【プロが解説】関東でも1年で実がなる!? 美容効果抜群の「青パパイヤ」を庭やベランダで失敗なく育てる方法
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「パパイヤって自宅で育てられるの?」と驚く方も多いかもしれません。じつは、関東地方でも春に小さな苗を植えれば、秋には栄養豊富で酵素の王様ともいわれる「青パパイヤ」を収穫できます。今回は、トロピカルムードがある観葉植物として庭やベランダの鉢植えで失敗なく育てるための、植え替えや水やり、肥料など栽培のコツとともに、パパイヤの素晴らしい効能と利用法を詳しくご紹介します。
目次
パパイヤの基本情報

植物名:パパイヤ
学名:Carica papaya
英名:Papaya
和名:チチウリ(乳瓜)、モッカ/モクカ(木瓜)
別名:パパイア
科名:パパイヤ科
属名:パパイヤ属
原産地:熱帯アメリカ
形態:常緑低木
樹高10mにも生育する常緑の低木で、世界の熱帯地域で広く栽培されているフルーツです。生育適温は高く、25~30℃で最もよく成長します。茎は柔らかいので風で倒れやすく、特に台風の強風では容易に折れます。そのため、台風の多い日本では矮性の品種が主に栽培されています。矮性品種なら1mほどの高さから開花結実するので、家庭で育てても開花結実します。ただし寒さには強くないので、冬は室内で鉢植えとして冬越しさせます。
結実させるのは比較的簡単ですが、甘い完熟果実を収穫するには23℃以上の温度が必要とされます。開花から収穫まで夏で4カ月ほどかかるので、秋に完熟して収穫できる果実は糖度が高くなります。
近年は未熟の青い果実が、健康野菜として知られるようになってきました。美容効果が高くダイエットにも効果があるとされているので、女性からの注目度が高いです。
成長が早いので、関東地方で春に小さな苗を植えても冬前に未熟の大きな果実が収穫でき、一年草のように育てることも可能です。北は東北地方までの国内各地で野菜としてのパパイヤの栽培が報道されてから、徐々に栽培が増えています。
パパイヤの利用方法

栄養成分、効能
未熟な青い果実に多く含まれる消化酵素のパパインは、タンパク質や糖質、脂肪を分解する働きがあります。肉を柔らかくする効果があり、体内の消化を助け脂肪燃焼を促進するので、ダイエット効果が期待できます。酵素洗顔料としても人気があり、余分な角質を効果的に取り肌のバランスを整えます。
また果実にはポリフェノールやビタミン類、特にビタミンCが多く含まれます。またカロテン、リコピンなども豊富で、シミを予防し肌のアンチエイジングに役立ちます。その他、胃腸のトラブルを改善して免疫力を向上させ、生活習慣病の対策にも効果が期待されます。
青パパイヤの料理

味や香りにくせはありません。熟して黄色くなってきた果実は、特有のくせが強くなるので注意してください。
ピーラーなどで皮をむき、スプーンで種子とワタを取り除きます。スライサーなどで千切り、薄切りにしてから、10~15分水にさらします。水気を切って下ごしらえしたら、サラダに使えます。肉野菜炒めに入れると、沖縄風のチャンプルーになります。
パパイヤの特徴・性質
園芸分類:果樹
樹高:1.5~3m
開花期:5~10月
耐寒性:弱い
耐暑性:普通
パパイヤの栽培12カ月カレンダー
植え付け適期:4月下旬~5月
肥料:5~10月(鉢植え)、6~10月(地植え)
挿し木:6~8月
パパイヤの栽培環境
適した環境・置き場所
1日中日光が当たる日なたが適し、排水の悪い土壌を嫌います。また強風が当たりにくい場所を選ぶことも大切です。強い風が当たると、幹が折れたり葉が破損するなど深刻な被害になりやすいです。ビニールハウスの中などで栽培するのが望ましいです。ただし夏のハウス内は暑すぎて生育が弱る場合があるので、注意してください。
冬越し
戸外では越冬しないので、室内の暖房が入る温かい場所で冬越しさせます。少量の水やりで育てますが、切り戻した株は特に乾燥に管理してください。
パパイヤの植え付け
苗の入手

矮性品種のポット苗が、春に販売されます。大型のグリーンショップやホームセンターなどで販売されることが多くなってきました。沖縄のホームセンターでは普通に売られています。入手できない場合はネット通販を利用するとよいでしょう。
鉢植え

台風が来た場合や冬越しなどで移動できるので、年間を通して比較的失敗なく育てられます。
5月から10月は日当たりのよい戸外で栽培し、冬は室内の日当たりのよい場所に置いてください。
ポット苗を購入したら5~6号鉢に植え替え、最終的に10号以上の鉢に植え替えてください。ただし10号鉢でも実をならすには小さめで、よく収穫するためには13~14号鉢を使うのが望ましいです。
また実が付いている場合は安定が悪く倒れやすいので、しっかりした支柱や壁などに固定するようにしてください。
地植え

一年草として扱うなら、春に高さ15~30cmくらいの苗を植え、秋に未熟の青い果実を多く収穫できます。果実が完熟する前に冬を迎え、株は枯れます。
植え付け前の準備として2~3週間前に直径、深さともに30~50cmほどの穴を掘り、腐葉土や堆肥などの有機物と草花用の化成肥料を混ぜて埋め戻します。特に粘土質の土壌は深く掘るようにしてください。
4月下旬から5月に苗を植え、株間は2~2.5mあけるようにします。5月中は苗キャップなどを用いて、保温するとよいでしょう。
用土
肥沃で排水のよい用土が適します。赤玉土小粒に腐葉土を3割程度混ぜた用土などが適しています。また大鉢に植えるときには、排水のよい赤玉土の中粒を使うとよいでしょう。
パパイヤの日常の手入れ

水やり
果実が肥大するには水分を多く必要としますが、水分過剰になると根が傷みやすいので注意してください。
鉢植えは、表土が乾いてから水やりします。株が小さく5~6月の生育適温より温度が低い時期は、過湿で特に立ち枯れしやすいので注意してください。
肥料
窒素とカリ肥料の要求量が高く、果実を多く収穫するには十分な肥料が必要です。カリ肥料の補給方法として、草木灰やくん炭を与えてもよいでしょう。
鉢植えでは、5月から10月まで肥料を切らさないように与えてください。花を咲かせてから果実が肥大する時期は、置き肥の他に液体肥料を1週間に1回併用して与えるとよいでしょう。
地植えは生育が盛んになる6月から肥料を与え、10月まで肥料を与えます。
病害虫
水はけが悪いと、立ち枯れ病または疫病による立ち枯れが発生します。
果実の種まき

購入した果実の種を播いても発芽します。ただし家庭では持て余すほど背が高くまで成長しないと、実がつかない可能性が高いです。観葉植物として楽しむだけなら問題ないでしょう。
挿し木
脇芽などが伸びた場合、さし木で増やすことができます。適期は6~8月で、枝を20~30㎝ほど切り、上部の葉を2~3枚残してさし穂とします。鹿沼土などの清潔な土にさし、湿度が高めの明るい日陰で管理すると1カ月ほどで発根します。
鉢植えの剪定、切り戻し

幹の葉の付け根からでる腋芽を伸ばすと株姿が乱れます。早めに切ってください。
背が高くなりすぎた場合、秋に切り戻すことで数年間繰り返し栽培できます。地際から50㎝の高さで切り戻し、新芽が出るまで水を与えないでください。春になると生育をはじめ、ポット苗を春に購入して育てるより早く実を付けます。
パパイヤを楽しく育ててヘルシー果実を味わおう

風の当たりにくい場所に地植えができれば、意外と手間をかけずに自宅で青パパイヤを多く収穫できます。鉢植えも植え替えを適切に行えば、青パパイヤを収穫するのは難しくありません。観葉植物としてもトロピカルムードがいっぱいの株姿です。実がなると多くの人の目を引き、自慢の鉢植えになります。見た目も楽しいパパイヤを育てて、効能いっぱいの果実を味わってください。
Credit
文 / 小川恭弘 - 園芸研究家 -

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