イタリア料理などでよく使われる、香り高いハーブのオレガノは、庭やベランダで育てて収穫を楽しむことができます。強健な性質で、放任してもよく育つため、ガーデニングのビギナーにもおすすめ。ここでは、育て方や利用方法などについて、詳しくご紹介します。

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オレガノの主な特徴

料理の香りづけに重宝するオレガノは、植物としてどのような性質を持っているのでしょうか? ここでは、オレガノの基本情報や特徴について解説します。

基本情報

オレガノ
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オレガノは、シソ科ハナハッカ属の植物です。原産地はヨーロッパから中央アジアで、寒さに強く、乾燥した気候を好みます。多年草に属し、一度植え付ければ越年して何年も栽培できる息の長い草花です。春に生育期を迎えると旺盛に伸びて夏に開花し、寒さが強まると生育が止まります。寒冷地では地上部を枯らすこともあるようですが、越年して再び春になると新芽を出す……というライフサイクル。強健な性質で、手入れの必要がほとんどないといっていいほどですが、逆に生命力が強すぎることがネックだともいえます。なぜなら、オレガノは地下茎を旺盛に伸ばして横に広がっていくため、環境に合うと増え広がりすぎて、他の植物との調和を乱してしまうことがあるからです。繁茂しすぎる場合は、抜き取って調整するとよいでしょう。

花や葉の特徴

オレガノ
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オレガノの草丈は30〜90cm。茎が直立するタイプと、這うように広がるタイプとがあり、いずれも旺盛に茎葉を伸ばして、こんもりと茂ります。ハーブとして利用できるのは葉で、触ると爽やかな香りが立つのが特徴です。開花期は6〜8月で、花茎の先端に小さな花が集まって咲きます。花色はピンク、白があります。

育て方の基本

ここまで、オレガノの基本情報についてご紹介しました。ここからはガーデニングの実践編として、適した栽培環境や植え付け、水やりや施肥、手入れなど日頃の管理のほか、増やし方についても詳しく解説します。

栽培環境

オレガノ
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オレガノは、基本的には日当たりがよく、風通しのよい場所を好みます。半日陰の環境でも育ちますが、あまりに日当たりが悪い場所では、ヒョロヒョロと茎を伸ばして軟弱になったり、花が咲きにくくなったりするので注意してください。

高温多湿の環境を苦手とするので、夏は風通しよく管理し、水を与えすぎないようにしましょう。一方、寒さには強く、一般地なら戸外で越冬させても特に防寒の必要はありません。寒冷地では株元をバークチップや敷きワラなどで覆って、マルチングをしておきます。

用土

土
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【地植え】

植え付けの約2週間前に、苦土石灰少量、腐葉土や堆肥、緩効性肥料を混ぜ込んでよく耕してください。土づくりをした後にしばらく時間をおくことで、分解が進んで土が熟成し、植え付け後の根張りがよくなります。

【鉢植え】

ハーブの栽培用にブレンドされた、市販の培養土を利用すると手軽です。

植え付け・植え替え

ガーデニング
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オレガノの植え付け・植え替えの適期は、4〜5月か、10月頃です。ただし、ほかの時期にも苗は出回っているので、花苗店などで入手したら早めに植え付けるとよいでしょう。

【地植え】

土づくりをしておいた場所に、苗の根鉢よりも1回り大きな穴を掘り、軽く根鉢をほぐして植え付けます。最後にたっぷりと水を与えましょう。複数の苗を植える場合は、30cmくらいの間隔を取ってください。

庭で育てている場合、環境に合えば植え替える必要はありません。

【鉢植え】

鉢で栽培する場合は、6〜7号の鉢を準備します。用意した鉢の底穴に鉢底ネットを敷き、軽石を1〜2段分入れてからハーブ用の培養土を半分くらいまで入れましょう。苗をポットから取り出して軽く根鉢をくずし、鉢の中に仮置きして高さを決めたら、少しずつ土を入れて、植え付けます。水やりの際にすぐあふれ出すことのないように、土の量は鉢縁から2〜3cmほど下の高さまでを目安にし、ウォータースペースを取っておいてください。土が鉢内までしっかり行き渡るように、割りばしなどでつつきながら培養土を足していきます。最後に、鉢底から流れ出すまで、十分に水を与えましょう。

鉢植えで楽しんでいる場合、成長とともに根詰まりして株の勢いが衰えてくるので、1〜2年に1度は植え替えることが大切です。植え替え前に水やりを控えて土が乾いた状態で行うと、作業がしやすくなります。鉢から株を取り出してみて、根が詰まっていたら、根鉢をくずして古い根などを切り取りましょう。根鉢を1/2〜1/3くらいまで小さくして、元の鉢に新しい培養土を使って植え直します。もっと大きく育てたい場合は、元の鉢よりも大きな鉢を準備し、軽く根鉢をくずす程度にして植え替えてください。

水やり

水やり
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水やりの際は、株が蒸れるのを防ぐために茎葉全体にかけるのではなく、株元の地面を狙って与えてください。

真夏に水やりする場合は、気温が高い昼間に行うと、すぐに水の温度が上がり株が弱ってしまうので、朝か夕方の涼しい時間帯に行うことが大切です。

また、真冬に水やりする場合は、気温が低くなる夕方に与えると凍結の原因になってしまうので、十分に気温が上がった真昼に与えるようにしましょう。

【地植え】

根付いた後は、地植えの場合は下から水が上がってくるのでほとんど不要です。ただし、雨が降らない日が続くようなら水やりをして補います。

【鉢植え】

日頃の水やりを忘れずに管理します。ただし、いつでもジメジメとした状態にしておくと、根腐れの原因になってしまいます。土の表面がしっかり乾いてから、鉢底から水が流れ出すまで、たっぷりと与えてください。茎葉がしおれそうにだらんと下がっていたら、水を欲しがっているサイン。植物が発するメッセージを逃さずに、きちんとキャッチしてあげることが、枯らさないポイントです。また、冬に地上部が枯れても、カラカラに乾燥させることのないように、適宜水やりを続けてください。

肥料

肥料
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【地植え・鉢植えともに】

強健な性質なので、1年目は植え付け時に元肥として緩効性肥料を施してあれば、追肥の必要はありません。

2年目以降は、切り戻しや収穫をした後、株の生育に勢いがない時などに、液肥を与えておくとよいでしょう。

収穫

ハーブ
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開花する直前に、草丈の1/3を目安に刈り込みます。オレガノはフレッシュでもドライでもハーブとして利用できますが、ドライのほうが香りを強く感じられます。茎葉を束ねて縛り、風通しのよい場所に逆さに吊して乾燥させます。十分に乾いたら、密閉できる保存袋に入れて貯蔵しましょう。

収穫しない場合も、梅雨前に刈り込んでおくことが管理のポイントです。オレガノは高温多湿の環境に弱いので、刈り込んで風通しをよくすることで、蒸れによる病気の発生を抑えることができます。

病害虫

アブラムシ
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【病気】

オレガノは病気に強いほうですが、まれにうどんこ病や灰色かび病を発症することがあります。

うどんこ病は、カビによる伝染性の病気です。葉、新梢、つぼみに発生しやすく、表面が白く粉を吹いたような状態になり、放任するとどんどん広がるので注意。対処せずにそのままにしておくと光合成ができなくなり、やがて枯死してしまいます。窒素肥料を施しすぎたり、枝葉が繁茂しすぎて風通しが悪くなったりしていると、発病しやすくなります。うどんこ病が出たら、病気の葉を摘み取って処分しましょう。

灰色かび病は花や葉に発生しやすく、褐色の斑点ができて灰色のカビが広がっていきます。気温が20℃ほどで多湿の環境下で発生しやすい病気です。ボトリチス病、ボト病などとも呼ばれています。風通しが悪く込み合いすぎていたり、終わった花や枯れ葉を放置していたりすると発生しやすくなるので注意。花がらをこまめに摘み取り、茎葉が込み合いすぎている場合は、間引いて風通しよく管理しましょう。

【害虫】

オレガノに発生しやすい害虫は、アブラムシです。

アブラムシは、3月頃から発生しやすくなります。2〜4mm程度の小さな虫で繁殖力が大変強く、発生すると茎葉にびっしりとついて吸汁し、株を弱らせるとともにウイルス病を媒介することにもなってしまいます。見た目にもよくないので、発生初期に見つけ次第こすり落としたり、シャワーではじいたりして防除しましょう。

増やし方

種まき
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オレガノは、種まきのほか、株分け、挿し芽で増やすことが可能です。ここでは、それぞれの作業の仕方についてご紹介していきます。

種まき

種まきするメリットは、輸送などによる苗への負担がかからず、環境に馴染みやすいことです。敷地が広くてたくさんの苗が欲しい場合には、コストカットにもなります。オレガノはこぼれ種で増えるほどに強健な性質なので、種まきは容易です。

種まきの適期は4月〜5月中旬か10月頃で、発芽適温は20℃くらい。種まき用のセルトレイにハーブ用にブレンドされた市販の培養土を入れ、1穴当たり数粒ずつ播きます。オレガノは発芽に光を必要とする好光性種子のため、土をかぶせる必要はありません。種が細かいので、浅く水を張った容器にセルトレイを置いて鉢底から吸水させます。発芽までは乾燥しないように適度な水管理をしてください。発芽後は、弱々しい苗を間引いて1本立ちにし、日当たりがよく、風通しのよい場所で管理します。本葉が2〜3枚出始めたら、3号の黒ポットに植え替えて育苗し、本葉が7〜8枚ついたら、植えたい場所に定植します。

株分け

オレガノは株分けして増やすことができます。適期は4〜5月か10月頃です。株を植え付けて数年が経ち、大きく育ったら株の老化が進むので、「株分け」をして若返りをはかります。株を掘り上げて数芽ずつ付けて根を切り分け、再び植え直しましょう。それらの株が再び大きく成長し、株が増えていくというわけです。

挿し芽

挿し芽とは、茎葉を切り取って地面に挿しておくと発根して生育を始める性質を生かして増やす方法です。植物の中には挿し芽ができないものもありますが、オレガノは挿し芽で増やせます。

オレガノの挿し芽の適期は、4〜5月か10月頃です。新しく伸びた枝を2節以上つけて切り口が斜めになるように切り取ります。採取した茎葉(挿し穂)は、水を張った容器に1時間ほどつけて水あげしておきましょう。その後、水の吸い上げと蒸散のバランスを取るために下葉を取ります。セルトレイを用意して新しい培養土を入れ、水を入れて十分に湿らせておきます。培養土に穴をあけ、穴に挿し穂を挿して土を押さえてください。発根するまでは明るい日陰に置いて、乾燥させないように管理します。根が回ってきたら植えたい場所へ定植しましょう。挿し芽のメリットは、親株とまったく同じ性質を持ったクローンになることです。

オレガノの利用方法と注意点

ピザ
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常備したいハーブの一つといわれるほど、人気の高いオレガノ。ここでは、利用方法や注意点について解説していきます。

さまざまな利用方法と注意点

オレガノはトマト料理や肉料理、煮込み料理などと相性がよく、ややほろ苦さを伴う爽やかな香りが特徴です。ドレッシングに加えてもいいし、クッキーやスコーンなどの生地に練り込んでも。ハーブティーとしてもおいしくいただけます。香りが強いので、調理に利用する場合はあまり入れすぎずに臭み消し程度にするとよいでしょう。

花はドライフラワーに向くので、スワッグやリースを作っても素敵。ポプリに利用するのもおすすめです。

利用にあたっての注意点

オレガノの香りは主張が強いので、他の食材のよさを生かす程度になるよう、使用量に注意しましょう。生葉は煮込むと苦みが出ることがあるので、気になる場合はドライを使いましょう。また、オレガノには子宮収縮作用があるとされているので、妊婦さんは摂取しないようにしてください。

オレガノを育てて生活に彩りを

オレガノ
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葉に爽やかな香りをもち、料理にクラフトに大活躍するオレガノは、キッチンに常備したいハーブです。強健な性質でビギナーでも育てやすいオレガノを、ぜひ庭やベランダで栽培してみてはいかがでしょうか。

Credit

文/3and garden
ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。

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