スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and garden
スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
3and gardenの記事
-
観葉・インドアグリーン

フィカス・アルテシマは人気の観葉植物! 育て方や自分で仕立てる方法を解説
フィカス・アルテシマの基本情報 Oat_Natchawal/Shutterstock.com 植物名:フィカス・アルテシマ学名:Ficus altissima英名:Ficus altissima、council tree、lofty fig和名:フィカス・アルテシマその他の名前:フィカス・アルティシマ科名:クワ科属名:フィカス属(イチジク属)原産地:インド、東南アジア分類:常緑性高木 フィカス・アルテシマの学名はFicus altissimaで、学名がそのまま流通名になっています。クワ科フィカス属の常緑高木で、昔から観葉植物として人気の高いゴムノキの仲間です。原産地はインド、東南アジア。暑さには強いものの、寒さには弱くて耐寒温度は5〜8℃。冬は暖かい場所で越冬させる必要があるので、庭に地植えするのは避け、鉢栽培を基本としましょう。冬は必ず室内や温室に入れて冬越しさせる必要がありますが、春から秋までの生育期はベランダやテラスなどの屋外に置いてもOK。季節に応じて適した場所に移動しながら管理するとよいでしょう。 フィカス・アルテシマは、自生地では30mほどに達することもあるほどの高木です。しかし、日本では気候が異なるので樹高はそれほど大きくはなりません。基本的に室内に置きたいという場合は、定期的な剪定で樹高をコントロールするとよいでしょう。生育期であればどこで切ってもよいので、手に負えなくなるような心配はほとんどありません。 フィカス・アルテシマの葉や幹の特徴 InfoFlowersPlants/Shutterstock.com 園芸分類:観葉植物開花時期:ほとんど咲かない樹高:30m耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:黄 ゴムノキの仲間のフィカス・アルテシマは、大きな楕円形の葉を展開します。表面には光沢があり、明るいグリーンで軽やかな印象。また黄色い斑が入るのが特徴です。品種改良によって園芸品種が多数生まれており、斑の入り方などは品種によってさまざま。インテリアの雰囲気に合うものを選ぶとよいでしょう。幹や枝は、自然な状態では上に向かって伸びていきますが、幹がやわらかいのであえて曲がった樹形に仕立てることもできます。少しくねらせて、インテリアに映える樹形にできることも、人気の理由の1つです。 フィカス・アルテシマの名前の由来や花言葉 pisitpong2017/Shutterstock.com 「アルテシマ」はラテン語で「最も背が高い」という意味。前述のように、自生地では樹高が30mにも達することが名前の由来です。 フィカス・アルテシマの花言葉は、「永遠の幸福」。縁起がよいことから、新築や引っ越し、開店などのギフトにもよく選ばれています。 フィカス属の代表的な仲間 フィカス属(ゴムノキ)の仲間は、枝を傷つけると白い樹液が出てくるのが特徴。トロピカルな雰囲気で、観葉植物として人気が高いものが数多く含まれます。ここでは、観葉植物としてよく利用される代表的なフィカスの仲間をいくつかご紹介します。 インドゴムノキ Mid Photographer/Shutterstock.com 観葉植物として人気の高いゴムノキの中でも代表的な種類で、単に「ゴムの木」として販売されているものの多くは、このインドゴムノキです。本来は高木になる種ですが、ミニ観葉から大鉢まで広く流通しています。葉は楕円形で厚く光沢があり、大きくて存在感抜群。斑入りの品種も多くあります。観葉植物の中では比較的寒さに強いので、育てやすく初心者にもおすすめの種類です。 フィカス・ベンジャミナ Olga Miltsova/Shutterstock.com 光沢のある葉は長さ10cmの卵形楕円形で、インドゴムノキに比べて小さいのが特徴。枝が柔らかく、いろいろな形に仕立てて楽しむこともできます。爽やかな斑入り品種も多く、樹姿も美しい観葉植物です。単にベンジャミンと呼ばれることもあります。 フィカス・ウンベラータ Sayuri I/Shutterstock.com 大きな葉が優雅な印象を与え、インテリアグリーンの代表ともいえるフィカス・ウンベラータ。白っぽい幹とハート形の葉が特徴で、葉は他のゴムノキの仲間に比べると大きくて薄く、艶がありません。この葉を日傘(ラテン語でウンベラ)見立てたのが名前の由来です。 フィカス・プミラ DimaBerlin/Shutterstock.com 小さくて丸い葉が愛らしいフィカス・プミラは、つるを伸ばして這うように枝葉を広げる匍匐(ほふく)性低木。暖地では戸外でも越冬でき、観葉植物としてはもちろん、ハンギングバスケットや鉢物、寄せ植えのアクセントなどにもよく利用されています。 ガジュマル Olga Miltsova/Shutterstock.com 日本では屋久島・種子島以南に生息するガジュマルも、ゴムノキの仲間です。太い幹が特徴で、自生地では高さ30m程度まで成長する高木ですが、流通しているのは根が見える「根上がり」の形に仕立てられた小型の鉢植えがほとんど。複雑に絡み合う独特の姿を楽しむ人が多い観葉植物です。 フィカス・アルテシマの栽培12カ月カレンダー 開花時期:ほとんど開花しない植え付け・植え替え:5〜8月(真夏を除く)肥料:4〜10月剪定:5~10月 フィカス・アルテシマの栽培環境 nlinnlin/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】基本的には日当たり・風通しのよい場所を好みます。耐陰性があるため半日陰や明るい室内でも生育しますが、極端に日当たりが悪いと、葉色が冴えずに樹勢が衰えてくるので注意しましょう。直射日光にも強いですが、強い真夏の直射日光に当たると葉焼けすることもあります。その場合は遮光するか半日陰に移動するとよいでしょう。寒さに弱いため、冬は室内に取り込んで管理します。 【日当たり/屋内】耐陰性があるため明るい室内でも育てられます。あまりに日当たりが悪いと生育に影響が出るので、暗い場所を避け、光が差し込む窓辺などに置きましょう。 【置き場所】風通しがよく、エアコンの風が直接当たらない窓辺などで管理しましょう。 耐寒性・耐暑性 暑さに強い一方で寒さには弱く、耐寒温度は5〜8℃です。庭やベランダに鉢を置いている場合は、10℃を下回る時期になったら、室内の窓辺や温室などに移して冬越しさせましょう。暖かくなって室内から外へ出す際に、強い日差しをいきなり浴びると葉が傷むことがありますが、徐々に慣らしていくとうまく順応します。 フィカス・アルテシマの育て方のポイント フィカス・アルテシマは、寒さに弱いので地植えにはせず、鉢植えにして栽培するのが基本です。季節に応じて適した場所に移動しながら管理しましょう。ここでは、鉢植えのフィカス・アルテシマの育て方を解説します。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com 水はけ、水もちのよいフカフカの用土を好みます。観葉植物の栽培用に配合された園芸用培養土を利用すると便利です。 水やり Ivanko80/Shutterstock.com 日頃の水やりを忘れずに管理します。乾燥しやすい真夏は水を欲しがるので、水切れには注意しましょう。ただし、いつもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまうので注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために枝葉全体にかけるのではなく、株元の表土を狙って与えましょう。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 4〜10月の生育期間に、2カ月に1度を目安に、緩効性肥料を株の周囲に施し、軽く耕して土に馴染ませます。 注意する病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、炭疽病、すす病などです。 炭疽病は、春や秋の長雨の頃に発生しやすくなります。カビが原因で発生する伝染性の病気で、葉に褐色で円形の斑点ができるのが特徴です。その後、葉に穴があき始め、やがて枯れ込んでいくので早期に対処することが大切です。斑点の部分に胞子ができ、雨の跳ね返りなどで周囲に蔓延していくので、被害を見つけたらすぐに除去して土ごと処分しておきましょう。密生すると発生しやすくなるので、茂りすぎたら葉を間引いて風通しよく管理してください。水やり時に株全体に水をかけると、泥の跳ね返りをきっかけに発生しやすくなるので、株元の表土を狙って与えるようにしましょう。 すす病は、一年を通して葉や枝などに発生する病気です。葉に発生すると表面につやがなくなり、病状が進むと黒いすす状のものが全体を覆っていき、見た目が悪いだけでなく、光合成がうまくできなくなって樹勢が衰えてしまいます。カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミの排泄物が原因で発生するので、これらの害虫を寄せつけないようにしましょう。込んでいる枝葉があれば剪定して、日当たり・風通しよく管理します。 【害虫】 発生しやすい害虫は、ハダニ、カイガラムシなどです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁します。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 フィカス・アルテシマの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、葉色が濃く鮮やかで、幹が太く全体にがっしりしたものを。また、好みの姿のものを選ぶことも大切です。 植え付け・植え替え laenon/Shutterstock.com 植え付け適期は、5〜8月です。ただし、猛暑日になりやすい7月下旬〜8月下旬は避けたほうが無難です。 入手した苗木よりも1〜2回り大きいサイズの鉢を準備します。 鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗木を鉢に仮置きして高さを決めたらポットから出し、根鉢を軽くくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢植えの場合は、成長とともに根詰まりしてくるので、2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直しましょう。 日常のお手入れ Bowonpat Sakaew/Shutterstock.com 【葉の手入れ】 フィカス・アルテシマは湿度が高い地域に自生する植物なので、年間を通して霧吹きで葉に水をかける葉水をしてやると機嫌よく生育し、ハダニの予防にもつながります。上からシャワーをかけてもよいでしょう。生育が鈍る冬は水やりを控えますが、空気が乾燥するため、忘れずに葉水は行います。 また、観葉植物として室内で栽培している場合、大きな葉にホコリがたまりやすくなります。葉が汚れていたら、適宜拭き取り、みずみずしい姿を保つとよいでしょう。 剪定 Opas Chotiphantawanon/Shutterstock.com 剪定適期は、5〜10月です。ただし、7月下旬〜8月下旬の猛暑期は木に負担がかかることがあるので避けたほうが無難です。 フィカス・アルテシマは枝を切ると樹液が出てきます。この樹液に触れるとかぶれることがあるので、ゴム手袋を着用して作業しましょう。皮膚についた場合は、流水でよく洗い流してください。切り口から樹液がたくさん出て床を汚すことがあるので、切り口にキッチンペーパーをかぶせておくのをおすすめします。 剪定の際は、生育期であればどこで切ってもかまいません。込み合って風通しが悪くなっている場所があれば、内側に向かって伸びている枝や交差している枝、弱々しくなっている枝などを選び、分岐している部分まで遡って切り取ります。大きくなりすぎて持て余すようであれば、思いきって小さくしたい高さまで切り戻してもOKです。剪定した枝は挿し木に利用できます。 冬越し Katrina Era/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは寒さに弱いので、ベランダやテラスなどの屋外に置いている場合は、気温が10℃を下回るようになったら室内に取り込みましょう。日が差し込む窓辺などに置いて管理します。越冬して生育期に入ったら、再び外に出してもかまいませんが、いきなり直射日光にさらすと葉焼けすることがあるので、徐々に光に慣らすようにしてください。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、挿し木で増やすことができます。ここでは、その方法について詳しくガイドします。 【挿し木】 挿し木とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと、発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、フィカス・アルテシマは挿し木で増やせます。 挿し木の適期は、5月中旬〜9月です。新しく伸びた枝を10cmほど、切り口が斜めになるように切り取ります(挿し穂)。水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために挿し穂の下葉を半分くらい切り取りましょう。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。明るい日陰に置いて適宜水やりをしながら管理し、発根して十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 フィカス・アルテシマを好みの形に仕立てる方法 RealAleem/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、幹をうねらせてスタイリッシュに仕立てたものに人気があります。幹がやわらかく、曲げやすい特性があるため、自身でくねらすように仕立てることも可能です。ここでは、準備するものや仕立て方についてご紹介します。 準備するもの フィカス・アルテシマを好みの形に仕立てるのに必要なものは、支柱、紐かビニールタイ、剪定バサミなどです。幹を仕立てる前に、どのような形にするか前もって明確にしておくことも大切です。螺旋状に曲げるスタイルや、ゆるくS字に曲げるスタイルなどがあります。 曲げ方 まず、植木鉢の左右に支柱を1本ずつ立てます。上部で支柱同士を交差させ、ビニールタイや紐で結び、山形にしてください。幹をゆっくりと曲げて、ビニールタイや紐で支柱に固定し、螺旋にするなら支柱の外側に巻きつけ、S字にするなら内側でカーブをつけて曲げます。そのまま日当たりのよい場所で1年ほど管理しましょう。その後はビニールタイや紐と支柱を外してもOK。曲げているときに折れても、生命力が強いためまた芽が出て伸びてくるので、ほとんど心配は不要です。 フィカス・アルテシマの幹を太くする方法 banyan tree in a pot green common fig leaf scientific name "ficus altissima" フィカス・アルテシマの幹を太くするには、生育期に日当たりと風通しのよい戸外に置くのがポイントです。戸外に置けない場合は、なるべく明るい窓際に置き、生育期は窓を開けて風通しをよくしましょう。また、生育期には定期的に肥料を与えて木の充実をはかります。根詰まりすると生育が悪くなるので、1~2年に1度は植え替えましょう。幹が太くなるまでには、ある程度の年数がかかることも知っておいてください。 フィカス・アルテシマは樹液に注意 Myname irwansyah/Shutterstock.com フィカス・アルテシマの樹液に触れると、皮膚炎や蕁麻疹を起こすことがあります。剪定をする際はゴム手袋をはめ、樹液を触らないようにしましょう。特に敏感肌の方は注意が必要です。もし皮膚に触れたときは、すぐに流水できれいに洗い流してください。 フィカス・アルテシマをインテリアのアイテムとして部屋で育てよう ANUCHA PALAMA/Shutterstock.com フィカス・アルテシマは、特に広いリビングに映えるとして人気があります。一般的なゴムノキより葉が色鮮やかなので、お部屋を明るくしてくれますよ。寒さにだけ気をつけてあげれば、特に手がかかることもありません。ぜひリビングやテラス、ベランダなどに迎え入れてはいかがでしょうか。
-
宿根草・多年草

レースラベンダーは葉も花も楽しめる! 栽培ポイントやアレンジ法を解説
レースラベンダーの基本情報 N.Stertz/Shutterstock.com 植物名:レースラベンダー学名:Lavandula pinnata英名:fernleaf lavender、jagged lavender和名:レースラベンダーその他の名前:ピナータラベンダー科名:シソ科属名:ラバンデュラ属原産地:カナリア諸島分類:常緑性小低木 レースラベンダーの学名はLavandula pinnata (ラバンデュラ・ピナータ)。シソ科ラバンデュラ属の常緑性小低木で、原産地はカナリア諸島。ラベンダーの中では、比較的耐暑性がある反面、寒さに弱い性質を持っています。樹高は30〜60cm。冬でもみずみずしい葉を保つため、エバーグリーンとして利用できます。花に芳香はありますが、それほど強くはなく、観賞用として楽しまれることが多いです。 レースラベンダーの花や葉の特徴 peterpanTW/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:4〜7月、9~11月樹高:30〜60cm耐寒性:やや弱い耐暑性:やや弱い花色:紫 レースラベンダーの開花期は4~7月、9~11月です。よく返り咲く性質があり、環境が合えば真冬に咲くこともあります。花色は紫色で、花穂を立ち上げて下から上に咲き上がっていきます。 葉には細かい切れ込みが入り、レースのような繊細な質感が印象的。また、表面に産毛が密生していることから涼しげなシルバーリーフに見え、常緑性のため一年を通してカラーリーフプランツとして楽しめます。 レースラベンダーの名前の由来や花言葉 N.Stertz/Shutterstock.com 「ラベンダー」という名前はラテン語の「lavare」から来ています。「洗う」という意味を持ち、ラベンダーが沐浴や洗濯に利用されたり傷口を洗うのに使われたりしたことが由来です。レースラベンダーという名前は、葉に細かい切れ込みが入り、レースのようなフォルムを持つことに由来します。 花言葉は「あなたを待っています」「沈黙」「繊細」など。ラベンダーという名の少女が愛を告白できず1輪の花になってしまったというストーリーがもとになっています。「沈黙」はラベンダーの香りにリラックス効果があることが由来のようです。 ラベンダーの主な品種 JeanLucIchard/Shutterstock.com 香りがよく、ハーブとしても利用されるラベンダーには、レースラベンダーのほかにもさまざまな種類があります。ここでは代表的な品種をいくつかご紹介します。 イングリッシュラベンダー(コモンラベンダー) Iva Vagnerova/Shutterstock.com フランスのプロバンス地方が原産。ラベンダーの中でも特にかぐわしい芳香を持ち、鮮やかな紫色の花も美しく人気の高い代表的な種類。高温多湿に弱く、寒さに強いため、冷涼な地域での栽培に向きます。トゥルーラベンダーとも呼ばれ、香水などの原料にも主にこの品種の精油が使われます。 ラバンディン ラバンディン‘グロッソ’。tamu1500/Shutterstock.com スパイクラベンダーとイングリッシュラベンダーの交配種。比較的耐暑性があり、寒さにも強く育てやすい種類です。イングリッシュラベンダーの栽培が難しい温暖な地域でも栽培できます。ポピュラーな品種に、生育旺盛で香りがよく、花も美しい‘グロッソ’があります。 フレンチラベンダー High Mountain/Shutterstock.com 主に花を楽しむラベンダーで、ウサギの耳のような苞が特徴の可愛らしい品種。耐寒性はやや弱いものの耐暑性に富み、夏越ししやすい反面が楽で、栽培しやすい種類です。 レースラベンダーの栽培12カ月カレンダー 開花時期:4〜7月、9~11月植え付け・植え替え:3月下旬〜4月、10月頃肥料:3月下旬〜4月、10月頃種まき:5月頃 レースラベンダーの栽培環境 Burning Bright/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足すると花つきが悪くなり、ひょろひょろと徒長ぎみに伸びて軟弱な株になるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本ですが、地域によっては冬は室内に取り込んで冬越しさせます。 【置き場所】高温多湿が苦手で、水はけのよい環境を好むため、土を盛って周囲より高くしたり、レイズドベッドや傾斜地に植え付けたりするのも一案です。夏は午前のみ日がさす東側などに植え、鉢植えの場合は雨が当たらない、風通しのよい涼しい半日陰に移動して管理するとよいでしょう。軒下やベランダに置くと花が傷みにくく、長く楽しめます。 耐寒性・耐暑性 耐暑性はありますが過湿に弱く、日本の高温多湿な夏は苦手。鉢植えの場合は、雨が当たらない風通しのよい半日陰に移動して夏越しさせるとよいでしょう。地植えの場合は、開花後には鉢に植え替えるのも一案です。また、ラベンダーの中では寒さに弱く、霜や凍結によって枯れてしまうため、霜が降りる地域では軒下などに置くか、室内に取り込んで越冬させるとよいでしょう。 レースラベンダーの育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約1カ月前に、苦土石灰を散布してよく耕しておきます。2週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕し、有機質に富んで水はけ・水もちのよい土壌をつくります。水はけをよくするために、周囲より土を盛っておくのもおすすめです。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販のハーブ用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 過湿が苦手なので、乾燥気味に管理します。水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に与えると、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に行いましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らず乾燥が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 肥料 Pawel Beres/Shutterstock.com 【地植え・鉢植え共に】 植え付けの際に元肥を施しておけば、1年目の追肥は必要ありません。ただし、株に勢いがないようであれば、液肥を与えて様子を見ましょう。 越年後は、3月下旬〜4月上旬と10月頃に、緩効性化成肥料を少量施します。 注意する病害虫 nechaevkon/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、うどんこ病、灰色かび病などです。 うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放置するとどんどん広がって光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら病気の葉を摘み取って処分し、適用のある殺菌剤を葉の表と裏に散布して、蔓延するのを防ぎましょう。 灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほど、かつ多湿の環境下で発生しやすく、ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合っていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合っている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。 【害虫】 レースラベンダーに発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。 レースラベンダーの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、葉色がよく、節間が詰まって間のびしていないしっかりとしたものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com レースラベンダーの植え付け・植え替えの適期は、3月下旬〜4月か、10月頃です。ただし、植え付け適期以外にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、20〜30cmの間隔を取っておきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。 地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてからハーブ用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢の中に仮置きして高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ Reallyice/Shutterstock.com 【花がら摘み】 株の消耗を防ぎ、蒸れを防ぐためにも、終わった花は早めに切り取ります。花がらを切り取る際は、花茎をたどってわき芽の上でカットするとよいでしょう。特に株が弱りやすい夏は、花が咲いたら早めに収穫し、切り花やドライフラワーとして楽しむのがおすすめです。 剪定・切り戻し Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 【切り戻し】 開花がひと通り終わった頃に、草丈の半分くらいまで切り戻すと、高温多湿による蒸れを防いで夏越ししやすくなります。また9〜10月に、夏を乗り切って草姿が乱れていたら、再び切り戻すとよいでしょう。 【透かし剪定】 レースラベンダーは蒸れに弱いため、株が茂りすぎて込み合っている部分があれば、間引き剪定をします。枝葉を透かすのが目的で、込み合っている部分の枝のうち、弱々しい枝を選んで地際で切り取りましょう。 増やし方 Montana Isabella/Shutterstock.com レースラベンダーは、種まきや挿し木で増やすことができます。ここでは、それぞれの方法についてご紹介します。 【種まき】 種まきから増やしたい場合、開花後に種子を採取します。開花期が終わりを迎える頃に花がら摘みをやめ、熟したら採種して密閉容器に入れ、翌春まで保管しておきましょう。ただし、品種改良された園芸品種の場合は、親と同じ性質になるとは限りません。 種まき適期は、3〜4月です。 種まき用のトレイに水で湿らせた草花用培養土を入れて種子を播き、ごく薄く覆土してください。種子が流れ出すことがないように、トレイより1回り大きな容器に浅く水を張り、トレイを入れて底面から吸水させます。乾燥しないように管理すると、2週間ほどで発芽します。 発芽したら日当たりがよく、風通しのよい場所で管理しましょう。本葉が2〜3枚出始めたら、黒ポットに植え替えて育苗します。しっかりした株に育ったら、植えたい場所に定植しましょう。 【挿し木】 挿し木とは、枝葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、レースラベンダーは挿し木で増やすことができます。 レースラベンダーの挿し木の適期は、5〜6月か、9月下旬〜10月です。新しく伸びた枝を10㎝くらいつけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 レースラベンダーのアレンジ roollooralla/Shutterstock.com レースラベンダーは、花が咲いたら早めにカットすると、種子をつけるためのエネルギーを省力して株への負担を減らすことができます。カットした花は切り花として楽しんだり、ドライフラワー、クラフトなどにも利用できます。 切り花 切った花を室内に飾って楽しむ場合は、花瓶、花切りバサミ、水をたっぷり張れる深さのある容器を用意しましょう。採取したラベンダーは、活けたときに水につかる部分の葉を取り除いておきます。容器にたっぷり水を入れて、水の中で茎の先端を斜めに切ります。1時間ほどそのまま休ませた後、水を少なめに入れた花瓶に飾ります。水は毎日こまめに替えましょう。 ドライフラワー ドライフラワーにする場合は、あらかじめ紐とハサミを用意しておきます。ラベンダーは開花後に乾燥させると花びらが落ちるので、開花前に摘み取るのがおすすめです。つぼみのついた茎葉を採取した後、葉を取り除いて束ね、きつめに結びます。風通しのよい日陰に逆さに吊しておくと、1週間ほどで水分が抜けてドライフラワーになります。 ラベンダースティック(ラベンダーバンドルズ) Photo/萩尾昌美 ラベンダースティックとは、切り花のラベンダーとリボンで作るクラフト品です。一般に香りの強いイングリッシュラベンダーやラバンディンが使われますが、香りは弱いもののレースラベンダーでも作ることができます。 まず、花穂がしっかりついた切り花を9~13本と、糸、細めのリボン約150cmを用意しておきます。 切り花は1日水を抜いてしんなりさせ、虫がいれば取り除いておきます。先端の花穂以外の花穂や葉を取り除いて束ね、枝の下部は切り揃えておきましょう。花穂の下を糸で縛って固定し、花穂に向かって枝を折り返します。折り返した部分を上に持ってリボンを差し、編み込んでいきましょう。花穂を編み込み終えたら、束ねた枝もリボンで巻いてスティック状にします。 レースラベンダーでさまざまなアレンジを楽しもう Yuri Kara/Shutterstock.com 花も葉も美しく、繊細な表情を持つレースラベンダー。ほどよい芳香を持ち、切り花やドライフラワー、クラフトなどにも利用できます。暑さや寒さにはやや弱いものの、きちんとケアすれば、よく返り咲いてくれます。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
-
園芸用品

ガーデニングの成功体験に導いてくれる「メネデール」70周年記念プレゼントキャンペーン
「メネデール」愛用者の声 「メネデール」とは植物の生長に欠かせない鉄を、根から吸収されやすいイオンの形で含む活力剤。発根を促し、さし木や種まき、植え付け、植え替え、弱った時の活力アップまで、あらゆる場面で活躍する植物のサプリメントです。肥料でも農薬でもないので、与えるタイミングや希釈倍率をあまり気にせず使えるから初心者でも安心。そんなメネデールを愛用し、さまざまな植物を育てる人の声を集めました。 丸裸になったウンベラータが青々と復活! リビングの窓辺で育てていた観葉植物のウンベラータの葉が次第に黄色くなり、パラパラと落葉するようになってしまいました。鉢から掘り上げてみると、120cmほどの木の大きさに比べて、根っこは片手に収まるくらいにしか成長していませんでした。そこで、ウンベラータの根をしっかり伸ばすために、新しく直径40cmほどの大きな鉢に植え替え、3日に1度メネデールをやったところ、植え替え後約40日で青々とした葉が茂り、見事復活! 「メネデール」の芽が出る、根が出る、を実感しました。その後、水やりの際には定期的にメネデールを使い、植え替えの際にも必ず使うようにしています。肥料はあげる時期によって肥料やけなどを起こしてしまうため、使い方に気を付ける必要がありますが、メネデールはそうした心配がないので、初心者の私でも安心して使えるところが気に入っています。(東京都・Tさん) バラのピンチにはいつもメネデール 丈夫なシュートを伸ばし、たわわに咲いた‘プリュム’の鉢植え。 春先の強風で、鉢植えのバラの大事なシュートがぽきりと折れてしまったことがありました。今年は花が少ないかなとガッカリしたのですが、ダメもとでメネデール希釈液をやり続けたところ、新しいシュートが発生し2〜3週間で急成長。5月の開花に間に合い、たくさんの花を咲かせ本当にうれしかったです。その後も水やりの際に定期的にメネデールをやり、晩秋まで何度も花が楽しめました。以来、バラ以外にも植物が弱ったときはいつもメネデールにピンチを救ってもらっています。(鳥取県・Oさん) 果樹の挿し木に成功! 引越しの際、庭の植物をすべて持っていきたかったのですが、レッドカラント(フサスグリ)は掘り上げて移動することができない大株になっていました。何年も大事に育ててきたので、新居の庭でもどうしても植えたいと思い、初めての挿し木に挑戦してみることにしました。メネデールを使うと挿し木の成功率が上がると友人から聞き、切った枝をしばらくメネデールの100倍希釈液につけて鉢に挿し、定期的にメネデール希釈液で水やりをしたところ、見事発根に成功! 鉢植えから去年地植えにし、再び実が楽しめるようになりました。庭の歴史をつないでくれたメネデールに感謝です。また、切り花にもメネデールをあげると花が長もちすると聞き、花瓶にメネデールを入れたら切り花からも発根し、びっくりしました!(長野県・Oさん) 赤い艶々の実をつけたレッドカラント。 プロの農家も信頼を寄せるバイオマイスター 畑の移設によって土壌環境の問題と病害虫の発生が重なり、年間収量が以前の10分の1にまで激減してしまったレモン農家「Clover Farm」。そんな畑の存続危機に直面しているときに、メネデール社のモニター企画を見つけて連絡したことが切っ掛けで土壌分析と栽培アドバイスを受けられることに。診断の結果を踏まえて、根の張りが悪かった木にメネデールをかん注、葉面散布するとともに土壌改良を行いました。さらに、バイオマイスターという土壌資材をマルチングすることで、土壌環境のさらなる改善や病気の発生低減などを狙うことになりました。その結果、収穫量は過去最高時の1.5倍にまで増え、果実の大きさも過去最高になりました。納入先である洋菓子店や顧客からも果汁が多くて甘みも素晴らしいと、とても嬉しい評価をいただきました! *かん注(灌注)とは、薄めた液剤を土中に染み込ませて効果を発揮させる処理方法。 *バイオマイスターは根が生息する根圏の環境を良好に整えるために作られた、メネデール社が販売している土壌資材。配合している素材の組み合わせと含有微生物や各種栄養素の働きにより、新鮮な空気と水分を根圏に確保します。 メネデール70周年記念キャンペーンに応募しよう! メネデール社では70周年の感謝の気持ちを込めて、プレゼントキャンペーンを実施中。植物活力素「メネデール」やオリジナルキャラクター「葉っぴー」のぬいぐるみなどが抽選で当たります。また、生産者の方限定で土壌診断を抽選で3名様にプレゼント。専門機関での土壌診断とともに、現地に伺って土壌改良等のアドバイスを行います。収穫量などでお悩みの方は、ぜひこの機会にご応募ください。 ■応募期間:12月1日(日)〜12月31日(火)まで *プレゼントキャンペーンと生産者限定土壌診断は各フォームからご応募ください。
-
育て方

【冬の庭仕事15選】剪定、寄せ植え、ペインティング…冬のTO DOリスト!
【1】まだまだ球根の植えどき! 来春咲くチューリップやスイセンなどの球根を植える時期は、一般的には10〜11月と言われていますが、雪で地面が覆われていない限り、まだまだこの時期も植えどきです。園芸店の端っこには、球根のセールワゴンを見つけることもしばしば。大量買いでお買い得に素敵な球根ガーデンができるかもしれません。 【2】木製の構造物のメンテナンス Edgars Berzins/Shutterstock.com 門扉や塀、ガーデンシェッド、デッキなど木製の構造物は、塗り直しすることで劣化を遅らせることができます。塗装作業は空気が乾燥する冬期が最適。天気予報と相談して行いましょう。 【3】鉢・ポットの整理 FoxglovesAndStockings/Shutterstock.com 植物が増えるとともに、いつの間にか増えてしまっているのが鉢。使わないのに積み上げられた鉢が庭の片隅でタワーになっていませんか? そのタワーが虫の温床になることもあります。来年も確実に鉢は増えるので、使わないものは整理して捨てましょう。 【4】落ち葉掃除 maxbelchenko/Shutterstock.com 11〜12月は枯葉や落ち葉が多くなるので、掃き掃除を意識的に行いましょう。雨の直後を避け、なおかつ風がない日を狙うと効率的に掃除ができますよ。また、木を揺らして落ちそうな葉を事前に落としておくのも手です。落ち葉が風に舞って飛び広がると隣接する住宅の敷地内に入る場合もあるため、場合によっては近隣へ声かけのうえ掃除を申し出ることも検討するとよいでしょう。 【5】土壌改良 36106/Shutterstock.com 冬の園芸作業に、「天地返し」と呼ぶものがあります。土を深く掘り起こして2週間ほど寒風にさらし、土中の害虫や病原菌を駆除するための作業です。前年度に使用した鉢の土も含めて天地返しをしましょう。腐葉土や油かすなどの堆肥を混ぜれば、再びふっくらとした土に生まれ変わります。 【6】施肥 庭の肥料分は植物が生育していく過程で消費されるので、シーズンごとに追加する必要があります。冬は来春の芽生えのために宿根草やバラなどに施肥を行います。多くの植物が休眠中の冬季に与えるため、ゆっくり効いて土壌改良にもなる遅効性の有機質肥料が向いています。春先以降に効果が出るものとしては、堆肥を主体に肥料分の多い油粕(あぶらかす)や鶏ふんを組み合わせるのがおすすめです。 【7】マルチング AntonSAN/Shutterstock.com 地面が凍り付いて霜柱ができると、根や球根が持ち上げられ植物が傷むことがあります。強い霜が降りそうなときは、植物の株元の表土をバーク堆肥や腐葉土などで覆う「マルチング」をすると、霜害を防ぐことができます。 【8】落葉広葉樹の剪定 12~2月は落葉広葉樹の剪定適期です。アオハダやアオダモ、ヤマボウシ、ハナミズキ、ジューンベリーなど、よく庭木に用いられる樹木が該当します。大きくなりすぎると台風や雪の影響を受けやすいので、定期的に剪定してサイズをコントロールしておきましょう。ノコギリや剪定バサミなどの刃物を使う際は、手袋が必須です。 【9】常緑針葉樹の軽い剪定 マツやモミの木などの常緑針葉樹は、冬にかけて軽く剪定して枯れ枝を整理しておきましょう。雪の重みがかかると折れて、一気に落雪する危険があります。剪定枝はクリスマスリースやお正月飾りなどのアレンジに使うといいでしょう。針葉樹は触れるとチクチクするので、手袋をはめての作業がおすすめ。 【10】クリスマスローズの古葉取り クリスマスローズはこの時期、株の中心部に花芽ができ、それに押し広げられるように古葉は横に開いて倒れてきます。この古葉を取り除くと株元によく日が当たるようになり、地温も上昇して花芽の生育を促進します。病気の発生を防ぐ効果もあるので、株元から5cm以上残して茎を切りましょう。 【11】冬の花の寄せ植え 園芸店にはパンジー、ビオラ、ガーデンシクラメン、スイートアリッサム、チェッカーベリーなど愛らしい花が多数並んでいます。冬は植物の生育がゆっくりで蒸れの心配もないので、ギュッと植え込む寄せ植えが楽しめます。クリスマスやお正月に玄関を飾る寄せ植えを作ってみましょう。 【12】室内での観葉植物の管理 Okrasiuk/Shutterstock.com 熱帯や亜熱帯といった暖かい地域を原産地とするものが多い観葉植物を上手に冬越しさせるには、それぞれの最低温度に達しないように管理することが重要です。また、成長が止まる冬は、春から秋とは育て方も変わります。育てている観葉植物の性質や耐寒性を正しく把握して、適した環境で管理しましょう。また、室内ではエアコンやファンヒーターなどの暖かい風によって高温になったり、乾燥することで観葉植物がダメージを受けるので注意が必要です。 【13】冬の水やり DEWI-Stockphotos/Shutterstock.com 冬はほとんどの植物が休眠期に入り生育がゆるやかになるため、水やりの頻度を減らすのが基本です。一般的に冬の水やりは、地植えならほとんど不要。もし極端な乾燥で水やりが必要と判断した場合は、霜が降りる朝晩や夜間は、土中に残った水分で根も一緒に凍ってしまう恐れがあるので、日が出ているうちに水やりを終えるようにします。 また、鉢植えの宿根草や球根植物への水やりはお忘れなく! 地上部に何もないと水やりを忘れがちですが、極度に乾燥させると枯れてしまうので、週に1回は水やりをしましょう。 【14】冬から育てる野菜 Marian Salabai/Shutterstock.com ホウレンソウやコマツナ、ネギ、カブなどは、冬の時期に種まきから栽培することができます。種まきから1〜2カ月で収穫できるもの、来春に収穫できるものとさまざまあるので、収穫のタイミングが異なる野菜を栽培して楽しむのもよいでしょう。冬季の野菜栽培のメリットは、病害虫の発生が少ないこと。ただし、環境によっては被害に遭うことがあるので、水やり時などにパトロールをしながら、気温や天候にも注意して栽培しましょう。もし、冬季は屋外での栽培が叶わない地域では、窓辺を利用した栽培方法もあるので、以下記事を参考に。 【15】ライトアップを楽しもう Photo/3and garden 冬のシーズンは、春に比べて庭の彩りが少なくなったり、落葉樹が葉を落として寂しい印象になりがちですが、光の演出があれば、この季節ならではの楽しみが生まれます。植物やガーデンオーナメントを浮かび上がらせるライトアップや、つる植物や樹木に絡めるイルミネーション、ツリー形の明かりなどを使えば、庭やベランダに華やかな世界が広がりますよ。 春に向けて庭仕事を計画的に進めよう! Svetlana Gorbacheva/Shutterstock.com この時期の庭の手入れによって春の景色にも違いが出てきます。この記事でご紹介した庭仕事を、自分の庭に当てはめてリスト化し、天気予報で気温や天候を確認しながら計画的に庭仕事を進めましょう。春に美しい庭が広がることを想像すると、冬の庭仕事も楽しくできそうですね。
-
宿根草・多年草

ローダンセマムは花もシルバーリーフも楽しめる! 特徴や綺麗に咲かせるコツをご紹介
ローダンセマムの基本情報 croquette/Shutterstock.com 植物名:ローダンセマム学名:Rhodanthemum英名:Moroccan daisy和名:ローダンセマム科名:キク科属名:ローダンセマム属原産地:北アフリカ、スペイン分類:宿根草(多年草) ローダンセマムの学名は、Rhodanthemum。学名がそのまま流通名となっています。キク科ローダンセマム属の常緑性多年草で、冬でもみずみずしい葉姿を保ちます。原産地は北アフリカ、スペインで、耐寒温度はマイナス10℃ほど。寒さに強い一方、夏の高温多湿を苦手とするので、夏越しの管理に注意が必要です。草丈は10〜30cmで、花壇の前方に向いています。マーガレットによく似た可憐な花姿で、より低温に強いため、冬も管理しやすいのが魅力です。ただし、日本では夏越しが難しいため、一年草として扱われる場合もあります。 ローダンセマムの花や葉の特徴 iPlantsman/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:3〜6月草丈:10〜30cm耐寒性:強い耐暑性:やや弱い花色:白、クリーム、ピンク ローダンセマムの開花期は3〜6月で、花色は白、クリーム、ピンク。花茎を伸ばした頂部に3〜4cmのマーガレットに似た花が1輪ずつ咲きます。葉には細かく切れ込みが入っており、レースのような繊細な表情が魅力です。白い産毛に覆われたシルバーリーフで、開花期以外はカラーリーフとして利用可能。ただし、品種によってはグリーンのものもあるようです。 愛らしいピンク花も人気。haldy-01/Shutterstock.com ローダンセマムの名前の由来や花言葉 Bex Pix/Shutterstock.com ローダンセマムの名前は、ギリシャ語のバラ「Rhodon」と、花「Anthemon」をミックスしたもので、バラのように美しい花という意味になります。花言葉は「永遠の愛」「気丈に」「誠実」など。「永遠の愛」は開花期が長いこと、「気丈に」は花茎をまっすぐ伸ばした先端に、上向きに咲く姿が由来のようです。 ローダンセマムの人気の種類・品種 Nahhana/Shutterstock.com ローダンセマムは多様な種類や品種が出回っています。ここでは、特に人気の高い品種についてご紹介します。 ローダンセマム・ホスマリエンセ Ibtissam H/Shutterstock.com ポピュラーに出回っているホスマリエンセ種は、黄色い筒状花と白い舌状花のコンビが美しい、定番ともいえる花姿。ほかの種よりも花が1回り大きく華やかです。切り込みが深く入った繊細なシルバーリーフです。 ローダンセマム‘アフリカンアイズ’ LFO62/Shutterstock.com ホスマリエンセから作出された園芸品種で、中央の茶褐色の筒状花と、周囲を囲む白い舌状花とのコントラストが美しい。花茎が硬く、倒れにくいのも特徴。 ローダンセマム‘リルピンク’ 甘やかなパステルピンクの花を咲かせる園芸品種。褐色の筒状花とピンクの舌状花のコントラストも美しく、目を引きます。葉はシルバーリーフです。 ローダンセマム‘アプリコットジャム’ アプリコット色の舌状花は、濃いピンクからだんだんと淡いピンクへ変化していくので、1株で色のグラデーションが楽しめます。筒状花は褐色で、花径は4cmほど。花つきがよく、花茎を長めに伸ばして次々に開花します。葉はシルバーリーフです。 ローダンセマム・カタナンセ カタナンセはあまり流通していない種です。筒状花は黄色。ごく淡いクリーム色の舌状花の先端には、軽く切れ込みが入ります。 ローダンセマムの栽培12カ月カレンダー 開花時期:3〜6月植え付け・植え替え:3〜5月、10〜11月肥料:2〜5月、10〜11月種まき:5月頃 ローダンセマムの栽培環境 Lee ArtPhotos/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しのよい場所を好みます。日照が不足すると花つきが悪くなり、ひょろひょろと徒長ぎみに伸びて軟弱な株になるので注意しましょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。 【置き場所】水はけのよい環境を好みます。夏の高温多湿は苦手なので、午前のみ日が差す東側などに植え、鉢植えの場合は雨が当たらず、風通しのよい半日陰に移動して夏越しするとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 寒さには強いので、基本的に戸外で冬越しできますが、寒冷地では室内に取り込むほうが無難。寒風に当たると傷むことがあるので注意が必要です。また、夏の高温多湿が苦手なので、土を盛って周囲より高くしたり、レイズドベッドや傾斜地に植え付けたりするなど、水はけよく育てましょう。鉢に植え替え、雨が当たらず風通しのよい半日陰に移動して夏越しするのも一案です。 ローダンセマムの育て方のポイント 用土 blueeyes/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約1カ月前に、苦土石灰を散布してよく耕しておきます。2週間前に腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、有機質に富み水はけ・水もちのよい土壌をつくります。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 真夏は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がって株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に与えることが大切です。 また、真冬は、気温が低くなる夕方に行うと凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった日中に与えるようにしましょう。 【地植え】 根付いた後は、下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。 【鉢植え】 日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつも湿った状態にしていると根腐れの原因になるので、与えすぎに注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。特に開花期間中は水を欲しがるので、水切れしないように管理しましょう。また、冬でもカラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。 肥料 sasimoto/Shutterstock.com 【地植え・鉢植え共に】 2〜5月と10〜11月に、月に1度を目安に緩効性化成肥料を少量施します。 注意する病害虫 schankz/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、立ち枯れ病です。 立ち枯れ病は、根や地際の茎から感染し、だんだん生育が悪くなります。進行すると葉が黄色くなって株全体に病気が広がり、やがて腐って枯れてしまいます。発生初期に適用のある殺菌剤をかけて防除しましょう。病気が広がるようなら、抜き取って処分します。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシ、ハダニなどです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期に葉裏にはスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 ローダンセマムの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、株元の葉が蒸れて枯れ落ちていたり、ヒョロヒョロとして葉が少ないものは避け、葉色がよく、株全体に葉が茂ってつぼみが多いものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え OlegDoroshin/Shutterstock.com 植え付け・植え替えの適期は、3〜5月か、10〜11月です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、根鉢を軽くくずして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、20〜30cmの間隔を取っておきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土をバークチップなどでマルチングするとよいでしょう。 地植えにしている場合は、数年は植えたままにしてもかまいません。しかし、大株に育って込み合ってきたら、掘り上げて株分けして植え直し、株の若返りをはかるとよいでしょう。 【鉢植え】 鉢で栽培する場合は、5〜6号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して鉢の中に仮置きし、高さを決めたら、根鉢を軽くほぐし、少しずつ土を入れて植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。水やりや降雨時の泥はねによって病気が発生するのを防ぐために、表土にバークチップなどを敷いておくとよいでしょう。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えます。 鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、2〜3年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出して根鉢をくずし、新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、前よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。 日常のお手入れ mihalec/Shutterstock.com 【花がら摘み】 終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながります。また、いつまでも花がらを残しておくと、種をつけようとして株が消耗し、老化が早まって花数が少なくなってしまうので注意。花がらをまめに摘み取ると、次世代を残そうとして次から次に花がつき、長く咲き続けてくれます。 【切り戻し】 開花がひと通り終わった6〜7月に、草丈5cmくらいまで深く切り戻すと、高温多湿による蒸れを防いで夏越ししやすくなります。また、9〜10月、夏を乗り切って草姿が乱れていたら、草丈の半分くらいまで切り戻すとよいでしょう。その後わき芽が出て、こんもりと茂る株姿になります。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com ローダンセマムは、挿し芽で増やします。挿し芽とは、茎葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、ローダンセマムは挿し芽で増やすことができます。 挿し芽の適期は、4〜5月か、9月下旬〜10月です。新しく伸びた茎を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を数枚切り取ります。黒ポットを用意して新しい培養土を入れ、水で十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて乾燥させないように管理します。発根後は日当たり・風通しのよい場所に移動し、十分に育ったら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 ローダンセマムの夏越しの注意点 InfoFlowersPlants/Shutterstock.com ローダンセマムは乾燥した山岳地帯を原産とするため、日本の高温多湿の気候が苦手で枯れやすく、一年草として扱われることがあるほど夏越しが難しいのが注意点の1つです。地植えの場合は、風通しをよくし、蒸れを防ぐために地際から5cmほど残して深く切り戻して乗り切るのがおすすめ。または、鉢に植え替えて養生させるのも一案です。鉢栽培の場合は、雨の当たらない涼しい半日陰に移動して、暑い時期を乗り切ります。 蒸れに注意すれば夏越しは可能ですが、高温多湿な日本の夏は傷みやすいため、一年草と割り切るのも一案。初夏までであれば、手間がかからず管理もしやすいです。 ローダンセマムの花が咲かない原因と対処法 Graeme L Scott/Shutterstock.com ローダンセマムの花が咲かないのは、蒸れが原因として考えられます。花や茎葉に水がかかると傷みやすいため、開花期の水やりの際は株元の土を目がけて与えてください。梅雨時は特に注意が必要で、鉢栽培の場合は雨の当たらない場所に移動するとよいでしょう。 ローダンセマムの花とシルバーリーフで庭を彩ろう shins/Shutterstock.com 可憐な花姿が魅力のローダンセマムは、高温多湿に注意さえすれば、毎年開花を楽しませてくれます。フォルムの美しいシルバーリーフはエバーグリーンで、冬もみずみずしい葉姿を楽しめるのも美点です。ぜひ庭やベランダに迎え入れてみてください。
-
ガーデン&ショップ

「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」1年の取り組み
毎日見学者が訪れる第2回コンテスト会場は「神代植物公園」正門手前プロムナード[無料区域] コンテスト会場となった神代植物公園の正門手前プロムナード[無料区域]の1年間の景色の移り変わり(右上/4月 左下/7月 右下/11月)。入口付近に設置されたガーデンの案内板(左上)が目印。 第1回の都立代々木公園での開催に続き、第2回の舞台は、武蔵野の面影が残る都立神代植物公園。広大な敷地を有する園内には、四季折々に咲き継ぐ10万本もの花木のコレクションに加え、ばら園や貴重な植物が育つ大温室などがあり、歴史ある植物公園として知られています。第2回のコンテスト会場は、公園の正門手前のプロムナード[無料区域]。書類審査を通過した5名の入賞者がそれぞれ約70㎡のスペースにガーデンを制作し、3回の審査を経て2024年11月にグランプリが決定しました。 第2回コンテストのテーマは「武蔵野の“くさはら”」 5人が作庭した花壇は、プロムナード(公道)を挟んで向かい合う日向と日陰の2つのエリアに設けられました。日陰の花壇(写真手前側)は、常緑高木のシラカシが日を遮ります。11月の様子。 今回のコンテストのテーマは「武蔵野の“くさはら”」です。 かつて、ここ調布市を含む武蔵野エリアは見渡す限りの原野でした。ススキやハギなどが背を超えるまでに茂り、視界を遮る 山や木もなく、野から出た月が野に沈む、月見の名所としても知られていました。そんな背景に現代的な解釈を加えることで、挑戦者であるガーデナーたちは、豊かな色彩も取り入れながら新しい風景=ガーデンを制作しました。 コンテストガーデンが作られている敷地の平面図。A〜Eの各面積は約70㎡ 。どのエリアでガーデンを制作するかは、2023年11月に抽選により決定しました。 第1回に引き続き、“持続可能なロングライフ・ローメンテナンス”であることが「東京パークガーデンアワード」の外せないルールです。丈夫で長生きする宿根草を中心に選び、季節ごとの植え替えをせず、四季ごとに花の彩りがあることが求められています。今回の植栽は、1名ごとに北側(日向)と南側(日陰)の異なる環境に花壇を制作されたのも特徴でした。 2023年12月に行われた5つのガーデン制作に関わった皆さん。 【第2回 東京パークガーデンアワード in 神代植物園 最終審査までのスケジュール】 「東京パークガーデンアワード」は、5名の参加者決定から最終審査の結果発表まで1年かけて行われる、新しい試みのコンテストです。2023年12月上旬にはそれぞれの区画で1回目の作庭が完了。2024年2月下旬には、2回目の作庭日が設けられ、切り戻しなどのメンテナンスや追加の植栽など、花壇のブラッシュアップ作業が行われました。5つのエリアがそれぞれ日増しに彩りがあふれる4月は『ショーアップ審査』、梅雨空の7月中旬には『サステナブル審査』、11月上旬に秋の見ごろの鑑賞性と年間の管理状況を審査する『ファイナル審査』が行われました。酷暑を乗り越え、晩秋のガーデン風景へと移り変わったコンテスト会場をぜひご覧ください。 「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」すべての審査が終了しました! 審査員は以下の6名。福岡孝則(東京農業大学地域環境科学部 教授)、正木覚(環境デザイナー・まちなか緑化士養成講座 講師)、吉谷桂子(ガーデンデザイナー)、佐々木珠(東京都建設局公園緑地部長)、植村敦子(公益財団法人東京都公園協会 常務理事)、松井映樹(神代植物公園園長) 4月、7月、11月の3回の審査では、6名の審査委員による採点と協議により行われました。審査基準は、以下の項目です。【審査基準】公園の景観と調和していること/公園利用者が美しいと感じられること/植物が会場の環境に適応していること/造園技術が高いこと/四季の変化に対応した植物(宿根草など)選びができていること/「持続可能なガーデン」への配慮がなされていること(ロングライフ) /メンテナンスがしやすいこと(ローメンテナンス)/デザイナー独自の提案ができていること/総合評価 ※各審査は別途定める規定に従い、審査委員による採点と協議により行われます。 「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」授賞式 2023年12月のガーデンの施工から約1年が経過し、3回目の審査となる『ファイナル審査』が2024年11月7日に行われ、入賞5作品の中より「グランプリ」、「準グランプリ」、「審査員特別賞」が決定。晴天の2024年11月24日、東京都江東区にある清澄庭園内の大正記念館にて授賞式が行われました。式典では、賞状とクリスタルメダルの贈呈、6名の審査員による講評、授賞者5名による喜びのコメントが発表され、参列者より大きな拍手が贈られました。 「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」の受賞者と審査員。 審査委員長の講評 審査委員長 福岡孝則さん(東京農業大学地域環境科学部 教授) パークガーデンというのはパブリックな場であり、私的な庭とは異なります。誰でも来ること、使うことができ、色々な方に体験していただけるのが最大の特徴かと思います。今年の「東京パークガーデンアワード」を通して感じたことをお伝えします。 東京パークガーデンアワードでは、植物の持っている美しさを単体の植物として見るだけではなく、植物全体で作る雰囲気やそのフィールドの色、テクスチャーや形などが見せる魅力を大いに感じることができました。成長前の春先などは、植物の下に設けられた小さな地形のアンジュレーションのつくる変化や水の動き、植物と地形でつくる全体のボリュームなどの細かい配慮からも作者の目的や意図を感じながら、審査しています。 私の専門はランドスケープアーキテクトなので、都市緑地などの屋外空間を計画設計するのが仕事で、植栽も含めた空間の全体像に重点をおいて考える傾向にありました。しかし今回改めて感じたことは、成長する過程のその瞬間瞬間にその植物を中心とした世界が輝いている瞬間があり、そこに感動があるということ。そして、ガーデンを訪れる人たちの実に多様で自由な感じ方、捉え方があることも強く感じました。パブリックガーデンは植物好きな人だけではなくて、多くの人に訴求していく必要があります。このような中で、出展者のみなさんが植物の形やテクスチャーで創意工夫を凝らし、繊細なものや明るいもの、そして渋いものなど、個性あふれるガーデンを創り出し、多くの人を惹きつけていました。私も含めて、改めて植物やガーデンの偉大さを考えさせられ、多くを学んだ審査となりました。 今年の夏は非常に暑かったですね。庭をつくる上で、サステナブルであることはとても大切なことです。一方で、「自然の下では、私たちで全てコントロールできず、思い通りにならないこともある」ということも学び、知る必要があります。日々、植物の状態を見たり、土の状態を学んだりして、その変化の中で自分たちが少しずつその土地に手を入れる感覚が大切だと考えます。今年は私の大学でも、研究室で設計に関わってきた食の庭プロジェクトで、土づくりからキャンパス内の庭や緑地のメンテナンスをするところまで取り組んでみました。ここでも意外な発見がありました。あれこれ試行錯誤しているうちに、いつもより学生同士のコミュニケーションが生まれていること。ガーデンづくりはサステナビリティを学ぶ実験場にもなると同時に、コミュニケーションが生まれるきっかけの場になるのです。夏の暑い日も、秋の心地よい日も、屋外で自然と向き合う時間をもつことで、新しい関係が生まれます。そう思うと、この東京パークガーデンアワードというのは、素晴らしい取り組みであり、まだ大きな可能性が隠されているといえるでしょう。 有名なガーデナーもランドスケープアーキテクトも、1人でできることは限られていると思います。ですから、皆さんがご自身が生活されている地域で、そしてチームでプラットフォームをつくっていただき、今回の東京パークガーデンアワードを基に日本中にパークガーデンが広がっていくような礎となって頂きたいと思います。また、ガーデンの技術とか、高い知識を持った公園管理者や造園技術者同志で切磋琢磨することも大事ですが、同時に、植物の育て方をまだ知らない人たちも含めて、いろんな人たちと関わりながら、このパークガーデンを広げていくということが大切だと感じております。 5名の授賞ガーデンと審査員講評 グランプリ コンテストガーデンAGrasses and Leaves, sometimes Flowers ~草と葉のガーデン〜 ⚫︎コンテストガーデンAの月々の変化は、こちらからご覧いただけます。 審査員講評 公園のエントランスにふさわしく、華やかさのある“のはら”でした。グラスや葉のテクスチャーの流れの中で、花が踊っているようにも感じられました。特に日陰の庭は植物の選定がしっかりしていて、多様な植物が秋まで乱れず、花後の姿も美しく見せていました。日向の庭は、混みあって見える時季もありましたが、流れを持たせたデザインコンセプトが秋にはしっかり生きてきました。シードヘッドもきれいに残り、キラキラしたグラスも印象的でした。全体に葉や花の色彩の対比が美しく計算されていて、光と風を感じさせてくれるステキな庭でした。 古橋 麻美さん コンテストを終えた受賞者のコメント 自身の今までの経験をうまく生かせたと思っています。当初、皆さんのプランを見たときにその素晴らしさに怖気づいたのですが、自身が長年メンテナンスをしている強みを生かし、きれいな庭に仕上げることができました。多くの人々に見て頂けるガーデンをつくりたいと長年思っていたので、1年間とても有意義な時間でした。 準グランプリ コンテストガーデンC草原は、やがて森へ還る。 ⚫︎コンテストガーデンCの月々の変化は、こちらからご覧いただけます。 審査員講評 「武蔵野の“くさはら”」というテーマに向き合う真摯な姿勢が伝わってきました。低木を植え、背景となるカシの木も利用し、限られた敷地で自然の景色をうまく表現していました。地形に起伏をもたせ、風の通り道も作り、「奥に何かあるのではないか」と草を分け入っていきたくなるような雰囲気を感じました。赤い実・ワイルドオーツ・ミズヒキなどとの出会いが楽しい一方、花壇手前に小花を枝垂れさせるなど、遠景も含めてバランスがよく、立体的で透明感のある景観になっていました。夏から秋にかけてやや繁りすぎ、地形のアンジュレーションなど細かな部分に目が届きにくくなる面もありましたが、「草原は、やがて森へ還る。」というタイトルに向き合った結果とも感じます。 吉野 ひろきさん コンテストを終えた受賞者のコメント 普段は個人邸をメインに、木を植えて森のような庭をつくっていますが、今回は宿根草メインということで当初はアウェー感があり、私自身にとって大きなチャレンジでした。思った通りには行かず失敗もありましたが、普段やっていることを表現できました。途中、審査員の厳しい言葉に一喜一憂しましたが、それをアドバイスとして捉えて、その後に生かすことができました。 審査員特別賞 コンテストガーデンE武蔵野の“これから”の原風景 ⚫︎コンテストガーデンEの月々の変化は、こちらからご覧いただけます。 審査員講評 日本の在来種を大胆に使って風通しよく配置していました。多様な葉の形やテクスチャーの違いが面白く、じっくり見ていたくなりました。草(くさ)感が強いので、花壇とは思われないかも…と心配してしまうくらいでしたが、緑から青色まで一年を通じて植物の葉の表情の変化が美しかったです。その辺の草っぱらだって、見ようによっては美しい! ということを気付かせてくれたともいえます。メンテナンスの回数を少なくする努力も見られ、日本における宿根草ガーデンの一つのスタイルとして、可能性を感じる庭でした。 清水 一史さん コンテストを終えた受賞者のコメント 都内の緑地をする仕事では、いつも『人々の背景になりそこに生き物がいること』を想像して計画していますが、よく言われるのが『在来種は地味』。今回、そんな在来種の魅力に焦点を当てた庭づくりは意義のある試みでした。ただコンセプトに寄りすぎたことで難しい点もありましたが、見に来てくれた人たちとの交流を通して、多くの学びを得ることができました。 入賞 コンテストガーデンB花鳥風月 命巡る草はら ⚫︎コンテストガーデンBの月々の変化は、こちらからご覧いただけます。 審査員講評 日向の庭は、草原の広々とした感じが伝わってきました。高さの違う植物を連ね、黄色の色あいにも強弱があって、見て楽しい華やかな庭になっていました。日陰の庭は近くで見ると、流れのような小道の周りに色々な花が咲いています。春から初夏にかけての優しい白、黄色系の花と多様な表情をもつグラスが作り出す世界は圧巻でした。グラウンドカバーにしている葉の微細なテクスチャーやグラデーションも美しかったです。ウィットに富んだ作り手のオリジナリティーを感じる庭でした。 メイガーデンズ 柵山 直之さん コンテストを終えた受賞者のコメント 今回『命巡る草はら』というコンセプトでしたが、一番の成果としては、1年で命の巡りが見られたということです。ツマグロヒョウモンの幼虫がたくさんついていて、数カ月後にはたくさんの成虫が飛び交う光景が見られました。人々の心を潤わせる街なかの楽園・パークガーデン。街の中にたくさんあったら、世の中が変わるのではと思います。 入賞 コンテストガーデンDfeeling garden ~伝え感じる武蔵野の新しい風景づくり~ ⚫︎コンテストガーデンDの月々の変化は、こちらからご覧いただけます。 審査員講評 季節の花がいつも咲いていて、多くの来園者を喜ばせてくれるすてきなガーデンでした。くさはらにポップなテイストを入れるというアイデアも秀逸で、日向の庭はゴージャスな植物のかたまりが連なり、春のチューリップなどが来園者をワクワクさせました。秋には多様なグラスの穂も美しく、ススキとアスター‛ジンダイ’の取り合わせがステキでした。日陰の庭は、グラウンドカバーも含めさまざまな色合いが混じりあい、光の明暗などデザインの狙いがよく伝わってきました。1年を通じてボリューミーでエネルギッシュ、色鮮やかな表情が印象的なガーデンでした。 藤井 宏海さん コンテストを終えた受賞者のコメント 私は中学3年生の時からこの仕事をしたいと思っており、いつも『笑顔になるような風景を作りたい』と考えてきました。今回はそれと併せて、小さい時に遊んだ草原などを基にデザインしました。庭を一から作って管理してみて、植物の成長の旺盛さに驚かされましたし、メンテナンスの大切さも改めて実感し、あらゆる視点で発見がありました。 Pick up 月々の植物の様子 11月の植物の様子 左から/サルビア‘ファイヤーセンセーション’(A日向エリア)、清澄白山菊(A日向エリア)、コレオプシス‘レッドシフト’(B日向エリア)、ミューレンベルギア・カピラリス(B日向エリア) 左から/ノコンギク‘夕映え’(C日向エリア)、バーベナ・オフィシナリス‘ハンプトン’(C日陰エリア)、シュウメイギク‘クイーンシャーロット’(D日陰エリア)、カライトソウ(E日向エリア) 10月の植物の様子 左から/ヒガンバナ(A日向エリア)、コルチカム(A日陰エリア)、ヘリアンサス‘レモンクイーン’(B日向エリア)、ホトトギス(B日陰エリア) 左から/アスター'アポロ'(C日向エリア)、アスター‘ジンダイ’(D日向エリア)、ヤマハギ(E日向エリア)、ノダケ(E日向エリア) 9月の植物の様子 ルドベキア‘タカオ’(Aエリア日向)、ペニセタム‘ルーメンゴールド’(Aエリア日向)、モミジアオイ(Bエリア日向)、アスター‘トワイライト’(Cエリア日陰) ムラサキシキブ(Cエリア日陰)、ユーパトリウム‘グリーンフェザー’(Dエリア日陰)、シュウメイギク(Eエリア日陰)、ツリガネニンジン(Eエリア日陰) 8月の植物の様子 左から/リグラリア‘ミッドナイトレディ’(Aエリア日陰)、ルエリア‘パープルシャワー’(Bエリア日向)、オミナエシ(Bエリア日向)、バーノニア'クリニタ'(Cエリア日向) 左から/カノコユリ(Cエリア日向)、オトコエシ(Dエリア日向)、ユーパトリウム‘ベイビージョー’(Dエリア日向)、トウテイラン(Eエリア日陰) 7月の植物の様子 左から/ミソハギ(Aエリア日向)、ヤマユリ‘オーラタムゴールドバンド’(Aエリア日陰)、ツルバギア(Bエリア日陰)、エキノプス‘プラチナムブルー’(Cエリア日陰) 左から/アンジェリカ‘エボニー’(Cエリア日陰)、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’(Dエリア日向)、シキンカラマツ(Eエリア日向・日陰)、シラヤマギク(Eエリア日向) 6月の植物の様子 左から/カンパニュラ・ラプンクロイデス(Aエリア日陰)、トリテレイア‘ルディ’ と ‘クイーンファビオラ’ (Bエリア日向)、ヤマアジサイ‘藍姫’(Bエリア日陰)、エキナセア‘プレーリーブレイズグリーン’(Cエリア日向) 左から/シャスタデージー(Cエリア日陰)、アリウム‘レッドモヒカン’(Dエリア日向)、アガスターシェ‘ビーリシャスピンク(Dエリア日向)、コオニユリ(Eエリア日向) 5月の植物の様子 左から/ツツジ ホンコンエンシス(Aエリア日陰)/ダッチアイリス(Bエリア日向)/バイカウツギ(Cエリア日向)/ゲラニウム‘ジョンソンズブルー’(Cエリア日陰) 左から/オーニソガラム・アラビカム(Dエリア日向)/アリウム‘パープルセンセーション’(Dエリア日陰)/ミツバシモツケ(Eエリア日向)/チョウジソウ(Eエリア日陰) 4月の植物の様子 左から/カマッシア・ライヒトリニー(Aエリア日向)/スイセン‘タリア’(Aエリア日向)/ヒマラヤユキノシタ(Bエリア日向)/チュューリップ‘クルシアナシンシア’(Bエリア日向) 左から/ゲラニウム'チュベロサム'(Cエリア日陰)/リクニス‘フロスククリ’(Cエリア日向・日陰)/ラナンキュラス ラックスシリーズ(Dエリア日向・日陰)/シラー・シビリカ(Eエリア日陰) 3月の植物の様子 左から/バイモユリ(Aエリア日陰)/クロッカス‘ホワイトウェルパープル’(A・Cエリア日向)/スイセン‘イエローセイルボート’(Bエリア日向)/チューリップ‘アルバコエルレアオクラータ’(Cエリア日向) 左から/クリスマスローズ(Cエリア日陰)/ベロニカ‘オックスフォードブルー’(Dエリア日向)/原種チューリップ・トルケスタニカ(Eエリア日向)/フクジュソウ(Eエリア日陰) 2月の植物の様子 左から/リナリア・プルプレア(Aエリア日向)/ヤブラン’シルバードラゴン’(Aエリア日陰)/スイセン‘ペーパーホワイト’(Bエリア日向) /メリアンサス・マヨール(Bエリア日陰) 左から/カレックス・ペンデュラ(Cエリア日陰) /ツワブキ(Dエリア日陰) /ディアネラ・ブルーストリーム(Eエリア日陰) /タマシダ(Eエリア日陰) 1月の植物の様子 左から/カラスバセンリョウ(Aエリア日陰)/黒葉スミレ(Bエリア日陰)/ホトトギス(Bエリア日陰) /アシズリノジギク(Cエリア日陰) 左から/シュウメイギク(アネモネ‘ホノリージョバート’)(Cエリア日向) /リョウメンシダ(Dエリア日陰) /タイニーパンパ( Dエリア日向) /カタクリ(Eエリア日向) 全国から選ばれた5人のガーデンコンセプト 「持続可能なロングライフ・ローメンテナンス」をテーマに、各ガーデナーが提案するガーデンコンセプトは、5人5様。それぞれが目指す庭のコンセプトや図面、植物リストの一部をご紹介します。 コンテストガーデンAGrasses and Leaves, sometimes Flowers ~草と葉のガーデン〜 【作品のテーマ・制作意図】武蔵野のくさはらを表現するにあたり、オーナメンタルグラスとカラーリーフ、特徴的な葉を持つ植物をメインにしたガーデンをつくってみたいと思いました。「グラスガーデン」は馴染みが薄かったり、地味にとらえられたりすることもあるかと思いますが、宿根草に加え、球根植物も多用し華やかさをプラスすることで、多くの方に楽しんでいただけるガーデンを目指しています。 【主な植物リスト】〇北側(日向)グラス類…イトススキ/カラマグロスティス/ペニセタム/パニカム/モリニア など季節の花…アガスターシェ/フロックス/ルドベキア/アガパンサス など和の花…キキョウ/オミナエシ/フジバカマ類/ヤブカンゾウ/ヒオウギ など球根…ユリ類/スイセン/カマッシア/ダッチアイリス/アリウム など〇南側(日陰)グラス・葉物類…フウチソウ/ベニチガヤ/ギボウシ類/クジャクシダ/クサソテツ など季節の花…アスチルベ/プルモナリア/ティアレラ/ムラサキツユクサ など和の花…イカリソウ/ヤマブキショウマ/シュウメイギク/チョウジソウ/ミヤコワスレ など球根…ユリ類/スイセン/コルチカム など コンテストガーデンA 月々の変化 11月の様子 【11月の日向エリア】 見応えたっぷりの、スパイク状に穂を伸ばすカラマグロスティス ‘カールフォースター’や空間を埋めるミスカンサス‘モーニングライト’、そして無数の花をつける清澄白山菊が晩秋の庭の見どころ。そのほか、暗赤色に色づくミソハギやペンステモン‘ダークタワーズ’のシックな葉色が風景に深みを添え、初夏から咲き続けているフロックス‘ブルーパラダイス’が華やかさを加えています。 【11月の日陰エリア】 カラーリーフとオーナメンタルなフォルムの植物が最後まで崩れることなく、季節の花とともに整然とした美しさをキープ。赤や茶色に染まる風景の中で、初夏から咲いているカンパニュラ・ラプンクロイデスやムラサキツユクサ‘スイートケイト’がちらほら名残の花をつけ、ヤマラッキョウの小さな花とともに、秋のひなびた風情を強めています。 10月の様子 【10月の日向エリア】 秋の陽に輝くたくさんのグラス類の中で、夏の名残りのルドベキアやフジバカマなどの花が美しく映えています。派手な印象を与えがちな黄×ピンクの組み合わせも、グラス類の絶妙な配分によって、落ち着きのあるナチュラル感を漂わせています。植栽の手前一角では、白いタマスダレとヒガンバナが瑞々しいアクセントを効かせています。 【10月の日陰エリア】 10月に入り花壇の手前側で人目を引いているのは、コルチカム(イヌサフラン)。透明感のあるピンクの花が、トーンの低い色彩の中で効果的なコントラストを生み出しています。暗くなりがちな後方では、オトコエシの白花やホスタの白斑が明るい印象を与えていることで奥行き感が高まり、花壇の見応えが増しています。 9月の様子 【9月の日向エリア】 9月に入ると黄×ピンクの花々とグラスのボリュームが半々となりました。ルドベキア‘タカオ’やミソハギの鮮やかな花が、落ち着いたトーンの中で輝くように咲いて見えます。数本枯れ始めた株もありますが、さまざまな形のグラスの穂によく馴染み、情趣あふれる風景が生まれています。 【9月の日陰エリア】 真夏のダメージがなく、気持ちよい眺めが楽しめるリーフガーデン。整然と立ち並ぶアスチルベの穂はややかたい印象ですが、風をはらんだベニチガヤやフウチソウが点在していることで硬軟のバランスをキープ。オトコエシと共にガーデンが軽やかに見えます。 8月の様子 【8月の日向エリア】 先月に続き旺盛に花々が群れ咲き、草丈のあるグラス類が加わってきたことで、ぐっと野趣に富んできました。グラス類の中でも特に、エラグロスティス・スペクタビリスのエアリーな穂が株と株の間を埋め、カラマグロスティス ‘カールフォースター’が背後を目隠しし、花々の引き立て役として効果を発揮しています。 【8月の日陰エリア】 瑞々しかった春~夏の花々は終わりを迎え、ひと足早く秋を感じる風景となりました。この時期は、オレンジがかった黄花のリグラリア‘ミッドナイトレディ’や深紅のペルシカリア ‘ブラックフィールド’の濃厚な花色が、植栽に深みを与えています。 7月の様子 【7月の日向エリア】 野趣あふれたガーデンは、花真っ盛り。バーベナ・ボナリエンシスやミソハギなどの花が奔放に広がり、隣り合う植物がうまく交わりながら、それぞれの美しさを発揮しています。一角では、ピンク×黄の色彩の中に、カノコユリ‘ブラックビューティー’の濃ワイン色がスパイスを効かせて、花壇の存在感をより一層高めています。 【7月の日陰エリア】 清楚さと華やかさをもたらしていたヤマユリが上旬で咲き終わり、下旬からはリーフで魅せる時期となりました。フウチソウなどのグラスが細いラインを、リグラリアやホスタの葉が広い面を描き、色や形が異なるリーフ類の対比の妙が楽しめます。株張りが大きく旺盛に伸びる日向の花壇とは対照的に、日陰の花壇は、花色は控えめながら、全体的にまとまりを感じさせます。 6月の様子 【6月の日向エリア】 6月の庭で最も目を引くのは右前面のコーナーで盛りを迎えるフロックス‘ブルーパラダイス’。植わるのは1カ所のみですが、同じ花色のバーベナ・ボナリエンシスで背景を埋めることで、まとまりと見応えが生まれています。後半になるとアリウム‘丹頂’とヒオウギが開花。濃いワインレッドと反対色となる黄花が、ガーデン全体のピリリとしたスパイス的存在となっています。 【6月の日陰エリア】 ピンクのアスチルベ‘タケッティスペルバ’や‘ビジョンズインピンク’、そしてカンパニュラ・ラプンクロイデスの花穂があちこちで上がり、縦のラインを強調したデザインが楽しめます。後方ではホスタやリグラリアなどのカラーリーフが明るさや陰影を生み出し、植栽の表情に深みを与えています。 5月の様子 【5月の日向エリア】 すらりと伸びて高くなった草丈が、初夏の風に揺られながらワイルドなうねりを見せています。中旬になるとリナリア・プルプレアやバーベナ・ボナリエンシス、フロックス‘ブルーパラダイス’、ペンステモン‘ダークタワーズ’ の花が一斉に開花。後方ではカラマグロスティス‘カールフォスター’がブルーグリーンの花穂を上げ、ガーデンは青みを帯びたピンクに色づきました。 【5月の日陰エリア】 ティアレアやムラサキツユクサ‘スイートケイト’、アスチルベなどの、明るくやわらかい葉色が美しいガーデンを構成。上旬はピンクの花を咲かせるツツジ ホンコンエンシスがアクセントになり、下旬になるとリーガルリリーの大輪花が開花して、初夏到来のインパクトを高めています。ホスタやリグラリアなどの葉物がガーデンに落ち着いた印象を与えるなか、手前ではルズラ・ニベアが幻想的な風景を描いています。 4月の様子 【4月の日向エリア】 4月前半に咲いていた白や黄色のスイセンが中旬には終わり、後方のブルーのカマッシア‘ライヒトリニー’にバトンタッチ。スラリと伸びる花穂が乱立するように広がり、この時季らしい勢いを見せています。まだ花をつけていないその他の宿根草も、形の異なるリーフをこんもりと茂らせ、共演する様子も見どころです。 【4月の日陰エリア】 4月上旬はコンパクトなスイセン‘ベビームーン’が主役で、緑が少なく素朴な風景でしたが、中旬には白いスイセン‘タリア’とプルモナリア‘トレビファウンテン’が咲き始め、ぐっと華やさが増してきました。また、手前ではイカリソウやティアレラの小さい花が咲き、デザイナーがイメージする‘春の森の景色’が表現されています。 3月の様子 【3月の日向エリア】 日向のエリアでは、上旬はクロッカス‘ホワイトウェルパープル’が彩りを添えるものの、表土がまだ寂しい印象でしたが、後半になると随所に散らしたスイセン‘ベビームーン’の明るい黄花が咲いて、春らしさがぐんとアップ。一方、数か所に植わる銅葉のペンステモン‘ダークワーズ’のダークカラーが引き締め役となり、アイリス類の細い葉が青々と伸び始め、空間を埋めています。 【3月の日陰エリア】 日陰のエリアでは、上旬はカレックスや銅葉のティアレラ‘ピンクスカイロケット’の葉の間から球根の芽色が確認できる程度でしたが、下旬になると日なたと同じスイセン‘ベビームーン’が開花をスタート。まとめて数か所に植えられた小さなシラー・ミスクトスケンコアナも満開を迎え、原生地の林床のような風景を描いています。奥の方ではユリがニョキリと芽を上げ始め、穏やかながらも秘めたパワーを感じさせています。 2月の様子 【2月上旬】 日向のエリアでは、リナリア・プルプレアの銀葉やペンステモン‘ダークワーズ’の紫の葉がアクセントになって、パニカムやペニセタムの枯れ色の葉が風に揺れています。地際をよく見ると小さな芽が伸び始めています。日陰のエリアでは、イカリソウやティアレラの赤紫の葉が寒さに耐え、花壇の奥では、ヤブラン’シルバードラゴン’が細葉を伸ばして明るい彩りになっています。日向・日陰とも後方に剪定枝で形作ったバイオネストが備えられ、メンテナンス時に出た枯葉などが入れられています。 1月の様子 「Grasses and Leaves, sometimes Flowers ~草と葉のガーデン〜」作庭後、1月の様子。 コンテストガーデンB花鳥風月 命巡る草はら 【作品のテーマ・制作意図】ガーデンの美しさは緑量や花の色目や形状だけで測れるものでなく、空や光や風や生きもの全ての関わり合い、生命の尊さを感じることでガーデンがより輝いて見えます。ガーデンに長く根付いて、地域に馴染む風景、生態系の一部になることを想定し、植えっ放しに耐えられる丈夫な品種を中心に、蜜源植物や、風や光の動きを反映しやすい植物を多く取り入れ、地味な在来種でも組合せや配置で奥行ある豊かな草はらの表現を目指します。 【主な植物リスト】〇北側(日向)フジバカマ/パニカム‘ブルージャイアント’/ノリウツギ‘ライムライト’/ヘリアンサス‘レモンクイーン’/パブティシア/キキョウ/アヤメ/バーベナ・ボナリエンシス/ダイアンサス・カルスシアノラム/ペニセタム・マクロウルム/ジャーマンアイリス/ルドベキア‘ゴールドスターム’/ヒオウギ(オレンジ花・キバナmix)/ペンステモン‘ハスカーレッド’/スティパ、カッコウセンノウ/ミニスイセン・ティタティタ(球根)/オミナエシ/ダッチアイリス(球根)/アリウム‘丹頂’(球根)/ミューレンベルギア・カピラリス/カマッシア(球根)/イトススキ/ロシアンセージ〇南側(日陰)ラナンキュラス‘ゴールドカップ’/カレックス・オメンシス・エバリロ/アジュガ/ベニシダ/フウロソウ/ツワブキ/ユキノシタ/ジャノヒゲ/ヤブラン/ハナニラ(球根)/スイセン各種(球根)/フリチラリア(球根)/ペンステモン/ホタルブクロ/ヒヨドリバナ/アスチルベ/カレックス/アガパンサス(青花・白花mix)/クサソテツ/ヤツデ/スミレ/セキショウ コンテストガーデンB 月々の変化 11月の様子 【11月の日向エリア】 黄×パープルの植栽が、秋からぐんぐんと美しい色彩を放ち始めました。下旬になるとシードヘッドが増え、ぐっと大人っぽい印象へと移り変わり、その朽ちた立ち姿は絵になる風景となっています。後方では、アスター‘ジンダイ’が見ごろを迎え、ミューレンベルギア・カピラリスやパニカム‘ブルージャイアント’のなかで、幻想的な景色を作っています。 【11月の日陰エリア】 日向と同様、秋にクライマックスを迎えたナチュラルガーデン。2種のホトトギスと清澄白山菊のピンクの落ち着いた彩りが、青々としたグラウンドカバーとのコントラストで、ひときわガーデンを引き立てます。今月目を引いているのが、明るさをもたらしているツワブキの黄色い花。ノリウツギの枯れた花穂との対比も見どころです。秋の小道を歩いているような雰囲気のある、愛らしい風景が広がっています。 10月の様子 【10月の日向エリア】 勢いよく成長する草丈のある植物が、秋空に向かって伸びるさまが爽やかで印象的です。ユニークな穂を揺らすペニセタム・ピロサム‘ギンギツネ’などのグラス類が、この時期ならではの黄×紫の艶やかな色彩を一層引き立てています。手前ではクリーム色のヒガンバナが開花しました。 【10月の日陰エリア】 先月のツルバキアからバトンを受け、今月はホトトギスが咲き始めました。右側端では、ディスカンプシア‘ゴールドタウ’の乾いた穂がふわふわと風に揺れています。野原のような風景に、可憐な彩りとオーナメンタルな植物がほんの少し加わっていることで、このガーデンの大きな魅力となっています。 9月の様子 【9月の日向エリア】 上旬までは8月に続いて明るい黄色が目をひく風景でしたが、下旬になると深みのある色味に変化し始めました。青花のルエリア‘パープルシャワー’が鮮やかに開花を進め、後方では、パニカム‘ブルージャイアント’やバーベナ・ボナリエンシスが爽やかに空間を埋め、ライムグリーンのノリウツギの花穂がオーナメンタルな存在感を発揮しています。 【9月の日陰エリア】 瑞々しかった風景も下旬になると、少し色みに深みが増し始めました。通路沿いの右角ではグラス類のディスカンプシア‘ゴールドタウ’とカレックス・フラジェリフェア‘キウイ’が、メリアンサス・マヨールと共にワイルドに葉や穂を展開。それとは対照的に花壇の左右手前ではピンクのツルバギアの花が愛らしい彩りをプラス。コントラストの妙が楽しめます。 8月の様子 【8月の日向エリア】 オミナエシやヒオウギ、ルドベキア‘ブラックジャックゴールド’、ヘリアンサス‘レモンクイーン’の黄花がメインの季節を迎えています。ルドベキアの黒い花心が、ペンステモン‘ハスカーレッド’の茶褐色の枯れ穂に呼応。紫花のルエリア‘パープルシャワー’が、きりりとした大人っぽいアクセントとなり、対比的な美しい配色が絵画的な印象を与えています。 【8月の日陰エリア】 ジャノヒゲやヤブランなどのグラウンドカバーが地面をみっちりと覆い、猛暑期間であっても、以前からの瑞々しさを維持しています。ディスカンプシア‘ゴールドタウ’やカレックスなどのグラス類が涼しげな動きをもたらし、静と動のコントラストを強調。のどかな風景が広がっています。 7月の様子 【7月の日向エリア】 ルドベキア‘ゴールドスターム’やヒオウギ、オミナエシ、コレオプシス‘レッドシフト’などたくさんの黄色い花があちらこちらで開花し、パワーあふれる夏の植栽を演出。やわらかい穂のペニセタム・ビロサムやペニセタム・マクロウルムがふわりとした動きをもたらして、花壇全体に強弱をつけています。 【7月の日陰エリア】 アジサイ‘アナベル’が明るさを、ツルバギアが愛らしさをプラスしています。下旬になるとアジサイに代わって、メリアンサス・マヨールが数々の葉を広げ、彫刻的な造形で特異な雰囲気を醸し出します。ともすると唐突感が出てしまいそうですが、その手前でさらさらとした穂を上げるディスカンプシア‘ゴールドタウ’が配されていることで、ナチュラルなガーデンにまとまりを持たせています。 6月の様子 【6月の日向エリア】 春の見せ場だったアイリスに代わり、涼しげなブルーの花を咲かせるトリテレイア‘クイーンファビオラ’が咲き始めました。後半になるとルドベキア‘ゴールドスターム’の黄色い花が鮮やかさをプラス。青×黄にアリウム‘丹頂’やダイアンサス・カルスシアノラムの濃いピンクが寄り添い、色彩豊かな風景となりました。 【6月の日陰エリア】 青々としたヤブラン、ジャノヒゲが広がる野原のような植栽に、2種のアジサイが開花し、立体感をもたらしています。手前に咲くヤマアジサイ‘藍姫’の青花と後方で咲くアジサイ‘アナベル’の白花が、涼やかな彩りをプラス。中央を横断する溝は、小道のような雰囲気を維持しています。 5月の様子 【5月の日向エリア】 春のガーデンは数種のアイリスが主役で、上旬はアヤメや各色(青・黄・白)のダッチアイリス、ジャーマンアイリスが随所で咲き乱れていました。主役と混ざり咲いていたダイアンサス・カルスシアノラムは、中旬になるとペンステモン‘ハスカーレッド’とともに、主役級の存在感を発揮。背後ではパブディシア トワイライトが開花し、シモツケのライム葉と共にガーデンに奥行きを感じさせています。 【5月の日陰エリア】 一面に咲いていた黒葉スミレが終わり、ヤブランやジャノヒゲが広がる草原のような風景に。そこに清らかな華を添え続けているのは、白いレースのような花を咲かせるオルラヤ。絶妙な透け感とふわふわとした草姿が、風の動きをもたらし、素朴な野草の雰囲気があります。中旬には、ガーデン中央に植わるヤマアジサイ 藍姫が咲き始め、オモトやツワブキとともに、どことなく和の雰囲気を漂わせています。 4月の様子 【4月の日向エリア】 線状の葉を持つアイリスなどが溝に沿って多数立ち上がり、緑と花のコントラストによって花壇のデザインが際立ってきました。上旬に咲いていたスイセンは咲き終わり、中旬にはカッコンセンノウやシラー・ペルビアナのブルーがアクセントに。アイリスのつぼみもぐんぐんと膨らんできているので、一斉に咲く5月は風景が一変すると予感させます。 【4月の日陰エリア】 上旬はリュウノヒゲと黒葉スミレが春の庭の骨格となって、スイセン・テタテートがアクセントとして効果的に見えていましたが、中旬になると前方で淡い黄色のミニチューリップが開花。差し色としての役割も担いながら、黒葉スミレの紫との反対色で彩りにコントラストをつけます。また、ペンステモンやオルラヤが大きくなりはじめ、立体感が出てきました。 3月の様子 【3月の日向エリア】 日向のエリアでは、上旬はカットバックしたグラスのドーム型のフォルムが目立っていましたが、下旬になるとアイリスの細い葉やペニセタム・マクロウルムの緑が瑞々しく展開。黄色いスイセン‘イエローセイルボート’やチューリップ‘シルベストリス’が、あちこちでにぎやかさを放っています。また、中央を渡る溝に沿って植物が並ぶ規則性が、気持ちの良さを感じさせます。 【3月の日陰エリア】 日陰のエリアは、上旬はノシランやリュウノヒゲ、ツワブキなど常緑のリーフ類+スミレの小花で覆われるのみでしたが、下旬になると黄花のスイセン‘ティタティタ’や、大輪のスイセン‘ラスベガス’、そのまわりには青花のムスカリが開花をスタート。やわらかい花色が加わることで、春の訪れが少しずつ感じられるようになりました。 2月の様子 【2月上旬】 日向のエリアでは、イトススキやミューレンベルギア・カピラリスのダイナミックな枯れ姿がアクセントになりながら、等間隔に植る常緑アヤメやダッチアイリスの芽吹きが緑のアクセントになっています。奥では早くもスイセン‘ペーパーホワイト’が咲き始めました。日陰のエリアでは、ツワブキや黒葉スミレ、ヤブラン、メリアンサス・マヨール、ヤツデなど、さまざまな常緑の葉が花壇に彩りを添えています。 1月の様子 「花鳥風月 命巡る草はら」作庭後、1月の様子。 コンテストガーデンC草原は、やがて森へ還る。 【作品のテーマ・制作意図】森では、様々な木々が壮絶な生存競争を繰り広げています。しかしそれは草原もまた同じ。草原は生命力に溢れる草花たちの戦いの場です。そしてやがて、草原の中から樹木が芽生え、最終的には森へと遷移していきます。私は、草原から森へと還るこのはじまりの瞬間を、美しくもドラマティックに演出したいと思いました。ここは、森が好きなガーデンデザイナーが解釈し表現したペレニアルガーデンです。 【主な植物リスト】〇北側(日向)グラス類:アオチカラシバ/エラグロスティス‘スペクタビリス’/カレックス‘フェニックスグリーン’/スティパ‘テヌイッシマ’/ディスカンプシア‘ゴールドタウ’ など球根類:コオニユリ/カノコユリ/スノーフレーク/ハナニラ(イフェイオン)‘ジェシー’/原種系チューリップ ‘アルバコエルレアオクラータ’/クロッカス‘ホワイトウェルパープル’/アリウム‘カメレオン’/アリウム‘グレースフルビューティー’ など宿根草:ノカンゾウ/アヤメ/ミソハギ/ウツボグサ/シュウメイギク/チョウジソウ/ワレモコウ/フジバカマ/ハゴロモフジバカマ/オミナエシ/ノコンギク‘夕映え’/アスター‘アポロ’/シオン‘ジンダイ’/エキナセア‘パープレア’/エキナセア‘ロッキートップ’/ルドベキア‘ヘンリーアイラーズ’/セントーレア‘ニグラ’/オルレア(一年草)/ガウラ‘クールブリーズ’/ペルシカリア‘ブラックフィールド’/フロックス‘フジヤマ’ など低木類:ガマズミ/バイカウツギ/コバノズイナ/テマリシモツケ など 〇南側(日陰)グラス類:カレックス‘ペンデュラ’/カレックス‘テスタセア’/シマカンスゲ/ワイルドオーツ/フウチソウ など球根類:ヒアシンソイデス‘ヒスパニカエクセルシオール’/シラー・シベリカ‘アルバ’/フリチラリア‘バイモユリ’/フリチラリア‘エルウィシー’/カマシア‘クシキー’/ゲラニウム‘チュベロサム’/コリダリス・ソリダ‘ベスエヴァンス’ など宿根草:キチジョウソウ/ヤブラン/ギボウシ/オカトラノオ/ホタルブクロ/イカリソウ/ミツバシモツケ/クリスマスローズ/シュウメイギク/チョウジソウ/ハゴロモフジバカマ/ベニシダ/ニシキシダ/クサソテツ/アスター‘トワイライト’/アスター‘リトルカーロウ’/ワイルドチャービル/サラシナショウマ(シミシフーガ)‘ブルネット’/カラマツソウ(タリクトラム)‘ヒューイットダブル’/モウズイカ(バーバスカム)‘ビオレッタ’/ペンステモン‘ミスティカ’ など低木類:ナツハゼ/ノリウツギ/ムラサキシキブ/ヤツデ‘スパイダーウェブ’/コバノズイナ など コンテストガーデンC 月々の変化 11月の様子 【11月の日向エリア】 秋の代表格であるキク科のアスター‘夕映え’や、初夏から咲き続けるガイラルディア、ふわりと咲く花々が多様なグラスと渾然一体となり、晩秋の情緒たっぷりの風景となっています。先月に引き続き、ブラシのような穂を上げるアオチカラシバが、ランドマークのような存在感を発揮。反対側に植わるクランベ・マリティマとともに、オーナメンタルで面白味のあるアクセントとなって、見応えある景観をつくり出しています。 【11月の日陰エリア】 爽やかなピンクやブルーの小花が咲く植栽のなかで、赤く色づくナツハゼの紅葉が温かみを与えています。その傍らで秋風になびくワイルドオーツの乾ききった穂や、後方に植わるノリウツギの枯れた花穂が、自然の秋の美しさを引き立て、山の谷筋の風景を切り取ったような風情が楽しめます。 10月の様子 【10月の日向エリア】 今月に入り、ペニセタム(アオチカラシバ)のボリュームのある穂が勢いよく上がり、見事な存在感を放ち始めました。全体的に夏から咲き続けている花がより一層花数を増やし、たくさんの蝶が飛来しています。なかでも長期に渡りピンクの花をつけているガイラルディア‘グレープセンセーション’が道行く人の目を引いています。 【10月の日陰エリア】 手前のナツハゼが植わるゾーンとその向かいのノリウツギの植わるゾーンが、谷合に見立てた溝を挟んで見事に調和。アガスターシェ‘ブラックアダー’やアスター‘トワイライト’、ムラサキシキブの実などのブルートーンの彩りが、爽やかな秋の空気に美しく映えています。 9月の様子 【9月の日向エリア】 どっしりとした株のフロックス‘フジヤマ’(オイランソウ)やルドベキア‘ブラックジャックゴールド’、アガスターシェ‘ブルーフォーチュン’が、左右・中央の3カ所で開花。そのまわりの空間をガウラやバーベナ・オフィシナリス‘バンプトン’などのふわりと広がる草花が美しく咲き乱れています。後方では、ガマズミの赤く色づいた実が静かに秋らしさをアピール。 【9月の日陰エリア】 ナツハゼやノリウツギなどの低木のまわりでフウチソウやワイルドオーツが流れるように葉や穂を揺らすさまは、いつまでも暑さが残る9月の風景に清涼感をプラス。後方ではノリウツギの枯れた花穂と共にムラサキシキブやアスター‘トワイライト’が繊細な初秋の風景を描いています。 8月の様子 【8月の日向エリア】 押し寄せる大波のごとく茂っていた上旬。成長しすぎた植物がざっくりと刈り込まれた下旬は、それまでとはひと味異なる風景が楽しめるようになりました。この時期は、鮮やかな花色のバーノニア'クリニタ'やフロックス‘フジヤマ’(オイランソウ)、ルドベキア‘ブラックジャックゴールド’が、まわりを牽引するように華やかに咲き誇っています。 【8月の日陰エリア】 日向エリアと同様に、下旬までに大胆な剪定が行われ、前側と後側の区分けがはっきり見えるようになりました。その効果で、ノリウツギの花房がアクセントとなり、中央でアガスターシェ'ブラックアダー'がどっしりとした安定感を強調。眺めていて心地よい風景が生み出されています。 7月の様子 【7月の日向エリア】 7月に入ると花数は減ったものの、全体のボリュームはさらにアップ。宿根草に加えて数本の低木が植えられているガーデンは、ゆうに人の背丈を越し、迫りくるような迫力を感じさせます。それはまるで植物と虫の聖域。その旺盛に茂る植物を目の前にすれば、思わず奥へとかき分けて入って行きたくなる衝動に駆り立てられます。コオニユリに代わりカンゾウのオレンジ色がアクセントとなっています。 【7月の日陰エリア】 フウチソウやワイルドオーツなど、さらさらとした穂が風に揺れるさまが涼を感じさせます。下旬になると、ガーデン中央部にアンジェリカ‘エボニー’のシックな花穂が上がり、植栽に大人っぽい表情が見られるように。そのほか、白や淡いブルーなど楚々とした花が随所に咲きはじめ、小さな変化を見つける楽しさもあります。 6月の様子 【6月の日向エリア】 前半は淡いトーンで優しい印象でしたが、中旬になると全体的に深みのあるトーンに変化。ガイラルディア‘グレープセンセーション’やエキナセアなどのキク科の花が、素朴ながらも賑やかさをプラスしています。また、オレンジ色のコオニユリがアクセントとなり、品の良さを保ちつつワイルドな風景となっています。 【6月の日陰エリア】 6月の主役はシャスタデージーとリクニス・コロナリアの白花。バリエーション豊富なリーフ類が旺盛に茂り、大きなうねりを見せていますが、中央に横断させた深めの溝がデザインを切り替え、ボリュームのある植栽をすっきりと見せています。 5月の様子 【5月の日向エリア】 コバノズイナやバイカウツギ、アメリカテマリシモツケ‘サマーワイン’などの低木が開花の時期を迎えました。中旬になると草花は人の背丈を超えはじめ、溝の部分がけもの道のような雰囲気を醸しています。印象深いのは、ガーデン右側半分にたくさん植わるスティパ・テヌイッシマ(エンジェルヘアー)。風に吹かれて波のような動きを作り、どこかファンタスティックなシーンとなっています。 【5月の日陰エリア】 こんもりと茂る植栽の中で、随所で多種多様な姿の花が咲いているのが印象的です。手前ではゲラニウム‘ブームショコラッタ’やサルビア・ネモローサ‘スノーヒル’、ヒメケマンソウ、中央ではシャスターデージー‘スノードリフト’、脇・後方ではペンステモン・ミスティカ、シシリンシウム・ストリアタム、カマッシア・ライヒトリニー‘セミプレナ’などが開花し、見る人を飽きさせない初夏の植栽プランが楽しめます。 4月の様子 【4月の日向エリア】 低木のガマズミが柔らかな葉を展開し始め、より立体的な風景に変化しています。中央の谷溝にはブルーの小花のベロニカ‘ウォーターペリーブルー’が咲き広がり、投げ込まれた木片と相まって野趣たっぷりに。後方ではフェスツカやフェンネルなどの茂みの中からアリウム・リグラムがつぼみを上げ、手前ではピンクのシャボンソウやシレネなどの花が下垂、幻想的な風景を描いています。 【4月の日陰エリア】 上旬はクロッカス‘ホワイトウェルパープル’とクリスマスローズのピンク色が主役となり、愛らしさを感じる風景でしたが、中旬になると全体的にボリュームが出て、ワイルドさを感じさせる風景に。リクニス'フロスククリ'やゲラニウム'チュベロサム'などの繊細な小花が存在しながら、季節が進むとヒメケマンソウやシラーカンパニュラータ、ワイルドチャービルが存在感を放ちはじめ、主役が次々と移り変わっています。 3月の様子 【3月の日向エリア】 日向のエリアは、上旬はクロッカス‘ホワイトウェルパープル’が一番乗りで開花を謳歌していましたが、下旬ともなると原種のチューリップ‘アルバコエルレアオクラータ’やスノーフレークが群生するように開花。株姿をコンパクトに、かつ白花で統一することで、野趣あふれる早春の風景が実現しています。 【3月の日陰エリア】 日陰のエリアは、上旬の開花は数株あるクリスマスローズのみでしたが、下旬になると、クロッカス‘ホワイトウェルパープル’が加わり、楚々としながらも華やかさのある風景が見られるようになりました。クリスマスローズは花色や咲き方にバリエーションがあるので、うつむいて咲く花を一輪一輪見比べるのも一興です。 2月の様子 【2月上旬】 日向のエリアでは、敷き詰められた落ち葉や杉皮樹皮バークの間からシレネやガウラ、オルレア、サルビアなどが少しずつ緑を増やし、つんつんと球根の芽吹きも出始めています。日陰のエリアでは、細葉を放射状に伸ばすキチジョウソウが緑のラインを作り、小高い場所ではクリスマスローズが生き生きと茂っています。ひと際明るいライムグリーンの葉を茂らせているのは、ワイルドチャービル(ヤマニンジン)。 1月の様子 「草原は、やがて森へ還る。」作庭後、1月の様子。 コンテストガーデンDfeeling garden ~伝え感じる武蔵野の新しい風景づくり~ 【作品のテーマ・制作意図】人々の心に残る武蔵野の情景を骨格に、新たな要素を組み足して、これからの愛される武蔵野の風景を植物の魅力や武蔵野の風景を「伝え」「感じる」ことを軸に提案しました。武蔵野の草原を連想させるグラスをベースに、季節の流れの中で、さまざまな色や形の草花がガーデンを彩っていくような配置を心がけました。自然との距離が遠くなった現代で、このガーデンが少しでも自然と人とが寄り添うきっかけになればと思っています。 【主な植物リスト】〇北側(日向)イトススキ/カラマグロスティス/カレックス/ユーパトリウム ‘ベイビージョー’/ムギ/ソバ/ダンギク/ベルガモット/オミナエシ/ワレモコウ/ルドベキア‘ブラックジャックゴールド’/エキナセア/バーベナ・ボナリエンシス/アリウム/チューリップ 〇南側(日陰)カレックス/ギボウシ/ツワブキ/クサソテツ/アカンサス・モリス/バプティシア/ユーパトリウム’チョコレート’/ペルシカリア‘ファイヤーテール’/アジサイ‘アナベル’/オトコエシ/オミナエシ/カクトラノオ/ペンステモン/アリウム/チューリップ コンテストガーデンD 月々の変化 11月の様子 【11月の日向エリア】 ホットな雰囲気があったヘレオプシス‘ブリーディングハーツ’の花や銅葉の色に、ぐっと深みが増し始めました。ソバの花やイトススキ‘パープルフォール’、アスター‘ジンダイ’と相まって、若々しさやひなびた印象を併せ持つ、重層的な風景が広がっています。 【11月の日陰エリア】 アネモネ‘クイーンシャーロット’(シュウメイギク)の花が盛りを迎えた晩秋のガーデン。花色のピンクが一般的な品種よりもやや濃い花色のため、つややかなグリーンの植栽にあたたかい印象を与えています。また、こんもりとした葉群れにダークな色合いのペンステモン等のシードヘッドが混在し、変化を与えながら落ち着いた印象をもたらしています。 10月の様子 【10月の日向エリア】 夏から旺盛に咲いていたヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’やルドベキア‘ブラックジャックゴールド’の花の勢いが衰えていく一方で、後方のアスター‘ジンダイ’の花がピークを迎えました。イトススキの華奢な穂と相まって、やさしい雰囲気を紡いでいます。 【10月の日陰エリア】 先月から存在感を見せ始めたユーパトリウム‘グリーンフェザー’の丈がさらに高くなり、リーフで作る植栽の見応えを高めながら、背後を隠す独特な世界観を確立。線の細い葉が秋の陽光に透けて、きらめいています。また、ペンステモン‘ダコタバーガンディ’やアスチルベ‘ダークサイドオブザムーン’、アジュガなど銅葉のリーフ類が、植栽に深みを与えています。 9月の様子 【9月の日向エリア】 無数の花を咲かせて元気いっぱいに存在感を発揮していたルドベキア‘ブラックジャックゴールド’の開花も落ち着きを見せてきました。花数が減った分、カレックス・テヌイクルミスのオレンジ味のあるブラウンが際立つようになり、イトススキの穂も上がり始めました。暑さが残るものの、一気に季節が進んでいます。 【9月の日陰エリア】 9月も引き続き瑞々しい風景を維持しつつ、全体的に深みのあるトーンに変化し始めました。依然ノリウツギとアジサイアナベルのライムグリーンの花穂がシーンに明るさをもたらし、そこにダークな枯れ穂をつけるペンステモン‘ダコタバーガンディ’がピリリとスパイスを効かせています。 8月の様子 【8月の日向エリア】 メインカラーとなる赤×黄の中で、バーベナ・ボナリエンシスの紫ピンクやオトコエシなどの白花が加わって、植栽の表情がより変化に富んでいます。ススキ‘パープルフォール’やカラマグロスティス‘カールフォースター’など、随所で穂を伸ばす多様なグラス類が存在感を出し始めました。 【8月の日陰エリア】 ノリウツギとアジサイ‘アナベル’×リーフ類で織り成す夏の植栽は、ずっと瑞々しいシーンを提供。その中で、白花のオトコエシと赤花のペルシカリア‘ファイヤーテール’が、さりげないアクセントになっています。この時期は、花壇の後方でぐんぐん伸びているユーパトリウム‘グリーンフェザー’も見どころ。 7月の様子 【7月の日向エリア】 色彩豊かな時期が過ぎ、トーンに落ち着きを見せる7月のガーデン。先月に引き続き、ヘリオプシス‘ブリーディングハーツ’やルドベキア‘ブラックジャックゴールド’の鮮やかな花色が目を引いています。奥と両脇の草丈が高くなるように設計された花壇は、波のうねりのようなダイナミックな高低差を感じさせ、迫力と同時にリズム感も生み出しています。 【7月の日陰エリア】 瑞々しかったアジサイ‘アナベル’が下旬になるとくすみはじめ、グリーンのグラデーション×ダークカラーのシックな組み合わせが際立つようになりました。まるで大波が押し寄せてくるかのようなボリューム感で見る人を圧倒する植物群。手前に広がるシダ類は明るさと動きをもたらしながら、ワイルドさもプラス。艶やかな葉や雫をつける葉が輝き、雨も似合うガーデンです。 6月の様子 【6月の日向エリア】 アキレア‘パイナップルマンゴー’やモナルダ(赤)、ヘレオプシス‘ブリーディングハーツ’など、ホットな彩りでまとめられた初夏の植栽。その中で、アガスターシェ‘クレイジーフォーチューン’やベロニカ・ロンギフォリアのブルーが爽やかなアクセントとなっています。ボルドー色のアリウム‘レッドモヒカン’の球体の花が、あちこちで浮遊するように顔を出しているのもユニーク。 【6月の日陰エリア】 盛りを迎えたアジサイ‘アナベル’。大きな白い花が植栽の背景となり、さまざまな色形のカラーリーフが各々の魅力を発揮しています。ツワブキやペンステモン‘ダコタバーガンディ’、アジュガなど、緑×ダークトーンを基調としたリーフ合わせの中に、リョウメンシダなどの明るいグリーンを入れ込むことで、コントラストを効かせています。また、白い小花を咲かせるニホンムラサキが株間を埋めているのも見どころ。 5月の様子 【5月の日向エリア】 春の庭を牽引していたチューリップから、アリウム類にバトンタッチ。上旬は‘パープルセンセーション’、中旬は‘クリストフィー’ が主となり、それを支える花もラナンキュラス ラックスからアキレア‘パイナップルマンゴー’に移り変わりました。ポイントで植えたスティパ・テヌイッシマ(エンジェルヘアー)の輝きが、初夏の植栽をふんわりと支えています。 【5月の日陰エリア】 日向のガーデンと同様、チューリップが終わり、愛らしかった植栽はぐっと大人っぽい表情を見せ始めました。上旬は左側がラナンキュラス ラックスシリーズが間を埋めていましたが、中旬になると花が終わり、アリウム‘パープルセンセーション’や‘フォーロック’の開花がスタート。銅葉のアスチルベ‘ダークサイドオブザムーン’やペンステモン‘ダコタバーガンディ’が瑞々しい植栽を引き締めています。 4月の様子 【4月の日向エリア】 上旬は、赤・白・オレンジのチューリップ×ラナンキュラス ラックスシリーズの愛らしいカラーリングから、赤とブラックに花色が移り変わり、きりりとした表情が加わりました。また、それらを引き立てるように淡い花色のアネモネの株がボリュームアップ。スラリと縦に伸びるムギが瑞々しいアクセントになって、春を謳歌する花々の競演が楽しめます。 【4月の日陰エリア】 上旬にはほとんど咲いていなかったチューリップが中旬には一斉に開花し、日向に少し遅れて春爛漫の風景に変化しました。低い場所ではアジュガが小さなブルーのつぼみを無数につけ、後方ではノリウツギ類が柔らかい葉を少しずつ展開。春の見せ場から次の見せ場へと移りゆく季節の流れが、そよ風にのってふんわりと感じられます。 3月の様子 【3月の日向エリア】 日向のエリアは、上旬は最前列や溝の縁に咲くベロニカ‘オックスフォードブルー’の青い小花がナチュラルな彩りを添えていました。下旬になると、コンパクトなチューリップ‘スワラ’(赤)、‘ショーグン’(オレンジ)、‘ホワイトバレー’(白)がラナンキュラス‘ラックス’とともに咲き始め、一気に春本番のにぎやかさを演出。ムギやスティパ・テヌイッシマのやわらかい葉が、花の可憐さを一層引き立てています。 【3月の日陰エリア】 日陰のエリアは、上旬は冬から常緑性の濃い緑葉のリーフ類が青々と茂っているので、既に瑞々しい風景です。数センチほど芽が出始めていたチューリップの葉が、下旬になると20cmを超えるまでに成長。全体的にリーフの色にバリエーションが生まれ、変化のある表情になってきました。ポツンぽつんと植えられたラナンキュラス ラックスの赤や白い花が、アクセントになっています。 2月の様子 【2月上旬】 日向のエリアでは、スティパやカレックス、タイニーパンパ、セスレリアなどさまざまな細葉が風に揺れるなか、地際ではベロニカの銅葉やルドベキアなどが少しずつ葉を増やし、多数の球根類の芽も出始めています。日陰のエリアでは、アナベルの株元にアカンサスの鮮やかな葉が茂り、ツワブキやリョウメンシダなどの常緑の葉がリズミカルな彩りになっています。立ち上がる細葉や地面を這うように広がる丸葉など、フォルムの違いが楽しめます。 1月の様子 「feeling garden ~伝え感じる武蔵野の新しい風景づくり~」作庭後、1月の様子。 コンテストガーデンE武蔵野の“これから”の原風景 【作品のテーマ・制作意図】世界的に"Climate Change(気候変動)"が叫ばれ、日本でも夏の猛暑、雨不足による水ストレスが植物を苦しめました。農業技術である完熟した堆肥をはじめ有機資材を使い、微生物に富み団粒構造を持つ土壌を作ることからはじめ、これまで武蔵野の草原風景を担ってきた在来植物を中心にガーデンを構成します。都市の暮らしの中でこぼれ落ちてきた技術、植物でこれからの武蔵野の風景を模索していきます。 【主な植物リスト】〇北側(日向)ヤマハギ/ミソハギ/オミナエシ/ノガリヤス/チカラシバ/フジバカマ/オトコエシ/コマツナギ/ワレモコウ/シラヤマギク/カワミドリ/フジアザミ/ノダケ/ヒヨドリバナ/キセワタ/マツムシソウ/クララ/オカトラノオ/ヤマホタルブクロ/ツルボ/キキョウ/アサマフウロ/タカノハススキ/ミスカンサス‘モーニングライト’/ミツバシモツケ/カタクリ/ムラサキ/カライトソウ/タムラソウなど 〇南側(日陰)フクジュソウ/ヒトリシズカ/フタリシズカ/ツリガネニンジン/キバナノアキギリ/チダケサシ/シュウメイギク/クジャクシダ/ナチシダ/クサソテツ/ヒトツバ/ナキリスゲ/ゲンノショウコ/ナガボノシロワレモコウ/ヤグルマソウ/キョウガノコ/チョウジソウ/アキカラマツ/フシグロセンノウ/キリンソウ/エゴポディウム・バリエガータ/ツワブキ・アージェテリウム‘浮雲錦’など コンテストガーデンE 月々の変化 11月の様子 【11月の日向エリア】 チカラシバの穂がさらに開き、赤みを帯びたイトススキとともに、秋風を強く感じさせるようになりました。ガーデンの隅ではこんもりと茂るヤマハギが、11月下旬もたくさんのピンクの花をつけています。植栽の奥をのぞき込むと、小さな小菊やコマツナギが最後の花を咲かせており、まさに晩秋の草むらといった味わいです。タムラソウのシードヘッドもユニーク。 【11月の日陰エリア】 ナチシダやイトシマススキが晩秋まで勢いよく茂り、どこか原始的な雰囲気を漂わせています。中央ではシキンカラマツやシラヤマギクの枯れ姿が荒涼とした風情を、それとは反対に奥ではエゴボディウム‘バリエガータ’やツワブキ・アージェテリウム‘浮雲錦’の一塊が、明緑色のホスタとともに明るいアクセントをつくり、デザイン性を感じさせます。 10月の様子 【10月の日向エリア】 ボリュームのある穂を上げるチカラシバが案内板の傍らでこんもりと広がり、訪れる人を出迎えているよう。初夏から咲いているキキョウやカライトソウ、秋の花のオトコエシやヤマハギが素朴な彩りを添え、この時期ならではの和の風情がたっぷり楽しめます。 【10月の日陰エリア】 奔放に広がるナチシダやヒヨドリバナなどのワイルドな趣と、シキンカラマツなど地上部が枯れ始めた植物のひなびた趣とが見事に調和し、深みのある表情を見せています。日向のエリアと同様に、チカラシバの赤みを帯びた穂がメリハリを生み、効果的なアクセントとなっています。 9月の様子 【9月の日向エリア】 成長期を終えてすっかり丈が高くなった植物によって、背景が見えなくなりました。9月の開花は小さなピンクの花をつけるコマツナギと白い小花をつけるキセワタ。花は少ないですが、初秋の風にそよぐ景色には、どこか郷愁を感じます。 【9月の日陰エリア】 日向の植栽とは異なる趣で、ダイナミックに株を広げる山野草。上旬にはシラヤマギクやトウテイラン、シュウメイギクが見頃を迎えました。下旬になると、ラインを描くイトススキやギザギザの葉を展開するナチシダなどが見せる“組み合わせの妙”がより分かりやすく楽しめます。 8月の様子 【8月の日向エリア】 8月に入ると全体的に丈が高くなり、迫力のあるシーンが楽しめるようになりました。下旬になると花数は少し減りましたが、人の背丈ほどあるノダケやキセワタがつぼみや花をつけ始め、山野草をセレクトしているからこそのユニークな花が観賞できます。 【8月の日陰エリア】 シラヤマギクの白花が満開となり、つぼみをつけたヒヨドリバナやナチシダなどが量感たっぷりに枝葉を伸ばしています。一方、手前ではクールなトウテイランのシルバーリーフと青花が引き締め役となり、ひねりを効かせたデザイン性が植栽の表情を深めています。 7月の様子 【7月の日向エリア】 ますます草丈が高くなり、見応えが出てきました。紫の穂をたくさん上げるカワミドリや、繊細な白花を咲かせるシラヤマギクによって爽やかな風景が楽しめる中、キキョウやタムラソウが可憐な彩りを加えています。先月に引き続きフジアザミが個性的な姿を見せ、道行く人の足を止めています。 【7月の日陰エリア】 上旬は、丈のあるシキンカラマツが控えめながらも目を引いていましたが、下旬になるとフシグロセンノウとオオバギボウシの花にバトンタッチ。鮮やかなオレンジ花が加わって、よりにぎやかになりました。中央から四方に向けて、リーフの緑のグラデーションが伸びやかに広がり、見る人に心地よさを与えています。 6月の様子 【6月の日向エリア】 上旬は前面のホタルブクロや寺岡アザミがメインでしたが、中旬になるとシキンカラマツ、コマツナギ、シラヤマギクなどが開花。オレンジ色のコオニユリの花がポツンポツンと点在する様は野趣にあふれ、自然な風景を思わせています。右手前コーナーでは、彫刻的な形の花を咲かせているフジアザミが道行く人の目を引き、山野草ガーデンの奥深い世界へといざなっているようです。 【6月の日陰エリア】 つややかな緑のグラデーションの中央でピンクの花をつけるシキンカラマツが、楚々としながらもシンボリックな存在感を放っています。まわりにはシマイトススキやホスタなどが瑞々しく成長。スカビオサ‘ムーンダンス’の薄クリーム色の花を無数に上げる様子は、幻想的な雰囲気たっぷりです。 5月の様子 【5月の日向エリア】 山野草たちの開花がスタートしました。前面ではほかの宿根草に先立ち、ヤマホタルブクロ‘アケボノ’や寺岡アザミ、ミツバシモツケが開花のピークを迎えています。中でも目を引くのが黄色い花をつける多肉質のキリンソウ。フジアザミの尖った葉とともに、ユニークな雰囲気を醸しています。植栽奥では、赤花のアストランティア‘ベニス’が彩りをプラス。 【5月の日陰エリア】 木漏れ日の下でやわらかな山野草が広げる姿は、林床を思わせます。上旬はチョウジソウが可憐な花を咲かせていましたが、中旬になるとミツバシモツケやタマガワホトトギスが開花。後方では、繊細な切れ込みが入るナチシダが瑞々しい野性味を放っています。 4月の様子 【4月の日向エリア】 他よりも少し遅れて芽吹きはじめた山野草も、春の日差しに誘われて成長を進め、中旬になると繊細な葉をあちこちで展開させているのがわかります。花壇の前方で一番早く成長し、存在感を出していた寺岡アザミ。そこに追いつく勢いで、シキンカラマツやフジバカマが柔らかい葉を旺盛に茂らせます。武蔵野の野原を感じさせる瑞々しい風景が見られるようになりました。 【4月の日陰エリア】 日向のエリアと同じく、あちこちで芽吹きが進み、さまざまな葉が展開し始めています。白い華やかなスイセンと野趣のある小さな花を下げるスノーフレークが清楚な彩りをプラス。こちらでもシキンカラマツが茂り、日向との共演が予想できます。山野草の芽吹きの楚々としたたたずまい、繊細な葉の違いなどをじっくり眺められるのは、この季節ならではの楽しみ。 3月の様子 【3月の日向エリア】 日向のエリアは、上旬はまだまだ表土が見える場所が多いですが、最前列に原種チューリップ・トルケスタニカが咲き始め、道行く人を楽しませています。下旬になると奥の方でシキンカラマツなどの葉が展開をスタート。ガーデンの前方コーナーでピンクのカタクリが愛らしい花の楚々とした姿が楽しめるようになりました。 【3月の日陰エリア】 日陰のエリアは、ガーデンの中央高台に植わる常緑のディアネラ‘ブルーストリーム’が中心となり、この時期のアクセントになっています。上旬にはまだ地上部に出てくる野草の数は少なかったのですが、下旬になるとガーデンのあちこちで各種の植物が成長を開始。野草は成長が遅いだけに、やっと顔をのぞかせる姿が見る人の心を和ませているよう。上旬に咲いていたフクジュソウは花後、繊細な葉を茂らせています。 2月の様子 【2月上旬】 日向のエリアでは、地上部が残されていたフジバカマなどの株元をよく見ると、新芽が吹き始めています。また、ところどころで原種チューリップの芽も確認できます。1月は小さかったノアザミ(寺岡アザミ)が地面を這うように葉を広げています。日陰のエリアでは、小高い場所でディアネラ・ブルーストリームが力強く葉を茂らせ、その背景にはタマシダやナキリスゲ、ヒトツバなどが緑の彩りとなっています。 1月の様子 「武蔵野の“これから”の原風景」作庭後、1月の様子。 第2回 東京パークガーデンアワードの入賞者によるオンライン座談会イベント開催 2024年8月6日(火)15:30〜オンラインで開催された「第2回 東京パークガーデンアワード 神代植物公園」の入賞者5名による座談会では、自身の応募書類の紹介、植物の調達から造園、メンテナンス、コンテストに参加して得たことなどがたっぷり語られました。アーカイブ動画はYouTubeにて公開中。以下バナーよりご覧いただけます。 5つの花壇のコンセプトや作庭の詳しいレポートはこちらをチェック! コンテストガーデンを見に行こう! Information 神代植物公園での東京パークガーデンアワード開催に伴い、園内の宿根草園のリニューアル、人にも環境にも優しいガーデン「JINDAIペレニアルガーデンプロジェクト」を市民のみなさんと進すすめていま す。3分の1がリニューアルを終え、こちらでもガーデンをお楽しみいただけます。プロジェクトの詳しい内容は こちらから! https://note.com/jindai_perennial 都立神代植物公園(正門手前プロムナード[無料区域])所在地:東京都調布市深大寺元町5丁目31-10https://www.tokyo-park.or.jp/jindai/電話: 042-483-2300(神代植物公園サービスセンター)開園時間:9:30〜17:00(入園は16:00まで)休園日:月曜日(月曜日が祝日の場合、翌日が休園日、年末年始12/29~翌年1/1)アクセス:京王線調布駅、JR中央線三鷹駅・吉祥寺駅からバス「神代植物公園前」下車すぐ。車の場合は、中央自動車道調布ICから約10分弱。
-
宿根草・多年草

日本水仙を毎年きれいに咲かせるには? 育て方や特徴、咲かないときの対策を解説
日本水仙の基本情報 zzz555zzz/Shutterstock.com 植物名:ニホンスイセン学名:Narcissus tazetta var. Chinensis英名:Japanese Narcissus和名:ニホンスイセン(日本水仙)その他の名前:日本寒水仙、寒咲き日本水仙、スイセン(水仙)、フサザキスイセン(房咲き水仙)、ノズイセン(野水仙)など科名:ヒガンバナ科属名:スイセン属原産地:地中海沿岸分類:宿根草(多年草) 日本水仙の学名は、Narcissus tazetta var. chinensis(ナルシサス・タゼッタ・シネンシス)。 ヒガンバナ科スイセン属の球根植物で、房咲きスイセンの変種です。原産地は地中海沿岸で、房咲きスイセンが改良されて中国で作出されました。日本水仙と呼ばれますが、実際には日本が原産地ではありません。日本水仙を指して単にスイセンということもあり、日本ではスイセンといえばこの種類です。草丈は30〜40cmです。 zzz555zzz/Shutterstock.com スイセンは秋植え春咲き球根植物に分類されていますが、その中でも日本水仙は早咲きで、12月末頃から開花します。日本水仙のライフサイクルは、以下のとおり。秋に球根を植え付け、発芽させます。年内から開花期を迎えるので、植え付けは遅くならないように注意し、9月下旬~10月上旬に行うとよいでしょう。暖かい場所に取り込んだりせずに寒さにあわせて管理すると、12〜翌年4月に白い花を次々と咲かせます。花が終わると葉だけが残り、6月頃になると葉が黄色く枯れ込んで地上部は姿を消し、休眠に入ります。ここで「枯れたから」といって処分しないでくださいね。夏を越えて涼しい秋になると、再び芽を出し始めます。一度植え付ければ毎年花を咲かせてくれるライフサイクルの長い植物で、コストパフォーマンスが高いともいえます。大変丈夫な植物で、手をかけずに植えっぱなしにしていてもOK。ただし、大株に育って窮屈そうになってきたり、茂りすぎて邪魔になってきたりしたら、数年ごとに掘り上げて分球し、植え直すメンテナンスが必要です。 日本水仙の花や葉の特徴 traction/Shutterstock.com 園芸分類:草花開花時期:12〜翌年4月草丈:30〜40cm耐寒性:強い耐暑性:強い花色:白(副花冠は黄) 日本水仙の開花期は12~翌年4月。長く伸ばした花茎の先端に、4〜8個の花を咲かせます。花は副花冠が黄色くて短く、萼片と花弁はクリーム色がかった白色。一重咲きのほか、八重咲きもあります。また、甘い香りを強く漂わせるのも特徴です。地際からニラのような細長く厚みがある葉を多数立ち上げます。 雄しべが花弁化した八重咲き日本水仙。Iva Vagnerova/Shutterstock.com スイセンの名前の由来や花言葉 Farukh siyab/Shutterstock.com 水仙という名前は、原産地の中国の古典「仙人は天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」に由来。水の仙人という意味で、美しい花姿と芳しい香りを、尊い仙人にたとえたものとされています。 花言葉は「うぬぼれ」「自己愛」「報われない恋」など。学名のNarcissusはナルシストと語源が同じで、ギリシア神話のナルキッソスから来ています。水面に映る自身の姿に見惚れて焦がれ死に、スイセンの花になったというエピソードから、これらの花言葉が与えられたようです。 スイセンの種類や系統 スイセンの園芸品種は非常に豊富で1万以上あり、咲き姿も多彩です。ここでは、世界的に用いられている、英国王立園芸協会による分類法をご紹介しましょう。この分類法は便宜的なもので、植物学上の分類ではありません。 ラッパスイセン 原種ラッパスイセン。Krzysztof Bubel/Shutterstock.com 1茎1花、副花冠(ラッパ)が花被片(花弁)の長さと同じか、それよりも長いのが特徴です。主な花期は3~4月。品種は‘キングアルフレッド’ ‘マウントフット’など。 大杯(たいはい)スイセン ‘アイスフォーリス’ Ole Schoener/Shutterstock.com 1茎1花、副花冠が花被片の長さ以下で、1/3以上のスイセン。カップ咲きスイセンとも呼ばれます。主な花期は3~4月。品種は‘アイスフォーリス’ ‘サロメ’ ‘フォーチュン’など。 小杯(しょうはい)スイセン ‘ドクターヒュー’ Walter Erhardt/Shutterstock.com 1茎1花で、副花冠が花被片の1/3より短いもの。日本ではあまり流通していません。品種は‘シノペル’ ‘ドリームライト’ ‘ポーラアイス’など。 八重咲きスイセン ‘タヒチ’ sebastianosecondi/Shutterstock.com 副花冠と花被片のどちらか、あるいは両方が八重咲きのもの。たっぷりとした花弁が豪華な雰囲気です。品種は‘ウィンストンチャーチル’ ‘タヒチ’ ‘ブライダルクラウン’など。 トリアンドルス系 ‘アイスウィング’ S.O.E/Shutterstock.com 1茎に複数の花を、うつむくように咲かせます。花被片がわずかに反り返るのが特徴です。品種は‘アイスウィング’ ‘タリア’ ‘ハウエラ’など。 キクラミネウス系 ‘スナイプ’ Walter Erhardt/Shutterstock.com 1茎1花で、花被片がシクラメンのように反り返っているのが特徴。シクラメン咲きスイセンとも呼ばれます。品種は‘ジェットファイヤー’ ‘フェブラリーゴールド’など。 ジョンキル系 Cristi Croitoru/Shutterstock.com 1茎に1~5個の、芳香のある小さな花を咲かせます。品種は‘スプリングビート’ ‘ベビームーン’など 房咲きスイセン(タゼッタ系) Olha Solodenko/Shutterstock.com 茎が先端で複数に分かれ、1茎に3輪以上の芳香のある花を房咲きに咲かせるタイプ。日本水仙もここに含まれます。品種は日本水仙、‘ガリル’ ‘クラッグフォード’など。 口紅スイセン(ポエティクス系) SusaZoom/Shutterstock.com 副花冠はごく小さく、その縁に紅色や濃い黄色の縁取りが入るのが特徴です。品種は‘アクテア’ ‘ピンクチャーム’など。 バルボコディウム(ペチコート咲き) Alex Manders/Shutterstock.com 大きな副花冠が特徴で、花被片は目立たず、筒状の楚々とした雰囲気が魅力です。品種は‘ゴールデンベル’ ‘ジュリアジェーン’など。 スプリットコロナ(バタフライ咲き) ‘ボシニー’ Walter Erhardt/Shutterstock.com 副花冠の長さ1/3以上が裂けているもの。‘オランジェリー’ ‘ブロードウェイスター’など その他 上記に当てはまらないもの。‘テタテタ’など。 原種や野生種、自然交配種 学名により区別されるもの。スピシーズ、ミニチュアスイセンなど。 日本水仙の歴史 traction/Shutterstock.com スイセンの原産地は地中海沿岸地域です。日本水仙は中国で品種改良されたものが、日本に伝わったとされています。いつ日本に渡ってきたかは分かっていませんが、国内で日本水仙が群生しているエリアはいずれも海岸近くのため、海流に乗って漂着した球根が野生化したのではという説があります。日本水仙は平安時代に描かれた絵が残っており、室町時代以降は茶花や切り花として用いられてきました。 日本水仙の栽培12カ月カレンダー 開花時期:12〜翌年4月植え付け・植え替え:9月下旬〜10月肥料:特になし球根の掘り上げ:6月頃 日本水仙の栽培環境 High Mountain/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たり・風通しがよい場所を好みます。日照が不足すると花つきが悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い茎葉が茂って草姿が乱れたりするので注意しましょう。 【日当たり/屋内】一年を通して屋外での栽培が基本です。寒さにあわないと開花しないことがあるので、必ず戸外で管理しましょう。 【置き場所】水はけ・水もちのよい、有機質に富むふかふかとした環境を好みます。暑さには強いですが、鉢栽培の場合は、夏は涼しい半日陰に移動するとよいでしょう。 耐寒性・耐暑性 日本水仙は寒さに強く、地植えにしたままで冬越しできます。開花を促すためにもしっかりと寒さに当てましょう。また、真夏の暑い時期は休眠するため、夏越し対策は必要ありません。ただし、鉢栽培の場合は涼しい半日陰で管理するとよいでしょう。 日本水仙の育て方のポイント 用土 funnyangel/Shutterstock.com 【地植え】 植え付けの約2週間前に、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んで、よく耕し、有機質に富む水はけ・水もちのよい土壌を作ります。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。 【鉢植え】 市販の草花用培養土を利用すると手軽です。 水やり wavebreakmedia/Shutterstock.com 水を与える際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。 【地植え】 下から水が上がってくるので、ほとんど不要です。ただし、雨が降らずに乾燥が続くようなら、水やりをして補います。 【鉢植え】 鉢栽培では乾きやすくなるので、日頃の水やりを忘れずに管理します。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 夏は葉を落として休眠するので、水やりを控えます。冬は、十分に気温が上がった日中に水やりをしましょう。夕方に水やりすると凍結の原因になるので避けてください。 肥料 Sarycheva Olesia/Shutterstock.com 【地植え】 特に必要はありません。しかし、株の勢いがなく葉色が冴えないようであれば、液体肥料を与えて様子を見てください。 【鉢植え】 生育期は、チッ素成分が少ない液体肥料を2週間に1度を目安に与えます。また、花が終わったあと、球根を太らせる目的でカリ成分の多い液体肥料を与えます。 注意する病害虫 muroPhotographer/Shutterstock.com 【病気】 発生しやすい病気は、軟腐病やモザイク病などです。 軟腐病は細菌性の病気で、高温時に発生しやすくなります。特に梅雨明けから真夏が要注意。 球根や成長点近くの茎、地際の部分や根が腐って悪臭を放つので、発症したのを見つけたら、周囲に蔓延しないようにただちに抜き取り、周囲の土ごと処分してください。予防としては、連作(同じ科に属する植物を同じ場所に植え続けること)を避け、水はけをよくしていつもジメジメとした環境にしないことがポイント。また、害虫に食害されて傷ついた部分から病原菌が侵入しやすくなるので、害虫からしっかり守ることもポイントになります。 モザイク病はウイルス性の病気で、アブラムシやアザミウマ、コナジラミなどの虫が媒介します。したがって、発生しやすい時期は、アブラムシなどの活動する春から秋にかけて。主に花や葉に発生し、モザイク模様が現れます。症状が進むとウイルスの種類によっては葉などが縮れてきたり、湾曲して変形したりして株の生育が著しく悪くなります。治療効果のある薬剤はないので、発生したら抜き取って土ごと処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。アブラムシ対策をしておくことが、抑制につながります。 【害虫】 発生しやすい害虫は、アブラムシです。 アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mmの小さな虫で繁殖力が大変強く、茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目もよくないので、見つけ次第こすり落としたり、水ではじいたりして防除しましょう。虫が苦手な方は、スプレータイプの薬剤を散布して退治するか、植え付け時に土に混ぜ込んで防除するアブラムシ用の粒状薬剤を利用するのがおすすめです。 日本水仙の詳しい育て方 球根の選び方 球根がふっくらとして充実し、重みのあるものを選ぶとよいでしょう。 植え付け・植え替え Vlyaks/Shutterstock.com 花苗店やホームセンターなどで販売されている球根を入手し、植え付けることからスタートするのが一般的です。球根の植え付け適期は、9月下旬〜10月です。 球根ではなく開花株などを入手した場合は、早めに植え付けます。その場合は、ポットから出した苗の根鉢をくずさずにそのまま植え付けましょう。 【地植え】 土づくりをしておいた場所に、深さ6〜10cmの穴を掘って球根を植え付けます。複数個を植え付ける場合は、10〜20cmの間隔を取りましょう。最後に、たっぷりと水を与えます。 【鉢植え】 5〜6号鉢に5〜6球の球根を目安に植え付けます。 用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから草花用培養土を入れます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。深さ5cmほどの穴を掘り、鉢内で等間隔に球根を植え付けます。鉢植えの場合は、密に植えたほうが、花が咲いたときの見栄えがよくなりますよ! 最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 日常のお手入れ Early Spring/Shutterstock.com 【花がら摘み】 日本水仙は花つきがよいので、終わった花は早めに摘み取りましょう。まめに花がらを摘んで株まわりを清潔に保つことで、病害虫の抑制につながりますよ! 【花後の管理】 開花が終わった後は、ニラに似た細長い葉が地上に残ります。「邪魔になるからしばっておこう」と、紐などで小さくまとめてしまう姿もしばしば見られますが、これはNGです! 日本水仙は花が終わった後に葉が光合成を行って、球根に養分を送って太らせることで、来年の春に再び花を咲かせるエネルギーにします。そのため、葉全体にしっかりと太陽の光を当てることが大切なのです。小さくまとめてしまうと葉に光が当たる部分が少なくなって、光合成が十分にできません。球根に養分が送られず、来年に咲く花も充実しなくなるので注意しましょう。 【休眠・掘り上げ】 夏前になると葉が黄色くなり、地上部は枯れて休眠します。全体が枯れてしまうと景観が悪くなるので、地際で刈り取りましょう。数年は植えっぱなしにしたほうが、球根が増えてその分株数が増え、花の数も多くなるので、見栄えがよくなります。しかし何年もそのままにしておくと株が衰えてくるので、込み合っているようであれば、掘り上げて分球し、植え直しましょう。「来春は別の場所で咲かせたい」という場合は、掘り上げて雨の当たらない風通しのよい場所で保存し、秋に植え付けてもかまいません。 増やし方 Nataly Studio/Shutterstock.com 日本水仙は球根植物で、地下の球根が分かれて増えていくので、掘り上げて分球し、増やすことができます。大株に育って込み合っているようなら、一度掘り上げてみてください。適したタイミングは、地上部が枯れて休眠に入る6月頃です。たくさんついている球根を分けて、ネットなどに入れて風通しのよい半日陰などに吊り下げて保存しておきましょう。9 月下旬〜10月の植え付け適期に植え直します。 日本水仙には毒がある traction/Shutterstock.com 日本水仙が属すヒガンバナ科の植物は、ヒガンバナアルカロイドという毒性物質を含んでいます。日本水仙の葉はニラやノビルに、鱗茎はタマネギに似ていることから、誤食して体調をくずすケースが報告されているので注意しましょう。見分ける点は、日本水仙の葉にはニラのような強いにおいがないこと、日本水仙の葉は中央が浅くくぼんでいるのに対し、ニラは平たく厚みがあること、日本水仙には鱗茎があり、ニラにはないことなどです。家庭菜園の場合は、ニラの近くには日本水仙を植えないなど、事故を未然に防ぐ配慮も大切です。 日本水仙の花が咲かないときの原因と対処法 yoko_ken_chan/Shutterstock.com 日本水仙を植えたのに、咲かないという困りごとはありませんか? ここでは、日本水仙が咲かない原因や対処法についてまとめました。 主な原因 日本水仙の花が咲かないときは、以下の4つの原因が考えられます。 1.日当たりが悪い 日本水仙は、十分な日光を受けないと花芽が作られにくくなってしまいます。 2.肥料分が不足している 養分を吸収できずにいると、球根に養分を備蓄できずに花が咲かなくなってしまうことがあります。 3.花後に葉を切ってしまった 花後に葉を切ってしまうと、光合成不足によって十分に球根に養分が蓄えられず、花芽が作られなくなってしまいます。 4.球根が密集しすぎている 日本水仙は、成長とともに球根が分球して増えていきます。植えっぱなしにして数年経つと大株に育ち、分球が密集しすぎることで株が衰え、花数が少なくなることがあります。 対処法 1.日当たりが悪い 日当たりの悪い場所で管理している場合は、日当たりのよいところに移動させます。春の開花頃には日当たりがよくても、季節が進むと同じ場所でも日陰になることもあるので、観察してみてください。鉢栽培でも、開花が終わったからといって日当たりの悪い場所へ移動せずに、休眠するまでは日なたで管理します。 2.肥料分が不足している 開花後に、お礼肥として株を回復させるために液肥を与えます。また、地上部が枯れて休眠するまでは、球根を太らせる目的で液肥を与えて様子を見てください。 3.花後に葉を切ってしまった 花後に花茎は切り取りますが、葉はそのまま自然に枯れるまで残しておきましょう。邪魔になるからといって、葉を切ったり、しばったりするのは禁物です。 4.球根が密集しすぎている 球根を植え付けてから数年が経っていれば、一度掘り上げて球根の整理をしましょう。 日本水仙は育てやすく初心者でもおすすめ TOMO/Shutterstock.com 日本水仙は一度植え付ければ、手間をかけずとも毎年開花を楽しめる、ビギナーにおすすめの植物です。花が咲いたら、芳しい香りを漂わせるのもいいですね。ぜひ庭やベランダに迎えてみてください。
-
園芸用品

【冬のうちに庭の悩みを一挙解決】生育、花つき、実つきを変える土壌資材とは⁈
冬の大鉢の植え替えに活躍するバイオマイスター 庭にはいくつかの大鉢の寄せ植えを置いています。特に彩りが少なくなる冬は、大鉢の寄せ植えは庭に華やかさをもたらしてくれる存在として欠かせません。同じ土を使うと、前の植物についた有害菌が潜んでいたり、土壌の環境が悪くなっていることがあるので、植え替える際は、土も入れ替える必要があります。ただし、大鉢の土を全部入れ替えると大変なので、前の植栽を引き抜いてから1/3ほどの土を入れ替えるに留めます。その際、有害菌から植物の根を守るための有効微生物類が含まれているバイオマイスターを使うことで、安心して次の植物が育てられます。バイオマイスターは土壌環境を良くしてくれるうえに、最低限必要な肥料成分も含まれており、土壌改良と施肥がこれ一つで完結するので、土が全部入れ替えられない大鉢の植え替えには重宝します。特に山陰は冬の日照が少なく、花が生育しにくいのでこうした資材はガーデニングには欠かせません。いつもクリスマス用に大鉢を植え替えますが、ひと冬越えた後の春の生育の素晴らしさには感動します。(鳥取県・面谷ひとみさん) 前の植物を引き抜いて、1/3ほど土を入れ替える。 土の入れ替えの際に、バイオマイスターをブレンド。 左は12月の植栽直後の様子。右は翌年4月。パンジーが盛り上がるようにボリュームたっぷりに。 開花に体力が必要な八重咲きのパンジーもふわふわに。 多彩な使い方ができる万能土壌資材「バイオマイスター」 『植物活力素メネデール』を販売して約70年。活力剤の普及活動を中心に植物の生育をサポートしてきたメネデール社が、そのノウハウを活かして生み出したアイテムが『土の活力素バイオマイスター』です。バイオマイスターは、根が生息する根圏の環境を良好に整えるために作られた土壌資材で、配合している素材の組み合わせと含有微生物や各種栄養素の働きにより、新鮮な空気と水分を根圏に確保します。最大の特徴はその絶妙な配合バランスで、これにより植物の生育を強力にサポートするのです。そして、このバイオマイスターにはさまざまな使用方法があります。 <培養土の素として> バイオマイスターは植物が健全に育つための基本資材に使用できます。植物の特性に合わせて、配合量を変えることで、オリジナルの専用培養土が作れます。 <マルチング> バイオマイスターはマルチ資材として使用できます。良質な腐葉土とバイオマイスターを等量混ぜ、土の表面に2~3cm敷き詰めると、土壌環境を整えるとともに、夏の地温上昇を抑制したり、土の跳ね返りによって病原菌が蔓延するのを防ぐことができます。表土に敷き詰めるだけという手軽さでしっかりと効果も出るので冬場の土壌改良には特にオススメで、最も人気の使用方法です。 <追肥や元肥として> 用土にバイオマイスターを20~30%混合して追肥や元肥のように使えます。その場合、他の堆肥や元肥は必要ありません。 <古土の再生> 古土を再生したい場合には、消毒をした後、バイオマイスターを古土に対して30%混ぜると良質な培養土へ蘇ります。 キクが大株に育ち花いっぱいに! 友人からいただいたキク‘桃華’を植える際、一握り程度、庭土にバイオマイスターを混ぜて育てたところ、春の芽吹きの勢いがよく、想像以上に立派に育ちました。友人の‘桃華’よりはるかに株が大きく花もたくさんついて、友人も私もバイオマイスターの効果にびっくり! クレマチスが思うように育っていないので、今年は鉢植えのクレマチスのマルチングに使ってみようと思っています。(栃木県・もこもこさん) 無農薬バラ栽培の花つきを変えたバイオマイスター 植栽から3年目で旺盛に伸びて茂ったつるバラ‘マダム・アルフレッド・キャリエール’。https://www.instagram.com/p/C63q8F8yaUN/ ‘ソフィーロシャス’、‘プロスペリティ’、‘ピンクプロスペリティ’、‘ギスレーヌ・ドゥ・フェリゴンド’、‘つるピンクシフォン’、‘つるホワイトクリスマス’、‘グランデアモーレ’、‘マダム・アルフレッド・キャリエール’など30品種ほどのバラを無農薬で育てています。土壌改良とマルチングのために、冬剪定の後に馬糞堆肥をまいていましたが、寒肥として冬にバイオマイスターを追加。土の上にパラパラまくだけで、春の花つきがすごくよくなりました! 今は植え込みの際に庭土とバイオマイスターと培養土を混ぜています。品種により堆肥が合わないバラもあるので、バイオマイスターのみの使用で様子を観察しているところです。来春の花がますます楽しみです。(愛知県・lalalaさん) 前年の4倍ほど花が咲いたフロントガーデンの‘ピンクプロスペリティ’。 鉢植えのバラの土壌環境を改善 つるバラの‘マダム・プランティエ’の鉢植えにバイオマイスターを使用しました。バイオマイスターはふんわりしているのに、水分を含むと株元にしっかりとどまってくれるので使いやすいです。植物が健全に育つには通気性と水はけ、そしてそれらと背反するような保水性を両立する必要がありますが、バイオマイスターはその希望を同時に叶えてくれます。‘マダム・プランティエ’の花つきも◎でした!(岡山県・yukkyさん) ‘マダム・プランティエ’の株元にバイオマイスターを。 枝が細くしなやかで誘引しやすい‘マダム・プランティエ’。明るく小ぶりの葉もオールドローズらしい雰囲気。参考写真Sergey V Kalyakin/Shutterstock.com 猛暑をバイオマイスターのマルチングで乗り越え 鉢植えで栽培しているブルーベリーのマルチングとしてバイオマイスターを使いました。ブルーベリーは土の表面のほうに浅根を張る性質があり、水切れに注意する必要があります。特に春先の生育旺盛になる頃に水切れを起こすと、株の回復に時間がかかり、実つきが極端に悪くなるのですが、近年は春に急に温度が高くなったり、暑さが得意ではないブルーベリーには夏の猛暑も厳しく、これまでとは違う対策が必要だと感じていました。そこで、バイオマイスターがマルチング材として使えること知り、株元に敷きつめてみたところ、水切れが防げただけでなく、株の生育もとてもよくなりました。ブルーベリーは酸性土壌を好みますが、バイオマイスターはブルーベリーに安心して使え、肥料としての効果もあり、水切れ対策のマルチングとしても活躍し、とても便利でした。夏の気温は年々激しさを増し、ブルーベリー以外も鉢植えの植物は夏越しが厳しいと感じていましたが、バイオマイスターがあれば安心して夏を乗り切ることができそうです。(岐阜県・ベリーさん) 夏にブルーベリーをたっぷり収穫。 バイオマイスターは果樹農家やバラ園など、プロも信頼を寄せる土壌資材です。軽くて扱いやすく、臭いもほぼないので、庭はもちろん、ベランダガーデニングでも安心して使えます。これからの時期は春・夏の開花や実りに向けて土壌改良や植え替えをする機会も増えます。植物がうまく育たない、生育が衰えてきた、猛暑が悩みという方は、バイオマイスターを試してみてはいかがでしょうか。
-
観葉・インドアグリーン

クロトンはエキゾチックな観葉植物! 特徴や育て方、知っておきたい注意点・トラブルの対処法を解説
クロトンの基本情報 Saeedatun/Shutterstock.com 植物名:クロトン学名:Codiaeum variegatum英名:croton、fire croton、garden croton、variegated croton和名:ヘンヨウボク(変葉木)その他の名前:クロトンノキ科名:トウダイグサ科属名:クロトンノキ属(コディアエウム属)原産地:マレー半島、太平洋諸島分類:常緑性低木 クロトンの学名はCodiaeum variegatum(コディアエウム・バリエガツム)。「クロトンノキ」「変葉木(ヘンヨウボク)」の別名もあります。日本には江戸時代に伝来したといわれており、品種改良などによって多くの品種が誕生しています。 クロトンはトウダイグサ科クロトンノキ属の常緑樹です。原産地はマレー半島、太平洋諸島。暑さに強いものの、寒さには大変弱いので、鉢栽培にして季節によって適した場所に移動しながら管理するのがポイントです。温暖な地域であれば屋外でも育つため、沖縄ではポピュラーな観葉植物となっています。 樹高は10〜200cm。ただし鉢栽培ではそれほど大きくならず、まめに剪定すれば樹高をコンパクトに保つことができます。 クロトンのライフサイクルは、以下のとおりです。4月頃から新芽を出して生育期に入り、7〜8月に開花。常緑樹のため、冬でもみずみずしい枝葉を保ちますが、生育は止まります。越年してまた春になると生育し始める……という繰り返しです。 クロトンの葉や花の特徴 SOLEHUDIN DHEA/Shutterstock.com 園芸分類:樹木開花時期:7〜8月樹高:10〜200cm耐寒性:弱い耐暑性:強い花色:白 クロトンは葉色や葉姿を楽しむカラーリーフプランツです。100種以上あるといわれ、さまざまな品種が流通しているので、選ぶ楽しみがあります。つややかな光沢のある葉が特徴で、葉色は赤、黄、緑、斑入りなどがあり、トロピカルな雰囲気。日差しの当たり具合によって色が変化するものもあり、さまざまな表情を見せてくれるのが魅力です。葉の形状によって7つの系統に分類されており、広葉系、細葉系、鉾葉系、長葉系、らせん系、有角系、飛び葉系があります。また品種によってサイズにも幅があり、ミニサイズから大鉢で育てて映える大株まで揃います。 葉の形も模様もさまざま。Verra Widhi/Shutterstock.com クロトンの開花期は、7~8月。雄花と雌花があり、長く伸ばした花茎に、ボール状の白く小さな花が連なって咲きます。 クロトンの花。adul24/Shutterstock.com クロトンの名前の由来や花言葉 Aamir Amber/Shutterstock.com クロトンという名前は、英名から付けられたもの。以前はクロトン属に分類されていましたが、現在はコディアエウム属に分類され、名前だけが残りました。和名のヘンヨウボク(変葉木)は、突然変異しやすく、多彩な葉の色や形のバリエーションがあることが由来です。 クロトンの花言葉は「妖艶」「艶っぽい」など。 クロトンの種類は? Tita Wi/Shutterstock.com バラエティーに富むクロトンの中でも、人気の種や品種についてご紹介します。 ‘アケボノ’ SILENTVISION/Shutterstock.com 広葉系で、赤や黄色などが混じるカラフルな葉は、インテリア用としても人気があります。寒さに大変弱く、15℃以上は保つ必要があるため、冬場は暖かい室内で育てましょう。 ‘サマー・プリンス’ 広葉系で、アケボノの枝変わり種。ライムイエローの美しい葉が特徴的です。流通が少ないといわれる、希少な品種の1つです。 ‘ゴールドスター’ 細葉系で、別名「オウゴンリュウセイ」。夜空に輝く星のように、グリーンの葉に黄色い斑点がたくさん入っているのが特徴です。小型の品種で、狭いスペースでも育てられます。 ‘エクセレント’ PaulSat/Shutterstock.com 鉾葉系で、鉾(ほこ)のような形をした長い葉が特徴です。グリーンの葉に黄色やオレンジ、赤などの鮮やかな葉脈が入ります。エキゾチックな雰囲気を醸し、インテリアグリーンとしても人気です。 ‘キラセン’ らせん系。螺旋状にくるくると巻いたグリーンの葉に、明るい黄色が差します。ユニークな観葉植物が欲しい人におすすめです。「キンセンコウ」とも呼ばれています。 トビハ 飛び葉系。長い楕円形の葉先がつる状に細くなり、その先端に再び丸みのある葉をつける個性的な姿をしています。葉に鈴をつけているように見えることから「グリーンベル」とも呼ばれています。市場にはあまり出回っていない、希少種です。 ユニークな葉姿の飛び葉系クロトン。Sugianto88/Shutterstock.com クロトンの栽培12カ月カレンダー 開花時期:7〜8月植え付け・植え替え:5月中旬〜8月肥料:5〜10月剪定:5~8月 クロトンの栽培環境 Elzloy/Shutterstock.com 日当たり・置き場所 【日当たり/屋外】日当たりを好み、気温が高い春から秋は戸外で育てるときれいな葉色になります。寒さに弱いため、基本的に鉢で栽培しますが、夏花壇の素材としても活用できます。 【日当たり/屋内】日光に当たるほど葉の発色がよくなるので、一年を通して日当たりのよい場所に置きます。日照が不足すると葉色が悪くなったり、ヒョロヒョロとか弱い枝葉が茂って樹形が間のびしたりするので注意しましょう。ただし、葉の厚みが薄い品種などは真夏の強い日差しを浴びると葉焼けすることがあるので、レースのカーテンなどで遮光するとよいでしょう。 【置き場所】寒さに弱く、日本の真冬の厳しい気候を苦手とするため、基本的に鉢栽培とします。季節に応じて室内に取り込むなど、移動しながら管理しましょう。 耐寒性・耐暑性 耐暑性が強い反面寒さには大変弱く、冬は10℃を下回る場所では木が弱ることがあるので、室内に取り込みましょう。乾燥しすぎると葉を落とすことがあるので注意します。 クロトンの育て方のポイント クロトンは温暖な地域では庭植えでも育てられますが、日本では鉢での栽培が基本です。クロトンの鉢栽培について、育て方を詳しく解説します。 用土 Wstockstudio/Shutterstock.com クロトンは、水はけのよい土壌を好みます。市販の観葉植物用の培養土を利用すると便利です。 水やり Osetrik/Shutterstock.com 鉢栽培では、日頃の水やりを忘れずに管理しましょう。ただし、常に湿った状態にすると根腐れすることがあるので、水の与えすぎには注意。土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出すまでたっぷりと与えましょう。水を与える際は、蒸れるのを防ぐために株全体にかけるのではなく、株元の土を狙って与えてください。 成長期を迎えてぐんぐん茎葉を広げるようになったら、気候や株の状態に適した水やりを心がけましょう。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。 真夏は乾燥しやすいので、水切れには特に注意しましょう。また、気温の高い日中に水やりすると、太陽の熱によって土の温度が上がり、株が弱ってしまいます。真夏の水やりは、気温の低い朝か夕方に行いましょう。 一方で、冬は回数を控えめにし、真冬は十分に気温が上がった日中に水やりをすませておくことがポイントです。 肥料 Vitalii Stock/Shutterstock.com 【元肥】 苗を植え付ける際に施す肥料が、元肥です。元肥を施すことで苗の初期生育を助け、茎葉をしっかり茂らせることにつながります。植え付けの際に、培養土に緩効性化成肥料を施しておきましょう。ただし市販の培養土を利用する場合、元肥配合済みのものであれば不要です。 【追肥】 植え付けた苗が順調に生育し、元肥の効き目が切れた頃に与えるのが追肥です。鉢栽培の場合は、水やりとともに肥料成分が流亡しやすいので、追肥をして株の勢いを保つようにします。肥料を与える期間は、盛んに生育する5〜10月。2カ月に1度を目安に緩効性化成肥料を表土にばらまき、軽く土になじませます。もしくは10日に1度を目安に、速効性の液肥を与えてもよいでしょう。 注意すべき病害虫 Decha Thapanya/Shutterstock.com 【病気】 ほとんど病気の心配はありませんが、褐斑病や白絹病などが発生することがあります。 褐斑病は、カビによる伝染性の病気です。主に葉に褐色またはくすんだ茶色の斑点が現れ、下葉から枯れ上がっていきます。雨が多い時期に発生しやすいのが特徴です。発症した葉を見つけたら、早々に切り取って処分し、周囲に蔓延するのを防ぎましょう。適用のある薬剤を葉の表と裏に散布して、防除します。 白絹病はカビが原因の周囲に伝染しやすい病気です。根や茎に発生しやすく、初期は地際あたりに褐色の斑点が見つかります。進行すると株元の土に白いカビがはびこり、やがて枯れてしまうので注意が必要です。土づくりの際に、水はけのよい環境に整えることが予防につながります。 【害虫】 発生しやすい害虫は、カイガラムシ、ハダニなどです。 カイガラムシは、ほとんどの庭木に発生しやすい害虫で、体長は2〜10mm。枝や幹などについて吸汁し、だんだんと木を弱らせていきます。また、カイガラムシの排泄物にすす病が発生して二次被害が起きることもあるので注意。硬い殻に覆われて薬剤の効果があまり期待できないので、ハブラシなどでこすり落として駆除するとよいでしょう。 ハダニは、葉裏に寄生して吸汁する害虫です。体長は0.5mmほどと大変小さく、黄緑色や茶色い姿をしています。名前に「ダニ」がつきますが、クモの仲間です。高温で乾燥した環境を好み、梅雨明け以降に大発生しやすいので注意が必要。繁殖力が強く、被害が大きくなると、葉にクモの巣のような網が発生することもあります。ハダニは湿気を嫌うため、予防として高温乾燥期には葉裏にスプレーやシャワーなどで水をかけておくとよいでしょう。 クロトンの詳しい育て方 苗の選び方 苗を購入する際は、ヒョロヒョロとしたものは避け、葉の色彩や模様が濃く鮮やかで、全体にがっしりとした幹の太いものを選びましょう。 植え付け・植え替え Nataly Studio/Shutterstock.com クロトンの植え付け・植え替えの適期は、5月中旬〜8月です。 鉢の大きさは、入手した苗よりも1〜2回り大きい鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてから培養土を半分くらいまで入れましょう。苗を鉢に仮置きし、高さを決めたら、苗をポットから出し、軽く根鉢をくずして植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cm下を目安にし、ウォータースペースを取るとよいでしょう。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底からたっぷりと流れ出すまで、十分に水を与えましょう。 鉢栽培の場合、成長とともに根が詰まって生育が悪くなってしまうので、2〜3年に1度を目安に植え替えましょう。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。前よりも大きな鉢を用意して株を大きくしてもよいですし、同じ鉢を用いてサイズ感をキープしてもかまいません。鉢から株を出したら、古い根を切り取って整理し、根鉢を徐々にくずして小さくしてから植え直します。 剪定 Andrii Zastrozhnov/Shutterstock.com 剪定適期は5~8月で、生育している時期に行います。どこで切り取ってもよく、切り口の下の節目から新芽が出てきます。枝葉が込み合っている部分を透かすように剪定していきましょう。傷んでいるものや伸びすぎているもの、内側に向かって伸びているもの、ほかの枝に絡んでいるものなどを選んで切り取ります。また、クロトンは成長に従って下葉の色があせたり、下葉が落ちてくるものも多くあります。樹形が乱れていたら、深めの位置まで切り戻して仕立て直すとよいでしょう。 増やし方 Kunlanan Yarist/Shutterstock.com クロトンは、挿し木で増やします。 挿し木とは、枝葉を切り取って土に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し木ができないものもありますが、クロトンは挿し木で増やせます。 クロトンの挿し木の適期は、5〜7月です。新しく伸びた枝を10〜15cmほど切り取り、白い樹液が出てこなくなるまで流水で洗い流します。採取した枝(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。3号くらいの鉢を用意し、底にゴロ土を入れてから新しい培養土を入れてます。湿らせた培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて管理します。乾かないように水の管理をし、発根して生育し始めたら日当たりのよい場所に移動しましょう。十分に育ったら、サイズに見合った鉢に定植します。挿し木のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。 クロトンの樹液には毒性があるので注意する Alina Troeva/Shutterstock.com クロトンの栽培で注意したいのは、毒を持っている特性についてです。クロトンの茎を折ったり切ったりすると、白い樹液が出てきます。この樹液が皮膚に付着すると皮膚がかぶれたり、かゆみが出たりするので注意しましょう。幼児やペットのいる家庭では、誤って口に入れることのないようにしてください。剪定などの手入れをする場合は、ガーデニング用のゴム手袋やエプロンを着用するなどの対策が必要です。樹液が皮膚についたら、すぐに流水で洗い流してください。毒があることを把握して、十分注意して取り扱えばそれほど恐れる必要はありません。 クロトンは観葉植物や贈り物としてもおすすめ! Vickie Warpas/Shutterstock.com カラフルで南国的な雰囲気を漂わせる葉が魅力のクロトンは、インテリアグリーンとして好まれ、贈答にも利用されています。日差しがたっぷり入る明るい場所に置き、寒さ対策さえきちんとしていれば、すくすく育つのでビギナーにもおすすめ。インテリアやベランダに取り入れて、スタイリッシュに彩ってはいかがでしょうか。
-
樹木

スキミアの魅力と育て方〜真冬&日陰&寄せ植えに最適な植物
スキミアの基本情報 Debu55y/shutterstock.com 植物名:スキミア学名:Skimmia japonica英名: Skimmia和名:ミヤマシキミ科名:ミカン科属名:ミヤマシキミ(スキミア)属原産地:日本、台湾分類:常緑低木 Elena Rostunova/Shutterstock.com スキミアは、ミカン科ミヤマシキミ(スキミア)属の常緑低木。晩秋から冬にかけてプチプチとしたつぼみや赤い実をつけた可愛い姿を保ち、春になると花が咲く植物で、冬から春にかけての花壇や寄せ植えで活躍してくれるガーデンプランツです。 チェッカーベリーやコニファーとスキミアを合わせたクリスマスイメージの寄せ植え。Natalia Greeske/Shutterstock.com スキミア、という名前ではピンとこなくても、ミヤマシキミといえば馴染みがある方も多いかもしれませんね。じつはスキミアは、日本原産のミヤマシキミが、ヨーロッパに渡って品種改良されたもの。スキミアという名前も、和名のミヤマシキミから付けられたものだそうで、シキミアと呼ばれることもよくあります。時々、シキミと呼ばれることもありますが、スキミアとシキミはじつは別種の植物です。シキミはイリシウム(Ilicium anisatum)の和名、スキミアは学名のカナ読みです。 日本に届くスキミアの苗は、オランダの良好な気候で日本向けの苗として育てられています。写真は、オランダのスキミア生産者「ヌナップファンガース社」。 海外ではガーデンプランツとして高い人気があるスキミア。近年は冬に活躍する植物として日本でも注目されるようになり、園芸店などで販売される苗数も増えてきました。日本で販売されている苗の多くは、オランダなどの海外から輸入されたもので、少々値段が高く、やや植え場所にも気を使うところがあります。しかし、スキミアは観賞期間が長く、育てやすさから寄せ植えや花壇に人気の花木として人気が高まっています。 Anita van den Broek/Shutterstock.com 樹高は80~100cmほどとコンパクトに生育するので、花壇やコンテナガーデンに取り入れやすい植物です。花期は春の3月頃ですが、11月頃に花芽ができはじめ、冬はつぼみのまま全く変わらない姿を観賞でき、手をかけなくてもきれいな姿を保つことができるのが嬉しいところ。つぼみがついた枝を切れば、クリスマスやお正月の花飾りにも活用できます。 Totokzww/Shutterstock.com 実をつける雌株か、つぼみ&花を楽しむ雄株どっちを選ぶ? 左/鮮やかな赤い実が美しいスキミア‘リーベシアーナ’。実をつけるタイプは雌株。中/スキミア‘ルベラ’。晩秋から冬まではこの赤いつぼみの状態で、春には白い花を咲かせます。花を咲かせるのは雄株です。右/春に開花したスキミアの花。小花が房状になって咲きます。Del Boy/ Dave Debby/ Tom Meaker/Shutterstock.com 園芸分類:花木開花時期:3月樹高:80~100cm耐寒温度:マイナス5℃耐暑性:弱い花色:白(つぼみの外側の色は白、ピンク、薄黄色、薄緑、いぶし銀な茶色など) スキミアには、大きく分けて実をつけるタイプと花を咲かせるタイプがありますが、どちらも冬の庭に鮮やかな彩りを添えてくれます。 実をつけるのは雌株で、代表的な品種に、スキミア‘リーベシアーナ’と、より実が大きい‘テンプテイション’の2品種があります。ツヤツヤした鮮やかな赤い実はクリスマスやお正月の雰囲気を演出するのにもオススメ。11月頃から鉢植えが出回り始めますが、翌年以降も実をつけるには受粉が必要なので、実つきタイプのものを選ぶ際は後ほど説明する花の咲く雄株も合わせて入手しましょう。一方、晩秋から冬にかけてプチプチとしたつぼみをつけ、春になると花が咲くのは雄株です。 左/スキミアの代表品種、‘ルベラ(Rubella)’。右/緑のつぼみが美しい‘フィンチー(Finchy)’。 雌株は別名ハナスキミアとも呼ばれ、赤や緑のつぼみなど品種が豊富にあります。 代表的な品種は、鮮やかな赤いつぼみが美しい‘ルベラ’、爽やかなグリーンのつぼみをつける‘フィンチー’があります。春には白や薄ピンクの花が株全体を覆うようにふんわり咲いて、まるで衣替えをしたようにイメージが一変します。 左から、レッドドワーフ(Red Dwarf)、ホワイトグローブ(White Globe)、マジックマルロー(Magic Marlot)。 近年では寄せ植えに使いやすい矮性(わいせい)種が人気で、赤いつぼみの‘レッドドワーフ’、緑のつぼみの‘ホワイトグローブ’や、クリスマスに合わせてつぼみの色がグリーンからピンクに遷り変わりする‘マジックマルロー’などシーンや使い方に合わせた品種が選べるのも魅力です。 違いを楽しむスキミアの品種解説 「ルベラタイプ」のスキミア。左からルベラ、フィンチー、ペローサ。 スキミアには、つぼみの形状で「ルベラタイプ」と「ドワーフタイプ」に分けられます。 ルベラタイプとは、つぼみの房(集合体)が比較的大きく、粒々したつぼみが散状になります。このタイプにあたる品種には、ルベラ、フィンチー、ペローサが代表的です。 「ドアーフタイプ」のスキミア。左から、レッドドアーフ、ホワイトグローブ、マジックマルロー、セレブレーション。 ドワーフタイプとは、つぼみの房がギュッと詰まっているので、つぼみがボール状に集合した姿になります。このタイプにあたる品種には、レッドドワーフ、ホワイトグローブ、マジックマルローがあり、セレブレーションはドアーフタイプの中でもキャンドル系と呼ばれ、つぼみがキャンドル(ロウソク)状に集まっている特殊な品種です。 スキミアの色合いは鮮やかというよりも、アンティークカラー。落ち着いた色合わせがしっくり馴染みます。他の植物と組み合わせた際、健康的で濃いグリーンの葉色が全体の色調を整えてくれます。 近くで眺めるような寄せ植えなどには、ドワーフタイプを、花壇や景観に使う場合は、ルベラタイプが向いています。また、ドワーフタイプの葉はルベラタイプに比べて短いため、つぼみが隠れないところからも、寄せ植えの花材に向いています。 スキミアの品種バリエーション 代表的品種「ルベラ(Rubella)」 つぼみ(左)から開花まで長く楽しめる。Eurybia/rebaix-fotografie/Shutterstock.com スキミアのなかで最も人気が高く、一番入手しやすい品種。赤と緑を貴重としたカラーリングで、クリスマスやお正月の飾りとして季節感を演出するのにピッタリ。 グリーンのつぼみ「フィンチー(Finchy)」 つぼみから開花の色変わりが楽しめるのも魅力。 Traveller70/Wiert nieuman/Shutterstock.com クリスマスの新しい雰囲気をプラスできる演出用花材として、フローリストを中心に人気がある品種。つぼみの形はルベラタイプ。爽やかなグリーンのつぼみが、他の植物との色合わせのしやすさから、近年爆発的な人気に。花は白からクリーム色。 斑入り葉の「ペローサ(Perosa)」 Wiert nieuman/Shutterstock.com 大柄なマーブル模様とアンティークカラーの葉が他にはないスペシャルな印象があるスキミア。つぼみの形はルベラタイプ。ピンクのつぼみと斑入り模様の葉が新鮮な印象をプラスする花材として、新しい使い方で花業界に注目されています。 コンパクトな「レッドドワーフ(Red Dwarf)」 代表的品種のルベラに比べて、樹高は半分ほどと低く、つぼみが上向きの矮性種。つぼみの集まり具合がほどよく、プリッとした花房が特徴的。ルベラより主張の強い鮮やかさがあり、メリハリのあるカラーリング。 緑色のコンパクト種「ホワイトグローブ(White Globe)」 レッドドアーフと同様に、ルベラに比べて半分ほどの草丈でつぼみが上向きにに咲く矮性種。つぼみの集まり具合がほどよく、レッドドワーフと同様にプリッとした花房が特徴的。つぼみの色もフィンチーの緑とは異なる主張の強い鮮やかさで美しい。 色変わりが魅力の「マジックマルロー(Magic Marlot)」 晩秋は、クリームがかった緑系のつぼみは、クリスマス頃になると右写真のように鮮やかなピンクに色が移り変わる。 くっきりと白く縁取られる斑入り葉を茂らせながら、つぼみが色変わりするという特別な個性をもつ品種。クリーミー系のライトグリーンのつぼみが、徐々に寒さを感じながらピンクに移り変わり、楽しみが多い魅力的なスキミアです。 花付きがよい新品種「セレブレーション(Celebrations)」 つぼみがボール状に集合するドワーフタイプでありながら、レッドドワーフやホワイトグローブとは異なるつぼみの形状。なんといっても、花付きが倍以上優れているので、今までにないスキミアの使い方が期待できる、2023年に試験輸入をスタートしたばかりの新品種。 スキミア5つの魅力 ヨーロッパの庭で地植えされているスキミア。日本より冷涼な環境のため日なたに植えられている。Oleksandr Sokurenko/Shutterstock.com スキミアは彩りの美しさ以外にも、育てる上で嬉しい点がいくつもあります。5つのポイントに絞ってスキミアの魅力をご紹介します。 ① 一年中緑 スキミアはミカン科の常緑低木。一年中美しい緑を庭に提供してくれます。 ② 鑑賞期間が長い 11月頃からつぼみが膨らみ始め、桜が咲きはじめる少し前に開花するまで、半年以上もつぼみの状態のままで楽しめます。彩りの変化も魅力です。常に美しく保っておきたい玄関先などの鉢植えにもおすすめ。 ③ 管理が楽 特に注意しなければならない病害虫はなく、生育はとてもゆっくりなので、特別な手入れの必要がありません。花がらは自然に風でポロっと落ちるので、花がら摘みの必要もなく、数年放置していても、株姿が極端に暴れないので管理しやすいです。 ④ 日陰で活躍 周囲に障害物のない明るい日陰に植えるとよいでしょう。スキミアは日本原産の植物ですが、近年の日本の猛暑と強い日差しは大敵です。西日が長く差し込む場所や直射日光の当たりやすい場所では葉焼けになりやすく、かといって、鬱蒼とした日陰では、つぼみがつきづらくなります。そのため、夏は、明るい日陰を選んで鉢を移動したり、植え場所を選ぶようにしましょう。 スキミアは地表近くにも根を張るので、暑さ対策としてバークチップなどを株元に2〜3cmの厚さで敷き詰めると夏越ししやすくなります。 ⑤ ドーム状に仕立てて、単体で楽しむ 最大樹高は1mほどとコンパクトです。周囲に障害物がなく日陰具合が均等であれば、枝が放射状に伸び、株を取り囲むようにつぼみがついて、ドーム状に株姿が整います。そのように自然樹形を楽しみたい場合は、単体で地植えにすることをおすすめします。 スキミアの育て方のコツ 冬の寄せ植えに活躍するスキミア。 栽培環境 スキミアは苗から育てるのが一般的。スキミアの苗が園芸店に出回る時期は、主に11~12月です。この時期に苗を入手したら、植え付けをします。植え付けの際には、植え場所の確認をすることが大切です。スキミアは元々山の中で育つような植物なので、日陰を好みます。その反面、夏の暑さや直射日光が苦手なので、地植えにする場合は風通しのよい明るい日陰の環境に植えましょう。寒冷地では、極端な寒さに当たらないように鉢植えにして移動できるようにするのもよいでしょう。 11月から園芸店やガーデンセンターに並ぶスキミアの苗。 植え付けの注意 植え付けの際には、根を傷つけないように注意します。スキミアは成長が遅いため、根を傷つけてしまうとダメージが大きくなることがあります。苗をポットから出したら、根をいじらないように、土を落とさずにそのまま植え付けましょう。 用土 スキミアは水はけのよい、やや酸性(pH5.5-6.5)の土壌を好みます。日本の土は基本的に酸性に傾くため、地植えの際は用土は特に気にしないでも大丈夫ですが、コンクリートの近くでは土がアルカリ性に傾きやすいので、中和剤として、酸性土である鹿沼土などで酸度調整をするとよいでしょう。 水やり 地植えの場合は基本的には水やりは必要ありません。夏場の乾燥に注意し、雨が降らない日が続いた時はたっぷりと水を与えましょう。 乾燥に強いイメージがあるスキミアですが、極端な過湿と乾燥の繰り返しはよくありません。スキミアにとって日本の夏は気温が高く、表土が高温かつ乾きやすくなるので、保湿の目的として、株元を完熟たい肥やバークチップなどで覆うようにするとよいでしょう。 肥料 スキミアは、あまり肥料を必要としない植物ですが、足りなすぎたり、施しすぎないように注意が必要です。スキミアの生育期は3~6月です。生育期間中の過度な施肥は、花が咲かなかったり、肥料やけを起こして枯れてしまうこともあります。また、“葉の黄化”は肥料の欠乏が原因なので、肥料が生育期に切れると葉が黄化します。しかし、肥料が多すぎると肥大、徒長などを引き起こすので、与えすぎないように気をつけましょう。 増やし方 スキミアは、挿し木と種まき(実生)で増やすことができます。挿し木で増やす場合は、5~6月に元気そうな枝を切り、下葉を取って吸水させ、鹿沼土に挿して乾かないように管理します。根が出て成長を始めるまで時間がかかるので、根気よく育てましょう。切り口に発根促進剤を塗ると成功率が上がります。 種まきで育てる場合は、雌株につく実からタネを取って播きます。この実は有毒なので、絶対に口にしないように注意してください。発芽率はそれほど悪くなく、こぼれ種から芽が出ることもあります。 スキミアが枯れる原因とは スキミアは調子が悪くなると、葉が黄色くなったり落ちたりというように、葉に変調が現れます。スキミアが枯れてしまう原因として、よく考えられるのは、肥料が多すぎて肥料やけを起こしている場合や、強い日や暑さに当たって弱ってしまった場合、水のやりすぎで土の中が常に湿っている場合など。いずれの場合も、スキミアの葉の状態をよく観察して早めに不調に気づき、管理する場所を変えたり、土をしっかり乾かしたりなどの対処をすることが大切です。






















