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吊るして飾ると可愛さ倍増! 子株が増えてお得な植物「オリヅルラン」の種類と育て方
KPG-Payless2/FON's Fasai/Shutterstock.com
爽やかな斑入りの葉が美しい観葉植物「オリヅルラン」。乾燥に強くとても丈夫なため、初心者でも手間をかけずに育てられる人気の植物です。長く伸びた茎(ランナー)の先に小さな「子株」をたくさん付ける姿はユニークで可愛らしく、吊るして飾るなどインテリアにもぴったりです。さらに、その子株を切り取って植えるだけで初心者でも簡単に数を増やすことができるため、1株から長くお得に楽しめます。この記事では、オリヅルランの基本の育て方から、子株を使った簡単な増やし方まで栽培のプロが分かりやすく解説します
目次
オリヅルランの基本情報

植物名:オリヅルラン
学名:Chlorophytum comosum
英名:スパイダープラント
和名:オリヅルラン(折鶴蘭)
科名:キジカクシ科(クサスギカズラ科)
属名:オリヅルラン属
原産地:熱帯アフリカ、アフリカ南部
形態:多年草
オリヅルランの仲間は、アフリカやアジア、オーストラリアの熱帯地域に約200種が知られています。栽培されるのは主に葉に白斑が入る品種で、葉の中央に斑が入る‘ピクチュラタム’が多く流通します。また斑の入らない緑葉のオリヅルランも流通しています。
観葉植物としてミニ観葉から中型の鉢植えとして育てるほか、吊り鉢にするとランナーの先に子株を付けた姿がユニークで、人目を引きます。子株がたくさん発生するので、増やすのも簡単です。
屋外では花壇の前面に植えたり、寄せ植えに使ったりとさまざまな方法で育てることが出来ます。移植にも強いので、地植えした株は冬前に掘り上げて鉢植えにすれば、室内で容易に越冬します。
ランナーがよく出て広がるオリヅルランの様子。Khasanova Zita/Shutterstock.com
オリヅルランの葉や花の特徴・性質

園芸分類 観葉植物、熱帯植物
開花周期:通年
草丈:10~50cm
耐寒性: やや弱い
耐暑性:強い
花色:白
茎は伸びず葉は放射状に伸び、その姿からスパイダープラントの英名があります。葉は細長く、20~50cmの長さがあります。先端はとがっていますが、葉は柔らかいです。株本からランナー(匍匐茎)と呼ばれる茎を伸ばして白い小花を咲かせ、その先に子株を付けます。
環境適応性が高く丈夫なので、初心者でも育てやすいです。病害虫の被害は少なく乾燥に強いため、手間もかかりません。冬は室内に置けば容易に越冬します。
オリヅルランの仲間・園芸品種
オリヅルラン ‘ピクチュラタム’ Chlorophytum comosum ‘ Picturatum’

白い中斑が鮮明に入る美しい品種で、流通量が多いです。ランナーはやや出にくい傾向があります。
オリヅルラン ‘ボニー’ Chlorophytum comosum ‘Bonnie’

ピクチュラタムの突然変異による品種です。葉先がカールした、ユニークな株姿が魅力です。限られたスペースに置く観葉植物に最適です。
ソトフオリヅルラン(外斑折鶴蘭) Chlorophytum comosum ‘Variegatum’

葉の外側に斑が入る品種で、葉はやや硬く性質は丈夫です。
ヒロハオリヅルラン Chlorophytum capense

南アフリカのケープ州原産で、名の通り葉の幅が広いです。斑入り葉の品種が出回りますが、流通は少ないです。存在感のある緑のインテリアが楽しめます。
シャムオリヅルラン Chlorophytum laxum ‘Bichetii’

インドチョウラン(印度蝶蘭)の別名があり、アフリカからアラビア半島、インドから中国、北オーストラリアにかけての広い地域が原産です。オリヅルランと比較すると、ランナーを出さず、コンパクトな株姿で、性質が弱いです。また強い直射日光に当てると葉焼けしやすいので、明るい日陰で育てます。冬の低温時は休眠するため、断水して室内で冬越しさせてください。繁殖は株分けで行います。
クロロフィツム ‘グリーンオレンジ’ Chlorophytum orchidastrum ‘Green Orange’

西アフリカからザンビアにかけてのアフリカ熱帯地域が原産で、株元付近が鮮やかなオレンジ色になります。草丈40cm、株幅60cmほどの大きさまで育ちます。強い直射日光を避けた明るい日陰に置き、最低温度を5℃以上保つように管理してください。類似した品種に‘プリンセスメイベル’ (Princess Mabel)があり、国内で流通しています。
クロロフィツム ‘スターライト’ Chlorophytum saundersiae ‘Starlight’
南アフリカ原産のサンデルシーの園芸品種で、葉にクリーム色の斑が入ります。葉は細長く草丈100cmほどになり、グラス類のような雰囲気がある常緑多年草です。根は太くならず、やや湿り気のある場所を好みます。夏から秋に枝が長く伸び、白い小花をたくさん咲かせます。オリヅルランより寒さに強く、冬越しの最低温度の目安はマイナス8℃で、関東地方の多くの地域で屋外で越冬します。
オリヅルランの栽培12カ月カレンダー
植え付け適期:5~9月
植え替え適期:5~9月
肥料:5~10月
入手時期:4〜10月
オリヅルランの栽培環境

適した環境・置き場所
環境への適応性が高く、日なたから明るい日陰で育てることができます。ただし暗い場所で長期間育てると葉が細くなり、葉の数も少なくなります。また葉が柔らかくなって張りがなくなり、葉が寝たような姿になります。
春から秋は風通しのよい屋外の日なたで育てるとよいでしょう。ただし夏の猛暑時に強い直射日光に当たると、葉焼けすることあります。厳しい暑さが続く時は、西日が当たらないようにすると安心です。

暗い場所から急に直射日光に当てると葉焼けするので注意してください。室内に置かれていた鉢植えを入手した場合は、日陰に適応しています。強い直射日光は避け、夏は明るい日陰、春と秋は明るい日陰から半日陰の場所に置いてください。
生育温度
10~30℃が生育温度の目安ですが、夏の猛暑時に半日陰に置けば弱りません。葉焼けを防ぐには夏の強い直射日光は避けた方がよいですが、比較的猛暑にも強いです。
株姿を美しく保つには、冬は室内の日当たりのよい場所で育てます。マイナス3℃程度の低温に耐えますが、葉はほとんど枯れてしまいます。関東地方南部や都心部などでは、水はけのよい場所なら地植えでも地下部は越冬し、春に再び葉が出てきます。
オリヅルランの育て方・日常の手入れ
水やり

根が太く水分を蓄えるので、乾燥には比較的強いです。春から秋は鉢土の表面が乾いたら水を与え、冬は乾かし気味に管理します。温度が低い時期に常に用土を湿らせていると根腐れするので注意してください。
日当たりのよい場所で鉢いっぱいに葉を茂らせている株は、夏は乾きやすいです。夏の晴れた日は毎日水やりしてください。
肥料
5〜10月に、3要素(チッ素・リン酸・カリ)が等量の緩効性化成肥料などを規定量与えてください。
オリヅルランの植え替え・植え付け

生育が旺盛で根詰まりしやすいので、1~2年に1回植え替えてください。
一回りから二回り大きな鉢に植え替える場合
根鉢を1/4程度、底の部分をくずして落とし、新しい用土で植えます。作業は4月下旬から10月に行ってください。10月に植え替えた場合は、作業後室内で管理してください。
同じ鉢に植え替える場合
株分けを兼ねて植え替えます。ハサミなどで2~3株に切り分け、根を軽くほぐして土も少し落とします。葉を1/4程度、外側の葉から切って落として、同じサイズの鉢に新しい用土で植えます。夏に植え替えした場合は、作業後2~3週間は明るい日陰に置くとよいでしょう。作業の適期は5月から9月です。
増やし方
子株を切って植えれば、簡単に増やすことできます。ランナーを2cmほど残して切り、ポット鉢などに植えます。5号鉢に4~5株寄せ植えしてもよいでしょう。寄せ植えした場合は、1~2カ月で観賞できるようになります。
用土
清潔で排水のよい用土が適しますが、比較的用土を選ばずよく生育します。室内ではピートモスを主体とした用土が清潔でおすすめです。配合例として赤玉土5:ピートモス3:軽石2などの用土がよいでしょう。観葉植物用の培養土も手軽に使うことができます。
屋外でプランターなどに植え付ける場合は、草花用に広く使える一般的な培養土でよいでしょう。
花壇・プランターなどへの植え付け

日なたから明るい日陰の排水のよい場所に植え付けます。5月から9月に作業を行えますが、夏に植え付ける場合は明るい日陰から半日陰に植え付け、根付くまで十分に水やりしてください。
植えつけた株は10月中に鉢に植え、室内で越冬させれば来年も利用できます。また子株を水挿しして、室内で鑑賞しながら冬越しさせるのもおすすめです。
オリヅルランの栽培ポイント

- 日なたから明るい日陰に置ける
- 吊り鉢は子株がたくさん付いた株姿が楽しい
- 乾燥に強い
- 子株で容易に増やせる
- 関東地方南部では地上部は枯れるが屋外で越冬することがある
- 根詰まりしやすいので、植え替えを1~2年に1回行う
オリヅルランは丈夫で栽培しやすく、手間もかかりません。増やすのも簡単で、園芸のさまざまなシーンで重宝する植物です。栽培のコツを覚えて、長く育てて立派な株姿を楽しんでください。
Credit
文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -

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