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- クリスマス後が肝心!ポインセチアを枯らさないために“今すぐチェックしたい”3つのこと
クリスマスを華やかに彩る赤いポインセチア。じつは寒さに弱いメキシコ原産の植物だと知って、驚いた方も多いのではないでしょうか。だからこそ、日本の冬の室内では“扱い方のコツ”を知らないと失敗しやすい植物です。この記事では、年末まで無理なく楽しむ方法と、来年も育ててみたい人のためのヒントを整理してお伝えします。
目次
まず知っておきたい|ポインセチアは「冬の花」ではありません
ポインセチアはメキシコ原産。クリスマスの時期に色づくことから、祝福の印として教会や祭壇を飾る花として親しまれてきました。花言葉も国によって少し異なりますが、共通するのは「祝福」「成功」「喜び」など。そんな幸せな季節を告げるポインセチアですが、原産地では霜が降りることのない温暖な地域で、低木(庭木)として屋外で育つ植物です。
原産地でのポインセチア

- 年間を通して温暖
- 日差しが強く、乾季と雨季がある
- 地植えで、のびのびと枝を広げて育つ
つまり本来は、寒さに当たる前提で進化していない植物なのです。
ポインセチアの生育適温は20〜30℃
ポインセチアが最も快適に過ごせるのは、20〜30℃前後。
- 10℃を下回るとダメージが出やすい
- 5℃以下では致命的になることも
- 逆に真夏の直射日光や高温多湿も苦手
冬も夏も、じつは気をつける必要がある植物。これが「育てるのが難しい」と感じられる理由です。
「葉が落ち始めてしまった!」でもそれ、失敗ではありません
1月以降になると、ポインセチアの赤い色(苞)は徐々に色あせ始め、落ちることがあります。「具合が悪いのかな」「枯らしてしまったのかな」と心配する人が多いですが、これはポインセチアの正常の生育サイクルです。というのも、ポインセチアは1月以降は生育を一旦休止します。ポインセチアの生育サイクルを見てみましょう。

初冬(11〜12月)|観賞のピーク
- 赤い苞が完成
- 成長はほぼ止まっている
- 体力は消耗していく時期
真冬(1〜3月)|休止期
- 生育はほぼストップ
- 赤い苞が役目を終える
- 葉が落ちることもある

春(4〜5月)|生育スタート
- 気温が安定してくる
- 新芽が動き出す
- 本当の意味での「生育期」
夏(6〜8月)|成長のピーク
- 葉を増やす
- 枝を伸ばす
- 体力を蓄える時期
秋(9〜10月)|色づきの準備
- 日照時間が短くなる
- 夜の長さを感知
- 花芽分化 → 苞が色づき始める
ポインセチアは「一番目立つ時期」と「成長する時期」がズレている
「赤くなる=元気に育っている」ではなく、それはポインセチアが“季節を感じ取った結果”です。クリスマスに赤く色づく頃には、見た目は華やかでも植物としては体力の限界。その後、1月には生育が止まり、春を待つ待機モードに入ります。
ポインセチアの赤い色を楽しむコツ

上記の生育サイクルを踏まえたうえで、ポインセチアの赤い葉を最大限に楽しむコツをご紹介します。お店から買ってきたポインセチアは、どれも生き生きとして華やか。それなのに家に迎えると、なぜか調子を崩してしまう。
その原因の多くは、
- 置き場所
- 水やり
- 冬の扱い方
この3点に集中しています。まずは「特別なことをしなくていい」という前提から、気持ちをラクにしていきましょう。
コツ①|置き場所は「明るさ」と「寒さ」を同時に考える
ポインセチアが弱る一番の原因は、置き場所のミスマッチです。前述したようにポインセチアは寒さが苦手。「昼は明るく、夜は冷やしすぎない」。この意識だけで、ポインセチアの状態は大きく変わります。
- 日照が足りない
- 夜間、窓辺で冷え込みすぎている
- エアコンや暖房の風が直接当たっている
これらはすべて、葉落ちや色あせの引き金になります。
おすすめの置き場所

- 日中はレース越しでもいいので明るい場所
- 夜は窓から少し離す
- 暖房の風が直接当たらない位置
コツ②|水やりは「控えめ」が正解。与えすぎない勇気を
ポインセチアで最も多い失敗が水の与えすぎです。クリスマス以降、ポインセチアは1月に向かって、「お休みモード」に移行しています。ですから、水を吸い上げるのもゆっくりモード。根が水を吸い上げないと、鉢の中には水が残りがちになり、過湿による低酸素や冷えで傷むことがあります。

- 鉢の中まで乾いてから、鉢底から水が流れるまで与える。鉢の中まで乾いたかどうかのチェックは、竹串を鉢底まで差し入れてそのまま10秒ストップ。引き抜いて串が湿っていたり、土がついてきたら水やりはまだ。ほぼ乾いている状態なら水やりしてOKです。
- 受け皿にたまった水は必ず捨てる。
- 朝晩の冷え込む時間帯は避け、日中に水やりをする。
「乾いたらたっぷり、乾かないうちは我慢」。このメリハリが、根を健康に保つ最大のポイントです。
【コラム】ポインセチアは多肉質なユーフォルビア科の植物

ポインセチアはユーフォルビア属の植物で、多肉質の茎を持ち、原産地では乾期を経験します。そのため冬の管理では、塊根植物ほど極端ではありませんが、過湿を避けてやや乾かし気味に育てる方が株を傷めにくい特徴があります。
コツ③|今は“育てない”。元気を保つことを目標にする
葉が落ちてきたりすると、元気がなくなってしまったと勘違いして「肥料をあげたほうがいい?」「植え替えたほうがいい?」と何かとかまいたくなるものですが、この時期は何もしないのが正解です。1月へ向かって“お休みモード”に入ろうとするポインセチアに私たちがしてあげられることは、ゆっくり寝かせてあげること。ここで何かをしようとすると、かえって調子を崩します。
- 肥料は与えない
- 植え替えもしない
- 形を整える剪定もしない
クリスマス以降のポインセチアのケア
華やかな赤色で楽しませてくれたポインセチアは、お休みモードに入ると赤い苞は落ちます。赤い役目を終えたら、無理をさせず“緑の観葉植物“として春まで楽しみながら休ませてあげましょう。
1月初旬まで楽しんだあとのベストな選択肢
【基本方針】
- 赤い苞が落ちても、失敗ではない
- 「もう一度色づかせる」ことは考えない
- 株を生かすことだけを目標にする
ここからは“観賞” → “維持”に切り替えます。
STEP①|置き場所を少し落ち着かせる
年末までは「見せる場所」だったポインセチアを、1月以降は“安定する場所”へ。
- 明るい室内(直射日光は不要)
- 夜でも10℃以上
- 暖房の風が直接当たらない場所

STEP②|水やりはさらに控えめに
1月以降は生育がほぼ止まります。葉が少なくなってきたら、土の乾きはより遅くなるので、「乾いても、もう1日待つ」くらいでちょうどいいです。
STEP③|肥料・剪定・植え替えはしない
肥料・剪定・植え替えは、この時期にやらないことが、いちばん大事。
STEP④|見た目が変わっても、慌てない
1月以降に起こりやすい変化は、赤い苞が落ち、緑の葉が減り、全体が少し間の抜けた姿になります。でもこれは、全部「正常」です。葉が数枚でも残っていれば、株はちゃんと生きています。
「ここで処分」も、立派な正解
年末まで楽しめたなら、ポインセチアはその役目を十分果たしたと言えます。管理に自信がない場合には、ここで感謝して手放すのも、悪い選択ではありません。無理に維持して弱らせるより、きれいな記憶で終えるのも、ひとつの楽しみ方です。
もし、春まで株を維持できたら、そこからは「チャレンジ路線の入り口」です。
来年もポインセチアを楽しむためのチャレンジ方法
結論から言うと、来年もポインセチアを赤く色づかせるのは、なかなか難易度高めです。夏を元気に越せただけでも立派な成功。もし再び赤く色づかせることができたなら、あなたは素晴らしい「グリーンフィンガー(園芸上手だけが持つ指)」の持ち主です。
来年も赤く色づかせるのは「秋が本番」、でも勝負は“夏越し”でほぼ決まります。ポインセチアを来年も赤くするには、1年を4つのフェーズで考えると分かりやすいです。
| 時期 | 目的 |
| 冬(1〜3月) | 株を生かす |
| 春(4〜5月) | 仕立て直す |
| 夏(6〜8月) | 体力をつける(最重要) |
| 秋(9月下旬〜) | 色づかせる(短日処理) |
【STEP1】冬〜早春(1〜3月)|とにかく枯らさない
ここは準備期間です。赤い苞が落ちてもOK。緑の葉が残っていれば大成功。
- 室内管理
- 10℃以上をキープ
- 水やりは控えめ(鉢の中まで乾いたら)
- この時期は肥料・植え替え・強い剪定すべて不要。
【STEP2】春(4〜5月)|切り戻し&植え替え
切り戻し(4月目安)
- 草丈を半分〜2/3程度にカット
- 節の上で切る
- 思い切りが大事
剪定は切ったら枯れるんじゃないか、とビクビクしがちですが、ここで思い切らないとあとが辛くなります。浅く切ると上のほうだけ伸びて間延びした貧弱な姿になり、あとあと支えが必要になり、夏越しの体力もつかず、管理が難しくなります。だから勇気を出して剪定を。剪定で脇芽を出させて、こんもりした株姿にすることが大事。
植え替え(5月)
- 一回り大きな鉢へ
- 水はけのよい培養土
- 元肥は少なめでOK

【STEP3】夏越し(6〜8月)|最大の山場
ここがいちばん重要です。ここで7割決まります。
夏越しの正解環境
- 屋外の半日陰
- 直射日光は避ける
- 風通しのよい場所

水やりと肥料
- 表土が乾いたらしっかり水やり
- 成長期なので肥料は与えてOK(2週に1回程度)
葉がよく茂り、「観葉植物として元気」なら成功です。
夏越しでよくある失敗
- 日なたに置きっぱなし → 葉焼け
- 室内に閉じ込める → 蒸れる
- 水を控えすぎる → 体力不足
【STEP4】秋(9月下旬〜)|いよいよ短日処理
ポインセチアは夜の長さを感知して色づく「短日植物」です。秋分を境に、昼より夜の時間が長くなります。するとポインセチアは「あ、季節が変わった」と判断し、色づく条件が整い始めます。ですから、9月下旬〜10月初旬を目安に「短日処理」をします。
短日処理とは?
- 毎日、12〜14時間“完全に暗く”する
- これを8週間以上連続させる
例:18時〜翌8時まで段ボールをかぶせ、夜は絶対に光を当てない(部屋の照明NG)

室内の照明やテレビ、街灯、カーテン越しにもれる光などがあると、ポインセチアは「夜が中断された」と判断し、そこまで進んでいた色づきステップをリセットしてしまいます。重要なのは、完全に暗い状態を毎日連続させること。これが、短日処理は難しい、面倒と言われる所以です。
ポインセチアは10℃を下回るとダメージを受けやすいため、夜間の冷え込みがある地域では、短日処理中でも屋外に置きっぱなしにしないほうが安心です。
暗さと温度を同時に確保できる室内で管理する方が、色づきの成功率は高くなります。
成功するとどうなる?

- 11月頃から苞が色づき始める
- 12月には赤く色づいたポインセチアに
ここまで来たら感動モノ。自慢しましょう。
無理せず、楽しみながらお付き合いを。
ポインセチアは、少し誤解されやすい植物です。「冬の花」「寒さに強い」というイメージとは裏腹に、実際は温暖な地域で育つ、繊細な性質を持っています。だからこそ、日本の冬の室内では無理をさせず、その時期に合った付き合い方を選ぶことが大切です。
年末まで美しい赤を楽しみ、1月以降は静かに休ませてあげる。それだけでも、ポインセチアにとっては十分に幸せな時間。もし春まで株を保てたら、それは次の季節への小さな一歩です。
「今年はここまで」「来年はチャレンジしてみる」。どちらも正解。この冬、あなたの家で過ごしたポインセチアが、またひとつ、心に残る季節の記憶になりますように。
Credit
文 / 3and garden

スリー・アンド・ガーデン/ガーデニングに精通した女性編集者で構成する編集プロダクション。ガーデニング・植物そのものの魅力に加え、女性ならではの視点で花・緑に関連するあらゆる暮らしの楽しみを取材し紹介。「3and garden」の3は植物が健やかに育つために必要な「光」「水」「土」。「ガーデンストーリー」書籍第1弾12刷り重版好評『植物と暮らす12カ月の楽しみ方』、書籍第2弾4刷り重版『おしゃれな庭の舞台裏 365日 花あふれる庭のガーデニング』(2冊ともに発行/KADOKAWA)発売中!
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