成肥料を入れてよく混ぜ合わせて使用するとよいでしょう。 植え付け wavebreakmedia/Shutterstock.com アラビアンジャスミンの植え付けの適期は5〜6月か9月頃です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりもひと回り大きな穴を掘って、苗木を植え付けます。アラビアンジャスミンはつるを伸ばして生育するので、誘引するためのフェンスやオベリスクなどをしつらえておきましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、8〜10号鉢を準備しましょう。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。アラビアンジャスミンの苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、やや根鉢をくずして植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 アラビアンジャスミンは生育旺盛で根詰まりしやすく、長くそのままにしておくと株が弱ってくるので、1〜2年に1度は植え替えてください。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を整理して小さくし、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。根鉢を小さくした分、地上部も切り戻しておいてください。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えます。 水やり cam3957/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温の高い昼間に水やりすると、水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。冬は十分気温が上がった真昼頃に与えてください。夕方に水やりすると夜から朝にかけて冷える原因になり、株が弱るので避けましょう。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥するようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げ始めると、水を欲しがるようになります。気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 特に真夏は高温によって乾燥しやすくなるため、朝夕2回の水やりを欠かさないように注意します。また、冬は生育が止まるので水やりを控えめにしてください。鉢受け皿に常に水が溜まっているような状態を避けて、乾燥気味に管理しましょう。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 4月頃に緩効性化成肥料を株の周囲にまき、スコップなどで軽く耕して土に馴染ませましょう。5〜10月に液体肥料を、10日〜2週間に1度を目安に与え、株の勢いを保ちます。冬は生育が止まるので施肥の必要はありません。 注意したい病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 アラビアンジャスミンは病気にかかる心配はほとんどありませんが、まれにアブラムシがウイルスの媒介となってすす病を発症することがあります。 すす病は、カビの一種が原因となる病気で、植物に黒い粉が吹いてすすがついたような状態になるのが特徴です。樹勢が衰えるうえに見た目も悪いので、発見次第適用する薬剤を散布して防除しましょう。 【害虫】 アラビアンジャスミンに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目も悪いので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。ただし、収穫を目的とする場合は特に、薬剤の用量・用法を守って使用してください。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要です。繁殖力が高く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけるとよいでしょう。 花がら摘み・剪定 mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 アラビアンジャスミンの終わった花は、早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫発生の抑制につながりますよ! また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【剪定】 アラビアンジャスミンの剪定適期は、開花後の10月頃です。 込み合っている部分があれば、透かし剪定をして枝数を減らして風通しをよくします。繁茂しすぎて持て余すようであれば、伸びた枝の半分から1/3くらいまで切り戻しましょう。また生育期であれば、開花期でも邪魔になっている枝を切り取ってもかまいません。 増やし方 Mila Naumova/Shutterstock.com アラビアンジャスミンは、挿し木で増やすことができます。 挿し木とは、枝を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物のなかには挿し木ができないものもありますが、アラビアンジャスミンは挿し木で増やすことができます。 挿し木の適期は、7〜9月です。その年に伸びた新しい枝を10cmほどの長さで切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を2〜3枚切り取ります。3号くらいの鉢を用意してゴロ土を入れ、新しい培養土を入れて水で十分に湿らせておきます。培養土に植え穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。その後は日当たりのよい場所に置いて育苗し、大きく育ったら植えたい場所に定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ジャスミンティーを楽しもう Bhupinder Bagga/Shutterstock.com ここまで、ジャスミンの基本情報や特性、花名の由来や花言葉、ジャスミンの育て方まで、多岐にわたってご紹介してきました。楚々とした愛らしい白花からは素晴らしい香りが漂い、庭に個性をもたらしてくれるジャスミン。たくさん花が咲いたら、自家製のジャスミンティーを作ることもできますよ! 冬越しさえできれば初心者でも容易に育てることができるので、ぜひ庭に取り入れてはいかがでしょうか。






















