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コスモスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します

コスモスの育て方。コツとお手入れ、植え替えや寄せ植えを一挙紹介します

秋の花として広く親しまれているコスモス。原産地はメキシコの高原地帯ですが、和名の「秋桜(アキザクラ)」にふさわしく、今では日本の秋の風景に欠かせない存在です。風にそよぐ姿は美しく繊細ですが、こぼれ種で翌年花をつけるほど強く育てやすい花なので、ガーデニング初心者にもおすすめです。コスモスの育て方のコツ、日々のお手入れから寄せ植えに相性のよい植物までを、NHK『趣味の園芸』などの講師としても活躍する園芸研究家の矢澤秀成さんにお聞きしました。

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コスモスを育てる前に知っておきたいこと

コスモスは一年草で、昼間の時間が短くなり始めると開花する、短日植物です。寒さには強くありませんが、日当たりと風通しがよい場所であれば、あまり土質を選ばずに育つので、初心者でも比較的育てやすい花です。

コスモスは種からでも苗からでも育てられます。かつては夏に種をまき、秋に花を楽しみましたが、近年はそれほど日の長さに影響されずに開花する早生品種が主流になり、春に種をまいて夏から開花を楽しむケースが増えています。

種から育てる場合、早生品種は早くまけばそれだけ開花が早くなります。晩生品種は、早い時期に種まきをすると、秋までに草丈が高くなりすぎるので、7月、または8月に入ってからまくと膝丈で開花します。早生品種もまく時期が遅ければ遅いほど、扱いやすい低い草丈で花を楽しめます。

コスモスの基本データ
学名:Cosmos bipinnatus
科名:キク科
属名:コスモス属
原産地:メキシコ
和名:秋桜(アキザクラ)
英名:Cosmos
開花期:6~11月
花色:赤、ピンク、黄、オレンジ、白、複色
発芽適温:20℃前後
生育適温:15~30℃
切り花の出回り時期:9~10月
花もち:5~10日

種類を知ると、選び方がわかります

コスモスには、日の長さに影響されずに開花する早生品種と、昼間の時間が短くなり始めると開花する晩生品種があります。

6月頃から開花する早生品種(開花期6~11月)を夏咲き種、9月以降に開花する晩生品種(開花期9~11月)を秋咲き種と呼ぶこともあります。種まき期間は、夏咲き種は4~7月下旬、秋咲き種は5~8月と異なります。

コスモスのなかから、それぞれを代表する人気品種を紹介しましょう。

コスモスの早生品種(夏咲き種)

センセーション
コスモスといえば、この品種といってもよいほど、広く知られています。1930年代にアメリカで改良された品種で、丈夫で育てやすく、花が大きく美しいことから人気があります。花径約8~10㎝、草丈約1~1.5m、種まき後60~90日で開花する早咲きタイプです。

シーシェル
コスモスはその花弁が桜の花の形に似ていることから、秋桜という和名をもちます。シーシェルは従来品種と異なり、花弁が筒状になるのが特徴です。花径約7㎝のふっくら個性的な花形が人気です。

ソナタ
草丈が50~60㎝と低くコンパクトなので、鉢植えで流通するコスモスの多くはこの品種です。種から育てる場合は、早まきしても倒れにくいため、扱いやすいというメリットが。花径は約7㎝あり、種まきから開花まで非常に早く成長するのが特徴です。そのぶん、開花期間はほかの品種よりも短めです。

コスモスの晩生品種(秋咲き種)

イエローガーデン
もともと淡いピンク系の色しかなかったコスモスのビピンナツス種から、初めて作出された黄花品種。黄色は淡い色から濃い色まで幅があります。オレンジ色や濃赤などのキャンパスシリーズのもとになった品種です。

コスモスを育てるときに必要な準備は?

コスモスは種からも苗からも始められ、鉢でも地植えでも育てることができます。種が比較的大きく発芽しやすいため、ポリポットを使わず、鉢植え、地植えとも直まきで問題ありません。栽培を始めるときは、以下のものを用意しましょう。

準備するもの(鉢植え、地植え共通)
・コスモスの種または苗
・土
・肥料
・支柱

*鉢植えの場合は、下記のものも用意
・6号以上の鉢または横長プランター
・鉢底ネット
・鉢底石

コスモスは放置しておくと、草丈が2mくらいまで伸びてしまうことがあります。茎が細くて弱いため倒れやすく、特に最近のゲリラ豪雨や台風の影響を受けると強風でなぎ倒されてしまうことも。姿よく立たせておくには支柱が必要です。

購入した苗は、水はけのよい土を好みます。地植えでは、根鉢がすっぽり入る大きさ、深さの植え穴を掘って、根鉢を崩さず植えつけます。

コスモスは日なたを好むので、植え場所や鉢の置き場所も日当たりのよいところを選びましょう。

適した土作りが、育てるコツの第一歩

コスモスは水はけのよい土を好み、過湿を嫌います。その点だけ注意すれば、基本的には丈夫なので、ほかの花を育てるときのように、土作りにそれほど神経質になる必要はありません。

鉢植えの場合は、市販の草花用培養土を選びましょう。自分で土をブレンドして作る場合は、赤玉土(小)と腐葉土を6:4の割合で混ぜるか、赤玉土(小)、腐葉土、バーミキュライトを6:3:1の割合で混ぜます。

地植えの場合は、川砂、パーライトなどを混ぜるなどして、水はけをよくして植えてください。

コスモスは、ほかの多くの草花と同じく弱酸性の土を好むので、中和のために苦土石灰か消石灰を混ぜたりするのも有効です。ただし、市販の草花用培養土はあらかじめ酸性度の調整がされているので不要です。

いずれの場合も、あらかじめ元肥として緩効性肥料を施しておきましょう。

コスモスの育て方にはポイントがあります

コスモスを初めて育てる場合は、種まきから始めるか、4月頃から出回り始めるポット苗を購入して始めます。種は草花の種としては比較的大きくて扱いやすく、早生品種は4~7月下旬、晩生品種は5~8月までまくことができます。

栽培には、日当たりと風通しのよい場所が適しています。鉢植えは、生育期間を通して風通しのよい日なたに置きましょう。地植えの場合は、風通しと水はけのよい日なたを選びます。

コスモスの栽培で気をつけたいのは、水と肥料を与えすぎないこと。コスモスはやせた土地でもよく育つ、生命力が強い花なので、むしろ水や肥料を与えすぎて腐らせてしまわないよう、注意しましょう。

コスモスの育て方~苗から始める~

苗の選び方

4~6月頃にポット苗の販売が始まります。購入するときは、茎が徒長(必要以上に間延びして伸びること)していない、葉色が生き生きとしていて、つぼみがたくさんついた苗を選びましょう。

植えつけ時期と方法

コスモスの苗を購入した場合は、できるだけ早く新しい鉢に植え替えるか、地植えします。長期間そのままにしておくと、根がポット内いっぱいに広がって根詰まりを起こし、根が傷んだり、腐りやすくなったりします。

鉢植えの場合の手順
①鉢に鉢底ネットを入れ、鉢底石を敷き、培養土を鉢の高さ1/3ほどまで入れます。
②ポットからコスモスの苗を、できる限り根を切らないように引き抜きます。
③土をほぐさないまま、鉢にコスモスの苗を置いてください。縁の3~4㎝下の位置まで培養土を入れます。
④苗のまわりに培養土を盛り、その土を棒などで突いて隙間をなくします。
⑤鉢底から水が出るまで、たっぷりと水やりします。
⑥品種名や植えつけ日を書いたラベルを挿しておきましょう。

地植えの場合の手順
①花壇の土に元肥を施しておいた場所に、20~30㎝間隔で根鉢がすっぽり入る大きさ、深さの植え穴を掘ります。
②各穴にコスモスの苗をひと株ずつ、根鉢を崩さずに植えつけます。
③たっぷりと水やりをしましょう。
④品種名や植えつけ日を書いたラベルを挿しておきます。

5号鉢にひと株植えを基準にし、それより大きい鉢や横長プランターを使う場合は、株間を20~30㎝あけてください。株間が狭いと生育するにつれて株と株の間に葉が密集し、風通しが悪くなって蒸れて腐ったり、下葉が枯れたりと、見苦しくなります。

ポットから苗を引き抜いたあと、根のまわりの土を崩してしまうと、根が傷ついて弱ってしまうことがあるので、ポットの土(根鉢)は触らずそのまま植えましょう。

コスモスの育て方~種から始める~

種まき時期

コスモスには大きく分けて、6~8月頃に開花期を迎える夏咲き種と、秋の始まる9月以降に開花期を迎える秋咲き種があります。育てる地域にもよりますが、一般的にコスモスの発芽適温は20℃前後なので、夏咲き種は4~7月下旬、秋咲き種は5~8月頃が種まきの適期とされています。ただし、高温期の種まきは生育が難しいので避けましょう。

種まき方法

コスモスは種が比較的大きく、よく発芽するので、鉢や庭にそのまま種をまく直まきができます。基本的に点まきでOKですが、横長のプランターや庭にまく場合は筋まきしても大丈夫です。種まきの方法は次のとおりです。

鉢植えの場合の手順
①鉢に鉢底ネットを入れ、鉢底石を敷きます。縁の3~4㎝下の位置まで培養土を入れましょう。
②土に指で深さ1㎝ほどの穴をあけ、その穴に種を2~3粒まきます。
③種の上に1㎝ほど土をかぶせ、風に飛ばされないようにします。
④気温が20℃以上の日が3日ほど続くと、発芽が始まります。
⑤発芽後、双葉のころから2回に分けて間引きを行い、最後は1本にします。

地植えの場合の手順
①土には元肥を施しておきます。その場所に20~30㎝間隔で、2~3粒ずつ点まきします。種が重ならないようにまきます。
②種の上に薄く土を被せて、風に飛ばされないようにします。コスモスの種は、発芽に光を必要とします。土をかけ過ぎると発芽しません(好光性植物)。
③気温が20℃以上の日が3日ほど続くと、発芽が始まります。
④発芽後、双葉のうちに密に生えたところを間引き、その後は葉が触れ合う程度の株間(20~30㎝)を保つように間引きます。

コスモスと仲よくなる日々のお手入れ

水やりのタイミング

コスモスは空気の乾いた雨の少ないメキシコの高原地帯が原産の花なので、乾燥に強く、過剰な湿気を嫌います。鉢植えの場合は、土の表面が乾いたら鉢底から流れるくらいたっぷりと水やりします。地植えでは雨水がかかる場所では、ほとんど水やりの必要はありません。ただし、何週間も雨が降らず、連日猛暑が続くなど極度の乾燥状態になったときは、株や土の様子を見て、数日にいちど、午前か夕方に水やりをします。

肥料の施し方

コスモスはやせた土地でもよく育つ生命力が強い花なので、少ない肥料でもよく育ちます。むしろ肥料を施しすぎると、丈ばかり伸びて茎が柔らかくなり倒れやすくなるので注意しましょう。

地植えの場合は、種や苗を育てる前に土に元肥として緩効性肥料を少量混ぜる程度で十分です。鉢植えの場合は生育の様子を見ながら、本葉が出てきたころに緩効性肥料を土の表面にぱらぱらまいて施しましょう。

花が咲いたら…

花びらの先からしおれてきたら、咲き終わりのサインです。次の花に栄養を回すために、開花期間中に咲き終わった花は、早めに花がら摘みをしましょう。花びらだけを摘むのではなく、花茎からハサミでカットします。

立派に育てるために、植え替えで注意する点は?

植物は根の性質によって植え替え時の苗の扱い方が違い、なかには移植を嫌うものがあります。それが「直根性」の植物。直根性とは、根が枝分かれすることなく、まっすぐに伸びていく性質のことです。根を少しでも痛めてしまうと植物のダメージが大きく、うまく根づきません。

コスモスは根の数が少なく直根性で根を痛めやすいため、こまめな植え替えに向いていません。苗から育てる場合には、ポリポットから出して鉢や庭に植えつけますが、それ以降は植え替えをしないほうが大きく立派に育ちます。

剪定を行うときは、時期に注意しましょう

コスモスは、先端部分にしか花は咲きません。丈夫で育ちやすいコスモスは自由に生長させると草丈がぐんぐん伸びます。特に、秋咲きの晩生品種を早い時期に種まきした場合、日が長い間はつぼみをつけず、草丈ばかりが大きくなります。そうすると倒れやすく、扱いにくくなります。地植えで草丈を高く、迫力あるコスモスに育てたい場合はそれでもよいのですが、鉢植えなど観賞用に小さく育ててたくさんの花を楽しみたい場合は、「摘芯」「切り戻し」といった剪定が必要になります。

「摘芯」とは、茎の先端にある芽を摘み取り、植物を縦にではなく横に生長させ、茎やつぼみを増やすためのお手入れのこと。「切り戻し」とは、伸びた枝や茎を途中まで切り詰めることで、植物を美しい姿で長く楽しむための作業です。

摘心・切り戻しの方法

①種類や種まきした時期によって異なりますが、コスモスの本葉が6~8枚まで育ったら、先端の芽を手で摘まんで取り除くか、ハサミで切り落とします。その脇から新たなコスモスの芽(脇芽)が出てつぼみが増えるので、より多くの花を楽しめるようになります。
ただし、ある程度生長して日照時間に変化が出てくる時期に摘芯しすぎると、日光を感知している頂芽を摘み取ることになってしまい、つぼみがつかなくなることもあります。夏咲きなら7月以降、秋咲きなら9月以降の摘芯は控えるのがベストです。
②摘心後もコスモスは、ぐんぐん育ちます。摘心を繰り返して育てると、草丈を抑制しながら脇芽を増やし、ボリュームある株に育てることができます。脇芽が伸びて葉が多くなると、夏に蒸れやすく腐りやすくなるので、伸びすぎた茎は脇芽が出ている真上の位置でカットして、葉を減らして風通しをよくしましょう。

コスモスを鉢植えなどで観賞用に育てる場合は、支柱がいらない20~50㎝ほどの草丈にするのがおすすめです。それ以上高く育てたいときは、倒れないよう、5~7 月頃、草丈が50㎝ほどになったら、適宜支柱を立てましょう。強い風が吹く地域は、もっと早い段階で支柱を立てても構いません。

支柱は、市販で購入できる支柱とリングがセットになっているタイプがおすすめです。支柱をコスモスのまわりを囲むように立てるか株の側に立て、その後リングでコスモス全体を囲むか、リングを八の字にして手錠のように結びつけます。

知りたい! コスモスの増やし方

種の採取の時期と方法

コスモスは地面に落ちたこぼれ種から、翌年も芽を出すほど生命力が旺盛。そのため、種まきで数を増やすことができます。

コスモスの種は、花の中心部分(雄しべや雌しべが密集している黄色い部分)にできます。花が枯れ落ちてから縦長の種が黒くなったときが、種を取るタイミングです。そのまま放置しておくと種の部分がはじけ飛ぶので、その前に採取するようにしましょう。

採取してもよいかどうか見極めるには、花が枯れたあとに、花を支えている首部分の色を見ます。周囲の花と見比べて緑色が消えていれば、種を採取できるサインです。また、種ができていない場合は手で触っても落ちることがないので、実際に手で触ってみるのもいいでしょう。

種の採取は、晴れた日に行います。雨降りの日や雨上がりなど、湿気を含んでいる状態だと腐ってしまう可能性があるからです。採取した種は殻に包まれているため、息を吹きかけたり、扇風機やうちわなどで軽く風を当てたりして、種と殻を分け、種だけにします。

種は数日、日陰で乾燥させ、湿気を吸い取ってくれる紙袋か、密閉容器に除湿剤と一緒に入れます。そして、カビが生えないよう涼しくて日が当たらない、湿気の少ない場所で翌年まで保管します。

※「交配種」「○○交配」「F1」と種の袋に記載されているものは、育てたものと同じような特徴が出にくいです。変わった花が咲くことがあるので、また別の楽しみ方ができます。

挿し木の時期と方法

コスモスは、挿し木によって増やすことができます。挿し木とは植物から切り取った枝や茎、葉、根などを土に挿して発芽させることです。コスモスの挿し木は6月が適期で、次のような方法で行います。

①新芽が伸びる前の茎の先を、3節ほど切り取ります(節とは茎の中で葉や芽ができる部分のこと)。
②切り口をよく切れるハサミで切り取り、さらにもういちど斜めにカットします。
③鉢か庭の土に、②を挿しこみます。
④切り口から発根するまでは水を吸い上げる力が弱いので、土が乾燥しないように水やりをします。

コスモスは植え替えが苦手なので、挿し木をする場所も植え替えをしなくてすむような庭か、鉢植えがおすすめです。

毎日の観察が、病気や害虫を防ぐコツです

育てるときに注意したい病気

丈夫で生命力豊かなコスモスですが、風通しや日当たり、水はけの悪い場所など生育環境が悪いと、病気や害虫が発生する可能性があります。

コスモスで注意したい病気は、次のようなものです。いずれも菌(カビ)による病気なので、症状を発見した場合はすぐに感染している部分を取り除き、株全体が悪くなっていたら株ごと抜き取って処分します。

うどんこ病
春から秋にかけて発生しやすい、カビが原因の病気です。全体がうどん粉をまぶしたように白い粉状の菌糸で覆われます。

なんとなくうっすら白い程度の発生初期であれば、殺菌剤を使って繁殖を防ぐことができます。症状が進んでしまっている場合は、葉を切り取る必要があり、その部分はもう回復させることができないので、早めに対応しましょう。

立枯病
土の中で菌が繁殖して根や地際の茎から感染する病気。春から初秋の高温多湿な時期に発生しやすくなります。初めに根が被害を受けるため、生育不良となり、最後は枯れてしまいます。

できる範囲で病変部位は切り捨て、立枯病に効く殺菌剤を散布しましょう。病原菌は土壌で繁殖するので、地植えの場合は基本的には連作を避けることで、ある程度は発生を防げます。

育てるときに注意したい害虫

アブラムシ
春から秋の高温乾燥時期に発生しやすいので要注意です。新芽や葉裏などに寄生して栄養を吸い取り、生長を妨げます。「ウイルス病」を媒介したり、排泄物の上に「すす病」が繁殖して黒くなったりすることもあります。

寄生しているアブラムシを見つけたら、手袋をつけた手でつぶすか、ガムテープなどで貼りつけて取り除きます。大量の場合は薬剤を散布して駆除しましょう。

ハダニ
梅雨明けから夏に多発するクモの仲間で、1㎜以下の小さな害虫です。葉の裏に寄生して汁を吸うため、葉の表面には針先でつついたような白い小斑点が生じます。数が多くなると白くかすり傷のように見えるため、この時点でようやく気がつくことも。

寄生しているのを見つけたら、ダニは水を嫌うので、葉の表裏に霧吹きを行います。大量の場合は薬剤を散布して駆除しましょう。

ヨトウムシ
昼間は株元に潜み、夜間に食害する夜行性のヨトウガなどの幼虫です。4~6月と9~11月頃に出やすく、ふ化直後は群生して葉を食害し、大きくなると夜に活動して葉はもちろん株全体を食べつくしてしまいます。

なるべく、ふ化直後の葉裏に群生しているときに薬剤を使って退治するのがポイントです。

また、葉裏に卵が生みつけられていないか時々チェックして、見つけたら葉ごと処分しましょう。

コスモスと相性のよい寄せ植えの植物

清楚で可憐なイメージのコスモスは、さまざまな草花とうまくまとめられます。同じ背丈になる花と合わせてボリューミーに楽しんだり、背の高いコスモスの足元を装うような丈の低い草花を合わせたりしても素敵です。

基本的に寄せ植えする際は、性質が近い植物と合わせましょう。庭に多種多様な花を育てて開花時期をズラしながら楽しむ方法もありますが、鉢やプランターなど限られたスペースに寄せ植えするなら、やはりコスモスと開花時期が重なっている花を選ぶのがベターです。

以上の2点を踏まえ、「風通しと水はけのよい日なたを好み、過湿を嫌う、6~11月くらいに咲く花」のなかから、人気があり入手しやすいものを紹介します。

・アメリカンブルー
・アンゲロニア
・ケイトウのハッピーキャンドル
・ジニア
・宿根アスター
・シロタエギク
・センニチコウ
・ナデシコ
・ブルーサルビア
・ブルースター
・ペチュニア
・ペンタス  など

ほかに、センセーションなど背の高いコスモスを中心に置いて、周囲に背の低いソナタを植える高低さをつけた、コスモスだけの寄せ植えも素敵です。

コスモスを切り花にして楽しみたいときは「コスモスのおしゃれな生け方・飾り方。フラワーアレンジで長もちさせるコツ」、ギフトのアイデアは「コスモスのフラワーギフト、選び方とおすすめ10選」、ドライフラワーにしたいときは「コスモスの、上手なドライフラワーの作り方と簡単アレンジ」、種類を知りたいときは「知りたい! コスモスの種類や品種、それぞれの特徴と見分け方」をご覧ください。

Credit

記事協力

監修/矢澤秀成
園芸研究家、やざわ花育種株式会社・代表取締役社長
種苗会社にて、野菜と花の研究をしたのち独立。育種家として活躍するほか、いくとぴあ食花(新潟)、秩父宮記念植物園(御殿場)、茶臼山自然植物園(長野)など多くの植物園のヘッドガーデナーや監修を行っている。全国の小学生を対象にした授業「育種寺子屋」を行う一方、「人は花を育てる 花は人を育てる」を掲げ、「花のマイスター養成制度」を立ち上げる。NHK総合TV「あさイチ」、NHK-ETV「趣味の園芸」をはじめとした園芸番組の講師としても活躍中。

構成と文・岸田直子

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