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暑さ寒さに強く放任でも育つ!「グレコマ(カキドオシ)」で作るおしゃれな緑のカーペットと寄せ植えのコツ

暑さ寒さに強く放任でも育つ!「グレコマ(カキドオシ)」で作るおしゃれな緑のカーペットと寄せ植えのコツ

Jcaley/Shutterstock.com

地表を這うようにつるを伸ばし、カーペットのように一面に小さな葉を広げる「グレコマ(カキドオシ)」。暑さ・寒さに強く半日陰でも育ち、爽やかな香りもあるため、庭のグラウンドカバーやハンギング、寄せ植えのアクセント、ハーブとしても人気の植物です。
しかし一方で、「増えすぎて困る?」「踏みつけには強い?」「斑(ふ)が消えて緑一色になった」……といった育て方のお悩みも。この記事では、グレコマの基本情報から、失敗しない育て方・剪定のコツ、増えすぎたときの対処法や増やし方まで分かりやすく解説します。

グレコマ(カキドオシ)の基本情報

グレコマ
APugach/Shutterstock.com

植物名:グレコマ
学名:Glechoma
英名:Ground ivy、Alehoof、Creeping Charlieなど
和名:カキドオシ(垣通し)、セイヨウカキドオシ(西洋垣通し)
その他の名前:グラウンドアイビー、カントリソウ、ゼニクサなど
科名:シソ科
属名:カキドオシ属(グレコマ属)
原産地:ヨーロッパ、東アジア
形態:常緑多年草

グレコマの学名はGlechomaで、そのまま流通名になっています。英名はグラウンドアイビー(Ground ivy)、和名はカキドオシ(垣通し)などです。シソ科カキドオシ属(グレコマ属)の多年草で、原産地はヨーロッパ、東アジア。暑さや寒さに耐え、一般地では周年戸外で管理できます。草丈は5~10cmですが、茎葉を旺盛に伸ばすつる植物で、1m以上伸びていきます。地面を覆うように茂るので、グラウンドカバーとして利用することも可能です。丸形の小さな葉は常緑性で冬もみずみずしい葉姿を保ち、斑入り種はカラーリーフプランツとしても活躍します。一度植え付ければ越年して生育し続けるため、コストパフォーマンスの高い植物といえます。

グレコマの花や葉の特徴

グレコマ
Muhlbach/Shutterstock.com

園芸分類:草花
開花時期:4〜5月
草丈:5〜10cm
耐寒性:強い
耐暑性:強い
花色:紫

グレコマの開花期は4~5月。花色は淡い紫色や青紫で、1cm未満の小さな花を多数咲かせます。小さな花はあまり目立たず、主に観賞の対象としてなるのは常緑の葉。丸みのある小さな葉は、縁にゆるく切り込みが入ります。葉裏や茎には産毛が密生しています。

グレコマはシソ科に属する草花で、ハッカやミントほどではないものの、葉には爽やかな香りがあります。ハーブとして利用されるほか、ドライにした葉は生薬として用いられることもあるようです。

グレコマのガーデンでの活用法

育てやすくグラウンドカバーやハンギングに最適

グレコマ
Kabar/Shutterstock.com

グレコマは茎葉を密に茂らせながら地表を這って周囲に増え広がっていくので、グラウンドカバーに最適で、雑草対策にも一役買ってくれます。這い広がる性質を生かして壁面緑化にも利用できるほか、ハンギングバスケットなどにあしらえば、鉢から茎葉を枝垂れさせて流れるようなラインを作り、動きを演出してくれるので重宝します。半日陰の環境にも耐えるので、やや暗めの場所でも葉に白い斑が入る品種を植栽すれば明るく彩ることも可能。病害虫にも強いので管理がしやすく、ビギナーにもおすすめです。

和洋風の寄せ植えに調和

グレコマ
Firn/Shutterstock.com

グレコマの小さな丸い葉は、和洋のスタイルを問わずどんな草花とも調和しやすいのも魅力の1つ。特に寄せ植えなどで活躍し、鉢の縁に植え付けて枝垂れさせるとリズムが生まれてよいアクセントになります。ただし、環境によっては旺盛に茂りすぎるケースもあるので、茂りすぎたら適宜カットするなど、周囲との調和を乱さないようにするケアも必要です。

グレコマの名前の由来と花言葉

グレコマ
pinksnap/Shutterstock.com

グレコマという名前は学名から。グレコマ自体はハッカ属ではありませんが、ギリシア語でハッカ属の1種を意味する「glechon」という言葉に由来します。和名はカキドオシ(垣通し)。つる状の茎が地面を這うように長く伸び、垣根をくぐり抜けて向こう側まで広がっていくことにちなみます。ちなみにカキドオシという和名は狭義にはGlechoma hederacea subsp. grandisを指し、ガーデニングで最もよく利用されるヨーロッパ原産のGlechoma hederaceaはセイヨウカキドオシ(西洋垣通し)の名前があります。

花言葉は「楽しみ」「享楽」など。花が咲き始めた頃から旺盛に茂って茎葉をよく伸ばすことに由来するようです。

グレコマの代表的な種類

グレコマ
mizy/Shutterstock.com

グレコマは国内ではヨーロッパ原産種と東アジア原産種が流通しています。ここでは、園芸用にポピュラーに利用され、手に入りやすい2品種をご紹介します。

‘ライムミント’

葉に散り斑が入る明るい葉色が特徴で、カラーリーフプランツとしても利用できます。日本原産のカキドオシの園芸品種で、放任してもよく育つ強健さも魅力です。茎葉は赤紫色で、アクセントにもなります。

‘バリエガータ’

グレコマ‘バリエガータ’
Kabar/Shutterstock.com

明るいグリーンの葉に、白い斑がランダムに入る園芸品種。ヨーロッパ原産の園芸品種で、寒さや暑さに強く旺盛に育ちます。匍匐性で増え広がりやすいので、伸びすぎたら適宜カットして調整するとよいでしょう。

グレコマの栽培12カ月カレンダー

開花時期:4〜5月
植え付け・植え替え適期:3〜6月、10~11月

グレコマの栽培環境

グレコマ
Bart Groundhog/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日なたを好みますが、半日陰の環境にも耐えます。ただし、日照が不足すると間のびしてか弱い姿になることもあります。

【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本です。

【置き場所】水はけ・水もちのよい土壌を好み、乾燥しすぎると生育が悪くなることもあります。生育旺盛で、這うように伸ばすつるの節々から根を出してよく増えるので、地植えにする場合は広がりすぎないように注意が必要です。

耐寒性・耐暑性

暑さや寒さには強く、耐寒温度はマイナス10℃前後。一般地では、一年を通して戸外での管理が可能です。

グレコマの育て方のポイント

用土

土
funnyangel/Shutterstock.com

【地植え】

植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料少量を混ぜ込んでよく耕しておいてください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

草花用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

水やり

水やり
wavebreakmedia/Shutterstock.com

水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。

真夏は、気温が上がっている日中に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。

また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。

【地植え】

根付いた後は、ほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつもジメジメした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意しましょう。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。

肥料

肥料
Sarycheva Olesia/Shutterstock.com

【鉢植え・庭植えともに】

植え付けの際に、元肥として緩効性肥料を施しておきます。その後の追肥はほとんど不要ですが、春から秋にかけての生育期に、株姿に勢いがないようであれば液体肥料を与えます。

注意する病害虫

アブラムシ
muroPhotographer/Shutterstock.com

【病気】

グレコマには病気が発生する心配はほとんどありません。

【害虫】

グレコマに発生しやすい害虫は、アブラムシやヨトウムシなどです。

アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。

ヨトウムシは蛾の幼虫で、漢字で「夜盗虫」と書き、主に夜に姿を現して茎葉を食害します。大きくなった幼虫は食欲が旺盛で、一晩で株を丸裸にしてしまうほどです。葉から食害し始めるので、異変を察したら幼虫がまだ若いうちに駆除しましょう。発生しやすい時期は4〜6月、9〜10月です。食害の痕が認められたら夜にパトロールして捕殺するか、適用のある薬剤を散布して防除します。

グレコマの詳しい育て方

苗の選び方

苗を購入する際は、節間が締まって勢いがある株を選びましょう。

植え付け・植え替え

植え替え
Sandu Herta/Shutterstock.com

グレコマの植え付け適期は、3〜6月か、10〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも一回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。

環境に合って順調に生育していれば植え替えは不要です。植え付けから数年が経ち、大株に育って窮屈そうにしている場合は掘り上げて株分けし、植え直すとよいでしょう。

【鉢植え】

鉢で栽培する場合は、5〜7号鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。グレコマの苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に入れて仮置きして高さを決めます。少しずつ土を入れて、植え付けていきましょう。水やりの際にすぐ水があふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から水が流れ出すまで、十分に水を与えましょう。寄せ植えの素材として、大鉢にほかの植物と一緒に植え付けてもかまいません。

成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、毎年植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくし、地上部の枝葉も切り戻して元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。

剪定・切り戻し

はさみ
Aleksei Golovanov/Shutterstock.com

グレコマは地表を這うようにして旺盛に生育するので、株姿が乱れてきたら適宜切り取り、バランスのよい姿を保ちましょう。剪定した茎葉は、挿し芽に利用することができます。また、斑入りの品種は、斑が入らない葉がついた枝が出てくることがあります。このような枝は勢いが強く、そのままにしておくと株全体から斑入りの葉がなくなり、緑一色になってしまう恐れがあるため、見つけ次第枝の付け根から切り取りましょう。

夏越し・冬越し

グレコマ
Robert Buchel/Shutterstock.com

【夏越し】

真夏に強い日差しを浴びると、葉焼けすることがあります。鉢栽培をしている場合、真夏は高温多湿になる場所を避け、半日陰の涼しい場所に移動するとよいでしょう。

【冬越し】

グレコマは寒さに強いため戸外で越冬でき、特に防寒対策の必要はありません。ただし、寒冷地や強い霜にあたると葉が傷んだり、地上部が枯れる場合があります。地上部が枯れてしまっても、翌春には再び新芽を出して生育します。

増やし方

種まきポット
Kunlanan Yarist/Shutterstock.com

グレコマは株分け、挿し芽、茎伏せなどで増やすことができます。

【株分け】

グレコマの株分け適期は3〜6月か、10〜11月です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、株分けをして若返りを図ります。根をほぐし、数芽ずつついた状態で切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、同じ姿の株が増えていくというわけです。

【挿し芽】

挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、グレコマは挿し芽で増やすことができます。

グレコマの挿し芽の適期は、3〜6月か、10〜11月です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり、風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。

【茎伏せ】

グレコマは這うように伸びるつるの節から根を出すため、つるを地面につけておくだけでも簡単に発根させることができます。伸びたつるを地面につけ、U字ピンや針金などを用いて固定しましょう。節の部分に軽く土をかけて埋め、乾かないよう水やりをすると2週間ほどで発根します。根が出たらつるを切り離し、植えたい場所に定植しましょう。

グレコマについてのよくある質問

グレコマ
Leszczu/Shutterstock.com

グレコマは育てやすい植物ですが、いくつか栽培についての質問を寄せられることがあるので、その質問と回答についてご紹介します。

グレコマは踏みつけに強い?

グレコマはグラウンドカバーに向く植物ですが、踏みつけられると傷みやすいため人通りの多い場所や駐車場の目地などには向いていません。植栽スペースから小道にはみ出した部分を踏んでしまうなど、「茎葉の一部がたまに踏まれる」くらいなら問題ありませんが、常に踏まれるような場所への植栽は避けましょう。

グレコマの先祖返りとは?

葉に白い斑が入る斑入り種を育てている場合、まれに斑が入らない葉が出る場合があります。これは「先祖返り」といって、斑入り種には起こりがちな現象です。斑が入らない葉を見つけたら、その都度切り取って斑入りを多く見せるとよいでしょう。先祖返りのつるは勢いが強く、そのままにしておくと株全体が先祖返りの葉になり、斑がなくなってしまうこともあります。

植えてはいけないって本当?

植えてはいけないということはありませんが、繁殖力が非常に強いため注意が必要です。

グレコマは地表を這う茎(匍匐茎)を旺盛に伸ばしてよく増え、引き抜いても残った小さな茎や根から再生するほどタフな植物。一度根付くと完全に取り除くのが難しいため、「植えてはいけない」といわれることがあります。植物自体に毒性があるわけではありません。

放任するとほかの草花を覆い隠したり、隣家や敷地外へ流出してしまうおそれもあるため、以下の管理を徹底しましょう。

  • 鉢植えやハンギングで育てる:地面から離して管理するのが最も安全です。ただし、鉢底穴から出た根が地面に届くとそこから広がるため、鉢スタンドなどに置くのがおすすめです。
  • 地植えは囲いを作る:根止めシートやレンガなどを深めに埋めて区切り、エリア外へ伸びないよう制限します。
  • 剪定ゴミの放置はNG:グレコマは、剪定などで切った茎を土の上に放置しておくだけで根付いてしまいます。剪定した茎葉は、しっかり乾燥させてから処分しましょう。

グレコマの育て方を理解してグランドカバーにしてみよう

グレコマ
damann/Shutterstock.com

グレコマは茎葉を密に広げて生育し、地面をカーペットのように覆っていくのでグラウンドカバーとして活躍し、雑草防止にも一役買ってくれます。暑さ寒さに強く、生命力旺盛で放任してもよく育つためビギナーにもおすすめですが、増え広がりすぎるようであれば適宜カットして調整を。寄せ植えやハンギングにも活躍するグレコマを、庭やベランダに迎え入れてはいかがでしょうか。 

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