うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
海野美規 -フラワー&フォトスタイリスト-
うんの・みき/フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
海野美規 -フラワー&フォトスタイリスト-の記事
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アレンジ

茶花でも人気の貝母ユリのバスケットアレンジ
草花の季節 サクラや椿、モクレンなど樹木に咲く花から、柔らかい草花へと季節が移ってきました。あちらこちらから芽を出し、勢いよく成長しています。そのスピードに日々驚かされたり、喜んだり。 庭で毎年必ず芽を出して花を咲かせるのは、ムスカリ、スイセン 、スノーフレーク、アネモネなど球根類。さらに季節が進むと、ギボウシ、ナルコラン、シラン、エビネランなども。きちんと整理もされていないのに、同じ季節に同じ場所に出てきてくれる植物に、「今年も会えたね! ありがとう〜」という気持ちになります。そんな嬉しい春です。 貝母ユリをアレンジ 貝母ユリという花をご存じでしょうか? 庭で育てているという方もいらっしゃるかもしれませんね。 貝母ユリは、中国原産のユリ科の植物。1本の茎に2〜3個の釣鐘形の花をつけています。私は、可愛らしいこの花の横顔がとても好きです。 花の色は、白から薄緑色で、花の内側には紫色の網目模様があります。そこから、編笠百合(アミガサユリ)という名前もつけられています。花の季節は3〜4月ですので、そろそろ終盤です。 ちょっと地味目な花ですが、雰囲気のある貝母ユリ。茶花としても人気のある花です。 この貝母ユリを、テイストの違うバスケットを使い、スクエア形と和風の2パターンでアレンジしてみました。 使った花 貝母ユリ オーニソガラム・ダビウム クリスマスローズ オーニソガラム・ダビウムは、鮮やかなオレンジ色の花です。差し色に数本入れると、引き締まった印象になります。 アレンジの手順 <スクエア形のバスケット> バスケットの中にプラスチックのカップを2つ入れて、水を入れておきます。 貝母ユリを入れます。1本ずつ丁寧に。長い、短い、手前、後ろと、強弱の差を付けて入れます。 整えすぎず、摘んできた花をざっくりと入れているという印象になるようにしましょう。 オーニソガラム・ダビウムを入れます。 差し色として使うので、あまりたくさん入れないようにします。 クリスマスローズを入れます。 全体を整えて完成です。 <和風のバスケット> スクエア形のバスケットと同じ要領で、和風のバスケットにもアレンジできます。 バスケットの中にプラスチックのカップを入れ、水を入れます。 貝母ユリを1本ずつ入れていきます。こちらは、貝母ユリだけの一種活けで。 茶花のこと 茶花の活け方は、たくさんの花を取り入れる生け花や、さらにたっぷりと花を使うフラワーアレンジメントとはだいぶ趣が違います。 炉の季節(11〜4月)なら1種か2種、風炉の季節(5〜10月)でも5〜7種くらいの花を、すっきりと、季節を早めにとらえて入れること。そして花は、つぼみが固からず咲きすぎず、花の形が美しいもの、何よりも葉が美しいものを用いることも大切です。 お茶席の花は、少数精鋭で成り立っていますから、一輪の花、一枚の葉、茎のしなり方、その一つひとつの姿でスタイルが決まるという、とても緊張感がある活け方だと思います。 今から30年ほど前に、パリにあるフラワーアレンジメントの学校に通いました。校長だったモニック・ゴチェ先生は、当時60代の、私がイメージするパリのマダムそのままの、とてもエレガントで素敵な方でした。そんな先生は若い頃、日本の生け花を勉強したとおっしゃっていました。先生の作風から、ikebanaの雰囲気を取り入れているところを感じ、日本人の私はとても誇らしく思ったものです。 千利休の「花は野にあるように」との教えのように、花は自然の姿が一番美しいですね。私もいつも「ナチュラルに」「整えすぎない」ということを心がけているのですが、それはなんとなく「おおざっぱ」「ざっくり」な感じのほうが強く、「まだまだ修行が足りん!」と思うばかりです。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/ 参考:「茶花必携ー入れ方と育て方」淡交社
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アロマセラピー

飼い主も愛犬も一緒にリラックス。愛犬のためのアロママッサージ
犬のプレシニア期 季節の変わり目ということもあるかもしれませんが、愛犬あんの元気がありません。心配になり、健康診断を兼ねて動物病院に行ってきました。いろいろ検査をしていただき、生活習慣病や首のこりなど、気を付けなければいけないことを教えていただきました。 愛犬あんは8歳になったところです。犬の8歳はプレシニア期になるそうで(犬種によって異なる)、これから迎えるシニア期を前に、今のうちからいろいろな変化や体調不良をうまくケアして、いつまでも健康でいてほしいと思っているところです。 アロママッサージはお互いの癒やしの時間 あんが通っている動物病院は、東洋医学からのアプローチもされている獣医師です。あんの場合、首のこり、首から尻尾までの背中の緊張状態、その不調による心臓への負担があるとのことで、お灸をすることになりました。冷えはさまざまな体調不良を引き起こします。血流をよくすれば、気力も上がってくるとのことで、お灸やマッサージはとても有効。ぜひおうちでもマッサージをするようにとアドバイスされました。 それならば、アロマテラピーの要素を取り入れて、あんと一緒にマッサージタイムを楽しもうと思いました。 愛犬へのアロママッサージのメリットは、マッサージすることで犬の身体の小さな変化に気がつく、犬に触れることで飼い主がヒーリング効果を得られる、犬と飼い主のコミュニケーションが図れる、免疫機能を活性化して自然治癒力を向上させる、などの効果が得られるそうです。 確かに、ほっとできる好きな香りの中で、愛犬の柔らかい温かな体を触っているととても気持ちが落ち着きます。きっと犬も、飼い主の優しい手の温もりでリラックスできることでしょう。アロママッサージは、飼い主にとっても愛犬にとっても癒やしの時間になります。その上愛犬が元気になれば、うれしいことばかりです。 キャリアオイルについて 今回は、愛犬にアロママッサージをする際の、マッサージオイルを作りましょう。キャリアオイル(ベースオイル)といわれる植物油で精油を希釈して作ります。 キャリアオイルは、精油を「薄める」目的と、精油成分を体内に「運ぶ」という意味から名付けられたということです。精油が親油性で皮膚への浸透性がよいことから、アロマテラピーでは植物油が使用されます。 アロマテラピーで使われる植物油は、スイートアーモンドオイル、オリーブオイル、マカデミアナッツオイル、ホホバオイル、ウィートジャームオイル、カレンジュラオイルなどがあります。 植物油は溶剤としての役割と、皮膚に栄養を与えて保護する役割もあり、柔軟作用、強壮作用、組織再生作用により、健康な皮膚をサポートしてくれます。 犬に適したキャリアオイル 人間の場合は、皮膚にマッサージオイルを塗ってトリートメントして浸透させますが、犬の場合は、皮膚を覆っている厚いモフモフの被毛(犬種にもよりますが)に塗るということになります。ですので、なるべく被毛に負担にならないマッサージオイルを使うこと、犬に適したキャリアオイルを選ぶことが大切です。 被毛に塗るとなると、ベタベタしたものよりも、さらっとした感触の粘性の低いものが好ましいです。 犬のマッサージオイルにおすすめなのは、ホホバオイル。ホホバオイルは、南米の砂漠に自生するツゲ科の植物、ホホバの種子から採れる液体ワックス(ロウ)です。気温が5℃以下になると固まり、10℃になれば元に戻ります。このため酸化しにくく、安定した性質のオイルといわれています。外傷の治癒や皮膚病、強い日差しから皮膚を守るのに役立ち、古くから利用されてきたそう。浸透性に優れ、ビタミン類が豊富、皮膚への刺激が少なくアレルギーも起こしにくいという点も安心です。 犬のマッサージオイルに使う精油 植物油で希釈する精油の量は、人の場合は1%以下、犬の場合は0.25%以下。犬の嗅覚は、人間の1億倍ともいわれていますから、人間の基準よりも少なめに使用します。 1滴が0.05mlのドロッパービンの場合で計算すると、植物油20mlに対して0.25%は0.05ml、1滴ということになります(ホリスティックケアカウンセラーテキストより)。このほか、ペットのアロマテラピーに関した書籍やテキストなどによって、濃度の規定に差があります。30mlに対して1〜3滴、多いもので10mlに対して4滴などと紹介されているものもありました。どちらにしても、ごく少量の精油で作りましょう。 おすすめの精油は、ラベンダー、ローズウッド、ゼラニウム、カモミール、ティーツリー、ローズマリーなど。愛犬も飼い主もよりリラックスできる、好きな香りを選ぶとよいですね。我が家の愛犬あんは、柑橘系の香りがちょっと苦手です。ラベンダーやローズマリーは身近に感じる香りなのか、安心できるようです。犬によって香りの好みもありますので、事前にしっかり確認をするようにしましょう。 マッサージオイルの作り方 今回のマッサージオイルは、 ホホバオイル 10ml ラベンダーの精油 1滴 で作ります。 ビーカーにホホバオイルを10ml入れます。 ホホバオイルは、無色〜黄色。今回使用した有機ホホバオイルは未精製なので黄色です。 ラベンダーの精油を1滴入れて、よく混ぜます。 精油は入れすぎないように注意しましょう。 遮光ビンに入れます。 酸化しないうちに使い切れる量を作りましょう。 マッサージ方法 ツボを把握した本格的なマッサージでなくても、優しく撫でるだけでも十分です。撫でることで、心身ともにリラックスできれば、きっと愛犬も喜んでくれます。飼い主も、ゆったりした気分のときに行いましょう。 以下は、我が家の愛犬あんにしているマッサージです。愛犬によって、触ると嫌がる部位があったり、避けたほうがよいところがあるかもしれません。優しくゆっくり撫でることから始めて、様子を見てください。 手にマッサージオイルを少量(大豆くらい)取ります。 手のひらをこすり合わせて、体温でオイルを温めます。 犬の鼻に手を近づけて、香りを嫌がらないか確認します。 首から尻尾までゆっくり撫でます。 首から肩にかけて、ゆっくり揉むようにします。 手や脚を柔らかく揉みます。 あんも気持ちよさそうな表情。 香りと嬉しい出来事を結びつける 嗅覚は、感情をコントロールする中枢である大脳辺縁系に直接結びついていて、記憶も司るところ。なので、香りは思い出の中で記憶と一緒に残ります。犬の場合も、香りと出来事を結びつけて記憶しているのだそうです。 例えば、今回のラベンダーの香り。 ラベンダーの香り→ママ(飼い主)リラックス→上機嫌→わたし(犬)に優しい→わたし嬉しい→ラベンダーの香りはよいことが起こる ラベンダーの香り→わたしを撫で撫で(マッサージ)→わたしリラックス→ママもリラックス→わたし嬉しい→ラベンダーの香りはよいことが起こる このように飼い主と愛犬が一緒に過ごす癒やしの時間を繰り返すことで、あのラベンダーの香りがすると、とてもよいことが起こる! と愛犬は学んでいきます。 このような好きな香り、うれしい香りがあると、犬が興奮したとき、緊張したとき、不安なときなど、いざという場面で、犬を落ち着かせてリラックスさせることができます。飼い主としては、とても安心できて心強いことです。 一つ注意したいことは、人間のひとりよがりな考えでアロマテラピーを施しすぎないようにすること。香りの強さ、マッサージする時間、タイミングなど、くれぐれも愛犬のためであるよう気をつけましょう。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/ 参考: 「ペットのためのアロマセラピー」西村早苗著 「ホリスティックケア・カウンセラーテキスト」株式会社カラーズ 「アロマテラピー検定公式テキスト」日本アロマ環境協会 ペット関連メディアのご紹介 わんちゃんホンポ https://wanchan.jp/ 『わんちゃんホンポ』は、犬と飼い主さんを応援する犬専門の情報メディアサイトです。犬を飼うための知識やしつけ、お手入れ、仕草でわかる気持ちなどの情報を掲載しています。また、獣医師監修の犬の病気の情報、犬が食べてはいけないものなど、犬の健康面でもさまざまな情報をお届けしております。
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アレンジ

ガラスシリンダーベースの重ね使いで、側面からも見せる春の花のアレンジ
出番の多いガラスのシリンダーベース これからの季節、出番が多くなるのがガラスのシリンダーベース。シリンダーベースは円筒形で、背の高いものから低いもの、口径の広いタイプ、細いタイプと幅広くあります。 シンプルな形ですので、どんな花にも合いますし、すっきりとしてスタイリッシュなアレンジになります。細身の背の高いベースに枝物を活けたり、茎のスーッときれいなムスカリなどを束ねて活けたり、いろいろなスタイルのアレンジに便利に使えます。 私もサイズ違いで、いくつかのシリンダーベースを持っています。今回は、口径の広いタイプのシリンダーベースを使った春の花のアレンジをご紹介します。 大小のベースを2個使い 庭やベランダの花も勢いを増してきましたが、この時期はまだ小さく茎の短い花も多いですね。茎の短い小さな花と、茎の長い花を組み合わせて活ける場合、円筒形のベースだと、ちょっと活けにくい。そのような場合、私はサイズ違いのベースを2個使ってアレンジします。こうすると、短い花と長い花を一緒に活けられます。 小さなベースのほうにビオラやクロッカスなど小さな花を活けて、大きなベースの中に入れます。大きなベースと小さなベースの間のスペースに、クリスマスローズ、スイセンなど長めの茎の大きな花を活けるという感じです。2個使いすると、小さな花から大きな花まで一つのアレンジのように見せることができますし、シリンダーベースの側面も楽しめるアレンジになります。 アレンジに使った花 クリスマスローズ スイセン クロッカス ミニスイセン ムスカリ ラナンキュラス ハナカンザシ ムラサキハナナ など アレンジの手順 大小のシリンダーベースを用意します。 ここで使用しているのは、大きなベースは直径12×高さ15cm、小さなベースは直径5.5×高さ7cm。 まず小さなベースに水を2cmほど入れて、ビオラ、クロッカスなど茎の短い花を垂直に入れます。 小さなシリンダーベースに花を入れるときは、箸やピンセットを使うと便利です。 花の入った小さなベースを、大きなベースの中に入れ、手前に寄せます。 大きなベースのほうにも水を入れます。 小さなベースの水位と揃えるときれいに見えます。 小さなベースと大きなベースの間のスペースに、茎の長い大きな花を少し斜めにして入れます。 茎はなるべく揃えて入れると見栄えがよいです。 一体感が出るように、中くらいのサイズの花を入れて繋がりよくします。 小さなベースに花を入れにくい場合は、箸やピンセットなどを使ってみてください。 出来上がり。 ガラスのベースを2個使いすることで、長さの異なる花でも活けやすく、側面からも楽しめます。 ラッパスイセンの黄色 先日オードリー・ヘプバーン主演の「シャレード」という古い映画を観ました。ヘプバーンのファンの私。何度観ても、ヘプバーンのジバンシーの衣装、メイク、仕草、スタイルに釘づけになります。それに、60年代のパリの街並みと走っている車なども、とても興味深く楽しめます。 パリにはいくつものマルシェがあります。常設のマルシェもあれば、曜日ごとに立つ青空市もたくさんあります。映画「シャレード」の中で、パリの切手市が出てきます。私もちょうど今頃の季節に、一度行ってみたことがあります。なかなかの盛況で、古い切手に興味を持っている人がたくさんいるものだなと感心しました。うろうろ歩いていると、人混みのちょっと離れたところに、黄色のラッパスイセンを持った少女に目がとまりました。とてもたくさんのスイセンだったので、鮮やかな黄色がパーッと目を引きました。少女は10歳前後くらいのとても可愛らしい子でした。どうしてスイセンを持っていたのか、状況は思い出せません。 このぼんやりと覚えている光景は、私が実際に切手市で見た光景なのか、「シャレード」の中で見たシーンなのか、なんだかよく分からなくなっていましたが、映画を観て記憶を確認することができました。 それにしても、黄色の花の印象は、とても強く脳裏に焼き付くものだとあらためて思いました。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/
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アレンジ

チキンワイヤーネットで作るクローシュとイースターアレンジ
イースターのアレンジにクローシュを手作り イースターは、毎年日付が変動します。それは、「春分の日のあとの、最初の満月の次の日曜日」と決められているからです。2023年は4月9日がイースターです! さあ、春の訪れを大いに楽しみましょう。 イースターといえば、イースターエッグ。イースターカラーで色付けした卵を器にして、可愛らしい小さな花をアレンジしませんか。今年は、海外のガーデニング雑誌で見かけるような、クローシュというフードも添えてみましょう。亀甲に編まれたチキンワイヤーネットを丸めて手作りします。 このクローシュは、もともとは家庭菜園のレタスのような葉物野菜やイチゴなどを、野生動物から保護するために使われるもの。部屋の中では、観葉植物やキャンドルにかぶせて、ペットたちのいたずら防止に使ったり、愛犬のおやつのつまみ食いを阻止するのにも役立ちそうです。インテリアとしても、このクローシュがあると、ちょっとだけヨーロッパの田舎風に見えたりして。 チキンワイヤーのハンドメイドクローシュで、イースターアレンジを楽しみましょう。 準備するもの チキンワイヤーネット 幅40×長さ約80cm *チキンワイヤーネットは、花資材を扱うサイト、ホームセンターなどで購入できます リボン 脚付き器 山ごけ 吸水性スポンジ 生卵 2〜3個 *殻だけを使います 着色用の色粉(紫、ピンクなど) 酢(なくても大丈夫です) 容器 卵の殻に入れる小石 飾り用のフェイク卵(色付き) 小さな花、茎の短い花 *今回使用したのはパンジー、ビオラ、プリムラ、ミモザ、球根付きのムスカリ イースターのアレンジの手順 <たまごの着色> 花器にするたまごを染めます。 生卵の、上から1/4あたりで割り、中身を出します。 きれいに内側を洗い、乾かしておきます。 容器(ボウルなど)にぬるま湯(40〜50℃)を入れて、色粉を溶かします。 *色粉の量はお好みで。色の濃さを見て調整してください。 *卵の殻全体が漬かるような深さのある容器のほうが、ムラなく染まります。 酢を2〜3滴入れて混ぜます。 卵の殻を液の中に入れて、色がつくまで漬けておきます。 色がついたら、取り出して乾かします。 <チキンワイヤーネットのクローシュの作り方> チキンワイヤーネットを、器の大きさに合わせて筒状に丸めます。その際、器より大きくなるように注意します。 ネットの亀甲の形を合わせるようにして整えます。 左右の両端のワイヤーをからげるようにして留めます。 *ワイヤーの切り口に注意してください。 *難しいようでしたら、セロテープで留めてもかまいません。 筒状になったネットの、上から1/3〜1/4くらいのところを絞ります。 絞った部分にリボンを巻きます。 <アレンジの手順> 器の中に吸水性スポンジ(乾いたまま)を入れます。 花器用の卵を置く場所をあらかじめ決め、その部分のスポンジを少し削ってくぼみを作ると卵が安定します。 山ごけをスポンジを隠すように置きます。 吸水性スポンジのくぼみに合わせて、着色した卵を置きます。その際、卵の中に小石を入れると安定します。 卵の中に水を入れて、ビオラなど茎の短い花を彩りよく入れます。 球根付きのムスカリを、山ごけの中から出ているように置きます。 飾り用のパステルカラーのフェイク卵を置きます。 チキンワイヤーネットのクローシュをかぶせます。 出来上がり。 アレンジメントの花材はイースターらしいカラフルで小ぶりな花がぴったり。ワスレナグサやスプレーバラ、デルフィニウム、ユキヤナギやストックなどもおすすめです。ハーブ類などでフレッシュなグリーンをプラスしても素敵ですね。また、ウサギ形のピックなどで飾り付けてもよいでしょう。 イースターバニーとイースターエッグ イースターは、キリストの復活をお祝いする日ではありますが、同時に春の訪れを祝うお祭りでもあります。 ヨーロッパの冬は厳しく長く、植物も動物も長い休眠のとき。けれども春になれば、木々は一斉に芽吹き、花が咲き、草木で山々はうっすらと色づいて、まさに「山笑う」ときがやってきます。キリストが復活したという姿と重ねて、大いに喜ばしい、ウキウキ、キラキラした季節がイースターです。 この時期ヨーロッパに旅行すると、パティスリーやブーランジェリー、インテリア雑貨店、ブティック、デパートなど、街中のウィンドウがイースターカラーに彩られ、ウサギ、ニワトリ、卵のモチーフをたくさん目にします。ウサギは多産で子孫繁栄の象徴。卵は生命の始まりや復活の象徴ということで、ウサギと卵は、イースターには欠かせないものなのです。ちなみにイースターバニーは、イースターの前にイースターエッグを運んできて、庭のあちらこちらに隠します。子どもたちが卵を探すエッグハントは、ホワイトハウスでも毎年の恒例行事ですね。 大人も子どもも、イースターバニーとイースターエッグを見ると、「あぁ、イースターなんだな〜、春なんだな〜」と感じるでしょうね。 イースターカード ブダペスト在住中、3月に入ると、文房具店や本屋さんなどでイースターのポストカードやグリーティングカードが売られているのをよく見かけました。イースターバニーや、イースターエッグのカードが並んでいるコーナーは、パステルカラーでとても明るい雰囲気でした。イースターバニーに誘われて、みなさん足を止めて楽しそうにカードを選んでいました。 当時はもうすでにEメールが一般的になっていたのですが、まだまだ郵便でカードを送る習慣があったのだなと、今でも手元に残っているカードを見ると感心します。私もハンガリーの方を見習って、どなたかにイースターカードを送るつもりだったのかなと思いを巡らせましたが、どうも思い出せません。 日本でも、年賀状や暑中見舞いのはがきを出す風習はどんどん薄らいでいます。季節のカードを送り合うというのは、やはり素敵なことだなとあらためて思います。 講師紹介 海野 美規(うんの みき) パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。http://www.annegarden.jp 『ガーデンストーリー』にて、2017年10月サイトオープン時から季節のアレンジメントと愛犬と健やかに暮らすための料理や工夫などをテーマに執筆中。自宅で定期的にアレンジメントのレッスンを開催。
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レシピ・料理

ハーブを愛犬のごはんにも! ラムチョップのローズマリー焼き
ラムチョップにローズマリー 先日インスタグラムにいただいたコメントに、「庭でサッカーボールを追いかけて遊んでいた愛犬をギュッと抱き締めると、ローズマリーの香りがしました」と書いてくださった方がいらっしゃいました。青々としたローズマリーの茂みと、ころころ走り回る犬の光景が目に浮かび、わぁ、なんて素敵なハーバルライフ! と羨ましく思いました。 寒い季節でも、薄青い小さな花を咲かせているローズマリー。この季節、我が家のベランダで咲いているのは、ビオラとパンジー、ゼラニウムが少々。その中で、ローズマリーも小さいながら健闘中。爽やかな薄い青紫色の花をたくさん咲かせています。愛らしい花に加えて、柔らかな新芽も出ています。この柔らかな葉を使って、ラムチョップのローズマリー焼きを作ってみましょう。ローズマリーで肉のくせも軽くなり、より食べやすくなりますよ。 ラムチョップは、生後12カ月未満の仔羊の骨付きロース肉を、骨ごとカットしたもの。「羊特有の匂いも少なく、柔らかくジューシーな食感で、脂も適度にのり旨味も強く、グリル調理に向いたお肉」とのこと。愛犬あんがラム肉を食べる場合は、いつもはモモの部分を与えていますが、今日はスーパーに新鮮なラムチョップがあったので、こちらにしてみました。 ラムチョップのローズマリー焼きの材料 ラムチョップ 約100g ローズマリー 少々 ローズマリーのフレッシュな小枝を使う場合は、2〜3cmほど。ドライタイプの場合は一振りほど。香りが強いので、少量ずつお試しください。 <付け合わせの材料> ズッキーニ ニンジン カボチャ ラムチョップのローズマリー焼きの作り方 フレッシュのローズマリーは水でサッと洗い、水気を取っておきます。 ラムチョップとローズマリーをビニールの袋に入れて、常温に30分ほど置きます。 袋から取り出して焼きます。 付け合わせを作ります。 ズッキーニとニンジンは5mm角くらいの大きさに、カボチャは1cm角くらいの大きさにカットして、それぞれ柔らかくなるまで茹でます。 ラムチョップに付け合わせを添えて、出来上がり。 ラムチョップを与えるときは、骨から肉を剥がして小さめにカットしました。 骨ごと与えても大丈夫とされていますが、歯が破損したり、歯茎を傷つけたり、丸呑みしてしまうなど、危険な場合もありますので、十分注意してください。 ローズマリーの有用性と注意すること ローズマリーには、たくさんの有用性があるといわれています。 まず消化器系、循環器系の不調に役立つということ。食欲不振、消化不良、肝機能の低下、弛緩性の便秘など消化機能の低下や、循環不全による活力の低下などに用いられます。また鎮痛作用もあるとされています。 そして抗菌、抗酸化作用があることから、ドッグフードの天然の酸化防止剤として使われていることもあるのだそう。実際、我が家にある愛犬あんのドッグフードの袋を見てみると、原材料のところにローズマリー抽出物と書かれていました。 そのほか、今回ご紹介したような肉料理を作る際の臭み消しや、香りを利用した虫除けにも使えます。また、シャンプーやスプレー剤として皮膚や被毛に抗菌作用を発揮するなど、犬にも役に立つ作用がいろいろとあります。 メリットいっぱいのローズマリーですが、注意する点もあります。ローズマリーには、脳内を活性化させる働きや脳内血流に働きかける作用があり、てんかん発作を持つ犬への使用は避けたほうがよいとのことですので、くれぐれもお気をつけください。妊娠中の犬も避けたほうがよいそうです。 またなかには強い香りが苦手な犬もいると思います。様子を見ながら、少しずつ使用しましょう。 ハーブと犬の関わりは古い! 動物とハーブの関係はとても長く、じつは人間よりも古いということを本で読みました。 『Herbs for Pets ペットのためのハーブ大百科』の冒頭で、「何百万年も前、まだ地球上に人類が存在しないころから、大きい生きものも小さい生きものも、植物で心とからだを癒やしていました。その動物の姿を通して人類が学んできたことが、今、私たちが使っている医薬品の起源になっています」と書かれています。 犬にハーブを与えてもいいのかなとぼんやり思っていた頃に、この一文を読んではっとしました。じつは、動物のほうがハーブとの関わりが深く、本能的にその有用性をよく知っているのだと気付いたのです。 もちろん、野生の動物と長年人間と暮らしてきたペットでは、ハーブとの関わり方は少し違うかもしれません。けれども、ペットにハーブは絶対にだめということはないのは確かです。人間が使う場合と同じように、個体によって合うものと合わないものがあったり、避けなければいけないものもあります。よく観察をしながら、愛犬と一緒に暮らしの中にハーブを取り入れていければいいなと思います。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/ 参考:『ペットのためのハーブ大百科 Herbs for Pets SECOND EDITION』グレゴリー・L・ティルフォード メアリー・ウルフ 著
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レシピ・料理

愛犬と楽しむ季節の味わい 旬のタラのブイヤベース風
旬のタラ 魚へんに雪と書く「鱈」はその名前の通り、冬が旬の魚。お鍋料理には欠かせない食材ですね。 タラは脂肪分が少ないため低カロリー。消化吸収がよく、体を温める食材です。グルタミン酸やイノシン酸が多いので、淡白ですが旨味が強いというところも嬉しいですね。 犬が食べても大丈夫な魚ですので、ぜひ取り入れたい食材の一つ。シニア期の犬のタンパク質源としてもおすすめということです。我が家の愛犬あんは、もうすぐ8歳。そろそろシニア期に入りますので、タラは大いに活用したいところです。 ブイヤベース風に ブイヤベースは南フランス・マルセイユの郷土料理です。 そもそもは漁師が市場で売れない雑魚を大鍋に入れて作ったスープ。本場のブイヤベースは、「オコゼ、カサゴなど白身魚、具材の魚は4種類以上、タコ、イカは入れない。野菜は、じゃがいも、トマト、ニンニクと、サフラン、フェンネルなどのハーブ、味付けは塩。短時間で仕上げる」というのが決まりなんだとか。 タラ1種類だけでは本家ブイヤベースにはほど遠いですが、タラは手に入りやすく、食べやすい食材です。じゃがいもとトマトと一緒に煮込む、ヘルシーで美味しいタラのブイヤベース風を、冬の愛犬のごはんにいかがでしょうか。 タラのブイヤベース風の材料 タラ 1切れ ジャガイモ 1〜2個 ニンジン 1/3本 キャベツ 1〜2枚 ミニトマト 3〜4個 タラのブイヤベース風の作り方 タラは骨がないかを確認しながら、食べやすい大きさにカットしておきます。 ジャガイモ、ニンジン、ミニトマトは1〜2cmくらいのサイコロ状にカット。 キャベツは適当な大きさにちぎっておきます。 鍋にオリーブオイルを薄くひき、タラを焼き、焼き色がついたら取り出します。 同じ鍋に、野菜類と水をひたひたくらいに入れて火にかけます。 焼いたタラを鍋に戻します。 アクと剥けてきたトマトの皮を取り、フタをして10分ほど煮ます。 野菜が柔らかくなったら出来上がりです。 タラをほぐして、野菜とよく混ぜて与えます。熱すぎないように注意しましょう。 タラは淡白ですが、一度焼くことでおいしさが増します。 コルシカ島のブイヤベース 二十数年前にコルシカ島に旅行したことがあります。コルシカ島はナポレオンの生まれたところ。地中海、ニースの沖合に浮かぶ島です。 私たち一行は、パリ・オルリー空港から、左右2列ずつの小型の飛行機で向かいました。その飛行機の通路を挟んだ斜め後ろの座席の下に、犬が乗っていました。ビーグル犬くらいの大きさだったか、空の旅にはかなり慣れているようで、飼い主さんの足元で落ち着いて座っていました。私は機内の座席に犬がいることが珍しくて、何度もちらちら見てしまいましたが、周りの乗客は全く動じることなく平然とした様子。私はその犬とよく目が合って、その度に、「なにか?」とでも言いたそうな迷惑そうな顔をされてしまいました。 ヨーロッパでは、地下鉄の中でも、タクシーにも、犬が乗っているところをよく見かけました。どの犬も行儀がよくて、吠えたりはしゃいだりすることはありません。人間と同じように乗り物に乗って、飼い主と行動を共にすることが、とても羨ましく感じられたものでした。 さて、コルシカ島の都市バスティアは、フランス本土よりイタリアのほうが近いこともあり、街並みはイタリア寄り。そしてコルシカ島は「海に立つ山」と呼ばれるほど山岳地帯の多い島で、海岸線のすぐそばまで断崖絶壁と険しい岩山が迫っているところがあるなど、かなりワイルドな印象でした。絶景のこの島は「イル・ド・ボーテ(美しい島)」とも呼ばれているそうです。旅行したのは4月のイースター休暇の時で、地中海の温暖な気候と思いきや、レンタカーで通り抜けた標高の高い村では雪が降り、気候も荒々しいところだと思いました。 アジャクシオの港に近いレストランに入り、「地中海に来たからにはシーフードを……」ということで、ブイヤベースをいただきました。 「これはどうやって食べるの⁉︎」というほどの魚介類がいっぱい入ったブイヤベースは、まさに漁師というか海賊たちが食べそうな豪快な一品。こちらも、またまたワイルドだったことをよく覚えています。旅行した当時は、レストランでお料理の写真を撮るという発想がなかったのが残念です。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/ 参考:「愛犬のためのホリスティック食材事典」日本アニマルウェルネス協会監修
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アレンジ

ストック、スイートピー 、ロウバイ 香りの花で春のアレンジ
香りのよい花 まだまだ寒さが続きますが、フラワーショップには早くも春の花が並んでいます。春は香りのよい花が多いですね。お店の前を通ると、ふわっと優しい香りがします。 春に香りのよい花が多いのは、鳥や虫にアピールするため。香りで誘い、花粉を運んでもらうのです。 今回のアレンジに揃えたのは、ストック、スイートピー、ロウバイという、香りのよい春の花。 香りの強い花は、白いものが多いそうです。白+クリーム色+黄色のグラデーションの色合わせで、パッと明るく、そして春の香りで、寒さを吹き飛ばしましょう! 玄関に飾っておくと、辺りがとてもよい香りでいっぱいになります。 アレンジに使った花 ストック(スタンダードタイプ) 2本 ストック(スプレータイプ) 2本 スイートピー 5本 ロウバイ 2本 陶製の器 直径14cm アレンジの手順 器に水を半分ほど入れます。 ストック(スタンダードタイプ)を器の縁に掛かるように入れます。 ロウバイの枝を入れます。 枝ぶりを見て、収まりがよいところに入れます。左右どちらかを長くすると、動きが出ます。 ストック(スプレータイプ)を入れます。 スプレータイプのストックは枝ごとにカットし、グルーピングして(まとめて)入れます。 スイートピーを入れます。 長いスイートピーをロウバイの枝の間に入れると、馴染みがよくなります。 短めのスイートピーは、まとめて器の後ろのほうに入れます。 出来上がり。 *アクセントに、チェック柄のリボンを添えてみました。 *余ったスプレーストックとスイートピー 、ロウバイを、マグカップにも活けました。器が小さくなっても、手順は同じように。 グルーピングで入れよう フラワーアレンジメントのテクニックの一つに、「グルーピング」というものがあります。 「グルーピング」というのは、それぞれの花をバラバラに混ぜ合わせるというのではなく、花材の植物を種類ごとに「グループ」にまとめて配置するという方法です。 バラバラに散らすよりもグループにしてアレンジすることによって、その花の印象がより強くなります。 今回のアレンジの場合、スプレータイプのストックとスイートピーをグルーピングしました。1本ずつの印象は弱くても、ひとかたまりにするとボリューミーになって存在感が増します。 全体に混ぜ合わせるスタイルは、トラディショナルでクラシックな印象。グルーピングでアレンジするスタイルは、すっきりスタイリッシュという違いがあるように思います。 花の香りについて 先日、花の香りについて、とても参考になる記事を読みました。 「大田花き花の生活研究所サイト」の「香りの提案」というページで、「切花として流通している多数の品目から、香りの強い品目、特徴的な香りを持つ品目を選び、専門家による調査分析を行い、植物毎の成分をまとめ」たものです。 少し前の記事ですが、普段よくアレンジで使う身近な花の香りについて、詳しく記載されています。 <ストック> *ストックはオイゲノール系のスパイシーな香りを主体にリナロールなどフローラル調の甘い香りを併せ持つ。 *花香全体の約50%近くもオイゲノールと呼ばれる成分を含み、丁子(クローブ)やカーネーションに似たスパイシーでパウダリーな強い香りが特徴。 *品種による香りの違いはなく、スタンダードとスプレー、どちらのタイプも同様の香りを持っている。 *ストックは切り花品種では、スプレータイプよりもスタンダードタイプのほうが香りが強い。 *一般的な園芸品種では一重咲きよりも八重咲きのほうが香りが強い傾向にある。 *香水の調香にも必要な香りの要素として使われている。 以上のことが書かれていました。 私はストックの香りがとても好きですが、強めの香りでツンとするところがあると感じていました。あらためてストックをよくよく嗅いでみると、このツンとするところは、「スパイシーでクローブに似た香り」というところなのかなと思います。 <スイートピー> *スイートピーの原種は、ヒヤシンス・スミレのような香りに、ジャスミンなどにもみられる濃厚な匂いをともなう力強い芳香がある。 *香りのベースは現在の流通品種にも受け継がれている。 *原種に近い品種は各芳香成分がバランスよく含まれている。 とのことです。 フローラルの香りのリナロール、バラに含まれているゲラニオールなどが多いのと、ブドウに似た甘いフルーティーな香りもあるとのことで、なるほど、スイートピーがとてもとてもよい香りというのは納得です。 スイートピーは品種改良が盛んな花でもあり、近年の品種には微香のものや、バラ、柑橘類、フレッシュグリーンの爽やかな香りのものもあるようです。 <ロウバイ> ロウバイは冬を代表する芳香花木。蝋細工のような小さな花が可愛らしいですね。英名はWinter Sweet。冬の甘い香りの花です。 *ロウバイの香りの主成分は、シネオール、ボルネオール、リナロールなどの芳香成分。 *甘くフルーティーで、微かに石鹸のような清潔感がある香りが特徴。 黄色の花と優しい香りが、どことなく懐かしく感じられ、落ちついた気持ちになります。 私はといえば、だいたいこの時季の花はどれも、ざっくりと「早春の香り」と一括りでイメージしていました。ところが、科学的分析の結果、それぞれの花はそれぞれ特徴的な香りの成分を持っていて、その複雑な組み合わせでできていると知りました。それはまさに天然のフレグランスそのもの。花を一輪飾るだけでも、その効果は発揮されます。玄関がふわっとよい香りに包まれていると、とても気持ちがよいものです。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/
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レシピ・料理

1月のお菓子ガレット・デ・ロア。愛犬用には、カボチャとリンゴ入りのパン・デ・ロワ
1月のお菓子「ガレット・デ・ロワ」 年が明けると、ケーキ屋さん、パン屋さんに、ガレット・デ・ロワ(Galette des Rois)という名前のお菓子が並びます。 ガレット・デ・ロワは、1月6日のエピファニーの日に食べるお菓子です。エピファニー(公現節)とは、クリスマスから12日目の1月6日に、東方の三賢者によってキリストが生まれたことをみんなが知る日。これをお祝いして食べた甘いお菓子ということです。 ガレットは、円形に平たく焼いたお菓子の総称です。サブレやクッキー、クレープなどもガレットと呼ばれます。そしてロワは王様。ガレット・デ・ロワは「王様のお菓子」という意味のフランスのお菓子です。伝統的なガレット・デ・ロワは、アーモンドクリームが入ったパイ生地のケーキ。このタイプが一般的なのかと思っていましたが、南仏では、ブリオッシュ生地にリンゴなどのフルーツを入れてリース型で作る、どちらかというとパンのようなものもあるそうです。 ガレット・デ・ロワに類似するお菓子は、フランス以外にもスペイン、ポルトガル、ベルギー、スイスなどに古くから存在しているとのことで、国や地方によって、いろいろなガレット・デ・ロワがあるようです。 今年は、南仏のブリオッシュ・デ・ロワを真似して、ノンシュガーでバターなし、犬も食べられる「パン・デ・ロワ」はいかがでしょうか。 冬至にカボチャを食べる風習 パン・デ・ロワに、犬も大好きなカボチャとリンゴを入れて、ほんのり甘くしたいと思います。 カボチャというと、収穫は夏の終わりから秋ですが、他の野菜に比べて保存がきき、保存中の栄養価の損失が少ないのが特徴です。 冬至の頃になると野菜の収穫は終わり、昔はハウス栽培もないのですから、野菜が品薄となります。そんな時期に、保存しておいたカボチャはとても貴重な食材でした。「冬至にカボチャを食べると風邪をひかない」といわれますが、「冬至にカボチャ」は、緑黄色野菜の少ない冬にカロテンやビタミンの多く含まれるカボチャを食べて、抵抗力をつけようとした昔の人々の知恵だったということです。冬至にかぼちゃを食べる風習は、江戸時代中期に根付いたそうです。 このカボチャにシャキシャキのリンゴもたっぷり加えて、ジューシーにさらにおいしくしましょう。 パン・デ・ロワの材料(直径20cmエンゼル型1個分) 国産強力粉 250g 白神こだま酵母 5g <酵母用のぬるま湯(35℃) 大さじ1> ぬるま湯(35℃) 200ml カボチャ 100g(皮と種を取り除く) リンゴ 1/3個 ヨーグルト 大さじ3 パン・デ・ロワの作り方 カボチャを適当な大きさにカットして、レンジで柔らかくします。フォークなどで粗く潰しておきます。 リンゴを5mm角ほどにカットし、ヨーグルトと和えます。少し時間をおき、コーヒーのドリッパーなどで水切りをしておきます。 白神こだま酵母にぬるま湯を入れて溶かします。 エンゼル型に油(分量外)を薄く塗っておきます。 ボールに強力粉を入れて、③とぬるま湯を入れてよく混ぜます。 表面が滑らかになるまで捏ねます。 ボールに生地を戻して、ラップをして1次発酵へ(30℃前後で40分くらい)。 生地が2倍くらいに膨らんだら、ボールから取り出し、空気を抜いてひとまとめにして15分のベンチタイム 。 生地を綿棒で長方形に伸ばします。 生地の手前に、①のカボチャと②のリンゴをのせます。 フェーブを入れます。 ※フェーブはガレット・デ・ロワの中に隠し入れる陶器でできた小さなフィギュアのこと。 手前から生地を巻いていきます。 エンゼル型にロール状にした生地を入れます。 二次発酵へ(40分くらい)。 170℃で40分ほど焼きます。 出来上がり。 犬には、フェーブが入っていないことを確かめてからあげましょう。 ガレット・デ・ロワに欠かせないフェーブと王冠 ガレット・デ・ロワに欠かせないのは、フェーブと王冠です。 フェーブは、ガレット・デ・ロワの中に1つ隠し入れるもので、陶器でできた小さなフィギュアです。ガレット・デ・ロワを切り分けて、フェーブが入っていた人が当たり。その人は紙の王冠をかぶって、その日の王様、女王様になれます。そしてその年は幸運に恵まれるのだそうです。 家族や友人が集まる機会が多い1月いっぱいはこのお菓子が売られているということですから、何回も王冠をかぶるチャンスがあります。 もともとは、フェーブ=そら豆ということで、白い陶器製のそら豆だったそうですが、いつの頃からか、可愛い動物やカラフルなスイーツのフェーブが登場して、たいへんな人気になっているとか。 フランスでは、有名なパティスリーやブーランジェリーのオリジナルロゴの入ったフェーブもあるようです。 私の持っているフェーブは、この4つ。なんとも愛嬌のあるキツネとオオカミとセントバーナード。もっと仲間を増やしたいと思ってしまいます。小さなフェーブは、ガレット・デ・ロワの季節だけでなく、一年中飾っておきたくなる可愛さです。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/
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アレンジ

新年の花アレンジは華やかに! ラン・エピデンドラムとチューリップ
明るく華やかな花アレンジでスタート 新しい年の始まりには、華やかで楽しい花アレンジを飾りたいと思います。 1月になると、フラワーショップの店頭には、チューリップやスイセン、ヒヤシンス など球根の花が並びます。一年で一番寒い時期ですが、チューリップを見かけると、ぽっと心が温かくなります。勢いよく伸びる茎や、ぽったりとした花びら、カラフルな色、どこから見ても元気になれる花です。チューリップが好きな方は多いのではないでしょうか。私ももちろん大好きです。 そしてランも、新春にふさわしい華やかさと気品を感じさせてくれる花です。 ランとチューリップのコンビで、今年のフラワーライフを明るく元気いっぱいにスタートしましょう。 ラン・エピデンドラムはカトレア似 ランの一種、「エピデンドラム」をご存じでしょうか? スーッと伸びた茎に、小さな花がボール状になって咲きます。一つひとつの花を見てみると、「なるほど、ラン!」と納得。小さくても、あのランの女王カトレアに似ています。それもそのはず、エピデンドラムは、中南米原産のカトレアに近い仲間なのです。日本で流通しているのは、茎が長いリードステムエピデンドラムというタイプで、鉢植えで見かけることが多いかもしれません。 今回は白の‘ホワイトキャッスル’という品種を選びましたが、ほかに、黄、ピンク、オレンジと、カラフルな花色がそろっています。 とても花もちがよく、茎が丈夫ということもあって、切り花としても使いやすいランです。 使った花と器 エピデンドラムと合わせたのは、ピンクのチューリップ。2種類だけですが、「タイプの違う花の組み合わせ」「ピンク+白の色合わせ」で華やかになりました。 器は、脚付きのガラスを使います。エピデンドラムもチューリップも、茎が真っ直ぐでとても綺麗ですので、茎も見えるように。器は大小2個用意して、大きなアレンジと小さなアレンジを作ります。 大きな器 直径20cm、高さ31cm 小さな器 直径12cm、高さ18cm 花留めとして、白玉石(白玉砂利)を器の底に入れます。 この白玉石は、ホームセンターの園芸コーナーなどで購入できます。使う前に洗っておきましょう。 アレンジの手順 白玉石をかき分けて、植え込むようにして茎を入れます。同じ場所から放射状に広がるようにすると、花火のように華やかになります。また、茎がすっきりまとまって見えます。 器に水を1/3ほど入れます。 器の1/3くらいまで白玉石を静かに入れます。水を先に入れておくと、ガラスへの衝撃が少なくなります。 中心となるエピデンドラム3〜4本を入れます。茎は白玉石に差し込むようにします。 そのままでは長すぎる場合は、葉のギリギリのところでカットします。上のほうの葉は生かしましょう。 チューリップも同じように入れます。放射状に広がるように入れていきましょう。 エピデンドラムもチューリップも、本数が増えてくると、白玉石に差し込むことが難しくなってきますので、石の上に置くような状態でも大丈夫です。 花を入れ終わったら、白玉石の少し上くらいになるように水を補充します。 すべての茎が水に浸かっているかどうか、確認しながら水を入れてください。 エピデンドラムもチューリップも、浅水(水少なめ)で管理できる植物ですので、水の入れすぎには注意しましょう。 大きなアレンジの出来上がり。部屋に陽が差し込んでくると、チューリップが開いて華やかな印象になります。 花の本数を減らし、器を変えれば、同じ手順で小さなアレンジも作ることができます。 年越しの花火 ニューヨークやパリ、ロンドンなど大きな都市の、年越しのカウントダウン。賑やかに盛大に行われる様子は、毎年テレビの中継で目にします。 日本でも賑やかなところはあるのでしょうけれど、私はやはりどちらかというと、大晦日、年越しは静かに除夜の鐘を聞く(実際は聞こえないけれど)という習慣のほうが、なんとなくしっくりするような気がします。 ハンガリーの首都ブダペストに住んでいた時のことです。当時のハンガリーは、EUに加盟したばかりの頃で、まだまだ西ヨーロッパとは違う雰囲気がありました。それに、寒さの厳しい冬の夜は、街の中も人気がまばらで、バスや地下鉄は走っている最中に停電することもしばしば。真っ暗で少し怖く感じるほどでした。ですので、大晦日もきっと静かな年越しなのでしょうと思っていました。ところが、新年日付が変わった瞬間に、パンパンパーン、ドンドンドーンと大きな音が響き始めました。初めは何が起きたのか分かりませんでしたが、カーテンを開けて外を見ると、ドナウ川のほとりの国会議事堂や、くさり橋のあたりで、花火が打ち上げられていました。雪はもう降っていないものの、雪化粧をした街と、その夜空に打ち上げられた花火とのコントラストがとても美しく、感動しました。ふだんはひっそりとしたこの街も、こんなに賑やかに年越しをするんだなと驚いたことを覚えています。 まだまだ縮小しての年越しカウントダウンの都市もあるかもしれません。佳い一年になりますようにと祈るばかりです。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/
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植物の効能

日本のハーブ、クロモジの芳香蒸留水の手作りスプレーで愛犬の乾燥対策に
犬も保湿が大事 乾燥が気になる季節がやってきました。 愛犬あんは、シャンプーをしたばかりなのに、耳元や横腹を頻繁に掻いています。ブラッシングをした時も、フケが出てしまいます。どうしたことかと心配していました。フィラリア予防で病院に行った際に先生に診ていただくと、特段皮膚疾患があるようではないので、乾燥による痒みとのこと。しっかり保湿するようにというアドバイスをいただきました。 サロンでシャンプーをしてもらう場合は、セラミド保湿パックをオプションでお願いしています。セラミド保湿パックのあとは、カイカイも減り、フケが出なくなります。それでもしばらくするとまた乾燥してしまうので、次の保湿パックまでは、日常のセルフケアが必要です。 そこで、クロモジ芳香蒸留水を使ってスプレーを手作りすることにしました。 日本のハーブ クロモジ 新聞を読んでいたとき、養命酒製造が信州大学とクロモジの研究を行っているという広告を目にしました。 「枝を削れば、茶の席の楊枝。枝を煮出せば、寛ぎのハーブティー。香りを抽出すれば、高貴なアロマ」 私はクロモジと聞いて、和菓子をいただくときの楊枝か、フラワーアレンジで使うアオモジの親戚かなと連想するくらいでした。この広告を見て、クロモジがハーブだったこと、精油としても使われることにとても興味を覚えました。 クロモジは、日本固有のハーブであり、抗菌作用、抗真菌作用、抗炎症作用、保湿作用、エモリエント作用など、たくさんの効能があります。皮膚の痒みや炎症を和らげ、乾燥して硬くなった皮膚を柔らかくして、潤いを保つ効果が期待できるのだそうです。 精油もありますが、もっと手軽に使える芳香蒸留水もあります。芳香蒸留水は人間だけでなく、ペットの犬にも使えるというのが嬉しいところです。 芳香蒸留水 クロモジウォーター 芳香蒸留水は、ハーブウォーター、フローラルウォーターともいわれ、植物から精油を水蒸気蒸留法で抽出する際に生成されるものです。芳香はありますが成分濃度が希薄で、肌に優しい水媒体からなり、大部分は弱酸性なので、肌の弱い赤ちゃんや高齢者、敏感肌の人、犬や猫の皮膚にも使いやすいものです。スキンケア、ヘアケアによく利用されています。精油に比べると、香りもぐっと控えめです。そのまま使ってもいいのですが、犬の場合は5倍ほどに希釈して使うと、より安心です。 芳香蒸留水には、ラベンダー、ローズ、ローマンカモミール、ネロリ、ローズマリー、クロモジなどがあります。単品で使用するほか、ブレンドすると相乗効果があるそうなので、香りを楽しみながら選んでみてもいいですね。 クロモジウォーターは、森の清々しい香りです。 クロモジウォーターのスプレー 材料と作り方 <材料> スプレー容器 クロモジウォーター 5ml 精製水 20〜30ml 今回参考にしたのは、『ホリスティックケア・カウンセラー養成講座』のテキスト(株式会社カラーズ/編集・発行)。 こちらには、クロモジウォーターのほかに、 ラベンダーウォーター 5ml ウイッチヘーゼル 5ml ローマンカモミール 5ml (キク科アレルギーがある場合は除く) をブレンドしたレシピが紹介されています。 上記のブレンドレシピの場合は、精製水は40mlにします。 <作り方> 作り方は簡単で、スプレー容器に精製水とクロモジウォーターを入れて、よく振るだけ。 犬にスプレーするときは、被毛をかき分けて、皮膚まで届くようにします。目や耳にかかると嫌がりますので、顔まわりは注意してスプレーしましょう。 暖房器具による乾燥にご注意! あんは柴犬で、日本土着の犬種です。日本の気候にはよく適応していて、寒さには強いといわれています。柴犬の被毛は、上毛(トップコート)は硬い直毛、下毛(アンダーコート)は柔らかく密生した綿毛のダブルコートになっています。ダブルコートの犬種は、寒さの厳しい地域や四季のある地域が原産の犬たちです。トップコートが直射日光や草むらなどの刺激から肌を守るためのもので、アンダーコートが保温の役割を担っています。本来は、寒い時期には毛を増やし、暑い時期には毛を減らすという、優れた体温調節機能を持っているのです。 「犬小屋は外」が少なくなっている現代、飼い主と快適な室温の中で一緒に暮らしていると、犬もその環境に慣れてしまうようで、年に2回ある換毛期が、冷房、暖房という環境の中でずれてきているのではないかと思うことがよくあります。「一年中毛が抜けて困る」という話は、柴犬の飼い主さんの間でよく出る話題です。 我が家では、冬は床暖房を使っています。愛犬あんは、暖かいフローリングの上でのびのび寝そべっています。床暖房は、ガス温水式であれば約40℃、電気式であれば約45℃になるそうです。低温やけどは40〜60℃で起こるそうですから、この暖かい床に長時間、しかも直接寝そべっていると、低温やけどになる危険があります。 また温風ヒーターなど、暖かい風が出る暖房器具の場合、体高の低い犬には熱風が顔にあたり、口や鼻が乾燥したり、肌も乾燥して痒くなったりすることがあります。 暖かい室内は快適ではありますが、人間よりも体温の高い犬にとって、暑くなりすぎていないか、熱風が直接当たるようになっていないか、床暖房の上で長時間直接寝ていないかなど、気をつけていないといけません。加湿器を置いたり、温度・湿度をチェックしたり、床に直接寝ないように毛布を敷くなど対策が必要です。 人間と同じように、暖房による乾燥は、犬にとって大敵です。保湿を心がけて、健康に寒い冬を乗り切りましょう。 Credit 写真・文/海野美規(Unno Miki) フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。 https://www.annegarden.jp/




















