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夏の花壇やグラウンドカバーに最適! メカルドニアの魅力と育て方完全ガイド

夏の花壇やグラウンドカバーに最適! メカルドニアの魅力と育て方完全ガイド

見る人に元気をくれる明るい黄色の小さな花、メカルドニア。この植物は、夏の花壇やグラウンドカバーに最適な、頼れる存在です。暑さに非常に強く、初夏から秋まで長く咲き続けてくれるだけでなく、花がら摘みが不要なほど管理も簡単で、庭を「黄色いじゅうたん」のように彩ります。この記事では、そんなメカルドニアの魅力と育て方おすすめ品種、冬越しのポイントまで、分かりやすくお届けします。

メカルドニアの基本情報

メカルドニア
Traveller70/Shutterstock.com

植物名:メカルドニア
学名:Mecardonia
英名:Mecardonia、Axilflowerなど
和名:キバナオトメアゼナ
その他の名前:アメリカシソクサ
科名:オオバコ科
属名:メカルドニア属
原産地:アメリカ大陸 
形態:宿根草(多年草)

メカルドニアはオオバコ科のメカルドニア属に属する植物です。もともとの性質は多年草ですが、寒さに弱いため日本では一年草として扱われることが多いです。暑さや乾燥に強く、管理も簡単なので、夏花壇で人気が高い花です。

原産地は北南米で、草丈は5~15cmで草丈が高くなるほどは伸びません。匍匐して横に広がり、下へと垂れ下がる性質があるので、ハンギングバスケットやグラウンドカバーにおすすめです。

メカルドニアの花や葉の特徴

メカルドニア
Sutana4/Shutterstock.com

園芸分類:草花
開花時期:5~10月
草丈:5~15cm
耐寒性:弱い
耐暑性:強い
花色:黄 

メカルドニアの花期は5~10月までと長く、夏も休まずに咲き続けます。花径は約1㎝で、筒状の黄色い小さな花が次々と咲きます。白い花を咲かせる品種もありますが、ほとんど流通していません。花がらが自然に落ちるため、花がら摘みの手間が少なくローメンテナンスなのも魅力です。這性で茎が横に伸びて広がり、開花期には黄色いじゅうたんのように見えます。

メカルドニアの名前の由来や花言葉

FrentaN/Shutterstock.com

メカルドニアの名前は、スペインの植物園設立に寄与したアントニオ・メカイ・カルドナ(Antonio Mecay Cardona)から名付けられました。また、メカルドニアの代表品種の1つである‘ゴールドダスト’は、小さい黄色い花を砂金に見立てて名付けられました。

花言葉は「知性」「思い続ける」など。「思い続ける」という花言葉は、花期が5~10月と長いことが由来とされています。

メカルドニアの品種

メカルドニア
VarnakovR/Shutterstock.com

メカルドニアにはいくつかの品種がありますが、ガーデニングでも人気の代表的な品種を一部ご紹介します。

ゴールドダスト

メカルドニア’ゴールドダスト’
Oksana_Ashurova/Shutterstock.com

‘ゴールドダスト’は、耐暑性・耐雨性・耐病性が高くなるよう改良された品種です。メカルドニアは一般的に6月頃から開花しますが、ゴールドダストは4~5月から咲く早咲き品種です。

モンフレール

メカルドニア’モンフレール ’
Nokzd/Shutterstock.com

‘モンフレール’は、耐寒性を強くした品種です。寒冷地でも工夫次第で地植えで冬越しできるため、寒冷地でメカルドニアを育てるならおすすめの品種です。

花径1~1.5cmほどの小さめの黄色い花を次々に咲かせ、鮮やかな花色です。

メカルドニア・プロカムベンス

メカルドニア・プロカムベンス
Awali Kriswanto/Shutterstock.com

黄色い花を咲かせる品種で、一般的に出回っている園芸品種の多くがこのプロカムベンスを改良親にしたものと考えられています。和名のキバナオトメアゼナはこの種を指し、外来種ですが沖縄に帰化しています。

メカルドニアの栽培12カ月カレンダー

開花時期:5~10月
植え付け:4~6月 
肥料:6~10月

メカルドニアの栽培環境

メカルドニア
Saeedatun/Shutterstock.com

日当たり・置き場所

【日当たり/屋外】日当たりと風通しのよい場所を好みます。特に日当たりのよさは重要で、半日陰で育てると花が咲かないこともあります。

【日当たり/屋内】屋外での栽培が基本ですが、冬越しに挑戦する場合は冬は寒風が当たらない場所に移動して管理しましょう。

【置き場所】横に這うように広がるので、グラウンドカバーやハンギングに向きます。

耐寒性・耐暑性

メカルドニアの耐寒性は0℃程度と寒さに弱く、日本では一年草扱いされることが多いです。暑さには強く、特に対策をしなくても夏も花が咲き続きますが、夏前に切り戻しをするとよりきれいに夏越しできます。

メカルドニアの育て方のポイント

用土

ガーデニング
Pixel-Shot/Shutterstock.com

水はけのよい土壌を好みます。鉢植えの場合は、市販の培養土で問題なく育ちます。自作する場合は赤玉土と腐葉土を7:3で混ぜたものなどを使うとよいでしょう。

水やり

水やり
topseller/shutterstock.com

地植えでは水やりは降雨に任せれば十分ですが、雨が降らない日が続きあまりに乾燥しているときは水やりを行います。鉢植えでは、用土が乾いたら鉢底から流れるくらいたっぷり水を与えます。植え付け後はしっかり根付くまでは、しおれているようなら水を与えましょう。

肥料

ガーデニング
fotohunter/Shutterstock.com

肥料は植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜ込んでおくとよいでしょう。その後は月に1~2回のペースで液体肥料を与えます。ただし、多肥にするとかえって花付きが悪くなるため、あまり頻繁に施したり、たくさん与えないようにしましょう。

注意する病害虫

病害虫には比較的強いですが、過湿によるカビや根腐れには注意が必要です。

メカルドニアの詳しい育て方

メカルドニア
Kaprisova/Shutterstock.com

苗の選び方

苗を購入する際は、株元の茎葉が枯れ込んだものや徒長したものは避け、つぼみがたくさんついた生き生きとした株を選ぶとよいでしょう。

植え付け・植え替え

メカルドニア
Snehalata/Shutterstock.com

メカルドニアの植え付けの適期は苗が出回る4~6月です。暑くなる前にしっかり根付いていれば、夏も元気に生育します。横に広がる性質があるので、株間をある程度空けて植え付けるとよいでしょう。

また、関東地方以西の平野部などの暖地では戸外でも冬越しできることもあります。冬越しできた株は春に一回り大きな鉢に植え替えるか、株分けして同じ大きさの鉢に植え替えましょう。

日常のお手入れ

メカルドニア
kaiwut niponkaew/Shutterstock.com

【花がら摘み】

咲き終わった花は自然に落ちる性質があるので、花がら摘みは必要ありません。

【切り戻し】

伸びすぎて草姿が乱れている、枯れ枝が目立つ、花上がりが悪いといった状態になったら、切り戻して整えます。これにより脇芽が増えてふんわりとした成長を見せ、風通しもよくなります。

冬越し

メカルドニア
Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com

メカルドニアは寒さに弱く、基本的には一年草として扱われますが、冬越しに成功すれば翌年も花が楽しめます。品種によってはある程度耐寒性が強く、寒冷地でも冬越しができるものもあります。冬越しに挑戦する場合、鉢植えなら霜が当たらない軒下に移動して霜よけするか、室内に取り込みます。地植えの場合も不織布などで防寒するとよいでしょう。冬に地上部が枯れても、春になるとまた株元から新しい芽を出すことがあります。

増やし方

メカルドニア
shihina/Shutterstock.com

メカルドニアは挿し木や株分けなどの方法で増やすことができます。

【株分け】

メカルドニアの株分けの適期は4月頃で、植え替えと同時に行うと効率が良く作業できます。掘り上げた株を適当な大きさに割り、別の鉢や花壇などに植え付けます。挿し木よりも株分けのほうが成功しやすいです。

【挿し木】

メカルドニア
Khandaker Rashid/Shutterstock.com

メカルドニアの挿し木の適期は5~6月または9月です。枝を3節ほどカットして下の節の葉を取り、挿し穂にします。挿し木用の土に挿してたっぷり水やりし、発根を待ちます。秋に挿し木する場合はポットのまま越冬させ、春に定植するとよいでしょう。

メカルドニアが真っ黒になったときの対処法

冬になると、メカルドニアの枝が墨のように真っ黒に覆われることがあります。この状態は枯れたように見えますが、まだ生きている可能性があります。

冬越しに成功すると、真っ黒な茎の中から新しい葉や花が現れ、春には充実した株になります。したがってメカルドニアが真っ黒になってもすぐに廃棄せず、防寒対策をして春まで様子を見ることをおすすめします。

メカルドニアの楽しみ方

メカルドニア
Fauzanil Azmy/Shutterstock.com

メカルドニアの花は小さいですが、花つきよく一面に黄色い花を咲かせるため、単体で植えても見応えがあります。鉢や花壇に植えるのはもちろん、匍匐するように伸びる性質のため、ハンギングやグラウンドカバーなどにも向いています。

ハンギングバスケット

ハンギングバスケット
Travel Addicts/Shutterstock.com

ハンギングバスケットは、吊り下げるタイプのプランターに植物を寄せ植えして楽しむ園芸手法で、地植えする場所がなくても育てることができ、目の高さで花を楽しむことができます。メカルドニアの黄花が空中にアクセントになることでしょう。

ハンギング用のスリットが入ったバスケットなら、スリット部分に植物を差し込むことで簡単に植えられます。スリットバスケットにスポンジシールを貼り、土を入れてから、寄せ植えをする植物を適度に配置しながら植えていきます。最後に土が流れないように水苔を貼り、水やりをします。

ハンギングバスケットは風通しがよく乾燥しやすいので、毎日の水やりを忘れずに管理しましょう。

グラウンドカバー

メカルドニア
TomNovok/Shutterstock.com

グラウンドカバーとは、這って広がる性質の植物を選んで地表を隠すように育てる栽培方法で、花色や葉色によって地面が明るくなる効果や雑草が生えるのを防ぐ利点もあります。メカルドニアは丈夫で広がるように育ち、花がよく咲くので、地面の空いているところなどを覆い隠すグラウンドカバーに向いている植物です。日当たりのよい場所ならローメンテナンスでよく育ち、手軽に楽しむことができます。

ただし、寒冷地では屋外で越冬するのが難しいため、一年草と割り切って育てたほうが管理の負担が軽減されます。

メカルドニアは管理しやすくおすすめの花

メカルドニア
Marty Feussner/Shutterstock.com

メカルドニアは夏の暑い時期にもたくさんの黄色い花が楽しめ、丈夫であまり管理のいらない植物です。プランターなどに植えるだけでなく、ハンギングやグラウンドカバーにもおすすめ。ぜひお好みの植え方で庭を彩ってみてはいかがでしょうか。

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