まきたに・さくらこ/‘大人可愛い’をテーマにした「Junk sweet Garden tef*tef*」とクールでスタイリッシュな観葉を扱う「BOTANICAL GREEN」、2つのWebプランツショップのオーナー。高校1年生の娘と小学校4年生の息子がいるアラフォー。花好きが高じてショップを始めて10年、仕事と家庭を両立させながらショップを展開中。繊細で絵画的な寄せ植えにファン多数。
「BOTANICAL GREEN」https://shop.teftef.biz/shopbrand/ct273/
槇谷桜子

まきたに・さくらこ/‘大人可愛い’をテーマにした「Junk sweet Garden tef*tef*」とクールでスタイリッシュな観葉を扱う「BOTANICAL GREEN」、2つのWebプランツショップのオーナー。高校1年生の娘と小学校4年生の息子がいるアラフォー。花好きが高じてショップを始めて10年、仕事と家庭を両立させながらショップを展開中。繊細で絵画的な寄せ植えにファン多数。
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槇谷桜子の記事
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観葉・インドアグリーン
水やりを失敗しない観葉植物「タンクブロメリア」
タンクブロメリアとは? ガーデニングがお好きで草花を育てるのが上手な人ほど、観葉植物は健康状態が表面に現れにくく、苦手だという声をしばしばお聞きします。そんな方にもオススメなのが「タンクブロメリア」。水やりが簡単で、ビジュアル的にもお洒落なので、最近、人気が出てきている観葉植物です。 タンクブロメリアは、‘タンク’という名の通り、貯水することができる植物の総称です。ブロメリア科に分類される着生植物で、葉の構造が筒状になっています。中心部と葉と葉の隙間に水を貯めるという、まさにタンク状の個性的な姿をしていて、そこから水分や養分を吸収するのです。 特徴的な立ち姿と個性的な葉のスポットが素敵で、特に縞模様の品種は自然の不思議さと美しさを感じます。主に葉を観賞する植物ですが、花も素敵な品種が多いのも特徴。育てていると株元から新しい株が生まれることがあり、その可愛らしい姿も私は大好きです。 水やりが簡単な、その育て方とは? 写真のように中心部が筒状になっており、水やりではここに水を貯めます。このタンクが空にならないように、水やりの頻度は週に1回、もしくは2回程度。水をあげる時は、筒の中の古い水を全て入れ替えるように、溢れるほどたっぷりとあげます。溢れた水で用土にも水を含めば完了です! 通常の植物のように用土の乾きだけでなく、タンクの水の減り具合を目で確認できるので、多いか少ないか迷うことなく、ハッキリと判断がつくわけです。また、このタンクには水が常に溜まっているのが通常の状態。たとえ水やりが多くても、新鮮な水を入れ替えていることになるので安心です。 根からも水を吸い上げますが、着生植物なので一般的な観葉植物よりもその割合は少なめ。どちらかというと、根は株そのものを自立させるために支える役目のほうが大きいです。 植え込む鉢の大きさや用土は? 根の成長はゆっくりなので、植え込む鉢は小さめが適しています。大きめだと用土の量が多くなり、水が乾くスピードが遅くなります。そして結果的にそれが、根腐れの原因となってしまいます。用土は軽石や赤玉土など水はけのよい土や、乾きやすい多肉植物用の土などがオススメです。 また、用土がなくても育てられるので、根を水苔で巻いて着生蘭のように流木に括りつけると、また違った表情で楽しむことができ、吊り下げて飾ることもできます。 適した置き場所は? 屋外では半日陰ほどの光を好みます。20~40%ほどの遮光が適度で、屋内では明るい窓辺や日差しが射し込むような場所が適しています。 硬葉系のタンクブロメリアは、光が少ないと色がくすんでしまうことがありますが、逆に強すぎても緑色が強く出てしまうので、その品種の葉色が一番キレイに出てくれる場所を探すとよいでしょう。 軟葉系はやや育て方も難しくなり、こちらは硬葉系よりも強い光を避けて管理します。 私が実際に育てているのは、硬葉系の丈夫で育てやすい品種です。長く一緒に生活し、育てるのに自信がついたら軟葉系にもチャレンジしたいなと思っています。 お気に入りの品種をご紹介 育てているのは、タンクブロメリアの中でもエクメアという品種だけですが、比較的大きくて存在感があり、手に入れやすい価格で流通しているので、初めての方にもオススメです。 私のファースト・タンクブロメリアになったのが、エクメア・チャンティニー『ブラックゾンビ』と『ブラックエボニー』。グレーとブラックの縞模様が美しい品種です。インテリアにも溶け込みやすく、好きな色がグレーという私には、外せない品種でした! 女性らしいエクメア 『ブロメリフォリア』。 男性の愛好者が多いタンクブロメリアですが、やっぱり私はその中でも女性らしさに惹かれます。色気のある曲線と、その何ともいえない色が大のお気に入りです! ダークグレーが恰好いいエクメア『ステマニー・ルブラ・アダルト』。 グレー好きには堪らなかった大株のエクメア。葉が粉を吹いたようになっており、マットな質感が素敵です。この粉は強く触ったり、こすったりすると取れてしまいますので、そっと触らず見つめています! 斑入りのエクメア 『オーランディアーナ・バリエガータ』。 一番個性的でカラフルな色合いの品種です。葉が上に立つというより、ふんわりと広がるように育ち、優雅な雰囲気があります。 今回は、タンクブロメリアの魅力をお伝えしました。たった一株だけでも、とても存在感があり、空間をお洒落に演出してくれる植物です。インテリアに合ったお好きな色の品種を探してみてはいかがでしょうか?
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観葉・インドアグリーン
植物を素敵に見せるインテリア【槇谷桜子のMY Botanical Life3】
私は職業にしてしまうほどに、植物大好き人間です! 育てることも好きだし、そのフォルムも癒しをくれるところも大好きですが、植物自体の生命力や自然が持つ力が、最も根源的に惹かれる理由かもしれません。もちろん、室内には植物があって当たり前の暮らしをしており、インテリア選びも植物との相性や植物が素敵に見えるかどうかが選択の基準の一つになっています(別記事『槇谷桜子の古民家グリーン・リノベーション』でも植物と暮らすための工夫をたくさん盛り込んで書いていますので、ご参考に!)。 植物の背景となる壁の色へのこだわり 日本の家では壁色は白が主流で、それはとてもグリーンが映える色でもあります。植物が生き生きと見え、澄んだ空気感を演出できます。 でも、私が採用したのは、土の色のようなアースカラー。 ワンポイントで植物を飾るのではなく、たくさんの植物と暮らすイメージが私の中にあり、それは森のような自然界で見るさまざまなグリーンの集合体で、それには白よりもアースカラーがしっくりくるように思ったのです。そこで、メインルームは全て塗り壁にすることにしました。色の配合は、自分たちで5パターンほど試作し、その中からイメージにぴったりの色を決定しました。 私の一番好きな色は、グレー。 グレーに黄味を足した‘グレージュ’が我が家の壁の色であり、私の運営する園芸店「Junk sweet Garden tef*tef*」のテーマカラーでもあります。植物の自然体としてのよさを空間全てで感じられる壁色になったと思います。 別の箇所では、グレーそのものを壁色にしました。本来、これは塗り壁をする前の段階の下地の素材ですが、きれいに整えずイイ感じの荒々しさをそのまま生かしています。 さらに、壁色のグレーよりワントーン濃い色の腰壁を張ることで、壁に色のグラデーションをつくり、南からの日照が多く射し込むこの小さなスペースを、植物をまとめて飾るサンルームのようにしました。 欠かすことのできない水やりへの工夫 多くの植物と暮らすということは、それだけ世話をする作業も増えます。その中でも、日々の水やりは一番欠かせないものです。 メインルームは全面土足ゾーンですので、多少土が落ちようが問題ありません! 毎日の葉水には美容用のミストスプレーを愛用しています。普通の霧吹きでは床に多くの水が落ちてしまったり、植物の細かな部分まで届かないことがありますが、細かな霧状になるミストスプレーは、植物を育てるのにとても重宝しています。モルタルで固めた土間は水をはじきますので、思う存分葉水を吹きつけても、カビが発生することもありません。おかげで、ストレスフリーで植物の世話ができます。 またキッチンシンクの下には、鉢植えの水やり用のジョウロに直接水が汲めるよう、蛇口を設置しています。大きめのジョウロにもスムーズに水を汲めるので、何往復もすることなく、水やりができます。 一番活用度の高かったのは、キッチンにつくった排水用のグレーチングでした。これは設計当初は植物用ではなく、土間キッチンを掃除する際、一気に床をブラシで水洗いするためのものでしたが、たっぷりと水やりをした鉢植えの水切り場所として、大活躍しています! 鉢には受け皿をセットしていますが、植物のために土中の空気や老廃物を外へ出し、新しい酸素を入れるために、鉢底から溢れるくらいに水をあげる日をつくっています。その際、鉢底から水が出なくなるまで、このグレーチングの上に置いておけば、水は排水溝へ流れ、周りを濡らすことなく屋外と同じ感覚で水やりすることができます。 土間をつくる建築デザインも増えている中、植物を育てるスペースとしても取り入れてもらうと、そのメリットは想像以上です! 植物たちのステージ メインルームの北側には小上がりになっているインナーテラスをつくりました。ここは植物たちのためのスペースです。 大きい植物も吊り下げる植物も、ここに大集合です。壁には支えの足のないフローティングの飾り棚を足場板で造作しました。小さめの植物を飾ったり、雑貨を飾ったり♪ また木製なので、フックを打ち込んでエアプランツのような植物を吊り下げることもできます。私は必要な時に押しピンを刺してフック代わりにし、植物を吊り下げています。 フェイクグリーンを上手に使ってみよう! 室内には、そこに緑があればいいなと思っても、どうしても植物の生育に適さない場所ってありますよね。 そんな時には、フェイクグリーンという手があります! 植物の生命力が好きなのに、フェイクグリーン?! と思われるかもしれませんが、人形に愛情が湧くように、不思議とフェイクグリーンにも愛情を感じている私がいます(笑)。 ここはメインルームの中心にあるキッチンで、もちろん料理をするので油も飛び、植物にとっては過酷な場所です。 私は換気扇の上というデッドスペースになっている部分にフェイクグリーンのエアープランツを飾っています。エアープランツは土のいらない植物ですので、フェイクも本物も飾り方が変わらず、違和感なく空間に溶け込めています。我が家に来られた方は本物と勘違いし、フェイクグリーンと知ると驚かれます! あからさまに人工的なフェイクグリーンは好みではありませんが、クオリティーが高く、植物の品種を正しくセレクトすれば、空間を演出するアイテムとしてよい選択肢の一つだと思っています。
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観葉・インドアグリーン
本当に育てやすく、おしゃれな観葉植物「リプサリス」の魅力
私が観葉植物初心者の頃でも簡単に育てられたリプサリス 園芸店という立場ですので、たくさんの植物を目にする機会があります。素敵! と思っても、とても高価だったりすると、育てた経験がないと枯らしてしまうかもという不安が残りますよね。 上手に育てていらっしゃる方も珍しくはないようですが、それはその方が栽培上手だからでは⁉︎ と思ってしまいます。私もそんな初心者の一人でしたが、とっても簡単に育てられたのが『リプサリス』という植物でした。 『リプサリス』ってどんな植物? サボテンの仲間なので頻繁な水やりや手入れが必要なく、比較的耐寒性もあります。サボテン=多肉植物ですが、多肉植物を長く育てた経験の無かった私も、イメージしていた多肉植物よりずっと育てやすいと感じています。 インテリアグリーンとして室内で飾るには、少ない日照に耐えられる植物でないといけないのですが、『リプサリス』は南米の熱帯雨林で木や岩に着生して育つため、乾燥・高温に強く、木漏れ日程度の光でもよく育ってくれます。我が家でもたくさんの観葉植物と暮らしていますが、『リプサリス』は日が射し込む場所でも、また部屋の奥の一番暗い場所でも、どちらでも元気に育っています。 インテリアグリーンを楽しむにあたって、飾る場所はとても重要! 自分の飾りたい場所を優先してしまうと、その環境に合わない植物は枯れてしまいます。それが順応性の高い『リプサリス』なら、頭を悩ませることなく、ほとんどの場所に飾ることができるのです。 個性的なそのフォルム インテリアにこだわっていれば、飾る植物もその雰囲気に合ったものをお迎えしたいですよね! 『リプサリス』はフォルムがおしゃれで、その独特な姿から人気急上昇中の植物です。サボテンの仲間ですが、トゲはなく触っても痛くありませんので、お子さんがいるお宅でも安心です。葉がたくさん枝分かれし、細く垂れ下がるように育ちます。生長も比較的早くて、ボリュームが出てますます素敵になっていきます。 私が大好きで「枝毛ちゃん!」と愛情を込めて呼んでいるのが、その枝分かれする不思議な形。ただ伸びていくだけでなく、枝先で分かれて育つところが大好きなのです。 上にも伸び、下にも垂れて育つので、全体のバランスがとてもよく、オブジェのように素敵です。茎や葉の太さ、緑の色もさまざまで、いろんなタイプの『リプサリス』があり、並べて飾ると表情豊かになります。たくさんの品種を育てるとなると、性質の違いや水やりのタイミングなど、覚えなければいけないことも多くなりますが、『リプサリス』を品種違いで数株育てると、たくさんの鉢を管理するのも簡単になります。 本当の手間いらずとはこのこと! 育て方は、本当にとっても簡単! 土が乾いたら、お水をたっぷりあげるだけ! 観葉植物の中には、一度水切れさせると葉色が悪くなったり、葉を全部落としてしまう品種もあるなか、『リプサリス』は、うっかり水やりを忘れて、土がカラッカラの状態になっていても大丈夫です。そこまで水を切らすと葉が少しシナっとしたり、シワが入ったりするのですが、お水をたっぷり与えると、みるみるぷっくりと膨らんで、シャキッと元気な姿に戻ってくれます。 ほかの多肉植物のように徒長してしまうこともほとんどなく、葉も密に茂っていきます。できれば液肥や固形肥料を置いてあげると、もっと元気に育ちます。根鉢が急激に成長することもないので、追肥をしていれば数年に一回程度の植え替えでも大丈夫です。 私の家では食卓に飾ったり、大きな株は吊るしたり、飾り棚にもと、いろんな場所で育てていて、我が家のインテリアグリーンの中でも一番数の多い、お気に入りの植物です! おしゃれなインテリアグリーンを飾りたいけれど、育てる自信が持てない方にオススメしたい素敵な『リプサリス』。お家に植物があると、日々の暮らしに優しい癒やしを与えてくれます。怖がらずに、ぜひ植物との素敵な暮らしを始めてください。
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観葉・インドアグリーン
見栄え抜群のハンギンググリーン
手軽に小さな植物を吊り下げて飾る 鉢植えとなると、飾る場所がなかったり、小さなお子様がいらっしゃるご家庭では手の届くところは避けたかったりしますよね。 そんな時は手軽に楽しめる、吊り下げて飾るグリーンがオススメです。場所を選ばず、気軽に飾れて、目線の高さで楽しめるので、雑貨や絵画のような楽しみ方ができます。 最近は流木やヘゴ板などに着生させた植物がおしゃれで人気です。シダやランなど、土がなくても水だけで育つ植物たちです。日々のお世話は霧吹きで葉水をしてあげて、たまにドボンと水につけるだけで大丈夫! 小さいながらも、生き生きと育つ植物との時間がとても素敵なものになることでしょう。 小さな着生蘭などは、大きな観葉植物の枝に吊るすのも素敵です。土がない分、とても軽くいろんな場所に飾って楽しむことができます。 コウモリラン『ヴィーチー』『ベイチー』/樹木に着生しているシダの仲間で、独特なフォルムが特徴です。垂れ下がる葉が「羽ばたくコウモリ」に似ているところから『コウモリラン』と呼ばれるようになったといわれています。『ヴィーチー』は大人気のコウモリランの新品種で、葉の表面が銀色に毛羽立ち、若葉は特にシルバーがかります。細くスタイリッシュな草姿で、深く切れ込みが入るタイプのコウモリランです。 着生ラン・キロスキスタ『パリシー』/ミャンマー、タイといった東南アジア原産の着生ランで、フォルムがおしゃれ。その独特な姿から人気急上昇中ですが、流通のとても少ない希少な植物です。 根の美しさを楽しむランで、インテリアとしてもとても個性的で素敵です。グリーンがかったイエローの、可愛らしいランの花が咲きます。 石化シノブ『猫の手シダ』 ヘゴ材付け 着生シダ 古典植物/樹木や岩に茎を這わせる常緑の着生シダ。シダ植物らしい切れ込みの多い葉が涼しげで魅力的です。石化した根茎がフサフサなネコの手のような形になることから名付けられました。 トキワシノブの根茎の奇形品種が石化シノブになり、葉は一般的なトキワシノブより色が濃く、少し厚めです。小型で珍しいタイプですが、大変丈夫で寒さにも強く、屋外でも育てられます。 大きな植物を主役に空間を演出する ガラっと室内の雰囲気を変えるなら、大きな観葉植物をオススメします。垂れるように育つ植物は、そのフォルムの美しさからオブジェのような雰囲気を醸し出してくれます。 このタイプは天井から吊り下げてもいいですし、下の写真のように小さなテーブルに飾ることもできます。玄関ホールや階段を上がった空間など、植物が主役になる場所をつくると、優雅で目を引くインテリアに変身します。 多肉植物に近い性質のリプサリスなら鉢は小さめでもボリュームのある姿に育ちます。鉢が小さい分、軽いので移動も楽。水やりも頻繁にしなくて大丈夫なので、忙しい方にもオススメです。直射日光の射し込まない部屋の中央でもきれいな姿で育つので、多肉植物だと徒長してしまうような場所にも置けますよ。 リプサリス『ケレウスケラ』 葦サボテン/フォルムがおしゃれで、その独特な姿から人気急上昇の植物です。葉がたくさん枝分かれし、細く垂れ下がるように育ちます。実はサボテンの仲間ですが、トゲはないので触っても痛くありません! 多肉質で水やり回数が少なくてすむので、お手入れも楽。 比較的耐寒性があり、見た目以上に育てやすい植物です。南米の熱帯雨林で木や岩に着生するため、乾燥・高温に強く、木漏れ日程度の光でもよく生育します 。 ネフロレピス『エクセルタータ』 特大株タマシダ/おしゃれな雰囲気のシダ科の植物。あえて緑葉を選ぶと、すっきりしてインテリアに馴染みます。希少な特大株で、一鉢あるだけで、お部屋のイメージが一変します! 涼し気な雰囲気なので、春から夏のシェードガーデンやインドア観葉植物としてオススメです 。 ロングの植物で目隠しする 空間を区切りたい場所や、優しく目隠ししたい場所には、葉の長いロングの観葉植物がオススメです。定番のアイビーやポトスなども、葉が伸びたロングの株を飾る事で、空間演出効果は絶大です。 ホヤ『リネアリス』/大人っぽい細葉がシャープで、モダンインテリアにもよく合うホヤです。多肉質の葉を持つつる性植物で、シルバーグリーンの細葉が落ち着いた雰囲気を醸し出す希少種です。成長して葉が垂れ下がってくると大変美しい姿になり、窓辺に吊るせば、陽光に照らされて素敵に輝きます。明るい半日陰かカーテン越しの陽のあたる室内に置けば、たくさん増えて長く伸びます。多肉質で水やり回数が少なくて済むので、お手入れも楽。サクラに似た花を秋に咲かせます。 ヘデラ/近年、主にヨーロッパでさまざまな種類が育種され、斑入りや葉の形が異なる品種もいろいろ作出されているので、インテリアに合わせて選ぶ楽しさがあります。戸外でも、また室内の暗めの場所でも元気に育ってくれます。 吊り下げられる場所をつくる 我が家では、植物と暮らすことが日常の中にあるので、家を設計する段階で照明用のダクトレールをたくさん設置しました。照明のコードをまとめるためのダクトレール用のフックが販売されているので、それに植物を吊り下げています。フックにチェーンを足すことで、飾りたい高さに、または世話をしやすい高さに簡単に調節することができます。ダクトレールには、もちろん照明も付けられるので、植物にスポットライトを当てると、夜にはまた違った表情で楽しませてくれます。 古民家を自分でデザインして改装した家づくりの様子もご紹介しています。『緑と暮らす家づくり・古民家をリノベーションする』の記事も併せてご覧ください。
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観葉・インドアグリーン
ガーデニング初心者にオススメ! アイビー(へデラ)をオシャレに楽しむ
大きく育ったアイビーは存在感たっぷり! 小さなポット苗で販売されていることの多いアイビーですが、こんなに大きく長く育ったアイビーもあります。吊り下げて飾ることもでき、一鉢で存在感があります。自由に広げる枝ぶりや、ふんわりと育つ姿は、とても素敵なインテリアの一部になります。 さまざまな素敵な品種がたくさん生まれています! アイビーを専門につくっている生産者さんがいらっしゃるほど、園芸業界のアイビー熱は熱いのです! 葉色は深いグリーンから明るいグリーンまで。葉に模様が入る斑入り品種も、ホワイトの斑入りやクリーム色の斑入りまで、さまざまです。葉っぱ自体の形も切り込みの深い繊細な形や、丸みを帯びた形など、その組み合わせは無限大。たくさんの品種の中から、インテリアのイメージにあったアイビーがきっと見つかるはずです。 ‘スペチュリィ’ 一番小さい葉を持つといわれるマニアックな品種。世界一小さい葉のアイビーの新登場です! 葉のサイズは大きいもので2~3cmほど。さらに小さい1cmほどのものもあります。小さな葉は可愛いのに、草姿はとっても野性味にあふれています。 ‘雪のしずく’ ふんわりとした雰囲気で、散り斑で葉先が白くなり大変綺麗です。さまざまな大きさの葉が育つので、繊細でフェミニンな雰囲気があります。葉の形も細くシャープで、フレンチインテリアにぴったりです。 ‘ダックフット’ 名前の通り、小さいアヒルの足のような可愛い形のアイビーです。深い緑の小葉で上品な印象のうえ、分枝がよく密度の高い株になるため、とてもバランスがよく繊細です。アメリカのヘデラ協会の中で「2004年のヘデラ」に選ばれた名誉ある品種です。 アイビーの楽しみ方アイデア アイビーだけのグリーンリースで楽しむ。 さまざまな品種があることを生かして、いろんな品種をMIXさせ、リース型に寄せ植えしています。丈夫なアイビーの寄せ植えなので、育てるのもとっても簡単。屋外にも室内にも飾ることができます。真ん丸な形も、「いつでも、どこでも」枝をカットしてもよいアイビーだからこそ、綺麗な形を保ちながら楽しむことができます。 ブリキの器に寄せ植えして楽しむ。 インテリアとして素敵なブリキポットにいろんな品種のアイビーを寄せ植えしています。アイビーは、ふんわりと垂れるように育つので、こんな高さのある鉢にぴったりです。室内の光があまり射し込まない場所でも元気に育ってくれるので、飾るところも選びません。 一種類だけでも素敵に楽しむ。 寄せ植えは難しそうと思う方は、1種類だけでも絵になる品種がたくさんあります。お手持ちのお気に入りの雑貨と合わせるだけで、また違った空間にすることができます。 アイビーの魅力は何といってもその育てやすさ! 昔から定番の人気植物であることも納得です。土が乾いたら株元にたっぷりと水をあげて、たまに葉っぱもシャワーしてあげると埃も溜まらず綺麗に保てます。 病害虫にも強いので、室内で育てやすい利点もあります。夏の暑さにも冬の寒さにも強いので、室内であれば一年中綺麗な葉を楽しむことができます。 一昔前のアイビーとはガラっとイメージが変わって、こんなにオシャレな観葉植物として楽しんでいただけると思います。次々と新しい品種が生み出されているので、コレクションしても楽しいですよね。新たなアイビーの魅力を感じていただけたら嬉しいです。
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ストーリー
日本が可愛い花であふれかえる⁈ Junk sweet Garden tef*tef*による、おしゃれ楽しい園芸業界プロジェクト発進!
世界中でガーデニングブーム再燃中 今、世界的にガーデニングが流行していることをご存じですか? 新型コロナウイルスの影響で、自宅で過ごす時間が増えたため、昨年からガーデニングを始めたという人がたくさんいます。ただし、ガーデニングに注目が集まっているのは、ただ「時間が増えた」ことだけが理由ではないようです。興味深いことに、社会情勢が不安定になると、ガーデニングに脚光が当たるという歴史があります。不安を感じると、それを解消する手立てとして、人は緑を求めるのです。緑には、人を健やかに導く効果があることは、古くから経験則として知られていましたが、近年の研究で血圧やホルモン数値の変化といった目に見える形で実証され、ガーデニングは新しい価値と可能性を大きく広げています。 カリスマショップが園芸業界向け有料オンラインサロンを開始 そんななか、日本の園芸界に新たな潮流が生まれようとしています。Junk sweet Garden tef*tef*の代表をつとめる槇谷桜子さんは、自社で培ってきた経験や知識、情報、経営哲学を他の園芸店へも広めるため、昨年末、園芸業界向け有料オンラインサロンを開始しました。良質な花苗の普及拡大によって、園芸ファンを増やし、園芸業界全体の発展へつなげようと考えたのです。 Junk sweet Garden tef*tef*は、花苗や園芸グッズのセレクトWEBショップです。「花が好き」という極めてシンプルな理由で、12年前に槇谷さんが自宅で一人で立ち上げたのがその始まり。槇谷さんの感性で選ばれた植物や、それらを使って作られた寄せ植えは、繊細な色合いと造形で、ファンを多数獲得。リピーター率9割という数字は、一過性ではない園芸ファンの増加に大きく貢献していることを示すとともに、何よりも顧客満足度の高さを物語っています。 「繁忙期は月に3,000件出荷することもあります。お客様の欲しいという声にお応えするために、場所を拡大しハウスを増やし、従業員も30名まで増やしましたが、それでも出荷が追いつかないのが現状です。sold outの表示を減らそうといろいろ工夫しましたが、tef*tef*だけではお客様の希望にお応えするのに限界を感じると同時に、園芸業界全体が潤うシステムを作らなくては、という思いが近年強まっていきました」 その第一歩としてスタートさせたのが、オンラインサロンです。サロンメンバーには、同じ園芸店、育種者、生産者、市場関係者、園芸雑貨メーカーなど、園芸業界のさまざまな人々が参加しており、彼らが一つのグループとなることで、拡大する需要に合わせ安定供給を行い、ユーザーの満足度を高めるとともに、園芸業界全体の発展を目指しています。 徹底した品質管理で感動のバトンをつなぐ そもそもコロナ前の園芸業界は、一時のガーデニングブームが去って以降、総体的に見れば低迷を続けており、そのなかでJunk sweet Garden tef*tef*の人気と成長ぶりは異常ともいえる事態。その快進撃の理由はさまざまありますが、最も大きいのは、花への愛情から生まれるクオリティでしょう。 「私、本当に単純に花が好きなんですよ。毎日毎日、これだけ花に接していても、飽きたり慣れたりすることなく、いちいち可愛いなぁと思って、しみじみ感動するんですよね(笑)。この感動をお客様にもそのまま届けたいし、そうするのが私の使命やと思うんです。この花を生み出してくれた育種者さん、苗を生産してくれる生産者さん、流通を担ってくれる仲買人の方や市場の方というふうに、たくさんのバトンが繋がれて、私たち園芸店は最後にお客様にバトンを届ける重要な役目を担っているわけです。感動のバトンをきちんと届けるために、考えうる工夫と努力はすべてする。私にとっては当たり前のことですが、それがクオリティに繋がり、お客様からも評価をいただいてきた理由なんだと思います」 例えば、tef*tef*では仕入れた苗をそのまま出荷することはありません。一苗一苗の様子を確認し、花がらや黄変した葉は一つたりとも残さぬようピンセットで株の中まで丁寧に掃除し、必要に応じて肥料を与えたり、薬品を施します。 「花苗の種類によって特有の病気があるので、お客様のもとに届いてからも病気が発生しないよう、こちらであらかじめ予防を施しておきます。また、市場での仕入れから、お客様にお届けするまでにはインターバルがあるので、お客様の手元に届いた時に最高の状態になるよう時間を逆算して、ピンチしたり追肥を施したりもします」。 手間も時間もかかりますが、ピンチした分、苗は枝数が増え、花がたくさん咲き、病害虫対策も施されているため、園芸初心者でも困惑することなく、どんな花も上手に育てられるのです。つまり、同じ品種の花であっても、どのような管理がなされているかで花のパフォーマンスはまったく異なり、花数も、開花を楽しめる期間も変わってくるのです。さらに、丁寧な梱包に感動しファンになるガーデナーも多く、ブログや動画などで届いた梱包の様子を伝えてくださる方もいるほど。運送中に花を傷めない養生はもちろん、花とお客様との初対面を感動的なものにしたいと、段ボール内での花の配置にもこだわりを持っています。 作り手とともに人気品種を生み出し、生産者を応援 また、希少種や新品種、オリジナル品種などの個性的な花苗が並ぶのもtef*tef*の人気の秘密。そうした品種はそもそも市場への出荷がなかったり、極端に少ないことも多いのですが、槇谷さんは育種者や生産者と密接に繋がり、作り手とともに人気品種を多数生み出してきた仕掛け人でもあります。 「ときには育種者さんがそれほどでもないなぁと思っている花を私がすごく気に入って、ぜひそれを作ってほしいとお願いすることがあります。tef*tef*はネットショップなので、惚れ込んだお花に対し、写真や言葉や寄せ植えの実例などでその魅力を惜しみなくショップ内で宣伝し、人気品種に押し上げてきたという実績があります。要するに、お花のブランディングですよね。これって生産者さんでも同じで、先ほどもお話ししたように同じ花でも、誰が生産したかで、その品質って全然違うんですよ。発色がすごく綺麗だったり、どうかしたら育て方がうますぎて、生みの親である育種者さんも知らない本来の性質が出てくることもあるくらい(笑)。だから、tef*tef*では、誰が育種し、誰が生産した花かというのを丁寧に伝え、価格にも反映させ、それを作り手さんにもフィードバックしてきました」 良質な苗を適正価格で売るのがポリシー tef*tef*の苗は一般的な園芸店より高めに設定されていますが、槇谷さんはそれを誇りだと話します。 「比較すれば高いかもしれませんが、私は適正価格だと思っています。叡智と技術、工夫と努力が積み重ねられたものは、それだけの価値があり、価格は最も分かりやすい品質の表明です。だから、安さを売りにしないのが私のポリシー。価値あるものを見極める目を磨き、伝える努力をし、感動をお客様に届ける花苗管理を徹底することに労力をかけたいんです。そうやって適性価格を貫き、作り手さんたちに利益をフィードバックすれば、さらにユニークでよりよい花を生み出してもらえ、もっとお客様に喜んでいただけます」 槇谷さんが作り手を大切にする訳は、彼らへのリスペクトと、日本の花農家が置かれている高齢化・減少化といった厳しい現実への危機感があります。減少化の理由の一つは、販売価格。園芸店に置かれる花苗のほとんどは、市場を通して全国に流通しています。市場にはセリの制度があり、セリでは生産者は自分で価格を決めることができないため、想定した価格よりはるかに安価に売買され、種代をようやく確保できるほどにしかならないケースもあります。そうなれば生産者は土の量を減らしたり、肥料を減らしたりせざるを得なくなり、結果的に粗悪な苗が出回ることにもなりかねません。 「ただし、良質な苗を作る生産者さんの苗やユニークな品種は、“先取り”でどんどん売れてしまいます。“先取り”というのは、セリにかけられる前に生産者さんの希望価格で注文を受ける市場の卸売システムで、注目が高い苗は早い者勝ちで、すごいスピードで売れていきます。ですから、いい苗を仕入れるには、良質な苗を作る生産者さんの名前を覚えたり、最新品種の名前に敏感である必要がありますし、週2回の仕入れに備えてリサーチや準備が大切。そして、たとえ仕入れた苗の品質が低くても、リカバリーできる腕さえあれば、失敗も怖くないし、勉強の機会になります」 市場関係者の協力を得て全国に高品質の花が行き渡る流通を整備 tef*tef*では日本最大級の花市場である愛知県の豊明花きを利用していますが、ここには全国から年間7,400万鉢、1万5千品種の花苗が揃います。市場から花を仕入れるには市場との売買契約が必要で、個人で営む園芸店などにとっては参買権の取得や市場との物理的な距離がハードルとなり、仕入れに悩むケースも見られました。そこで、豊明花きでは、より多くの園芸店に仕入れの門戸を開くために、インターネットの売買システムを展開し、既に契約を結んでいる仲卸業者を通すことで、個々の園芸店でも市場から仕入れられるサービスを設けています。 tef*tef*でもこのサービスを利用して仕入れを行っており、仲卸業者や市場と長年にわたり信頼関係を築いてきました。オンラインサロンには、こうした市場関係者も参加しており、サロンメンバーの園芸店に対しても、市場のサービスが利用できる道筋を作ったり、鮮度の高い花を届けられるよう市場からの直送を行ったりなど、仕入れや流通に関して大きな協力を得ています。 「ただし、地元の市場でまかなえるものは、地元で仕入れようとメンバーさんにはアドバイスしています。そのほうが仕入れの際の競争も避けられますし、鮮度もいいし、地元の市場や生産者さんの利益にもつながります。園芸業界はいろいろな人が関わって成り立っているので、自分だけの利益ではなく、業界全体のことを考えて動くことが大事だということもサロン内でお話しさせていただいています」 サロンは勉強し、高め合い、個性を見つけられる場 前述のように、サロンメンバーの中には、生産者や育種者もおり、品種の特性や手入れの仕方、病害虫対策などを丁寧に解説しています。じつは園芸店が直接、作り手から話を聞ける機会はこれまでにあまりありませんでした。ですから、園芸店メンバーにとってサロンは、より花を学ぶための勉強会の場にもなっています。園芸店メンバーが熱心に質問し、仕入れた苗の品質向上に努めている一方、生産者メンバーは園芸店メンバーを通してユーザーの声を聞くことで、新たな生産や育種の方向性を見つけることができます。 また、園芸店同士の横のつながりもtef*tef*オンラインサロンの大きな特徴で、例えば寒冷地での苗の特別な養生の仕方などを、経験豊富な園芸店が、これから園芸店を始めるという同じ地域の人に教えるというコミュニケーションも行われています。 「ただし、サロンは“みんな一緒”というイメージではなく、知識や経験は共有するけれども、それを個々に生かしていくのが理想だと思っています。tef*tef*のセレクトは売れるので、私たちの仕入れのラインナップもサロンメンバーさんに共有していますが、それをそのまま仕入れればいいというより、あくまで参考にしてほしいと思っています。そもそも、園芸は気候と密接に関わっているので、店舗を構える園芸店さんは地域特性を捉える必要がありますし、地元のお客様の傾向なども重要な要素です」 そうした特性を上手に生かし、それぞれが個性をもち、お互いに刺激を与え合い、成長し合える場にするのがサロンの目指す方向です。さらに、個々に強みを持った園芸店や関係者がメンバーとしてつながることは、問題やトラブルに際しても、協力し解決に導くことができると話します。 「実際、あるアクシデントがあり、売り先に困ってしまった花苗が市場で発生したことがありました。そこで、tef*tef*でお取り引きがある仲卸さんがどうにかしたいとそれを全部引き取って、私も限界までそれを仕入れて販売し、ほかの園芸店さんにも声をかけて売ってもらい、みんなで協力して廃棄を防いだということがありました。それが素晴らしい苗だったからこそできたことですが、力を持ったメンバー同士が密接につながることで、今問題になっているフラワーロスをなくすことにも貢献できます」 日本のユニークな花文化を世界へ このサロン立ち上げの同線上の未来に、槇谷さんが見据えるのは、日本の園芸業界が1チームとなって、世界に進出することです。 「果物やお米の食味レベルが世界に類を見ない高いレベルを誇るのと同様に、日本の花生産も独自の感性と技術力で、ものすごくレベルが高くユニークです。じつはSNSの普及で世界が日本の花に驚嘆し始めており、実際、海外ではtef*tef*の写真を無断使用した偽ショップが蔓延していて、早く本物が登場して事態を収束してくれと言われ、海外進出の計画も進んでいます。皮肉ですが、偽物が蔓延するほど世界は寄せ植えを含めた日本の花文化に価値を見いだしているということです。ですから、世界的なガーデニングブームの高まりがある中で、日本の園芸業界が1チームとなれば、このユニークな花文化は世界に打って出られると私は本気で思っています」。 たった1人のWEBショップから、年商2億を超す勢いで伸び続け、業界の発展、世界進出、という壮大な構想を抱くまでに会社を成長させてきた原動力を尋ねると、 「だって、可愛い花を見て嫌な気持ちになる人っていないでしょう。可愛い花に囲まれていたら、どんな時も穏やかに暮らしていけると思うんですよね」と槇谷さん。極めてシンプルかつ分かりやすいポリシーで、日本の園芸業界を爽やかに牽引してくれることを期待せずにはいられません。 GARDEN STORYでは、今後、Junk sweet Garden tef*tef*のメンバー園芸店や生産者を取材し、ご紹介していく予定です。皆さんのお住まいの近くで、素敵な花に出会える日も近いかもしれません。
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寄せ植え・花壇
春の花・ラナンキュラスの大人かわいい寄せ植えをJunk Sweet Garden tef*tef*が解説
ラナンキュラスは花苗から育てるのがおすすめ ラナンキュラスはキンポウゲ科キンポウゲ属の多年草で、球根植物です。球根から育てる場合には秋に植え込みをしますが、ラナンキュラスの球根は植栽前に吸水作業が必要になるなど、他の球根と比べて植え方の難易度が上がるので、苗から育てるのがおすすめです。本格的な春を迎える前、2月下旬から3月になると、花つきでたくさんの品種が出回っていて、好きな花を選ぶことができます。 それでは、個性的で魅力的な品種や寄せ植えでの楽しみ方をご紹介します。 一株一株個性の違いが大きいラナンキュラスを素敵に演出 同じ品種名であっても、一株一株個性が違い、同じ株から咲いた花も一輪一輪微妙に違った姿で咲くことも多いラナンキュラス。 またつぼみから咲き進む過程もいろんな表情を見せてくれるので、寄せ植えに使うと、長く楽しめる一鉢となります。 この寄せ植えは、花びらが多くゴージャスでありながらシックな色の‘トワイライトレディ’と、ラナンキュラスの育種で人気の高い綾園芸さん作出の‘イカロスパープル’を合わせました。 どちらも八重咲きですが、咲き方が異なるのでまた違った雰囲気を持っています。 使った植物 【花】(左上から時計周りに) ラナンキュラス‘トワイライトレディ’ ラナンキュラス‘イカロスパープル’ アルメリア‘バレリーナ・レッド’ プリムラ‘シャビーカラー’ 【リーフ】(左上から時計周りに) ロフォミルタス‘マジックドラゴン’ キンギョソウ‘ダンシングクィーン’(円の中が花) フォックスリータイム マンリョウ‘紅孔雀(ベニクジャク)’ ラナンキュラス以外の花も落ち着いたシックな花色をセレクトし、‘トワイライトレディ’の存在感が生きる、気品のある寄せ植えに仕上げました。 ラナンキュラスの花色に合わせて選んだプリムラ‘シャビーカラー’も渋い色がより引き立ち、株元を素敵に演出してくれています。 リーフ類もラナンキュラスの花色に合わせて、株元を花のように彩りました。シックな色ほど、その割合を多くすることで華やかさや存在感を演出することができます。 ▼point▼ 統一感のある寄せ植えにする時は、このように花色やリーフの色を合わせるのが基本ですが、差が感じられないほどそっくりな色合いを選んでしまうとお互いのよさが引き立ちません。 色同士がグラデーションになるように微妙に色の差を作ったり、大きさや形に差ができるように植物をセレクトすると、それぞれの違いがお互いを引き立て合い、なおかつ統一感のある素敵な一鉢になります。 ポット苗は寄せ植えに使いやすいサイズ感 ほとんどの苗は一番花が一輪だけ咲いた早めの状態で出荷されるポット苗。寄せ植えにオススメな植えやすいサイズです。 こちらは寄せ植えに使った‘トワイライトレディ’。素敵なビオラを育種されている高知のうえた氏が作出した品種です。ゴージャスな花びらとシックな色合いが素敵で、耐寒性もあるのでガーデンでも育てられます。色幅のある品種なので、数株まとめて植えるとより素敵な空間を演出できます。 庭植えできる! 綾園芸育種のキラキラ可愛い「ラックス」シリーズ 宮崎県の「綾園芸」草野修一氏が作出したラナンキュラスの中でも人気がある「ラックス」シリーズ。花びらに艶があり、光に当たってキラキラと輝く特性を持っています。「ラックス」シリーズはさまざまな色合い、花の形が次々に誕生し続けていて、思わずシリーズを揃えて育てたくなる、そんな魅力あるラナンキュラスです。 そして最大の特徴は、何より庭植えで冬越しできるという耐寒性です。ラナンキュラスは大株になると花数も増え、草丈もあるので庭にぴったりの植物でしたが、それまでの既存品種には耐寒性がなかったため、屋外で植えっぱなしで育てることが難しい植物でした。 しかし、「ラックス」シリーズという耐寒性のあるラナンキュラスが生まれたことで、春の庭の楽しみやデザインの幅がとても広がりました。育ててみるとその魅力をもっと感じ、シリーズからまた違う品種を迎えたくなる。そんな素敵なラナンキュラスです。 『春の庭にニューフェイス登場! 庭植えできるラナンキュラス「ラックス」』 透き通るような薄い花びらのパステルカラー ラナンキュラスは花びらが薄めで、シルクのような柔らかさや光が透ける感じが可愛らしい花です。 その可愛らしさを存分に発揮できるのがパステルカラーの花色。春らしい花に合わせると、ほんわりと優しい雰囲気の寄せ植えのポイントとなってくれます。 この寄せ植えは、花首が長いタイプのプリムラ・オブコニカ‘ピーチ’やパンジー、ビオラなどのアプリコットカラーでまとめました。お花をたくさん楽しめる寄せ植えですが、どの花色も控えめなパステルカラーなので、しつこくならず優しい雰囲気を保ってくれます。 バラのようにエレガントに咲いてくれるラナンキュラスは、気品あるガーデンに植えてほしい植物です。力強く優雅に咲く姿は生きる勇気を与えてくれます。 切り花としても多く生産されていることからも分かるように、ラナンキュラスは暖かくなると次々に花をあげて咲いてくれます。もちろん、庭で育てた花もフラワーアレンジで楽しめます。室内でも身近にその可愛さを感じてくださいね。
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寄せ植え・花壇
Junk sweet Garden tef*tef*が教えるかわいさ120%の寄せ植えのコツ!初心者にオススメのバスケット植え2
tef*tef*流かわいい寄せ植えのコツは「チラ見せ」テクニック! たくさんの植物を使うと、どうしても全てを前面に見せたくなってしまいます。でも! 植物の間からチラリとのぞく花の姿もとても愛らしく、私だけが知っている秘密のお庭のような楽しみができますよ。この寄せ植えでは、こちら側から見た場合と反対側から見たのとでは(下写真の左上)、ちょっと雰囲気が変わるように作ってあり、反対側の前面に使った花が互いにチラッとのぞくようになっています。こうすることで寄せ植えに奥行き感も生まれ、何もかもが主張してこないので、ナチュラル感がグッとアップします。 ▼point▼ たくさんの種類を植える寄せ植えなので、色がケンカしないように引き算も大切に。小さなお花、繊細なリーフを使い、全体の一体感を意識してください。 <使ったバスケット> W36cm・H40cm <使った植物> 【花】(左上から時計回りに) 育種うえたオリジナルパンジー‘天の羽衣’(*同じバスケットの反対側に使っているパンジー) みもとビオラ‘ピンクコアラ’ チェイランサス‘ベガローズレッド’ 八重咲きアネモネ 【リーフ】(左から) セリ‘フラミンゴ’ ティアレア‘シルベラード’ みもと園芸クローバー‘ビューティー’ 耐久性を求めるならワイヤーバスケットもオススメ 真夏の直射日光の当たる場所などでは自然素材のバスケットの劣化は早まります。 そんな時は、ワイヤータイプのバスケットもオススメです。猫脚タイプは地上部からの温度の上昇も防げるので、植物の生育にも良い効果があります。ワイヤータイプの鉢では、模様や色を選ぶ楽しみも広がります。白花にシルバーリーフを添えて、神聖なイメージで仕上げました。 ▼point▼ 高さがある鉢には枝垂れる植物(ここではプミラ)を前方に植えて、鉢との繋ぎ役にすると、調和が生まれてよりナチュラルになります。 <使ったバスケット> ワイヤープランター ボートMサイズ W46cm・D23cm・H23cm <使った植物> 【花】(左から) みもと大輪ビオラ‘プリティーガール’ ミニ・シクラメン フリンジ‘ホワイト’ みもとビオラ‘パールドレス’ 【リーフ】(左上から時計回りに) シロタエギク‘ニュールック’ カロケファルス‘プラチーナ’ 極小葉フィカス・プミラ‘ミニマ’ アルテミシア‘ボイスキャッスル’ 陶器鉢でもオーバルタイプを選ぶと植えやすい! バランスの取りやすいオーバルタイプは、陶器鉢にもあります。バスケットに植え込むようにドーム形を意識して、ふんわりとした寄せ植えにオススメです。 「ドーム形」を意識して配置するという植え方は、オーバルタイプの鉢なら共通して使えるルールですので、ガーデニング初心者さんにもぜひ挑戦していただきたいです^^ <使った鉢> レジンオーバルベースMサイズ W29cm・D18cm・H14.5cm <使った植物> 【花】(左から) プリムラ‘スターフィーバー’ イベリス(キャンディタフト) みもとビオラ‘パールドレス’ 【リーフ】(左上から時計回りに) シロタエギク‘ニュールック’ カロケファルス‘プラチーナ’ ヘリクリサム・ペチオラレ・バリエガータ へデラ‘雪の妖精’ 寄せ植えを作る時は、小さめのほうが簡単なように思えますが、実は大きめのほうが配置の選択肢が増えるので、世界観や一体感を演出しやすいのです。 変わりゆく季節をぜひ素敵な寄せ植えで楽しんでくださいね。
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寄せ植え・花壇
Junk sweet Garden tef*tef*が教えるかわいさ120%の寄せ植えのコツ! 初心者にオススメのバスケット植え1
バスケットはたっぷり植えられるのにリーズナブル たくさんの花を使った寄せ植えは、とても華やかで見応えのあるものができますが、器もそれなりの大きさのものが必要になります。植木鉢はサイズが大きくなれば、その分価格も高くなってしまうのですが、そんなときにオススメなのがバスケット。 バスケットの鉢は、ナチュラルで可愛らしいというビジュアルの魅力と、テラコッタや陶器の鉢に比べて価格もリーズナブルで軽量なのもオススメの理由。鉢用のバスケット内部にはセロファンやビニールがあらかじめ敷いてあり、土こぼれを防ぐと共に劣化を防ぐ役割もしてくれます (敷いていないものは、teftefではご希望があればセロファンをサービスで敷いて販売しています)。耐久性は陶器鉢に比べるとやはり落ちますが、花を半年ほど楽しむ一年草を中心とした寄せ植えには向いています。ビニールやセロファンには、水抜き穴をあけてから植え込んでくださいね。 大きめのバスケットをお花たっぷりのlovelyな花籠に! この寄せ植えは、思いっきりlovelyな女の子をイメージして作りました。くすんだピンクが可愛いシクラメン‘セピアカラー・あずき’を主役にして、大きなバスケットにピンク色の草花をたっぷり使って、lovelyな世界を作ってみました。花が盛りだくさんに見えますが、シクラメンの株元に他の苗を詰め込むと蒸れて病気になってしまうので、中心部の株元はスッキリさせています。 ▼point▼ ①花首の長い品種(シクラメン)を中心に植え込み、外側に向かって段々と低くなるように植物を配置します。中心を高くすることで、こんもりとバランスの良いバスケットの寄せ植えができます。 ②たくさんの花を植えたい時に小さな鉢を選ぶと、花同士が主張し合ってナチュラルな雰囲気が出にくくなります。多品種を植えたい場合はリーフの存在が重要。大きな鉢を選んで、リーフを植えるスペースも確保すると、お花畑のような、ガーデンのようなナチュラルな雰囲気を作り出すことができます。 <使ったバスケット> グレーベージュ色 オーバルバスケット LLサイズ 幅39cm/奥行き27cm/高さ14cm/持ち手含 27cm 税込2,808 円 <使った植物> 【花】(左上から時計回りに) シクラメン・ジュエリーシリーズ‘セピアカラー・あずき’ 宿根銀葉ガザニア‘クリムゾンフラッシュ’ プリムラ‘ウィル’ 常緑宿根イベリス(キャンディタフト) みもと小輪ビオラ‘アイリのスキップ’ 【リーフ】(左上から時計回りに) ハツユキカズラ ハボタン‘ブリキ’ ハボタン‘ピーチフラッシュ’ 細葉オレアリア・プラチナム カロケファルス‘プラチーナ’ 同じバスケットでシンメトリーを意識して ツンツンとした白い花はベロニカ、白い丸い実はペルネッティア、ひらひら舞う蝶々のようなブルーの花はロベリア。フォルムの特徴的な花を組み合わせ、妖精の国のような幻想的な雰囲気に仕上げました。先ほどのピンクの寄せ植えが中央に高さを出したドーム形なのに対し、こちらはシンメトリーに植え込むのがポイントです。 ▼point▼ ①持ち手を境に、左右両側に同じ高さのドーム状のバランスを作るために、ほぼシンメトリーに植物を配置しています。 ②ベロニカのように花首だけ高くなる花を用いる際は、その個性を生かしつつ、それだけが突出してしまわないように他の植物で一体感を出します。ここでは同じ高さで茎が細く繊細なロベリアやリーフを加えて一体感を出しています。ベロニカを植え込む際は、葉の部分でドーム状になるように意識します。 ③フワッと広がるように放射線状に植物を傾けながら、生き生きとした植物の動きを表現してください。 <使った植物> 【花】(左上から時計回りに) ペルネッティア‘ホワイト’ 斑入り宿根ベロニカ‘シャーロッテ’ ロベリア‘プリンセスブルー’ サルビア・ドゥリフォリア 【リーフ】(写真左から) オレアリア‘リトルスモーキー 斑入りネコノヒゲ キャッツウィスカー・バリエガータ ディコンドラ‘シルバーフォール’ いろいろなタイプのバスケット植えを楽しんで! これまでの2つの寄せ植えで使ったバスケットは、色がグレーベージュなのもポイント。寄せ植えに使った植物の、くすんだピンクや白、ブルーなど繊細な花の色を邪魔しません。一方、この写真の寄せ植えは、同じバスケット素材でも形も色も違うので、選ぶ花も植え方も当然、違ってきます。寄せ植えを作る際は花色だけを意識しがちですが、鉢も含めた全体の調和を考えることがとても大切です。 バスケットは比較的リーズナブルでデザインもさまざまあるので、寄せ植え上手を目指してバスケット植えをたくさん作ってみてください。作れば作るほど、腕は必ず上がりますよ! 次回は他の形のバスケットを使った寄せ植えをご紹介します。お楽しみに!
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寄せ植え・花壇
ガーデニング初心者も失敗しない寄せ植えの秘密! 冬こそ楽しめるおしゃれなリース型
冬にぴったりのリースの寄せ植え だんだんと気温が下がってくる秋~冬にかけての季節。寄せ植えは一年を通して楽しめるお花の植え方ですが、その中でも今回ご紹介したいのは、季節感溢れるリース型に植え込んだ寄せ植えです。リース型に植え込むのですから、できるだけ長く綺麗な形を保ちたいですよね。寒いこの季節は植物の生長がとてもゆっくりになり、リース型の寄せ植えには最適な季節! また立てかけても楽しみたいリース型の寄せ植えは、植物と植物の間隔を広く取ると土がこぼれたり苗が飛び出してしまったりしてしまいます。ですが、寒い時期は植物が蒸れる心配も少なく、間隔を詰めて植え込むことができるので、立てかけても安心な寄せ植えを作ることができます。ですので、Junk sweet Garden tef*tef*では、この時期限定でリース型の寄せ植えを作っています。 リース型の寄せ植えは、高さを揃えて植え込みます。一方、鉢の寄せ植えは、高さのバランスを調節しながら植え込むのが大切。ですから、鉢の寄せ植えよりもリースの寄せ植えのほうが、初心者さんにはオススメです。 冬限定! 大人可愛いハボタンをバラのようにあしらって 古くから日本の冬を彩る植物として愛されてきたハボタン。現在は、色も形もさまざまな品種が発売されています。ハボタンは春までこの形を保ってくれるので、リース型の寄せ植えには欠かせない存在! とても丈夫で、これといった世話はしなくても大丈夫です。お正月だけではなく、冬のお庭で思いっきり楽しんでもらえると思います。 ▼point▼ 大きめのハボタンを使うと主張が強くなってしまうので、小さめのハボタンをランダムに散らすように配置すると、ナチュラルな雰囲気を演出できます。 この寄せ植えでは2種類のハボタンを使って、女性らしい繊細さを表現しています。 放射状に咲き、花首の伸びないプリムラ 冬から園芸店に並ぶ花、プリムラは、その性質からリース型の寄せ植えにぴったりの植物です。 株はロゼット状(地表に葉を平らに並べた植物の状態)に育つので、背丈も変わらず長くドーナツ形を保つことができます。ブーケのようにたくさんの花を咲かせ、春は満開になって華やかです。 ▼point▼ 株元に葉が茂る植物なので、真横によく育つビオラなどを植え込むと通気性が悪くなり、蒸れやカビの原因になります。 プリムラの傍には株元がすっきりしたリーフを添えるのがオススメです。 やっぱり外せないビオラ 絵の具のようにたくさんの微妙な花色が揃っているビオラ。素敵な世界観を演出するには欠かせない存在です。オススメは、可愛い顔の小輪ビオラ。花数が多く、お花畑のように咲き誇ってくれます。この寄せ植えは、元気なイエローの小輪のビオラを2品種使っています。ビオラが元気な色なので、合わせた葉牡丹はベージュがかった控えめな色みを。 ▼point▼ たくさんの種類を植えるので、色がケンカしないように引き算も大切に。 小さな花、繊細なリーフを使い、全体の一体感を意識してください。 クリスマスやお正月を演出してみましょう 育てるリースとして、また目を引くドーナツ形のフォルムは存在感抜群! 赤色を主役にすると、一気にクリスマスやお正月らしい季節感を演出することができます。一方、こちらはホワイトクリスマスをイメージして白い花をシルバーリーフで植え込みました。寒い季節の澄み渡る空気に似合う寄せ植えです。 こちらは大人っぽい赤色をポイントにした寄せ植えです。赤色はクリスマスにもお正月にも合いますが、シックな色みを選ぶと和の空間にもよく似合います。 立てかけるだけでなく、置いても素敵 来客も多いこの季節。お客様がいらっしゃった時は室内に持ち込んで、テーブルコーディネートとしても一役買ってくれます。リースの中心部にLEDライト式のキャンドルをセットしても素敵です。生き生きと育った植物を囲んでの楽しい時間。リースに合う性質の植物を選び、丸く植え込むだけで簡単に楽しむことができます。さまざまなシーンで冬の花を楽しんでいただけたら嬉しいです。