太陽をたっぷり浴びたカラフルな夏野菜が美味しい季節! 今回ご紹介するのは、スペインの「パエリヤ」にインドのスパイスとイタリアンバジルを掛け合わせた、いいとこどりの「インディアンパエリヤ」です。フタを開けた瞬間に歓声が上がる華やかさで、週末の食卓やパーティーにぴったり。一見ハードルが高そうに見えて、じつはフライパン一つで簡単に作れる、とっておきのレシピをお届けします!
目次
春から初夏は最高に気持ちのよいシーズン

私の住む海沿いの街は、春から初夏がベストシーズン。暑さもほどほどで、風が心地よく、海は静か。海沿いの駐車場料金もハイシーズン前なのでお得。まぁ、真夏の海水浴も楽しいし、冬の海から見る富士山は神聖さを感じるほどに美しいので、じつはいつでもベストシーズンなんだけど♡
初夏は海だけではなく、山沿いも最高。新緑が眩しく、風に揺れる木々はモコモコの大きなぬいぐるみみたいで神秘的でかわいい。山を歩いて耳ならぬ鼻を澄ませば、花や土、風の香りが創り出す、大自然のパフュームでいつのまにか呼吸もゆっくりと深くなります。

私の借りている小さな畑も、いい感じのシーズン。数日で驚くほど伸びるパクチーやビーツ。柔らかい日差しを浴びて、カラフルなキャンディーのように輝くスイスチャード。ナスタチウムなんて、ネオンカラー。春菊の花はあえて残して、畑の彩りに。

エディブルなお花たちは、料理にも大活躍。パクチーやディルの花は可憐でとっても綺麗。出来上がった料理にそっと添えるだけで、料理上手になれる魔法のお花です。

大根とキウイのサラダには、畑で採れたルッコラの葉と花、春菊の花びらを添えて。ほどよい香りがアクセントになるのでハーブ感覚で使えます。
今年もやってきたバジル熱

お花もいいけれど、これからの季節はバジルが育つので、採り放題食べ放題! 夏はやっぱりね、「バジル」なのです。「サマーハーブ大賞」のバジルですから、夏の畑には欠かせません。毎年4月にタネを播いて、種類にもよりますが10月末まで栽培が続きます。数年前は10種以上のバジルを育てていましたが、なにがなんだか混乱するので、ここ数年は5〜6種類になりました。とはいえ、季節の楽しい流行り病「バジル病」は今年も健在。

メインはスィートバジルと呼ばれる、イタリア料理に使われる種類。この種類は大体どこのスーパーでも売っているバジルで、自己主張が強過ぎず、心地よい控えめなオシャレさでオールマイティ。一番料理には使いやすいかな。

バジルをトマトの苗の脇に植えておくと、バジルが土中の水分量を適度な状態にキープして、トマトが好むやや乾燥した環境にしてくれます。パスタでもバジルとトマトは大の仲良しですが、畑でもこの2人はベストフレンドなのです。

トマトの風味をよくして、アブラムシなどの害虫を遠ざける効果もあるのだとか。それはさておき、バジルとトマト一緒に収穫できるとパスタやサンドイッチ、オイルトマトなど大活躍なのでぜひおすすめしたい組み合わせです。

バジルはどうしてもイタリアーン! な印象ですが、サラダやパスタ、サンドイッチ、ソースやスイーツまで、日本の食卓でも大活躍する万能ハーブ。一方、インドや、タイをはじめとする東南アジアでは「ホーリーバジル」と呼ばれる、独特な風味を持つバジルを使います。種類と香りは違えど、バジルは世界中で使われています。

イタリアではバジルの鉢を持たない主婦はいないと言われているのだとか。もちろん私のキッチンでも頼もしい相棒です。意外と醤油にも合うし、手巻き寿司のトッピングにも美味しい! サーモンとクリームチーズ、バジルの手巻き寿司なんてのも変わり種。
あと、インド風のスパイス料理に、甘さとスパイシーさを持つスィートバジルをトップノートとして加えると、こりゃまた美味しい! じつは、クミンやコリアンダーとの相性が抜群なのです。
夏といえばカレー味!「3種の神スパイス」クミン、コリアンダー、ターメリック

夏はやはりスパイス料理を欲します。そんなことを言いながら、夏だけでなく冬もスパイス料理が食べたいので、結局1年中スパイス料理が食べたい!
家に揃えておくと、簡単にインド気分が味わえるスパイスが「クミン」「コリアンダー」「ターメリック」。この3種さえ、3種さえあれば、踊るマハラジャ! インドのヴァイブス感じる料理が作れます。「3種の神スパイス」なのです。

先日、私のお料理クラスのメニューに登場したのが「ボンベイポテト」。インドでは「ジーラアロー」と呼ばれる、ジャガイモのクミン炒め。玉ネギ、ニンニクと先ほどの3種のスパイスで簡単に作れるサイドデッシュ。カレーの添え物や肉料理のサイドにマッシュポテト代わりにも。パウダーではなくホールスパイスで作るので、噛むごとにマサラの香りが弾けちゃう! 鼻を抜けるスパイスの香りで脳も元気になる、そんな料理です。
このレシピもご紹介したいのですが、それはちょっと置いといて、今回はパエリヤ! 3種のスパイスを使って、夏にピッタリなパエリヤを作ろうと思います。ん? パエリヤ? パエリヤ。パエリヤってなんだっけ?
スペイン風炊き込みご飯「パエリヤ」

パエリヤといえば、平たい鍋で黄色いご飯を炊いた、アレ! 日本で一番知名度のあるスペイン料理ではないでしょうか。持ち手の付いた浅いフライパンに色とりどりの具材がのっている賑やかなイメージのお料理。

パエリヤという言葉はバレンシア語で「フライパン」という意味だそう。タコやエビ、ムール貝などの具材を使った、海鮮パエリヤが日本ではポピュラーですが、元々はうさぎ肉や鴨肉、そしてカタツムリを使ったものが本来のパエリヤなんだとか。うさぎとカタツムリ……うーん、日本では気軽に手に入らなそう。

イタリアではリゾット、インドにはビリヤニ、スペインはパエリヤ、フランスやトルコではピラフがあるように、要するにどれも炊き込みご飯。「炊き込みご飯」は国境を超えるのです。ってことは、じつは炊き込みご飯こそが平和の鍵となるのかも?!
今回は国境をクロスオーバー。先ほどのスパイスを使ってスペイン料理のパエリヤをインド風に作っちゃう。そして仕上げにはイタリアハーブのバジルをたっぷり使い、もう何料理なんだかわからないけれど、とにかく美味しくて、世界平和が実現しそう。さぁ作りましょう!
夏野菜とバジルのインディアンパエリヤ

このレシピは材料が多く見えますが、作ってみればとっても簡単。上にのせる具材は旬の夏野菜! 量は適当にやりましょう。今回はヤングコーン、ズッキーニ、シシトウ、インゲン、パプリカ、枝豆、そしてトマトもトッピング。終わりかけのそら豆シーズンだったのでそら豆も使いました。とにかく色んな物をのせると可愛い。
ナスやニンジン、セロリ、トウモロコシなども最高です。こういう料理はバーン!っと、ドーン!っと出すと、イェーイ!と盛り上がるので、今回のレシピはお米4合で作るパーティー仕様。もちろん半量でお作りいただいても大丈夫です。
■ 材料(6〜8人前)
フライパン32cmを使用。お米4合で大体6〜8人前。お好みで半量だと作りやすいです。

- お米 4合
- 玉ネギ 2個
- ピーマン 4個
- トマト 2個
- ソーセージ 数本 (※おすすめはチョリソー)
- ニンニク 2片
- 塩 小さじ2
- バジルやパセリなど 適量
- ホールクミン 大さじ2
- ホールコリアンダー 大さじ2
- ターメリック 大さじ1
- カレー粉 小さじ2
- c) 水 700cc
- c)白ワイン 100cc
- c)コンソメ 小さじ2〜 (※しっかり味にするなら増やす)
※以下は今回使ったお好みの夏野菜。何でも大丈夫!カットして必要に応じてフライパンなどで焼いておく
- ズッキーニ 1本(※スライスしてフライパンで焼いておく)
- パプリカ 1個(※スライスしてフライパンで焼いておく)
- モロッコインゲンやシシトウ 数本(※スライスしてフライパンで焼いておく)
- そら豆(※生のままお米と一緒に炊く)
- ヤングコーン 数本(※半分にカットしてフライパンで焼いておく)
- トマト 数個(※カットして生のまま並べてお米と一緒に炊く)
■ 作り方
① 玉ネギとピーマンは粗みじん切り。ニンニクはみじん切りにしておく。

② トマトは一口大にカット、ソーセージもカット。

③ パエリヤの上にのせる用に、お好みの夏野菜は適当な大きさにカットして、必要に応じて、火を通しておく。


④ 水、白ワイン、コンソメを混ぜてスープを作り、鍋やレンジで温めておく。

⑤ フライパンに大さじ1の油(分量外)を入れ、クミンとコリアンダーを加えて弱火で数分温めて香りを出す。 ※焦げないように注意。

⑥ ニンニクを加えて香りが出たら、玉ネギとピーマンを加えて炒め、スパイスが絡んだら、トマトと塩、ターメリックとカレー粉を加えてさらに炒める。

⑦ オリーブオイル大さじ1(分量外)とお米を加えて4分炒める。

⑧ ④のスープを加えて強火で一煮立ちさせてから、③の野菜とソーセージを並べて、蓋をして弱めの中火で15分ほど煮て、火を止めて5分蒸らす。

⑨ 仕上げに刻んだバジルやパセリなどを散らして召し上がれ!

これからの季節、バーベキューやガーデンパーティーでお披露目すると、蓋を開けた瞬間の「わぁー!」という歓声が聞けるかも。
ポイントは野菜の色をとびきりカラフルにすること! ぜひいろんな夏野菜で試してみてください。ついでに平たくて大きな鍋も買っちゃうと楽しいかもしれません♡
Credit
写真&文 / ルーシー恩田

ルーシー・おんだ/アンティークバイヤー/IFA認定アロマセラピスト/ITEC認定リフレクソロジスト。20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえることにより、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。
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