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【プロがフリチラリアを解説】ゴージャスにもナチュラルにも楽しめる魅惑の秋植え球根

【プロがフリチラリアを解説】ゴージャスにもナチュラルにも楽しめる魅惑の秋植え球根

全国各地で紅葉が進み、秋植え球根の植え付け適期になりました。今年はどんな球根を準備しましたか? 分類の垣根を取り去った植物セレクトで話題のボタニカルショップのオーナーで園芸家の太田敦雄さんがお届けする連載「ACID NATURE 乙庭 Style」。今回は、秋に植えれば春に豪華な花が楽しめたり、ナチュラルな風景づくりにもぴったりな球根花、フリチラリアの魅力的な10品種と育て方のコツについてご紹介します。

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ゴージャスにもナチュラルにも楽しめる魅惑の秋植え球根
フリチラリア

フリチラリア

今回は、多様な花姿・草姿の原種があり、春庭のさまざまなシーンを彩ることができる秋植え球根植物 フリチラリアをご紹介します。

球根

11月に入ると、関東地方でも肌寒く感じられる日が増え、いよいよ秋植え球根の植え付け適期になりますよね。

フリチラリアの仲間は、2000年頃に国内を席巻した「イングリッシュガーデンブーム」の頃から、お洒落な球根植物として日本でもジワジワと注目度が高まってきました。今日でも、洋書などで紹介されている海外の素敵な庭園でフリチラリアが効果的に植栽されているのを見て、魅了された方も多いことでしょう。

フリチラリア

一言でフリチラリアといっても、とてもゴージャスな雰囲気のインペリアリスから、茶花のような風流な雰囲気のあるメレアグリスにいたるまで、さまざまな姿の種があり、植栽の雰囲気や環境に合わせて適材適所に使うことで見事な植栽効果を発揮してくれます。

春の花

本記事では、有名種からガーデニングの本場 英国でも「おっ」と一目置かれるような通好みの原種まで、魅惑的なフリチラリアを10種、乙庭セレクトでご紹介します。

フリチラリアの栽培には、ややコツや手間が必要です

フリチラリアは、東ヨーロッパ~中央アジアの乾燥した地域、あるいは冷涼な地域の森林や高山地域原産の種も多いので、夏に高温多湿となる日本の気候には比較的なじみにくく、植えっぱなしだと高温期に球根が土中で腐ってしまい、夏越しがやや難しい植物です。

フリチラリア・インペリアリス
イランの岩の多い山岳地域でのフリチラリア・インペリアリスの自生の様子。

そのため、花後に地上部が枯れ始めたタイミングで球根を掘り上げ、涼しい場所で休眠させるのが、球根を維持するために重要なひと手間になります。中小型種は鉢植えで楽しみ、休眠期は鉢ごと雨の当たらない涼しい場所に移動して過湿を避け、球根を休ませてもよいでしょう。

フリチラリアの主な育て方については、以下の記事にも書かれていますのでご参照ください。

フリチラリア
球根の取り扱いのポイントは? フリチラリアの特徴や種類・育て方をご紹介

球根を植え付けた後、冬の間に水やりをしすぎたり、土の多湿が続くと、球根がカビたり腐ったりして失敗することがあります。

根が伸び始めて以降に土がカラカラに乾燥してしまうのは生育上とてもよくないのですが、地植えの場合は土壌が完全に乾燥してしまうことはあまりないので、過乾燥にならないように観察しながら、水はけのよい土に植え、ほどほどな水やりを心がけるとよいでしょう。

ガーデンストーリークラブのオンラインサロンでもご紹介しました!

じつは、2021年9月に開催された「ガーデンストーリークラブ」の私のオンラインサロンで、私が今年注目している秋植え球根の中で、本記事でもご紹介するフリチラリアを数種ご紹介しました。

ガーデンストーリークラブオンラインサロン

本来ですと秋植え球根の購入時期は、7~9月末までの早期予約がもっとも買い逃しが少なくおすすめです。フリチラリアは秋植え球根類の中でも比較的流通量が少なく、植え付け適期の秋には、すでに完売で手に入らない場合が多いのです。来年以降の戦略として、夏の早期予約をうまく活用して球根を手に入れることをおすすめします。

ガーデンストーリークラブオンラインサロン

ガーデンストーリークラブの私のオンラインサロンでは、このほかにも乙庭が注目している植物のご紹介や見どころ解説、庭や生活にまつわる関心事など、乙庭の最新情報をいち早く発信しています。

その他、私以外のガーデンストーリー豪華執筆陣によるオンラインレッスンや、「ガーデンストーリー」倉重編集長のオンラインサロンなど、有意義な企画が多数開催されています。興味がありましたら、ぜひ入会をご検討ください。ご入会いただくと、過去のサロンをすべてご覧いただけます。

ガーデンストーリークラブオンラインサロン ガーデンストーリークラブオンラインサロン

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では前置きが長くなりましたが、オンラインサロンでご紹介した品種にさらに加えて、乙庭のおすすめをご紹介します。

セレクト1
フリチラリア・インペリアリス

トルコの高原からアフガニスタンなどの中央アジア地域、ヒマラヤの丘陵などを原産とする大型のフリチラリアです。

フリチラリア・インペリアリス

朱赤や黄色など、原種とは思えない鮮やかな花色や、草丈1mにもなって屹立する花茎のオーナメンタルさも相まって、春庭の主役にもなれるゴージャスな雰囲気満点の種です。

フリチラリア・インペリアリス

ヨーロッパの素敵な庭園植栽でも、チューリップの美麗品種などと組み合わせて春のメインシーンにされているのを、洋書などでご覧になった方も多いことでしょう。

フリチラリア・インペリアリス

上向きで咲くチューリップに対して、フリチラリア特有の下向きに咲く釣り鐘形の花も好対照で、チューリップよりも高い位置で開花するため高低差のバランスもよく、とても相性のよい組み合わせですよね。

フリチラリア・インペリアリス‘ルテア’ (Fritillaria imperialis ‘Lutea’)
フリチラリア・インペリアリス‘ルテア’

日本国内では、濃厚な朱赤花の ‘ルブラ・マキシマ’ (Fritillaria imperialis ‘Rubra Maxima’)と、鮮黄花の ‘ルテア’ (Fritillaria imperialis ‘Lutea’) が、比較的球根の流通もあり手に入りやすいです。

フリチラリア・インペリアリス‘ルブラ・マキシマ’ (Fritillaria imperialis 'Rubra Maxima’)
フリチラリア・インペリアリス‘ルブラ・マキシマ’ 

特に‘ルブラ・マキシマ’は、個体差もありますが花茎が灰紫褐色みを帯びることもあり、ダークな花茎と鮮やかな花色との対比も楽しむことができます。

豪華な雰囲気を演出できるフリチラリアの代表格ですね。

フリチラリア・インペリアリスの球根

上写真のような、直径7~8cmにもなる大きな球根です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria imperialis(品種名は各写真の文中を参照)
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:80~100cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向

セレクト2
フリチラリア・ペルシカ

トルコ、イラン、シリア、キプロス、イスラエルなど、中東~エーゲ海東沿岸部原産の大型種フリチラリアです。

フリチラリア・ペルシカ

60cm程度の直立した花茎を立ち上げ、その頂部に暗紫褐色の釣り鐘形の花をたくさんつける、神秘的でオーナメンタルな植栽効果もある原種です。

フリチラリア・ペルシカ

またパウダーブルーがかった葉茎もたいへん美しく、春先の白水色がかった美しい芽吹きから、とても個性的な存在感で目を引きます。春本番になると、花茎をぐんぐんと伸ばし、暗紫褐色の釣り鐘形の花を1茎に20輪程度も咲かせ、壮麗かつ大人っぽい落ち着いた魅力を発揮してくれます。

フリチラリア・ペルシカ

一輪一輪を見ると、クロユリのような山野草的な雰囲気もあるので、半日陰のナチュラル植栽に合わせても似合いますし、カラッとした原生地を参照してアガベなどを取り入れた乾燥地系の植栽に織り込んでも意外性を演出できて面白いでしょう。

フリチラリア・ペルシカ‘アイボリー・ベルズ’

白緑花の‘アイボリー・ベルズ’(Fritillaria persica ‘Ivory Bells’) もとても壮麗で美しい品種です。

フリチラリア・ペルシカ フリチラリア・ペルシカの球根

上写真のような大型の球根です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria persica(品種名は各写真の文中を参照)
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:60cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト3
フリチラリア・ラッデアナ

イラン北部の岩の多いような乾燥地原産の、大型種フリチラリアです。

フリチラリア・ラッデアナ

花茎の高さ60cm程度となり、バイモユリを連想させるような淡黄緑色の釣り鐘形の花を、前出のインペリアリス種のように花茎頂部に輪生するように咲かせる、壮麗さと茶花のようなナチュラルで落ち着いた雰囲気を併せ持った原種です。

フリチラリア・ラッデアナ

日本人の美意識に合う山野草的な雰囲気もあるので、半日陰のナチュラル植栽に合わせても似合いますし、原生地の気候環境がよく似ている派手めなチューリップ品種と合わせてみても、対比と調和のバランスよくまとまります。

フリチラリア・ラッデアナの球根
上写真のような球根です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria raddeana
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:60cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト4
フリチラリア・パリディフローラ

新疆、キルギスタン、カザフスタンなどの中央アジア地域原産の中型種フリチラリアです。

フリチラリア・パリディフローラ

バイモユリに似た淡黄緑色で、ちょっと角ばった釣り鐘形の大輪花を咲かせます。別種ですが、カンパニュラ属のホタルブクロを少し連想させるような下向きの大輪花で、楚々とした雰囲気でありながら、とても存在感を発揮します。

フリチラリア・パリディフローラ

半日陰のナチュラル植栽で、クリスマスローズの名残のガクの風情に合わせてもよいですし、小球根類やイカリソウの花、ホスタなどの芽吹きと合わせても素敵でしょう。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria pallidiflora
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:50cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト5
フリチラリア・ポンティカ

バルカン半島、エーゲ海の島々、トルコ~イランのアナトリア高地辺りを原産とする中型種のフリチラリアです。

フリチラリア・ポンティカ

淡い白黄緑色地で花弁縁などにシュッと淡い赤褐色が乗る花色も独特で美しく、下向きの釣り鐘形の花は先端が少し開いたフォルムとなり、アール・ヌーヴォー期のランプシェードのような造形美も感じさせる、とても素敵な原種です。

フリチラリア・ポンティカ

湿りすぎない半日陰の植栽にとてもよく似合います。

フリチラリア・ポンティカの球根

上写真のような球根で、直径は2~3cm程度です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria Pontica
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:25~30cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト6
フリチラリア・アクモぺタラ

トルコ南部の高地や、シリア・レバノンのエーゲ海の沿岸地域、キプロスなどの石灰岩の多い地域を原産とする中型種のフリチラリアです。

フリチラリア・アクモぺタラ

前出のポンティカよりも、さらに芸術的な造形を強く感じさせる美麗種です。

淡い白黄緑色地が目立つ花弁とこっくりした赤紫褐色の花弁が交互に重なり、下向きの釣り鐘形の花も中間部のくびれや先端の開きがより大胆になり、まるで人工物のような繊細な色彩感覚と造形美も感じさせます。

フリチラリア・アクモぺタラ

前出のポンティカ同様、湿りすぎない半日陰の植栽にとてもよく似合いますし、スティパやホルデウムなど、春に穂が出る繊細な葉のグラス類などと合わせて乾いた雰囲気のメドウガーデンを演出してもよいでしょう。

フリチラリア・アクモぺタラの球根

上写真のような球根で、直径は2~3cm程度です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria acmopetala
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:30~40cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト7
フリチラリア・ベルティシラータ 変種 ツンベルギィ (= バイモユリ)

日本でもバイモ (貝母)、アミガサユリ (編笠百合)などの和名で知られ、茶花や山野草としても親しまれ栽培されることの多い中国原産種です。

バイモユリ

日本の気候環境下では植えっぱなしでの栽培が難しいフリチラリア属の中にあって、半日陰で水はけと風通しのよい場所を選べば、植えっぱなしで宿根草のように栽培可能な数少ない原種の一つです。

バイモユリ

花弁外側は淡黄緑色で下向きに傘開したような花容、花弁の内側には「編笠百合」という和名の由来ともなっている淡黄緑色地に赤紫褐色の網目状の模様が入ります。

控えめで楚々とした雰囲気の花に加え、ほっそりした花茎や細長い葉など、草姿全体で見ても、とてもナチュラルで野山の草花を感じさせる風情があります。

バイモユリ

落葉樹の樹冠下など、半日陰となる場所で、ホスタやイカリソウ、カタクリなど東アジアの山野草を思わせるような植物と合わせると素敵でしょう。

バイモユリの球根

上写真のような球根で、直径は2~3cm程度です。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria verticillata var. thunbergii
■ 主な花期:春 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:40~50cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:半日陰

セレクト8
フリチラリア・カムチャッケンシス 基本変種 (=エゾクロユリ)

日本原産で広義にクロユリと呼ばれるフリチラリア・カムチャッケンシス種の中でも、北海道以北の低地に分布する、より大型の基本変種です。

エゾクロユリ

「クロユリ」と呼ばれるフリチラリア・カムチャッケンシスには、この「エゾクロユリ」と呼ばれる基本変種と、北海道および本州の高山に分布する小型の変種「ミヤマクロユリ」(Fritillaria camtschatcensis var. keisukei)がありますが、より大型となるエゾクロユリのほうが耐暑性などの性質も強く育てやすいといわれています。

エゾクロユリ

黒みの濃い暗紫褐色の花は、ナチュラルな雰囲気と同時に神秘的な魅力もあり、見る者を惹きつけます。日本原産種ですが、とても冷涼な地域を起源とするため、温暖地では比較的夏越しが難しいです。日本でも温暖な地域では半日陰で水はけと風通しのよい、極力涼しくなる場所を選んで植えるべきでしょう。

北海道などの冷涼な地域では、自生しているくらい気候環境に合っているので、むしろ育てやすいでしょう。

【DATA】
■ 
ユリ科
■ 学 名:Fritillaria camtschatcensis var. camtschatcensis
■ 主な花期:春~初夏 (関東平野部では4~5月頃)
■ 草 丈:40~50cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:半日陰

セレクト9
フリチラリア・メレアグリス

ヨーロッパ~中央アジアにかけてのユーラシア大陸原産の小型種です。

フリチラリア・メレアグリス

ダークな燕脂色と白みの市松模様となるグラフィカルな花色と、細い花茎にうつむいて咲く可憐で風流な花の風情で、世界のガーデナーの間でも定番的に人気の高い種です。前出の豪華な大型種インペリアリスと並び、フリチラリアというと、インペリアリスとは対照的な魅力をもつこのメレアグリス種を連想される方も多いと思います。

フリチラリア・メレアグリス

ヨーロッパの有名庭園で、春の庭にムスカリやスイセンなどの小球根とともに本種メレアグリスがそこここにコロニーを作って咲いているメドウのような植栽風景をご覧になり、憧れを抱いた方も多いことでしょう。

フリチラリア・メレアグリス

芝生や背の低いグラス類に交え、他の小球根と合わせてランダムに植え、上記のような幻想的メドウ風景を作っても美しいですし、涼しい半日陰の場所でナチュラルな宿根草類と合わせて植栽してもよいでしょう。球根は夏の高温多湿には弱いので、開花後、地上部が枯れ始めたタイミングで掘り上げて鉢植えなどにし、涼しい場所で湿りすぎないように貯蔵・休眠させましょう。

フリチラリア・メレアグリス‘アルバ’

白花品種 ‘アルバ’ も同様に人気が高く、燕脂色の基本種と組み合わせて植えても素敵です。

フリチラリア・メレアグリスの球根

上写真のような球根です。球根の直径は1~2cm程度。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria meleagrisFritillaria meleagris ‘Alba’
■ 主な花期:春 (関東平野部では4月頃)
■ 草 丈:20~25cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

セレクト10
フリチラリア・ミハイロフスキー

トルコ北部の山岳地域原産の小型種です。

下向き釣り鐘形の花で、花弁先端が外側に開く花容を呈します。暗紫褐色地で花弁先端が黄色く縁取られる花色は「チョコバナナ」を連想させ、ポップなキャラクターも感じさせます。

フリチラリア・ミハイロフスキー

風変わりな花色に加え、草丈20cm以下と小さく育つ草姿も花の雰囲気にマッチして、ユーモアや、渋かわいい魅力を表現することができます。

フリチラリア・ミハイロフスキー

アール・ヌーヴォー的な人工のデザインを感じさせる花色や花容を生かして植栽するとよいでしょう。同じく人工物のような花色・花容のムスカリやヒヤシンス、卵形で整った花容のチューリップなどと合わせると、自然風とはひと味違った、19~20世紀前半のアーツ&クラフツ運動~アール・ヌーヴォー期の壁紙やテキスタイルデザインのような植栽風景を演出できるでしょう。

フリチラリア・ミハイロフスキー

上写真のような球根です。球根の直径は1~2cm程度。

【DATA】
■ ユリ科
■ 学 名:Fritillaria michailovskyi
■ 主な花期:春 (関東平野部では4月頃)
■ 草 丈:15~20cm
■ 耐寒性:強
■ 耐暑性:やや弱い
■ 日 照:日向~半日陰

乙庭セレクトの秋植え球根 アーカイブ記事

これまでの「ACID NATURE 乙庭Style」連載記事でも、秋植え球根についてたくさん取り上げています。ぜひご参照ください。

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フリチラリア

「毎年、その(まだ地中にあるフリチラリア・インペリアリスのつぼみから地上にほのかに漂い出す)香りを嗅ぐたびに、私の足の下でどんな活動が始まっているのかと思うとドキドキします。
数週間後には、視覚的にも、嗅覚的にもとても追いつけないほど多くの春の兆しが現れます」

(ベス・チャトー 園芸家 1923 – 2018)

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