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花の香りは季節を運んでくれるとともに、人の心に癒やしを与えてくれます。園芸のさまざまなお悩み解決をプロにお願いする連載「街の園芸店がお悩みを解決!」第8弾は、お馴染み関さんに、夏に香りのいい花と、育て方のポイントについて教えてもらいました。ところで、なんで花はいい香りを出すのか知っていますか? 関さんのまとめ解説「愛のメッセージ」も必見。

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花の香りは、季節の香り

香ちゃん
Pix:Pheelings media/shutterstock.com

日本には春夏秋冬、それぞれの季節の到来を告げる花があります。これらの花は、色彩だけでなく、香りによっても人々の心を癒やしてくれます。そこで、園芸のプロに、香りの面でおすすめの花の品種を季節ごとにピックアップしてもらい、育て方のコツも教えてもらいます。今回は、今の季節(7〜8月)に園芸店で買える花編です。

今回も答えてくれる街の園芸店「フラワーガーデン・セキ」(目黒区祐天寺) 

このシリーズでお馴染み『フラワーガーデン・セキ』の関さん。東京は目黒区祐天寺に古くからお店を構え、近隣住民から愛される、地域に根ざした園芸ショップです。2代目の関ヨシカズさんは、あらゆる植物の管理に精通した園芸のエキスパート。お店には日々、お花に関するアドバイスを関さんに求め、大変多くのお客様がご来店されます。今回、関さんはどんな花を私たちに推してくれるのか楽しみですね!

関さん近影
「園芸は七転び八起き」と読者を叱咤激励する関ヨシカズさん

香りで選んだ花① ニオイバンマツリ(ブルンフェルシア)

どんな花なのですか?

ニオイバンマツリ
Pix:Emagnetic/Shutterstock.com

夏の香りを告げる花としてまず思い浮かぶのがニオイバンマツリ。
ナス科バンマツリ科の半常緑低木です。

花は、5月くらいから咲き始め、6月から7月くらいに最盛期を迎えます。最初は紫に咲いて、だんだん白くなっていくので、最初の濃い紫→淡い紫→白と、移り変わっていく過程の3種の花色を楽しむことができます。
一斉に色が変わるわけではないので、この三色が入り混じって乱れ咲きのような感じになり、全体的に清涼感のある色彩を放ってくれます。

おすすめの理由を教えてください

理由って、それは当然よい香りだからですよ(笑)。
あとは、夏にけっこうな量を入荷するので、手に入れやすいのもおすすめの点です。
冬越しもしやすいですし、病害虫も少ないですし、鉢でコンパクトに仕立てるのも簡単だし、とても育てやすい品種です。

どんな香りがするのですか?

ニオイバンマツリ
Pix:youyuenyong budsawongkod/Shutterstock.com

なんていうのかな、綺麗な匂いとでもいうか、キツすぎず弱すぎず、万人受けする感じで、僕も好きな香りです。近いのは、ジャスミンかな。ジャスミンの香りをもっとエレガントにした感じです。
ジャスミンの香りって、わりと好き嫌いが分かれますが、ニオイバンマツリの花の香りを嫌う人はおそらくいないんじゃないですかね。

その芳香は人をどのような気分にさせますか?

気分!? う〜ん、ニオイバンマツリは、半常緑なので、関東以南では冬でも葉を付けているため、垣根として植えている方も多いんです。なので、実家で植えている人は、どこか郷愁を感じさせるだろうし、近所に植えているお宅がある場合は、その前を通った時に、あぁ、今年も春が終わり夏が来るな、って感じさせてくれるだろうし。
母校に植えられていた場合は、淡い恋の思い出も蘇るだろうし、先生との闘争劇を思い出すかもしれないし(笑)。

ニオイバンマツリは、わりと多くの方が身近にその香りを嗅いでると思うので、鮮烈ではないかもしれないけど、おぼろげな思い出を掘り起こしてくれる香り、という感じではないでしょうか。

育て方を簡単に教えてください

垣根にも利用されるくらいなので、とにかく伸びます。地植えだと、トータルで2mくらいはいくのかな。
苗でだいたい4号鉢(直径12cm)5号鉢(直径15cm)くらいで出荷されるので。

ただ、大きくなるまでに時間がかかるので、垣根に利用したい方は、最初から大きな株を買う必要があります。
そういった大きめの株を地植えをする場合は、基本は放置でも大丈夫ですが、鉢植えの場合は、春から晩秋にかけては、日当たりのよい場所で管理し、鉢の表面が乾いたら鉢底から溢れるくらいたっぷりと水をやってください。

それくらいですかね。

ニオイバンマツリ
盆栽仕立てにするのも粋でいい。 Pix : Quang nguyen vinh/Shutterstock.com

何かまつわるエピソードがあれば教えてください。

エピソードっていうほどのエピソードではないですが、よく売れます(笑)。
うちのお客様というのは圧倒的にご近所の方が多いのですが、季節を告げる花木などは遠方からわざわざ車で来店されるお客様もおられます。そんな方が、つい香りに誘われて、当初予定していたものに加え、ニオイバンマツリも買っていく、ということもありましたね。そういうのって嬉しいですね。

香りで選んだ花② クチナシ

どんな花なのですか?

クチナシ
Pix:Pieyu Art/shutterstock.com

クチナシは常緑の低木で、花は今の時期(6〜8月上旬)くらいが見頃。真っ白くやや大きめな八重の花が咲きます。
60代以上の方は、昭和平成の大スター渡哲也さんの代名詞的な曲「くちなしの花」がまず思い出されるのではないでしょうか。
昭和のヒット曲にもなるくらいですから、昔はよく垣根として使われていて、どこを歩いてもクチナシの木が植えてある家があったものですが、最近は昔ながらの垣根自体が減ってきたため目にする機会も少なくなったように思います。でも、日本人には馴染みの深い花だと思います。

オオヤエクチナシやコクチナシ、マルバクチナシなどいくつかの種類がありますが、園芸店で販売されているのは八重の花を咲かせるオオヤエクチナシが多いですね。

おすすめの理由を教えてください

強めの甘い芳香がとても魅力的なので、選びました。
また、秋になると赤い実をつけるため、それがまた季節を告げる風情として、楽しむことができます。
ただし、オオヤエクチナシは結実することはないので、実も楽しみたい場合はコクチナシ、マルバクチナシを入手してください。

クチナシの実
クチナシの赤い実。 Pix:AnnaNel/Shutterstock.com

どんな香りがするのですか?

やや強めの甘い香りなので、これは正直好みが分かれますね。ジャスミンの香りを強くした感じとでもいいましょうか。キンモクセイにも似ているかな。ご年配の方は好きな香りで、うちのお客様でもお年を召した方は好んで買っていかれます。
あ、でもこないだ若いカップルも購入されましたね。

季節を告げる花として、昔ながらの住宅の垣根などに植えられているケースが多いので、香りを嗅いだら「ああ、この匂いか!」と、皆さん意外と記憶にある香りかもしれませんね。
強い芳香は往々にして賛否が分かれますが、クチナシの香りを嫌う方は今までお客様にはいないですね。

その芳香は人をどのような気分にさせますか?

こういう昔ながらの香りはね、郷愁を誘うんですよ。かくいう僕も、クチナシというと子供の頃を思い出しますね。
垣根に使用される花木というのは、その家の住人だけでなく、ご近所さんや、たまたま通りかかった方など、多くの方に印象を与えます。
香りが紡ぐ一期一会がそこにはあるので、どこか懐かしく、今は疎遠になってしまったけど、過去に頻繁に会っていた人に再会してみたい、という気分にさせてくれるのではないでしょうか。

クチナシ花
Pix:Chuchawan/Shutterstock.com

育て方を簡単に教えてください

常緑なのでタフですよ。とにかく、根付いてしまえば大変強い木で、管理が楽な花木です。
決して難しいということはないのですが、ただ一つ害虫がつきやすいというのが難点です。特に毛虫がつきやすいので、薬剤を撒くなどして対策をちゃんと講じてあげましょう。

水やりに関しては庭木の場合は基本放置で大丈夫です。鉢植えで育てる場合は、クチナシは乾燥が苦手なため、水切れに注意してください。夏場は朝と日が落ちてからの2回ぐらい水をあげたほうがよいかな。

何かまつわるエピソードがあれば教えてください。

僕は子供の頃この匂い(臭い)が苦手だったんですが、大人になっていい匂いに感じるようになりました。
まぁ、オトナになった証の香り、とも言えるのかな(笑)。

香りで選んだ花③ ヨルガオ(ユウガオ)

ヨルガオ
Pix:Young Swee Ming/Shutterstock.com

ヨルガオは、つる性の一年草で、純白で大ぶりの花を夜に咲かせるため、その花を月に見立て「ムーンフラワー」との異名を持ちます。同じツル性で朝に花が咲くアサガオに対して、夕刻に花が咲くためこの名がつきました。

夜に花咲くその姿は可憐で、一度咲いたら夜が明ける頃には萎んでしまうため、美しさと儚さが紙一重であるということを教えてくれる、まぁなんというか、どこか文学的でもあり、日本の古き良き価値観が垣間見える花でもありますね。
開花期が7〜10月なので、花を比較的長く楽しむことができます。

この花を「ユウガオ」として販売しているケースもありますが、ヨルガオとユウガオは別の植物です。ユウガオは、ウリ科ユウガオ属、ここで紹介するヨルガオはヒルガオ科、サツマイモ属なので、まったくの別物なんです。

ちなみに、正式なユウガオのほうは実が干瓢(海苔巻き寿司の具でお馴染み)になることでも知られていて、日本では平安時代の書物にも登場するくらい歴史の古い植物なんです。
対してヨルガオが観賞用植物として日本に入って来たのは明治時代といわれています。
凄くややこしいですけどね、実がなるのはユウガオ、ならないのはヨルガオと覚えてください。

園芸業界では明確に分類されていますが、世間でユウガオとヨルガオの違いが実に曖昧でして、ヨルガオの園芸品種に「白花夕顔」や「赤花夕顔」があるのも混乱する原因になっています。
「赤花夕顔」なんか、茎にトゲがあることから別名「ハリアサガオ」ですからね、もう何が何やら…。

ただ、そのどれにも共通するのが、とても味わい深く、香り高い花を咲かせるということです。

おすすめの理由を教えてください

香りはもちろんですが、可憐で品のある白い花が夜に開花する様子は、初めて見る方には忘れ得ぬ光景になるでしょう。
そんなヨルガオを行燈仕立てにして庭やベランダに置いてみてください。古き良き日本の夏の風情を感じさせてくれます。

また、ヨルガオのつるはアサガオのつるに比べてコシが強く、多少強引に誘引したところで折れるものではないので、グリーンカーテンにすればお部屋の冷房効率も高まり、省エネにもつながります。暑さがハンパない昨今の夏にはおすすめです。

どんな香りがするのですか?

夕刻に花が咲き始め、夜が更けるほどに甘い芳香が増していきます。甘いといっても、とても柔らかな甘さで、どこかマスクメロンを彷彿させるような、気品ある甘さを感じさせます。この香りを苦手という方はいないように思います。もちろん僕もヨルガオの芳香は好きですね。

その芳香は人をどのような気分にさせますか?

夜空に浮かぶ月の如く咲き誇るヨルガオは、夏の夜をロマンチックな気分にしてくれるでしょう。
行燈仕立てにしたヨルガオを挟んで、二人で線香花火でもしてみてください。
遠き日の思い出を語る二人を、ヨルガオの香りが優しく包み込んでくれるはずです。
いや、煙の臭いに消されるか…(笑)。

線香花火と老夫婦
Pix:Glowonconcept/Shutterstock.com

育て方を簡単に教えてください

グリーンカーテンにするなら、地植えや横長プランターに植え、丈を伸ばして育ててください。ただし、ヨルガオの花や香りを楽しみたい場合には、あまり丈を伸ばさないほうがよいです。
花の芳香を堪能したいのであれば、鉢で支柱を立てるか、ワイヤーを巻いて行燈仕立てにして、質のよい花を咲かせて楽しむほうがよいと思います。
簡単に行燈仕立てにできるキットが100円ショップにもあるので、おすすめです。

水やりは夕刻に一日一回、鉢底から溢れるくらいたっぷりとあげてください。
つるをどのように仕立てるかという以外は難しいことはないので、気軽に育てられますよ。

余談ですが、アサガオを作る職人も、丈を詰めて、あえて1〜2輪くらいしか開花させないんです。
余分なツルを切って、養分を溜めて溜めて、その一撃を1〜2輪のために使い、開花期間中は形よく、香りも鮮烈で、巨大な花が落ちては咲き、落ちては咲き、というようにコントロールするんです。

何かまつわるエピソードがあれば教えてください

小学生の頃、アサガオを学校の校庭や教室のバルコニーに植えるじゃないですか。その時先生に「アサガオがあるんならヨルガオもあるの?」と聞いたんです。
僕としてはからかったつもりで、先生の「関くん、そんなのあるわけないじゃない!」という答えを想定していたんですが、思いのほか「関くん、よく知ってるね〜!」と褒められたんですよ。
その時、人生がままならないということをヨルガオに教えてもらいましたね。

香りで選んだ花④ イングリッシュラベンダー

どんな花なのですか?

イングリッシュラベンダー
Pix:Studio Barcelona/Shutterstock.com

まぁ、もうこの季節は終盤なのですが、まだ手に入る店も多いため、あえて挙げさせてもらいます。
ラベンダーにもさまざまな種類がありますが、イングリッシュラベンダーは半耐寒性の多年草です。
ラベンダーというとスクっと伸びた茎の先に、青紫のモシャモシャというイメージがありますが、イングリッシュラベンダーの花穂は、粒々した見た目が特徴で、小さなぶどうの房のような姿はとても可愛らしく、一鉢置くだけでお庭におしゃれなアクセントが加わります。

おすすめの理由を教えてください

ラベンダーといえば、その香りはリフレッシュハーブといわれるように、心をリラックスさせてくれるため、疲れた現代人の心を癒やしてほしいという願いを込めておすすめします。ラベンダーもたくさん種類がありますが、イングリッシュラベンダーは他のラベンダーに比べて香りも強めなので選びました。

どんな香りがするのですか?

爽やかと表現することもできるし、エレガントな香りと表現することもできるし、う〜ん、難しいな。ただ、ラベンダーの香りは人をリラックスへと導く作用があるといわれているため、穏やかで心安らぐ香り、という表現が一番合うのかな。ラベンダーの香りを嫌いだという方はいないでしょう。

その芳香は人をどのような気分にさせますか?

イングリッシュラベンダー
Pix:Ludmila Talmazan/Shutterstock.com

ラベンダーといえばリラックス、リラックスできる花といえばラベンダーですから、やはりそこには人を安息へと導く何かがあるんですよ。
実際に、どこかの大学※に、ラベンダーの香りが人間の脳のα波を多く出させて、リラックスに導くという実証実験結果もあると聞きますので。

【POINT】
※関さんのいう大学とは関西医療大学大学院で、2012年の論文で、実験の結果、ラベンダーの香りは人の副交感神経を刺激し、血漿グリセロル値と体温、血圧を低下させ、摂食量と体重を増加させ、自発脳波に於いてはα波が増加し、これによりリラクゼーション効果が高まったと記している。
また、抗けいれん、鎮静、抗不安などの薬理作用があることも記されている。

育て方を簡単に教えてください

基本は、陽当たりのよい屋外管理で、地植えができると理想的ですね。耐寒性はあるほうですが、暑さと蒸れには弱いです。
大株になって生い茂ると、内側のほうが蒸れて枯れてしまうということがよくあるため、風通しのよいところで管理するよう心がけてください。

耐寒性はあると言いましたが、北海道では雪が零度を保つので、雪の下で越冬します。逆に、雪で覆われずに零度を下回った状態で寒風にさらされると枯死します。関東以北、あるいは日本海側で育てる場合、地植えは寒風によるリスクが高いので、鉢植えにして、零度を下回るような場合は屋内に取り込んでください。

関東以南の太平洋側の方は、冬場に上部が枯れても根はちゃんと生きているので、問題なく冬越しは可能だと思います。

水やりは控えめに、土が乾いたらあげる程度でよいでしょう。

ラベンダー
Pix:Elena Zajchikova/Shutterstock.com

土に関してですが、市販のハーブ用の土で大丈夫ですか? と、よく訊かれます。一概にハーブといってもたくさん種類があり、例えばローズマリーとシソのように、科も違えば性質も違うものを専用用土で一括りにするのは個人的にはよいとは思わないですね。

専用を謳った用土は値段も高いので、費用対効果を考えれば専用でなくても市販の一般的な培養土で十分なんです。ただし、100円ショップで販売しているようなものでなく、少なくとも園芸店で販売しているような培養土を選んでください。

蒸れに弱いイングリッシュラベンダーには、赤玉土を3割ほど混ぜ込んであげれば、通気性もよくなります。 

何かまつわるエピソードがあれば教えてください

う〜ん、まぁ僕に関するエピソードというよりは、ラベンダーのこぼれ話的なところですが、ラベンダーってその精油がアロマセラピーなどで重用されているのはご存じの通りですが、ラベンダーの茎にある精油腺から出る油って、ガソリンみたく、揮発性油なんです。このため、暑さで自然発火し、山火事を誘発することがあるんです。

だから、まとまって入荷した時には「店を燃やすなよ」と内なる声が囁きます(笑)。

ラベンダーオイル
Pix:Madeleine Steinbach/Shutterstock.com

関さんから愛のメッセージ

いや、香りというアプローチはね、ムズいっすねぇ。香りというのは、ひとそれぞれ好き嫌いがあるので、どれを選べばよいのか正直迷いました。
でも人って、結局のところ誰しもが花の香りに関するエピソードを持っているものなんです。その花の香りに、よい思い出がある人もいれば、悪い思い出がある人もいるでしょう。

そんな人間の価値観をよそに、花がなぜ香りを出すかご存じですか?
花は香りを出すことによって、虫を引き寄せ、虫を介して受粉し、子孫を残します。いわば香りは植物が世代を紡いでいくための手段であり、自己主張であり、個性なんです。

bee
Pix:Paul Maguire/Shutterstock.com

花からしてみれば、よい匂いとか悪い臭いとか、人間たちは勝手に判別してますが、はっきり言って余計なお世話なんですよ。
まぁ、花からしてみたらね、香りって武器であり、香るということは一株でも多く子孫を残すための戦いの渦中にあるという証なんだよね。
香りには好き嫌いもありますが、そこには「生」があるわけです。

まぁ、人間の営みをよそに植物は生きるのに必死なので、労わってあげる気持ちで接することができたら素晴らしいことですよね。同様に我々人間も、肌の色や性別に関係なく、皆懸命に生きているのですから、異なる個性を排斥せず、多様性というものに寄り添える生き方ができたら、人生は咲き誇れるんだということを、植物は教えてくれている気がします。

編集後記

まさかの「香り=戦いの証」でしたが、花の香りから人生観に話を持っていくあたり、まさにヨルガオのつるの如き関さんの話術で見事に誘引されました。
しかしヨルガオの香りは私は記憶にないため、実際にその香りを嗅いでみたいですね。

ちなみに花の香りといえば、私は入浴剤でも愛用の香り、ラベンダーが思い浮かびましたが、そのラベンダーが山火事の原因にもなるとは知りませんでした。
しかし、ラベンダー以外にも精油を出す植物はあり、豪州ではコアラの好物として有名なユーカリが、葉から出す引火性の物質によりしばしば山火事を引き起こすことでも知られています。
植物がもたらす香りの恵みは、人間にとってはアメとムチなのですね。もちろん一部の花に限られてのことですが。

ただ、山火事も鎮火後はそこに新たな生命が生まれる土壌が生まれ、命の循環が起こっているわけですから、植物にとってもそれは同じなのかな。

まぁそんな深くは考えず、関さんが選んでくれた4つの良き香りの花を、酷暑の中の一服の清涼剤として楽しみたいものです。

さて、次回も関さんに、園芸のいろんなこと、聞いちゃいますので、乞うご期待です!

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