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愛犬と楽しむ季節の味わい 旬のタラのブイヤベース風

愛犬と楽しむ季節の味わい 旬のタラのブイヤベース風

冬の味覚の一つ、タラ。冬に美味しいタラは、犬が食べても大丈夫な魚なので、愛犬と一緒に旬の味覚を楽しむことができます。ハーバルセラピストの資格を持ち、ペットのための自然療法も学ぶ海野美規さんが、今回愛犬あんのために手作りするのは、南フランス・マルセイユの郷土料理・ブイヤベース風のごはん。寒い季節に嬉しい温かいスープで、冬を美味しく健康に乗り切りましょう。

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旬のタラ

タラ

魚へんに雪と書く「鱈」はその名前の通り、冬が旬の魚。お鍋料理には欠かせない食材ですね。

タラは脂肪分が少ないため低カロリー。消化吸収がよく、体を温める食材です。グルタミン酸やイノシン酸が多いので、淡白ですが旨味が強いというところも嬉しいですね。

犬が食べても大丈夫な魚ですので、ぜひ取り入れたい食材の一つ。シニア期の犬のタンパク質源としてもおすすめということです。我が家の愛犬あんは、もうすぐ8歳。そろそろシニア期に入りますので、タラは大いに活用したいところです。

ブイヤベース風に

タラのブイヤベース風

ブイヤベースは南フランス・マルセイユの郷土料理です。

そもそもは漁師が市場で売れない雑魚を大鍋に入れて作ったスープ。本場のブイヤベースは、「オコゼ、カサゴなど白身魚、具材の魚は4種類以上、タコ、イカは入れない。野菜は、じゃがいも、トマト、ニンニクと、サフラン、フェンネルなどのハーブ、味付けは塩。短時間で仕上げる」というのが決まりなんだとか。

タラ1種類だけでは本家ブイヤベースにはほど遠いですが、タラは手に入りやすく、食べやすい食材です。じゃがいもとトマトと一緒に煮込む、ヘルシーで美味しいタラのブイヤベース風を、冬の愛犬のごはんにいかがでしょうか。

タラのブイヤベース風の材料

タラのブイヤベース風の作り方
  • タラ 1切れ
  • ジャガイモ 1〜2個
  • ニンジン 1/3本
  • キャベツ 1〜2枚
  • ミニトマト 3〜4個

タラのブイヤベース風の作り方

  1. タラは骨がないかを確認しながら、食べやすい大きさにカットしておきます。
  2. ジャガイモ、ニンジン、ミニトマトは1〜2cmくらいのサイコロ状にカット。
  3. キャベツは適当な大きさにちぎっておきます。
    タラのブイヤベース風の作り方
  4. 鍋にオリーブオイルを薄くひき、タラを焼き、焼き色がついたら取り出します。
    タラのブイヤベース風の作り方
  5. 同じ鍋に、野菜類と水をひたひたくらいに入れて火にかけます。
  6. 焼いたタラを鍋に戻します。
  7. アクと剥けてきたトマトの皮を取り、フタをして10分ほど煮ます。
  8. 野菜が柔らかくなったら出来上がりです。

タラをほぐして、野菜とよく混ぜて与えます。熱すぎないように注意しましょう。

タラのブイヤベース風

タラは淡白ですが、一度焼くことでおいしさが増します。

コルシカ島のブイヤベース

二十数年前にコルシカ島に旅行したことがあります。コルシカ島はナポレオンの生まれたところ。地中海、ニースの沖合に浮かぶ島です。

私たち一行は、パリ・オルリー空港から、左右2列ずつの小型の飛行機で向かいました。その飛行機の通路を挟んだ斜め後ろの座席の下に、犬が乗っていました。ビーグル犬くらいの大きさだったか、空の旅にはかなり慣れているようで、飼い主さんの足元で落ち着いて座っていました。私は機内の座席に犬がいることが珍しくて、何度もちらちら見てしまいましたが、周りの乗客は全く動じることなく平然とした様子。私はその犬とよく目が合って、その度に、「なにか?」とでも言いたそうな迷惑そうな顔をされてしまいました。

ヨーロッパでは、地下鉄の中でも、タクシーにも、犬が乗っているところをよく見かけました。どの犬も行儀がよくて、吠えたりはしゃいだりすることはありません。人間と同じように乗り物に乗って、飼い主と行動を共にすることが、とても羨ましく感じられたものでした。

コルシカ島
コルシカ島の都市バスティアの港。Eva Bocek/Shutterstock.com

さて、コルシカ島の都市バスティアは、フランス本土よりイタリアのほうが近いこともあり、街並みはイタリア寄り。そしてコルシカ島は「海に立つ山」と呼ばれるほど山岳地帯の多い島で、海岸線のすぐそばまで断崖絶壁と険しい岩山が迫っているところがあるなど、かなりワイルドな印象でした。絶景のこの島は「イル・ド・ボーテ(美しい島)」とも呼ばれているそうです。旅行したのは4月のイースター休暇の時で、地中海の温暖な気候と思いきや、レンタカーで通り抜けた標高の高い村では雪が降り、気候も荒々しいところだと思いました。

アジャクシオの港に近いレストランに入り、「地中海に来たからにはシーフードを……」ということで、ブイヤベースをいただきました。

「これはどうやって食べるの⁉︎」というほどの魚介類がいっぱい入ったブイヤベースは、まさに漁師というか海賊たちが食べそうな豪快な一品。こちらも、またまたワイルドだったことをよく覚えています。旅行した当時は、レストランでお料理の写真を撮るという発想がなかったのが残念です。

タラのブイヤベース風

Credit

写真・文/海野美規(Unno Miki)
フラワー&フォトスタイリスト。ハーバルセラピスト。愛犬あんとの暮らしを通じて、動物のための自然療法を学ぶ。パリで『エコール・フランセーズ・ドゥ・デコラシオン・フローラル』に入門、ディプロムを取得。『アトリエ・サンク』の山本由美氏、『From Nature』の神田隆氏に師事。『草月流』師範。フランス、ハンガリー、シンガポールでの暮らしを経て、現在日本でパリスタイル・フラワーアレンジメントの教室『Petit Salon MILOU(プチ・サロン・ミロウ)』を主宰。
https://www.annegarden.jp/

参考:「愛犬のためのホリスティック食材事典」日本アニマルウェルネス協会監修

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