八ヶ岳にある種苗メーカー「エム・アンド・ビー・フローラ」に勤務。膨大な植物の知識を生かし、花の個性を生かしたブーケのように華やかな寄せ植えが好評。ブーケ作りも得意。同社のショップ(現在はクローズ)での店長を担当しつつ、寄せ植え教室を開催。現在は、同社インスタグラムを通じて、季節毎の華やかな寄せ植えの紹介や、水やりなどガーデニングの基本知識や様々なお役立ち情報の発信を行っている。
難波良憲(なんば よしのり)の記事
-
寄せ植え・花壇

パンジー&ビオラの冬の寄せ植え実例5選|育種家パンジー&ビオラを輝かせる“寄せ植え名人の技”公開
工芸品のような育種家パンジー&ビオラ――繊細な色と形の世界 1株の中に、いくつもの表情がある 桂楓園さん作出の‘フェデネージュ ボンソワレ’と ‘フェデネージュ ブルー’。 難波さんがまず敬意を込めて語るのが、各地の育種家が手がけるパンジー&ビオラ。なかでも心惹かれているのが、桂楓園さんが作る‘フェデネージュ’シリーズの青系だと話します。透明感のあるブルーがじんわりとにじむようなグラデーションになり、光の加減で見え方が変わる様子は、まさに“染め物”のよう。 こうした育種家ビオラの魅力は、 花びらの端から中心へと溶け込む繊細なグラデーション 1株の中でさえ1輪ずつ色合いが違う 表情の豊かさ フリルや多弁など、工芸品のような凝った花形 といった「情報量の多さ」。寄せ植えにひと株入れるだけで、そこに物語が生まれるような存在感があります。 まるで染め物のような繊細な色が魅力の‘フェデネージュ’シリーズ。 ただし出会いは「一期一会」 育種家パンジー&ビオラの代表的存在、落合けいこさんのパンジー‘花絵本’。 一方で、育種家パンジー&ビオラは生産量が限られているため、流通数はごくわずか。1ポット千円前後というものも珍しくなく、人気品種は店頭でもネットでもすぐ完売してしまいます。最近は転売が問題になることもあり、全体としてやや“過熱気味”なムードも。 だからこそ難波さんは、「珍しい品種を全部追いかけようとするより、その年その場所で出会えた花を宝物のように楽しむ感覚のほうがいいのかもしれませんね」と話します。 メーカーのパンジー&ビオラは「暮らしの相棒」 生産者とユーザー、両方にやさしい花を目指して 発売から20年以上愛され続けるビオラ‘F1ソルベXP®︎’シリーズ。確実な株張りと花あがりのよさがロングセラーの理由。写真/エム・アンド・ビー・フローラ 一方で難波さん自身は、花メーカー「エム・アンド・ビー・フローラ」の営業として、パンジー&ビオラを含めた多くの花を世に届ける役割を担っています。 メーカーの花づくりは、 生産者さんがそろって育てやすいこと ユーザーさんが失敗なく育てられること この2点が大前提。そのために、何年もかけて試作・選抜を繰り返し、 花付きのよさ 病気や寒さへの強さ 草姿の乱れにくさ などを細かくチェックし、「これなら安心」と判断したものだけが市場に出ていきます。 安定した花数と価格、手に入りやすさが大きなメリット 枝垂れる株姿でハンギングに最適のパンジー‘F1プレンティフォール’。写真/エム・アンド・ビー・フローラ メーカー品種には、 初心者も花いっぱいを体験できる安定したパフォーマンス 流通量も価格も安定していて、同じ品種でたくさん揃えたいときにも入手しやすい といったメリットがあります。 難波さんいわく、「メーカーのパンジー&ビオラは、日々の庭や玄関先を支えてくれる“暮らしの相棒”。長く咲き続けてくれる安心感や育てやすさが魅力です」 育種家パンジー&ビオラの個性を活かすプロの寄せ植え5選 ① 長方形プランターの淡色アプリコット寄せ植え やわらかなアプリコット〜クリーム色のパンジーを主役に、斑入り葉やライムグリーンの葉もの、鮮やかな発色のエリカを合わせた大人かわいい寄せ植え。全体を同系色のベージュ〜オレンジでまとめ、主役は中央部に集めて見せ場を作ります。細長いプランターなので、鉢の両端にもリーフでサブの見所を作り、花の周囲は主役を引き立てるやわらかなクリーム色で囲んで。玄関ポーチや窓辺の手すりなど、横にスッと見せたい場所に似合うデザインです。 落合けいこさんのパンジー‘花絵本’(左上)、桂楓園さんの‘パスフリ’の花色を引き立てる斑入りの小葉シレネ・ユニフローラ‘バリエガータ’を花の周りに。サイドには色が際立つヒューケラやエリカ・ダーリエンシス(右)などのリーフ類をセレクト。 ② バスケットのオレンジ&紅葉カラー寄せ植え カゴいっぱいにオレンジ系の草花を組み合わせた、秋~初冬らしい暖色の寄せ植え。複雑そうに見えて、じつは花材は4種だけ。構成も「中央主役+左右対称リーフ」という、シンプル構成できれいにまとまります。持ち手付きバスケットを使うことで、「摘みたての花を集めたブーケ」のようなワクワクするストーリー性が演出できます。 桂楓園さんの‘パスフリ 桜貝’を主役に、株元をピンクの細葉のアルテルナンテラで彩って視線をフォーカス。 斑入りでほんのりピンクがかる葉のユーフォルビア‘フロステッドフレーム’やエリカ・ダーリエンシスなどのカラーリーフを脇役に。 ベインと呼ばれる葉模様が目を引くヒューケラも寄せ植えの名脇役。 ③ ブルー系パンジー×葉ボタンの上品プランター 青〜紫のパンジーと、白〜クリーム色の葉ボタンを中心に、黄緑や黄色のリーフを組み合わせた、冷たすぎないブルーガーデン。クリームベージュの長方形プランターが、ブルーの透明感と葉ボタンのフリルを引き立てています。シックな印象なので、門柱の上やテラスの手すりなど、建物の外観と合わせて飾りたい1鉢です。 ゴールドのエリカ・ダーリエンシスやクリーム色の小葉シレネ・ユニフローラ‘バリエガータ’を添えることで、寒さ感を和らげつつ主役も引き立てて。 ヒューケラも花色に合わせてシルバー×グリーン系の品種をセレクト。 ④ シックカラーのバスケット寄せ植え フリル咲きのパンジーを中心に、黒紫のケール、シルバーがかったヒューケラ、黄斑入りリーフをぎゅっと詰め込んだ、ドラマチックな色合わせ。寒色寄りの葉ものと、ビビッドなパンジーのコントラストで、夜のステージのような雰囲気があります。同じバスケットでも②よりぐっと大人っぽく、ブルーの板塀ともよく調和して、フォトスポットになりそうなデザイン。 何色とも表現しがたい魅惑色のパンジー‘フェデネージュ ボンソワレ’や‘フェデネージュ ムーンライト’を主役に。 ⑤ 本型コンテナのリース風寄せ植え 本をモチーフにしたコンテナの中央に、こんもり円形に植え込んだ寄せ植え。紫のビオラをメインに、ブラック、黄、シルバーのカラーリーフ、アリッサムを組み合わせ、物語の1ページから飛び出したような世界観を作っています。横から見ても上から見ても絵になるので、庭のコーナーやアプローチの足元に置いて、じっくり眺めたい1鉢です。 濃いパープルの花を引き立てるのは、ロータス‘ブリムストーン’やチリチリの黒葉のハボタン、サントリナなど細やかなカラーリーフ。 花から色のヒントをもらう難波さんの技 難波さんの寄せ植えをよく見ると、中心に据えた育種家パンジー&ビオラの花色から、周りの植物の色が抜き出されています。 例えば、 アプリコット×ラベンダーが混ざる花には、ライムグリーンのヒューケラと斑入り葉を合わせて、やわらかな空気感に 青~紫のビオラには、シルバーリーフや淡い黄色の葉を合わせて、冷たいだけではない透明感のあるブルーガーデンに 花の裏側の表情も魅惑のパンジー‘フェデネージュ’。その複雑な色と共鳴するシルバーパープルのヒューケラをセレクト。 「育種家さんのパンジー&ビオラは、色が本当に複雑なので、その中から“主役にしたい色”を1つ決めて、葉ものや脇役の花を選んでいきます。そうすると、全体がまとまりつつ、主役の花のニュアンスもきちんと生かせるんです」と難波さん。 初心者にもおすすめのメーカーのパンジー&ビオラ 三色スミレのような色合いのビオラ‘ソルベXP’イエローフロスト。写真/エム・アンド・ビー・フローラ 一方、数十年も前から愛されているメーカーのパンジー&ビオラは、花色が安定しているので、計画的に色のリズムを作りやすく、たくさんの花数で華やかさを演出することができます。 花付きもよく、勝手にふんわりきれいな株姿に育ってくれるので、寄せ植えはもちろん1種類だけでも見応えを約束してくれる頼もしい存在。 花壇など広い面積を彩るのにも向いています。 それぞれの良さを知れば、パンジー&ビオラはもっと楽しくなる “憧れの1鉢”と“日常の1鉢”を行き来して 育種家パンジー&ビオラは、なかなか出会えないからこそ憧れの存在。一方、メーカーのパンジー&ビオラは、いつもの庭を支えてくれる心強い味方。 どちらか一方を選ぶのではなく、 育種家パンジー&ビオラに出会えた年は、特別な1鉢をじっくり楽しむ 普段はメーカーの花で、玄関やベランダを明るく飾る メーカーの花で「舞台」を作り、育種家パンジー&ビオラを「演者」に そんなふうに、“特別”と“日常”を行き来しながら楽しむのが、パンジー&ビオラとの付き合い方を豊かにしてくれますよ。
-
寄せ植え・花壇

【秋の宿根草】黒い花心が映える小花 ‘インヤン(陰陽)’で大人シックに|実例3選
秋の宿根草、ポットマム‘インヤン’とは? ポットマム‘インヤン’ ◾️宿根草/翌年以降も季節になると花を咲かせる多年草の1種。耐寒性強。◾️花の特徴/黒い花心(ブラックアイ)と繊細なレースのようなフリル花弁のコントラストが美しいスプレー咲きの小菊。切り花の世界的高評価品種群から、エム・アンド・ビー・フローラが日本の庭でも栽培しやすい品種を選抜。◾️開花期/秋◾️草丈/初年度は50cm以下。翌年以降は50〜60cmに。◾️花径/2〜3cm。枝分かれしてスプレー状にたくさん咲く。◾️花色/白、ピンク、パープル、スモーキー(オレンジ)、クリーム(黄色)◾️栽培/庭植え、鉢植え、どちらも可。半日陰〜日なたで水はけのよい場所であれば、非常に丈夫に育つ。◾️管理/初年度は鉢植え、翌年以降はボリュームアップするので庭植えがおすすめ。花後は地際で切り戻し、冬越しさせる。寒冷地では株元を落ち葉や敷き藁でマルチするとよい。◾️梅雨前の切り戻し/翌春以降、再び芽吹いたら、梅雨前に1回、株元15cm程度で切り戻すと、秋にきれいな株姿で咲く。 ふんわり可愛いラウンドブーケのような寄せ植え 鉢サイズ/8〜9号 花材 ポットマム‘インヤン’白・ピンク 各2〜3ポット ユーフォルビア‘グリッツ’ 1〜2ポット ヨウシュコバンノキ 3〜4ポット オレガノ‘ミルフィーユリーフ’ 3〜4ポット ユーフォルビアの白い花(苞)で、全体にベールをかけるようなイメージで組み合わせる。 <作り方のコツ> ‘インヤン’とユーフォルビアをポットから出し、株分けできるものは株分けして小さな株にします。‘インヤン’の間からユーフォルビアの小さな白い花(苞)がのぞくように隣り合わせて組んでいくと、軽やかさが生まれます。丸い形のラウンドブーケを意識して、中央が高いドーム状になるように。鉢縁にヨウシュコバンノキ、オレガノ‘ミルフィーユリーフ’を交互に植えます。これらの丸葉は鉢のエッジを柔らかくぼかす効果があります。 柔らかなベージュカラーのヨウシュコバンノキがエッジを柔らかく。 クリスマスにもぴったりの白×グリーンの寄せ植え 鉢サイズ/7〜8号 花材 ポットマム‘インヤン’白 2ポット セロシア(グリーン) 1ポット トウガラシ‘パープルフラッシュ’ 1ポット ハツユキカズラ 1ポット オレガノ‘ミルフィーユリーフ’ 1ポット ジュズサンゴ‘カスリ’ 1ポット <作り方のコツ> 一番背の高いセロシア(グリーン)を後方中央に。縦のラインを作り出す役目なので、カレックスなどでも代替可。そのサイドに主役の‘インヤン’を配置。その株元にオレガノ‘ミルフィーユリーフ’を株分けして小分けに植える。中央にトウガラシ‘パープルフラッシュ’とハツユキカズラを植えて、茎を絡ませる。一番手前にジュズサンゴ‘カスリ’を植えて、ふんわり整える。 白の斑入り葉を組み合わせてふんわり感を出しながらも、‘インヤン’の黒い花心がキリッと締め役に。ジュズサンゴ‘カスリ’は晩秋に向かって赤い実をつけるので、クリスマスっぽい雰囲気がアップ。 セロシアの代わりにカレックス‘エベレスト’もおすすめ。Jcaley/Shutterstock.com 赤い艶やかな実が美しいジュズサンゴ。SAI A.D.A/Shutterstock.com 5ポットで完成! イエロー×ブルーのカジュアル寄せ植え|How To 鉢サイズ/7〜8号 花材 ポットマム‘インヤン’クリーム アルテルナンテラ‘パープルプリンス’ コウシュンカズラ トウガラシ‘パープルフラッシュ’ ヘミジギア‘マーブルキャンディ’ <作り方> ① ポットマムは1ポットに2芽挿してあることが多く、簡単に2株に分けられます。株を分けて大きさのバランスが整うように組み直すと、形よくまとまります。 ② ‘インヤン’を中央に、その後ろにアルテルナンテラ、サイドにトウガラシとヘミジギアを配植。花の顔、葉模様がよく見えるように、やや前傾姿勢で植え込むのがポイント。 ③ コウシュンカズラの株を寄せ植えスペースに合わせ、苗を開いて形を作り、植え込みます。 ④ 茎を整えて完成! 寄せ植えのメンテナンス 水やり:表土が乾いてから鉢底穴から流れるまで。過湿は根腐れの元。 追肥:開花期は2週間に1回の液肥 or 緩効性肥料を置き肥。 花がら摘み:‘インヤン’は「頭だけ」こまめに摘むと次の花が上がる。 秋の庭に新たな彩りをもたらす‘インヤン’ 黒い花心と繊細な花弁——コントラストが空間を引き締めつつ、主張がやさしく、小花でも写真映え。グリーンや実もの、斑入り葉とも調和し、丈夫で宿根、翌年はボリュームアップして見応えがアップします。 陰と陽が寄り添う花‘インヤン’。 ひと鉢で、秋のしつらえが凛と整いそうです。
-
宿根草・多年草

【切って若返らせる!】庭の宿根草で作るブーケ実例+秋庭を彩る宿根草7選
“切って楽しむ=お手入れ”秋の宿根草メンテの新習慣 庭の宿根草をブーケにして室内で楽しむことは、そのまま株の更新と景観のキープにつながる上手なお手入れです。花を「摘む=間引く」ことで光と風が通り、株元が蒸れにくくなり、次のつぼみや新芽が動きやすくなります。結果、再開花が促進され、秋らしい端正な姿を長く維持できます。 剪定後のケア:庭の株は切った翌日に薄めの液肥を少量、もしくは水をしっかり。過肥は徒長の原因になります。 切るタイミング:朝の涼しい時間。8~9分咲きで切ると、室内でも屋外でももちがよくなります。 切る位置:花穂のすぐ下ではなく、わき芽のある節の少し上でカット。分枝が増え、こんもりした株姿に戻ります。 量の目安:株全体の3割程度までを目安に。咲きが鈍ってきた茎から優先しましょう。 病害虫予防:混み合った茎を切ると風通しUP。うどんこ病・灰色かび病のリスクも下がります。 花がらは早めに:タネをつける前に切ると、株のエネルギーが次の花づくりに回り、長く花が楽しめます。 ブーケ前の下処理:下葉を外し、深水で30~60分の予備水揚げし、茎先は斜め切りで吸水面を広げると長もちします。 室内で長もち:毎日水替えを。直射日光とエアコンの風を避けましょう。 八ヶ岳山麓のエム・アンド・ビー・フローラ社のガーデンで花を集める難波さん。 ガーデンストーリーの人気連載「1鉢で華やか!寄せ植えブーケ」で、いつも素敵な寄せ植えの提案をしてくださる難波良憲さん。じつは、ブーケのような華やかな難波さんの寄せ植えは、実際にアレンジメントブーケからインスピレーションを多く得ています。 「寄せ植え作りを始めたばかりの頃、組み合わせをどうしていいか分からず、自信の持てるものがなかなか作れませんでした。どうやったら素敵にできるのかと悩んだ時に、参考にしたのがフラワーアーティストさんのブーケなんです」と難波さん。 ブーケから学んだ「主役+脇役+リーフ」の基本構成 ポットマム‘ダンテ’レッドを主役に、リーフをたっぷり使った寄せ植え。植物の個性が引き立ち、シックかつ華やか。 寄せ植えでは、主役級の花を複数合わせると、それぞれの個性が競い合い、全体の見どころが分散しやすくなります。 「それって寄せ植え‘あるある’で、私も主役級を集めては、魅力を埋もれさせてしまうということがよくありました。素敵なブーケは主役と脇役がはっきりしていて、リーフがまとめ役。寄せ植えも同じ。主役+脇役+リーフの構成を意識するようになってから、ようやく自分でも納得のいく仕上がりになってきました」(難波さん) 基本の「ラウンドブーケ」を学び、庭の花でブーケづくり 難波さんは実際に東京のフラワーアーティストの教室へ通い、アレンジメントも習得。今では四季の素材が揃う八ヶ岳の会社の庭から花を摘んで、同僚や家族にブーケを贈ることもあります。 白い小花がレースのように可憐なクジャクアスター。 「庭の花はフラワーショップの花とは少し違って、茎が曲がっていたり、葉が虫にかじられていたりすることもありますが、旬の花を摘んで組み合わせるのはとても楽しいです。アレンジにすることで新たな発見があり、それが寄せ植えに生きることもたくさんあります」と難波さん。 庭のある暮らしを寄せ植えのみならず、アレンジにも展開して楽しんでいます。 材料と色の考え方|秋色×質感のミックス 秋の宿根草が鮮やかな色彩を放つ八ヶ岳山麓のエム・アンド・ビー・フローラ社の庭。花材を集めながら、アレンジの基本「ラウンドブーケ」を作っていただきました。 <花材> 主役/クジャクアスター 脇役/ワレモコウ、ペルシカリア、ムラサキシキブ まとめ役リーフ/スモークツリーの葉 <手順> 下葉を落とし、茎を斜めにカットして吸水面を広げます。 主役のクジャクアスターの小花を束ねて、色の面を作ります。(右利きの場合)左手で最初の1本を持ち、右手で新たな花を足していきます。茎が重なる支点は上下にずらさないように持ちます。 ワレモコウとペルシカリアを重ねていきます。ブーケを時計回りに回しながら、やや斜めに傾けて新たな花を一方向に重ねていくと、らせん状に束ねられます。 スモークツリーの葉をブーケの下側に同様に入れていきます。 束ねていた際の支点を麻ひもで縛って整えます。1回目できつめに縛り、やや形を整えてから同じ位置でもう一度縛ると安定します。 茎の下部を揃えて切り、水揚げして完成。 寄せ植えにも効く! ブーケ理論の3ルール 1 主役の面×線でリズム×葉色で締める フォルムの違いを意識してセレクトすると、立体感のある形になり、互いの個性も引き立ちます。 2 同系色グラデで面づくり+効かせ色少量 主役の面の色相は崩さないように。斑入りや銅葉は、強い補色がぶつかる場合も「色の緩衝材」として活躍してくれます。 3 花径バランス「大1:中2:小3」で散らしすぎない 大は存在感を示す点数でOK。中で主景を支え、小で余白の演出を。 秋の庭を格上げする宿根草7選(ブーケ外も含む) ※各項目は 開花期/草丈/日照・耐暑性/切り花適性/相性 の順 カリオプテリス ‘ゴールドクレスト’ 5~10月/40~50cm/日なた・高温に強い/切り花◎(青花×斑入り葉)/相性:サルビア、コスモス ユーパトリウム ‘チョコレート’ 8~10月/80~100cm/日なた~やや半日陰・暑さに強い/切り花◎(白花×銅葉で締まる)/相性:アスター、銅葉ダリア 日本に自生するフジバカマもユーパトリウムの仲間。アサギマダラの食草として有名。 クジャクアスター 9~11月/80~150cm/日なた・強健/切り花◎(小花で“面”づくり)/相性:ワレモコウ、ペルシカリア ワレモコウ 7~10月/80~120cm/日なた・やや湿りが好き/切り花◎(線の動きが出る)/相性:グラス類、アスター ペルシカリア 葉模様が美しいペルシカリア・ミクロセファラ。photoPOU/Shutterstock.com 6~10月/70~120cm/日なた~半日陰・丈夫/切り花◎(赤穂が効く)/相性:ホスタ、ルドベキア 赤い穂花が美しいペルシカリア・アンプレキシカウリス。weha/Shutterstock.com サルビア ‘ローマンレッド’ 6~11月/40~60cm/日なた・暑さに強い/切り花○(差し色の赤)/相性:ゴールドリーフ、青花系 サルビア ‘ミスティック・スパイヤーズ・ブルー’(写真左の紫の花) 5~11月/60~90cm/日なた・とても強健/切り花◎(長花序で主役級)/相性:ユーパトリウム‘チョコレート’(写真右の白花) ご紹介した宿根草は惜しみなく切れるほど花上がりの良い秋の宿根草です。“飾るために切る”という小さな行為が、庭を整え、若返らせ、長く美しく保つことにつながります。週末に数本摘んで束ねるだけで、庭にも暮らしにも、きれいの循環が生まれます。季節を束ねる時間を、どうぞ楽しんで。
-
寄せ植え・花壇

【保存版】秋の寄せ植え入門|失敗しにくい季節に身につける〈主役・色・配置〉の基本
寄せ植えに必須の素材 鉢/寄せ植えでは複数の花苗を植え込みます。6〜9号(直径18〜27cm)の鉢が作りやすいサイズです。 培養土/元肥入りの花苗用培養土を使うと便利。元肥が入ってない場合は入れます。 軽石/鉢底に3〜4cmの厚みで敷きます。排水性と鉢底からの通気性をよくします。 花苗/5〜6株 寄せ植えで作りやすい鉢の形 装飾性に富んだFRP素材の鉢。凍結に強く、軽量で扱いやすい。 ◾️形について/寄せ植えでは植物の有機的なフォルムと馴染む円形が一番作りやすいです。長方形は奥行きが狭いので、植物のレイアウトは円形よりやや吟味する必要があります。正方形の鉢は四角と奥行きを埋めるのに、レイアウトと植物選びを工夫する必要があり、上級者向きといえます。対角線上でレイアウトを考えるとフォーマルな雰囲気が出ます。 バスケットの鉢は軽量で持ち手がついているものも多く、持ち運びしやすい。土がもれないように内側にビニールが張ってある。 ◾️素材について/素焼き鉢(テラコッタ)、プラスチック、ブリキ、陶器、FRP(プラスチックにグラスファイバーなどの素材を混ぜて軽量・強化した鉢)、木製、バスケットなどがあります。素焼き鉢は通気性と排水性に優れ、最も入手しやすい鉢です。色はオレンジブラウンが主流。素焼き鉢と陶器は、零下になると凍結と融解を繰り返し、鉢が割れる可能性があるので寒冷地では注意が必要です。 植物と色をコーディネートしたい場合は、プラスチック、ブリキ、FRP素材の鉢のほうが選択肢が多いでしょう。バスケットは近年、耐久性が高まり、長期的に使えるように進化しています。 準備する道具(あると便利) 空のバケツ/作業中、苗の土を落とす際に使用。 水入りのバケツ/土を触った手で花を汚さないように、こまめに手を洗うために。 回転台/植え込み時に鉢を乗せて作業。 ハサミ/根が絡んだ苗の場合はハサミで切る必要がある。 雑巾/仕上げに鉢をふいてキレイに。 *土入れ/植え込み後に土を足さない「難波流の植え込み方式」では使用しませんが、植え込み後に土を足す方は用意しておくとよいでしょう。 鉢色と花をコーディネートした5種の寄せ植え 今回はパープルピンクのポットマム‘ダンテ’パープルを主役に、9号相当のピンクのブリキ鉢(鉢底穴あり)に寄せ植えを作ります。鉢と花色をコーディネートすると、全体的な統一感が生まれやすく、完成度が高まります。ブリキの鉢は、軽量で移動しやすいのも魅力。 苗の選び方 9号の鉢には、6ポットほどの苗が入ります。基本的に「主役1種+その他は脇役」と考えて植物選びをすると作りやすいです。今回は主役と鉢をピンク系で合わせたので、脇役も「ピンク」を手がかりに、同系色でまとめることにします。お好みで、補色で組み合わせたり、モノトーンにし、カラーコーディネートのバリエーションはさまざまに展開できます。 【今回使う花苗】 ① 主役/ポットマム‘ダンテ’パープル×1苗 地植えに適したキク。毎年秋になると花が楽しめる宿根草。病害虫に強く、育てやすい。 以下、脇役として主役の花色の同系色をセレクト。 ② ムラサキシキブ‘シジムラサキ’×1苗 斑入りのムラサキシキブ。斑入りの葉は、寄せ植えに軽やかさを出すのに活躍します。紫色の茎と花、花後の実が特徴。地植えにすると150cm程度まで育つ低木。鉢の後方向き。 ③ コリウス‘バレッティ’シリーズ×2苗 深い切れ込みに赤い模様が入る華やかなカラーリーフ。夏から晩秋まで楽しめる一年草。カラー違いで2種使用。 ④ アルテルナンテラ‘マーブルクイーン’×1苗 赤いマーブル模様が入り混じるカラーリーフ。霜にあたると枯れてしまうので一年草扱い。這うように広がる性質なので、鉢縁の配置に重宝。 ⑤ チェッカーベリー×1苗 赤い実が愛らしい低木。翌年も実をならせるための管理は難しく、一年草として扱うのが妥当。赤い実が目立つよう鉢縁に。 植え付け手順|置き場所によって植え付け方を変える どこに置くのかによって、植え付け方は変わります。上の写真は全方向からの視線を意識した植え付け方(左)と、一方向からの視線を意識した植え付け方(右)の参考例です。周囲に壁などがない空間に置く場合は、全方向からの眺めを意識して植え付けるとよいでしょう。壁や門扉の前に置く場合は、一方向からの眺めを意識し、前方と後方を設定して植え付けます。今回は一方向からの眺めを前提とし、鉢のロゴを前側に設定して、主役から植え付けていきます。 土の入った鉢を回転台の上に乗せて作業します。 難波流の寄せ植え(詳細は後述)では、植え付け後に土を足さないので、ウォータースペース(水やりの際に水が鉢からあふれないようにするための空間)をとって、鉢の縁から2〜3cm下まで土を入れています。 後から土を足す場合は、苗の根の部分の高さを考慮して、より低い位置に土の高さを設定します。 苗の様子をよく確認し、素敵な見え方を作ってあげよう まず、主役となるポットマムを鉢の大体中央に配置しますが、植え付ける前に苗の様子をよく観察しましょう。この苗は1ポットに2芽が挿してあり、左右の花数や草丈も微妙に異なります。 このまま植え付けると中央から左右がくっきり分離して、少し不自然な感じになるので、いったん左右を分離してから組み替えます。このとき、苗の土は1/3程度落とすと植え込みやすいです。根っこが切れても、その後の生育には問題ない場合がほとんどです。 草丈や花数のバランスがよく見えるように組み替えます。下のほうの大きな葉や変色している葉は、蒸れや病気の原因となるので、この時点で取り除きます。 左は正面から見たとき。右は横から見たとき。やや前傾姿勢なのが分かります。 花の顔がよく見えるように、やや斜め前に倒して植え込みます。キクの花は上向きで咲くため、まっすぐ植えると花の側面が目立ち、表情がよく見えなくなってしまいます。 土を後から足さない「難波流」植え込み方式 難波流の植え込み方式は、苗の株元を持って土にグッと差し込むように植え付けるのがポイント。こうすると後から土を足さずに済み、作業が楽で花苗が汚れる心配もありません。ただし、この植え付け方の場合は、ピートモスを含んだ軽めの土が適しています。 苗ごとの個性を生かして植え付け向きを決定 主役の後方にムラサキシキブを配置。ややカーブする株姿を生かして、前方へカーブするように植栽の向きを決めます。苗ごとにそれぞれ株姿は異なるので、個性(茎の曲がり方・花の向き・高さなど)をよく観察して植え付けるのがポイント。 主役の両サイドにコリウス‘バレッティ’2種を植え付けます。このときも葉の模様がよく見えるように、やや前傾姿勢にして植え付けます。カラーリーフの中でも派手めのコリウス‘バレッティ’は、主役を超えない程度に華やかさを加えるのに活躍します。晩秋には淡い紫色の花穂が上がり、段階的に異なる雰囲気で楽しめるのも魅力です。 後半は植栽スペースに合わせて苗を形成 前方の鉢縁に沿ってアルテルナンテラとチェッカーベリーを植え込みます。鉢の縁が植物で覆われていると、ナチュラルな一体感が生まれるので、這性のリーフは寄せ植えの定番で、名脇役です。 後半で植える植物は、鉢内のスペースが限られてきます。ポットから出したままの苗の形状は、だいたい丸い形をしていますが、鉢縁に空いたスペースはそうでない場合も多いです。そこで、苗の形状を植えるスペースに合わせて成形し直すとなじみやすくなります。 ポットから出したままのチェッカーベリーの苗は、左のように丸い形をしています。それを鉢縁の横長カーブに沿わせるように根鉢を崩しながら成形します。前述のアルテルナンテラも同様にして植え込んでいます。 鉢縁から実がこぼれるようにすると可愛さアップ! 回転台を回しながら、仕上げのチェック。植物の葉の絡み具合などを微調整し、作業中に汚れた部分は雑巾で拭き、キレイにします。 寄せ植えのお手入れ 完成! ボリュームたっぷり、ピンクが効いてかわいい1鉢が完成しました。植物に高低差があるので、これくらいぎゅっと植え込んでも風通しは確保されて健やかに育ちます。ポットマムは晩秋まで繰り返しよく咲き、平地では12月も花を咲かせます。ムラサキシキブの花は艶やかな実に変わり、コリウス‘バレッティ’は淡い紫色の花を咲かせ、生育とともに姿が変わっていくのも寄せ植えの醍醐味です。 管理場所/日なた〜半日陰 水やり/植え込み直後に鉢底から水が流れ出るまでたっぷり。その後も表土が乾いたら同様に水やりします。 肥料/植え付け後2週間くらいしたら、元肥の効果が薄れてくるので、緩効性肥料を置き肥するか、定期的に液肥を与えると鮮やかな色彩で花が長く楽しめます。 花がら摘み/枯れた花や黄色くなった葉は、そのままにすると病気の原因になるので取り除きます。 寄せ植えの花が終わったら 寄せ植えの見頃が終わったら、解体します。一年草はワンシーズン限りなので、抜き取って廃棄。宿根草や低木は次の年も楽しめるので、別の鉢で養生するか、地植えにしても楽しめます。 ポットマムは初年度は草丈が低く抑えられていますが、翌年以降は草丈60cm程度と高くなります。花が終わったら地際で切って越冬させ、2年目以降は春に茎が伸びてきたら5月下旬に1回、15〜20cmくらいに切っておくと、秋の開花時に美しい草姿で楽しめます。 さまざまなキクで秋の寄せ植えを楽しんで 左/花径6〜7cmのポットマム‘ダンテ’レッド、右/花径2cm程度のポットマム‘インヤン’。どちらも茎にある程度の高さがあり、寄せ植えで使いやすい。
-
寄せ植え・花壇

【プロの技】おしゃれな寄せ植え5選!食べるだけじゃない! 観賞用トウガラシで楽しむ残暑から秋の寄せ植え
観賞用トウガラシとは? 観賞用トウガラシは、食用ではなく「葉や実を楽しむ」ために改良された植物です。艶やかな実は赤・紫・黒・黄色などカラフルで、葉も斑入りや濃紫など多彩。残暑から秋の寄せ植えに使うと、ほかの花やリーフにはないアクセントになり、季節感やおしゃれ感をぐっと引き立ててくれます。 左/艶やかな紫色の実が美しいトウガラシ‘ホットポップス’パープル、右/漆黒の葉に赤い実がつくトウガラシ‘ブラックパール’。 中南米原産で暑さに強く、残暑の厳しい時期でも元気に育ちます。葉が硬めで光沢があるため、ほかの草花よりも虫害が少ないのが特徴です。食用に比べて辛味が非常に強いものが多く、観賞専用に育てられた植物なので、食べないよう注意しましょう。 観賞用トウガラシの寄せ植えアイデア 巧みなリーフ使いで、華やかながら見頃の長い寄せ植えに定評がある難波さんのトウガラシを使った作品をご紹介。残暑から秋にかけて、移り変わる季節を長く楽しめる寄せ植えです。 紫×黄色で魅せるコンパクトな寄せ植え 黄色と紫の補色対比で組み合わせたスクエア鉢の寄せ植え。艶やかな紫色の実は、トウガラシ‘ホットポップス パープル’。紫とグリーンが入り混じる斑入り葉は、トウガラシ‘パープルフラッシュ’。リーフにリシマキア‘リッシー’など明るい黄色の葉をセレクトし、明暗をくっきり描き出しました。つる植物のコウシュンカズラとハゴロモジャスミン‘フィオナサンライズ’が寄せ植えに動きをプラスして、コンパクトな鉢ながら立体的で見応えたっぷり。 「観賞用トウガラシのような“実もの”は、花や葉にはない彩りや立体感を加えてくれる素材です。花は“開き”、葉は“面や線”を作るのに対し、実は丸い粒状のフォルムで空間に奥行きを与えてくれます。また、実は収穫や豊かさ、秋の実りを象徴するものなので、寄せ植えに加えると季節感や成熟感が演出でき、グッと洗練された印象になります」(難波さん) ナチュラル&かわいらしいバスケット寄せ植え 斑入りの葉を組み合わせた爽やかなグリーンの中に、ピンクのサルビア‘ミラージュ’やトウガラシ‘パープルレイン’でほんのり色を加え、ナチュラルな仕上がりに。斑入り葉のジュズサンゴ‘絣(かすり)’やアルテルナンテラ‘バリホワイト’、白花のユーフォルビア‘グリッツ’は、ふんわり優しいイメージを出すのに活躍してくれます。 「寄せ植えでは植物を組み合わせていくうちに、ややギュッと詰まった感じが出てしまうことがあります。そんなとき、斑入りの葉は軽やかさや抜け感を出すのに重宝します。バスケットの軽やかな雰囲気とも相性バッチリ。斑入り葉は、多くは緑と白ですが、トウガラシ ‘パープルレイン’は紫と白が目を引くカラーリーフです。トウガラシは元来、暑さには強い植物ですが、観賞用品種の多くは寒さにも強く、12月くらいまで観賞できます」(難波さん) 紫色と斑入り葉のエレガントな大鉢寄せ植え サルビア‘ミラージュ パープル’とクフェア‘ピンクシマー’を中心に、観賞用トウガラシの‘パープルレイン’をサイドに添えて、落ち着いた紫の世界をつくった寄せ植えです。そこに斑入り葉のジュズサンゴ‘絣’や斑入りムラサキシキブを加えることで、重くなりがちな濃い紫色を軽やかに見せています。 「斑入り葉の白いニュアンスで全体のバランスを整え、上品でエレガントな雰囲気に仕上げました。細かいところですが、2種の斑入り葉の茎はどちらも赤紫色で、ほかの植物の色とリンクさせているのもポイントです。季節が進むとこれらの植物にも小さな実がつき、紅葉も楽しめます」(難波さん) 黒と白のコントラストがおしゃれな大鉢寄せ植え 黒と白のコントラストでシックな雰囲気に仕上げた大鉢の寄せ植えです。漆黒の葉はトウガラシ‘ブラックパール’。実も最初は艶やかな黒色で、次第に鮮やかな赤色へと変化します。手前には花心が黒色になる白花のポットマム‘インヤン’を合わせて。斑入り葉のジュズサンゴ‘絣’を鉢縁に枝垂れさせて華やかさを出しました。 「トウガラシ‘ブラックパール’は耐暑性・耐乾性に優れ、生育旺盛なので寄せ植えはもちろん、酷暑の庭づくりでも大活躍してくれる素材です。生育初期は葉が緑色ですが、高温と強い日照により葉が漆黒に染まり、白花や淡い花色をよく引き立ててくれます」(難波さん) カラフルな葉や実を引き立てる黒鉢の寄せ植え ‘パープルレイン’と‘ホットポップス’の2種のトウガラシに、ライムイエローの西洋ヒイラギや斑入り葉の西洋イワナンテン‘フロマージュ’を合わせました。黒い鉢に赤や黄色が鮮やかに映え、ハロウィンを思わせる遊び心ある仕上がりに。秋のイベントシーズンにぴったり。 観賞用トウガラシの魅力 紫の斑入り葉を持つトウガラシ‘パープルフラッシュ’をアンゲロニアの株元に植栽したシックな夏花壇。写真/エム・アンド・ビー・フローラ 残暑から秋にかけて寄せ植えに選ばれるのは、観賞用トウガラシが持つ以下のような強みがあるからです。 暑さに強い:残暑の強い日差しにも耐え、晩秋まで美しさをキープ。地域によっては12月まで観賞可能。 病害虫に強い:他の草花が弱る時期にも元気に育ちやすい。 色のバリエーションが豊富:赤・紫・黒・黄の実、斑入り葉や濃紫葉など多彩。 フォトジェニック:小さな実がアクセサリーのように寄せ植えのアクセントになり、SNS映えも抜群。 実ものが寄せ植えを洗練させて見せる理由 観賞用トウガラシのような「実もの」は、花や葉にはない彩りと立体感を加えます。 エキナセア‘ダブルスクープ ラズベリー’の株元に、赤い艶やかなトウガラシ‘ミッドナイトファイヤー’をアクセントに。 立体感をプラス:丸く粒状のフォルムが、寄せ植えに奥行きを与える。 色が濃く長もち:花よりも色素が安定し、アクセントとして視線を集める。 季節感を伝える:実は「収穫」「実り」の象徴で、秋らしさを演出。 上級者感が出る:実をバランスよく使うと洗練された印象になり、アレンジが格上げされる。 フラワーアレンジメントではしばしば「花3×リーフ3×実1」のように配分するのも、実が入ると全体が一気に洗練されるためです。 観賞用トウガラシの育て方 黒葉に赤い実がよく映えるトウガラシ‘ミッドナイトファイヤー’。写真/エム・アンド・ビー・フローラ 長く美しく楽しむために、次のポイントを押さえましょう。 日当たり:屋外の日なたで管理。発色がよくなる。 水やり:土の表面が乾いたら、たっぷり。乾燥させすぎには注意。 水切れに注意!:トウガラシは一度極端な水切れをさせてしまうと、その後急いで水やりしても復活しません。寄せ植えの場合は、トウガラシを中心にたっぷりめに水をあげましょう。他の植物の分もトウガラシが水揚げしてくれるので、鉢内の水分バランスがよくなります。 肥料:緩効性肥料を2〜3週間に1回を目安に与えると、実色が鮮やかに。 管理のコツ:枝が乱れたら切り戻しで形を整える。 注意点:観賞用は基本的に食用不可。 病害虫:観賞用トウガラシは病害虫に強いが、真夏はハダニ、秋口にはアブラムシがつくこともあるので、風通しよく管理し、葉裏を時々チェックする。 【コラム】ナメクジはトウガラシの辛さを感じない!? 観賞用トウガラシは種類によって、人間が口にすると驚くほど辛い実をつけます。この辛さの正体は「カプサイシン」という成分で、哺乳類の神経にある受容体を刺激して“痛み”として感じさせています。 しかし、この受容体は哺乳類特有のしくみ。ナメクジや昆虫、鳥などはカプサイシンを辛さとして認識できません。そのため、人間には「激辛」に思える実や葉も、ナメクジにとってはただの植物。湿気の多い時期には、観賞用トウガラシの葉が食害されることもあるのです。 「辛いから虫が来ない」というイメージは、じつは人間の感覚に基づく誤解。自然界ではむしろ、哺乳類(ネズミなど)を遠ざけ、鳥に種を運んでもらうための戦略と考えられています。観賞用トウガラシが病害虫に比較的強いのは確かですが、完全に無敵というわけではないのです。 残暑から秋へ、観賞用トウガラシで彩りを楽しもう 観賞用トウガラシは「強い・美しい・手間が少ない」と三拍子そろった優秀な植物です。残暑から秋にかけて寄せ植えに加えるだけで、季節感とおしゃれ感がぐっと増し、庭や玄関先を華やかに彩ります。難波良憲さんの寄せ植え実例を参考に、ぜひ秋のガーデニングに取り入れてみてください。
-
寄せ植え・花壇

プロが教える夏の寄せ植え2選|補色で魅せる華やかバスケット&白×リーフの涼感アレンジ
リーフの表情で“魅せる”夏の寄せ植え 寄せ植えの名脇役として活躍するリーフ類。 寄せ植えを作るとき、つい花を主役に考えてしまいがち。でもじつは、仕上がりの印象を大きく左右するのは“葉の選び方”です。花は気に入ったものを直感で選べても、リーフとなると「何をどう合わせたらいいのか分からない」「地味にならない?」と悩む声も多いもの。けれど、葉には色・模様・質感・動きなど、花とはまた違った魅力があり、寄せ植えの世界観を支える名脇役として欠かせません。 この記事では、花は最小限に抑えつつ、リーフの表情で“魅せる”ことに成功した夏の寄せ植えを2作品ご紹介。どちらも、NHK「趣味の園芸」や多くの寄せ植え講習会で活躍中のナンバッチこと難波良憲さんによるもの。花の選び方だけでなく、葉をどう組み合わせ、どう見せるかというプロならではの視点が光ります。 補色で魅せる、夏に映える花合わせ まず目に飛び込んでくるのは、紫と黄色の補色のコントラスト。紫色のアンゲロニア‘セレニータ・スカイブルー’と、黄色の小花を咲かせるコウシュンカズラを組み合わせることで、花色同士が引き立て合い、鮮やかながらも爽やかな印象に仕上がっています。 「紫と黄色は補色関係にあるから、お互いを引き立てる効果があるんです。どちらもはっきりした色だけど、バランスよく組み合わせれば派手になりすぎず、目を引く存在感になります」と難波さん。 また、色だけでなく質感や模様にも一工夫。斑入りのジュズサンゴ‘カスリ’や、黄緑の葉が美しいハゴロモジャスミン‘フィオナサンライズ’を添えることで、グリーンの中にも明暗が生まれ、複雑な陰影が加わります。斑入りの葉には光を反射して涼やかに見せる効果もあるため、夏の寄せ植えにぴったりの素材です。 ふんわり立体感。美しいラウンド形に仕上げるテクニック この寄せ植えは、バスケットの持ち手を頂点としたドーム状のラウンド形。立体的でふんわりとしたフォルムが、見る角度によって印象を変え、飽きのこない美しさをつくります。 形をつくる鍵は、植物を植え込む順番と高さの工夫にあります。中心には、細くしなやかな葉を立ち上げるロマンドラ・ロンギフォリア(左手)を配置し、その周囲にコウシュンカズラ(右手)、さらに外周をアンゲロニアで囲み、鉢縁にリーフ類が入る4層構造になっています。 「植栽作業をしていくうちに、先に植えた植物が土の中に沈んでしまうことがあるんです。だから、コウシュンカズラは、あらかじめ少し高めに植えると、最後に見栄えのする立ち上がりになります」とナンバッチ。 しっかりと土を固めすぎないこと、軽く押さえながらもふんわり感を意識することが、立体感のある仕上がりのコツ。“高さ”を計算して植えることで、作品全体の完成度がぐっと高まります。 “動き”を加える、プロの仕掛け この寄せ植えには、静止した花の美しさだけでなく、“風にそよぐような動き”があります。それを生み出しているのが、コウシュンカズラとハゴロモジャスミンの枝先です。 アンゲロニアは花茎がまっすぐ立ち上がるタイプ。一方で、コウシュンカズラはしなやかに曲線を描く枝ぶりが特徴です。直線的なアンゲロニアの中に、あえて曲線を差し込むことで、ナチュラルでリズミカルな印象に。 つる性のハゴロモジャスミンは、枝垂れるように流れる構成に。植物の“動き”を生かすことで、作品全体に風景のような広がりが生まれます。 「まっすぐばかりでは面白くないので、動きのある枝をどう見せるかを意識するだけで、寄せ植えの印象が変わりますよ」と、ナンバッチ。 ジュズサンゴの赤い実。SAI A.D.A/Shutterstock.com さらに注目したいのは、この寄せ植えが “今だけ”で終わらないこと。たとえば、黄色い小花と明るい葉で夏に軽やかさを演出しているコウシュンカズラは、気温が下がってくると徐々に赤紫に紅葉し、秋にはしっとりとした色合いに変化します。また、ジュズサンゴ‘カスリ’は、涼しくなると宝石のような真っ赤な実を房状に実らせ、白斑の葉との対比がドラマチックに。 つまりこの1鉢は、夏から秋へと移ろう季節のグラデーションを、ひとつの器の中で楽しめるようデザインされているのです。見た目の変化だけでなく、時間の経過そのものが作品の一部。こうした“植物の変化を味わう寄せ植え”は、手入れをしながら付き合っていく楽しみを与えてくれます。 管理もやさしい、長く楽しめる組み合わせ この作品で使われている植物は、どれも夏の暑さに強く、育てやすい種類ばかり。初心者でもチャレンジしやすいのも嬉しいポイントです。さらに、アンゲロニア以外はほぼ常緑なので、次のシーズンにも使い回しが効きます。 アンゲロニア ‘セレニータ・スカイブルー’ 特徴: 非耐寒性一年草。夏の高温でも咲き続ける優秀な花。花がら摘み不要で手間いらず。育て方: 日なたを好み、乾燥気味でもよく育つ。過湿は避ける。 コウシュンカズラ 特徴: つる性常緑低木。黄色い花と細長い葉が特徴。枝先がしなやかで、寄せ植えに軽やかな動きをプラス。育て方: 日なたで元気に育つが、水切れには注意。乾燥に弱いため夏場は特に水分管理を。 ロマンドラ・ロンギフォリア 特徴: 常緑多年草。シャープな細葉が美しく、寄せ植えに縦のラインと高さを加える。育て方: 半日陰でも育ち、暑さや乾燥に強い。水はけのよい土で管理。 ハゴロモジャスミン ‘フィオナサンライズ’ 特徴: つる性の半常緑低木。明るい黄緑色の斑入り葉で、涼しげな印象を演出。育て方: 日なた〜半日陰を好む。伸びた枝は流すように配置してやわらかさを演出。 ジュズサンゴ ‘カスリ’ 特徴: 非耐寒性常緑多年草。斑入りの葉が爽やかで、秋には赤い実が宝石のように実る。こぼれ種でもよく増える。育て方: 日なたで育てると葉色が鮮やかになる。高温多湿に強く、風通しのよい場所で蒸れを防ぐと美しく育つ。 手入れのポイントは、水切れを避けながらも根腐れしないように管理すること。表土が乾いたらたっぷり水を与え、風通しのよい場所に置きましょう。枝が伸びすぎたら軽く剪定を。アンゲロニアなどは、そのままでも花が咲き続け、手間いらずで長く楽しめます。 コウシュンカズラは地植えにすると10mにも伸びる。Quang nguyen vinh/Shutterstock.com 色を抑えて涼やかに。白×グリーンで魅せる上品な1鉢 もう1つご紹介するのは、同じアンゲロニアを使いながら、白花×リーフで涼感を演出した寄せ植えです。紫×黄色の補色でドラマチックに見せた先ほどのバスケットとは異なり、こちらはホワイトトーンを中心に、グリーンの濃淡と葉の表情を重ねることで、清潔感と品のある印象に仕上げています。 主役はもちろん、白花のアンゲロニア ‘セレニータ’。暑さに強く、花がら摘みの手間もない頼れる夏の花です。その周りを彩るのは、くるりと丸く巻いた白い花が愛らしいビンカ ‘MIKI’。控えめながらも存在感があり、白とグリーンの世界にやさしい立体感を加えてくれます。 左からアメリカヅタ‘バリエガータ’、コルジリネ ‘マジックスター’、レモンタイム。 そして、ナンバッチらしさが際立つのが、やはりリーフの組み合わせ。後方中央には、株元の深紅の葉が映えるコルジリネ ‘マジックスター’がすっと立ち上がり、白の中で力強い“差し色”として全体を引き締めます。その株元を包むのは、香りも楽しめるレモンタイム、白と緑の斑が美しいアメリカヅタ‘バリエガータ’の斑入り葉など。とくにアメリカヅタの広がりと流れが、器全体に動きを与え、作品に自然なニュアンスを加えています。 夏の間ずっときれい! 育てやすさで選んだ6種 アンゲロニア ‘セレニータ・ホワイト’ 特徴:非耐寒性一年草。 夏の暑さに強く、清楚な白花を長く咲かせる。花がら摘み不要で手がかからない。育て方: 日当たりと水はけのよい場所を好む。過湿に注意し、乾いたらしっかり水やりを。 ビンカ(ニチニチソウ)‘MIKI’ 特徴: 非耐寒性一年草。バラのつぼみのようなコロンとした白花が魅力。株元をふんわり彩る。育て方: 暑さに強く、乾燥にもやや強い。過湿は根腐れの原因になるため、土の表面が乾いたら水やり。 コルジリネ ‘マジックスター’ 特徴:非耐寒性常緑多年草。 鋭い立ち上がりのある赤紫葉が寄せ植えの軸になる。育て方: 寒さに弱いため、冬は霜よけ、または室内管理。 レモンタイム(斑入り) 特徴: 常緑多年草。爽やかなレモンの香りがあり、白い縁取りの葉がナチュラルな雰囲気を演出。育て方: 日なたを好み、乾燥に強い。定期的に刈り込むとコンパクトに育つ。多湿に注意。 アメリカヅタ ‘バリエガータ’ 特徴:落葉つる性低木。 垂れ下がる斑入りの葉が涼感を演出し、寄せ植えに流れを生む。育て方: 日なた〜半日陰で育つ。伸びすぎた枝は剪定で調整。寒冷地では冬に落葉する。 ハツユキカズラ 特徴: 常緑つる性低木。新芽に白やピンクが混じる可愛らしいカラーリーフ。寄せ植えに彩りと動きをプラス。育て方: 日なたで育てると発色がよくなるが、真夏の直射日光で葉焼けすることもある。乾燥気味に育てる。 花2種×リーフ多め。構成の“黄金バランス”とは? ここで注目すべきは、2つの寄せ植えに共通する構成です。どちらも「主役の花は2種」にとどめ、あとは質感・色合い・高さの異なるリーフ類を組み合わせていること。花を欲張って増やさず、葉の力を信じて“抜け”をつくる。その引き算のバランス感覚こそ、ナンバッチの真骨頂です。 「花は見た目の好みで選べても、葉っぱってどう選べばいいのか分からない…」という読者も多いはず。そんなときは、次のような視点を意識してみてください。 高さを出すリーフ(例:コルジリネやロマンドラ) 葉の形に丸みや柔らかさがあるもの(例:タイムやジャスミン) 斑入りや赤・黄・紫などの“色リーフ”で彩度に変化を 垂れる葉で流れや動きを加える(例:アメリカヅタ) ナンバッチの作品には、これらの“役割”がそれぞれしっかり分担され、美しい構成と管理のしやすさの両立が実現されています。 見頃の長さも、リーフ使いで決まる 花はいつか咲き終わるけれど、リーフはその後も作品の景色を支えてくれます。アンゲロニアもビンカも、晩秋まで咲き続ける優秀な花ですが、作品全体の“美しい状態”を保つのは、葉たちの働きによるところが大きいのです。 レモンタイムやアメリカヅタは、夏の暑さにも強く、管理もラク。コルジリネのようなセンタープランツは、冬の寒さに気をつければ多年草として長く使えるのも魅力です。花が減っても、リーフで作品としての美しさが保たれる──そこが、長く楽しめる寄せ植えの条件といえるでしょう。 まとめ|花を選ぶだけでなく、葉を“演出”する楽しみを 寄せ植えを考えるとき、まず選びたくなるのは色とりどりの花かもしれません。でも本当に美しい寄せ植えには、花を引き立て、全体を支える“葉のちから”が込められています。 今回ご紹介した2つの作品は、どちらもアンゲロニアを主役に、2種の花+複数のリーフというシンプルな構成でありながら、まったく異なる表情を見せてくれます。プロのテクニックをヒントに、ぜひ“葉っぱの使い方”を意識して、寄せ植えの世界をもっと楽しんでみてください。
-
寄せ植え・花壇

プロが解説! 暑さに強くて手間いらずのアンゲロニアで彩る、夏の寄せ植えアイデア集
なぜ今、アンゲロニア? 夏のガーデニングに選ばれる3つの理由 学名:Angelonia angustifolia(代表種)科名:オオバコ科(旧:ゴマノハグサ科)属名:アンゲロニア属(Angelonia)分類:非耐寒性多年草(日本では一年草扱い)開花期:5〜10月草丈:20〜50cm(品種による) 理由その① アンゲロニアは高温多湿に強い! アンゲロニアは中央アメリカから南米北部を原産とする非耐寒性多年草(日本では一年草扱い)で、熱帯から亜熱帯地域に自生するため、高温乾燥に強く、真夏の強い日差しをものともせず、繰り返し花を咲かせてくれます。 理由その② アンゲロニアは開花期が長〜い! アンゲロニア‘アークエンジェル ダークローズ’ アンゲロニアは総状花序(そうじょうかじょ)という花穂の軸に沿って次々に花が咲くタイプで、花茎の下から上に向かって咲き進むため、1本の花茎全体としては2〜3週間にわたって咲き続けることもあります。さらに、株全体の開花期間は5〜10月と半年にもわたり、超コスパ良好。 理由その③ アンゲロニアは花がら摘みいらず! アンゲロニアは基本的に花がら摘み(咲き終わった花の除去)は不要な草花です。咲き終わった花は自然に落ちるか目立たず枯れ、次々と新しい花が咲いてきます。株が蒸れにくく、花付きが持続するため、夏に助かるローメンテナンスプランツです。 そんな使い勝手のよさから、アンゲロニアは2021年の夏に開催されたオリンピックの大会花壇にも採用されました。“サマーラベンダー”とも呼ばれる見た目の涼やかさと、育てやすさが両立し、プロも頼る“夏の定番花”です。 花色で楽しむ! アンゲロニアの多彩な表情 珍しい這性タイプのアンゲロニア‘エンジェルミスト スプレディングホワイト’。枝垂れ咲く花姿がエレガントで夏に涼しげ。 アンゲロニアは白・ピンク・紫・ラベンダー・濃黒紫などカラーバリエーションが豊富で、草丈も20cm前後のコンパクトなものから50cmのものまであります。また、這性で鉢に植えると枝垂れるものなど、草姿も個性豊か。多彩な魅力があるからこそ、アンゲロニアだけを植え分けるだけでも印象が変わり、庭や玄関先のアクセントになります。 黒紫のアンゲロニア‘エンジェルフレア ブラック’。アンティーク調の鉢に植えてシックに。和風の庭にもなじみます。 秋までたっぷり楽しむアンゲロニアの寄せ植え 巧みなリーフ使いで、エレガントかつ見頃の長い寄せ植えに定評がある寄せ植え名人、ナンバッチこと難波良憲さんが、アンゲロニアの寄せ植えをご提案。アンゲロニアを軸にした美しい配色と構成力に注目です。 コーラルピンクを引き立てる、ピンクリーフの上品シックな彩り 鮮やかなコーラルピンクのアンゲロニアを主役に、花色と響き合うようにピンクがかった葉色のアルテルナンテラを2種あしらいました。さらに、株元にはツンツンとした細葉のコクリュウをアクセントとして配置。背景には赤紫のポンポン花が可愛いアルテルナンテラ・ポリゲンスを添えて、寄せ植え全体に奥行きを出しています。 鮮やかなピンクでカラーを揃えて。 涼やかな斑入りリーフで、木陰に映える癒やしの寄せ植え 清涼感あるラベンダー色のアンゲロニアに、ジュズサンゴ‘絣(かすり)’やトウガラシ‘パープルレイン’など、涼しげな斑入りリーフを重ねた寄せ植え。ピンクの小花はクフェア‘ピンクシマー’。暑さに強くカスミソウのように使える夏の寄せ植えの名脇役です。色よりフォルムの変化に多彩さを持たせ、ナチュラルながら立体感のある仕上がりに。やわらかな明るさが木陰の涼景にも映えて涼しげです。 銅葉とケイトウで引き締める、大人のコントラスト配色 濃紫のアンゲロニアを前面に配置し、中央にケイトウ、後方に銅葉のハイビスカスやユーフォルビアを配置したコントラスト強めの夏の寄せ植え。暑さを跳ね返すような生命力を感じさせます。 実ものと斑入りで遊ぶ、夏のピンクガーデンスタイル ピンクのアンゲロニアを中央に、トウガラシ‘ウィックド’の黒葉と鮮やかな実、ピンクのケイトウ、赤紫の軸が美しい斑入りムラサキシキブなどを組み合わせたユニークな寄せ植え。暑さに強いカラーリーフ同士の相性もよく、ピンク〜赤〜緑のグラデーションが楽しげ。鉢縁にぐるっと回したツルコケモモが動きをプラスして、涼やかな風を感じるデザインに。ツルコケモモは夏に花が咲き、秋に赤い実が実ります。 アンゲロニアを“最小限の手入れ”で美しく長く咲かせるコツ ① 花がら摘みは不要。ただし、間のびしたら切り戻しを 花は自然に落ちるので、基本放置でOK。 ただし、株が間のびして倒れそうになったら、花茎ごと1/3ほどカット。→ 脇芽が出てボリュームアップ+花数も増加します。 ② 月1回の緩効性肥料 or 週1回の液肥でOK 肥料が切れると花付きが悪くなるので、定期的な追肥を。 鉢植えなら、緩効性肥料を月1回 or 液肥を週1回が目安。 ③ 真夏は蒸れ防止に下葉の整理と風通しの確保 黄ばんだ下葉があれば、こまめに取り除く。 株元の風通しをよくすることで、病気の予防にも◎。 ④ 水やりは「乾いたらたっぷり」原則でOK 暑さには強いが過湿はNGなので、表土が乾いたらしっかりと。 鉢植えは、夏場は朝の涼しい時間帯に水やりがおすすめ。 ⑤ 株姿が乱れてきたら軽く切り戻して整える 株姿が乱れたり、間のびしてきたら切り戻しを。わき芽が伸びて、再びきれいに咲きます。 タイミング:花穂の先まで咲き終わった頃、高さが伸びすぎて花茎が倒れそうなとき、下葉が少なくなってきた頃がサイン。 切る位置:草丈の1/2〜1/3をカット。 切る本数:全体を一度に切らずに、数本ずつ時差をつけて切る。見栄えが落ちず、おすすめ。 【まとめ】 育てやすく見頃も長いアンゲロニアで夏を満喫! アンゲロニアは、夏の暑さに強く、花期が長く、手間がかからない理想的な草花です。1株での見ごたえもあり、寄せ植えでは花色や葉色の組み合わせで多彩な表情を楽しめます。今年の夏は、アンゲロニアで作る寄せ植えにチャレンジしてみませんか?
-
寄せ植え・花壇

【初心者必見】かんたん!かわいい!長もち! 3種で作る春の寄せ植え
形の違う3種の組み合わせがポイント 【使った花材】 マリーゴールド‘ストロベリーブロンド’×3株 ライスフラワー×3株 ワイヤープランツ‘スポットライト’×3株 植木鉢のサイズ/7号(直径約21cm) 今回の寄せ植えの主役は、アプリコットオレンジの花色がかわいいマリーゴールド‘ストロベリーブロンド’。7号サイズの鉢の場合、主役は1つに絞ったほうがまとまりが出ます。ですから、ほかの2つは主役を引き立たせる脇役として選びました。脇役の条件は、主役と個性が異なること。色の違いよりも形の違いを意識して、むしろ色は統一感を持たせると初心者でも失敗がありません。 今回は主役のマリーゴールドが丸い花形なので、脇役にはツンツンとした花姿のライスフラワーと、リーフのワイヤープランツをセレクトしました。どちらも花色、葉色に主役と同じカラーが入っているのがポイント。 お得! 春から秋まで咲くマリーゴールド‘ストロベリーブロンド’ マリーゴールド‘ストロベリーブロンド’は、シックなアンティークカラーが人気の花で、咲き進み具合や温度によって花色が変化するのも魅力。春先は紫色のつぼみからアプリコットオレンジの花が咲き、気温が高くなると黄色みが強くなり、低いと赤みが強くなります。よく枝分かれしてたくさんの花をつけ、秋遅くまで長期間咲き続けてくれるので、春の入手がお得。 かわいく仕上げる植え方のコツ 鉢に元肥入りの培養土を入れ、各種が三角形になるように植栽します。ポットから出した苗は土がたくさん付いているので、そのまま植えると、この鉢のサイズでは全部入りません。 ポットから出したままだと、根鉢のサイズは赤線の大きさ。 そこで、根の部分をほぐしながら、土を1/3〜1/2ほど落とします。植物によっては根をいじられるのを嫌うものもありますが、今回使う花材はどれも根を大胆にほぐして植えても大丈夫です。根に刺激を与えることで、むしろ植えた後の生育がよくなります。 花が入り交じるようにします。 主役となるマリーゴールドとライスフラワーを隣り合うように三角形に植えますが、手の中で2つを組み合わせてから三角形に植えてもOK。マリーゴールドの花の間から、ライスフラワーが出るように調整します。 ワイヤープランツは真ん中から苗を開き、苗の形を横長にして、鉢縁に沿わせるように植栽します。 苗の間に土が足りないところがあれば足し、水をやって完成です。 寄せ植えの管理 日当たりや風通しのよい場所に置き、表土を触って乾いていたら水やりをします。水やりをする際は、鉢底から流れ出るまでたっぷりと。定期的に液肥を混ぜて水やりをすると、美しさを保てます。枯れた花は病気の原因になるので、こまめに切りましょう。 3種でかわいい寄せ植えからステップアップ! ペチュニア‘花衣’を主役にした寄せ植えです(鉢サイズ6号)。左は斑入り葉のアジュガ(両サイド)とライムグリーンの葉が美しいルー(手前中央)を組み合わせた3種の寄せ植えです。これでも十分素敵ですが、右はさらにリーフを2種加えた例。より複雑で繊細な雰囲気が出ていますよね。花をプラスするより、リーフを加えたほうが主役が際立ち、まとめやすいので、初心者のステップアップにおすすめです。 リーフをプラスするときのポイント この寄せ植えでプラスしたリーフは、斑入りのタイム(左)とオレガノ‘ゴールデン’(右)です。両方とも鉢の後方、ペチュニアの後ろに植栽しました。リーフ類で株分けできるものは、1ポットを2つに分散させて植えると、より繊細な雰囲気が出ます。ここでは斑入りのタイムを2つに株分けし、鉢の後方の両サイドに植栽。オレガノは苗の形を平らに成形し、鉢縁に沿わせるように植栽しました。 今回の脇役の選び方には、2つポイントがあります。1つは、主役のペチュニア‘花衣’が紫色なので、その補色になる黄色みがかったルーやオレガノ‘ゴールデン’などの葉を選んだことです。2つ目は、ペチュニア‘花衣’の花縁に入る白色に合わせて、斑入り葉のアジュガとタイムを選んだこと。このように主役の特徴をよく観察して脇役を選ぶのが、寄せ植えを上手にまとめるコツです。 店頭にたくさんの草花が並ぶシーズンですから、さまざまな花材を使って寄せ植えを楽しんでくださいね。
-
寄せ植え・花壇

【3つの実例から学ぶ】開花最盛期のクリスマスローズを120%楽しむ方法
寒冷地でも丈夫に美しく咲く宿根草クリスマスローズ 雪の中に咲くクリスマスローズ。Alex Manders/Shutterstock.com クリスマスローズは、花がまだ少ない早春に咲いてくれる宿根草です。私の暮らす山梨県北杜市は、冬の寒さが厳しく0℃を下回ることもしばしばですが、そんな中でも元気に育ち、年々株が充実して美しさを増していきます。まだ空気の冷たい早春の朝、うつむき気味の可憐な花を見つけると、毎年のことながらとても感動します。きれいだなぁと思うのはもちろん、寒冷地で暮らしているせいか、厳しい冬を耐えて美しい花を咲かせるというクリスマスローズの生き方に、思うところがあるのです。 入手直後の小さな開花株は寄せ植えで華やかに エム・アンド・ビー・フローラの3号ポット苗。寄せ植えにも最適のサイズ。 3月は最も多くのクリスマスローズが開花する季節です。クリスマスローズの開花株を入手したら、1年目は寄せ植えにして楽しむのはいかがですか。買ったばかりの苗はまだ小さく、花は咲いていても1〜2輪で、葉っぱもあまりない状態のことが多いので、単植ではやや寂しい雰囲気になりがちです。季節の花と一緒に植えれば、より華やかな雰囲気でクリスマスローズが楽しめますよ。見頃が過ぎたら寄せ植えを解体し、地植えにするか別の鉢に植え替えれば、来年以降はより大きく生育し、単植でもクリスマスローズが十分堪能できるようになります。 クリスマスローズの寄せ植えのコツ 左はポットから出した状態。右のように軽くほぐす程度にとどめ、根はあまりいじらないようにする。 クリスマスローズの寄せ植えは、これまでご紹介してきた寄せ植えとは1つ異なる重要なポイントがあります。それは「根を崩さない・いじらない」ということです。寄せ植えをする際、多くの植物は根をほぐしてから植えることで、根が刺激されてその後の根張りがよくなります。一方、クリスマスローズは基本的に根を触られるのを嫌い、ダメージを受けやすい性質です。ですから、ポットから出したら根はそっとほぐす程度にして、切れないよう注意。寄せ植えを解体する際も、クリスマスローズの根はそっと扱うのがポイントです。 ピンク系クリスマスローズの寄せ植え実例 ピンク系のクリスマスローズと赤系の花を組み合わせ、華やかな1鉢に仕上げました。直径34cm、高さ22cmのテラコッタの鉢に植えています。クリスマスローズは早春の花の中では草丈が高いほうですが、このサイズの鉢では、クリスマスローズだけだとややボリューム感が足りないので、赤いカラーをプラスしてバランスをとりました。鉢の後方から手前へと植栽していくので、まずは、このカラーから植栽します。 カラーには水辺を好む湿地性のものもありますが、こちらの品種は畑地性。園芸店に並ぶカラフルなカラーは畑地性で水はけのよい環境を好むので、クリスマスローズの寄せ植えにも用いることができます。スラリとしたシンプルな株姿が特徴で、寄せ植えの後方に入れると堂々とした風格を出すことができ、大鉢や高さのある鉢では重宝する素材です。畑地性のカラーは春から夏に成長、開花します。真夏は半日陰で水はけのよい場所が適しているので、クリスマスローズと栽培環境は似ています。 カラーの手前、鉢の中央部に位置するようにクリスマスローズを植え、手前に草丈の低い草花を配置していきます。 ① 花弁が白色で縁取られ、渦を巻いてバラのように咲く姿が豪華なプリムラ・ジュリアン‘リボン’。② スイートアリッサム。生育するにしたがい、枝垂れて鉢との一体感を出してくれます。③ カラーリーフのリシマキア‘リッシー’。④ ミカニア・デンタータ。赤紫色がかる葉色が赤い花々と好相性。⑤ ライムグリーンのもこもことした葉が個性的なオレガノ‘ミルフィーユリーフ’。⑥ 寄せ植えに動きを加えるハゴロモジャスミン‘ミルキーウェイ’。 ピコティー(花弁が縁取られる花)のクリスマスローズに、同じく、ピコティーのバラ咲きプリムラ・ジュリアン‘リボン’を合わせて華やかに。 空洞化を防ぐ組み合わせがポイント 組み合わせる植物は極端に性質が異ならなければ、季節の好きなものを選んでOKです。ただし、1つ組み合わせのポイントを挙げるなら、クリスマスローズの根鉢部分には、他の植物が植えられないということを考慮することです。上の写真を見ていただくと分かるように、クリスマスローズの根はくずして植えることができないので、他の植物はクリスマスローズの株元から離れた所にしか植えられません。ですから、ぽっかり目立つ空洞ができてしまわないように、この寄せ植えでは、立ち上がってふんわりとボリュームが出る⑤のオレガノ‘ミルフィーユリーフ’を手前に配置しています。 クリスマスローズには花ばかりでなく、葉っぱもきれいなものがあります。ギザギザのシルバーリーフに赤い葉脈が美しいこのクリスマスローズは、ステルニー。もちろん花も咲きますが、カラーリーフとしての楽しみが大きい品種で、この時期の寄せ植えでも活躍してくれます。 黄色系クリスマスローズの寄せ植え実例 黄色系のクリスマスローズを組み合わせた寄せ植えです。直径27cm、高さ20cmのテラコッタの鉢に植えています。組み合わせたのは黄色の補色になるアネモネ‘ポルトダブル ブルー’。クリスマスローズと同じキンポウゲ科の花で、開花期もぴったり合い、早春に咲いて夏前に地上部が枯れ、夏は休眠という生育過程もよく似ています。最も草丈が高いクリスマスローズを後方に配置し、中央にアネモネを。鉢の縁にいくにしたがい、草丈が低くなるようにします。 ① クリスマスローズの株元には、やや赤紫がかるブラックリーフのユーフォルビア‘パープレア’を。立ち上がるように育つので、クリスマスローズの株元がスカッと空いてしまうのを防いでくれます。② リバーシブルカラーのクリスマスローズと色を合わせたオレンジピンクのスイートアリッサム。③ 黄色のクリスマスローズに合わせたライムイエローのリシマキア‘オーレア’。 パープルとイエローのバイカラーになるビオラ‘パンプキン’も株元にプラス。 クリスマスローズの寄せ植えのお手入れの方法 日が当たり、風通しのよい場所に置いて管理します。3月は新葉が伸び始め、生育が活発になってきます。生育にしたがい水もよく吸い上げるようになるため、水切れに注意して、表土が乾いたら鉢底から流れ出るまでたっぷり水をあげてください。新葉が展開してきたら緩効性の固形肥料を与え、液肥を週1回程度与えるとよいでしょう。 クリスマスローズの見頃が終わったら 4月半ば、色あせてきたクリスマスローズ。 クリスマスローズの寄せ植えの見頃は、4月まで。4月に入ると、多くの花が咲き終わって色あせてきます。そうなったら、まず花茎を切りましょう。クリスマスローズの「花」と呼んでいる部分は、じつはガクで、散ることがありません。そのままにしておくとタネができますが、タネができると株が体力を消耗してしまい、来年の花に影響します。ですから色あせてきたなと思ったら、花茎を株元から折り取りましょう。花茎を切ったら寄せ植えを解体して、クリスマスローズはそれぞれ単体で別の鉢に植えるか、地植えにしましょう。 <鉢植えにする場合> 水はけのよい土に植えて、日の当たる風通しのよい場所に置きましょう。4〜5月はクリスマスローズが最も生育する時期なので、緩効性の固形肥料を与え、液体肥料も週1回程度与えるとよいでしょう。新葉が伸びて葉が増えると、水を吸い上げる量も増えるので、乾燥させないように、表土が乾いたら鉢底から流れ出るまでしっかり水をあげます。5月になったら半日陰に移動しましょう。 <地植えにする場合> 冬は日が当たり、夏は日陰ができる落葉樹の下などが最適です。必要があれば水はけがよくなるように土壌を改良し、植え穴を掘って植えます。夏に地温が上がりすぎたり、乾燥しすぎるのを防ぐために、株元はバークチップや堆肥などで覆っておくと効果的です。 以上に挙げたポイントを守れば、クリスマスローズは丈夫で何年も楽しめる宿根草です。そして大きな魅力は、豊かな花のバリエーション。個性豊かなクリスマスローズに合わせて、寄せ植え作りもぜひ楽しんでみてください!
-
寄せ植え・花壇

個性派パンジー&ビオラと鉢のコーディネートで冬のおしゃれな寄せ植え
冬はテラコッタや陶器鉢のひび割れに注意! GreenThumbShots/shutterstock.com 冬は個性豊かなパンジー&ビオラやガーデンシクラメンなど、素材が豊富で寄せ植えが楽しい季節。ただし、寄せ植えにする際の器選びは、地域によって注意が必要です。寒冷地では、テラコッタや陶器の鉢は、鉢内部に残った水分が凍結することにより、ひび割れが生じることがあります。エム・アンド・ビー・フローラの本社がある山梨県北杜市は八ヶ岳の麓に位置し、冬は0℃以下になることが多いため、割れる心配のないブリキ製やFRP(繊維強化プラスチック)素材の鉢を用いるようにしています。これらの鉢は色彩やデザインの幅が多く、軽量で比較的安価なのも魅力。花に合わせて選ぶことで、より印象的な寄せ植えを作ることができます。 ビオラ‘恋みやび’をビンテージ風の鉢とコーディネート ビオラ‘恋みやび’は、ゆるっとしたフリルと1輪のグラデーションが美しい品種です。ピンク系からブルー系まで色幅がたくさんある中から、今回選んだのは水色のグラデーションの花。鮮やかすぎない落ち着いた色味に合わせて、ビンテージなムードを演出することにしました。そこで選んだのが「Voyage de J.B. 1768」と書かれた青い旅行カバン風のブリキの鉢。1768年にどこかの誰かが旅をしたことを意味するデザインですが、18世紀終わりはヨーロッパで探検や冒険が盛んだった時代。ワクワクするような気持ちを表現して、花があふれ出るように植栽しました。 ‘恋みやび’の花心の色と合わせ、淡いイエロー系のビオラとネメシアをセレクト。両サイドに入れたパープルのミニハボタンとスイートアリッサムは、こんもり丸い形を出しつつ、色の引き締め役に。手前のヒューケラの色合いも、ビンテージ感を演出するのに活躍してくれます。少し高さと変化を出すために、一番後ろにオレガノ‘ミルフィーユリーフ’をプラス。落ち着いた雰囲気ながら、華やかにまとめました。 複数の鉢をレイアウトしたコンテナガーデンでより印象的に 植物が地植えできない場所で、複数の鉢を組み合わせて空間を彩る手法を「コンテナガーデン」と呼びます。先ほどの寄せ植えと合わせて、フリルが優雅なパンジー‘フェデネージュ’や白花のスキミアを合わせたブルーの寄せ植えをもう1鉢組み合わせ、印象的な花のコーナーを作りました。コンテナガーデンを魅力的に見せるには、カラーコーディネートに加え、花台などを利用して高低差をつけてレイアウトするのもコツです。 物語を感じさせる本形のユニークな鉢と花とのコラボ ピンクとグリーンの2色の本を積み重ねたようなユニークな植木鉢(FRP)を使った寄せ植えです。パンジー&ビオラも、‘マジックアワー’や‘ジュエルボックス パステルフリル’という個性的な花を選びました。鉢との一体感が出るように、ワイヤープランツやカルーナ・ブルガリス、ミカニア・デンタータなどのリーフ類を添え、全体的に草丈を低く抑えました。 優雅なフリルと個性的な色合いが魅力の‘ジュエルボックス パステルフリル’。さまざまな色の展開があり、その中から2つとないレアな色が見つかるのも個性派パンジー&ビオラの楽しみです。パンジー&ビオラではとても珍しいブラウン系の花ですが、寄せ植えの中では一際目立つ花色ではないので、リーフ類は花が引き立つようにフォルムの繊細なワイヤープランツやカルーナ・ブルガリスを近くに配置。ごく細かい点ですが、ワイヤープランツの茎の色も組み合わせる際のポイントにしています。 本を模した鉢は意外にもデザインのバリエーションがあり、個性的なだけに何を植えるか考えるのも心躍るものです。ガーデンの入り口や門柱の上などに置くと、目をひく存在になり、冬の寂しい庭にも楽しげな物語を感じさせてくれます。 ダークカラーの植栽と明るい鉢でコントラストを ダークカラーの植栽と淡いイエローの植木鉢(FRP)を組み合わせた寄せ植えです。黒や茶色といったダークカラーの植物はシックでおしゃれな雰囲気が出るのですが、庭の中に置くと意外に目立たなくなってしまうことがあります。そんなときこそ鉢色でコントラストを。明度の高いものを選ぶと、寄せ植えの存在感を簡単に補うことができます。加えて中央から伸びるストックのピンクの花で、上品で明るいポイントを作り、華やかさをプラスしました。 繊細な虹色のグラデーションが美しい‘ジュエルボックス パステルフリル’に合わせて、ブラックのハボタンとキンギョソウ‘ブランルージュ’などのリーフ類を選びました。 温もりを感じる植栽をナチュラルデザインの鉢で 白や黄色、淡いピンクを基調とした明るい配色で、やさしく親しみやすい雰囲気に仕立てました。寒い冬に元気が出そうな陽だまり色のパンジー‘花絵本’やプリムラを組み合わせ、ブリキの鉢と高さや色のバランスをとるように、後方にネメシアを植栽して立体感を。枕木やウッドデッキなどナチュラルなエクステリアに似合う1鉢です。 寒さがだんだん厳しくなりますが、周囲の緑が少なくなる季節だからこそ、寄せ植えが大活躍します。個性あふれる花と鉢をコラボレーションさせ、冬のガーデニングを大いにお楽しみください。





















