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2024年の干支「辰年」にちなんだ植物7選

2024年の干支「辰年」にちなんだ植物7選

2024年は辰年。十二支の中で最も縁起のよい干支とされ、運気アップ&夢が叶いやすい年といわれています。植物の中にも、龍・辰・ドラゴンなど干支にちなんだ名がつくものがあるのをご存じですか? 花と緑が好きな皆さんに、縁担ぎに育てて欲しい「辰年」にちなんだ植物を、ガーデンプロデューサーの遠藤昭さんが7種紹介します。

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今年の干支にちなんだ植物を探そう!

リュウゼツラン
我が家のリュウゼツラン。これも龍の植物。

ご存じのとおり、2024年の干支は辰。十二支の中で唯一、空想上の動物で、それゆえ成功や繁栄の象徴とされ、縁起のよい年とされています。植物の中には、そんな「辰」にゆかりのある名を持つものもあり、育てているだけで運気がアップするかも⁈ さて、皆さんの庭や身近な場所に、辰にちなんだ植物がいくつありますか?

リュウノヒゲ
冬も葉が生き生きしている常緑のリュウノヒゲ。これも龍の植物。

我が家で育てているのは、ざっと書き出すと、リュウゼツラン、リュウノヒゲ、多肉植物のリュウノツメ、金魚草(スナップドラゴン)。4種ありました。

オーストラリアに住んでいた時は、ドラゴンフルーツがスーパーに売っていて食べたことがありました。ちょっと調べると、リンドウが漢字で書くと「竜胆」だったり、聴いたことのあるドラゴンツリーなども出てきます。12年に一度のチャンスなので、今年の干支である辰(竜・龍)に因んだ植物を紹介したいと思います。

セレクト1
リュウゼツラン

リュウゼツラン
Yulia YasPe/Shutterstock.com

私の好きなカッコイイ剣葉系の植物「リュウゼツラン(龍舌蘭)」。これは巨大化するので育てるのは辞めようと思いながらも、数年前に知人からもらってから、我が家にはアオノリュゼツランと斑入りのリュウゼツランがあります。とても存在感がある植物で、ガーデンテーブルの上に一鉢置くだけで全体が引き締まります。

斑入りのリュウゼツラン
アイアンの器に植えた斑入りのリュウゼツラン。青銅色のガーデンテーブルに調和。

学名:Agave americana variegata(斑入り種は variegata
和名:リュウゼツラン(龍舌蘭)
科名 / 属名:キジカクシ科(リュウゼツラン科)/ リュウゼツラン属
原産:メキシコ

リュウゼツラン
真っ赤なオージープランツのカリステモン(ブラシノキ)を背景に、葉を自由に伸ばすリュウゼツラン。カッコよすぎます。Alexander Denisenko/Shutterstock.com

テキーラの原料としても有名で、“センチュリープランツ”とも呼ばれて、100年に1度しか咲かないとされることから、よく新聞記事やメディアで開花が報道されます。実際には数十年に1度は開花するらしいですが……。大きく育つと花茎は数メートルもの高さに達して、見応えがあります。リュウゼツランは開花後に枯れるのも有名ですね。

リュウゼツラン
2年で巨大に成長した我が家のリュウゼツラン。数cm程度の苗を植えて、2年後には右写真の姿に!

私が子供の頃から、結構見かけた植物です。近年は、斑入りのバリエガータ種が人気のようです。肉厚の葉の先端は鋭く、地植えにすると巨大化するので要注意です。我が家では鉢植えで育てていたのですが、1本だけ数cmの小さな苗を地植えにしたら(上写真左)、2年後には葉の長さが40cm位になり、恐ろしくなって処分しました。

リュウゼツラン
Piotr Piatrouski/Shutterstock.com

上写真は、花の様子。花茎が伸びてずいぶん高い位置で咲きますが、これは野鳥や風が種子を遠くまで運んでくれるように進化したからだといわれています。開花後に枯死する運命なので、なんとしても種を生かさないといけないと進化したのでしょうね。

【リュウゼツラン 育て方】

メキシコ原産なので、乾燥気味に育てます。耐寒性も比較的強く、−8℃程度と言われています。丈夫なのですが、私が経験したように地植えにすると巨大化し、株張りが直径5mぐらいに達するようです。狭い庭では、鉢植えをお勧めします。鉢植えの場合は水はけのよい土に植え、乾燥気味に管理します。増やし方は、下の写真のように子株がたくさん出てきますので、株分けして増やします。

リュウゼツランの子株
親株のそばに、子株が育っている様子。
アガベ開花のテレビ撮影風景

また、リュウゼツランと近い、アガベ・ベネズエラの開花について以前レポートした記事も参考に。

セレクト2
リュウノヒゲ

リュウノヒゲ

日本で古くからグラウンドカバーとして使用されてきたリュウノヒゲ(龍の髭)ですね。日陰でも育ち、管理が芝に比べて楽なことからも、冬も常緑のリュウノヒゲが重宝されてきました。じつは我が家でも、当初は憧れの芝生の庭を目指した時期もありましたが、雑草対策やら緑の維持管理がうまくいかず、敷石と砂利にリニューアルして、一部アクセント的に「潤い感」を出すリュウノヒゲを植えています。

学名:Ophiopogon japonicus
英名:Mondo Grass
和名:ジャノヒゲ(蛇の髭)、竜の髯、猫玉
科名 / 属名:キジカクシ科 / ジャノヒゲ属
原生地:日本、東アジア

コクリュウの花
コクリュウはこんな花が咲きます。guentermanaus/Shutterstock.com

【リュウノヒゲ 育て方】

表土を覆うグラウンドカバーとして古くから使われている植物です。丈夫な性質で日陰でも育つので植え場所を選びません。また、手入れは不要ですから初心者にもおすすめです。花や実を期待する場合は、ある程度の日照と施肥が必要です。

コクリュウ
紅葉に引き立つコクリュウと、和の寄せ植えに引き立つコクリュウ。

同様の育て方ができるリュウノヒゲの仲間のコクリュウとハクリュウも魅力的なので紹介しておきましょう。コクリュウは、紅葉の季節に黒葉が映えます。また、イワシャジンなどの和の雰囲気に合います。寄せ植えのワンポイントに使うのもいいですね。

ハクリュウ
セダムの中からシルバーがかる葉が伸び出て面白い調和を見せるハクリュウと花。

セレクト3
リュウノツメ

リュウノツメ

多肉植物のリュウノツメ(龍の爪)です。まあ、龍は髭(龍の髭)やら、舌(龍舌蘭)やら、爪やら、姿から例えやすいですね。確かに葉先が龍の爪のようです。

我が家では、小さな鉢で屋内の窓辺に置いて20年以上生存しています。置き場所は点々と移動してきましたが、現在は摺りガラスの窓辺で、直射日光に当てなくても順調に成長しています。なんといっても手がかからず丈夫です。

学名:Haworthia margaritifera
科名 / 属名:キジカクシ科(ツルボラン亜科) / ハオルチア属
原産地:南アフリカ

リュウノツメ
窓辺でゆっくり育つリュウノツメ。

多くの多肉植物がメキシコ産ですが、これは南アフリカ産です。ハオルチア系は南アフリカ原産ですね。ちなみに最近、いわゆる“珍奇植物”と称される植物の多くは南アフリカ原産です。

【リュウノツメ 育て方】

多肉植物というと、日照が不可欠のように思いがちですが、ハオルチア系は半日陰でも育つようです。逆に直射日光は苦手です。実際、我が家も屋内で20年以上育てています。やはり多湿には弱いので、乾燥気味に育てるのが大切です。特に夏と冬は乾燥させます。春秋が成長期なので、2,000倍の液肥を月1回程度与えます。

セレクト4
リンドウ

リンドウ

秋の山野草の代表のリンドウは、漢字で書くと“竜胆”です。清楚で可憐なリンドウが竜胆と漢字で表記されるとは少々、意外ですよね。

リンドウの根は、現代でも竜胆(リュウタン)として漢方の胃腸薬として使用されています。その苦みが「熊の胆」以上に苦く、熊以上に強い想像の動物の「竜の胆」と称されたのだとか。

学名:Gentiana scabra var. buergeri
和名:リンドウ(竜胆)
科名 / 属名:リンドウ科 / リンドウ属
原産地:日本、中国

【リンドウ 育て方】

リンドウ
Flower_Garden/Shutterstock.com

リンドウを育てるポイントは、充分な日光と肥料不足、水不足に注意することです。

暖かく日当たりのよい場所が適していますが、真夏の直射日光は避け、寒冷紗で保護します。肥料不足に弱いので、春秋に緩効性肥料を与えます。緩効性肥料の代わりに、春と秋に液肥を2週間に1回程度与えるのでもよいでしょう。また、水不足にも弱いので、表面が乾いたらたっぷりと与えます。

セレクト5
キンギョソウ(金魚草)

キンギョソウ

龍にちなむ植物の中でも、ちょっと意外なのがキンギョソウです。日本ではこの花を金魚に似ているとしていますが、イギリスではスナップドラゴン(Snap Gragon)と呼びます。“龍が噛みついている”ように見えたのでしょうか。我が家では、辰年に因んでお正月仕立てに、竹と縄の梅結びで、辰年をスナップドラゴンで祝いました。

キンギョソウの正月飾り
左右対称に大株のキンギョソウを植えた2024年の正月仕立て。

花がら摘みをしっかりやると、冬でも咲き続けてくれます。私が子供の頃の昭和時代はポピュラーな花だった記憶ですが、しばらく姿を隠していたような。最近はストックと同じ時期に、つまり秋から冬に見かけたりします。昔はキンギョソウというと、春から初夏に登場する花材でしたが、最近は周年咲きの品種もあるため、季節感が曖昧な印象です。

学名:Antirrhinum majus
和名:キンギョソウ(金魚草)
その他の名前:スナップドラゴン
科名 / 属名:オオバコ科 / キンギョソウ属(アンティリナム属)
原産地:地中海沿岸部

【キンギョソウ 育て方】

キンギョソウ
Boryana Manzurova/Shutterstock.com

日当たりと水はけがよいことが必須です。日陰やジメジメした場所では育ちません。また、酸性土壌を嫌いますので、あらかじめ苗を植える場所には苦土石灰を撒いて、酸度の補正をしておきましょう。鉢植えの施肥は液肥を成長期に2週間に1回程度与え、花がら摘みをこまめに行うと、次々と咲いて長持ちします。

セレクト6
ドラゴンフルーツ

ドラゴンフルーツ
Bigc Studio/Shutterstock.com

メルボルン駐在中に、日本ではあまり見かけないパッションフルーツと並んで、真っ赤なドラゴンフルーツをスーパーで見つけ、チャレンジしたことがありました。見た目のインパクトに反して、意外と薄味……。なんとなく物足りない印象に残らない味だったので、一度限りの試食となりました。蜂蜜を掛けていただくとよいようです。

ドラゴンフルーツ
Chen Liang-Dao/Shutterstock.com

今回、ドラゴンフルーツを取り上げるにあたり、ドラゴンフルーツがクジャクサボテンの実であることを知って驚き、興味を持ちました。花は、ゲッカビジン(月下美人)と似ています。

クジャクサボテンの花
これがクジャクサボテンの花。
ドラゴンフルーツの花
こちらは、ドラゴンフルーツの花。tea maeklong/Shutterstock.com

サボテン科ですが、中南米の熱帯雨林原産です。砂漠でないところがなんとも意外でした。まさしくゲッカビジンと近縁種で、花も果実も似ています。まさかクジャクボテンと似た植物の実とは! 驚きでした。2024年も早々に植物は私を驚かせてくれます。

学名:Hylocereus
英名: Pitaya
科名 / 属名:サボテン科 / ヒロセレウス属
原産:メキシコ、中南米の熱帯雨林

【ドラゴンフルーツ 育て方】

ドラゴンフルーツの発芽
ドラゴンフルーツの発芽。Gheorghe Mindru/Shutterstock.com

ドラゴンフルーツの育て方については、熱帯植物の育て方を得意とする園芸研究家の小川恭弘さんが詳しく解説していますので、以下を参考に。果実の中のタネからの栽培も興味深いものですよ。

セレクト7
ドラゴンツリー

ドラゴンツリー
Makabas/Shutterstock.com

最後に、最も龍に相応しい雄姿のドラゴンツリーをご紹介します。

ドラゴンツリーは、リュウゼツラン科の常緑高木で、大西洋のカナリア諸島原産のリュウケツジュ(竜血樹)を指します。樹齢6千年とも言われる長寿の木で、幹を傷つけると暗い赤色の樹液が取れることから、「竜血樹」の別名があります。正しく龍を名乗るにふさわしい樹木ですね。

学名:Dracaena draco
英名:Dragon Tree
科名 / 属名:リュウゼツラン科 / ドラセナ属
原産:カナリア諸島

【ドラゴンツリー 育て方】

ドラゴンツリー
Mr Dmitry/Shutterstock.com

ドラゴンツリーは、樹脂に少し甘さとスパイシーさを加えたような奥深い香りを持ち、お香に調香するほか、樹脂の塊をそのまま香りを楽しむなどに使われます。また、古代ローマでは染料や薬として用いられ、18世紀のイタリアではバイオリンに塗るニスとして使われました。バイオリンの名器、ストラディバリウスの音色の秘密はニスに在り、という説もあり、バイオリン愛好家としては、とてもドラゴンツリーの魔力に惹かれてしまいます。

ドラゴンツリーは、葉が美しく、寒さにも強く観葉植物にも利用されているようです。最近、日本でもドラゴンツリーの苗や種子が、通販などでもたまに販売されているようですので、育て方と種子の発芽方法を記しておきます。

【ドラゴンツリー 育て方】

水はけのよい土で、日向または明るい半日陰でも育ちます。寒さに弱いので、鉢植えで冬は屋内で管理します。乾燥に強いですが、表面が乾いたらたっぷり水を与えます。根腐れしやすい植物ですので、鉢受け皿には決して水をためないでください。もともとカナリア諸島などが原産地で、風や塩害には強い植物とされています。増やす場合は、種子から増やします。

もし、種子を入手した場合は、殻が硬いのでサンドペーパーで表皮を傷つけ、ぬるま湯に 24 時間浸します。播種には種まき用土を使用し、温度を25℃に保ちます。土壌は常に湿っている必要がありますが、濡れたままではいけません。発芽には数週間から数カ月後程度、時間がかかることがあります。

2024年も幕を開けて早1カ月。植物たちはガーデニングシーズンに向けて、日々成長しています。ご紹介した“辰”や“龍”に因んだ元気のある植物を筆頭に、さまざまな植物と親しみながら、ガーデニングを楽しむ豊かな一年をお過ごしください。

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