秋の訪れとともに旬を迎える、甘酸っぱいリンゴ。イギリス・ドーセット地方で生まれた伝統的な「リンゴケーキ」は、家族全員が絶賛するほどの大ヒット! このとっておきのレシピを教えてくれるのは、イギリス菓子研究家でパティシエのTomoさんです。ケーキの生地より多いたっぷりのリンゴを使って、焼き上がりにバターをつけて食べる。リンゴとバターが織りなす絶妙なハーモニーを、ぜひ家族の時間や庭でのティータイムにお楽しみください。
目次
秋に食べたい! リンゴたっぷりのケーキ

名前だけでは分からないケーキ。そして、ただただ茶色いケーキ。イギリス菓子には多いですよね。本当に写真映えしなくて、どうやったらおいしさが伝わるかな? といつも悩みます。
でもこのケーキ、と〜〜っても美味しくて、我が家で大ヒット!
家族全員が、「これ、今までの中で、一番美味しい! 誕生日ケーキはこれにして!」というくらい、人気のケーキです。季節的に私の誕生日しか秋じゃないのは残念。
イギリス・ドーセットで生まれた伝統的なレシピ

ドーセットはイギリスのサウス・ウエストにある州の名前で、リンゴの産地でもあります。イギリス海峡に面した本当に美しい観光地で、映画などにもよく出てくる白い岩壁がある海岸を一度は見てみたいなあと思います。
その美しい場所で生まれたのが、今回ご紹介するこのケーキです。
ケーキの生地より多いくらい沢山のリンゴを入れて焼き上げます。
伝統的なレシピなので、配合が決まっています。
それは、リンゴ:薄力粉:砂糖:バターが4:2:1:1。
使うリンゴの種類は、クッキングアップルの「ブラムリーアップル」がやはり酸味があって美味しいと思います(ブラムリーアップルについてはイブズ・プディングの記事をご参照ください)。

バターと薄力粉を、スコーンのような手でサラサラにする“ラブイン”と呼ばれる方法で生地を作ります。そこに砂糖と卵、角切りにしたリンゴを入れて、デメララシュガーというお砂糖を振りかけて焼き上げるのが定番のレシピです。
その中にレーズンなどのドライフルーツを入れたりすることもあります。また、リンゴも角切りばかりではなく、スライスしたり。家庭で作るお菓子なので、皆それぞれアレンジは違うようです。
バターをつけて食べるケーキ

イギリスに住んでいる時、私はドーセットには行かなかったのですが、近くのコーンウォールに行ったことがあります。


その時に泊まったペンザンスという海辺の町で見つけた、この地方のお菓子のレシピ集を買って帰りました。その中の1つが、このドーセットアップルケーキでした。リンゴがたっぷり入ったお菓子で、素朴だけど味わい深い、本当に美味しいケーキです。
その本に、このケーキは焼き上がったら、冷ましてカットしてバターをつけて食べたり、温めてクロテッドクリームと一緒に食べましょう! と書いてありました。イギリスでこういうケーキにつけるとしたら、大抵は無糖の生クリームをそのままかけるか、温かいカスタードソース。パンではないのにバター? と思ったのですが、バターの塩気とコクがとってもポイントになって、病みつきになる美味しさです。それでは作っていきましょう!
ドーセットアップルケーキの作り方

材料(直径18cmの型1台分)

- 薄力粉 100g
- ベーキングパウダー 小さじ2
- 塩 ひとつまみ
- 無塩バター 50g
- きび砂糖 50g
- 卵 2個
- ブラムリーアップル(紅玉でも可) 200g
- カレンツ 25g(小粒のレーズン)
- オレンジピール 15g
- デメララシュガー 15g
*デメララシュガーはシードケーキの記事でご紹介しています。カソナードでも代用可。
作り方

1. オーブンを180度に予熱する。薄力粉、ベーキングパウダー、塩をボウルにふるう。


2. 角切りにしたバターを入れ、手を擦り合わせてサラサラにする。

3. 砂糖を入れ、さっくりと木べらで混ぜる。


4. 卵を入れ、さっくりと木べらで混ぜる。


5. 皮を剥き、角切りにしたリンゴとドライフルーツ類を入れ、さっくりと木べらで混ぜる。


6. オーブンペーパーを張った型に入れ、デメララシュガー(カソナード)を表面に振りかけて、180度のオーブンで40〜45分焼く。

7. 焼き上がったら型のまま冷ます。


冷めたらカットして、バターをつけて召し上がれ!
バターの塩気がアクセントとなって、本当に美味しい‼︎ ぜひ作ってみてくださいね。
もちろん、温めてプディングのようにして食べるのもおすすめです。もう少し涼しくなってきたら、お庭のティータイムに食べてほしい一品です。
Credit
写真&文 / The Pudding Party Tomo - イギリス菓子研究家/パティシエ -

イギリスのプディングの美味しさをもっと多くの人に知ってもらいたいと活動する、イギリス菓子研究家、パティシエ。ル・コルドン・ブルー横浜校にて菓子ディプロムを取得。英国コッツウォルズのスリーウェイズ・ハウス・ホテルにてイギリス伝統菓子作りの腕を磨く。
〈The Pudding Party Tomoとイギリス菓子作り〉 https://youtube.com/channel/UCV1hGcG5t0SELBBiuJ1GqBA
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