スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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多肉・サボテン

【サボテンが枯れる原因とは?】復活させる方法や育て方のポイントを解説
サボテンが枯れる原因と症状 wisawa222/Shutterstock.com 育てやすくて人気の高いサボテンですが、栽培環境や育て方によっては枯れてしまうこともあります。それでは、サボテンはどのような状態だと枯れてしまうのでしょうか。具体的な症状と原因についてご紹介します。 根腐れ oraya/Shutterstock.com サボテンが根腐れすると、根元が茶色や黒っぽい色になり、胴をつまむとぶよぶよしています。根元から上に向かって傷みが進行していき、ぐらぐら動く状態になります。根腐れの原因は、水のやりすぎなど。根が腐ると養分を吸収できず、細胞が死んでいきます。サボテン内部から傷みが進行するため外からでは分かりにくく、気が付くとかなり症状が進行している場合があります。 葉焼け bouybin/Shutterstock.com サボテンが葉焼けすると、表面が白や黄色になったり黒く焦げたように変色します。艶がある種類の場合は艶が失われ、ザラザラした質感になります。直射に晒されたり、長時間日光に当たりすぎるのが葉焼けの原因。強い光で表面から細胞が壊死し、光合成できなくなります。また、葉焼けし壊死した部分を中心に、腐食が進行する場合があります。 栽培環境が悪い phonsak chaimanuskul/Shutterstock.com サボテンをどのような場所に置いていますか? 多くのサボテンが好むのは、風通しと日当たりのよい環境。風通しが悪く、じめじめした日陰や、雨が当たる場所に置いているとうまく生育できず、病気や害虫に対しての抵抗力が弱くなり、枯れやすくなります。 また、鉢のサイズも重要です。大きすぎると鉢に入っている土の量が多くなり、土の中の水分量も多くなります。根の過湿が苦手なサボテンは、根が吸い上げる以上に土が湿っている状態が続くと、根の周りの土が乾きにくく、根腐れしやすくなります。このように鉢が大きすぎると根腐れの原因となりますが、あまり小さすぎても根詰まりを起こし枯れてしまう原因に。鉢はサボテンの直径と同じか、一回り程度大きなサイズが適しています。 土が悪い Lokana/Shutterstock.com 購入したサボテンは、どのような土に植えられているでしょう。お店によっては、化粧土や化粧砂に植え固められていることがあります。これらの土は長期的な栽培には向いていないので、サボテンに合った土に植え替える必要があります。栄養分が不足すると痩せてしぼんだ状態になり、形が変わってしまうほどの栄養不足になると、元の姿に戻るまで長い時間がかかります。また、水はけの悪い土に植えていると根腐れの原因になります。市販のサボテン・多肉植物用の土や小粒の赤玉土、鹿沼土、軽石などを中心に配合したものなど、水はけのよい用土を使うようにしましょう。 害虫や病気 MargaPl/Shutterstock.com 多くの植物と同様に、サボテンも病気にかかったり、害虫被害を受けたりします。害虫には主に、サボテン表面に被害を与える種類と、土の中の根に被害を与える種類がいますが、養分を吸われて傷がついたサボテンは、表面がザラザラしたり変色したり、艶が失われた状態になります。さらに、害虫はしばしば病気を媒介します。病気にかかると病変部分が黒ずむ、しぼむ、傾く、腐食するなどの症状が見られます。 枯れかけたサボテンを復活させる方法 BUNDITINAY/Shutterstock.com サボテンが枯れる主な原因として、根腐れ、葉焼け、環境、土、病害虫を挙げました。しかし完全に枯れていない場合、適切に対処すれば復活可能なケースもあります。ここではサボテンをさまざまな被害から救出し、復活させる方法について解説します。 根腐れは胴切りにして挿し木する BAAN-NORK /Shutterstock.com 根腐れしてしまったサボテンは栄養を吸収できないばかりか、根元から腐食が進行します。腐食を止めて新しい根を出させるには、傷んだ部分を切り落とす「胴切り」という方法があります。緑の固く元気な部分が残っている場合は、胴切りで復活する可能性があります。手順は以下の通りです。 カットするサボテンのサイズによって、ハサミ、カッター、小刀などを用意します。断面がなめらかでないと発根しにくいので、切れ味がよい刃物を使用しましょう。カットする前に、使う道具の刃を消毒しておきます。また、棘が鋭いタイプの場合、けがをする可能性があるので、棘が通らない厚手のゴム手袋などを着用しましょう。 サボテンを地面と平行に切断します。腐敗していない固い部分で切りましょう。乾燥時に中央がくぼむ分を考慮し、凸形になるように切り口を整えて消毒しましょう。 切り口を上に向けて乾燥させ、表面が乾いたら新聞紙などで軽く包みます。風通しのよい場所でさらに7~10日ほど切り口をしっかり乾燥させます。 切り口を下にして清潔な新しい土に植えます。グラグラしていると発根しにくいため、支えを添えておくのも有効です。 葉焼けは変色部分を切り落とす Boyloso/Shutterstock.com 葉焼けして変色してしまったサボテンも、傷みが部分的であれば復活する可能性があります。変色したりぶよぶよした部分を消毒した刃物を使って切り落とし、殺菌剤を塗ります。ただし、葉焼けした部分が広範囲の場合は復活が難しい場合もあります。葉焼けした部分は元に戻ることはありません。したがって、葉焼けする前に対処することが大切です。 長く日陰に置いてあったサボテンを急に日当たりのよいところに移動したりすると、葉焼けの原因となります。サボテンを移動する場合は、環境に慣れるように、それまで置いていた場所よりも少し明るい場所に1週間置いてから、さらに少しだけ明るい場所に1週間といった具合に、少しずつ強い光に慣らしながら置き場所を移動しましょう。また、風通しが悪い中で長時間日光を浴びていると焼けることもあります。特に夏は直射を避け、室内に入れたり、寒冷紗などのメッシュ素材の布で日よけをするとよいでしょう。室内で管理するときも、直射日光が当たらないように注意しましょう。 栽培環境や土が悪いときは環境を整える Julia Lav/Shutterstock.com サボテンを枯らさないためには、適した土に植え、栽培環境を整えることが大切です。サボテンを購入したら、まずは土の様子を観察。過度に湿っている、株がグラグラしている、土の表面がカチカチになっている、化粧土などで固められているといった状態であれば植え替えます。植え替える土は、サボテン・多肉植物用のものを用いるとよいでしょう。根が少ない場合は一回り小さな鉢に、根詰まりしているようであれば一回り大きいものに植え替えます。植え替え後は適切な場所で栽培しましょう。サボテンは一般に、明るく風通しのよい、雨の当たらない環境で管理します。日当たりを好みますが、真夏の午後など暑い時間帯には直射日光に当たって葉焼けしないように注意しましょう。逆に日光が不足すると、ヒョロヒョロと徒長したり、病気の原因になるので、様子を観察しながら適した場所を探してみましょう。 害虫は駆除と薬剤で対処する popid/Shutterstock.com サボテンにつく害虫は小さな虫が多いので、日頃の観察が重要です。傷んだ部分があれば、害虫が付いていないかじっくり見てみましょう。また、植え替え時には根に害虫が付いていないか確認しましょう。害虫を見つけたら速やかに駆除します。変色したり腐ったりした部分があれば取り除き、殺菌剤を塗ります。被害が広範囲の場合は、必要に応じて胴切りしましょう。複数の株を育てている場合、害虫を見つけたら他の株にも繁殖している可能性があるので、忘れず確認を。害虫が付かないよう、定期的に殺虫剤を散布し防除するのも有効です。 サボテンの育て方のポイント Negnut/Shutterstock.com ここまでサボテンが枯れてしまう原因と対処法を解説しましたが、ここからは枯れる原因を未然に防ぎ、元気に育てるポイントをご紹介します。 水やり Irina Wilhauk/Shutterstock.com サボテンが枯れる原因として最も多いものの一つが、根腐れ。根腐れは水のやり方が原因で起きることが多いです。サボテンは季節によって必要な水の量が変わるため、季節に応じて調整することが大切です。盛んに生育する春〜秋は、土の表面が乾いたらたっぷり与えましょう。2週間ごとに水やりするくらいのペースです。成長が緩慢になる真夏の高温期と冬は、軽く湿らす程度にします。3~4週間に1回水やりするくらいのペースで十分です。夏は日中に水をやると気温が上がって蒸れるので、夕方から夜に水やりしましょう。一方冬は気温が低い時間帯に水やりすると根が傷みやすいため、比較的暖かい日の午前中や昼間に水やりするようにします。 適した用土と鉢 jarntag/Shutterstock.com サボテンにはほどよい保水性があり、かつ排水性にも優れた土が適しています。市販のサボテン・多肉植物用の培養土を使うと手軽で便利です。自分で作る場合は、赤玉土4:鹿沼土3:腐葉土3に緩効性粒状肥料を混ぜたものや、赤玉土4:鹿沼土2:軽石2:腐葉土2に緩効性粒状肥料を混ぜたものなどがよいでしょう。サボテンの植え替えは、一般に生育が始まる直前の春に行います。鉢底穴から根が出てきたり、カチカチになって根詰まりしているようであれば、一回り大きい鉢に植え替えます。根が少ないようであれば一回り小さい鉢に植え替えましょう。水やりしてもなかなか染みこまない場合も、水はけが悪くなっているので植え替えます。購入した時に化粧砂などで固められている場合は、土を取り除き適切な用土で植え直します。鉢からサボテンを出してすぐ植える場合は、植え替え後7〜10日ほどは水やりを行わないようにしましょう。鉢からサボテンを出して土を落とし、7〜10日ほど乾かしてから植え付けた場合は、すぐに水を与えてもかまいません。 肥料の与え方 TY Lim/Shutterstock.com サボテンの故郷は過酷な環境が多いので、適切な日光と水と風があれば特に肥料がなくても育ちますが、適度に与えれば成長をサポートできます。植え替えるときに元肥として土に混ぜ込んでおくとよいでしょう。サボテン用に販売されている培養土には、あらかじめ肥料が配合されているので不要です。追肥する際は、液体肥料を与えます。肥料が多いと徒長したり、根を傷めたりすることがあるので、与えすぎに注意しましょう。 適した栽培環境 Natalya Mali/Shutterstock.com サボテンは適度に日の当たる風通しのよい場所を好む種が多いです。一方で、強い直射日光が長時間当たると深刻なダメージを受ける場合もあります。遮光ネットをかけたり、カーテンなどで遮光するなど工夫をしましょう。また、花芽がつく頂点に水が溜まるとそこから腐ったり、過湿になると根腐れを起こすので、直接雨に当てないようにしましょう。種類にもよりますが、一般に5~40℃の環境で育つため、5℃以下になる場合は室内に入れます。 注意すべき病害虫 Boyloso/Shutterstock.com サボテンに被害を与える害虫は、カイガラムシ、ワタムシ、ハダニ、ネジラミなどが挙げられます。花芽や新芽は柔らかく害虫が付きやすいので、注意して観察します。カイガラムシやワタムシは刺座(とげの付け根の綿毛のような器官)や溝に付着することが多いです。見つけたら取り除き、殺虫剤で駆除します。 ハダニは高温期の空気が乾燥している時によく発生します。非常に小さいので、被害が進行するまで気がつかないこともあります。湿り気を嫌うので霧吹きで水をかけるだけで防止できることもありますが、水のやりすぎにならないよう注意が必要です。 ネジラミも乾燥を好む害虫で、地中の根につきます。夏と冬は水やり回数が減り、土が乾燥した状態になるので注意が必要です。植え替え時に発見することが多いネジラミですが、発見した場合は、よく洗って殺虫剤で駆除しましょう。また、植える時に殺虫剤を混ぜ込むのも有効です。 多湿な環境に置いておくと病気が発生しやすいため、風通しのよいところで育てましょう。病気が発生した場合は、病変を取り除き消毒します。病変を早く見つけると腐食が少なくて済むので、回復する可能性が高まります。病気や害虫被害を未然に防ぐために、定期的に殺虫殺菌剤を散布するのも有効です。 増やし方 Ton Bangkeaw/Shutterstock.com サボテンは挿し木や株分け、種まきで増やすことができます。サボテンの根元についている子株を切り取って増やすことを挿し木という場合もありますが、一般的にはこれは株分けに当たります。根元や株の側面などにできた小株を株分けする場合は、切り取った後7〜10日程度切り口を乾燥させてから土に挿しましょう。やがて根が出てきて新たな株となります。細長いサボテンは、途中で胴切りにすると同様に挿し木することができます。元株のほうは、株元や切り口の近くなどから新しい株を作って生育します。 サボテンは華やかな花も魅力の一つ。花が咲いたら受粉させて種子を採り、種まきしてみましょう。種まきは春か秋が適期です。湿らせた土に等間隔で播き、霧吹きして空気穴をあけたラップをかぶせ、発芽までは乾かないように管理します。発芽したらタイミングを見て植え替えます。 適切な育て方でサボテンを枯らさず楽しもう Stolyevych Yuliya/Shutterstock.com サボテンはインテリア性も高く入手しやすい身近な植物の一つですが、突然枯らしてしまった経験がある人も多いのではないでしょうか。今回ご紹介したポイントを参考に、水やりや日当たり、病害虫に注意すると、枯らさずに健やかに長く育てることができます。植物を育てる際に大切なのは、よく観察すること。調子を崩しているようであれば枯れる原因がないかを確認し、傷みを見つけた場合は速やかに対処し、最小限の被害で抑えましょう。ぜひ多種多様なサボテンの中から自分の環境に合ったものを見つけ、適切な育て方で楽しんでみてください!
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宿根草・多年草

寄せ植えにして可愛いミセバヤ! 育て方のポイントや種類など
ミセバヤの特徴 ミセバヤはベンケイソウ科ムラサキベンケイソウ属の多年草。冬に落葉し、小さな芽をつけてそのまま休眠しますが、春の生育期を迎えると再び新芽を出して旺盛に生育します。一度植え付けると毎年開花する、息の長い植物です。 原産地は日本、中国などで、主に岩場に自生してきたとされています。暑さ寒さに強く、日本の気候によく馴染んで丈夫に育つ植物です。岩場に自生してきたこともあり、乾燥気味の土壌を好む性質を持っています。 ミセバヤの草丈は10〜60cm。茎葉が地際から多数出る株立ち状の草姿で、茎は直立せずにしなるようにして伸び、長くなると下垂していきます。厚みのある丸い葉が愛らしく、多肉植物としても愛されています。 ミセバヤの開花期は10〜11月で、花色はピンク。小さな花がまとまって頂部にドーム状に咲き、色の塊となって目に飛び込んでくるため、大変鮮やかです。また、秋が深まるとともに、葉が赤く紅葉する姿にも観賞価値があります。 ミセバヤの楽しみ方 ミセバヤは多肉質の丸い葉が美しく、寄せ植えなどに重宝される植物です。ハンギングバスケットやフラワースタンドに飾る寄せ植えなどでは、縁に植え付けると、枝垂れる葉が流れるような動きのある演出に一役買ってくれます。 また、もともと岩場などに自生してきた植物のため、乾燥した土壌を好む性質を生かし、ロックガーデンや傾斜地などの地植えにも向いています。 ミセバヤは種類が豊富! ミセバヤは種類が豊富なことでも知られ、コレクションして選ぶ楽しみもありますよ! ここでは、ミセバヤの種類についてご紹介します。 ヒダカミセバヤ 北海道の日高〜釧路地方の海岸や山地の岩場に自生する近縁種。草丈は10〜20ほどで、葉色はやや青みが強く出ます。寒さと乾燥に強い性質です。ヒダカミセバヤとして流通しているものには、葉形が異なるものがありますが、産地によって多少の違いが出るようです。 カラフトミセバヤ 北海道の山地の岩場に自生してきた種類で、葉姿がコンパクトにまとまるのが特徴。葉色はグレーがかった青緑で、縁に切れ込みが入らず、可愛らしい表情を見せてくれます。葉にほんのりと赤がのる、赤葉の種類もあります。 エッチュウミセバヤ 富山県の固有種で、やや大きく成長するダイナミックさをもっています。オーバル形で多肉質の葉の縁に、うっすらとピンクがのるので、目を引く存在感も。寄せ植えに添えるカラーリーフとしても活躍します。 白雪ミセバヤ 青みがかった葉に白い粉が吹くため、名前の通りシルバーリーフとして重宝します。原産地は西アメリカで、草丈は5cm前後。他の種類に比べてゆっくりと生育し、小型なのが特徴。夏に黄色い花を咲かせます。 ミセバヤを育てるポイント ここまで、ミセバヤの特徴や楽しみ方、種類などについてご紹介してきました。ここからはガーデニングの実践編として、ミセバヤの育て方のポイントを解説します。 日当たりや置き場所 【地植え】 ミセバヤは日当たり、風通しのよい場所を好みますが、半日陰の場所でも十分育ちます。 過湿を嫌うので、粘土質の土壌や水場に近くて低い場所など、水はけが悪くてジメジメとした環境は向きません。庭に植え付ける場合は、水はけのよい場所を選び、腐葉土や堆肥などの有機質資材をすき込んで、腐植質に富むふかふかとした土壌づくりをしておきましょう。 ミセバヤは、真夏に強い太陽の光を浴びると葉焼けすることがありますが、もともと暑さに強く季節が進めば回復するので、それほど神経質になる必要はないでしょう。冬の寒さには-3℃くらいまでは耐えるので、冬越しも容易です。 【鉢植え】 一年を通して日当たり、風通しのよい場所に置いて管理しますが、半日陰の場所でも生育します。多湿が苦手なので、雨が多くなる梅雨の時期は軒下などへ移動するのが無難。真夏に強い日差しを浴びると葉焼けすることがあるので、ベランダなど目にとまりやすい場所に置いている場合は、午前中のみ日が差す東側や半日陰の場所に移動するとよいでしょう。基本的には暑さにも寒さにも強いので、周年屋外で管理できます。 土 【地植え】 植え付ける1〜2週間前に、腐葉土や堆肥などの有機質資材と緩効性化成肥料を植え場所に投入し、よく耕してふかふかの土をつくっておくとよいでしょう。ミセバヤは過湿を嫌うため、粘土質の土壌など水はけが悪い場所には、川砂やパーライトなどの土壌改良資材を投入し、周囲より少し土を盛って高くし、水はけのよい環境にしておくとよいでしょう。事前に土づくりをしておくことで、分解が進んで土が熟成します。 【鉢植え】 山野草や多肉植物の栽培用に配合された、水はけのよい園芸用培養土を利用すると便利です。 植え付け・植え替え ミセバヤの植え付け、植え替えの適期は、3月下旬〜4月です。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘って植え付けます。最後に、たっぷりと水やりします。 【鉢植え】 鉢の大きさは、入手した苗よりも1〜2回りほど大きい鉢を準備しましょう。また、ミセバヤは垂れ下がるようにして伸びるので、高さのあるコンテナスタンドや吊り鉢に飾るか、ハンギングバスケットの寄せ植えなどに利用するのがおすすめです。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きして高さを決めたら、ポットから出し、軽く根鉢を崩して植え付けましょう。水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもOKです。 鉢栽培の場合、植え付けてから時間が経つと、成長とともに根が詰まって生育が悪くなってしまうので、1〜2年に1度を目安に植え替えましょう。植え替えの際は、それまでの鉢よりも大きな鉢を用意して株を大きくしてもよいですし、同じ鉢を用いて株のサイズをキープしてもかまいません。鉢から株を出したら、古い根を切り取って整理し、根鉢を徐々に崩してやや小さくしてから新しい土を入れて植え直します。 水やり 株が蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。真夏は気温が上がっている昼間に水やりすると、水がすぐにぬるま湯になって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。冬は十分気温が上がった真昼ごろに与えてください。夕方に水やりすると凍結の原因になり、株が弱るので避けましょう。 ミセバヤは多湿を嫌うので、水の与えすぎには注意します。バランスのよい水の管理が大切です。 【地植え】 しっかり根づいて茎葉をぐんぐん伸ばすようになるまでは、水切れしないように管理しましょう。根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続いて乾燥するようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。とはいえ、ミセバヤは多湿を嫌うので与えすぎに注意し、気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。土の表面が白く乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えます。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 【地植え】 ●元肥 植え付け前の土づくりの際に、緩効性化成肥料を少量混ぜておきます。 ●追肥 地植えの場合は、ほとんど不要です。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見守ります。 【鉢植え】 ●元肥 植え付けの際に、緩効性化成肥料を少量混ぜておきます。 ●追肥 鉢栽培では土の量が限られており、水やりとともに肥料成分が少しずつ流れ出すので、定期的な追肥が必要です。ミセバヤの追肥の適期は4月下旬〜6月、9月下旬〜10月です。この期間に、月に2回を目安に液体肥料を施しましょう。 夏・冬の注意点 夏の注意点 真夏は強い日差しを直接浴び続けると、葉焼けをすることがあります。ベランダなど目の届きやすい場所で育てる場合は、半日陰の涼しい場所に移動してみずみずしい葉姿を保つとよいでしょう。 また、鉢栽培の場合は、真夏は高温によって乾燥しやすくなるので、他の植物と一緒に水やりをすることが多くなりますが、ミセバヤは多湿を嫌う性質があるので与えすぎに注意します。いつもじめじめとした状態にならないように、乾燥気味に管理してください。 冬の注意点 ミセバヤはライフサイクルの長い植物で、冬に落葉して休眠します。しかし枯れたわけではないので、鉢栽培では冬も水やりは必要です。とはいえ、常に湿った状態にすると根腐れするので、乾燥気味に管理することがポイント。表土が乾いて、さらに数日待ってから水やりをするという程度でよいでしょう。 ミセバヤの増やし方 ミセバヤは、株分けと挿し芽で容易に増やすことができます。ここでは、ミセバヤの増やし方についてご紹介します。 株分け ミセバヤは、株分けをして増やすことができます。適期は、植え付け・植え替えと同じ3月下旬〜4月です。 ミセバヤが大株に育ったら、株を掘り上げて土を落とし、数芽をつけて根を切り分けます。その切り分けた株を植え直せば、その分だけ数も増えるというわけです。大株に育つと、存在感が大きくなりすぎて持て余してしまうことも。株を小分けにすることで、株が若返って再び勢いよく生育するメリットもあります。 挿し芽 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましい生命力ですね! 植物の中には挿し芽できないものもありますが、ミセバヤは容易に挿し芽で増やせます。 ミセバヤの挿し芽の適期は、5〜6月です。新しく伸びた茎を3節くらいつけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。育苗用トレイに新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根してしっかり育ったらポットに植え替えて育苗し、さらに十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 注意すべき病害虫 【病気】 ミセバヤは病気の心配はほとんどありませんが、多湿の環境下では軟腐病にかかることがあります。 軟腐病はジメジメとした環境で発生しやすい、細菌性の病気です。葉や茎などの傷口から侵入して発症します。病気が進行すると腐敗して悪臭が漂い、ほかの株にも蔓延してしまうので、発見次第抜き取って土ごと処分しましょう。水はけのよい環境づくりをし、風通しよく管理することが大切です。 【害虫】 ミセバヤの栽培で注意したい害虫は、アブラムシ、ナメクジなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ナメクジは、花やつぼみ、新芽、新葉、果実などを食害します。体長は40〜50mmほどで、頭にツノが2つあり、茶色でぬらぬらとした粘液に覆われているのが特徴。昼間は鉢底や落ち葉の下などに潜んで姿を現しませんが、夜に活動します。植物に不快な粘液がついていたら、ナメクジの疑いがあるので、夜にパトロールして捕殺してください。不可能な場合は、ナメクジ用の駆除剤を利用して防除してもよいでしょう。多湿を好むので風通しをよくし、落ち葉などは整理して清潔に保っておきます。 寄せ植えにすると可愛いミセバヤを育ててみよう 古くから愛されてきたミセバヤは、寄せ植えの脇役に、ロックガーデンや傾斜地の彩りにとさまざまなシーンで活躍する植物です。種類も多様で選ぶ楽しみもあるミセバヤを庭やベランダに取り入れて、みずみずしい葉姿や秋の開花、晩秋の紅葉を楽しんではいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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宿根草・多年草

バラの季節に映える“究極の青”!咲き進むと色が変わる草花「エキウム」の魅力
エキウムとは? nastka.tom/Shutterstock.com エキウムは、ムラサキ科エキウム属の草花です。本来は多年草なのですが、日本のはっきりとした四季による気候の厳しさに馴染めずに越年することが難しく、一年草、二年草として区分されることが多いようです。 原産地は地中海沿岸で、種類にもよりますが寒さには強い一方で、暑さに弱い性質があります。草丈も種類によって多様で、20〜300cmと幅があるので、苗を購入する際は、耐暑性・耐寒性、草丈などのチェックをしておくとよいでしょう。 エキウムの特徴 Aykut Alakoc/Shutterstock.com エキウムの開花期は4月下旬〜7月上旬で、花色はピンク、青、紫、白があります。日本で主に流通している、エキウム・プランタギネウム‘ブルーベッター’は、冴えたブルーの花が特徴で、花茎を立ち上げた先にカップ型の花が多数咲きます。花色は、咲き始めはピンクで開花が進むとブルーになるため、最盛期には二色咲きのように見えて華やかです。繊細な茎葉がよく茂り、株姿がナチュラルガーデンなどに人気の草花です。 エキウムの種類 エキウムは種類が多彩で、楚々とした咲き姿が魅力のものや、花穂がそびえるように立ち上がる雄大な咲き姿のものなど、それぞれに個性があります。ここでは、エキウムの種類についてご紹介します。 エキウム‘ピンクファウンテン’ Martin Hibberd/Shutterstock.com エキウム・ハイブリッドとも呼ばれる、エキウム・ウィルドプレッティとエキウム・ピニナナの交雑によって作出された園芸品種です。円錐のように花穂を高く立ち上げ、びっしりとピンクの花を咲かせるユニークな咲き姿が印象的。セイヨウミツバチが好んで蜜を集めにやって来ます。 エキウム・ファスツオスム Molly Shannon/Shutterstock.com カナリア諸島原産。シルバーがかった明るい葉色が美しく、円錐状の花穂を1〜2m伸ばして青い花を多数咲かせます。ボリュームのある株姿はエキゾチックな雰囲気を醸し出します。 エキウム・プランタギネウム‘ブルーベッター’(流通名はエキウム・ブルガレ) Imladris/Shutterstock.com ヨーロッパ、アジアの西〜中央部原産。寒さに強く、暑さに弱い性質です。日本で最もポピュラーなエキウムで、野趣感のある咲き姿がナチュラルガーデンやイングリッシュガーデンに好まれて植栽されています。また、バラの開花と同時期に咲くので、ブルーのエキウムがバラの花色に映え、晩春から初夏のガーデンで人気の高い草花です。 エキウム・ウィルドプレッティ Amy Corti/Shutterstock.com カナリア諸島テネリフェ島原産。シルバーがかった葉がロゼット状に展開し、晩春には人の背丈ほどに伸びる花穂をタワー状に立ち上げて、ピンクや赤の花をたわわに咲かせます。ベル状の花から、数本のしべが長く伸びる姿も印象的です。 エキウム・ピニナナ Peter Turner Photography/Shutterstock.com カナリア諸島原産で、高温多湿には非常に弱い性質を持っています。開花期は9〜11月。エキウムの中では大型のタイプで、草丈は300cm以上になります。株の中心から花茎を長く立ち上げて、ピンク〜青紫の花を咲かせ、シルバーグリーンの葉によく映えます。 エキウムの育て方 Imladris/Shutterstock.com ここまで、エキウムの基本情報や種類などについてご紹介してきました。では、ここからはガーデニングの実践編として、エキウムの栽培方法のガイドに移りましょう。栽培に適した環境や土づくり、苗の植え付けに始まり、水やりや肥料、病害虫など日頃の管理などについて、詳しく解説していきます。 エキウムは、前述のように種類が多様です。暑さが苦手で寒さに強い種類、逆に寒さが苦手で暑さに強い種類などもありますが、ここでは一般に手に入れやすいエキウム・プランタギネウム‘ブルーベッター’(流通名はエキウム・ブルガレ)の育て方についてご紹介します。 環境 LifeCollectionPhotography/Shutterstock.com エキウムは、日当たり、風通しのよい場所を好みます。ただし、暑さに弱い性質を持っていることに配慮が必要。寒冷地であれば日当たりのよい場所で放任してもよく育つのですが、越年させたい場合は特に、熱帯夜が続くような地域では、暑さ対策がポイントになります。暑さが厳しい地域では、夏は午前中のみ日が差す東側など、比較的涼しい半日陰の場所に植え付けるのがおすすめです。一日中強い日差しが照りつける場所や、西日が強く当たる場所は避けてください。逆に寒さには強く、マイナス8℃程度まで耐えるとされています。 エキウムは比較的乾燥を好み、高温多湿を嫌うので、粘土質の土壌や水場に近くて低い場所など、水はけが悪くてジメジメとした環境は、植え場所としては向きません。また、ややアルカリ性に傾いた土壌を好みます。 土作り funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 ややアルカリ性に傾いた土壌を好むので、植え付けの3〜4週間前に苦土石灰を散布してよく耕しておきましょう。植え付けの2〜3週間前に、腐葉土や堆肥をばらまき、緩効性化成肥料を少量施してよく耕しておきます。肥料過多になると、茎葉がヒョロヒョロと間のびして弱々しい「徒長株」になってしまうので、肥料は控えめにすることがポイントです。水はけの悪い土壌であれば、川砂やパーライトなどの土壌改良資材を施し、土を盛って周囲よりも高くしておくとよいでしょう。事前に土づくりをしておくことで、肥料成分などの分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用の培養土を利用すると便利です。エキウムは水はけのよい環境を好むので、軽石か日向土(いずれも小粒)を2割ほど混ぜて利用するとよいでしょう。 植え付け Vlyaks/Shutterstock.com エキウムの植え付け適期は3月中旬〜4月中旬、9月下旬〜10月です。花苗店やホームセンターなどで苗を入手する際は、節間が短く、茎ががっしりと締まって丈夫なものを選びましょう。ポットを揺すってみると地上部がグラグラと揺れて頼りない苗や、虫食い穴がある苗は避けたほうが無難です。 また、エキウムの根は、ゴボウのように太く長く伸びる「直根性」です。この根を傷めるとその後の生育が悪くなるので、根鉢を崩さずに丁寧に扱うのがポイントです。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗よりも一回り大きな穴を掘り、根鉢を崩さずに植え付けます。複数の苗を植え付ける場合は、30〜40cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水やりします。 庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。ただし暑さに弱いので、夏に大変暑くなる地域や直射日光が照りつける場所では、夏前に鉢に植え替えて涼しい所へ移動し、夏越しさせるほうが無難です。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、7〜10号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから樹木用の培養土を半分くらいまで入れましょう。エキウムの苗を鉢に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて、根鉢を崩さずに植え付けましょう。 水やりの際にすぐあふれ出さないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりしてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して、主根を傷めないように根鉢を軽く崩しましょう。根鉢をやや小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備して植え替えてください。 水やり Zoom Team/Shutterstock.com 株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏に水やりする場合は、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。気温の高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がり、株が弱ってしまいます。 また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、エキウムは多湿を嫌うので、水の与えすぎに注意。いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がってきたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Singkham/Shutterstock.com 【地植え・鉢植えともに】 3月頃と9月下旬に緩効性化成肥料を株の周囲に少量まき、スコップなどで軽く耕して土に馴染ませましょう。エキウムは、基本的に多肥を好まないので、肥料の与えすぎには注意してください。 増やし方 Vladyslav Lehir/Shutterstock.com エキウムは、種まき、挿し芽で増やすことができます。 【種まき】 エキウムは、ビギナーでも種まきから育てられますよ! 種まきからスタートするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなりますね。 エキウムの種まきの適期は、10月頃です。 まず、黒ポットに草花用にブレンドされた市販の培養土を入れ、種を数粒ずつ播き、水やりします。発芽までは明るい半日陰に置き、乾燥しないように適度に水やりしましょう。発芽後は日当たりのよい場所で管理します。勢いがあって元気のよい苗を1本のみ残し、ほかは間引きましょう。ヒョロヒョロと伸びて弱々しい苗や葉が虫に食われている苗、葉が黄色くなっている苗などを選んで間引きます。本葉が数枚ついて根が十分に育ったら、花壇や鉢などの植えたい場所に植え付けます。 【挿し芽】 挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。たくましい生命力ですね! 植物の中には挿し芽ができないものもありますが、エキウムは挿し芽で増やすことができます。 エキウムの挿し芽の適期は、9月下旬〜10月です。新しく伸びた茎葉を3節くらいつけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。育苗用トレイに新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に植え穴をあけ、挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。しっかり発根したらポットに植え替えて育苗し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 病気・害虫 Happy_Nati/Shutterstock.com 【病気】 エキウムの栽培で注意したい病害虫は、疫病です。 疫病は、梅雨時や秋の長雨の時期に発生しやすい病気です。葉、茎などに灰緑色や褐色のような病斑が現れるのが特徴で、病状が進むと腐敗して枯れてしまいます。雨や水やりの際の泥はねによって土中の病原菌が茎葉の傷などから入り込んで発病するため、株元にマルチング資材を敷き詰めると、ある程度予防できます。発生しやすい時期に、予防として殺菌剤を散布してもよいでしょう。 【害虫】 エキウムの栽培で注意したい害虫は、アブラムシなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 しっかりと管理して育ててみよう! rontav/Shutterstock.com 日本で主に流通しているエキウム・プランタギネウム‘ブルーベッター’は、楚々とした花姿が美しく、冴えたブルーの花色とも相まって、ナチュラルガーデンに大人気の草花です。花つきがよく、1株でもボリューム感が出るので、晩春から初夏にかけて華やかに彩ってくれるのもいいですね。ぜひ庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。
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雑草対策

【保存版】「 いつやるか」で結果が変わる! 今すぐ始めたいラクラク雑草対策講座
日本は雑草天国! Mike Pellinni/Shutterstock.com ガーデニングのお悩みの上位に必ずランクインしてくるのが、雑草対策。ガーデンだけでなく、玄関前や駐車場など、抜いても刈り取っても、いつの間にかまた生えてくる雑草に悩まされている人も多いことでしょう。ではなぜこんなに雑草に悩まされるのでしょう? じつは、日本は雑草天国といってよいほど、雑草が多い国なのです。高温多湿で植生が豊かな日本では、さまざまな植物が旺盛に育ち、繁殖のため周囲に種子を飛ばします。特に新築の家では、最初に庭に持ち込まれる土は、山土や野ざらしの土など。もれなく雑草の種子がたっぷり。結果として、あなたの庭や鉢植えから、意図しない雑草という形で顔を出してしまうのです。除草をしても、庭の外からいつでも飛んでくるので、なかなか終わりはありません。この記事では、効果的な雑草対策の方法について解説します。 効率的な雑草対策のために、雑草の発生サイクルを知ろう! 左上から時計回りに、エノコログサ、ドクダミ、スズメノカタビラ、カタバミ。いずれも身近によく見かける雑草。 雑草退治の基本は、発生初期に対処すること。根や葉を伸ばす前ならば抜きやすいうえに除草剤の効果も高く、種子をつける前に処分すれば、さらなる繁殖も防ぐことができるというわけです。 ですから、まずは雑草の発生サイクルを知ることが大事。雑草と呼ばれる植物は大きく分けて2種類あり、一つは、毎年種子から発芽し、一年のうちに枯れる一年生雑草。もう一つは、地上部は枯れても株が生き残り、毎年芽を出す多年生雑草です。そのどちらも、発芽シーズンは春か秋のどちらかがほとんど。つまり、雑草退治は、それらが成長を開始する春と秋に行うのが効果的なのです。 基本の雑草対策 雑草退治は主に、手で抜く草取りと、薬剤を使って処理する除草があります。 草取り Rob Bayer/Shutterstock.com 雑草対策の基本ともいえる、雑草を手で抜く草取り。特別な道具もいらず、気づいた時にすぐできるので、小さなスペースで草取りが苦にならない人でしたら、これでも十分対応できます。草取りは達成感があって好き、なんてつわものガーデナーさんもしばしば。草取りのポイントは、発生初期のうちに対処すること。雑草の花は目立たないものが多く、気づきにくいですが、花が咲いた後では種子を落として翌年の発生につながります。また、ドクダミやスギナなど地下茎が張るタイプは、引き抜くのが難しいもの。地下茎が残ってしまうと、翌年も発生してしまいます。現実的には、なかなか草取りだけで雑草を根絶することは難しいようです。 除草剤 Mabeline72/Shutterstock.com 手早く確実に雑草退治をしたいなら、除草剤が強い味方になってくれます。「除草剤を使った場所では二度と植物を育てられないのでは?」と不安に思う方もいるかもしれませんが、除草剤の効き目は長くても半年ほど。植栽前に計画的に取り入れることで、雑草対策をぐっとラクにしてくれます。 ちなみに、塩をまくと除草剤の代わりになるという風説もありますが、これはNG。確かに雑草は枯れますが、塩は分解されることなく地中にとどまるため、土をすべて入れ替えない限り植物が育たなくなります。また周囲に流失して隣家の庭を枯らしてしまったり、コンクリートの腐食の原因にもなります。 防草シート Photographee.eu/Shutterstock.com 雑草の予防のために役立つのが防草シート。庭の小道や植栽をしない部分は、はじめに防草シートを敷いておくと、雑草対策の手間をぐっと減らすことができます。防草シートを敷く前に除草剤を併用し、事前に雑草の種の発芽を抑制しておくとさらに効果的。防草シートの耐用年数は製品により異なり、効果も永続的ではないので、傷んできたら取り替えるようにしましょう。 ●防草シートを使った雑草予防法について詳しくは『雑草対策をプロが本気で考えた! 雑草を生えなくして庭づくりをもっと楽しく!』の記事もどうぞ。 よくあるシーンごとに解説!効果的な除草剤の使い方 除草剤をかける前と、かけてからおよそ2週間後の様子。雑草がカリカリに枯れています。 雑草をしっかり枯らしてくれる除草剤ですが、安全かつ効果的に使うには、目的に合わせた種類を選ぶことがポイント。除草剤には根から吸収されるタイプ、葉や茎から吸収されるタイプ、根と茎葉の両方から吸収されるタイプがあります。すでに生えてしまった雑草には、葉や茎から吸収されるタイプの除草剤が効果的。一方、雑草を予防するなら、根から吸収されるタイプがおすすめです。根から吸収されるタイプは、雑草の種子にも効果があります。 また、使いたいシーンによって、除草剤の形状も異なります。ここでは、よくあるシチュエーション別に、おすすめの除草剤タイプを見てみましょう。 家まわりや駐車場など、植物を育てる予定がない場所に Julia Nazarova/Shutterstock.com コンクリートやアスファルトの隙間から顔を出す雑草には、スプレータイプの除草剤が便利。スポット的に無駄なく使用でき、壁のすき間や手の届かない高さの場所に生えた雑草にも、スプレーなら対処可能です。 yoshi0511/Shutterstock.com 駐車場や空き地といった、ある程度広い範囲の雑草を防除する場合は、粒タイプやシャワータイプの除草剤が便利です。より広いスペースには、希釈してたくさん使える原液タイプの除草剤もよいでしょう。また植栽する予定がない場合であれば、省力化のため、効果が長く続くタイプを選ぶのがよいでしょう。一方、植栽計画がある場合は、持続性のない除草剤を選びましょう。 ガーデンや家庭菜園など植物を育てたい場所に Irina Fischer/Shutterstock.com 植物を育てている場合は、除草剤は使えないと思っていませんか? じつは、成分が速やかに分解するタイプで、畑で使える除草剤もあります。これから庭づくりをする場合は、シャワータイプで、成分が速やかに分解する植栽地向けの除草剤を選ぶとよいでしょう。すでに植物を育てていて、その周囲に生えてきてしまった雑草を枯らしたい場合は、狙った植物だけに効く、スプレーやシャワータイプの除草剤が便利。葉・茎から吸収され、根からは吸収されないタイプであれば、散布液が地面に落ちてもすぐに不活性化するので周囲の植物には影響がありません。もっとも、その場合でも除草剤が直接葉や茎にかかると枯れてしまうので、目的の植物以外に散布液がかからないように注意しましょう。 芝生の庭 SingjaiStocker/Shutterstock.com 雑草と芝の区別がつきにくく、対処しにくい芝生の庭。雑草対策は大きな悩みの種になります。せっかく芝生が茂っているのに、除草剤をまいたら芝生まで枯れてしまうかも、と不安になるかもしれませんが、芝生で使える除草剤というものがあります。芝生の中に生える雑草だけを枯らし、芝生は枯れないように設計されており、均一できれいな芝生の庭の維持管理に役立ちます。芝生で使えない除草剤と間違えないよう、使用の際は必ず種類を確認し、芝生用の除草剤を使うようにしましょう。 除草剤を効果的に使うためのポイントと注意点 雑草予防におすすめ散布時期は春と秋 前述の通り、雑草の発生時期は春と秋。除草剤の多くは、雑草が大きくなりすぎると効きにくくなるので、雑草がまだ小さいうちに使用すると効果的です。特に根から吸収されるタイプの除草剤を春と秋に散布すると、成長期前のごく初期段階の雑草を効果的に枯らすことができ、枯れた雑草を片付ける手間もありません。ちなみに、葉や茎から吸収されるタイプの除草剤の場合は、しっかり葉や茎にかからないと効果を発現しないので、ある程度生育した段階で使用するとよいでしょう。 散布前に天気の確認を 除草剤をまいた直後に雨が降ると成分が流れてしまう心配があるので、シャワータイプやスプレータイプなど液タイプの除草剤は、少なくとも丸一日以上、晴天が続きそうな時に散布するのがおすすめ。一方、粒タイプの除草剤は土に留まり、土壌水分を利用して効いてくるので、雨上がりなど十分に水分があるときを狙って使うと効果的です。 たくさんまいても逆効果! 適量を守って使用を 雑草が生えていると、つい集中的に除草剤をまきたくなってしまいますが、これはNG。使用量を増やしたり、規定濃度よりも濃くしたりしても、除草効果がアップすることはなく、それどころか想定外のトラブルが発生してしまう可能性もありますので、必ず用量を守って使用しましょう。シャワータイプや粒タイプは雑草地の全体に均一にまくようにし、スプレータイプなどピンポイントで使用する場合も枯らしたい雑草の葉の表面が濡れれば十分です。 除草剤を使用する際は、安全面への配慮も大切。必ず商品に記載されている用法を確認し、次のような注意事項を守って使用しましょう。 散布時には素肌に薬剤が触れないよう、手袋などを着用する使用後、少なくとも丸一日以上は子供やペットが立ち入らないよう注意する自動車、壁、ペット、洗濯物、玩具などにかからないように注意する水源池、養殖池等に本剤が飛散、流入しないように十分に注意する また、隣家との境界線に近い場所に使用する際は注意が必要です。境界線を乗り越えて隣家の植物の根が伸びてきている場合もあります。間違って隣家の庭の植物を枯らしてしまった!ということのないよう、十分注意しましょう。 除草剤を効果的に使って、楽しいガーデンライフを送ろう! Alexander Raths/Shutterstock.com 雑草といっても、なかには花がきれいなものや、暮らしに活用できるものもあります。雑草は必ず生えてくるものと思って、上手につき合いながら庭づくりができれば理想的ですね。でも、せっかくのガーデニング、草取りばかりに追われて苦痛になってしまっては元も子もありません。草取りが大変、と思ったら、除草剤を賢く取り入れて、手間なく楽しいガーデニングライフを送ってみませんか?
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観葉・インドアグリーン

宝石のような美しさ! ジュエルオーキッドの基礎知識と育て方
ジュエルオーキッドとは ジュエルオーキッドとは、葉の美しさを観賞するランの総称です。 東南アジアの熱帯や亜熱帯の森林などに生息する常緑性のラン科の植物で、マコデス属やドッシニア属、キバナシュスラン属などが含まれます。中でもマコデス属のジュエルオーキッドが、園芸用として最も広く普及しています。 ジュエルオーキッドは少しだけ栽培にコツが必要な植物で、急激な気温の上下などの環境の変化はやや苦手。こう聞くと難易度の高い植物と感じられるかもしれませんが、逆にいえば安定した環境を作ってしまえば、ほったらかしに近い状態でも栽培できます。何やら耳新しい名前に聞こえるかもしれませんが、日本国内に自生している種類もあります。国内での栽培の歴史は古く、江戸時代の中後期から葉を観賞する植物として親しまれています。 ジュエルオーキッドの中でも代表的なマコデス・ペトラは、無許可での販売・譲渡が禁止されているので、購入の際は注意しましょう。 ジュエルオーキッドの名前の由来 オーキッドというのはランのことで、ジュエルオーキッドはラン科のため、そのように呼ばれています。 ジュエルオーキッドの葉はビロード状で全体に美しい艶があり、葉脈はまるで光る糸で刺繍をしたような輝きを持っています。暗い森林の中でも葉が美しく光る様子が、まるで宝石のように見えることから「ジュエルオーキッド」と呼ばれるようになりました。そのまま日本語に直訳して「宝石蘭」と呼ばれることもあります。 どんな花を咲かせる? ジュエルオーキッドは、主に東南アジアの熱帯雨林などに自生しています。自生地では、時期になると白からクリーム色の花を咲かせます。花の細部の構造は属や種によって違いますが、基本的に開花時期には花茎を高く伸ばし、小さい花を穂状につけます。ジュエルオーキッドは花よりも葉の観賞がメインの植物ということもあり、大きな花が咲くものはあまりありません。 花期は7月頃です。開花により体力を消耗すると生育が鈍るので、愛好家の中には花茎が出てくると摘み取る人もいます。 ジュエルオーキッドの花言葉 ジュエルオーキッドの代表的な花言葉は3つあります。 1つめは「優雅」。葉が非常に美しく、光るような艶のある特徴的な見た目から「優雅」という花言葉がつけられたとされています。 2つめは「美しい淑女」。ラン科の多くはその美しさを女性に例えた花言葉が多く、ラン独特の花の形や気品に由来しています。ランは咲く姿の美しさから花の女王とも呼ばれています。 3つめは「日々平安」。ジュエルオーキッドは観葉植物として広く親しまれており、四季による変化が少ないことに由来しています。ちなみに、同じ花言葉を持つ植物にはホンコンシュスラン(香港繻子蘭)があります。 ジュエルオーキッドの葉は光る? 照葉樹林という、葉が太陽光を反射してキラキラと光る美しい森林があります。光るといっても、自らが発光しているわけではなく、太陽光を反射することで輝いて見えるというもの。ジュエルオーキッドは、その照葉樹林を構成する植物に含まれています。 照葉樹林とは冬でも葉を落とさない常緑広葉樹に覆われた、温帯に成立する森林のことです。照葉樹林を構成する植物の葉には厚みと光沢があります。葉に厚みがあるのは、鬱蒼とした森の弱い光の中でも光合成できるように葉緑体をたくさん持つためです。 照葉樹林の植物の葉の表面にはクチクラ層が発達しています。クチクラ層というのは水分の蒸発を防いだり、体表を保護する丈夫な膜のことで、髪の毛の「キューティクル」と同じものです。一年中葉を落とさない常緑広葉樹は、乾燥から身を守るためにこのクチクラ層が発達しています。照葉樹林に生息する植物の葉がキラキラと光って見えるのは、葉の表面にあるガラスのように透き通ったクチクラ層が光を反射するためです。 ジュエルオーキッドの育て方 美しい葉が魅力的なジュエルオーキッドの特徴についてご紹介してきましたが、ここからはジュエルオーキッドの育て方について詳しくご紹介します。 栽培環境 ジュエルオーキッドは、比較的湿った森の暗いところで育つ、常緑性の多年草です。そのため直射日光の当たらない、湿度が高くかつ風通しのよい環境を好みます。夏のギラギラとした直射日光は特に苦手。地上部は風通しよく、根は乾かさないように育てるとよいでしょう。また、熱帯雨林に自生する植物ですので、日本の寒い冬も苦手としています。 鉢植えや、上の画像のようにガラス容器などに入れ、春夏秋冬の気候に合わせて、もっとも適した場所に移動させてもよいでしょう。20〜25℃くらいの気温の場所が適しています。容器に入れる場合は、風が通るよう蓋をせずに栽培します。 土作り ジュエルオーキッドは水はけのよい環境を好みます。一般的なランと同様に、ジュエルオーキッドも水苔で育てるのが基本です。用土の場合はランの栽培向けに販売されているものを使うとよいでしょう。適度な湿度を保つために、生きた水苔でジュエルオーキッドの茎あたりを覆う方法もあります。また、pHを調整したピートモスでも育てられます。 植え付け ジュエルオーキッドは冬の寒さに弱いので、植え付けや植え替えも春や夏の暖かい時期に行います。 湿らせた水苔でジュエルオーキッドの根を優しく包み、その後用土や水苔を敷いた鉢に植えます。苗が安定するまでは直射日光の当たらない風通しのよい場所で管理し、乾燥しないように水やりを続けましょう。 水やり ジュエルオーキッドは熱帯雨林の植物ですが、過度な湿り気を嫌います。あまりに多湿の環境が続くと根腐れを起こして枯れてしまうことがあります。 水苔で植え付けた場合は、水苔が固く絞ったおしぼり程度の湿り気になっているのがベストです。 水やりは水苔が乾いた時に、株元や植えている周りに霧吹きで水を吹きかける程度がおすすめです。たっぷり水を与えて水苔が湿りすぎないよう注意しましょう。 肥料 ジュエルオーキッドはそれほど多くの肥料を必要としない植物です。もし成長具合が気になる場合は、成長期である初夏に液体肥料を与えるとよいでしょう。この場合、原液ではなく、かなり薄めた液体肥料を与えてください。ハイポネックス原液であれば、2,000〜5,000倍程度が目安です。 過度に肥料を与えたり、成長期以外の春、秋、冬に肥料を与えると根が傷んで枯れてしまうので注意が必要です。 病害虫 ジュエルオーキッドの栽培では病害虫の心配はあまりありません。 春から秋に直射日光の当たらない屋外に鉢を置く場合は、カイガラムシやアブラムシ、ハダニがつくことがあります。ハダニを防ぐためには適度に湿度を上げるのと同時に、ジュエルオーキッドの株全体や葉の裏側に霧吹きで水をかけることが重要です。 花がら切り 花芽が上がってきたら、葉や茎の生育を優先させたい場合は、ハサミなどで切り取ります。花を楽しみたい時はそのままにしておき、花が咲き終わったら花茎のつけ根で切ります。そのほか、枯れた葉や茎は、そのままにしておくとカビや病気の原因となるので、見つけたら取り除いておきましょう。また、ジュエルオーキッドは基本的に剪定は必要ありません。 ジュエルオーキッドの美しい葉を楽しもう この記事では、ジュエルオーキッドの特徴から詳しい育て方までご紹介しました。きらびやかな葉が美しいジュエルオーキッドは、鉢植えだけでなく、テラリウムなどにも適しています。ぜひ自分で育てて、その美しい姿を楽しんでみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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樹木

サツキは育てるのが難しい? 育てやすい植物から園芸を始めてみよう!
サツキとは サツキはツツジ科ツツジ属の植物で、原産地は日本(本州・九州)です。暑さや寒さに強く、真夏日の猛暑やマイナス10℃の極寒でも生育に影響を受けないほど。植え付け適期は、苗木の場合は3月下旬~6月中旬で、開花期は5月中旬~6月中旬です。 サツキの特徴 サツキは春になるとツツジによく似た花を咲かせ、公園の生け垣や交通量の多い道路沿いなどにもよく使われる身近な植物です。数ある園芸植物の中でも最も育てやすい花木の一つで、初心者でも盆栽に仕立てることが簡単にでき、すぐに幹を太らせて成長してくれます。サツキは江戸時代から品種改良が盛んに行われており、一般の愛好家でも人工授粉による交配に挑戦することができます。しかし近年では、園芸用に乱獲されたほか、河川の護岸工事やダムの建設によって自生地が少なくなっており、自然界での絶滅が懸念されている植物でもあります。 育てるための準備と植え方 サツキは、日陰に植えると枝ばかりが伸びて花つきが悪くなるため、庭などに植える場合はできるだけ午前中は日が当たる場所を選び、腐植質に富んだ水はけのよい土壌を用意しましょう。植え付け方は、まず根鉢の直径の3倍ほどの大きさの穴を掘ってよく耕します。次に、耕した土と同量の酸度未調整ピートモスを穴に入れて底土とよく混ぜ、地面より5~10cmほどこんもり高い小山状にします。鉢から抜いた根株の土を半分ほど落として根をほぐし、株を小山の中心に植え付けましょう。この際、深植えしないように注意しましょう。 育て方のポイント ここまでは、サツキの特徴とその植え付け方について説明してきました。続いては、実際にサツキを育てていく際に注意すべきポイントを押さえていきましょう! 植え付け サツキの植え付け(植え替え)の適期は、開花期を除く3月下旬から6月中旬、または9月下旬から10月です。鉢植えの場合は、2~3年ごとに植え替えましょう。根鉢を1/3程度くずし、深植えにならないように注意して、一回り大きな鉢に植え替えます。また、枝の部分の大きさに比較して鉢が小さく感じられるときには、一回り大きな鉢に変えるといいでしょう。大きな鉢に植えると株も大きくなります。鉢が小さいほうがコンパクトに育てられますが、水切れしやすくなります。 水やり サツキは春から新梢が伸びて盛んに成長するので、地植え、鉢植えともに極端に土が乾かないよう注意しながら水やりをしましょう。地植えは根づいてしまえば基本的に水やりは必要ありませんが、花や新梢が普段よりも元気がなければ水やりを。鉢植えの場合は、夏の高温時には土も乾きやすいため、日中を避けて朝と夕方の2回、鉢底から水が出てくるまでたっぷり水やりをしましょう。基本的に水やりの必要がない地植えでも、夏の猛暑日には日中を避けて、十分に土にしみ込むように水やりをするとよいでしょう。 肥料 サツキは、年に何度か肥料を与える必要があります。まず、開花後にはお礼肥として粒状肥料を。この場合は、1㎡当たり150g程度の肥料を7月までに与えましょう。また、植え替えをした株には植え替えから3週間ほど経過してから施肥しましょう。その後、9月下旬から10月にかけて1回、そして2月頃に寒肥として1回、肥料を与えるようにしましょう。このように、年間計3回に分けて施肥することによって通年で栄養分が土に行き渡るので、新芽や花芽の増加、樹勢の回復、根張りの強化などが期待できます。サツキの肥料には緩効性のものがおすすめです。 害虫・病気 サツキに発生する害虫は、ハダニ、ツツジグンバイムシ、ベニモンアオリンガ、ハマキムシなど。病気は、褐斑病や疫病などがあります。ハダニやツツジグンバイムシは乾燥期に発生し、サツキの葉の汁液を吸って白く変色させてしまいます。また4~6月、9~10月になると、ベニモンアオリンガの幼虫が発生し、新芽やつぼみの内部を食べてしまいます。虫や病気の発生に気付いたら、まず被害を受けた部分を早急に切り落として、その後害虫用スプレーや治療剤を全体に散布するようにしましょう。 剪定 サツキは開花前後に新梢を伸ばし始め、夏になると枝先に花芽をつくるため、剪定作業は開花後のなるべく早い時期に行いましょう。夏以降の剪定は、せっかくできた花芽を切ることになり、翌年に花が咲かない原因ともなります。またサツキは枝数も多く、芽吹きもよいので、伸び始めた枝を好みの形に刈り込むことができます。しかし、あまり深く切ってしまうと新芽が出にくくなることがあるので、刈り込みは3cm程度にしておきましょう。芽吹き前の2〜3月になると花芽が大きくなってきます。花芽を確認して適度に花が咲くように加減しながら、長すぎる枝をつけ根から切る剪定をすることもできます。 増やし方 サツキは挿し木で簡単に増やすことができる植物です。挿し木のやり方としては、開花後に伸び始めた新梢が6月下旬〜7月に充実して硬くなったところで、この枝を15cmほどの長さに切り取って挿し穂に利用します。絞りの花ではきちんと絞りが出ている枝を、咲き分け品種の場合は白無地か絞りの花の咲いた枝を選んで、挿し穂を採取しましょう。また、咲き分けの品種、特に単色、覆輪、絞りと咲き分ける品種は、絞り花を咲かせた枝から挿し穂を取らないと、親株のような変化が出ないので注意が必要です。 サツキを育ててガーデンを彩ろう サツキはとても育てやすく、園芸初心者にもおすすめの植物です。和のイメージが強い花ですが、華やかに咲く姿は意外と洋風の庭にもよく似合い、さまざまな庭に利用できることも魅力。これからガーデニングに挑戦したい! 庭に合う植物を育てたい! という方は、ぜひサツキを育ててみてはいかがでしょうか。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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樹木

春を告げる上品な香りの花木 ジンチョウゲ
三大香木の一つ、ジンチョウゲ 春の暖かい日に誘われて歩いていると、甘く爽やかな香りが鼻をくすぐったことはありませんか? 辺りを見渡しても花の姿が見えず、どこから漂ってくるのか不思議に思った人もいるかもしれません。もしかしたら、それはジンチョウゲの香りだったかも。香りのよい花はたくさんありますが、その中でも強い香りを放つジンチョウゲは、夏に咲くクチナシ、秋に咲くキンモクセイと並んで三大香木の一つとされる芳しい花木で、少し離れたところにも豊かな香りを届けてくれます。その上品な香りから庭木として人気があり、道端に植えられている風景を見かけることもよくあります。 ジンチョウゲは漢字で書くと「沈丁花」。香木として有名な沈香と、スパイスの一つである丁子(クローブ)になぞらえて名づけられたといわれています。開花期は2月下旬~4月上旬頃。手毬のように小さくまとまり、紅紫色のつぼみから純白の花が開く様子は上品で可愛らしいものです。ほかに、純白の花を咲かせるシロバナジンチョウゲや葉に斑が入る品種などもあります。ジンチョウゲは雌雄異株ですが、日本には圧倒的に雄株が多く、雌株のつける赤い実は滅多に見ることがありません。 ジンチョウゲの花の香りからは、リナロール、シトロネロール、ゲラニオールなどをはじめ、120種以上の香気成分が報告されています。主成分の一つであるリナロールには、鎮静作用やリラックス効果があるそうで、ジンチョウゲの香りが人々に愛されている理由の一つかもしれませんね。 ジンチョウゲを育ててみよう ジンチョウゲの一番の魅力は、なんといってもその香りのよさですが、ゲッケイジュに似た常緑の葉や、半日陰でも育つこと、樹高1mほどであまり大きくならず、コンパクトにまとまる株姿などの特徴があり、庭木として人気が高いのもうなずけます。花のように見える部分は実は萼なので、花期が長いのも嬉しいですね。ただし、ジンチョウゲの実は有毒なので、誤って口に入れたりしないように気をつけましょう。 ジンチョウゲの植え付け時期は、3月下旬~4月頃と、9月下旬~10月頃。マイナス5℃程度まで耐寒性があるので、東北地方南部の平地以南では、庭植えで栽培できます。根が傷つくと枯れてしまうことが多く、移植が難しいため、植え付ける際は場所をよく考えて決めましょう。同様の理由で鉢替えも難しいので、地植えのほうが育てやすいです。また、根を深く張らないため、水切れには注意が必要。地植えの場合でも、夏場に乾燥が続くようであれば水を与えたほうがよいでしょう。 成長がさほど早くなく、樹形がまとまりやすいので、剪定は基本的に必要ありません。剪定をする場合は、花芽を落としてしまわないよう春の花後すぐに行います。強い剪定をすると枯れてしまうことがあるので、乱れた樹形を整える程度の軽い剪定にとどめましょう。 ジンチョウゲは比較的寿命が短い樹木で、突然枯れてしまうこともあります。そのような場合に備えて、事前に挿し木で予備の株をつくっておくのもよいでしょう。ちょっと気難しいところもありますが、基本的に栽培はさほど難しくありません。ジンチョウゲの香りが好きな方は、一株育ててみてはいかがでしょうか? 併せて読みたい ・花いっぱいの垣根をつくろう! オススメの花木3種 ・宿根草ショップの店長が教える! 旬の宿根草「冬〜早春」オススメ5種 ・一度はこの目で見てみたい! 英国の春を告げる スイセンの花景色 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/ 1)janken/ 2)High Mountain/ 3)F_studio/ 4)traction/ Shutterstock.com
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宿根草・多年草

ヒメイワダレソウ(リッピア)とはどんな植物? 注意事項と育て方を解説します!
ヒメイワダレソウとは simona pavan/Shutterstock.com ヒメイワダレソウは、その生育力の強さからグラウンドカバープランツとして植栽されることもある植物。雑草よけにもなり、芝生よりもメンテナンスの手間が少なく管理できます。しかし、日本では「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されているため、栽培の際には適切な管理が必要です。ここでは、そんなヒメイワダレソウについてご紹介します。 基本情報 Tortoon/Shutterstock.com ヒメイワダレソウ(姫岩垂草)はクマツヅラ科イワダレソウ属の多年生植物で、学名はフィラ・ノディフローラ(Phyla nodiflora)。原産地はペルーなどの南米で、同じイワダレソウ属(フィラ属)の仲間は世界で220種ほどが知られています。海浜の砂場に這うようにして自生しており、そのため乾燥や塩害にも強い種が多いです。その生育力の強さから世界中に帰化していて、ヒメイワダレソウも日本国内で繁殖するようになってきています。上に伸びるのではなく、横に這うように伸びる匍匐(ほふく)性で、放射状に茎を伸ばしながら広がります。また、初夏から秋には、白色から桃色の穂状花序の可愛い花を咲かせます。より赤みの強い花を咲かせるタイプは、ヒメイワダレソウ‘ロゼア’の名前で流通しています。 比較的乾燥に強く、庭のグラウンドカバーとしてだけではなく、石垣や敷石のすき間の植栽やコンテナの寄せ植えなどでも活躍。日本にもイワダレソウというやや大ぶりな自生種がありますが、ヒメイワダレソウは「ヒメ」と付くように小ぶりで葉の節の間隔も狭く、より密に茂ります。ヒメイワダレソウは「リッピア」という名前でも流通しています。 効果や役割 monkeyjump/Shutterstock.com 前述のように、ヒメイワダレソウは密に繁茂して這って広がる性質から、グラウンドカバーとして人気があります。旺盛な繁殖力により雑草の侵入を阻害し、また食害もほとんど無いことから雑草対策や害虫予防に役立ちます。踏みつけにも強く、芝よりも刈り込みの回数が少なくて済むなど、たくさんのメリットがあるヒメイワダレソウですが、「生態系被害防止外来種リスト」に入るほど繁殖力が強いため、栽培の際には注意が必要です。 ヒメイワダレソウを栽培する際に必ず確認したい注意点 Luis Molinero/Shutterstock.com ヒメイワダレソウはとても育てやすく丈夫な植物で、近年はその旺盛な繁殖力が問題になりつつあります。植えていた庭の外にまで出ていって増えたヒメイワダレソウが、もともとそこで自生していた植物を駆逐してしまうことがあるのです。 原則として国内の自然環境に放流してはいけなかったり、販売や持ち運びに制限がある「特定外来生物」として、マスメディアでよく取り上げられる「ブラックバス」や「ブルーギル」がありますが、このまままではヒメイワダレソウも同様の扱いを受けるようになってしまうかもしれません。生物の多様性は、その生物が住む土地の人々のみならず、全世界の人々にとっての財産であり、守るべきものです。最近話題のSDGsの15番目の目標にもなっているので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。 2022年現在、ヒメイワダレソウは特定外来生物とはなっていませんが、日本に自生している植物の植生に強い影響があるのではないかということで、環境省の「生態系被害防止外来種リスト」に掲載されています。実際、日本の各所でヒメイワダレソウが増えつつあります。ヒメイワダレソウの代わりに在来種のイワダレソウを選ぶか、管理には細心の注意を払い、庭の外に出さないように気を付けるようにしましょう。 基本的な育て方 Asada Nami/Shutterstock.com ヒメイワダレソウはとても強健ですが、栽培環境によっては徒長し、思ったように密にならないことがあります。ここでは、ヒメイワダレソウの特徴や性質を確認していきましょう。 まず、ヒメイワダレソウはとても日照を好む植物です。夏の強光や高温でも問題なく育ちます。日当たりのよい場所なら適宜刈り込むだけで葉がより密になり、グラウンドカバーとして綺麗に育てることができます。反対に、日陰や湿地のような場所では徒長したり枯れてしまったりすることがあります。 水はけのよさにだけ気を付ければ、土壌は特に選びません。鉢植えで管理する場合は水はけのよい園芸用土に植えるとよいでしょう。植え付けは一年通していつでも可能です。植え付け後はしっかりと水やりを行いましょう。鉢植えの場合は、用土が乾いたらたっぷり与えてください。月に1度液肥を与えると生育も良好です。 よく増えることから、鉢植えにしていると根詰まりで生育が鈍ることがあるので、ときおり間引いたり、植え替えるなどして株を整理しましょう。 天敵となる病害虫は特にいません。マイナス5℃を下回ると地上部が枯れて越冬し、春になると土中に残っている根から芽吹いてきます。 ヒメイワダレソウの代わりに! おすすめのグラウンドカバープランツ Sergey V Kalyakin/Shutterstock.com ヒメイワダレソウはグラウンドカバーとしての人気が高い一方で、外来種として繁殖力が問題視されていることをご紹介しました。ここでは、ヒメイワダレソウの代わりにグラウンドカバーや花壇の縁取りに活躍する、地植えしてみたい植物を4つご紹介します。 ●『グラウンドカバーに最適な植物10選【足元のカバーや雑草対策に活用!】』の記事もどうぞ。 クラピア Doikanoy/Shutterstock.com 日本在来種のイワダレソウから品種改良されたクラピアは、グラウンドカバープランツとして現在注目されている植物。ヒメイワダレソウよりもさらにグラウンドカバーとしての特性が強く、また管理しやすいのが特徴です。栽培方法は基本的にヒメイワダレソウと同じで、よく増えるので意図しない場所に広がらないよう気を付けましょう。 セージ Beekeepx/Shutterstock.com セージはシソ科サルビア属の植物です。ラテン語の学名ではサルビア、英語ではセージと呼ばれています。非常にたくさんの種類がありますが、コモンセージ(サルビア・オフィシナリス)やサルビア・ネモローサなど、横に広がっていくタイプがグラウンドカバー向きです。 サルビアは古来よりハーブとして利用され、さまざまな効能があり重宝されていました。過湿を嫌うため、栽培する際は水はけのよい用土を選び、酸性土壌の場合は苦土石灰などで中和するとよいでしょう。種子繁殖をする場合は、春か秋に行うと、翌年の春から夏にかけての開花が見込めます。ただし種子の発芽率が悪いため、挿し木などで増やすほうが効率がよいことも。夏の日差しや高温多湿といった環境に弱いため、秋から翌年の初夏までの生育期に肥料をしっかりと与え、丈夫な株にすることが大切です。 ムスカリ Agnes Kantaruk/Shutterstock.com ムスカリはキジカクシ科ムスカリ属の球根植物。広い範囲にたくさんの株を一斉に咲かせると壮観で、花壇の縁取りなどによく用いられます。春先に釣り鐘形のブドウの果実のような小さな愛らしい花が咲き、チューリップと開花時期が重なることから、春に一緒に植えられているのを目にすることも多い植物です。ちなみにムスカリという名前の由来はムスクで、品種によっては甘いマスクメロンのような香りがします。水はけと日当たりがよければどこでも育つ強健さと増殖力の高さ、手間の少なさから、とても人気があります。一般的には紫色の花が咲きますが、現在は白やライトブルー、ピンクなどさまざまな花色の品種があり、自分の好みに合わせて選べるのも嬉しいですね。球根を植える適期は10~11月です。一度植えたら放任でよく育ちます。開花後は花がらを茎の根元から切り取り、残った葉を日に当てて球根を充実させましょう。残った葉が伸びすぎて見た目がよくない場合は、2月頃に一度葉を刈り込むと、開花期に株姿が整います。 ローズマリー Maren Winter/Shutterstock.com ローズマリーはシソ科マンネンロウ属の植物です。茎が立ち上がるタイプもありますが、グラウンドカバー向きなのは横に這うタイプで、広い範囲を香りのよい葉で覆ってくれます。 ハーブとして肉料理や魚料理、煮込み料理の香り付けとして活用されるほか、アロマや化粧品の素材としてもよく使われています。多くの品種があり、花色も白、ピンク、青、紫などさまざま。樹勢も木立性から匍匐性、その中間のものもあります。食用と庭の彩り、どちらにも活用できるおすすめの植物です。ローズマリーは過湿に弱いので、用土は水はけのよいものにしましょう。地植えで排水性に心配がある場合は、小粒の赤玉土やバーミキュライトなどを混ぜるとよいでしょう。またローズマリーは植え替えに弱いという性質があるため、植える場所ははじめからしっかりと決めておきましょう。 ヒメイワダレソウを栽培するときは、環境への配慮を忘れずに! Doikanoy/Shutterstock.com ヒメイワダレソウは性質が強く、繁殖力旺盛な植物です。適切に管理すれば、速いスピードで庭を覆ってくれ、素敵な庭づくりに貢献してくれることでしょう。反面、その成長の早さから他の植物の生育や環境への影響が懸念され、環境省の生態系被害防止外来種リストにも名前が挙がっている植物でもあります。そのことを意識しつつ、栽培の際は外部で繁殖しないようしっかり管理することが大切です。 Credit 文/3and gardenガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。
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樹木

あなたが知らないサクラの一面があるかも? 美しいサクラの品種をご紹介
桜色だけじゃない! さまざまな特徴を持つサクラたち 日本人の心の情景として、多くの人に愛されているサクラ。ひと口に「サクラ」といっても、じつはたくさんの品種があります。ここではそんなサクラの中から、代表的な品種や特徴的な品種を8種ご紹介します。 ‘ソメイヨシノ(染井吉野)’ 日本でサクラといえば、この‘ソメイヨシノ’が代表的な品種。葉が展開するよりも前に、木を覆い尽くすように薄紅色の花を満開に咲かせるその姿は、まるで夢のような美しさです。江戸時代に作出されたと考えられ、サクラの名所、吉野山にちなんで吉野桜と呼ばれていましたが、吉野山のサクラはヤマザクラであることから、その後「ソメイヨシノ」と名づけられました。 ‘カワヅザクラ(河津桜)’ 他のサクラよりも一足早く、3月上旬頃に満開になるピンク色の早咲き品種。2月上旬頃から徐々に咲き始め、開花期が長いのも特徴です。名前の由来となった静岡県河津町の町の木でもあり、毎年2月10日前後~3月10日には河津桜まつりが開催されます。 ‘カンザン(関山)’(別名:セキヤマ) 4月中旬~5月上旬にかけて、濃い桜色の八重花を咲かせる‘カンザン’は、ボリュームのある花姿が特徴です。サトザクラの仲間の一つで、桜の花の塩漬けに使われているのも主にこの品種。丈夫で育てやすいので、街路樹や公園の植木として活用され、イギリスなどでも街路樹としてよく見かけます。 ‘ギョイコウ(御衣黄)’ 4月下旬頃から咲く‘ギョイコウ’は、花に葉緑体を持ち、緑色の花を咲かせる珍しい桜。花弁の数が10~15枚程の八重咲き品種です。咲き進むにつれて次第に黄色みを帯び、中心部から赤みが差していきます。 ‘ウコン(鬱金)’ 淡い黄色の花を咲かせる‘ウコン’。花に葉緑体を持つことや、咲き進むにつれて中心に赤みが差し、上品なピンク色に移ろう性質などは‘ギョイコウ’とよく似ていますが、淡い黄色の色合いであることが特徴です。美人桜という別称もあり、人気の高いサクラですが、なかなか見られない珍しい品種です。 カンヒザクラ(寒緋桜)(別名:ヒカンザクラ) サクラの原種の一つで、まだ寒さが厳しい早春に、緋色や濃い桃色の釣鐘状の花をうつむき加減に咲かせます。中国南部から台湾にかけて分布するほか、沖縄県でも野生化している姿が見られ、沖縄県ではサクラといえばこの‘カンヒザクラ’を指す、というほど一般的なサクラです。 シダレザクラ 柔らかく流れる枝に花を咲かせるエドヒガンの枝垂れ品種。花の滝のようにあたりを彩る満開の景色は見事なものです。‘ヤエベニシダレ’や‘ベニシダレ’などの紅花品種のほか、白い花を咲かせる‘キヨスミシダレ’などの品種が有名です。 ジュウガツザクラ(十月桜) その名の通り、春の開花のほかに10月頃にも花を楽しめるジュウガツザクラ。狂い咲きではなく、毎年花が楽しめます。春に比べて花は小さくなりますが、冬の間もポツポツと白い花を咲かせ続ける姿は、けなげでとても愛らしいものです。 併せて読みたい ・【二十四節気】桜咲く春分。目だけでなく舌でも季節を感じる桜とは? ・サクラ(桜)のドライフラワーを作る方法!シリカゲルで生花のように保存 ・日本の春を彩る美しい花 桜の名所 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 Photo/1)Marie C Fields/ 2)Kazu Inoue/ 3)skyfish/ 4)Yoshihide KIMURA/ 5)Hosi Zin/ 6)Key Kwok/ 7)islavicek/ 8)yoko_ken_chan /Shutterstock.com
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樹木

触りたくなるチュルふわ感! 春を知らせるネコヤナギの育て方
ネコヤナギは低木なので庭木にもおすすめ! ネコヤナギは、ヤナギ科ヤナギ属の落葉性低木。中国、朝鮮半島のほか日本でも、山間部の渓流から平地の水辺にまで自生し、春の訪れを知らせてくれます。 ヤナギといえば、街路樹として植栽されている大木で、枝が枝垂れて揺れている「シダレヤナギ」を思い浮かべる方も多いでしょう。「ネコヤナギ」は枝が枝垂れず、天を向き、樹高は1〜3mほどとそれほど高くならないので、庭木にも向いています。 ネコヤナギは、ほかのヤナギに先駆けて、春を告げる猫のしっぽのようなふわふわした可愛い花穂をつけます。フラワーアレンジメントなどでもよく利用されますし、イースターの飾り付けなどでも活躍します。 このふわふわの花穂の構造はどうなっているのでしょう。早春、葉を出す前に、まず枝先に白銀の綿毛に覆われた花穂を作ります。このふわふわの白い綿毛は、とても滑らかな手触りです。 その中からやがて花びらのない無数の糸のような雄しべ、雌しべを出します。ネコヤナギは雄木と雌木に分かれていますので、雄木には雄しべ、雌木には雌しべの花が咲きます。見た目はどちらもあまり変わりません。花期は3〜4月。不思議な構造ですね! 葉は細長い楕円形で互生し、枝がよく分岐するので、夏季は涼しげな樹形を楽しめます。 ネコヤナギは耐寒性、耐暑性に優れているので育てやすい植物ですが、自生地が水辺なので乾燥を嫌います。その点に気をつけて育てれば、たくさんの美しい花穂を咲かせることができます。 白だけじゃない! ネコヤナギの種類 ネコヤナギは銀白色の花穂が特徴的ですが、ほかの花色もあります。主な品種をご紹介しましょう。 ギンネコ 一番馴染みがある、白いネコヤナギ。 ピンクネコヤナギ 愛らしいピンク色の花穂を咲かせる品種。開花が進むと黄色い花粉を持つしべが現れます。 クロネコヤナギ 花穂が黒い品種。花穂はギンネコのようにふわふわした感じではなく、小さめです。白いネコヤナギの中に混じると存在感があります。 シマントネコヤナギ 四万十川の川辺に自生する品種。花色はクリーム色で、盆栽用としてよく使われています。 ネコヤナギの育て方 植え付け場所 水辺に自生するネコヤナギは、日光と水を好みます。乾きすぎず、かつある程度日が当たる場所に植え付けます。 地植えの場合、根鉢の2倍ほどの穴を掘り、腐葉土をたっぷり混ぜた土に植えます。植え付け後は水をしっかり与え、棒などでつついて根と土を馴染ませておきます。 鉢植えの場合、赤玉土7、腐葉土3の一般的な配合土を使います。 植え付け時期 植え付け・植え替え共に、落葉期の11〜3月に行います。 肥料 ネコヤナギは多くの肥料を必要としない植物です。 地植えの場合、生育が悪いようなら2月頃に固形の油粕と骨粉を混ぜたものを株元に埋め込みます。順調に育っているようなら、肥料を与える必要はありません。 鉢植えの場合、冬の2月頃に寒肥として緩効性化成肥料を株元にばらまきます。 肥料を与えすぎると、枝が伸びすぎて樹形が乱れてしまうので注意しましょう。 剪定 剪定の適期は、花後すぐです。ネコヤナギの花芽は夏には形成されます。遅くとも5月中には終わらせるようにしましょう。 枝が込み合ってきたら、不要な枝を切り落としても樹勢には影響しません。しかし、毎年強い剪定を行っていると樹勢が衰えるので注意してください。3〜5年に1回くらいで十分です。 病害虫 ネコヤナギがかかりやすい病害虫は、アブラムシ、うどんこ病などです。 アブラムシは、春先に発生して新芽につき吸汁します。窒素分の多い肥料の与えすぎや密植状態だと発生しやすいです。木酢液やニームオイルを塗布して、アブラムシを引き寄せないようにすることが大事です。 うどんこ病は梅雨時に発生しやすく、葉が白い粉のようなカビに覆われてネコヤナギを弱らせます。葉が込み合っていると感染しやすいため、風通しをよくしておきましょう。被害を受けた葉は速やかに取り去り、焼却してください。 ネコヤナギの増やし方 ネコヤナギは、挿し木によって増やすことができます。 3月上旬に、前の年に伸びた枝を20〜30cm切り取り、挿し穂にします。先端に3枚くらい葉を残します。挿し穂を1、2時間水につけたのち、用土に挿します。挿し木用土として、赤玉土(小粒)を入れた鉢を準備しておいてください。水をたっぷり与え、土が乾かないように管理します。1カ月くらいで発根します。根が十分に生えたら鉢や地面に植え替えます。 ネコヤナギと一緒に育てたい庭木 一年を通して花や緑を楽しめる庭はガーデナーの理想です。そんな庭を目指して、ネコヤナギと共に育てたい庭木をご紹介します。 ツツジ ツツジはネコヤナギの花と入れ替わるように、初夏の頃、紫、赤、朱、ピンク、白など色とりどりの華やかな花を咲かせます。ふんわりした低木の樹形は、すらりと伸びるネコヤナギの足元をカバーするのにぴったり。日当たりを好み、乾燥を嫌うなどネコヤナギと同じ性質ですから、一緒に育てやすいです。 また、挿し木で簡単に増やせます。 ナンテン ナンテンは常緑低木で、一年中緑を楽しめます。そして、彩りの乏しくなった冬に、真っ赤な小さな実を房状にたくさんつけてくれます。その枝を切り取って、クリスマスやお正月の飾りとして利用できます。 半日陰でも十分育ちますので、家のあまり日の当たらないところに植えても大丈夫。半日陰を積極的に活用できます。 ナンテンは「難を転ずる」に通じるところから、厄除け、魔除けとして古くから庭に植えられてきたそうです。きっとあなたの庭にも幸運をもたらしてくれるでしょう。 まとめ 生け花の花材として利用した枝をそのまま土に挿しても発根するほど生命力が強く、育てやすいネコヤナギ。ガーデニング初心者だけれど、庭木にも関心がある方にぴったりの樹木です。手入れが簡単で、初心者でも十分剪定ができますよ。 庭に奥行きと変化を与えてくれ、白、ピンク、黒といろいろな種類の花穂があるネコヤナギ。ぜひあなたのお好きな色のネコヤナギを見つけて楽しんでください。 Credit 文/3and garden ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。




















