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可愛らしいピンクの花とは裏腹の怖い名前! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】

2026.09.05
可愛らしいピンクの花とは裏腹の怖い名前! 身近なこの野草の名前は?【Let’s Try! 植物クイズ】

tamu1500/Shutterstock.com

野原や空き地、道端でけなげに育つ野草たち。普段それらの名前を意識することはあまりないかもしれませんが、「雑草という草はない」という植物学者・牧野富太郎の言葉がよく知られているように、どんな草花にもそれぞれ名前があります。そして、野草の花も、よく見ると意外とかわいらしいものですよ。今回は、雑草として扱われる身近な花をクローズアップでご紹介。どこかで目にしたこの植物の名前は分かりますか?

金平糖のような小さなピンクの花

基部は白、先端は淡い紅紫色に染まる、グラデーションのような可憐な花を咲かせるこちらの野草。日本を含む東アジアを原産とし、日本全国の野原や土手、用水路、道端、瓦などで見かける身近な花です。開花期は5~10月。特に夏から秋にかけてよく咲きます。

花が開いた様子を見てみましょう。

野草クイズ
Vivi_a_irany/Shutterstock.com

米粒に似た花は花径5mmほどと小さく、茎の先に数個がまとまって咲いて、まるで金平糖のような愛らしい姿になります。

花被は5つに深く切れ目が入り、5枚の花弁があるように見えます。花の中を観察してみると、雄しべは8本、雌しべは1本ですが、花柱は3つに分かれています。

もう少し離れて全体の様子を見てみます。

野草
jbg0505/Shutterstock.com

華奢な細い茎には、下向きに小さな鋭いトゲがたくさんあるのが大きな特徴です。このトゲは葉柄や葉脈にもあり、うっかり触ると痛いので注意が必要。茎の長さは1~2mで、よく枝分かれして這うように広がり、トゲが周囲のものに引っかかって伸びていきます。葉は三角形または長三角形で互生します。

野草
tamu1500/Shutterstock.com

やや湿った場所を好み、水辺に多く育つほか、海岸でもよく見られます。

さて、この野草はなんでしょう?

正解は…

ママコノシリヌグイ

ママコノシリヌグイ
tamu1500/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイの基本データ

学名:Persicaria senticosa
科名:タデ科
属名:イヌタデ属
原産地:東アジア
和名:ママコノシリヌグイ(継子の尻拭い)
別名:トゲソバ(棘蕎麦)、コンペイトウグサ(金平糖草)など
英名:Persicaria senticosa
形態:一年草
草丈:1~2m(つるの長さ)

ママコノシリヌグイは日本全土で見られるタデ科のつる性一年草。道端や林縁、土手、河原など、幅広い場所で身近に見られる野草です。特に、やや湿った荒れ地や水辺によく自生し、また海岸でも群生している姿が見られます。春に発芽して晩秋に枯れる一年草で、開花のピークは8~10月ですが、5月頃からぽつぽつと花が見られます。

ママコノシリヌグイ
tamu1500/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイという名前は、漢字で書くと「継子の尻拭い」。ピンク色の可愛らしい花に似合わずインパクトのある名前の由来は、茎葉にある小さく鋭い下向きのトゲです。昔はトイレットペーパーではなく葉っぱを使っていたことから、血のつながりのない憎い継子(ままこ)のお尻を、触っただけでも痛いこのトゲトゲの葉で拭いたらさぞや痛いだろう、という継子いじめのたとえから名づけられました。継母が継子をいじめるというのは、シンデレラなど洋の東西を問わず昔話にもよくありますが、ちょっと気の毒な名前ですね。トゲがあるソバに似た花ということで、トゲソバという別名もあります。

ママコノシリヌグイ
tamu1500/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイの花は、中央が白く、先端が淡い紅紫色に染まります。花びらのような花被片はじつはガクで、花弁はありません。雄しべは8本で、中央に花柱が3つに分かれた雌しべが1本あります。花後は3つの稜がある黒い果実ができ、花被に包まれていますが、熟すと花被の上部が枯れて頭を出します。

ママコノシリヌグイ
tamu1500/Shutterstock.com

触ると痛いママコノシリヌグイは、除草するのにも注意が必要。毒性はありませんが、茎葉のトゲに引っかかるとみみずばれができたり、衣服に引っかかってほつれたりすることもあります。一般的に食用にはしませんが、乾燥させたものを煎じて民間薬として利用されてきた歴史もあるそうです。

ママコノシリヌグイ
Johnwoodkim/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイによく似た花

ミゾソバ
ミゾソバ。noda132/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイに似た花はいくつかありますが、中でもよく見かけるのがミゾソバ(溝蕎麦)です。同じくタデ科の野草で、ソバに似ていることから溝に咲くソバという意味で名づけられました。花はママコノシリヌグイにそっくりですが、ミゾソバには小さなトゲはあるもののママコノシリヌグイのように鋭くはなく、触ってもほとんど痛くありません。かつては救荒植物として食用にも利用されていたそうです。

ミゾソバ
HoyaEuny/Shutterstock.com

ママコノシリヌグイとミゾソバは、トゲだけでなく葉の形からも見分けることができます。ママコノシリヌグイは三角形の葉ですが、ミゾソバは牛の額やほこに似て、基部に近い部分がくびれ、基部が張り出す特徴的な形をしています。また、花にも違いがあり、ミゾソバの雌しべは花柱が3つに分かれるものの、ママコノシリヌグイのように広がらず、中央にまとまったままになります。また、ママコノシリヌグイに比べると花がしっかり開いてウメの花のようになる傾向にあります。

ミゾソバ
白花のミゾソバ。Jinroo /Shutterstock.com

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