泥の中から美しい花を咲かせることで知られるハス。花が愛されるだけでなく、地下茎はレンコン(蓮根)としてもおなじみで、葉や茎、実も食用に利用されるなど、人々に広く利用されてきた水生植物です。今回は、そんなハスについて、3枚の写真の中から正しいものはどれかを選ぶ3択クイズを出題! みなさんは、ハスはどの花か分かりますか?
目次
仏教でも重要な美しい花!「ハス」は次の3つのどれ?

ハスはヨーロッパ東南部からインド,中国,ペルシャ,オーストラリアに分布する大型の水生多年草。泥の中から美しく清らかな花を咲かせ、香りもよいハスは、夏の水辺を彩る代表的な花で、日本でも全国各地にハスの名所があり、鉢植えで育てて観賞することもできます。開花期は主に7~8月で、遅咲きや早咲きの品種がありますが、初夏からお盆の頃まで。花色はピンクや白、黄などがあります。花は日の出とともに咲き始め、お昼頃には閉じるという特徴があります。
さて、そんなハスには、よく似た花がいくつかあります。今回は、正しいハスの写真を選ぶ3択クイズ! ハスは、次のA~Cのどれでしょう?
A

B

C

ヒント
いずれも水辺で見られる水生植物ですが、花の咲き方や葉の形、花托などに違いがあります。
正解は…
↓
↓
↓
↓
C

ハスの基本データ
学名:Nelumbo nucifera
科名:ハス科
属名:ハス属
原産地:インドを中心としたアジア地域
和名:ハス(蓮)
英名:Lotus、sacred lotus、Indian lotusなど
その他の名前:ハチス(蓮)、イケミグサ(池見草)、水芙蓉など
開花期:7~8月
花色:ピンク、白、黄
形態:多年草
草丈:50~150cm
水面から葉や花茎を伸ばし、美しい花を咲かせるハス。約1億4000万年前には地球上に出現していたとされる、古い植物の1つです。水に浮いているわけではなく、水底の土中に塊茎をつくり、そこから茎葉を水上に茂らせます。原産地は諸説ありますが、インドを中心としたアジア諸国が有力で、品種によってはオーストラリア北部や北アメリカを原産とするものもあります。

ハスは基本的に水面近くではなく、水面よりも高い位置に葉を茂らせ、花茎も高く伸ばして花を咲かせます。花は早朝にゆっくりと開き、お昼頃に閉じるため、ハスを観賞するなら午前中がおすすめ。花の中心には特徴的な花托があり、開花後にはこの花托に実がなります。ハスという名前はこの花托がハチの巣のように見えることから「ハチス」、転じて「ハス」となったのが由来とされています。


光沢がない葉は撥水性が非常に高く、水をかけても水滴が転がるように落ちるのが特徴。これはロータス効果とも呼ばれ、転がる水滴が汚れを巻き込んで洗い流すため、泥の中でも美しさを保つ理由となっています。
ハスの葉の持つロータス効果。Yaorusheng/Shutterstock.com
ハスは地下茎がレンコンとして食用にされるだけでなく、葉や茎、実も食用に利用されます。葉は食材を包んで蒸したり料理を載せたり、茎はサラダや炒め物などに、実は甘くしたり蓮の実ごはんにしたり。またハス茶というハスを使ったお茶もあります。

ハスは泥の中から美しい花を咲かせるその姿から、ヒンドゥー教の神話や聖典では清く生きることの象徴とされています。汚れた環境でも清らかさを失わないことを表す「泥中の蓮」という言葉もありますね。仏教でも重要視される花で、仏像が乗る台座はハスの花を象った蓮華座(れんげざ)が最もポピュラー。寺院の池などでもよく見られ、極楽浄土に咲く花としても尊ばれています。

ハスは水に沈める特殊な栽培方法のため、庭の土に直接地植えするような植え方はできません。鉢植えで育てる場合は、苗を植えた鉢を水中に沈めて栽培します。植える用土は、水もちのよい粘土質の土を選びましょう。鉢に2/3ほどまで土を入れ、苗を置いて土をかぶせます。鉢は漬物用の桶やバケツでも代用できます。苗を植えたら水を鉢の縁までたっぷりと注ぎ、日当たりがよく暖かい所に置きます。水は蒸発した分だけ継ぎ足し、水深は表土から最低10~15cm以上をキープするようにしましょう。水温が急激に変化しないよう、汲み置きの水を使うのがおすすめです。

残りの選択肢の花は…
A スイレン

スイレン科スイレン属の水生多年草。画家クロード・モネの絵画でもよく知られています。開花期は5月中旬~10月。水面に花を浮かべるように咲き、柔らかい色合いの花が多い温帯スイレンと、水面よりも少し高く花茎を伸ばし、青や紫、濃いピンクなどトロピカルな印象の花を咲かせる熱帯スイレンがあります。仏教ではハスとスイレンをまとめて「蓮華」として扱われることもありますが、植物としてはまったく異なります。花が咲く高さのほか、スイレンの葉には切れ込みが入って光沢があり、水面に浮かぶように育つことや、花には花托がないことなどが見分けるポイントです。
B ホテイアオイ

ミズアオイ科ホテイアオイ属の水生多年草。水面に浮かぶように育ち、メダカの産卵用浮草としてもおなじみの水草です。開花期は7~10月で、夏に花茎を伸ばして美しい淡い青紫色の花を数輪まとめて咲かせます。英名は「ウォーターヒヤシンス」。葉は光沢があり、付け根部分が膨らんで浮袋の役割を果たすのが特徴です。繁殖力が強く、大繁茂しやすいことから、「生態系被害防止外来種リスト」の重点対策外来種に選定されています。
クイズ一覧はこちら!
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。 2026年10月5日発売の書籍第3弾『小さな空間を生かす立体ガーデニング 玄関から始める花のある暮らし』(発行/KADOKAWA)予約受付中!
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