ルーシー・おんだ/アンティークバイヤー/IFA認定アロマセラピスト/ITEC認定リフレクソロジスト。20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえることにより、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。
ルーシー恩田
ルーシー・おんだ/アンティークバイヤー/IFA認定アロマセラピスト/ITEC認定リフレクソロジスト。20代に訪れたタイ・チャン島でのファスティング(断食)経験から、心・体・生活環境などを全体的にとらえることにより、本来の自然治癒力を高め病気に負けない体づくりを学び啓発される。会社員としてデザインの仕事をしながら英国IFAアロマセラピストの資格を取得。退職後は更なる経験と知識の向上のためイギリスへ渡り、英国ITEC認定リフレクソロジストの資格を取得。現在は家業のイギリスアンティークの買付と販売をしながら、アロマセラピスト的な視点で自家栽培の野菜とハーブを使ったお料理教室やワークショップを開催している。
ルーシー恩田の記事
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暮らし

イギリス発祥の「ティータオル」がキッチンライフをお手伝い【ルーシーのおいしい暮らし】
ティータオルとは イギリスに行くと、お土産屋さんや雑貨店、ミュージアムショップなど、至るところで目にするのが「ティータオル」。私のお店でも取り扱っていますが、日本では知名度がまだまだなようで、「これは何をするもの?」とよく聞かれます。ついつい「布物」を買ってしまうのが、女の「サガ」。箪笥の肥やしになってしまっている方も多いかもしれません。ティータオルはいわゆる「布巾」、オシャレにいえば、キッチンクロスです。 ティータオルはその名の通り、お茶と深い関係があります。時は19世紀イギリス、アッパークラスの女性たちの間で、紅茶を楽しむ際に使われたのが「ティータオル」。当時のティータオルはテーブルクロスなどとマッチするようにデザインされ、家紋や美しい花の刺繍を施した、華やかなオシャレアイテムでした。見た目の美しさはもちろん、熱々の紅茶が入ったポットを保温のために包んだり、バスケットに入れたスコーンやサンドイッチを包んで乾燥を防ぐために使われたりと、ティーセレモニーで才色兼備に活躍していたようです。 そのほか、屋外で楽しむガーデンピクニックでは、サンドイッチやケーキにかけて虫除けにも使われていたそう。そして楽しいパーティーの後は、ボーンチャイナのお高いカップやソーサーを「不器用な使用人」には拭かせず、彼女たち自らそのティータオルで綺麗に拭き上げていたようです。 本来のティータオルの素材はリネンで、アイルランドの産物「アイリッシュリネン」で製作されていました。吸水性は綿の約4倍で、かつ乾きが早く、耐摩耗性もあり、丈夫で長持ちするリネン。洗うごとに手触りが優しくなり、風合いもよくなります。後に食器類全般を拭く布を総称して「ティータオル」と呼ぶようになりました。ソフト&スムースなリネン製ティータオルは、19世紀のレディーたちにとって、高価でデリケートな茶器を傷つけることなく拭ける最適な素材だったようです。 使い込むほどに使い勝手がよくなるので、お恥ずかしいほど「ボロボロ」になるまで愛用。丈夫なものを大切に長く使い込む信念も、イギリスらしさなのかもしれません。丁寧な暮らしなのか、雑な暮らしか…ギリギリのラインかも。 世界中で活躍するキッチンクロス 他の欧米諸国でも同じようなものが存在します。アメリカでは「ディッシュタオル」と呼ばれ、ティータオルよりも厚め、ワッフル地のような素材のものが多く売られています。フランスでは「トーション」と呼ばれ、昔は綺麗な刺繍入りのトーションが嫁入り道具の一つだったようです。日本の布巾との違いは、サイズ感。欧米のものは50×70cmほどの大判です。日本の布巾と比べるとかなり大きく感じますが、ディナー皿など、使っている食器が日本より大きいので、このくらいのサイズ感になったのでしょう スーベニア from ご当地! お土産の定番ティータオル イギリス産業革命後、実用的なティータオルは安価なコットン製に素材を変えて、一般家庭に急速に普及しました。ちょうどその頃、鉄道の発展により気軽に庶民が「国内旅行」を楽しめるようになり、各地でお土産産業が盛んになりました。 ご当地の名所や名産が描かれたティータオルがお土産の定番に。ご当地土産で想像しちゃうのは、おじいちゃんの家の長押(なげし)に掛かっていた、日本のザ・昭和な「ペナント」や「提灯」。一つ間違えたら、ありがた迷惑なお土産「いやげもの」となりそうな、自己主張強めの雰囲気がたまりません。 高校生の時、オーストラリアでホームステイをした際の母へのお土産は、もちろんティータオル。オーストラリアといえば! のカンガルー柄と、観光で立ち寄った場所のご当地モノ。20年以上経った今でも現役で、高校生の「リトル ルーシー」の思い出と共に、実家のキッチンで活躍しています。 広告やノベルティーのティータオル ティータオルの使用が一般家庭に広がると、企業の広告やノベルティーにも使われるようになりました。昭和の「手ぬぐい」プロモーション的感覚かしら? イギリスでの買い付けの際にヴィンテージのものを見かけると、ついつい買ってしまいます。 ティータオルはマルチファンクショナル ただの布切れと侮るなかれ、ティータオルはマルチファンクショナル! 使い道は百変化。買ったばっかりの時は、糊が効いていてパリッとしています。柄物を季節に合わせてタペストリーとして飾ってみたり、小窓のカフェカーテンにしたり、ティータイムにトレイの下に敷くのもよいでしょう。 何度か洗濯し糊がとれてくると、布本来の柔らかさが出てきます。私はオシャレ使いというより、もっぱら実用派で、もはや「三種の神器」in キッチンの一つ。包んだり、拭いたり、なんでもできる魔法の布なのです。あとの2つの神器は…うーん、なんだろう。 パーティーなどで、長時間テーブルにパンを置いておく時は、ティータオルでパンをお包み。せっかくの美味しいパンがカサカサになるのを防いでくれます。 手軽なエプロンとしても重宝します。ポケットにティータオルの端をギュッと挟み込めば、一丁上がり。「包丁一本、ティータオル(さらし)に巻いて〜」と鼻歌まじりに、楽しいお料理タイムのはじまり! 針仕事が得意なら、エコバッグやクッションに仕立ててみるのもおすすめです。あの「ゴッホ」はキャンバスが手に入らないとき、ティータオルやテーブルクロスに作品を描いたとか。 新しいティータオルを使い込んで、柔らかく育てていくのは、ノンウォッシュのデニムを履き込むのに似ています。汚れもほつれも可愛く見えちゃう。お気に入りの道具を使えば、キッチンでの時間がさらに楽しくなるでしょう♡ イギリス式キッチンクロス「ティータオル」、この機会に、ぜひお試しください。 ルーシーセレクトの4種のティータオル ガーデンストーリーWebショップで販売 ※完売しました キッチンファブリックを幅広く扱い、王室御用達を承る北アイルランド発キッチンリネンブランド「アルスターウィーバーズ」社のティータオルから、ガーデンストーリーをイメージした4種のモチーフをルーシーさんが選んでくれました。 テーブルにかけてティータイムを楽しみ、糊が取れてきたらお皿拭きに。実用性があり、集めるのも使うのも楽しいティータオル。キッチンアイテムとして、また、ギフトにもおすすめです。 セレクト1 『mothers day』 ハートや花モチーフに「私のお母さんが一番!」のメッセージが書かれた元気カラーのティータオル。 素材/Linen 100% サイズ/74x47cm セレクト2 『rainy days』 雨の多いイギリスの街をポップに表現。ロンドンバスとイギリス近衛兵の赤がアクセント。 素材/Cotton 100% サイズ/74x47cm セレクト3 『teacups』 ブルーのカップとポットがずらりと描かれて、和にも洋にも合う飽きのこないティータオル。 素材/Cotton 100% サイズ/74x47cm セレクト4 『wildflowers』 スミレやワスレナグサ、デージーなど、イギリスの野の花がラフに描かれたティータオル。 素材/Cotton 100% サイズ/74x47cm 「ルーシーさんセレクトのティータオル」ガーデンストーリーWebショップはこちら
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アロマセラピー

季節の変わり目に「心と身体」を整えるアロマバスソルト【ルーシーのおいしい暮らし】
季節の変わり目と香り 立春が過ぎ、日中は春の気配を感じながらも、朝晩はまだまだ冷え込むこのごろ。先日ふと懐かしい香りがしました。季節が変わるときに一瞬だけ漂うあの香り。そう、儚く刹那的ななかにも、高揚感を感じる「季節の香り」です。視覚、聴覚、触覚などの「五感」の中で唯一ダイレクトに「脳」へ伝わるのが「嗅覚」。嗅覚は脳の「感情と記憶」をつかさどる扁桃体と海馬という場所へ、電気信号となり伝わります。無意識のうちに「香り」が記憶の引き出しを勝手に開いてしまうのです。 先日感じた季節の香りを味に例えるならば、過ぎ去る季節にセイグッバイして、新たな季節の訪れに心躍りウェルカム! な「甘酸っぱい」香り。どうやら、この香りは年と経験を重ねれば重ねるほど、鮮烈になっていくようです(私調べ)。終わりは新しいことの始まり。私たちは「記憶と感情」を、ミルフィーユのように層を重ねながら生きています。 心と身体と免疫力 季節の変わり目は体調を崩しやすいシーズン、健康な身体に欠かせないのが免疫力です。簡単にいえば細菌やウイルスなどの病原体から体を守る、24時間年中無休の「自己防衛システム」。遺伝的なもの、運動や食事などの生活習慣、環境で個人差はありますが、私たちの身体にノーマル装備されている頼もしい機能です。免疫力を高めるうえで、私が大切だと思っているのが「思考や価値観」、いわゆる「心」です。 東洋医学の概念で重視されているのが「心と身体」の結びつき。心と身体は繋がっていて表裏一体。体調が悪ければ「心(感情や思考)」が不安定になるし、「心(感情や思考)」が不安定だと体調もイマイチ。まさに「病は気から」。ぶっきらぼうに言われると、根性論にも聞こえてしまいますが、「心と身体のバランスが崩れると病気になるわよ!」ということ。仏教の考え方では「心身一如(しんしんいちにょ)」という言葉で、心と身体は一つであるという意味です。特に「恐れ」や「怒り」などネガティブな思考は、私たちの身体の免疫システムにダメージを与え、細菌やウイルスに対する抵抗力を弱めてしまいます。だから、ストレスが多い人は風邪をひきやすいのです。 毎日笑って楽しく過ごすことが健康の秘訣。何があっても「これでいいのだ!」と楽観的に過ごすか、悩み多く過ごすかはあなた次第。私は前者を選択しているからか、何年も風邪をひいていません。馬鹿は風邪をひかないってことかしら(照)。 季節が変わるこの時期、風邪予防にも効果的なのが、「アロマ」×「お風呂」の組み合わせです。ジワーッと温まりながら、いい香りをクンクン。心と身体を緩めることは、免疫力アップにも繋がります。 アロマは頼れる民間療法 アロマセラピーは植物の香りを使い、心身の不調を癒して健康維持に役立てる、古くからヨーロッパを中心に親しまれてきた民間療法の一種です。近年では代替療法として提案する病院も増えてきました。医療ではありませんが、生活に取り入れることで、健康や日常生活の質が向上します。 自然の植物たちは、さまざまな作用を持っています。例えばリラックス効果、胃の働きを助け促す作用、ホルモン分泌を調整し整える作用、抗ウイルス作用、抗菌作用、皮膚を整える作用、免疫力を高め感染症の予防にもつながる作用など。 アロマセラピーで使われる植物の中には、花やハーブ類も多く含まれるので、庭や畑でも見かけるものが沢山。ガーデニングやファーミングに興味があれば、ぜひアロマセラピーも日々の暮らしに取り入れてみてください。 一家に一本常備していただきたいのが「ラベンダー」。しつこくご紹介していますが、やっぱりラベンダーは頼もしい! 私も大好きな香りで、お風呂や掃除、マッサージなどにも大活躍。芳香成分が少量ずつ300以上含まれているため用途が広く、万能に使えるオールラウンダー。その効能の多様さから「疑わしきはラベンダー」といわれるほどです。 疑わしきはとりあえず「ラベンダー」を ガーデニングでもよく見かけるラベンダーは、アロマセラピーの原点ともいえる精油。酢酸リナリルとリナロールが主成分のため、「鎮静」「抗痙攣」「鎮痛」作用が主な特徴です。難しい成分名はさておき、前述のように芳香成分が300以上も含まれている万能選手。心を落ち着け、ストレスを和らげるリラックス効果が高く、不眠にも優れた効果を発揮します。頭痛や月経痛、肩凝りなどの痛みの緩和にも効果的。皮膚の炎症を鎮め再生を早めてくれるので、肌トラブルにも役立ちます。不調を感じたら、とりあえずラベンダー! ラベンダーは心、体、感情、精神すべてのバランスを整えてくれる、まさに「心身一如(しんしんいちにょ)」な香りです。入浴と香りはとても相性がよく、組み合わせることで効果が倍増! さらに、香りの成分が鼻&肌から吸収されるので一石二鳥です。庭で摘んだフレッシュハーブを束ねてお風呂に入れるのも好きですが、今回は気軽に使えるラベンダー精油で、とことん「心と身体」を緩めましょう。 お風呂で楽しむアロマセラピー「バスソルト」 バスソルトの種類は、大きく分けて2つ。一つは「ヒマラヤ岩塩」や「デットシーソルト(死海の塩)」などの天然塩。もう一つは、「エプソムソルト」という精製された硫酸マグネシウムを主成分とするものです。「ソルト」と名前が付いていますが、塩分を含まないので、擦り傷があってもしみないし、風呂釜を傷める心配もありません。そして岩塩よりも溶けやすいのがポイント。エプソムソルトは血行促進、むくみ改善、肩こりや腰痛の緩和に効果的とされ、欧米では古くから多くの家庭で民間療法的に重宝されてきました。食塩は精製されていて、美容や健康に有効なミネラルをほとんど含まないので、バスソルトには向いていません。今回は、コストコに売っているエプソムソルトにヒマラヤ岩塩が少し混ざっているものを使います。お好みのバスソルトでお試しください。 バスソルト作りはとっても簡単です。一言で言えば、ただ混ぜるだけ! この一瞬の「魔法」で、お風呂タイムがプリンセスムードに早変わり♡ 温かいお風呂に浸かりながら、香りを身体に取り込むように「スーハーッ」と深呼吸。余計なことは忘れて、ただこの瞬間だけを楽しみましょう。 ラベンダーとスイートオレンジの「グッドモーニングバスソルト」 朝におすすめなのが、ラベンダー×スイートオレンジ。ラベンダーの香りでリラックスしながらも、オレンジの温かい香りが喜びと肯定感を呼び起こしてくれるでしょう。「一日の計は朝にあり」です。気持ちのよい一日となるはず。42℃くらいの熱めのお湯で、短時間の入浴がおすすめ。シャワー派の方は、精油を排水溝に数適垂らしてもOKです。 【材料】 エプソムソルト 大さじ3 ラベンダー精油 7滴 スイートオレンジ精油 6滴 【作り方】 エプソムソルトを瓶やガラス容器に入れる 精油を①に加え、よく混ぜて完成 ※ スィートオレンジは高濃度の使用は皮膚刺激があるため、敏感肌の方は要注意。また光毒性は低いとされるが、心配であれば塗布直後は紫外線にあたらないこと。 ※ ラベンダーは妊娠初期の使用を避けること。 ラベンダーとパチュリの「グッドナイトバスソルト」 おやすみ前のおすすめは、ラベンダー×パチュリ。ラベンダーは感情のバランスを整え、リラックス効果が高く、良質な睡眠へと誘ってくれます。パチュリはどこか懐かしい、オリエンタル調の東洋的な香り。過剰すぎる頭の働きを鎮めて、地に足をつける手助けをしてくれます。どんな一日を過ごしたとしても、ピースフルなマインドで眠りにつくことで、毎朝新しい自分に生まれ変わることができます。夜は38〜40℃の少しぬるめのお湯にゆっくりと入って緊張をほぐしましょう。 【材料】 エプソムソルト 大さじ3 ラベンダー精油 10滴 パチュリ精油 3滴 【作り方】 エプソムソルトを瓶やガラス容器に入れる。 精油を①に加え、よく混ぜて完成。 ※ラベンダーとパチュリは妊娠初期の使用を避けること。 香りのブレンドのコツは、異なるもの同士を合わせること。例えば、ラベンダー(フローラル系)、オレンジスィート(シトラス系)。フローラルな香りにシトラスの爽やかさが混ざることで、深みと華やかさが生まれます。これは料理も一緒。お汁粉に塩をちょっと入れるだけで甘みが引き立ったり、お肉料理のハチミツソースにローズマリーを加えることで、さらに味と香りが引き締まったり。私の勝手な見解では、アロマのブレンド上手は料理上手! 逆もしかりです。 英語の慣用句で、こんな言葉があります。「Stop and smell the roses」、直訳すると、「立ち止まってバラの香りをかぐ」という意味。この言葉はいつも忙しくしている人、余裕がない人に対してよく使われる表現です。つまり「そんなに急いで生きていると、目の前にある美しいものを見逃してしまうわよ!」という意味。今この瞬間に立ち止まり、自分自身の心や身体を俯瞰する、その手助けをしてくれるのが「香り」、アロマセラピー。あなた自身が自分の主治医&ヒーラーです。今夜はゆっくりと、アロマのバスタイムを楽しんでみてはいかがでしょうか?
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レシピ・料理

自家製ハーブソルトで焼くインディアンローストチキン【ルーシーのおいしい暮らし】
丸鶏はハレの席での定番料理 明治時代にアメリカから日本へ伝わったクリスマス。本場アメリカの定番料理は「七面鳥」ですが、日本には生息しておらず、流通も少ないので入手困難。そもそも七面鳥ってかなりビッグなので、日本の一般家庭のオーブンでは調理は無理! 日本のクリスマスといえば、なぜかケンタッキーフライドチキン。1970年代にケンタッキーが日本に参入し、「クリスマスにはフライドチキン!」キャンペーンを見事に成功させ、日本のクリスマスイメージを作り上げたようです。日本に七面鳥はいないから鶏でやっちゃえ! って感じだったのかしら。 1600年代、イギリスからアメリカに移住した人々が開拓を始めましたが、食料不足に悩まされて、冬を越せずに亡くなってしまう人もいたとか。それを見かねた先住民族のネイティブアメリカンたちが「食料の提供」と「食物の栽培知識」をシェアしたそうです。彼らのおかげで、翌年は大豊作! 移住した人々は先住民たちを招待して、七面鳥などのご馳走でもてなし、神の恵みに感謝したそうです。これが、後のサンクスギビング(毎年11月の第4木曜日)となりました。本来、丸鶏は11月のごちそうだったのが、感謝やお祝いの気持ちが含まれている料理として、クリスマスなどのお祝いのテーブルに並べられるようになったそうです。 ウィッシュボーンでゲン担ぎ チキンやターキーなどを丸ごと焼いた時のお楽しみ。胸と首の間にあるY字形の骨「鎖骨」は、ウィッシュボーン(Wishbone)と呼ばれ、望み(ウィッシュ)を叶えてくれる「縁起モノ」として知られています。 ウィッシュボーンに小指を引っ掛けて引っ張り合い「手元に長いほうが残った人の願い事が叶う」と信じられ、サンクスギビングやクリスマスのテーブルでは、この「小さな幸運の儀式」が行われます。 自称「毎日が一粒万倍日」の私。ここぞ! という勝負の朝には「お赤飯」を食べたり、「祖父の形見の指輪」をはめたりなど、ゲン担ぎは日常茶飯事。ウィッシュボーンは、四つ葉のクローバーやホースシュー(馬の蹄)と並び、アクセサリーやタトゥーのモチーフとしても好んで使われる、「ラッキーチャーム(幸運を呼ぶお守り)」なのです。 人生は考え方一つで自由自在。「一寸先は闇」or「いつでもどこでもパラダイス」になるのかは、自分次第。今年のホリデーシーズンは、ぜひ! ウィッシュボーンでゲン担ぎを。 大皿のすすめ いつも私の記事を読んでくださる方はお気づきかもしれませんが、私は大皿が大好き。商売柄アンティークの大皿も扱っています。ただ、日本の食卓にはあまりイメージが湧かないのか、飛ぶようには売れません。とほほ。しかも在庫の保管場所は横綱級。それでも懲りずにおすすめするのには、訳があります。なぜなら、料理が美味しく見えて、なにより楽しいから! 大皿に料理を盛りつけ、テーブルへ運んだ時の「わーーーっ!」というオーディエンスの黄色い声。そしてそれをワイワイ取り分ける楽しさは「同じ釜(大皿)の飯を食う」的感覚。家族やゲストとの距離も縮まります。そう、料理はエンターテインメント! 美味しいのはモチロン、みんなで一体となり楽しむ「神聖な」時間なのです。 季節の大皿もおすすめ。特にホリデーシーズンには大活躍です。「収納に困るわ!」って時は、フルーツを盛ってテーブルの上に放置もよし、絵を楽しむように飾るのもよしなのです。 魔法の調味料「ハーブソルト」 もし誰かに「無人島に一つだけ調味料を持っていけるとしたら?」と聞かれたら、私は間髪入れず大声で「ハーブソルト!!!」と答えるでしょう。お肉や野菜、魚にも使え、素材の味と旨味をグングン引っぱり出してくれるハーブソルトは、無人島だけでなく文明社会でも大活躍。まさに「魔法の調味料」なのです。もしも料理が苦手なら、コツコツ頑張らずに数種類のハーブソルトを揃えれば、瞬時に料理の腕がアップするでしょう。 ルーシーのホームメイド「ハーブソルト」レシピ ハーブソルトはスーパーでも見かけますが、好みに合わせて簡単に作ることができます。お庭や畑から収穫し、乾燥させたものが手元に余っている方にもおすすめです。シンプルに1種類だけのハーブで作るのもいいですが、数種類組み合わせると味に「複雑な深み」が加わります。今回作るのは、クミンを加えたエキゾチックなハーブソルト。オリーブオイルを加えてサラダやパスタにも。私のキッチンでは欠かせない相棒です。 ■ 材料 塩 100g(大さじ5) 乾燥ローズマリー 小さじ2 乾燥セージ 小さじ2 乾燥タイム 小さじ3 乾燥オレガノ 小さじ3 乾燥クミン 小さじ1/2 ガーリックパウダー 小さじ1/2 オニオンパウダー 小さじ1/2 ■ 作り方 フライパンで塩をから煎りする(電子レンジで、ラップをせずに500Wで1〜2分でもOK)。 乾燥ハーブが大きければ、乳鉢やミルでパウダー状に細かくする。 全ての材料をボウルに入れて混ぜ、瓶に移して保存する。 ハーブの種類や配合のバランスは、お好み&適当で大丈夫です。ガーリックパウダーとオニオンパウダーを入れることで、味が決まりやすくなります。鶏肉に塗り込んで焼けば、それだけでデリシャス。 ルーシー流「ハーブのローストチキン&ライス」 さて、今年のホリデーシーズンはチキンをローストしてみましょう! オーブン任せでとても簡単。スパイスたっぷり、食欲を誘うカレー味のお米は鶏のお腹には詰めず、まわりに敷き詰めて「鶏の旨味たっぷりの肉汁」をお米に吸わせましょう。ちょっと面倒でも、今回は必ずホールのスパイスを使ってみてください。香りが格別! 終わりよければ全てよし♡ 料理上手な「アタシ」で、今年を締めくくりましょう。 ■ 材料 丸鶏(中抜き) 約2kg お米 2合 (今回はジャスミンライス、日本米でもOK) 水 600ccほど 冷凍グリーンピース 大さじ5 カシューナッツ 30粒 玉ねぎ 1/2個 トマト 1個 セロリ 1/2本 ※葉も含む カレー粉 大さじ1 ターメリック 大さじ1/2 a) ホールカルダモン 5つ ※潰しておく a) ホールコリアンダー 大さじ1 a) ホールクミン 大さじ1 b) ニンニク 1片 ※みじん切り b) ショウガ 1片 ※みじん切り コンソメ 小さじ1 砂糖 大さじ1 ハーブソルト 大さじ2〜3 胡椒 適量 丸鶏のお腹用フレッシュハーブ ローズマリー、タイム、ローリエ、セージなど 適量 ※束ねておく お好みで、じゃがいもや人参などの付け合わせ用ゆで野菜 適量 ハーブオイル 適量 ■ 作り方 まずは下ごしらえ! 鶏の表面とお腹の中をよく洗い、綺麗に拭く。 表面とお腹の中にオリーブオイル、ハーブソルト、胡椒、レモン(※すべて分量外。適当な量で大丈夫!ハーブソルトは少し多いかな? 程度を目安に!) を丁寧にすり込み、冷蔵庫で6時間〜1晩置く。 ※オーブンに入れる2時間前には冷蔵庫から出し常温に戻す。 フライパンに多めの油(分量外)を入れて中火で熱し、a)の材料を入れてシュワシュワ泡立つまで3分ほど炒め、香りを立たせる。 ※焦げないように注意! カルダモンは潰しておきます。 ③にみじん切りにしたb)を加え、数分炒めて香りが立ったら、粗みじん切りの玉ねぎとセロリを加え、さらにトマト、ターメリック、カレー粉、コンソメ、砂糖を加えて混ぜ合わせる。 ④にグリーンピース、カシューナッツ、米、水を加えて水分がなくなるまで炒める。 ※オーブンで焼いている間に鶏の肉汁を吸うので、お米は芯が残っている程度でOK。 丸鶏のお腹に束ねたハーブ類を詰める。オーブン用のトレイや耐熱皿などに丸鶏を置いて、全体にオリーブオイルを塗り込み、ハーブソルトと胡椒を軽く振りかける。 ⑥の鶏のまわりに⑤のお米を敷き詰めて、180℃に予熱したオーブンで60分。その後アルミホイルをかけて20分焼く。 ※40分ほど経ったら、お米に鶏の肉汁を吸わせるために、大きなスプーンなどでお米を混ぜる。焦げ防止にもなります。 オーブンから取り出し、まず鶏を大皿に移してお米を肉汁と混ぜ合わせる。 お米と付け合わせの野菜を盛り付けて、フレッシュハーブを飾れば完成。お好みでハーブソルトをかけて召し上がれ! 材料は多いし、工程も複雑そうに見えるかもしれませんが、それは気のせい。シンプルな調理で、とても美味しく仕上がります。 とりあえず、やってみなけりゃ始まらない。ローストチキンのレシピなんて、きっとこの世に星の数ほど存在しますが、今日ここで出会えたのは何かのご縁。「目に映る全てのものはメッセージ」だって、ユーミンも唱えています(私のテーマソング)。先入観を捨てて新しいことに、レッツチャレンジ! 楽しく素敵なホリデーシーズンを♡
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レシピ・料理

常緑のハーブ「タイム」香る、バルサミコのオニオンタルトタタン【ルーシーのおいしい暮らし】
西洋料理に欠かせないハーブ「タイム」 日本の食卓ではバジルやローズマリーの一歩後ろに隠れて、日陰の道を歩んでいる「タイム」。何となくイタリアンに使うハーブ? というイメージかも。タイムはイタリア料理をはじめ西洋料理に幅広く使われ、ニンニクやオリーブオイルとの相性が抜群♡ 肉や魚料理、スープ、サラダ、デザートのほかハーブティーにまで使え、レパートリーを増やさずにメニューを豊かにしてくれる「万能ハーブ」なのです。 タイムの仲間は多く、なんと350種類超え。シソ科の多年草で小さな葉が特徴です。ガーデニングに活躍する観賞用や、香りを楽しむ食用など、さまざまな品種が存在しますが、料理に最も使われているのがコモンタイム。ラベンダーやローズマリー同様に地中海沿岸が原産です。私の「個人的に好きなハーブランキング」でも常に上位に鎮座。タイムの香りは清々しく気品があり、まるで「天上の草」のような神聖さを感じる香り。ハーブとしての歴史も古く、古代から薬草としても重宝されてきました。 タイムの歴史 古くからさまざまな国で愛されてきたタイムには、ここでは書ききれないほどの「伝説」がいくつもあります。例えば、古代エジプトでは「ミイラを作る際の防腐剤」として使われ、古代ギリシャでは「神殿で焚く香」として、古代ローマでは「聖堂の浄化」にも使用されていたとか。14世紀にヨーロッパでペストが蔓延した際には、タイムの枝を焚いて空気を浄化したり、ローズマリー、タイム、セージ、ラベンダー、ミントなどのハーブを、お酢に漬け込んだものを身体に塗って感染を防いだと伝えられています。そもそも身体からお酢の香りってどうなの? って気もしますが……。 タイムの香りは、優雅さと勇気、気品を意味するものであり、「タイムの香りがする」という表現は誉め言葉だったとか。タイムは「勇気」をもたらすと信じられていたことから、女性たちは愛する騎士にタイムの枝を刺繍したスカーフをプレゼントしたともいわれています。また、イギリスのウェールズ地方では、来世への旅路を確実なものとするために、葬式の際にタイムの花を棺に添えたのだとか。タイムの香りで三途の川を渡るなんてロマンティック! ハーブは医学が進歩していない大昔から、疫病、天災、悪魔的な力など、人知を超えた「恐怖」や「苦しみ」から身を守るために重宝されてきました。香りがよく、心と身体を守る効能があり、しかも美味しい! 今だからこそ、そんなハーブたちを生活に取り戻す時だと思うのです。 タイムの効能 メディカルハーブの代表ともいわれるタイム。数多くの優れた効能を持っており、キッチンに常備しておきたいハーブです。タイムに含まれる「チモール」という成分には、ハーブの中でも最強クラスの殺菌効果と抗ウイルス作用があります。喉の痛みを鎮めたり、痰を取り除く作用もあるので、咳の症状の緩和にはハチミツを加えたハーブティーもおすすめ。消化促進作用もあり、食べすぎた後にも。血行促進作用があるので、大胆に切り戻して収穫した際には、お風呂に入れて、ぬるめのハーブバスもおすすめです。神経を静め、メランコリー(憂鬱な精神状態)を追い払ってくれるハーブ。なんと悪夢にも効果的だとか! お悩みの方は早速お試しあれ。そして効果があったかどうか教えてくださいね。 タイムの育て方 タイムは耐寒性も耐暑性もあるので、ハーブ初心者の方でも気軽に挑戦できます。一般的な園芸店やホームセンターで苗が購入可能です。極寒地でなければ、そのままでも越冬しちゃう元気な子。私は10月に新たに2株植えました。日当たりと風通しがよく、水はけのよい乾燥した石灰質土壌を好み、湿気は苦手。乾燥には強いので、多少ほったらかしでも大丈夫。 剪定せずに育てていると株元が次第に木質化していくので、適度に(2年に1度など)切り戻しながらそだてましょう。冬前にも収穫を兼ねて、ばっさりと切り戻し剪定を行います。真夏と真冬以外は、挿し木や株分けで簡単に増やすことができるという子孫繁栄型の子沢山ハーブ。万が一、冬の寒さで地上部が枯れてしまっても、根は生きていて春になるとまた芽を出します。 葉が茂ると蒸れやすくなるので、どんどん毎日の料理に使いましょう! 摘みたては香りが格別。庭やベランダのガーデンからハーブを摘んで使うと、気分はイタリアの肝っ玉母ちゃん、マンマ! でボーノボーノ。ハーブの使い方にルールはありません。必要なのは「経験」&「イマジネーション」。パスタやサラダ、グリル料理など考えただけでヨダレが出ちゃう♡ スーパーで都度ハーブを買うよりも、コストパフォーマンスが優秀です。 おっちょこちょいなタルトタタン 天地無用の概念を壊されるお菓子「タルトタタン」。タルトタタンは、19世紀後半のフランスでホテル経営をしていたタタン姉妹によってアクシデント的に誕生しました。諸説あるようですが、「アップルパイを作ろうとリンゴをバターと砂糖で炒めていたところ、炒めすぎて焦げるような匂いがしてきたので、えーい! っとリンゴの入ったフライパンの上にタルト生地をのせ、そのままフライパンごとオーブンへ入れたら、なんか美味しそうなデザートができちゃった!」ってストーリー。これが美味しくて大当たり。フランス全土に広まったそうです。今では、逆さに焼くタルトを総称してタルトタタンと呼ぶようになりました。失敗と思われることすら、楽しく成功へと変えてしまうポジティブなタタン姉妹。レシピだけでなく、その姿勢も見習いたいものです。 ルーシー流「タイムとバルサミコのオニオンタルトタタン」 クリームパンより焼きそばパン派の私。硬派なリンゴのタルトタタンではなく、お惣菜系「玉ねぎのタルトタタン」をご紹介します。材料も工程もとってもシンプル。玉ねぎの旨味、バルサミコの酸味、そしてタイムの香りがクセになる簡単タルトタタンです。 ■ 材料 ※16.5cmスキレット1個分 玉ねぎ 約1個半〜2個 ニンニク 2片 タイム 約小さじ1 ※フレッシュでも乾燥でも ローズマリー 約小さじ1 ※フレッシュでも乾燥でも 砂糖 大さじ1/2 バルサミコ酢 大さじ1 水 30ml 溶けるチーズ 1カップ 冷凍パイシート 1枚を四角にカット 塩・胡椒 適量 飾りに フレッシュタイムの枝、ブルチーズをお好みで ■ 作り方 玉ねぎを幅7mmほどにスライスして、ニンニクはぶつ切りにする。 スキレットに大さじ1強のオリーブオイル(分量外)を入れて中火で熱し、玉ねぎを数分炒める。 ※私は洗い物を減らしたいのでスキレットで炒めていますが、もちろんフライパンで別途炒めてもOKです。 タイムとローズマリー、砂糖、バルサミコ酢、水を②に加えてよく混ぜ合わせ、さらに炒める。 水分が飛んでねっとりとした質感になったら、塩・胡椒、ニンニクを加えてさらに数分炒め、火から下ろして冷ましておく。 オーブンを220℃に予熱する。解凍したパイシートを、スキレットより一回り大きくなるように伸ばす。 ※すぐに使わないなら冷蔵庫に戻す。 粗熱がとれた④にチーズをたっぷりのせ、パイシートをかぶせる。 ※具は真ん中に寄せて、パイシートはスキレットの縁にタックインするように。 220℃に予熱したオーブンで20分焼いたら焼き上がり! オーブンから出して数分置いてから、お皿にひっくり返す。 フレッシュタイムの枝と、お好みでブルーチーズを散らして完成! お食事にもお酒のお供にもなる、簡単でオシャレ風になれちゃう一品です。 スキレットがなければフライパンで炒めてから、オーブン可能な耐熱皿に移して、パイ生地をのせてください。パリパリ&トロトロの焼きたてもいいけれど、冷蔵庫で一日冷やしてもデリシャス。寒い冬の夜のテーブルにピッタリなメニューです。忙しい現代人には、なかなか難しいかもしれませんが、朝はハーブや植物の世話をして、夜はハーブと野菜を料理する。そんな感じに「地に足をつける時間」、ぜひ大切にしてみてくださいね♡ チャオ!
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レシピ・料理

秋を感じる香り、自家製「パンプキンスパイス」で作るオートミールクッキー【ルーシーのおいしい暮らし】
パンプキンスパイスは心温まる冬の香り 正式名称「パンプキンパイスパイス」は、秋〜冬にアメリカなどで頻繁に使われているミックススパイスの一つです。略して「パンプキンスパイス」と呼ばれ、成分にカボチャは入っていません。スパイシーで温かい香り、いわゆる「パンプキンパイ」の香りを出すためのスパイスです。ほっこりと甘い日本のカボチャと違って、ハロウィンに使われるオレンジ色のカボチャは、水っぽくてコクがないので、お世辞にも美味しいとはいえません。そんなカボチャを楽しく美味しく食べるのに欠かせないのが、このパンプキンスパイスです。 エム&エムズやオレオなど、アメリカのお菓子メーカーは、この時期に揃って「パンプキンスパイス」フレーバーのお菓子をリリースします。最近では日本でも、コーヒーチェーン店で期間限定「パンプキンスパイス ラテ」が発売されているので、見かけたらぜひご賞味あれ。本場アメリカでは食べ物だけではなく、ハンドソープやキャンドル、ボディークリームまで、「パンプキンスパイス」の香りの商品が登場します。アメリカ人にとっては季節の定番の香り。心躍るホリデーシーズンの始まりなのです。 マスクばかりの生活の中で、私たちは香りの「神聖さ」を少々おざなりにしている気がします。香りは「記憶」と密接な関係にあります。人間の「五感」の中で、唯一ダイレクトに「脳」へ伝わるのが「嗅覚」。嗅覚は脳の「扁桃体」と「海馬」という部分などに、ビビビッ! とダイレクトに作用します。この「扁桃体」と「海馬」という摩訶不思議な名前の場所は「感情と記憶」を司っています。だから、過去に慣れ親しんだ香りを嗅ぐと、まるでタイムマシンに乗ったかのように、瞬時に「記憶の引き出し」がオープン♡ ふとした瞬間、懐かしい場所の匂いや昔の恋人の香水の香りで、楽しい記憶が蘇ったり、ちょっと切なくなる。そういう経験って、誰しも心当たりがあるはずです。過去の経験をより深いものにするには「香り」の存在が必要不可欠。今年もあとわずか。これからどんな楽しいことがやってくるのかしら? ぜひパンプキンスパイスの香りで、記憶を紐付けてみてください。西田ひかる的に言うと、生涯忘れられない、人生変えちゃう2021年秋冬かもね! すてきだね! って感じです。 パンプキンスパイスの配合はメーカーによって異なりますが、大体決まって「シナモン」「ジンジャー」「クローブ」がスタメン。2軍で「オールスパイス」「ナツメグ」が登場します。どれも肌寒い季節にピッタリな香りの子たち。パイやクッキーなど、秋から冬にかけてハートウォーミングなお菓子を演出するのに欠かせないスパイスです。日本のスーパーでは見かけませんが、簡単に作ることができます。自分で作ると香りの調整も自由自在! なかなか奥深いのです。 心も身体も喜ぶ「パンプキンスパイス」の効能 パンプキンスパイスに使われているスパイスたちは、身体を温めてくれるなど、香りだけではなく心も身体も喜ぶ「効能」を持っています。旬の食材を取り入れ、日常的にスパイスを使えば健康の維持に役立ち、何より料理の腕もグッと上がるという、まさに一石二鳥のいいことずくめ。スパイスやハーブを使い、季節を感じながら地球に寄り添う暮らしは、イキイキと「自分らしく」過ごすための大切な「キー」だと思うのです。 シナモン 日本でも身近なスパイス、シナモン。甘くてエキゾチックな香りで世界中を虜にし、「世界最古のスパイス」とも呼ばれています。「クリスマス」のイメージもあり、優しく温かい冬の香りです。身体を内側から温めるので、冷えからくる腹痛や関節痛、月経痛などの痛みを和らげ、胃腸の働きをよくして消化機能を高めてくれます。風邪の予防や諸症状にも効果を発揮します。漢方の世界ではシナモンは桂皮とも呼ばれ、葛根湯に配合されているのも納得です。 ジンジャー ショウガは身近な食材として、また薬用として世界中で広く知られています。ピリッとしたスパイシーな香りとわずかにレモンを思わせる柑橘の香りが特徴で、日本の食卓でもおなじみですね。体を温め、免疫力を高めてくれるほか、消化促進作用や利尿作用もあるので、むくみがちなアナタにもおすすめです。気軽に使えるので、積極的に取り入れたいスパイスの一つ。シナモンと共にショウガも葛根湯に配合されています。 クローブ 漢方の世界では丁子(チョウジ)として知られるクローブ。スパイシーでありながらもバニラのような甘さを秘めたセクシーな香り。インドのスパイスミックス「ガラムマサラ」や、中国のスパイスミックス「五香粉」にも含まれています。独特な香りは世界中で愛され、辛口な料理からデザート系まで幅広く使われています。胃腸を温め、冷えからくる腹痛や、消化不良に効果的です。強い殺菌作用を持ち、14世紀頃のヨーロッパでペストが大流行した際には、魔除けやおまじないとしても使われていました。現代でも欧米では幸運を呼ぶシンボルとして、クリスマスシーズンにはクローブを使ったオーナメントや料理を作る習慣が残っています。 オールスパイス 漢方では、オールスパイスは三香子(さんこうし)とも呼ばれます。クローブ・シナモン・ナツメグの3種の香りを併せ持つオールスパイス。爽やかな香りと、ほのかに甘く苦い後味が特徴です。まるでミックススパイスのような雰囲気の名前ですが、一人三役をこなす名役者! 消化促進、血行促進、鎮痛作用、免疫力アップなど、多くの効能のあるオールスパイス。単品のクローブ、シナモン、ナツメグと併せて使うことで、それぞれのクセをうまく調和させることができます。 ナツメグ 甘くほろ苦い香りが特徴的なナツメグ。肉や魚の臭み消しによく使われるので、ハンバーグに入れるスパイスとしてご存じの方も多いかも。身体を温めてくれたり、快眠に誘う効果もあるので、不眠でお悩みの人におすすめ。眠れない夜はホットミルクにナツメグを少々! 心地よい夢の世界へ導いてくれるかもしれません。他にも胃腸の調子を整える消化促進作用があり、シナモンやクローブと共に胃腸薬の太田胃酸にも配合されています。 ルーシー流「パンプキンスパイス」レシピ 心と身体に優しく嬉しいパンプキンスパイス。じつは、手軽に手に入る材料で作ることができます。シナモンが好きならシナモンを多めに、大人っぽさが欲しければクローブとオールスパイスを増やしてみるのもいいかもしれません。あくまでこれは私のバージョン、一つの目安です。効能を踏まえて、秋冬シーズンの「セルフケア」的感覚で調合にトライしてみては? 材料 シナモン 大さじ4 ジンジャー 大さじ1 クローブ 小さじ2 オールスパイス 小さじ2 ナツメグ 小さじ1 ■ 作り方 全ての材料を混ぜ合わせる。 密閉容器に保存して完成。 長くても2年ほどで使い切りましょう。スパイスは時が経つと香りが飛ぶので、少量ずつ作るのがおすすめです。 我が家の定番オートミールクッキー「パンプキンスパイス」バージョン パンプキンスパイスを使えば、いつものカフェラテやカップケーキが、簡単に季節を感じるスペシャルバージョンに大変身。今回は我が家の定番オートミールクッキーを「パンプキンスパイス」バージョンで作ります。肌寒い朝にローブを羽織り、コーヒーや紅茶を淹れながら甘〜いクッキーを一口かじれば、血糖値アゲアゲのベリーグッドモーニング。よい一日は朝から! ですからね。 材料 約40枚分 バター 100g グラニュー糖 200g 三温糖 180g 卵 2個 塩 小さじ1/2 カボチャ(茹でて皮ごとペースト状に潰す) 40g バニラエッセンス 小さじ1/4ほど 薄力粉 300g ベーキングソーダ 小さじ1 ベーキングパウダー 小さじ1 パンプキンスパイス 小さじ2 オートミール 180g レーズン 130g クルミ(刻む) 100g コーティング a) グラニュー糖 大さじ4 a) パンプキンスパイス 小さじ1 a) シナモン 小さじ1 ■ 作り方 常温に戻したバターに、グラニュー糖と三温糖を加え、よく混ぜる。 卵と塩、ペースト状にしたカボチャ、バニラエッセンスを①に加え、さらによく混ぜる。 別のボウルに薄力粉、ベーキングソーダ、ベーキングパウダー、パンプキンスパイスを入れ、泡立て器でまんべんなく混ぜる。 ※粉をふるう必要はありません。 ②のボウルに③を入れて軽く混ぜ合わせ、そこにオートミール、レーズン、クルミを加えてよく混ぜる。 a)のコーティング材料を小皿などで全て混ぜ、小ぶりなピンポン玉程度に丸めた④にコーティングする。 190℃に予熱したオーブンで、9〜12分程焼いて出来上がり! 出来たてはかなり柔らかいのが正解。固くなるまで焼くと、冷えたときにカチカチになってしまうのでご用心! 材料の計量さえしてしまえば、後は混ぜ混ぜするだけ! 雑な私でも気楽に作れる、チューイー(ねっとりした食感)な「アメリカンスタイル」クッキーです。もし、ご自身の定番クッキーがあれば、そこにパンプキンスパイスを足すだけでも十分。バニラアイスに混ぜこみ、キャラメルソースをかければもう最高! ちなみにカレーの隠し味にも使えます。料理は発想力と応用力。へんてこな常識なんかに捉われず、自由に楽しんでみてください。さぁ、パンプキンスパイスの香りを嗅ぎながら深呼吸! インヘール(吸ってー)、エクスヘール(吐いてー)。あぁ、いい香り。なんだか今日もいい日になりそうです。
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レモングラスで作るポークチョップ&バインミー【ルーシーのおいしい暮らし】
夏に爽やかなレモングラス 暑い日が続くと食欲が落ちたり、料理をするのが面倒! と感じることもありますよね。一人暮らしだとなおさら。でもね、こんな時こそ料理を作り、食べてほしいのです。量も味のさじ加減も自分で調節できるし、何より自分のためにご飯を作る行為は、自分自信を大切に「気にかけていますよ」という意思表示のセルフアクション。特に「人生がうまくいかない」と感じた日こそ、まっすぐ家に帰って、「冷や奴」や「ヤキソバ」など、どんなに簡単なものでもいいから、作ってみてください。何か一つ「成し遂げた」気持ちになり、すーっと心が落ち着くかもしれません。多分。 夏はハーブのハイシーズンです。先ほどの冷や奴にシソを添えたり、焼きそばにバジルやパクチーを混ぜるのもおすすめ。簡単な料理でもハーブの香りで、奥深い味わいに! なかでも夏のおすすめは「レモングラス」。タイやベトナム料理では、鳥や魚料理の臭み消しと風味付けに使われています。日本ではハーブティーとしてはメジャーですが、料理ではあまり馴染みのないハーブかもしれません。レモングラスの香りは、スッキリとした柑橘系で清涼感があり、少しショウガにも似ています。乾燥させたものも売っていますが、フレッシュなものは断然香りがよく、脳天をスパーン! と突き抜けるような爽やかさ。私も大好きな香りです。スーパーなどではあまり見かけませんが、ネット通販などでは簡単に手に入ります。あっぱれ、便利な世の中。 レモングラスは、葉はハーブティーに、茎は料理に使える優れたハーブです。2020年はレモングラスの「葉」と「茎」を楽しむ2種のレシピをご紹介しましたので、そちらもぜひ。 ●『レモングラスの「葉」と「茎」を楽しむ2種のレシピ』 レモングラス栽培2年目 大好きな香り! と豪語しながらも、じつは昨年初めてレモングラス栽培に挑戦しました。栽培は大成功。山ほどの収穫、夢のレモングラス長者で気分は最高! ご近所にもお裾分けして喜ばれました。本来は多年草なので、越冬させようと鉢上げをしましたが、残念ながら失敗。熱帯地域が原産の植物なので、寒いのは苦手なレモングラスちゃん、冬場の気温が5℃以上ないと越冬できないそう。私の住む神奈川県葉山町は比較的暖かいので、大丈夫かなー? と思っていましたがダメでした。とはいえ、ご近所には地植えのまま越冬しているレモングラスたちを見かけるので、来年に乞うご期待。 今年の5月頃、気分新たに苗を購入し、再挑戦。今年開墾したばかりの痩せた土に植えましたが、なんとか成長中。レモングラスは鉢植えでもいいのですが、小学生の頃のアタシのように縦も横もかなり成長しますので、できれば地植えで十分なスペースを確保して植えるといいでしょう。日当たりと土がよく、水をたっぷり与えれば、ほとんどお世話の必要はありません。ある程度大きくなったら、その都度必要な分だけ外葉から収穫し、ハーブティーやハーブウォーターに! 10月頃まで楽しめます。レモングラス栽培はとっても簡単! ほぼほったらかしでも大丈夫。来年はあなたも挑戦してみませんか? レモングラスの香りと効能 その名の通り、レモンのような香りがする「草」なので、レモングラスという単純な命名がされています。レモンの香りがする理由は「シトラール」という芳香成分が含まれるから。レモングラスには、このシトラールが本家のレモン以上に含まれているため、レモンよりも強く鮮やかでビビッドな香りがします。 レモングラスは、虫除けとしてもよく使われている精油です。シトラールという成分には虫が嫌がる「昆虫忌避作用」があるので、虫除けスプレーやアウトドア用キャンドルに配合されることが多く、「虫除けの香り!」とイメージする方も多いでしょう。 レモングラス精油には「鎮痛作用」や「血行促進作用」があり、アロマトリートメントでは筋肉痛や肩こりのほか、むくみや冷え性のケアとしても使われています。また、「抗菌&抗ウイルス作用」もあり、生活に役立つ精油の一つ。ボディー、ハンドソープやシャンプーなどにもよく配合されています。スッキリとした香りで、お風呂タイムがさらに爽快になるのでおすすめ! レモングラスの香りは、エネルギッシュで爽快! 過度の興奮状態や神経過敏で「交感神経」のスイッチが切れないときに嗅ぐと、パチン! と指を鳴らすように「副交感神経」へとスイッチを切り替えてくれます。「鎮静作用」を持ちながらも精神を高揚させてくれるので、「気分が乗らないわぁー」って時や、「さぁ!ここ一番の大勝負!」ってときにもイチオシ。仕事や人間関係の悩みから、頭の中をいつも同じ光景や不安がグルグル、思考がパターン化しているときにも頼れる精油です。いつもお伝えしていますが、私の勝手な見解によると、心地よいと感じる香りは、あなたが「今」必要としている香り。嗅覚で求める本能です。効能を難しく考える必要なんてないのです。 (※レモングラス精油は高濃度で使用すると皮膚刺激があるので、敏感肌の方は注意が必要です。妊娠初期の方は使用を避けてください) 嗅覚といえば! やっぱり美味しい香りで鼻がクンクン。はーい! そろそろご飯の時間ですよー♡ 今日のメニューはレモングラスを使ったレモングラスポークチョップです。 ルーシーのレモングラスポークチョップ さて!本題に入りましょう。今回ご紹介するのは、レモングラスの茎の部分を使い、ニンニクやナンプラーでペーストを作り、そこにお肉を漬け込むレシピ。後半ではベトナム風サンドイッチ、バインミーに仕立てます。もちろん! ご飯のお供としても優秀です。隠し味は私の必殺技! 五香粉を使います。 材料 厚切り豚ロース 3枚 タレ レモングラスの茎 2本 ニンニク 1片 玉ねぎ 1/6個 ナンプラー 大さじ2 胡椒 小さじ1/2 砂糖 35g ごま油 大さじ1 塩 少々 五香粉 少々 オイスターソース 小さじ1 ※レモングラスが手に入らなければ、生姜とレモン果汁で代用可能です。 作り方 レモングラスの茎は、外の皮を1〜2枚外し、柔らかい部分を刻む。 ニンニク、玉ねぎをぶつ切りにし、①と他のタレの材料全てをハンドブレンダーやミキサーにかけて、ペースト状にする。 すじ切りした豚肉を②に漬け込み、冷蔵庫で一晩〜24時間寝かせる。 漬け込んだ豚肉を20分程常温に置いてから、オーブンやフライパンで火が通るまで焼く。 甘みとコクでお米との相性も抜群。刻んで焼豚代わりにチャーハンに使うのもおすすめです。冷めてもデリシャス! もしレモングラスが手に入らなければ、生姜とレモン果汁で代用可能です。 ルーシーのポークチョップバインミー バインミーとは、ベトナムからやってきたサンドイッチのこと。本場ベトナムのバインミーといえば、バターやパテ、野菜、ハーブ、肉、なますなどを挟んだものがポピュラーですが、ここはルーシー流に自由にやりましょう。今回のテーマはLA育ちのフィリピーノがベトナム料理店でバイトしながら作ったバインミー! Yo! レッツ ドゥー ディス メーン! 材料 レモングラスポークチョップ 適量 バゲット 人数分 キュウリスライス 適量 シソ、エゴマ、パクチー、バジル、イタリアンパセリなどのハーブ 適量 人参や大根 適量 マヨネーズとスイートチリソース 適量 お好みでシラチャーソース 基本のエスニックなますダレ 酢 大さじ3 砂糖 大さじ2 塩 小さじ1 ナンプラー 小さじ1 作り方 適当な大きさにカットした人参や大根に塩少々を加えて混ぜ、そのまま5分から10分ほど置いておく。水気をぎゅっと絞り、エスニックなますダレを混ぜ、数時間漬け込む。 キュウリをスライスする。 スイートチリソースとマヨネーズを1:1、お好みでシラチャーを少々混ぜる。 バケットに切り込みを入れて軽く焼き、③のソースを内側上部にたっぷり塗る。 シソやエゴマはそのまま挟み、他のハーブは粗みじんにする。 ポークチョップを適当な大きさにカットし、すべての具材を挟んで完成! 量はどれも適当で大丈夫! コツは濃いくらいに味が染み込んだポークチョップ、キュウリは歯ごたえを残すために少し厚切りに、ハーブは数種類使うと香りに深みが出ます。大胆に作ってガブッといきましょう。付け合わせには、油で揚げるエビせんがおすすめです。 海外どころか、国内ですら気軽に足を延ばせない日々が続いています。残暑を感じながら、このレモングラスポークチョップ&バインミーで、気分だけでも遠い異国の地へ、ボンボヤージュ! ぜひお試しください。
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ピーナッツバターで作る、ハーブ&クリーミーな夏野菜たっぷり冷やし中華【ルーシーのおいしい暮らし】
日本生まれの冷やし中華 夏が近くなると、街中で見かける「冷やし中華始めました」のサイン。もはや、日本の夏の風物詩です。冷やし中華のルーツは中国の「冷やし麺」だそうですが、ラーメンやカレーと同様に、日本で独自に進化した食文化の一つです。諸説あるようですが、冷やし中華は昭和初期に誕生したという説が一般的だとか。どうやら、熱い夏にもラーメンを食べてもらえるようにと、中華料理屋さんが「ざるそば」をヒントに考案したようです。なるほど! 冷やし中華にはハーブを! ミスマッチに聞こえるかもしれませんが、冷やし中華はハーブとの相性が抜群。ハーブは西洋版「薬味」ですから、味のアクセントに良し! そして、身体にも良し! なのです。夏はハーブがグングン育つハイシーズン! ベランダやお庭のハーブが「大漁」で、使い道に悩むこともありますよね。さまざまなハーブをまとめてみじん切りにして、サラダや冷や奴のトッピングにするのもおすすめですが、今回は冷やし中華の具として活躍してもらいましょう! まずは冷やし中華に合う、育てやすく、使いやすい5種類のハーブをご紹介します。 ■バジル 夏のハーブの代表「バジル」。スーパーで買うと少しの量で「お高い」イメージですが、苗で育てていると、かなりたくさん収穫できるハーブです。イタリアンなイメージが強いバジル、ジェノベーゼもいいけれど、たまには山盛り刻んで冷やし中華にのせてみては? 嬉しいことに、バジルの香りには心や身体の緊張を緩める、リラックス作用があります。また胃腸の働きを改善する作用もあるので、夏バテした身体に抜群なハーブなのです。 ■パクチー 好き嫌いがはっきりと分かれる個性派ハーブ「パクチー」。日本のスーパーでも気軽に買えるようになったのは、つい最近かしら? パクチーにはビタミン類が豊富に含まれているので、健康や美容に効果があり、日差しが気になる季節にもよさそうです。別名「カメムシ草」と呼ばれる程の、強烈で独特な香りは、食欲増進や消化を促進してくれる成分が含まれています。夏場の食欲不振にはぴったりのハーブです。 ■イタリアンパセリ 英語では「フラットリーフパセリ(平葉パセリ)」と呼ばれる「イタリアンパセリ」。日本で一般的な葉が丸まったパセリ独特の苦みが少なく、爽やかな芳香。歯ざわりが柔らかく、口当たりも滑らかで、クセがなく食べやすいのが特徴です。どんな料理にも使えるので、キッチンにあると便利。疲労回復や利尿作用があるので、冷房などで冷えて、むくみがちな夏におすすめです。 ■チャイブ ネギやアサツキの仲間の「チャイブ」。日本での別名はセイヨウアサツキ。味は少しマイルドなネギやアサツキといった感じ。日本人にも馴染みのある味なので、意外と気軽に使えます。ヨーロッパでは、なぜかポテトサラダに欠かせないハーブですが、卵料理やポタージュの彩りにもどうぞ。赤紫色の花も、エディブルフラワーとして料理の彩りに使えます。食欲増進や消化を促進してくれる作用があり、暑くてグッタリとした身体に優しいハーブです。 ■シソ(紫蘇) 日本の夏のハーブといえばシソ。香りに含まれる成分に、防腐&殺菌作用があり、食中毒の予防にも効果的といわれています。この効能から、お刺身など生の魚を食べる際に添えられることが多くなりました。また、胃腸の働きを促進してくれる作用も。シソの花言葉は「力が蘇る」。なんとも! 夏バテに効きそうです。 夏野菜のグリルをトッピングに トラディショナルな冷やし中華の「具」といえば、キュウリやハム、卵、トマトがお決まりですが、せっかくの季節メニュー、夏野菜をもっと取り入れてみませんか? 夏野菜は力強く、彩りが綺麗! ハーブだけではなく、枝豆やコーン、色とりどりのミニトマトをのせると、カラフルで楽しい冷やし中華に。 例えば、ナスや万願寺とうがらしにハーブソルトを振り、少し多めのオリーブオイルやごま油で焼くと旨味が出て、ビックリするほど美味しい! 野菜は焼くことで、おかず感が増して食べやすくもなるので、満足感のある冷やし中華となります。 仕上げはお気に入りのお皿で 気分が上がる、お気に入りのお皿を使えば、美味しさも倍増。私のおすすめは、スーププレートやパスタプレートなど、お皿に縁(フチ)があり深さのあるお皿。深さがあることで盛り付けがしやすく、お皿の縁の空間で「こなれ感」が醸し出されます。 アンティークのスープ皿に冷やし中華。一見チグハグな組み合わせかもしれませんが、相性は抜群です。今回のレシピ同様に、和洋折衷マッシュアップ! 今年の夏は、味も見た目も美味しさの多国籍軍でいきましょう! ルーシー特製 ハーブ&クリーミーなベジタブル冷やし中華 レシピ この冷やし中華、正直ルールはございません! お皿は真っさらなキャンバス、冷蔵庫の中から色とりどりの具材を見つけて、好きなものを好きなだけ、大胆に盛りつけてみてください。そして、冷やし中華といえば、タレ。「さっぱり醤油ダレ派」と「こってり胡麻ダレ派」に好みが分かれますが、今回は「ピーナッツバターと五香粉」で濃厚クリーミーダレを作ります。 材料 ※2〜3人前 <具材> ナス 適量 万願寺とうがらし (シシトウやピーマンでもOK) キュウリ 適量 トマト 適量 アボカド 適量 卵 適量 枝豆 適量 たくあん 適量 ナッツ類 適量 ハーブ類 適量 お好みで蒸し鶏やエビ 適量 <タレ> ピーナッツバター 大さじ4 ※私はSKIPPY SUPER CHUNKを使用 ごま油 大さじ1 砂糖 大さじ1 市販の麺つゆ 大さじ3 お湯 大さじ3〜 お好みの濃さで 酢 大さじ1 塩、胡椒 少々 生姜(すりおろし) 大さじ1 五香粉 少々 ※私は小さじ1/2程入れますが、香りが強いので少量からお試しを! 市販の中華麺 2人前 作り方 ピーナッツタレを作る。 ピーナッツバターにごま油と酢を加えてよく練る。そこに、残りのタレ材料全てを少しずつ加えてよく混ぜ、冷蔵庫で冷やす。 ※一度に混ぜると分離します。 卵にお好みで砂糖を加えて錦糸卵を作り、ナスは適当な大きさにカットし、万願寺とうがらしと多めの油で揚げ焼きにする。 トマト、キュウリ、アボカドは好みの大きさにカットして、ナッツ類は砕いておく。 中華麵をパッケージの表記に従い茹でる。茹で上がったら氷水でしっかり冷やし、水気を切る。 細かく切ったハーブ類と、その他全ての具を、お気に入りの皿に盛りつける。 ピーナッツバターのタレを全体に回しかけて完成! 胡麻ダレよりもコクがあり、ピーナツバターの甘みが食欲をそそります。 この冷やし中華、野菜をたくさん使っているので、鶏肉やハムなどがなくても大満足。上手に作るコツは、3つ。 ①ナッツの歯ごたえと香ばしさ ②たくあんなど、漬物の酸味 ③香り高いハーブ数種類 ぜひ、これらを意識して具を選んでみてください。 じつは、このピーナッツバターで作るタレは、棒棒鶏にも最高です! 冷や奴やそうめんにも使える、かなりの万能ダレ。お好みで濃度を調整しながらご活用ください。夏はおいしい食べ物がいっぱい! 夏バテしている暇なんてありませんからね!
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3つの調理法で作るシンプルな「新ジャガ」料理【ルーシーのおいしい暮らし】
新ジャガのシーズン到来! 「新ジャガ」とは、春に収穫されたもの、収穫しはじめのもの、収穫後貯蔵せずに市場に出たもの、完熟前に収穫したものなどなど、定義はあいまいで諸説あるようです。通常のジャガイモは収穫後2~3カ月程度冷暗所で貯蔵されてから、スーパーなどに出荷されますが、新ジャガは収穫してからすぐに出荷されます。採れたての新ジャガにはビタミンCが豊富に含まれ、みずみずしく皮が薄いため、皮ごとジャガイモの風味を味わうことができるのが特徴です。野菜は皮の近くに栄養が多いといわれていますから、皮ごと丸ごと! 旬の恵みをいただきましょう。 美容や疲労回復にも効果的ですよ♡ キタアカリの収穫 我が家の畑では、2月下旬に植え付けたジャガイモ「キタアカリ」の収穫を、梅雨入り前の6月中旬に行いました。6月とはいえ、日差しは夏! 新緑生い茂る山の中で、お腹の底までの深呼吸。大自然の一部になる感覚は、とても心地よい瞬間です。 ジャガイモは下葉が黄色っぽくなってきたら、収穫開始の合図。 収穫したら日陰で乾かし、表面の土を軽く落としましょう。水で洗うと腐りやすくなるので、長期保存に向きません。 かわいいかわいい「ジャガイモ君」が呼吸できなくなってしまうので、ビニールの袋に入れるのはNG。新聞紙などで包み、風通しのよい日陰に置きましょう! カラフルなジャガイモたちにご注目! ジャガイモといえば、‘男爵薯’と‘メークイン’、一般的にスーパーではこの2種類が並んでいます。ラッキーなことに私の住む田舎町近郊の直売所では、さまざまな種類のジャガイモを買うことができます。 それぞれ色味や風味、食感に違いがあり、料理によって使い分けるのも楽しみの一つ。量り売りで好きな種類を好きなだけ買えるので、とっても便利です。お気に入りのエコバッグを持参すれば環境にも優しく、とても気分のよい朝に。 最近はインターネットでも探して買える便利な時代。食べたことないものを食べるドキドキって、何ものにも代え難い非日常的モーメント! 気になるものがあれば、ぜひお試しください。そこで! 私のおすすめの5種類のジャガイモを、特徴や調理法を交えてご紹介します。 ① キタアカリ ■皮の色:黄 ■果肉の色:濃黄 ぱっと見、一般的なジャガイモ風な‘キタアカリ’。‘男爵薯’から品種改良された品種です。姿形は‘男爵薯’によく似ていますが、‘キタアカリ’のほうが小ぶりなサイズ感で糖度が高いのが特徴。煮崩れしやすいので、長時間煮込む料理には不向きです。炒め物や蒸かし料理に向いています。ジャガバターやフライ、ポテトサラダにも。 ② インカのめざめ ■皮の色:黄褐色 ■果肉の色:濃黄 南米アンデスのお祭りで振る舞われていた高級ジャガイモを、日本向けに品種改良し誕生したという‘インカのめざめ’。害虫や病気に弱く栽培が難しい上、長期保存や大規模栽培には不向きな品種です。近年では知名度が上がり、生産量が少しずつ増えてきていますが、少し前までは「幻のイモ」とも呼ばれていました。 なんといっても特徴的なのは、この名前。私の中のイメージでは、インカ帝国といえば「黄金伝説と太陽神」。一度聞いたら忘れられない、なんともロマンを感じるネーミングなのです。肝心の味も一度食べたら忘れられない美味しさ。とにかく甘〜い! 風味はナッツに似ているともいわれ、栗やサツマイモを連想させる甘みがあります。舌触りもねっとりと滑らかで、煮崩れしにくい品種です。油との相性もよいので、フライドポテトにもおすすめです。 ③ インカのひとみ ■皮の色:淡赤 ■果肉の色:橙 ‘インカのめざめ’のアップデート版といった感じで、風味や甘み、黄色い肉質をしっかりと受け継ぎ、さらになめらかな舌触りが際立つのが、この‘インカのひとみ’。皮も特徴的で、瞳(ひとみ)のような「まだら模様」。煮崩れしにくく、揚げ物や炒め物にもおすすめ。コク深い味わいで、とんでもなく滑らかなテクスチャーなので、まずは! 蒸かしイモなどのシンプルな料理で味わってみてください。 ④ ドラゴンレッド ■ 皮の色:赤 ■果肉の色:赤 皮も果肉も赤い、陽気な見た目のジャガイモです。赤色の成分であるアントシアニンは茹でると抜けやすいので、皮付きのまま茹でましょう。煮崩れしにくく、‘男爵’と‘メークイン’の中間のような質感なので、用途も広く調理しやすい品種です。色味を活かし、ポテトサラダやポテトチップス、ポタージュにして料理に彩りを! ④ シャドークイーン ■皮の色:濃紫 ■果肉の色:紫 毒々しいほどに綺麗な紫の‘シャドークイーン’は、抗酸化作用をもつアントシアニン色素を豊富に含み、健康志向のジャガイモとして注目されています。加熱しても果肉の紫色がしっかりと残るので、色味を生かしたスープやきんぴらなどがおすすめです。 シンプルに!3種の調理法で「ジャガイモ」を楽しむ 旬の恵みは手をかけずとも、美味しさが詰まっています。今回はシンプルに、「茹でる」「揚げる」「焼く」の3種の調理法で作る、簡単ジャガイモ料理をご紹介します。 BOIL 茹でる 「ハーブバターで食べる茹で新ジャガ」 ジャガイモの美味しい食べ方といえば、まず「ジャガバター」。ジャガイモのホクホク感とバターのコクが最高のコンビネーション。ふと我に返り、カロリーを考えると少しひるんでしまいますが、美味しいものは美味しい! 後悔は後回しにして大いに楽しみましょう。今回は‘インカのひとみ’を、ハーブを刻み混ぜ込んだ「ハーブバター」で召し上がれ! ■ 材料 ジャガイモ 7個程 有塩バター 150g ※常温に戻しておく フレッシュハーブ 適量 (今回はイタリアンパセリ、バジル、セージ) (ニンニクのすり下ろし お好みで少々) ■ 作り方 ハーブの葉を茎から外し、細かいみじん切りにする。 ボウルに①とバターを入れ、フォークなどでよく混ぜる。クッキングシートで筒状に成形し、冷蔵庫で冷やし固める。 ジャガイモを半分にカットし、鍋で柔らかくなるまで茹でる。熱々のジャガイモにハーブバターを絡めて完成! ハーブバターって、なにかと便利。バケットに塗れば立派なスターターになるし、お肉料理に添えたり、卵料理との相性もバッチリです。ローズマリーや、タイムなどでもOK。適当に作れる魔法のバター! 冷蔵保存は1週間、冷凍保存では1カ月を目安に食べ切りましょう。 FRY 揚げる 「クミンソルトで食べる新ジャガのポテトチップス」 みんな大好きポテトチップス! 今回は‘シャドークイーン’、‘インカのめざめ’、‘ドラゴンレッド’を使い、カラフルなポテトチップスを作ります。味の決め手は「クミンソルト」、エキゾチックな風味とワイルドな歯ごたえで、ついつい手が止まらなくなるかも。 ■ 材料 ジャガイモ 7個程 塩 大さじ1 クミンパウダー 大さじ1 オニオンパウダー ひとつまみ ■ 作り方 塩、クミンパウダー、オニオンパウダーを混ぜ、クミンソルトを作る。 ジャガイモを皮つきのままスライサーでスライスする。 高めの温度の油(分量外)で②を揚げる。 ※水にさらさないでそのまま揚げます。 クミンソルトを適量まぶして完成! クミンソルトは焼き鳥にもナイスマッチ! マヨネーズとの相性もよいので、ディップやポテトサラダにぜひ使ってみてください。 BAKE 焼く 「簡単サマーディップで食べるスマッシュポテト」 小さめの新ジャガで、ぜひ試していただきたいのが「スマッシュポテト」。茹でてからオーブンで焼くので、ジューシー&クランチー! 今回はスイートチリソースとサワークリームを使った、夏にピッタリな簡単ディップで、カリカリに焼いた‘キタアカリ’を召し上がれ! ■ 材料 新ジャガ 小さめ20個程 スイートチリソース 大さじ3 サワークリーム 大さじ3 塩・胡椒 少々 オリーブオイル 適量 ■ 作り方 大さじ1の塩(分量外)を入れた鍋で、ジャガイモを柔らかくなるまで茹でる。 スイートチリソースとサワークリームを器に入れ、ディップを作る。 ※混ぜても混ぜなくてもOK。 ベーキングシートに軽くオリーブオイルを塗る。ジャガイモを並べ、瓶の底などを使って潰し、塩・胡椒とオリーブオイルを振る。 ※バラバラにならない程度に軽く潰す。 230℃に予熱したオーブンで、表面がカリカリになるまで15〜20分ほど焼く。ディップをつけて熱々で召し上がれ! さて、いかがでしたか? 今回はレシピとはいえないほどに簡単な、3種をご紹介しました。どれも汎用性があり、日々の食卓で活躍してくれるアイデアだと思います。料理や人生がうまくいかない! と、思い込んでいるあなた。ぜひ「汎用性」や「応用力」にフォーカスして毎日を過ごしてみてください。引き出しなんて、あっという間に増えますからね! 「新ジャガ」はその名の通り、英語で「NEW POTETO」。採れたてフレッシュな「NEW ME」(新しい私)で毎日を楽しみましょう。
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ブルーウィローのお皿で食べる、プラントベースな「ハーブちらし寿司」【ルーシーのおいしい暮らし】
青の食器と東洋へのあこがれ 17世紀に東インド会社によって中国や日本の美しいお皿が、ヨーロッパへ輸出され始めました。当時はとても高価な貴重品。見たことのない不思議な雰囲気で、上流階級の人々を魅了しました。 中でも、白地に藍青色で文様が描かれた「染付(そめつけ)」は、ヨーロッパの人々の心を鷲掴み! 染付のルーツは中国で、中国では「青花(せいか)」と呼ばれています。日本で染付という名に変わったのは、当時の日本では顔料を輸入することができず、青花ほどの美しさを再現できなかったため、単に「染付」という手法の名前をつけたとか。厳密に言うと材料や手法は違っていると思いますが、中国の美しい藍青色の焼き物「青花」は、日本で「染付」となり、イギリスでは「ブルー&ホワイト」となったわけです。少しずつ形を変え、それぞれの文化となりました。 文化や技術を盗用するのではなく、古に倣(なら)う。つまり「リスペクト」を持ちながら、ちょっと知恵を拝借しちゃう。人間って他人が持っている「良いモノ」を、無意識に妬んでしまうことがありますよね。人間関係や世界情勢がうまくいかなくなるのも、それが一因。そんな暇があるのだったら、相手を尊敬し見習って自分もその「やり方」を取り入れてみたらいいじゃない。いつかそれは自分のものとなるはずですから。今回ご紹介する「ハーブちらし寿司」も、そんなコンセプト。色んな国の美味しいものを取り入れた、摩訶不思議な和洋折衷ちらし寿司です。 おっと失礼! 話がそれてしまいましたね。素晴らしい東洋の食器を自国でも作りたいと、ヨーロッパ各国では中国磁器や伊万里焼の研究と試行錯誤が繰り返されました。ちょうどイギリスでは産業革命ど真ん中の頃です。経済が躍進し裕福な中産階級が増え、磁器の需要が飛躍的に増大したのも後押しとなり、ブルー&ホワイトのお皿は大量に生産されました。 日本人の視点から見ると「?」な、面白い違和感を感じるものも沢山。例えば、この女性2人が花を活ける様子が描かれたお皿。裏面を見てみると会社名と共に、なんとお皿のシリーズ名が「BUDDHA(仏陀)」と記されています。おそらく東洋をイメージして、「それっぽい」名前を付けたのでしょう! 私自身も青いお皿が好きなので、買い付けの3割、いや4割⁈ はブルー&ホワイトかもしれません。中でも一番惹かれるのが、今回のお話の主役「ブルーウィロー」と呼ばれる柄です。 西洋化した楼閣山水図ブルーウィロー 「ブルーウィロー」や「ウィローパターン」と呼ばれる絵柄は18世紀末に陶器の製造をしていたイギリス人「トーマス ターナー」が作り上げたものといわれています。ブルーウィローとは、直訳すると「青い柳」、特徴的な東洋風の建物、橋、小舟、家の周りのフェンス、桃の木、風に揺れる柳、そして空を飛ぶ2羽の鳩が象徴的に描かれています。 そして、この絵柄には物語があります。どうやらメーカーが販売促進のために作り上げたらしいのですが、どこかで聞いたことがあるような、誰の心にも沁みるストーリー(物語にはいろんなバージョンがありますが、大体同じようなニュアンス)。このストーリーを知れば、さらにブルーウィローに愛着が湧くかもしれません。この柄が時代を超えて今でも愛されているのは、このストーリーのおかげでもあるでしょう。営業戦略、大成功なのであります。 <以下、ブルーウィローのお話> むかーし、昔の中国のお話(の設定)。娘の名は「コンセー」、裕福な家の育ちでした。恋人の「チャン」はコンセーの父の使用人。2人は身分の差を超えて、フォーリンラブしてしまいました(恋に階級社会は通用しないもの♡しょうがない) 。でも堅物な父親はそれを好ましく思わず、チャンを解雇して娘のコンセーを身分の高い公爵と婚約させちゃった。さらには、家から一歩も出ることができないようにしてしまいました(現代では、モラルハラスメント!)。 「籠の中の鳥」になってしまった彼女を忘れられず、恋焦がれ、何とかコンセーの家に忍び込んだチャンでしたが、使用人たちに見つかってしまいます。追手を必死にかわし、恋する2人は船で遠くの島への逃避行に成功。しかし、幸せな時は長く続きませんでした(ありがちな展開!) 。この賢い青年、チャンが有名な作家になったばっかりにコンセーの父に見つかり、殺されてしまいます。悲しみのあまり、コンセーは自害。気の毒に思った神様が、この2人を純愛や平和の象徴である「鳩」の姿にして、コンセーとチャンは永遠に結ばれました。これがブルーウィロー柄の中に飛んでいる2羽の鳩なのです。 ロミオとジュリエットを彷彿とさせる悲恋物語、さすがシェークスピアの国で生まれた「ブルーウィロー」だと納得です。 当時はウェッジウッドやミントン、スポード社など、他にも沢山のメーカーが、ブルーウィロー柄のお皿を販売していました。年代や会社によって、鳥や人物が描かれていなかったり、青の色味がそれぞれ違っていたりと、同じモチーフでありながら個性豊かです。 私の手元にある一番古いブルーウィローのお皿は、後のMASON’S社となるMiles Masonのもの。お皿裏面のバックスタンプから読み解くと、1800-1813年に作られたようです。これには2羽の鳩がいません。こういう違いを見比べるのも、ブルーウィローのお楽しみです。 大皿もいいでしょ? これは130年くらい前のもの。パスタや煮物など、何をのせても絵になる心強い味方! 今回はこの大皿を使い、プラントベースな「ハーブちらし寿司」を作ります。 プラントベースとは? 私はお料理の仕事をしていますが、魚介類はほぼ食べられないし、お肉もそんなに得意ではありません。よく、ベジタリアンかヴィーガンなの? と聞かれることもありますが、そーいう訳ではございません。ただただ、生臭いものが苦手なのです。 そんな私にピッタリなのは「プラントベース」という言葉。プラントベースとは英語で植物を意味する「plant」と由来を意味する「based」を組み合わせた言葉。まあ、つまりは「野菜や植物由来のものを積極的に食べる人」みたいなニュアンスでいいと思います。ベジタリアンやヴィーガンは「宗教や思想」の上での選択ですが、恥ずかしながら私の場合は、単なる好き嫌い。お肉を食べない訳でもないし、逆に健康によいとはいえない、ソーセージとかベーコン、チキンナゲットは大好き。だから、ベジタリアンという言葉は「しっくり」こないのです。 もしお家で野菜やハーブを栽培しているなら、ぜひ料理に取り入れてほしいのが、トウ立ちして花が咲いちゃった子たち。これもお野菜の楽しみの一つです。 もちろん、どれもエディブル(食べられるという意味)です。これを料理に使うと、繊細で華やか。急におしゃれになっちゃう秘密アイテム。特にニンジンの花は、レースフラワーみたいで素敵。他にもセージやルッコラの花など、今年はいろいろと試しに食べてみてはいかがでしょうか? ルーシーの「ハーブちらし寿司」レシピ 肉や魚を使わずに、ハーブや漬物、ナッツなどで作るちらし寿司は、これからハーブが育つ夏に向けておすすめの一品。甘みや酸味、ハーブの複雑な香りが入り交じる、新感覚なお野菜ベースの「ハーブちらし寿司」です。 味の決め手は、香り担当の「ハーブ」、酸味&甘み、歯ごたえ担当の「漬物」、そして香ばしさ担当の「ナッツ」、彼らが素晴らしいハーモニーを作り出し、本当によい仕事をしてくれます。作り方は、とっても簡単。とにかく刻む&混ぜる作業のみ。集中して刻む作業は、心の休息にもおすすめです。無心に刻めば、もしかしたらあなたも「仏陀」への第一歩? を踏み出せるかもしれませんよ。へへへ。 材料 お米 3合 粉末すし酢 大さじ4くらい (表示通りの分量より少し多めに) ドライトマト 大さじ3 a) たくあん スライス12枚程 a) ザーサイ 大さじ3 a) ケッパー 大さじ1 a) 紫蘇やエゴマ (今回はエゴマを使用) 数枚 a) ディル 数本 a) ルッコラ 1束 a) パクチー 1握り a) 茗荷 2本 ごま油 大さじ1 白ごま 大さじ1 アーモンドなどのナッツ 大さじ3 飾り用のハーブやハーブの花 適量 作り方 少し固めに炊いたお米に、すし酢を混ぜ、その後ドライトマトを混ぜ込む。 a)の材料を細かく刻み、①にサクっと混ぜ、ごま油を回しかけて、さらに混ぜる。 アーモンドを荒く刻み、胡麻と飾りのハーブと一緒に散らす。 ※特にアーモンドは食べる直前にトッピングすると歯ごたえが最高! さあ! いただきまーす。 かなり複雑な味なので、保守的な舌をお持ちの方はビックリしてしまうかも。 あとこれ、お稲荷さんにするのもおすすめです。皮はスーパーで売っているレディーメイドの物で十分! ピクニックやお弁当、持ち寄りパーティーに喜ばれる一品です。 大昔、東洋に憧れてイギリスで作られたブルーウィローのお皿が、ひょんなことから2021年に日本へたどり着き、不思議な「ちらし寿司」に使われるなんて、当時は誰も想像できなかったはず。せっかくなので、もしブルーウィローのお皿をお持ちであれば、それを使ってみてください。そしてコンセーとチャンには、永遠に鳩のままでいないで、そろそろ成仏してもらいましょう。こうして「ブルーウィロー」柄は、全世界で愛されていますからね。ぜひ! 「ハーブちらし寿司」、お試しください。
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オレガノと旬のアスパラガスで作るパイキッシュ【ルーシーのおいしい暮らし】
アスパラガスをHome grown! 初めてアスパラガス栽培に挑戦してみました。しかも「ホワイトアスパラガス」! 家で栽培できるなんて驚きです。気分は夏休みの小学生。ドキドキワクワクしながらの自由研究です。 可愛い箱で届いたのは『sannimon(三右ヱ門・さんにもん)』の「ホワイトアスパラガス栽培キット」。箱を開けてお水をあげれば、すぐに栽培スタートです。 ホワイトアスパラガスは遮光して育てるので、付属のカバーを被せて、週に1度水を与えるだけ。簡単! 2週目に、MYファースト「ホワイトアスパラガス」が収穫できました。せっかくなので、生で食べてみたい! マヨネーズに少しハーブソルトを混ぜ、ディップ。みずみずしいフレッシュなホワイトアスパラガスは、コーンのような優しい甘みの奥に大人の苦みがあり、とても美味しい! 瓶詰めではよく見かけるホワイトアスパラガス、やはり「生」は食感や香りが全然違います。ぜひスーパーなどで見かけたらお試しあれ。個人的にアスパラガスとコラボレーションさせたいハーブは「オレガノ」です。 オレガノってどんなハーブ? オレガノって聞いたことはあるけど、実際料理に使ったことがない! という方が多いのでは? オレガノはシソ科の多年草で、ほろ苦さのある爽やかさが特徴。 何となく、パスタに? ピザにも? とイメージされる方が多いかも。そう! オレガノはイタリア料理に多用されるハーブです。特に、トマト系のパスタソースには欠かせない存在。 例えば、スーパーでも手軽に買える「イタリアンミックスハーブ」は、バジルやタイムとともにオレガノが配合されており、これを市販のパスタソースに加えるだけでも、グッと本格的な味になります。ハーブソルトの代表選手「クレイジーソルト」にも使われています。 以前、コブサラダの記事で使った「チリパウダー」にも、オレガノはパプリカやクミンと共に配合されています。 オレガノは、特に「トマト」や「卵」「チーズ」を使った料理との相性が抜群! バジルやローズマリーももちろんおすすめですが、誰かに「この料理、オレガノ使ったよ!」と言われたら、アタシ一目置いちゃうわ♡ オレガノを使うことで料理の腕前と人徳がワンランクアップ! ぜひキッチンに常備していただきたいハーブの一つです。 オレガノの効能 古代ギリシャ・ローマ時代から、薬草として使われてきたハーブ「オレガノ」。 アロマトリートメントでは、あまり一般的に使用される精油ではありませんが、「殺菌&抗菌作用」が高く、「天然の抗生物質」と呼ばれるほど。胃腸の調子を整え、消化を促進する作用もあるので、お肉料理との相性もナイス。オレガノの花言葉の一つに「あなたの苦痛を除きます」というのがあるように、お疲れの心をリラックスさせる「強壮作用」にも注目です。就寝前にオレガノのハーブティーを飲めば「昨日までの私にセイ・グッバイ!」、きっと明日は素敵な一日になるはずです(多分ね)。 栽培に挑戦するなら今! 昨年の今頃、小さなオレガノの苗を2鉢購入して畑に植えました。生育旺盛で元気! ご近所さんにお裾分けしても、手に余るほどの収穫量。今年は株分けして、キッチンの外にある「タイニーガーデン」にも植えてみました。家でハーブを育てていると、使いたいときに必要な分だけ使えてバンザイ! しつこくお伝えしていますが、ハーブは雑草のように強いものが多いので、家庭菜園初心者の方にもおすすめです。オレガノ栽培のコツは、水はけのよい土&お日様が当たる場所。虫もつきにくいので、気軽にベランダや窓辺でも挑戦できるハーブです。多年草なので、一度植えたら毎年楽しめるのも嬉しいポイントです。 オレガノの葉は、乾燥させることで香りが強くなります。本来は開花直前に収穫して乾燥させると、一番香り高くなりますが、まあ! いつでもオッケー。難しいことは考えずに、気楽にやりましょう。葉がたくさん茂ったら収穫し、スワッグ状に束ねて日陰の風通しがよい所に吊すだけ。数日でパリパリに乾燥するので、もみほぐして瓶詰めにします。 オレガノ、ミント、バジルなどのドライハーブ作りは、夏の終わりに楽しみな「季節仕事」。今回は昨年収穫した「自家製」ドライオレガノを使います。 ルーシーの「アスパラガス」パイキッシュ さーて! 今回の主役アスパラガスとオレガノを使った「パイキッシュ」をご紹介します。ベーコンの旨味とブルーチーズのコクがクセになる一品。お手軽な冷凍のパイシートを使いますが、焼き上がりが美しく、味も最高! な嬉しい料理です。チーズだけでなく、卵を使うことでフィリング(具)に一体感が生まれ、焼きたてはもちろん、冷めても美味しく仕上がります。栽培キットで育てたアスパラガスは、ほとんど「生」のまま食べてしまったので、このレシピでは、近所のスーパーで買ってきたホワイトアスパラガスを使用しています。 <材料> アスパラガス 10本程(今回はかなり太かったので半分に切りました) 冷凍パイシート 2枚 a) チーズミックス 140g a)ブルーチーズ 大さじ2 a)ベーコン 2枚 a)卵 1個 a)牛乳 大さじ2 a)乾燥オレガノ 適量 a)ハーブソルト 小さじ1 a)胡椒 小さじ1/2 レモンの皮 お好みで <作り方> ホワイトアスパラガスは皮がかたいので、穂先の下の部分から根元までピーラーで皮を剥き、根元(1cm程度)のかたい部分を切り落とす。グリーンアスパラガスも必要であれば根元から数センチをピーラーで剥く。 アスパラガスは1〜2分下茹でして冷水で冷まし、水気を切ってオリーブオイル(分量外)をかけておく。 冷凍のパイ生地をパッケージの表示通りに解凍し、2枚のパイシートの縁を少し重ねて伸ばし、1枚にする。そして、画像のように内側1cmの所に一周、軽く切り込みを入れる。 ※こうすることで焼いたときに縁が立ち上がります。完全には切らないように! 200℃に予熱したオーブンで③のパイシートを10分焼いて、冷ましておく。 ※焼きたては膨らみますが、冷めると落ち着きます。 ベーコンは細かく切り、他のa) の材料と合わせて全てボウルに入れ、よく混ぜる。 冷ました④のパイシートに⑤をのせて、アスパラガスを綺麗に並べ、ハーブソルトを散らす。 200℃に予熱したオーブンで⑥を15分焼き、完成! 仕上げにレモンゼスト(皮を擦りおろしたもの)をかけると、口の中でチーズの「こってり」感と、レモンの爽快さがとけ合い、ベストマッチ! もちろん、グリーンのアスパラガスだけで作ってもオッケーです。日本では4〜6月がアスパラガスの旬。季節の彩り野菜はテーブルのお楽しみです。スナップエンドウなどで代用するのも美味しそう! なんならキノコ数種類とか、ナスやトマト、ズッキーニの夏野菜バージョンもいいかも。ルールにとらわれず、料理をもっと「自由」に「お気軽」に楽しみましょう!


















