寒い季節でも、淡いブルーの花を咲かせるローズマリー。香り高く、丈夫で育てやすい人気のハーブです。ローズマリーには、人にも犬にも嬉しい作用がたくさんあります。そんなローズマリーを使って、愛犬も一緒に食べられる香り高いラムチョップのローズマリー焼きを作ってみましょう。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんに、レシピを教わります。

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ラムチョップにローズマリー

先日インスタグラムにいただいたコメントに、「庭でサッカーボールを追いかけて遊んでいた愛犬をギュッと抱き締めると、ローズマリーの香りがしました」と書いてくださった方がいらっしゃいました。青々としたローズマリーの茂みと、ころころ走り回る犬の光景を思い浮かべると、わぁ、なんて素敵なハーバルライフ! と羨ましく思いました。

ローズマリー

寒い季節でも、薄青い小さな花を咲かせているローズマリー。この季節、我が家のベランダで咲いているのは、ビオラとパンジー、ゼラニウムが少々。その中で、ローズマリーも小さいながら健闘中。爽やかな薄い青紫色の花をたくさん咲かせています。愛らしい花に加えて、柔らかな新芽も出ています。この柔らかな葉を使って、ラムチョップのローズマリー焼きを作ってみましょう。ローズマリーで肉のくせも軽くなり、より食べやすくなりますよ。

ラムチョップは、生後12カ月未満の仔羊の骨付きのロース肉を、骨ごとにカットしたお肉。「羊特有の匂いも少なく、柔らかくジューシーな食感で、脂身も適度にのり旨味も強く、グリル調理に向いたお肉」とのこと。愛犬あんがラム肉を食べる場合は、いつもはモモの部分を与えていますが、今日はスーパーに新鮮なラムチョップ肉があったのでこちらにしてみました。

ラムチョップのローズマリー焼き

ラムチョップのローズマリー焼きの材料

ラムチョップのローズマリー焼き
  • ラムチョップ肉 約100g
  • ローズマリー  少々

ローズマリーのフレッシュな小枝を使う場合は、2〜3cmほど。ドライタイプの場合は一振りほど。香りが強いので、少量ずつお試しください。

<付け合わせの材料>

  • ズッキーニ
  • ニンジン
  • カボチャ

ラムチョップのローズマリー焼きの作り方

  1. フレッシュのローズマリーは水でサッと洗い、水気を取っておきます。
  2. ラムチョップ肉とローズマリーをビニールの袋に入れて、常温に30分ほど置きます。
    ラムチョップのローズマリー焼き
  3. 袋から取り出して焼きます。
    ラムチョップのローズマリー焼き
  4. 付け合わせを作ります。
    ズッキーニとニンジンは5mm角くらいの大きさに、カボチャは1cm角くらいの大きさにカットして、それぞれ柔らかくなるまで茹でます。
  5. ラムチョップに付け合わせを添えて、出来上がり。
ラムチョップのローズマリー焼き

ラムチョップを与えるときは、骨から肉を剥がして小さめにカットしました。

骨ごと与えても大丈夫とされていますが、歯が破損したり、歯茎を傷つけたり、丸呑みしてしまうなど、危険な場合もありますので、十分注意してください。

ラムチョップのローズマリー焼き
ラムチョップのローズマリー焼き
骨がなくて、あんはちょっと残念そう。

ローズマリーの有用性と注意すること

ローズマリー

ローズマリーには、たくさんの有用性があるといわれています。

まず消化器系、循環器系の不調に役立つということ。食欲不振、消化不良、肝機能の低下、弛緩性の便秘など消化機能の低下や、循環不全による活力の低下などに用いられます。また鎮痛作用もあるとされています。

そして抗菌、抗酸化作用があることから、ドッグフードの天然の酸化防止剤として使われていることもあるのだそう。実際、我が家にある愛犬あんのドッグフードの袋を見てみると、原材料のところにローズマリー抽出物と書かれていました。

そのほか、今回ご紹介したような肉料理をする際の臭み消しや、香りを利用した虫除けにも使えます。また、シャンプーやスプレー材として皮膚や被毛に抗菌作用を発揮するなど、犬にも役に立つ作用がいろいろとあります。

メリットいっぱいのローズマリーですが、注意する点もあります。ローズマリーには、脳内を活性化させる働きや脳内血流に働きかける作用があり、てんかん発作を持つ犬への使用は避けたほうがよいとのことですので、くれぐれもお気をつけください。妊娠中の犬も避けたほうがよいそうです。

また犬の中には、強い香りが苦手な犬もいると思います。様子を見ながら、少しずつ使用しましょう。

ハーブと犬の関わりは古い!

動物とハーブの関係はとても長く、じつは人間よりも古いということを本で読みました。

『Herbs for Pets  ペットのためのハーブ大百科』の冒頭で、「何百万年も前、まだ地球上に人類が存在しないころから、大きい生きものも小さい生きものも、植物で心とからだを癒やしていました。その動物の姿を通して人類が学んできたことが、今、私たちが使っている医薬品の起源になっています」と書かれています。

犬にハーブを与えてもいいのかなとぼんやり思っていた頃に、この一文を読んではっとしました。じつは、動物のほうがハーブとの関わりが深く、本能的にその有用性をよく知っているのだと気付いたのです。

もちろん、野生の動物と長年人間と暮らしてきたペットでは、ハーブとの関わり方は少し違うかもしれません。けれども、ペットにハーブは絶対にだめということはないのは確かです。人間が使う場合と同じように、個体によって合うものと合わないものがあったり、避けなければいけないものもあります。よく観察をしながら、愛犬と一緒に暮らしの中にハーブを取り入れていければいいなと思います。

手作りドッグフード

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/

参考:『ペットのためのハーブ大百科 Herbs for Pets SECOND EDITION』グレゴリー・L・ティルフォード メアリー・ウルフ 著

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