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オレガノと旬のアスパラガスで作るパイキッシュ【ルーシーのおいしい暮らし】

オレガノと旬のアスパラガスで作るパイキッシュ【ルーシーのおいしい暮らし】

今回は、家で簡単に楽しめる「アスパラガス栽培」の体験と、アスパラガスと相性のよいハーブ「オレガノ」を使った「アスパラガスのパイキッシュ」をご紹介します。目にも美しく、春を楽しむのにピッタリなメニューを、神奈川県葉山で植物を身近に暮らしながらアンティークバイヤーとして活動中のルーシー恩田さんが教えてくれます。

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アスパラガスをHome grown!

初めてアスパラガス栽培に挑戦してみました。しかも「ホワイトアスパラガス」! 家で栽培できるなんて驚きです。気分は夏休みの小学生。ドキドキワクワクしながらの自由研究です。

可愛い箱で届いたのは『sannimon(三右ヱ門・さんにもん)』の「ホワイトアスパラガス栽培キット」。箱を開けてお水をあげれば、すぐに栽培スタートです。

ホワイトアスパラ栽培キット

ホワイトアスパラガスは遮光して育てるので、付属のカバーを被せて、週に1度水を与えるだけ。簡単!

ホワイトアスパラガス栽培キット
栽培開始から7日後の様子。
ホワイトアスパラガス栽培キット
栽培開始から14日後の様子。

2週目に、MYファースト「ホワイトアスパラガス」が収穫できました。せっかくなので、生で食べてみたい! マヨネーズに少しハーブソルトを混ぜ、ディップ。みずみずしいフレッシュなホワイトアスパラガスは、コーンのような優しい甘みの奥に大人の苦みがあり、とても美味しい!

ホワイトアスパラ

瓶詰めではよく見かけるホワイトアスパラガス、やはり「生」は食感や香りが全然違います。ぜひスーパーなどで見かけたらお試しあれ。個人的にアスパラガスとコラボレーションさせたいハーブは「オレガノ」です。

オレガノってどんなハーブ?

オレガノって聞いたことはあるけど、実際料理に使ったことがない! という方が多いのでは? オレガノはシソ科の多年草で、ほろ苦さのある爽やかさが特徴。

オレガノ

何となく、パスタに? ピザにも? とイメージされる方が多いかも。そう! オレガノはイタリア料理に多用されるハーブです。特に、トマト系のパスタソースには欠かせない存在。

例えば、スーパーでも手軽に買える「イタリアンミックスハーブ」は、バジルやタイムとともにオレガノが配合されており、これを市販のパスタソースに加えるだけでも、グッと本格的な味になります。ハーブソルトの代表選手「クレイジーソルト」にも使われています。

チリパウダー
自分好みの分量で作るチリパウダー。

以前、コブサラダの記事で使った「チリパウダー」にも、オレガノはパプリカやクミンと共に配合されています。

ドライトマトのオイル漬け
ドライトマトのオイル漬けを作るときにも欠かせません。

オレガノは、特に「トマト」や「卵」「チーズ」を使った料理との相性が抜群! バジルやローズマリーももちろんおすすめですが、誰かに「この料理、オレガノ使ったよ!」と言われたら、アタシ一目置いちゃうわ♡ オレガノを使うことで料理の腕前と人徳がワンランクアップ! ぜひキッチンに常備していただきたいハーブの一つです。

オレガノの効能

古代ギリシャ・ローマ時代から、薬草として使われてきたハーブ「オレガノ」。

オレガノ
オレガノはドライで使われることが多いハーブ。

アロマトリートメントでは、あまり一般的に使用される精油ではありませんが、「殺菌&抗菌作用」が高く、「天然の抗生物質」と呼ばれるほど。胃腸の調子を整え、消化を促進する作用もあるので、お肉料理との相性もナイス。オレガノの花言葉の一つに「あなたの苦痛を除きます」というのがあるように、お疲れの心をリラックスさせる「強壮作用」にも注目です。就寝前にオレガノのハーブティーを飲めば「昨日までの私にセイ・グッバイ!」、きっと明日は素敵な一日になるはずです(多分ね)。

栽培に挑戦するなら今!

キッチンガーデン
キッチン脇のタイニーガーデン。一番奥のモリモリ茂っているのがオレガノ。手前の緑の葉は、猫が大好きなキャットニップ。

昨年の今頃、小さなオレガノの苗を2鉢購入して畑に植えました。生育旺盛で元気! ご近所さんにお裾分けしても、手に余るほどの収穫量。今年は株分けして、キッチンの外にある「タイニーガーデン」にも植えてみました。家でハーブを育てていると、使いたいときに必要な分だけ使えてバンザイ! しつこくお伝えしていますが、ハーブは雑草のように強いものが多いので、家庭菜園初心者の方にもおすすめです。オレガノ栽培のコツは、水はけのよい土&お日様が当たる場所。虫もつきにくいので、気軽にベランダや窓辺でも挑戦できるハーブです。多年草なので、一度植えたら毎年楽しめるのも嬉しいポイントです。

オレガノ

オレガノの葉は、乾燥させることで香りが強くなります。本来は開花直前に収穫して乾燥させると、一番香り高くなりますが、まあ! いつでもオッケー。難しいことは考えずに、気楽にやりましょう。葉がたくさん茂ったら収穫し、スワッグ状に束ねて日陰の風通しがよい所に吊すだけ。数日でパリパリに乾燥するので、もみほぐして瓶詰めにします。

ドライミント
こちらはミント。オレガノとミントのハーブティーもおすすめです。

オレガノ、ミント、バジルなどのドライハーブ作りは、夏の終わりに楽しみな「季節仕事」。今回は昨年収穫した「自家製」ドライオレガノを使います。

ドライオレガノ
昨年収穫し、ドライにしたオレガノ。

ルーシーの「アスパラガス」パイキッシュ

アスパラガスのパイキッシュ

さーて! 今回の主役アスパラガスとオレガノを使った「パイキッシュ」をご紹介します。ベーコンの旨味とブルーチーズのコクがクセになる一品。お手軽な冷凍のパイシートを使いますが、焼き上がりが美しく、味も最高! な嬉しい料理です。チーズだけでなく、卵を使うことでフィリング(具)に一体感が生まれ、焼きたてはもちろん、冷めても美味しく仕上がります。栽培キットで育てたアスパラガスは、ほとんど「生」のまま食べてしまったので、このレシピでは、近所のスーパーで買ってきたホワイトアスパラガスを使用しています。

<材料>

アスパラガスのパイキッシュの作り方
  • アスパラガス 10本程(今回はかなり太かったので半分に切りました)
  • 冷凍パイシート 2枚
  • a) チーズミックス 140g
  • a)ブルーチーズ 大さじ2
  • a)ベーコン 2枚
  • a)卵 1個
  • a)牛乳 大さじ2
  • a)乾燥オレガノ 適量
  • a)ハーブソルト 小さじ1
  • a)胡椒 小さじ1/2
  • レモンの皮 お好みで

<作り方>

  1. ホワイトアスパラガスは皮がかたいので、穂先の下の部分から根元までピーラーで皮を剥き、根元(1cm程度)のかたい部分を切り落とす。グリーンアスパラガスも必要であれば根元から数センチをピーラーで剥く。
    アスパラガスのパイキッシュの作り方
  2. アスパラガスは1〜2分下茹でして冷水で冷まし、水気を切ってオリーブオイル(分量外)をかけておく。
    アスパラガスのパイキッシュの作り方
  3. 冷凍のパイ生地をパッケージの表示通りに解凍し、2枚のパイシートの縁を少し重ねて伸ばし、1枚にする。そして、画像のように内側1cmの所に一周、軽く切り込みを入れる。
    ※こうすることで焼いたときに縁が立ち上がります。完全には切らないように!

    アスパラガスのパイキッシュの作り方
    2枚のパイシートを重ねた部分には、少し水をつけると付きやすいです。
  4.  200℃に予熱したオーブンで③のパイシートを10分焼いて、冷ましておく。
    ※焼きたては膨らみますが、冷めると落ち着きます。
  5.  ベーコンは細かく切り、他のa) の材料と合わせて全てボウルに入れ、よく混ぜる。
    アスパラガスのパイキッシュの作り方
  6. 冷ました④のパイシートに⑤をのせて、アスパラガスを綺麗に並べ、ハーブソルトを散らす。
    アスパラガスのパイキッシュの作り方
    アスパラガスはパイシートの縁の内側の長さに合わせて切りそろえておく。

    アスパラガスのパイキッシュの作り方
    パイシートの縁に溶き卵を塗ると、いい焼き色になります。私は⑤で混ぜた材料の水分を「サッ!」っと手で塗っただけ(照)。それで十分です。
  7. 200℃に予熱したオーブンで⑥を15分焼き、完成!
    アスパラガスのパイキッシュの作り方

仕上げにレモンゼスト(皮を擦りおろしたもの)をかけると、口の中でチーズの「こってり」感と、レモンの爽快さがとけ合い、ベストマッチ!

アスパラガスのパイキッシュ

もちろん、グリーンのアスパラガスだけで作ってもオッケーです。日本では4〜6月がアスパラガスの旬。季節の彩り野菜はテーブルのお楽しみです。スナップエンドウなどで代用するのも美味しそう! なんならキノコ数種類とか、ナスやトマト、ズッキーニの夏野菜バージョンもいいかも。ルールにとらわれず、料理をもっと「自由」に「お気軽」に楽しみましょう!

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